説明

襠を有する筒状編地の編成方法および編地

【課題】 無縫製でかつ充分に伸びることも可能な襠を有する筒状編地の編成方法および編地を提供する。
【解決手段】 左右の袖部13L,13Rと、その中間の身頃12とを、下端側から接合部分近傍までそれぞれ編成する。各袖部13L,13Rおよび身頃12は、前側部分13LF,13RF;12Fと後側部分13LB,13RB;12Bを幅の両側で連結しながら、それぞれ筒状に編成する。袖部13L,13Rの身頃12への接合部分近傍で、左右の襠部14L,14Rとなる襠編地の編出しを開始する。襠部14L,14Rを、前側14LF,14RFと後側14LB,14RBとでそれぞれ編幅を減少させながら、大略的に菱形の形状となるように編成するので、前後の襠部14L,14Rは一体的に形成され、境界部分に伏目を形成しないので、コース方向の伸びを充分に確保することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体に装着する衣服などを、無縫製の筒状の編地として編成し、関節などに対応する部分に襠を形成して動きやすくするための襠を有する筒状編地の編成方法および編地に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、人体に装着する衣服では、前部と後部とがそれぞれ外部に膨らむような大略的に筒状の形状となっている。前後に少なくとも一対の対向する針床を備えて、前後の針床間の目移しとラッキングとが可能な横編機では、筒状の編地を無縫製で製造することができる。前後の針床にそれぞれ編地がかかっている状態で、前後の編地を周回するように編糸を供給すれば、前後の編地が編幅の両端で連結しながら、全体として筒状の編地を無縫製で製造することができる(たとえば、特許文献1〜3参照。)。これらの特許文献1〜3には、セーターなど、人体の上半身に着用するニット製品で身頃の部分と袖との間に襠(マチ)を形成しながら、筒状の編地を無縫製で編成する技術が開示されている。パンツなどの人体の下半身に着用するニット製品を、両脚間に襠を形成しながら、筒状の編地で無縫製で形成することも可能である(たとえば、特許文献4参照。)。
【0003】
図17は、横編機で編成される編地の形状を、基本的な平編みの場合について示す。針床の長手方向にキャリッジが移動して編針の編成作用が行われると、Cで示すコースの方向に編目ループの連なりが形成される。各編目ループは、キャリッジの通過前に編針に係止されていた編目ループをノックオーバさせて、コース方向に直交し、Wで示すウェールの方向にも連なるようになる。このような編地の基本的な性質として、コース方向には伸びやすく、ウェール方向には伸び難いことが知られている。特許文献1〜4の先行技術で形成される襠は、筒状編地間の接合を前後方向に連続して行う過程で形成され、筒状編地同士の境界部分には、各筒状編地のコース方向に連なる伏目が編成される。特許文献2では、筒状編地間の連結部分に孔が明かず、伸びがあるとともに引張り強度も大きくなるように、渡り糸が生じるような編成が行われるようにしている。
【0004】
襠として編地を編成する技術も知られている(たとえば、特許文献5参照。)特許文献5の請求項1には、無縫製ニットパンツを胴部を先に形成し、中央部の股の部分では、「左右に編み目を割り込ませながら周回編成して略三角形状の割増部(17a)を形成」し、「左右外側から内側に向かって次第に編み目を止め保持しながら周回編成して逆三角形状の割増部(17b)を形成」し、「次いで股下部(15)を周回編成する際に、前記割増部(17b)の下端の編み目数を保ちながら股下部(15)の内側部分に割増部(17c)を形成」する旨が記載されている。
【0005】
なお、肌着などの縫製による衣服の製造では、立体裁断に基づいて生地を裁断する原形を作る技術が用いられている。このような立体裁断では、襠の部分に独立した生地が当てられる。パンティストッキングやタイツについて、筒状編地の接合部分にマチを縫着させる技術も知られている(たとえば、特許文献6参照。)。
【0006】
【特許文献1】国際公開第01/088243号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2002/063085号パンフレット
【特許文献3】国際公開第03/031707号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2004/063447号パンフレット
【特許文献5】特許第3403720号公報
【特許文献6】特開平9−78309号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1〜4に開示されているような技術を使用すれば、セーターなどの袖と身頃との間やパンツなどの股のような接合部分に襠を持つ立体的なニット製品を無縫製で製造することができる。これらの襠を持つニット製品を着用すると、着用者は充分なゆとりを感じることができる。しかしスポーツ等の用途における腕や脚の動作では、さらなるゆとりや伸びが要求されることもある。特許文献2の技術では、襠の部分に渡り糸を付加し、補強を行うことはできるけれども、伸びは得られない。特許文献5の技術では、脚部の内側にも襠を延長させるので、襠となる部分が大きくなってしまう。特許文献6の技術では、襠の部分を別生地として、縫着しなければならず、無縫製ではなく、手間がかかってしまう。
【0008】
本発明の目的は、無縫製でかつ充分に伸びることも可能な襠を有する筒状編地の編成方法および編地を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前後に少なくとも一対の対向する針床を備えて、前後の針床間の目移しとラッキングとが可能な横編機で、前後の針床でそれぞれ編成する編地を両端で連結しながら、接合部分には襠編地を形成して、襠を有する筒状編地を無縫製で編成する方法であって、
接合する複数の筒状編地を、先端から接合部分近傍までそれぞれ編成し、
接合部分近傍では襠編地の編出しも開始し、
襠編地を、前襠編地と後襠編地とでそれぞれ編幅を減少させながら、大略的に菱形の形状となるように編成し、
筒状編地間を襠編地を介して接合することを特徴とする襠を有する筒状編地の編成方法である。
【0010】
また本発明では、前記襠編地の編成コース数と、襠編地に接合する部分の筒状編地の編成コース数との比率を、1:1よりも、襠編地側が小さくなるようにして、襠編地をアーチ状に窪ませることを特徴とする。
【0011】
また本発明で、前記比率は、前記前襠編地と前記後襠編地とで等しいことを特徴とする。
【0012】
また本発明で、前記比率は、前記前襠編地と前記後襠編地とで異なることを特徴とする。
【0013】
また本発明で、前記前襠編地と前記後襠編地とは、編出し部分の編幅が異なることを特徴とする。
【0014】
また本発明で、前記筒状編地間の接合は、接合すべき複数の筒状編地と前記前後の襠編地とを、同時に編成しながら行うことを特徴とする。
【0015】
また本発明で、前記筒状編地間の接合は、前記前後の襠編地を引返し編みにて先に編成して、前記針床の編針に各襠編地の接合部分を係止しておき、その他の部分は引返し編みとは異なる給糸口を用いて、各筒状編地を編成しながら行うことを特徴とする。
【0016】
また本発明で、前記筒状編地は人体の上半身に着用され、
前記襠編地は、筒状編地の袖と身頃との間に形成することを特徴とする。
【0017】
さらに本発明は、前述のいずれか1つに記載の襠を有する筒状編地の編成方法で製造されることを特徴とする編地である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、襠を有する筒状編地を、前後に少なくとも一対の対向する針床を備えて、前後の針床間の目移しとラッキングとが可能な横編機で、無縫製で編成することができる。接合する複数の筒状編地を、先端から接合部分近傍までそれぞれ編成し、接合部分近傍では襠編地の編出しも開始し、襠編地を、前襠編地と後襠編地とでそれぞれ編幅を減少させながら、大略的に菱形の形状となるように編成するので、前後の襠編地は一体的に形成され、境界部分に伏目を形成しないので、コース方向の伸びを充分に確保することができる。大略的に菱形の襠編地を形成しながら、筒状編地間を襠編地を介して接合するので、前後の襠編地と筒状編地との接合も円滑に行うことができ、接合部が伸びを阻害しないようにすることができる。
【0019】
また本発明によれば、前記襠編地の編成コース数と、襠編地に接合する部分の筒状編地の編成コース数との比率を、1:1よりも、襠編地側が小さくなるようにする。前後の襠編地側で接合される部分は、筒状編地によってウェール方向に引き伸ばされ、前後の襠編地で形成する菱形の中央部分が湾曲するように引張られ、アーチ状に窪む曲面形状の襠を形成することができる。
【0020】
また本発明によれば、前襠編地と後襠編地とは、各襠編地が接合される筒状編地に対してコース数が少なくなる比率が等しいので、同等のアーチ状の窪みを形成することができる。
【0021】
また本発明によれば、前襠編地と後襠編地とは、各襠編地が接合される筒状編地に対してコース数が少なくなる比率が異なるので、深さの異なるアーチ状の窪みを形成することができる。
【0022】
また本発明によれば、前襠編地と後襠編地とは、編出し部分の編幅が異なるので、くり違いを有する襠を形成することができる。
【0023】
また本発明によれば、接合すべき複数の筒状編地と前後の襠編地とを、同時に編成しながら行うので、編糸の供給を一つの給糸口から行いながら、筒状編地と前後の襠編地とを連続して形成することができる。
【0024】
また本発明によれば、筒状編地間の接合は、前後の襠編地を引返し編みにて先に編成して行うので、襠編地や筒状編地に異なる編糸を使用して編成することもできる。
【0025】
また本発明によれば、筒状編地は人体の上半身に着用され、襠編地は、筒状編地の袖と身頃との間に形成するので、セータなどで、着用後に腕を充分に大きく上げることが可能となる。
【0026】
さらに本発明によれば、前述のいずれか1つに記載の襠を有する筒状編地の編成方法で製造される編地であるので、人体などに着用し、腕や脚と胴体との間の大きな動きを許容して、良好な着用感が得られるようにすることができる編地を、無縫製で編成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は、本発明の実施の一形態としての襠を有する筒状編地の編成方法で形成されるニット製品の一例であるパンツ1での編地のレイアウトを示す。パンツ1は、大略的に胴部2と脚部3とからなる。胴部2は一つの筒状編地として編成される。脚部3は、左右の脚部3L,3Rとして、それぞれ筒状に形成される。左右の脚部3L,3Rは、襠部4を挟んで胴部2に接合される。
【0028】
このようなパンツ1などの襠を有する筒状編地は、正面から見て歯口の前後に少なくとも一対の対向する針床を備え、前後の針床間の目移しとラッキングとが可能な横編機で編成することができる。前後の針床でそれぞれ編成する編地を両端で連結すれば、筒状の編地を形成することができる。針床が前後で一対設けられる2枚ベッドの横編機を用いる場合には、各針床でたとえば1本おきの編針を使用してその針床では表目を編む編地を編成し、中間の編針を空針として使用して、対向する針床で表目を編成する編地に対する裏目やリブ編みの編成、目移し時の係止などに使用する。針床が前後で上下2段ずつ設けられる4枚ベッドの横編機を用いる場合には、前側編地を下部前針床と上部後針床の編針で編成し、同様に後側編地を下部後針床と上部前針床の編針を使用して編成することができるので、2枚ベッド横編機のように空針を設ける必要はなく、また、リンクス、ガーター、リブなどの表目と裏目とが混在した組織柄を編成したり、前後の編地について編目をコース方向に移動させて互いに接合したりすることができるようになっている。筒状の編地の接合部分に襠編地を形成するようにすれば、襠を有する筒状編地を無縫製で編成することができる。
【0029】
図1のパンツ1を製造する場合、まず、接合する複数の筒状編地となる左右の脚部3L,3Rを、先端から接合部分近傍までそれぞれ編成する。各脚部3L,3Rは、前側部分3LF,3RFと後側部分3LB,3RBを幅の両側で連結しながら、それぞれ筒状に編成する。脚部3L,3Rの接合部分近傍では襠部4となる襠編地の編出しも開始する。編成に使用する横編機に、編地を歯口下方に押し下げる機能を有する可動のシンカが備えられていたり、部分的な編地の引き下げが可能な機構が備えられていれば、脚部3L,3Rの編成の途中から襠編地を編出すことができる。脚部3L,3Rの編成とともに捨て編みを行っておけば、捨て編みされた編地を介して、襠部4を脚部3L,3Rとともに歯口下方へ引き下ろすことができる。
【0030】
図2は、図1のパンツ1を編成する際に、脚部3L,3Rの接合部分近傍で襠部4の編成を行いながら編地間の接合を行うための基本的な糸回しを示す。本図および図3以下に示す糸回しに関連する各図では、説明の便宜上、脚部3および襠部4は、前側の編地となる脚部3LF,3RFおよび襠部4Fを前針床で、後側の編地となる脚部3LB,3RBおよび襠部4Bを後針床で、それぞれ編成する状態で示しているけれども、各編地の編成は、前述のように、前後の針床を使用して行うことができる。また、針床の左右は横編機の正面から見た状態で示し、針床の左側部分で編成される編地の右側部分(脚部3R)が係止され、針床の右側部分に編成される編地の左側部分(脚部3L)が係止されるものとする。糸回しの説明で給糸する位置は、針床を基準に示す。
【0031】
まず、最初のコースA1では、右側の脚部3Rの後側3RBの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA2では、右後側の脚部3RBの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA3では、前側の針床に編糸を回し、右側の脚部3Rの前側3RFの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA4では、右前側の脚部3RFの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA5では、後側の針床に編糸を回し、右側の脚部3Rの後側3RB、後側の襠部4Bおよび左後側の脚部3LBの編地を連続して編成するために、編幅の左側の外端側から右側の外端側の方向へと編糸を給糸する。
【0032】
次のコースA6では、前側の針床に編糸を回し、左側の脚部3Lの前側3LFの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA7では、左前側の脚部3LFの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA8では、後側の針床に編糸を回し、左側の脚部3Lの後側3LBの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA9では、左後側の脚部3LBの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースA10では、前側の針床に編糸を回し、左側の脚部3Lの前側3LF、前側の襠部4Fおよび右前側の脚部3RFの編地を連続して編成するために、編幅の右側の外端側から左側の外端側の方向へと編糸を給糸する。
【0033】
以上で説明するような糸回しは、一筆書きでスタート位置に戻るように行えばよい。ただし、襠部4を編成するコース数と脚部3を編成するコース数との比は、1:3となり、1:1よりも襠部4のコース数の比率が低くなるようにしている。これによって、以下に説明するように、編成された襠部4をアーチ型に窪む曲面とすることができる。
【0034】
図3は、図2に示す糸回しとともに、前後の針床間での目移しやラッキングを併用して、左右の脚部3L,3Rを襠部4を介して接合していく過程を示す。前針床は右下がりの斜線を施して示し、後針床は右上がりの斜線を施して示す。脚部3を3コース編成し、襠部4を1コース編成する間に、左右の脚部3L,3Rを合計2目ずつ、編幅の内側に寄せるように成型する。なお、脚部3および襠部4として示す編目の数は説明の便宜のための例を示す。実際に編成する襠部4は、編み出し部での編目数で、たとえば株式会社島精機製作所の製品であるSWG−X型の4枚ベッド横編機で12ゲージのものを使用すると、40目程度となる。
【0035】
なお、図2および図3に示す糸回しおよび編成は、1サイクルについてを示すものである。前後の襠部4F,4Bは、一定数のサイクル毎に目減らしを行い、編出し部を底辺とする三角形の形状に編成される。前後の襠部4F,4Bが編出し部で連結される襠部4全体では、所望の菱形の形状に編成することができる。また、前述の1:3の比率の糸回しに、1:1の周回編成を加えれば、1:2(2:4)の比率にすることができる。
【0036】
図4は、図1のパンツ1の編成後の状態を示す。左右の脚部3L,3Rの接合部に、襠部4を無縫製で形成することができる。襠部4は、表面がアーチ5のように窪み、脚部3L,3R間を円滑に接合することができる。アーチ5が形成されるのは、襠部4の編地の編成コース数と、襠部4に接合する脚部3L,3Rの部分の筒状編地の編成コース数との比率を、1:1よりも、襠部4側が小さくなるようにしているからである。脚部3L,3Rの筒状編地と前後の襠部4F,4Bの編地との接合過程では、脚部3L,3R側に前後の襠部4F,4Bとは接合しないコースが生じ、前後の襠部4F,4B側は各コースがそれぞれ脚部3L,3Rに接合される。前後の襠部4F,4B側で接合される部分は、脚部3L,3Rによってウェール方向に引き伸ばされ、前後の襠部4F,4Bで形成する菱形の中央部分が湾曲するように引張られ、曲面形状の襠を形成することができる。
【0037】
図5は、図1のパンツ1を編成する際に、襠部4の編地の編成コース数と、襠部4に接合する脚部3L,3Rの部分の筒状編地の編成コース数との比率を、1:1とする糸回しの例を示す。図3と同様な成型も行うことになるので、左右の脚部3L,3Rと襠部4とを編成するコース数の比率は、3:3:3となるような一筆書きの糸回しを行う。
【0038】
まず、最初のコースB1では、右側の脚部3Rの後側3RBの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB2では、右後側の脚部3RBの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB3では、前側の針床に編糸を回し、右側の脚部3Rの前側3RFの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB4では、右前側の脚部3RFの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB5では、後側の針床に編糸を回し、右側の脚部3Rの後側3RFおよび後側の襠部4Bの編地を連続して編成するために、編幅の左側の外端側から右側の内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB6では、後側の襠部4Bを編成するために、右側の内端側から左側の内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB7では、後側の襠部4Bおよび左後側の脚部3LBを連続して編成するために、編幅の左側の内端側から右側の外端側の方向へと編糸を給糸する。
【0039】
次のコースB8では、前側の針床に編糸を回し、左側の脚部3Lの前側3LFの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB9では、左前側の脚部3LFの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB10では、後側の針床に編糸を回し、左側の脚部3Lの後側3LBの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB11では、左後側の脚部3LBの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB12では、前側の針床に編糸を回し、前左側の脚部3LFおよび前側の襠部4Fの編地を連続して編成するために、編幅の右側の外端側から左側の内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB13では、前側の襠部4Fを編成するために、左側の内端側から右側の内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースB14では、前側の襠部4Fおよび右前側の脚部3RFを連続して編成するために、編幅の右側の内端側から左側の外端側の方向へと編糸を給糸する。
【0040】
図6は、図5の糸回しで編成したパンツ1の編成後の状態を示す。襠部4に接合する脚部3L,3Rの部分の筒状編地の編成コース数との比率を、1:1としているので、図4に示すようなアーチ5は形成されず、ゆとりを持った襠部4を形成することができる。
【0041】
図7は、図1のパンツ1を編成する際に、脚部3L,3Rの接合部分近傍で襠部4の編成を行いながら編地間の接合を行うための糸回しのさらに他の例を、図2と同様に示す。まず、最初のコースC1から9番目のコースC9までは、図2のコースA1からコースA9までの各コースとそれぞれ同様に行う。次のコースC10では、前側の針床に編糸を回し、左側の脚部3Lの前側3LFおよび前側の襠部4Fの編地を連続して編成するために、編幅の右側の外端側から左側の内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースC11では、前側の襠部4Fを編成するために、編幅の左側の内端部から右側の内端部の方向へと編糸を供給する。次のコースC12では、前側の襠部4Fおよび右前側の脚部3RFの編地を連ねて編成するために、編幅の右側の外端側から左側の外端側の方向へと編糸を給糸する。
【0042】
図8は、図7に示す糸回しとともに、前後の針床間での目移しやラッキングを併用して、左右の脚部3L,3Rを襠部4を介して接合していく過程を示す。脚部3を3コース編成する間に、襠部4は前側を3コース、後側を1コース編成する。この間に、左右の脚部3L,3Rを合計2目ずつ、編幅の内側に寄せるように成型する点は、図3と同様である。襠部4の前側4Fについては図6と同様なゆとりを持たせることができるので、メンズ用のパンツ1として好ましい場合もある。襠部4の後側4Bについては、 図4と同様な窪みを形成することができる。襠部4の前側4Fの方の比率を1:1よりも小さくし、後側4Bを1:1とすることもできる。
【0043】
図9は、図1のパンツ1を編成する際に、脚部3L,3Rの接合部分近傍で襠部4の編成を行いながら編地間の接合を行うための糸回しのさらに他の例を示す。糸回しについてのコースD1〜D10は、図2のコースA1〜A10とそれぞれ同様に行う。ただし、襠部4は、前側4Fよりも後側4Bの方が幅が広くなるように形成する。パンツ1の股部分などに前後のくりに違いを設けることができる。
【0044】
図10は、図9に示す糸回しとともに、前後の針床間での目移しやラッキングを併用して、左右の脚部3L,3Rを襠部4を介して接合していく過程を、図2と同様に示す。くりの違いは、前側の襠部4Fの幅W4Fよりも後側の襠部4Bの幅W4Bを大きく(W4F<W4B)することによって実現される。このようなくりの違いを除いて、糸回しを図3と同様に行って、前後の襠部4F,4Bの脚部3L,3Rに対するコース数の比率を、1:3にすることができる。糸回しを図5と同様に行えば、コース数の比率を1:1にすることもできる。
【0045】
図11は、本発明の実施の他の形態としての襠を有する筒状編地の編成方法で形成されるニット製品の一例であるセータ11での編地のレイアウトを示す。セータ11は、大略的に身頃12と袖部13とからなる。身頃12は一つの筒状編地として編成される。袖部13は、左右の袖部13L,13Rとして、それぞれ筒状に形成され、身頃12と接合し、1つの筒状編地となる。各袖部13L,13Rが身頃12に接合する部分には、襠部14が設けられる。左右の袖部13L,13R側から見れば、各袖部13L,13Rは、左右の襠部14L,14Rを挟んで身頃12にそれぞれ接合される。
【0046】
図11のセータ11を製造する場合、まず、接合する複数の筒状編地となる左右の袖部13L,13Rと、その中間の身頃12とを、下端側から接合部分近傍までそれぞれ編成する。各袖部13L,13Rは、前側部分13LF,13RFと後側部分13LB,13RBを幅の両側で連結しながら、それぞれ筒状に編成する。身頃12も、前側部分12Fと後側部分12Bとを幅の両側で連結しながら筒状に編成する。袖部13L,13Rの身頃12への接合部分近傍では左右の襠部14L,14Rとなる襠部14の編地の編出しも、図1の襠部4と同様にそれぞれ開始する。
【0047】
図12は、図11のセータ11を編成する際に、左右の袖部13L,13Rの身頃12への接合部分近傍で左右の襠部14L,14Rの編成を行いながら編地間の接合を行うための基本的な糸回しを、図2と同様に示す。図12(a)は、襠部14L,14Rと、袖部13L,13Rおよび身頃12とを編成するコース数の比率を、図2と同様に1:3とする場合について示す。図12(b)は、そのコース数の比率を、図5と同様に1:1とする場合について示す。なお、襠部14は、1×1リブ編みなどのコース方向に伸びやすい編地を編成することもできる。
【0048】
図12(a)に示すような1:3のコース数の比率の場合、まず、最初のコースE1では、右側の袖部13Rの後側13RBの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースE2では、右後側の袖部13RBの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースE3では、前側の針床に編糸を回し、右側の袖部13Rの前側13RFの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースE4では、右前側の袖部13RFの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースE5では、後側の針床に編糸を回し、右側の袖部13Rの後側13RB、右側の襠部14Rの後側14RBおよび後側の身頃12Bの編地を連続して編成するために、右側の袖部13Rの編幅の左側の外端側から身頃12の編幅の右側の外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースE6では、後側の身頃12Bを編成するために、身頃12の編幅の右側の外端側から左側の外端側に編糸を給糸する。次のコースE7では、身頃12の後側12B、左側の襠部14Lの後側14LBおよび左側の袖部13Lの後側13LBの編地を連続して編成するために、身頃12の編幅の左側の外端側から左側の袖部13Lの編幅の右側の外端側の方向へと編糸を供給する。
【0049】
次のコースE8では、前側の針床に編糸を回し、左側の袖部13Lの前側13LFの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースE9では、左側の袖部13Lの前側13LFの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を供給する。次のコースE10では、後側の針床に編糸を回し、左側の袖部13Lの後側13LBの編地を編成するために、編幅の外端側から内端側の方向へと編糸を供給する。次のコースE11では、左側の袖部13Lの後側13LBの編地を編成するために、編幅の内端側から外端側の方向へと編糸を供給する。次のコースE12では、前側の針床に編糸を回し、左側の袖部13Lの前側13LF、左側の襠部14Lの前側14LFおよび身頃12の前側12Fの編地を連続して編成するために、左側の袖部13Lの編幅の右側の外端側から身頃12の編幅の左側の外端側の方向へと編糸を供給する。次のコースE13では、前側の身頃12Fの編地を編成するために、編幅の左側の外端側から右側の外端側の方向へと編糸を給糸する。次のコースE14では、前側の身頃12F、右前側の襠部14RFおよび右前側の袖部13RFの編地を連続して編成するために、身頃12の編幅の右側の外端側から右側の袖部13Rの編幅の左側の外端側の方向へと編糸を給糸する。
【0050】
図12(b)に示すような1:1のコース数の比率の場合、まず、最初のコースF1から最後のコースF14まで、基本的な糸回しの方向は、図12(a)の最初のコースE1から最後のコースE14までとそれぞれ同様に行うことができる。ただし、コースF5は、コースE5よりも、左側の襠部14Lの後側14LBまで延長する。コースF6では、コースE6よりも先行して、左側の襠部14Lの後側14LBから開始し、右側の襠部14Rの後側14RBまで延長する。コースF7は、コースE7よりも先行して、右側の襠部14Rの後側14RBから開始する。
【0051】
またコースF12は、コースE12よりも、右側の襠部14Rの前側14RFまで延長する。コースF13は、コースE13よりも先行して、右側の襠部14Rの前側14RFから開始し、左側の襠部14Lの前側14LFまで延長する。コースF14は、コースE14よりも先行し、左側の襠部14Lの前側14LFから開始する。
【0052】
図13は、図12に示すような糸回しで接合部が編成されるセータ11の概略的な形状を示す。図13の(a),(b)は、それぞれ、図12の(a),(b)に対応する。図13(a)では、襠部14のコース数の比率を、身頃12および袖部13L,13Rに対して1:1よりも小さくしているので、各襠部14L,14Rは図4の襠部4に形成されるアーチ5と同様なアーチ15が形成されるように窪み、袖部13L,13Rと身頃12とが曲面で円滑に接合される。図13(b)では、図6と同様に、襠部14L,14Rに窪みは形成されず、ゆとりをもたせることができる。なお、図7と同様に、前後でコース数の比率を変えるような糸回しを行うこともできる。さらに、図9と同様に、前後でくり違いを設けることもできる。
【0053】
また、以上で説明している実施の各形態での筒状編地間の接合は、接合すべき複数の筒状編地と前後の襠編地とを、同時に編成しながら行うので、編糸の供給を一つの給糸口から行っても、筒状編地と前後の襠編地とを連続して形成することができる。
【0054】
図14は、本発明の実施のさらに他の形態としての襠を有する筒状編地の編成方法での襠の形成段階を示す。まず、図14(a)に示すように、編糸20を給糸口21から供給して、たとえば全体として反時計回り方向の引返し編みを行い、前後左右の襠部24LF,24LB,24RF,24RBを先に編成する。すなわち、筒状編地間の接合は、前後の襠部24F,24Bの襠編地を引返し編みにて先に編成して、その他の部分の編成を、針床の編針に各襠編地の接合部分を係止しておき、各襠編地の接合部分が係止されている編針を用いて、各筒状編地を編成しながら行う。図14(b)に示すように、各筒状編地への給糸は、前後左右の襠部14LF,14LR,14RF,14RBの編地によって区分される4つの区間に分けて、引返し編みに使用した給糸口21とは別の給糸口25,26,27,28から編糸をそれぞれ供給する。襠部14の襠編地と身頃12や袖部13の筒状編地とに異なる編糸を使用して編成することもできる。
【0055】
図15は、以上で説明している実施の各形態で編成される襠部4,14,24の形状を示す。図15(a)は、図5や図12(b)に示すように、襠部の3コースに対して筒状編地の3コースを対応させて接合する場合を示す。図15(b)は、図2や図12(a)に示すように、襠部の1コースに対して筒状編地の3コースを対応させて接合する場合を示す。この場合、襠部の中央部分が窪む曲面となる。図15(c)は、図7に示すように、襠部の前後で筒状編地とのコース数の比率を変える場合を示す。図15(d)は、図9に示すように、襠部の編幅に、前後でくり違いを設ける場合を示す。なお、図11に示すようなセータ11でも、左右の襠部14L,14Rの前後にくり違いを設けることができる。人体形状に合わせて、襠部14L,14Rも前側14LF,14RFの幅が後側14LB,14RBよりも大きくなるようにする方が好ましい。編み出し後、襠編地は、前襠編地と後襠編地とでそれぞれ編幅を減少させながら、大略的に菱形の形状となるように編成される。前襠編地と後襠編地とは一体的に形成され、境界部分には、後述する先行技術のような伏目を形成しないので、コース方向の伸びを充分に確保することができる。大略的に菱形の襠編地を形成しながら、筒状編地間を襠編地を介して接合するので、前後の襠編地と筒状編地との接合も円滑に行うことができ、接合部が伸びを阻害しないようにすることができる。
【0056】
図16は、以上で説明している実施の各形態で形成される襠部4,14,24の編目のウェール方向が上下方向となるように、(a)で示す。(b)には、図11のセータ11で、身頃12と袖13との間に形成される襠部14について、編目のウェール方向の関係を示す。(c)には、特許文献1の先行技術によって形成される襠部34での伏目35の方向を示す。(a)に示すように、実施の形態での襠部4,14,24は、編出しの部分4S,14S,24Sに、各コースの編目が編成される。(c)に示すように、先行技術の襠部34では、身頃12と袖部13との間に伏目35が形成される。この伏目35は、身頃12および袖部13のコース方向がウェール方向となるように形成される。編地はコース方向には伸びやすいけれども、ウェール方向には伸びにくいので、図16(b)に示すように、袖部13と身頃12との間を大きく開くような場合、襠部14であれば充分に広がることができる。特に、筒状編地が人体の上半身に着用される場合、伏目を形成しない襠編地は、筒状編地の袖と身頃との間に形成するので、セーターなどで、着用後に腕を充分に大きく上げることが可能となる。さらに、前述のいずれか1つの襠を有する筒状編地の編成方法は、人体などに着用し、腕や脚と胴体との間の大きな動きを許容して、良好な着用感が得られるようにすることができる編地を、無縫製で編成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施の一形態としての襠を有する筒状編地の編成方法で形成されるニット製品の一例であるパンツ1での編地のレイアウトを示す図である。
【図2】図1のパンツ1を編成する際に、脚部3L,3Rの接合部分近傍で襠部4の編成を行いながら編地間の接合を行うための基本的な糸回しを示す図である。
【図3】図2に示す糸回しとともに、前後の針床間での目移しやラッキングを併用して、左右の脚部3L,3Rを襠部4を介して接合していく過程を示す図である。
【図4】図1のパンツ1の編成後の状態を示す正面図である。
【図5】図1のパンツ1を編成する際に、襠部4の編地の編成コース数と、襠部4に接合する脚部3L,3Rの部分の筒状編地の編成コース数との比率を、1:1とする糸回しの例を示す図である。
【図6】図5の糸回しで編成したパンツ1の編成後の状態を示す正面図である。
【図7】1のパンツ1を編成する際に、脚部3L,3Rの接合部分近傍で襠部4の編成を行いながら編地間の接合を行うための糸回しのさらに他の例を示す図である。
【図8】図7に示す糸回しとともに、前後の針床間での目移しやラッキングを併用して、左右の脚部3L,3Rを襠部4を介して接合していく過程を示す図である。
【図9】図1のパンツ1を編成する際に、脚部3L,3Rの接合部分近傍で襠部4の編成を行いながら編地間の接合を行うための糸回しのさらに他の例を示す図である。
【図10】図9に示す糸回しとともに、前後の針床間での目移しやラッキングを併用して、左右の脚部3L,3Rを襠部4を介して接合していく過程を示す図である。
【図11】本発明の実施の他の形態としての襠を有する筒状編地の編成方法で形成されるニット製品の一例であるセータ11での編地のレイアウトを示す図である。
【図12】図11のセータ11を編成する際に、左右の袖部13L,13Rの身頃12への接合部分近傍で左右の襠部14L,14Rの編成を行いながら編地間の接合を行うための基本的な糸回しを示す図である。
【図13】図12に示すような糸回しで接合部が編成されるセータ11の概略的な形状を示す正面図である。
【図14】本発明の実施のさらに他の形態としての襠を有する筒状編地の編成方法での襠の形成段階を示す図である。
【図15】本発明の実施の各形態で編成される襠部4,14,24の形状を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態で形成される襠部4,14,24の編目の方向を、先行技術によって形成される襠部34の編目の方向と比較して示し、セータ11の身頃12と袖部13との間で襠部14が拡げられている状態を示す図である。
【図17】横編機によって編成される編地のコース方向とウェール方向とを示す図である。
【符号の説明】
【0058】
1 パンツ
2 胴部
3 脚部
4,14,24 襠部
5,15 アーチ
11 セータ
12 身頃
13 袖部
20 編糸
21,25,26,27,28 給糸口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後に少なくとも一対の対向する針床を備えて、前後の針床間の目移しとラッキングとが可能な横編機で、前後の針床でそれぞれ編成する編地を両端で連結しながら、接合部分には襠編地を形成して、襠を有する筒状編地を無縫製で編成する方法であって、
接合する複数の筒状編地を、先端から接合部分近傍までそれぞれ編成し、
接合部分近傍では襠編地の編出しも開始し、
襠編地を、前襠編地と後襠編地とでそれぞれ編幅を減少させながら、大略的に菱形の形状となるように編成し、
筒状編地間を襠編地を介して接合することを特徴とする襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項2】
前記襠編地の編成コース数と、襠編地に接合する部分の筒状編地の編成コース数との比率を、1:1よりも、襠編地側が小さくなるようにして、襠編地をアーチ状に窪ませることを特徴とする請求項1記載の襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項3】
前記比率は、前記前襠編地と前記後襠編地とで等しいことを特徴とする請求項2記載の襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項4】
前記比率は、前記前襠編地と前記後襠編地とで異なることを特徴とする請求項2記載の襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項5】
前記前襠編地と前記後襠編地とは、編出し部分の編幅が異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項6】
前記筒状編地間の接合は、接合すべき複数の筒状編地と前記前後の襠編地とを、同時に編成しながら行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項7】
前記筒状編地間の接合は、前記前後の襠編地を引返し編みにて先に編成して、前記針床の編針に各襠編地の接合部分を係止しておき、その他の部分は引返し編みとは異なる給糸口を用いて、各筒状編地を編成しながら行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項8】
前記筒状編地は人体の上半身に着用され、
前記襠編地は、筒状編地の袖と身頃との間に形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の襠を有する筒状編地の編成方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つに記載の襠を有する筒状編地の編成方法で製造されることを特徴とする編地。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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