説明

複数の画像化ヘッドを用いた画像形成

マルチチャネル画像化ヘッドが使用される画像化システムの分野では、個々のチャネルのビーム強度の変動によって、製品材料内にピンホール、バンディング、縁の不連続などのアーチファクトが形成されるという問題が起こる可能性がある。複数のマルチチャネルヘッドを使用し、それらの走査経路を相互に接続することによって、これらのアーチファクトが視覚的に観察されることを最小限に抑えることができる。第1のマルチチャネルヘッドの一様でない特性によって引き起こされる視覚的に観察可能な画像の変動は、第2のマルチチャネルヘッドを使用し、両方の画像化ヘッドからの出力を結合する画像化走査経路を使用してパターンを画像化することによって、最小限に抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2006年6月30日に出願された「METHODS AND APPARATUS FOR APPLYING PATTERNS OF NON-CONTIGUOUS FEATURES」という名称の米国特許仮出願第60/806452号の優先権を主張するものである。
(技術分野)
本発明は、複数の画像化ヘッド(imaging head)を用いて画像(image)を形成する画像化システムおよび方法に関する。この画像は、フィーチャ(feature)のパターンを含むことができる。本発明は例えば、電子ディスプレイ装置のカラーフィルタの製造に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイパネルで使用されるカラーフィルタは一般に、複数のカラーフィーチャを含むマトリックス(matrix)を含む。カラーフィーチャは例えば、赤、緑および/または青のカラーフィーチャのパターンを含むことができる。カラーフィルタは、他の色のカラーフィーチャを用いて製作することもできる。カラーフィーチャは、適当なさまざまな構成のうちの任意の構成に配置することができる。従来技術のストライプ(stripe)構成は、図1Aに示されているような順番に繰返し配置された赤、緑および青カラーフィーチャの列を有する。
【0003】
図1Aは、媒体ないし受像要素(receiver element)18を横切って順番に繰返し配置された列として形成された複数の赤、緑および青カラーエレメント(color element)12、14および16を有する従来技術の「ストライプ構成」のカラーフィルタ10の一部分を示す。カラーエレメント12、14および16の輪郭は、マトリックス20の部分によって画定されている。これらの列は、マトリックスセル34(本明細書ではセル34と呼ぶ)によって個々のカラーエレメント12、14および16に細分された細長いストライプとして画像化することができる。関連LCDパネル(図示せず)上のTFTトランジスタは、マトリックス20の領域22によって覆い隠すことができる。
【0004】
ディスプレイ、特にカラーフィルタの製造にレーザ誘起熱転写(laser−induce thermal transfer)プロセスを使用することが提案されている。カラーフィルタの製造にレーザ誘起熱転写プロセスが使用されるときには、受像要素としても知られているカラーフィルタ基板の上に供与要素(donor element)が置かれ、次いで、供与要素から受像要素に着色剤を選択的に転写するために、これが画像どおりに露光される。好ましい露光法は、レーザビームなどの放射ビームを使用して、受像要素への着色剤の転写を誘起させる。その変調の容易さ、低いコストおよび小さなサイズから、ダイオードレーザが特に好ましい。
【0005】
レーザ誘起「熱転写」プロセスには、レーザ誘起「染料転写(dye transfer)」プロセス、レーザ誘起「融解転写(melt transfer)」プロセス、レーザ誘起「アブレーション転写(ablation transfer)」プロセス、レーザ誘起「質量転写(mass transfer)」プロセスなどがある。レーザ誘起熱転写プロセスの間に転写される着色剤は、染料ベースまたは顔料ベースの適当な組成物を含む。当技術分野において知られているように、1種または数種の結合剤などの添加成分を転写することもできる。
【0006】
従来のいくつかのレーザ画像化システムは限られた数の画像化ビームを使用する。他の従来のシステムは、画像を完成させるのにかかる時間を短縮するために、個別に変調された数百のビームを並行して使用する。このような「チャネル」を多数有する画像化ヘッドは容易に入手可能である。例えば、カナダ、ブリティッシュコロンビア州のコダック・グラフィック・コミュニケーションズ・カナダ・カンパニー(Kodak Graphic Communications Canada Company)社製のSQUAREspot(登録商標)モデルの熱画像化ヘッドは、独立した数百のチャネルを有する。チャネルはそれぞれ25mW超のパワーを有することができる。この画像化チャネルのアレイを、整列させて密に配置された一連の画像スワス(swath)に画像を書き込んで連続画像を形成するように、制御することができる。
【0007】
マルチチャネル画像化システムの1つの問題は、全てのチャネルが同一の画像化特性を有することを保証することが非常に難しいことである。画像が形成された媒体に入射した放射の出力条件の変動が、バンディング(bandhing)、縁の不連続(edge discontinuity)などの画像化アーチファクトの原因となることがある。画像化チャネルのアレイから発射される出力放射の変動が、チャネル間のパワー、ビームサイズ、ビーム形状、焦点およびコヒーレンスの変動に起因することがある。バンディングアーチファクトの原因を画像化システムだけに帰することはできない。画像が形成された媒体自体がバンディングおよび他の画像化アーチファクトの原因であることもある。バンディングは、隣接する画像スワス間の視覚的な差異の形態をとることがある。
【0008】
カラーフィルタの製造では一般に必要なフィーチャのパターンを画像化するときには、画像アーチファクトはさらに複雑になり得る。カラーフィルタは一般に、カラーフィーチャの繰返しパターンからなり、それぞれのカラーフィーチャは、カラーフィルタが必要とする複数の色のうちの1色に対応する。これらのフィーチャは繰返しパターンを形成するため、その結果として、人の眼によって容易に知覚されうる視覚的なビーティング(visual beating)が生じることがあり、それにより画像化プロセスの結果として生じたバンディングが強調されることがある。その結果、カラーフィルタの品質が低下することがある。
【0009】
画像化の生産性を向上させるために、複数の画像化ヘッドを含む画像化システムが提案されている。複数の画像化ヘッドを使用することによって、1つの画像のさまざまな部分を、対応する画像化ヘッドによって画像化することができ、有利には、完成画像を形成するために必要な時間を短縮することができる。しかしながら、多重画像化ヘッドシステムにはさまざまな問題が関係している。例えば、画像の別々の部分は、それらの部分を統一された1つの画像に結合することができる正確さで形成される必要があり、したがってさまざまな画像化ヘッド間の高度な位置合せが必要となる。また、特にそれぞれの画像化ヘッドが個別に制御可能な複数のチャネルを含むときには、さまざまな画像アーチファクトの原因が多重画像化ヘッドシステムにあることがある。それぞれの画像化ヘッドのチャネルが異なる画像化特性を有することがあるため、それぞれの画像化ヘッドによって形成されたさまざまな画像部分間に視覚的な食い違い(visual discrepancy)が生じることがある。さまざまな画像部分間の視覚的な食い違いが、画像全体の視覚的な品質を低下させることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
多重画像化ヘッドシステムの生産性上の利益を見込むことができ、同時にさまざまな画像アーチファクトを低減させる効果的かつ実用的な画像化法およびシステムが依然として求められている。
【0011】
カラーフィルタのカラーフィーチャのパターンなどの非接触フィーチャのパターンをマルチヘッド画像化システムを用いて生成することができる効果的かつ実用的な画像化法およびシステムが依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、受像要素上に複数の非接触フィーチャを形成する方法を提供する。これらのフィーチャは、レーザ誘起染料転写プロセス、レーザ誘起質量転写プロセスなどの熱転写プロセスによって形成することができる。このプロセスは、供与要素から受像要素に着色剤を転写することによって実施することができ、供与要素から受像要素に着色剤および結合剤を転写することを含むことができる。例示的な一実施形態では、非接触フィーチャをそれぞれ、網目スクリーンまたは確率スクリーンでスクリーニングすることができる。
【0013】
これらのフィーチャは、マトリックスのセルの中にパターンまたは繰返しパターンを形成することができる。これらのフィーチャは、モザイクパターンを形成することができ、あるいは、1つの色のフィーチャが別の色のフィーチャによって互いに1つまたは複数の方向に分離されたアイランドフィーチャとすることができる。これらのフィーチャは、カラーフィルタ上に形成することができ、または例えば有機発光ダイオード(「OLED」)ディスプレイ上の照射源とすることができる。
【0014】
一実施形態では、この方法が、第1の非接触フィーチャおよび第2の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に転写するため、画像化ビームを走査経路に沿って導くように、第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップを含む。第1の非接触フィーチャと第2の非接触フィーチャは互いに、少なくとも副走査方向に空間的に分離されている。第3の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に転写するため、画像化ビームを導くように、第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させる。第3の非接触フィーチャは、第1の非接触フィーチャと第2の非接触フィーチャの間に配置され、第1および第2の非接触フィーチャから、少なくとも副走査方向に空間的に分離される。第1、第2および第3の非接触フィーチャは、非接触フィーチャのパターンの部分とすることができる。非接触フィーチャのパターンの中から非接触フィーチャの2つ以上のセットを転写することができる。それぞれのセットは、非接触フィーチャを1つまたは複数含むことができる。2つ以上のセットのうちの第1のセットの一部の非接触フィーチャは、2つ以上のセットのうちの追加のセットの一部の非接触フィーチャと交互に配置される、2つ以上のセットのうちの少なくとも1つのセットに非接触フィーチャを、ランダムにまたは所定の配置に従って割り当てることができる。
【0015】
例示的な一実施形態では、第1のマルチチャネル画像化ヘッドが、2つ以上のセットのうちの第1のセットを転写し、第2のマルチチャネル画像化ヘッドが、2つ以上のセットのうちの追加のセットを転写する。第1のセットは、1つまたは複数の非接触フィーチャの複数のグループを含むことができ、追加のセットの非接触フィーチャの数を変化させることによって、それぞれのグループが、他のそれぞれのグループから分離される。それぞれのグループ間の最小間隔を、パターンのフィーチャ間の最小間隔よりも大きくすることができる。距離を変化させることによって、それぞれのグループを他のそれぞれのグループから分離することができる。例示的な他の実施形態では、第1のセットが、第1の方向に沿って配置された、1つまたは複数の非接触フィーチャの第1の複数のグループを含み、第1の複数のグループの隣接するグループ間の間隔が第1の方向に増大する。追加のセットが、第1の方向に沿って配置された、1つまたは複数の非接触フィーチャの第2の複数のグループを含み、第2の複数のグループの隣接するグループ間の間隔が第1の方向に低減する。第1の方向は副走査方向とすることができる。
【0016】
これらのフィーチャを走査経路の方向に交互に配置することもできる。第1および第2のマルチチャネル画像化ヘッドは、非接触フィーチャを走査経路の方向の他の非接触フィーチャ間に配置することによって、非接触フィーチャを供与要素から受像要素に転写することができる。第1、第2および第3の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に転写した後に、供与要素を受像要素から分離することができる。
【0017】
第1および第2の非接触フィーチャはそれぞれ、第1のマルチチャネル画像化ヘッドの隣接した複数のチャネルを動作させることによって受像要素に転写することができる。第3の非接触フィーチャは、第2のマルチチャネル画像化ヘッドの隣接した複数のチャネルを動作させることによって転写することができる。
【0018】
第1、第2および第3の非接触フィーチャを、非接触フィーチャのパターンのフィーチャとすることができ、このパターンを、フィーチャの繰返しパターンとすることができる。例示的な一実施形態では、パターンの非接触フィーチャが互いに、少なくとも走査経路に対して直角の方向に空間的に分離される。
【0019】
一実施形態では、非接触フィーチャの一部が、走査経路の方向に連続した、または走査経路の方向に中断されたストライプの部分を形成する。このストライプはシェブロン形の部分を含むことができ、走査経路の方向に沿って進むにつれて左右に曲がることができる。
【0020】
例示的な一実施形態では、第1の複数の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に転写するため、画像化ビームを導くように、第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させ、第2の複数の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に転写するため、画像化ビームを導くように、第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させる。この例示的な実施形態では、第2の複数の非接触フィーチャのそれぞれのフィーチャが、第1の複数の非接触フィーチャのどのフィーチャの間にもない。第1の複数の非接触フィーチャの受像要素への転写は、複数回の走査によって実行することができる。
【0021】
例示的な一実施形態では、この方法が、第1の複数の非接触フィーチャを、交互に配置された第1の複数のセットに分割するステップと、交互に配置された第1の複数のセットのそれぞれのセットを、第1のマルチチャネル画像化ヘッドの複数回の走査のうちの対応する別個の1回の走査で、受像要素に転写するステップとを含む。この方法はさらに、第2の複数の非接触フィーチャを、交互に配置された第2の複数のセットに分割するステップと、交互に配置された第2の複数のセットのそれぞれのセットを、第2のマルチチャネル画像化ヘッドの複数回の走査のうちの対応する別個の1回の走査で、受像要素に転写するステップとを含む。
【0022】
それによってコントローラが、第1の非接触フィーチャおよび第2の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に熱転写プロセスによって転写するため、画像化ビームを走査経路に沿って導くように、第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させる、コンピュータプログラム製品を使用することができる。第1の非接触フィーチャと第2の非接触フィーチャとを互いに、少なくとも副走査方向に空間的に分離することができる。このコントローラは、第3の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に熱転写プロセスによって転写するため、画像化ビームを導くように第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させることができる。第3の非接触フィーチャは、第1の非接触フィーチャと第2の非接触フィーチャとの間に配置することができ、第1および第2の非接触フィーチャから、少なくとも副走査方向に空間的に分離することができる。
【0023】
本発明の実施形態および応用は非限定的な添付図面によって示される。添付図面は、本発明の着想を例示することが目的であり、一定の尺度で描かれていない場合がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
より完全な理解を当業者に提供するため、以下の説明の全体を通じて、具体的な詳細が示される。しかしながら、本明細書の開示をいたずらに不明瞭にすることがないように、周知の要素については、図示しなかったり、または詳細に説明しなかったりすることがある。したがって、本明細書の説明および図面は、例示のためのものと考えるべきであり、限定のためのものと解釈すべきではない。
【0025】
本発明は、非接触フィーチャ(non−contiguous feature)のパターンを画像化することに関する。それらのパターンは、繰返しパターンまたは非繰返しパターンを含むことができる。それらのパターンは必ずしも規則的なパターンではない。非接触フィーチャは、他のフィーチャから少なくとも副走査方向(sub−scan direction)に分離されたフィーチャである。いくつかの実施形態では、非接触フィーチャが巨視的な図画的実体(すなわち人の肉眼によって識別される十分な大きさを有する実体)である。このようないくつかの実施形態では、非接触フィーチャが副走査方向に、少なくとも1/20mmとすることができる寸法を有する。
【0026】
LCDディスプレイパネルで使用されるタイプのカラーフィルタの1つの色のカラーエレメントは、非接触フィーチャの一例である。LCDディスプレイパネルで使用されるカラーフィルタは一般に、複数のそれぞれの色のカラーエレメントのパターンを含む。カラーエレメントは例えば、赤、緑および/または青のカラーエレメントを含むことができる。カラーエレメントは、適当なさまざまな構成のうちの任意の構成に配置することができる。例えば、順番に繰返し配置された赤、緑および青の列を有する図1Aに示されたストライプ構成、モザイクの両方の寸法にカラーエレメントが順番に繰返し配置された図1Bに示されたモザイク構成などがある。互いに三角形をなすように配置された赤、緑および青のフィルタエレメントを有するデルタ構成(図示せず)も使用される。
【0027】
図示された前述の例は、長方形のカラーフィルタエレメントのパターンを示すが、当技術分野では、他の形状のエレメントを含む別のパターンも知られている。
図1Cは、三角形のカラーエレメント12A、14Aおよび16Aの構成を有する従来技術のカラーフィルタ10の一部分を示す。図1Cに示されているように、それぞれの色のエレメントはそれぞれ列に沿って配置されており、マトリックス20によって分離されている。
【0028】
図1Dは、三角形のカラーエレメント12A、14Aおよび16Aの構成を有する従来技術のカラーフィルタ10の一部分を示す。図1Dに示されているように、それぞれの色のエレメントはそれぞれ、カラーフィルタ10の列および行に沿って順番に繰返し配置されている。図1Cおよび1Dに示されているように、カラーエレメント12A、14Aおよび16Aは、所与の行または列内で異なる向きを有することができる。
【0029】
図1Eは、シェブロン(chevron)形のカラーフィーチャ12B、14Bおよび16Bの構成を含む従来技術のカラーフィルタ10の一部分を示す。図1Eに示されているように、それぞれの色のエレメントはそれぞれ列に沿って配置されており、マトリックス20によって分離されている。カラーエレメント12B、14Bおよび16Bは、ストライプの方向に沿って左右に曲がった「ジグザグ」形のカラーストライプから形成されている。
【0030】
図1Fは、シェブロン形のカラーエレメント12B、14Bおよび16Bの構成を含む従来技術のカラーフィルタ10の一部分を示す。図1Fに示されているように、それぞれの色のエレメントはそれぞれ、カラーフィルタ10の列および行に沿って順番に繰返し配置されている。
【0031】
カラーフィルタエレメントの形状および構成は、より良好な混色、視角の向上などの所望のカラーフィルタ属性を提供するように選択することができる。
図1Aを参照すると、カラーエレメント12、14および16の輪郭が、エレメントを分割するカラーフィルタマトリックス20(マトリックス20としても知られている)の部分によって画定されている。マトリックス20は、エレメントとエレメントの間からバックライトが漏れるのを防ぐのに役立ち得る。エレメントの列は普通、細長いストライプとして画像化され、次いで、マトリックス20によって、個々のカラーエレメント12、14および16に細分される。関連LCDパネル(図示せず)上のTFTトランジスタは一般に、マトリックスの部分22によって覆い隠される。
【0032】
図1Bは、カラーエレメント12、14および16が列に沿って、さらに列を横切って順番に繰返し配置されたモザイク構成に配置された従来のカラーフィルタ10の一部分を示す。モザイクおよびデルタ構成のカラーエレメントは、所与の色のそれぞれのエレメントが同じ色の他のフィーチャからいくつかの方向に空間的に分離されるため、「アイランド(island)」フィーチャの例である。
【0033】
カラーフィルタは、図1に示された赤、緑、青の色順に限定されないこと、および他の色順を使用することもできることに留意されたい。
カラーエレメントは、「熱転写」プロセスによって付着させることができる。熱転写プロセスはレーザ誘起熱転写プロセスを含む。熱転写プロセスは、染料および他の画像形成材料、例えば顔料、類似の着色剤組成物などを画像どおりに転写することを含むことができる。熱転写プロセスは着色剤および結合剤の転写を含むことができる。
【0034】
一般に、カラーフィルタ10の製造中に、カラーエレメント12、14および16はそれぞれ、それぞれのカラーエレメントの輪郭を画定するマトリックス20のそれぞれの部分と部分的にまたは完全に重なり合うことができる。黒いマトリックスと重なり合うことによって、マトリックス20の対応する部分によって輪郭が画定された所与のカラーエレメントの境界内に色を付けようとした場合に遭遇するであろう位置合せの問題を軽減することができる。
【0035】
カラーエレメントを生成するのに熱転写プロセスが使用される場合には、画像化後に連続するそれぞれのカラー供与要素が除去されるときに、縁の不連続およびピンホールなどのさまざまなアーチファクトが起こる可能性がある。これらのアーチファクトが起こり得るのは、縁に転写された有色画像形成材料が、カラー供与要素が剥がされても受像要素に付着し続ける十分な接着剥離強度を持たない可能性があるためである。マトリックス20を重ね合わせることによって、このような縁の不連続を隠すことができ、カラーエレメント内の「無色」の空隙自体が減るため、それぞれのカラーエレメント間の所望のコントラストが得られることを保証するのに役立つことができる。
【0036】
図3は、カラーフィルタ10の製造に使用されている従来のレーザ誘起熱転写プロセスを概略的に示す。このプロセスは、画像化ヘッド26を用いて媒体に画像を直接に形成することを含む。この場合、媒体は、受像要素18が適当に配置されたカラー供与要素24を含む。画像化ヘッド26は、画像化チャネルのアレイを含み、供与要素24の画像形成材料をその下の受像要素18に転写するのに使用される。受像要素18は一般に、その上に形成されたマトリックス20(図示せず)を有する。レーザ誘起熱転写プロセスを使用して、受像要素18上にマトリックス20を形成することもできるが、マトリックス20は一般にリソグラフィ技法によって形成される。
【0037】
供与要素24は、画像化ヘッド26によって発射された放射が供与要素24を横切って走査されたときに受像要素18上に画像どおりに転写することができる画像形成材料(図示せず)を含む。フィルタ10の赤、緑および青の部分は一般に、別個の画像化ステップにおいて画像化され、それぞれの画像化ステップは、画像化される色に対して適当な異なるカラー供与要素を使用する。フィルタの赤、緑および青部分は一般に、別個の画像化ステップで受像要素18に転写される。それぞれの供与要素24は、対応する画像化ステップが完了すると除去される。画像化されたカラーエレメントの1つまたは複数の物理特性(例えば硬さ)を変化させるために、カラーエレメントが転写された後に、画像が形成されたカラーフィルタを、例えばアニールステップなどの1つまたは複数の追加の処理ステップにかけることができる。
【0038】
空間光変調器または光弁を使用して複数の画像化チャネルを生み出す従来のレーザベースのマルチチャネル画像化ヘッドが図2に概略的に示されている。線状光弁アレイ100は、半導体基板102上に組み付けられた変形可能な複数のミラー要素101を含む。ミラー要素101は個別にアドレス指定可能である。ミラー要素101は、例えば変形可能なミラーマイクロエレメントなどのマイクロエレクトロメカニカル(MEMS)要素とすることができる。レーザ104は、円柱レンズ108および110を含むアナモフィック(anamorphic)ビームエキスパンダを使用して、光弁100上に照射線106を生成することができる。照射線106は、複数の要素101を横切って横方向に広げられ、その結果、それぞれのミラー要素101に照射線106の一部分が照射される。ゲルバート(Gelbart)の米国特許第5517359号は照射線を形成する方法を記載している。
【0039】
レンズ112は一般に、要素101が非作動状態にあるときに、開口絞り116の開口114を通してレーザ照射を集束させる。作動した要素からの光は開口絞り116によって遮られる。レンズ118は光弁100を結像させて、画像スワスを形成する媒体の領域を横切って走査することができる、画像どおりに変調された複数の個々のビーム120を形成する。これらのビームはそれぞれ、1つの要素101によって制御される。それぞれの要素101は、マルチチャネル画像化ヘッドの1つのチャネルを制御する。
【0040】
これらのビームはそれぞれ、対応する要素101の駆動状態に応じて、画像が形成される基板上に「画像画素」を画像化し、または画像化しないように動作可能である。すなわち、画像データに従って画素を画像化する必要があるときには、媒体上に画素画像を付与するのに適した有効強度レベルを有する対応するビームを生成するように、所与の要素101が駆動される。画像データに従って画素を画像化する必要がないときには、所与の要素101が、画像化ビームを生成しないように駆動される。
【0041】
受像要素18、画像化ヘッド26、またはこれらの両方の組合せが互いに対して変位され、その間に、画像化ヘッド26のチャネルが、画像データに応答して、画像スワスを生成するように制御される。1つまたは複数の経路に沿った画像化ヘッドと受像要素との間の所望の相対運動を生み出すために、いくつかの実施形態では、画像化ヘッドが固定され、受像要素が移動し、他の実施形態では、受像要素が固定され、画像化ヘッドが移動し、他の実施形態では、画像化ヘッド26と受像要素18の両方が移動する。
【0042】
画像化ヘッド26を受像要素18に対して相対的に移動させる目的には、適当な任意の機構を使用することができる。ディスプレイパネルの製造においては一般的な比較的に堅い受像要素18を画像化するとき、使用されるイメージャ(imager)は通常、受像要素18を水平方向に固定する支持体を含むフラットベッドイメージャである。ゲルバート(Gelbart)の米国特許第6957773号は、ディスプレイパネルの画像化に適した高速フラットベッドイメージャの一例を開示している。スワスに画像を形成するために、可撓性の受像要素18を、「ドラム型」支持体の外面または内面に固定することができる。
【0043】
図3は、レーザ誘起熱転写プロセスで、複数の赤ストライプ30、32、34および36のパターンが従来どおりに形成されたカラーフィルタ受像要素18の一部分を示す。このプロセスでは、画像形成材料(図示せず)を含む供与要素24が、受像要素18上に適当に配置され、画像形成材料の部分を受像要素18上に転写することによって、複数の赤ストライプ30、32、34および36が受像要素18上に画像化される。図3において、供与要素24が受像要素18よりも小さく示されているのは単に分かりやすくするためであり、供与要素24は、受像要素18の必要となる可能性がある1つまたは複数の部分の上に重なることができる。
【0044】
赤ストライプ30、32、34および36はそれぞれ、カラーエレメントの最終的な目に見える幅と同じくらいの幅を有する必要があるだけでなく、
それぞれのストライプ内のそれぞれの赤エレメントの輪郭を画定するマトリックスの垂直部分(図示せず)と部分的に重なり合う十分な幅を有することができる。カラー供与要素のそれぞれの連続画像化には、非接触フィーチャの繰返しパターンの画像化が必要である。ストライプ30、32、34および36は、このような非接触フィーチャのこのようなパターンの一例である。ストライプ30、32、34および36はそれぞれ、副走査方向44に沿って互いに空間的に分離されている。画像化ヘッド26は、個別にアドレス指定可能な複数の画像化チャネル40を含み、第1の位置38に位置している。図3は、画像化チャネル40と転写されたパターンとの間の対応を破線41で示す。
【0045】
図3では画像化ヘッド26が、画像化されたパターンと同じ尺度で示されているが、これらの概略図は単に、画像化チャネル40と画像化されたそれぞれのエレメントとの間の対応を示すことを意図したものであり、物理的な関係を示すことを必ずしも意図したものではない。実際には、図2に示されているように、画像化ビームは、1つまたは複数のレンズ118によって、画像が形成される基板上に導かれ、これらのレンズは、基板の平面における画像化スワスのサイズおよび形状を再フォーマットすることができる。
【0046】
画像化ヘッド26によって生成された画像化ビームは、走査経路に沿って受像要素18を横切って走査され、その間に、形成される非接触フィーチャのパターンに従って画像どおりに変調される。図3に示されているように、画像化ビームは、主走査軸42と整列した走査経路に沿って走査される。非接触ストライプフィーチャを形成することが望ましいときにはその都度、チャネルサブグループ48のようなチャネルのサブグループが、有効な画像化ビームを生成するように適当に駆動される。これらのフィーチャに対応しない他のチャネルは、対応する領域を画像化しないように適当に駆動される。画像化ヘッド26の画像化可能な全てのチャネルが、対応する画素を画像化するように駆動される場合、画像化ヘッド26は、画像化スワスを生成することができ、その幅は、アレイ内の活動化された最初のチャネルによって画像化される最初の画素と、アレイ内の活動化された最後のチャネルによって画像化された最後の画素との間の距離に関係するであろう。単一の画像スワスの範囲内で画像を形成するには受像要素18は一般に大きすぎるため、画像化を完了させるためには一般に、画像化ヘッドの複数回の走査が必要となる。この場合、それぞれの画像スワスに続いて、画像が形成された以前のスワスの横にその後に画像が形成されるスワスが概ね整列するように、画像化ヘッドが副走査軸44の方向に平行移動される。
【0047】
図3に示されているように、副走査軸44の方向に沿った画像化ヘッド26の移動は、走査方向に沿ったそれぞれのスワスの画像化の後に実施される。画像化システムによって実施される主走査方向と、受像要素18に対する画像の所望の配置との間の潜在的なスキュー(skew)を補償するために、主走査方向の移動と同期させて、受像要素18に対して画像化ヘッド26を、副走査軸44に沿って平行移動させることができる。ドラム型イメージャを使用するときには、主走査軸42と副走査軸44の両方に沿って画像化ヘッド26を同時に移動させ、それによりドラム上をらせん状に延びる複数のスワスに画像を書き込むことが可能な場合がある。
【0048】
一般に、以前に画像が形成されたスワスを、その後に画像が形成されたスワスと整列させる選択肢はいくつかある。これらの選択肢には、以前に画像が形成されたスワスとその後に画像が形成されたスワスとを、画像化された1つまたは複数の画素の幅だけ重ね合わせることが含まれる。あるいは、その後に画像が形成されたスワスの最初に画像化された画素を、以前に画像が形成されたスワスの最後に画像化された画素から、画像化された画素間のピッチ距離に関係した距離だけ離して配置することもできる。
【0049】
再び図3を参照すると、画像化ヘッドの第1の走査の間に、赤ストライプ30、32およびストライプ34の部分34’が画像化される。この第1の走査の完了後、(第1の位置38にある)画像化ヘッド26が、副走査軸44に沿って新たな位置38’(破線で示されている)まで変位される。分かりやすくするために、新たな位置38’の画像化ヘッド26はずらして示されている。この例では、図3に示された副走査方向の変位が、画像化ヘッド26上の使用可能なチャネルの数(この場合には35チャネル)に関係している。画像化ヘッド26は任意の適当な数の複数のチャネルを含むことができ、この例において示された35チャネルに限定されないことが理解される。新たな位置38’にある変位したマルチチャネル画像化ヘッド26は、第1の位置38における画像化ヘッド26の最後のチャネル45の以前の位置に隣接した位置に、最初のチャネル46を配置し、それによりストライプ34の部分34”を画像化する。ストライプ34の部分34’と部分34”の間の境界に線47で示された目に見える不連続が出現することを防ぐことは非常に難しい。画像が形成された隣接するスワス間のこの目に見える不連続がバンディングの1つの形態となることがある。
【0050】
カラーフィルタなどの非接触フィーチャの繰返しパターンが生成されるときには、バンディングがより顕著になる可能性がある。非接触フィーチャの繰返しパターンを画像化するときには、画像化された外側ないし「アウトボード(outboard)」非接触フィーチャに関連した画像化特性が、所与のスワス内に画像化された内側ないし「インボード(inboard)」非接触フィーチャと比べて異なっていることが、バンディングを支配することがある。
【0051】
熱転写プロセスで使用される供与要素24は一般に、限定された画像化寛容度を有し、したがって非線形画像化特性を有すると考えられる。非線形画像化特性は、バンディングなどのアーチファクトを低減させる苦労をさらに増大させ得る。
【0052】
画像化チャネルの出力パワーの非常に小さな差(1%程度)であっても、転写される画像形成材料の量を変化させることで、転写された画像形成材料の画像特性(例えば光学濃度または色濃度)に影響を及ぼすことがある。製造上の要請で、複数の画像化ヘッドによって非接触フィーチャのパターンを画像化する必要があるときには、視覚的なアーチファクトが複雑になることがある。
【0053】
複数の画像化ヘッド26を用いて画像が形成されるとき、画像化ヘッドはそれぞれ画像の一部分を画像化する。それぞれの画像部分は、複数の画像部分が結合して、視覚的に許容し得る全体画像特性を有する単一の画像を形成するように、残りの画像部分と整列して形成されなければならない。複数の画像部分を1つに正確につなぎ合せて適当な視覚的品質を有する最終画像を提供するためには、さまざまな画像部分の正確な位置合せが必要である。
【0054】
カラーフィルタなどのいくつかの用途では、隣接する画像部分間の位置合せの負担を軽減するために、それぞれの画像部分に形成される非接触フィーチャを、マトリックス20の対応する部分と重なり合うように形成することができる。これは、隣接する画像部分間のわずかな不良位置合せによって鮮明な視覚的な不連続が生み出されることを回避するのに役立ち得るが、それでも、それぞれのヘッド間の画像化チャネル特性の違いが、それぞれの画像部分に形成された非接触フィーチャの画像化特性の違いによって生み出された目に見える不連続につながることがある。例えば、第1の画像部分に形成された非接触フィーチャが、隣接する別の画像部分に形成された非接触フィーチャとは密度が異なることがある。これが、隣接する部分間の密度の目に見える顕著な遷移につながることがあり、これがカラーフィルタの視覚的品質を低下させることがある。
【0055】
図4は、本発明の例示的な一実施形態において使用される装置50を概略的に示す。装置50は、受像要素18上に画像を形成するように動作可能である。受像要素18は、画像が整列して形成される位置合せ領域47(破線で示されている)を含む。本発明のこの例示的な実施形態では、位置合せ領域47がマトリックス20を含む。マトリックス20は、位置合せ副領域のパターンの一例である。マトリックス20は複数のセル34を含む。セル34は、図4に示されているように長方形とすることができ、または所与の用途が要求する他の適当な任意の形状とすることができる。本発明のこの例示的な実施形態では、ストライプ構成のカラーフィルタを製作するために、受像要素18上に複数のストライプフィーチャ70が形成される。
【0056】
本発明のこの例示的な実施形態では、画像化ビームを導き、その間に画像化ビームが受像要素18を横切って走査するように、複数のそれぞれの画像化ヘッド26Aおよび16Bを動作させることによって、受像要素18上に画像が形成される。画像化ヘッド26Aおよび26Bはそれぞれ、複数の画像化チャネル40を含むことができる。複数の画像化チャネル40は、画像化チャネル40の1次元または2次元アレイとして配置することができる。装置50は、主走査軸42と整列した経路に沿って受像要素18を運ぶように動作可能なキャリア52を含む。キャリア52は往復運動することができる。本発明のこの例示的な実施形態では、順方向42Aおよび逆方向42Bに沿ってキャリア52が移動可能である。画像化ヘッド26Aおよび26Bは、キャリア52をまたぐ支持体53上に配置される。画像化ヘッド26Aおよび26Bはそれぞれ、副走査軸44と整列した経路に沿って移動するように制御される。本発明のこの例示的な実施形態では、画像化ヘッド26Aおよび26Bをそれぞれ、支持体53に沿って往復運動するように制御することができる。画像化ヘッド26Aおよび26Bはそれぞれ副走査方向に移動可能である。画像化ヘッド26Aおよび26Bはそれぞれ、アウェイ(away)方向44Aおよびホーム(home)方向44Bに沿って移動可能である。装置50が2つの画像化ヘッドを含むのは単に例示のためであること、および本発明の例示的なさまざまな実施形態が、他の適当な数の複数の画像化ヘッドを使用することができることを理解されたい。
【0057】
本発明のこの例示的な実施形態では、レーザ誘起熱転写プロセスによって画像が形成される。画像化ヘッド26Aおよび26Bは、供与要素24(図示せず)から受像要素18への画像形成材料(図示せず)の転写を引き起こすため、複数の画像化ビームが媒体を横切って走査するように制御される。画像化ビームの発射を調節するため、画像化電子回路が、画像化チャネル40の活動化のタイミングを制御する。モーションシステム59(これは1つまたは複数のモーションシステムを含むことができる)は、キャリア52を移動させる任意の適当な原動機、伝動部材および/または案内部材を含む。本発明のこの例示的な実施形態では、モーションシステム59が、キャリア52の移動を制御するだけでなく、それぞれの画像化ヘッド26Aおよび26Bの移動も制御する。本発明のこの例示的な実施形態では、画像化ヘッド26Aが、画像化ヘッド26Bとは独立に移動するように制御される。別個のモーションシステムを使用して、装置50内のさまざまなシステムおよび構成要素を動作させることもできることを当業者は容易に理解するであろう。
【0058】
コントローラ60は、1つまたは複数のコントローラを含むことができ、限定はされないがキャリア52ならびに画像化ヘッド26Aおよび26Bによって使用されるさまざまなモーションシステム59を含む装置50の1つまたは複数のシステムを制御するために使用される。コントローラ60はさらに、受像要素18および供与要素24のローディングおよび/またはアンローディングを開始することができる媒体ハンドリング機構を制御することができる。コントローラ60はさらに、画像化ヘッド26Aおよび26Bに画像データ240を提供することができ、そのデータに従って画像化ビームを発射するようにそれぞれの画像化ヘッドを制御することができる。さまざまな制御信号を使用し、かつ/またはさまざまな方法を実装することによって、さまざまなシステムを制御することができる。適当なソフトウェアを実行するようにコントローラ60を構成することができ、コントローラ60は、1つまたは複数のデータ処理装置、ならびに非限定的な例としてアクセス可能な記憶装置、論理回路、ドライバ、増幅器、A/DおよびD/A変換器、入力/出力ポートなどを含む適当なハードウェアを含むことができる。コントローラ60は、限定はされないが、マイクロプロセッサ、コンピュータ−オン−ア−チップ(computer−on−a−chip)、コンピュータのCPU、または他の適当な任意のマイクロコントローラを含むことができる。図5は、非接触フィーチャのパターンを画像化するための本発明の例示的な一実施形態に基づく流れ図を示す。図5に示された流れ図は、図4に概略的に示された装置50およびストライプフィーチャ70の対応する画像化されたパターンに関するが、この図示のプロセスとともに使用する目的には、他の装置および非接触フィーチャの他のパターンも適当であることが理解される。本発明のこの例示的な実施形態では、レーザ誘起熱転写プロセスにおいてそれぞれの画像化ヘッド26Aおよび26Bを動作させることによって、それぞれのストライプフィーチャ70が供与要素24から受像要素18に転写される。分かりやすくするため、画像化ヘッド26Aを動作させることによって転写されたストライプフィーチャ70には、画像化ヘッド26Bを動作させることによって転写されたストライプフィーチャ70とは異なる陰影がつけられている。本発明のこの例示的な実施形態では、隣接した複数の画像化チャネル40を動作させることによって、それぞれのストライプフィーチャ70が画像化される。走査経路に沿って受像要素18を横切って走査される画像化ビームを導くように、画像化チャネル40を動作させる。非接触フィーチャは互いに、走査経路に対して実質的に直角の方向に空間的に分離することができる。
【0059】
プロセスステップ320の間に、少なくとも第1および第2の非接触フィーチャを受像要素に転写するため、画像化ビームを導くように画像化ヘッド26Aを動作させる。この例では、走査経路に沿って受像要素18を横切って走査する間に、第1のストライプフィーチャ70Aおよび第2のストライプフィーチャ70Bが供与要素24から受像要素18に転写される。ステップ330では、画像化ヘッド26Bを、第3の非接触フィーチャを転写するように動作させる。この例では、ストライプフィーチャ70Aと70Bの間にストライプフィーチャ70Cが転写される。本発明のこの例示的な実施形態では、ストライプフィーチャ70A、70Bおよび70Cが互いに、副走査軸44の方向に空間的に分離されている。
【0060】
ストライプフィーチャ70A、70Bおよび70Cは、画像化ヘッド26Aによって形成されたストリップフィーチャ70が、画像化ヘッド26Bによって形成されたストライプフィーチャ70と交互配置される(interleaved)オーバーラップ領域74に形成される。異なる画像化ヘッドによって形成された非接触フィーチャをオーバーラップ領域74で交互に配置すると、転写された非接触フィーチャのパターンの均一性が向上する。それぞれの画像化ヘッドによって形成された非接触フィーチャの画像化特性の違いによって生み出される視覚的な不連続は、オーバーラップ領域74において非接触フィーチャを交互に配置することによって低減される。オーバーラップ領域74では、形成された非接触フィーチャの画像化特性(例えば光学濃度または色濃度)を、1つの画像化ヘッドから次の画像化ヘッドへ徐々に変化させ、それによって画像化ヘッド間の画像化変動を混合することができる。
【0061】
本発明のこの例示的な実施形態では、画像化ヘッド26Aを受像要素18に対して走査方向に沿って前進させたときに、画像化ヘッド26Aによって生成された画像化ビーム(図示せず)が、走査経路に沿って受像要素18を横切って走査される。ストライプフィーチャ70Aおよび70Bは、受像要素18を横切る画像化ヘッド26Aの1回または複数回の走査の間に形成することができる。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、ストライプフィーチャ70Aおよび70Bが同じ走査の間に形成される。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、ストライプフィーチャ70Aおよび70Bが異なる走査の間に形成される。画像化ヘッド26Aは、それぞれの走査の間に、受像要素18に対して、平行な方向に沿って前進させることができる。画像化ヘッド26Aは、第1の走査の間に受像要素18に対して走査方向に沿って前進させることができ、第2の走査の間に走査方向とは反対方向に沿って前進させることができる。本発明のこの例示的な実施形態では、画像化ヘッド26Bを受像要素18に対して前進させ、その間に、ストライプフィーチャ70Cを受像要素18に転写する。本発明のこの例示的な実施形態では、画像化ヘッド26Aを受像要素18に対して前進させ、その間にストライプフィーチャ70Aおよび70Bのうちの少なくとも一方を受像要素18に転写する方向に平行な方向に沿って、画像化ヘッド26Bを受像要素18に対して前進させる。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、画像化ヘッド26Aを受像要素18に対して前進させ、その間にストライプフィーチャ70Aおよび70Bのうちの少なくとも一方を受像要素18に転写する方向とは反対の方向に沿って、画像化ヘッド26Bを受像要素18に対して前進させる。
【0062】
オーバーラップ領域74のサイズは、オーバーラップ領域74に形成される非接触フィーチャの数に応じて変更することができる。それぞれの画像化ヘッド26Aおよび26Bによって形成される非接触フィーチャの数および配置は、画像化ヘッドの横断方向の画像化変動が最もよく混合されるように決定することができる。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、非接触フィーチャのパターンから、非接触フィーチャの2つの以上のセットを生成することができる。これらのセットはそれぞれ、1つまたは複数の非接触フィーチャを含むことができる。第1の画像化ヘッドによって転写された第1のセットのそれぞれの非接触フィーチャは、第2の画像化ヘッドによって転写された追加のセットの非接触フィーチャと交互に配置される。オーバーラップ領域74に対応する非接触フィーチャのパターン全体が転写されるまで、それぞれのセットを、受像要素18に転写することができる。
【0063】
非接触フィーチャのセットはそれぞれ、非接触フィーチャの異なる配置を有することができる。少なくとも1つのセットに非接触フィーチャを、ランダムに、疑似ランダムに、または所定の配置に従って割り当てることができる。図4に示された本発明の例示的な実施形態では、画像化ヘッド26Aが、2つ以上のセットの第1のセットを転写し、画像化ヘッド26Bが、2つ以上のセットの追加のセットを転写する。第1のセットは、1つまたは複数の非接触フィーチャの複数のグループを含み、それぞれのグループは、追加のセットのストライプフィーチャ70の数を変化させることによって、他のそれぞれのグループから分離される。複数のグループのそれぞれのグループ間の最小間隔は、パターンのフィーチャ間の最小間隔よりも大きい。第1セットのそれぞれのグループは、距離を変化させることによって、第1セットの他のそれぞれのグループから分離される。本発明の例示的な他の実施形態では、第1のセットが、第1の方向に沿って配置された、1つまたは複数の非接触フィーチャの第1の複数のグループを含み、第1の複数のグループの隣接するグループ間の間隔が第1の方向に増大する。追加のセットは、第1の方向に沿って配置された、1つまたは複数の非接触フィーチャの第2の複数のグループを含み、第2の複数のグループの隣接するグループ間の間隔が第1の方向に低減する。図4では、第1の方向が副走査方向である。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、第1の方向が走査経路に対して直角である。異なる交互配置パターンも本発明の範囲に含まれることを当業者は理解するであろう。
【0064】
図4Aは、装置50によって画像化されたストライプフィーチャ70がオーバーラップ領域74内で交互に配置された、本発明の例示的な一実施形態に基づく交互配置パターンを示す。本発明のこの例示的な実施形態では、複数の画像化ヘッドのうちの少なくとも1つの画像化ヘッドによって画像化されるさまざまなストライプフィーチャ70の配置がランダムに決定される。分かりやすくするため、画像化ヘッド26Aによって画像化されたストライプフィーチャ70には、画像化ヘッド26Bによって画像化されたストライプフィーチャ70とは異なる陰影がつけられている。
【0065】
図4および図5を再び参照すると、ステップ310において、画像化ヘッド26Aを、追加の複数のストライプフィーチャ70を受像要素18の領域72に転写するように動作させ、画像化ヘッド26Bを、追加の複数のストライプフィーチャ70を受像要素18の領域76に転写するように動作させる。領域72、領域76などの領域は単一のヘッドによって画像化される。本発明のこの例示的な実施形態では、領域72および76がそれぞれ、オーバーラップ領域74を画像化するために使用される画像化ヘッドのうちの1つの画像化ヘッドのみによって画像化される。画像化ヘッド26Aによって領域72に転写された非接触フィーチャは、画像化ヘッド26Bによって画像化された非接触フィーチャと交互に配置されない。それぞれの画像化ヘッド26Aおよび26Bによって選択領域(例えばオーバーラップ領域74)に形成された画像をつなぎ合せることによって、画像化スループットの低減を管理することができる。(破線で示された)ステップ310は任意であり、領域72および76は任意の時点で画像化することができ、必ずしもオーバーラップ領域74が画像化される前に画像化する必要はないことが理解される。例えば、画像化ヘッド26Aは、最初にさまざまなストライプフィーチャ70を領域72に転写し、次いでストライプフィーチャ70Aおよび70Bをオーバーラップ領域74に転写する画像化プロセスを経ることができる。画像化ヘッド26Bは、最初にストライプフィーチャ70Cをオーバーラップ領域74に転写し、次いでさまざまなストライプフィーチャ70を領域76に転写する別のプロセスを経ることができる。
【0066】
数回の走査でストライプフィーチャ70を領域72および76に転写するように、画像化ヘッド26Aおよび26Bを動作させることができる。例えば、領域72は、それぞれの画像スワスが1回の走査の間に形成される複数の画像スワスによって画像化しなければならない十分な大きさを有することができる。単一の画像化ヘッドによって画像スワス内に画像化された複数の非接触フィーチャ間で、光学濃度、色濃度などの画像特性が異なることがある。これらの変動が、その画像ヘッドによって形成された画像スワス間のバンディングアーチファクトにつながることがある。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、複数回の走査の間に非接触フィーチャを交互に転写するように単一の画像化ヘッドを動作させることによって、複数の非接触フィーチャが受像要素に転写される。複数の非接触フィーチャは、非接触フィーチャの第1のパターンの部分とすることができる。この第1のパターンから、非接触フィーチャの2つ以上のセットを生成することができる。2つ以上のセットはそれぞれ1つまたは複数の非接触フィーチャを含み、2つ以上のセットの第1のセットは、2つ以上のセットの追加のセットの非接触フィーチャと交互に配置される。それぞれのフィーチャが単一の画像化ヘッドによって形成された非接触フィーチャのパターンを交互に配置することを、それらのフィーチャの画像特性の変動の補正に使用することができる。
【0067】
図6は、装置50の画像化ヘッド26Aおよび26Bによって画像化された、本発明の例示的な一実施形態に基づくカラーフィーチャ80のパターンを示す。分かりやすくするため、画像化ヘッド26Aによって形成されたカラーフィーチャ80には、画像化ヘッド26Bによって形成されたカラーフィーチャ80とは異なる陰影がつけられている。本発明のこの例示的な実施形態では、それぞれのカラーフィーチャ80が、受像要素18上に形成されたマトリックス20のセル34に転写される。本発明のこの例示的な実施形態では、カラーフィーチャ80が、「ストライプ構成」カラーフィルタの部分である。カラーフィーチャ80は、副走査方向に互いに分離された非接触フィーチャの例である。
【0068】
カラーフィーチャ80は、画像化ヘッド26Aと26Bの両方によってオーバーラップ領域84に形成される。本発明のこの例示的な実施形態では、カラーフィーチャ80が、画像化ヘッド26Aによってオーバーラップ領域84に形成されたカラーフィーチャが、画像化ヘッド26Bによってオーバーラップ領域84に形成されたカラーフィーチャ80と、走査経路に沿った方向および副走査方向に交互配置された2次元交互配置パターンとして形成される。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、カラーフィーチャのパターンから、カラーフィーチャ80の2つの以上のセットを生成することができる。これらのセットはそれぞれ、1つまたは複数のカラーフィーチャ80を含むことができる。画像化ヘッド26Aによって転写された第1のセットのさまざまなカラーフィーチャ80は、画像化ヘッド26Bによって転写された追加のセットのカラーフィーチャ80と、2次元交互配置される。オーバーラップ領域84に対応するカラーフィーチャ80のパターン全体が転写されるまで、2つ以上のセットのそれぞれのセットを、受像要素18に転写することができる。
【0069】
セットはそれぞれ、カラーフィーチャ80の異なる配置を有することができる。それぞれのセットにカラーフィーチャ80を、ランダムに、疑似ランダムに、または所定の配置に従って割り当てることができる。本発明のこの例示的な実施形態では、それぞれの画像化ヘッド26Aおよび26Bによって、オーバーラップ領域84に、中断されたストライプが形成される。中断されたストライプの画像化された部分は、1つまたは複数のカラーフィーチャ80のグループを含む。画像化された非接触フィーチャの画像化特性(例えば光学濃度または色濃度)が、走査方向に沿った方向と走査方向に対して直角の方向の両方に混合されるため、いくつかのケースでは、画像化ヘッド間の画像化変動を混合するのに、2次元交互配置パターンが特によく適している。
【0070】
図7は、装置50の画像化ヘッド26Aおよび26Bによって画像化された、本発明の例示的な一実施形態に基づくカラーフィーチャ90のパターンを示す。分かりやすくするため、画像化ヘッド26Aによって形成されたカラーフィーチャ90には、画像化ヘッド26Bによって形成されたカラーフィーチャ90とは異なる陰影がつけられている。本発明のこの例示的な実施形態では、それぞれのカラーフィーチャ90が、受像要素18上に形成されたマトリックス20のセル34に転写される。本発明のこの例示的な実施形態では、カラーフィーチャ90が、「モザイク構成」カラーフィルタの部分である。カラーフィーチャ90はアイランドフィーチャとしても知られている。
【0071】
装置50は、位置合せ副領域のパターンと実質的に整列した非接触フィーチャのパターンを形成することができる。本発明のこの例示的な実施形態では、装置50が、さまざまなカラーフィルタパターンを形成する。単独のまたは結合されたそれぞれのカラーフィルタフィーチャパターンの視覚的品質は、少なくとも部分的に、形成された非接触フィーチャと位置合せ副領域のパターンとの間の最終的な位置合せによって決まる。本発明のこの例示的な実施形態では、視覚的品質が、画像化されたカラーフィーチャとマトリックス20との位置合せに依存する。本発明のこの例示的な実施形態では、それによってカラーフィーチャがマトリックス20と位置合せされなければならない位置合せ許容差を軽減するのに役立つように、マトリックス20が重ねられる。しかしながら、一般に、マトリックス20を重ねることができる程度には限界がある。例えば、レーザ誘起熱転写プロセスで生成される画像の視覚的品質は一般に、供与要素24から受像要素18に転写される画像形成材料の量に敏感である。転写される画像形成材料の量は一般に、供与要素24と受像要素18との間の間隔に敏感である。異なる色の隣接するフィーチャが、マトリックス20の上で互いに重なり合う場合、供与要素と受像要素の間の間隔は、追加の供与要素の後続の画像化の間にさらに変化する。この点に関して、一般に、異なる色の隣接するフィーチャはマトリックスの部分の上で互いに重なり合わないことが好ましい。この要件は、カラーフィーチャのパターンとマトリックスのセルのパターンとの間の必要な位置合せに追加の制約を課し、隣接するフィーチャがある距離だけ互いから分離されることを要求する。アイランドフィーチャのパターン(例えばモザイクパターン)の場合、第1の色の複数のアイランドフィーチャは、異なる色のアイランドフィーチャによって第1の色の他のいくつかのアイランドフィーチャから1つまたは複数の方向に分離されたいくつかのアイランドフィーチャを含むことができる。それぞれのアイランドフィーチャの輪郭はマトリックス20によって画定することができる。それぞれのアイランドフィーチャはマトリックス20の部分と重なり合うことができる。それぞれのアイランドフィーチャは、互いに重なり合うことなく、マトリックス20の部分と重なり合うことができる。
【0072】
再び図7を参照すると、カラーフィーチャ90はそれぞれ、走査経路に沿って互いに空間的に分離されている。そのパターンのそれぞれの行のカラーフィーチャ90は互いに、副走査方向に空間的に分離されている。図7Aは、図7に示されたカラーフィーチャ90のパターンの一部分の詳細図を示す。図7Aは、カラーフィーチャ90が、フィルタの行と列の両方にわたってそれぞれがマトリックス20と部分的に重なり合っているが、他のカラーフィーチャとは重なり合っていないアイランドフィーチャであることを示している。この例では、カラーフィーチャ90が赤カラーフィーチャとして示されている。異なる色のパターンの例示的な配置を示すために、図7Aには、図7に示されていない追加のフィーチャ(すなわち緑カラーフィーチャ97および青カラーフィーチャ98)が追加されている。カラーフィーチャ90は非接触フィーチャの例である。
【0073】
カラーフィーチャ90は、画像化ヘッド26Aと26Bの両方によってオーバーラップ領域94に形成される。本発明のこの例示的な実施形態では、カラーフィーチャ90が、画像化ヘッド26Aによってオーバーラップ領域94に形成されたカラーフィーチャが、画像化ヘッド26Bによってオーバーラップ領域94に形成されたカラーフィーチャ90と、走査経路に沿った方向および副走査方向に交互配置された2次元交互配置パターンとして形成される。本発明のこの例示的な実施形態では、それぞれの画像化ヘッド26Aおよび26Bによって、オーバーラップ領域94に、中断されたストライプが形成される。
【0074】
装置50によって要求されるさまざまな機能を実行するために、コントローラ60はプログラム製品67を使用することができる。限定はされないが、プログラム製品67は、コンピュータプロセッサによって実行されたときに、本明細書に記載された方法をコンピュータプロセッサに実行させる命令を含む一組のコンピュータ可読信号を記憶した任意の媒体を含むことができる。プログラム製品67はさまざまな形態をとることができる。プログラム製品67は例えば、フロッピー(登録商標)ディスケット、ハードディスクドライブを含む磁気記憶媒体、CD−ROM、DVDを含む光学式データ記憶媒体、ROM、フラッシュRAMを含む電子式データ記憶媒体などの物理媒体を含むことができる。任意選択で、上記命令を、媒体上で圧縮し、かつ/または暗号化することができる。
【0075】
記載された方法では、複数の非接触フィーチャをさまざまなパターンに配置することができる。非接触フィーチャは、非接触フィーチャの繰返しパターンに配置することができる。非接触フィーチャの繰返しパターンはさらに、アイランドフィーチャの繰返しパターンを含むことができる。しかしながら本発明は、長方形のアイランドフィーチャを画像化することに限定されない。非接触フィーチャのパターンは規則的なパターンを含むことができる。
【0076】
非接触フィーチャは、染料の昇華などの連続トーン(continuous tone)ないしコントーン(contone)プロセスで画像化することができる。連続トーンないしコントーン画像では、知覚される光学濃度が、画素あたりの着色剤の量の関数であり、多くの着色剤を転写するほど高い密度が得られる。
【0077】
非接触フィーチャは、網目スクリーニング(halftone screening)データを含む画像データに従って画像化することができる。網目画像化では、非接触フィーチャが網点(halftone dot)を含む。画像化されるフィーチャの所望の明るさまたは暗さに応じて、網点のサイズは変化する。前述のとおり、マルチチャネル画像化ヘッド26のそれぞれのチャネルは、画像化可能な媒体上に画素を画像化するように動作可能である。単一の網点は一般に、複数の画像化チャネルによって画像化された画素のマトリックスからなる。網点は一般に、単位長あたりの網点の数によって一般に定義される選択されたスクリーン線数、および網点が配置される角度によって一般に定義される選択されたスクリーン角で画像化される。本発明の例示的な実施形態では、そのフィーチャを画像化するために選択された対応する網目スクリーンデータに基づくスクリーン密度で、非接触フィーチャを画像化することができる。
【0078】
本発明の例示的な他の実施形態では、空間頻度が変化した等しいサイズの点からなる確率スクリーンを用いて、フィーチャを画像化することができる。本発明の例示的な他の実施形態では、網目スクリーンと確率スクリーンを組み合わせたもの(一般に「ハイブリッド」スクリーンと呼ばれる)を用いて、フィーチャを画像化することができる。
【0079】
変調された画像化ビームをそれぞれが生成することができる個別にアドレス指定可能な複数のチャネルを有する適当な任意のマルチチャネル画像化ヘッドを使用することができることを理解されたい。限定はされないが、本発明の例示的な実施形態に従って使用されるマルチチャネル画像化ヘッド26は、図2に示されたシステムと同様の光弁配置を備えた個別にアドレス指定可能なチャネル40を含むことができる。あるいは、アドレス指定可能な必要なチャネル40を画像化ヘッド26内に形成することができる適当な任意の光弁システムを使用することもできる。このようなシステムには、限定はされないが、テキサスインスツルメンツ(Texas Instruments)社(米テキサス州Dallas)によって開発されたディジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device:DMD)などの片持ばりまたはちょうつがいミラー型の光弁、およびシリコンライトマシーンズ(Silicon Light Machines)社(米カリフォルニア州Sunnyvale)によって開発された「グレーティングライトバルブ(Grating Light Valve)」などの格子光弁が含まれる。あるいは、マルチチャネル画像化ヘッドは、個別に制御可能な光源(可視光、赤外光または他の光を発射するレーザ源など)を含む画像化チャネルを含むこともできる。レーザダイオードアレイ以外のレーザアレイを光源として使用することもできる。例えば、レーザダイオードに結合された複数のファイバを使用してレーザアレイを形成することができ、このときファイバの先端は互いに間隔を置いて配置され、したがってレーザビームのアレイを形成する。このようなファイバの出力を同様にライトパイプ(light pipe)に結合し、混合して、均質の照射線を生成することもできる。他の代替実施形態では、ファイバが、それらの出力が固定されたアレイを形成した複数のファイバレーザを含む。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態は赤外線レーザを使用する。いくつかの赤外線ダイオードレーザアレイは、波長830nmにおいて約50Wの総出力を有する150μmエミッタ(emitter)を使用する。本発明を実施する際には可視光レーザを含む代替レーザを使用することもできること、および使用されるレーザ源の選択を、画像が形成される媒体の特性によって決定することができ、またはそうしなくてもよいことは当業者には明白である。
【産業上の利用可能性】
【0081】
非接触フィーチャのパターンを、ディスプレイ中のカラーフィーチャのパターンに関して説明した。本発明の例示的ないくつかの実施形態では、非接触フィーチャをLCDディスプレイの部分とすることができる。本発明の例示的な他の実施形態では、非接触フィーチャを、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの部分とすることができる。OLEDディスプレイはさまざまな構成を含むことができる。例えば、LCDディスプレイと同様の方法で、白色OLED源とともに使用されるカラーフィルタの中に、さまざまなカラーフィーチャを形成することができる。あるいは、本発明のさまざまな実施形態とともにさまざまなOLED材料を用いて、ディスプレイ中のさまざまなカラー照射源を形成することができる。これらの実施形態では、受動カラーフィルタを必ずしも必要とすることなく、OLEDベースの照射源自体が有色光の発射を制御する。OLED材料は適当な媒体に転写することができる。OLED材料は、レーザ誘起熱転写技法を用いて受像要素に転写することができる。
【0082】
ディスプレイおよび電子デバイス製造における応用を例として使用して、本発明を説明したが、本明細書に記載された方法は、生医学画像化においてラボ−オン−ア−チップ(lab−on−a−chip:LOC)を製造するために使用されるパターンを含む任意のフィーチャパターンの画像化に直接に応用することができる。LOC技術は、計装および健康産業において急速に成長している研究テーマである。その原理は、単一のマイクロチップの範囲内で試料調製、流体ハンドリング、分析および検出ステップを実行することができる自動化された微小規模の実験室を生み出すことである。LOCチップは、非接触フィーチャのいくつかの繰返しパターンを有する。
【0083】
上記の例示的な実施形態は単に本発明を例示するものにすぎないこと、および当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく前述の実施形態の多くの変形形態を考案することができることを理解されたい。したがって、このような変形形態は全て、上記の特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1A】カラーフィルタの一部分の平面図である。
【図1B】他のカラーフィルタの一部分の平面図である。
【図1C】他のカラーフィルタの一部分の平面図である。
【図1D】他のカラーフィルタの一部分の平面図である。
【図1E】他のカラーフィルタの一部分の平面図である。
【図1F】他のカラーフィルタの一部分の平面図である。
【図2】従来技術の例示的なマルチチャネル画像化ヘッドの光学系の部分概略透視図である。
【図3】従来技術の受像要素画像化の概略図である。
【図4】本発明の例示的な一実施形態に基づくフィーチャのパターンの画像化の概略図である。
【図4A】本発明の例示的な一実施形態に基づくフィーチャのパターンの画像化の概略図である。
【図5】本発明の例示的な一実施形態の画像化法の流れ図である。
【図6】本発明の例示的な一実施形態に基づくフィーチャのパターンの画像化の概略図である。
【図7】本発明の例示的な一実施形態に基づくフィーチャのパターンの画像化の概略図である。
【図7A】異なる色の追加のフィーチャを含む、図7に示したカラーフィーチャのパターンの一部分の詳細図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受像要素上に複数の非接触フィーチャを形成する方法であって、
第1の非接触フィーチャおよび第2の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に熱転写プロセスによって転写するため、画像化ビームを走査経路に沿って導くように、第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップであって、前記第1の非接触フィーチャと前記第2の非接触フィーチャとが互いに、少なくとも副走査方向に空間的に分離されたステップと、
第3の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に熱転写プロセスによって転写するため、画像化ビームを導くように第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップであって、前記第3の非接触フィーチャが、前記第1の非接触フィーチャと前記第2の非接触フィーチャの間にあり、前記第1および第2の非接触フィーチャから、少なくとも前記副走査方向に空間的に分離されたステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記第1、第2および第3の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写した後に、前記供与要素を前記受像要素から分離するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1および第2の非接触フィーチャをそれぞれ前記受像要素に転写する前記ステップが、前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドの隣接した複数のチャネルを動作させるステップを含み、前記第3の非接触フィーチャを転写する前記ステップが、前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドの隣接した複数のチャネルを動作させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1、第2および第3の非接触フィーチャが、互いに少なくとも前記副走査方向に空間的に分離された複数の非接触フィーチャを含むパターンのフィーチャである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記非接触フィーチャがそれぞれ、前記走査経路の方向に連続したストライプを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記非接触フィーチャがそれぞれ、前記走査経路の方向に中断されたストライプを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ストライプがシェブロン形の部分を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ストライプが、前記走査経路の方向に沿って進むにつれて曲がっている
請求項5に記載の方法。
【請求項9】
非接触フィーチャの前記パターンが繰返しパターンである、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記パターンが、第1の複数の非接触フィーチャおよび第2の複数の非接触フィーチャを含み、前記方法が、
前記第1の複数の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写するように、前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップと、
前記第2の複数の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写するように、前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップであって、前記第2の複数の非接触フィーチャのそれぞれのフィーチャが、前記第1の複数の非接触フィーチャのフィーチャと交互に配置されないステップと
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
複数回の走査の間に、前記第1の複数の非接触フィーチャを前記受像要素に転写するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の複数の非接触フィーチャを、交互に配置された第1の複数のセットに分割するステップであって、前記交互に配置された第1の複数のセットのそれぞれのセットが、前記第1の複数の非接触フィーチャのサブセットを含むステップと、
前記交互に配置された第1の複数のセットのそれぞれのセットを、前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドの複数回の走査のうちの対応する別個の1回の走査で、前記受像要素に転写するステップと
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の複数の非接触フィーチャを、交互に配置された第2の複数のセットに分割するステップであって、前記交互に配置された第2の複数のセットのそれぞれのセットが、前記第2の複数の非接触フィーチャのサブセットを含むステップと、
前記交互に配置された第2の複数のセットのそれぞれのセットを、前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドの複数回の走査のうちの対応する別個の1回の走査で、前記受像要素に転写するステップと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の複数の非接触フィーチャを前記受像要素に完全に転写するため、前記相互に配置された第1の複数のセットのそれぞれのセットを前記受像要素に別個に転写するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
非接触フィーチャの前記パターンの前記非接触フィーチャの2つ以上のセットを転写するステップを含み、それぞれのセットが、前記パターンの前記非接触フィーチャを2つ以上含み、前記2つ以上のセットのうちの第1のセットの一部の非接触フィーチャが、前記2つ以上のセットのうちの追加のセットの一部の非接触フィーチャと交互に配置される、請求項4に記載の方法。
【請求項16】
前記非接触フィーチャの前記パターンを前記受像要素に完全に転写するため、前記非接触フィーチャのそれぞれのセットを前記受像要素に別個に転写するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記非接触フィーチャの前記第1のセットを前記受像要素に転写するように、前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップと、前記非接触フィーチャの前記追加のセットを前記受像要素に転写するように、前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップとを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記2つ以上のセットのうちの少なくとも1つのセットに前記非接触フィーチャをランダムに割り当てるステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記2つ以上のセットのそれぞれのセットに前記フィーチャを所定の配置に従って割り当てるステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記2つ以上のセットのそれぞれのセットのフィーチャ間の最小間隔が、前記パターンの前記フィーチャ間の最小間隔よりも大きい、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のセットが、1つまたは複数の前記非接触フィーチャの複数のグループを含み、前記追加のセットの非接触フィーチャの数を変化させることによって、それぞれのグループが、他のそれぞれのグループから分離される、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のセットが、1つまたは複数の前記非接触フィーチャの複数のグループを含み、それぞれのグループ間の最小間隔が、前記パターンの前記フィーチャ間の最小間隔よりも大きい、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のセットが、1つまたは複数の前記非接触フィーチャの複数のグループを含み、距離を変化させることによって、それぞれのグループが、他のそれぞれのグループから分離される、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のセットが、第1の方向に沿って配置された、1つまたは複数の前記非接触フィーチャの第1の複数のグループを含み、前記第1の複数のグループの隣接するグループ間の間隔が前記第1の方向に増大する、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の方向が前記副走査方向である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記追加のセットが、前記第1の方向に沿って配置された、1つまたは複数の前記非接触フィーチャの第2の複数のグループを含み、前記第2の複数のグループの隣接するグループ間の間隔が前記第1の方向に低減する、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記第1、第2および第3の非接触フィーチャが、非接触フィーチャの規則的パターンのフィーチャである、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
第4の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写するため、画像化ビームを導くように前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップを含み、前記第4の非接触フィーチャが、前記第1の非接触フィーチャから前記走査経路に沿った方向に分離された、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
第5の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写するため、画像化ビームを導くように前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップを含み、前記第5の非接触フィーチャが、前記第1の非接触フィーチャと前記第4の非接触フィーチャの間にある、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第5の非接触フィーチャが、前記第1および第4の非接触フィーチャのうちの少なくとも一方から、前記走査経路に沿った方向に分離された、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1、第4および第5の非接触フィーチャが互いに、前記走査経路に沿った方向に整列した、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記第1、第4および第5の非接触フィーチャが、前記走査経路に沿った方向に連続したストライプの部分を形成する、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記第1、第2、第3、第4および第5の非接触フィーチャが、複数の非接触フィーチャを含むパターンのフィーチャであり、非接触フィーチャがそれぞれ、前記受像要素上に形成されたマトリックスのセルに転写される、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記第1、第2、第3、第4および第5の非接触フィーチャが、複数の非接触フィーチャを含むパターンのフィーチャであり、非接触フィーチャがそれぞれ、前記受像要素上に形成されたマトリックスの部分によって、他の非接触フィーチャから分離される、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記第1、第2、第3、第4および第5の非接触フィーチャが、複数の非接触フィーチャを含むパターンのフィーチャであり、前記方法が、非接触フィーチャの前記パターンの中の前記非接触フィーチャの2つ以上のセットを転写するステップを含み、それぞれのセットが、前記非接触フィーチャを2つ以上含み、前記2つ以上のセットのうちの第1のセットの非接触フィーチャがそれぞれ、前記2つ以上のセットのうちの追加のセットの非接触フィーチャと交互に配置される、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
前記2つ以上のセットのうちの前記第1のセットの一部の非接触フィーチャが、前記2つ以上のセットのうちの前記追加のセットの非接触フィーチャと、前記走査経路に沿った方向および前記副走査方向に交互に配置される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記2つ以上のセットのそれぞれのセットに、前記非接触フィーチャを、前記走査経路に沿った方向および前記副走査方向のうちの少なくとも一方の方向にランダムに割り当てるステップを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記2つ以上のセットのそれぞれのセットに、前記非接触フィーチャを、前記走査経路に沿った方向および前記副走査方向のうちの少なくとも一方の方向に、所定の配置に従って割り当てるステップを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
非接触フィーチャの前記パターンが非接触フィーチャの2次元パターンを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項40】
非接触フィーチャの前記パターンがアイランドフィーチャのパターンの部分を形成する、請求項4に記載の方法。
【請求項41】
非接触フィーチャの前記パターンがカラーフィーチャのパターンを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項42】
カラーフィーチャの前記パターンがカラーフィルタの部分を形成する、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
カラーフィーチャの前記パターンが有色照射源のパターンを形成する、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記有色照射源がOLED材料を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記カラーフィルタがカラーフィーチャの複数のパターンを含み、カラーフィーチャのそれぞれのパターンが所与の色に対応し、前記方法が、前記パターンをそれぞれ別個に画像化するステップを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
非接触フィーチャの前記パターンがラボ−オン−ア−チップ・デバイスの素子を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項47】
前記熱転写プロセスがレーザ誘起染料転写プロセスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項48】
前記熱転写プロセスがレーザ誘起質量転写プロセスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項49】
前記熱転写プロセスが、前記供与要素から前記受像要素に着色剤を転写することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項50】
前記熱転写プロセスが、前記供与要素から前記受像要素に着色剤および結合剤を転写することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項51】
前記非接触フィーチャがそれぞれ、網目スクリーンと確率スクリーンのうちの少なくとも一方でスクリーニングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
第1の走査の間に、前記第1および第2の非接触フィーチャをそれぞれ、前記供与要素から前記受像要素に転写するステップであって、前記第1の走査が、前記受像要素に対して前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを走査方向に前進させることを含むステップと、第2の走査の間に、前記第3の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写するステップであって、前記第2の走査が、前記受像要素に対して前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドを、前記走査方向と平行な方向に前進させることを含むステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
第1の走査の間に、前記第1および第2の非接触フィーチャをそれぞれ、前記供与要素から前記受像要素に転写するステップであって、前記第1の走査が、前記受像要素に対して前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを走査方向に前進させることを含むステップと、第2の走査の間に、前記第3の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写するステップであって、前記第2の走査が、前記受像要素に対して前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドを、前記走査方向とは反対の方向に前進させることを含むステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
第1の走査の間に、前記第1の非接触フィーチャを、前記供与要素から前記受像要素に転写するステップであって、前記第1の走査が、前記受像要素に対して前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを走査方向に前進させることを含むステップと、第2の走査の間に、前記第2の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写するステップであって、前記第2の走査が、前記受像要素に対して前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを、前記走査方向と平行な方向に前進させることを含むステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
複数回の走査の間に、前記第1および第2の非接触フィーチャをそれぞれ、前記供与要素から前記受像要素に転写するステップであって、前記複数回の走査の間に、前記受像要素に対して前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを、1つまたは複数の方向に前進させるステップと、前記第3の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に転写する間、前記受像要素に対して前記第2のマルチチャネル画像化ヘッドを、前記1つまたは複数の方向のうちの1つの方向とは反対の方向に前進させるステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
アイランドフィーチャの前記繰返しパターンが第1の色の第1の複数のフィーチャを含み、前記第1の複数のフィーチャのそれぞれのフィーチャが、異なる色のフィーチャによって、前記第1の色の他のそれぞれのフィーチャから分離された、請求項40に記載の方法。
【請求項57】
アイランドフィーチャの前記パターンが第1の色の第1の複数のフィーチャを含み、前記第1の複数のフィーチャの一部のフィーチャが、異なる色のフィーチャによって、前記第1の色の他の一部のフィーチャから第1の方向に分離された、請求項40に記載の方法。
【請求項58】
前記第1の方向が前記走査経路と平行である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
アイランドフィーチャの前記パターンが第1の色の第1の複数のフィーチャを含み、前記第1の複数のフィーチャの一部のフィーチャが、前記第1の色以外の色のフィーチャによって、前記第1の色の他の一部のフィーチャから、第1の方向および前記第1の方向に対して実質的に垂直な第2の方向に分離された、請求項40に記載の方法。
【請求項60】
命令を含む一組のコンピュータ可読信号を記憶したプログラム製品であって、前記命令がコントローラによって実行されたときに、前記コントローラが、
第1の非接触フィーチャおよび第2の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に熱転写プロセスによって転写するため、画像化ビームを走査経路に沿って導くように、第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させ、第3の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に熱転写プロセスによって転写するため、画像化ビームを導くように第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させ、前記第1の非接触フィーチャと前記第2の非接触フィーチャとが互いに、少なくとも副走査方向に空間的に分離されており、前記第3の非接触フィーチャが、前記第1の非接触フィーチャと前記第2の非接触フィーチャの間にあり、前記第1および第2の非接触フィーチャから、少なくとも前記副走査方向に空間的に分離されている
プログラム製品。
【請求項61】
受像要素上に複数の非接触フィーチャを形成する方法であって、
前記受像要素に対して第1のマルチチャネル画像化ヘッドをある経路に沿って前進させるステップと、
第1の非接触フィーチャおよび第2の非接触フィーチャを供与要素から受像要素に熱転写プロセスによって転写するように、前記第1のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップであって、前記第1の非接触フィーチャと前記第2の非接触フィーチャとが互いに、少なくとも前記経路に対して直角の方向に空間的に分離されたステップと、
第3の非接触フィーチャを前記供与要素から前記受像要素に熱転写プロセスによって転写するように、第2のマルチチャネル画像化ヘッドを動作させるステップであって、前記第3の非接触フィーチャが、前記第1の非接触フィーチャと前記第2の非接触フィーチャの間にあり、前記第1および第2の非接触フィーチャから、少なくとも前記経路に対して直角の前記方向に空間的に分離されたステップと
を含む方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図1E】
image rotate

【図1F】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図7A】
image rotate


【公表番号】特表2009−543109(P2009−543109A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517464(P2009−517464)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【国際出願番号】PCT/IB2007/001628
【国際公開番号】WO2008/004046
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(598088778)コダック グラフィック コミュニケーションズ カナダ カンパニー (34)
【Fターム(参考)】