説明

装着式動作補助装置

【課題】本発明は消費電力が小さく、小型化及び軽量化された装着式動作補助装置を提供することを課題とする。
【解決手段】装着式動作補助装置10は、発生部20と、回転軸30と、弾性部材40と、コイル50と、補助力制御部60と、第1結合部材70と、第2結合部材80とを備えている。弾性部材40は、回転軸30とケース22との相対回転により弾性力を蓄積する。また、力発生部20では、装着者の足が屈曲状態から伸長状態に動作する過程で弾性部材40の弾性力が回転軸30を回転させる駆動力(補助力)となって伝達される。切替スイッチ110をオンに切替えると、コイル50が励磁されて磁気粘性流体100が固化されるため、回転軸30及び弾性部材40が静止状態に保持される。また、コイル50の磁場によって保持された弾性部材40の弾性力は、切替スイッチ110をオフに切替えてコイル50への電流をゼロに切替えることで、開放される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は関節の保持及び動作補助を行なうよう構成された装着式動作補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、歩行動作を補助する装着式動作補助装置としては、モータを有する動作補助具を足に装着して膝関節の動作を補助する装着式動作補助装置が開発されている(特許文献1参照)。
【0003】
この装着式動作補助装置は、装着者の意思に基づいて発生する生体電位を検出し、この生体電位信号からモータを制御する制御信号を生成する構成であるので、動作補助具の駆動力を自分の筋力と同じように足に伝達することが可能になる。
【0004】
また、別の装着式動作補助装置としては、足首に装着された状態で歩行する際に足首の動きをモータに駆動される永久磁石が磁気粘性流体の流動を拘束して足首の角度が固定されるものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
特許文献2に記載された装置は、装着者が歩行する際に、当該装置を装着した方の足が着地して足の裏に配された荷重スイッチにより荷重が検出されているとき、永久磁石がシリンダ体の磁気粘性流体を励磁しない位置に退避しており、シリンダ室へ流出入する磁気粘性流体は自由に流動し、足首より下部に固定された下部構成体は、足首より上部の脛部分に固定された上部構成体に対して屈曲でき、着地した瞬間から体重の移動に伴って徐々に上部構成体の屈曲角度が深まる動きが可能になる。
【0006】
また、足を踏み出そうとして足が地面から離れると、荷重スイッチが荷重を検知しないため、サーボモータが回転駆動されてアーム先端に設けられた永久磁石をシリンダ体の堰部に接近させ、磁気粘性流体を励磁して硬直させる。この状態になると、磁気粘性流体の流れが遮断され、下部構成体を介して足首の角度がロックされた状態を保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−95561号公報
【特許文献2】特開2006−87559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に記載された装着式動作補助装置では、モータの駆動力をフレームなどの金属部材を介して装着者の足に伝達する構成であり、且つモータを支持するフレームの強度を確保する構成とするため、装置全体が大掛かりな構成になっており、さらには歩行動作に伴う各モータによる電力消費が大きいので、バッテリの消耗が早く、歩行時間が制限されるという問題がある。
【0009】
また、特許文献2では、装着者の足に荷重が作用していないときにサーボモータを駆動してシリンダ体の堰部に永久磁石を近接させることで、永久磁石の磁場により磁性粘性流体を固化するため、足の動きに合わせてサーボモータを駆動する必要があり、バッテリの消耗が早く、歩行時間が制限されるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決した装着式動作補助装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
(1) 本発明は、関節の動作方向に回転動作方向が一致するように装着され、内部に磁気粘性流体が充填された力発生部と、
一端が前記力発生部に挿通され、他端が前記力発生部より外部に突出された回転軸と、
前記力発生部に収納され、前記回転軸を回転方向に付勢する弾性部材と、
前記力発生部の内部に収納されたコイルと、
前記コイルへ通電される電流をオンまたはオフに切替える補助力制御手段と、
前記回転軸の他端を前記関節の基部側または可動側の何れか一方に結合させる第1結合部材と、
前記力発生部を前記関節の基部側または可動側の何れか他方に結合させる第2結合部材と、
を備えたことを特徴とする。
(2) 本発明は(1)に記載の装着式動作補助装置であって、前記コイルは、前記力発生部の内部の前記回転軸と同軸的となる位置に、前記環状の内周側に挿通される前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に磁場が形成されるように配置されたことを特徴とする。
(3) 本発明は、(1)または(2)に記載の装着式動作補助装置であって、前記弾性部材は、前記関節の動作に伴う前記回転軸の回動に応じた弾性力を蓄積され、前記コイルへの通電がオンにされることで前記コイルの磁場により前記磁気粘性流体が固化されると共に、弾性力を保持した状態に維持されることを特徴とする。
(4) 本発明は、(1)乃至(3)の何れかに記載の装着式動作補助装置であって、の前記弾性部材は、前記関節の動作に伴う前記回転軸の回動に応じた弾性力を蓄積され、前記コイルへの通電がオフにされることで弾性力を前記関節の補助力として付与することを特徴とする。
(5) 本発明は、(1)乃至(4)の何れかに記載の装着式動作補助装置であって、前記補助力制御手段は、前記関節の基部側と可動側との回動角度が所望の角度になったときに前記関節の回動動作を保持するために前記コイルに電流を供給して前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に介在する磁気粘性流体を固化することを特徴とする。
(6) 本発明は、関節の動作方向に回転動作方向が一致するように装着され、内部に磁気粘性流体が充填された力発生部と、
一端が前記力発生部に挿通され、他端が外部に突出する回転軸と
前記力発生部に収納され、前記回転軸を回転方向に付勢する弾性部材と、
前記力発生部の内部に収納されたコイルと、
前記コイルへ通電される電流値をオンまたはオフに切替える補助力制御手段と、
前記回転軸の他端を前記関節の基部側または可動側の何れか一方に結合させる第1結合部材と、
前記力発生部を前記関節の基部側または可動側の何れか他方に結合させる第2結合部材と、
を備え、
前記関節を屈曲する動作過程で前記弾性部材が弾性変形して弾性力を蓄積し、前記関節を伸長する動作過程で前記弾性部材の弾性力を前記関節の動作を補助する補助力として付与することを特徴とする。
(7) 本発明は、(6)に記載の装着式動作補助装置であって、前記コイルは、前記力発生部の内部に前記回転軸と同軸的となる位置に環状に巻回され、前記環状の内周側に挿通される前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に磁場が形成されるように配置されたことを特徴とする。
(8) 本発明は、(6)または(7)に記載の装着式動作補助装置であって、前記補助力制御手段は、前記関節の動作に伴う前記関節の基部側と可動側との回動角度に応じて前記コイルに供給される電流値を変化させて前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に介在する磁気粘性流体の粘性抵抗を調整して前記補助力を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、磁気粘性流体が充填された力発生部の内部にコイルを収納させ、コイルへの電流をオンまたはオフに切替えることで、関節を動作させないときはコイルからの磁場の作用により磁気粘性流体を固化させて弾性部材の弾性力を保持して回転軸の回動を制限させることが可能になり、またコイルへの電流をオフにすることで弾性部材の弾性力を開放して回転軸を回動させるように切替えることが可能になるので、構成の簡素化、小型化及び軽量化を図れる。また、コイルに供給される電流が小さくて済むので、小さなバッテリで長時間の間、回転軸を停止状態に保持したり、または弾性部材の弾性力により回転軸を回動させるように切替えることができる。
【0013】
また、本発明によれば、回転軸に対する磁気粘性流体による剪断抵抗をコイルへの電流値によって制御することが可能になり、関節を動作させないときはコイルからの磁場の作用により磁気粘性流体を固化させて弾性部材の弾性力を保持して回転軸の回動を制限させたり、あるいは歩行動作のような関節の動作に合わせて弾性部材の弾性力の蓄積及び弾性力による回動角度を制御することが可能になり、構成の簡素化、小型化及び軽量化を図れると共に、コイルに供給される電流が小さくて済むので、小さなバッテリで長時間の間、回転軸を停止状態に保持したり、回転軸を任意のタイミングで所定角度回動させるように制御させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による装着式動作補助装置の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】装着式動作補助装置の構成を示す斜視図である。
【図3A】装着式動作補助装置が装着された装着者が椅子に座った状態を示す図である。
【図3B】装着式動作補助装置が装着された装着者が立ち上がった状態を示す図である。
【図3C】装着式動作補助装置が装着された装着者が歩行する動作状態を示す図である。
【図4】力発生部の構成を示す縦断面図である。
【図5A】磁力粘性流体の流動状態を示すA部の断面図である。
【図5B】力発生部のコイルの磁場による磁力粘性流体の固化状態を示すA部の断面図である。
【図6】力発生部の弾性部材の取付構造を示す平面図である。
【図7】力発生部の数学モデルを示す図である。
【図8】力発生部のコイルが励磁された際の磁場を形成する磁力線を模式的に示す図である。
【図9A】力発生部のコイルに通電された電流を0.3Aとした場合の磁束密度の分布を模式的に示す図である。
【図9B】力発生部のコイルに通電された電流を1.0Aとした場合の磁束密度の分布を模式的に示す図である。
【図10】コイル電流と降伏応力との関係を示す実験結果のグラフである。
【図11】装着式動作補助装置の変形例1を示す縦断面図である。
【図12】変形例1の制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】装着式動作補助装置の変形例2を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は本発明による装着式動作補助装置の一実施例を示す縦断面図である。図2は装着式動作補助装置の構成を示す斜視図である。図1及び図2に示されるように、装着式動作補助装置10は、膝関節の動作及び停止状態を補助する装置であり、力発生部20と、回転軸30と、弾性部材40と、コイル50と、補助力制御部60と、第1結合部材70と、第2結合部材80とを備えている。
【0017】
力発生部20は、装着者自身の動作を利用して弾性力を蓄積し、蓄積された弾性力を補助力として装着者に付与するパッシブ機構となる構成である。そのため、力発生部20は、アクティブ機構のように重くて、大きなスペースを必要とするモータが設けられておらず、省電力化と共に小型化及び軽量化が促進されている。
【0018】
また、力発生部20は、装着者の膝関節の動作方向に回転動作方向が一致するように装着され、密閉構造とされたアルミ合金製のケース22の内部に回転軸30、弾性部材40、コイル50が収納されると共に、磁気粘性流体100が充填されている。磁気粘性流体100は、少なくともケース22の内部に収納されたコイル50の内周と回転軸30の外周との間に形成された環状の間隙(堰)24に充填されている。
【0019】
磁気粘性流体(Magneto-Rheological Fluid)100は、機能性流体の一種であり、コイル50から発生する磁場の強さにより流体の粘性などのレオロジー特性が変化する流体である。磁気粘性流体100は、例えば、オイルなどの粘性流体中に鉄などの強磁性微粒子(直径10μm程度)が混合されており、外部からの磁場がない場合は、各微粒子が分散しており、上記間隙24を移動可能な流動状態になっている。
【0020】
一方、磁気粘性流体100は、外部から磁場を与えた場合、流体中に分散していた強磁性微粒子が磁束方向に沿って鎖状に連結され、流体の流れを制限する可変絞りを形成する。このように連結された強磁性微粒子による可変絞りは、流体の流れに抵抗するため、磁気粘性流体100の粘度が変化する。従って、外部からの磁場による強磁性微粒子の変化は、可逆的であり、磁場の強さを変化させることにより、可変絞りを形成する微粒子の割合が変化して磁気粘性流体100の粘度や降伏応力を調節することが可能になる。
【0021】
回転軸30は、膝関節の回動中心と一致するようにケース22の中央に挿通されている。また、回転軸30は、一端(基部)が力発生部20の内部中央に挿通され、他端(先端部)が力発生部20の外部に突出しており、両端部がケース22の内部に保持された軸受32、34により回転可能に支持されている。
【0022】
弾性部材40は、力発生部20のケース22内に収納されたトーションバネからなり、回転軸30を回転方向に付勢するように設けられている。また、弾性部材40は、例えば、回転軸30の外周に巻装されており、回転軸30とケース22との相対回転により弾性変形することでばね力を蓄積する。また、力発生部20は、装着者の足が屈曲状態から伸長状態に動作する過程で弾性部材40のばね力が回転軸30を回転させる駆動力(補助力)として伝達されるように構成されている。
【0023】
補助力制御部60は、例えば、装着者の腰ベルトなどに取り付けられており、切替スイッチ110、制御装置120、バッテリ130を有する。また、補助力制御部60から引き出された電線62は、ケース22の外周に埋め込まれた雌コネクタ26に接続される雄コネクタ64を有する。尚、雌コネクタ26は、ケース22の取付孔に圧入され、ケース22内の磁気粘性流体100が流出しないように液密にシールされている。
【0024】
切替スイッチ110は、装着者自身が切替操作する手動操作手段であり、オンに操作されると、バッテリ130からの電流をコイル50へ供給し、コイル50の磁場により上記環状の間隙24における磁気粘性流体100を粘性抵抗が高まるように変化させる。また、切替スイッチ110をオフに操作することで、コイル50が消磁されて上記環状の間隙24における磁気粘性流体100を流動状態に切替えることができる。
【0025】
制御装置120は、バッテリ130の消費電力、充電率、充電の要否等の演算処理を行なうと共に、例えば、バッテリ充電率が20%以下に低下すると警告音または警告灯により装着者Xに充電時期またはバッテリ交換時期であることを報知する。また、バッテリ130は、非充電式の単三電池または充電式電池からなり、コイル50を励磁するときに電流(例えば、0.3A〜0.4A)が消費されるため、駆動トルクを発生させるためのモータを駆動させる場合よりも大幅に消費電力が低下しており、電池寿命が延長されている。また、バッテリ130の数も少なくて済むので、省スペース化及び軽量化の点でも有利である。
【0026】
従って、コイル50は、補助力制御部60からの通電により励磁され、あるいは消磁されることで弾性部材40の弾性力を保持したり、回転軸30に弾性部材40の弾性力を伝達することができるので、補助力制御部60と共に、弾性力保持機構を構成している。また、コイル50は、切替スイッチ110のオンまたはオフによって間隙24における磁気粘性流体100による可変絞りが遮断または開放に切り替わるクラッチ機構のように作動するように設けられている。
【0027】
第1結合部材70は、力発生部20のケース22の裏面に固定された板状のブラケットであり、樹脂ベルトからなる締結ベルト72が取り付けられている。締結ベルト72は、装着者の腿(膝関節の基部側)と第1結合部材70とを固定するための締結部材であり、装着者の腿の外周にがたつきの無い密着状態で両端部が結合される。
【0028】
第2結合部材80は、クランク形状に曲げられたブラケットであり、回転軸30の端部が結合される結合部81と、樹脂ベルトからなる締結ベルト82が取り付けられる取付部84とを有する。締結ベルト82は、装着者の脛(膝関節の可動側)と第2結合部材80とを固定するための締結部材であり、装着者の脛の外周にがたつきの無い密着状態で両端部が結合される。
【0029】
図3Aは装着式動作補助装置が装着された装着者が椅子に座った状態を示す図である。図3Aに示されるように、装着式動作補助装置10が装着された装着者Xが椅子160に座った状態では、装着者Xの膝関節の回動角度(第1結合部材70と第2結合部材80との相対回動角度)がほぼ直角(例えば、80度〜100度)になっており、座る際の体重移動により弾性部材40が圧縮荷重を受けてばね力を蓄積した状態に弾性変形される。
【0030】
このとき、装着者Xは、椅子160に座った状態で切替スイッチ110をオンに操作して力発生部20の間隙24に充填された磁気粘性流体100を固化させて回転軸30を制動して回転動作を制限する。これにより、装着式動作補助装置10は、回動を規制されたロック状態となるため、装着者Xが椅子160に座っていなくても膝関節を90度に曲げた姿勢を保持することができる。すなわち、装着式動作補助装置10は、切替スイッチ110がオンに操作された時点で、膝関節の回動角度を保持するようにロックされるため、そのときの装着者Xの姿勢に拘わらず膝関節が回動しないように保持して装着者Xの筋力の負担を軽減することが可能になる。
【0031】
図3Bは装着式動作補助装置が装着された装着者が立ち上がった状態を示す図である。図3Bに示されるように、装着者Xは椅子160から立ち上がる直前に切替スイッチ110をオフに操作して力発生部20の間隙24に充填された磁気粘性流体100を流動化させて回転軸30を回転方向に付勢する弾性部材40の弾性力(補助力)を開放して回転軸30の回転力が第2結合部材80に伝達されると共に、その反力がケース22を介して第1結合部材70に伝達される。その結果、装着者Xは、膝関節を90度に曲げた屈曲状態からほぼ180度に伸ばした伸長状態に回動させる際に、装着式動作補助装置10の弾性部材40のばね力(弾性力)を補助力として立ち上がることができる。
【0032】
図3Cは装着式動作補助装置が装着された装着者が歩行する動作状態を示す図である。図3Cに示されるように、装着者Xは、歩行動作を行なう際、膝関節が曲げられる過程で回転軸30を回転方向に付勢する弾性部材40の弾性力(ばね力)が蓄積され、膝関節が伸長される過程で弾性部材40の弾性力(ばね力)が回転軸30を回転方向に作用して膝関節を伸ばして地面を蹴る押出力を補助する補助力として作用させることができる。
【0033】
図4は力発生部の構成を示す縦断面図である。図4に示されるように、力発生部20は、ケース22の内部に、環状に巻回されたコイル50を収納保持するボビン52と、ボビン52の外側を囲むように形成されたヨーク140とを有する。
【0034】
コイル50は、内周側及び軸方向の両面がアルミ合金等の非磁性材からなるボビン52に囲まれているので、磁気粘性流体100と接触しないように気密構造で保護されている。
【0035】
ヨーク140は、縦断面形状がコ字状となるように形成されており、コイル50の軸方向の両面及び外周側を囲むと共に、コイル50の内側を露出させるように軸方向に貫通する貫通孔を有する。この貫通孔の内周縁140a、140bは、回転軸30の外周に近接した状態で対向する。
【0036】
ヨーク140の上面側には、樹脂製の円盤状部材150が保持されている。そして、円盤状部材150の上面には、弾性部材40が取り付けられている。また、円盤状部材150の下面側において、ケース22や回転軸30との各隙間は、シール部材によって液密にシールされており、磁気粘性流体100が間隙24からケース22の外部に流出しない構造になっている。
【0037】
回転軸30及びヨーク140は、炭素鋼などの磁性材により形成されており、コイル50に電流が流されて励磁された際の磁力線が通過する磁路を構成している。そのため、磁気粘性流体100が充填された間隙24には、コイル50が励磁されたときの磁束Mfがヨーク140内に高密度に形成されるため、ヨーク140の内周縁140a、140bと回転軸30の外周との近接部分A(図4中、○印で示す)の磁場が集中的に強くなる。その結果、ヨーク140の内周縁140a、140bと回転軸30の外周との間に滞留する磁気粘性流体100に含まれる強磁性微粒子は、強い磁場により瞬時に連結された固化状態に変化する。
【0038】
尚、間隙24は、コイル50による磁場による磁気粘性流体100の結合強度をより高めるため、磁気粘性流体100の流動を阻害しない範囲でできだけ小さい寸法(例えば、強磁性微粒子が自由に通過可能な0.1mm〜0.3mm程度)に設定することが望ましい。
【0039】
図5Aは磁力粘性流体の流動状態を示すA部の断面図である。図5Bは力発生部のコイルの磁場による磁力粘性流体の固化状態を示すA部の断面図である。
【0040】
図5Aに示されるように、コイル50を励磁しない場合、磁気粘性流体100が流動状態にあるので、回転軸30にかかる抵抗は弾性部材40の弾性力(ばね力)のみである。従って、外力(装着者Xの動作による力)によって回転軸30を所定角度回動させた後、外力が取り除かれると弾性部材40の弾性力FAによって回転軸30が動作前の状態に復帰する。
【0041】
図5Bに示されるように、コイル50に電流を流して励磁した場合、ヨーク140の内周縁140a、140bと回転軸30との間において、磁気粘性流体100の強磁性微粒子が連結されているので、磁気粘性流体100の剪断抵抗により回転軸30に回転させようとする外力(装着者Xの動作による力)が作用しても外力による回転方向と反対方向の抵抗力が発生する。そのため、回転軸30は、回転せず、ケース22に対して制動(ロック状態)されている。
【0042】
また、回転軸30が外力によって弾性部材40が弾性変形している状態で切替スイッチ110をオンに切替えると、コイル50からの磁場によって磁気粘性流体100が固化されるため、外力が除かれても弾性部材40の弾性力FAと磁気粘性流体100の剪断力FBとが打消しあうことで回転軸30の回動角度に拘わらず回転軸30及び弾性部材40が静止状態に保持される。
【0043】
また、コイル50の磁場によって保持された弾性部材40の弾性力は、切替スイッチ110をオフに切替えてコイル50への電流をゼロに切替えることで、開放される。これにより、回転軸30は、弾性部材40の弾性力FAの作用方向に回動して元の動作前の角度位置に戻る。従って、装着者X自身の判断で切替スイッチ110をオンまたはオフに切替えることにより、弾性部材40の弾性力FAを任意のタイミングで回転軸30の回転力として出力することが可能になる。
【0044】
図6は力発生部の弾性部材の取付構造を示す平面図である。図6に示されるように、弾性部材40は、トーションバネからなり、コイル部分が回転軸30の外周に巻回されるように取り付けられている。また、弾性部材40の一端42は、ケース22内に収納された円盤状部材150に設けられた掛止部152に掛止されている。円盤状部材150は、中央の貫通孔が回転軸30の外周に対応する非円形状に形成されて回転軸30に係合しており、回転軸30と共に回動可能に設けられている。
【0045】
また、弾性部材40の他端44は、ケース22の内壁に固定されたストッパ部29に当接している。そのため、回転軸30が外力によってC方向に回動すると、円盤状部材150もC方向に回動して弾性部材40を弾性変形させる。
【0046】
弾性部材40の弾性力(ばね力)は、掛止部152をD方向に付勢しているので、コイル50への電流がゼロになって磁気粘性流体100による回転軸30に対する制動(剪断抵抗力)が無くなると、回転軸30をD方向に回動させて元の回動角度に復帰させる。
【0047】
また、弾性部材40は、ケース22の収容スペースに応じて線材の巻径、巻数、回動角度等を任意に選択することで、回転軸30に作用させる弾性力及び回転軸30の回動角度を設定することができる。
【0048】
また、力発生部20は、上記のように同じケース22内に回転軸30、弾性部材40、コイル50をコンパクトに収納させる構造であるので、大幅な小型化及び軽量化が図られている。
【0049】
図7は力発生部の数学モデルを示す図である。図7において、Jは回転軸30の慣性モーメント、cは減衰係数、kは弾性部材40のばね定数、Nは外力のモーメントである。
【0050】
cT(I)は、磁気粘性流体100の粘性による剪断モーメント、T(I)は磁気粘性流体100とヨーク140及び回転軸30の接触面との摩擦力である。Iはコイル50に流す電流値である。
【0051】
ここで、ケース22と回転軸30との間におけるシール部材及び軸受32、34などによる摩擦力を無視すると、力発生部20の回転系の運動方程式は、次式のように表せる。
J(dθ/dt)+Cr(dθ/dt)+(kθ+T(I))=N・・・(式1)
Cr=c+cT(I)・・・(式2)
コイル50の電流値によって剪断モーメントcT(I)、摩擦力T(I)の値は変化する。また、コイル50への電流値が高くなるに従って剪断モーメントcT(I)の値も大きくなり、系の減衰力は高まる。
【0052】
また、電流値Iの値が大きくなると、摩擦力T(I)の値も大きくなり、外力のモーメントNや弾性部材40の弾性力に反発する大きな摩擦力が発生する。この減衰力と摩擦力との相対関係により弾性部材40の回転方向の弾性力の保持が可能になる。
【0053】
ここで、上記コイル50に電流を流して励磁させたときの磁場の変化について説明する。図8は力発生部のコイルが励磁された際の磁場を形成する磁力線を模式的に示す図である。図8に示されるように、有限要素法を用いた磁力線図の解析結果により、磁力線は間隙24において、ヨーク140の上部内周縁140a→磁気粘性流体100→回転軸30→磁気粘性流体100→ヨーク140の下部内周縁140bを通過するループを描いており、ヨーク140の内周側140a、140bと回転軸30との磁極間を流れる磁気粘性流体100に磁場が印加されていることが分かる。
【0054】
次に、力発生部20における磁束密度分布の解析結果について説明する。
【0055】
図9Aは力発生部のコイルに通電された電流を0.3Aとした場合の磁束密度の分布を模式的に示す図である。図9Bは力発生部のコイルに通電された電流を1.0Aとした場合の磁束密度の分布を模式的に示す図である。尚、磁束密度の分布は、実際には解析装置のモニタにカラーで磁束密度の変化が各色の違いによって表示されているが、図9A、図9Bにおいては、簡易的にモノクロ濃淡で示しており、濃い領域が薄い領域よりも磁束密度が高いことを示している。
【0056】
図9A、図9Bに示されるように、磁束密度分布の解析結果によると、ヨーク140の内周側と回転軸30との磁極間を流れる磁気粘性流体100にかかる磁束密度は、コイル電流が0.3A(アンペア)のとき約0.6T(テスラ)であることを示しており、コイル電流が1.0A(アンペア)のときた約0.85T(テスラ)であることを示している。
【0057】
また、コイル電流が0.3A、1.0Aの何れもヨーク140の上部内周縁140aと回転軸30との間の磁束密度が僅かに大きいことが分かる。これは、ヨークの上部と下部とで周囲の構造の違いによるものであり、ヨーク140の上部では磁力線がわずかに上方の磁気粘性流体100へ拡散している。
【0058】
一方、ヨーク140の下部では、内側が非磁性材料であるアルミ合金により形成されたボビン52が設けられ、外側がアルミ合金により形成されたケース22に囲まれているので、磁力線がヨーク140の外側に拡散しにくい構造になっている。
【0059】
しかしながら、ヨーク140の上部と下部との磁束密度の差は、ヨーク140の内周縁140a、140bと回転軸30との間の磁束密度に比べて小さいので、磁気粘性流体100に印加される磁場への影響は、比較的小さくて済み、弾性力保持には殆ど影響しないものと考えられる。
【0060】
次にコイル電流に応じた降伏応力の変化について説明する。
【0061】
図10はコイル電流と降伏応力との関係を示す実験結果のグラフである。図10に示されるように、本実施例の力発生部20において、コイル電流が0.5A(アンペア)のとき、磁気粘性流体100の降伏応力は約40kPaとなることが分かる。また、コイル電流を0〜1.5A(アンペア)の範囲で調整すると、磁気粘性流体100の降伏応力がほぼ比例して変化することが分かる。
【0062】
また、コイル電流値を0A、0.05A、0.07A、010A、0.12A、0.15Aの計6通りに変化させて各コイル電流に対する保持力を求めてみた。その結果、弾性部材40のばね定数は、8.25N/mmで、最大変位は18mmとして場合、コイル電流が0.05Aのときの保持力は、約20Nとなり、コイル電流が0.15Aのときには保持力が120Nに達することが分かった。これにより、比較的小さな電流で大きな弾性力を保持する構造とすることが可能になると共に、バッテリ130の消費電力の節約、及びバッテリ130の使用可能時間の延長(耐久性の向上)が可能になる。
【0063】
ここで、変形例について説明する。
【0064】
図11は装着式動作補助装置の変形例1を示す縦断面図である。尚、図11において、前述した図1に示す部分と同一部分には、同一符合を付して説明を省略する。
【0065】
図11に示されるように、装着式動作補助装置200は、力発生部20の回転軸30の回動角度を検出する角度センサ210が設けられている。角度センサ210は、回転軸30が外力によって回動すると、ケース22に対する回転軸30の回動角度に応じた検出信号を補助力制御部60に出力する。補助力制御部60は、角度センサ210から出力された検出信号に基づいて装着者Xの姿勢や着座動作、立上がり動作、歩行動作開始、歩行停止等を推測(判定)して力発生部10の外力による弾性力の蓄積タイミング、及び力発生部10による補助力の出力タイミングに応じてコイル50への電流値を制御する電流値制御手段を有する。
【0066】
図12は変形例1の制御処理を説明するためのフローチャートである。図12に示されるように、制御装置120は、S11で電源がオンになると、S12に進み、角度センサ210から出力された検出信号を読み込む。この角度センサ210からの検出信号に基づいて装着者Xの膝関節の回動角度が分かり、角速度から停止状態、歩行動作状態、着席状態、立上がり動作状態の何れかであるかを推測(判定)する。
【0067】
S13では、装着者Xが椅子に着席しているか否かをチェックする。S13において、例えば、膝関節の回動角度が80度〜100度で停止している場合(YESの場合)には、当該装着者Xが着座状態(図3Aを参照)にあると判定し、S14に進む。
【0068】
S14では、力発生部10のコイル50に電流を供給してコイル50の磁場により間隙24に対流する磁気粘性流体100を固化して回転軸30を制動し、弾性部材40の弾性力を保持する。この後は、再びS12に戻り、角度センサ210から出力された検出信号を読み込む。
【0069】
また、S13において、角度センサ210からの検出信号に基づいて装着者Xの膝関節の回動角度が変化した場合(NOの場合)には、S15に進み、装着者Xが椅子から立ち上がったか否かをチェックする。S15において、例えば、装着者Xの膝関節の回動角度が100度以上に変化した場合(YESの場合)には、装着者Xが椅子から立ち上がる動作を開始したものと判定する。
【0070】
続いて、S16に進み、コイル50への電流をゼロにしてコイル50の磁場を消磁し、力発生部10の弾性部材40の弾性力の保持を解除する。これにより、弾性部材40の弾性力が回転軸30を介して装着者Xの膝関節の回動方向に補助力として伝達される。よって、装着者Xは、膝関節を伸ばそうとする筋力と共に、弾性部材40の弾性力(補助力)が付与されることで、着座状態から容易に立ち上がることができる。
【0071】
また、上記S15において、装着者Xが椅子から立ち上がる動作ではない場合(NOの場合)、S17に進み、装着者Xが歩行状態か否かをチェックする。S17において、例えば、膝関節の回動角度が100度〜180度の範囲で連続的に変化した場合(YESの場合)には、装着者Xが歩行状態であると推測する。
【0072】
続いて、S18では、装着者Xの膝関節が屈曲状態から伸長状態に動作するときにコイル50への電流値を徐々に低下させるように変化させて弾性部材40の弾性力を徐々に補助力として伝達させるように補助力の大きさを制御することができる。
【0073】
また、S18で装着者Xの膝関節が伸長状態から屈曲状態に動作するときは、コイル50への電流値を徐々に上昇させるように変化させて弾性部材40の弾性力を徐々に蓄積させるように制御すると共に、磁気粘性流体100の粘性抵抗力(剪断力)によって体重移動に伴う膝関節の負荷を緩衝(ダンパ作用)して装着者Xの歩行動作を支援する。
【0074】
従って、装着者Xが椅子に座った状態のときは、上記S12〜S14の処理を繰り返すことにより力発生部10の弾性力を保持した状態に保ち、装着者Xの膝関節がその状態で固定され、装着者Xの負担を軽減することができる。また、装着者Xが動作開始した場合は、上記S15〜S18の処理を繰り返すことにより、膝関節の回動角度の変化に応じて弾性部材40の弾性力を開放して補助力を伝達したり、膝関節の動作(外力)により弾性部材40を弾性変形させて弾性力を効率良く蓄積することが可能になる。
【0075】
図13は装着式動作補助装置の変形例2を示す図である。図13に示されるように、装着者Xに装着された装着式動作補助装置300は、第2結合部材80の下端が足首の下側まで延在形成されており、且つ下端に足の裏に当接するように内側に直角に曲げられた当接部86が設けられている。
【0076】
このように第2結合部材80は、当接部86が足の裏側と地面との間に介在して装着式動作補助装置300の荷重を支えることができるので、装着者Xの膝で荷重を受けることがなく、装着者Xの負担を軽減することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
尚、上記実施例では、膝関節の回動を補助する場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、肘関節の回動を補助する場合にも本発明を適用することができるのは勿論である。
【0078】
また、上記実施例の弾性部材としては、トーションバネを用いた構成を一例として挙げたが、これに限らず、例えば、トーションバネ以外のばね部材(例えば、コイルバネ、板バネ、空気ばね(ガススプリング)など)を用いても良い。
【符号の説明】
【0079】
10、200、300 装着式動作補助装置
20 力発生部
22 ケース
24 間隙
30 回転軸
32、34 軸受
40 弾性部材
50 コイル
52 ボビン
60 補助力制御部
70 第1結合部材
72、82 締結ベルト
80 第2結合部材
100 磁気粘性流体
110 切替スイッチ
120 制御装置
130 バッテリ
140 ヨーク
150 円盤状部材
160 椅子
210 角度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節の動作方向に回転動作方向が一致するように装着され、内部に磁気粘性流体が充填された力発生部と、
一端が前記力発生部に挿通され、他端が前記力発生部より外部に突出された回転軸と、
前記力発生部に収納され、前記回転軸を回転方向に付勢する弾性部材と、
前記力発生部の内部に収納されたコイルと、
前記コイルへ通電される電流をオンまたはオフに切替える補助力制御手段と、
前記回転軸の他端を前記関節の基部側または可動側の何れか一方に結合させる第1結合部材と、
前記力発生部を前記関節の基部側または可動側の何れか他方に結合させる第2結合部材と、
を備えたことを特徴とする装着式動作補助装置。
【請求項2】
前記コイルは、前記力発生部の内部の前記回転軸と同軸的となる位置に、前記環状の内周側に挿通される前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に磁場が形成されるように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の装着式動作補助装置。
【請求項3】
前記弾性部材は、前記関節の動作に伴う前記回転軸の回動に応じた弾性力を蓄積され、前記コイルへの通電がオンにされることで前記コイルの磁場により前記磁気粘性流体が固化されると共に、弾性力を保持した状態に維持されることを特徴とする請求項1または2に記載の装着式動作補助装置。
【請求項4】
前記弾性部材は、前記関節の動作に伴う前記回転軸の回動に応じた弾性力を蓄積され、前記コイルへの通電がオフにされることで弾性力を前記関節の補助力として付与することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の装着式動作補助装置。
【請求項5】
前記補助力制御手段は、前記関節の基部側と可動側との回動角度が所望の角度になったときに前記関節の回動動作を保持するために前記コイルに電流を供給して前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に介在する磁気粘性流体を固化することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の装着式動作補助装置。
【請求項6】
関節の動作方向に回転動作方向が一致するように装着され、内部に磁気粘性流体が充填された力発生部と、
一端が前記力発生部に挿通され、他端が外部に突出する回転軸と
前記力発生部に収納され、前記回転軸を回転方向に付勢する弾性部材と、
前記力発生部の内部に収納されたコイルと、
前記コイルへ通電される電流値を制御する補助力制御手段と、
前記回転軸の他端を前記関節の基部側または可動側の何れか一方に結合させる第1結合部材と、
前記力発生部を前記関節の基部側または可動側の何れか他方に結合させる第2結合部材と、
を備え、
前記関節を屈曲する動作過程で前記弾性部材が弾性変形して弾性力を蓄積し、前記関節を伸長する動作過程で前記弾性部材の弾性力を前記関節の動作を補助する補助力として付与することを特徴とする装着式動作補助装置。
【請求項7】
前記コイルは、前記力発生部の内部に前記回転軸と同軸的となる位置に環状に巻回され、前記環状の内周側に挿通される前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に磁場が形成されるように配置されたことを特徴とする請求項6に記載の装着式動作補助装置。
【請求項8】
前記補助力制御手段は、前記関節の動作に伴う前記関節の基部側と可動側との回動角度に応じて前記コイルに供給される電流値を変化させて前記回転軸の外周と前記コイル内周との間に介在する磁気粘性流体の粘性抵抗を調整して前記補助力を制御することを特徴とする請求項6または7に記載の装着式動作補助装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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