袋製造のトレーサビリティシステム
【課題】袋の製造工程での履歴に基づき、不具合原因を判定する袋製造トレーサビリティシステム、不具合品の範囲を特定でき、回収又は検品の手間やコストを削減できる袋製造トレーサビリティシステムを提供する。
【解決手段】製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り手段11と、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号を付与する第一の識別記号付与手段14と、全ての品物の第一の識別記号を読み取る第二の読み取り手段15と、製品の製造工程中の不具合品、検査品および暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り手段26と、修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り手段27と、第一の識別記号の各取得日時とともに記憶保持手段に記憶保持し、検査対象製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理手段2を具えている。
【解決手段】製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り手段11と、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号を付与する第一の識別記号付与手段14と、全ての品物の第一の識別記号を読み取る第二の読み取り手段15と、製品の製造工程中の不具合品、検査品および暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り手段26と、修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り手段27と、第一の識別記号の各取得日時とともに記憶保持手段に記憶保持し、検査対象製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理手段2を具えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋製造のトレーサビリティシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
小麦粉等の収容物を搬送する袋は、一般に、複数枚の袋分の大きさのシート状の原材料(例えばフィルムや紙)をロール状に巻いたもの(以下、「ロール状の原材料」という。)を用意し、該ロール状の原材料に各袋ごとの断裁用位置を印刷する第一の製造工程と、印刷されたロール状の原材料に糊づけ加工を施し、これにより両端開口の筒状体(いわゆるチューブ)を形成し、印刷した断裁用位置で断裁する第二の製造工程とを具えており、さらにこの断裁された各袋部の一端側の開口部を封緘する第三の製造工程を経ると、各袋が製造される。
このようにして製造された袋の表面にICタグを設け、該ICタグに履歴情報を記録させるようにした袋が提案されている(たとえば、特許公報1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−68899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のICタグを用いた袋は、袋の製造後の履歴情報を記録させるものであって、袋の製造工程での履歴に基づいて不具合原因を判定することはできなかった。
また、従来は、不具合品が発見された場合に、不具合品の範囲を特定することができなかった。またそのため、不具合品と同じ製造ロットはすべて回収し、検品をするようにしていたので、回収、検品の数量が多く、そのため回収又は検品の手間やコストが高くなるという問題があった。
【0005】
そこで、本願発明は、袋の製造工程での履歴に基づき、少なくとも不具合原因を判定することができる袋製造トレーサビリティシステムを提供することを第一の目的とする。
また、本願発明は、袋の製造工程での履歴に基づき、少なくとも不具合原因を判定することができる袋製造トレーサビリティシステムであって、さらに不具合品の範囲を特定でき、回収又は検品の手間やコストを削減できる袋製造トレーサビリティシステムを提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した第一の目的を達成するため、本願請求項1の発明の袋製造トレーサビリティシステムは、
製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り手段と、
製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号を付与する第一の識別記号付与手段と、
前記付与された全ての品物の第一の識別記号を読み取る第二の読み取り手段と、
製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り手段と、
前記暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り手段と、
第一の読み取り手段で読み取られた第二の識別記号と、第二乃至第四の読み取り手段で読み取られた第一の識別記号とを取得して該第一の識別記号の各取得日時とともに記憶保持手段に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し前記記憶保持手段に記憶保持した第一の識別記号を読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し記憶保持された第一の識別記号であるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理手段
とを具えたことを特徴としている。
【0007】
上述した第一の目的を達成するため、本願請求項2の発明の袋製造トレーサビリティシステムは、本願請求項1の発明において、
前記第二の読み取り手段は、袋を製造する製造装置での工程内で第一の識別記号を読み取り、
前記第三の読み取り手段は、製造装置での工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を暫定的不良品として読み取り、
前記情報処理手段は、
前記入力された第一の識別記号が、前記第三の読み取り手段で読み取られ、かつ第四の読み取り手段で読み取られたものであるときは、製造装置通過後の修理工程に問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られ、第四の読み取り手段で読み取られたものでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られないものであるときは、製造装置での製造工程に問題がある、と判定することを特徴とする。
【0008】
上述した第一の目的及び第二の目的を達成するため、本願請求項3の発明の袋製造トレーサビリティシステムは、本願請求項2の発明において、
前記情報処理手段は、前記製造装置の機械情報を取得してその取得日時とともに前記記憶保持手段に記憶し、
前記検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と前記機械情報とを、時系列に並べて表示することを特徴とする袋製造トレーサビリティシステム。
【発明の効果】
【0009】
本願請求項1乃至3の発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、袋の製造工程での履歴に基づき少なくとも不具合原因を判定することができ、また袋の製造工程前の最初の段階で各品物ごとに第一の識別記号を付与するので、該付与後の工程で流れる第一の識別番号が連続しないものとなっても、製造された袋の製造工程での履歴に基づいた不具合原因の判定ができ、第一の識別記号を付与してから出荷までの過程において、必ずしも第一の識別番号順に連続的に袋の製造工程をおこなう必要がないし、また第一の識別番号を一度付与すればその後に識別番号の追加を行う必要はないので簡素なシステムであり、製品である袋に直接第一の識別記号を付与するので、製造工程を記したラベル等を取り付ける必要はない。
【0010】
さらに、請求項3の発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、従来は不具合品と同じ製造ロットはすべて回収し、検品をする必要があったところを、不具合品の範囲を特定できるので、従来に比べて回収、検品の数量を少なくすることができ、回収又は検品の手間やコストを従来に比べて可及的に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本願発明の実施例の袋製造のトレーサビリティシステムの全体の構成を示すとともに、全体の流れを示した図である。
【図2】図1のトレーサビリティシステムの情報処理装置、第一乃至第八の読み取り装置、第一の識別記号付与装置、第一の製造装置、第二の製造装置、第三の製造装置の機能的な構成の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1のトレーサビリティシステムにおける第二の識別記号である製品番号と、顧客との関係を示すテーブルを示す図である。
【図4】ロール状の原材料に第一の識別記号が付与され、さらに断裁位置が印刷された後に、ロール状に巻き取られた様子を示す概念図である。
【図5】図1の袋製造トレーサビリティシステム全体の動作の流れのうち、記憶動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1の袋製造トレーサビリティシステム全体の動作の流れを示す図である。
【図7】図1の袋製造トレーサビリティシステムの記憶保持部に機械情報が記憶保持されている様子を示す図で、図7(a)は、第二の機械情報が第二の機械情報記憶保持部に記憶されている様子、図7(b)は第三の機械情報が第三の機械情報記憶保持部に記憶保持されている様子を示す図である。
【図8】図1の袋製造トレーサビリティシステムの情報処理装置が第一の識別記号と第二の識別記号とを関連付けて記憶する様子を示す図で、特に、図8(a)は、第二の識別記号を取得して第一の識別記号情報記憶保持部が記憶保持した図、図8(b)は、第一の識別記号を取得して第二の識別記号を関連づけて記憶保持部4が記憶保持した様子を示す図、図8(c)は、複数の品物の第一の識別記号情報が第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶され記憶が保持されている様子を示す図である。
【図9】図1の袋製造トレーサビリティシステムの情報処理部で記憶保持されている情報を示す図で、特に図9(a)は第三の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(b)は第四の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(c)は第八の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(d)は第六の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(e)は第七の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子を示している。
【図10】図1の袋製造トレーサビリティシステムの表示部の様子を示す図、特に図10(a)および10(g)は各検索要求画面、図10(b)〜図10(f)は各検索結果を表示している図である。
【図11】図1の袋製造トレーサビリティシステム全体の動作の流れのうち、検索動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】図1の袋製造トレーサビリティシステムにおいて、検索要求により制御部が記憶保持部から情報を読み出した様子を示す図である。
【図13】図1の袋製造トレーサビリティシステムにおいて、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第二の機械情報とを、時系列に並べて表示部に表示した様子を示す図である。
【図14】図1の袋製造トレーサビリティシステムにおいて、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第三の機械情報とを、時系列に並べて表示部に表示した様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る袋製造のトレーサビリティシステム1の一実施の形態について添付図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本願発明の実施例の袋製造のトレーサビリティシステムの全体の構成を示すとともに、全体の流れを示した図である。図1の破線は製造過程の品物(製造途中の袋を含む)の流れる様子を示している。この破線で示すように、第一の製造装置12での工程をへて、第二の製造装置22での工程およびその後に良品(後述)と分別され、さらに該分別後の第三の製造装置32での工程及びその後に良品と分別された商品は、製品として市場に流通する。
また図2は、図1のトレーサビリティシステムの情報処理装置、第一乃至第八の読み取り装置、第一の識別記号付与装置、第一の製造装置、第二の製造装置、第三の製造装置の機能的な構成の構成例を示すブロック図である。
【0014】
図1及び図2で示すように、この実施例の袋製造のトレーサビリティシステム1は、第一の読み取り装置11、第一の識別番号付与装置14、第二の読み取り装置15と、第三の読み取り装置26と、第四の読み取り装置27、第五の読み取り装置25とを具えている。
【0015】
このうち、第一の読み取り装置11は、図2で示すように、製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号Bを読み取る第一の読み取り部11aを具えている。この第一の読み取り部11aは、第一の製造装置12(後述)での工程に先立って第二の識別記号を読み取る。
【0016】
図3は、第二の識別記号である製品番号と顧客との関係を示すテーブルを示す図である。
この実施例では、第二の識別記号Bは、図3で示すように、製品の種類はもっぱら顧客ごとに製品の種類が異なることに鑑み、顧客ごとに予め定めた製品番号としている。たとえば図3のように「A社」の製品の第二の識別記号Bは「30551」である。
なお、読み込まれる第二の識別記号Bは、数字、又は該数字をバーコード若しくは記号に表したもののいずれの形態であってもよい。
他の第二の識別記号の例としては、材料の種類毎に互いに異なる数字(材料番号)をきめたものが挙げられる。また、第一の読み取り部11aは製品番号と材料番号の双方を読み取るものであってもよい。
【0017】
また、識別記号付与装置14は、製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号Aを付与する第一の識別記号付与部14aを具えている。この識別記号付与部14aは、第一の読み取り装置11での工程後、第一の製造装置12の断裁位置印刷部(図示しない)での印刷工程内に第一の識別記号Aを付与する。この第一の識別記号Aの付与は、第一の識別記号Aをロール状の原材料に印刷することによってなされる。
【0018】
図4は、ロール状の原材料60に第一の識別記号Aが付与され、さらに断裁位置が印刷された後に、ロール状に巻き取られた様子を示す概念図である。
図4で示すように、第一の識別記号Aは、対応する袋部分60aの一定位置に印刷される。また、第一の識別記号Aは連続番号で付与される。たとえば、第一の識別記号Aは、「20001」、「20002」、「20003」…等のような連続する数字である(図8および図4参照)。また、読み取られる第一の識別記号Aは、数字、該数字をバーコード若しくは記号に表したもののいずれの形態であってもよい。
なお、従来は、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号Aを付与することは行われていなかった。
【0019】
また、第一の製造装置12とは、たとえば各製品単位毎に断裁するため断裁位置を予め印刷する上記断裁位置印刷部(図示しない)を具えた従来の印刷機である。なお、第一の製造装置12での製造工程(第一の製造工程)とは、ロール状の原材料に上記断裁位置を印刷した後、ロール状に巻き取られるまでの工程である。
また、第二の読み取り装置15は、識別記号付与部14aによって付与された全ての品物の第一の識別記号Aを読み取る第二の読み取り部15aを具えている。この第二の読み取り部15aは、第一の製造工程での工程内で、第一の識別記号Aを読み取る。
【0020】
また、第五の読み取り装置25は、第二の製造装置22での製造工程中の全ての品物の第一の識別記号Aを読み取る第五の読み取り部25aを具えている。
また、第二の製造装置22は、上記断裁位置を予め印刷されたロール状の原材料に糊づけ加工を施し、これにより筒状体(チューブ)を形成するとともに、該筒状体を各製品単位毎に前記断裁位置で断裁する製筒部(図示しない)を具えた装置である。
なお、第二の製造装置22での製造工程(第二の製造工程)とは、第一の製造工程を経たロール状の原材料が各製品単位毎の筒状体にされるまでの工程である。
【0021】
また、第三の読み取り装置26は、製品の製造工程中の不具合品、検査した品(検査品)および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り部26aを具えている。
【0022】
なお、暫定的不良品とは、不具合品であるものには限られず、暫定的に不良品として分別されたものをいう。このうちの検査品とは、不具合品であるか否かにかかわらず製品となるまでの工程から品質検査などのため抜き取った品である。また、製造工程開始から一定数の品は、いわゆる初物とよばれている品であって、運転開始から不安定な製造装置が安定するまでの間に製造された品物である。
【0023】
このような暫定的不良品であるか否かの分別の結果、暫定的不良品には該当しない品(以下「良品」という。)は、その後の製造工程に移行し、製造工程のうち最終工程まで良品であるときは、市場に出荷される品物(製品)となる。
【0024】
第三の読み取り部26aで読み取る暫定的不良品は、第二の製造装置22での製筒部による工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品である。
【0025】
また、第四の読み取り装置27は、暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号Aを読み取る第四の読み取り部27aを具えている。
【0026】
修理品とは、暫定的不良品と判断された品の中には、修理すれば製品として出荷できるものもあるため、暫定的不良品を修理できるか否かを分別し、その結果修理できたものをいう。この修理品は、良品(暫定的不良品でないもの)とともに次の製造工程へ移行され、製品として市場に出荷され得るものである。
なお、従来は、製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を1つにまとめて暫定的不良品と扱うことはなかった。
【0027】
第四の読み取り装置27で読み取る修理品は、第三の読み取り部26aで読み取った暫定的不良品のうち修理した修理品である。
【0028】
また、情報処理装置2は、第一の読み取り部11aで読み取られた第二の識別記号Bと、第二乃至第四の読み取り装置15、26、27、第五の読み取り装置25で読み取られた各第一の識別記号Aを取得して、該第一の識別記号Aの各取得日時とともに記憶保持部4に記憶保持する装置である。
また、情報処理装置2は、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を、検索結果として表示させる装置である。
【0029】
また、このトレーサビリティシステム1は、さらに第8の読み取り装置35、第六の読み取り装置36、第七の読み取り装置37を具えている。
【0030】
このうち、第八の読み取り装置35は、第三の製造装置32(後述)での製造工程中の全ての第一の識別記号Aを読み取る第八の読み取り部35aを具えている。この第八の読み取り部35aは、第三の製造装置32の工程内で第一の識別記号Aを読み取る。
第三の製造装置32は、各製品単位毎の筒状体の端部にミシン加工、あるいは当て紙によって、一端開口部を封緘して底部が形成された袋を製造する底仕上げ部(図示しない)を具えた装置である。なお、第三の製造装置32での製造工程とは各製品単位毎の筒状体が袋になるまでの第三の製造工程である。
【0031】
また、第六の読み取り装置36は、製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号Aを読み取る第六の読み取り部36aを具えている。この第六の読み取り部36aで読み取る暫定的不良品は、上記底仕上げ部による工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品である。
【0032】
また、第七の読み取り装置37は、暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第七の読み取り部37aを具えている。この第七の読み取り部37aで読み取る修理品は、第六の読み取り部36aで読み取った暫定的不良品のうち修理した修理品である。
なお、第七の読み取り部37aで読み取られた修理品は、良品とともに製品として市場に出荷され得るものである。
【0033】
このように最終的に市場に出荷する製品は、製造工程のうち最終工程にある製造装置通過後の分別によって良品と分別されたもの、およびその分別によって暫定的不良品と分別されて修理された修理品である。この実施例では、第三の製造装置32通過後の分別によって良品と分別されたもの、およびその分別によって暫定的不良品と分別されて修理された修理品が、最終的に市場に出荷される製品である。
【0034】
また、情報処理装置2は、第六乃至第八の読み取り部35a〜37aで読み取られた第一の識別記号Aを取得してその各取得日時とともに記憶保持部4に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36a若しくは第七の読み取り部37aから取得し前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出して、検索対象である製品(以下、検索対象製品という。)の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36a若しくは第七の読み取り部37aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かにより、検査対象製品の不具合原因を判定し、判定結果を表示するものである。
【0035】
この情報処理装置2の情報処理部2aは、図2で示すように、制御部3と、記憶保持部4と、入力部5と、表示部6とを具えている。
また、このうちの制御部3は、袋製造トレーサビリティシステム1全体を制御するものである。制御部3は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを有するコンピュータであり、ROMや不揮発性メモリに記憶されているプログラムによって動作し、そのプログラムを動作させることによって各種処理の機能部を実現する。
この制御部3は、情報取得書き込み部3aと、情報読み出し部3bと、検索部3cとを具えている。
【0036】
情報取得書き込み部3aは、第一の読み取り部11aおよび第二の読み取り部15aからそれぞれ第二の識別記号B、第一の識別記号Aを順に取得し、取得した第二の識別記号B、第一の識別記号Aおよび第一の識別記号Aの各取得日時を記憶保持部4の第一の識別記号情報記憶保持部4aに書き込む(この書き込まれた情報を「第一の識別記号情報」という。)。
【0037】
また、情報取得書き込み部3aは、第五の読み取り部25aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第二の識別記号情報記憶保持部4bに書き込む(この書き込まれた情報を「第二の識別記号情報」という。)。
【0038】
また、情報取得書き込み部3aは、第三の読み取り部26aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第三の識別記号情報記憶保持部4cに書き込む(この書き込まれた情報を「第三の識別記号情報」という。)。
【0039】
また、情報取得書き込み部3aは、第四の読み取り部27aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第四の識別記号情報記憶保持部4dに書き込む(この書き込まれた情報を「第四の識別記号情報」という。)。
【0040】
また、情報取得書き込み部3aは、第八の読み取り部35aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第五の識別記号情報記憶保持部4eに書き込む(この書き込まれた情報を「第五の識別記号情報」という。)。
【0041】
また、情報取得書き込み部3aは、第六の読み取り部36aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第六の識別記号情報記憶保持部4fに書き込む(この書き込まれた情報を「第六の識別記号情報」という。)。
【0042】
また、情報取得書き込み部3aは、第七の読み取り部37aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第七の識別記号情報記憶保持部4gに書き込む(この書き込まれた情報を「第七の識別記号情報」という。)。
【0043】
また、情報取得書き込み部3aは、第一の機械情報取得部13a、第二の機械情報取得部23a、第三の機械情報取得部33aから第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報をそれぞれ取得し、取得した第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報を、その各取得日時とともに記憶保持部4の第一の機械情報記憶保持部4h、第二の機械情報記憶保持部4i、第三の機械情報記憶保持部4jに書き込む。
【0044】
また、記憶保持部4は、上述の第一乃至第七の記憶保持部4a〜4g、第一の機械情報記憶保持部4h、第二の機械情報記憶保持部4i、第三の機械情報保持部4jを有しており、この第一乃至第七の記憶保持部4a〜4g、第一の機械情報記憶保持部4h、第二の機械情報記憶保持部4i、第三の機械情報記憶保持部4jは、それぞれ情報取得書き込み部3aによって書き込まれた第一の識別記号情報乃至第七の識別記号情報、第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報を記憶保持する。
【0045】
なお、第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報とは、それぞれ従来の第一の製造装置12の機械情報、前記従来の第二の製造装置22の製筒部機械情報、前記従来の第三の製造装置32の機械情報をいう。第一の機械情報、第二の機械情報又は第三の機械情報の機械情報には、たとえば、この各装置の、機械の起動(運転開始)、停止、減速、非常停止などの機械操作の情報、又はシート状の原材料の詰まり(搬送詰まり)、斜めシール異常、表裏異常、2袋異常(搬送時に袋が2枚重なって搬送されること)、糊ムラ等異常についての情報、モータの異常、シール温度の異常、ヒータ異常などの機械の異常、故障についての情報、運転スピード、シール温度などの運転状態についての情報が挙げられる。
【0046】
入力部5は、検索対象製品である袋の第一の識別記号Aの入力を受け付ける。入力部5が第一の識別記号Aの入力を受け付けると、制御部3の検索部3cに検索要求が通知される。検索要求が検索部3cに通知されると、検索部3cは情報読み出し部3bに情報の読み出しを要求する。情報読み出し部3bは、検索部3cからの情報の読み出し要求を受け、これに基づき、第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36aもしくは第七の読み取り部37aから取得し記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aの読み出しを少なくとも行う。
なお、情報読み出し部3bは、上記検索部3cからの検索要求の通知を受け、その通知内容によって適宜、記憶保持部4の各記憶保持部4a〜4jから情報の読み出しを行うものである。
【0047】
また検索部3cは、情報読み出し部3bから、上記読み出しが終了した旨の通知を受けると、検索対象製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否か、又は前記読み出した第六の読み取り部36a若しくは第七の読み取り部37aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かの判断を行うことにより、検査対象である製品の不具合原因を検索結果として取得し、該取得した検索結果・判定結果を表示部6へ通知する。この通知により表示部6は判定結果・検索結果を表示する。
【0048】
なお、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第三の読み取り部26aで読み取られ、かつ第四の読み取り部27aで読み取られた第一の識別記号Aであるときは、第二の製造装置22通過後の修理工程に問題がある、と判定する。
【0049】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第三の読み取り部26aで読み取られ、第四の読み取り部27aで読み取られた第一の識別記号Aでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する。
【0050】
なお、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが第三の読み取り部26aで読み取られない第一の識別記号Aであるときは、第二の製造装置22での製造工程又はその後の分別工程に問題がある、と判定する。
【0051】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第六の読み取り部36aで読み取られ、かつ第七の読み取り部37aで読み取られた第一の識別記号Aであるときは、第三の製造装置32通過後の修理工程に問題がある、と判定する。
【0052】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第六の読み取り部36aで読み取られ、第七の読み取り部37aで読み取られた第一の識別記号Aでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する。
【0053】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが第六の読み取り部36aで読み取られない第一の識別記号Aであるときは、第三の製造装置32での製造工程又はその後の分別工程に問題がある、と判定する。
【0054】
また、制御部3は、判定の終了後の、検索対象製品の第一の識別記号Aの入力により、情報読み出し部3bが、該検索対象製品の第一の識別記号Aの取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に第五の読み取り部25aから取得された第一の識別記号Aと、該取得日時前後の一定時間に取得された第一の機械情報、第二の機械情報若しくは第三の機械情報を読み出して時系列に並べ、並べられた結果を表示部6に通知し、該通知を受けた表示部6が、該並べられた結果を表示する。
【0055】
次に、袋の製造工程中に行われる、この袋製造トレーサビリティシステム1の記憶動作について、図5および図6を用いて説明する。
図5は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1全体の動作の流れのうち、記憶動作の流れを示すフローチャートである。また、図6は図1の袋製造トレーサビリティシステム1全体の動作の流れを示す図である。
【0056】
まず、制御部3の情報取得書き込み部3aは、常時、第一の機械情報取得部13aから第一の機械情報の情報を取得してその取得日時とともに第一の機械情記憶保持部4hに書き込むとともに(ステップS101)、常時、第二の機械情報取得部23aから第二の機械情報の情報を取得してその取得日時とともに第二の機械情記憶保持部4iに書き込み(S102)、また常時、第三の機械情報取得部33aから第三の機械情報の情報を取得してその取得日時とともに第三の機械情記憶保持部4jに書き込む(S103)。第一の機械情記憶保持部4h、第二の機械情記憶保持部4i、第三の機械情記憶保持部4jはいずれも記憶保持した情報を保持する。
【0057】
なお、図7は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の記憶保持部4に機械情報が記憶保持されている様子を示す一例で、図7(a)は、第二の機械情報が第二の機械情報記憶保持部4iに記憶されている様子、図7(b)は第三の機械情報が第三の機械情報記憶保持部4jに記憶保持されている様子を示す図である。なお、第一の機械情報記憶保持部4hでの記憶の様子の図示は省略するが、ここでの記憶保持も、この図7(a)の第二の機械情報記憶保持部4i、図7(b)の第三の機械情報記憶保持部4jと同様の方法で記憶保持される。
【0058】
また、制御部3の情報取得書き込み部3aは、第一の読み取り部11aから第二の識別記号を取得し、取得した第二の識別記号Bを第一の識別記号情報記憶保持部4aに書き込み(S104)、次に第二の読み取り部15aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号をその取得日時とともに第一の識別記号情報記憶保持部4aに書き込み、第一の識別記号情報記憶保持部4aが該第一の識別記号情報を記憶保持する(S105)。
【0059】
図8は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の情報処理装置2が第一の識別記号と第二の識別記号とを関連付けて記憶する様子の例で、図8(a)は、第二の識別記号を取得して第一の識別記号情報記憶保持部4aが記憶保持した図である。図8(b)は、第一の識別記号を取得して第二の識別記号を関連づけて記憶保持部4が記憶保持した様子を示す図である。なお、図8(c)は、複数の品物が第一の読み取り部11a、第二の読み取り部15aに次々に連続して搬送されて、第一の読み取り部11a、第二の読み取り部15aに読み取られ、情報取得書き込み部3aによって、第一の識別記号情報が第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶され記憶が保持されている様子を示す図である。
【0060】
次に、情報取得書き込み部3aは、第五の読み取り部25aから第一の識別記号を取得し、取得した第一の識別記号を取得日時とともに第二の識別記号情報記憶保持部4bに書き込み、第二の識別記号情報記憶保持部4bが該第二の識別記号情報を記憶保持する(S106)。
なお、この第二の識別記号情報記憶保持部4bでの記憶保持は、第一の製造工程と第二の製造工程とが続けて行われ、第一の識別記号情報記憶保持部4aでの記憶保持(図8)と同様の方法で行われるので、第二の識別記号情報記憶保持部4bでの記憶保持の図示を省略する。
【0061】
次に、図9(a)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第三の読み取り部26aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第三の識別記号情報記憶保持部4cに書き込み、第三の識別記号情報記憶保持部4cが該第三の識別記号情報を記憶保持する(S107)。
【0062】
また、図9(b)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第四の読み取り部27aから第一の識別記号を取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第四の識別記号情報記憶保持部4dに書き込み、第四の識別記号情報記憶保持部4dが該第四の識別記号情報を、記憶保持する(S108)。
【0063】
また、図9(c)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第八の読み取り部35aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第五の識別記号情報記憶保持部4eに書き込み、第五の識別記号情報記憶保持部4eが第五の識別記号情報を、記憶保持する(S109)。
【0064】
また、図9(d)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第六の読み取り部36aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第六の識別記号情報記憶保持部4fに書き込み、第六の識別記号情報記憶保持部4fが第六の識別記号情報を記憶保持する(S110)。
【0065】
また、図9(e)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第七の読み取り部37aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第七の識別記号情報記憶保持部4gに書き込み、第七の識別記号情報記憶保持部4gが第七の識別記号情報を記憶保持する(S111)。
【0066】
なお、上記図9は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の情報処理部で記憶保持されている情報を示す図で、図9(a)は第三の読み取り装置26から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(b)は第四の読み取り装置27から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(c)は第八の読み取り装置35から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(d)は第六の読み取り装置36から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(e)は第七の読み取り装置37から取得した情報の記憶保持部4の様子を示している。
【0067】
次に、上述した記憶保持がおこなわれた袋製造トレーサビリティシステム1で行われる検索動作を、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
図10は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の表示部6の様子を示す図である。図10(a)は検索要求画面、図10(b)〜図10(f)は検索結果を表示している図である。なお、図10(g)は、上記検査要求画面とは別の検索要求画面の例である。
【0069】
制御部3は、上記した記憶保持処理(S101〜111)の後に、入力部5に検索対象製品(袋)の第一の識別記号Aの入力を受け付けるよう指示し、入力部5は該入力を受け付ける。また、制御部3は、上記した記憶保持処理(S101〜111)の後に、表示部6に検索要求画面を表示させるよう指示し、表示部6は、図10(a)で示す検索要求画面を表示する。なお、検索対象製品は、最終的に市場に出た袋であり、不具合品であるのが通常である。
【0070】
次に、情報処理部2aは、入力部5から第一の識別記号Aの入力があったか否か判断し(ステップS201)、入力があったと判断したときは(S201でYES)、検索要求があったものと判断し、検索要求が制御部3の検索部3cに通知される。検索要求が検索部3cに通知されると、検索部3cは情報読み出し部3bに情報の読み出しを要求する。情報の読み出し部3bは、検索部3cからの情報の読み出しを要求を受け、第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36aもしくは第七の読み取り部37aから取得し前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出しを行う。
【0071】
なお、このとき検索部3cは、第三の読み取り部26a、第四の読み取り部27a、第六の読み取り部36aおよび第七の読み取り部37aからの読み出しを順次おこなってもよいが同時に行ってもよく、同時にしたときは、図12で示すように、前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aに基づいて、各発生日時(第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36aもしくは第七の読み取り部37aから制御部3が取得した日時)を並べるようにする。なお、この図12では、情報読み出し部が、第三の記憶保持部4c、第四の記憶保持部4d、第八の記憶保持部4e、第六の記憶保持部4fおよび第七の記憶保持部4gから同時に情報を読み出した例を示している。
【0072】
次に、情報読み出し部3bは読み出しを終了すると、読み出し終了の通知を検索部3cに通知する。検索部3cは、情報読み出し部3bによる読み出しが終了した通知を受け、これにより、検索対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26aから取得して第三の識別記号情報記憶保持部4cに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かの判断を行い(S203)、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26aから取得して第三の識別記号情報記憶保持部4cに記憶保持された第一の識別記号Aであると判断した場合には(S203でYES)、検査対象の製品は、第二の製造装置22を通過した暫定的不良品であると判断し、次に検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第四の読み取り部27aから取得して第四の識別記号情報記憶保持部4dに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かを判断する(S204)。
【0073】
この判断の結果、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第四の読み取り部27aから取得して第四の識別記号情報記憶保持部4dに記憶保持された第一の識別記号であると判断した場合には(S204でYES)、第二の製造装置22通過後の修理工程に問題がある、と判定する(S205)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は判定結果を表示する。
【0074】
なお、この実施例では、検索部3cは、第二の製造装置22通過後の分別および修理の判断を行っていることが、第三、第四、第五の識別記号情報保持部4c、4d、4eに情報を記憶保持した履歴があることから分かるので、第二の製造装置22通過後、第二の製造装置32通過前の修理工程に問題があると判定しており、その判定した結果が表示部6に通知され、これにより表示部6が判定結果を図10(b)のように表示している。
【0075】
一方、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第四の読み取り部27aから取得して第四の識別記号情報記憶保持部4dに記憶保持された第一の識別記号Aではないと判断した場合には(S204でNO)、第二の製造装置22通過後、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する(S206)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は判定結果を表示する。
【0076】
なお、この実施例では、検索部3cは、第二の製造装置22通過後の分別および修理の判断を行っていることが、第三、第四、第五の識別記号情報保持部部4c〜4eに情報を記憶保持した履歴があることから分かるので、第二の製造装置22通過後で第三の製造装置32を通過前に、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定しており、その判定した結果が表示部6に通知され、これにより表示部6が判定結果を図10(c)のように表示している。
【0077】
また上記S203で、検索部3cは、検索対象製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り部26aから取得して第三の識別記号情報記憶保持部4cに記憶保持された第一の識別記号Aではないと判断した場合には(S203でNO)、
検索部3cは、検索対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第六の読み取り部36aから取得して第六の識別記号情報記憶保持部4fに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かを判断し(S207)、検索対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第六の読み取り部36aから取得して第六の識別記号情報記憶保持部4fに記憶保持された第一の識別記号Aであると判断したときは、検査対象製品は、第三の製造装置32を通過した暫定的不良品であると判断し(S207でYES)、次に検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第七の読み取り部37aから取得して第七の識別記号情報記憶保持部4gに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かを判断する(S208)。
【0078】
この判断の結果、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第七の読み取り部37aから取得して第七の識別記号情報記憶保持部4gに記憶保持された第一の識別記号Aであると判断した場合には(S208でYES)、第三の製造装置32通過後の修理工程に問題がある、と判定する(S209)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は判定結果を図10(d)のように表示する。
【0079】
また、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第七の読み取り部37aから取得して第七の識別記号情報記憶保持部4gに記憶保持された第一の識別記号Aでないと判断した場合には(S208でNO)、第三の製造装置32通過後、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する(S210)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は図10(e)のように判定結果を表示する。
【0080】
また、上記S207で検索対象である製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第六の読み取り部36aから取得して第六の識別記号情報記憶保持部4fに記憶保持された第一の識別記号Aではないと判断したときは(S207でNO)、第三の製造装置32での製造工程、または出荷前の分別工程に問題がある、と判定する(S211)。判定した結果は、表示部6に通知され、表示部6は図10(f)のように判定結果を表示する。
【0081】
このように、この発明の袋製造トレーサビリティシステム1は、製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り部11aと、製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号Aを付与する第一の識別記号付与部14と、前記付与された全ての品物の第一の識別記号Aを読み取る第二の読み取り部15aと、製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記Aを読み取る第三の読み取り部26aと、前記暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り部27aと、第一の読み取り部11aで読み取られた第二の識別記号Bと、第二乃至第四の読み取り部15a、26a、27aで読み取られた第一の識別記号Aと該第一の識別記号Aの各取得日時を記憶保持部4に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理部2aとを具えたものである。そのため、袋の製造工程での履歴に基づき、少なくとも不具合原因を判定することができる。またこの発明の袋製造トレーサビリティシステム1によれば、袋の製造工程前の最初の段階で各品物ごとに第一の識別記号を付与するので、該付与後の工程で流れる第一の識別番号が連続しないものとなっても、袋の製造工程での履歴に基づいた不具合原因の判定ができる。また、この発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、第一の識別記号を付与してから出荷までの過程において、必ずしも第一の識別番号順に連続的に袋の製造工程をおこなう必要がない。また、この発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、第一の識別番号を一度付与すれば、その後に識別番号の追加を行う必要はないので簡素なシステムとなる。また、この発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、製品である袋に直接、第一の識別記号を付与するので、袋の製造工程を記したラベル等を取り付ける必要はない。
【0082】
また、制御部3は、判定の終了後の、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と前記機械情報とを、時系列に並べて表示させる。
【0083】
たとえば、検索部3cによる判定終了の後、入力部5から検索対象製品の第一の識別記号Aの入力がなされると、検索部3cは、機械情報検索の要求があったと判断して、その通知を表示部6に通知する。表示部6は、この通知に基づき、図10(g)のように第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報のいずれを検索したいか否かを選択入力させる選択画面を表示する。入力部5によってその選択が行われ、その選択入力の通知が入力部5から検索部3cに通知されると、検索部3cは情報読み出し部3bに、選択した通知に基づき、情報の読み出しを通知する。
情報読み出し部3bは、この検索部3cからの読み出し通知が、たとえば、第二の機械情報を選択したことによるものであると判断した場合、図13で示すように、該製品の第一の識別記号Aの取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号Aと、該取得日時前後の一定時間に取得された第二の機械情報とを記憶保持部4から読み出して時系列に並べ、並べられた結果を表示部6に通知し、この通知に基づき表示部6が該並べられた結果を表示する。
【0084】
なお、図13は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1において、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号Aと第二の機械情報とを、時系列に並べて表示部6に表示した様子を示す図である。なお、この表示部6には、情報読み出し部3bが検索部3cからの読み出し通知によって第二の識別記号情報記憶保持部4bから読み出した第一の識別記号Aを含む第二の識別記号情報と、第二の機械情報記憶保持部4iから読み出した第二の機械情報等が並べられ、かつ時系列で表示されている。
【0085】
図13で示すように、この袋製造トレーサビリティシステム1では、たとえば、第一の識別記号「20007」に不具合が見つかり、その不具合が第二の製造装置22の製筒部での機械異常によるものであると発見したときに、入力部5が第二の機械情報の表示の選択入力を受けると、表示部6から、該製品の第一の識別記号の取得日時「2009/9/15 10:00:10」は、第二の製造装置22での工程内での取得時刻であり、また第二の製造装置22では「2009/9/15 10:00:05」の機械温度異常があったことが分かり、さらに、その日時前後の一定時間にわたってその機械温度異常があった記録も表示される。これにより不具合の症状とその原因とが合致することを検索者は理解できるし、またその異常が発生していた時間、ここでは、「2009/9/15 10:00:05」〜「2009/9/15 10:00:40」に、第二の製造装置22にある第五の読み取装置25によって読み込まれた品物(第一の識別記号Aが、「20007」の品物だけでなく「20010」…「20021」である品物)は、不具合品であると判定でき、不具合の品物(不具合品)の範囲の特定ができる。さらに、制御部3の情報読み出し部3bが、入力部5からの入力を受けて、第一の識別記号Aに基づき、第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶保持された第一の識別記号情報の第二の識別記号Bをも読みだして、その結果を表示部6に通知し、この通知に基づき表示部6が第一の識別記号Aと第二の識別記号Bとを表示するようにすれば、検索者は、第一の識別記号Aに基づき第二の識別記号Bによって、不具合品が、どの製品番号の品物を把握でき、これによりどの顧客に及んでいるか、あるいは複数の顧客に及んでいるかを特定することができる。
【0086】
また、情報読み出し部3bは、この検索部3cからの読み出し通知が第三の機械情報を選択したことによるものであると判断した場合、図14で示すように、該製品の第一の識別記号Aの取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号Aと、該取得日時前後の一定時間に取得された第三の機械情報とを情報記憶部4から読み出して時系列に並べ、並べられた結果を表示部6に通知し、この通知に基づいて表示部6が該並べられた結果を表示する。
【0087】
図14で示すように、この袋製造トレーサビリティシステム1では、たとえば、第一の識別記号「20028」に不具合が見つかり、その不具合が第三の製造装置32の上記底仕上げ部でのシール温度異常によるものであると発見したときに、入力部5が第三の機械情報の表示の選択入力を受けると、表示部6から、該製品の第一の識別記号Aの取得日時は、第三の製造装置32での工程内での取得時刻であって、また第三の製造装置32では「2009/9/15 10:05:05」のシール温度異常があったことが分かり、さらにその日時前後の一定時間にわたってそのシール温度異常があった記録も表示される。これにより、不具合の症状とその原因とが合致することを検索者は理解できるし、またその異常が発生していた時間、ここでは、「2009/9/15 10:05:00」〜「2009/9/15 10:05:40」に第三の製造装置32にある第八の読み取り装置35によって読み込まれた品物(第一の識別記号が、「20028」の品物だけでなく「20030」である品物)は、不具合品であると判定でき、不具合の品物の範囲の特定ができる。なお、第一の識別記号Aに基づき、第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶保持された第一の識別記号情報の第二の識別記号Bをも読みだして表示させることにより、不具合品がどの製品番号の品物を把握でき、これによりどの顧客に及んでいるか、あるいは複数の顧客に及んでいるかを特定することができることは上述したとおりである。
【0088】
なお、図14は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1において、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第三の機械情報とを、時系列に並べて表示部6に表示した様子を示す図である。なお、この表示部6には、情報読み出し部3bが検索部3cからの読み出し通知によって第二、第五の識別記号情報記憶保持部4b、4eから読み出した第一の識別記号Aを含む第二の識別記号情報、第五の識別記号情報、第三の機械情報記憶保持部4jから読み出した第三の機械情報等が並べられ、かつ時系列で表示されている。
なお、検索部3cによる判定終了の後の機械情報検索の要求がなされた際に、第一の機械情報が選択入力された場合については、上述した第二の機械情報、第三の機械情報が選択入力された場合と同様の検索方法で処理されるので、その説明を省略する。
【0089】
このように本発明の袋製造トレーサビリティシステム1によると、第一の製造装置12の機械情報、第二の製造装置22又は第三の製造装置32の機械情報を取得してその各取得日時とともに記憶保持部4に記憶し、検索対象製品の第一の識別記号Aの入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第一、第二又は第三の機械情報とを、時系列に並べて表示するようにしたから、不具合品の範囲の特定ができ、そのため、従来は不具合品と同じ製造ロット(第一の製造装置12、第二の製造装置22又は第三の製造装置32の駆動開始から停止までのもの)はすべて回収し、検品をする必要があったところを、不具合品の範囲を特定できるので、回収、検品の数量を少なくすることができ、回収又は検品の手間やコストを可及的に削減できる。
この実施例では、制御部3は、上述した第二の機械情報又は第三の機械情報の検索を、判定(図11)の後の第一の識別記号Aの入力によって行うものとしたが、たとえば、第一の機械情報、第二の機械情報又は第三の機械情報の検索と、判定とを選択的に行うようにしてもよく、選択的にすると、不具合品を一見して、その不具合の原因が分かる場合には判定動作が不要となる分、検索の手間や時間を減らすことができる。
【0090】
なお、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、情報処理装置2は、表示部6と入力部5を具えるものとしたが、情報処理装置2の表示部6と入力部5とを検索端末装置として情報処理装置2とは別個の装置として設け、情報処理装置2と検索装置には、互いに通信を行う通信部をそれぞれ具えるようにしてもよいことはもちろんである。
【0091】
また、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、第三の読み取り部26aと第四の読み取り部27aを別の装置の機能として記載したが、第三の読み取り部26aと第四の読み取り部27aとを1つの読み取り装置の機能として具えるようにしてもよいことはもちろんである。また、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、第六の読み取り部36aと第七の読み取り部37aを別の装置の機能として記載したが、第六の読み取り部36aと第四の読み取り部37aとを1つの読み取り装置の機能として具えるようにしてもよいことはもちろんである。
また、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、第三、第四、第六、第七の読み取り部26a、27a、36a、37aとを1つのの読み取り装置の機能として具えるようにしてもよいことはもちろんである。
【0092】
なお、このトレーサビリティシステム1は、袋の製造工程の下流でこの袋を用いる者がいる場合、いいかえると、このトレーサビリティシステム1が用いられて製造された袋の利用者(顧客)が、 袋を用いた工程(たとえば、袋に小麦粉等の収容物を収容する工程)を行う場合に、第一の識別記号Aに基づいて該工程以降の履歴の取得、およびその履歴の記憶保存が行われるようにすると、顧客は、新たな識別番号を袋に付与する必要なく、第一の識別記号Aを用いて該工程以降の履歴の検索をもすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
この発明の袋製造トレーサビリティシステムは、袋だけではなく、他の製品を製造する場合にも、製造工程での履歴に基づき少なくとも不具合原因を判定する製品トレーサビリティシステムとして適用できる。
【符号の説明】
【0094】
1…袋製造トレーサビリティシステム
2…情報処理装置
3…制御部
3a…情報取得書き込み部
3b…情報読み出し部
3c…検索部
4…記憶保持部
4c…第三の読み取り部から取得した情報の記憶保持部
4d…第四の読み取り手段から取得した情報の記憶保持部
4h…第一の機械情報記憶保持部
4i…第二の機械情報記憶保持部
4j…第三の機械情報記憶保持部
5…検索用入力手段
6…表示手段
11…第一の読み取り手段
12…第一の製造手段
14…第一の識別記号付与手段
15…第二の読み取り手段
26…第三の読み取り手段
27…第四の読み取り手段
A…第一の識別記号
B…第二の識別記号
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋製造のトレーサビリティシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
小麦粉等の収容物を搬送する袋は、一般に、複数枚の袋分の大きさのシート状の原材料(例えばフィルムや紙)をロール状に巻いたもの(以下、「ロール状の原材料」という。)を用意し、該ロール状の原材料に各袋ごとの断裁用位置を印刷する第一の製造工程と、印刷されたロール状の原材料に糊づけ加工を施し、これにより両端開口の筒状体(いわゆるチューブ)を形成し、印刷した断裁用位置で断裁する第二の製造工程とを具えており、さらにこの断裁された各袋部の一端側の開口部を封緘する第三の製造工程を経ると、各袋が製造される。
このようにして製造された袋の表面にICタグを設け、該ICタグに履歴情報を記録させるようにした袋が提案されている(たとえば、特許公報1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−68899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のICタグを用いた袋は、袋の製造後の履歴情報を記録させるものであって、袋の製造工程での履歴に基づいて不具合原因を判定することはできなかった。
また、従来は、不具合品が発見された場合に、不具合品の範囲を特定することができなかった。またそのため、不具合品と同じ製造ロットはすべて回収し、検品をするようにしていたので、回収、検品の数量が多く、そのため回収又は検品の手間やコストが高くなるという問題があった。
【0005】
そこで、本願発明は、袋の製造工程での履歴に基づき、少なくとも不具合原因を判定することができる袋製造トレーサビリティシステムを提供することを第一の目的とする。
また、本願発明は、袋の製造工程での履歴に基づき、少なくとも不具合原因を判定することができる袋製造トレーサビリティシステムであって、さらに不具合品の範囲を特定でき、回収又は検品の手間やコストを削減できる袋製造トレーサビリティシステムを提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した第一の目的を達成するため、本願請求項1の発明の袋製造トレーサビリティシステムは、
製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り手段と、
製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号を付与する第一の識別記号付与手段と、
前記付与された全ての品物の第一の識別記号を読み取る第二の読み取り手段と、
製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り手段と、
前記暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り手段と、
第一の読み取り手段で読み取られた第二の識別記号と、第二乃至第四の読み取り手段で読み取られた第一の識別記号とを取得して該第一の識別記号の各取得日時とともに記憶保持手段に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し前記記憶保持手段に記憶保持した第一の識別記号を読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し記憶保持された第一の識別記号であるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理手段
とを具えたことを特徴としている。
【0007】
上述した第一の目的を達成するため、本願請求項2の発明の袋製造トレーサビリティシステムは、本願請求項1の発明において、
前記第二の読み取り手段は、袋を製造する製造装置での工程内で第一の識別記号を読み取り、
前記第三の読み取り手段は、製造装置での工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を暫定的不良品として読み取り、
前記情報処理手段は、
前記入力された第一の識別記号が、前記第三の読み取り手段で読み取られ、かつ第四の読み取り手段で読み取られたものであるときは、製造装置通過後の修理工程に問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られ、第四の読み取り手段で読み取られたものでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られないものであるときは、製造装置での製造工程に問題がある、と判定することを特徴とする。
【0008】
上述した第一の目的及び第二の目的を達成するため、本願請求項3の発明の袋製造トレーサビリティシステムは、本願請求項2の発明において、
前記情報処理手段は、前記製造装置の機械情報を取得してその取得日時とともに前記記憶保持手段に記憶し、
前記検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と前記機械情報とを、時系列に並べて表示することを特徴とする袋製造トレーサビリティシステム。
【発明の効果】
【0009】
本願請求項1乃至3の発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、袋の製造工程での履歴に基づき少なくとも不具合原因を判定することができ、また袋の製造工程前の最初の段階で各品物ごとに第一の識別記号を付与するので、該付与後の工程で流れる第一の識別番号が連続しないものとなっても、製造された袋の製造工程での履歴に基づいた不具合原因の判定ができ、第一の識別記号を付与してから出荷までの過程において、必ずしも第一の識別番号順に連続的に袋の製造工程をおこなう必要がないし、また第一の識別番号を一度付与すればその後に識別番号の追加を行う必要はないので簡素なシステムであり、製品である袋に直接第一の識別記号を付与するので、製造工程を記したラベル等を取り付ける必要はない。
【0010】
さらに、請求項3の発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、従来は不具合品と同じ製造ロットはすべて回収し、検品をする必要があったところを、不具合品の範囲を特定できるので、従来に比べて回収、検品の数量を少なくすることができ、回収又は検品の手間やコストを従来に比べて可及的に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本願発明の実施例の袋製造のトレーサビリティシステムの全体の構成を示すとともに、全体の流れを示した図である。
【図2】図1のトレーサビリティシステムの情報処理装置、第一乃至第八の読み取り装置、第一の識別記号付与装置、第一の製造装置、第二の製造装置、第三の製造装置の機能的な構成の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1のトレーサビリティシステムにおける第二の識別記号である製品番号と、顧客との関係を示すテーブルを示す図である。
【図4】ロール状の原材料に第一の識別記号が付与され、さらに断裁位置が印刷された後に、ロール状に巻き取られた様子を示す概念図である。
【図5】図1の袋製造トレーサビリティシステム全体の動作の流れのうち、記憶動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1の袋製造トレーサビリティシステム全体の動作の流れを示す図である。
【図7】図1の袋製造トレーサビリティシステムの記憶保持部に機械情報が記憶保持されている様子を示す図で、図7(a)は、第二の機械情報が第二の機械情報記憶保持部に記憶されている様子、図7(b)は第三の機械情報が第三の機械情報記憶保持部に記憶保持されている様子を示す図である。
【図8】図1の袋製造トレーサビリティシステムの情報処理装置が第一の識別記号と第二の識別記号とを関連付けて記憶する様子を示す図で、特に、図8(a)は、第二の識別記号を取得して第一の識別記号情報記憶保持部が記憶保持した図、図8(b)は、第一の識別記号を取得して第二の識別記号を関連づけて記憶保持部4が記憶保持した様子を示す図、図8(c)は、複数の品物の第一の識別記号情報が第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶され記憶が保持されている様子を示す図である。
【図9】図1の袋製造トレーサビリティシステムの情報処理部で記憶保持されている情報を示す図で、特に図9(a)は第三の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(b)は第四の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(c)は第八の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(d)は第六の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子、図9(e)は第七の読み取り部から取得した情報の記憶保持部の様子を示している。
【図10】図1の袋製造トレーサビリティシステムの表示部の様子を示す図、特に図10(a)および10(g)は各検索要求画面、図10(b)〜図10(f)は各検索結果を表示している図である。
【図11】図1の袋製造トレーサビリティシステム全体の動作の流れのうち、検索動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】図1の袋製造トレーサビリティシステムにおいて、検索要求により制御部が記憶保持部から情報を読み出した様子を示す図である。
【図13】図1の袋製造トレーサビリティシステムにおいて、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第二の機械情報とを、時系列に並べて表示部に表示した様子を示す図である。
【図14】図1の袋製造トレーサビリティシステムにおいて、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第三の機械情報とを、時系列に並べて表示部に表示した様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る袋製造のトレーサビリティシステム1の一実施の形態について添付図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本願発明の実施例の袋製造のトレーサビリティシステムの全体の構成を示すとともに、全体の流れを示した図である。図1の破線は製造過程の品物(製造途中の袋を含む)の流れる様子を示している。この破線で示すように、第一の製造装置12での工程をへて、第二の製造装置22での工程およびその後に良品(後述)と分別され、さらに該分別後の第三の製造装置32での工程及びその後に良品と分別された商品は、製品として市場に流通する。
また図2は、図1のトレーサビリティシステムの情報処理装置、第一乃至第八の読み取り装置、第一の識別記号付与装置、第一の製造装置、第二の製造装置、第三の製造装置の機能的な構成の構成例を示すブロック図である。
【0014】
図1及び図2で示すように、この実施例の袋製造のトレーサビリティシステム1は、第一の読み取り装置11、第一の識別番号付与装置14、第二の読み取り装置15と、第三の読み取り装置26と、第四の読み取り装置27、第五の読み取り装置25とを具えている。
【0015】
このうち、第一の読み取り装置11は、図2で示すように、製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号Bを読み取る第一の読み取り部11aを具えている。この第一の読み取り部11aは、第一の製造装置12(後述)での工程に先立って第二の識別記号を読み取る。
【0016】
図3は、第二の識別記号である製品番号と顧客との関係を示すテーブルを示す図である。
この実施例では、第二の識別記号Bは、図3で示すように、製品の種類はもっぱら顧客ごとに製品の種類が異なることに鑑み、顧客ごとに予め定めた製品番号としている。たとえば図3のように「A社」の製品の第二の識別記号Bは「30551」である。
なお、読み込まれる第二の識別記号Bは、数字、又は該数字をバーコード若しくは記号に表したもののいずれの形態であってもよい。
他の第二の識別記号の例としては、材料の種類毎に互いに異なる数字(材料番号)をきめたものが挙げられる。また、第一の読み取り部11aは製品番号と材料番号の双方を読み取るものであってもよい。
【0017】
また、識別記号付与装置14は、製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号Aを付与する第一の識別記号付与部14aを具えている。この識別記号付与部14aは、第一の読み取り装置11での工程後、第一の製造装置12の断裁位置印刷部(図示しない)での印刷工程内に第一の識別記号Aを付与する。この第一の識別記号Aの付与は、第一の識別記号Aをロール状の原材料に印刷することによってなされる。
【0018】
図4は、ロール状の原材料60に第一の識別記号Aが付与され、さらに断裁位置が印刷された後に、ロール状に巻き取られた様子を示す概念図である。
図4で示すように、第一の識別記号Aは、対応する袋部分60aの一定位置に印刷される。また、第一の識別記号Aは連続番号で付与される。たとえば、第一の識別記号Aは、「20001」、「20002」、「20003」…等のような連続する数字である(図8および図4参照)。また、読み取られる第一の識別記号Aは、数字、該数字をバーコード若しくは記号に表したもののいずれの形態であってもよい。
なお、従来は、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号Aを付与することは行われていなかった。
【0019】
また、第一の製造装置12とは、たとえば各製品単位毎に断裁するため断裁位置を予め印刷する上記断裁位置印刷部(図示しない)を具えた従来の印刷機である。なお、第一の製造装置12での製造工程(第一の製造工程)とは、ロール状の原材料に上記断裁位置を印刷した後、ロール状に巻き取られるまでの工程である。
また、第二の読み取り装置15は、識別記号付与部14aによって付与された全ての品物の第一の識別記号Aを読み取る第二の読み取り部15aを具えている。この第二の読み取り部15aは、第一の製造工程での工程内で、第一の識別記号Aを読み取る。
【0020】
また、第五の読み取り装置25は、第二の製造装置22での製造工程中の全ての品物の第一の識別記号Aを読み取る第五の読み取り部25aを具えている。
また、第二の製造装置22は、上記断裁位置を予め印刷されたロール状の原材料に糊づけ加工を施し、これにより筒状体(チューブ)を形成するとともに、該筒状体を各製品単位毎に前記断裁位置で断裁する製筒部(図示しない)を具えた装置である。
なお、第二の製造装置22での製造工程(第二の製造工程)とは、第一の製造工程を経たロール状の原材料が各製品単位毎の筒状体にされるまでの工程である。
【0021】
また、第三の読み取り装置26は、製品の製造工程中の不具合品、検査した品(検査品)および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り部26aを具えている。
【0022】
なお、暫定的不良品とは、不具合品であるものには限られず、暫定的に不良品として分別されたものをいう。このうちの検査品とは、不具合品であるか否かにかかわらず製品となるまでの工程から品質検査などのため抜き取った品である。また、製造工程開始から一定数の品は、いわゆる初物とよばれている品であって、運転開始から不安定な製造装置が安定するまでの間に製造された品物である。
【0023】
このような暫定的不良品であるか否かの分別の結果、暫定的不良品には該当しない品(以下「良品」という。)は、その後の製造工程に移行し、製造工程のうち最終工程まで良品であるときは、市場に出荷される品物(製品)となる。
【0024】
第三の読み取り部26aで読み取る暫定的不良品は、第二の製造装置22での製筒部による工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品である。
【0025】
また、第四の読み取り装置27は、暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号Aを読み取る第四の読み取り部27aを具えている。
【0026】
修理品とは、暫定的不良品と判断された品の中には、修理すれば製品として出荷できるものもあるため、暫定的不良品を修理できるか否かを分別し、その結果修理できたものをいう。この修理品は、良品(暫定的不良品でないもの)とともに次の製造工程へ移行され、製品として市場に出荷され得るものである。
なお、従来は、製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を1つにまとめて暫定的不良品と扱うことはなかった。
【0027】
第四の読み取り装置27で読み取る修理品は、第三の読み取り部26aで読み取った暫定的不良品のうち修理した修理品である。
【0028】
また、情報処理装置2は、第一の読み取り部11aで読み取られた第二の識別記号Bと、第二乃至第四の読み取り装置15、26、27、第五の読み取り装置25で読み取られた各第一の識別記号Aを取得して、該第一の識別記号Aの各取得日時とともに記憶保持部4に記憶保持する装置である。
また、情報処理装置2は、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を、検索結果として表示させる装置である。
【0029】
また、このトレーサビリティシステム1は、さらに第8の読み取り装置35、第六の読み取り装置36、第七の読み取り装置37を具えている。
【0030】
このうち、第八の読み取り装置35は、第三の製造装置32(後述)での製造工程中の全ての第一の識別記号Aを読み取る第八の読み取り部35aを具えている。この第八の読み取り部35aは、第三の製造装置32の工程内で第一の識別記号Aを読み取る。
第三の製造装置32は、各製品単位毎の筒状体の端部にミシン加工、あるいは当て紙によって、一端開口部を封緘して底部が形成された袋を製造する底仕上げ部(図示しない)を具えた装置である。なお、第三の製造装置32での製造工程とは各製品単位毎の筒状体が袋になるまでの第三の製造工程である。
【0031】
また、第六の読み取り装置36は、製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号Aを読み取る第六の読み取り部36aを具えている。この第六の読み取り部36aで読み取る暫定的不良品は、上記底仕上げ部による工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品である。
【0032】
また、第七の読み取り装置37は、暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第七の読み取り部37aを具えている。この第七の読み取り部37aで読み取る修理品は、第六の読み取り部36aで読み取った暫定的不良品のうち修理した修理品である。
なお、第七の読み取り部37aで読み取られた修理品は、良品とともに製品として市場に出荷され得るものである。
【0033】
このように最終的に市場に出荷する製品は、製造工程のうち最終工程にある製造装置通過後の分別によって良品と分別されたもの、およびその分別によって暫定的不良品と分別されて修理された修理品である。この実施例では、第三の製造装置32通過後の分別によって良品と分別されたもの、およびその分別によって暫定的不良品と分別されて修理された修理品が、最終的に市場に出荷される製品である。
【0034】
また、情報処理装置2は、第六乃至第八の読み取り部35a〜37aで読み取られた第一の識別記号Aを取得してその各取得日時とともに記憶保持部4に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36a若しくは第七の読み取り部37aから取得し前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出して、検索対象である製品(以下、検索対象製品という。)の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36a若しくは第七の読み取り部37aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かにより、検査対象製品の不具合原因を判定し、判定結果を表示するものである。
【0035】
この情報処理装置2の情報処理部2aは、図2で示すように、制御部3と、記憶保持部4と、入力部5と、表示部6とを具えている。
また、このうちの制御部3は、袋製造トレーサビリティシステム1全体を制御するものである。制御部3は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを有するコンピュータであり、ROMや不揮発性メモリに記憶されているプログラムによって動作し、そのプログラムを動作させることによって各種処理の機能部を実現する。
この制御部3は、情報取得書き込み部3aと、情報読み出し部3bと、検索部3cとを具えている。
【0036】
情報取得書き込み部3aは、第一の読み取り部11aおよび第二の読み取り部15aからそれぞれ第二の識別記号B、第一の識別記号Aを順に取得し、取得した第二の識別記号B、第一の識別記号Aおよび第一の識別記号Aの各取得日時を記憶保持部4の第一の識別記号情報記憶保持部4aに書き込む(この書き込まれた情報を「第一の識別記号情報」という。)。
【0037】
また、情報取得書き込み部3aは、第五の読み取り部25aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第二の識別記号情報記憶保持部4bに書き込む(この書き込まれた情報を「第二の識別記号情報」という。)。
【0038】
また、情報取得書き込み部3aは、第三の読み取り部26aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第三の識別記号情報記憶保持部4cに書き込む(この書き込まれた情報を「第三の識別記号情報」という。)。
【0039】
また、情報取得書き込み部3aは、第四の読み取り部27aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第四の識別記号情報記憶保持部4dに書き込む(この書き込まれた情報を「第四の識別記号情報」という。)。
【0040】
また、情報取得書き込み部3aは、第八の読み取り部35aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第五の識別記号情報記憶保持部4eに書き込む(この書き込まれた情報を「第五の識別記号情報」という。)。
【0041】
また、情報取得書き込み部3aは、第六の読み取り部36aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第六の識別記号情報記憶保持部4fに書き込む(この書き込まれた情報を「第六の識別記号情報」という。)。
【0042】
また、情報取得書き込み部3aは、第七の読み取り部37aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aをその取得日時とともに記憶保持部4の第七の識別記号情報記憶保持部4gに書き込む(この書き込まれた情報を「第七の識別記号情報」という。)。
【0043】
また、情報取得書き込み部3aは、第一の機械情報取得部13a、第二の機械情報取得部23a、第三の機械情報取得部33aから第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報をそれぞれ取得し、取得した第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報を、その各取得日時とともに記憶保持部4の第一の機械情報記憶保持部4h、第二の機械情報記憶保持部4i、第三の機械情報記憶保持部4jに書き込む。
【0044】
また、記憶保持部4は、上述の第一乃至第七の記憶保持部4a〜4g、第一の機械情報記憶保持部4h、第二の機械情報記憶保持部4i、第三の機械情報保持部4jを有しており、この第一乃至第七の記憶保持部4a〜4g、第一の機械情報記憶保持部4h、第二の機械情報記憶保持部4i、第三の機械情報記憶保持部4jは、それぞれ情報取得書き込み部3aによって書き込まれた第一の識別記号情報乃至第七の識別記号情報、第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報を記憶保持する。
【0045】
なお、第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報とは、それぞれ従来の第一の製造装置12の機械情報、前記従来の第二の製造装置22の製筒部機械情報、前記従来の第三の製造装置32の機械情報をいう。第一の機械情報、第二の機械情報又は第三の機械情報の機械情報には、たとえば、この各装置の、機械の起動(運転開始)、停止、減速、非常停止などの機械操作の情報、又はシート状の原材料の詰まり(搬送詰まり)、斜めシール異常、表裏異常、2袋異常(搬送時に袋が2枚重なって搬送されること)、糊ムラ等異常についての情報、モータの異常、シール温度の異常、ヒータ異常などの機械の異常、故障についての情報、運転スピード、シール温度などの運転状態についての情報が挙げられる。
【0046】
入力部5は、検索対象製品である袋の第一の識別記号Aの入力を受け付ける。入力部5が第一の識別記号Aの入力を受け付けると、制御部3の検索部3cに検索要求が通知される。検索要求が検索部3cに通知されると、検索部3cは情報読み出し部3bに情報の読み出しを要求する。情報読み出し部3bは、検索部3cからの情報の読み出し要求を受け、これに基づき、第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36aもしくは第七の読み取り部37aから取得し記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aの読み出しを少なくとも行う。
なお、情報読み出し部3bは、上記検索部3cからの検索要求の通知を受け、その通知内容によって適宜、記憶保持部4の各記憶保持部4a〜4jから情報の読み出しを行うものである。
【0047】
また検索部3cは、情報読み出し部3bから、上記読み出しが終了した旨の通知を受けると、検索対象製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否か、又は前記読み出した第六の読み取り部36a若しくは第七の読み取り部37aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かの判断を行うことにより、検査対象である製品の不具合原因を検索結果として取得し、該取得した検索結果・判定結果を表示部6へ通知する。この通知により表示部6は判定結果・検索結果を表示する。
【0048】
なお、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第三の読み取り部26aで読み取られ、かつ第四の読み取り部27aで読み取られた第一の識別記号Aであるときは、第二の製造装置22通過後の修理工程に問題がある、と判定する。
【0049】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第三の読み取り部26aで読み取られ、第四の読み取り部27aで読み取られた第一の識別記号Aでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する。
【0050】
なお、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが第三の読み取り部26aで読み取られない第一の識別記号Aであるときは、第二の製造装置22での製造工程又はその後の分別工程に問題がある、と判定する。
【0051】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第六の読み取り部36aで読み取られ、かつ第七の読み取り部37aで読み取られた第一の識別記号Aであるときは、第三の製造装置32通過後の修理工程に問題がある、と判定する。
【0052】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが、第六の読み取り部36aで読み取られ、第七の読み取り部37aで読み取られた第一の識別記号Aでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する。
【0053】
また、検索部3cは、入力部5から入力された第一の識別記号Aが第六の読み取り部36aで読み取られない第一の識別記号Aであるときは、第三の製造装置32での製造工程又はその後の分別工程に問題がある、と判定する。
【0054】
また、制御部3は、判定の終了後の、検索対象製品の第一の識別記号Aの入力により、情報読み出し部3bが、該検索対象製品の第一の識別記号Aの取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に第五の読み取り部25aから取得された第一の識別記号Aと、該取得日時前後の一定時間に取得された第一の機械情報、第二の機械情報若しくは第三の機械情報を読み出して時系列に並べ、並べられた結果を表示部6に通知し、該通知を受けた表示部6が、該並べられた結果を表示する。
【0055】
次に、袋の製造工程中に行われる、この袋製造トレーサビリティシステム1の記憶動作について、図5および図6を用いて説明する。
図5は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1全体の動作の流れのうち、記憶動作の流れを示すフローチャートである。また、図6は図1の袋製造トレーサビリティシステム1全体の動作の流れを示す図である。
【0056】
まず、制御部3の情報取得書き込み部3aは、常時、第一の機械情報取得部13aから第一の機械情報の情報を取得してその取得日時とともに第一の機械情記憶保持部4hに書き込むとともに(ステップS101)、常時、第二の機械情報取得部23aから第二の機械情報の情報を取得してその取得日時とともに第二の機械情記憶保持部4iに書き込み(S102)、また常時、第三の機械情報取得部33aから第三の機械情報の情報を取得してその取得日時とともに第三の機械情記憶保持部4jに書き込む(S103)。第一の機械情記憶保持部4h、第二の機械情記憶保持部4i、第三の機械情記憶保持部4jはいずれも記憶保持した情報を保持する。
【0057】
なお、図7は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の記憶保持部4に機械情報が記憶保持されている様子を示す一例で、図7(a)は、第二の機械情報が第二の機械情報記憶保持部4iに記憶されている様子、図7(b)は第三の機械情報が第三の機械情報記憶保持部4jに記憶保持されている様子を示す図である。なお、第一の機械情報記憶保持部4hでの記憶の様子の図示は省略するが、ここでの記憶保持も、この図7(a)の第二の機械情報記憶保持部4i、図7(b)の第三の機械情報記憶保持部4jと同様の方法で記憶保持される。
【0058】
また、制御部3の情報取得書き込み部3aは、第一の読み取り部11aから第二の識別記号を取得し、取得した第二の識別記号Bを第一の識別記号情報記憶保持部4aに書き込み(S104)、次に第二の読み取り部15aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号をその取得日時とともに第一の識別記号情報記憶保持部4aに書き込み、第一の識別記号情報記憶保持部4aが該第一の識別記号情報を記憶保持する(S105)。
【0059】
図8は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の情報処理装置2が第一の識別記号と第二の識別記号とを関連付けて記憶する様子の例で、図8(a)は、第二の識別記号を取得して第一の識別記号情報記憶保持部4aが記憶保持した図である。図8(b)は、第一の識別記号を取得して第二の識別記号を関連づけて記憶保持部4が記憶保持した様子を示す図である。なお、図8(c)は、複数の品物が第一の読み取り部11a、第二の読み取り部15aに次々に連続して搬送されて、第一の読み取り部11a、第二の読み取り部15aに読み取られ、情報取得書き込み部3aによって、第一の識別記号情報が第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶され記憶が保持されている様子を示す図である。
【0060】
次に、情報取得書き込み部3aは、第五の読み取り部25aから第一の識別記号を取得し、取得した第一の識別記号を取得日時とともに第二の識別記号情報記憶保持部4bに書き込み、第二の識別記号情報記憶保持部4bが該第二の識別記号情報を記憶保持する(S106)。
なお、この第二の識別記号情報記憶保持部4bでの記憶保持は、第一の製造工程と第二の製造工程とが続けて行われ、第一の識別記号情報記憶保持部4aでの記憶保持(図8)と同様の方法で行われるので、第二の識別記号情報記憶保持部4bでの記憶保持の図示を省略する。
【0061】
次に、図9(a)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第三の読み取り部26aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第三の識別記号情報記憶保持部4cに書き込み、第三の識別記号情報記憶保持部4cが該第三の識別記号情報を記憶保持する(S107)。
【0062】
また、図9(b)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第四の読み取り部27aから第一の識別記号を取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第四の識別記号情報記憶保持部4dに書き込み、第四の識別記号情報記憶保持部4dが該第四の識別記号情報を、記憶保持する(S108)。
【0063】
また、図9(c)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第八の読み取り部35aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第五の識別記号情報記憶保持部4eに書き込み、第五の識別記号情報記憶保持部4eが第五の識別記号情報を、記憶保持する(S109)。
【0064】
また、図9(d)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第六の読み取り部36aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第六の識別記号情報記憶保持部4fに書き込み、第六の識別記号情報記憶保持部4fが第六の識別記号情報を記憶保持する(S110)。
【0065】
また、図9(e)で示すように、情報取得書き込み部3aは、第七の読み取り部37aから第一の識別記号Aを取得し、取得した第一の識別記号Aを取得日時とともに第七の識別記号情報記憶保持部4gに書き込み、第七の識別記号情報記憶保持部4gが第七の識別記号情報を記憶保持する(S111)。
【0066】
なお、上記図9は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の情報処理部で記憶保持されている情報を示す図で、図9(a)は第三の読み取り装置26から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(b)は第四の読み取り装置27から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(c)は第八の読み取り装置35から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(d)は第六の読み取り装置36から取得した情報の記憶保持部4の様子、図9(e)は第七の読み取り装置37から取得した情報の記憶保持部4の様子を示している。
【0067】
次に、上述した記憶保持がおこなわれた袋製造トレーサビリティシステム1で行われる検索動作を、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
図10は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1の表示部6の様子を示す図である。図10(a)は検索要求画面、図10(b)〜図10(f)は検索結果を表示している図である。なお、図10(g)は、上記検査要求画面とは別の検索要求画面の例である。
【0069】
制御部3は、上記した記憶保持処理(S101〜111)の後に、入力部5に検索対象製品(袋)の第一の識別記号Aの入力を受け付けるよう指示し、入力部5は該入力を受け付ける。また、制御部3は、上記した記憶保持処理(S101〜111)の後に、表示部6に検索要求画面を表示させるよう指示し、表示部6は、図10(a)で示す検索要求画面を表示する。なお、検索対象製品は、最終的に市場に出た袋であり、不具合品であるのが通常である。
【0070】
次に、情報処理部2aは、入力部5から第一の識別記号Aの入力があったか否か判断し(ステップS201)、入力があったと判断したときは(S201でYES)、検索要求があったものと判断し、検索要求が制御部3の検索部3cに通知される。検索要求が検索部3cに通知されると、検索部3cは情報読み出し部3bに情報の読み出しを要求する。情報の読み出し部3bは、検索部3cからの情報の読み出しを要求を受け、第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36aもしくは第七の読み取り部37aから取得し前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出しを行う。
【0071】
なお、このとき検索部3cは、第三の読み取り部26a、第四の読み取り部27a、第六の読み取り部36aおよび第七の読み取り部37aからの読み出しを順次おこなってもよいが同時に行ってもよく、同時にしたときは、図12で示すように、前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aに基づいて、各発生日時(第三の読み取り部26a若しくは第四の読み取り部27a、又は第六の読み取り部36aもしくは第七の読み取り部37aから制御部3が取得した日時)を並べるようにする。なお、この図12では、情報読み出し部が、第三の記憶保持部4c、第四の記憶保持部4d、第八の記憶保持部4e、第六の記憶保持部4fおよび第七の記憶保持部4gから同時に情報を読み出した例を示している。
【0072】
次に、情報読み出し部3bは読み出しを終了すると、読み出し終了の通知を検索部3cに通知する。検索部3cは、情報読み出し部3bによる読み出しが終了した通知を受け、これにより、検索対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26aから取得して第三の識別記号情報記憶保持部4cに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かの判断を行い(S203)、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第三の読み取り部26aから取得して第三の識別記号情報記憶保持部4cに記憶保持された第一の識別記号Aであると判断した場合には(S203でYES)、検査対象の製品は、第二の製造装置22を通過した暫定的不良品であると判断し、次に検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第四の読み取り部27aから取得して第四の識別記号情報記憶保持部4dに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かを判断する(S204)。
【0073】
この判断の結果、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第四の読み取り部27aから取得して第四の識別記号情報記憶保持部4dに記憶保持された第一の識別記号であると判断した場合には(S204でYES)、第二の製造装置22通過後の修理工程に問題がある、と判定する(S205)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は判定結果を表示する。
【0074】
なお、この実施例では、検索部3cは、第二の製造装置22通過後の分別および修理の判断を行っていることが、第三、第四、第五の識別記号情報保持部4c、4d、4eに情報を記憶保持した履歴があることから分かるので、第二の製造装置22通過後、第二の製造装置32通過前の修理工程に問題があると判定しており、その判定した結果が表示部6に通知され、これにより表示部6が判定結果を図10(b)のように表示している。
【0075】
一方、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第四の読み取り部27aから取得して第四の識別記号情報記憶保持部4dに記憶保持された第一の識別記号Aではないと判断した場合には(S204でNO)、第二の製造装置22通過後、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する(S206)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は判定結果を表示する。
【0076】
なお、この実施例では、検索部3cは、第二の製造装置22通過後の分別および修理の判断を行っていることが、第三、第四、第五の識別記号情報保持部部4c〜4eに情報を記憶保持した履歴があることから分かるので、第二の製造装置22通過後で第三の製造装置32を通過前に、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定しており、その判定した結果が表示部6に通知され、これにより表示部6が判定結果を図10(c)のように表示している。
【0077】
また上記S203で、検索部3cは、検索対象製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り部26aから取得して第三の識別記号情報記憶保持部4cに記憶保持された第一の識別記号Aではないと判断した場合には(S203でNO)、
検索部3cは、検索対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第六の読み取り部36aから取得して第六の識別記号情報記憶保持部4fに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かを判断し(S207)、検索対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第六の読み取り部36aから取得して第六の識別記号情報記憶保持部4fに記憶保持された第一の識別記号Aであると判断したときは、検査対象製品は、第三の製造装置32を通過した暫定的不良品であると判断し(S207でYES)、次に検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第七の読み取り部37aから取得して第七の識別記号情報記憶保持部4gに記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かを判断する(S208)。
【0078】
この判断の結果、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第七の読み取り部37aから取得して第七の識別記号情報記憶保持部4gに記憶保持された第一の識別記号Aであると判断した場合には(S208でYES)、第三の製造装置32通過後の修理工程に問題がある、と判定する(S209)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は判定結果を図10(d)のように表示する。
【0079】
また、検査対象製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第七の読み取り部37aから取得して第七の識別記号情報記憶保持部4gに記憶保持された第一の識別記号Aでないと判断した場合には(S208でNO)、第三の製造装置32通過後、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定する(S210)。判定した結果は、表示部6に通知され、この通知に基づき表示部6は図10(e)のように判定結果を表示する。
【0080】
また、上記S207で検索対象である製品の第一の識別記号Aが、前記読み出した第六の読み取り部36aから取得して第六の識別記号情報記憶保持部4fに記憶保持された第一の識別記号Aではないと判断したときは(S207でNO)、第三の製造装置32での製造工程、または出荷前の分別工程に問題がある、と判定する(S211)。判定した結果は、表示部6に通知され、表示部6は図10(f)のように判定結果を表示する。
【0081】
このように、この発明の袋製造トレーサビリティシステム1は、製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り部11aと、製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号Aを付与する第一の識別記号付与部14と、前記付与された全ての品物の第一の識別記号Aを読み取る第二の読み取り部15aと、製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記Aを読み取る第三の読み取り部26aと、前記暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り部27aと、第一の読み取り部11aで読み取られた第二の識別記号Bと、第二乃至第四の読み取り部15a、26a、27aで読み取られた第一の識別記号Aと該第一の識別記号Aの各取得日時を記憶保持部4に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し前記記憶保持部4に記憶保持した第一の識別記号Aを読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り部26a又は第四の読み取り部27aから取得し記憶保持された第一の識別記号Aであるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理部2aとを具えたものである。そのため、袋の製造工程での履歴に基づき、少なくとも不具合原因を判定することができる。またこの発明の袋製造トレーサビリティシステム1によれば、袋の製造工程前の最初の段階で各品物ごとに第一の識別記号を付与するので、該付与後の工程で流れる第一の識別番号が連続しないものとなっても、袋の製造工程での履歴に基づいた不具合原因の判定ができる。また、この発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、第一の識別記号を付与してから出荷までの過程において、必ずしも第一の識別番号順に連続的に袋の製造工程をおこなう必要がない。また、この発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、第一の識別番号を一度付与すれば、その後に識別番号の追加を行う必要はないので簡素なシステムとなる。また、この発明の袋製造トレーサビリティシステムによれば、製品である袋に直接、第一の識別記号を付与するので、袋の製造工程を記したラベル等を取り付ける必要はない。
【0082】
また、制御部3は、判定の終了後の、検索対象である製品の第一の識別記号Aの入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と前記機械情報とを、時系列に並べて表示させる。
【0083】
たとえば、検索部3cによる判定終了の後、入力部5から検索対象製品の第一の識別記号Aの入力がなされると、検索部3cは、機械情報検索の要求があったと判断して、その通知を表示部6に通知する。表示部6は、この通知に基づき、図10(g)のように第一の機械情報、第二の機械情報、第三の機械情報のいずれを検索したいか否かを選択入力させる選択画面を表示する。入力部5によってその選択が行われ、その選択入力の通知が入力部5から検索部3cに通知されると、検索部3cは情報読み出し部3bに、選択した通知に基づき、情報の読み出しを通知する。
情報読み出し部3bは、この検索部3cからの読み出し通知が、たとえば、第二の機械情報を選択したことによるものであると判断した場合、図13で示すように、該製品の第一の識別記号Aの取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号Aと、該取得日時前後の一定時間に取得された第二の機械情報とを記憶保持部4から読み出して時系列に並べ、並べられた結果を表示部6に通知し、この通知に基づき表示部6が該並べられた結果を表示する。
【0084】
なお、図13は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1において、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号Aと第二の機械情報とを、時系列に並べて表示部6に表示した様子を示す図である。なお、この表示部6には、情報読み出し部3bが検索部3cからの読み出し通知によって第二の識別記号情報記憶保持部4bから読み出した第一の識別記号Aを含む第二の識別記号情報と、第二の機械情報記憶保持部4iから読み出した第二の機械情報等が並べられ、かつ時系列で表示されている。
【0085】
図13で示すように、この袋製造トレーサビリティシステム1では、たとえば、第一の識別記号「20007」に不具合が見つかり、その不具合が第二の製造装置22の製筒部での機械異常によるものであると発見したときに、入力部5が第二の機械情報の表示の選択入力を受けると、表示部6から、該製品の第一の識別記号の取得日時「2009/9/15 10:00:10」は、第二の製造装置22での工程内での取得時刻であり、また第二の製造装置22では「2009/9/15 10:00:05」の機械温度異常があったことが分かり、さらに、その日時前後の一定時間にわたってその機械温度異常があった記録も表示される。これにより不具合の症状とその原因とが合致することを検索者は理解できるし、またその異常が発生していた時間、ここでは、「2009/9/15 10:00:05」〜「2009/9/15 10:00:40」に、第二の製造装置22にある第五の読み取装置25によって読み込まれた品物(第一の識別記号Aが、「20007」の品物だけでなく「20010」…「20021」である品物)は、不具合品であると判定でき、不具合の品物(不具合品)の範囲の特定ができる。さらに、制御部3の情報読み出し部3bが、入力部5からの入力を受けて、第一の識別記号Aに基づき、第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶保持された第一の識別記号情報の第二の識別記号Bをも読みだして、その結果を表示部6に通知し、この通知に基づき表示部6が第一の識別記号Aと第二の識別記号Bとを表示するようにすれば、検索者は、第一の識別記号Aに基づき第二の識別記号Bによって、不具合品が、どの製品番号の品物を把握でき、これによりどの顧客に及んでいるか、あるいは複数の顧客に及んでいるかを特定することができる。
【0086】
また、情報読み出し部3bは、この検索部3cからの読み出し通知が第三の機械情報を選択したことによるものであると判断した場合、図14で示すように、該製品の第一の識別記号Aの取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号Aと、該取得日時前後の一定時間に取得された第三の機械情報とを情報記憶部4から読み出して時系列に並べ、並べられた結果を表示部6に通知し、この通知に基づいて表示部6が該並べられた結果を表示する。
【0087】
図14で示すように、この袋製造トレーサビリティシステム1では、たとえば、第一の識別記号「20028」に不具合が見つかり、その不具合が第三の製造装置32の上記底仕上げ部でのシール温度異常によるものであると発見したときに、入力部5が第三の機械情報の表示の選択入力を受けると、表示部6から、該製品の第一の識別記号Aの取得日時は、第三の製造装置32での工程内での取得時刻であって、また第三の製造装置32では「2009/9/15 10:05:05」のシール温度異常があったことが分かり、さらにその日時前後の一定時間にわたってそのシール温度異常があった記録も表示される。これにより、不具合の症状とその原因とが合致することを検索者は理解できるし、またその異常が発生していた時間、ここでは、「2009/9/15 10:05:00」〜「2009/9/15 10:05:40」に第三の製造装置32にある第八の読み取り装置35によって読み込まれた品物(第一の識別記号が、「20028」の品物だけでなく「20030」である品物)は、不具合品であると判定でき、不具合の品物の範囲の特定ができる。なお、第一の識別記号Aに基づき、第一の識別記号情報記憶保持部4aに記憶保持された第一の識別記号情報の第二の識別記号Bをも読みだして表示させることにより、不具合品がどの製品番号の品物を把握でき、これによりどの顧客に及んでいるか、あるいは複数の顧客に及んでいるかを特定することができることは上述したとおりである。
【0088】
なお、図14は、図1の袋製造トレーサビリティシステム1において、入力された第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第三の機械情報とを、時系列に並べて表示部6に表示した様子を示す図である。なお、この表示部6には、情報読み出し部3bが検索部3cからの読み出し通知によって第二、第五の識別記号情報記憶保持部4b、4eから読み出した第一の識別記号Aを含む第二の識別記号情報、第五の識別記号情報、第三の機械情報記憶保持部4jから読み出した第三の機械情報等が並べられ、かつ時系列で表示されている。
なお、検索部3cによる判定終了の後の機械情報検索の要求がなされた際に、第一の機械情報が選択入力された場合については、上述した第二の機械情報、第三の機械情報が選択入力された場合と同様の検索方法で処理されるので、その説明を省略する。
【0089】
このように本発明の袋製造トレーサビリティシステム1によると、第一の製造装置12の機械情報、第二の製造装置22又は第三の製造装置32の機械情報を取得してその各取得日時とともに記憶保持部4に記憶し、検索対象製品の第一の識別記号Aの入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と第一、第二又は第三の機械情報とを、時系列に並べて表示するようにしたから、不具合品の範囲の特定ができ、そのため、従来は不具合品と同じ製造ロット(第一の製造装置12、第二の製造装置22又は第三の製造装置32の駆動開始から停止までのもの)はすべて回収し、検品をする必要があったところを、不具合品の範囲を特定できるので、回収、検品の数量を少なくすることができ、回収又は検品の手間やコストを可及的に削減できる。
この実施例では、制御部3は、上述した第二の機械情報又は第三の機械情報の検索を、判定(図11)の後の第一の識別記号Aの入力によって行うものとしたが、たとえば、第一の機械情報、第二の機械情報又は第三の機械情報の検索と、判定とを選択的に行うようにしてもよく、選択的にすると、不具合品を一見して、その不具合の原因が分かる場合には判定動作が不要となる分、検索の手間や時間を減らすことができる。
【0090】
なお、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、情報処理装置2は、表示部6と入力部5を具えるものとしたが、情報処理装置2の表示部6と入力部5とを検索端末装置として情報処理装置2とは別個の装置として設け、情報処理装置2と検索装置には、互いに通信を行う通信部をそれぞれ具えるようにしてもよいことはもちろんである。
【0091】
また、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、第三の読み取り部26aと第四の読み取り部27aを別の装置の機能として記載したが、第三の読み取り部26aと第四の読み取り部27aとを1つの読み取り装置の機能として具えるようにしてもよいことはもちろんである。また、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、第六の読み取り部36aと第七の読み取り部37aを別の装置の機能として記載したが、第六の読み取り部36aと第四の読み取り部37aとを1つの読み取り装置の機能として具えるようにしてもよいことはもちろんである。
また、この実施例の袋製造トレーサビリティシステム1では、第三、第四、第六、第七の読み取り部26a、27a、36a、37aとを1つのの読み取り装置の機能として具えるようにしてもよいことはもちろんである。
【0092】
なお、このトレーサビリティシステム1は、袋の製造工程の下流でこの袋を用いる者がいる場合、いいかえると、このトレーサビリティシステム1が用いられて製造された袋の利用者(顧客)が、 袋を用いた工程(たとえば、袋に小麦粉等の収容物を収容する工程)を行う場合に、第一の識別記号Aに基づいて該工程以降の履歴の取得、およびその履歴の記憶保存が行われるようにすると、顧客は、新たな識別番号を袋に付与する必要なく、第一の識別記号Aを用いて該工程以降の履歴の検索をもすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
この発明の袋製造トレーサビリティシステムは、袋だけではなく、他の製品を製造する場合にも、製造工程での履歴に基づき少なくとも不具合原因を判定する製品トレーサビリティシステムとして適用できる。
【符号の説明】
【0094】
1…袋製造トレーサビリティシステム
2…情報処理装置
3…制御部
3a…情報取得書き込み部
3b…情報読み出し部
3c…検索部
4…記憶保持部
4c…第三の読み取り部から取得した情報の記憶保持部
4d…第四の読み取り手段から取得した情報の記憶保持部
4h…第一の機械情報記憶保持部
4i…第二の機械情報記憶保持部
4j…第三の機械情報記憶保持部
5…検索用入力手段
6…表示手段
11…第一の読み取り手段
12…第一の製造手段
14…第一の識別記号付与手段
15…第二の読み取り手段
26…第三の読み取り手段
27…第四の読み取り手段
A…第一の識別記号
B…第二の識別記号
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り手段と、
製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号を付与する第一の識別記号付与手段と、
前記付与された全ての品物の第一の識別記号を読み取る第二の読み取り手段と、
製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り手段と、
前記暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り手段と、
第一の読み取り手段で読み取られた第二の識別記号と、第二乃至第四の読み取り手段で読み取られた第一の識別記号とを取得して該第一の識別記号の各取得日時とともに記憶保持手段に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し前記記憶保持手段に記憶保持した第一の識別記号を読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し記憶保持された第一の識別記号であるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理手段を具えたことを特徴とする袋製造トレーサビリティシステム。
【請求項2】
前記第二の読み取り手段は、袋を製造する製造装置での工程で第一の識別記号を読み取り、
前記第三の読み取り手段は、前記製造装置での工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を暫定的不良品として読み取り、
前記情報処理手段は、
前記入力された第一の識別記号が、前記第三の読み取り手段で読み取られ、かつ第四の読み取り手段で読み取られたものであるときは、製造装置通過後の修理工程に問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られ、第四の読み取り手段で読み取られたものでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られないものであるときは、製造装置での製造工程に問題がある、と判定することを特徴とする請求項(1)に記載の袋製造のトレーサビリティシステム。
【請求項3】
前記情報処理手段は、前記製造装置の機械情報を取得してその取得日時とともに前記記憶保持手段に記憶し、
前記検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と前記機械情報とを、時系列に並べて表示することを特徴とする請求項(2)に記載の袋製造トレーサビリティシステム。
【請求項1】
製品の製造工程中の品物の種類毎に固有の第二の識別記号を読み取る第一の読み取り手段と、
製品の製造工程中の全ての品物に、各品物の単位毎に固有の第一の識別記号を付与する第一の識別記号付与手段と、
前記付与された全ての品物の第一の識別記号を読み取る第二の読み取り手段と、
製品の製造工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を、製造工程中の暫定的不良品としてその第一の識別記号を読み取る第三の読み取り手段と、
前記暫定的不良品のうち修理した修理品の第一の識別記号を読み取る第四の読み取り手段と、
第一の読み取り手段で読み取られた第二の識別記号と、第二乃至第四の読み取り手段で読み取られた第一の識別記号とを取得して該第一の識別記号の各取得日時とともに記憶保持手段に記憶保持し、検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し前記記憶保持手段に記憶保持した第一の識別記号を読み出して、検索対象である製品の第一の識別記号が、前記読み出した第三の読み取り手段又は第四の読み取り手段から取得し記憶保持された第一の識別記号であるか否かにより、検査対象である製品の不具合原因を判定して判定結果を表示する情報処理手段を具えたことを特徴とする袋製造トレーサビリティシステム。
【請求項2】
前記第二の読み取り手段は、袋を製造する製造装置での工程で第一の識別記号を読み取り、
前記第三の読み取り手段は、前記製造装置での工程中の不具合品、検査品および製造工程開始から一定数の品を暫定的不良品として読み取り、
前記情報処理手段は、
前記入力された第一の識別記号が、前記第三の読み取り手段で読み取られ、かつ第四の読み取り手段で読み取られたものであるときは、製造装置通過後の修理工程に問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られ、第四の読み取り手段で読み取られたものでないときは、本来廃棄すべきものが製品に混入した、保管管理の問題がある、と判定し、
前記第三の読み取り手段で読み取られないものであるときは、製造装置での製造工程に問題がある、と判定することを特徴とする請求項(1)に記載の袋製造のトレーサビリティシステム。
【請求項3】
前記情報処理手段は、前記製造装置の機械情報を取得してその取得日時とともに前記記憶保持手段に記憶し、
前記検索対象である製品の第一の識別記号の入力により、該製品の第一の識別記号の取得日時を含む該取得日時前後の一定時間に取得された第一の識別記号と前記機械情報とを、時系列に並べて表示することを特徴とする請求項(2)に記載の袋製造トレーサビリティシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図11】
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【図14】
【公開番号】特開2010−69881(P2010−69881A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2009−235774(P2009−235774)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000187138)昭和パックス株式会社 (17)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235774(P2009−235774)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000187138)昭和パックス株式会社 (17)
【Fターム(参考)】
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