表面変位測定方法及びこれに用いる表面変位測定装置
【課題】 介在物の表面に簡易な部材を設けた状態で、介在物表面の変位より正確に測定する表面変位測定方法及び表面変位測定装置を提供すること。
【解決手段】 被検出体52及びこの被検出体52との離隔距離を測定可能なセンサ55を介在物を介して配置し、介在物の一側面の表面変位を測定する。一側面に被検出体52又はセンサ55を複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設ける。
また、被検出体52及びセンサ55が検出方向性を有し、これら両者の方向を一致させて相対変位させるように、一側面に設けた被検出体52又はセンサ55の変位方向を制限するようにしても良い。
【解決手段】 被検出体52及びこの被検出体52との離隔距離を測定可能なセンサ55を介在物を介して配置し、介在物の一側面の表面変位を測定する。一側面に被検出体52又はセンサ55を複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設ける。
また、被検出体52及びセンサ55が検出方向性を有し、これら両者の方向を一致させて相対変位させるように、一側面に設けた被検出体52又はセンサ55の変位方向を制限するようにしても良い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、寝具、クッション又は人体を被覆する服、ギブス若しくは履物などの介在物の表面の変位を測定する表面変位測定方法及び表面変位測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述の如き介在物のうち、人体を支持する人体支持体及び人体を被覆する被覆体の表面の変位測定方法としては、特許文献1〜7及び非特許文献1に記載のものが知られている。また、参考までに人体支持・被覆体以外の表面の変位測定方法としては、特許文献7〜9に記載のものが知られている。
【特許文献1】特開平10−216105号
【特許文献2】特開2000− 93407号
【特許文献3】特開平11−192215号
【特許文献4】特開2000− 83928号
【特許文献5】特開2003−219935号
【特許文献6】特開2003−130635号
【特許文献7】特開平2−291903号
【特許文献8】実開平6−49948号
【特許文献9】特開2003−337005号
【非特許文献1】第20回睡眠シンポジウム研究発表(6)川島美勝他5名 健康で快適な睡眠環境の創造と評価に関する研究
【0003】
特許文献1に記載の方法では、ストリップ状鋼板の表面に貼り付けた歪みゲージを利用し、被験者の寝姿勢を測定している。特許文献2に記載の方法では、寝姿勢の被験者に測定子を連続変位させながら押し当てて測定している。特許文献3に記載の方法では、クッションに針を貫通させ、特許文献4,5及び非特許文献1に記載の方法では、寝具に検出ロッドを貫通させ、被験者の寝姿勢を測定している。特許文献6に記載の方法では、互いに屈曲可能に連結された関節片の相対的屈曲を検出することにより、寝具表面の変位を測定している。また、特許文献7記載の方法では、流体又は粉体を袋に入れ靴内面に加圧密着されて測定している。
【0004】
しかし、特許文献1記載の方法では、人体と支持体との間に精密な歪みゲージを介在させ、特許文献2の方法では、測定子の移動機構を設けねばならず、特許文献3〜5記載及び非特許文献1の方法では、針又は検出ロッドを寝具等に貫通させねばならず、特許文献6記載の方法では、機構的に複雑な関節片の連続体を人体と支持体との間に介在させなければならず、特許文献7記載の方法では、流体又は粉体を袋に入れたものを加圧密着させなければならず、その点で測定及びその準備が煩雑となる。
【0005】
また、特許文献8記載の方法では、地盤に固定された永久磁石に対し変位することにより磁気シート表面に表れる磁粉粒子の軌跡を記録し、その軌跡を読み取ることで変位を測定している。特許文献9の方法では、被測定材を磁化させ、磁化された被測定材からの漏れ磁束により磁気シートの表される磁粉模様により厚さ分布等を測定している。
【0006】
しかし、いずれの方法も磁気シート表面に表せる形状や模様等を目視により判断しなければならず、正確な変位量を測定することは困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明の目的は、介在物の表面に簡易な部材を設けた状態で、介在物表面の変位をより正確に測定する表面変位測定方法及び表面変位測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る表面変位測定方法の特徴は、被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサを介在物を介して配置し、介在物の一側面の表面変位を測定する方法であって、前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けたことにある。
【0009】
ここで、図13(a)に本発明の原理図を、図13(b)に比較例をそれぞれ示す。図13(a)では、被検出体である励磁コイル22を複数個測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させてあるので、センサである検出コイル21(例えばP1)の有効な磁場の範囲A内に隣の励磁コイル22(例えばP2)が入らず、X印で表示した測定位置は実際の表面S0とほぼ同位置となる。
【0010】
なお、連続した導電シートを被検出体として用いると、検出コイル21(例えばP1)は、有効な磁場の範囲A内の導電シートの位置を平均化するため、B区域の導電シート50の影響を受け、実際の表面位置P1aとは異なる検出表面位置P1bを認識することがあり、このような検出誤差の低減を図ることができる。
【0011】
上記特徴に加え、前記被検出体及び前記センサが検出方向性を有し、これら両者の方向を一致させて相対変位させるように、前記一側面に設けた前記被検出体又は前記センサの変位方向を制限するようにしても良い。
【0012】
また、前記被検出体及び前記センサのうち一方が検出方向性を有し他方が検出方向性を有さず、前記他方を前記一方の方向性に一致させて相対変位させるように、前記他方の変位方向を制限するようにしてもよい。
【0013】
一方、本発明の他の特徴は、被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する方法であって、前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記変位方向に沿わせて設けてもよい。
【0014】
上記特徴において、前記被検出体が励磁コイルであり、前記センサが磁気センサであるものとしてもよい。一方、前記センサが磁気センサであり、前記被検出体が前記磁気センサの検出方向に交差配置された電流を流すワイヤとしてもよい。この場合、前記被検出体が導電体であり、前記センサが電磁気センサである。また、前記被検出体が永久磁石であり、前記センサが磁気センサとしてもよい。磁気センサとしては、例えば検出コイルが用いられる。
【0015】
一方、被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサとを介在物を介して配置してあり、介在物の一側面の表面変位を測定する上記いずれかに記載の表面変位測定方法に用いる表面変位測定装置の特徴構成は、前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせることにある。
【0016】
また、被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する表面変位測定装置の特徴は、前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記前記変位方向に沿わせて設けたことにある。
【発明の効果】
【0017】
上記本発明に係る表面変位測定方法及び表面変位測定装置の特徴によれば、前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けた簡易な構造で、寝具、クッション等の介在物表面の変位を簡易且つより正確に測定することが可能となった。
【0018】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、適宜添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
図1,2は、それぞれ表面変位測定装置1を構成するスキャナ2の平面図と側面図であり、このスキャナ2は、センサ5を身体の長手方向に走査させるための縦ガイド3と、センサ5の相対変位を記録するためのエンコーダー4とを備えている。表面変位測定装置1は、シート50に埋め込まれている被検出体である励磁コイルを励磁させ、図3に示すように、発信器11で発生した交流信号をブリッジ回路12に接続したセンサ5によりその出力を増幅器13で検出し、CPU14で解析する。センサ5は上述の通り縦ガイド3に支えられ、移動位置がエンコーダー4により記録される。
【0020】
図4に示すようにセンサ5はコア5aとコイル5bとからなり、図5に示すようにこのセンサ5とほぼ同様の標準コイル12aがブリッジ回路12で直列接続される。さらに、直接接続された符号12b、12cで示す可変抵抗1,可変抵抗2が先のセンサ5及び標準コイル12aと並列接続される。そして、センサ5及び標準コイル12aの間と、可変抵抗1及び可変抵抗2の間とから増幅器13に対する出力が取り出される。
【0021】
図6に示すように、身体装着衣60は非導電体である生地61の前面に前開口62を形成し、さらに上部両側面に腕を通すための一対のアームホール63,63を備えている。そして、背筋にシート65を有し、身体に装着した状態で前開口62を面ファスナーで着脱可能な留め具64により締め付け、シート65を測定位置線である背筋に沿わせることができる。
【0022】
また、図7に示すように、スキャナ2上には、介在物となる敷き布団100及び枕101が載置され、さらにその上にはシート50が載置される。敷き布団100及び枕101の下部にはセンサ5となる検出コイル55が身体の長手方向に走査可能に設けられている。そして、このシート50の上に人が横たわった場合の人体Hによる敷き布団100及び枕101の表面変位を測定する。
【0023】
シート50,65は、図8に示すように、複数のブロック51がスライドレール54を介して連結され帯状に形成されている。帯状に形成することにより、測定位置線に沿わせることができ、ブロック51のほぼ中央には被検出体となる励磁コイル52が埋め込まれており、励磁コイル52は互いに離隔されている。また、励磁コイル52はコイルの軸心に沿った方向、すなわち垂直方向に磁界を発生させる。ブロック51の側面53にはスライドレール54に嵌合する凹部53aが設けられている。この凹部53aにより、ブロック51の移動は垂直方向にのみ制限される。よって、励磁コイル52は、シート50の変形に対しても常に水平に保たれ、敷き布団100の下部を走査する検出コイル55と相対することとなる。なお、シート50は、測定範囲内において測定位置線に沿って変形するものであればよい。
【0024】
さらに、シート50,65を測定位置となる線に沿わせて帯状に形成することにより、測定対象となる特定部分の形状に沿わせることができ、特定部分における表面変位をより正確に測定することができる。シート50,65は変形可能に構成されているため、シート50,65を幅広とすると、測定対象線周辺の変形したシート50,65の影響を受けて、測定結果に誤差が生じる場合があるからである。本実施形態においては、シート65を測定位置線である背筋に沿わせることにより、背筋部分の介在物の表面変位をより正確に測定することが可能となる。
【0025】
また、励磁コイル52の励磁による磁束を検出コイル55により検出し、各励磁コイル52と検出コイル55間の距離を電気的信号値を用いて表示する検量線を用いて表示できるので、介在物の表面の変位を正確に測定することができる。
【0026】
次に、上述の表面変位測定装置1を用いて寝具表面又は寝具に横たわる人体表面の変位測定方法について説明する。
まず、図7に示すように、スキャナ2上に敷き布団100及び枕101を載置し、さらにその上にシート50を載置する。続いて、シート50の上に背筋が沿うように人が横たわる。そして、検出コイル55を敷き布団100の長手方向に沿って走査させる。検出コイル55の移動に連動させて、検出コイル55が真下に位置した励磁コイル52にのみ電流を流し、シート50の被検出体である各励磁コイル52の励磁による磁束を検出コイル55により検出し、その出力をリフトオフ距離に変換して測定値とする。
【0027】
さらに、その後、シート50を敷き布団100上から除くと共に身体装着衣60を着用した人が、敷き布団100上に横たわり、人体H表面の変位をシート65の検出により測定してもよい。測定後、シート50での測定結果とシート65での測定結果とを比較することにより、敷き布団100の表面変位と身体の表面形状との差が明確となり、正確な敷き布団100の表面変位量を測定することも可能である。
【0028】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の部材には同一の符号を附してある。
図9に示す第二実施形態では、シート50の各ブロック51には、ほぼ中央にセンサとなる検出コイル55が埋め込まれており、被検出体となる励磁コイル52が身体の長手方向に走査させるための縦ガイド3に取り付けられている。励磁コイル52をシート50に沿うように移動させて、各ブロック51の検出コイル55により、励磁コイル52の励磁による磁束を検出する。この場合、検出コイル55の真下に励磁コイル52が位置した際に検出する信号が最大となるので、その最大値からリフトオフ距離を算出することにより、正確な凹凸形状を測定することができる。
【0029】
図10に示す第三実施形態では、シート50の各ブロック51には被検出体となる励磁コイル52が埋め込まれており、この励磁コイル52と真下にセンサとなる検出コイル55を相対させて複数設けてある。介在物を介して相対する励磁コイル52と検出コイル55は対をなす。測定に際しては、1の励磁コイル52を励磁させ、対をなす検出コイル55にて検出する。そして、順次各対となる励磁コイル52と検出コイル55にて測定を行い、それらの検出値からリフトオフ距離を算出することにより、正確な凹凸形状を測定することができる。
【0030】
図11に示す第四実施形態においては、シート70の被検出体として導線71を用いる。図11(a)に示すように、シート70には、適宜間隔をおいて略コの字状の導線71が張られており、人体の長手方向と平行をなす導線部には、不必要な電磁波をカットするため電磁シールド73が設けられている。測定に際しては、布団100の下部に設けた検出コイル75を走査させると共に、検出コイル75の移動に連動させて検出コイル75が真下に位置した導線71にのみ電流を流し、被検出部72に発生する磁束を検出する。そして、各被検出部72にて検出した値からリフトオフ距離を算出することにより、正確な凹凸形状を測定することができる。なお、検出コイル75は磁気センサであってもよく、また、各被検出体となる導線の被検出部72に相対するように、検出コイル又は磁気コイルを複数設けても構わない。
【0031】
次に、図12に示す第五実施形態について説明する。本実施形態においては、上記各実施形態と異なり、布団100及び枕101の側面から表面変位を測定する。
布団100及び枕101の側面には、センサとなる検出ユニット85が側面に沿って走査可能に設けられている。この検出ユニット85は、センサとなる複数の検出コイル86が適宜間隔をおいて積層されている。他方、シート80は、シート側面に被検出体となる導線81が設けられている。図12(b)に示すように、人が横たわり変形したシート80の側面をその側面に沿って検出ユニット85を走査させ、検出ユニット85の各検出コイル86にて、導線81による磁束を測定する。そして、走査した各地点において、最大値を検出した検出コイル86の位置をプロットすることにより、表面変位を計測することができる。なお、検出コイルに代えて磁気センサを用いてもよい。
【0032】
最後に、本発明の更に他の実施形態の可能性について説明する。
上記各実施形態では、シート50,65を測定位置線である背筋に沿わせたが、シートを沿わせる部位は限定されるものではない。また、シートの幅や長さ、被検出体の離隔間隔や個数等は、測定対象の形状等に合わせ適宜変更すればよい。
【0033】
上記各実施形態では、被検出体として励磁コイル、センサとして検出コイルを用いた。しかし、被検出体として永久磁石を用い、センサとして磁気センサを用いてもよい。また、磁気センサとしては、例えば、GMR磁気センサ、ホール素子、MI素子、MRセンサ等を用いることができる。また、上記第五実施形態において、側面に被検出体として導線を設けたシートを用いたが、側面を磁化した磁気シートを用いても構わない。係る場合、検出ユニットには磁気センサを用い、磁気シートには、例えば、マグネットシート、マグネットペーパー、マグネットフィルム等が用いられる。さらに、上述のように、各実施形態においてセンサとなる磁気センサとして検出コイルを用いた。しかし、センサとなる磁気センサには検出コイルの他、他の磁気センサを用いても構わない。
【0034】
磁気センサにより永久磁石から発する磁束を検出し、被検出体とセンサ間の距離を電気的信号値を用いて表示する検量線を用いて表示できるので、介在物の表面の変位量を正確に測定することができる。永久磁石は、それ自体が磁力を発しているため検出回路を簡素化することができる。なお、本実施形態においても、永久磁石のシートを測定対象の形状に沿わせることができるように、帯状に形成することが可能であり、永久磁石間の距離やシートの長さ等は対象物の形状等に合わせ適宜変更すればよい。
【0035】
上記各実施形態では、1本の帯状のシートを測定位置線に沿わせて表面変位を測定した。しかし、被検出体の本数は1本に限られず、複数本設けても構わない。係る場合、例えば被検出体を隣り合うもの同士が互いに測定誤差を生じない適宜間隔をおいて平行に配置して、検査対象の全面の表面変位をより正確に測定することができる。幅広の被検出体を配置する場合に比べ、被検出体の周辺の変形や動きによる変形の影響を抑制して変位を測定することができるからである。また、表面変位が大きいと予測される箇所に集中して複数本設けても構わない。これにより、変位量が大きい箇所において、精密に表面変位を測定することができる。
【0036】
さらに、複数本のシートを用いる場合、シートをマトリックス上に載置し、縦ガイド3に沿って水平移動する横ガイドレールとこの横ガイドレール上でのセンサ5の水平移動量を検出する第二エンコーダーとを設け、スキャナ2平面上でセンサ5を二次元的に走査させることもできる。
【0037】
また、図7,9の関係のように、被検出体とセンサは、上記各実施形態において相互に入れ替えても構わない。さらに、図10に示すように、上記各実施形態において、センサを走査させる他に被検出体と対をなすよう複数のセンサを設けても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明によれば、介在物の一側面の表面の変位を測定することができる。この介在物には、ハンモック、敷き布団、枕及び寝袋等の寝具、椅子、ソファー、乗り物の運転席の如きクッション、履物、手袋等が該当する。また、セーター、ズボン、下着、ダウン製品等の衣類、硬化したギブス等も該当する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】表面変位測定装置の平面図である。
【図2】表面変位測定装置の側面図である。
【図3】表面変位測定装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】(a)はセンサの縦断面図、(b)は平面図である。
【図5】ブリッジ回路のブロック図である。
【図6】(a)は身体装着具の平面図、(b)は裏面図、(c)は底面図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る表面変位測定装置に関し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図8】(a)はシートの拡大平面図、(b)はシートの拡大側面図、(c)はシートが変形した状態を示す(b)相当図、(d)は各ブロックの連結部近傍の拡大平面図である。
【図9】本発明の第二実施形態に係る表面変位測定装置を示す図7相当図である。
【図10】本発明の第三実施形態に係る表面変位測定装置を示す図7相当図である。
【図11】本発明の第四実施形態に係る表面変位測定装置に関し、(a)はシートの平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。(d)は平面図である。
【図12】本発明の第五実施形態に係る表面変位測定装置の図7相当図である。
【図13】(a)は本発明の原理図、(b)は比較例を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
1:表面変位測定装置、2:スキャナ、3:縦ガイド、4:エンコーダー、5:センサ、5a:コア、5b:コイル、11:発信器、12:ブリッジ回路、12a:標準コイル、12b:可変抵抗1、12c:可変抵抗2、13:増幅器、14:CPU、21:検出コイル、22:励磁コイル、50:シート、51:ブロック、52:励磁コイル(被検出体)、53:側面、53a:凹部、54:スライドレール、55:検出コイル(センサ)、60:身体装着衣、61:生地、62:前開口、63:アームホール、64:留め具、65:被検出体、70:シート、71:導線、72:被検出部(被検出体)、73:電磁シールド、75:検出コイル(センサ)、80:シート、81:導線(被検出体)、85:検出ユニット(センサ)、86:検出コイル、100:敷き布団、101:枕、A:有効磁場範囲、H:人体、P1a:表面位置、P1b:検出表面位置、S0:表面
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、寝具、クッション又は人体を被覆する服、ギブス若しくは履物などの介在物の表面の変位を測定する表面変位測定方法及び表面変位測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述の如き介在物のうち、人体を支持する人体支持体及び人体を被覆する被覆体の表面の変位測定方法としては、特許文献1〜7及び非特許文献1に記載のものが知られている。また、参考までに人体支持・被覆体以外の表面の変位測定方法としては、特許文献7〜9に記載のものが知られている。
【特許文献1】特開平10−216105号
【特許文献2】特開2000− 93407号
【特許文献3】特開平11−192215号
【特許文献4】特開2000− 83928号
【特許文献5】特開2003−219935号
【特許文献6】特開2003−130635号
【特許文献7】特開平2−291903号
【特許文献8】実開平6−49948号
【特許文献9】特開2003−337005号
【非特許文献1】第20回睡眠シンポジウム研究発表(6)川島美勝他5名 健康で快適な睡眠環境の創造と評価に関する研究
【0003】
特許文献1に記載の方法では、ストリップ状鋼板の表面に貼り付けた歪みゲージを利用し、被験者の寝姿勢を測定している。特許文献2に記載の方法では、寝姿勢の被験者に測定子を連続変位させながら押し当てて測定している。特許文献3に記載の方法では、クッションに針を貫通させ、特許文献4,5及び非特許文献1に記載の方法では、寝具に検出ロッドを貫通させ、被験者の寝姿勢を測定している。特許文献6に記載の方法では、互いに屈曲可能に連結された関節片の相対的屈曲を検出することにより、寝具表面の変位を測定している。また、特許文献7記載の方法では、流体又は粉体を袋に入れ靴内面に加圧密着されて測定している。
【0004】
しかし、特許文献1記載の方法では、人体と支持体との間に精密な歪みゲージを介在させ、特許文献2の方法では、測定子の移動機構を設けねばならず、特許文献3〜5記載及び非特許文献1の方法では、針又は検出ロッドを寝具等に貫通させねばならず、特許文献6記載の方法では、機構的に複雑な関節片の連続体を人体と支持体との間に介在させなければならず、特許文献7記載の方法では、流体又は粉体を袋に入れたものを加圧密着させなければならず、その点で測定及びその準備が煩雑となる。
【0005】
また、特許文献8記載の方法では、地盤に固定された永久磁石に対し変位することにより磁気シート表面に表れる磁粉粒子の軌跡を記録し、その軌跡を読み取ることで変位を測定している。特許文献9の方法では、被測定材を磁化させ、磁化された被測定材からの漏れ磁束により磁気シートの表される磁粉模様により厚さ分布等を測定している。
【0006】
しかし、いずれの方法も磁気シート表面に表せる形状や模様等を目視により判断しなければならず、正確な変位量を測定することは困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明の目的は、介在物の表面に簡易な部材を設けた状態で、介在物表面の変位をより正確に測定する表面変位測定方法及び表面変位測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る表面変位測定方法の特徴は、被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサを介在物を介して配置し、介在物の一側面の表面変位を測定する方法であって、前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けたことにある。
【0009】
ここで、図13(a)に本発明の原理図を、図13(b)に比較例をそれぞれ示す。図13(a)では、被検出体である励磁コイル22を複数個測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させてあるので、センサである検出コイル21(例えばP1)の有効な磁場の範囲A内に隣の励磁コイル22(例えばP2)が入らず、X印で表示した測定位置は実際の表面S0とほぼ同位置となる。
【0010】
なお、連続した導電シートを被検出体として用いると、検出コイル21(例えばP1)は、有効な磁場の範囲A内の導電シートの位置を平均化するため、B区域の導電シート50の影響を受け、実際の表面位置P1aとは異なる検出表面位置P1bを認識することがあり、このような検出誤差の低減を図ることができる。
【0011】
上記特徴に加え、前記被検出体及び前記センサが検出方向性を有し、これら両者の方向を一致させて相対変位させるように、前記一側面に設けた前記被検出体又は前記センサの変位方向を制限するようにしても良い。
【0012】
また、前記被検出体及び前記センサのうち一方が検出方向性を有し他方が検出方向性を有さず、前記他方を前記一方の方向性に一致させて相対変位させるように、前記他方の変位方向を制限するようにしてもよい。
【0013】
一方、本発明の他の特徴は、被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する方法であって、前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記変位方向に沿わせて設けてもよい。
【0014】
上記特徴において、前記被検出体が励磁コイルであり、前記センサが磁気センサであるものとしてもよい。一方、前記センサが磁気センサであり、前記被検出体が前記磁気センサの検出方向に交差配置された電流を流すワイヤとしてもよい。この場合、前記被検出体が導電体であり、前記センサが電磁気センサである。また、前記被検出体が永久磁石であり、前記センサが磁気センサとしてもよい。磁気センサとしては、例えば検出コイルが用いられる。
【0015】
一方、被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサとを介在物を介して配置してあり、介在物の一側面の表面変位を測定する上記いずれかに記載の表面変位測定方法に用いる表面変位測定装置の特徴構成は、前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせることにある。
【0016】
また、被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する表面変位測定装置の特徴は、前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記前記変位方向に沿わせて設けたことにある。
【発明の効果】
【0017】
上記本発明に係る表面変位測定方法及び表面変位測定装置の特徴によれば、前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けた簡易な構造で、寝具、クッション等の介在物表面の変位を簡易且つより正確に測定することが可能となった。
【0018】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、適宜添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
図1,2は、それぞれ表面変位測定装置1を構成するスキャナ2の平面図と側面図であり、このスキャナ2は、センサ5を身体の長手方向に走査させるための縦ガイド3と、センサ5の相対変位を記録するためのエンコーダー4とを備えている。表面変位測定装置1は、シート50に埋め込まれている被検出体である励磁コイルを励磁させ、図3に示すように、発信器11で発生した交流信号をブリッジ回路12に接続したセンサ5によりその出力を増幅器13で検出し、CPU14で解析する。センサ5は上述の通り縦ガイド3に支えられ、移動位置がエンコーダー4により記録される。
【0020】
図4に示すようにセンサ5はコア5aとコイル5bとからなり、図5に示すようにこのセンサ5とほぼ同様の標準コイル12aがブリッジ回路12で直列接続される。さらに、直接接続された符号12b、12cで示す可変抵抗1,可変抵抗2が先のセンサ5及び標準コイル12aと並列接続される。そして、センサ5及び標準コイル12aの間と、可変抵抗1及び可変抵抗2の間とから増幅器13に対する出力が取り出される。
【0021】
図6に示すように、身体装着衣60は非導電体である生地61の前面に前開口62を形成し、さらに上部両側面に腕を通すための一対のアームホール63,63を備えている。そして、背筋にシート65を有し、身体に装着した状態で前開口62を面ファスナーで着脱可能な留め具64により締め付け、シート65を測定位置線である背筋に沿わせることができる。
【0022】
また、図7に示すように、スキャナ2上には、介在物となる敷き布団100及び枕101が載置され、さらにその上にはシート50が載置される。敷き布団100及び枕101の下部にはセンサ5となる検出コイル55が身体の長手方向に走査可能に設けられている。そして、このシート50の上に人が横たわった場合の人体Hによる敷き布団100及び枕101の表面変位を測定する。
【0023】
シート50,65は、図8に示すように、複数のブロック51がスライドレール54を介して連結され帯状に形成されている。帯状に形成することにより、測定位置線に沿わせることができ、ブロック51のほぼ中央には被検出体となる励磁コイル52が埋め込まれており、励磁コイル52は互いに離隔されている。また、励磁コイル52はコイルの軸心に沿った方向、すなわち垂直方向に磁界を発生させる。ブロック51の側面53にはスライドレール54に嵌合する凹部53aが設けられている。この凹部53aにより、ブロック51の移動は垂直方向にのみ制限される。よって、励磁コイル52は、シート50の変形に対しても常に水平に保たれ、敷き布団100の下部を走査する検出コイル55と相対することとなる。なお、シート50は、測定範囲内において測定位置線に沿って変形するものであればよい。
【0024】
さらに、シート50,65を測定位置となる線に沿わせて帯状に形成することにより、測定対象となる特定部分の形状に沿わせることができ、特定部分における表面変位をより正確に測定することができる。シート50,65は変形可能に構成されているため、シート50,65を幅広とすると、測定対象線周辺の変形したシート50,65の影響を受けて、測定結果に誤差が生じる場合があるからである。本実施形態においては、シート65を測定位置線である背筋に沿わせることにより、背筋部分の介在物の表面変位をより正確に測定することが可能となる。
【0025】
また、励磁コイル52の励磁による磁束を検出コイル55により検出し、各励磁コイル52と検出コイル55間の距離を電気的信号値を用いて表示する検量線を用いて表示できるので、介在物の表面の変位を正確に測定することができる。
【0026】
次に、上述の表面変位測定装置1を用いて寝具表面又は寝具に横たわる人体表面の変位測定方法について説明する。
まず、図7に示すように、スキャナ2上に敷き布団100及び枕101を載置し、さらにその上にシート50を載置する。続いて、シート50の上に背筋が沿うように人が横たわる。そして、検出コイル55を敷き布団100の長手方向に沿って走査させる。検出コイル55の移動に連動させて、検出コイル55が真下に位置した励磁コイル52にのみ電流を流し、シート50の被検出体である各励磁コイル52の励磁による磁束を検出コイル55により検出し、その出力をリフトオフ距離に変換して測定値とする。
【0027】
さらに、その後、シート50を敷き布団100上から除くと共に身体装着衣60を着用した人が、敷き布団100上に横たわり、人体H表面の変位をシート65の検出により測定してもよい。測定後、シート50での測定結果とシート65での測定結果とを比較することにより、敷き布団100の表面変位と身体の表面形状との差が明確となり、正確な敷き布団100の表面変位量を測定することも可能である。
【0028】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の部材には同一の符号を附してある。
図9に示す第二実施形態では、シート50の各ブロック51には、ほぼ中央にセンサとなる検出コイル55が埋め込まれており、被検出体となる励磁コイル52が身体の長手方向に走査させるための縦ガイド3に取り付けられている。励磁コイル52をシート50に沿うように移動させて、各ブロック51の検出コイル55により、励磁コイル52の励磁による磁束を検出する。この場合、検出コイル55の真下に励磁コイル52が位置した際に検出する信号が最大となるので、その最大値からリフトオフ距離を算出することにより、正確な凹凸形状を測定することができる。
【0029】
図10に示す第三実施形態では、シート50の各ブロック51には被検出体となる励磁コイル52が埋め込まれており、この励磁コイル52と真下にセンサとなる検出コイル55を相対させて複数設けてある。介在物を介して相対する励磁コイル52と検出コイル55は対をなす。測定に際しては、1の励磁コイル52を励磁させ、対をなす検出コイル55にて検出する。そして、順次各対となる励磁コイル52と検出コイル55にて測定を行い、それらの検出値からリフトオフ距離を算出することにより、正確な凹凸形状を測定することができる。
【0030】
図11に示す第四実施形態においては、シート70の被検出体として導線71を用いる。図11(a)に示すように、シート70には、適宜間隔をおいて略コの字状の導線71が張られており、人体の長手方向と平行をなす導線部には、不必要な電磁波をカットするため電磁シールド73が設けられている。測定に際しては、布団100の下部に設けた検出コイル75を走査させると共に、検出コイル75の移動に連動させて検出コイル75が真下に位置した導線71にのみ電流を流し、被検出部72に発生する磁束を検出する。そして、各被検出部72にて検出した値からリフトオフ距離を算出することにより、正確な凹凸形状を測定することができる。なお、検出コイル75は磁気センサであってもよく、また、各被検出体となる導線の被検出部72に相対するように、検出コイル又は磁気コイルを複数設けても構わない。
【0031】
次に、図12に示す第五実施形態について説明する。本実施形態においては、上記各実施形態と異なり、布団100及び枕101の側面から表面変位を測定する。
布団100及び枕101の側面には、センサとなる検出ユニット85が側面に沿って走査可能に設けられている。この検出ユニット85は、センサとなる複数の検出コイル86が適宜間隔をおいて積層されている。他方、シート80は、シート側面に被検出体となる導線81が設けられている。図12(b)に示すように、人が横たわり変形したシート80の側面をその側面に沿って検出ユニット85を走査させ、検出ユニット85の各検出コイル86にて、導線81による磁束を測定する。そして、走査した各地点において、最大値を検出した検出コイル86の位置をプロットすることにより、表面変位を計測することができる。なお、検出コイルに代えて磁気センサを用いてもよい。
【0032】
最後に、本発明の更に他の実施形態の可能性について説明する。
上記各実施形態では、シート50,65を測定位置線である背筋に沿わせたが、シートを沿わせる部位は限定されるものではない。また、シートの幅や長さ、被検出体の離隔間隔や個数等は、測定対象の形状等に合わせ適宜変更すればよい。
【0033】
上記各実施形態では、被検出体として励磁コイル、センサとして検出コイルを用いた。しかし、被検出体として永久磁石を用い、センサとして磁気センサを用いてもよい。また、磁気センサとしては、例えば、GMR磁気センサ、ホール素子、MI素子、MRセンサ等を用いることができる。また、上記第五実施形態において、側面に被検出体として導線を設けたシートを用いたが、側面を磁化した磁気シートを用いても構わない。係る場合、検出ユニットには磁気センサを用い、磁気シートには、例えば、マグネットシート、マグネットペーパー、マグネットフィルム等が用いられる。さらに、上述のように、各実施形態においてセンサとなる磁気センサとして検出コイルを用いた。しかし、センサとなる磁気センサには検出コイルの他、他の磁気センサを用いても構わない。
【0034】
磁気センサにより永久磁石から発する磁束を検出し、被検出体とセンサ間の距離を電気的信号値を用いて表示する検量線を用いて表示できるので、介在物の表面の変位量を正確に測定することができる。永久磁石は、それ自体が磁力を発しているため検出回路を簡素化することができる。なお、本実施形態においても、永久磁石のシートを測定対象の形状に沿わせることができるように、帯状に形成することが可能であり、永久磁石間の距離やシートの長さ等は対象物の形状等に合わせ適宜変更すればよい。
【0035】
上記各実施形態では、1本の帯状のシートを測定位置線に沿わせて表面変位を測定した。しかし、被検出体の本数は1本に限られず、複数本設けても構わない。係る場合、例えば被検出体を隣り合うもの同士が互いに測定誤差を生じない適宜間隔をおいて平行に配置して、検査対象の全面の表面変位をより正確に測定することができる。幅広の被検出体を配置する場合に比べ、被検出体の周辺の変形や動きによる変形の影響を抑制して変位を測定することができるからである。また、表面変位が大きいと予測される箇所に集中して複数本設けても構わない。これにより、変位量が大きい箇所において、精密に表面変位を測定することができる。
【0036】
さらに、複数本のシートを用いる場合、シートをマトリックス上に載置し、縦ガイド3に沿って水平移動する横ガイドレールとこの横ガイドレール上でのセンサ5の水平移動量を検出する第二エンコーダーとを設け、スキャナ2平面上でセンサ5を二次元的に走査させることもできる。
【0037】
また、図7,9の関係のように、被検出体とセンサは、上記各実施形態において相互に入れ替えても構わない。さらに、図10に示すように、上記各実施形態において、センサを走査させる他に被検出体と対をなすよう複数のセンサを設けても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明によれば、介在物の一側面の表面の変位を測定することができる。この介在物には、ハンモック、敷き布団、枕及び寝袋等の寝具、椅子、ソファー、乗り物の運転席の如きクッション、履物、手袋等が該当する。また、セーター、ズボン、下着、ダウン製品等の衣類、硬化したギブス等も該当する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】表面変位測定装置の平面図である。
【図2】表面変位測定装置の側面図である。
【図3】表面変位測定装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】(a)はセンサの縦断面図、(b)は平面図である。
【図5】ブリッジ回路のブロック図である。
【図6】(a)は身体装着具の平面図、(b)は裏面図、(c)は底面図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る表面変位測定装置に関し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図8】(a)はシートの拡大平面図、(b)はシートの拡大側面図、(c)はシートが変形した状態を示す(b)相当図、(d)は各ブロックの連結部近傍の拡大平面図である。
【図9】本発明の第二実施形態に係る表面変位測定装置を示す図7相当図である。
【図10】本発明の第三実施形態に係る表面変位測定装置を示す図7相当図である。
【図11】本発明の第四実施形態に係る表面変位測定装置に関し、(a)はシートの平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。(d)は平面図である。
【図12】本発明の第五実施形態に係る表面変位測定装置の図7相当図である。
【図13】(a)は本発明の原理図、(b)は比較例を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
1:表面変位測定装置、2:スキャナ、3:縦ガイド、4:エンコーダー、5:センサ、5a:コア、5b:コイル、11:発信器、12:ブリッジ回路、12a:標準コイル、12b:可変抵抗1、12c:可変抵抗2、13:増幅器、14:CPU、21:検出コイル、22:励磁コイル、50:シート、51:ブロック、52:励磁コイル(被検出体)、53:側面、53a:凹部、54:スライドレール、55:検出コイル(センサ)、60:身体装着衣、61:生地、62:前開口、63:アームホール、64:留め具、65:被検出体、70:シート、71:導線、72:被検出部(被検出体)、73:電磁シールド、75:検出コイル(センサ)、80:シート、81:導線(被検出体)、85:検出ユニット(センサ)、86:検出コイル、100:敷き布団、101:枕、A:有効磁場範囲、H:人体、P1a:表面位置、P1b:検出表面位置、S0:表面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサを介在物を介して配置し、介在物の一側面の表面変位を測定する表面変位測定方法であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けたことを特徴とする表面変位測定方法。
【請求項2】
前記被検出体及び前記センサが検出方向性を有し、これら両者の方向を一致させて相対変位させるように、前記一側面に設けた前記被検出体又は前記センサの変位方向を制限することを特徴とする請求項1記載の表面変位測定方法。
【請求項3】
前記被検出体及び前記センサのうち一方が検出方向性を有し他方が検出方向性を有さず、前記他方を前記一方の方向性に一致させて相対変位させるように、前記他方の変位方向を制限することを特徴とする請求項1記載の表面変位測定方法。
【請求項4】
被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する表面変位測定方法であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記変位方向に沿わせて設けたことを特徴とする表面変位測定方法。
【請求項5】
前記被検出体が励磁コイルであり、前記センサが磁気センサであることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面変位測定方法。
【請求項6】
前記センサが磁気センサであり、前記被検出体が前記磁気センサの検出方向に交差配置された電流を流すワイヤであることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれかに記載の表面変位測定方法。
【請求項7】
前記被検出体が導電体であり、前記センサが電磁気センサであることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれかに記載の表面変位測定方法。
【請求項8】
前記被検出体が永久磁石であり、前記センサが磁気センサであることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれかに記載の表面変位測定方法。
【請求項9】
被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサとを介在物を介して配置してあり、介在物の一側面の表面変位を測定する請求項1〜3,5〜8のいずれかに記載の表面変位測定方法に用いる表面変位測定装置であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けたことを特徴とする表面変位測定装置。
【請求項10】
被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する請求項4〜8記載の表面変位測定装置であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記変位方向に沿わせて設けたことを特徴とする表面変位測定装置。
【請求項1】
被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサを介在物を介して配置し、介在物の一側面の表面変位を測定する表面変位測定方法であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けたことを特徴とする表面変位測定方法。
【請求項2】
前記被検出体及び前記センサが検出方向性を有し、これら両者の方向を一致させて相対変位させるように、前記一側面に設けた前記被検出体又は前記センサの変位方向を制限することを特徴とする請求項1記載の表面変位測定方法。
【請求項3】
前記被検出体及び前記センサのうち一方が検出方向性を有し他方が検出方向性を有さず、前記他方を前記一方の方向性に一致させて相対変位させるように、前記他方の変位方向を制限することを特徴とする請求項1記載の表面変位測定方法。
【請求項4】
被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する表面変位測定方法であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記変位方向に沿わせて設けたことを特徴とする表面変位測定方法。
【請求項5】
前記被検出体が励磁コイルであり、前記センサが磁気センサであることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面変位測定方法。
【請求項6】
前記センサが磁気センサであり、前記被検出体が前記磁気センサの検出方向に交差配置された電流を流すワイヤであることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれかに記載の表面変位測定方法。
【請求項7】
前記被検出体が導電体であり、前記センサが電磁気センサであることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれかに記載の表面変位測定方法。
【請求項8】
前記被検出体が永久磁石であり、前記センサが磁気センサであることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれかに記載の表面変位測定方法。
【請求項9】
被検出体及びこの被検出体との離隔距離を測定可能なセンサとを介在物を介して配置してあり、介在物の一側面の表面変位を測定する請求項1〜3,5〜8のいずれかに記載の表面変位測定方法に用いる表面変位測定装置であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサを複数個適宜測定位置線に沿わせると共に互いに離隔させて設けたことを特徴とする表面変位測定装置。
【請求項10】
被検出体及びこの被検出体を検出可能なセンサを備え、介在物の一側面の表面変位を測定する請求項4〜8記載の表面変位測定装置であって、
前記一側面に前記被検出体又は前記センサのうち一方を測定位置線に沿わせて設け、他方を複数個適宜前記変位方向に沿わせて設けたことを特徴とする表面変位測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−192782(P2007−192782A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−13823(P2006−13823)
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(000235532)非破壊検査株式会社 (49)
【出願人】(591034143)西川リビング株式会社 (27)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(000235532)非破壊検査株式会社 (49)
【出願人】(591034143)西川リビング株式会社 (27)
【Fターム(参考)】
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