説明

複合材料用の補強性繊維構造物および前記構造物を含む部材

複合材料部材の製造に使用され、内側部分またはコア(72)およびこの外面に隣接する部分またはスキン(74、76)を含む、単一片として具現化される織製の繊維構造物は、インターロック織および多層織から選択される少なくとも1つの織で三次元コア織りにより、およびコア織とは異なり、多層織および二次元織から選択される織でスキン織りすることにより形成される。これは、少なくとも1つのコアインターロック織(72)で三次元織りすることにより、ならびに布タイプの、サテンタイプまたは、多層または二次元タイプであるスキン綾織タイプの織で織ることによっても形成可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合材料部材の製造、特にこのような部材用の補強性繊維構造物の製造に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の適用分野は、繊維補強物および樹脂マトリックスを有する複合材料の構造部品を製造することである。このような部材は、極めて多くの分野、特に航空機の分野で使用される。一つの特定の例は、ターボマシン用のブレード、特にファンブレードの製造である。補強性繊維構造物は、樹脂マトリックスによりいかなる既知の方法によっても、例えばレジントランスファーモールディング(RTM)により緻密化される。
【0003】
本発明に対する別の適用分野は、熱構造複合材料、すなわち、構造要素の構成に好適である機械的性質を有し、高温でこれらの性質を保持する能力も有する材料から部材を製造することである。熱構造複合材料は、通常、カーボンマトリックスにより緻密化されたカーボンの繊維補強を有するカーボン/カーボン(C/C)複合材料、およびセラミックマトリックスにより緻密化された耐火性繊維補強(カーボンまたはセラミックの)を有するセラミックマトリックス複合(CMC)材料である。熱構造複合材料部材は、特に航空機および宇宙飛行の分野で使用される。補強性繊維構造物は、よく知られているように、化学気相浸透法(CVI)を行うことにより、もしくは液体法を使用することによりマトリックスを構成する材料で緻密化可能である。液体緻密化は、マトリックスを構成する材料の前駆体を含有する液体組成物、通常、樹脂により繊維構造物を含浸することにある。前駆体は熱処理により変換される。
【0004】
ある量の厚さを呈する複合材料部材に対しては、層剥離を避けるために相互に結合された複数の重畳層として補強性繊維構造物を製造することが知られ、特に三次元織により補強性構造物を製造することが知られている。
【0005】
このように、特許EP 1 526 285は、ブレードの付け根と翼の間で長手方向で変化する織でインターロックタイプの三次元織りを行うことにより、ターボマシンブレード、特にファンブレード用に補強性構造物またはプリフォームを製造することを提案している。
【0006】
複合材料部材用に補強性繊維構造物を製造する場合、種々の態様を考慮に入れる必要がある。
【0007】
このように、複合材料部材が平滑な表面状態を呈する必要がある場合には、例えば緻密化の第1段階または圧密段階の後でこのような不規則性を無くするか、もしくは回避するために追加の操作、例えば表面トリミングまたは緻密化の終了前に表面上に二次元プライ、例えば織布のプライを付加することを必要とする大きな表面不規則性を呈する補強性繊維構造物を回避することが望ましい。
【0008】
加えて、樹脂マトリックスを有する複合材料部材に対しては、著しい表面不規則性の存在は、樹脂の局所化された塊の形成を生じ、これによりこのような部材の機械的性質を損なう。
【0009】
更には、CVIで繊維補強性構造物を緻密化することにより得られる複合材料部材に対しては、浸透が繊維構造物のコアに達すること、およびコアが比較的均一である多孔性を呈して、緻密化ができる限り僅かな不均一性を呈することを保証することを容易にするのが望ましい。繊維構造物内の細孔への到達が困難である場合には、もしくは極めて異なるサイズを呈する細孔が存在し、より小さい細孔がより早く閉塞する場合には急峻な緻密化勾配が不可避であり、このことは複合材料の性質に影響を及ぼす。
【0010】
最後に、薄い部分を呈する複合材料部材、例えばターボマシンブレードの後縁については、部材に予期される機械的性質を付与するために、より厚い部分との構造連続性を保持する一方で、前記薄い部分に延びる三次元構造物を保つことが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、複合材料部材の組み立てで使用するための、ならびに上記の制約の少なくとも1つに適合することができる単一片として織製される補強性繊維構造物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、内側部分またはコアおよび構造物の外側表面に隣接する部分またはスキンを含む補強性繊維構造物であって、この繊維構造物がコアにおいてはインターロック織および多層織から選択される少なくとも1つの織を用いて三次元織りすることにより、スキンにおいてはコアでの織とは異なり、多層織および二次元織から選択される織により織製されることにより形成されるものにより達成される。
【0013】
この繊維テクスチュアは、常に単一片として織製され、層のすべてはコアにおいては単独で、もしくはスキンにおいては多層織りと組み合わされて三次元織りすることにより、一緒に結合される。
【0014】
繊維構造物に所望される性質に依って、異なる組み合わせの織がコア部分とスキンの間に付与可能である。
【0015】
このように、この繊維構造物は、コアにおいては少なくとも1つのインターロック織で三次元織りすること、ならびにスキンにおいては平織、サテン織またはサージタイプの織を用いて織ることにより形成され得る。
【0016】
繊維構造物をCVIにより緻密化して、複合材料部材を得る場合には、コアにおけるインターロック織によって、プリフォームのコアへの浸透への容易な接近が確保される。
【0017】
スキンにおいては平織、サテン織またはサージタイプの織で織ることは、表面不規則性を制限する役割をする。緻密化を樹脂により行う場合には、このことによって、表面不規則性が比較的大きい、上述の特許EP1526285におけるもののような、インターロック織で観察され得る種類の、表面での樹脂の塊の形成が回避される。平滑な外観を所望する場合には、サテンタイプ織が好ましい。スキンにおける織りは多層織りであり得るか、もしくは二次元織であり得、この場合にはインターロック織による織りは層を一緒に結合する役割をし、スキンの部分に延びる。
【0018】
他の実施形態においては、この繊維構造物は、コアにおいては多層織りで、ならびにスキンにおいてはコアでの織と異なる織を用いて多層織りにより形成され得、もしくはコアにおいては多層織りにより、ならびにスキンにおいては二次元織で織ることにより形成され得る。
【0019】
別の特別な実施形態においては、コア部分は、第1の織で織ることにより形成される第1部分と、第1の織と異なる第2の織で三次元織りすることにより形成される、第1の部分とスキンの間に位置する少なくとも1つの第2の部分を含み得る。
【0020】
第1および第2の織はインターロック織または多層織であり得る。多層織によれば、第1および第2の織は、例えば異なるピッチのマルチサテン織であり得る。第1および第2の織の一方がインターロック織であり、他方が多層織であることも可能である。
【0021】
コアおよびスキンにおける三次元織の種類は、テクスチュア中の繊維含量(繊維により実際に占められるテクスチュアの見掛けの体積パーセント);層の透過性;繊維構造物の変形性;および/または層の面内もしくはこれに垂直な機械的強度の形で所望される性質の関数として選択可能である。
【0022】
例えば、横糸と縦糸の間の強い結合を促進する必要のある場所における平織タイプの織から平滑な表面外観を促進する必要のある場所におけるサテンタイプ織へと移ることにより、スキン織を部材の外側上で変化させることが可能である。
【0023】
更には、例えば繊維構造物をCVIにより緻密化する一方で、スキンからコアへの浸透に対する容易な接近をもたらすように、コアとスキンの間で番手を低下させることにより、縦糸および横糸の番手の少なくとも1つをコアとスキンの間で変化させることができる。
【0024】
例えば縦糸と横糸の間の繊維の体積パーセントの比の値、および全体の繊維体積パーセントの値に対する所望の限度に適合するように、糸の径をコアとスキンの間で変えることも可能である。
【0025】
一つの特徴によれば、この繊維構造物は、横糸の2つの層の減少した厚さの少なくとも1つの部分を有し、2つの横糸層を一緒に結合するインターロックタイプの織で三次元織りすること、および各スキン層においては糸を一緒に結合する二次元織りすることにより形成される。
【0026】
別の特徴によれば、この繊維構造物は、横糸の3つの層の減少した厚さの部分を有し、3つの横糸層を一緒に結合するインターロックタイプの織で三次元織りすることにより形成され、横糸の中心層も可能性としては多層織りにより他の2つの層と結合される。
【0027】
別の特徴によれば、この繊維構造物は、第1の部分と、第1の部分と比較して追加的である横糸の完全な層を有する第2の部分の間の遷移部分を有し、遷移部分が第1の部分と比較して追加的である横糸の部分的な層を有する。追加の部分的な層の横糸は、横糸の2つの完全な層の間に配設され、インターロック織を用いて織ることによりこれと結合される。
【0028】
これらの特徴によれば、繊維構造物の極めて薄い部分、例えばターボマシンブレード用のブレードの後縁に対応する繊維プリフォームの部分の中に三次元織連続性を提供することが可能である。
【0029】
異なる化学的性状を呈して、これらに所望の特別な性質、特に磨耗または酸化に耐える能力を与える糸により繊維構造物の種々の部分を形成することも可能である。
【0030】
本発明は、上記に定義され、マトリックスにより緻密化された材料の補強性繊維構造物を有する複合材料部材、樹脂マトリックスを含む複合材料部材、特にターボマシンブレードまたは熱構造複合材料でできている部材も提供する。
【0031】
添付の図面を参照しながら以下の説明を読めば、本発明は更によく理解可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
定義
用語「二次元織」または「2D織」は、各縦糸が単一の横糸層の糸の一方の側から他の側に通る、従来の織製方法を意味するように本明細書中で使用される。
【0033】
用語「三次元織」または「3D織」は、縦糸の少なくとも一部が複数の横糸層をわたって横糸を一緒に連結する、織製方法を意味するように本明細書中で使用される。
【0034】
用語「インターロック織」は、各縦糸層が複数の横糸層を一緒に連結し、与えられた縦糸カラム中のすべての糸が織の面中で同一の動きを有する、3D織を意味するように本明細書中で使用される。図1は、7つの縦糸層と8つの横糸層を有するインターロック織の8つの面の1つの図である。図示するインターロック織においては、横糸層Tは、縦糸方向で互いにオフセットされた2つの隣接する横糸半層tから構成される。このように、ねじれ形の列中に配置された16の横糸半層がある。各縦糸は3つの横糸半層を接続する。以下では、用語「層」は、逆の指定がない限り、横糸の完全な層または半層を表示するのに使用可能である。
【0035】
ねじれていない横糸配列を採用することも可能であり、2つの隣接する横糸層の横糸が同一のカラム上に配列する。
【0036】
用語「多層織」は、各層の基本的な織が従来の2D織、例えば平織、サテンまたはサージタイプの織に同等であるが、織のある点が横糸層を一緒に接続する、複数の横糸層を含む3D織を指すように本明細書中で使用される。図2は、縦糸が一方の横糸と結び付いた従来の2D平織経路から時々偏行して、隣接する横糸の糸を係合し、2つの隣接する横糸層を一緒に連結する特別な平織の交絡点PTを形成する、平織タイプの多層布または「マルチ平織タイプ布」の面を示す。特定の平織の交絡点PTにおいては、縦糸は、2つの隣接する横糸層中の同一のカラム中に位置する2つの横糸のまわりを通る。
【0037】
図3は、一つの方向および相対する方向で交互に偏行して、各縦糸を横糸の第1層中n(ここで、nは2よりも大きい整数である)の1つの横糸と、第1層に隣接する横糸の第2層中のnの1つの横糸で交互に固定し、2つの層を一緒に接続する、サテンタイプの多層布または「マルチサテン布」の面を示す。図示する実施例においては、n=16である。
【0038】
サテンタイプ織においては、「ピッチ」は、横糸カラムの数として測定した所与の縦糸の2つのサテン交絡点の間の間隔を指す。図3においては、このようなピッチは、6と10の間で交互し、8、すなわちn/2の平均マルチサテンピッチを与える。
【0039】
図2および3の織においては、横糸はねじれておらず、横糸の2つの隣接する層の横糸は同一のカラム中に配列する。しかし、図1に示すようなねじれ形横糸配列を有することが可能であり、接続は2つの隣接する横糸半層の間で行われる。
【0040】
マルチ平織またはマルチサテン織中の所与の縦糸による接続は、2つの隣接する横糸層に限定されないが、2つより多い横糸層の深さにわたって延び得るということを観察すべきである。
【0041】
用語「番手」は、横糸方向および縦糸方向での単位長さ当りの糸の数を表示するように本明細書中で使用され、低い(もしくは目の粗い)番手は少ない糸の数、したがって高い(もしくは目のつんだ)番手と比較して開口した布を意味する。
【0042】
下記の文中および図面のすべてにおいて、横糸層または複数の横糸層中で横糸を固定するのは経路から偏行する縦糸であるというとことが慣習上および便宜上述べられ、もしくは示される。しかし、この機能は縦糸と横糸の間で反転可能であり、反転した配置も特許請求の範囲により網羅されると考えられるべきである。
【0043】
本発明の適用分野は、複合材料部材の組み立て用の繊維補強またはプリフォームの構成に好適な繊維構造物の製造分野であり、部材は繊維構造物をマトリックスにより緻密化することにより得られる。このマトリックスは、複合材料を比較的低い、通常300℃までの温度で使用する場合には、通常、樹脂であり、もしくは熱構造複合材料用には耐火性材料、例えばカーボンまたはセラミックである。
【0044】
3D織により繊維構造物を製造することによって、単一の織物操作で層の間の結合を得、したがって繊維構造物と、良好な機械的強度を呈する複合材料部材を生成させることが可能となる。
【0045】
大きな不規則性のない表面状態、すなわち、良好な仕上げをもたらして、機械加工による仕上げ操作を回避もしくは限定するか、もしくは樹脂・マトリックス複合物中の樹脂の塊の形成を回避する表面状態を緻密化後に得ることが有利である。この目的のために、内側部分またはコアおよび外側部分または繊維構造物の外側表面に隣接するスキンを有する繊維構造物においては、このスキンは、好ましくは、表面不規則性を制限するために平織、サテンまたはサージタイプの織で、平滑な表面外観をもたらすサテンタイプ織で織ることにより製造される。例えば、しっかりした結合を促進する平織タイプの織から平滑な表面状態を促進するサテンタイプ織へと移ることにより、繊維構造物の外側表面においてスキン中の織を変化させて、特別な所望の性質を付与することができる。
【0046】
特に、コアおよびスキン中でおよび/もしくは縦糸および横糸に対して異なる径の糸を使用することにより、繊維構造物を織るのに使用される糸の径を変化させることが望ましい可能性がある。糸径は、特に、所望の限界内に存在する縦糸繊維の体積パーセントと横糸繊維の体積パーセントの間の比を得るのに選択され得る。
【0047】
複合材料部材内でできる限り少ない不均一性を呈する機械的性質を得るために、特にCVI緻密化を行う場合に繊維構造物のコアとスキンの間のできる限り小さい緻密化勾配により補強性繊維構造物の緻密化を促進することも有利である。この目的のために、プリフォームのコアへの接近を促進するために、コアの織りは、インターロック織を用いて行われ得、複数の布層の間の容易な連通をもたらす。
【0048】
異なる織、特にコアにおけるサテンタイプ織およびスキンにおける平織またはサージタイプの織を使用することにより、コアおよびスキンを多層織りにより製造することも可能である。
【0049】
同様に、緻密化時に繊維構造物のコアへの接近を促進する目的で、コアの番手よりも目の粗い番手を用いて、スキンを製造することができる。
【0050】
例えば、異なるインターロック織またはインターロック織を多層織、事実異なる多層織りと組み合わせることにより、三次元織をコア部分中で変化させることも可能である。
【0051】
外側表面に沿ったスキンにおいて織を変化させることも可能である。
【0052】
特に、コアおよびスキン中でおよび/もしくは縦糸および横糸に対して異なる径の糸を使用することにより、繊維構造物を織るのに使用される糸の径を変えることが望ましい可能性がある。CVI緻密化を行う場合、スキンから浸透させるために、コアとスキンの間で低下する糸径は、コアへの接近を促進する。糸径は、特に、所望の限界内に存在する縦糸繊維の体積パーセントと横糸繊維の体積パーセントの間の比を得るのに選択され得る。
【0053】
特に酸化または磨耗に耐える能力に関して、生成する複合材料部材に特別な性質を付与するために、繊維構造物の種々の部分の間で、特にコアとスキンの間で異なる化学的性状の糸を使用することも望ましい可能性がある。
【0054】
このように、耐火性繊維補強物を有する熱構造複合材料部材に対しては、前記スキン部分により磨耗に耐える複合部材の能力を増大させるために、コアにおいてカーボン繊維と、スキンにおいてセラミック繊維、例えばシリコンカーバイド(SiC)繊維を有するプリフォームを使用することが可能である。
【0055】
本発明による繊維構造物の実施形態を下記に説明する。これらの実施形態のすべてにおいては、ジャカードタイプ織機を用いて織りを行う。
【実施例1】
【0056】
図4Aから4Hは、横糸を断面で見ることができる、3D織りにより得られる繊維構造物の織の8つの連続面の一部を示す。
【0057】
繊維構造物10は、9つの横糸層、すなわち18の半層t1〜t18を含む。2つの相対するスキン14および16の間に位置するコア12においては、3D織りは、層当り10/10番手(横糸と縦糸方向でセンチメートル当り10本の糸)のインターロックタイプの織りである。スキン14および16においては、織りは、層当り5/5番手の平織タイプの織による二次元である。この平織は、横糸の半層t1およびt2と、半層t17およびt18にのみ適用される。このコアの3Dインターロック織は、スキンの最外側の半層t1、t18まで延びて、これらの半層をコア層に結合するということが観察されなければならない。
【0058】
この実施例においては、織りの方法および番手はコアとスキンの間で変化する。この平織スキンは、比較的平滑な表面状態を得ることを促進する。緻密化をCVIにより行う場合には、コアのインターロック3D織は、スキンとコアの間の緻密化勾配の最小化を促進し、スキン中の小さい番手はスキンからの繊維構造物のコアへの接近を促進する。
【実施例2】
【0059】
図5Aから5Hは、3D織りにより得られる繊維構造物の織20の連続面を示す。前記構造物は、コア22の織が層当り10×10番手によるインターロックタイプである一方で、スキン24、26においては、織りが5×5番手によるサテン織であり、ならびに横糸t1およびt18の最外側の半層のみを含む点で実施例1のそれと異なる。
【0060】
この実施例においては、織りの方法は、コア22とスキン24、26の間で変化し、このスキンサテン織は平滑な表面外観をもたらす。
【実施例3】
【0061】
図6Aから6Hは、3D織りにより得られる繊維構造物30の連続面を示す。この構造物は、多層織りがマルチ平織に類似のタイプの織で2つの横糸半層の厚さにわたってスキン34、36において行われ、コア部分32における3D織がインターロックタイプであり、各縦糸が横糸の3つの半層の厚さにわたって延び、横糸がねじれ形配置である点で実施例1のそれと異なる。
【0062】
多層織りをスキンにおいて行う場合には、インターロック織がスキン部分の横糸層のすべてにわたって延びる必要性は存在しない。横糸層のすべての間で3D織結合を得るためには、コアとスキンの間の界面に位置する横糸の単一の層または半層がインターロック織りおよび多層織りの両方中に包含されることで充分である。
【実施例4】
【0063】
図7Aから7Hは、3D織りにより得られる繊維構造物40の連続面の一部を示す。この構造物は、スキン46における多層織りがマルチ平織タイプの織を用いて行われる点で実施例3のそれと異なる。コア部分42における3D織はインターロックタイプであり、各縦糸は横糸の3つの半層の厚さにわたって延び、横糸はねじれ形配列である。
【0064】
各織面において、織の一部のみが示され、横糸層の数は可能性としては点線により表わされるように多い。相対する単一のスキンの織は、例えば中間面の近傍の対称によりこのことから推論可能である。この図面中では、スキン46は、2つの半層を一体化する横糸の完全な層として示される。
【実施例5】
【0065】
図8Aから8Jは、コア52におけるインターロック織とスキンにおける多層織りを用いる3D織りにより得られる繊維構造物50の連続面の一部を示す。このインターロック織は、各縦糸が横糸の2つの半層の深さにわたって延びて、製造される。スキン56における多層織りは、2つの半層により形成される外部横糸層を隣接する横糸半層と連結する、ピッチ5を有するマルチサテンタイプ織により製造される。
【0066】
図7Aから7Hにおけるように、織の一部のみが示され、点線により表わされるように横糸層の数を増加させることが可能であり、スキン56に相対するスキンは図示されず、前記相対するスキンの織は可能性としてはスキン56のそれと同一のタイプである。
【実施例6】
【0067】
図9Aから9Hは、実施例5の変形において3D織りにより得られる繊維構造物60の連続面の一部を示す。コア62におけるインターロック織は2つに代わる3つの横糸の半層にわたって延び、スキン66における織はピッチ4のマルチサテン織である。このスキンにおける織は、2つの連結された半層から構成される横糸の外部層にわたって延び、外部層に隣接する横糸の隣接する半層の一方もしくは他方にわたって交互に延びる(本当か?)。
【実施例7】
【0068】
図10Aから10Jは、コア72における3Dインターロック織とスキン74、76におけるピッチ10のサテン織を用いる3D織りにより得られる繊維構造物70の連続的な織面を示す。
【0069】
横糸はねじれ形配列である。コアにおける横糸半層の数は、点線により表わされるように大きい可能性がある。
【0070】
コアにおけるインターロック織は、2つの半層にわたって延び、スキンにおけるサテン織は同様に2つの半層にわたって延び、スキンにおける外部半層はコアのインターロック織に包含されない。
【実施例8】
【0071】
図11Aから11Lは、3D織りにより得られ、横糸U1からU12の12層を含む繊維構造物80の連続的な織面を示す。下記の表は、使用される3D織に対する織および番手を要約し、構造物80の織の変形は中間面の近傍で対照的であり、スキン84、86はコア82の相対する側に位置する。横糸はねじれ形配列でないが、ある横糸層は他の層における数と異なる横糸数を有する(横糸番手の変化)ということが観察されるべきである。
【0072】
【表1】

【0073】
図に示すように、縦糸を使用して、第1の横糸層からの横糸と、第1層に隣接する第2横糸層からの横糸の間を交互して、マルチサテン織りが行われる。
【0074】
この実施例においては、多層3D織と番手はコア82とスキン84、86の間で変化する。コアとスキンの間の過度に急峻な不連続性を回避する目的で、層U5からU8の6つのサテンの間で横糸U3、U4およびU9、U10に対して5つのサテンと、スキンの平織を採用することにより、織と番手の変化が若干漸進的となされるようにするということが観察されるべきである。
【0075】
コアにおけるマルチサテン織は、インターロック織と比較して縦糸収縮の低下および横糸層に平行な、特に縦糸方向の機械的強度の向上を生じる。
【0076】
CVI緻密化を使用する場合、スキンに対する平織は、サテンタイプ織の使用と比較してスキンからの浸透を容易にする。
【0077】
変形においては、スキンを織るためにサージタイプの織を使用することが可能である。
【実施例9】
【0078】
図12Aから12Tは、3D織による得られる繊維構造物のコア92の部分の20の連続面の一部を示す。横糸はねじれ形配列である。
【0079】
コア部分92は、横糸の2つの半層にわたって第1のインターロック織で織られた第1の部分92aと、横糸の2つの半層にわたって第2のインターロック織で織られた第2の部分92bを含む。第1の部分92aにおいては、点線で描かれた縦糸は、所望の厚さに依って1つ以上の縦糸が同一の経路上に配置可能であるということを単に示す。第2の部分92bにおいては、1つの縦糸のみが示される。これは、所望の厚さに依って必要な回数繰り返されなければならない。
【0080】
第2の部分92bは、第1の部分92aと、図示されないスキン部分の間に位置する。スキンの織は、例えば実施例5の繊維構造物のスキン部分56に類似のマルチサテン織を有する多層織りであることができる。
【0081】
コア部分92が2つの相対するスキン部分の間に位置する場合には、これは、例えば中間面の近傍で対称的な第2の部分92aと比較して第1部分の反対側に、第1部分とスキン部分の間に位置する第3の部分を含み得る。
【0082】
コア部分において2つの異なる織を使用することによって、異なる機械的性質を有することが可能となる。示される実施例においては、部分92aにおけるインターロック織は、部分92bにおけるインターロック織よりも横糸の強い結合をもたらす。
【実施例10】
【0083】
図13AAから13BNは、3D織りにより得られる繊維構造物のコア部分102の40の連続面の一部を示す。コア部分102は、第2の部分102bにおけるインターロック織が実施例9の第2の部分92bにおけるそれと同一である一方で、第1の部分102aにおいて異なるインターロック織による実施例9のコア部分92と異なる。
【0084】
部分102aのインターロック織は、実施例9の部分92aにおける織よりも弱い結合をもたらすが、織るのが容易である。
【実施例11】
【0085】
図14Aおよび14Bは、第2の部分112bにおける織が実施例9の第2の部分92bにおけるそれに類似のインターロックタイプである一方で、コア部分112の第1の部分112aにおける織がマルチ平織タイプである点で実施例9と異なる、繊維構造物のコア部分112の2つの連続面の一部を示す。
【0086】
部分122aにおけるマルチ平織は横糸の極めて強い結合をもたらす。
【実施例12】
【0087】
図15Aから15Dは、横糸t1およびt2の2つの層のみを有する、極めて小さい厚さの繊維構造物部分120に対する織の連続面を示す。
【0088】
この横糸層は、各横糸における糸がそれぞれ縦糸C2およびC3を用いて二次元織により一緒に結合される一方で、インターロックタイプの織を用いて縦糸C1により一緒に結合される。示される実施例においてはこの二次元織はサテンタイプである。このような織は、特に例えばターボマシンブレードの翼の後縁に隣接する部分に対して製造される複合材料部材の極めて薄い部分に相当する繊維構造物の一部に好適であることができる。
【実施例13】
【0089】
図16Aから16Hは、横糸の3層のみ、すなわちスキン層t1およびt2と中間のコア層t3を有する、薄い繊維構造物の部分130に対する織の連続面を示す。
【0090】
横糸層は、インターロックタイプの織を用いる糸により一緒に結合される。繊維構造物130のスキン134、136においては、織りがマルチサテン織により行われる。変形においては、例えば、サテンもしくは平織タイプの織またはマルチサテン織以外の多層織を用いて二次元織をスキンにおいて行うことが可能である。
【0091】
繊維構造物部分120および130においては、先行の実施例と異なり横糸は、ねじれ形配列であるということを観察しなければならない。
【実施例14】
【0092】
図17Aから17Dは、実施例12および13の部分120および130の間で遷移を形成する繊維構造物の部分140の連続面を示す。
【0093】
部分140においては、横糸t1およびt2と部分的である中間層t’3、例えば層t1およびt2として横糸数の半分を含む層を見ることができる。
【0094】
中間層t’3は、部分130の横糸を一緒に結合するインターロック織と類似の方法でインターロック織により層t1およびt2に結合される。
【0095】
スキン、層t1およびt2においては、繊維構造物部分120の層t1およびt2の各々において使用されるものに類似のサテン織を用いて二次元織りが行われる。
【実施例15】
【0096】
図18Aから18Hは、実施例13の部分130と1層増加する厚さを有する部分の間で遷移を形成する繊維構造物の部分150の連続面を示す。
【0097】
部分150においては、横糸層t1およびt2、中間層t3および部分的である追加の横糸層t’4、例えば半層を見ることができる。層t3の糸は1つの横糸カラムにより次にオフセットされて、ねじれ形配列を形成する。
【0098】
コア152においては、層t3およびt’4は、インターロック織で織ることにより層t1およびt2に結合される。スキン154、156、層t1およびt2においては、多層織り、特に、図9Aから9Hの構造物部分60においてスキンとして使用されるものと同一のタイプのマルチサテン織が使用される。
【0099】
実施例12から15の織は、スキン織の連続性を確保しながら、繊維構造物の厚さを漸進的に増加させる役割をする。この目的のために、織の面Pから次の織の面P+1に移ることが望ましい(その中の面の数を法として)。例えば、次の順番により構造物120から構造物150の厚さの増加を漸進的に得ることができる。
・構造物120の織を有する面1、2、3(図15A、15B、15C);
・遷移構造物140の織の面4、5、すなわち4、1(5=4を法として1なので)(図17D、17A);
・織130の面6、7、8(図16F、16G、16H);および
・遷移構造物150(図18A、18B、18C)の織の面9、10、11、すなわち1、2、3、(9、10、11=8を法として1、2、3なので)。
【0100】
図19の写真は、ターボマシンファンブレード用の繊維プリフォームを構成する、変動する厚さの繊維構造物の一部を示す。スキン織の連続性がブレードの翼の後縁に相当するプリフォームの縁BFまで確保されるということが判る。薄い部分は実施例12から15(図15から18)にしたがって織られる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】インターロック織および多層三次元織の面を示す。
【図2】インターロック織および多層三次元織の面を示す。
【図3】インターロック織および多層三次元織の面を示す。
【図4】コアにおけるインターロック織とスキンにおける平織を組み合わせた、本発明の第1の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面を示す。
【図5】コアにおけるインターロック織とスキンにおけるサテン織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面を示す。
【図6】コアにおけるインターロック織とスキンにおけるマルチ平織に類似の織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面を示す。
【図7−1】コアにおけるインターロック織とスキンにおけるマルチ平織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面を示す。
【図7−2】コアにおけるインターロック織とスキンにおけるマルチ平織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面を示す。
【図8−1】本発明の2つの他の実施形態を構成し、ならびにコアにおけるインターロック織とスキンにおけるマルチサテン織を組み合わせた、繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図8−2】本発明の2つの他の実施形態を構成し、ならびにコアにおけるインターロック織とスキンにおけるマルチサテン織を組み合わせた、繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図9−1】本発明の2つの他の実施形態を構成し、ならびにコアにおけるインターロック織とスキンにおけるマルチサテン織を組み合わせた、繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図9−2】本発明の2つの他の実施形態を構成し、ならびにコアにおけるインターロック織とスキンにおけるマルチサテン織を組み合わせた、繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図10−1】コアにおけるインターロック織とスキンにおけるサテン織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図10−2】コアにおけるインターロック織とスキンにおけるサテン織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図10−3】コアにおけるインターロック織とスキンにおけるサテン織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図11−1】コアにおけるマルチサテン織とスキンにおける平織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図11−2】コアにおけるマルチサテン織とスキンにおける平織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図11−3】コアにおけるマルチサテン織とスキンにおける平織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図11−4】コアにおけるマルチサテン織とスキンにおける平織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図12−1】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図12−2】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図12−3】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図12−4】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−1】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−2】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−3】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−4】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−5】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−6】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−7】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−8】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図13−9】コアにおける異なるインターロック織を組み合わせた、本発明の2つの他の実施形態を構成する繊維構造物の異なる連続織面の一部を示す。
【図14】コアにおけるインターロック織の多層面タイプ織を組み合わせた、本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の2つの織面の一部を示す。
【図15】本発明の特徴にしたがって2つの横糸層を有する繊維構造物の部分の連続織面を示す。
【図16−1】本発明の別の特徴にしたがって3つの横糸層を有する繊維構造物の一部の連続織面を示す。
【図16−2】本発明の別の特徴にしたがって3つの横糸層を有する繊維構造物の一部の連続織面を示す。
【図17】本発明の特徴にしたがった図15A−15Dおよび16A−16Hの繊維構造物部分の間の遷移部分の織面を示す。
【図18−1】本発明の特徴にしたがった図16Aから16Hの繊維構造物部分と横糸の完全な層だけ増加した厚さの繊維構造物部分の間の遷移部分の連続織面を示す。
【図18−2】本発明の特徴にしたがった図16Aから16Hの繊維構造物部分と横糸の完全な層だけ増加した厚さの繊維構造物部分の間の遷移部分の連続織面を示す。
【図19】ターボマシン用のブレードプリフォームの形態の本発明の別の実施形態を構成する繊維構造物の一部を示す写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料部材の組み立て用の単一片として織製される補強性繊維構造物であり、繊維構造物が内側部分またはコアおよび構造物の外側表面に隣接する部分またはスキンを有し、ならびに繊維構造物がコアにおいてはインターロック織および多層織から選択される少なくとも1つの織を用いて三次元織りすることにより、かつスキンにおいてはコアでの織とは異なり、多層織および二次元織から選択される織により織ることにより形成される、繊維構造物。
【請求項2】
コアにおいては少なくとも1つのインターロック織で三次元織りし、スキンにおいては平織、サテンまたはサージタイプの織で織ることにより形成される、請求項1に記載の繊維構造物。
【請求項3】
スキン織が多層タイプである、請求項2に記載の繊維構造物。
【請求項4】
スキン織が二次元タイプである、請求項2に記載の繊維構造物。
【請求項5】
スキン織がサテンタイプ織である、請求項3または請求項4に記載の繊維構造物。
【請求項6】
コアにおいては多層織りすることにより、ならびにスキンにおいてはコア織と異なる織で多層織りすることにより形成される、請求項1に記載の繊維構造物。
【請求項7】
コアにおいては多層織りすることにより、ならびにスキンにおいては二次元織りすることにより形成される、請求項1に記載の繊維構造物。
【請求項8】
コアが第1の織で三次元織りすることにより形成される第1部分と、第1の織と異なる第2の織で三次元織りすることにより形成される、第1の部分とスキンの間に位置する少なくとも1つの第2の部分を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の繊維構造物。
【請求項9】
第1および第2の織がインターロック織である、請求項8に記載の繊維構造物。
【請求項10】
第1および第2の織が多層織りである、請求項8に記載の繊維構造物。
【請求項11】
第1および第2の織が異なるピッチのマルチサテン織である、請求項10に記載の繊維構造物。
【請求項12】
第1および第2の織の一つがインターロック織であり、他方が多層織りである、請求項8に記載の繊維構造物。
【請求項13】
スキン織が繊維構造物の外側表面で変化する、請求項1から12のいずれか一項に記載の構造物。
【請求項14】
スキン織が平織タイプの織とサテンタイプの織の間で変化する、請求項13に記載の繊維構造物。
【請求項15】
縦糸および横糸の番手の少なくとも1つがコアとスキンの間で変化する、請求項1から14のいずれか一項に記載の繊維構造物。
【請求項16】
縦糸および横糸の番手の少なくとも1つがコアよりスキンにおいて小さい、CVI緻密化により複合材料部材を組み立てるための請求項16に記載の繊維構造物。
【請求項17】
織りに使用される糸がコアとスキンの間で変化する径のものである、請求項1から16のいずれか一項に記載の繊維構造物。
【請求項18】
横糸の2つの層の減少した厚さの少なくとも一部分を有し、ならびに2つの横糸層を一緒に結合するインターロックタイプ織で三次元織りすること、およびに各スキン層においては糸を一緒に結合する二次元織りすることにより形成される、請求項1から17のいずれか一項に記載の繊維構造物。
【請求項19】
三次元織りがサテンタイプ織を使用する、請求項18に記載の繊維構造物。
【請求項20】
横糸の3つの層の減少した厚さの繊維を有し、ならびに3つの横糸層を一緒に結合するインターロックタイプ織で三次元織りすることにより形成される、請求項1から19のいずれか一項に記載の繊維構造物。
【請求項21】
横糸の中心層も多層織りにより他の2つの層の各々と結合される、請求項20に記載の繊維構造物。
【請求項22】
第1の部分と、第1の部分と比較して追加的である横糸の完全な層を有する第2の部分の間の遷移部分を有し、遷移部分が第1の部分と比較して追加的である横糸の部分的な層を有する、請求項1から21のいずれか一項に記載の繊維構造物。
【請求項23】
追加の部分的な層の横糸が横糸の2つの完全な層の間に配設され、ならびにインターロック織により織ることによりこれに結合される、請求項22に記載の繊維構造物。
【請求項24】
樹脂マトリックスにより緻密化された繊維補強物を有する複合材料部材であり、繊維補強物が請求項1から23のいずれか一項に記載の繊維構造物により形成される、複合材料部材。
【請求項25】
ターボマシンブレードを構成する、請求項24に記載の部材。
【請求項26】
マトリックスにより緻密化された繊維補強物を有する熱構造複合材料部材であり、繊維補強物が請求項1から23のいずれか一項に記載の繊維構造物により形成される、熱構造複合材料部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図10−3】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図11−3】
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【図11−4】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【図12−3】
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【図12−4】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図13−3】
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【図13−4】
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【図13−5】
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【図13−6】
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【図13−7】
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【図13−8】
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【図13−9】
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【図14】
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【図15】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図17】
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【図18−1】
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【図18−2】
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【図19】
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【公表番号】特表2008−546921(P2008−546921A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517560(P2008−517560)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【国際出願番号】PCT/FR2006/050617
【国際公開番号】WO2006/136755
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(505277691)スネクマ (567)
【出願人】(502202281)スネクマ・プロピュルシオン・ソリド (48)
【氏名又は名称原語表記】SNECMA PROPULSION SOLIDE
【Fターム(参考)】