説明

装飾表示装置、装飾表示方法、装飾表示プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させる装飾表示装置を提供する。
【解決手段】同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する重複装飾検知部25aと、重複装飾検知部25aが同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する装飾情報変更部25cと、を備える。それゆえ、装飾表示装置1は、文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させることが可能な装飾表示装置、装飾表示方法、装飾表示プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの普及により多種多様のWebページを閲覧する機会が増えており、ユーザは、興味のあるページ、文章などを見つけた場合に、他のユーザとそのURL(Uniform Resource Locator)内の情報を共有したいと考える場合がある。そのような情報共有を実現する技術として、ソーシャルブックマークと呼ばれるものがある。
【0003】
ソーシャルブックマークは、単純なオンラインブックマークサービスとは異なり、多くのユーザでブックマークを共有し、分類や人気度、コメント、解説などの情報を付加していくことを特徴としている。特に、最近のサービスでは分類に従来のWebディレクトリのような固定的・階層的な分類法ではなく、ユーザが自由に設定できる「タグ」と呼ばれる単語やフレーズを利用しているものが多い。ユーザは、登録時に一つのアドレスに複数の任意のタグをつけることができ、また、複数のユーザが一つのアドレスにタグをつけることもできる。これにより、自分と同様の関心を持つユーザのブックマークを閲覧したり、自分の思いつかなかった切り口の共通点により新しいサイトを発見することができる。そのようなソーシャルブックマークとして、ネタりか(http://netallica.yahoo.co.jp/)、コモンズ・マーカー(http://commonsmarker.com/)などがある。
【0004】
このうち、「ネタりか」は、Webページのテキスト上に5色から選択される色をユーザが付加するものであり、複数ユーザのマークを同時に表示することも可能である。なお、「ネタりか」では、1人のユーザが重ねて色を付加することはできず、また、後から色を付加する場合は、後から付加された色が上書きされる。
【0005】
「コモンズ・マーカー」では、Webページ上の文章にマークや注釈を付加することができ、1ユーザが重ねてマークを付加することもできる。また、複数ユーザのマークを同時に表示することもできる。なお、「コモンズ・マーカー」では、表示される色は1色である。
【0006】
また、ソーシャルブックマークとは異なるが、PDFファイルにアノテーションを付ける機能が搭載されたソフトとして「PDF-XChange Viewer」(http://www.docu-track.com/)がある。「PDF-XChange Viewer」は、pdfファイルのテキスト上にマークや注釈を付加することができ、1ユーザが重ねてマークを付加することもできる。また、マーク等を付けたユーザ名が記録され、そのマーク上にマウスカーソルを置くことでユーザ名が表示される。
【0007】
一方、特許文献1は、複数のユーザが任意のページ内のオブジェクトに対して強調表示や必要なコメントなどの付加情報を付加し、他のユーザがその付加情報を共有するための管理方法を提案している。そして、当該管理方法では、一人あるいは複数人が、ページ内の文字列等のオブジェクトに下線、マーカ、イタリック、ボールド等の強調表示や、コメント、関連記事等の注釈情報を含む付加情報を付加することを可能とし、それらをページ閲覧時に一望のうちに見えるようにして、システム利用者各人の関心の在り方を可視化させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−117374号公報(2008年5月22日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の技術では、付加情報としての下線部は、ユーザごとに線種が変更されて表示されるものの、同一ユーザによって付された下線部は同一の線種となる(特許文献1の図1参照)。従って、そのような場合、付された2以上の下線部が重複する箇所は、そこが重複している箇所であるとユーザに認識させることができない。つまり、特許文献1の技術では、すべての付加情報を区別可能に表示させることはできない。
【0010】
また、「ネタりか」では、ユーザが付加した2以上の色(付加情報)に重複する箇所が存在する場合、当該箇所は色の濃淡を変えて表現されてしまい、ユーザが付加した当初の色は無視される結果となる。しかも、当該箇所は、2以上の色が重複した箇所ではなく、他のユーザによって新たに付加された箇所である、と誤認させてしまう可能性もある。
【0011】
「コモンズ・マーカー」は、ユーザが付加した2以上の付加情報に重複する箇所が存在する場合、その重複した箇所における文字サイズを大きくして外部に表示する。従って、重複した箇所が多くなるほど、文書全体のレイアウトが崩れてしまう。また、文字サイズが大きくなるだけでは、ユーザは、装飾が重複した程度を把握しきれない。
【0012】
「PDF-XChange Viewer」では、ユーザが付加した2以上の色(付加情報)に重複する箇所が存在する場合、混色されたうえでその箇所が表示され、ユーザが付加した当初の色は無視される結果となる。しかも、当該箇所が、色が重なった領域であるのか、あるいは、他のユーザによって新たに付加された色であるのか区別できなくなる。
【0013】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させることが可能な装飾表示装置、装飾表示方法、装飾表示プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る装飾表示装置は、上記の課題を解決するために、
文書内の文字に付加された装飾を表示させる装飾表示装置であって、
同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する検知手段と、
上記検知手段が同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する変更手段と、を備えることを特徴としている。
【0015】
また、本発明に係る装飾表示方法は、上記の課題を解決するために、
文書内の文字に付加された装飾を表示させる装飾表示方法であって、
同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する検知ステップと、
上記検知ステップにて同じ位置に複数の装飾が付加されていると検知された場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する変更ステップと、を含むことを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、検知手段(検知ステップ)は、文書内の文字に付加された装飾について、同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する。そして、変更手段は、検知手段(ステップ)が同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する。
【0017】
従って、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更するため、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。それゆえ、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、1または複数のユーザが付加した複数の装飾に重複する箇所が存在する場合においても、当該複数の装飾を一切欠落させることなく表示させることができる。
【0018】
そして、これにより、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、従来技術では解決できなかった課題を解決することができる。
【0019】
具体的には、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、特許文献1の課題、つまり、装飾としての下線部の線種はユーザごとに変更されて表示されるものの、同一ユーザが付加した下線部は同一の線種となり、その場合、複数の装飾が互いに識別できなくなる、という課題を解決することができる。つまり、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)では、同一のユーザが付加した下線であっても、その表示位置および表示時刻の少なくとも一方をそれぞれが異なるように変更するため、すべての装飾(下線)を互いに識別可能に表示させることができる。
【0020】
また、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、「ネタリか」等の課題、つまり、ユーザが付加した2以上の色(装飾)に重複する箇所が存在する場合、当該箇所は色の濃淡を変えて表現されてしまうため複数の装飾が互いに識別できなくなる、という課題を解決することができる。つまり、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)では、同一の位置に2以上の色が付加された場合であっても、その表示位置および表示時刻の少なくとも一方をそれぞれが異なるように変更するため、その2つの色を互いに識別可能に表示させることができる。
【0021】
なお、上記装飾の付加には、下線・影等の文字飾りの付加、傍点の付加、装飾の外縁部への枠の付加、文字あるいはその文字の背景への色の付加などが含まれるものとする。
【0022】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、
上記変更手段は、上記装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方と共に、装飾の表示明度を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更することが好ましい。
【0023】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、
上記変更手段は、上記装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方と共に、文字とその文字の背景の装飾の反転、あるいは装飾の外縁部への枠の付加を、上記複数の装飾それぞれが異なるように行うことが好ましい。
【0024】
上述したように、本発明に係る装飾表示装置は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合、複数の装飾それぞれの表示位置および表示時刻の少なくとも一方を変更する。しかも、変更手段は、上記複数の装飾それぞれが異なるように、装飾の表示明度を変更し、あるいは、文字とその文字の背景の装飾を反転し、装飾の外縁部へ枠を付加する。
【0025】
これにより、本発明に係る装飾表示装置は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、さらに明確に、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。
【0026】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、
上記変更手段による上記装飾の表示位置の変更は、装飾の装飾高さ、あるいは装飾の装飾幅の変更であることが好ましい。
【0027】
上記構成によれば、変更手段は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合に、装飾の装飾高さ、あるいは装飾の装飾幅を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する。
【0028】
従って、本発明に係る装飾表示装置は、装飾高さ・幅の違いにより複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができ、これにより、同じ位置に複数の装飾が付加されていることをユーザに認識させることができる。
【0029】
なお、上記装飾の例として、文字の背景に色マーカを付加する装飾が挙げられる。
【0030】
そして、装飾高さ、あるいは装飾幅の変更の程度は適宜決めてよい。例えば、1つの文字に3つの背景色が重複して付加されており、装飾高さを全体でhとする場合、装飾高さを等しく(h/3)に分割しても、あるいは、h/2、h/4、h/4と分割してもよい。このことは、装飾幅についても同様である。
【0031】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、
上記変更手段による上記装飾の表示時刻の変更は、装飾の点滅表示への変更であることが好ましい。
【0032】
上述したように、本発明に係る装飾表示装置は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合、複数の装飾それぞれの表示位置および表示時刻の少なくとも一方を変更する。しかも、変更手段は、上記複数の装飾それぞれが異なるように、装飾を点滅表示させる構成である。
【0033】
これにより、本発明に係る装飾表示装置は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、さらに明確に、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。
【0034】
なお、点滅表示は、たとえば一定間隔での点滅で行えばよく、同じ位置に2つの装飾が付加されている場合には、一方の装飾を常に表示させ、他方の装飾を一定間隔で点滅表示させ、これにより、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。なお、点滅表示は、一定間隔で行う必要はなく、ランダムな時間間隔で行う構成により実現してもよい。
【0035】
なお、上記装飾表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記装飾情報合成手段として動作させることにより上記装飾表示装置をコンピュータにて実現させる装飾表示プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る装飾表示装置は、以上のように、同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する検知手段と、上記検知手段が同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する変更手段と、を備える構成である。
【0037】
また、本発明に係る装飾表示方法は、以上のように、同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する検知ステップと、上記検知ステップにて同じ位置に複数の装飾が付加されていると検知された場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する変更ステップと、を含む構成である。
【0038】
それゆえ、文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させることが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の装飾表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】文書情報を説明するための図である。
【図3】文書内の文字列に装飾された装飾の例を示す図である。
【図4】図3の装飾表示を実現するための装飾情報がテーブル化された図である。
【図5】文書内の文字列に装飾された装飾の他の例を示す図である。
【図6】図5の装飾表示を実現するための装飾情報がテーブル化された図である。
【図7】図2の文書情報に対応する文書レイアウト情報がテーブル化された図である。
【図8】文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための文書装飾レイアウト情報がテーブル化された図であり、図3の装飾表示をモデルとするものである。
【図9】図8の文書装飾レイアウト情報テーブルによって実現される装飾表示を示す図である。
【図10】装飾表示の他の例を示す図である。
【図11】図10の装飾表示を実現するための文書装飾レイアウト情報がテーブル化された図である。
【図12】図5の装飾表示を実現するための文書装飾レイアウト情報がテーブル化された図である。
【図13】図12の文書装飾レイアウト情報によって実現する装飾表示を示す図である。
【図14】青色の装飾が付加された“a poor little girl”の文字列に対して、さらに識別可能に装飾を付加する表示例を説明するための図であり、(a)は、“a poor little girl”の文字列のうち、さらに“poor”が装飾対象として選択された様子を示し、(b)は、その“poor”の装飾領域の明度が“a poor little girl”(poorを除く)の装飾領域と異なるように表示された様子を示す図である。
【図15】ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、(a)は、一のユーザの装飾は角が四角で表示され、他のユーザの装飾は角部を丸く表示される様子を示す図であり、(b)は、一のユーザの装飾は角が四角で表示され、他のユーザの装飾は、装飾(の色)が文字部分のみ付加されない様子を示す図である。
【図16】ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、一のユーザの装飾は指定した色で表示され、他のユーザの装飾は指定した色よりも薄く(透明度を上げて)表示される様子を示す図である。
【図17】ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、一のユーザの装飾は指定した色により対象領域が表示され、他のユーザの装飾は指定した色により当該対象領域に含まれる文字列が表示される様子を示す図である。
【図18】ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、(a)〜(c)は、一のユーザの装飾は常に表示され、他のユーザの装飾は点滅表示される様子を示す図である。
【図19】装飾情報レイアウト部が文書装飾レイアウト情報を生成することを説明するためのフローチャートである。
【図20】表示制御部による表示制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る装飾表示装置、装飾表示方法について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0041】
なお、本発明に係る装飾表示装置1を概略的に説明すれば以下のとおりである。すなわち、装飾表示装置1は、文書内の文字に付加された装飾を表示させるものであって、同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する重複装飾検知部(検知手段)25aと、重複装飾検知部25aが同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、複数の装飾それぞれが異なるように変更する装飾情報変更部(変更手段)25cと、を備える構成である。
【0042】
これにより、装飾表示装置1は、たとえば図9の装飾表示の例に示すように、文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示装置50に表示させることができる。
【0043】
以下、装飾表示装置1について説明する。
【0044】
〔装飾表示装置1の構成〕
図1は、装飾表示装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0045】
図1に示すとおり、装飾表示装置1は、文書装飾情報記憶部10およびレイアウト情報記憶部30の各種記憶部と、装飾表示装置1の各部を統括制御する制御部20と、操作部40と、表示装置50とを含む構成となっている。
【0046】
なお、装飾表示装置1の各部のうち、文書装飾情報記憶部10、レイアウト情報記憶部30、操作部40、及び表示装置50は、装飾表示装置1の外部に設けられる構成で実現されてもよい。
【0047】
以下、上記各部について説明する。なお、理解の容易のため、制御部20に関する説明は最後に行う。
【0048】
文書装飾情報記憶部10は、本発明の装飾表示処理に利用される各種データを記憶する各記憶部を含む。すなわち、文書装飾情報記憶部10は、文書情報記憶部11、および、装飾情報記憶部12を含む。文書装飾情報記憶部10に含まれる各記憶部は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static RAM)、フラッシュメモリなど、およびこれらの混成で構成されてもよい。ただし、データ量が大きい情報が記憶される場合には、HDD(Hard Disk Drive)で構成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0049】
文書情報記憶部11は、装飾表示装置1が表示装置50に表示させる文書に関する情報(以下、文書情報と称する)を記憶している。ここで、文書は、文字あるいは文字列からなる。文字は、日本語、英語、あるいはその他の言語で使用される文字をいい、記号、特殊文字、スペース、あるいは句読点なども含む。また、文字列は、上記文字の並び(あるいは集合)をいう。なお、文書情報の詳細は後述する。
【0050】
装飾情報記憶部12は、上記文書に対して付加される装飾に関する情報(以下、装飾情報と称する)を記憶している。すなわち、装飾情報記憶部12は、文書内の文字あるいは文字列に装飾が付加されている場合、その文字あるいは文字列と当該装飾とを対応付けた装飾情報を記憶している。なお、装飾情報の詳細は後述する。
【0051】
ここで、文書への装飾の付加には、下線・影等の文字飾りの付加、傍点の付加、装飾の外縁部への枠の付加、文字あるいはその文字の背景への色の付加などが含まれるものとする。
【0052】
さらに、装飾情報は操作部40を介したユーザ入力により更新可能であるが、その詳細は後述する。
【0053】
レイアウト情報記憶部30は、文書レイアウト部24および文書装飾情報レイアウト部25における処理が行われた後の各種データを記憶する各記憶部を含む。すなわち、レイアウト情報記憶部30は、文書レイアウト情報記憶部31、および、文書装飾レイアウト情報記憶部32を含む。レイアウト情報記憶部30に含まれる各記憶部は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static RAM)、フラッシュメモリなど、およびこれらの混成で構成されてもよい。ただし、データ量が大きい情報が記憶される場合には、HDD(Hard Disk Drive)で構成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0054】
文書レイアウト情報記憶部31は、文書レイアウト部24がレイアウトした文書に関する情報(以下、文書レイアウト情報)を記憶する。なお、文書レイアウト部24、及び文書レイアウト情報の詳細は後述する。
【0055】
文書装飾レイアウト情報記憶部32は、文書装飾レイアウト情報を記憶する。ここで、文書装飾レイアウト情報とは、文書装飾情報レイアウト部25が上記文書レイアウト情報に装飾情報を付加してなる情報である。なお、文書装飾情報レイアウト部25、及び文書装飾レイアウト情報の詳細は後述する。
【0056】
操作部40は、装飾情報記憶部12に記憶された装飾情報の更新を指示する指示信号を入力制御部23に入力するものであり、例えば、遠隔操作によって動作するリモコンや、装飾表示装置1自体に設けられた操作ボタン、あるいは、装飾表示装置1に接続された、マウスやキーボードなどで構成されている。
【0057】
表示装置50は、少なくとも、表示制御部51と、表示部52とを含む。
【0058】
表示制御部51は、装飾表示装置1が保持する各種データを表示部52に出力するものである。具体的には、表示制御部51は、装飾情報記憶部12から取得した装飾情報を、表示部52にユーザが更新可能な状態(選択可能な状態)で表示するための信号に変換して、変換した装装飾情報を表示部52に出力する。
【0059】
例えば、表示制御部51は、装飾情報を更新可能(選択可能)にリスト化したGUI画面を表示部52に出力することが考えられる。これにより、複数の装飾情報がユーザに更新可能(選択可能)に提示され、ユーザは、どのような装飾情報が存在するかを表示部52で確認し、操作部40を介して、所望の装飾情報を入力制御部23に出力することができる。
【0060】
また、表示制御部51は、文書装飾レイアウト情報記憶部32から取得した文書装飾レイアウト情報を、ユーザが視認可能な状態で表示部52表示するための信号に変換して、変換した文書装飾レイアウト情報を表示部52に出力する。その一例として、図9の装飾表示の例が挙げられる。
【0061】
表示部52は、装飾情報記憶部12に記憶されている装飾情報や図9等の装飾を表示するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはCRT(cathode-ray tube)ディスプレイなどの表示装置で構成される。
【0062】
〔制御部20について〕
制御部20は、CPU(central processing unit)が不図示のROM(read only memory)等の記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。すなわち、制御部20は、上記CPUが上記記憶装置に格納されたプログラムを実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制御することによって実現される。
【0063】
その制御部20は、文書読出部21と、装飾情報読出部22と、入力制御部23と、文書レイアウト部24と、文書装飾情報レイアウト部25と、装飾情報更新部26とを含む構成である。以下、制御部20に含まれる各部詳細、及び当該各部が扱う各種情報について説明する。
【0064】
〔文書読出部21、及び文書情報について〕
文書読出部21は、文書情報記憶部11に記憶された文書情報を読み出してきて、その文書情報を文書レイアウト部24に出力する。
【0065】
ここで、文書情報について、図2を用いて説明する。図2は、文書情報を説明するための図である。
【0066】
文書情報とは、装飾表示装置1が表示装置50に表示させる文書に関する情報であり、例えば、図2に示す文書「Most terribly・・・and with naked feet.」を示す情報が文書情報である。なお、文書は、文字あるいは文字列からなる。文字は、日本語、英語、あるいはその他の言語で使用される文字をいい、記号、特殊文字、スペース、あるいは句読点なども含む。また、文字列は、上記文字の並び(あるいは集合)をいう。
【0067】
従って、図2の場合には、文書読出部21は、文書情報記憶部11に記憶された文章「Most terribly・・・and with naked feet.」を示す文書情報を読み出してきて、その文書情報を文書レイアウト部24に出力する。
【0068】
〔装飾情報読出部22、及び装飾情報について〕
装飾情報読出部22は、装飾情報記憶部12から装飾情報を読み出すものである。なお、上述したように、装飾情報とは、文書読出部21が文書情報記憶部11から読み出してきた文書に対して付加される装飾に関する情報であり、装飾が付加される文字あるいは文字列と当該装飾とが対応付けられてなる情報である。
【0069】
なお、装飾情報は、操作部40を介したユーザ入力により、更新可能な情報でもある。装飾情報を更新する方法として、以下の方法が例示される。
【0070】
つまり、表示制御部51は、装飾情報記憶部12に記憶された装飾情報を更新可能(選択可能)にリスト化したGUI画面を表示部52に出力する。これにより、複数の装飾情報がユーザに更新可能(選択可能)に提示され、ユーザは、どのような装飾情報が存在するかを表示部52で確認し、操作部40を介して、所望の装飾情報を選択することができる。そして、その選択結果が、装飾情報を更新することを指示する指示信号として入力制御部23に出力される。
【0071】
その後、上記指示信号は、入力制御部23を介して装飾情報更新部26に入力される。装飾情報更新部26は、入力制御部23から取得した指示信号をユーザが所望する最新の装飾情報として更新し、その更新した装飾情報を装飾情報記憶部12に出力する。そして、装飾情報記憶部12は、装飾情報更新部26から取得した装飾情報を装飾情報読出部22に出力すべき装飾情報として記憶する。
【0072】
このように、装飾情報は、更新可能な情報として装飾情報記憶部12に記憶される。
【0073】
次に、装飾情報の詳細を図3〜図6を参照して説明する。
【0074】
図3は、文書内の文字列に装飾された装飾の例を示す図であり、2行目に記載された、“cold”には黄色のマークが、“darkness”には青色のマークが、“cold and darkness”には緑色のマークが、それぞれ付されている。ただし、同図では、装飾の重複により、“cold”および“darkness”に付加された緑色のマークは表示されていない。また、図面の見易さのため、縦のハッチングは黄色マーク、横のハッチングは青色マーク、斜めのハッチングは緑マークが付されているものとする。
【0075】
次に、図4について説明する。図4は、図3の装飾表示を実現するための装飾情報がテーブル化された図である(以下、当該テーブルを装飾情報テーブルと称する)。
【0076】
同図の装飾情報テーブルには、「Index」、「Start」、「End」、「R」、「G」、「B」、「User ID」という項目が設けられている。
【0077】
このうち、「Index」は、一群の装飾が付加された文字あるいは文字列に対して付与される番号であり、図4では、「Index」の番号として、“cold”、“darkness”、“cold and darkness”の順に番号1〜3が付与されている。なお、番号を付与する順番は適宜変更してよい。
【0078】
「Start」及び「End」はそれぞれ、装飾の開始位置および終了位置を示し、ともに文書先頭からのオフセット値を表す。具体的には、「Index 1」は、「Start」が117、「End」が120である。これは、図3において、117番目から120番目の文字列である“cold”に対応する。「Index 2」は、「Start」が126、「End」が133である。これは、図3において、126番目から133番目の文字列である“darkness” に対応する。「Index 3」は、「Start」が117、「End」が133である。これは、図3において、117番目から133番目の文字列である“cold and darkness” に対応する。
【0079】
「R」、「G」、「B」は、付加される装飾の色を表す。例えば、「Index 1」は、R・G成分が255であり、B成分が0であるため、黄色を表す。「Index 2」は、G・B成分が255であり、R成分が0であるため、青色を表す。「Index 3」は、R・B成分が0であり、G成分が255であるため、緑色を表す。
【0080】
「User ID」は、装飾を付加するユーザのIDを表す。図4では、「Index 1」〜「Index 3」の装飾すべてが同一のユーザ(ID12345)によって付加されている。
【0081】
なお、図4では、装飾情報テーブルにより装飾情報を説明したが、装飾情報は、テーブル化して構成される情報のみに限定されず、上記の各種情報を含む構成であれば、その他の構成で表現されてもよい。
【0082】
また、上述したように、装飾情報は更新可能な情報でもある。例えば、“cold”に付加された黄色のマークを他の色に変更したいときに、ユーザが操作部40を介した入力により、「R」、「G」、「B」の数値を変更することができる。なお、色の変更に限らず、「Start」、「End」を更新して装飾を付加する文字の開始位置・終了位置を変更することも可能であってよい。
【0083】
次に、図5、図6を参照して、他の装飾情報の一例を説明する。
【0084】
図5は、文書内の文字列に装飾された装飾の他の例を示す図である。2行目に記載された“cold and darkness”および“a poor little girl”にはそれぞれ、青色マークが付されているものとする。
【0085】
次に、図6の装飾情報について説明する。図6は、図5の装飾表示を実現するための装飾情報がテーブル化された図である。なお、図4を参照して行った説明と同じ内容については、その説明を省略する。
【0086】
図6の装飾情報テーブルには、「Index」、「Start」、「End」、「R」、「G」、「B」、「User ID」という項目が設けられている。
【0087】
同図では、「Index 1」では「User ID」が「12345」であり、「Index 2」では「User ID」が「67890」である。
【0088】
なお、図5では、“cold and darkness”および“a poor little girl”は離れた場所に位置し、装飾の重複は存在していない。しかしながら、図6の「Start」及び「End」の数値が変更されれば、装飾が重複して表示装置50に表示されることになる。
【0089】
以上のように、図3〜図6により装飾情報を説明した。しかしながら、装飾表示装置1に供される装飾情報は、上記説明したものに限られず、種々の態様で実現してよい。
【0090】
〔文書レイアウト部24、及び文書レイアウト情報について〕
文書レイアウト部24は、文書読出部21から文書情報を取得し、その文書情報に基づいて文書レイアウト情報を生成する。そして、その文書レイアウト情報を文書レイアウト情報記憶部31に記憶させる。
【0091】
ここで、文書レイアウト情報について図7を参照して説明する。図7は、図2の文書情報に対応する文書レイアウト情報がテーブル化された図である。
【0092】
同図の文書レイアウト情報には、「Index(Line)」、「Start」、「End」、「Index(Letter)」、「Code」という項目が設けられている。
【0093】
このうち、「Index(Line)」は、図2の文章「Most terribly・・・and with naked feet.」において、1行目〜3行目がそれぞれ、「Index(Line) 1」〜「Index(Line) 3」となっている。従って、図2に示す文章に4行目の文字列が存在すれば、「Index(Line) 4」がその4行目に対応する。
【0094】
「Start」及び「End」はそれぞれ、各行における文字の開始位置および終了位置を示し、ともに文書先頭からのオフセット値で表される。例えば、「Index(Line) 1」は、「Start」が1、「End」が87である。従って、1行目に含まれる文字は、文書先頭からのオフセット値が1〜87であることが分かる。
【0095】
「Index(Letter)」は、任意の1行に含まれる文字(スペースを含む)に対して、その行の先頭から順番に「1、2、3・・・」と番号付けしたものである。図7は、「Index(Line) 2」についての一例を示している。
【0096】
「Code」は、「Index(Letter)」の「1、2、3・・・」にそれぞれ対応して文字(スペースを含む)が文字コードとして登録されており、図7では、「Index(Letter)」の1〜3に対応して、“e”、“v”、“e”が登録されている。これは、図2の文章における2行目の先頭3文字が“eve”であることを示す。そして、「Index(Letter)」の29以降に対応して、順番に” ”(スペース)、“c”、“o”、“l”、“d”・・、“s”、“ ”が登録されている。これは、図2の文章における2行目の先頭から29番目以降の文字が、順番に“ cold ・・・s ”であることを示す。
【0097】
なお、同図の文書レイアウト情報の例では、「Index(Line) 2」についてのみ記載しているが、同様に、「Index(Line) 1」、「Index(Line) 3」についても、「Index(Letter)」及び「Code」がテーブル化されている。
【0098】
このように、文書レイアウト部24は、文書読出部21から文書情報を取得し、その文書情報に基づいて図7に示す文書レイアウト情報を生成し、その文書レイアウト情報を文書レイアウト情報記憶部31に記憶させている。
【0099】
なお、図7を参照して説明した文書レイアウト情報は一例であって、同様の機能を発揮するのであれば、他の構成で示される態様で示されるものであってもよい。
【0100】
〔文書装飾情報レイアウト部25、及び文書装飾レイアウト情報について〕
次に、文書装飾情報レイアウト部25について説明する。
【0101】
概略的に説明すると、文書装飾情報レイアウト部25は、装飾情報読出部22から装飾情報を取得すると共に、文書レイアウト情報記憶部31から、文書レイアウト部24が生成した文書レイアウト情報を取得する。そして、文書装飾情報レイアウト部25は、装飾情報と文書レイアウト情報とに基づいて、文書装飾レイアウト情報を生成し、その文書装飾レイアウト情報を文書装飾レイアウト情報記憶部32に記憶させる。
【0102】
以下、より詳細に文書装飾情報レイアウト部25を説明する。
【0103】
文書装飾情報レイアウト部25は、重複装飾検知部25a、装飾情報レイアウト部25b、および装飾情報変更部25cを含む構成である。
【0104】
重複装飾検知部25aは、装飾情報読出部22から取得した装飾情報において、同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する。
【0105】
例えば、図4の装飾情報の例で説明すると、重複装飾検知部25aは、装飾情報読出部22から装飾情報テーブルを取得し、同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する。このとき、「Index 1」が117番目から120番目の文字列である“cold”に対応し、「Index 2」が126番目から133番目の文字列である“darkness”に対応する。また、「Index 3」が117番目から133番目の文字列である“cold and darkness”に対応する。従って、重複装飾検知部25aは、“cold”および“darkness”の文字列に複数の装飾が付加されていることを検知する。
【0106】
そのうえで、重複装飾検知部25aは、同じ位置に複数の装飾が付加されていることを示す情報と、複数の装飾が付加された文字あるいは文字列を示す情報とを装飾情報変更部25cに出力する。
【0107】
装飾情報レイアウト部25bは、文書レイアウト情報記憶部31から、文書レイアウト部24が生成した文書レイアウト情報を取得し、その文書レイアウト情報に対して装飾情報を書き込む処理を行う。以下、文書レイアウト情報に装飾情報が書き込まれてなる情報を文書装飾合成情報と称する。そして、装飾情報レイアウト部25bは、文書装飾合成情報を装飾情報変更部25cに出力する。
【0108】
装飾情報変更部25cは、装飾情報レイアウト部25bから文書装飾合成情報を取得する。また、装飾情報変更部25cは、重複装飾検知部25aが同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合には、重複装飾検知部25aから、同じ位置に複数の装飾が付加されていることを示す情報と、複数の装飾が付加された文字あるいは文字列を示す情報とを取得する。
【0109】
そのうえで、装飾情報変更部25cは、文書装飾合成情報における装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、その複数の装飾それぞれが異なるように変更する。そして、装飾情報変更部25cは、変更後の文書装飾合成情報を文書装飾レイアウト情報として文書装飾レイアウト情報記憶部32に記憶させる。
【0110】
続いて、文書装飾レイアウト情報について図8〜図18を用いて説明する。また、その説明と共に、装飾情報変更部25cの機能についても説明する。
【0111】
〔装飾高さに係る文書装飾レイアウト情報〕
まず、図8について説明する。図8は、文書内の同じ位置に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための文書装飾レイアウト情報がテーブル化された図であり(以下、当該テーブルを、文書装飾レイアウト情報テーブルと称する)、図3の装飾表示をモデルとするものである。なお、図3では、2行目に記載された“cold”には黄色が、“darkness”には青色が、“cold and darkness”には緑色のマークが、それぞれ付されている。
【0112】
図8の文書装飾レイアウト情報には、「Index(Letter)」、「Code」、「Highlight〔1〕」、「User ID〔1〕」、「Height〔1〕」、「Highlight〔2〕」、「User ID〔2〕」、「Height〔2〕」、・・・、という項目が設けられている。
【0113】
このうち、「Index(Letter)」、「Code」は、文書レイアウト部24が生成した文書レイアウト情報である。また、「Highlight〔n〕」、「User ID〔n〕」は、装飾情報レイアウト部25bが当該文書レイアウト情報に書き込んだ装飾情報である。そして、「Index(Letter)」、「Code」、「Highlight〔n〕」、「User ID〔n〕」を示す情報が、文書レイアウト情報に装飾情報が書き込まれてなる文書装飾合成情報となる。
【0114】
ここで、「Highlight〔n〕」は、各文字に付加される装飾の色を表す。各色は、R・G・Bの各8bitを順に16進数で表現したものである。例えば、「0×00FF00」はR成分が0であり、G成分が255であり、B成分が0であるため、緑色を表す。また、「0×FFFF00」は、R・G成分が255であり、B成分が0であるため、黄色を表す。「0×00FFFF」は、G・B成分が255であり、R成分が0であるため、青色を表す。
【0115】
なお、図8では、「Highlight〔n〕」は、各文字に付加される装飾の色を表すものとして説明している。しかしながら、「Highlight〔n〕」は、装飾の種類(マーカ、下線など)を示す他の情報としてもよい。
【0116】
「User ID〔n〕」は、各装飾を付加したユーザのID番号を表す。同図の例では、ユーザはすべて「12345」で同一である。
【0117】
一方、「Height〔n〕」は、各文字に付加される装飾の高さを表す項目であり、この項目は、装飾情報変更部25cによって生成される。装飾情報変更部25cは、装飾情報レイアウト部25bから文書装飾合成情報を取得すると共に、重複装飾検知部25aが同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合には、文書装飾合成情報における装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、その複数の装飾それぞれが異なるように変更するものである。
【0118】
具体的に、装飾情報変更部25cは、装飾情報レイアウト部25bから「Index(Letter)」、「Code」、「Highlight〔n〕」、「User ID〔n〕」を示す文書装飾合成情報を取得する。また、同図の例では、重複装飾検知部25aは、“cold”および“darkness”に複数の装飾が付加されていることを検知する。これにより、装飾情報変更部25cは、文書装飾合成情報における装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、その複数の装飾それぞれが異なるように変更する。
【0119】
従って、図8の文書装飾レイアウト情報テーブルでは、装飾情報変更部25cは、「Height〔n〕」の項目を生成すると共に、「Index(Letter)」の30〜46に対応する文字列“cold and darkness”の装飾高さを「14」に変更し、「Index(Letter)」の30〜33に対応する文字列“cold”、及び「Index(Letter)」の39〜46に対応する文字列“darkness”の装飾高さを「12」に変更している。
【0120】
ここで、上記説明では、装飾が重複していない“ and ”についても装飾高さが「14」に変更されている。この点、装飾情報変更部25cは、装飾の重複する“cold”及び“darkness”の装飾高さのみを「14」に変更してもよいし、一群の文字列として認識される“cold and darkness”すべての装飾高さを「14」に変更してもよい。
【0121】
なお、通常、文字あるいは文字列に付加される装飾高さは一定である(以下、通常の装飾高さを基準装飾高さと称する)。しかしながら、文書内の同じ位置に複数の装飾が付加されている場合には、その複数の装飾高さが同じであれば装飾が重畳してしまい、互いに識別することができない。そこで、図8の例では、装飾情報変更部25cは、装飾高さを、基準装飾高さから「14」あるいは「12」に変更している。
【0122】
図8の文書装飾レイアウト情報テーブルによって実現される装飾表示を図9に示す。同図に示すとおり、装飾情報変更部25cが装飾高さを「14」あるいは「12」に変更したことにより、文書内の同じ位置に複数の装飾が付加されている場合においても、その複数の装飾高さが互いに異なるため、装飾表示装置1は、文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を欠落させることなく、それら装飾を互いに識別可能に表示部52に表示させることができる。なお、図面の見易さのため、縦のハッチングは黄色マーク、横のハッチングは青色マーク、斜めのハッチングは緑マークが付されているものとする。
【0123】
このように、文書装飾情報レイアウト部25は、装飾情報読出部22から装飾情報を取得すると共に、文書レイアウト情報記憶部31から、文書レイアウト部24が生成した文書レイアウト情報を取得する。そして、文書装飾情報レイアウト部25は、装飾情報と文書レイアウト情報とに基づいて、文書装飾レイアウト情報を生成し、その文書装飾レイアウト情報を文書装飾レイアウト情報記憶部32に記憶させる。
【0124】
そして、表示制御部51が、文書装飾レイアウト情報記憶部32から取得した文書装飾レイアウト情報を、表示部52にユーザが視認可能な状態で表示するための信号に変換して、変換した文書装飾レイアウト情報を表示部52に出力する。その結果、図9のような装飾表示が実現する。
【0125】
ここで、上述したように、文書装飾情報レイアウト部25が装飾情報読出部22から取得する装飾情報は、操作部40を介したユーザ入力により、ユーザの所望に応じて更新可能である。従って、文書装飾情報レイアウト部25は、ユーザの意図に沿い、かつ、ユーザの嗜好の変化にも柔軟に対応した文書装飾レイアウト情報を生成することができる。それゆえ、装飾高さは、操作部40を介したユーザ入力により、例えば「15」「9」といった数値を採用することも可能である。さらに、装飾高さの大小をどのように決定するかも、ユーザが適宜変更しうる。また、上記説明では、装飾情報変更部25cが装飾高さを「14」あるいは「12」に変更するものとして説明したが、一方の装飾高さのみを変更し、他方の装飾高さを変更しない(つまり、基準装飾高さのままで維持する)構成も可能である。
【0126】
〔色数分割に係る文書装飾レイアウト情報〕
次に、図10、図11を用いて、文書装飾レイアウト情報の他の例を説明する。図10は、装飾表示の他の例を示す図であり、2行目に記載された“cold”には黄色が、“darkness”には青色が、“cold and darkness”には緑色のマークが、それぞれ付されている。なお、図面の見易さのため、縦のハッチングは黄色マーク、横のハッチングは青色マーク、斜めのハッチングは緑マークが付されているものとする。また、装飾高さは、“cold and darkness”が“cold”及び“darkness”の倍の高さで表示されている。
【0127】
図11は、図10の装飾表示を実現するための文書装飾レイアウト情報がテーブル化された図である。なお、図8を参照して説明したのと同じ内容については、その説明を省略する。
【0128】
図11では、装飾情報変更部25cは、「Index(Letter)」の30〜46に対応する文字列“cold and darkness”の装飾高さについて、34〜38に対応する文字列を「Height〔1〕」「12」(以下、「12」を基準装飾高さとする)にし、30〜33および39〜46に対応する文字列を「Height〔2〕」「6」に変更している。また、装飾情報変更部25cは、「Index(Letter)」の30〜33に対応する文字列“cold”、及び「Index(Letter)」の39〜46に対応する文字列“darkness”の装飾高さを、ともに「Height〔2〕」「6」に変更している。
【0129】
すなわち、装飾情報変更部25cは、重複装飾検知部25aが同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合には、その箇所の各色の装飾高さを、基準装飾高さ「12」を重複する色数(図11では2)で割った値(12÷2=6)に変更する。従って、重複する色数が3つ存在する場合には、装飾高さは4(12÷3=4)に変更される。
【0130】
ここで、図10の装飾表示例では、重複する箇所の装飾は、緑が図面上側、黄色・青色が図面下側に表示されている。しかしながら、どの順序で表示するかは任意に決めてよい。つまり、何ら規則性なく装飾が表示されてもよいし、装飾対象の文字列が長い方の装飾を上側に表示し、装飾対象の文字列が短い方の装飾を下側に表示する、とルール付けしてもよい。このことは、重複する装飾数(色数)が3、4、あるいはそれ以上存在する場合であっても同様である。
【0131】
また、装飾の重なる部分が大量に存在する場合には、表示する色は表示可能な色の代表色とし、その各代表色に分類される装飾の数の割合を使って表示すればよい。以下、その内容を具体的に説明する。
【0132】
色数が増えると、その色数で基準装飾高さを割ることができなくなる場合がある。例えば、文字の高さが12ドットである場合、重なる装飾の色数が2つであれば高さ6ドットずつに分割して2色表示できる。重なる装飾の色数が4つであれば高さ3ドットずつ、重なる装飾の色数が6つであれば高さ2ドットずつに分割することができる。しかしながら、重なる装飾の色数が13以上ある場合、高さを1ドットずつにしても全ての装飾を表示することはできない。
【0133】
そのような場合、重なる装飾全てを違う色で表示するのではなく、色合いの近い色を1色にまとめることで色数を減らし、各色の高さはまとめた色数の比率で表示する、という構成としてもよい。
【0134】
例えばある文字に16個の装飾が付いており、それを高さ12ドットの中で3色を使って表示する場合、装飾の色とそれぞれの高さを以下の手順で決定する。
【0135】
まず、16個の装飾について色合い(色相)を求める。色相は、コンピュータで一般的に使われるRGB表色系からHSI、HSVといった表色系に変換することで算出することができる。一例として、RGBからHLSへの変換式が、http://image-d.isp.jp/commentary/color_cformula/HLS.htmlに開示されている。
【0136】
色相は0〜360で表現されるため(色相は角度で表現されるため、0と360は同じ色相を表す)、360を色数で均等に割った色相に近い色を代表色とする。従って、3色で表示する場合は16個の装飾の中から色相0、120、240にそれぞれ最も近い装飾を選び代表色とする。
【0137】
そして、16個の装飾がそれぞれどの代表色に近いか調べ、その数の比率で塗る高さを決定する。例えば、代表色1に近い色が8色、代表色2に近い色が5色、代表色3に近い色が3色の場合、12ドットを8:5:3の割合で塗る。つまり、代表色1は6ドット、代表色2は4ドット、代表色3は2ドットの高さで塗る(端数は四捨五入する)。
【0138】
このようにして、重なる装飾全てを違う色で表示するのではなく、色合いの近い色を1色にまとめることで色数を減らし、各色の高さはまとめた色数の比率で表示する、という構成を実現することができる。
【0139】
〔装飾に枠が付加された文書装飾レイアウト情報〕
次に、図12、図13を用いて、文書装飾レイアウト情報のさらに他の例を説明する。図12は、図13の装飾表示を実現するための文書装飾レイアウト情報がテーブル化された図である。図13は、図12の文書装飾レイアウト情報によって実現する装飾表示を示す図である。
【0140】
図13では、2行目に記載された“cold and darkness”および“a poor little girl”にはそれぞれ、青色の装飾が付加されている。但し、“cold and darkness”は枠で囲まれているのに対し、“a poor little girl”は枠で囲まれていない。
【0141】
なお、同図では、装飾(青色マーク)は同じ位置に付加されていない。しかしながら、これから説明する文書装飾レイアウト情報の例では、装飾マークが文書内の同じ位置に付加されている場合にも当然に当てはまる。加えて、装飾情報変更部25cは、装飾を付加したユーザが異なることをトリガとして、装飾の属性を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する構成も可能である。以下、この実施例について説明する。なお、図8を参照して説明したのと同じ内容については、その説明を省略する。
【0142】
まず図12について説明する。
【0143】
同図では、「Index(Letter)」の30〜46に対応する文字列“cold and darkness”はユーザ「12345」によって、「Index(Letter)」の76〜93に対応する文字列“a poor little girl”はユーザ「67890」によって、それぞれ装飾(0×00FFFF)が付加されている。
【0144】
さらに、図12では、図8の「Height〔n〕」が「Attribute」に置き換わっている。なお、「Attribute」は、各文字に付加される装飾の属性を表す項目であり、この項目は、装飾情報変更部25cによって生成される。
【0145】
同図に示す例では、装飾情報変更部25cは、「Index(Letter)」の30〜46に対応する文字列“cold and darkness”に対して「Attribute」を「1」に変更し、「Index(Letter)」の76〜93に対応する文字列“a poor little girl”に対して「Attribute」を「0」に変更している。
【0146】
つまり、装飾情報変更部25cは、装飾を付加したユーザが異なることをトリガとして、装飾の属性を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する。これにより、ユーザ「12345」が付加する装飾は外側が枠で囲まれ、ユーザ「67890」が付加する装飾の外側は枠で囲まれずに表示される(図13参照)。つまり、装飾情報変更部25cは、「Attribute」を「1」あるいは「0」に変更することにより、装飾の外側に枠を付加するかどうかを決めることができ、これにより、複数の装飾を互いに識別可能に表示させている(図13)。
【0147】
ここで、装飾の外縁部に枠を付加する上記構成は、装飾の表示位置(装飾高さ、装飾幅の変更など)および表示時刻(装飾の点滅表示など)の少なくとも一方と共に行われることが好ましい。これにより、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、さらに明確に、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができるためである。なお、そのような構成は、「Height〔n〕」および「Attribute」がそれぞれ、文書装飾レイアウト情報に含まれる構成とすることにより実現可能である。
【0148】
なお、図12では、「Highlight〔1〕」はすべて「0×00FFFF」に設定されている。しかしながら、当然に、ユーザ「12345」とユーザ「67890」とで異なる色の装飾を付加してもよい。
【0149】
また、「Attribute」に係属した「Highlight〔n〕」(nは1以上の整数)をさらに設けることにより(不図示)、枠の色そのものをユーザごとに変更する構成とすることも可能である。これにより、装飾の色は同じであっても、枠の色を変化させることにより、文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を欠落させることなく、互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0150】
さらに、複数の装飾を互いに識別可能に表示させるために、ユーザは、装飾の枠が囲みではなく、付加する装飾の色の濃淡、付加する装飾の装飾高さ・幅(領域・範囲)、付加する装飾の透過度、文字あるいは文字列と背景との色の反転、装飾の表示時間、装飾の点滅など、他の方法で装飾に変化を与えたい場合も想定される。そのような場合には、例えば「Attribute」が「2」の場合には装飾の表示時間を変える、「Attribute」が「3」の場合には装飾を点滅表示させる、など規定しておけばよい。
【0151】
また、上記では、「Attribute」は、「0、1、2、3、4、・・・」と番号で設定されるものとして説明した。しかしながら、それらの番号に加え、「a,b,c,d,・・」といったアルファベットで設定される構成としてもよい。例えば、色の濃淡を「a,b,c,d,・・」で定義付けしておき、「a」の方が色長を明るく、「z」の方が色長を暗く規定しておく。
【0152】
これにより、装飾情報変更部25cは、「Attribute」の番号を適宜変更することにより、文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を欠落させることなく、互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0153】
なお、上記では、種々のバリエーションにより「Attribute」の構成を説明した。しかしながら、「Attribute」の設定は、「0、1、2、3、4、・・・」あるいは「a,b,c,d,・・」に限定されず、他の態様で実現してもよい。
【0154】
〔その他の文書装飾レイアウト情報について〕
その他の装飾表示例を図14〜図17を参照して説明する。
【0155】
図14は、青色の装飾が付加された“a poor little girl”の文字列に対して、さらに識別可能に装飾を付加する表示例を説明するための図である。このうち、図14(a)は、“a poor little girl”の文字列のうち、さらに“poor”が装飾対象として選択された様子を示し、図14(b)は、その“poor”の装飾領域の明度が“a poor little girl”(poorを除く)の装飾領域と異なるように表示された様子を示す図である。なお、図面の見易さのため、“a poor little girl”へのハッチングは省略している。
【0156】
図14(b)の装飾表示は、装飾情報変更部25cが「Attribute」の明度に対応する項目を適宜変更することにより実現される。つまり、同色の装飾が同一箇所に付加される場合においても、重複する箇所に付加される装飾の明度を変えることにより、複数の装飾を互いに識別可能に表示装置50に表示させることができる。
【0157】
なお、装飾ごとに表示明度を変更する構成は、装飾の表示位置(装飾高さ、装飾幅の変更など)および表示時刻(装飾の点滅表示など)の少なくとも一方と共に行われることが好ましい。これにより、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、さらに明確に、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。
【0158】
さらに、図15〜図18で例示する装飾は、ユーザごとに装飾の属性を変えて表示された例を示すものである。以下、それぞれについて説明する。なお、以下の説明では、“cold and darkness”および“a poor little girl”は、異なるユーザによって付加された装飾であるものとして説明する。また、以下に説明する装飾表示の例では、装飾マークが文書内の同じ位置に付加されている場合にも当てはまることを付言しておく。
【0159】
図15は、ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、図15(a)は、一のユーザの装飾は角が四角で表示され、他のユーザの装飾は角部を丸く表示される様子を示す図である。図15(b)は、一のユーザの装飾は角が四角で表示され、他のユーザの装飾は、装飾(の色)が文字部分のみ付加されない様子を示す図である。なお、図15(b)では、a poor little girl”の文字列について、文字列とその文字列の背景の装飾の反転も併せて行っている。
【0160】
図15(a)の装飾表示例は、装飾情報変更部25cが、装飾の形状に対応する「Attribute」の数値をユーザごとに異なるように設定することで、一のユーザの装飾は角が四角で表示され、他のユーザの装飾は角部を丸く表示されるように実現できる。同様に、図15(b)の装飾表示例は、装飾情報変更部25cが、装飾対象に対応する「Attribute」の数値をユーザごとに変更することで実現することができる。このように表示することで、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。
【0161】
図16は、ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、一のユーザの装飾は指定した色で表示され、他のユーザの装飾は指定した色よりも薄く(透明度を上げて)表示される様子を示す図である。
【0162】
図17は、ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、一のユーザの装飾は指定した色により対象領域が表示され、他のユーザの装飾は指定した色により当該対象領域に含まれる文字列が表示される様子を示す図である。
【0163】
図18は、ユーザごとに装飾の属性を変える装飾表示例を示す図であり、図18(a)〜(c)は、一のユーザの装飾は常に表示され、他のユーザの装飾は点滅表示される様子を示す図である。
【0164】
なお、点滅表示は、たとえば一定間隔での点滅で行えばよく、同じ位置に2つの装飾が付加されている場合には、一方の装飾を常に表示させ、他方の装飾を一定間隔で点滅表示させ、これにより、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。また、点滅表示は、一定間隔で行う必要はなく、ランダムな時間間隔で行う構成により実現してもよい。
【0165】
このように、装飾表示装置1では、装飾情報変更部25cが「Attribute」の数値をユーザごとに変更することにより、ユーザごとに装飾の属性を変えて装飾表示させ、かつ、複数の装飾を互いに識別可能に表示装置50に表示させることができる。
【0166】
ここで、図14から図17を用いて説明した上記構成は、装飾の表示位置(装飾高さ、装飾幅の変更など)および表示時刻(装飾の点滅表示など)の少なくとも一方と共に行われることが好ましい。これにより、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、さらに明確に、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。
【0167】
〔文書装飾情報レイアウト部25による文書装飾レイアウト情報の生成フロー〕
次に、文書装飾情報レイアウト部25による文書装飾レイアウト情報の生成フローを図19により説明する。図19は、図9等を参照して説明した装飾表示を実現する、文書装飾情報レイアウト部25が文書装飾レイアウト情報を生成することを説明するためのフローチャートである。
【0168】
なお、概略的に説明すると、文書装飾情報レイアウト部25は、装飾情報読出部22から装飾情報を取得すると共に、文書レイアウト情報記憶部31から、文書レイアウト部24が生成した文書レイアウト情報を取得する。そして、文書装飾情報レイアウト部25は、装飾情報と文書レイアウト情報とに基づいて、文書装飾レイアウト情報を生成し、その文書装飾レイアウト情報を文書装飾レイアウト情報記憶部32に記憶させるものである。
【0169】
以下では、文書装飾情報レイアウト部25の上記動作のうち、特に、文書装飾情報レイアウト部25が文書装飾レイアウト情報を生成する処理の流れを説明する。
【0170】
まず、S10では、装飾情報レイアウト部25bは、装飾情報読出部22から取得した装飾情報において、表示装置50に表示される文書の1行目に対する処理を開始する。
【0171】
続いて、S20では、装飾情報レイアウト部25bは、上記1行目にレイアウトされる装飾を示す情報(以下、1行目装飾情報と称する。また、上記文書のi行目にレイアウトされる装飾を示す情報をi行目装飾情報と称する)が装飾情報に含まれているかどうかを確認する。
【0172】
S30は、S20で装飾情報にi行目装飾情報(i=1)が存在しない場合に該当する。この場合、(i+1)行目に移り(S30)、フローはS20に戻る。このとき、i=i+1として取り扱われる。そして、そのi行目において、S20の確認が繰り返し行われる。
【0173】
S40は、S20で装飾情報にi行目装飾情報が存在する場合に該当する。この場合、装飾情報レイアウト部25bは、i行目装飾情報に含まれる1又は複数の装飾情報を長い順にソートする。図3の文書を例にすれば、その2行目は、“cold”には黄色のマークが、“darkness”には青色のマークが、“cold and darkness”には緑色のマークが、それぞれ付加されている。従って、装飾情報レイアウト部25bは、装飾情報(正確には、装飾の付加された文字列)の長い順に、 “cold and darkness”、“darkness” 、“cold”とソートする。
【0174】
続いて、S50では、装飾情報レイアウト部25bは、S40でソートした順番に装飾情報を「Line Information」に格納する。
【0175】
なお、Line Informationとは、例えば図8の文書装飾レイアウト情報テーブルにおいて、文書レイアウト部24が生成した項目(「Index(Letter)」、「Code」)以外の項目をいう。従って、図8の場合、Line Informationは、「Highlight〔1〕」、「User ID〔1〕」、「Height〔1〕」、「Highlight〔2〕」、「User ID〔2〕」、「Height〔2〕」、・・・で示される項目全体を指す。
【0176】
より詳細に説明すると、装飾情報レイアウト部25bは、図8の例において、2行目装飾情報として、「Highlight〔1〕」、「User ID〔1〕」、「Height〔1〕」に“cold and darkness”の装飾情報を最初に格納する。次に、装飾情報レイアウト部25bは、“darkness”に係る装飾情報を格納する。このとき、「Highlight〔1〕」は“cold and darkness”に係る装飾情報によって既に埋まっているため、装飾情報レイアウト部25bは、“darkness”に係る装飾情報を「Highlight〔2〕」に格納する。最後に、装飾情報レイアウト部25bは、“cold”に係る装飾情報を格納する。このとき、「Highlight〔1〕」は“cold and darkness”に係る装飾情報によって既に埋まっているため、装飾情報レイアウト部25bは、“cold”に係る装飾情報を「Highlight〔2〕」に格納する。
【0177】
このようにして、2行目装飾情報がLine Informationに格納される。なお、図8では、1行目および3行目装飾情報が存在しないため、装飾情報レイアウト部25bは、2行目装飾情報のみをLine Informationに格納する。
【0178】
次に、S60では、装飾情報変更部25cは、装飾情報レイアウト部25bから文書装飾合成情報を取得すると共に、重複装飾検知部25aが同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合には、文書装飾合成情報における装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、その複数の装飾それぞれが異なるように変更する。なお、その変更は、装飾情報の「Attribute」、「Heighlight」の数値を変更することにより実現する。なお、図19では、装飾情報変更部25cが「Attribute」を変更するものとして説明している。
【0179】
最後に、S70では、装飾情報レイアウト部25bはi行目が最終行であるかどうかを判断する。最終行であればフローは終了し、最終行でなければS30に進む。
【0180】
以上により、文書装飾情報レイアウト部25は、すべてのi行目装飾情報(i=1〜最終行)をLine Informationに格納することができる。そして、すべてのi行目装飾情報がLine Informationに格納されたものが文書装飾レイアウト情報となる。そして、文書装飾情報レイアウト部25は、その文書装飾レイアウト情報を文書装飾レイアウト情報記憶部32に記憶させる。
【0181】
〔表示制御部51による表示制御フローについて〕
次に、表示制御部51による表示制御フローを図20により説明する。図20は、表示制御部51による表示制御を説明するためのフローチャートである。
【0182】
なお、概略的に説明すれば、表示制御部51は、文書装飾レイアウト情報記憶部32から取得した文書装飾レイアウト情報を、表示部52にユーザが視認可能な状態で表示するための信号に変換して、変換した文書装飾レイアウト情報を表示部52に出力するものである。以下、順を追って、表示制御部51による表示制御フローを説明する。
【0183】
まず、S110にて、表示制御部51は、文書装飾レイアウト情報記憶部32から取得した文書装飾レイアウト情報の中から、表示装置50に表示される文書の表示先頭行(i=1行目)に係る文書装飾レイアウト情報を取得する。
【0184】
そして、S120にて、表示制御部51は、表示先頭行(i=1行目)に係る文書装飾レイアウト情報から、先頭文字(j=1文字目)に係る文書装飾レイアウト情報を取得する。
【0185】
次に、S130にて、表示制御部51は、上記先頭文字(j=1文字目)に係る文書装飾レイアウト情報の「Highlight(x)」に色情報が含まれているどうかを確認する。S130にてNoであればS180に進み、YesであればS140に進む。
【0186】
S140は、S130において、上記先頭文字(j=1文字目)に係る文書装飾レイアウト情報の「Highlight(x)」に色情報が含まれる場合に該当する。この場合、表示制御部51は、まず「Highlight(1)」に色情報が格納されているかどうかを確認し、格納されていれば、その色情報が示す色で上記先頭文字(j=1文字目)の背景を塗るよう指示する指示信号を表示部52に送る。
【0187】
次に、S160では、表示制御部51は、上記先頭文字(j=1文字目)に係る文書装飾レイアウト情報の「Highlight(2)」に色情報が含まれるかどうかを確認する。「Highlight(2)」に色情報が含まれていればS170に進み、S150の動作が繰り返される。そして、この動作は、「Highlight(X)」に色情報が含まれなくなるまで繰り返される。
【0188】
S160において、表示制御部51が「Highlight(X+1)」に色情報が含まれていないと判断した場合、S180に進む。S180では、表示制御部51は、当該先頭文字(j=1文字目)を表示部52に表示させる。このとき、「Highlight(1)」〜「Highlight(X)」に含まれる色情報を示す色がすべて表示部52に表示される。
【0189】
続いて、S190に進む。S190では、表示制御部51は、表示先頭行(i=1行目)のJ(j=j+1)番目文字に係る文書装飾レイアウト情報の「Highlight(x)」に色情報が含まれているどうかを確認する。含まれていれば、S200に進み、さらにj=j+1としたうえで、S130に戻る。
【0190】
一方、S190においてNoの場合、S210に進む。S210では、表示制御部51は、i行目が表示最終行であるかどうかを判断する。Yesであれば、表示制御部51は、表示すべき全ての文字・装飾に対する処理が終わったと判断し、動作を終了する。一方、S210において、i行目が表示最終行でなければ、S220に進み、i=i+1としたうえで、S120に戻り上記の処理を繰り返す。
【0191】
以上により、表示制御部51は、最終行までの表示処理を行い、その結果を表示部52に表示させることができる。
【0192】
なお、上記説明では、表示制御部51は「Highlight(X)」に係る色情報のみを対象とした処理を行うものとして説明した。しかしながら、表示制御部51は、「Highlight(X)」についての処理を行うと同時に、「Height(x)」、「Attribute(x)」についての処理を行うものとする。
【0193】
さらに、表示制御部51は、「Height(x)」、「Attribute(x)」といった装飾情報に応じて、表示装置50において装飾の表示方法を変えている。例えば、表示制御部51は、図9と図10とでその表示方法を変えており、図9では色ごとに装飾高さを変えて表示させている。このとき、「Highlight(1)〜Highlight(n)」に色情報が格納されている文字は、その文字の装飾高さHは以下の式(1)で規定してよい。
【0194】
H=h+a(n−x) ・・・・式(1)
ここで、
H:文字の装飾高さ
h:文字の高さ
a:装飾が重なったときの下側(あるいは上側)の装飾の色が見える幅
n:Highlightの数
x:1〜nの範囲内で定まる任意の整数
とする。
【0195】
これにより、表示制御部51は、複数の装飾を互いに識別可能に表示装置50に表示させることができる(図9)。なお、文字の装飾高さを色ごとに変化させる構成は、文章が横書きされている場合に特に有効である。
【0196】
一方、表示制御部51は、文字の装飾幅を変えて表示させることも可能である。このとき、「Highlight(1)〜Highlight(n)」に色情報が格納されている文字は、その文字の装飾幅Wは以下の式(2)で規定してよい。
【0197】
W=w+a(n−x) ・・・・式(2)
ここで、
W:文字の装飾幅
w:文字の幅
a:装飾が重なったときの下側(あるいは上側)の装飾の色が見える幅
n:Highlightの数
x:1〜nの範囲内で定まる任意の整数
とする。
【0198】
これにより、表示制御部51は、複数の装飾を互いに識別可能に表示装置50に表示させることができる。なお、文字の装飾幅を色ごとに変化させる構成は、文章が縦書きされている場合に特に有効である。
【0199】
なお、図10では、装飾に重複する箇所が存在する場合には、その箇所の各色の装飾高さは、基準装飾高さを重複する色数で割った値で設定されている。詳細は図10を参照して説明したとおりであるが、かりに「Highlight(x)」および「Highlight(x+1)」の色情報が同じである場合には、その境界に枠線を付加する、あるいは、「Highlight(x)」または「Highlight(x+1)」の何れかの色の明度を上下させることにより、他方との境界が視認しうるようにする。この構成は、装飾情報変更部cが、色の明度に対応する「Attribute」の数値を適宜変更するように決めておくこと等により実現できる。
【0200】
また、装飾情報変更部25cは、上記式(1)および式(2)を予め記憶しておき、装飾高さあるいは色数分割に係る文書装飾レイアウト情報を生成するときに、式(1)あるいは式(2)を適宜使用する構成で実現されてよい。
【0201】
〔装飾表示装置1による効果〕
以下、装飾表示装置1によって得られる効果を説明する。
【0202】
上記構成によれば、重複装飾検知部aは、文書内の文字に付加された装飾について、同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する。そして、装飾情報変更部cは、重複装飾検知部aが同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する。
【0203】
従って、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合においても、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。それゆえ、装飾表示装置1は、1または複数のユーザが付加した複数の装飾に重複する箇所が存在する場合においても、当該複数の装飾を一切欠落させることなく表示させることができる。
【0204】
そして、これにより、装飾表示装置1は、従来技術では解決できなかった課題を解決することができる。
【0205】
具体的には、装飾表示装置1は、特許文献1の課題、つまり、装飾としての下線部の線種はユーザごとに変更されて表示されるものの、同一ユーザが付加した下線部は同一の線種となり、その場合、複数の装飾が互いに識別できなくなる、という課題を解決することができる。つまり、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)では、同一のユーザが付加した下線であっても、その表示位置および表示時刻の少なくとも一方をそれぞれが異なるように変更するため、すべての装飾(下線)を互いに識別可能に表示させることができる。
【0206】
また、装飾表示装置1は、「ネタリか」等の課題、つまり、ユーザが付加した2以上の色(装飾)に重複する箇所が存在する場合、当該箇所は色の濃淡を変えて表現されてしまうため複数の装飾が互いに識別できなくなる、という課題を解決することができる。つまり、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)では、同一の位置に2以上の色が付加された場合であっても、その表示位置および表示時刻の少なくとも一方をそれぞれが異なるように変更するため、その2つの色を互いに識別可能に表示させることができる。
【0207】
なお、上記装飾の付加には、文字あるいはその文字の背景への色の付加、下線・影等の文字飾りの付加、傍点の付加、装飾の外縁部への枠の付加などが含まれるものとする。
【0208】
さらに、装飾表示装置1では、装飾情報変更部cは、上記装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方と共に、装飾の表示明度を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更することが好ましい。
【0209】
さらに、装飾表示装置1では、装飾情報変更部cは、上記装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方と共に、文字とその文字の背景の装飾の反転、あるいは装飾の外縁部への枠の付加を、上記複数の装飾それぞれが異なるように行うことが好ましい。
【0210】
上述したように、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合、複数の装飾それぞれの表示位置および表示時刻の少なくとも一方を変更する。しかも、装飾情報変更部cは、上記複数の装飾それぞれが異なるように、装飾の表示明度を変更し、あるいは、文字とその文字の背景の装飾を反転し、装飾の外縁部へ枠を付加する構成である。
【0211】
これにより、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、さらに明確に、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。
【0212】
さらに、装飾表示装置1では、装飾情報変更部cによる上記装飾の表示位置の変更は、装飾の装飾高さ、あるいは装飾の装飾幅の変更であることが好ましい。
【0213】
上記構成により、装飾情報変更部cは、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合に、装飾の装飾高さあるいは装飾の装飾幅を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する。
【0214】
従って、装飾表示装置1は、装飾高さ・幅の違いにより複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができ、これにより、同じ位置に複数の装飾が付加されていることをユーザに認識させることができる。
【0215】
なお、上記装飾の例として、文字の背景に色マーカを付加する装飾が挙げられる。
【0216】
そして、装飾高さ、あるいは装飾幅の変更の程度は適宜決めてよい。例えば、1つの文字に3つの背景色が重複して付加されており、装飾高さを全体でhとする場合、装飾高さを等しく(h/3)に分割しても、あるいは、h/2、h/4、h/4と分割してもよい。このことは、装飾幅についても同様である。
【0217】
さらに、装飾表示装置1では、装飾情報変更部cによる上記装飾の表示時刻の変更は、装飾の点滅表示への変更であることが好ましい。
【0218】
上述したように、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合、複数の装飾それぞれの表示位置および表示時刻の少なくとも一方を変更する。すなわち、装飾情報変更部cは、上記複数の装飾それぞれが異なるように、装飾を点滅表示させる構成である。
【0219】
これにより、装飾表示装置1は、同じ位置に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合であっても、さらに明確に、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。
【0220】
なお、点滅表示は、たとえば一定間隔での点滅で行えばよく、同じ位置に2つの装飾が付加されている場合には、一方の装飾を常に表示させ、他方の装飾を一定間隔で点滅表示させ、これにより、複数の装飾を互いに識別可能に表示させることができる。また、点滅表示は、一定間隔で行う必要はなく、ランダムな時間間隔で行う構成により実現してもよい。
【0221】
〔本発明の別表現〕
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0222】
本発明に係る装飾表示装置1は、少なくとも1人以上のユーザが文書内の文字列に付加した装飾を文書と同時に表示する装飾表示装置であって、文書を読み出す文書情報読み出し部と、文書に拭かされた装飾情報を読み出す装飾情報読み出し部と、文書をレイアウトする文書レイアウト部と、装飾情報を文書に重ねてレイアウトする装飾情報レイアウト部と、文書と装飾情報を表示する表示部とを備える構成であってもよい。
【0223】
また、本発明に係る装飾表示装置1は、前記装飾レイアウト部は、重なった複数の装飾を上下左右にずらし、各装飾の一部が必ず表示されるようレイアウトする構成であってもよい。
【0224】
また、本発明に係る装飾表示装置1は、前記装飾レイアウト部は、複数の装飾が重なっている文字の背景領域を重なっている数で分割し、分割した領域の各々を重なっている装飾の各色で表示する構成であってもよい。
【0225】
また、本発明に係る装飾表示装置1は、前記装飾レイアウト部において、分割した領域の各々を重なっている装飾の各色で表示する際に、隣接する領域が同色のものはその境界に枠線を付ける構成であってもよい。
【0226】
また、本発明に係る装飾表示装置1は、前記装飾レイアウト部において、分割した領域の各々を重なっている装飾の色で表示する際に、隣接する領域が同色のものは明度を変える構成であってもよい。
【0227】
本発明に係る装飾表示装置1は、前記装飾レイアウト部において、自装置を使用しているユーザ自身が付加した装飾と、別のユーザが付加した装飾の表示方法を変える構成であってもよい。
【0228】
〔本発明のさらに別の表現〕
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0229】
本発明に係る装飾表示装置は、
文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能な装飾表示装置において、
上記装飾の属性を示す情報である装飾属性情報と、上記複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための情報である装飾識別情報とを、上記文字あるいは文字列に対応付けて装飾表示情報として合成する装飾情報合成手段を備える構成であってもよい。
【0230】
また、本発明に係る装飾表示方法は、
文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能な装飾表示方法において、
上記装飾の属性を示す情報である装飾属性情報と、上記複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための情報である装飾識別情報とを、上記文字あるいは文字列に対応付けて装飾表示情報として合成する装飾情報合成ステップを含む構成であってもよい。
【0231】
上記構成によれば、装飾情報合成手段(装飾情報合成ステップ)は、装飾属性情報と装飾識別情報とを文字あるいは文字列に対応付けて装飾表示情報として合成する。そして、その装飾識別情報は、文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための情報である。
【0232】
従って、文字あるいは文字列に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合、上記装飾情報合成手段(装飾情報合成ステップ)は、上記複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための情報である装飾識別情報を用いて装飾表示情報を合成するため、装飾表示情報は、複数の装飾を互いに識別可能に表示させる情報を包含する。加えて、上記装飾表示情報は、上記文字あるいは文字列に対応付けされている。
【0233】
それゆえ、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、その装飾表示情報に基づいて、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。そのため、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、1または複数のユーザが付加した複数の装飾の表示位置が重なった場合においても、当該複数の装飾を一切欠落させることなく表示させることができる。
【0234】
これにより、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、従来技術が解決できなかった課題を解決することができる。具体的には、付加情報としての下線部は、ユーザごとに線種が変更されて表示されるものの、同一ユーザによって付された下線部は同一の線種となり複数の装飾が互いに識別できなくなるという課題(特許文献1)を解決することができる。あるいは、本発明に係る装飾表示装置(装飾表示方法)は、ユーザが付加した2以上の色(付加情報)に重複する箇所が存在する場合、当該箇所は色の濃淡を変えて表現されてしまい、ユーザが付加した当初の色は無視される結果となるという課題(「ネタリか」等)を解決することができる。
【0235】
なお、上記の文字とは、日本語、英語、あるいはその他の言語で使用される文字をいい、記号、特殊文字、スペース、あるいは句読点なども含む。また、文字列とは、上記文字の並び(あるいは集合)をいうものとする。
【0236】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、
上記装飾情報合成手段が合成した上記装飾表示情報に基づいて、上記文字あるいは文字列と共に上記装飾を表示装置に表示させる表示制御手段を備える構成であってもよい。
【0237】
上記構成によれば、本発明に係る装飾表示装置は、表示制御手段を備えている。
【0238】
従って、表示制御手段が、装飾表示情報に基づいて、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0239】
そして、本発明に係る装飾表示装置は、上記表示制御手段を備えることにより、以下の効果も奏する。具体的には、上記構成により、表示制御手段を別途準備させる手間をユーザに課すことなく、装飾表示装置の内部あるいは外部に設けた表示装置において、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共にユーザに視認させることができる。
【0240】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、
上記装飾識別情報は、少なくとも、上記装飾の色の濃淡、上記装飾の装飾高さ、上記装飾の装飾幅、上記装飾の透過度、上記文字あるいは文字列と背景との色の反転、上記装飾の枠囲い、上記装飾の表示時間、あるいは上記装飾の点滅、を示す情報を含む構成であってもよい。
【0241】
上記構成により、上記装飾情報合成手段が合成した上記装飾表示情報には、上記装飾の色の濃淡、上記装飾の装飾高さ、上記装飾の装飾幅、上記装飾の透過度、上記文字あるいは文字列と背景との色の反転、上記装飾の枠囲い、上記装飾の表示時間、あるいは上記装飾の点滅、を示す装飾識別情報が包含されることになる。
【0242】
従って、本発明に係る装飾表示装置は、そのような装飾識別情報を包含する装飾表示情報に基づいて、例えば、重複する一方の装飾は装飾高さをaとし、重複する他方の装飾の装飾高さをbとすることにより、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0243】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、上記装飾属性情報は、少なくとも、上記装飾を付加したユーザ、あるいは上記装飾の種類、を示す情報を含む構成であってもよい。
【0244】
上記構成により、上記装飾情報合成手段が合成した上記装飾表示情報には、装飾を付加したユーザを示す情報、上記装飾の種類(マーカ、下線など)を示す装飾属性情報が包含されることになる。
【0245】
従って、本発明に係る装飾表示装置は、そのような装飾属性情報を包含する装飾表示情報に基づいて、例えば装飾をマーカあるいは下線にする、装飾をユーザごとに変更する、といった柔軟な表示態様を実現しつつ、かつ、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0246】
さらに、本発明に係る装飾表示装置では、
上記装飾属性情報あるいは上記装飾表示情報は、操作部を介したユーザの入力により、更新可能である構成であってもよい。
【0247】
上記構成により、ユーザの意図に沿った装飾表示が可能となり、またユーザの嗜好の変化にも柔軟に対応しつつ、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0248】
なお、上記装飾表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記装飾情報合成手段として動作させることにより上記装飾表示装置をコンピュータにて実現させる装飾表示プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0249】
以下、装飾表示装置1によって得られる効果を説明する。
【0250】
上記構成によれば、文書装飾情報レイアウト部25は、装飾属性情報(「Highlight」等)と装飾識別情報(「Height」・「Attribute」等)とを文字あるいは文字列に対応付けて(「Code」に対応付けて)、文書装飾レイアウト情報を生成(合成)する。そして、その装飾識別情報は、文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための情報である。
【0251】
従って、文字あるいは文字列に複数の装飾が付加されて装飾に重複する箇所が存在する場合、文書装飾情報レイアウト部25は、上記複数の装飾を互いに識別可能に表示させるための情報である装飾識別情報を用いて文書装飾レイアウト情報を合成するため、文書装飾レイアウト情報は、複数の装飾を互いに識別可能に表示させる情報を包含する。加えて、文書装飾レイアウト情報は、上記文字あるいは文字列に対応付けされている。
【0252】
それゆえ、装飾表示装置1は、その文書装飾レイアウト情報に基づいて、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。そのため、装飾表示装置1は、1または複数のユーザが付加した複数の装飾の表示位置が重なった場合においても、当該複数の装飾を一切欠落させることなく表示させることができる。
【0253】
これにより、装飾表示装置1は、従来技術が解決できなかった課題を解決することができる。具体的には、付加情報としての下線部は、ユーザごとに線種が変更されて表示されるものの、同一ユーザによって付された下線部は同一の線種となり複数の装飾が互いに識別できなくなるという課題(特許文献1)を解決することができる。あるいは、装飾表示装置1は、ユーザが付加した2以上の色(付加情報)に重複する箇所が存在する場合、当該箇所は色の濃淡を変えて表現されてしまい、ユーザが付加した当初の色は無視される結果となるという課題(「ネタリか」等)を解決することができる。さらに、各ユーザが付加した装飾を維持したまま、文書のレイアウトを崩すことなく、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることができる。
【0254】
なお、上記の文字とは、日本語、英語、あるいはその他の言語で使用される文字をいい、記号、特殊文字、スペース、あるいは句読点なども含む。また、文字列とは、上記文字の並び(あるいは集合)をいうものとする。
【0255】
さらに、装飾表示装置1は、表示制御部51を備えてよい。これにより、表示制御部51が、文書装飾レイアウト情報に基づいて、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0256】
そして、装飾表示装置1は、表示制御部51を備えることにより、以下の効果も奏する。具体的には、表示制御部51を別途準備させる手間をユーザに課すことなく、装飾表示装置1の内部あるいは外部に設けた表示装置50において、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共にユーザに視認させることができる。
【0257】
さらに、装飾表示装置1では、装飾識別情報(「Attribute」)は、少なくとも、装飾の色の濃淡、装飾の装飾高さ、装飾の装飾幅、装飾の透過度、文字あるいは文字列と背景との色の反転、装飾の枠囲い、装飾の表示時間、あるいは装飾の点滅を示す情報を含んでよい。
【0258】
これにより、文書装飾情報レイアウト部25が合成した文書装飾レイアウト情報には、装飾の色の濃淡、装飾の装飾高さ、装飾の装飾幅、装飾の透過度、文字あるいは文字列と背景との色の反転、装飾の枠囲い、装飾の表示時間、あるいは装飾の点滅、を示す装飾識別情報が包含されることになる。
【0259】
従って、装飾表示装置1は、そのような装飾識別情報を包含する文書装飾レイアウト情報に基づいて、例えば、重複する一方の装飾は装飾高さをaとし、重複する他方の装飾の装飾高さをbとすることにより、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0260】
さらに、装飾表示装置1では、装飾属性情報は、少なくとも、装飾を付加したユーザ、あるいは装飾の種類、を示す情報を含んでよい。
【0261】
これにより、文書装飾情報レイアウト部25が合成した文書装飾レイアウト情報には、装飾を付加したユーザを示す情報、装飾の種類(マーカ、下線など)を示す装飾属性情報が包含されることになる。
【0262】
従って、装飾表示装置1は、そのような装飾属性情報を包含する文書装飾レイアウト情報に基づいて、例えば装飾をマーカあるいは下線にする、装飾をユーザごとに変更する、といった柔軟な表示態様を実現しつつ、かつ、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0263】
さらに、装飾表示装置1では、装飾属性情報あるいは文書装飾レイアウト情報は、操作部40を介したユーザの入力により、更新可能であってよい。
【0264】
これにより、ユーザの意図に沿った装飾表示が可能となり、またユーザの嗜好の変化にも柔軟に対応しつつ、文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能となる。
【0265】
〔補足〕
最後に、装飾表示装置1の各ブロック、特に装飾表示装置1の制御部20(文書読出部21、装飾情報読出部22、入力制御部23、文書レイアウト部24、文書装飾情報レイアウト部25、装飾情報更新部26)は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0266】
すなわち、装飾表示装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、前記プログラムを格納したROM(read only memory)、前記プログラムを展開するRAM(random access memory)、前記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである装飾表示装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、前記装飾表示装置1に供給し、そのコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0267】
前記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやコンパクトディスク−ROM/MO/MD/デジタルビデオデイスク/コンパクトディスク−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0268】
また、装飾表示装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、前記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0269】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0270】
本発明は、文書内の文字あるいは文字列に付加された複数の装飾を互いに識別可能に、その文字あるいは文字列と共に表示させることが可能な装飾表示装置に適用され、特に、そのような装飾表示装置を備えた精密機器、表示装置などに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0271】
1 装飾表示装置
10 文書装飾情報記憶部
11 文書情報記憶部
12 装飾情報記憶部
20 制御部
21 文書読出部
22 装飾情報読出部
23 入力制御部
24 文書レイアウト部
25 文書装飾情報レイアウト部
25a 重複装飾検知部(検知手段)
25b 装飾情報レイアウト部
25c 装飾情報変更部(変更手段)
26 装飾情報更新部
30 レイアウト情報記憶部
31 文書レイアウト情報記憶部
32 文書装飾レイアウト情報記憶部
40 操作部
50 表示装置
51 表示制御部
52 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書内の文字に付加された装飾を表示させる装飾表示装置であって、
同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する検知手段と、
上記検知手段が同じ位置の文字に複数の装飾が付加されていると検知した場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する変更手段と、を備えることを特徴とする装飾表示装置。
【請求項2】
上記変更手段は、上記装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方と共に、装飾の表示明度を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更することを特徴とする請求項1に記載の装飾表示装置。
【請求項3】
上記変更手段は、上記装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方と共に、文字とその文字の背景の装飾の反転、あるいは装飾の外縁部への枠の付加を、上記複数の装飾それぞれが異なるように行うことを特徴とする請求項1に記載の装飾表示装置。
【請求項4】
上記変更手段による上記装飾の表示位置の変更は、装飾の装飾高さ、あるいは装飾の装飾幅の変更であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の装飾表示装置。
【請求項5】
上記変更手段による上記装飾の表示時刻の変更は、装飾の点滅表示への変更であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の装飾表示装置。
【請求項6】
文書内の文字に付加された装飾を表示させる装飾表示方法であって、
同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する検知ステップと、
上記検知ステップにて同じ位置に複数の装飾が付加されていると検知された場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する変更ステップと、を含むことを特徴とする装飾表示方法。
【請求項7】
文書内の文字に付加された装飾を表示させる装飾表示プログラムであって、
同じ位置の文字に複数の装飾が付加されているか否かを検知する検知ステップと、
上記検知ステップにて同じ位置に複数の装飾が付加されていると検知された場合に、装飾の表示位置および表示時刻の少なくとも一方を、上記複数の装飾それぞれが異なるように変更する変更ステップと、をコンピュータに実行させるための装飾表示プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の装飾表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−96204(P2011−96204A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−252431(P2009−252431)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】