説明

複数の物理療法で視認可能な部位マーカー

【課題】空洞部を画定する全体的に中空の本体を含む部位マーカーの提供。
【解決手段】下記の特徴を有する部位マーカー。部位マーカー内部の展開線が、本体部分の内部に少なくとも1つのマーカー要素を位置決めする。展開線は、本体部分の第1の端部に固定して取り付けられる第1の端部と、本体部分の第2の端部に固定される第2の端部とを有する。展開線は、本体部分の第2の端部に向かって本体部分の第1の端部を引っ張るように、予め偏倚されており、それによって、本体部分を拡張する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年10月13日出願の「複数の物理療法で視認可能な部位マーカー (SITE MARKER VISIBLE UNDER MULTIPLE MODALITIES)」という標題の米国特許出願第10/964,087号の一部継続出願である2005年10月3日出願の「複数の物理療法で視認可能な部位マーカー(SITE MARKER VISIBLE UNDER MULTIPLE MODALITIIES)」という標題の米国特許出願第11/242,334号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、概して、胸部生検法のための部位マーカーに関する。より詳細には、本発明は、複数の物理療法下で見視認可能な部位マーカーに関する。
【背景技術】
【0003】
乳癌の診断および治療に際しては、疑わしいしこりから組織サンプルを取り出すために生検を行う必要のあることが多い。疑わしいしこりは、一般には、目視検査、触診、X線、磁気共鳴画像法(MRI)、超音波画像法、または他の検出手段を用いる予備検査中に発見される。
【0004】
疑わしいしこりが検出された場合には、サンプルが生検によって採取され、次に、そのしこりが、悪性であるか、良性であるかを判定するために検査される。この生検法は、切開外科技術により、または特定の生検器具の使用を通じて行われることが可能である。外科的侵入を最小限にするために、生検針などの小さな特別の器具が胸部に挿入され、針の位置は、蛍光透視法、超音波画像法、X線、MRI、または他の適切な画像技術を使用して監視される。
【0005】
定位針生検と称される比較的新しい手法では、患者は、マンモグラフィ装置のプレート間に胸部を圧迫された状態で特別な生検テーブル上に横たわり、2つの別個のX線写真が2つの異なる基準点から撮られる。次に、コンピュータが、胸部内部のしこり又は病巣の正確な位置を計算する。次に、病巣の座標が、生検針を正確に病巣に進める機械的定位装置にプログラミングされる。通常は、少なくとも5つの生検サンプルが病巣の周囲の場所から採取され、1つの生検サンプルが病巣の中央部から採取される。
【0006】
生検を行うために使用される方法または器具に関わらず、外科的部位の次の検査が、癌病巣のフォローアップ検査において、またはその治療のために必要なことがある。治療は、外科医または放射線科医に、外科的または放射線治療を病巣の正確な場所に直接差し向けることを求める乳腺切除、腫瘍摘出手術、放射線治療、または化学療法の処置を含むことが多い。この療法は、生検法後、数日または数週間に及ぶことがあり、組織の元の特徴が生検によって取り除かれ、または変化してしまっている可能性があるので、将来、病巣の場所を特定するための目印として役立つように、部位マーカーを外科的空洞部に挿入することが望ましい。
【0007】
既知の生検部位マーカーは、部位マーカーがすべての利用可能な物理療法下で見える訳ではない、という問題点を有することが分かっている。さらに、この問題があるために、以前に部位マーカーでマークされた生検部位で癌が見つかった場合に、超音波または別の可視化治療法下で生検部位マーカーがよく見えないため、外科医が次の処理の際に生検部位を見つけることができるように、患者は追加装置を生検部位に配置する追加処置を受けなくてはならない。1つの既知技術では、胸部病巣定位ワイヤが生検部位に配置される。定位ワイヤは、一般に、マンモグラフィおよび/または超音波を介して、生検部位に配置される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、患者が癌の検出および治療の際に受けなくてはならない処置の数を減らすために、様々な形態の画像法で視認可能な生体適合性材料からなる部位マーカーが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
空洞部を画定する全体的に中空の本体を含む部位マーカーが提供される。部位マーカーは、展開前形態に形成され、これにより部位マーカーは、展開装置の内部で容易に位置決め可能であるように所定の大きさおよび形状に圧縮される。部位マーカーは、体内に挿入されると、第1の展開前位置から第2の展開後形態に拡張する。糸または展開線(例えば、糸、フィラメント、ワイヤ)が、本体部分の前方端部と後方端部との間に取り付けられ且つ延在する。貫通孔を有する少なくとも1つのマーカー要素(例えば、リング、管、らせん形状物)が含まれる。したがって、展開線は、マーカー要素が展開線に沿って選択的に摺動することが可能であるように、貫通孔内に受け入れられる。これにより、体内でのマーカー要素の移動が制限される。別の実施形態では、部位マーカーは、さらにマーカー要素を部位マーカーの端部で所定の位置に保持するために、単独でまたは展開線に加えて使用可能であるフィラメントを備えている。さらに別の実施形態では、展開線は中空の管であり、マーカー要素は中空の展開線の内側に嵌合することが可能である。
【0010】
本発明のこれらならびに別の特徴および利点は、添付の図面と共に解釈される以下の詳細な説明および添付の請求項から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1に、本発明の一実施形態による部位マーカー12が植え込まれている人の胸部10の透視図を示す。生検部位14に病巣16があり、それから組織サンプルが取り出され、その結果、生検空洞部18が生じる。1つまたは複数の部位マーカー12は、図1に示すように、マーカー送達システム20を使用して生検空洞部18に挿入される。一実施形態では、マーカー送達システム20は、生検装置(図示せず)の内管腔22を通って摺動可能に前進させられ、これにより、まず生検装置を引き出し、その後にマーカー送達システム20を挿入する必要性が回避される。生検装置を引き出すことなく、生検空洞部18内に部位マーカー12を送達することにより、組織損傷の量を減らし、部位マーカー12のより正確な配置が可能になる。図1に示すマーカー送達システム20は単に例示であり、本明細書に開示される部位マーカーの実施形態が別のマーカー送達システムとの併用に適していることは理解される。
【0012】
図2A〜8Bに、本発明による適切な例示的部位マーカーの実施形態を示す。一般には、本明細書に述べる部位マーカーは、チタン、ステンレス鋼および白金などの生体適合可能な材料から作られるが、それらに限定されない。これらの材料は、放射線画像法に対して適切な密度、超音波画像法に対して適切な表面特性、および磁気共鳴画像法に対して適切な磁気特性を有する。後述することになる部位マーカーが、好ましくは、チタンから作られているが、任意の適切な生体適合可能な材料が使用可能であることは理解される。
【0013】
初めに、図2Aおよび2Bを参照すると、部位マーカー24は、単一体を形成するために、一緒に焼結される複数の球(ball)26を含む。球26は、図示のように、大きさが様々であり、球26の中心間に、構造化された(structured)または所定の等距離がないように、不規則に一緒に焼結される。別の実施形態では、球26の大きさは、ほぼ均一であってよく、または球26は、球26の中心が所定の様式で整列されるように、一緒に焼結されてよい。図2Aおよび2Bに示すように、部位マーカー24の一実施形態は、直径が約1.5mm(図2B)、および長さが約3mm(図2A)である。当業者は理解することであるように、球26の大きさおよび焼結パターンが変更される場合には、部位マーカーの大きさ、形状および寸法もまた、変化するであろう。球26は、チタン、ステンレス鋼または白金などの適切なエコー特性を有する任意の生体適合可能な材料で構成可能であるが、それらに限定されない。
【0014】
図3Aおよび3Bに、部位マーカー30を形成するために一緒に焼結される不規則整形粒子、または小片(bit)28を有する本発明の別の実施形態を示す。粒子28は、図3Aおよび3Bに示すように、粒子28の不規則な形状を示すために誇張されている。しかし、適用に際しては、粒子の縁部は、いずれの組織も損傷しないように、十分に滑らかである。粒子は、大きさおよび形状において、実質的に類似していることが可能であり、または、図3Aおよび3Bに示すように異なっていてもよい。粒子28は、チタン、ステンレス鋼、または白金などの適切なエコー特性を有する任意の生体適合可能な材料で構成可能であるが、それらに限定されない。
【0015】
本発明の別の態様では、粒子28は、一緒に焼結される際、図4Aおよび4Bに示すように、結果部位マーカー32が多孔性金属を形成するかに見えるように、十分に小さくてよい。
【0016】
図5に、連続した一本の撚り線ワイヤ36で作られた生検部位マーカー34の別の実施形態を示す。生検部位マーカー34を形成するために、ワイヤ36は、成形用空洞部(cavity)(図示せず)に入れられる。ワイヤ36が空洞部の後壁に達した場合には、それは、成形用空洞部の形状に一致するワイヤ自体の上に折り重なる。ワイヤ36は、糸の玉に似ている塊状物に圧縮される。本質的には、部位マーカー34の大きさおよび形状は、成形用空洞部の大きさおよび形状によって決まる。ワイヤ36は、チタン、ステンレス鋼または白金などの適切なエコー特性を有する任意の生体適合可能な材料で構成可能であるが、それらに限定されない。
【0017】
図6に、開口端部40を有するカプセル38の形態にある、薄肉中空部位マーカーを示す。キャップ42は、溶接部44によって開口端部40に取り付けられる。カプセル38は、所定の超音波振動数で共鳴するように設計されている。カプセル38が複数の振動数で共鳴する必要がある場合には、共鳴ビーム46を、ビーム共鳴がカプセルの壁を通じて伝えられるように、図6Aに示すようにキャップ42の内壁面に取り付けることができる。カプセル38は、チタン、ステンレス鋼または白金などの適切なエコー特性を有する任意の生体適合可能な材料で構成可能であるが、それらに限定されない。
【0018】
図7および7Aに、ロッド本体全体にドリル孔52、54を有するロッド56、58の形態の部位マーカー48、50を示す。図7Aの部位マーカー48は、中実ロッドであるが、図7の部位マーカー50は、中空ロッドまたは管である。両方のロッド48、50における孔は、不規則なまたは所定のパターンに開けられることが可能である。ロッド56、58はチタン、ステンレス鋼または白金などの適切なエコー特性を有する任意の生体適合可能な材料で構成可能であるが、それらに限定されない。
【0019】
図8Aおよび8Bに、1つまたは複数の画像診断法下で視認できる、球または小片62とは異なる材料64の塊状物内に分散される球または小片62の材料を含む部位マーカー60による別の実施形態を示す。球または小片62は、複数の画像診断法下で見えるチタン、ステンレス鋼または別の適切な材料で構成可能である。加えて、球または小片62の材料は塊状物64の内部で互いに接触していてよく、大きさおよび形状が異なっていてよい。一実施形態では、材料64の塊状物は、エポキシ樹脂などの生体適合可能な材料である。別の実施形態では、材料の塊状物は、球62だけが生検部位に残存するように患者の体に吸収される生体吸収可能な材料で構成される。
【0020】
図9に、本発明により形成される部位マーカー70による別の実施形態を示す。部位マーカー70は、1つまたは複数の画像診断法下で見える生体適合可能な材料、または生体適合可能な材料の組合せで作られる単一体である。マーカー70は、中空であってよく、または中実であってもよい。本発明の一態様によれば、マーカー70は、さらに、マーカー70の外側表面74上に形成される複数の凹部72を含む。凹部72は、互いに所定の距離だけ離間して配置されるように表面74上に形成可能であり、または外側表面74上に不規則に形成可能である。凹部72はまた、様々な形状を有するように形成可能である。一実施形態では、凹部72は、長さが少なくとも約0.25mmの放物線形である。
【0021】
別の実施形態では、図10Aに、部位マーカー80によるさらに別の代替実施形態を開示する。部位マーカー80は、両側に閉鎖端部84、86が位置する全体的に中空の本体部分82を含む。本体部分82の内部に配置されるのが、その中に捕捉される、より小さな永久マーカー88である。しかし、永久マーカー88は、いかなる方法でも、本体部分82に取り付けられる必要はない。永久マーカーは、体内で生分解せず、磁気共鳴画像法(MRI)などの複数の画像診断法下で見える適切な材料で構成されることが好ましい。永久マーカー88についての適切な材料の例は、チタン、ステンレス鋼、セラミック、カーボン、ニッケルチタン、およびガラスを含むが、それらに限定されない。
【0022】
一実施形態では、本体部分82は、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ヒドロゲル、コラーゲンベースの材料または任意の別の適切な材料など、生体吸収可能な材料で構成される。生体吸収可能な材料は、永久マーカー88が本体部分82から抜け出すことができないように、永久マーカー88に比べてより小さくなるような大きさの、その中に形成される開口部を有する可撓性メッシュに織られることが可能である。生検空洞部内への設置後、3週間から6カ月など所定の期間にわたり、本体部分82は、永久マーカー88だけが生検空洞部で体内に残存するように、体に吸収される。永久マーカー88は、本体部分82の内部に、それが体に吸収される前に捕捉されているので、永久マーカー88は、生検空洞部内部から移動することが制限される。実際、永久マーカー88の移動は、本体部分82によって画定される内部空洞部に限定される。これにより、永久マーカー88が、生検部位のフォローアップ画像法を可能にするため、生検空洞部の内部に残存することが確実になる。
【0023】
一実施形態では、適切な展開機構によって生検部位内に展開(deployment)する前に、部位マーカー80、およびより具体的には、本体部分82は、第1の展開前形態(図10Bに示す)で形成され、それにより、部位マーカー80は、展開装置の内部で容易に位置決め可能なように、所定の大きさおよび形状に圧縮される。実際、部位マーカー80は、展開装置を送り出す前に展開装置内に位置決め可能である。部位マーカー80が展開装置から生検部位に出ていくと、部位マーカー80はその圧縮された第1の展開前形態から解放され、第2の展開後形態(図10Aに示す)に自動的に拡大し、それにより、部位マーカー80の本体部分82の少なくとも一部分は、部位マーカー80が展開装置に逆移動することができないように、永久マーカー88を保持する閉じた保持器(cage)を形成するように、展開装置の外径と少なくとも同程度に拡張する。
【0024】
別の実施形態では、図10Cに示すように、本体部分82の外側表面87には、その上に配置される1つまたは複数の突起部(barb)89が備わっている。突起部89は、生検空洞部の内部壁に部位マーカー80を付着させることを助ける。突起部89は、外側表面87に対して所定の角度で延在するように構成されている。一特定実施形態では、突起部89は、外側表面87に垂直に延在するように構成されている。別の実施形態では、突起部89は、互いに対向することを含む、互いに対して様々な角度で位置決めされる。
【0025】
別の実施形態では、図10Dおよび10Eに示すように、部位マーカー80’の本体部分82’は、第1の展開前形態(図10D)から第2の展開後形態(図10E)に手動で拡大される。この実施形態では、部位マーカー80’には、本体部分82’の前方端部84’に取り付けられる糸(thread)81または展開線(例えば、糸、フィラメント、ワイヤ)が備わっている。糸81は、展開装置を介して、タイラップ(tie−wrap)式留め具によって保持される。部位マーカー80’が展開されると、タイラップは糸81を引っ張り、その糸は、本体部分82’を、第2の展開後装置に所定の最大の大きさまで開かせる。所定の最大の大きさに達すると、展開装置は糸81を切断し、部位マーカー80’を生検部位に放出する。
【0026】
部位マーカー90による別の実施形態を図11Aおよび11Bに示す。部位マーカー90は、比較的平坦な上面92および底面93によって画定される中実ビームとして形成される。部位マーカー90が所定の超音波振動数を受けた場合には、そのマーカーは共鳴し、それにより、様々な診断法下で見えるようになる。
【0027】
代替の実施形態では、図11Bに示すように、部位マーカー90’は、生検部位内部での展開及び/または部位マーカー90’の位置決めを助けるために、部位マーカー90’の端部98に取り付けられるフランジ96をさらに含んでよい。
【0028】
一実施形態では、部位マーカー90、90’およびフランジ96は、チタン、または別の適切な材料で構成されている。別の実施形態では、部位マーカー90、90’は、気体または空気を含む密閉のチャンバまたは領域を有していないような材料の中実片で構成されている。
【0029】
さらに別の部位マーカーの設計では、部位マーカーは、図2Aおよび2Bと関連して前述した焼結部位マーカー24に類似の、一緒に融着される複数の中実ガラスビーズを含んでいる。一実施形態では、ガラス材料は、比音響インピーダンスの比率の範囲が8.2〜9.4である。ガラス球は、空気または気体を含む密閉のチャンバまたは領域がないように一緒に融着される。
【0030】
図12A〜12Cに、フォーム(foam)状の材料で構成されている部位マーカー100を示す。フォーム状の材料は、複数の診断法下で見えるように、炭素充てんポリマーまたはガラス充てんポリマーであってよい。加えて、フォーム状の材料は、生検部位に薬剤を送るために治療材料を含んでよい。部位マーカー100を構成するための材料の一例は、トロンビン充てんポリマーである。フォーム状材料は、組織の内部成長に対して基質(matrix)として機能する。
【0031】
部位マーカー100は、第1の展開前形態(図12Bに示す)から第2の展開後形態(図12Cに示す)に拡張する。第1の展開前形態では、部位マーカーは、適切な展開装置の内部で受取り可能であるように、長さまたは幅またはその双方において実質的に圧縮される。部位マーカーは、第1の展開前形態の部位マーカーの1つまたは複数を展開装置に予め組み込むことが望ましい場合があるため、長期間にわたって、展開前装置内に残存してよい。
【0032】
一実施形態では、部位マーカー100が構成される材料は、展開装置から生検空洞部に放出されると、第2の展開後形態に変形することになる形状記憶材料である。この実施形態によれば、部位マーカーは、所定の形状を有するように設計され、次に、第1の展開前形態に圧縮される。部位マーカーは、次に、第1の展開前形態に保持され、展開装置内に組込み可能である。部位マーカーは、長期間にわたって、展開装置内に第1の展開前形態で保存可能であることに留意されたい。
【0033】
展開装置から生検空洞部内に放出されると、部位マーカーは、部位マーカーが様々な画像診断法下で容易に見えるように、所定の大きさおよび形状を有する第2の展開後形態に自動的に変形する。
【0034】
別の実施形態では、部位マーカー100は、温度依存性材料で構成されている。この実施形態によれば、部位マーカーは、熱が部位マーカー100に加えられるまでは、第1の展開前形態から第2の展開後形態に拡張しない。部位マーカー100を生検空洞部に展開することにより、体内から発生する十分な程度の熱がもたらされて、部位マーカー100は、展開後の第2の展開後形態に自動的に拡張することが可能になる。
【0035】
図13A〜13Bに示す別の実施形態では、マーカーヘッド104、およびそれに取り付けられる1つまたは複数の付属肢106を有する部位マーカー102を開示する。この実施形態では、マーカーヘッド104は、展開後に体に吸収されることがないように、永久マーカーであってよい。しかし、代替としては、マーカーヘッド104は、所定の時間までに体に吸収される生体吸収可能なマーカーであってよいことが理解される。
【0036】
一実施形態では、マーカーヘッド104に取り付けられる付属肢106は半硬質であり、体内で受け入れられると、付属肢106を外側にカールさせる(図13Bを参照)熱活性化材料で構成されている。これらの付属肢106は、マーカー102が生検空洞部の外側に移動しないようにするために、生検空洞部の壁と接触するように機能する。
【0037】
代替としては、付属肢106は、形状記憶材料で構成可能であり、それにより、付属肢106は、カールした、外側に延在する端部108と共に予備成形される。次に、付属肢106は、マーカー102が適切な展開装置の内部で受け入れられ、その装置から展開されることを可能にするために、図13Aに示すような展開前形態に圧縮される。マーカー102が展開されると、付属肢106は、マーカー102が移動しないようにするために、付属肢106を生検空洞部の壁と係合させることを可能にするその予備形成された形態を取り戻す。
【0038】
別の実施形態では、図13Cに示すように、付属肢106は、付属肢106から外側に延在する1つまたは複数の突起部110を含んでよい。突起部110は、付属肢106に対して角度をなしてよく、付属肢106の上面および底面の双方の面の上に配列されてよい。図13Cは、付属肢106の上面上に第1の方向、および付属肢106の底面上に第2の方向で角度をなした突起部110を示しているが、突起部110は、付属肢106の各面上に複数の方向で配向されることが理解される。突起部110は、マーカー102を生検空洞部の壁に取り付けることを助けるように機能する。
【0039】
図13Dおよび13Eは、さらに、部位マーカー112による別の実施形態である。この実施形態では、部位マーカー112は、1つまたは複数の付属肢116によって一緒に結合される2つのマーカーヘッド114を含む。付属肢116は、突起部(図示せず)を含んでよく、生検空洞部に係合し、移動を防ぐために、展開後は、湾曲形態(図13E)に変形することが可能である。
【0040】
図14A〜14Cに示す本発明の別の実施形態では、拡張可能な部位マーカー120を開示する。部位マーカー120は、全体的に中空であり、それによる貫通通路を画定し、組織の内部成長に対して基質として働くステント状のメッシュ織り材料で構成されている。部位マーカー120は、第1の展開前形態(図14Bに示す)から第2のより大きな展開後形態(図14Cに示す)に拡張する。第1の展開前形態では、部位マーカーは、適切な展開装置の内部で受取り可能であるように、長さまたは幅またはその双方において実質的に圧縮される。部位マーカー120は、第1の展開前形態の部位マーカー120の1つまたは複数を展開装置に予め組み込むことが望ましい場合があるため、長期間にわたって、展開前装置内に残存してよい。
【0041】
一実施形態では、部位マーカー120が構成される材料は、展開装置から生検空洞部に放出されると、第2の展開後形態に変形することになる形状記憶材料である。この実施形態によれば、部位マーカー120は、所定の形状を有するように設計され、次に、第1の展開前形態に圧縮される。部位マーカー120は、次に、第1の展開前形態に保持され、展開装置内に組込み可能である。部位マーカー120は、長期間にわたって、展開装置内に第1の展開前形態で保存可能であることに留意されたい。
【0042】
展開装置から生検空洞部内に放出されると、部位マーカー120は、部位マーカー120が様々な画像診断法下で容易に見えるように、所定の大きさおよび形状を有する第2の展開後形態に自動的に変形する。
【0043】
別の実施形態では、部位マーカー120は、温度依存性材料で構成されている。この実施形態によれば、部位マーカー120は、熱が部位マーカー120に加えられるまでは、第1の展開前形態から第2の展開後形態に拡張しない。しかし、部位マーカー120を生検空洞部に展開することにより、体内から発生する十分な程度の熱がもたらされて、部位マーカー120は、展開後の第2の展開後形態に自動的に拡張することが可能になる。
【0044】
部位マーカー122によるさらに別の実施形態を図15Aに示す。部位マーカー122が展開形態にあるとき、図15Aに示すように、それは、四面体形を形成するように予め偏倚された(pre−biased)外側背部またはリブ124によって画定される四面体シェルを有する。背部124は、組織の内部成長が四面体シェルを形成することを可能にするウェブ織り材料によって一緒に結合される。一実施形態では、四面体シェルは、所定の時間の後に、シェルが体内に完全に吸収されるように生体吸収可能である。
【0045】
四面体シェルの内部に含まれているのは、1つまたは複数の診断法下で見えるマーカー126である。マーカー126をシェルの内部に含ませることにより、マーカー126は、移動することが妨げられる。実際、マーカー126は、シェルの内部のみを移動することが可能である。一実施形態では、マーカー126は、体に吸収されることがない永久マーカーである。代替としては、マーカー126は、所定の長さの時間にわたって、体内に残存する非永久マーカーであってよい。
【0046】
代替の実施形態では、部位マーカー122’は、図15Bに示すように、二重四面体シェルを有するように形成可能である。二重四面体部位マーカー122’の設計は、図15Bに示すように、やはり、展開形態へと予め偏倚された外側背部124’によって画定されるという点で単一の四面体部位マーカー122に類似している。
【0047】
部位マーカー122および122’は両方とも、図15Cに示すものなど、第1の展開前形態に圧縮可能である。この構成では、部位マーカー122および122’は、適切な展開装置の内部に受け入れ可能であるように、長さまたは幅またはその双方において実質的に圧縮される。部位マーカー122および122’は、第1の展開前形態の部位マーカー122または122’の1つまたは複数を展開装置に予め組み込むことが望ましい場合があるため、長期間にわたって、展開前装置内に残存してよい。
【0048】
適切な展開装置によって展開され、または第1の展開前形態から解放されると、部位マーカー122および122’の予め偏倚された背部124、124’は、図15Aおよび15Bに示す展開形態に部位マーカー122および122’を自動的に戻す。
【0049】
部位マーカー128によるさらに別の実施形態を図15Dに示す。この実施形態では、メッシュ状の材料で形成される管130が設けられる。ベース背部133を含む内側背部132は、管130の内部に位置決めされ、これらは展開形態にあるとき管130の内部に四面体シェルを形成するように、予め偏倚されている。マーカー134は、マーカーが生検空洞部の内部で望ましくない移動をしないように、四面体シェルの内部に位置決めされる。
【0050】
さらに別の代替の実施形態では、ベース背部133は取り除かれ、管130内の残りの背部132が、部位マーカー128が展開形態にある場合に閉じられた(capped)端部を形成するように偏倚される。
【0051】
図15Dと関連して説明した実施形態を展開するために、部位マーカー128は、展開装置の内部に受け入れられ、保存され、並進させられることを可能にするために、適切な大きさおよび形状に圧縮されなくてはならない。部位マーカー128が装置により展開されると、予め偏倚された内側背部132および133は、部位マーカー128を展開形態に自動的に戻すことになる。
【0052】
図16Aに、図10Eに示した実施形態に類似の部位マーカー200による別の実施形態の部分的な断面図を示す。部位マーカー200は、展開後形態で示される本体部分202を含む。この実施形態では、部位マーカー200には、本体部分202の前方端部204および後方端部206に取り付けられ、それらの間に延在する糸203または展開線(例えば、糸、フィラメント、ワイヤ)が備わっている。部位マーカー200の本体部分202は、糸203または展開線によって、第1の展開前形態(すなわち、図10D)から第2の展開後形態に手動で拡張される。より具体的には、糸203は、前方端部204および後方端部206を互いから離すように予め偏倚されている。永久マーカー208は、本体部分202の内部に位置決めされ、いかなる方法でも、本体部分202に取り付けられる必要はない。代わりに、マーカー208は、本体部分202の内部で自由に浮遊することが可能である。
【0053】
部位マーカー210によるさらに別の実施形態では、図16Bに示すように、本体部分212は、展開線216によって所定の場所に保持される少なくとも1つのマーカー214を有する。所定の時間にわたって、分解せず、体に吸収されない永久マーカーであってよいマーカー214は、貫通孔218を含む。したがって、展開線216は、マーカー214が展開線216に沿って選択的に摺動することが可能であるように、貫通孔218に受け入れられている。マーカー214は、ドーナツ形を有するように示されているが、展開線216に沿って摺動することが可能なリング、らせん状物、または管などの、しかしこれらに限定されない、展開線216を収納できる貫通孔を有するいずれの本体であっても、本発明から逸脱することがない。一実施形態では、生検空洞部内に取付け後、3週間から6か月などの所定の期間にわたって、本体部分212は、マーカー214だけが生検空洞部で体内に残存し、1つまたは複数の診断法下で見えるように体に吸収される。
【0054】
前述のように、マーカー214は、体に吸収されない永久マーカーであってよい。代替としては、マーカー214は、本体部分212に比べてよりゆっくりと吸収される半永久マーカーであってよい。マーカー214の移動は、マーカーが体に吸収される前に展開線216によって制限されるので、マーカー214は、生検空洞部の内部から移動することが制限される。実際、マーカー214の移動は、展開線216に沿って制限される。これにより、マーカー214は、生検部位のフォローアップ画像法を可能にするように、生検空洞部の内部に残存することが確実になる。
【0055】
さらに別の代替の実施形態では、部位マーカー220は、図16Cに示すように、本体部分222および少なくとも1つのマーカー要素224を含む。図16Bに示した実施形態に類似のマーカー要素224は、展開線225を受け入れる貫通孔226を含む。図示の実施形態では、マーカー要素224は、管に類似の細長い輪郭を有する。しかし、マーカー224の別の形状が利用可能であることが理解される。マーカー要素224は、フィラメント228が本体部分222の端部に結合される場合には、フィラメント228によって少なくとも部分的に保持可能である。一実施形態では、フィラメント228は、展開線225に加えて本体部分222の内部の定位置にマーカー224を保持するように、マーカー224の一部の周囲にループを形成する。
【0056】
生検空洞部内に取付け後、3週間から6カ月などの所定の期間にわたって、本体部分222は、マーカー224だけが生検空洞部で体内に残存するように、体に吸収される。マーカー224は、展開線225に沿って制限され、さらにフィラメント228によって拘束されるので、マーカー224は、生検空洞部の内部から移動することが制限される。実際に、マーカー224の移動は、展開線225に沿って制限され、さらに、フィラメント228によって拘束される。これにより、マーカー224は、生検部位のフォローアップ画像法を可能にするように、生検空洞部の内部に残存することが確実になる。
【0057】
部位マーカー230によるさらに別の実施形態を図16Dに示す。部位マーカー230は、本体部分232および少なくとも1つのマーカー要素234を有する。この実施形態では、マーカー要素234は、フィラメント236だけによって制限される。部位マーカー230が展開装置から生検部位に入ると、部位マーカー230は、予め偏倚され且つ圧縮された第1の展開前形態から解放され、第2の展開後形態(図16Dに示す)に自動的に拡張する。マーカー234は、フィラメント236によって制限されるので、マーカー234は、生検空洞部の内部から移動することが制限される。実際、マーカー234の移動は、フィラメント236に沿って制限される。これにより、マーカー234は、生検部位のフォローアップ画像法を可能にするように、生検空洞部の内部に残存することが確実になる。
【0058】
部位マーカー240によるさらに別の実施形態では、図16Eに示すように、中空の展開線244を有する本体部分242を含む。断面図で示す展開線244は、少なくとも1つのマーカー246を収容できるように設計されている。マーカー246は、中空の展開線244の内周に比べてより小さな外周を有するように構成されている。マーカー246は、中空の展開線244の内側を選択的に摺動することが可能である。マーカー246は、中空の展開線244によって、それが体に吸収される前は移動が制限されるので、マーカー246は、生検空洞部の内部から移動することが制限される。実際、マーカー246の移動は中空の展開線244に沿って制限される。これにより、マーカー246は、生検部位のフォローアップ画像法を可能にするために、生検空洞部の内部に残存することが確実になる。
【0059】
本発明を、前述の好ましい実施形態を参照して、具体的に示し、述べてきたが、当業者は、本明細書に述べた本発明の実施形態に対して様々な代替物が、添付の請求項に規定されるように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明を実施する際に使用可能であることを理解されたい。添付の請求項は、これらの請求項およびそれらの適用を受けるそれらの均等物の範囲内で、本発明の実施形態の範囲を規定していることを意図する。本発明のこの説明は、本明細書に述べた要素のすべての新しい、非自明の組合せを含んでいること、および請求項はこれらの要素のいずれの新しい、非自明の組合せに対して、本願または後願において示されることが可能であることを理解されたい。前述の実施形態は例示的であり、ただ1つの特徴または要素は、本願または後願において主張可能であるすべての可能な組合せに対して本質的ではない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】人の胸部内の生検部位の斜視図であり、胸部断面と、部位マーカー送達システムを使用して、生検空洞部に挿入されている1つまたは複数の部位マーカーを示す図である。
【図2A】図2Aは本発明の第1の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図2B】図2Bは図2Aの部位マーカーの端面図である。
【図3A】図3Aは本発明の第2の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図3B】図3Bは図3Aの部位マーカーの端面図である。
【図4A】図4Aは本発明の第3の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図4B】図4Bは図4Aの部位マーカーの端面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態による部位マーカーの正面図である。
【図6】本発明の第5の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図6A】図6Aは本発明の第6の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図7】本発明の第7の実施形態による部位マーカーの斜視図である。
【図7A】図7Aは本発明の第8の実施形態による部位マーカーの斜視図である。
【図8A】図8Aは本発明の第9の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図8B】図8Bは図8Aの部位マーカーの端面図である。
【図9】本発明の第10の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図10A】本発明の第11の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図10B】展開前形態における図10Aの部位マーカーの側面図である。
【図10C】本発明の第12の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図10D】本発明の第13の実施形態による展開前位置における部位マーカーの側面図である。
【図10E】展開後位置における図10Dの部位マーカーの側面図である。
【図11A】図11Aは本発明の第14の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図11B】図11Bは本発明の第15の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図12A】図12Aは本発明の第16の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図12B】図12Bは展開前位置における図12Aの部位マーカーの端面図である。
【図12C】図12Cは展開後位置における図12Aの部位マーカーの側面図である。
【図13】図13Aは本発明の第17の実施形態による部位マーカーの側面図である。図13Bは本発明の第17の実施形態による部位マーカーの側面図である。図13Cは本発明の第18の実施形態による部位マーカーの側面図である。図13Dは本発明の第19の実施形態による部位マーカーの側面図である。図13Eは本発明の第19の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図14A】図14Aは本発明の第20の実施形態による部位マーカーの正面図である。
【図14B】図14Bは図14Aの部位マーカーの側面図である。
【図14C】図14Cは図14Aの部位マーカーの側面図である。
【図15A】図15Aは本発明の第21の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図15B】図15Bは本発明の第22の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図15C】図15Cは展開前位置における図15Aおよび15Bの部位マーカーの側面図である。
【図15D】図15Dは本発明の第23の実施形態による部位マーカーの側面図である。
【図16A】展開後位置における図10Eの部位マーカーの部分的断面図である。
【図16B】本発明の第24の実施形態による、斜視図に示された永久マーカーを有する展開後位置における部位マーカーの部分的断面図である。
【図16C】本発明の第25の実施形態による展開後位置における部位マーカーの部分的断面図である。
【図16D】本発明の第26の実施形態による展開後位置における部位マーカーの部分的断面図である。
【図16E】本発明の第27の実施形態による展開線の部分的断面図を含む、展開後位置における部位マーカーの部分的断面図である。
【符号の説明】
【0061】
10 人の胸部
12、24、30 部位マーカー
14 生検部位
16 病巣
18 生検空洞部
20 マーカー送達システム
22 内管腔
26 球
28 粒子または小片
32 結果部位マーカー
34 生検部位マーカー
36 ワイヤ
38 カプセル
40 開口端部
42 キャップ
44 溶接部
46 共鳴ビーム
48、50 部位マーカー
52、54 ドリル孔
56、58 ロッド
60 部位マーカー
62 球または小片
64 塊状物
70 部位マーカー
72 凹部
74 外側表面
80、80’部位マーカー
81 糸
82、82’本体部分
84’ 前方端部
87 外側表面
88 永久マーカー
89 突起部
90、90’部位マーカー
92 上面
93 底面
96 フランジ
98 端部
100、102 部位マーカー
104 マーカーヘッド
106 付属肢
108 端部
110 突起部
112 部位マーカー
114 マーカーヘッド
116 付属肢
120、122、122’ 部位マーカー
124、124’ 外側背部
126 マーカー
128 部位マーカー
130 管
132 内側背部
133 ベース背部
134 マーカー
200 部位マーカー
202 本体部分
203 糸
204 前方端部
206 後方端部
208 永久マーカー
210 部位マーカー
212 本体部分
214 マーカー
216 展開線
218 貫通孔
220 部位マーカー
222 本体部分
224 マーカー要素
225 展開線
226 貫通孔
228 フィラメント
230 部位マーカー
232 本体部分
234 マーカー要素
236 フィラメント
240 部位マーカー
242 本体部分
244 展開線
246 マーカー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部位マーカーであって、
空洞部を画定する全体的に中空の本体部分と、
展開線と、
前記本体部分の内部に配置される少なくとも1つのマーカー要素と、
を含み、
前記展開線が、前記本体部分の第1の端部に固定して取り付けられる第1の端部と、前記本体部分の第2の端部に固定して取り付けられる第2の端部とを有しており、前記展開線は、前記本体部分の前記第1の端部を前記本体部分の前記第2の端部に向けて引くことにより前記本体部分を拡大させるように、予め偏倚されている、
部位マーカー。
【請求項2】
前記中空の本体部分が生体吸収可能な材料で構成されている、請求項1に記載の部位マーカー。
【請求項3】
前記生体吸収可能な材料が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ヒドロゲル、およびコラーゲンベース材料のうちの1つである、請求項2に記載の部位マーカー。
【請求項4】
前記本体部分が、所定の期間の後、哺乳類の体に吸収される、請求項2に記載の部位マーカー。
【請求項5】
前記所定の期間は、約3週間から6カ月の範囲にある、請求項4に記載の部位マーカー。
【請求項6】
前記マーカー要素は、前記マーカー要素が生体吸収不可能であるように永久的である、請求項2に記載の部位マーカー。
【請求項7】
前記マーカー要素が複数の画像診断法において視認可能である、請求項6に記載の部位マーカー。
【請求項8】
前記マーカー要素が、前記展開線を受け入れることにより前記マーカー要素の移動を制限する貫通孔を有している、請求項1に記載の部位マーカー。
【請求項9】
前記マーカー要素が、前記展開線に沿って摺動可能である、請求項8に記載の部位マーカー。
【請求項10】
前記マーカー要素が、管、リング、およびらせん形部材のうちの1つである、請求項8に記載の部位マーカー。
【請求項11】
前記本体部分の前記第1及び第2の端部のうち一方の端部に固定された保持フィラメントをさらに含み、前記保持フィラメントが前記マーカー要素を保持するように作用する、請求項8に記載の部位マーカー。
【請求項12】
前記保持フィラメントが、前記マーカー要素の一部分の周囲に固定されるループを形成する、請求項11に記載の部位マーカー。
【請求項13】
前記展開線が中空の管である、請求項1に記載の部位マーカー。
【請求項14】
前記マーカー要素は、前記マーカー要素が前記中空の展開線の内側に挿入可能であるように、前記中空の展開線の内周より小さな外周を有する、請求項13に記載の部位マーカー。
【請求項15】
部位マーカーであって、
空洞部を画定する全体的に中空の本体部分と、
前記本体部分の端部に固定されたフィラメントと、
少なくとも1つのマーカー要素と、
を含み、前記フィラメントが前記マーカー要素に固定されており、これにより、前記マーカー要素の移動が制限される、
部位マーカー。
【請求項16】
前記フィラメントが、前記マーカー要素を通して形成される貫通孔の内部に受け入れられるループを形成する、請求項15に記載の部位マーカー。
【請求項17】
前記フィラメントは、前記マーカー要素が前記本体部分の1つの端部に対してより近い側に保持されるような、所定の長さを有している、請求項15に記載の部位マーカー。
【請求項18】
前記中空の本体部分が、生体吸収可能な材料で構成されている、請求項15に記載の部位マーカー。
【請求項19】
前記生体吸収可能な材料が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ヒドロゲル、およびコラーゲンベース材料のうちの1つである、請求項18に記載の部位マーカー。
【請求項20】
前記本体部分が、所定の期間の後に哺乳類の体に吸収される、請求項18に記載の部位マーカー。
【請求項21】
前記マーカー要素は、前記マーカー要素が生体吸収不可能であるように永久的である、請求項18に記載の部位マーカー。
【請求項22】
前記マーカー要素が、複数の画像診断法において視認可能である、請求項21に記載の部位マーカー。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図7A】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図16E】
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【公開番号】特開2008−143896(P2008−143896A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−300296(P2007−300296)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(505129297)シュロス・サージカル・システムズ・インコーポレーテッド (16)
【Fターム(参考)】