説明

袋詰脱水処理方法およびその設備

【課題】袋体への充填土砂量を安定化する。
【解決手段】筒状に突出する注入口部9iを有する透水性袋体9内に含水土砂を充填し、水分を袋体9外に透過させて脱水する設備において、含水土砂を圧送するポンプ8Pと、8Pポンプに連通された注入管路8Lと、この注入管路8Lに設けられた吐出口と、この吐出口に袋体の注入口部9iを着脱自在に連結する袋体取付部30とを備えた設備とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泥土、特に粘性土やシルトの泥土等の含水土砂を、透水性袋体内に充填して脱水を行う袋詰脱水処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
河川、湖沼、海洋などから浚渫された高含水比の泥土等の含水土砂を脱水処理し、有効利用を図る方法の一つして、透水性布帛等からなる袋体に泥土を充填し、水分を袋体外に透過させることにより脱水を図る袋詰脱水方法がある(特許文献1参照)。この方法によれば、含水土砂を土質改良して土工材料として再利用する、もしくは、環境汚染物質を含有する泥土を脱水・減量化して封じ込めることが可能となる。
従来、小型の袋体を用いる場合、袋詰に際しては、バックホウで含水土砂を掬い上げ、計量ホッパーを介して袋体内に投入するバックホウ充填方式が採用されてきた。
しかし、バックホウ充填方式は作業能率が低く、充填時に含水土砂が飛散し易く、含水土砂が環境汚染物質を含有している場合、充填時に袋体周辺を逆に汚染させるといった問題点や、大量施工に不向きであるといった問題点を有していた。
また、含水土砂をポンプにより圧送し充填するポンプ充填方式の採用も検討したが、その場合であっても、ポンプ側と袋体との接続部分から、充填時等において、含水土砂が漏出したり、零れたり、袋体内から溢れ出たりするおそれがあった。
【特許文献1】特開2002−178000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明の主たる課題は、含水土砂を袋体内に充填する際や、充填が終了した後に、ポンプと袋体との接続部から含水土砂が漏れて作業場を汚染するのを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
含水土砂をポンプにより透水性袋体内に充填し、この袋体内容物のうち水分を袋体外に透過させて脱水する袋詰脱水処理工法において、
前記袋体として、筒状に突出する注入口部を有する袋体を用いるとともに、
前記ポンプに、吐出口とこの吐出口に前記袋体の注入口部を着脱自在に連結する袋体取付部とを有する注入管路を連通させ、前記袋体の注入口部を前記注入管路の袋体取付部に固定して前記充填を行う、
ことを特徴とする袋詰脱水処理方法。
【0005】
(作用効果)
この場合、注入管路の吐出口と袋体の注入口部とを着脱自在に連結できるため、袋体と注入管路とを容易かつ確実に連結でき、充填時等において、含水土砂が漏出したり、零れたりし難くなる。
【0006】
<請求項2記載の発明>
含水土砂をポンプにより透水性袋体内に充填し、この袋体内容物のうち水分を袋体外に透過させて脱水する袋詰脱水処理工法において、
前記袋体として、筒状に突出する注入口部を有する袋体を用いるとともに、
前記袋体内への充填を停止するに際して、前記ポンプを停止するとともに、前記注入口部を絞ることにより、注入口部内の含水土砂を袋体内に押し入れるとともに注入口部を閉じ、しかる後に袋体とポンプとの接続を解除する、
ことを特徴とする袋詰脱水処理方法。
【0007】
(作用効果)
筒状に突出する注入口部を有する袋体を用いた場合、充填を終えた後にポンプと袋体との接続を解除すると、従来は、注入口部内に残留する土砂が逆流して外部に溢れ出てしまうことがあった。これに対して、本項記載のように、袋体の注入口部を絞ることにより、注入口部内の含水土砂を袋体内に押し入れるとともに注入口部を閉じると、袋体とポンプとの接続を解除しても、注入口部内に含水土砂が残留していないため、含水土砂が溢れ出て周囲を汚染するといった事態が発生し難くなる。
【0008】
<請求項3記載の発明>
前記袋体内への充填を停止するに際して、前記注入口部を絞った後、前記ポンプと前記袋体とを繋ぐ経路の途中から吸引を行いつつ、袋体とポンプとの接続を解除する、請求項2記載の袋詰脱水処理方法。
【0009】
(作用効果)
袋体へポンプによる充填を行う場合、充填を終えた後に袋体とポンプとの接続を解除すると、ポンプと袋体とを繋ぐ経路内に残留する含水土砂が排出され、周囲を汚してしまう問題がある。これに対して、本項記載のように吸引を行うと残留含水土砂を吸引回収でき、残留含水土砂の排出により周囲を汚してしまう問題を回避できる。
【0010】
<請求項4記載の発明>
筒状に突出する注入口部を有する透水性袋体内に、その注入口部を介して含水土砂を充填し、袋体内容物のうち水分を袋体外に透過させて脱水する設備において、
含水土砂を圧送するポンプと、前記ポンプに連通された注入管路と、この注入管路に設けられた吐出口と、この注入管路の吐出口に袋体の注入口部を着脱自在に連結する袋体取付部とを備えた、
ことを特徴とする袋詰脱水処理設備。
【0011】
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0012】
<請求項5記載の発明>
前記袋体取付部は、前記注入管路外面において吐出口よりも基端側に設けられた、先端側に向かうにつれて外径が漸次増加する拡径部と、この拡径部を取り囲むように通されるとともに、拡径部の最大径よりも小さくかつ最小径よりも大きい内径を有するリング部材と、前記リング部材を前記拡径部の最大径側に押し付ける固定機構とを有し、
前記注入口部を前記注入管路外周面と前記リング部材の内周面との間で挟持固定するように構成されている、
請求項4記載の袋詰脱水処理設備。
【0013】
(作用効果)
本項記載の袋体取付部においては、袋体の注入口部に対して注入管路から抜ける方向の力が作用すると、リング部材に対しては拡径部の最大径側へ向かう力が作用することになるため、リング部材が注入口部を余計に締め付けるようになる。よって漏れなく且つ強固に袋体を取り付けることが可能になる。また、構造が簡素なため、含水土砂を取り扱う環境下でも確実に機能するという利点もある。
【0014】
<請求項6記載の発明>
前記固定機構が、前記リング部材を前記押し付けの方向およびその逆方向に沿って往復駆動するシリンダーである、請求項5記載の袋詰脱水処理設備。
【0015】
(作用効果)
このようにシリンダーを用いてリング部材の押し付け及び離間を行う構成とすると、容易かつ強力にリング部材を駆動でき、作業性が向上するため好ましい。
【0016】
<請求項7記載の発明>
前記注入口部を絞って閉じる手段を備えた、請求項4〜6のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【0017】
(作用効果)
請求項2記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0018】
<請求項8記載の発明>
前記注入口部の周囲を取り囲むように配される膨縮可能なバッグと、このバッグ内に流体を加圧供給する流体供給装置とを備えており、前記バッグの膨張により前記袋体の注入口部が絞られて閉じられるように構成されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【0019】
(作用効果)
注入口部の周囲を取り囲むように配された膨縮可能なバッグ内に流体を加圧供給すると、膨張したバッグにより注入口部が押し潰され。その結果、注入口部が絞られて閉じられる。このように流体圧を利用して注入口部を絞ると、注入口部の形状によらず密に閉じることができ、また注入口部が疲労し難いという利点ももたらされる。
【0020】
<請求項9記載の発明>
前記吐出口において、吐出口先端を開閉する弁体と、この弁体を常に閉状態に付勢する付勢手段とからなる逆止弁が設けられている、請求項4〜8のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【0021】
(作用効果)
本項記載のように、吐出口に逆止弁を設けると、吐出時には吐出力により弁体が押されて開状態になるものの、非吐出時には付勢手段により弁体が閉状態になるため、取り付けもしくは取り外し時等において、含水土砂がこぼれ難くなる。
【0022】
<請求項10記載の発明>
前記注入管路に吸引口が設けられ、この吸引口に吸引装置が接続されている、請求項4〜9のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【0023】
(作用効果)
請求項3記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0024】
<請求項11記載の発明>
前記吐出口に可撓性筒体が連結されており、前記吸引装置の吸引力より前記可撓性筒体が潰れて閉塞するように構成されている、請求項10記載の袋詰脱水処理設備。
【0025】
(作用効果)
吸引装置を用いる場合、吐出口にゴムチューブ等の可撓性筒体を連結すると、吸引力を作用させたときに筒体が潰れて閉塞し、含水土砂がこぼれるのを防止できる。また、逆止弁の場合、弁体の開閉部分に石等の異物が詰まると閉鎖しなくなるおそれがあるが、本項記載の場合、可撓性筒体内に石などの異物が存在しても、筒体が異物の表面に密着して結局は閉塞することになるため、より確実に吐出口を閉鎖できる利点もある。
【0026】
<請求項12記載の発明>
前記吐出口に筒体が取り付けられ、
可撓性筒状体の一端が他端側に折り返されて、内筒部と外筒部とを有する二重筒状に形成されるとともに、この二重筒状の可撓性筒状体の一端及び他端が前記筒体に固定され、
さらに、前記内筒部と外筒部との間の環状空間部に加圧減圧手段が接続されている、請求項4〜10のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【0027】
(作用効果)
この形態では、加圧減圧手段により、流体給排口及び流路を介して可撓性筒状体の環状空間部内を減圧すると、内筒部と外筒部とが密着する結果、吐出口に連通する内筒部内の通路が広がり、含水土砂が流通可能な状態となる。加圧減圧手段により、流体給排口及び流路を介して可撓性筒状体の環状空間部内を加圧すると、内筒部が外筒部に対して膨出することにより内筒部内の通路が狭まって閉塞し、含水土砂が流通不可能な状態となる。この形態では、石等の異物が内筒部内に挟まったとしても、内筒部が異物の表面に密着することにより、確実に吐出口を閉塞できる。また、減圧により内筒部を開放するため、開放を確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0028】
以上のとおり、本発明によれば、含水土砂を袋体内に充填する際や、充填が終了した後に、ポンプと袋体との接続部から含水土砂が漏れて作業場を汚染するのを防止できる等の利点がもたらされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。
図1は、本発明に係る処理設備の一例を示している。本例は、河川や湖沼等の底に存在する泥土、ヘドロ等の含水土砂を、付近の岸辺で処理するのに好適であるが、含水土砂であれば泥土でなくても適用でき、また処理場所にも限定されないことはいうまでもない。
【0030】
図示形態について更に詳細に説明すると、処理対象の含水土砂1は、先ず分離除去装置2に供給され、ゴミや廃棄物、ガラ等の粗雑物2xが分離除去される。分離除去装置2は特に限定されるものではないが、対象の性質を考慮すると振動篩装置が好適である。また、処理対象の含水土砂1は、付近に設置した処理ピット等に一時的に貯留しておき、処理分量をバックホウ等により汲み出して供給するのが好ましい。
【0031】
粗雑物2xを分離除去した含水土砂1は、次いで、図示しないポンプ等により重量計測手段3に供給される。重量計測手段3は、含水土砂1をバッチ式もしくは連続式で計測できるものであれば特に限定されないが、ロードセルを介してホッパーを支持し、含水土砂1をホッパーごと計測した後、ホッパー重量を差し引くタイプのものを好適に用いることができる。
【0032】
次いで、重量を計測した含水土砂1は、加水手段4に供給され、重量計測結果ならびに含水土砂1の既知の含水比に基づいて、所定の含水比となるように加水する。このために、処理対象の含水土砂1がどの程度の含水比であるのか、予め計測しておく。この計測は、含水比が大きく変動する度、例えば含水土砂1の種類、浚渫場所、日時等が変わる度に行うことができる。
【0033】
加水手段4としては、含水土砂1に水を添加できるものであれば特に限定されないが、二軸ミキサー等のように含水土砂1を撹拌により解しつつ混合を行う装置を好適に用いることができる。符号5は、加水のため水を貯留する貯水槽である。
【0034】
図示形態では、加水手段4で加水された含水土砂1は、次に貯留手段6に供給され、一時的に貯留される。貯留手段6としては、アジテーター等、固化しないよう撹拌しつつ貯留を行うものが好ましいが、そのような機能の無い単なる貯留槽を用いることもできる。また、貯留手段6は省略することもできる。
【0035】
また、以上の分離除去装置2から貯留手段6までの部分を一体化し、大型車(15t程度)の車両に搭載できるようにコンパクト化すると好ましい。
【0036】
加水処理により所定の含水比となった含水土砂1は、計量手段7により所定量が量り取られた後、充填手段8により透水性袋体9内に充填される。袋体9としては、図4に示すように、筒状に突出する注入口部9iを有するものを好適に用いることができる。
【0037】
計量手段7は、特に限定されるものではないが、図示例では、所定の容積(例えば袋体と同じか複数倍、または複数分の1倍の容積とするのが好ましい)を有する計量容器7Cと、計量容器7C内に含水土砂1を供給する計量ポンプ7Pと、計量容器7Cから充填手段8への供給路に設けられた出側バルブ7Vとにより構成されている。出側バルブ7Vを閉じた状態で計量ポンプ7Pを作動させることで、貯留手段6内の含水土砂1を計量容器7C内に供給して所定分量を量り取ることができ、計量ポンプ7Pを停止した状態で出側バルブ7Vを開けることで、計量容器7Cで計量した含水土砂1を充填手段8に供給することができる。
【0038】
より好ましい形態では、計量容器7C内の含水土砂1の含水比を計測するために、含水比計測手段が設けられる。含水比計測手段としては、公知の土壌用水分計を用いることができ、計量容器7C内に含水土砂1が供給される度に、一部をサンプリングして含水比を計測した後、充填手段8により袋体9内に充填するように構成するのが好ましい。
【0039】
また、充填手段8は、例えば図示のように、充填ポンプ8Pにより計量容器7C内の含水土砂1を抜き出し、注入管路8Lを介して袋体9内に圧送する形態を採用することができる。注入管路8Lは、例えば図2及び図3に示すように、バックホウ10のアーム11により支持することができる。もちろん、架台等の適宜の支持装置を用いることができるが、注入管路8Lの位置移動が可能なものが好ましい。
【0040】
袋体9への計量充填に際して、上述のようなバッチ式の計量手段7を用いると、計量中は充填作業ができないため作業効率が低下する。よって、図示のように、計量容器7Cを複数組設け、各計量容器7Cの入側及び出側にそれぞれバルブ7W,7Vを設け、バルブの切り替えにより、各計量容器の給排を切り替え可能に構成するのが好ましい。これによって、例えば、常に少なくとも一つの計量容器7Cを計量中とし、他の少なくとも一つを排出中とすることができ、連続的な計量が可能になる。また、併せて、注入管路8Lを複数設け、各注入管路8Lに充填バルブ8Vを設ける等により、使用する注入管路8Lを切り替え可能にするのが好ましい。この場合、常に、少なくとも一本の注入管路8Lを介して袋体9への充填を行いながら、他の少なくとも一本の注入管路8Lについては充填を行わずに、充填する袋体9の交換作業を行うことができ、効率良い充填が可能になる。
【0041】
この複数の注入管路8Lを用いる場合におけるより具体的な例が図2及び図3に示されている。すなわち、バックホウ10のアーム11の先端部には支持部12が取り付けられており、この支持部12には注入管路8Lの数と対応する数のスイベル12sが上下方向に沿って並設されている。注入管路8Lの基端側部分20は各スイベル12sを介して先端側部分21に連結されている。注入管路8Lの先端側部分21はスイベル位置から側方に屈曲して延在しており、その先端に設けられた袋体取付部30は、スイベル12sの回転中心に対して所定の回転半径、例えば袋体9の設置間隔の半分よりも大きな回転半径をもって、自由に回転するように構成されている。したがって、図3に示すように、この袋体取付部30の回転軌跡下に袋体9の注入口部9iが位置するように、袋体9を複数配置しておけば、袋体取付部30を次の袋体9に取り付けるにあたり、注入管路8L全体を移動させずに先端の袋体取付部30のみを回動させるだけで位置決めが可能となり、作業が容易になる。なお、この形態において、袋体取付部30の移動範囲外の位置にある袋体9に対して注入を行う場合には、アーム11により支持部12を移動する、あるいはバックホウ10自体を移動させることにより対応できる。
【0042】
注入管路8Lには袋体取付部30を設け、袋体9を着脱自在に連結できる構造にするのが好ましい。袋体取付部30は特に限定されないが、袋体9として、図4に示すような筒状に突出する注入口部9iを有するものを用いる場合、図5に示す構造のものが好適である。
【0043】
すなわち、この袋体取付部30は、注入管路8Lの先端部を構成し、かつ先端開口が吐出口41として形成された管状部40と、管状部40外面における吐出口41よりも基端側に設けられた、先端側に向かうにつれて外径が漸次増加する拡径部42と、この拡径部42を取り囲むように通されるとともに、拡径部42の最大径よりも小さくかつ最小径よりも大きい内径を有するリング部材50と、リング部材50を拡径部42の最大径側に押し付ける固定機構65とを備えたものである。
【0044】
図示の状態、すなわち管状部40を袋体9の注入口部9iに挿入し、かつ注入口部9iを管状部40外周面とリング部材50の内周面との間に入れた状態で、固定機構60によりリング部材50を拡径部42の最大径側に押し付けることで、図示のように、袋体9の注入口部9iを、管状部40外周面とリング部材50の内周面との間に挟んで固定することができる。よって漏れなく且つ強固に袋体9を取り付けることが可能になる。
【0045】
固定機構65はリング部材50を押し付けうるものであれば特に限定されない。図5に示す形態では、管状部40の外面に、エアシリンダー等のシリンダーの本体部66が取付金具67を介して固定されるとともに、本体部66に対して伸縮駆動されるピストンロッド68がリング部材50に固定されており、ピストンロッド68の伸縮に応じてリング部材50の拡径部42への押し付け及び拡径部42からの離間がなされるようになっている。この固定機構65は、管状部40の周囲に周方向に均等な間隔で複数本設けると、バランスよくリング部材50を拡径部42へ押し付けることができるため好ましい。
【0046】
また、図6に示すような固定機構60を採用することもできる。すなわち、この固定機構60においては、管状部40の外面に雄ネジ部61が設けられ、この雄ネジ部61に対してハンドル62付のナット部材63が螺合され、このナット部材63の下側に管状の当接部材64が連結されており、ハンドル62の回転により雄ネジ部61に対してナット部材63が下降すると、これに伴って当接部材64が下降してリング部材50の上面に当接し、リング部材50が拡径部42に対して押し付けられるようになっている。ハンドル62を反対に回転させると、図示のようにナット部材63とともに当接部材64が上昇し、リング部材50の押し付けが開放される。この状態でリング部材50を拡径部42の小径部側に移動させることで、袋体9の注入口9iを取り外すことができる。
【0047】
他方、前述したような袋体取付部30を用いると、作業性の向上により、充填時等において、含水土砂が漏出したり、零れたりし難くなるものの、それだけでは、含水土砂による汚染の全てのケースを防止できない。
【0048】
例えば、充填後、直ぐに注入管路8Lから袋体9を取り外すと、袋体9内が加圧状態になっていることに起因して、袋体9の注入口部9i内に残留する含水土砂1が逆流し、付近にこぼれて、作業場所を汚すといった事態が発生する。これを解決するために、本発明では、袋体9内への充填を停止するに際して、充填ポンプ8Pを停止するとともに、注入口部9iを絞ることにより、注入口部9i内の含水土砂を袋体9内に押し入れるとともに注入口部9iを閉じ、しかる後に袋体取付部30における袋体9の接続を解除することが提案される。
【0049】
具体的には、図7に示すように、注入口部9iの周囲を取り囲むように、膨縮可能なバッグ90を配するとともに、このバッグ90にホース95を介してエアコンプレッサー等の流体供給装置96を接続し、流体供給装置96によりバッグ90内に流体を加圧供給するように構成することができる。注入口部9iの周囲を取り囲むように配された膨縮可能なバッグ90内に流体を加圧供給すると、膨張したバッグ90が注入口部9iを周囲から押し潰し、その結果、注入口部9iが絞られて閉じられる。このように流体圧を利用して注入口部9iを絞ると、注入口部9iの形状によらず、また注入口部9i内に石などが存在しても密に閉じることができる。
【0050】
バッグ90の形状は適宜定めれば良い。図8はバッグ90の一例を示しており、内側筒状部91と外側筒状部92とを有し、これらの間に輪状に連続する流体供給室93を有し、内側筒状部91内に袋体9の注入口部9iを挿通させるものである。図示しないが、流体供給室を周方向に複数並設した構造でも良い。袋体9の注入口部9iを絞って閉じることができる限り、バッグ90に代えてクリップやクランプのような機械的な絞り手段を用いることもできる。
【0051】
他のケースとしては、充填後に注入管路8Lから袋体9を取り外す際等において、注入管路8Lに残留する含水土砂1が付近にこぼれるケースを挙げることができる。このケースは、図9に示すように、吐出口41を開閉する弁体71と、この弁体71を閉状態に付勢する付勢手段72とにより逆止弁70を設けることにより解決することができる。図示形態では、吐出口41の周縁部からなる弁座に対して弁体71が接触及び離間可能とされている。弁体71における弁座側と反対側の面には離間方向に沿って支持軸73が突出し、この支持軸73は吐出口41前方に離間して設けられた筒状支持部74に差し込まれており、弁体71は、背面の支持軸73が筒状支持部74内に抜き差しされる方向にのみ移動可能となっている。また、筒状支持部74はブラケット75によって管状部40の先端部に連結されるとともに、支持軸73及び筒状支持部74の外側に付勢手段としてのスプリング72が通されており、このスプリング72によって、ブラケット75を反力受けとして弁体71が弁座に付勢されるようになっている。
【0052】
このような逆止弁70では、吐出時には吐出力により弁体71が押されて開状態になるものの、非吐出時には付勢手段72により弁体71が閉状態になるため、取り付けもしくは取り外し時等において、含水土砂1がこぼれ難くなる。
【0053】
また、図12に示す形態も好ましい。すなわち、吐出口41に連通される筒体100の筒体100の先端部外周面に、ホース、ゴムチューブ等の可撓性筒状体101の一端がバンド等により固定され、可撓性筒状体101の他端は内外面が逆となるように外向きに折り返された後、一端よりも基端側(上側)において筒体100の外周面に対して固定されており、内筒部102と外筒部103とを有する二重筒状に形成されている。内筒部102と外筒部103との間は環状の空間部104をなしている。筒体100の壁内には流路105が形成されており、この流路105の先端は、内筒部102の基端部と外筒部103の基端部との隙間に開口連通されている。流路105の基端は、筒体100の外周面に開口し、給排口106として露出しており、図示しない加圧減圧手段が接続される。加圧減圧手段は特に限定されないが、例えばエアコンプレッサーおよび吸引ポンプを組み合わせ、両者を切り替えて使用できるように切り替えバルブを設ける等により、構成することができる。
【0054】
この形態では、含水土砂1の充填の際に、加圧減圧手段により、流体給排口106及び流路105を介して可撓性筒状体101の環状空間部104内を減圧すると、内筒部102と外筒部と103が密着する結果、吐出口41に連通する内筒部102内の通路が広がり、含水土砂が流通可能な状態となる。充填が終了したならば、加圧減圧手段により、流体給排口106及び流路105を介して可撓性筒状体101の環状空間部104内を加圧すると、図中二点鎖線で示すように、内筒部102が外筒部103に対して膨出することにより内筒部102内の通路が狭まって閉塞し、含水土砂が流通不可能な状態となる。可撓性筒状体101は柔軟であり、さらに折り返し長さを十分に確保することで内筒部102の閉塞部分が長くなるため、石等の異物が内筒部102内に挟まったとしても、内筒部102が異物の表面に密着する、あるいは異物の前後において内筒部102が閉塞することにより、確実に吐出口41を閉塞できる。
【0055】
この可撓性筒状体101を用いるシール機構と、バッグ90とを組み合わせて使用する場合、例えば、含水土砂の充填が完了して充填ポンプ8Pを停止させた後、バッグ90で注入口部9iを絞って閉じ、注入口部9i内の土砂を袋体9i内に押し入れ、しかる後、シール機構を作動させて注入管路8Lを閉塞するのが好ましい。この後、注入管路8L先端を注入口部9iから取り外すことができる。注入管路8Lから取り外したバッグ90は、その上方において注入口部9iを結束バンド等の締め付け手段で閉じ、バッグ90内の圧力を開放して、注入口部9iからバッグ90を取り外す。取り外したバッグ90は後の脱水に再利用することができる。かくして、注入管路8Lから袋体9を取り外すときにおいても、注入口部9iや注入管路8Lの先端部から含水土砂が漏れることがなく、作業場所の汚染を確実に防ぐことができる。
【0056】
また、図10に示すように、充填ポンプ8Pと袋体9とを繋ぐ注入管路8Lの途中、特に吐出口41の近傍にT字管等により吸引口81を設け、この吸引口81にポンプ等の吸引装置82を接続し、袋体9内への充填を停止するに際して、充填ポンプ8Pを停止するとともに吸引口から注入管路8L内を吸引しつつ、袋体9と充填ポンプ8Pとの接続を解除するのも好ましい形態である。このように吸引を行いつつ袋体9を取り外すことで、注入管路8L内の残留含水土砂1を吸引回収でき、周囲を汚すおそれを低減できる。吸引装置82により吸引した含水土砂1は、計量手段7よりも上流側、特に、加水手段4または貯留手段6に返送するのが好ましい。
【0057】
また、この吸引手段80は、前述の逆止弁70とともに用いることもでき、それも好ましい形態の一つであるが、吸引手段80の使用を前提とする場合には、図11に示すように、吐出口41にゴムチューブ等の可撓性筒体85を連結し、吸引手段80の吸引力より可撓性筒体85を潰して閉塞するように構成するのも好ましい形態である。この形態は、逆止弁70の場合と異なり、筒体85内に石などの異物が存在しても、筒体85が異物の表面に密着して結局は閉塞することになるため、より確実に吐出口41を閉鎖できる利点がある。
【0058】
他方、含水土砂1が透水性袋体9内に充填されると、水分だけが袋体9外に透過排出され、土粒子等の固形分は袋体9内に残留し、封じ込められる。排水は非常に綺麗であるので、有害物質の心配がない場合には、排水溝を介してそのまま又は必要に応じて適宜の浄化処理をおこなった後に元の河川等に放流することもできる。好適には、含水土砂1は袋体9内に圧入される。これにより、その充填圧により袋体内容物が加圧脱水されるので、高効率での袋詰および脱水を行うことができる。さらに、本発明においては、注入した含水土砂1の自重による加圧および水分の蒸発により脱水させたり、注入済み袋体を順次積み重ねて下側の袋体を加圧脱水したり、注入済み袋体を機械的に加圧脱水することもできる。
【0059】
袋詰脱水では、透水性袋体9の目合いの粗さによって、注入開始からフィルター効果を十分に発揮するまでの時間には差はあるが、いずれにせよある程度まで注入すれば十分なフィルター効果が発揮される。よって、基本的には袋体9の目合いの粗さは問わないが、注入当初からある程度十分なフィルター効果を発揮させるためには、透水性袋体9としては、透水係数が1.0×10-3cm/sec以上、水透過孔径が90〜600μmのものが好ましい。また耐酸性、耐アルカリ性が高く化学的に安定しているという観点から、ポリエステルやポリプロピレン繊維等の化学繊維からなる不織布、織布、編物等により形成した袋体を好適に使用することができる。具体的な透水性袋体9の例を表1に示す。
【0060】
【表1】

【0061】
特に、前述のように含水土砂1を圧入するときには、袋体9が膨張し破壊する虞があるので、予め袋外9周囲に引っ張り強度の高いジオグリッド等の補強材を巻き付けておく等により補強された袋体9を用いることができる。
【0062】
またフィルター効果を高めるためには、袋体9を複数枚重ねた多重袋体を用いることで、含水土砂1中の粒子捕捉効果を高めることができ、袋体9の強度も向上する。この場合において、異なる素材の袋体9を組み合わせて重ねることもできる。
【0063】
その他、特願平8−21437号、特願平10−37151号、特願平8−59964号、特願平8−188203号および特願平11−030139号に記載された脱水用袋体など、公知の脱水用袋体を使用することができる。なお、これら従来の脱水技術は、本願発明のように有害物質含有泥土類を対象として有害物質を袋体内に封じ込めるものではない。
【0064】
他方、泥土等の含水土砂1には、有害物質(環境汚染物質)を含む場合があるが、多くの有害物質、特にダイオキシン、PCB、砒素、鉛、などの有害物質の多くは、土粒子やその他の懸濁粒子に付着して存在している。よって、上記のように袋詰脱水を行うと、これらの有害物質は袋体9内に封じ込められる。
【0065】
このような有害物質を含む含水土砂1としては、その存在場所に応じて多少の広狭があり、一概には言えないが、「土壌の汚染に係る環境基準について(平成3年8月23日、環境庁告示第46号)」、「排水基準を定める総理府令(昭和46年6月21日、総理府令第35号)」、「地下水の水質汚濁に係る環境基準について(平成9年3月13日、環境庁告示第10号)」、「水質汚濁に係る環境基準について(昭和46年12月28日、環境庁告示第59号)」、「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(昭和45年12月25日、法律第139号)」、「ダイオキシン類による大気の汚染、水質の汚濁及び土壌の汚染に係る環境基準(平成11年12月27日、環境庁告示第68号)」等の各種法規や運用基準等の基準に適合しないものを意味する。具体的な有害物質の例とともに各種基準を表2及び表3に示す。
【0066】
【表2】

【0067】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、河川、湖沼、海洋などから浚渫された泥土等の含水土砂を脱水処理し、有効利用を図る際等に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施形態の概略図である。
【図2】充填態様を示す正面図である。
【図3】充填態様を示す平面図である。
【図4】(a)膨張前、(b)膨張後の透水性袋体の例を示す斜視図である。
【図5】袋体取付部の縦断面図である。
【図6】袋体取付部の縦断面図である。
【図7】袋体の注入口部をバッグで絞る形態の概要図である。
【図8】バッグの斜視図である。
【図9】袋体取付部の縦断面図である。
【図10】吸引手段及び袋体取付部の構成図である。
【図11】袋体取付部の縦断面図である。
【図12】吐出口の閉塞機構の縦断面図である。
【符号の説明】
【0070】
1…含水土砂、2…分離除去手段、3…重量計測手段、4…加水手段、5…貯水槽、6…貯留手段、7…計量手段、7C…計量容器、7P…計量ポンプ、7V…出側バルブ、7W…入側バルブ、8…充填手段、8P…充填ポンプ、8L…注入管路、8V…充填バルブ、9…袋体、9i…注入口部、10…バックホウ、11…アーム、12…支持部、12s…スイベル、20…基端側部分、21…先端側部分、30…袋体取付部、40…管状部、41…吐出口、42…拡径部、50…リング部材、60…固定機構、61…雄ネジ部、62…ハンドル、63…ナット部材、64…当接部材、65…固定機構、66…シリンダーの本体部、67…取付金具、68…ピストンロッド、70…逆止弁、71…弁体、72…付勢手段、73…支持軸、74…筒状支持体、75…ブラケット、80…吸引手段、81…吸引口、82…吸引装置、85…可撓性筒体、90…バッグ、100…筒体、101…可撓性筒状体、102…内筒部、103…外筒部、104…環状空間部、105…流路、106…給排口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
含水土砂をポンプにより透水性袋体内に充填し、この袋体内容物のうち水分を袋体外に透過させて脱水する袋詰脱水処理工法において、
前記袋体として、筒状に突出する注入口部を有する袋体を用いるとともに、
前記ポンプに、吐出口とこの吐出口に前記袋体の注入口部を着脱自在に連結する袋体取付部とを有する注入管路を連通させ、前記袋体の注入口部を前記注入管路の袋体取付部に固定して前記充填を行う、
ことを特徴とする袋詰脱水処理方法。
【請求項2】
含水土砂をポンプにより透水性袋体内に充填し、この袋体内容物のうち水分を袋体外に透過させて脱水する袋詰脱水処理工法において、
前記袋体として、筒状に突出する注入口部を有する袋体を用いるとともに、
前記袋体内への充填を停止するに際して、前記ポンプを停止するとともに、前記注入口部を絞ることにより、注入口部内の含水土砂を袋体内に押し入れるとともに注入口部を閉じ、しかる後に袋体とポンプとの接続を解除する、
ことを特徴とする袋詰脱水処理方法。
【請求項3】
前記袋体内への充填を停止するに際して、前記注入口部を絞った後、前記ポンプと前記袋体とを繋ぐ経路の途中から吸引を行いつつ、袋体とポンプとの接続を解除する、請求項2記載の袋詰脱水処理方法。
【請求項4】
筒状に突出する注入口部を有する透水性袋体内に、その注入口部を介して含水土砂を充填し、袋体内容物のうち水分を袋体外に透過させて脱水する設備において、
含水土砂を圧送するポンプと、前記ポンプに連通された注入管路と、この注入管路に設けられた吐出口と、この注入管路の吐出口に袋体の注入口部を着脱自在に連結する袋体取付部とを備えた、
ことを特徴とする袋詰脱水処理設備。
【請求項5】
前記袋体取付部は、前記注入管路外面において吐出口よりも基端側に設けられた、先端側に向かうにつれて外径が漸次増加する拡径部と、この拡径部を取り囲むように通されるとともに、拡径部の最大径よりも小さくかつ最小径よりも大きい内径を有するリング部材と、前記リング部材を前記拡径部の最大径側に押し付ける固定機構とを有し、
前記注入口部を前記注入管路外周面と前記リング部材の内周面との間で挟持固定するように構成されている、
請求項4記載の袋詰脱水処理設備。
【請求項6】
前記固定機構が、前記リング部材を前記押し付けの方向およびその逆方向に沿って往復駆動するシリンダーである、請求項5記載の袋詰脱水処理設備。
【請求項7】
前記注入口部を絞って閉じる手段を備えた、請求項4〜6のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【請求項8】
前記注入口部の周囲を取り囲むように配される膨縮可能なバッグと、このバッグ内に流体を加圧供給する流体供給装置とを備えており、前記バッグの膨張により前記袋体の注入口部が絞られて閉じられるように構成されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【請求項9】
前記吐出口において、吐出口先端を開閉する弁体と、この弁体を常に閉状態に付勢する付勢手段とからなる逆止弁が設けられている、請求項4〜8のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【請求項10】
前記注入管路に吸引口が設けられ、この吸引口に吸引装置が接続されている、請求項4〜9のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。
【請求項11】
前記吐出口に可撓性筒体が連結されており、前記吸引装置の吸引力より前記可撓性筒体が潰れて閉塞するように構成されている、請求項10記載の袋詰脱水処理設備。
【請求項12】
前記吐出口に筒体が取り付けられ、
可撓性筒状体の一端が他端側に折り返されて、内筒部と外筒部とを有する二重筒状に形成されるとともに、この二重筒状の可撓性筒状体の一端及び他端が前記筒体に固定され、
さらに、前記内筒部と外筒部との間の環状空間部に加圧減圧手段が接続されている、請求項4〜10のいずれか1項に記載の袋詰脱水処理設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−203231(P2007−203231A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26643(P2006−26643)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000112196)株式会社ピーエス三菱 (181)
【出願人】(391000508)大容基功工業株式会社 (6)
【出願人】(000117135)芦森工業株式会社 (447)
【Fターム(参考)】