説明

裁断機

【課題】プラスチック材料及び/またはポリマーに対して低い強度の新たな切削及びフライス加工を行う機械を提供する。
【解決手段】カットされるプラスチック材料2が置かれる少なくとも一の動作型の切削テーブル1と、複数の下部の電磁石3及び複数の上部の電磁石4と、強磁性の球体5と、マイクロ波を放射する手段6と、コンピューター数値制御手段7と、を含む裁断機に関する。この機械は、熱溶解によってプラスチック材料をカットする球体5の使用に基づいており、該球体は、磁気手段によって空間中で制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の目的)
本発明の目的は、プラスチック材料及び/又はポリマーに対して低い強度の新たな切削及びフライス加工(milling)を行う機械を提示することである。この機械は、溶解によって上記の材料をカットし、かつ、磁気手段によって空間で制御される、熱ボール(hot ball)の使用に基づく。それは、主としてプラスチックの製造及び変形の産業分野での使用を意図しており、特に、実物大模型(mock−up)及び試作(prototyping)の分野で有用である。
【背景技術】
【0002】
(最先端技術)
現在の最先端技術において、コンピュータ数値制御(CNC)フライス盤は、3,4及び5軸を備えたものが知られており、このような機械では特定のモデルの迅速で正確な加工を可能にする。
【0003】
これらの機械の主な欠点は、以下のように要約することができる:
− 材料が浪費されること。
− 加工が繰り返されること、すなわち、材料に対して異なる通過(パス)を遂行する必要があること。
− 単一片の前側(positive)と後側(negative)を同時に遂行する能力が無いこと。
− ストップ(stop)(機械加工できる軸から目に見えないエリア)及び/又は引き抜き(drawing)(上部からアクセスすることができない垂直未満の負の角)を備えた特別仕様型を実行する能力が無いこと。
【0004】
磁気浮上システム、及びこれらの要素を、いくつかの用途、特に電動機のような輸送(磁気浮上輸送手段)においてコントロールするための手段も知られている。しかしながら、当業者である発明者らは、以下に記述された本発明の存在に気付いていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(発明の詳細な説明)
本発明の裁断機の目的は、前述の欠点を軽減することを提示するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この機械は、少なくとも下記の要素を含む。
− カットされる部品が固定される機械の一部である、1つの動作型の切削テーブル(1)。そして、このテーブルは、さらに次のものを含む。
o 1つの基礎;
o 柱状(prismatic)のガイド;
o ポジション・センサー;
o 対応する変速装置(variator)を備えた複数の電動機。
− 切削用の強磁性の球体を空間中に固定することを担当する部分である、複数の下部の電磁石及び複数の上部の電磁石。そして、これら電磁石は、少なくとも2つの独立した変速装置により制御される少なくとも1つの電動機を同様に含み;そして、これらの電磁石は、動作型の切削テーブルに対して上部及び下部のそれぞれの箱に含まれる。
− 強磁性の球体。
− 少なくとも1のコンピューター数値制御変速装置(variator)によってコントロールされる、マイクロ波を放射する手段。
− コンピューター数値制御手段。
ここで、複数の下部の電磁石及び複数の上部の電磁石は、実質的に球状の様態で分配され、その電界強度はコンピューター数値制御手段によって制御される。
【0007】
電磁石によって、磁界の作用により、強磁性の球体を空間中に及び切削テーブル上で固定することが可能であり、強磁性の球体は、例えば発泡スチロール、ポリウレタンなどのようなプラスチック材料を、熱の作用で切削(cut)することを担当する。
【0008】
動作型の切削テーブルは、非磁性及び非熱伝導性の材料によって形成される。
【0009】
強磁性の球体は、コンピューター数値制御により制御されるマイクロ波を放射する手段によって、75℃以上180℃以下の温度に加熱されるだろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の利点が得られる:
− 同じ部品の前側と後側を同時に同じオペレーションで遂行する可能性。
− チップの浪費を0%近くにして、原材料の実行が最適化され、さらに、これにより環境汚染を無にすること。
− 操作者に関して無害であること。
− 作業のデッド・スポットが無くなること。
− 曲がった穴開け(ドリル)を行なう可能性。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(発明の好ましい実施例)
添付図面の中で観察することができるように、本発明の裁断装置は、少なくとも、
− カットされるプラスチック材料(2)が置かれる、一の動作型の切削テーブル(1);
− 複数の下部の電磁石(3)及び複数の上部の電磁石(4);
− 強磁性の球体(5);
− マイクロ波を放射する手段(6);
− コンピューター数値制御手段(7);
を含み、この内、複数の下部の(3)及び上部の(4)電磁石は、強磁性の球体(5)を空間中に固定し、また、強磁性の球体はマイクロ波を放射する手段(6)によって加熱され、さらに、プラスチック材料(2)の切削が熱溶解によって行われる。
【0012】
複数の上部の(4)及び下部の(3)電磁石は、実質的に球状の様態で分配され、かつ、上部の(4)及び下部の(3)電磁石における磁界の強度は、コンピューター数値制御手段(7)によってさらに制御される。
【0013】
強磁性の球体(5)は、75℃以上180℃以下の温度であり、マイクロ波を放射する手段(6)は、コンピューター数値制御手段(7)によってさらに制御される。
【0014】
強磁性の球体(5)は、好適な実施形態では切歯(51)を備えており、別の好適な実施形態では、それが滑らかになっている。
【0015】
動作型の切削テーブル(1)は、非磁性かつ非熱伝導性の材料で作られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
一連の図面は、より良い理解において本発明を支援し、また、制限されない例として説明される本発明の実施形態と明確に関係するものであり、以下に極めて簡潔に説明される。
【0017】
【図1】裁断機を示す図である。
【図2】プラスチック上の強磁性の球体の切削についての詳細を示す図である。
【図3】裁断機の一部を形成する電磁石の詳細を示す図である。
【図4】強磁性の球体の詳細を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カットされるプラスチック材料(2)が置かれる一の動作型の切削テーブル(1)と、
複数の下部の電磁石(3)及び複数の上部の電磁石(4)と、
強磁性の球体(5)と、
マイクロ波を放射する手段(6)と、
コンピューター数値制御手段(7)と、を含み、
前記複数の下部の電磁石(3)と上部の電磁石(4)は、強磁性の球体(5)を空間中に固定し、前記強磁性の球体は、前記マイクロ波を放射する手段(6)によって加熱され、プラスチック材料(2)の切削が熱溶解によって行われる
ことを特徴とする裁断機。
【請求項2】
前記複数の上部の(4)及び下部の(3)電磁石は、実質的に球状の様態で分配されることを特徴とする請求項1記載の裁断機。
【請求項3】
前記上部の(4)及び下部の(3)電磁石における磁界の強度は、コンピューター数値制御手段(7)によって制御されることを特徴とする請求項2記載の裁断機。
【請求項4】
前記強磁性の球体(5)は、75℃以上180℃以下の温度であることを特徴とする請求項1記載の裁断機。
【請求項5】
前記マイクロ波を放射する手段(6)は、コンピューター数値制御手段(7)によって制御されることを特徴とする請求項1及び4記載の裁断機。
【請求項6】
前記強磁性の球体(5)は、切歯(51)を備えたことを特徴とする請求項1記載の裁断機。
【請求項7】
前記動作型の切削テーブル(1)は、非磁性かつ非熱伝導性の材料で作られたことを特徴とする請求項1記載の裁断機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−264936(P2008−264936A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−111701(P2007−111701)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【出願人】(507132776)
【出願人】(507132787)
【Fターム(参考)】