複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システム
【課題】 電話によって複数人へ一斉に行動指示を通知し、複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システムを実現することを目的とする。
【解決手段】 一斉通知システムにおいて、複数の通知先を特定する情報とそれらの通知先に通知する音声データの入力を受け付け、前記複数の通知先ごとの対応状況を記録する領域を持つ通知情報記録手段を設ける。前記複数の通知先に自動で一斉に電話での呼び出しをかけて前記音声データを通知した後に、それらの通知先から対応状況の入力があったときには、受け付けた対応状況を、前記通知情報記録手段の当該通知先に対応する対応状況を記録する領域に書き込む。これにより通知先ごとの対応状況を管理することができる。この対応状況は、音声やWebによって確認できるようにする。
【解決手段】 一斉通知システムにおいて、複数の通知先を特定する情報とそれらの通知先に通知する音声データの入力を受け付け、前記複数の通知先ごとの対応状況を記録する領域を持つ通知情報記録手段を設ける。前記複数の通知先に自動で一斉に電話での呼び出しをかけて前記音声データを通知した後に、それらの通知先から対応状況の入力があったときには、受け付けた対応状況を、前記通知情報記録手段の当該通知先に対応する対応状況を記録する領域に書き込む。これにより通知先ごとの対応状況を管理することができる。この対応状況は、音声やWebによって確認できるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話を用いて複数の人へ情報を通知するシステムに関し、特に行動指示を通知した後の対応状況まで同一システムにて管理可能なシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今増えている24時間365日無停止で提供されるサービスにおいて、サービスを提供するシステムに障害が発生した場合に復旧までに要する時間をいかに短縮するかは重要な課題である。この課題への対応策として、複数人への行動指示を通知する手段、すなわち先記の例ではシステム障害への対応指示を通知する手段の重要性が高まっている。
【0003】
複数人へ緊急の行動指示を行う場面では即時性が求められるため、電話を用いた一斉連絡を行う場合が多い。しかし、人手で複数人へ電話連絡する手間は大きく、即時性を実現できない。そこで、あらかじめ行動を指示する音声を録音しておき、一斉に複数の人へ電話をかけて録音音声を再生する公知のシステムを利用することで即時性を実現することが考えられる。
【0004】
具体的な公知のシステムの例としては、下記の特許文献1および特許文献2が挙げられる。これらの文献には、音声メッセージを自動的に配信する技術や、情報受信者の受信状況を音声で通知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-101645
【特許文献2】特開2003-69719
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、複数人に対して一斉に電話をかける上記特許文献に記載の公知のシステムでは、電話で複数人に情報を通知することは問題なく行えるものの、伝えた以後の情報は管理できない。特に、行動指示の通知に用いることを考えると、通知を受けた者(以降、被通知者と記す)の以後の対応状況を管理するために異なるシステムを導入して管理するか、人手で管理する必要が出てきてしまう。
【0007】
本発明の目的は、電話によって複数人へ一斉に行動指示を通知し、複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る一斉通知システムは、複数の通知先を特定する情報とそれらの通知先に通知する音声データの入力を受け付け、前記複数の通知先ごとの対応状況を記録する領域を持つ通知情報記録手段を設け、前記複数の通知先に自動で一斉に電話での呼び出しをかけて前記音声データを通知した後に、それらの通知先から対応状況の入力があったときには、受け付けた対応状況を、前記通知情報記録手段の当該通知先に対応する対応状況を記録する領域に書き込むことを特徴とする。
【0009】
さらに、電話による対応状況の確認の指示を受け付け、前記対応状況の確認の指示に応じて、前記通知情報記録手段に記録されている各通知先ごとの対応状況を読み出して、音声にて応答するようにすると良い。また、端末からインターネット経由で送信される表示データ要求を受け付けたとき、その表示データ要求に応答して、通知を特定する情報を入力するための画面データを返送して前記端末に表示させ、前記端末で入力された通知を特定する情報を受け、該情報で特定される通知について、前記通知情報記録手段に記録されている通知先と通知先ごとの対応状況とを取得し、取得した通知先と通知先ごとの対応状況とを表示する画面データを生成し、前記端末に返送して表示させるようにしても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、自動的に複数人へ行動指示を通知したのち、各被通知者からの対応状況の入力を受け付けて通知情報記録手段に記録するようにしているので、各被通知者による対応状況も同一の一斉通知システムにて管理可能である。また、記録した対応状況を音声やWebによって確認する手段を提供するので、確認者は容易に各被通知者の対応状況を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システムの構成を表す図である。
【図2】通知先情報記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図3】通知先グループ情報記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図4】対応状況セット記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図5】通知情報記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図6】通話処理部が電話呼び出しを受けたときの処理を示すフローチャートである。
【図7】通知端末から通知情報を登録する処理の流れ(前半)を示す図である。
【図8】通知端末から通知情報を登録する処理の流れ(後半)を示す図である。
【図9】被通知端末へ通知情報を通知する処理の流れを示す図である。
【図10】被通知端末から対応状況を更新する処理の流れを示す図である。
【図11】通知端末から対応状況を確認する処理の流れを示す図である。
【図12】通知端末からWebで対応状況を確認する処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明において、便宜上、本システムを使って通知を行う者を「通知者」、通知を受け取る者を「被通知者」と記す。また、通知端末109および被通知端末110aからDTMF (Dual Tone Multiple Frequency) 信号によってボタンの操作情報を伝達することを「ボタン入力」と記す。
【0013】
図1は、本発明の実施形態であるシステムの全体構成図である。一斉通知システム100はIP電話網108に接続されており、通知端末109、被通知端末110a、および被通知端末110bもIP電話網108に接続されている。本実施形態において、一斉通知システム100は、TCP/IPおよびUDP/IP通信機能を備えた計算機である。通知端末109並びに被通知端末110a および110bはIP電話端末であり、これらの端末と一斉通知システム100はIP電話網108を介して相互に接続されている。
【0014】
一斉通知システム100は、内部に、通話処理部101、タイマー処理部102、通知先情報記録部103、通知先グループ情報記録部104、対応状況セット記録部105、通知情報記録部106、音声データ記録部107、およびWebサービス部111を備える。通話処理部101は、IP電話の受発信処理を含む一斉通知システム100の主要機能を実行する処理部である。タイマー処理部102は、一斉通知を実施するタイミングを制御する処理部である。Webサービス部111は、Webによる対応状況の確認の処理を実行する処理部である。
【0015】
図2は、通知先情報記録部103に登録されているデータの構成を表す図である。通知先情報記録部103には、通知先の名前201、電話番号202、およびパスワード203の組が登録の単位になっており、これが複数登録されている。通知先の名前201は、通知先を表す個人名や組織名である。電話番号202は、通知先に通知を行う際の電話呼び出し先として用いる電話番号である。パスワード203は、該当する通知先の個人や組織のみが知っている、4個の数字で構成されたパスワードである。なお、パスワード203は、異なる通知先では必ず異なるパスワードとなるように設定するものとし、パスワードと通知先は一対一で対応するものとする。これにより、パスワードは通知先を識別するIDとしても利用できる。
【0016】
図3は、通知先グループ情報記録部104に登録されているデータの構成を表す図である。通知先グループ情報記録部104には、通知先グループID 301および通知先一覧302の組が登録の単位となっており、これが複数登録されている。通知先グループID 301は、個々の通知先グループを一意に特定する識別子で、4桁の数値である。通知先一覧302は、この通知先グループに含まれる複数の通知先の名前201を組にしたものである。
【0017】
図4は、対応状況セット記録部105に登録されているデータの構成を表す図である。対応状況セット記録部105には、対応状況セット名401と数値の説明402の組が登録の単位となっており、これが複数登録されている。対応状況セット名401は、この対応状況セットに付けられた名称であり、他の対応状況セットの名称とは重複しないものとする。数値の説明402は、この対応状況セットにおいて、0から9までの数値がどのような対応状況・段階を表すかを定義する。なお、対応状況セットは、一斉通知の情報を通知者がシステムに登録する際に選択するものである。また、対応状況セットとは独立した対応状況として「未確認」と「確認済み」がシステム内部で定義されている。
【0018】
図5は、通知情報記録部106に登録されるデータの構成を表す図である。通知情報記録部106には、通知ID 501、通知日時502、音声データID 503、通知先一覧504、対応状況一覧505、および対応状況セット506の組が登録の単位となっており、これが複数登録される。通知ID 501は、個々の通知を識別するために用いられる、個々の通知ごとに一意に割り振られた数値である。通知日時502は、当該通知を実行する日時である。音声データID 503は、当該通知で通知先に送信する音声メッセージを特定するIDである。通知先一覧504は、当該通知を送信する宛先の一覧であり、通知先情報記録部103の通知先の名前201が記録される。通知は、ここに記された通知先に対して順に実行されていく。対応状況一覧505は、通知先一覧504に記された通知先ごとの対応状況の一覧であり、対応状況セット記録部105の数値の説明402が記録される。対応状況セット506は、通知者が当該通知をシステムに登録した際に選択した対応状況セットの名称401である。
【0019】
図6は、一斉通知システム100の通話処理部101が電話呼び出しを受けたときの処理を示す。通知端末109または被通知端末110a,110bが一斉通知システム100の電話番号を呼び出すと、通話処理部101がこれに応答して当該端末と通話処理部101との間で接続が確立する。通話処理部101は、当該端末に対して、用件を尋ねるガイダンス音声を送信する(ステップ601)。たとえばガイダンス音声は「新しい通知情報を登録する場合は1、対応状況を更新する場合は2、対応状況を確認する場合は3を、ボタン入力してください」といったものである。当該端末の操作者は、このガイダンス音声に応じてボタン入力を行うので、そのボタン入力を受信する(ステップ602)。受信したボタン入力に応じて、ステップ603,605,607で処理を分岐する。新しい通知情報を登録することが選択された場合は、ステップ603から604に進んで、図7の処理を行う。対応状況を更新することが選択された場合は、ステップ603,605を経由してステップ606に進み、図10の処理を行う。対応状況を確認することが選択された場合は、ステップ603,605,607を経由してステップ608に進み、図11の処理を行う。それ以外のボタン入力であった場合は、何もせず終了する。
【0020】
図7は、上記ステップ604で実行する通知情報を登録する処理の前半の流れを表す図である。この処理は、新しい通知情報を登録することが選択された場合であるから、通知者が通知端末109から本システム100に接続したものと見なせる。
【0021】
まず、通話処理部101は、通知を実施する日時の入力を促すガイダンス音声を通知端末109に送信する(701)。ガイダンス音声にしたがって通知者が、通知が実施されるべき日時をボタン入力すると(702)、通話処理部101は、通知情報記録部106に新たに空きレコードを確保し、ボタン入力された日時を当該レコードの通知日時502に記録し(703)、通知を送信する通知先グループのIDを入力するよう促すガイダンス音声を通知端末109に送信する(704)。ガイダンス音声にしたがって通知者が通知先グループIDをボタン入力すると(705)、通話処理部101は、入力された通知先グループIDに該当する通知先グループの通知先一覧を通知先グループ情報記録部104から取得し(706)、取得した通知先一覧を通知情報記録部106の通知先一覧504に記録する(707)。続いて通話処理部101は、対応状況セット記録部105から登録されている対応状況セットの名称をすべて取得し(708)、それらに数値を順番に割り当てて、通知端末109に対してボタン入力でいずれの対応状況セットを使用するか選択するよう促すガイダンス音声を送信する(709)。このガイダンス音声は、たとえば「1は社内システム障害対応用、2は社外システム障害対応用です」といったものである。ガイダンス音声にしたがって通知者が使用する対応状況セットをボタン入力すると(710)、通話処理部101は選択された対応状況セットを通知情報記録部106の対応状況セット506に記録する(711)。
【0022】
図8は、通知情報を登録する処理の後半の流れを表す図である。通話処理部101は、通知する音声を入力するよう促すガイダンス音声を通知端末109に送信する(801)。通知者がガイダンス音声にしたがって通知したい音声を通話処理部101に送信し(802)、通知者が音声入力を終了したことをボタン入力すると(803)、通話処理部101は、入力された音声データを音声データ記録部107に記録し(804)、その音声を一意に特定するIDを通知情報記録部106の音声データID 503に記録する(805)。その後、通話処理部101は、この通知情報を一意に特定可能な通知IDを割り当て(806)、通知情報記録部106の通知ID 501に記録する。さらに、通知情報の登録を受け付けたこと、および割り当てた通知の通知IDを伝えるガイダンス音声を通知端末109に送信し(807)、接続を切断する(808)。接続の切断後、通話処理部101は、通知情報記録部106の該当通知情報の対応状況一覧505を、全通知先について「未確認」に更新する(809)。
【0023】
通知情報が登録された一斉通知システム100では、タイマー処理部102が定期的に通知情報記録部106に登録された各通知情報の通知日時502を確認し、通知時刻が訪れた通知情報が無いか確認する。通知時刻が訪れた通知情報を検出すると、タイマー処理部102は、該当通知情報の通知先一覧504を読み出し、個々の通知先に対して登録順に通知を実施するよう通知処理部101に要求する。
【0024】
図9は、通知処理部101がタイマー処理部102の要求を受けてから個々の被通知端末へ通知する処理の流れを示した図である。まず、タイマー処理部102は、通話処理部101に対して通知先の電話番号を呼び出すよう要求する(901)。要求を受けた通話処理部101は、被通知端末110a(該当通知先の電話番号202)を呼び出し(902)、被通知端末110aがこれに応答することで、通話処理部101と被通知端末110aの間で接続が確立する。接続の確立を確認すると、通話処理部101は、通知する音声を音声データ記録部107から該当通知情報の音声データID 503を元に取得し(903)、被通知端末110aへ送信する(904)。音声データの送信が終わると、通話処理部101は、通知した内容を確認したならばボタン入力するよう促すガイダンス音声を被通知端末110aへ送信する(905)。このガイダンス音声は、たとえば「通知内容を確認したら2を押してください」といったものである。ガイダンス音声にしたがって被通知者がボタン入力すると(906)、通話処理部101は、通知情報記録部106の該当通知情報を検索し、その対応状況一覧505の一覧中で被通知者の対応状況を表す部分を「確認済み」に更新する(907)。通話処理部101は、以上の902〜907の処理を、通知先一覧504の通知先ごとに実行する。
【0025】
図10は、図6のステップ606で実行する被通知端末より対応状況を更新する処理の流れを示した図である。この処理は、対応状況を更新することが選択された場合であるから、被通知者が被通知端末110aや110bから本システム100を呼び出したものと見なせる。なお、被通知端末より一斉通知システム100を呼び出すにあたっては、被通知端末の着信履歴機能を利用することを想定しているが、電話番号をあらかじめ登録して発呼するなどの方法でも良い。以下では、被通知端末110aからの呼び出しがあったものとして説明する。
【0026】
まず、通話処理部101は、パスワードの入力を促すガイダンス音声を被通知端末110aに送信する(1001)。ガイダンス音声にしたがって、被通知者が自分用に登録されているパスワードを被通知端末110aでボタン入力すると(1002)、通話処理部101は、通知先情報記録部103からパスワード203が入力されたパスワードと一致する通知先情報を検索して取得する(1003)。通話処理部101は、対応状況を更新する通知情報の通知IDを入力するよう促すガイダンス音声を被通知端末110aに送信する(1004)。被通知者がガイダンス音声にしたがって通知IDをボタン入力すると(1005)、通話処理部101は、入力された通知IDと一致する通知ID 504が記録された通知情報を通知情報記録部106より取得する(1006)。通話処理部101は、ステップ1006にて取得した通知情報に設定されている対応状況セット506を対応状況セット記録部105より取得し(1007)、数字と対応状況の対応関係を説明し現在の対応状況をボタン入力で選択するよう促すガイダンス音声を、被通知端末110aに送信する(1008)。このガイダンス音声の例としては、1は現場到着、2は対応開始、といった形で数字と対応状況との対応関係を読み上げるものである。ガイダンス音声にしたがって被通知者が選択した対応状況をボタン入力すると(1009)、通話処理部101は、通知情報記録部106の該当通知情報の対応状況(対応状況一覧505のうち当該通知先に対応する1つ)を、選択された対応状況に更新する(1010)。
【0027】
図11は、図6のステップ608で実行する通知端末から対応状況を確認する処理の流れを示した図である。この処理は、対応状況を確認することが選択された場合であるから、通知者が通知端末109から本システム100を呼び出したものと見なせる。なお、実際には通知者でなく他の者であっても良いし、通知を登録した通知端末109でなく他の任意の端末からでも対応状況の確認は可能である。対応状況を確認したい者が、通知を登録した通知者のパスワードを知っていれば、対応状況の確認を行うことができる。ただし、以下では通知端末109からの呼び出しがあったものとして説明する。
【0028】
まず、通話処理部101は、パスワードの入力を促すガイダンス音声を通知端末109へ送信する(1101)。ガイダンス音声にしたがって通知者がパスワードを通知端末109でボタン入力すると(1102)、通知処理部101は、通知先情報記録部103を参照し、パスワード203が入力されたパスワードと一致する通知先情報を検索して取得する(1103)。その後、通話処理部101は、対応状況を確認したい通知の通知IDを入力するよう促すガイダンス音声を送信する(1104)。ガイダンス音声にしたがって通知者が通知IDを通知端末109でボタン入力すると(1105)、通話処理部101は、通知情報記録部106を参照し、通知ID 501が入力された通知IDと一致する通知情報を検索して取得し(1106)、その通知情報の対応状況を伝えるガイダンス音声を通知端末109へ送信する(1107)。このガイダンス音声は、たとえば当該通知先一覧504と対応状況一覧505の情報に沿って「山本太郎の対応状況は、障害原因特定済みです。山本花子の対応状況は、現地到着です。」といったものである。
【0029】
図12は、図1の通知端末109からインターネット112経由で一斉通知システム100のWebサービス部111に接続し、Webによって対応状況を確認する処理の流れを示した図である。なお、ここでは通知端末109からインターネット112経由で一斉通知システム100にアクセスする例で説明するが、インターネットに接続できWebの表示を行える端末であれば、下記の通知端末109の代わりに用いて対応状況の確認を行える(ただし、確認を行う者がパスワードと通知IDを知っている必要がある)。
【0030】
通知端末109からWebサービス部111に表示データを要求するリクエストを発行する(1201)。Webサービス部111は、その要求に応じて、パスワードと通知IDを入力する画面1211のデータを返し、通知端末109に表示させる(1202)。通知端末109からパスワードと通知IDが入力されると(1203)、Webサービス部111は、通知先情報記録部103を参照し、パスワード203が入力されたパスワードと一致する通知先情報を検索して取得する(1204)。また、通話処理部101は、通知情報記録部106を参照し、通知ID 501が入力された通知IDと一致する通知情報を検索して取得する(1205)。Webサービス部111は、取得した情報から、画面1212のような対応状況を表示する画面を生成し、通知端末109へ送信して表示させる(1206)。これにより、通知端末109の通知者は、現在の対応状況を知ることができる。
【0031】
ステップ1206で通知端末109に送信される情報には、画面データとともに、定期的に再読込する指示を埋め込んでおく。これにより、通知端末109は、自動的に一定時間おきに表示データの要求を発行し(1207)、Webサービス部111は、該要求に応じて最新の対応状況一覧画面1212を送信して通知端末109で表示させる。
【符号の説明】
【0032】
100…一斉通報システム、101…通話処理部、102…タイマー処理部、103…通知先情報記録部、104…通知先グループ情報記録部、105…対応状況セット記録部、106…通知状放棄六部、107…音声データ記録部、108…IP電話網、109…通知端末、110a, 110b…被通知端末、111…Webサービス部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話を用いて複数の人へ情報を通知するシステムに関し、特に行動指示を通知した後の対応状況まで同一システムにて管理可能なシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今増えている24時間365日無停止で提供されるサービスにおいて、サービスを提供するシステムに障害が発生した場合に復旧までに要する時間をいかに短縮するかは重要な課題である。この課題への対応策として、複数人への行動指示を通知する手段、すなわち先記の例ではシステム障害への対応指示を通知する手段の重要性が高まっている。
【0003】
複数人へ緊急の行動指示を行う場面では即時性が求められるため、電話を用いた一斉連絡を行う場合が多い。しかし、人手で複数人へ電話連絡する手間は大きく、即時性を実現できない。そこで、あらかじめ行動を指示する音声を録音しておき、一斉に複数の人へ電話をかけて録音音声を再生する公知のシステムを利用することで即時性を実現することが考えられる。
【0004】
具体的な公知のシステムの例としては、下記の特許文献1および特許文献2が挙げられる。これらの文献には、音声メッセージを自動的に配信する技術や、情報受信者の受信状況を音声で通知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-101645
【特許文献2】特開2003-69719
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、複数人に対して一斉に電話をかける上記特許文献に記載の公知のシステムでは、電話で複数人に情報を通知することは問題なく行えるものの、伝えた以後の情報は管理できない。特に、行動指示の通知に用いることを考えると、通知を受けた者(以降、被通知者と記す)の以後の対応状況を管理するために異なるシステムを導入して管理するか、人手で管理する必要が出てきてしまう。
【0007】
本発明の目的は、電話によって複数人へ一斉に行動指示を通知し、複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る一斉通知システムは、複数の通知先を特定する情報とそれらの通知先に通知する音声データの入力を受け付け、前記複数の通知先ごとの対応状況を記録する領域を持つ通知情報記録手段を設け、前記複数の通知先に自動で一斉に電話での呼び出しをかけて前記音声データを通知した後に、それらの通知先から対応状況の入力があったときには、受け付けた対応状況を、前記通知情報記録手段の当該通知先に対応する対応状況を記録する領域に書き込むことを特徴とする。
【0009】
さらに、電話による対応状況の確認の指示を受け付け、前記対応状況の確認の指示に応じて、前記通知情報記録手段に記録されている各通知先ごとの対応状況を読み出して、音声にて応答するようにすると良い。また、端末からインターネット経由で送信される表示データ要求を受け付けたとき、その表示データ要求に応答して、通知を特定する情報を入力するための画面データを返送して前記端末に表示させ、前記端末で入力された通知を特定する情報を受け、該情報で特定される通知について、前記通知情報記録手段に記録されている通知先と通知先ごとの対応状況とを取得し、取得した通知先と通知先ごとの対応状況とを表示する画面データを生成し、前記端末に返送して表示させるようにしても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、自動的に複数人へ行動指示を通知したのち、各被通知者からの対応状況の入力を受け付けて通知情報記録手段に記録するようにしているので、各被通知者による対応状況も同一の一斉通知システムにて管理可能である。また、記録した対応状況を音声やWebによって確認する手段を提供するので、確認者は容易に各被通知者の対応状況を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システムの構成を表す図である。
【図2】通知先情報記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図3】通知先グループ情報記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図4】対応状況セット記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図5】通知情報記録部に登録するデータの構成を表す図である。
【図6】通話処理部が電話呼び出しを受けたときの処理を示すフローチャートである。
【図7】通知端末から通知情報を登録する処理の流れ(前半)を示す図である。
【図8】通知端末から通知情報を登録する処理の流れ(後半)を示す図である。
【図9】被通知端末へ通知情報を通知する処理の流れを示す図である。
【図10】被通知端末から対応状況を更新する処理の流れを示す図である。
【図11】通知端末から対応状況を確認する処理の流れを示す図である。
【図12】通知端末からWebで対応状況を確認する処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明において、便宜上、本システムを使って通知を行う者を「通知者」、通知を受け取る者を「被通知者」と記す。また、通知端末109および被通知端末110aからDTMF (Dual Tone Multiple Frequency) 信号によってボタンの操作情報を伝達することを「ボタン入力」と記す。
【0013】
図1は、本発明の実施形態であるシステムの全体構成図である。一斉通知システム100はIP電話網108に接続されており、通知端末109、被通知端末110a、および被通知端末110bもIP電話網108に接続されている。本実施形態において、一斉通知システム100は、TCP/IPおよびUDP/IP通信機能を備えた計算機である。通知端末109並びに被通知端末110a および110bはIP電話端末であり、これらの端末と一斉通知システム100はIP電話網108を介して相互に接続されている。
【0014】
一斉通知システム100は、内部に、通話処理部101、タイマー処理部102、通知先情報記録部103、通知先グループ情報記録部104、対応状況セット記録部105、通知情報記録部106、音声データ記録部107、およびWebサービス部111を備える。通話処理部101は、IP電話の受発信処理を含む一斉通知システム100の主要機能を実行する処理部である。タイマー処理部102は、一斉通知を実施するタイミングを制御する処理部である。Webサービス部111は、Webによる対応状況の確認の処理を実行する処理部である。
【0015】
図2は、通知先情報記録部103に登録されているデータの構成を表す図である。通知先情報記録部103には、通知先の名前201、電話番号202、およびパスワード203の組が登録の単位になっており、これが複数登録されている。通知先の名前201は、通知先を表す個人名や組織名である。電話番号202は、通知先に通知を行う際の電話呼び出し先として用いる電話番号である。パスワード203は、該当する通知先の個人や組織のみが知っている、4個の数字で構成されたパスワードである。なお、パスワード203は、異なる通知先では必ず異なるパスワードとなるように設定するものとし、パスワードと通知先は一対一で対応するものとする。これにより、パスワードは通知先を識別するIDとしても利用できる。
【0016】
図3は、通知先グループ情報記録部104に登録されているデータの構成を表す図である。通知先グループ情報記録部104には、通知先グループID 301および通知先一覧302の組が登録の単位となっており、これが複数登録されている。通知先グループID 301は、個々の通知先グループを一意に特定する識別子で、4桁の数値である。通知先一覧302は、この通知先グループに含まれる複数の通知先の名前201を組にしたものである。
【0017】
図4は、対応状況セット記録部105に登録されているデータの構成を表す図である。対応状況セット記録部105には、対応状況セット名401と数値の説明402の組が登録の単位となっており、これが複数登録されている。対応状況セット名401は、この対応状況セットに付けられた名称であり、他の対応状況セットの名称とは重複しないものとする。数値の説明402は、この対応状況セットにおいて、0から9までの数値がどのような対応状況・段階を表すかを定義する。なお、対応状況セットは、一斉通知の情報を通知者がシステムに登録する際に選択するものである。また、対応状況セットとは独立した対応状況として「未確認」と「確認済み」がシステム内部で定義されている。
【0018】
図5は、通知情報記録部106に登録されるデータの構成を表す図である。通知情報記録部106には、通知ID 501、通知日時502、音声データID 503、通知先一覧504、対応状況一覧505、および対応状況セット506の組が登録の単位となっており、これが複数登録される。通知ID 501は、個々の通知を識別するために用いられる、個々の通知ごとに一意に割り振られた数値である。通知日時502は、当該通知を実行する日時である。音声データID 503は、当該通知で通知先に送信する音声メッセージを特定するIDである。通知先一覧504は、当該通知を送信する宛先の一覧であり、通知先情報記録部103の通知先の名前201が記録される。通知は、ここに記された通知先に対して順に実行されていく。対応状況一覧505は、通知先一覧504に記された通知先ごとの対応状況の一覧であり、対応状況セット記録部105の数値の説明402が記録される。対応状況セット506は、通知者が当該通知をシステムに登録した際に選択した対応状況セットの名称401である。
【0019】
図6は、一斉通知システム100の通話処理部101が電話呼び出しを受けたときの処理を示す。通知端末109または被通知端末110a,110bが一斉通知システム100の電話番号を呼び出すと、通話処理部101がこれに応答して当該端末と通話処理部101との間で接続が確立する。通話処理部101は、当該端末に対して、用件を尋ねるガイダンス音声を送信する(ステップ601)。たとえばガイダンス音声は「新しい通知情報を登録する場合は1、対応状況を更新する場合は2、対応状況を確認する場合は3を、ボタン入力してください」といったものである。当該端末の操作者は、このガイダンス音声に応じてボタン入力を行うので、そのボタン入力を受信する(ステップ602)。受信したボタン入力に応じて、ステップ603,605,607で処理を分岐する。新しい通知情報を登録することが選択された場合は、ステップ603から604に進んで、図7の処理を行う。対応状況を更新することが選択された場合は、ステップ603,605を経由してステップ606に進み、図10の処理を行う。対応状況を確認することが選択された場合は、ステップ603,605,607を経由してステップ608に進み、図11の処理を行う。それ以外のボタン入力であった場合は、何もせず終了する。
【0020】
図7は、上記ステップ604で実行する通知情報を登録する処理の前半の流れを表す図である。この処理は、新しい通知情報を登録することが選択された場合であるから、通知者が通知端末109から本システム100に接続したものと見なせる。
【0021】
まず、通話処理部101は、通知を実施する日時の入力を促すガイダンス音声を通知端末109に送信する(701)。ガイダンス音声にしたがって通知者が、通知が実施されるべき日時をボタン入力すると(702)、通話処理部101は、通知情報記録部106に新たに空きレコードを確保し、ボタン入力された日時を当該レコードの通知日時502に記録し(703)、通知を送信する通知先グループのIDを入力するよう促すガイダンス音声を通知端末109に送信する(704)。ガイダンス音声にしたがって通知者が通知先グループIDをボタン入力すると(705)、通話処理部101は、入力された通知先グループIDに該当する通知先グループの通知先一覧を通知先グループ情報記録部104から取得し(706)、取得した通知先一覧を通知情報記録部106の通知先一覧504に記録する(707)。続いて通話処理部101は、対応状況セット記録部105から登録されている対応状況セットの名称をすべて取得し(708)、それらに数値を順番に割り当てて、通知端末109に対してボタン入力でいずれの対応状況セットを使用するか選択するよう促すガイダンス音声を送信する(709)。このガイダンス音声は、たとえば「1は社内システム障害対応用、2は社外システム障害対応用です」といったものである。ガイダンス音声にしたがって通知者が使用する対応状況セットをボタン入力すると(710)、通話処理部101は選択された対応状況セットを通知情報記録部106の対応状況セット506に記録する(711)。
【0022】
図8は、通知情報を登録する処理の後半の流れを表す図である。通話処理部101は、通知する音声を入力するよう促すガイダンス音声を通知端末109に送信する(801)。通知者がガイダンス音声にしたがって通知したい音声を通話処理部101に送信し(802)、通知者が音声入力を終了したことをボタン入力すると(803)、通話処理部101は、入力された音声データを音声データ記録部107に記録し(804)、その音声を一意に特定するIDを通知情報記録部106の音声データID 503に記録する(805)。その後、通話処理部101は、この通知情報を一意に特定可能な通知IDを割り当て(806)、通知情報記録部106の通知ID 501に記録する。さらに、通知情報の登録を受け付けたこと、および割り当てた通知の通知IDを伝えるガイダンス音声を通知端末109に送信し(807)、接続を切断する(808)。接続の切断後、通話処理部101は、通知情報記録部106の該当通知情報の対応状況一覧505を、全通知先について「未確認」に更新する(809)。
【0023】
通知情報が登録された一斉通知システム100では、タイマー処理部102が定期的に通知情報記録部106に登録された各通知情報の通知日時502を確認し、通知時刻が訪れた通知情報が無いか確認する。通知時刻が訪れた通知情報を検出すると、タイマー処理部102は、該当通知情報の通知先一覧504を読み出し、個々の通知先に対して登録順に通知を実施するよう通知処理部101に要求する。
【0024】
図9は、通知処理部101がタイマー処理部102の要求を受けてから個々の被通知端末へ通知する処理の流れを示した図である。まず、タイマー処理部102は、通話処理部101に対して通知先の電話番号を呼び出すよう要求する(901)。要求を受けた通話処理部101は、被通知端末110a(該当通知先の電話番号202)を呼び出し(902)、被通知端末110aがこれに応答することで、通話処理部101と被通知端末110aの間で接続が確立する。接続の確立を確認すると、通話処理部101は、通知する音声を音声データ記録部107から該当通知情報の音声データID 503を元に取得し(903)、被通知端末110aへ送信する(904)。音声データの送信が終わると、通話処理部101は、通知した内容を確認したならばボタン入力するよう促すガイダンス音声を被通知端末110aへ送信する(905)。このガイダンス音声は、たとえば「通知内容を確認したら2を押してください」といったものである。ガイダンス音声にしたがって被通知者がボタン入力すると(906)、通話処理部101は、通知情報記録部106の該当通知情報を検索し、その対応状況一覧505の一覧中で被通知者の対応状況を表す部分を「確認済み」に更新する(907)。通話処理部101は、以上の902〜907の処理を、通知先一覧504の通知先ごとに実行する。
【0025】
図10は、図6のステップ606で実行する被通知端末より対応状況を更新する処理の流れを示した図である。この処理は、対応状況を更新することが選択された場合であるから、被通知者が被通知端末110aや110bから本システム100を呼び出したものと見なせる。なお、被通知端末より一斉通知システム100を呼び出すにあたっては、被通知端末の着信履歴機能を利用することを想定しているが、電話番号をあらかじめ登録して発呼するなどの方法でも良い。以下では、被通知端末110aからの呼び出しがあったものとして説明する。
【0026】
まず、通話処理部101は、パスワードの入力を促すガイダンス音声を被通知端末110aに送信する(1001)。ガイダンス音声にしたがって、被通知者が自分用に登録されているパスワードを被通知端末110aでボタン入力すると(1002)、通話処理部101は、通知先情報記録部103からパスワード203が入力されたパスワードと一致する通知先情報を検索して取得する(1003)。通話処理部101は、対応状況を更新する通知情報の通知IDを入力するよう促すガイダンス音声を被通知端末110aに送信する(1004)。被通知者がガイダンス音声にしたがって通知IDをボタン入力すると(1005)、通話処理部101は、入力された通知IDと一致する通知ID 504が記録された通知情報を通知情報記録部106より取得する(1006)。通話処理部101は、ステップ1006にて取得した通知情報に設定されている対応状況セット506を対応状況セット記録部105より取得し(1007)、数字と対応状況の対応関係を説明し現在の対応状況をボタン入力で選択するよう促すガイダンス音声を、被通知端末110aに送信する(1008)。このガイダンス音声の例としては、1は現場到着、2は対応開始、といった形で数字と対応状況との対応関係を読み上げるものである。ガイダンス音声にしたがって被通知者が選択した対応状況をボタン入力すると(1009)、通話処理部101は、通知情報記録部106の該当通知情報の対応状況(対応状況一覧505のうち当該通知先に対応する1つ)を、選択された対応状況に更新する(1010)。
【0027】
図11は、図6のステップ608で実行する通知端末から対応状況を確認する処理の流れを示した図である。この処理は、対応状況を確認することが選択された場合であるから、通知者が通知端末109から本システム100を呼び出したものと見なせる。なお、実際には通知者でなく他の者であっても良いし、通知を登録した通知端末109でなく他の任意の端末からでも対応状況の確認は可能である。対応状況を確認したい者が、通知を登録した通知者のパスワードを知っていれば、対応状況の確認を行うことができる。ただし、以下では通知端末109からの呼び出しがあったものとして説明する。
【0028】
まず、通話処理部101は、パスワードの入力を促すガイダンス音声を通知端末109へ送信する(1101)。ガイダンス音声にしたがって通知者がパスワードを通知端末109でボタン入力すると(1102)、通知処理部101は、通知先情報記録部103を参照し、パスワード203が入力されたパスワードと一致する通知先情報を検索して取得する(1103)。その後、通話処理部101は、対応状況を確認したい通知の通知IDを入力するよう促すガイダンス音声を送信する(1104)。ガイダンス音声にしたがって通知者が通知IDを通知端末109でボタン入力すると(1105)、通話処理部101は、通知情報記録部106を参照し、通知ID 501が入力された通知IDと一致する通知情報を検索して取得し(1106)、その通知情報の対応状況を伝えるガイダンス音声を通知端末109へ送信する(1107)。このガイダンス音声は、たとえば当該通知先一覧504と対応状況一覧505の情報に沿って「山本太郎の対応状況は、障害原因特定済みです。山本花子の対応状況は、現地到着です。」といったものである。
【0029】
図12は、図1の通知端末109からインターネット112経由で一斉通知システム100のWebサービス部111に接続し、Webによって対応状況を確認する処理の流れを示した図である。なお、ここでは通知端末109からインターネット112経由で一斉通知システム100にアクセスする例で説明するが、インターネットに接続できWebの表示を行える端末であれば、下記の通知端末109の代わりに用いて対応状況の確認を行える(ただし、確認を行う者がパスワードと通知IDを知っている必要がある)。
【0030】
通知端末109からWebサービス部111に表示データを要求するリクエストを発行する(1201)。Webサービス部111は、その要求に応じて、パスワードと通知IDを入力する画面1211のデータを返し、通知端末109に表示させる(1202)。通知端末109からパスワードと通知IDが入力されると(1203)、Webサービス部111は、通知先情報記録部103を参照し、パスワード203が入力されたパスワードと一致する通知先情報を検索して取得する(1204)。また、通話処理部101は、通知情報記録部106を参照し、通知ID 501が入力された通知IDと一致する通知情報を検索して取得する(1205)。Webサービス部111は、取得した情報から、画面1212のような対応状況を表示する画面を生成し、通知端末109へ送信して表示させる(1206)。これにより、通知端末109の通知者は、現在の対応状況を知ることができる。
【0031】
ステップ1206で通知端末109に送信される情報には、画面データとともに、定期的に再読込する指示を埋め込んでおく。これにより、通知端末109は、自動的に一定時間おきに表示データの要求を発行し(1207)、Webサービス部111は、該要求に応じて最新の対応状況一覧画面1212を送信して通知端末109で表示させる。
【符号の説明】
【0032】
100…一斉通報システム、101…通話処理部、102…タイマー処理部、103…通知先情報記録部、104…通知先グループ情報記録部、105…対応状況セット記録部、106…通知状放棄六部、107…音声データ記録部、108…IP電話網、109…通知端末、110a, 110b…被通知端末、111…Webサービス部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通知先に電話で音声を通知する一斉通知システムであって、
複数の通知先を特定する情報とそれらの通知先に通知する音声データの入力を受け付ける手段と、
前記複数の通知先ごとの対応状況を記録する領域を持つ通知情報記録手段と、
前記複数の通知先に自動で一斉に電話での呼び出しをかけて前記音声データを通知する手段と、
前記音声データを通知した通知先からの電話での呼び出しを受け、該通知先からの対応状況の入力を受け付ける手段と、
受け付けた対応状況を、前記通知情報記録手段の当該通知先に対応する対応状況を記録する領域に書き込む手段と
を備えることを特徴とする複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システム。
【請求項2】
請求項1に記載の一斉通知システムにおいて、さらに、
電話による対応状況の確認の指示を受け付ける手段と、
前記対応状況の確認の指示に応じて、前記通知情報記録手段に記録されている各通知先ごとの対応状況を読み出す手段と、
読み出した各通知先ごとの対応状況を音声にて応答する手段と
を備えることを特徴とする一斉通知システム。
【請求項3】
請求項1に記載の一斉通知システムにおいて、さらに、
端末からインターネット経由で送信される表示データ要求を受け付ける手段と、
前記表示データ要求に応答して、通知を特定する情報を入力するための画面データを返送して前記端末に表示させる手段と、
前記端末で入力された通知を特定する情報を受け、該情報で特定される通知について、前記通知情報記録手段に記録されている通知先と通知先ごとの対応状況とを取得する手段と、
取得した通知先と通知先ごとの対応状況とを表示する画面データを生成し、前記端末に返送して表示させる手段と
を備えることを特徴とする一斉通知システム。
【請求項1】
複数の通知先に電話で音声を通知する一斉通知システムであって、
複数の通知先を特定する情報とそれらの通知先に通知する音声データの入力を受け付ける手段と、
前記複数の通知先ごとの対応状況を記録する領域を持つ通知情報記録手段と、
前記複数の通知先に自動で一斉に電話での呼び出しをかけて前記音声データを通知する手段と、
前記音声データを通知した通知先からの電話での呼び出しを受け、該通知先からの対応状況の入力を受け付ける手段と、
受け付けた対応状況を、前記通知情報記録手段の当該通知先に対応する対応状況を記録する領域に書き込む手段と
を備えることを特徴とする複数人へ行動指示を通知した後の対応状況を管理可能な一斉通知システム。
【請求項2】
請求項1に記載の一斉通知システムにおいて、さらに、
電話による対応状況の確認の指示を受け付ける手段と、
前記対応状況の確認の指示に応じて、前記通知情報記録手段に記録されている各通知先ごとの対応状況を読み出す手段と、
読み出した各通知先ごとの対応状況を音声にて応答する手段と
を備えることを特徴とする一斉通知システム。
【請求項3】
請求項1に記載の一斉通知システムにおいて、さらに、
端末からインターネット経由で送信される表示データ要求を受け付ける手段と、
前記表示データ要求に応答して、通知を特定する情報を入力するための画面データを返送して前記端末に表示させる手段と、
前記端末で入力された通知を特定する情報を受け、該情報で特定される通知について、前記通知情報記録手段に記録されている通知先と通知先ごとの対応状況とを取得する手段と、
取得した通知先と通知先ごとの対応状況とを表示する画面データを生成し、前記端末に返送して表示させる手段と
を備えることを特徴とする一斉通知システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−80278(P2012−80278A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222947(P2010−222947)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】
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