説明

装飾体およびその製造方法

【課題】生産効率の低下やコストの高騰などを回避しつつ、従来よりも色調の変化を豊かにし、各種模様の立体感や質感などを繊細に表現することができる装飾体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】装飾体10は、看者の視点の変化に対応して色調が変化する偏光基材14と、偏光基材14よりも上面側に積層され、偏光基材14の少なくとも一部の透視を妨げるマスキング層16と、を有して構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾体およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車用の内装部品などの分野においては、内装部品などの形状に成形された成形基材の表面に、木目や大理石などの模様を施すことによって、内装部品などのデザイン性を高める技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1、2には、従来よりも模様に立体感や質感などを与えるために、転写パターンの異なる2種類の装飾印刷層を成形基材に積層する技術が開示されている。また、特許文献3、4には、成形基材に光輝性顔料を練りこんだり、成形基材を複数の着色樹脂材で生成するなど、成形基材自体に加工を施す技術が開示されている。さらに、特許文献5には、成形基材に磁性塗料の塗膜を形成する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平6−166300号公報
【特許文献2】特開平11−348223号公報
【特許文献3】特開2000−71693号公報
【特許文献4】特開2006−224613号公報
【特許文献5】特開平11−348222号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1、2に開示された技術においては、転写パターンの転写操作を2回行う必要があるため、生産効率が悪い上に、コストの低減には限界があった。また転写の場合は膜厚が薄いため、立体感の表現にも一定の限界があるという問題があった。また、上記特許文献3、4に開示された技術においては、成形基材自体に加工を施す必要があるため、コスト高で汎用性がないことに加えて、表面に印刷を施すと、その立体感が埋没しやすいという問題点があった。さらに、上記特許文献5に開示された技術においては、磁力で磁性粉体の一部を一方向に偏向する必要があり、生産効率の向上には限界がある上に、磁性塗料上に転写印刷されるインキ模様によって磁性塗料が埋没してしまい、せっかくの立体感が損なわれてしまうといった問題点があった。
【0005】
また、これらの従来の技術では、装飾印刷層の下層側に模様を形成しようとすると、下層側の模様と装飾印刷層の模様がまちまちとなり、模様の一貫性や関連性を失ってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、生産効率の低下やコストの高騰などを回避しつつ、従来には存在しなかった色調の変化を豊かにし、各種模様の立体感や質感などを繊細に表現することができる装飾体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、看者の視点の変化に対応して色調が変化する偏光基材と、前記偏光基材よりも上面側に積層され、前記偏光基材の少なくとも一部の透視を妨げるマスキング層と、を有して構成されていることを特徴とする、装飾体である。
【0008】
(2)本発明はまた、前記偏光基材は、貝殻や石などの自然物、あるいは、表面の少なくとも一部にライン加工が施された金属材料または非金属材料であることを特徴とする、前記(1)に記載の装飾体である。
【0009】
(3)本発明はまた、前記マスキング層は、前記偏光基材の少なくとも一部を透視不能とする不透過層であることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の装飾体である。
【0010】
(4)本発明はまた、前記マスキング層は、第1の透過率を有する第1のマスキング部と、前記第1の透過率とは異なる第2の透過率を有する第2のマスキング部を有することを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の装飾体である。
【0011】
(5)本発明はまた、前記マスキング層は、第1の厚みを有する第1のマスキング部と、前記第1の厚みとは異なる第2の厚みを有する第2のマスキング部を有することを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の装飾体である。
【0012】
(6)本発明はまた、前記マスキング層の上面に装飾印刷層をさらに有することを特徴とする、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の装飾体である。
【0013】
(7)本発明はまた、前記装飾印刷層に、光輝性顔料が含有されていることを特徴とする、前記(5)に記載の装飾体である。
【0014】
(8)本発明はまた。前記装飾印刷層と前記マスキング層は、前記偏光基材に同時に積層されることを特徴とする、前記(6)または(7)に記載の装飾体である。
【0015】
(9)本発明はまた、色落ちを防止するためのカラーコート層、または表面を保護するためのトップコート層をさらに有することを特徴とする、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の装飾体である。
【0016】
(10)本発明は、看者の視点の変化に対応して色調が変化する偏光基材よりも上面側に、前記偏光基材の少なくとも一部の透視を妨げるマスキング層を積層することを特徴とする、装飾体の製造方法である。
【0017】
(11)本発明はまた、前記偏光基材は、貝殻や石などの自然物、あるいは、表面の少なくとも一部にライン加工が施された金属材料または非金属材料であることを特徴とする、前記(10)に記載の装飾体の製造方法である。
【0018】
(12)本発明はまた、前記マスキング層として、前記偏光基材の少なくとも一部を透視不能とする不透過層を形成することを特徴とする、前記(10)または(11)に記載の装飾体の製造方法である。
【0019】
(13)本発明はまた、前記マスキング層の上に装飾印刷層が形成されることを特徴とする、前記(10)〜(12)のいずれか1項に記載の装飾体の製造方法である。
【0020】
(14)本発明はまた、色落ちを防止するためのカラーコート層、または表面を保護するためのトップコート層をさらに塗布することを特徴とする、前記(10)〜(13)のいずれか1項に記載の装飾体の製造方法である。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る装飾体およびその製造方法によれば、生産効率の低下やコストの高騰などを回避しつつ、従来よりも色調の変化を豊かにし、各種模様の立体感や質感などを繊細に表現することができるという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る装飾体について詳細に説明する。
【0023】
図1(a)は本実施形態に係る装飾体10の略示平面図であり、同図(b)は同図(a)におけるA−A線に沿う略示側断面図である。なお、同図(b)に示した各層は、理解を容易にするために厚みを誇張して描いており、各層間の厚みの比率も実際のものとは異なっている。
【0024】
<全体構成>
【0025】
本実施形態に係る装飾体10は、看者の視点の変化に対応して色調が変化する偏光基材14と、この偏光基材14に積層されたマスキング層16及び装飾印刷層18と、この装飾印刷層18や偏光基材14など覆うカラーコート層20と、このカラーコート層20の全面を覆うトップコート層22と、を有して構成されている。
【0026】
<偏光基材>
【0027】
偏光基材14は、貝殻や石などの自然物、あるいは、表面の少なくとも一部にライン加工が施された金属材料または非金属材料からなり、時計の文字盤や、自動車用の内装部品(例えば、インストルメントパネルやドアパネル)などの形状に成形される。例えば、図2(a)に示す偏光基材14Aは、自然物である貝殻からなる偏光基材の一例であり、同図(b)に示す偏光基材14Bは、ヘアライン加工によって表面に直線的な複数の溝が刻まれた金属板からなる偏光基材の一例である。
【0028】
なお、本発明に係る「偏光基材」は、貝殻や石などの自然物、あるいは、表面の少なくとも一部にライン加工が施された金属材料または非金属材料などに限定されるものではなく、看者の視点の変化に対応して色調が変化する材料であればよい。また、本発明に係る「ライン加工」としては、例えば、金属材料または非金属材料の表面に直線的に溝を刻むヘアライン加工や、金属材料または非金属材料の表面に同心円状に模様を刻むスピンライン加工などが挙げられる。また、本発明に係る「非金属材料」としては、例えば、プラスチックやセラミックなどが挙げられる。
【0029】
<マスキング層>
【0030】
マスキング層16は、本実施形態では、偏光基材14に液圧転写された液圧転写膜によって形成されており、トップコート層22の側からの偏光基材14の透視を不能とする不透過層として機能している。例えば、このマスキング層16は、公知の液圧転写で形成することができ、水を満たした転写槽に転写フィルムを浮かしておき、その転写フィルムの上から偏光基材14を押し付けて水中に沈め、水圧によって偏光基材14に液圧転写膜(マスキング層)を転写する。なお、マスキング層16の積層方法は液圧転写に限定されるものではなく、例えば、箔押し(ホットスタンプ)やインモールド成型などによる熱転写のほか、透明フィルムや拡散フィルムなどを偏光基材に印刷するスクリーン印刷なども含まれる。
【0031】
また、このマスキング層16は、第1の厚みt1を有する第1のマスキング部16Aと、第1の厚みt1とは異なる第2の厚みt2(この例では、t1<t2)を有する第2のマスキング部16Bを有している。このマスキング層16は、その層自体の存在/不存在によって所定の模様(本実施形態では木目模様)を有している。特に、背面側に積層される偏光基材14を部分的に露出させて、この偏光基材14とマスキング層16の組み合わせによって一体的なデザインが形成されるようになっている。偏光基材14は、見る角度によって色彩が大きく変化するので、例えば木の節の部分としてこの偏光基材14を露出させれば、実際の木目模様に近い立体感を表現することができる。
【0032】
なお、本発明に係る「マスキング層」は、偏光基材の透視を不能にする不透過層に限定されるものではなく、偏光基材の透視を妨げるもの、換言すれば、透過率が0%に近く偏光基材の大部分が透視不能であるが一部が透視可能であるものや、透過率が100%に近く偏光基材の大部分が透視可能であるが一部が透視不能であるものなどが含まれる。また、マスキング層として、透過率の異なる複数の部位を形成してもよく、例えば、マスキング層を、第1の透過率(例えば、透過率20%)を有する第1のマスキング部と、第1の透過率とは異なる第2の透過率(例えば、70%)を有する第2のマスキング部で構成してもよい。このような構成とすれば、透過率の違いによって色調の変化をより複雑にすることができ、従来にない斬新な立体感や質感などを表現することが可能となる。また、マスキング層の透過率を0%〜100%の間で段階的に変化させたグラデーション模様としてもよい。また、マスキング層自体を網点(ドット状)にすることで、その網点の密集度合によってグラデーション模様を形成することも好ましい。
【0033】
<装飾印刷層>
【0034】
装飾印刷層18は、マスキング層16上に予め積層されており、このマスキング層16と同時に偏光基材14に、例えば液圧転写によって積層される。この装飾印刷層18は、光輝性顔料(パール、ゴールドなどの色彩を有する天然顔料、合成顔料、または金属粉顔料など)を含有しており、所定の模様(本実施形態では、木目模様)を有している。なお、装飾印刷層18の透過率は全領域で均一にする必要はなく、領域内の透過率を0%〜100%の間で変化させたグラデーション模様としてもよい。
【0035】
<カラーコート層>
【0036】
カラーコート層20は、装飾印刷層18や偏光基材14などを覆うように塗布される無色透明(または着色透明)の塗料からなり、装飾体10の色落ちを防止するためのものである。
【0037】
<トップコート層>
【0038】
トップコート層22は、カラーコート層20に塗布される無色透明(または着色透明)の塗料からなり、装飾体10の表面を傷などから保護するためのものである。
【0039】
<装飾体の製造方法>
【0040】
次に、図3を用いて、装飾体10の製造方法について説明する。なお、同図は装飾体10の製造過程を模式的に示した図である。
【0041】
最初に、自動車用の内装部品などの形状に成形された偏光基材14に、偏光基材14の一部を透視不能とするマスキング層(不透過層)16(16A、16B)及び光輝性材料を含有する装飾印刷層18を、例えば液圧転写によって同時に積層する。一体となったマスキング層16及び装飾印刷層18と、部分的に露出している偏光基材14は、視覚的に一体となって所定の模様(本実施形態では、木目模様)を構成する。最後に、装飾印刷層18や偏光基材14などを覆うようにカラーコート層20を形成するとともに、このカラーコート層20の上にトップコート層22を形成して装飾体10を完成する。
【0042】
以上説明したように、本実施形態に係る装飾体10は、看者の視点の変化に対応して色調が変化する偏光基材14と、偏光基材14よりも上面側に積層され、偏光基材14の少なくとも一部の透視を妨げるマスキング層16と、を有して構成されていることを特徴とする、装飾体である。
【0043】
本実施形態に係る装飾体10によれば、生産効率の低下やコストの高騰などを回避しつつ、従来よりも色調の変化を豊かにし、各種模様の立体感や質感などを繊細に表現することができる。例えば、木目模様を例に挙げると、自然木の表面の反射率は、木材の繊維質の密度によって部分的に変化し、木の節の部分と他の部分では反射率が大きく異なる。従って、自然木の場合、見る角度によって部分的に輝度や色彩が大きく変化するという特徴がある。
【0044】
そこで本装飾体10では、偏光特性を有する偏光基材14の透視が可能な部位と、この偏光基材14の透視が不能な部位を作り出すことにより、木材における繊維質が密な部位と粗い部位を擬似的に表現することが可能となる。特に、偏光基材は、看者の視点が移動すると色調を大きく変化させることができるので、輝度変化のみの場合と比較して、表面から奥まった場所に積層しても十分に色調変化を発揮することができる。そのため、実際の木材においては、看者の視点の変化に対応して、色合い、深み、照り感などが微妙に変化するが、そのような微妙な立体感、質感などを、偏光基材14を部分的に露出(透視)させることで忠実に表現することができる。なお、木目模様を例に挙げたが、例えば、石目模様、砂目模様、カーボン調模様など、他の模様を適用することもでき、これらの他の模様についても、色合い、深み、照り感などを従来よりも忠実に表現することができる。
【0045】
また、マスキング層16は、偏光基材14の少なくとも一部を透視不能とする不透過層であれば、その透視可能な部分によって、あたかも偏光基材14の一部に偏光塗装を施したような効果を得ることができる。つまり、偏光基材14を利用することで、マスキング層16や装飾印刷層18のデザインをより繊細に描くことが可能となる。また、従来よりも模様の立体感や質感などを高めることができる。
【0046】
また、マスキング層16は、第1の厚みt1を有する第1のマスキング部16Aと、第1の厚みt1とは異なる第2の厚みt2を有する第2のマスキング部16Bを有するように構成すれば、厚みの違いによって色調を変化させることができ、厚みを変化させることで微妙な立体感、質感などを忠実に表現することができる。
【0047】
また、マスキング層16と同時に積層される装飾印刷層18をさらに有するように構成すれば、偏光基材14による偏光の特性(色合いの変化)と、装飾印刷層18による偏向の特性(照り感の変化)の違いにより、より複雑な模様を表現することが可能となる。
【0048】
また、装飾印刷層18に、光輝性顔料が含有されていれば、模様の立体感や質感をより高めることができる。
【0049】
また、色落ちを防止するためのカラーコート層20、または表面を保護するためのトップコート層22をさらに有するように構成すれば、色落ちや傷つきなどの経時的変化を抑えることができ、装飾体の品質を長期的に維持することができる。
【0050】
なお、本発明に係る装飾体およびその製造方法は、上記実施形態の態様に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0051】
例えば、上記実施形態では、マスキング層を偏光基材の上に積層する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、マスキング層と偏光基材との間に、透明なクリア層をさらに有する構成とすれば、模様の立体感や質感をより強く表現できる場合がある。
【0052】
また、マスキング層の形状や大きさは、上記実施形態に示した形状や大きさに限定されるものではない。
【0053】
また、上記実施形態では、マスキング層と同時に装飾印刷層を積層したが、偏光基材とマスキング層で模様を十分に表現できる場合などには、装飾印刷層を形成しなくてもよい。
【0054】
また、カラーコート層やトップコート層は必要に応じて適宜形成すればよく、いずれか一方、または両者を形成しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明に係る装飾体およびその製造方法は、例えば、自動車の内装部品などに木目模様や大理石模様などの模様を施す場合に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】(a)本実施形態に係る装飾体の略示正面図である。(b)同図(a)におけるA−A線に沿う略示側断面である。
【図2】(a)自然物である貝殻からなる偏光基材の一例である。(b)ヘアライン加工によって表面に直線的な複数の溝が刻まれた金属板からなる偏光基材の一例である。
【図3】本実施形態に係る装飾体の製造過程を模式的に示した図である。
【符号の説明】
【0057】
10 装飾体
14 偏光基材
16 マスキング層
18 装飾印刷層
20 カラーコート層
22 クリアコート層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
看者の視点の変化に対応して色調が変化する偏光基材と、
前記偏光基材よりも上面側に積層され、前記偏光基材の少なくとも一部の透視を妨げるマスキング層と、を有して構成されていることを特徴とする、
装飾体。
【請求項2】
前記偏光基材は、貝殻や石などの自然物、あるいは、表面の少なくとも一部にライン加工が施された金属材料または非金属材料であることを特徴とする、
請求項1に記載の装飾体。
【請求項3】
前記マスキング層は、前記偏光基材の少なくとも一部を透視不能とする不透過層であることを特徴とする、
請求項1または2に記載の装飾体。
【請求項4】
前記マスキング層は、第1の透過率を有する第1のマスキング部と、前記第1の透過率とは異なる第2の透過率を有する第2のマスキング部を有することを特徴とする、
請求項1または2に記載の装飾体。
【請求項5】
前記マスキング層は、第1の厚みを有する第1のマスキング部と、前記第1の厚みとは異なる第2の厚みを有する第2のマスキング部を有することを特徴とする、
請求項1または2に記載の装飾体。
【請求項6】
前記マスキング層の上面に装飾印刷層をさらに有することを特徴とする、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の装飾体。
【請求項7】
前記装飾印刷層に、光輝性顔料が含有されていることを特徴とする、
請求項6に記載の装飾体。
【請求項8】
前記装飾印刷層と前記マスキング層は、前記偏光基材に同時に積層されることを特徴とする、
請求項6または7に記載の装飾体。
【請求項9】
色落ちを防止するためのカラーコート層、または表面を保護するためのトップコート層をさらに有することを特徴とする、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の装飾体。
【請求項10】
看者の視点の変化に対応して色調が変化する偏光基材よりも上面側に、前記偏光基材の少なくとも一部の透視を妨げるマスキング層を積層することを特徴とする、
装飾体の製造方法。
【請求項11】
前記偏光基材は、貝殻や石などの自然物、あるいは、表面の少なくとも一部にライン加工が施された金属材料または非金属材料であることを特徴とする、
請求項10に記載の装飾体の製造方法。
【請求項12】
前記マスキング層として、前記偏光基材の少なくとも一部を透視不能とする不透過層を形成することを特徴とする、
請求項10または11に記載の装飾体の製造方法。
【請求項13】
前記マスキング層の上に装飾印刷層が形成されることを特徴とする、
請求項10〜12のいずれか1項に記載の装飾体の製造方法。
【請求項14】
色落ちを防止するためのカラーコート層、または表面を保護するためのトップコート層をさらに塗布することを特徴とする、
請求項11〜13のいずれか1項に記載の装飾体の製造方法。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−158863(P2010−158863A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3567(P2009−3567)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(505156891)ナガシマ工芸株式会社 (9)
【Fターム(参考)】