説明

補足材料を織物に接合する方法

【解決手段】 様々な形状の補足材料を基布に接合する方法であって、この方法は裏面シート(例えば、裏紙)上に接着剤(例えば、熱可塑性インク)を印刷する工程を有する。前記熱可塑性インクは、印刷ヘッド、シルクスクリーン、グラビア、または前記裏面シートに所望の形状および所望の厚さで前記インクを印刷することが可能な他のあらゆる印刷装置を使って前記裏紙上に印刷される。前記接着剤は一般に、前記基布に接合される前記補足材料の輪郭と実質的に同一の形状で印刷される。前記熱可塑性インクが前記裏面シート上に印刷された後、前記熱可塑性インクは接着工程により前記基布に転写される。前記裏面シートは次に剥がされ、前記補足材料は次に、それに続く接着工程により前記基布上の前記露出した接着剤に接着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類およびその他の衣料のデザインおよび製造に関し、特に、衣類およびその他の衣料に使用される布地を含む繊維製品に補足材料を接合させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類およびその他の製品(帽子、靴、手袋、かばん、およびその他のアクセサリーを含む)の製造の間、特定の形状を有する補足材料を基布に固定することが必要とされる。補足材料は、装飾、識別、補強、またはその他の目的のために提供される。例えば、体操服を製造するとき、ポケットまたはジッパーがジャージの基布層に取り付けられる。
【0003】
衣類または関連製品への補足材料の取り付けは、様々な方法のうちの任意の方法で行われる。例えば、補足材料は、織物の基層上に縫い付けられる。或いは、接着剤は補足材料を織物に接着するのに使用される。接着剤(例えば、熱可塑性フィルム)は、多くの場合様々な理由により補足材料を衣類に固定する好適な方法である。第一に、接合によりシームテープが付着された衣類の防水性の維持が促進される。また、接合によって余分なシームテープを取り除くことが可能となるため、衣類の重さを減少することができる。また、接合された縫い目は、縫い目線の形状を平坦にする、または高さを減少するのに有用であり、そのような縫い目がない場合、衣類着用者は縫い目線を皮膚に直接感じてしまう。更に、接合は衣類における特定の美的価値を達成するために使用される。
【0004】
補足材料を衣類に固定する典型的な方法は、熱可塑性フィルム状の接着剤シートを打抜きする工程を含む。熱可塑性フィルムシートは、基布に固定される補足材料の形状に一致するように切断される。前記熱可塑性フィルムが所望の形状に切断されると直ちに、熱処理またはその他の接着工程を使用して基布に固定される。前記補足材料の形状は次に前記熱可塑性フィルムの露出した側に配置され、前記接着剤を再び前記接着工程にさらすことにより、前記補足材料の形状は前記基布に固定される。このような方法の実施例は、米国特許公報第2004/0176005に開示されている。
【0005】
補足材料を基布に接合する前述の方法は他の方法よりも若干効率が良いが、結果的に他の方法と同様にかなり多くの無駄をもたらす。特に、熱可塑性フィルムの打抜きされる部分の形状が不規則であるか、または中空領域が当該形状の中に形成される閉じた輪郭である場合には、大量のスクラップ材が打抜き処理の結果として生じる。この無駄が接着剤シートの50パーセントを上回ることも稀ではない。更にまた、前記熱可塑性フィルムの打抜き方法は、製造工程における取り扱いに要する費用が著しくかかる。
【0006】
前述に鑑みて、結果として無駄を減少することができるような補足材料を基布に接合する方法を提供することが望まれいる。また、補足材料を基布に接合する方法の製造コストを減少することができれば非常に有効である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
様々な形状の補足材料を織物に接合する方法が開示されている。前記方法は、裏面シート(例えば、裏紙)上に接着剤(例えば、熱可塑性インク)を印刷する工程を含む。前記熱可塑性インクは、印刷ヘッド、シルクスクリーン、グラビア、または前記裏面シート上に前記インクを所望の形状および所望の厚さで印刷することが可能な他のあらゆる適切な印刷装置を使って前記裏面シート上に印刷される。前記接着剤は、ほとんどの場合基布上に接合される補足材料の輪郭と実質的に同一の形状で印刷される。前記熱可塑性インクが前記裏面シート上に印刷された後、前記熱可塑性インクは、接着工程により前記基布に転写される。次に前記裏紙は剥がされ、前記補足材料の輪郭は、前記基布上の前記接着剤に位置合わせされる。次に前記補足材料は、それに続く接着工程により前記基布上の露出された接着剤に接着される。
【0008】
上述した特徴および利点は、同様に他の点においても、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することにより、当業者にとって容易に明確になるであろう。この開示を検討する人々にとっては明らかであるように、1若しくはそれ以上のこれらの若しくはその他の有利な特徴を提供するカスタマイズが可能な競技用衣類を提供することが望ましいが、本明細書に開示された教示は、本明細書で言及する1若しくはそれ以上の利点または特徴を含むまたは達成しているかに関わらず、添付の特許請求項の範囲の範囲内にあるそれらの実施形態にまで及ぶものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、織物上に補足材料を固定する方法の流れ図である。
【図2】図2は、図1の方法に従った、裏紙シート上に熱可塑性インクを印刷するのに使用する印刷機の略図である。
【図3】図3は、複数の形状が熱可塑性インクで裏紙に印刷されている、図2の裏紙シートの上面図である。
【図4】図4は、図1の方法に従って、圧盤(プラテン)を使用して基布上に熱可塑性インクを接着するのを示す。
【図5】図5は、図1の方法に従って、裏紙が熱可塑性インクから剥がされるのを示す。
【図6】図6は、圧盤を使用して、補足材料が基布および図5の熱可塑性インクに接合されるのを示す。
【図7】図7は、接合された図6の補足材料を伴う衣類を示す。
【図8】図8は、熱可塑性インクが装飾的な星形形状で提供された図3の裏紙シートの別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一般参照である図1を参照して、様々な形状の補足材料を織物に接合する方法が示されている。図1のボックス10におよび関連する図2および3に示されるように、前記方法は最初に、裏面シート30(例えば、裏紙)上に接着剤40(例えば、熱可塑性インク)を印刷する工程を含む。前記熱可塑性インク40は、印刷ヘッド20、または所望の形状および所望の厚さで前記裏紙30上に前記インク40を印刷することが可能な他のあらゆる印刷装置を使用して前記裏紙30上に印刷される。図2において、前記印刷ヘッド20は、前記裏紙30に対して移動することにより前記裏紙30上に所望の形状で前記熱可塑性インク40を形成する。
【0011】
少なくとも1実施形態において、前記裏紙30はロール形状で提供され、前記印刷ヘッド20は供給ロール26から空白の裏紙を受け取り、紙の印刷された部分を送り先ロール28に送達する。前記裏紙30のロール形状により、紙の長さ全体に所望の形状で前記熱可塑性インクを繰り返して印刷することが可能になる。前記紙の連続用紙により、前記形状を比較的近接させて印刷することが可能となる。更にまた、前記紙はロール形状で提供されるため、このような形状の前記接着剤は製造中機械および人間によって簡単に操作することが可能である。
【0012】
図3の例示的な実施形態において、熱可塑性インクである前記接着剤40は、前記裏紙30上に複数の実質的に台形の輪郭形状で印刷されている。本明細書では前記接着剤40は熱可塑性インクとして開示されているが、他の実施形態では、前記インクは、例えば紫外線反応インク、熱可塑性物質含有エマルション、または選択された接着工程に適切なその他の材料である異なる物質から構成されるものである。更に、前記裏面シート30を裏紙30として説明しているが、他の実施形態では前記裏面シートは、前記接着工程で使用される接着剤のタイプに応じて、ポリマー材料、Mylar(登録商標)、シリコン加工紙、またはその他のあらゆる適切な裏面材料である他の材料から構成されるものである。
【0013】
前記接着剤40は一般に、織物の基層50に追加される織物または他の材料の第2の層60の輪郭に実質的に一致する形状で裏面シート30上に印刷される。この形状は典型的には閉輪郭形状であるが、他の実施形態では開輪郭形状である(すなわち、閉輪郭形状ではない)こともある。これらの実施形態において、前記接着剤の印刷は輪郭形状でのみ行われるため、接着剤40を伴わない開口領域45は前記印刷された形状の内部に形成される。これらの開口領域45は前記印刷された形状内において前記裏面材料30を露出させ、一般に前記形状の輪郭に沿う前記接着剤によって占められる領域より大きい領域に広がっている。言い換えると、所定のあらゆる形状内の前記開口領域45は、一般に当該形状の輪郭に沿う前記接着剤によって占められる領域より大きい。しかしながら、幾つかの他の実施形態においては、前記接着剤によって占められる領域は、実際に前記形状の内部の前記開口領域よりも大きいこともある。いずれの場合も、前記接着剤は値段が高くなる傾向にあるため、実質的な開口領域45と共に前記形状の輪郭に沿って接着剤を使用することが有利である。従って、実質的な開口領域45が前記印刷された形状で形成されるため、前記形状全体を(前記形状の内部を含めて)接着剤で印刷する工程を含む方法と比較するとかなりの節約が実現される。
【0014】
前記裏面シート30上に所定の形状で印刷された接着剤と共に、前記裏面シートは次に、単一の裏面材料上に1若しくはそれ以上の前記印刷された形状が提供されるように、切断される。これらの裏面材料30は次に、前記所定の形状の熱可塑性インクを別の位置に転写するために使用される。
【0015】
図1の実施形態のボックス12に記載されているように、前記熱可塑性インク40が前記裏紙30上に印刷された後、前記熱可塑性インクは、接着工程により前記基布50に転写される。この接着工程は、例えば熱接合、高周波溶接、または他の様々な接着工程である様々な既知の接着工程のいずれかである。前記基布50は、衣類、靴、かばん、競技用アクセサリー、または他の様々なアイテムのいずれかの一部として提供される。本明細書で使用される用語「衣料」は一般に、例えば衣類、靴、手袋、帽子、およびがばんなどを含む覆う物または関連するアクセサリーに言及する。
【0016】
図4は、前記接着剤40が熱可塑性インクであるような熱接合作業の例示的な実施形態を示す。図4は、衣類の基布50と前記基布50に対向する前記熱可塑性インク40とを示す。図4の実施形態において、加熱された圧盤(プラテン)22が移動して前記裏紙30に接触し、前記熱可塑性インク40を前記基布50に押し付ける。前記圧盤22からの熱と圧力により、前記熱可塑性インクは前記基布50に接着される。
【0017】
前記熱可塑性インク40が前記圧盤によって加熱されると直ちに、図1のボックス14に記載されているように、当該熱可塑性インク40は硬化される。次に図5に示すように、前記裏紙30は前記熱可塑性インク40から剥がされる。前記裏紙30が前記熱可塑性インク40から剥がされた後、前記熱可塑性インク40は前記基布50の表面上において露出される。
【0018】
次に、図1のボックス16に記載され、さらに、図6の略図に示されているように、補足材料60は前記基布上の前記熱可塑性インクの上に配置される。前記補足材料60は、前記基布50に機能的または装飾的要素を提供する織物または他の材料である。例えば、前記補足材料はポケット、ジッパー、図柄(模様)、またはその他の任意数の特徴を前記基材に提供できるように設計される。前記補足材料60は、本明細書では前記基材の上張り(オーバーレイ)としてほとんどの場合開示されているが、前記基材の下部または内部に含まれるようにすることもできる。前記補足材料60は、前記基布50に接着する前記熱可塑性インク40と略同一の輪郭形状を有する。従って、前記補足材料60が前記基布上に配置されるとき、前記補足材料60は前記熱可塑性インク40に位置合わせされる。
【0019】
図1のボックス18に記載されているように、前記補足材料が前記熱可塑性インクの上に配置された後、加熱された圧盤24が移動して前記補足材料60に接触する。前記圧盤24の熱および圧力により、前記熱可塑性インク40は前記補足材料に接着して、前記基布50上に前記補足材料60を固定する。当然のことながら、他の実施形態において、前記接着剤40を使用して前記基布に前記補足材料60を固定するため、任意の異なる様々な接合工程が使用されることは理解されるであろう。例えば、前記接着剤40を前記補足層60に接合するため、超音波処理またはその他の溶接法が使用される。
【0020】
図7は、シャツ70の一部を形成する前記補足材料60が基布50上に配置されている衣類の図を示している。前記補足層60は台形形状で、開口部65を含む。前記補足層60が前記輪郭に沿ってのみ前記基層50に接合されることにより、前記補足層60は前記シャツ70にポケットを形成し、このポケットは当該ポケットへの入口を提供する開口部65を有する。様々な実施形態において、前記開口部65は、例えばジッパーまたはボタンを備えることで閉じることが可能であり、或いは常に開放状態にしておくこともできる。
【0021】
図7では前記基材50を使用してシャツを提供しているが、前記基材50は、様々な他の衣類、アクセサリー、またはズボン、帽子、靴、ソックス、腕章(アームバンド)、ジャケット、かばん、またはバックパックを含む衣料の他のアイテムのいずれかを形成するのに使用される。従って、本明細書で使用される用語「衣料アイテム」は、上記の文章およびその均等物で言及されていることを含める、そうような衣類またはアクセサリーの全てを含むことを意図している。更にその上、前記基材上に提供される前記補足層は、任意の様々な形状を獲得し、機能的および装飾的目的を含む任意の多数の目的に適うことが理解されるであろう。例えば、図8は1つの裏紙30上に星形形状で形成された接着剤40を示しており、当該接着剤は基布に織物の同様の星形形状の層を接合するのに用いられる。更に、前記補足材料は、前記基層が衣類または他の衣料アイテムとして形成される前後に前記基層に接合されることも理解されるであろう。
【0022】
上述の方法は、過去の方法と比較して無駄の量を減らしながら基布上に形状を有する材料を接合する方法を提供する。特に本明細書に記載された方法は、従来の打抜き方法と比較したとき熱可塑性物質または他の接着剤の無駄の量を大幅に減らすことができる。更にその上、前記熱可塑性インクは印刷すると直ちに所望の形状となるので、前記打抜き工程が省かれると、製造工程における前記接着剤の取り扱いは著しく減少する。これは、関連する製品を製造するのに使用される時間とコストを著しく減少させる。更にその上、前記熱可塑性インクがロール形状で提供された裏紙に供給される場合、前記接着剤の取り扱いはなお一層容易になり、更なる効率が達成される。
【0023】
図1〜8と共に図1を説明しながら、織物に補足材料を接合する方法の少なくとも1つの実施形態を説明したが、他の実施形態も考えられることは理解されるであろう。例えば、別の1実施形態において、前記接着剤40は、当該接着剤が前記基布50に固定される前に前記裏紙30から取り外すされる。このようにこの実施形態では、図1の工程14は、図1の工程12の前に発生する。前記(固体状の)接着剤40が前記裏紙30から剥がされた後、当該接着剤40は前記基布上に配置される。前記接着剤40は次に、前記補足層60が前記接着剤40に接触するように配置される前後のいずれかで前記基布50に接合される。前記補足層60が前記接着剤に接触するように配置された後に前記接合する工程が発生する場合、前記接着剤の前記基布50および前記補足層への接合は同時に起こる。
【0024】
織物に補足材料を接合する方法に関する他の実施形態の更に別の実施例において、前記接着剤40は、前記基布50または前記補足層60に直接印刷され、裏面層には印刷されない。これは、前記方法から前記裏面材料を取り除くことによって図1の実施形態をさらに単純化する。この実施形態において、前記接着剤が前記基布50または前記補足材料60のいずれかに印刷された後、前記基布と前記補足材料60の2つの層が互いに接触するように寄せ合わされ、前記接着剤は前記基布50および前記補足材料60に接着する。
【0025】
前記接着剤が前記補足材料60に直接印刷される場合の実施形態において、前記補足材料60は前記接着剤が前記補足層に印刷される前後のいずれかで切断される。従って、少なくとも1つの実施形態において、図3の裏面シート30は、補足材料60シートで代用される。前記接着剤は次に、前記補足材料60シートに所定の形状で印刷される。前記補足材料60シートは次に前記所定の形状に打抜きされ、その結果上張りの輪郭部分に沿って提供される接着剤40を有する上張りとなる。これらの上張りは次に織物の基層50に配置され、前記接着剤40を使用して前記基層50に前記上張りが接合される。
【0026】
織物に補足材料を接合する方法を特定の好ましい実施形態において説明してきたが、他の実施および適応が可能であることは当業者であれば理解するであろう。例えば、開示の実施形態は加熱され硬化されて接着を形成する接着剤としての熱可塑性インクを含んでいるが、他のタイプのインク例えば織物と接着を形成することが可能な紫外線インクでも可能である。このように、本明細書で使用される用語「インク」は、一般に印刷装置との関連で使用するように構成されるあらゆる物質に言及している。更に、上述したような他の観点を組み込むことなしに得られる本明細書に記載された個々の進歩的な態様に利点があることは理解されるであろう。従って、すべての最終的な特許請求の要旨および範囲は、本明細書に含まれる好適な実施形態の説明に限定されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物の基層に補足層を付着させる方法であって、
裏面層上に接着剤を印刷する工程であって、当該接着剤は前記補足層の輪郭に実質的に一致する形状で印刷されるものである、前記印刷する工程と、
前記接着剤を前記織物の基層に接着する工程と、
前記接着剤から前記裏面層を剥がす工程と、
前記補足層の輪郭を前記接着剤に位置合わせする工程と、
前記補足層を前記基層に接合する工程と
を有する方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記補足層は織物層であり、前記裏面層は紙、プラスチックフィルム、またはシリコン加工紙から構成されるものである方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記接着剤から前記裏面層を剥がす工程は、前記接着剤を前記織物の基層に接着する工程の前に実行されるものである方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、前記裏面層上に前記接着層を印刷するために印刷ヘッドが使用されるものである方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、前記接着剤は、熱可塑性インクまたは熱可塑性物質を含むエマルションである方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、前記接着剤を前記基層に接着する工程は、前記熱可塑性インクを加熱する工程を有するものである方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法において、前記接着剤を前記基層に接着する工程は、前記裏面層と接触するように圧盤(プラテン)を移動させて前記熱可塑性インクを加熱する工程を有するものである方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、前記接着剤は、前記裏面層上に閉輪郭形状に印刷されるものである方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法において、前記閉輪郭形状内に開口領域が形成され、これにより前記裏面層が露出されるものである方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記開口領域は、前記閉輪郭形状に印刷された前記接着剤によって覆われる面積より大きいものである方法。
【請求項11】
衣料アイテムであって、
基布層と、
前記基布層に提供され、閉輪郭形状を形成する補足布部分と、
前記基布層および前記補足布層に接着されるインクであって、これにより前記補足布層を前記基布層に接合されるものであり、当該インクは前記補足布部分の閉輪郭形状に実質的に一致する形状で提供されるものである前記インクと
を有し、
前記補足布部分を前記基布層に接合する方法は、
前記補足布部分の閉輪郭形状に実質的に一致する形状で前記インクを印刷する工程と、
前記インクを前記基布層および前記補足布部分に接着する工程と
を含むものである
衣料アイテム。
【請求項12】
請求項11記載の衣料アイテムにおいて、前記基布層は、前記衣料アイテムがジャケット、シャツ、帽子、靴、ソックス、ズボン、またはかばんを形成するように構成されるものである衣料アイテム。
【請求項13】
請求項11記載の衣料アイテムにおいて、前記補足布部分は、前記基布層上にポケットを提供するものである衣料アイテム。
【請求項14】
請求項11記載の衣料アイテムにおいて、前記補足布部分は、前記基布層上に装飾的特徴を提供するものである衣料アイテム。
【請求項15】
請求項11記載の衣料アイテムにおいて、前記インクは、印刷ヘッドによって印刷される熱可塑性インクである衣料アイテム。
【請求項16】
請求項11記載の衣料アイテムにおいて、前記補足布部分を前記基布層に接合する方法は、さらに、
裏面層に前記インクを印刷する工程であって、当該印刷されたインクは、前記閉輪郭形状に実質的に一致する形状であり、且つ当該印刷された形状の内部に形成された、実質的にインクを含まない開口領域を有するものである、前記印刷する工程と、
前記インクから前記裏面層を剥がす工程と、
前記補足布部分の輪郭を前記基布層上の前記インクに位置合わせする工程と、
前記インクによって前記補足布部分を前記基層に接合する工程と
を有するものである衣料アイテム。
【請求項17】
請求項16記載の衣料アイテムにおいて、前記開口領域は、前記閉輪郭形状を形成する前記インクによって覆われる面積より大きいものである衣料アイテム。
【請求項18】
第1の材料層と第2の材料層とを備えた衣料アイテムを作製する方法であって、
前記第1の材料層または前記第2の材料層の閉輪郭形状に実質的に一致する形状でインク層を印刷する工程と、
前記インク層が前記第1の材料層上で露出するように前記第1の材料層上に前記インク層を配置する工程と、
前記第2の材料層を前記第1の材料層上の露出されたインク層に接触させる工程と、
前記第2の材料層を前記第1の材料層上の露出されたインク層に接合させる工程と
を有する方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法において、前記第1の材料層は前記衣料アイテムの基布層であり、前記第2の材料層は前記衣料アイテムの補足部分である方法。
【請求項20】
請求項18記載の方法において、前記第2の材料層は前記衣料アイテムの基布層であり、前記第1の材料層は前記衣料アイテムの補足部分である方法。
【請求項21】
請求項18記載の方法において、前記インク層は前記第1の材料層に印刷されるものであり、前記第1の材料層上に前記インク層を配置する工程はさらに、前記第1の材料層に前記インク層を接着する工程を有するものである方法。
【請求項22】
織物の基層に補足層を付着させる方法であって、
材料シートの裏面に熱可塑性接着剤を所定の形状で印刷する工程と、
前記所定の形状に前記材料シートを打抜いて前記補足層を形成する工程であって、前記補足層は、その輪郭に沿って延長する前記熱可塑性接着剤を伴うものである、前記打抜く工程と、
前記接着剤を使用して前記補足層を前記基層に接合する工程と
を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−506057(P2013−506057A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531114(P2012−531114)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/050554
【国際公開番号】WO2011/041316
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(511112353)アンダー アーマー,インク. (5)
【Fターム(参考)】