説明

表面改質化のためのウレタンおよび/または尿素基を含有するハイパーブランチポリマーの使用

本発明は、表面特性を改質化するために、これらの表面上にハイパーブランチポリマーの適した量を含有する支持体に関する。このようなポリマーは、ウレタン基および/または尿素基を含有する。さらに本発明は、支持体表面の特性を改質化するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面特性の改質化のために、その表面上に適した量のハイパーブランチポリマーを有する支持体に関し、この場合、これらの支持体はウレタン基および/または尿素基を有する。さらに本発明は、支持体の表面特性を改質化するための方法に関する。
【0002】
天然および合成材料の表面特性は、本質的に、水に対するアフィニティーによって定められる。主に親水性の材料は、水および一般には他の極性溶剤との顕著な相互作用において優れており、これとは対照的に主に疎水性の材料は、水および水性液体で湿ることはないか、あるいはわずかにのみ湿るものである。しばしば、材料表面の性質は、使用および処理の範囲内で、これらの改質化が望ましく生じる程度に制限される。その際、水に対するアフェニティー(親水性)を増加させるための改質化は親水化として、その一方で、水を忌避する性質への改質化は、疎水化と呼称される。
【0003】
種々の合成材料から成る対象物、たとえば熱硬化プラスチックまたは熱可塑性プラスチックは、疎水性の表面特性を示す。しかしながら、しばしば疎水性の性質は、対象物を貼着、被覆、印刷、着色または染色するためには望ましくなく、それというのも、多くの場合において、接着剤、被覆材または塗料は、疎水性表面上で専ら不十分な付着性で示すためである。さらに疎水特性は、平面状テキスタイル構造物、特に不織布の場合には望ましくない。不織布は、たとえば、掃除用クロス、精練クロス、食器ふきおよびナプキンとして使用される。これらの使用の際に、たとえば、こぼした液体、たとえばミルク、コーヒー等をすばやくかつ完全にふき取ることによって乾燥させることは重要である。掃除用クロスは、これらの繊維表面上での運搬を迅速に実施すればするほど、液体をより一層すばやく吸収し、その際、親水性表面を有する繊維は、水性液体で容易かつすばやく湿潤する。
【0004】
フィルムまたは成形体の表面を親水化することに関しては、通常は種々の方法、たとえば、ガス状のフッ素によってゴム製品の表面の活性化をさせることができる。これらの方法は、勿論、高い毒性のガスであるフッ素で、高められた設備投資下で行うことが要求される。さらに、コロナまたはプラズマ処理を使用し、種々の材料、たとえばプラスチックまたは金属の表面の親水性を高める。
【0005】
吸水特性を改善するために、たとえば不織布は、さらに表面活性の親水化剤、たとえば乳化剤、界面活性剤または架橋剤を使用する。これによって、優れた高められた疎水性を達成する。しかしながら、これらの不織布は、疎水化剤が、水または他の水性媒体により少しずつ溶出するといった欠点を有する。度重なる水との接触の後に、製品は段々と疎水性になる。他の欠点は、公知の表面活性剤の、水の表面張力の顕著な減少から成るものであって、したがって、多くの使用において、特に衛生用およびオムツ用不織布の場合に、吸収液体の浸透性および架橋性が望ましくない程度に増加する。
【0006】
表面特性を疎水性に改質化する例は、天然の表面または天然の源から製造される表面、たとえば木材、皮革、紙、セッコウまたはコンクリートの表面を、水の侵入に対して保護することによって提供される。木材は、水の吸収を調整することによって腐蝕から保護される。衣類のための皮革は、撥水加工をすることで着用快適性を増加させる。さらに親水性合成材料の表面を疎水化することができる。
【0007】
WO98/27263では、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維等のための耐久性のある親水性ポリマー被覆を開示している。この被覆は、定義されたポリオキシプロピルアミンまたはポリプロピレンオキシドポリマーおよびエチレンエーテルフタレート単位を含有する親水性ポリエステルコポリマーを含有する。
【0008】
WO97/00351では、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレン繊維および織物、親水性コポリマーならびにポリプロピレンオキシドポリマーのための、耐久性のある親水性ポリマー被覆を記載している。
【0009】
PCT/EP01/06719では、ウレタン基および/または尿素基ならびにアンモニウム基を含有するポリマーの、粒子状、線状、平面状または立体形状の構造物の表面特性を改質化するための使用が記載されている。
【0010】
PCT/EP02/02201では、ウレタン基および/または尿素基ならびにアニオン基を有するポリマーの粒子状、線状、平面状または立体形状の構造物の表面特性を改質化するための使用が記載されており、その際、ポリマーは、ウレタン基および/または尿素基を、少なくとも2モル/kg含有する。
【0011】
双方の文献によって使用されたポリウレタンおよび/またはポリ尿素は、ハイパーブランチポリマーではない。
【0012】
WO97/02304では、高官能価ポリウレタンおよびその製造方法が記載されている。使用可能性として、ポリウレタンラッカーおよびポリウレタン被覆剤またはポリウレタンフォームのための高官能性架橋剤としての使用が記載されている。
【0013】
US5936055では、分岐構造を有する酸−官能価ポリウレタンアダクトが記載されている。これらは、架橋された水性ポリマー格子を製造するために適しており、この場合、これらは、着色塗料に適している。
【0014】
DE−A−19904444では、デンドリマー、多分岐ポリウレタンを製造する方法が記載されており、この場合、これらは、相溶媒、レオロジー調整剤、チオキソトロピー特性付与剤、核化剤または作用成分担体または触媒担体として適している。
【0015】
DE−A−10013187では、高官能価ポリイソシアネートを製造するための方法が記載されており、この場合、これらは、ポリウレタンの製造、たとえばラッカー、被覆材、プラスチック、充填剤、光沢剤または発泡剤を製造するために使用することができる。支持体の表面特性を改質化するための高官能価ポリイソシアネートの使用自体については、記載されていない。
【0016】
DE−A−10030869には、多官能価ポリイソシアネート−重付加生成物を製造するための方法が記載されており、この場合、これらは、ポリウレタン製造のための成分として適している。得られたポリウレタンは、ラッカー、被覆材、プラスチック、充填剤、光沢剤または発泡剤を製造するのに適していてもよい。ポリイソシアネート−重付加生成物自体の支持体の表面特性改質化のための使用は、これらの文献中にも記載されていない。
【0017】
開示されていないドイツ特許P10204979.3には、高官能価多分岐ポリ尿素を製造するための方法が記載されている。これらは、たとえば、助剤、チオキソトロピー特性付与剤としてであるか、あるいは、ラッカー、被覆剤、プラスチック、充填剤、光沢剤または発泡剤を製造するための成分として適している。
【0018】
したがって本発明は、改質化された表面特性を有する支持体を提供するといった課題を有する。その際、改質化された特性とは、水および水性液体に対するそのアフィニティーに関する(親水性または疎水性の繊維)望ましい性能プロフィールを有していてもよい。さらに本発明は、支持体表面の親水性または疎水性を増加させるための方法を提供するといった課題を有する。
【0019】
本発明によればこれらの課題は、ウレタン基および/または尿素基を有する、少なくとも1種のハイパーブランチポリマーを含有する支持体によって解決される。
【0020】
適した支持体は、一般に粒子状、線状、平面状または立体形状の構造物を含む。
【0021】
用語「粒子状の構造物」は、顕微鏡レベルの粒子までの微細な顔料の範囲を有するものを意味する。さらに、1nm〜10mm、たとえば10nm〜1mm、特に1μm〜0.1mmの粒径を有するこれらのものも挙げられ、この場合、これらは、好ましくは媒体中で分散可能であるか、あるいは分散されている。例として、顔料、無機または金属性の充填剤または不活性の有機金属材料が挙げられる。
【0022】
「線状の構造物」として、特に繊維、フィラメント、糸、短糸等を意味する。
【0023】
「平面状の構造物」としては、特に織物、ニット、フェルト、不織繊維または不織布であり、その際、不織布が最も好ましい。不織布を製造するために、繊維(不織)を製造し、その後に種々の方法で不織布を固定化し、たとえば、不織布を水性結合剤で、たとえばポリマーラテックスで処理し、その後に、場合によっては過剰量の結合剤を除去した後に乾燥させ、かつ場合によっては硬化させる。平面状の構造物はさらにフィルム、紙および相当する二次元的構造物であってもよい。
【0024】
「平面状のテキスタイル構造物」とは、本明細書中の範囲内で、さらにテキスタイルコンポザイト、たとえばカーペット、貼合わせおよび積層テキスタイル等であるとされる。
【0025】
「立体形状構造物」とは、種々の寸法を有する一般的な成形体である。これに関しては、特に、木材、紙、金属、プラスチック、セラミック担体、フラッフ、ティッシュ等の形の天然または合成繊維からの織物が挙げられる。
【0026】
本発明による構造物の好ましい形状は、線状または平面状テキスタイル構造物である。本発明の他の好ましい構造物は、プラスチックまたはプラスチック成形体である。
【0027】
好ましくは、本発明により使用された構造物は、少なくとも1種の天然または合成ポリマー材料を含有する。
【0028】
たとえば、このような材料は:
1.モノオレフィンおよびジオレフィンのポリマー、たとえばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、ポリイソプレンまたはポリブタジエンならびにシクロオレフィン、たとえばシクロペンテンまたはノルボルネンのポリマー;他のポリエチレン(場合によっては架橋していてもよい)、たとえば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分枝状低密度ポリエチレン(VLDPE)である。
【0029】
ポリオレフィン、たとえばモノオレフィンのポリマー、たとえば、前記のものであり、特にポリエチレンおよびポリプロピレンは、種々の方法によって、特にラジカル重合によってか、あるいは触媒を用いて製造することができ、その際、触媒は、通常IVb族、Vb族、VIb族またはVIII族の群からの1種または複数種の金属を含有する。これらの触媒系は、通常、フィリップス、Standard Oil Indiana、ツイーグラー(−ナッタ)、TNZ(DuPont)、メタロセンまたはシングルサイト触媒(SSC)と呼称されている。
2.1.で挙げられたポリマーの混合物、たとえばポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物(たとえばPP/HDPE、PP/LDPE)および種々の型のポリエチレンの混合物(たとえばLDPE/HDPE)である。
3.モノオレフィンとジオレフィンとの互いのコポリマーであるか、あるいは他のビニルモノマーとのコポリマー、たとえばエチレン−プロピレン−コポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)およびこれらと低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン−ブテン−1−コポリマー、プロピレン−イソブチレン−コポリマー、エチレン−ブテン−1−コポリマー、エチレン−ヘキセン−コポリマー、エチレン−メチルペンテン−コポリマー、エチレン−ヘプテン−コポリマー、エチレン−オクテン−コポリマー、プロピレン−ブタジエン−コポリマー、イソブチレン−イソプレン−コポリマー、エチレン−アルキルアクリレート−コポリマー、エチレン−アルキルメタクリレート−コポリマー、エチレン−ビニルアセテート−コポリマーおよび一酸化炭素とのコポリマー、またはエチレン−アクリル酸−コポリマーおよびこれらの塩(イオノマー)、ならびにエチレンとプロピレンとジエン、たとえばヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデンノルボルネンとのターポリマー、このようなコポリマーの互いの混合物および1で挙げられたポリマーとの混合物、たとえばポリプロピレン/エチレン−プロピレン−コポリマー、LDPE/エチレン−ビニルアセテート−コポリマー、LDPE/エチレン−アクリル酸−コポリマー、LLDPE/エチレン−ビニルアセテート−コポリマー、LLDPE/エチレン−アクリル酸−コポリマーおよび交互またはランダム構造を有するポリアルキレン/一酸化炭素−コポリマーおよび他のポリマー、たとえばポリアミドとの混合物である。
4.水素化修飾されたものを含む炭化水素樹脂(たとえば、粘着付与剤樹脂)およびポリアルキレンとデンプンとの混合物である。
5.ポリスチレン、ポリ−(p−メチルスチレン)、ポリ−(α−メチルスチレン)
6.スチレンまたはα−メチルスチレンとジエンまたはアクリル誘導体とのコポリマー、たとえばスチレン−ブタジエン、スチレン−アクリルニトリル、スチレン−アルキルメタクリレート、スチレン−ブタジエン−アルキルアクリレートおよび−メタクリレート、スチレン−無水マレイン酸、スチレン−アクリルニトリル−メチルアクリレート;スチレン−コポリマーと他のポリマー、たとえばポリアクリレート、ジエン−ポリマーまたはエチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマーとからなる高い衝撃強度を有する混合物;ならびにスチレンのブロック−コポリマー、たとえばスチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンまたはスチレン−エチレン/プロピレン−スチレンである。
【0030】
7.スチレンまたはα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、たとえばポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン−スチレン−またはポリブタジエン−アクリルニトリル−コポリマー上のスチレン、ポリブタジエン上のスチレンおよびアクリルニトリル(およびそれぞれメタクリルニトリル)のグラフトコポリマー;ポリブタジエン上のスチレン、アクリルニトリルおよびメチルメタクリレート;ポリブタジエン上のスチレンおよび無水マレイン酸;ポリブタジエン上のスチレン、アクリルニトリルおよび無水マレイン酸またはマレイン酸イミド;ポリブタジエン上のスチレンおよびマレイン酸イミド、ポリブタジエン上のスチレンおよびアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレート、エチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマー上のスチレンおよびアクリルニトリル、ポリアルキルアクリレートまたはポリアルキルメタクリレート上のスチレンおよびアクリルニトリル、アクリレート−ブタジエン−コポリマー上のスチレンおよびアクリルニトリル、ならびに6で挙げられたコポリマーとの混合物、たとえば、いわゆるABS−、MBS−、ASA−またはAES−ポリマーが知られている。
【0031】
8.ハロゲン含有ポリマー、たとえばポリクロロプレン、塩化ゴム、イソブチレン−イソプレンからの塩化および臭化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩化またはクロロスルホン化ポリエチレン、エチレンと塩化エチレンとのコポリマー、エピクロロヒドリンホモポリマーおよびコポリマー、特にハロゲン含有ビニル化合物からのポリマー、たとえばポリ塩化ビニル、ポリビニリデンクロリド、ポリビニルフルオリド、ポリビニリデンフルオリド;ならびにこれらのコポリマー、たとえばビニルクロリド−ビニリデンクロリド、ビニルクロリド−ビニルアセテートまたはビニリデンクロリド−ビニルアセテートである。
【0032】
9.α,β−不飽和酸とその誘導体をベースとするポリマー、たとえばポリアクリレートおよびポリメタクリレート、ブチルアクリレート衝撃改質化ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリルニトリル。
【0033】
10.9で挙げられたモノマーの互いのコポリマーであるか、あるいは、他の不飽和モノマーとのコポリマー、たとえばアクリルニトリル−ブタジエン−コポリマー、アクリルニトリル−アルキルアクリレート−コポリマー、アクリルニトリル−アルコキシアルキルアクリレート−コポリマー、アクリルニトリル−ビニルハロゲニド−コポリマーまたはアクリルニトリル−アルキルメタクリレート−ブタジエン−ターポリマー。
【0034】
11.不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル誘導体またはアセタールから誘導されたポリマー、たとえばポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラル、ポリアリルフタレート、ポリアリルメラミン;ならびに1で挙げられたオレフィンとのこれらのコポリマー。
【0035】
12.環状エーテルからのホモポリマーおよびコポリマー、たとえばポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはビスグリシジルエーテルとのこれらのコポリマー。
【0036】
13.ポリアセタール、たとえばポリオキシメチレン、およびコモノマー、たとえばエチレンオキシドを含有するポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで改質化されたポリアセタール。
【0037】
14.ポリフェニレンオキシドおよびポリフェニレンスルフィドならびにこれらとスチレンポリマーまたはポリアミドとの混合物。
【0038】
15.ヒドロキシル末端基を有するポリエーテル、ポリエステルおよびポリブタジエンから誘導されるポリウレタン、ならびに、脂肪族または芳香族ポリイソシアネートから誘導されるポリウレタン、ならびにその前駆生成物。
【0039】
16.ジアミンおよびジカルボン酸、および/またはアミノカルボン酸または相当するラクタムから誘導された、ポリアミドおよびコポリアミド、たとえばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、芳香族ポリアミド、たとえばp−フェニレンジアミンおよびアジピン酸をベースとするもの;ヘキサメチレンジアミンおよびイソ−および/またはテレフタル酸および場合によっては改質化剤としてのエラストマー、たとえばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレン−イソフタルアミドから製造されたポリアミドである。さらに適したポリマーは、前記ポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィン−コポリマー、イオノマーまたは化学結合されたかまたはグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;あるいは、ポリエーテル、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールとのブロック−コポリマーである。さらに適しているのは、EPDMまたはABSで改質化されたポリアミドまたはコポリアミドならびに処理中に縮合されたポリアミドである(“RIM−ポリアミド系”)。
【0040】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントインおよびポリベンズイミダゾールである。
【0041】
18.ジカルボン酸およびジアルコールおよび/またはヒドロキシカルボン酸または相当するラクトンから誘導されたポリエステル、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエート、ならびにブロック−ポリエーテルエステルであり、この場合、これらは、ヒドロキシル末端基を有するポリエーテルから誘導されたものであり;さらにポリカーボネートまたはMBSで改質化されたポリエステルである。
【0042】
19.ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート。
【0043】
20.ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよびポリエーテルケトン。
【0044】
21.アルデヒドから誘導された架橋性ポリマー、およびフェノール、尿素またはメラミンから誘導された架橋性ポリマー、たとえば、フェノール−ホルムアルデヒド−樹脂、尿素−ホルムアルデヒド−樹脂およびメラミン−ホルムアルデヒド樹脂。
【0045】
22.乾燥および非乾燥のアルキド樹脂。
【0046】
23.飽和または不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとのコポリエステル、ならびに架橋剤としてのビニル化合物とから誘導された不飽和ポリエステル樹脂、ならびに、これらのハロゲン含有の、耐燃性の改質化物。
【0047】
24.置換されたアクリル酸エステル、たとえばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレートまたはポリエステルアクリレートから誘導された架橋可能なアクリル樹脂。
【0048】
25.アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、およびメラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネートまたはエポキシド樹脂で架橋されているアクリレート樹脂。
【0049】
26.架橋されたエポキシド樹脂、この場合、これらは脂肪族、脂環式、ヘテロ環式または芳香族グリシジル化合物から誘導されるものであって、たとえばビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルまたはビスフェノール−F−ジグリシジルエーテルの生成物であり、この場合、これらは通常の硬化剤、たとえば酸無水物またはアミンを用いて、促進剤の存在下または不含下で架橋する。
【0050】
27.天然ポリマー、たとえばセルロース(たとえば木材または綿)、天然ゴム、ゼラチンならびにそのポリマーホモログの化学的に改質化された誘導体、たとえば、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロースおよび酪酸セルロースおよびセルロースエーテル、たとえばメチルセルロース;およびコロホニー樹脂および誘導体。
【0051】
28.前記ポリマーの二元または多元混合物(ポリマーブレンド)が、一般には適しており、たとえばPP/EPDM、ポリアミド/EPDMまたはABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6およびコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABSまたはPBT/PET/PCである。
【0052】
好ましい粒子状、線状、平面状または立体形状の構造物は、この場合、少なくとも1種のポリマー材料を含有するものであって、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリ芳香族化合物、スチレン−アクリルニトリル−コポリマー(SAN)、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー(ABS)、ポリウレタンおよび前記ポリマーの混合物(ポリブレンド)から選択されている。
【0053】
好ましくは、本発明において使用される構造物は、合成繊維であり、特にポリオレフィン、たとえばポリエチレンおよびポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリルニトリルおよびポリアミド、たとえばポリアミド6およびポリアミド66からのものである。
【0054】
好ましくは、本発明によって使用される構造物はさらに平面状構造物であり、特に支持されたかまたは支持されていないフィルムである。これらは、好ましくはポリオレフィン、たとえばポリエチレンおよび/またはポリプロピレン、ハロゲン含有モノマーのポリマー、たとえばポリ塩化ビニルおよび/またはポリテトラフルオロエチレン、ポリエステルおよびこれらの混合物から選択されるポリマーを含有する。
【0055】
好ましくは、本発明によって使用された構造物はさらに成形体である。これらは、好ましくは、ポリオレフィン、たとえばポリエチレンおよび/またはポリプロピレン、ポリ芳香族、たとえばポリスチレン、ハロゲン含有モノマーのポリマー、たとえばポリ塩化ビニルおよび/またはポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリアクリルニトリル、スチレン−アクリルニトリル−コポリマー、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー、ポリアミド、たとえばポリアミド6および/またはポリアミド66、ポリウレタンおよびこれらの混合物から選択された、少なくとも1種のポリマー材料を含有する。
【0056】
本発明によれば、支持体の表面特性を改質化するために、少なくとも1種のポリウレタン−ポリマーを使用する。用語「ポリウレタン」とは、本発明の範囲内においては、ウレタン基を介して互いに結合された繰り返し単位を有するポリマーのみならず、少なくとも1種のジ−および/またはポリイソシアネートと、少なくとも1種のイソシアネート基に対して反応性の基を有している少なくとも1種の化合物とを反応させることによって得られる極めて一般的なポリマーも含む。これらのポリマーは、ウレタン基に加えて、さらに、尿素、アロファネート、ビュレット−、カルボジイミド−、アミド、ウレトンイミン−、ウレトジオン−、イソシアヌレート−またはオキシゾリドン−(オキサゾリジノン−基)により結合された繰り返し単位を含む(たとえば、Kunstostofftaschenbuch, Saehtling, 26. AAufl., S. 491ff, Carl-Hanser-Verlag, Muenchen 1995)。用語「ポリウレタン」は、特にウレタン基および/または尿素基を有するポリマーを含む。
【0057】
好ましくは、ポリウレタンは、約500〜100000、好ましくは1000〜50000の範囲の平均分子量を有する。
【0058】
好ましくは、ウレタン基および/または尿素基の含量は(および、存在する場合には、さらにイソシアネート基とこれに反応性の基との反応によって得られ、かつ活性水素原子を有する他の基)、0.5〜10モル/kg、好ましくは1〜10モル/kg、特に好ましくは2〜8モル/kgの範囲である。
【0059】
本発明の範囲内において、用語「ハイパーブランチポリマー」は、分岐構造および高い官能性により特徴付けられる一般的なすべてのポリマーを包含する。ハイパーブランチポリマーの一般的な定義に関しては、P.J. Flory, J. Am. Chem. Soc. 1952, 74, 2718 および H. Frey et al., Chem. Eur. J. 2000, 6, Nr.14, 2499に記載されている。好ましくは、本発明によって使用されたハイパーブランチポリマーは、ウレタン基および/または尿素基(およびイソシアネート基の反応から生じる他の基)の他に、少なくとも4個の他の官能基を有している。好ましくは、官能基は4〜100個、好ましくは5〜30個および特に好ましくは6〜20個である。
【0060】
本発明の範囲内において「ハイパーブランチポリマー」とは、スターポリマー、デンドリマー(樹状ポリマー)およびその他の高分子ポリマー、たとえばくし型ポリマーを意味する。
【0061】
「スターポリマー」は、中心から3種または複数種の鎖がでているものを意味する。その際、中心は、単一の原子または原子群であってもよい。「デンドリマー」(樹状ポリマー、カスケードポリマー、アルボロール、等方性分岐ポリマー、イソ分岐ポリマー、スターバーストポリマー)は、高い不斉構造を有するまとまったマクロ分枝の分子である。デンドリマーは、構造的にスターポリマーから導かれ、その際、それぞれの鎖は、星状に分岐している。これらは、低分子から一定の反復する反応機序によって製造されるため、常に高い分岐度で得られ、その際、それぞれの分枝は次の分岐のための出発点となる末端官能基を有している。したがって、それぞれの反応工程では、モノマーおよび基の数を指数的に増加させ、最終的に、球状の樹状構造物が得られる。デンドリマーの特徴の一つは、製造のための反応工程の数である。それというのもデンドリマーは、一般に定義されたモル質量を有する単一構造を有するためである。
【0062】
さらに分子的、たとえば構造的に単一ではない「ハイパーブランチポリマー」が適しており、この場合、これらは、種々の長さの側鎖および分岐度ならびにモル質量分布を有するものである。
【0063】
これらのハイパーブランチポリマーの合成のために、いわゆるABx−モノマーが特に適している。これらは、少なくとも2種の異なる官能基AおよびBを有し、この場合、これらは架橋しながら互いに反応する。その際、官能基Aは、分子当たり1個のみであるが、官能基Bは2個またはそれ以上存在する。前記ABx−モノマーの互いの反応によって、規則的に配置された分岐位置を有する架橋されていないポリマーが生じる。ポリマー鎖末端は、ほぼ排他的にB−基を有する。より詳細な個々の部分については、たとえば、Journal of Molecular Science, Rev. Macromol. Chem. Phys., C37(3)、555-579(1997)に記載されている。
【0064】
本発明において適したハイパーブランチポリマーは、WO97/02304、US5936055、DE−A−10013187、DE−A−10030869、DE−A−19904444およびドイツ特許出願P102 04 979.3で示されており、これらについては、ここに参考のためにのみ記載するものである。
【0065】
本発明によって使用されるハイパーブランチポリマーの分岐度(分枝の程度、DB)は、好ましくは、分子当たりの樹状架橋および末端基単位の10〜100%、好ましくは10〜90%および特に好ましくは10〜80%の平均比率に相当する。「分岐度」に関する定義は、H.Frey ら Acta Polym.1997, 48,30に示されている。
【0066】
ハイパーブランチポリマー、すなわち、分子的および構造的に単一ではないポリマーが好ましくは使用される。これらの製造は一般には単純であり、したがって、デンドリマーよりも経済的に製造することが可能である。しかしながら、有利な表面の改質化を達成するために、勿論、構造的かつ分子的に単一なデンドリマーポリマーおよびスターポリマーを使用することもできる。
【0067】
本発明によって使用可能なハイパーブランチポリウレタンおよびポリ尿素の合成は、たとえば後述するように実施することができる。
【0068】
ハイパーブランチポリウレタンおよびポリ尿素を合成するために、好ましくはABx−モノマーを使用し、この場合、これらは、架橋を形成すべきイソシアネート基とイソシアネート基と反応可能な基とを有する。その際、xは2〜8の自然数である。好ましくは、xは2または3である。Aがイソシアネート基であり、かつBがこれと反応性の基である場合か、あるいはその反対の場合であってもよい。
【0069】
イソシアネート−基に対して反応可能な基は、好ましくはOH−、NH−、NH−、SH−またはCOOH−基である。
【0070】
ABx−モノマーは、公知の方法で、種々の技術を用いて製造可能である。
【0071】
ABx−モノマーは、たとえばWO97/02304で開示された方法によって、保護基技術を使用することによって合成することができる。これらの技術の例は、2,4−トルイレンジイソシアネート(TDI)とトリメチロールプロパンとからのAB−モノマーの製造において例証される。最初に、TDIのイソシアネート基の一つを、公知方法で、たとえばオキシムとの反応によってキャップする。残りの遊離NCO−基とトリメチロールプロパンとを反応させ、さらに、3個のうち1個のOH−基とイソシアネート−基とを反応させる。保護基を除去した後に得られた分子は、1個のイソシアネート基および2個のOH基を含有していた。
【0072】
特に好ましくは、ABx−分子は、DE−A19904444で開示された方法にしたがって合成することができ、その際、保護基については要求されない。これらの方法は、ジイソシアネートまたはポリイソシアネートを使用し、かつ、イソシアネート基と反応性の基を少なくとも2個を有する化合物と反応させる。少なくとも反応成分の1個は、他の反応成分に対して異なる反応性を有する基を有する。好ましくは双方の反応成分は、他の反応成分に対して異なる反応性を有する基を有する。反応条件については、特定の反応基のみが互いに反応することができるように選択する。
【0073】
さらに、ABx−分子は、ドイツ特許出願P10204979.3に記載のように製造することができる。ここでは、キャッピング剤によって保護されたイソシアネート基とポリアミンとを反応させることによって、ポリ尿素を製造する。
【0074】
ジイソシアネートまたはポリイソシアネートとしては、技術水準より公知であり、かつ以下の例で挙げられる脂肪族、脂環式、芳香脂肪族および芳香族のジ−またはポリイソシアネートが挙げられる。これに関して好ましくは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートモノマーとジフェニルメタンジイソシアネートオリゴマーとの混合物(ポリマーMDI)、テトラメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネートトリマー、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートトリマー、イソホロンジイソシアネートトリマー、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)−ジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ドデシルジイソシアネート、リシンアルキルエステル−ジイソシアネート(アルキルはC〜C10−を意味する)、1,4−ジイソシアネートシクロヘキサンまたは4−イソシアネートメチル−1,8−オクタメチレンジイソシアネートが挙げられる。
【0075】
特に好ましくは、ポリウレタンおよびポリ尿素の合成に関しては、ジイソシアネートまたはポリイソシアネートが適しており、この場合、これらは、異なる反応性のNCO−基を有するものである。これに関しては、2,4−トルイレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI)、トリイソシアネートトルオール、イソホスホロンジイソシアネート(IPDI)、2−ブチル−2−エチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−または2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレン−ジイソシアネート、2−イソシアネートプロピルシクロヘキシレート、3(4)−イソシアネートメチル−1−メチルシクロヘキシル−イソシアネート、1,4−ジイソシアネート−4−メチルペンタン、2,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)ジイソシアネートおよび4−メチル−シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート(H−TDI)が挙げられる。
【0076】
さらに、ポリウレタンおよびポリ尿素の合成のための適したイソシアネートは、NCO−基が最初は同様の反応性を有しているが、しかしながら反応体の1個のNCO−基への第一付加反応によって、第2のNCO−基の反応性を減少しうる。これに関する例は、NCO−基が、非局在化したπ−電子系を介してのカップリングを有するイソシアネートであり、たとえば1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネートまたは2,6−トルイレンジイソシアネートである。
【0077】
さらに、たとえばオリゴイソシアネートまたはポリイソシアネートを使用することができ、この場合、これらは前記ジ−またはポリイソシアネートまたはこれらの混合物から、ウレタン−、アロファネート−、尿素−、ビュレット−、ウレトジオン−、アミド−、イソシアヌレート−、カルボジイミド−、ウレトンイミン−、オキサジアジントリオン−またはイミノオキサジアジンジオン−構造による結合によって製造することができる。
【0078】
少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物として、好ましくは二官能性、三官能性または四官能性の化合物を使用し、この場合、これらの官能基はNCO−基に対して種々の反応性を有する。
【0079】
ポリウレタンおよびポリ尿素−ポリウレタンの製造のための好ましい化合物は、少なくとも1個の第一級ヒドロキシル基および少なくとも1個の第二級ヒドロキシル基、少なくとも1個のヒドロキシル基および少なくとも1個のメルカプト基、特に好ましくは少なくとも1個のヒドロキシル基および少なくとも1個のアミノ基を分子中に有し、特にアミノアルコール、アミノジオール、アミノトリオールであり、それというのもアミノ基のヒドロキシル基に対する反応性は、イソシアネートとの反応の場合よりも著しく高いためである。
【0080】
イソシアネートと反応性の少なくとも2個の基を有する挙げられた化合物の例は、プロピレングリコール、グリセリン、メルカプトエタノール、エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールまたはトリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタンである。さらに、挙げられた化合物の混合物が使用可能である。
【0081】
ポリ尿素の製造に関しては、好ましくはイソシアネート−反応性生成物を使用し、この場合、これは、少なくとも2個のアミノ基を1個の分子中に有する。
【0082】
これらの例としては、エチレンジアミン、N−アルキルエチレンジアミン、プロピレンジアミン、N−アルキルプロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N−アルキルヘキサメチレンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、フェニレンジアミン、イソホロンジアミン、アミン−末端ポリオキシアルキレンポリオール(いわゆるジェファミン)、ビス(アミノエチル)アミン、ビス(アミノプロピル)アミン、ビス(アミノヘキシル)アミン、トリス(アミノエチル)アミン、トリス(アミノプロピル)アミン、トリス(アミノヘキシル)アミン、トリスアミノヘキサン、4−アミノメチル−1,8−オクタメチレンジアミン、N’−(3−アミノプロピル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、トリスアミノノナンまたはメラミンである。さらにこれらの混合物を使用することができる。
【0083】
ABx−分子の製造のための例として、ここでは、ジイソシアネートおよびアミノジオールからのポリウレタンの製造を示す。その際、最初にジイソシアネート1モルを、アミノジオール1モルと一緒に、低い温度、好ましくは−10〜30℃の温度で反応させる。これらの温度範囲において、実際にウレタン形成反応が完全に抑制され、かつイソシアネートのNCO−基は排他的にアミノジオールのアミノ基と反応する。AB−型の場合において、形成されたABx−分子は、1個の遊離NCO−基および2個の遊離OH−基を有しており、かつ合成のためのハイパーブランチポリウレタンを使用することができる。
【0084】
加熱および/または触媒の添加によって、これらのAB−分子を分子内で反応させ、ハイパーブランチポリウレタンを得ることができる。ハイパーブランチポリウレタンの合成は、有利には、他の反応工程において、高い温度で、好ましくは30〜80℃の温度範囲で、AB−分子を予め分離することなく実施することができる。前記AB−分子を使用する場合には、これらは2個のOH基および1個のNCO−基を有しており、生成物は、1個の分子当たり1個の遊離NCO−基を有するハイパーブランチポリマーであり、それぞれ重合度によって、種々の数のOH基を有する。反応は、高い反応率になるまで実施することができ、それによって極めて高分子の構造が得られる。しかしながら、たとえば、適した一官能価化合物の添加によってか、あるいはAB−分子の製造のための出発化合物の一つを添加することによって、好ましい分子量を達成されたところで一度停止させてもよい。停止のために使用された出発化合物は、完全なNCO−末端であるか、あるいは完全なOH−末端の分子である。
【0085】
二者択一的に、たとえばAB−分子は、1モルのグリセリンおよび2モルの2,4−TDIから製造することができる。低い温度で反応させる場合には、好ましくは、第一級アルコール基は、イソシアネート基のように4位で反応し、アダクトを形成し、この場合、アダクトは1個のOH基および2個のイソシアネート基を有し、かつ記載したように高い温度では、ハイパーブランチポリウレタンに変換させることができる。これらは、1個の遊離OH基および重合度に応じて種々のNCO−基を有する。
【0086】
ハイパーブランチポリウレタンおよびポリ尿素の製造は、原則として溶剤を用いることなく、しかしながら好ましくは溶剤中で実施することができる。溶剤としては、原則として反応温度で液体であり、かつモノマーおよびポリマーに対して不活性の化合物のすべてが適している。
【0087】
他の生成物は、他の合成の変法によって製造されてもよい。たとえば以下の変法が挙げられる:
AB−分子は、たとえばジイソシアネートと、イソシアネートに対して反応性の基を少なくとも4個含有する化合物との反応によって得られる。たとえば、トルイレンジイソシアネートと、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタンとの反応が挙げられる。
【0088】
重合を完了させるために、さらに多官能価化合物を使用することができ、この場合、これらはそれぞれのA−基と一緒に反応させることができるものである。これらの方法は、2個またはそれ以上のハイパーブランチ分子を結合させることによって、1個のより大きいハイパーブランチ分子を得ることができる。
【0089】
延長された鎖を有するハイパーブランチポリウレタンおよびポリ尿素を得るために、たとえば、ABx−分子の他に、付加的に1:1のモル比で、ジイソシアネートと、イソシアネート基と反応性の基2個を有する化合物とを用いて重合させる。これらの付加的なAA−またはBB−化合物は、さらに官能性の基を使用することができるが、これらは、反応条件下で、A−またはB−基に対して反応性である必要はない。これらの方法によって、ハイパーブランチポリマー中に他の官能基を導入することもできる。
【0090】
ハイパーブランチポリマーのための他の適した合成の変法は、DE−A−10013187およびDE−A−10030869が適している。
【0091】
前記に示したウレタン−および/または尿素基を有するハイパーブランチポリマーは、一般にはすでに、支持体の表面特性を改質化するためのものとして使用されている。その際、これらの表面改質化された性質は、導入された官能基に依存する。
【0092】
好ましくは、前記に示したハイパーブランチポリマーは、支持体の表面改質化のためにこれらを使用する前に、ポリマー類似反応にさらされる。したがって、ポリマー類似反応に使用される化合物の性質および量により、それぞれの使用にポリマーの特性を適応させる。好ましくは、前記に示したように、支持体表面上でのハイパーブランチポリマーが、ウレタン基および/または尿素基および/または縮合反応または付加反応することができる他の官能基を有するハイパーブランチポリマーと、
a)縮合反応または付加反応をすることができるハイパーブランチポリマーのこれらの基に対して相補的な、少なくとも1個の官能基を含有する化合物、この場合、これらの化合物は、少なくとも1個の親水基を有するものであり、
b)縮合反応または付加反応をすることができるハイパーブランチポリマーのこれらの基に対して相補的な、少なくとも1個の官能基を含有する化合物、この場合、これらの化合物は、少なくとも1個の疎水基を有するものであり、
およびこれらの混合物から選択された少なくとも1個の化合物とをポリマー類似反応することによって得られる。
【0093】
「相補的官能基」は、本発明の範囲内においては、縮合反応または付加反応中で互いに反応されうる一対の官能基であるとされる。「相補的化合物」は、互いに相補的な官能基を有する化合物の対である。
【0094】
ハイパーブランチポリマーおよび好ましい相補的官能基および成分a)およびb)は、以下の表の相補的官能基から選択される。
【0095】
【表1】

【0096】
RおよびR’は、好ましくは、水素、アルキル、特に好ましくはC〜C20−アルキル、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert.−ブチル、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン等の異性体、シクロアルキル、特に好ましくはC〜C−シクロアルキル、たとえばシクロペンチルおよびシクロヘキシル、アリール、特に好ましくはフェニル、ヘトアリール等から別個に選択される。
【0097】
好ましい相補的化合物は、第一の化合物として、たとえば活性水素原子、すなわち、アルコール基、第一級および第二級アミン基およびチオール基を有する化合物から選択されたものを含む化合物であり、かつ第二の化合物として、これらに対して反応性の基、好ましくはイソシアネート基を有する化合物である。その際、官能基が、ポリマー成分によりもたらされるか、あるいは化合物a)および/またはb)によりもたらされるかについては一般には重要ではない。
【0098】
化合物a)の適した親水基は、イオノゲン、イオン性および非イオン性の基から選択される。イオノゲンまたはイオン性基は、好ましくはカルボン酸基および/またはスルホン酸基および/または窒素含有基(アミン)またはカルボキシレート基および/またはスルホネート基および/または四級化またはプロトン化された基である。酸基を含有する化合物a)は、相当する塩に、部分的にかまたは完全に中和することによって変換される。中和のための適した塩基は、アルカリ金属塩基、たとえば水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸水素カリウムおよびアルカリ土類金属塩基、たとえば、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウムまたは炭酸マグネシウムならびにアンモニアおよびアミン、たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミン等である。アミン窒素原子を有する化合物a)は、負荷されたカチオン性基を、プロトン化を介して、たとえばカルボン酸、たとえば酢酸を用いてか、あるいは、四級化を介して、たとえばアルキル化剤、たとえばC〜C−アルキルハロゲン化物またはC〜C−スルフェートを用いて製造することができる。たとえば、このようなアルキル化剤は、塩化エチル、臭化エチル、ジメチルスルフェートおよびジエチルスルフェートである。
【0099】
ポリマー類似反応によって得ることが可能な、イオン性親水基を有するハイパーブランチポリマーは、一般に水溶性または水分散性である。
【0100】
好ましくは成分a)として、ヒドロキシカルボン酸、たとえばヒドロキシ酢酸(グルコール酸)、ヒドロキシプロピオン酸(乳酸)、ヒドロキシコハク酸(リンゴ酸)、ヒドロキシピバリン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、12−ヒドロキシドデカン酸、ジメチロールプロピオン酸等を使用する。
【0101】
さらに好ましくは成分a)として、ヒドロキシスルホン酸、たとえばヒドロキシメタンスルホン酸または2−ヒドロキシエタンスルホン酸を使用する。
【0102】
さらに好ましくは成分a)としてメルカプトカルボン酸、たとえばメルカプト酢酸を使用する。
【0103】
さらに好ましくは成分a)として一般式:
HN−Y−SO
[式中、Yはo−、m−またはp−フェニレンであるか、あるいは直鎖または分枝のC〜C−アルキレン基を示し、この場合、これらは場合によっては、1、2または3個のヒドロキシ基によって置換されていてもよく、かつ、
は水素原子、C〜C12−アルキル基(好ましくは、C〜C10−アルキル基および特に好ましくはC〜C−アルキル基)またはC〜C−シクロアルキル基を示し、その際、アルキル基またはシクロアルキル基は、場合によっては1,2または3個のヒドロキシ基、カルボキシル基またはスルホン酸基によって置換されていてもよい]
のアミノスルホン酸を使用する。
【0104】
前記式のアミノスルホン酸は、好ましくはタウリン、N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロパンスルホン酸、または2−アミノエチルアミノエタンスルホン酸である。
【0105】
さらに好ましくは、成分a)として、α−,β−またはγ−アミノ酸、たとえばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、セリン、トレオニン、メチオニン、システイン、トリプトファン、β−アラニン、アスパラギン酸またはグルタミン酸を使用する。
【0106】
さらに好ましくは、成分a)としてポリエーテルオールを使用する。適したポリエーテルオールは、直鎖または分枝の末端ヒドロキシル基を有する支持体であり、エーテル結合を含み、かつ、たとえば約300〜10000の範囲の分子量を有するものである。さらに、たとえばポリアルキレングリコール、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドからのコポリマー、この場合、これらは、アルキレンオキシド単位がランダムに分散されているか、あるいはブロックの形で共重合されたものを包含する。また、α,ω−ジアミノポリエーテルが適しており、この場合、これらはポリエーテルオールをアンモニアでアミノ化することによって製造可能である。このような化合物は、商標Jeffamine(R)として市販されている。
【0107】
さらに好ましくは、成分a)としてジアミン、ポリアミンおよびこれらの混合物が選択される。
【0108】
適したアミンa)は、この場合、一般に約2〜30個、好ましくは約2〜20個の炭素原子を有する、直鎖および分枝の、脂肪族および脂環式アミンである。さらに、たとえばエチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、4−アザヘプタメチレンジアミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−ブタン−1,4−ジアミン、およびこれらの混合物が挙げられる。適したポリアミンa)は、一般に数平均分子量約400〜1000、好ましくは約500〜8000を有する。さらに、たとえば、末端の、第一級または第二級アミノ基を有するポリアミド、ポリアルキレンイミン、好ましくはポリエチレンイミンおよびポリ−N−ビニルアミド、たとえばポリ−N−ビニルアセトアミドの水素化によって得られたビニルアミンが挙げられる。
【0109】
さらに好ましくは、成分a)は、ポリオールから選択される。さらに、たとえば2〜18個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子を有するジオール、たとえば1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,10−デセンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,4−ブタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールが挙げられる。適したトリオールおよび高分岐ポリオールは、3〜25個、好ましくは3〜18個、特に好ましくは3〜6個の炭素原子を有する化合物である。たとえば、有用なトリオールはグリセリンまたはトリメチロールプロパンである。高分岐ポリオールとしては、たとえばエリトリット、ペンタエリトリッットおよびソルビットを使用する。
【0110】
さらに好ましくは成分a)として、アミノアルコールを使用する。これらは、好ましくは2〜16個、特に好ましくは3〜12個の炭素原子を有するものであって、たとえばモノエタノールアミン、メチルイソプロパノールアミン、エチルイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール、1−エチルアミノブタン−2−オール、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジブタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、トリス(ヒドロキシエチル)−アミノメタン、4−メチル−4−アミノペンタン−2−オールおよびN−(2−ヒドロキシエチル)−アニリンおよびこれらの混合物を示す。
【0111】
化合物b)の適した疎水基は、8〜40個、好ましくは9〜35個、特に好ましくは10〜30個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭化水素基から選択される。特に好ましくはアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはアリール基である。シクロアルキル基またはアリール基は、1、2または3個の置換基、好ましくはアルキル置換基またはアルケニル置換基を有していてもよい。本発明の範囲内において、「アルケニル基」とは、1個、2個または複数個の炭素−炭素−二重結合を有する基を意味する。
【0112】
本発明の範囲内において、用語C〜C40−アルキルは、直鎖および分枝のアルキル基を含む。好ましくは、直鎖および分枝のC〜C35−アルキル基、特に好ましくはC10〜C30−アルキル基および殊に好ましくはC12〜C26−アルキル基である。特に好ましくは、主に直鎖のアルキル基であり、この場合、これらは、たとえば天然または合成の脂肪酸および脂肪族アルコールならびにオキソアルコールを生じる。さらに、特にn−オクチル、エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、パルミチル(=セチル)、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、アラチル、ベヘニル、リグノセレニル、セロチニル、メリシニル等である。
【0113】
〜C40−アルケニルは、好ましくは直鎖および分枝のアルケニル基を示し、この場合、これらは1個、2個または3個が不飽和であってもよい。特に好ましくはC〜C35−、特にC10〜C30−および殊に好ましくはC12〜C26−アルケニル基であってもよい。さらに、特にオクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、リノリルイル、リノレニルイル、エレオステアリール等および特にオレイル(9−オクタデセニル)である。
【0114】
その後に、式b)の化合物は、好ましくはアルキルアミン、たとえば1−オクチルアミン、1−ノニルアミン、1−デシルアミン、1−ウンデシルアミン、1−ウンデク−10−エニルアミン、1−トリデシルアミン、1−テトラデシルアミン、1−ペンタデシルアミン、1−ヘキサデシルアミン、1−へプタデシルアミン、1−オクタデシルアミン、1−オクタデカ−9,12−ジエニルアミン、1−ノナデシルアミン、1−エイコシルアミン、1−エイコス−9−エニルアミン、1−ヘンエイコシルアミン、1−ドコシルアミンおよび特にオレイルアミンおよび1−ヘキサデシルアミン(セチルアミン)または天然に生じる脂肪酸から製造されたアミン混合物、たとえば獣脂脂肪族アミン、この場合、これらは主に飽和または不飽和のC14−、C16〜C18−アルキルアミンを含有するか、あるいはココサミン、この場合、これらは飽和の、1個および2個の不飽和のC〜C22−、好ましくはC12〜C14−アルキルアミンを含有する。
【0115】
さらに好ましくは、単鎖のアルコールから選択された化合物b)であり、この場合、これらはすでに挙げられた疎水基を有する化合物である。このようなアルコールおよびアルコール混合物b)は、たとえば、天然の脂肪および油からの脂肪酸の水素化によってか、あるいは合成脂肪酸、たとえばパラフィンの接触酸化から得られたもの、の水素化によって得られる。適したアルコールおよびアルコール混合物b)は、さらに、オレフィンの水素化とアルデヒドの同時の水素化によって得られ、その際、一般に直鎖および分枝の第一アルコール(オキソ−アルコール)からの混合物を生じる。適切なアルコールおよびアルコール混合物b)は、さらに、n−パラフィンの部分酸化によって、当業者に公知の方法によって得られ、その際、大部分が直鎖の第二級アルコールを生じる。適切であるのは、さらにオルガノアルミニウムを用いて得ることが可能な、本質的に第一級の、直鎖および同数のツイーグラーアルコールである。
【0116】
適した単鎖アルコールb)は、たとえばオクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール等およびこれらの混合物である。
【0117】
適したモノイソシアネートb)は、たとえばC〜C14−アルキルイソシアネートであり、この場合、これらは前記に示されたアミンおよびアミン混合物をホスゲン化することによってか、あるいは、天然または合成の脂肪酸および脂肪酸混合物を、ホフマン分解、クルチス分解またはロッセン分解によって得ることができる。
【0118】
前記に示された化合物a)およびb)は、それぞれ単独でかまたは専ら親水性化合物a)のみからか、あるいは、専ら疎水性化合物b)のみからの混合物として、ならびに親水性化合物a)と疎水性化合物b)とからの混合物を使用することができる。ウレタン−および/または尿素基を有するハイパーブランチポリマーと、化合物a)またはb)と、あるいこれらの混合物とのポリマー類似反応によって、ハイパーブランチポリマーの表面改質化の特性は、広い範囲において可変であってもよい。これによって、これらのポリマーを用いて改質化された支持体に、表面特性が付与され、この場合、これらの性質は、水および水性液体(親水性のもの)に対しての高いアフィニティーから、水および水性液体(疎水性のもの)に対しての極めて低いアフィニティーまでに達する。
【0119】
以下は、ポリマー類似反応に関する他の実施形態を示すものである:
アクリレート基含有化合物、たとえばアクリレート基含有アルコール、たとえば2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応によって、ハイパーブランチポリウレタンが得られ、この場合、重合可能なオレフィン基を有するものであって、かつ放射線架橋性、特にUV−架橋性ポリマーの製造のために使用することができる。相当する置換アルコールとの反応を介して、さらにエポキシドまたはビニルエーテル基を導入し、この場合、カチオン性の架橋されたポリマーのために有用であってもよい。
【0120】
酸化的に乾燥されたハイパーブランチポリウレタンまたはポリ尿素は、NCO−またはウレタン基を含有するポリマーと、少なくとも1個のOH−基を有する、モノまたはポリ不飽和脂肪酸エステルとの反応によってか、あるいは、モノまたはポリ不飽和脂肪族アルコールまたは脂肪族アミンとの反応によって変換することによって得ることが可能であり、この場合、これらは特に、3〜40個の炭素原子を有するものである。たとえば、OH基を含有し、かつ、リノール酸、リノレン酸またはエレオステアリン酸から誘導されたエステルは、NCO−基と反応させることができる。さらに、NCO−またはウレタン基は、さらに直接的に、ビニル基またはアリル基を含有するアルコールまたはアミンと反応させてもよい。
【0121】
種々の官能基を有するハイパーブランチポリウレタンまたはハイパーブランチポリ尿素を製造するために、たとえば、2モルの2,4−TDIと、1モルのトリメチロールプロパンと1モルのジメチロールプロピオン酸との混合物との混合物とを反応させてもよい。これらの生成物は、カルボン酸基と同様にOH−基を有している。
【0122】
さらに、このような生成物は、AB−分子を用いて重合し、この重合を望ましい変換率で完了させ、その後に本来存在する官能基の一部分のみを、たとえばOH−またはNCOの一部分のみと反応させる。たとえばこのような方法において、2,4−TDIおよびグリセリンからのNCO−末端生成物の場合には、NCO−基の一部分はエタノールアミンと、かつ残りのNCO−基はメルカプト酢酸と反応させることができる。
【0123】
さらに、イソホロンジイソシアネートとジエタノールアミンとからのOH−末端ポリマーの引き続いての疎水化は、たとえば、ドデシルイソシアネートまたはドデカン酸を用いて、OH基の一部分を変換させることが可能である。要求される使用のためのハイパーブランチポリウレタンの官能性の変更またはポリマー特性の適応は、有利には重合反応後すぐに、NCO−末端ポリウレタンを予め単離することなく実施する。しかしながら、官能化は、さらに別個の反応において生じてもよい。
【0124】
本発明によって使用されるハイパーブランチポリマーは、混合物中でかまたは他の表面活性支持体との組合せにおいて使用することができる。さらに、通常のアニオン性、非イオン性またはカチオン性表面活性剤または湿潤剤を挙げることができる。本発明によって使用されたハイパーブランチポリマーは、好ましい場合には、支持体の表面特性の改質化に関して常用の他のポリマーとの組合せにおいて使用することができる。このような組合せにより特定の場合において、表面改質化作用の強化を達成することが可能である。
【0125】
本発明によって使用された、ウレタン−および/または尿素基を有するハイパーブランチポリウレタンは、有利には、支持体の表面特性の改質化に適している。これらは、一般には粒子−、線状−、平面状または立体構造の繊維の形で存在していてもよい。用語「表面特性の改質化」は、本発明の範囲内において広範囲に解釈される。これに関して、特に、改質化されていない表面と比較して、水および含水液体に対する表面のアフィニティーの変更が挙げられる。本発明によって使用されるハイパーブランチポリマーは、一方でそれを用いて処理される表面の水に対するアフィニティーを改善させ(親水性)、かつ他方で、それを用いて処理される表面の水に対するアフィニティーを減少させる(疎水性)ものである。支持体表面の親水基/疎水基を評価するための適した方法は、それぞれの表面での水の接触角を測定する方法である(たとえば、Roempp, Chemielexikon, 9. Aufl. S. 372 “Benetzung”, Georg-Thime- Verlag (1995))。本発明によれば、「疎水性表面」とは、接触角が水>90°の表面とされる。「親水性表面」とは、接触角が水≦90°の表面であるとされる。親水性のハイパーブランチポリマーで処理された表面は、改質化されていない表面に対して接触角を減少させる。好ましくは、親水性作用を有するハイパーブランチポリマーによって導かれた接触角の減少は、改質化されていない表面に対して少なくとも10°、好ましくは少なくとも30°の減少である。疎水性作用を有するハイパーブランチポリマーで処理された表面は、改質化されていない表面に対して接触角を増加させる。好ましくは、疎水性に作用するハイパーブランチポリマーによって導かれた接触角の増加は、改質化されていない表面に対して少なくとも10°、好ましくは少なくとも30°の増加である。
【0126】
好ましくは、本発明による支持体は、親水性の作用を有するハイパーブランチポリマーを有するその表面上で、一般に、常用の表面活性剤を添加する場合よりも、水の表面張力の減少が本質的に小さい。これは、使用されたポリマーが、通常のポリマーとは異なり、表面でほとんど溶解しないためであり、かつ、ほとんど表面張力が減少しないことからである。したがって、一般に、好ましくない移入については観察されない。本発明によって使用されるハイパーブランチポリマーは、水および水性液体でリンスした場合であっても処理された表面上に留まり、それによって、長期に亘っての親水性の改質化を提供することが可能である。親水性のハイパーブランチポリマーによって改質化された表面を用いた場合の水に対する表面張力は、改質化されていない表面に対して、一般にはせいぜい30%、好ましくはせいぜい20%および殊に好ましくはせいぜい10%減少する。
【0127】
親水性ハイパーブランチポリマーを用いて改質化された本発明による支持体は、一般に急速および/または増加した液体減少および/または改善した液体保持性を、一般には加圧下で示す。
【0128】
本発明による疎水性に改質化された支持体は、一般に有利には、すべての適用分野において適しており、その際、水または水性液体を、改質化されていない状態で本質的に疎水性の材料と接触させるものである。
【0129】
これに関して、疎水性材料中への水の急速な吸収および/または急速な移送が挙げられる。さらに本発明による構造物は、有利には、表面の親水性への改質化によって、改善された付着特性、改善された静電特性、改善された曇り防止特性、改善された手触りおよび/または改善された装着快適性を達成しうる。
【0130】
本発明による親水性改質化材料は、有利には、合成繊維として、織物、ニット、不織布、フェルト、テキスタイル材料、たとえばカーペット、貼合わせおよび積層テキスタイル等に適している。さらに好ましくは、これらは、おむつ、衛生製品、掃除用クロス、ふきん、食器ふき、ナプキン、農業用テキスタイルおよび/またはジオテキスタイルならびにフィルターとしての使用のために適している。
【0131】
本発明によって使用された親水性のハイパーブランチポリマーは、前記材料、特に合成繊維、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリルニトリルおよびポリアミドからのものに対する親水化剤として適している。さらに、フィルムおよびフィルム、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリエステルの印刷特性および粘着特性を改善するためのポリマーとして適している。
【0132】
さらに、フィルムおよびフィルムの静電防止特性は、親水性のハイパーブランチポリマーを使用することによって改善される。
【0133】
親水性のハイパーブランチポリマーの使用によって、成形体について同様に表面特性を改善させ、その結果、良好な印刷特性および粘着特性および良好な静電防止特性を提供する。典型的な成形体は、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチロール、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリアクリルニトリル、スチロール−アクリルニトリル−コポリマー(SAN)、アクリルニトリル−ブタジエン−スチロール−ターポリマー(ABS)、ポリアミド、たとえばポリアミド6またはポリアミド6,6、ポリウレタンおよび/またはこれらプラスチックの混合物から構成される。
【0134】
さらにウレタン基および/または尿素基を有する親水性ハイパーブランチポリマーの使用によって、疎水性の絶縁性材料、特に前記に挙げられたプラスチックの表面特性を改質化し、かつこれによって静電防止特性を改善させる。さらに、親水性のハイパーブランチポリマーは、プラスチックフィルムの曇り傾向を減少させるのに適している。
【0135】
ハイパーブランチポリマーを有する粒子状、線状、平面状または立体形状の構造物の形での、本発明による支持体の調製は、通常の、前記に挙げられた構造物を、技術水準の親水化剤または疎水化剤を用いて、親水化または疎水化する方法によって実施することができる。通常、これに関しては、構造物の技術に関する通常の方法で、たとえば、スプラッシング、浸漬、噴霧またはパディング等の方法で、たとえば通常のテキスタイル織物またはフィルムの処理に使用される方法で、ポリマーの希釈された、好ましくは水性溶液を用いて処理される。溶液のポリマー含量は、一般には、溶液の質量に対して少なくとも0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%の範囲である。好ましくは、処理は、ポリマーの水性溶液を使用する。親水化または疎水化のために必要とされるポリマー量は、表面に吸収させるかあるいは吸着させ、かつ乾燥後にそれに付着させる。有効な親水化または疎水化を獲得するために必要量は自動的に調整され、かつ特に小さいものである。滑らかな表面を有する構造物、たとえばフィルムおよび同様の構造物は、0.1mg/m程度の小さい量で十分である。
【0136】
表面の親水化または疎水化のための本発明による方法の他の態様において、ポリマーを、さらに構造物に結合する材料に添加し、その際、構造物は、これらの材料から製造されている。たとえば、熱可塑性プラスチックを製造する際に、固体材料としてポリマーをプラスチック材料と一緒にコンパウンディングする。このようにして処理されたプラスチック材料はその後に、通常の方法によって、たとえば押出によってフィルムに処理されるか、あるいは、繊維材料、たとえば溶融スピン方法によって後処理される。
【0137】
本発明によるポリマーまたは本発明によって使用されるポリマーは、多くの分野において使用され、たとえば親水化剤の形で、不織布、たとえばおむつ、衛生用品、農業用テキスタイルまたはジオテキスタイルまたはフィルター系のために使用することができる。ポリマーを用いて改質化された合成繊維は、その後にさらにテキスタイルに処理することができる。親水化または疎水化によって、一般には、汗の蒸気通気性および毛管状移送は改善され、ならびに、種々の疎水型の汚れに対しての耐汚染性能を改善させる。さらに汚れ放出特性上の好ましい効果を有する。さらにポリマーは、プラスチックフィルムまたはシリコンウエハのための静電防止特性を提供するために使用することができる。
【0138】

例1〜4:
本発明によるハイパーブランチポリマー
ポリ尿素およびポリウレタンの製造
例1および2;本発明によるポリ尿素
撹拌器、内部温度調節装置、窒素装入管を有する反応器において、乾燥窒素ガスを導入しながら、10モルの無水ブタノールを導入し、かつ1000ppm(イソシアネートに対して)ジブチル錫ジラウレートを添加した。その後に溶液を60℃に加熱し、かつ1モルの2,4−トルイレンジイソシアネートを添加し、反応混合物の温度は70℃を上廻らないようにした。イソシアネートを添加した後に、さらに1時間に亘って70℃で撹拌した。その後に、第1表に示した量で、アミンまたはアミン混合物を添加し、第1表に示された値に上昇させ、かつこれらの温度に応じて表で示された時間内で反応させた。その後に、ロータリーエバポレーターでの反応生成物を真空下で、ブタノールから遊離させ、室温で冷却し、かつGPC−分析によって分析した。
【0139】
例1では、ポリ尿素をOH−基を用いて親水性に改質化し、例2では、アルキル鎖を疎水性改質化に使用した。
【0140】
【表2】

【0141】
例3:本発明によるポリ尿素:
撹拌器、内部温度調節装置および還流冷却器を備えた反応容器中に、1モルのイソホロンジイソシアネートを装入し、この容器を乾燥窒素で不活性化し、かつイソシアネートを70℃で加熱した。その後に100ppm(イソシアネートに対して)のジブチル錫ラウレートを添加し、かつ2.1モルのブタノールを滴加し、その際、内部温度は80℃を上廻らないようにした。アルコールを添加し、さらに1時間に亘って70℃で撹拌し、その後に0.5モルのジエチレントリアミンを添加し、かつ温度を140℃に上昇させた。140℃での8時間の反応後に、反応混合物は、ロータリーエバポレーターでブタノールから遊離した。ジメチルアセトアミド中の生成物のGPC−分析によって、PMMA−キャリブレーションに対して以下の値が得られた:
=1050g/モル、M=1870g/モル。
【0142】
例4:本発明によるポリウレタン:
撹拌器、内部温度調節装置および還流冷却器を備えた反応器中に、室温で、1モルのイソホロンジイソシアネートを装入し、かつ反応器を乾燥窒素で不活性化した。その後に0.5モルのトリメチロールプロパンと0.5モルのジメチロールプロピオン酸との混合物を、356gのジメチルアセトアミド中に溶解し、1分間に亘っての良好な撹拌下で添加した。ジブチル錫ジラウレート0.4gを計量供給した後に、反応混合物を60℃に加熱し、この温度で撹拌し、かつ混合物のイソシアネート含量の減少をDIN53185による滴定法によっておこなった。0.7質量%のNCO−含量を達成した際に、混合物に50gのメタノールを添加し、さらに30分に亘って60℃で撹拌した。その後に、反応混合物をロータリーエバポレータで溶剤から遊離させた。生成物を水中に入れ、かつアンモニア水溶液で中和した結果、50%濃度のポリマー水溶液が得られた。
【0143】
例5〜10:
表面の改質化
例5:
エタノール中の例2からのハイパーブランチポリ尿素50%溶液は、処理されていないPP−フィルム上で、30μmの層厚で塗布した。50℃で乾燥させた後に、適用された水滴の接触角を測定した。
接触角:27°
PP−フィルム(比較例):103°。
【0144】
例6:
エタノール中の例1からのハイパーブランチポリ尿素の50%濃度の溶液を、処理されていないPP−フィルム上で、30μmの層厚で塗布した。50℃で乾燥させた後に、適用された水滴の接触角を測定した。
接触角:9°
PP−フィルム(比較例)103°。
【0145】
例7:
エタノール中例3からのハイパーブランチポリ尿素の50%溶液を、処理されていないPP−フィルム上で、30μmの層厚で塗布した。50℃で乾燥させた後に、適用した水滴の接触角を測定した。フィルムは水を用いて洗浄除去されることはなかった。
接触角:37°
PP−フィルム(比較例) 103°。
【0146】
例8:
例4からのハイパーブランチポリウレタンの50%濃度水溶液を、処理されていないPP−フィルム上に、30μmの層厚でナイフ塗布した。50℃で乾燥させた後に、適用した水滴の接触角を測定した。フィルムは水を用いて洗浄除去されることはなかった。
接触角:69°
PP−フィルム(比較例)103°。
【0147】
例9:
Scgkeicher & Schuell 社の親水性吸収紙(等級2282)の片を、例1からのハイパーブランチポリ尿素の5%濃度のエタノール溶液中に浸漬し、その後に、紙片を室温で空気中で乾燥させた。適用された水滴の吸収挙動については、KW−試験器OCA15+データを用いておこなった。これについては図1に示した。
処理されていない吸収紙片は、1秒以内に適用された水滴を吸収した。
【0148】
例10:
例2からのハイパーブランチポリマーは、エタノールで20%のポリマー含量に希釈した。コットン片をこれらの溶液中で飽和させ、かつ実験室用プレスでプレス乾燥させた。乾燥工程後に、被覆の度合いを測定した。被覆の度合いは、繊維の質量に対して24%に達した。その後に、繊維上の水の吸収挙動を観察した。繊維は、10日間に亘って室温で日光にさらした。その後に、吸収挙動についてKW−試験器でOCA15+データを用いて試験した。これについては図2に示した。
処理されていないコットン片は、適用された水滴を1秒以内に吸収した。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明によって処理された吸収紙上での水滴の吸収挙動を示す図
【図2】本発明によって処理されたコットン片の水滴の吸収挙動を示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウレタン基および/または尿素基を有する少なくとも1種のハイパーブランチポリマーをその表面上に含有する支持体。
【請求項2】
粒子状、線状、平面状または立体形状の構造物の形での、請求項1に記載の支持体。
【請求項3】
線状または平面状テキスタイル構造物の形での、請求項2に記載の支持体。
【請求項4】
合成繊維からのテキスタイル構造物を構成する、請求項3に記載の支持体。
【請求項5】
構造物が、プラスチックフィルムまたはプラスチック成形体の形で存在する、請求項2に記載の支持体。
【請求項6】
ハイパーブランチポリマーが、10〜100%の分岐度(DB)を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の支持体。
【請求項7】
支持体表面上のハイパーブランチポリマーが、ウレタン基および/または尿素基および/または縮合反応または付加反応をすることができる他の官能基を有するハイパーブランチポリマーと、
a)ハイパーブランチポリマーの縮合反応または付加反応をすることができる他の基に対して相補的な少なくとも1個の官能基を有し、かつさらに、少なくとも1個の親水基を有する化合物、
b)ハイパーブランチポリマーの縮合反応または付加反応をすることができる他の基に対して相補的な少なくとも1個の官能基を有し、かつさらに、少なくとも1個の疎水基を有する化合物、
およびこれらの混合物から選択される少なくとも1種の化合物とのポリマー類似反応によって製造される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の支持体。
【請求項8】
支持体の表面特性を改質化するための、ウレタン基および/または尿素基を有するハイパーブランチポリマーの使用。
【請求項9】
支持体の表面上に、ウレタン基および/または尿素基を有するハイパーブランチポリマーの有効量を塗布する、支持体の表面特性を改質化するための方法。
【請求項10】
支持体を構成するための原料と、ウレタン基および/または尿素基を有するハイパーブランチポリマーの有効量とを混合し、かつ、それによって支持体を製造する、支持体の表面特性を改質化するための方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−503947(P2006−503947A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545978(P2004−545978)
【出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011824
【国際公開番号】WO2004/037881
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【Fターム(参考)】