説明

複合体及びその製造装置及び方法

【課題】軽量で強度や耐久性に優れ、かつ、外観や手触り感が良好な複合材及びその製造装置及び方法を提供する。
【解決手段】強化繊維を含有し、熱可塑性樹脂からなるシート材20を、熱成形によって仮賦形(図1(C))してから金型30のキャビティ36にインサートする(図1(D))。そして、該シート材20を加熱冷却すると同時に、あるいは、加熱冷却後に、前記シート材20の主面20Bに熱可塑性樹脂を射出成形して金型形状に追従させ(図1(E)及び(F))、冷却後に金型30から複合体10を離型する(図1(G))。複合体10は、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂からなるシート材20と、熱可塑性樹脂からなる射出成形部50が一体に強力に融着されており、軽量で強度や耐久性能に優れている。しかも、外観や手触り感が良好であり、成形後に別途表面処理を施すことなく、シート材主面20Aをそのまま仕上がり面として利用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂からなるシートと熱可塑性樹脂成形体が一体に融着された複合体及びその製造装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラスチック射出成形品は、自動車の内装部材や外装部材などとして用いられる。具体的には、強化繊維を含むシート材に樹脂を含浸させ、該シート材に樹脂を射出成形して一体化した複合材などが、前記内装部材や外装部材として使用される。前記樹脂を熱硬化性樹脂とすると、熱を加える必要がありコストが大きくなり、また、形状の自由度が低く大量生産には不向きである。一方、前記樹脂として熱可塑性樹脂を用いるときは、最終的には冷却して金型から取り出すため、量産には適している。このような熱可塑性樹脂を用いた複合材を製造する技術としては、例えば、下記特許文献1に示す技術がある。
【0003】
当該特許文献1には、溶融樹脂を注入するゲートと、成形体を成形する複数の成形空間と、前記ゲートと各成形空間とを繋ぐ樹脂流通路を備える金型に、繊維に熱可塑性樹脂を含浸させた基材を配置する型配置工程と、前記ゲートから前記溶融樹脂を射出して、前記溶融樹脂が前記樹脂流通路を通り、前記各成形空間に前記溶融樹脂を充填する射出工程と、前記溶融樹脂を冷却し固化させることにより前記成形体を成形する二次成形工程と、を含み、前記射出成形工程において、1つの前記ゲートから分岐して前記各成形空間に前記溶融樹脂が送り込まれることを特徴とする繊維基材の製造方法が開示されている。そして、前記型配置工程と射出工程との間に、前記基材を加熱成形する一次成形工程を設けることで、プレボードの外周不要部分を金型によりせん断し、基材を所定形状に形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−274636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の背景技術では、射出工程において溶融樹脂が成形空間内へ運ばれる途中で固化することがないように、前記一次成形工程において金型を加熱して流動性を確保しているが、熱プレス成形で基材の形状を作るため、形状制約があり角等の形状追従性に乏しいという不都合がある。また、基材の繊維が表面に露出するため、複合体の形成後に表面処理(平滑化処理や塗装の下処理など)が必要になるという不都合もある。
【0006】
本発明は、以上の点に着目したもので、軽量で強度や耐久性に優れ、かつ、外観や手触り感が良好な複合材及びその製造装置及び方法を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の複合体の製造方法は、強化繊維を含有し、熱可塑性樹脂からなるシート材を熱成形して仮賦形する工程1と、該工程1によって仮賦形されたシート材を、金型へインサートする工程2と、金型へインサートされたシート材を加熱冷却成形して、該シート材を金型形状に追従させる工程3と、前記シート材の全面又は一部に熱可塑性樹脂を射出成形し、前記シート材と熱可塑性樹脂成形体が一体に融着された複合体を形成する工程4と、を含むことを特徴とする。
【0008】
主要な形態の一つは、前記工程3と同時に、前記工程4を行うことを特徴とする。他の形態は、前記工程2の仮賦形を、真空成形又は圧空成形により行うことを特徴とする。
【0009】
本発明の複合体は、前記いずれかに記載の製造方法で形成されたことを特徴とする。本発明の複合体製造装置は、前記いずれかに記載の製造方法に利用される複合体製造装置であって、前記金型と、該金型へインサートされたシート材を加熱冷却成形するための加熱冷却機構と、前記熱可塑性樹脂を金型へ射出する射出機構と、を備えたことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂からなるシート材を、熱成形によって仮賦形してから金型表面に貼り付け、該シート材を加熱冷却して金型形状に追従させ、前記加熱冷却後に、あるいは、前記加熱冷却と同時に、前記シート材の主面全体あるいは一部に、熱可塑性樹脂を射出成形することとした。このため、軽量で強度や耐久性能に優れ、しかも、外観や手触り感も良好なシート材と樹脂成形体の複合体が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1(A)〜(F)は、本発明の実施例1の製造工程の一例を示す図,図1(G)は本実施例の複合体を示す側面図である。
【図2】前記実施例1による複合体製品を示す図であり、(A)は製品の一部を示す画像,(B)は前記(A)の製品のエッジ部を拡大して示す画像,(C)は前記(A)の表面の一部を175倍に拡大した画像である。
【図3】比較例による複合体製品を示す図であり、(A)は製品の一部を示す画像,(B)は前記(A)の製品のエッジ部を拡大して示す画像、(C)は前記(A)の表面の一部を175倍に拡大した画像である。
【図4】前記実施例1による複合体製品と比較例による複合体製品の角部の断面画像である。
【図5】本発明の他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
最初に、図1〜図4を参照しながら本発明の実施例1を説明する。本発明は、自動車の内装部材や外装部材,あるいは、携帯電話の筐体,液晶テレビの筐体などに用いられる複合体であって、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂シート材と、熱可塑性樹脂の射出成形体を一体に融着した複合体に関するものである。図1(A)〜(F)には、本実施例による複合体の製造工程の一例が示され、図1(G)には前記製造工程によって製造された複合体の側面図が示されている。図1(G)に示すように、本実施例の複合体10は、シート材20の主面20B側に、熱可塑性樹脂の射出成形部50を一体に融着した構成となっており、該射出成形部50は、前記シート材主面20Bと融着する平面部52と、他の部品等に取り付けるための突状の取付用脚部54A,54Bを備えている。前記シート材20としては、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂シートが用いられる。前記強化繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、金属繊維、植物繊維等から選択された1種又は2種以上の繊維が用いられ、シート材20及び射出成形部50を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ABS、PC、PP、PA、PBT等の熱可塑性樹脂,又は、これらのアロイ材が用いられる。寸法安定性の観点から、射出成形部50を構成する熱可塑性樹脂も前記シート材20と同様の強化繊維を含有することが好ましい。
【0014】
次に、図1(A)〜(F)を参照して、本実施例の製造工程の一例を説明する。まず、図1(A)に示すように、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂シート材20を用意し、図1(B)に示すように、該シート材20を熱成形により仮賦形する。該熱成形は、例えば、真空成形や圧空成形により行われる。次に、仮賦形したシート材20を、図1(C)に示すように、金型30のキャビティ36にインサートし、キャビティ面に貼り付ける。前記金型30は、図1(C)〜(E)に示すように、固定型32と可動型34から構成されており、そのパーティング面に前記キャビティ36が形成されている。図示の例では、該キャビティ36には、前記シート材20を収納するスペースのほかに、前記射出成形部50の平面部52に相当する成形スペース38Aと、前記射出成形部50の取付用脚部54A,54Bに相当する成形スペース38B,38Cが設けられている。
【0015】
更に、前記キャビティ36には、射出装置からノズル(いずれも図示せず)を介して供給される溶融樹脂の流入通路であるゲート40が接続されている。図示の例では、該ゲート40は、固定型32を貫通して直接キャビティ36に接続するダイレクトゲート構造となっている。また、前記可動型34には、前記キャビティ36の周囲に、複数の加熱冷却手段42が設けられている。該加熱冷却手段42は、前記キャビティ36にインサートされた前記シート材20の主面20Aを加熱冷却するためのものであって、例えば、熱媒体の流路と、該流路を流れる加熱媒体及び冷却媒体などにより構成されるが、他の公知の加熱冷却機構を利用してもよい。
【0016】
以上のような構成の金型30のキャビティ36に、仮賦形したシート材20をインサートした後、単に射出成形を行うのみでは、シート材20とキャビティ36の角部36A,36Bや縁部36C,36Dとの間に生じる隙間44(図1(C)参照)をなくすことができず、仕上がった製品の見栄えが低下してしまう。また、上述した背景技術で示すようにシート材20と金型30を加熱して熱プレス成形と射出成形を行う方法では、熱プレス成形はシート材20が局所的に延びるためシワや破れ等の問題により形状制約があり、角等の形状追従性も乏しい。更に、射出成形後、シート材20を金型30より離型する際に、変形などの離型不良が発生し易いため、複雑な形状への対応が難しく、シート材20と射出成形部50の融着部に離型応力による歪が残り、融着強度の低下が発生する。そこで、本実施例では、仮賦形したシート材20をキャビティ面に貼り付けた状態で溶融樹脂を射出成形するにあたり、前記シート材20を前記加熱冷却手段42により加熱冷却成形することで、図1(D)及び(E)に示すように、シート材20を金型形状に追従させる。
【0017】
加熱冷却成形は、例えば、シート材20の荷重たわみ温度以上かつ熱分解温度以下に金型30の加熱を行い、型締めし(図1(D))、前記シート材20の主面20B側に、前記ゲート40を介して、図示しない射出装置から溶融状態の熱可塑性樹脂60を射出した後(図1(E))に、加重たわみ温度未満であって冷却固化の促進が可能な温度へ冷却する。そして、図1(F)に示すように、強化繊維を含有した熱可塑性樹脂からなるシート材20と、熱可塑性樹脂製の射出成形部50が一体に融着した複合体10を離型し、ゲート40に相当する部分を切除する。このような加熱冷却成形を行うことにより、単に仮賦形したシート材20をインサート成形する場合や、シート材20と金型30を加熱して熱プレス成形及び射出成形する場合と比べて、仮賦形したシート材20をインサートし金型を加熱することで局所的な延びを防ぎ形状追従性が向上し、前記隙間44がなくなり、キャビティ36の凹凸形状に追従したシート材20が成形され、シート材20の表面が改質される。また、金型30から離型する際に強制的に冷却することで、外観や手触り感などが良好なシート材20と射出成形部50の複合体10が得られるとともに、成形サイクル時間を短縮することができる。更に、前記複合体10は、シート材20の主面20A側に別途表面処理(平滑化処理や塗装の下処理など)を施すことなく、そのまま仕上がり面として利用することができる。また、本実施例では、前記シート材20の他方の主面20B側に射出成形部50を設けており、該射出成形部50の部分を、他の部品等に取り付けるための構造体として用いる。
【0018】
次に、図2及び図3を参照して、本実施例により製造された複合体と、上述した背景技術により製造された複合体について比較を行う。図2は、本実施例による複合体製品を示す図であり、(A)は鏡面部70と艶消し面部72を含む製品表面の一部を示す画像,(B)は前記(A)の製品の開口部74のエッジ部76を拡大して示す画像,(C)は前記(A)の表面の一部(前記(A)中の鏡面部70を点線で囲った領域P)を175倍に拡大した画像である。なお、前記鏡面とは、金型表面の鏡面から転写して得られた表面のことを意味しており、ここでは、比較例との表面状態の差を分かりやすくするために鏡面部の拡大画像を示したが、シボの転写も可能であることはいうまでもない。一方、図3は、背景技術による比較例の複合体製品を示す図であり、(A)は製品の表面部80の一部を示す画像,(B)は前記(A)の製品の開口部82のエッジ部84を拡大して示す画像,(C)は前記(A)の表面の一部(前記(B)中の点線で囲った領域Q)を175倍に拡大した画像である。これら図2(A)〜(C)と図3(A)〜(C)の比較から明らかなように、本実施例によれば、製品のエッジ部の形状が整っており、表面の平滑度も高いことが分かる。また、図4には、本実施例と比較例による製品の角部の金型形状への追従性を比較するための画像が示されている。図4(A)が本実施例の製品の断面画像,図4(B)が比較例の製品の断面画像である。図4(A)に示すように、本実施例により製造した複合体製品は、シート材20の角部22の曲率半径が0.14mmであるのに対し、図4(B)に示す比較例では、角部22の曲率半径は0.50mmとなっており、本実施例の方法で製造することにより、シート材20の金型形状への追従性が向上することが確認できる。
【0019】
このように、実施例1によれば、強化繊維を含有し、熱可塑性樹脂からなるシート材20を、熱成形によって仮賦形してから金型30のキャビティ36にインサートし、該シート材20の主面20Bに熱可塑性樹脂60を射出する際に、加熱冷却して金型形状に追従させることで、軽量で強度や耐久性能に優れ、しかも、成形後に別途表面処理を施すことなく、外観や手触り感も良好な複合体が得られるという効果がある。また、シート材20と射出成形部50の融着強度を向上させることができる。
【0020】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示したキャビティ36やゲート40の形状・構造は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。
(2)前記実施例で示した加熱冷却手段42も一例であり、同様の効果を奏するものであれば、他の公知の各種の加熱冷却手段を用いてよい。
(3)前記実施例では、シート材20をキャビティ36にインサートして、該シート材20の主面20Bに熱可塑性樹脂60を射出すると同時に、加熱冷却して複合体10を得ることとしたが、これも一例であり、シート材20をキャビティ36にインサートしてから、まず、シート材20のみを加熱冷却成形し、その後に、主面20Bに熱可塑性樹脂60を射出成形するようにしても、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。
(4)本発明の複合体の製造を、2色成形機を利用して行ってもよい。例えば、前記実施例1の図1(C)に示す工程の後、図5(A)に示すように、1次射出用の固定型32Aにシート材20をプレスするための型を取り付け、プレスと同時にシート材20の加熱冷却成形を行う。そして、金型30を開いて可動型34側を180度回転させて、図1(D)に示す工程に戻り、射出成形を行う。以降の工程は、上述した実施例1と同様である。このように、既存の2色成形機を利用することにより、本発明を容易に実施することができる。
【0021】
(5)前記実施例では、シート材主面20Bの一部に射出成形部50を設けることとしたが、該射出成形部50の形成範囲や形状も一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。
(6)前記シート材20として、多層構造のものを用いてもよい。例えば、図5(B)に示す例では、2枚のシート90A,90Bを、繊維の向きが略直交するように重ねたものをシート材20として利用した例である。繊維(例えば、カーボンファイバ)入りのシートは、シート製造(例えば押出し成形)時に繊維が一方向となるため、繊維の配列方向により強度差が生じるが、図5(B)に示すように繊維の向きが直交するように積層することにより、縦横方向のシート材の割れやすさを改善することができる。また、図5(C)に示す例のように、前記シート90A,90Bの間(あるいはその表裏のいずれか)に、更に、これらシート90A,90Bとは繊維の向きが45度ずれたシート90C,90Dを、これらシート90Cとシート90Dの向きが直交し、かつ、前記シート90A,90Bの繊維の向きに対して45度ずれるように重ねたものを、シート材20として利用してもよい。このようにすると、前記図5(B)に示す例と比べて、更に強度が強くなり、全方向における割れやすさを大きく改善することができる。
(7)本発明により製造した複合体は、塗装などの後処理を行うことなく、良好な外観や手触りを得ることができるが、必要に応じて製品表面(シート材20の表面)に、塗装などの表面処理を施すことを妨げるものではない。
(8)前記実施例では、本実施例の複合体10の適用例として、自動車の内装部品,外装部品,携帯電話の筐体,液晶テレビの筐体などを例に挙げたが、本発明は、これらに限定されるものではなく、強化繊維を含有する熱可塑性シートと、熱可塑性樹脂の射出成形品を一体構成とした複合体の用途全般に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明によれば、強化繊維を含有し、熱可塑性樹脂からなるシート材を、熱成形によって仮賦形してから金型表面に貼り付け、該シート材を加熱冷却して金型形状に追従させ、前記加熱冷却後に、あるいは、前記加熱冷却と同時に、前記シート材の主面全体あるいは一部に、熱可塑性樹脂を射出成形することとした。このため、軽量で強度や耐久性能に優れ、しかも、外観や手触り感も良好な複合体が得られることから、各種物品の内装材,外装材,筐体などに用いられる複合体に適用できる。
【符号の説明】
【0023】
10:複合体
20:シート材
20A,20B:主面
22:角部
30:金型
32,32A:固定型
34:可動型
36:キャビティ
36A,36B:角部
36C,36D:縁部
38A〜38C:成形スペース
40:ゲート
42:加熱冷却手段
44:隙間
50:射出成形部
52:平面部
54A,54B:取付用脚部
60,60A:熱可塑性樹脂
70:鏡面部
72:艶消し面部
74:開口部
76:エッジ部
80:表面部
82:開口部
84:エッジ部
90A〜90D:シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強化繊維を含有し、熱可塑性樹脂からなるシート材を熱成形して仮賦形する工程1と、
該工程1によって仮賦形されたシート材を、金型へインサートする工程2と、
金型へインサートされたシート材を加熱冷却成形して、該シート材を金型形状に追従させる工程3と、
前記シート材の全面又は一部に熱可塑性樹脂を射出成形し、前記シート材と熱可塑性樹脂成形体が一体に融着された複合体を形成する工程4と、
を含むことを特徴とする複合体の製造方法。
【請求項2】
前記工程3と同時に、前記工程4を行うことを特徴とする請求項1記載の複合体の製造方法。
【請求項3】
前記工程2の仮賦形を、真空成形又は圧空成形により行うことを特徴とする請求項1又は2記載の複合体の製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法で形成されたことを特徴とする複合体。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一項に記載に製造方法に利用される複合体製造装置であって、
前記金型と、
該金型へインサートされたシート材を加熱冷却成形するための加熱冷却機構と、
前記熱可塑性樹脂を金型へ射出する射出機構と、
を備えたことを特徴とする複合体製造装置。

【図1】
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【図5】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−153069(P2012−153069A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15637(P2011−15637)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(000185868)小野産業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】