説明

角形石詰篭

【課題】石詰篭の組み立てと共に補強用の張線を所定の位置に張設することができる、張線の張設が簡単な角形石詰篭を提供する。
【解決手段】底網板16と側網板17との間に張設する補強用の張線35を、上記底網板16及び側網板17の両方に対し、上記篭本体11の折り畳み時にも組み立て時にも該張線35の一部がこれらの底網板16及び側網板17に係合したまま非離脱状態を維持するように取り付け、該篭本体11の折り畳み時には、上記底網板16及び側網板17に係合したまま該側網板17と一緒に倒伏して非張設状態となり、該篭本体11の組み立て時には、上記側網板17の起立に追随して起立することにより斜めに張設された状態となるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に石を詰めて護岸工事や宅地造成工事等に使用する角形の石詰篭に関するものである。
【背景技術】
【0002】
護岸工事や道路工事等の各種工事に使用される角形石詰篭は、通常、菱形金網からなる矩形の底網板と前後及び左右の側網板とで箱形に組み立てられ、内部に栗石を詰めた状態で現場に設置される。この場合、空の石詰篭を工事現場に運搬して所定の場所に配置したあと、別途に搬入した栗石を充填するのが一般的であるが、最近では、栗石が保管されている場所で空の石詰篭に重機で栗石を機械的に詰めることにより、必要量の栗石が充填された栗石充填篭を予め形成し、この栗石充填篭をトラックで施工現場へ搬送して設置する方法も行われている。
【0003】
何れの場合においても、石詰篭は、充填した栗石の重量によって底面や側面が下方や側方に湾曲するなどの変形を生じないように形成されていることが必要であり、このため通常は、底網板と側網板との間に補強用の張線を斜めに張設するようにしている。例えば特許文献1には、法面保護工に使用されるふとん篭として、補強用の張線で側面網の変形を防止するようにしたものが開示されている。
【特許文献1】実公平7−28181号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来は、栗石の充填現場で石詰篭を組み立てる際に、別に用意した上記張線を、張設する場所を選択しながら、一端を底網板の列線に巻き付けて係止させると共に、他端を側網板の列線に巻き付けて係止させるといった方法で取り付けていたため、その取り付けに手間を要し、張線の数が多いときには時間もかかっていて。
【0005】
そこで本発明の目的は、石詰篭の組み立てと共に張線を所定の位置に張設することができる、張線の張設が簡単な角形石詰篭を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の角形石詰篭は、それぞれが菱形金網で矩形に形成された底網板と前後及び左右の側網板とからなる角形の篭本体、及び、上記底網板と少なくとも一つの側網板との間に斜めに張設される補強用の張線を有し、上記篭本体は、上記側網板が底網板に起倒自在なるように連結されていて、該側網板を底網板上に倒伏させることにより扁平状に折り畳み可能であると共に、該側網板を起立させることにより箱形に組み立て可能なるように構成され、上記張線は、上記底網板及び側網板の両方に対し、上記篭本体の折り畳み時にも組み立て時にも該張線がこれらの底網板及び側網板の一部に係合したまま非離脱状態を維持するように取り付けられていて、該篭本体の折り畳み時には、上記底網板及び側網板に係合したまま該側網板と一緒に倒伏して非張設状態となり、該篭本体の組み立て時には、上記側網板の起立に追随して起立することにより斜めに張設された状態となるように構成されていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明において好ましくは、上記張線が針金からなっていて、並列する一対の線条によって二重に形成され、これらの線条間に上記底網板及び/又は側網板の一部が相対的にスライド自在なるように挟持されていることである。
この場合、上記張線の基端部が底網板に回動自在に係止し、該張線の上記基端部を除くその他の部分が側網板に対してスライド自在であることが望ましい。
【0008】
本発明においては、上記張線の先端部に、該張線の張設時に上記側網板に係止する環状の係止部が形成され、また、上記一対の線条間にはスライド用空間が形成され、これらの係止部とスライド用空間とが連なっていて、係止部の空間幅がスライド用空間の空間幅より広く形成されている。
【0009】
また、本発明においては、上記張線が、両端部を上記底網板と側網板とに回動自在に係止され、中間部において屈伸自在であっても良い。
あるいは、上記張線が針金からなっていて、中間部に屈伸のためのヒンジ部を有するものであっても構わない。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、石詰篭の組み立てと同時に張線が自動的に所定の位置に張設されるので、該張線の張設が簡単で、その張設作業を改めて行う必要がない。しかも、該張線は、石詰篭を現場に輸送するために折り畳む際にも、折り畳んだ石詰篭を現場で組み立てる際にも、上記底網板及び側網板に係合したまま該側網板と一緒に倒伏したり起立したりするように取り付けられているため、石詰篭の取り扱いも容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は本発明に係る角形石詰篭10Aの第1実施形態を示す組立状態の斜視図、図6はこの石詰篭10Aを折り畳んだ状態の平面図であって、この石詰篭10Aは、図6のように折り畳んだ状態で栗石の充填現場や護岸工事あるいは宅地造成工事等の施工現場に運搬し、そこで図1のように組み立てて内部に栗石を充填するものである。
【0012】
上記石詰篭10Aは、菱形金網で矩形の箱形に形成された篭本体11と、この篭本体11の上面に必要に応じて取り付けられる菱形金網製の矩形の蓋網板12とで形成されている。
上記菱形金網は、図2又は図3にその一部が拡大されて示されているように、扁平螺旋状に折曲した複数の列線20を、その折曲部20aにおいて順次係合することにより構成されたもので、このような菱形金網の構成自体は周知のものである。
【0013】
上記篭本体11は、矩形の底網板16と、前後一対の矩形の側網板17,17と、左右一対の矩形の側網板18,18とで構成されている。このうち、底網板16と前後の側網板17,17とは、1枚の菱形金網によって一連に形成され、それらの境界部分に1本の枠線19が挿通されている。また、底網板16と左右の側網板18,18とは、互いに別々に形成され、底網板16における列線20の端部に形成した環20bと、側網板18の最下端に位置する列線20の折曲部20aとに、共通の枠線22を挿通することにより、これらの底網板16と側網板18とが相互に連結されている。更に、隣接する側網板17と18との側辺同士の連結は、それらの相対する枠線がスクリューストッパ23で連結されている。
上記篭本体11に蓋網板12を取り付ける場合は、該蓋網板12の枠線24と、上記側網板17及び18の上端の枠線17a及び18aとが、上述したスクリューストッパで連結される。
しかし、上記底網板16と前後の側網板17,17とは別々に形成し、互いの連結すべき端辺に位置する列線20の折曲部20aに共通の枠線を挿通することによって相互に連結しても良い。
【0014】
上記底網板16には、前後方向に延びる補強用の縦骨線26と、左右方向に延びる補強用の横骨線27とが、該底網板16の中央で交差するように取り付けられ、また、前後の側網板17,17には、上記底網板16の縦骨線26に連なる位置に、補強用の縦骨線28が該側網板17の高さ方向に取り付けられると共に、該側網板17の高さ方向の中央よりも上方の位置に、該側網板17の左右方向に延びる補強用の横骨線29が取り付けられている。
更に、左右の側網板18,18には、上記底網板16の横骨線27に連なる位置に、補強用の縦骨線30が該側網板18の高さ方向に取り付けられ、蓋網板12には、上記底網板16と同様に、その中央位置を前後方向及び左右方向に延びる補強用の縦骨線32と横骨線33とが取り付けられている。
【0015】
上記各骨線は、図2に側網板17の横骨線29で代表的に示すように、隣接する列線20,20の互いに係止し合う折曲部20a,20aの位置で、これらの折曲部20a,20a内に挿通させることにより、各網板に取り付けられている。
【0016】
また、上記篭本体11には、図1に示すように、底網板16と前側の側網板17及び後側の側網板17との間の複数箇所に、針金からなる補強用の張線35が斜めに張設されている。この張線35は、図4に示すように、1本の針金を2つに折曲することにより二重に形成したもので、並列して延びる一対の線条35a,35aを有し、該張線35の先端部と基端部とに、上記側網板17と底網板16とに係止する第1係止部35b及び第2係止部35cが形成されると共に、一対の線条35a,35a間に、上記側網板17の一部に対して相対的にスライド自在とするためのスライド用空間36が形成されている。この張線35は若干の弾性を有していて、上記スライド用空間36の空間幅が弾性的に変化できるようになっている。
【0017】
上記張線35の先端の第1係止部35bは、該張線35の張設時に上記側網板17に係止するもので、一対の線条35a,35aが連なる部分に環状に形成され、その内部空間は上記スライド用空間36に通じている。そして、この第1係止部35bが、図1及び図2に示すように、上記側網板17を横向きに横断する上記横骨線29上の位置で、この横骨線29が挿通する2つの列線20,20の折曲部20a,20aに係止している。従って、この張線35は、上記横骨線29と2つの列線20,20の折曲部20a,20aとに同時に係止していることになる。
なお、以下の説明においては、上記第1係止部35bが係止する側網板17の部分を「第1係止点38」と称することとする。
【0018】
上記第1係止部35bの空間幅は、上記スライド用空間36の空間幅より若干広く形成されていて、それらの境目の部分に形成される顎35dによって逆止効果が働くようになっている。即ち、図2に示すように、石詰篭10Aが組み立てられて上記張線35が張設状態となり、上記第1係止部35bが第1係止点38に係止しているとき、この第1係止点38が上記スライド用空間36内に移動するのが顎35dによって防止され、それによって該張線35の張設状態の緩みが防止されるようになっている。
【0019】
一方、上記張線35の基端側の第2係止部35cは、該張線35の基端部を底網板16に傾動自在に係止させるためのもので、上記一対の線条35a,35aの端部を折り返すことにより、制限された長さを持つ細長い環の形に形成され、この第2係止部35cが、図3に示すように、上記底網板16の中央部を横向きに延びる横骨線27上の位置で、該横骨線27が係止する2つの列線20,20の折曲部20a,20aに、これらの折曲部20aと横骨線29とをまとめて取り囲んだ状態に係止している。この基端側の第2係止部35cは、上記スライド用空間36とは隔離されている。
なお、以下の説明において、上記第2係止部35cが係止する底網板16の部分を、「第2係止点39」と称することとする。
【0020】
上記張線35は、底網板16と前側の側網板17との間、及び底網板16と後側の側網板17との間に、それぞれ2箇所ずつ取り付けられていて、該張線35の基端部が係止する底網板16上の第2係止点39と、先端部が係止する側網板17上の第1係止点38とは、石詰篭10Aの横方向のほぼ同じ位置である。
しかし、上記張線35を張設する場所は、石詰篭10Aの横方向における中央の1箇所であっても、あるいは3箇所以上であっても良く、また、底網板16と前後何れかの一方の側網板17との間だけであっても良い。
【0021】
上記構成を有する石詰篭10Aは、図1の組立状態から前後の側網板17,17と左右の側網板18,18とを連結するスクリューストッパ23が取り外された状態で、図6に示すように、上記各側網板17,18を底網板16の上に倒伏させることにより扁平状に折り畳んだ状態にされ、その状態で栗石の充填現場や護岸工事あるいは宅地造成工事等の施工現場に運搬される。
その折り畳みの際、各張線35は、図5に中間の折り畳み状態を示すように、側網板17の傾倒に伴い、基端側の第2係止部35cが係止している底網板16の第2係止点39を中心に回動し、先端側を該側網板17から次第に外部に露出させながら、該側網板17上に折り重なるように傾倒していく。
【0022】
このとき、上記側網板17の第1係止点38は、張線35の傾倒と共に第1係止部35bからスライド用空間36内に移動し、該スライド用空間36内を張線35の基端部側に向けて相対的にスライドする。換言すれば、上記張線35は、図7に示すように、一対の線条35a,35a間に上記第1係止点38における横骨線29と折曲部20a,20aとを挟持したまま、これらの横骨線29と折曲部20a,20aとにガイドされながら図6の状態に倒伏し、非張設状態となる。
【0023】
従って、上記張線35は、傾倒動作中においても倒伏後においても、常に側網板17の一部である上記第1係止点38に係止したままの状態を維持し、該側網板17から離脱することがない。もちろん底網板16に対しても第2係止点39に係止したままである。
なお、倒伏した張線35の先端部は、底網板16の上面領域から側方に若干延出することになる。
【0024】
また、折り畳んだ石詰篭10Aを組み立てるときは、上記折り畳む場合とは逆の操作を行えば良い。その際、上記張線35は、上記側網板17の起立と共に該側網板17に引き上げられて徐々に立ち上がっていき、図5に示す中間の起立状態を経て、図1のように斜めに張設された状態となる。このとき、上記側網板17の第1係止点38は、上記張線35のスライド用空間36内を該張線35の先端側に向けて相対的にスライドし、上記第1係止部35bに係止して該張線35を張設状態にさせる。そのあと、前後の側網板17,17と左右の側網板18,18とをスクリューストッパ23で連結することにより、石詰篭10Aが組み立てられる。
【0025】
そして、この石詰篭10Aを組み立てる場合においても、上記張線35は、その起立動作中も起立後の張設状態においても、常に側網板17の第1係止点38に対して係止した状態を維持し、該側網板17から離脱することはない。もちろん底網板16に対しても第2係止点39に係止したままである。
【0026】
従って、上記石詰篭10Aにおいては、その組み立てと同時に張線35が自動的に所定の位置に張設されるので、該張線35の張設が簡単で、その張設作業を改めて行う必要がないという利点がある。しかも、上記張線35は、上記底網板16及び側網板17の両方に対し、上記篭本体11の折り畳み時にも組み立て時にも該張線35の一部がこれらの底網板16及び側網板17の一部に係合したまま非離脱状態を維持するように取り付けられているから、石詰篭10Aの取り扱いも容易である。
【0027】
図8及び図9には、本発明に係る角形石詰篭の第2実施形態が示されている。この第2実施形態の石詰篭10Bが上記第1実施形態の石詰篭10Aと相違する点は、張線35の基端側の第2係止部35cが係止する底網板16上の第2係止点39の位置と、該張線35の先端側の第1係止部35bが係止する側網板17上の第1係止点38の位置とが、石詰篭10Bの横方向の互いに正対する位置ではなく、互いに異なる位置を占めているという点である。図示の例では、底網板16上の第2係止点39に対し、側網板17上の第1係止点38が、石詰篭10Bの中央側に寄っている。
【0028】
このため、この石詰篭10Bを図9のように折り畳んだ場合、上記張線35が斜めに倒伏するため、該張線35の先端が底網板16の上面領域から側方に延出する度合いが、上記第1実施形態の場合よりは軽減されることとなる。なお、上記両係止点38及び39の位置次第では、該張線35の先端が底網板16から完全に延出しないようにすることも可能である。
この場合、図9に示すように、隣接する2つの張線35,35を、それらの先端部が互いに接近する方向に倒伏するようにしておけば、それらの先端部同士を針金で結束することにより、折り畳んだ石詰篭の梱包が容易になる。
【0029】
なお、この第2実施形態における上述したこと以外の構成については、第1実施形態と実質的に同じであるため、主要な同一構成部分に第1実施形態と同じ符号を付してその説明は省略する。
【0030】
上記各実施形態においては、上記張線35の基端側の第2係止部35cはスライド用空間36と隔離されていて、底網板16に対してこの第2係止部35cの内部空間の範囲でしか変位できないが、この第2係止部35cを、先端部側の第1係止部35bと同様にスライド用空間36に連通させても良い。これにより該張線35は、このスライド用空間36によって底網板16に対しても側網板17に対してもスライド自在となる。
【0031】
また、上記張線35は、上述したように側網板17及び底網板16に対してスライド自在とすることなく、両端部を上記側網板17の第1係止点38と底網板16の第2係止点39とに回動自在に係止させ、中間部において屈伸自在であるように構成することもできる。この場合に該張線35は、合成樹脂製の紐のような柔軟性素材によって形成される。張線35をこのように構成することにより、石詰篭の折り畳みの際に該張線35が折れ曲がり、底網板16と側網板17との間に挟まれた状態で倒伏することになる。
【0032】
あるいは、張線35を図10に示すように構成することもできる。この張線35は、2本の針金製の線条35Aを環35Bで連結することにより、中央にこれらの環35Bからなる折曲自在のヒンジ部35Cを形成したもので、張線35の両端部に底網板16と側網板17とに回動自在に係止させるための係止部35Dを有している。この張線35においても、上記柔軟性素材から張線の場合と同様に、石詰篭の折り畳みの際に該張線35がヒンジ部35Cにおいて折れ曲がり、底網板16と側網板17との間に挟まれた状態で倒伏することになる。
【0033】
また、上記各実施形態においては、上記張線35を底網板16と前後の側網板17,17との間に張設する例が示されているが、この張線35は、このように底網板16と前後の側網板17,17との間に張設する代わりに、あるいはそれに加えて、底網板16と左右の側網板18,18の一方又は両方との間に張設しても良い。
更に、上記張線35の両端が係止する底網板16及び側網板17,18の係止点には、必ずしも骨線が挿通されていなくても良く、それは列線20の折曲部20aだけで形成されていても構わない。しかし、この係止点を側網板17,18の上端部に設定する場合には、この上端部に取り付けられた枠線上の位置に設定することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る角形石詰篭の第1実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の側網板の要部を拡大して示す要部拡大図である。
【図3】図1の底網板の要部を拡大して示す要部拡大図である。
【図4】張線の平面図である。
【図5】石詰篭の中間の折り畳み状態を示す側断面図である。
【図6】図1の石詰篭の折り畳み状態を示す平面図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【図8】本発明に係る角形石詰篭の第2実施形態を示す分解斜視図である。
【図9】図8の石詰篭の折り畳み状態を示す平面図である。
【図10】張線の異なる例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0035】
10A,10B 石詰篭
11 篭本体
16 底網板
17 前後の側網板
18 左右の側網板
35 張線
35a 線条
35b,35c 係止部
35C ヒンジ部
36 スライド用空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが菱形金網で矩形に形成された底網板と前後及び左右の側網板とからなる角形の篭本体、及び、上記底網板と少なくとも一つの側網板との間に斜めに張設される補強用の張線を有し、
上記篭本体は、上記側網板が底網板に起倒自在なるように連結されていて、該側網板を底網板上に倒伏させることにより扁平状に折り畳み可能であると共に、該側網板を起立させることにより箱形に組み立て可能なるように構成され、
上記張線は、上記底網板及び側網板の両方に対し、上記篭本体の折り畳み時にも組み立て時にも該張線がこれらの底網板及び側網板の一部に係合したまま非離脱状態を維持するように取り付けられていて、該篭本体の折り畳み時には、上記底網板及び側網板に係合したまま該側網板と一緒に倒伏して非張設状態となり、該篭本体の組み立て時には、上記側網板の起立に追随して起立することにより斜めに張設された状態となるように構成されていることを特徴とする角形石詰篭。
【請求項2】
上記張線が針金からなっていて、並列する一対の線条によって二重に形成され、これらの線条間に上記底網板及び/又は側網板の一部が相対的にスライド自在なるように挟持されていることを特徴とする請求項1に記載の角形石詰篭。
【請求項3】
上記張線の基端部が底網板に回動自在に係止し、該張線の上記基端部を除くその他の部分が側網板に対してスライド自在であることを特徴とする請求項2に記載の角形石詰篭。
【請求項4】
上記張線の先端部には、該張線の張設時に上記側網板に係止する環状の係止部が形成され、また、上記一対の線条間にはスライド用空間が形成され、これらの係止部とスライド用空間とが連なっていて、係止部の空間幅がスライド用空間の空間幅より広いことを特徴とする請求項3に記載の角形石詰篭。
【請求項5】
上記張線が、両端部を上記底網板と側網板とに回動自在に係止され、中間部において屈伸自在であることを特徴とする請求項1に記載の角形石詰篭。
【請求項6】
上記張線が針金からなっていて、中間部に屈伸のためのヒンジ部を有することを特徴とする請求項5に記載の角形石詰篭。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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