説明

視野内表示付眼鏡装置

【課題】従来に比してより操作性、利便性に優れたディジタル方位表示の視野内表示付眼鏡装置を提供する。
【解決手段】表示装置70の回路基板72には、マイクロコンピュータ75が搭載されており、ENTキー78の短押しが検出されるようになっている。そして、ENTキー78の短押しが検出されると液晶表示ユニット71における方位データは、その時点の方位データに固定されて表示される固定表示状態とされる。同時に、液晶表示ユニット71の表示状態は、点灯駆動回路77を介してマイクロコンピュータ75により所定の点滅状態、または、バックライトユニット73が、方位データの変化をそのまま表示するリアルタイム表示状態における点灯色と異なる点灯色に切り換えられて、固定表示とリアルタイム表示との区別が容易にできるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景観や物体等の観察対象を拡大等して見るための、双眼鏡、単眼鏡等の望遠鏡や顕微鏡等(以下「双眼鏡等」と称する)に関し、特に、双眼鏡等の視野内に文字や図形等の情報を表示する機能を搭載した視野内表示付眼鏡装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、双眼鏡等にレーザ測距計を組み込んで観察対象までの距離を観測したり、電子コンパスやGPS(Global Positioning System)の受信機を組み込んで、双眼鏡等を向けている方向や現在の位置を測定したり、カメラを組み込んで観察対象等を撮像したりする技術が知られている。また、双眼鏡等に表示装置を組み込んで、得られた測定データや映像等の情報を視野内に表示する技術も知られており、このような表示装置としては、小型で消費電力が少なく、また高精細な画像が得られる等の理由により、液晶表示装置を用いてディジタル表示を行うようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特願2002−221670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような視野内にディジタル表示を可能とした双眼鏡等であっても、操作性や利便性等において必ずしも満足したものが提案されて実用に供されている訳ではなく、さらなる改良が望まれているのが現状である。例えば、観察対象の方位を示す角度を視野内に表示するようなものでは、観察対象の方位が表示された後に、手元の地図等に目を移した際に手ぶれ等によって方位がずれてしまい、正確な方位を得るために再度観察対象にパンニングする等の不便性を有していた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、より操作性、利便性に優れたディジタル方位表示機能を有する視野内表示付眼鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の視野内表示付眼鏡装置は、
観察対象を見るための対物光学系および接眼光学系と、
前記接眼光学系の視野内に、所定の情報を表示する情報表示手段とを、備えた視野内表示付眼鏡装置であって、
前記所定の情報を記憶する記憶手段と、
所定の設定スイッチが第1の設定状態にあることが検出された場合、前記情報表示手段における情報の表示を、前記所定の情報の取得に応じて逐次表示するリアルタイム表示状態とする一方、前記所定の設定スイッチが第2の設定状態にあることが検出された場合、前記情報表示手段における情報の表示を、前記記憶手段の記憶データを読み出して表示する固定表示状態とする表示制御手段と、
を具備してなることを特徴とするものである。
【0007】
また、前記所定の情報は前記視野内表示付眼鏡装置を向けている方位に関する方位角情報であり、この方位を検出して該方位角情報を出力する方位検出手段を備えてなるものとしても好適である。
【0008】
なお、前記情報表示手段が前記所定の情報の固定表示状態とされた場合に、前記情報表示手段に対して、当該所定の情報を点滅状態で表示せしめる点滅表示制御手段を設けた構成としてもよい。
【0009】
また、前記情報表示手段はバックライトを有してなり、
前記情報表示手段が前記固定表示状態にあるか、前記リアルタイム表示状態にあるかによって、前記バックライトを異なる色に点灯せしめる点灯色制御手段を有してなるものとしても好適である。
【0010】
さらに、前記表示制御手段は、前記情報表示手段を固定表示状態とする際、前記記憶手段へ前記所定の情報を記憶せしめるようにすると好適である。
【0011】
またさらに、前記記憶手段は、電力供給の有無に関わらず前記所定の情報の保存が可能に構成されてなり、
前記情報表示手段への電力供給の開始時からの所定時間の経過を検出し、該所定時間の経過が検出された際に、前記電力供給を強制的に断つ電力供給制御手段と、
前記電力供給の有無に関わらずデータの保存が可能な記憶手段と、
前記情報表示手段において所定の情報の固定表示がなされている場合に、前記電力供給制御手段において前記情報表示手段への電力供給の開始時からの前記所定時間の経過が検出された際に、前記電力供給制御手段により電力供給が断とされるに先だって、前記固定表示されている所定の情報を前記記憶手段へ記憶せしめる情報保存制御手段と、
前記情報表示手段へ電力供給が再開された際、前記記憶手段に直近の固定表示された所定の情報が保存されているか否かを判定し、保存された所定の情報がある場合に、当該所定の情報を前記情報表示手段において、所定時間の間、固定表示せしめる保存情報表示制御手段と、を具備してなる構成としても好適である。
【0012】
また、前記情報保存制御手段は、前記情報表示手段に前記所定の情報の固定表示がなされている際には、前記所定の設定スイッチが第1の設定状態とされたことを検出し、当該検出がなされた場合に、前記固定表示されている前記所定の情報を前記記憶手段へ記憶せしめる一方、
前記電力供給制御手段は、電力供給がなされている場合において、前記所定の設定スイッチが第1の設定状態とされたことを検出し、当該検出がなされた際には、電力供給を強制的に断つようにしても好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の視野内表示付眼鏡装置は、例えば、得られた方位データ等の所定の情報を、使用者の所望に応じて固定して表示できるようにしたので、観察対象を地図等で確認作業する場合等、得られた方位等を作業中失うことなく効率良く作業を行うことができ、操作性に優れ、極めて利便性の高い視野内表示付眼鏡装置を提供することができる。
【0014】
また、固定表示の際にその表示内容を点滅させ、または、リアルタイム表示と固定表示とでバックライトの点灯色が切り換えられるようにすることで、使用者がリアルタイム表示か固定表示かの識別を極めて容易に即座に行うことができるので、使用者の誤認識を確実に防止し、操作性、利便性の向上を図ることができる。
【0015】
さらに、オートパワーOFFが機能した際に、表示されていた方位データをその後も保持し、再度電源投入後に、その方位を再表示するようにしたので、従来と異なり、オートパワーOFFの作動による方位データの消失に起因する様々な不便さを解消することができ、また、方位の取り直し等の重複する作業の発生を回避でき、さらなる操作性、利便性の向上を図ることができる。しかも、消費電力の低減と使い勝手の両立を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施形態に係る視野内表示付眼鏡装置(以下「本実施形態装置」と称する)の構成を概略的に示す図、図2は図1に示す表示装置の構成を示す拡大図であり、図3は視野内の状態を概略的に例示する図である。
【0017】
図1に示すように本実施形態装置では、筐体10内において、互いに接合された2枚の対物レンズ21,22からなる対物光学系20と、2個の直角プリズム31,32からなる正立像形成手段としてのポロプリズム30と、対物光学系20の略結像面位置に配されたレチクル板41と、6枚の接眼レンズ51〜56からなる接眼光学系50と、非偏光を略直線偏光に変換する直線偏光変換フィルタ61とが、光軸Lに沿って観察対象側よりこの順序で配設されている。
【0018】
また、上述のポロプリズム30と接眼光学系50との間の光軸L外の位置には、情報表示手段としての表示装置70が配されている。なお、ポロプリズム30は、プリズム保持部材33を介して筐体10に保持されており、上述のレチクル板41および表示装置70は、レチクル鏡室部材42およびレチクル鏡室保持部材43を介して筐体10に保持されている。
【0019】
また、上述の接眼光学系50は、接眼レンズ鏡筒57を介して筐体10に保持されており、上述の直線偏光変換フィルタ61は、この接眼レンズ鏡筒57に取り付けられた接眼部材62によって、接眼光学系50の最も観察者寄りの位置に保持されている。なお、接眼部材62によって保持された直線偏光変換フィルタ61は、光軸Lを中心として回転させることが可能に構成されており、この回転により、その透過軸の方向を任意に変え得るようになっている。
【0020】
本実施形態装置は、双眼鏡タイプの眼鏡装置に本発明を適用してなるものであり、図1に示すのはその左鏡筒の構成である。そして、図示されていない右鏡筒の構成は、上述のレチクル板41および表示装置70を備えていない点を除けば、上述した左鏡筒の構成と基本的に同一である。
【0021】
表示装置70は、図2に示されたように液晶表示ユニット71と、この液晶表示ユニット71の背面側にスペーサ74A,74Bを介して配された回路基板72と、この回路基板72上に実装されたバックライトユニット73とを備えてなるものである。
【0022】
液晶ユニット71の表面側には、1/4波長板からなる円偏光変換フィルタ81と、所定の大きさに形成された開口部82aを有するマスク板82とが配設されている。なお、上述のレチクル板41は、円形の光学ガラス板の一部領域が切り欠かれた形状をなしており、表示装置70、円偏光変換フィルタ81、およびマスク板82は、この切り欠かれた領域に配されている。また、レチクル板41の図中右側の面は、十字線やこの十字線に刻まれた目盛り等のレチクル(図3に視野内の十字線像を示す)が形成されたレチクル面41aとなっており、マスク板82の図中右側の面は、このレチクル面41aと略面一となるように配されている。
【0023】
このような構成により、図3に示すように観察者の視野内(図中円内の領域)には、開口部82aから臨む表示装置70の表示画像を、円偏光変換フィルタ81を介して見ることができる情報表示領域91と、マスク板82により遮光されるため暗く見える非表示領域92と、観察対象の像を観察し得る観察領域93とが形成され、観察者は観察対象の拡大された像と共に、表示装置70により表示される文字や図形等の所定の情報を、視野内の一部すなわち観察領域93の外部において見ることが可能となっている。なお、本実施形態装置においては、詳細は後述するがコンパスを備えており、表示装置70には、方位情報がディジタル表示されるようになっている。
【0024】
そして、本実施形態装置においては、表示装置70からの表示光は、円偏光変換フィルタ81を透過する際に直線偏光から略円偏光に変換されて、直線偏光変換フィルタ61に到達する。このため、直線偏光変換フィルタ61の透過軸がどのような向きに設定されていても、直線偏光変換フィルタ61により表示光が大幅に減光されることがなく、表示装置70により視野内の一部領域に表示された情報を常に明るく見ることができるものとなっている。
【0025】
次に、表示装置70の動作制御を行うための電気回路部分の構成例について、図4を参照しつつ説明する。
【0026】
表示装置70は、先に述べたように、液晶表示ユニット71と、回路基板72と、バックライトユニット73とを備えており、回路基板72には、マイクロコンピュータ(CPU)75、コンパスIC76、および点灯駆動回路77等が設けられる他、図示されない他の回路、例えば、電源電圧の供給の制御を行うための回路等が配されたものとなっている。
【0027】
マイクロコンピュータ75は、公知・周知の構成を有してなるもので、後述するような表示に関する種々の動作制御やコンパスIC76からのデータに基づく方位角度の演算処理等が行われるようになっている。このマイクロコンピュータ75は、主電源95が接続されており、後述するENTキー78が所定の押下状態とされた際に、マイクロコンピュータ75や他の回路部分への電源電圧の供給が開始されるようになっている。また、マイクロコンピュータ75には、主電源95による電力供給が断たれた後も、各種データの保存のために記憶手段としての不揮発性メモリ(図4においては便宜的に「RAM」と表記)80が接続されている。この不揮発性メモリ80は、データの書込および読み出しが自在であって、しかも、主電源95からの電力供給が断たれてもデータの保持が可能なもので、具体的には、例えば、フラッシュメモリ等を用いることができる。
【0028】
なお、不揮発性メモリ80に替えて、通常の半導体メモリを用いるようにすると共に、このメモリに、バックアップ用の電源を接続する構成とし、主電源95からの電力供給が断たれてもデータの保持ができるような構成としてもよい。
【0029】
また、このマイクロコンピュータ75には、筐体10の適宜な箇所に設けられたENTキー(エンターキー)78およびMODEキー(モードキー)79が接続されており、特に、ENTキー78は、後述するようにその押下状態が検出され、電源電圧の供給や表示状態の制御等に供されるようになっている。なお、MODEキー79は、その押下状態によって、動作モードの変更等に用いられるものであるが、後述するマイクロコンピュータ75による表示装置70の第1乃至第4の動作制御例においては、必須のスイッチではない。
【0030】
コンパスIC76は、方位情報を生成するための回路が集積回路化されたものである。この種のICとしては、例えば、磁気センサを用いたもの等が知られている。より具体的には、例えば、感度の良好性や小型化容易性等の点で従来品に優り、近年、多く実用に供されているアモルファス材料のMI効果(Magneto-impedaEffect)を利用したコンパスIC等が好適である。
【0031】
コンパスIC76からの出力信号は、マイクロコンピュータ75に予め記憶されている方位データ算出処理のプログラムによって処理され、ディジタル方位データに変換されて点灯駆動回路77へ供給されることで、液晶表示ユニット71に検出された方位がディジタル表示されるようになっている。なお、方位データ算出処理プログラムは、一般に、コンパスIC76のメーカ等から提供されており、これを用いるのが好適である。
【0032】
点灯駆動回路(図4においては便宜的に「DRV」と表記)77は、マイクロコンピュータ75からのディジタル方位データを液晶表示ユニット71に表示するために必要な液晶表示ユニット71への駆動信号を出力すると共に、バックライトユニット73の点灯に必要な駆動信号を出力するようになっているものである。なお、バックライトユニット73は、図示されないバックライトとその点灯に必要な電子部品がユニット化されたものであるが、本実施形態装置においては、後述するようにマイクロコンピュータ75の制御によって、その点灯色が少なくとも2色で切り換え可能なものとなっている。
【0033】
次に、かかる構成において、マイクロコンピュータ75によって実行される表示装置70の動作制御の第1の実施例について、図5に示されたフローチャートを参照しつつ説明する。
【0034】
この第1の実施例は、液晶表示ユニット71の表示状態の切り換え機能を実現するもので、まず、ENTキー78が使用者によって長押しされた状態(第1の押下状態)にされると、“POWER ON ”の状態、すなわち、主電源95の電圧が、回路基板72、液晶表示ユニット71およびバックライトユニット73へ供給されることとなる(図5のステップS100,S102参照)。
【0035】
ここで、「長押し」、「短押し」の区別は、例えば、スイッチが押下されている時間の長短によって区別するのが好適である。より具体的には、マイクロコンピュータ75において検出されるスイッチの押下時間が、例えば、1秒以下の場合は、「短押し」と判定し、これを越える時間押下された場合は「長押し」と判定する等の基準が考えられるが、時間の設定は、特定の値に限定される必要はないことは勿論である。
【0036】
電力供給の開始と共に、コンパスIC76からの方位データがマイクロコンピュータ75に取り込まれて演算処理され、液晶表示ユニット71にディジタル表示するため、所定の信号形式で点灯駆動回路77へ出力される。そして、点灯駆動回路77は、マイクロコンピュータ75から入力された信号に基づいて、液晶表示ユニット71を駆動し、その結果、この時点の観察対象(図1参照)へ向けられている本実施形態装置の方位がリアルタイム表示されることとなる(図5のステップS104参照)。すなわち、リアルタイム表示は、本実施形態装置が方位方向でパンニングされるに従い時々刻々と変化する方位が液晶表示ユニット71にそのまま表示される表示状態である。
【0037】
次いで、マイクロコンピュータ75は、ENTキー78の押下を検出する状態となり(図5のステップS106参照)、ENTキー78が押下されたと判断されると、長押しされたか短押しされたかが判断され(図5のステップS108参照)、長押しされたと判定された場合には、回路基板72等への主電源95による電力供給が断(POWER OFF)とされ液晶表示ユニット71の表示機能が停止されることとなる(図5のステップS110参照)。一方、ENTキー78が短押しされた(第2の押下状態)と判断された場合には、液晶表示ユニット71における方位表示は、固定表示状態とされる(図5のステップS112参照)。すなわち、ENTキー78が短押しされると、このときの方位データがメモリ80(または、マイクロコンピュータ75内の所定の記憶領域)に記憶される。同時に、メモリ80からこの記憶された方位データがマイクロコンピュータ75によって読み出され、点灯駆動回路77を介して液晶表示ユニット71に表示された状態に保持され、たとえ本実施形態装置を方位方向でパンニングしてもENTキー78が短押しされた際に検出された方位が液晶表示ユニット71に継続表示された状態となる。
【0038】
なお、この動作制御例では、ステップS108でENTキー78が短押しされた際の方位データをメモリ80またはマイクロコンピュータ75内の所定の記憶領域に記憶すると共に、その記憶データを液晶表示ユニット71において固定表示するようにしたが、例えば、ENTキー78の短押しを複数回連続的に行うことで、それ以前にメモリ80またはマイクロコンピュータ75の所定の記憶領域に記憶された方位データを読み出して固定表示するようにしてもよい。この場合、例えば、メモリ80またはマイクロコンピュータ75の所定の記憶領域には、記憶時期の異なる複数の方位データが記憶できるようにし、一度に行われる短押しの連続回数に応じて読み出す方位データの記憶時期が異なるようにして固定表示するようにしてもよい。
【0039】
このような方位の固定表示機能は、例えば、観察対象の方位が表示された際に、使用者が本実施形態装置から手元の地図等へ目を移し、地図上で観察対象の位置の確認等を行うような場合に極めて便利である。すなわち、従来装置では、使用者の注意が地図へ注がれたことで、双眼鏡等を持った手がぶれたりすると方位がずれてしまい、正確な方位を得るために再度、双眼鏡等を観察対象へパンニングしなければならず、また、そのような不都合を回避するためには、双眼鏡等から目を離す際に方位を使用者が正確に記憶しておかなければならない等の不便さがあった。これに対して、本実施形態装置の場合、上述のような固定表示とすることで、地図等での観察対象の確認のためにたとえ本実施形態装置を観察対象からずらしても、観察対象の方位を失うことがなく、確認作業等を効率良く行える等の極めて利便性の高い機能が提供される。
【0040】
なお、方位の固定表示の際に、使用者が固定表示状態であるとの認識を容易とするため、その表示を点滅状態とするのが好ましい。より具体的には、例えば、図3に示された液晶表示ユニット71の表示例において、方位データ、すなわち、「230」の数値の全部または一部(一桁)を点滅状態とするとよい。また、方位データと数字以外の特定の文字を交互に表示させるようにしてもよい。例えば、図3の表示例において、「230」と「‐‐‐」とを交互に表示させるとよい。さらに、方位データと固定表示を意味するPの文字を交互に表示されるようにしても好適である。なお、点滅の仕方は、これらに限定されるものではないことは勿論であり、適宜、選定されるべきものである。
【0041】
そして、液晶表示ユニット71が固定表示状態とされた(図5のステップS112参照)後は、再び、ENTキー78の押下の有無を検出する状態となり(図5のステップS114参照)、ENTキー78が押下されたと判定されると、長押しされたか短押しされたかが判断されることとなる(図5のステップS116参照)。そして、ENTキー78が長押しされたと判定された場合には、先に説明したステップS110の処理へ進むこととなる一方、短押しされたと判定された場合には、リアルタイム表示状態に戻り(図5のステップS104参照)、以後、再びENTキー78の押下の有無を検出する状態となる(図5のステップS106参照)。なお、このような機能の実現に際しては、先に図4で説明した不揮発性メモリ80は必ずしも必須のものではない。
【0042】
上述したようなマイクロコンピュータ75による液晶表示ユニット71の表示状態の切り換え制御のため、マイクロコンピュータ75には、ソフト的に図6に示されたように表示制御手段501と、点滅表示制御手段502とが備えられたものと捉えることができる。
【0043】
すなわち、表示制御手段501は、前述したENTキー78が長押しされた際に、回路に対する電源電圧の供給を開始させると共に、液晶表示ユニット71の表示をリアルタイム表示状態とするため図5で説明したステップS100,S102,S104の処理を実行する一方、前述したENTキー78がリアルタイム表示状態において短押しされた際に、液晶表示ユニット71の表示を固定表示状態とするため図5で説明したステップS106,S108,S112の処理を実行するものである。また、点滅表示制御手段502は、液晶表示ユニット71において固定表示がなされた際に、その表示を点滅させる機能を果たすもので、図5においては、ステップS112の処理に包含されたものとしており、独立したステップとしての記述を省略している。
【0044】
次に、マイクロコンピュータ75によって実行される表示装置70の動作制御の第2の実施例について、図7に示されたフローチャートを参照しつつ説明する。なお、図5に示されたフローチャートにおける処理と同一の処理が行われるステップについては、図5と同一のステップ番号を付して、その詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
【0045】
この第2の実施例は、第1の実施例における液晶表示ユニット71の表示状態の切り換え機能に加えて、バックライトの点灯色の切り換え機能を実現するもので、ステップS100〜ステップS104までの処理は、図5で説明したと同一の処理が行われる。そして、液晶表示ユニット71がリアルタイム表示とされると同時に、バックライトユニット73における点灯色が予め設定された第1の点灯色とされる(図7のステップS105参照)。ここで、第1の点灯色は、特定の色に限定される必要はないが、本実施例では、例えば、赤色とされるようになっている。
【0046】
この後、ステップS106、S108の処理が行われて、液晶表示ユニット71が固定表示状態とされると、同時に、バックライトユニット73の点灯色は、第2の点灯色(例えば、青色)に切り換えられることとなる(図7のステップS113参照)。このように液晶表示ユニット71における方位の表示状態に応じて、バックライト色を切り換えることによって、使用者は、液晶表示ユニット71における表示がリアルタイム表示であるのか、固定表示であるのかを、即座に確実に認識でき、より利便性の向上が図られることとなる。
【0047】
上述したような液晶表示ユニット71の表示状態の切り換え制御およびバックライトの点灯色の切り換え制御のため、マイクロコンピュータ75には、ソフト的に図8に示されたように表示制御手段501と、点灯色制御手段503とが備えたものと捉えることができる。
【0048】
すなわち、リアルタイム表示制御手段501は、前述したENTキー78が長押しされた際に、回路に対する電源電圧の供給を開始させると共に、液晶表示ユニット71の表示をリアルタイム表示状態とするため図7のステップS100,S102,S104の処理を実行する一方、前述したENTキー78がリアルタイム表示状態において短押しされた際に、液晶表示ユニット71の表示を固定表示状態とするため図7のステップS106,S108,S112の処理を実行するものである。また、点灯色制御手段503は、バックライトユニット73の点灯色を切り換えるために図7で説明したステップS105,S113の処理を実行するものである。
【0049】
次に、マイクロコンピュータ75によって実行される表示装置70の動作制御の第3の実施例について、図9および図10に示されたフローチャートを参照しつつ説明する。
【0050】
この第3の実施例は、先に説明した液晶表示ユニット71の表示状態の切り換え機能およびバックライトの点灯色の切り換え機能に加えて、方位データ保持機能および保存方位データの再表示機能を実現するものである。
【0051】
まず、ENTキー78が使用者によって長押しされた状態にされると、“POWER ON ”の状態、すなわち、主電源95の電圧が、回路基板72、液晶表示ユニット71およびバックライトユニット73へ供給されることとなる(図9のステップS200,S202参照)。
【0052】
次いで、オートパワーOFFカウンタのカウントが開始される(図9のステップS204参照)。すなわち、この実施例では、電力供給が開始(POWER ON)された時点から所定時間経過すると自動的に電力供給を断つ機能(オートパワーOFF)が実現されるようになっており、そのため、“POWER ON”の時点からの経過時間がソフトウェア処理によって計数されることとなる。
【0053】
次いで、固定表示されているときにパワーオフ(電力供給断)された場合に記憶、保持される方位データが、不揮発性メモリ80に、保持されているか否かが判定される(図9のステップS206参照)。そして、不揮発性メモリ80に方位データ有りと判定された場合、その方位データがマイクロコンピュータ75に読み込まれて、液晶表示ユニット71に所定時間(例えば、5秒)の間、固定表示された後(図9のステップS208参照)、リアルタイム表示状態に移行する(図9のステップS210参照)。なお、ここで、固定表示、リアルタイム表示の意味は、先に図5を参照しつつ説明した第1の実施例と同一である。
【0054】
一方、ステップS206で、不揮発性メモリ80に方位データは保存されていないと判定された場合には、リアルタイム表示が行われることとなる(図9のステップS206,S210参照)。そして、バックライトユニット73における点灯色が予め設定された第1の点灯色とされる(図9のステップS212参照)。なお、ステップS212の処理は、図7のステップS105の処理と実質的には同一のものであるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0055】
上述のようにしてリアルタイム表示がなされた後、オートパワーOFFカウンタのカウント値が所定の値となったか否か、すなわち、所定の時間が経過したか否かが判定され(図9のステップS214参照)、所定の時間が経過したと判定された場合には、主電源95による各部への電力供給が断とされることとなる(図9のステップS220参照)。
【0056】
一方、ステップS214において、未だ所定時間が経過していないと判定された場合には、ENTキー78の押下の有無を検出する状態となり(図9のステップS216参照)、ENTキー78が押下されたと判定されると、長押しされたか短押しされたかが判断されることとなる(図9のステップS218参照)。
【0057】
そして、ENTキー78が長押しされたと判定された場合には、回路基板72等への主電源95による電力供給が断(POWER OFF)とされ液晶表示ユニット71の表示機能が停止されることとなる(図9のステップS220参照)。一方、ステップS218において、ENTキー78が短押しされたと判定された場合には、液晶表示ユニット71における方位表示は、固定表示状態とされる(図9のステップS222参照)と共に、バックライトユニット73の点灯色は、第2の点灯色(例えば、青色)に切り換えられることとなる(図9のステップS224参照)。
【0058】
次いで、オートパワーOFFカウンタのカウント値が所定の値となったか否か、すなわち、所定の時間が経過したか否かが判定され(図10のステップS226参照)、所定の時間が経過したと判定された場合には、この時点で固定表示されている方位が不揮発性メモリ80に記憶されると共に、主電源95による各部への電力供給が断とされることとなる(図10のステップS228参照)。
【0059】
一方、ステップS226において、未だ所定時間が経過していないと判定された場合には、ENTキー78の押下の有無を検出する状態となり(図10のステップS230参照)、ENTキー78が押下されたと判定されると、長押しされたか短押しされたかが判断されることとなる(図10のステップS232参照)。
【0060】
そして、ENTキー78が長押しされたと判定された場合には、先に説明したステップS228の処理が実行される一方、ENTキー78が短押しされたと判定された場合には、リアルタイム表示状態に戻り(図9のステップS210参照)、バックライトユニット73が第1の点灯色とされて(図9のステップS212参照)、オートパワーOFF機能の終了を検出する判定状態となる(図9のステップS212)。そして、オートパワーOFF機能の終了、すなわち、オートパワーOFFカウンタの計数値が所定値(所定時間)となったと判定されると、先に説明したステップS220の処理が実行されて液晶表示ユニット71における方位表示が終了されることとなる。
【0061】
このように、この第3の実施例においては、オートパワーOFFによって電力供給が強制的に断たれて方位表示が終了される場合、表示終了時の方位データを電力供給が断たれた後も保持し、その後、電源オンとされて、表示動作が再開された際に、直前の電源オフの際に固定表示されていた方位を所定時間、再表示するようにしてあるので、固定表示された方位を地図等で確認作業するような場合において非常に便利である。すなわち、例えば、従来のオートパワーOFF機能付きの双眼鏡等で、観察対象の方位表示を得た際に、その観察対象の方位等を地図で確認する場合、確認作業が長引いてオートパワーOFF機能が作用して電源オフとなると方位データは全て失われてしまうため、確認作業が完了していない場合等には、電源をオンとした後、再度、観察対象に双眼鏡等を向けて方位を合わせて表示をやり直させる必要があった。これに対して、本実施形態装置では、上述のような確認作業等の途中で、オートパワーOFF機能が作用しても、電源を再度オンとすると、直前の方位が再度表示されるため、観察対象に双眼鏡等を向けて方位を合わせて表示をやり直させる等の従来のような余分な作業を回避することができ、効率の良い確認作業ができる。
【0062】
上述したような方位データの保持制御や保存された固定表示データの再表示制御のため、マイクロコンピュータ75には、ソフト的に図11に示されたように、電力供給制御手段601と、情報保存制御手段602と、保存情報表示制御手段603とが備えられたものと捉えることができる。
【0063】
すなわち、電力供給制御手段601は、オートパワーOFFカウンタの計数値が所定値に達した場合やENTキー78が長押しされた場合に電力供給を断つために図9で説明したステプS214,S218,S220および図10で説明したステップS226,S232,S228の処理を実行するものである。また、情報保存制御手段602は、POWER OFF時に固定表示されている方位データの記憶、保存を行うために図10で説明したステップS228の処理を実行するものである。さらに、保存情報表示制御手段603は、POWER ON直後に、保存されている方位データがある場合に、それを所定時間、固定表示させるため図9で説明したステップS206,S208の処理を実行するものである。
【0064】
次に、マイクロコンピュータ75によって実行される表示装置70の動作制御の第4の実施例について、図12および図13に示されたフローチャートを参照しつつ説明する。なお、図9および図10に示されたフローチャートにおける処理と同一の処理が行われるステップについては、図9および図10と同一のステップ番号を付して、その詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
【0065】
この第4の実施例は、方位データ保持機能および保存方位データの再表示機能を実現する点は、先の第3の実施例と同様であるが、バックライトの点灯色の切り換え機能に替えて、固定表示の際に点滅表示を行うようにした点が先の第3の実施例と異なるものである。
【0066】
すなわち、この第4の実施例においては、ENTキー78の短押しによって液晶表示ユニット71における方位表示が固定表示状態とされると共に、先に図5のステップS112で述べたように予め設定された点滅状態とされるようになっている(図12のステップS222)。なお、他の処理については、先に図9および図10で説明したと基本的に同一であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略する。なお、この第4の実施例においては、マイクロコンピュータ75にソフト的に形成される機能手段は、先に図6および図11に示されたものと基本的に同一であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略する。
【0067】
なお、本発明の視野内表示付眼鏡装置としては、上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能である。例えば、設定スイッチの設定態様としては、押下スイッチの押下状態に限られるものではなく、スライドスイッチのスライド状態、あるいは回転スイッチの回転状態等とすることができる。また、情報表示手段に表示される所定の情報は、方位角情報に限られるものではなく、例えば俯角、高度、温度等の種々の情報とすることができる。
【0068】
なお、上記実施形態においては、方位が表示される液晶表示ユニット(LCD)71に、現在の表示がリアルタイム表示であるか固定表示であるかの識別表示を行うようになっているが、これに替え、方位を表示する液晶表示ユニット71とは異なる表示部を視野内に別途設けておいて、この表示部に上記識別表示がなされるように構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施形態に係る視野内表示付眼鏡装置の概略構成図
【図2】図1に示す表示装置の拡大図
【図3】視野内の状態を概略的に例示する図
【図4】表示装置の電気回路部分の一構成例を示す構成図
【図5】マイクロコンピュータによって実行される表示装置の動作制御の第1の実施例を示すフローチャート
【図6】図5に示された表示装置の動作制御を実行するためマイクロコンピュータにおいて実現される機能手段の構成を示すブロック図
【図7】マイクロコンピュータによって実行される表示装置の動作制御の第2の実施例を示すフローチャート
【図8】図7に示された表示装置の動作制御を実行するためマイクロコンピュータにおいて実現される機能手段の構成を示すブロック図
【図9】マイクロコンピュータによって実行される表示装置の動作制御の第3の実施例を示すフローチャート
【図10】図9に示されたマイクロコンピュータによって実行される表示装置の動作制御の続きを示すフローチャート
【図11】図9および図10に示された表示装置の動作制御を実行するためマイクロコンピュータにおいて実現される機能手段の構成を示すブロック図
【図12】マイクロコンピュータによって実行される表示装置の動作制御の第4の実施例を示すフローチャート
【図13】図12に示されたマイクロコンピュータによって実行される表示装置の動作制御の続きを示すフローチャート
【符号の説明】
【0070】
10 筐体
20 対物光学系
50 接眼光学系
57 接眼レンズ鏡筒
70 液晶表示装置
71 液晶表示ユニット
72 回路基板
73 バックライトユニット
75 マイクロコンピュータ
76 コンパスIC
77 点灯駆動回路
78 ENTキー
80 不揮発性メモリ
95 主電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象を見るための対物光学系および接眼光学系と、
前記接眼光学系の視野内に、所定の情報を表示する情報表示手段とを、備えた視野内表示付眼鏡装置であって、
前記所定の情報を記憶する記憶手段と、
所定の設定スイッチが第1の設定状態にあることが検出された場合、前記情報表示手段における情報の表示を、前記所定の情報の取得に応じて逐次表示するリアルタイム表示状態とする一方、前記所定の設定スイッチが第2の設定状態にあることが検出された場合、前記情報表示手段における情報の表示を、前記記憶手段の記憶データを読み出して表示する固定表示状態とする表示制御手段と、
を具備してなることを特徴とする視野内表示付眼鏡装置。
【請求項2】
前記所定の情報は前記観察対象の方位に関する方位角情報であり、この方位を検出して該方位角情報を出力する方位検出手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の視野内表示付眼鏡装置。
【請求項3】
前記情報表示手段が前記所定の情報の固定表示状態とされた場合に、前記情報表示手段に対して、当該所定の情報を点滅状態で表示せしめる点滅表示制御手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の視野内表示付眼鏡装置。
【請求項4】
前記情報表示手段はバックライトを有してなり、
前記情報表示手段が前記固定表示状態にあるか、前記リアルタイム表示状態にあるかによって、前記バックライトを異なる色に点灯せしめる点灯色制御手段を有してなることを特徴とする請求項1または2記載の視野内表示付眼鏡装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記情報表示手段を固定表示状態とする際、前記記憶手段へ前記所定の情報を記憶せしめることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載の視野内表示付眼鏡装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、電力供給の有無に関わらず前記所定の情報の保存が可能に構成されてなり、
前記情報表示手段への電力供給の開始時からの所定時間の経過を検出し、該所定時間の経過が検出された際に、前記電力供給を強制的に断つ電力供給制御手段と、
前記情報表示手段において所定の情報の固定表示がなされている場合に、前記電力供給制御手段において前記情報表示手段への電力供給の開始時からの前記所定時間の経過が検出された際に、前記電力供給制御手段により電力供給が断とされるに先だって、前記固定表示されている所定の情報を前記記憶手段へ記憶せしめる情報保存制御手段と、
前記情報表示手段へ電力供給が再開された際、前記記憶手段に直近の固定表示された所定の情報が保存されているか否かを判定し、保存された所定の情報がある場合に、当該所定の情報を前記情報表示手段において、所定時間の間、固定表示せしめる保存情報表示制御手段と、
を具備してなることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項記載の視野内表示付眼鏡装置。
【請求項7】
前記情報保存制御手段は、前記情報表示手段に前記所定の情報の固定表示がなされている場合において、前記所定の設定スイッチが第1の設定状態とされたことを検出し、当該検出がなされた際には、前記固定表示されている前記所定の情報を前記記憶手段へ記憶せしめる一方、
前記電力供給制御手段は、電力供給がなされている場合において、前記所定の設定スイッチが第1の設定状態とされたことを検出し、当該検出がなされた際には、電力供給を強制的に断つことを特徴とする請求項6記載の視野内表示付眼鏡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−208512(P2006−208512A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−17636(P2005−17636)
【出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】