説明

記録媒体装置、コンテンツ利用システム及び記録媒体装置の制御方法

【課題】従来のメモリカードにおいては、コンテンツ等のデータの読み出し処理の負荷が非常に高くなっていた。
【解決手段】コンテンツを格納するコンテンツ格納部107と、時刻を計測する時計機能部101と、コンテンツの利用期限を定める視聴期限情報を格納する視聴期限情報格納部104と、所定の場合に時計機能部101から時刻を読み出し、読み出した時刻と視聴期限情報の内容とを比較し、視聴期限情報の内容が、読み出された時刻を越えている場合には、視聴期限情報の外部への読み出しを禁止する制御を行うカード制御部112とを備えた、メモリカード100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用制限のあるコンテンツを格納する記録媒体装置、コンテンツ利用システム及び記録媒体装置の制御方法等に関し、例えば、視聴期限のある映像や音声コンテンツをネットワーク経由でダウンロードした端末から、当該コンテンツを端末外部に書き出し、ポータブル端末で再生可能な蓄積メモリとしての記録媒体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの発達により、映画や音楽等をダウンロードして再生する技術が一般化しつつある。映画や音楽等のコンテンツ配信を行うサーバから、PC、AV機器、携帯電話やその他ポータブル機器にネットワーク経由でコンテンツをダウンロードするサービスが多く提供されている。
【0003】
この様なコンテンツ配信サービスにDRM技術を適用することにより、視聴期限を限って視聴を許可する、コンテンツのレンタルシステムを実現することができた。また、これらのダウンロードコンテンツを、フラッシュメモリなどの外部蓄積メモリカードを用いて受信機からポータブル視聴端末に持ち出し、宅外で楽しむことも可能となった。
【0004】
この種のコンテンツ利用方法としては例えば、特許文献1に記載されているようなものがあった。
【0005】
図5は、従来のメモリカードの構成を示した図である。
【0006】
メモリカード400には、PC、AV機器、携帯電話その他ポータブル機器等の外部機器とのデータの授受を制御するカード制御部112があり、メモリカード400内のデータは全てこのカード制御部112を介して入出力される。
【0007】
コンテンツ格納部107は、上記データの一つである映像・音声コンテンツを格納する領域で、メモリカード400の容量の大部分を占め、カード制御部112を介して外部機器からデータの読み書きが可能である。機器認証部109は、メモリカード400と外部機器との間で相互認証を行うためのブロックであり、後述するメモリカード400内のセキュアデータ格納部108に対するデータの読み書きは、この機器認証ブロックによる相互認証が完了した外部機器によってのみ可能となる。
【0008】
セキュアデータ格納部108には、時計機能部101、コンテンツ鍵格納部103、視聴期限情報格納部104がある。これらの領域へのデータの読み書きは、機器認証部109との間で相互認証を完了した外部機器によってのみ可能なため、不正なデータアクセスは排除されている。
【0009】
時計機能部101は、外部機器から書き込まれた時刻情報を初期値として時刻をカウントし、機器認証部109からの読み出し要求に応じて、保持している時刻を読み出すことができるクロックデバイス、すなわち時計である。コンテンツ鍵格納部103は、コンテンツ格納部107に格納された暗号化コンテンツ(図示せず)の暗号化に用いられた鍵、すなわちコンテンツ鍵を外部機器が書き込む領域である。
【0010】
視聴期限情報格納部104は、コンテンツ格納部107に格納された暗号化コンテンツの視聴期限を格納する領域で、外部機器は、暗号化コンテンツおよびコンテンツ鍵を書き込む際に、同時に視聴期限情報をここに書き込む 。
【0011】
カード証明書格納部105は、機器認証部109が外部機器との間で相互認証を行う際に用いられるDRMの証明書であり、機器1台ごとに固有なカードID106を内包している。
【0012】
図6は、従来の配信コンテンツ受信端末500の構成図である。
【0013】
配信コンテンツ受信端末500は、有線または無線による機器I/F制御部211を介してメモリカード400との間でデータの読み書きを行う端末である。また、カード認証部210はメモリカード400との間で相互認証を行うための機能ブロックである。耐改変時刻供給部212は、配信コンテンツ受信端末500が、DRMサーバ(図示せず)から、例えばネットワークを介して取得した、信頼できる時刻情報を保持しておくブロックである。
【0014】
機器証明書203は、メモリカード400との間の相互認証に用いられる証明書で、機器1台ごとに異なる固有の機器ID204を内包している。配信コンテンツ受信端末500にはコンテンツおよびコンテンツの付随情報を蓄積するためのHDD205がある。
【0015】
HDD205に蓄積するコンテンツのひとつひとつは、以下の3つのデータ群から構成される。1つ目は、コンテンツサーバ(図示せず)から、例えばネットワークを介して受信した暗号化コンテンツ208であり、2つ目は、DRMサーバ(図示せず)から、例えばネットワークを介して取得した、暗号化コンテンツ208を復号するためのコンテンツ鍵206であり、3つ目は、暗号化コンテンツ208を視聴してよい期限をあらわす視聴期限207である。
【0016】
暗号化コンテンツ208はコンテンツ鍵206で暗号化されており、この暗号化されたままの形態で機器I/F制御部211を介してメモリカード400へと書き出される。コンテンツ鍵206および視聴期限207は、暗号化コンテンツ208を正しく復号・視聴するための情報であり、暗号化コンテンツ208の内容の漏洩・改竄を防ぐ必要があるため、メモリカード400との間の読み書きの際には、コンテンツ鍵206および視聴期限207の内容をも暗号化して保護する必要がある。具体的には、これらのデータを機器I/F制御部211を介してメモリカード400に読み書きする際には、カード認証部210を通じて暗号化されたデータとして読み書きする。
【0017】
図8はモバイル端末300の構成図である。コンテンツ受信端末500において暗号化コンテンツ208およびその付随データ群を書き込まれたメモリカード400は、モバイル端末300の機器I/F制御部309を介してモバイル端末300に接続される。
【0018】
カード認証部306は、機器I/F制御部309を介してメモリカード400との間で相互認証を行い、正常に認証が行われた場合にのみメモリカード400のセキュアデータ格納部108にアクセスすることができる。
【0019】
機器証明書304および機器ID305は、配信コンテンツ受信端末500が有する機器証明書203および機器ID204とそれぞれ同じ目的・機能をもつデータである。時計機能部301は、メモリカード400の時計機能部101から読み出した時刻データを保持しておくブロックである。視聴期限情報格納部302は、視聴期限情報格納部104から読み出した視聴期限を保持しておくブロックである。
【0020】
コンテンツ鍵格納部303は、コンテンツ鍵格納部103から読み出したコンテンツ鍵を格納しておくブロックである。
【0021】
以上のような構成を有するモバイル端末300は、視聴期限情報を用いることによりメモリカード400から読み出されるコンテンツの視聴を管理している。以下、説明を行う。
【0022】
モバイル端末300はユーザ操作(図示せず)によってメモリカード400内のコンテンツを視聴しようとする際には、まずメモリカード400との間で相互認証を実行し、正常に相互認証が完了したのちに、メモリカード400から時刻情報、視聴期限情報、およびコンテンツ鍵を読み出して、それぞれを時計機能部301、視聴期限情報格納部302およびコンテンツ鍵格納部303に格納する。
【0023】
しかるのち、モバイル端末300は、機器I/F制御部309を介してメモリカード400のコンテンツ格納部107内から暗号化コンテンツ208を読み出す。読み出された暗号化コンテンツ208は、復号部307において復号され、デコーダ311にて映像・音声情報に戻され、映像音声出力部312に出力される。この際に復号部307は、視聴期限検証部308からの検証情報を確認し、検証結果が正常な場合にのみ復号作業を実施する。
【0024】
視聴期限検証部308は、視聴期限情報格納部302に格納されている視聴期限情報を逐次読み出し、時計機能部301から読み出した時刻情報と比較することにより、視聴期限が有効な状態かどうかを検証し、その検証結果を出力する。ここで仮に、時計機能部301から読み出した時刻情報と比して視聴期限情報が既に無効になっている場合(読み出された時刻情報が視聴期限情報に記述された時刻を過ぎてしまっている)には、視聴期限検証部308は復号部307に対して検証結果が正常でないことを出力する。その結果復号部307は暗号化コンテンツ208の復号を中止するため、結果として視聴期限が無効になると映像音声出力部312は処理すべきデータ入力が無くなり、出力を停止する。
【0025】
次に、メモリカード400の側においても視聴期限情報は逐次参照され、データ読み出しの管理に用いられる。以下、図7を参照して説明する。ここで図7は、メモリカード400におけるカード制御部112が、モバイル端末300等の外部機器からのデータ読み出し要求を受取った際の読み出しアルゴリズムを示したフローチャートである。
【0026】
カード制御部112は外部機器からカード内データの読み出し要求を受けると、まず、ステップ601において、その外部機器との間で相互認証を実行し、外部機器が不正な機器で無いことを確認する(ステップ602)。
【0027】
相互認証の結果が失敗であった場合には、データの読み出し要求を行った外部機器が不正な機器であるとみなし、読み出し要求を拒否する(ステップ603)。
【0028】
外部機器が正しい機器であった場合には、カード制御部112は、時計機能部101および視聴期限情報格納部104からそれぞれ時刻情報と視聴期限情報とを読み出し、両者を比較する(ステップ604、605)。このときクロックデバイスである時計機能部101からの時刻情報の読み出しはデバイスドライバを介して行われる。
【0029】
この比較の結果、コンテンツの視聴期限が既に超過してしまっている、すなわち読み出された時刻情報が、視聴期限情報に記述された時刻を越えていると判断(ステップ606)した場合には、外部機器からの読み出し要求に応じることはできないので、読み出し要求を拒否する(ステップ603)。一方、ステップ606の比較において視聴期限がまだ超過していないことが確認されると、カード制御部112は、外部機器により要求されたアドレスのデータを読み出す(ステップ607)。
【0030】
読み出し要求のあったデータがセキュアデータ格納部108に属するデータか否かは、その読み出し要求のアドレス(図示せず)で判別される(ステップ608)。
【0031】
読み出したデータがセキュアデータ格納部108に属するデータである場合には、読み出したデータを暗号化し(ステップ609)、逆にセキュアデータ格納部108に属さないデータの場合には暗号化を行わずにカード制御部112からデータを送出する(ステップ610)。
【0032】
データ送出後は、外部機器からの読み出し要求に応じたデータの読み出し処理が完了したかどうかを判定する(ステップ611)。
【0033】
ステップ611において、外部機器からのデータ読み出し要求が全て処理し終えたと判定した場合には、読み出し処理は完了となるが、未処理のデータが残っている場合にはステップ604に戻って未処理の残りデータを継続処理し、未処理データがなくなるまでこのステップ604からステップ611の処理を繰り返す。仮にこの繰り返しの間に時間が経過し、ステップ606の期限判定処理の結果がNGとなった場合には、未処理データが残っている場合であっても、ステップ603に進んでデータの読み出し処理は終了となる。
【0034】
以上のように、従来のメモリカード400及びモバイル端末300においては、データの授受を行う双方において視聴期限情報を参照することによってデータの読み出し及びそのデコードを管理し、コンテンツの管理を実現している。
【特許文献1】特開2006−338583号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0035】
しかしながら上記従来のメモリカード400においては、以下のような課題があった。すなわち、上記ステップ604、605に示すように、メモリカード400側のデータ読み出し処理は、カード制御部112が時計機能部101および視聴期限情報格納部104からそれぞれ時刻情報と視聴期限情報とを読み出し、視聴期限情報に記述された視聴期限が超過していないことを確認するために、両者を比較することにより行われるが、比較処理に際してクロックデバイスである時計機能部101からの時刻の読み出しはデバイスドライバを介した動作であり、処理負荷が高い動作である。
【0036】
又、時刻情報と視聴期限情報との比較はデータの読み出し単位毎に行われる。データの読み出し単位は一般に2048バイト程度であるため、データ全体の読み出し処理全体における比較処理の頻度は高くなっている。
【0037】
このように、従来のメモリカード400においては、コンテンツ等のデータの読み出し処理の負荷が非常に高いという課題があった。
【0038】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、データの読み出し処理の負荷を低く抑えることを可能とする記録媒体装置、コンテンツ利用システム及び記録媒体装置の制御方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0039】
上記の目的を達成するために、第1の本発明は、コンテンツを格納するコンテンツ格納部と、
時刻を計測する時計機能部と、
前記コンテンツの利用期限を定める利用期限情報を格納する利用期限情報格納部と、
所定の場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出し、読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較し、前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の外部への読み出しを禁止する制御を行う制御部とを備えた、記録媒体装置である。
【0040】
又、第2の本発明は、前記所定の場合とは前記コンテンツを利用する端末機器から前記利用期限情報を要求された場合であり、
前記外部とは前記端末機器である、第1の本発明の記録媒体装置である。
【0041】
又、第3の本発明は、前記制御部は、前記端末機器から前記コンテンツを要求された場合、前記コンテンツ格納部に格納された前記コンテンツを前記端末機器に対して無条件に読み出す制御を行う、第2の本発明の記録媒体装置である。
【0042】
又、第4の本発明は、前記コンテンツはAVコンテンツであり、
前記利用期限は前記AVコンテンツの視聴期限である、第1の本発明の記録媒体装置である。
【0043】
又、第5の本発明は、前記コンテンツの再生を許諾する前記端末機器の機器識別子を格納する再生許諾機器識別子格納部を備え、
前記制御部は、前記端末機器からその機器識別子を取得し、取得した前記機器識別子が前記再生許諾機器識別子格納部に格納された機器識別子と一致しない場合には、前記端末機器からの前記利用期限情報の要求を拒否する制御を行う、第1の本発明の記録媒体装置である。
【0044】
又、第6の本発明は、前記コンテンツと前記記録媒体装置自身を関連付けた再生許諾カード識別子を格納する再生許諾カード識別子格納部を備え、
前記制御部は、前記コンテンツ格納部に格納された前記コンテンツに関連付けられた再生許諾カード識別子が、前記再生許諾カード識別子格納部に格納された再生許諾カード識別子と一致しない場合には、前記端末機器からの前記利用期限情報の要求を拒否する制御を行う、第1の本発明の記録媒体装置である。
【0045】
又、第7の本発明は、コンテンツを格納するコンテンツ格納部と、時刻を計測する時計機能部と、前記コンテンツの利用期限を定める利用期限情報を格納する利用期限情報格納部とを有する記録媒体装置と、
前記記録媒体装置と接続して、前記コンテンツを利用する端末装置とを備えたコンテンツ利用システムであって、
前記記録媒体装置は、
前記端末機器から前記利用期限情報を要求された場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出し、読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較し、前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の前記端末機器への読み出しを禁止する制御を行う制御部を有する、
コンテンツ利用システムである。
【0046】
又、第8の本発明は、前記端末機器は、前記利用期限情報を用いることにより、前記コンテンツを前記利用期限まで利用することができる、第7の本発明のコンテンツ利用システムである。
【0047】
又、第9の本発明は、前記端末機器は、前記記録媒体装置から取得した前記利用期限情報の内容と時刻とを比較し、前記利用期限情報の内容が前記時刻を越えている場合には、前記コンテンツの利用を禁止する制御部を有する、第7の本発明のコンテンツ利用システムである。
【0048】
又、第10の本発明は、前記端末機器は、前記記録媒体装置に対して前記利用期限情報を要求した後、前記利用期限情報を取得できない場合には、その旨をユーザに通知する通知部を有する、第7の本発明のコンテンツ利用システムである。
【0049】
又、第11の本発明は、コンテンツを格納するコンテンツ格納部、時刻を計測する時計機能部、及び前記コンテンツの利用期限を定める利用期限情報を格納する利用期限情報格納部を有する記録媒体装置の制御方法であって、
所定の場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出す工程と、
読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較する工程と、
前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の外部への読み出しを禁止する制御を行う工程とを備えた、記録媒体装置の制御方法である。
【0050】
又、第12の本発明は、第1の本発明の記録媒体装置の、所定の場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出し、読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較し、前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の外部への読み出しを禁止する制御を行う制御部としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0051】
又、第13の本発明は、第12の本発明のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0052】
以上説明したように本発明によれば、データの読み出し処理の負荷を低く抑えることが可能となる、という顕著な効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0054】
図1は、本発明の実施の形態におけるメモリカード100の構成図である。ただし、従来例と同じ機能を持つ部分には同じ番号を付し、説明を省略する。
【0055】
図1に示すように、本実施の形態のメモリカード100において、再生許可機器ID格納部102は、コンテンツ格納部107に格納されたコンテンツを視聴することを許諾した機器のIDを格納するブロックである。ID検出部110は、コンテンツ格納部107に格納されているコンテンツに重畳されたカードIDを検出するブロックである。なお、コンテンツにカードIDを重畳する工程については後述する。
【0056】
また、ID比較部111は、カードID106の出力とID検出部110の出力とを比較し、比較結果を出力するブロックである。
【0057】
図2は、本発明の実施の形態における配信コンテンツ受信端末200の構成図である。カードID格納部201は、AVコンテンツ(映像音声コンテンツ、若しくは映像または音声のみのコンテンツ)である暗号化コンテンツ208を書き込むメモリカード100のカードID106を読み出して保持しておくブロックである。再生許可機器ID格納部202は、メモリカード100に格納した暗号化コンテンツ208を視聴することを許諾するモバイル端末の機器IDを保持するブロックである。ID重畳部209は、暗号化コンテンツ208にカードID格納部201から読み出した情報を不可分に重畳処理し、出力するブロックである。なお、本発明の実施の形態におけるモバイル端末は、図8に示す従来のモバイル端末300と同じものを用いることができるので、以下の説明においてはモバイル端末300を用いるものとして、その構成についての詳細な説明を省略する。
【0058】
以上の構成において、メモリカード100は本発明の記録媒体装置に相当し、モバイル端末は本発明の端末装置に相当する。また、メモリカード100におけるコンテンツ格納部107は本発明のコンテンツ格納部に相当し、時計機能部101は本発明の時計機能部に相当し、視聴期限情報格納部104は本発明の利用期限情報格納部に相当し、ID比較部111を含めたカード制御部112は本発明の制御部に相当する。また、再生許可機器ID格納部102は、本発明の機器識別子格納部に相当し、カード証明書格納部105は、本発明の再生許諾カード識別子格納部に相当する。更に、モバイル端末300は本発明の端末機器に相当する。又、カードID106は本発明の再生許諾カード識別子に、機器ID204は本発明の機器識別子にそれぞれ相当する。
【0059】
以上のような構成を有するメモリカード100の動作を説明するとともに、これにより、本発明の記録媒体装置の制御方法、並びにコンテンツ利用システムの一実施の形態について説明を行う。
【0060】
まず、配信コンテンツ受信端末200が暗号化コンテンツ208をメモリカード100に書き込む際の動作について説明する。
【0061】
一般に、暗号化コンテンツ208を外部のメモリカードに書き出してモバイル端末で視聴する場合には、メモリカード間での不正コピーによる海賊版流通を防止するために、カードバインドを施す。本実施の形態においては、正しく承認された機器である配信コンテンツ受信端末200が、暗号化コンテンツ208をメモリカード100に書き込む際には、暗号化コンテンツ208が不正に読み出されて他のメモリカード上に不正コピーされても、不正コピーされた当該他のメモリカード上の暗号化コンテンツ208のデータが正しく読み出せないように、書き込むコンテンツと、そのコンテンツの書き込み先であるメモリカードとを紐付けする。
【0062】
具体的には以下の手順でなされる。配信コンテンツ受信端末200は、暗号化コンテンツ208をメモリカード100に書き込む前にメモリカード100にアクセスして、カードID106をカード証明書格納部105から読み出して自らのカードID格納部201に保持する。次に、ID重畳部209がこのカードID106を、暗号化コンテンツ208に重畳し、重畳結果を機器I/F制御部211を介してメモリカード100に書き込む。この重畳によってカードバインドが完成する。
【0063】
また、ユーザが、コンテンツサービス契約を締結してコンテンツの配信を受ける場合、当該コンテンツを視聴可能な機器が限定されることが考えられる。例えば、配信コンテンツを直接サーバから受信する配信コンテンツ受信端末200と、この配信コンテンツ受信端末200からコンテンツを持ち出して宅外視聴できるモバイル端末300との機器IDを契約時にサービス業者に登録しておき、当該機器IDを登録した機器であれば、モバイル端末300以外の機器であっても自由にコンテンツをコピーして視聴することが可能となるような契約が考えられる。
【0064】
このような契約形態を遵守するために、正規の配信コンテンツ受信端末200が書き込んだメモリカード100であっても、サービス契約上で登録されていない機器において暗号化コンテンツ208が視聴されてしまうことを防がねばならない。これを、機器とコンテンツとの紐付け、すなわち機器バインドと呼ぶ。
【0065】
この機器バインドを目的として、配信コンテンツ受信端末200には、サービス契約で登録したモバイル端末300の機器ID305を保持しておくための再生許可機器ID格納部202が設けられている。
【0066】
機器バインドのための動作は以下の手順でなされる。配信コンテンツ受信端末200は暗号化コンテンツ208をメモリカード100に書き込む際に、同時に、再生許可機器ID格納部202から機器ID305を読み出し、メモリカード100上の再生許可機器ID格納部102に書き込む。これにより、メモリカード100側で登録された機器の機器IDが保持されることになり、機器バインドが完成する。
【0067】
以上のようにして暗号化コンテンツ208が書き込まれたメモリカード100から、モバイル端末300がデータを読み出す際の動作を、本発明の記録媒体装置の制御方法の一実施の形態として、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
カード制御部112は、外部機器としてのモバイル端末300からカード内データの読み出し要求を受けるとまず、ステップ701においてモバイル端末300との間で相互認証を実行し、モバイル端末300が不正な機器で無いことを確認する(ステップ702)。
【0069】
相互認証の結果が失敗であった場合には、データの読み出し要求を行ったモバイル端末300を不正な機器であるとみなし、読み出し要求を拒否する(ステップ703)。
【0070】
モバイル端末300が正しい機器であった場合には、読み出しが要求されたデータのアドレスが、視聴期限情報格納部104のアドレスに該当するかどうかを確認する(ステップ704)。
【0071】
確認結果が「該当する」場合には、カード制御部112は、視聴期限情報格納部104から視聴期限情報を読み出すとともに、時計機能部101から時刻情報を読み出し(ステップ708)、両者を比較することにより、読み出した時刻情報が、視聴期限情報に記述された視聴期限を超過していないかどうかを確認する(ステップ711)。
【0072】
視聴期限が超過している場合には、カード制御部112は、読み出し要求を拒絶し、視聴期限情報をモバイル端末300に対して読み出すことなく、モバイル端末300に対しては読み出しエラーを通知した後、動作を終了する(ステップ703)。なお、読み出しエラーを通知することなく、動作を終了してもよい。
【0073】
一方、モバイル端末300側においては、データ要求に対して読み出しエラーが通知された場合、または、カード制御部112が読み出しエラーを通知しないときは、予め定めた待機時間(例えばデータ要求終了時から起算して数秒程度)内に視聴期限情報が得られない場合は、他のデータ読み出し要求を行う。他のデータの読み出し要求もない場合は、モバイル端末300も動作を終了する。
【0074】
一方、ステップ711において視聴期限が超過していない場合には、カード制御部112は、読み出した視聴期限情報を暗号化する(ステップ712)。暗号化された視聴期限情報は、モバイル端末300へ送出される(ステップ713)。
【0075】
次に、ステップ704に戻って、モバイル端末300が読み出しを要求するデータの読み出し対象アドレスが視聴期限情報格納部104のアドレスに該当しない場合には、カード制御部112は、そのアドレスにより指定される当該データを読み出す(ステップ705)。
【0076】
ステップ707で読み出されるデータとは、視聴期限情報以外の全てのデータが対象となる。すなわち、カード制御部112は、モバイル端末300によるデータの読み出し要求を受けると、その要求によって指定されるアドレスが正確である限り、時計機能部101に格納された時刻情報、再生許可機器ID格納部102に格納された機器ID、コンテンツ鍵格納部103に格納されたコンテンツ鍵103、カード証明書格納部105に格納されたカードID106、及びコンテンツ格納部107に格納された暗号化コンテンツ208のデータのいずれかを、無条件に読み出す動作を実行する。
【0077】
読み出されたデータは、その格納元が、セキュアデータ格納部108を構成する各格納部のアドレスに該当するかどうかの判断がなされ(ステップ706)、該当する場合には、当該格納部から読み出したデータに暗号化を施した上で(ステップ707)、モバイル端末300へ送出される(ステップ713)。該当しない場合は、平文データとして直接モバイル端末300へ送出される(ステップ713)。
【0078】
要求されたデータの送出後は、カード制御部112は、モバイル端末300からのデータの読み出し要求を全て処理し終えたかどうかを判断する(ステップ714)。未処理データが無ければ動作は終了し、未処理データがあればステップ704に戻って、未処理データがなくなるまでステップ704からステップ714までの一連の動作を繰り返すことにより、読み出し処理を完了する。
【0079】
以上の一連の動作において、カード制御部112にとって負荷が大きくなる、視聴期限情報と時刻情報との比較処理は、視聴期限情報それ自体を読み出しの対象としたステップ711においてのみ行われている。モバイル端末300から要求される一連のデータ読み出しに際して、視聴期限情報が繰り返して読み出しの対象となることは通常考えられず、殆どの場合において読み出しは1回のみであることが想定される。
【0080】
一方、ステップ705に示すように、大容量のコンテンツデータである暗号化コンテンツ208を含む、視聴期限情報以外のデータは、従来例とは異なり、視聴期限情報と時刻情報との比較処理を行うことなく、逐次モバイル端末300へ読み出されている。
【0081】
したがって、本実施の形態においては、カード制御部112の処理負荷の重い時刻情報の読み出しは、一連のデータ読み出しの中でただ1回ということになり、暗号化コンテンツ208等の大容量データの読み出し単位毎に時刻情報を読み出し、比較を行っていた従来例に比して、負荷を低く抑えることが可能となっている。
【0082】
ここで、本実施の形態においては、暗号化コンテンツ208は時刻情報が視聴期限情報に記述される時刻を超過していた場合であっても、モバイル端末300への読み出しが可能となっている点が検討される。
【0083】
しかしながら、本実施の形態の場合、視聴期限が超過していた場合には、ステップ711〜ステップ703の動作に基づき、モバイル端末300は視聴期限情報をメモリカード100から読み出すことはできない。従来例にて説明したように、モバイル端末300の復号部307は、視聴期限情報と時刻情報との比較を行う視聴期限検証部308からの検証情報に基づいて復号動作を実行するものであるが、視聴期限検証部308は、メモリカード100からの視聴期限情報が無いため検証を行うことができず、結果として復号部307に復号の許可を出すことができないからである。
【0084】
したがって、モバイル端末300においては、例え暗号化コンテンツ208の読み出しが可能であったとしても、復号部307において復号ができないため視聴することができないこととなり、メモリカード100及びモバイル端末300から構成されるコンテンツ利用システム全体として、暗号化コンテンツ208の視聴期限を遵守するという目的は達せられていることとなる。
【0085】
このように、本実施の形態のメモリカード100によれば、視聴期限が設定されたコンテンツを読み出して視聴する際に、視聴期限が超過していれば視聴期限情報それ自体のモバイル端末300への読み出しを禁止する構成としたことにより、モバイル端末300において視聴期限の超過した暗号化コンテンツ208を視聴することを防ぐことができ、かつ、メモリカード100側の処理負荷を低く抑えることが可能となる。
【0086】
次に、メモリカード100に書き出された暗号化コンテンツ208が、不正に読み出されて別のメモリカードにコピーされ、モバイル端末300に挿入されたときの動作を説明する。
【0087】
メモリカード100のカード制御部112はモバイル端末300から暗号化コンテンツ208の読み出し要求を受けた際に、ID検出部110およびID比較部111に指示を出して、暗号化コンテンツ208に重畳されているカードIDと、不正にコピーされたカードのカードID(図示せず)とを比較させる。
【0088】
この比較の結果、ID比較部111は、正当に書き込まれたメモリカード100のカードID106とは異なるカードIDをもつメモリカードに暗号化コンテンツ208が記録されていることを検出し、検出結果をカード制御部112に返す。これを受けたカード制御部112は、暗号化コンテンツ208が不正にコピーされたものとみなし、モバイル端末300からの読み出し要求を拒絶し、結果としてカードバインドによって不正視聴が防止される。
【0089】
次に、機器バインドによる不正視聴防止の動作について説明する。
【0090】
暗号化コンテンツ208が正しく書き込まれたメモリカード100を、未登録のモバイル端末300に挿入した場合の動作を説明する。メモリカード100のカード制御部112は、モバイル端末300からの読み出し要求を受けた際に、機器I/F制御部309を介してモバイル端末300の機器ID305を読み出す。
【0091】
カード制御部112は、モバイル端末300から読み出した機器ID305と、再生許可機器ID格納部102に格納された機器IDとを比較する。両者が一致しなければ未登録の機器がメモリカード100内のデータを不正に読み出そうとしていると判断し、モバイル端末300からの読み出し要求を拒絶する。これにより機器バインドによる不正視聴が防止される。
【0092】
なお、上記の実施の形態においては、メモリカード100及びモバイル端末300との間の処理は、視聴期限超過の確認処理と、機器バインドの確認処理と、カードバインドの確認処理とを全て実施するものとして説明したが、本発明は、視聴期限超過確認の処理だけを行うものであってもよく、機器バインドのための構成、及びカードバインドのための構成は省略してもよい。
【0093】
また、上記の実施の形態においては、モバイル端末300側で、視聴期限情報と時刻情報との比較を行う視聴期限検証部308からの検証情報に基づいて復号を行う復号部307を用いることにより、メモリカード100内の暗号化コンテンツ208の視聴を管理するものとしたが、モバイル端末300によるコンテンツの管理はこれに限定されるものではない。視聴期限情報を用いることによって当該視聴期限情報に記述された視聴期限までコンテンツを視聴可能とし、それより後には視聴不可能とすることができる方法であれば、コンテンツ自体の消去、更なる暗号化など、他の方法による管理を行うものとしてもよい。
【0094】
また、上記の実施の形態においては、メモリカード100はAVコンテンツを暗号化コンテンツ208として格納しておき、モバイル端末300にて視聴するものとして説明を行ったが、本発明のコンテンツは、AVコンテンツに限定されるものではなく、PCや携帯電話上で実行されるアプリその他のプログラムであってもよい。したがって本発明のコンテンツの「利用」の態様は、当該コンテンツの内容に応じたものであってよく、視聴行為に限定されるものではない。同様に、本発明の端末機器はAVコンテンツを再生するためのモバイル端末300に限定されるものではなく、メモリカードとデータの授受を行い、当該メモリカードに格納されたコンテンツを利用可能な装置であれば、PCや携帯電話等の任意の機器であってよい。
【0095】
また、上記の実施の形態においては、モバイル端末300側においては、データ要求に対して回答が得られない場合は、他のデータ読み出し要求を行うか、他にデータの読み出し要求がない場合は、モバイル端末300も動作を終了するものとしたが、図4に示す構成のように、モバイル端末300においては、機器I/F制御部309が読み出し要求を拒絶されたことを判断すると、その旨の通知信号を信号処理部313で処理し、映像音声出力部312において映像、画像、音声等の形態でユーザに通知するようにしてもよい。この場合、機器I/F処理部309、信号処理部313及び映像音声出力部312は本発明の通知部に相当することになる。
【0096】
また、本発明は、上述した本発明の記録媒体装置の制御部の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記録した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する媒体であってもよい。
【0097】
また、本発明のプログラムを記録した、コンピュータに読みとり可能な記録媒体も本発明に含まれる。
【0098】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0099】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0100】
また、記録媒体としては、ROM等も含まれる。
【0101】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
【0102】
なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上のような本発明にかかる記録媒体装置、コンテンツ利用システム及び記録媒体装置の制御方法によれば、データの読み出し処理の負荷を低く抑えることを可能とするという顕著な効果を有し、例えば、視聴期限のある映像や音声コンテンツをネットワーク経由でダウンロードした端末から、当該コンテンツを外部に書き出し、ポータブル端末で再生可能とする蓄積メモリ等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施の形態におけるメモリカードの構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における配信コンテンツ受信端末のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるメモリカード読み出し手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態におけるモバイル端末の他の例を示す構成図である。
【図5】従来のメモリカードの構成図である。
【図6】従来の配信コンテンツ受信端末のブロック図である。
【図7】従来のメモリカードにおける読み出し手順を示すフローチャートである。
【図8】従来及び本発明の実施の形態におけるモバイル端末の構成図である。
【符号の説明】
【0105】
100 メモリカード
101 時計機能部
102 再生許可機器ID格納部
103 コンテンツ鍵格納部
104 視聴期限情報格納部
105 カード証明書
106 カードID
107 コンテンツ格納部
108 セキュアデータ格納部
109 機器認証部
110 ID検出部
111 ID比較部
112 カード制御部
200 配信コンテンツ受信端末
201 カードID格納部201
202 再生許可機器ID格納部202
203 機器証明書
204 機器ID
205 HDD
206 コンテンツ鍵
207 視聴期限
208 暗号化コンテンツ
209 ID重畳部
210 カード認証部
211 機器I/F制御部
300 モバイル端末
301 時計機能部
302 視聴期限情報格納部
303 コンテンツ鍵格納部
304 機器証明書
305 機器ID
306 カード認証部
307 復号部
308 視聴期限検証部
309 機器I/F制御部
310 暗号化コンテンツ
311 デコーダ
312 映像音声出力部
313 信号処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを格納するコンテンツ格納部と、
時刻を計測する時計機能部と、
前記コンテンツの利用期限を定める利用期限情報を格納する利用期限情報格納部と、
所定の場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出し、読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較し、前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の外部への読み出しを禁止する制御を行う制御部とを備えた、記録媒体装置。
【請求項2】
前記所定の場合とは前記コンテンツを利用する端末機器から前記利用期限情報を要求された場合であり、
前記外部とは前記端末機器である、請求項1に記載の記録媒体装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記端末機器から前記コンテンツを要求された場合、前記コンテンツ格納部に格納された前記コンテンツを前記端末機器に対して無条件に読み出す制御を行う、請求項2に記載の記録媒体装置。
【請求項4】
前記コンテンツはAVコンテンツであり、
前記利用期限は前記AVコンテンツの視聴期限である、請求項1に記載の記録媒体装置。
【請求項5】
前記コンテンツの再生を許諾する前記端末機器の機器識別子を格納する再生許諾機器識別子格納部を備え、
前記制御部は、前記端末機器からその機器識別子を取得し、取得した前記機器識別子が前記再生許諾機器識別子格納部に格納された機器識別子と一致しない場合には、前記端末機器からの前記利用期限情報の要求を拒否する制御を行う、請求項1記載の記録媒体装置。
【請求項6】
前記コンテンツと前記記録媒体装置自身を関連付けた再生許諾カード識別子を格納する再生許諾カード識別子格納部を備え、
前記制御部は、前記コンテンツ格納部に格納された前記コンテンツに関連付けられた再生許諾カード識別子が、前記再生許諾カード識別子格納部に格納された再生許諾カード識別子と一致しない場合には、前記端末機器からの前記利用期限情報の要求を拒否する制御を行う、請求項1記載の記録媒体装置。
【請求項7】
コンテンツを格納するコンテンツ格納部と、時刻を計測する時計機能部と、前記コンテンツの利用期限を定める利用期限情報を格納する利用期限情報格納部とを有する記録媒体装置と、
前記記録媒体装置と接続して、前記コンテンツを利用する端末装置とを備えたコンテンツ利用システムであって、
前記記録媒体装置は、
前記端末機器から前記利用期限情報を要求された場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出し、読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較し、前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の前記端末機器への読み出しを禁止する制御を行う制御部を有する、
コンテンツ利用システム。
【請求項8】
前記端末機器は、前記利用期限情報を用いることにより、前記コンテンツを前記利用期限まで利用することができる、請求項7に記載のコンテンツ利用システム。
【請求項9】
前記端末機器は、前記記録媒体装置から取得した前記利用期限情報の内容と時刻とを比較し、前記利用期限情報の内容が前記時刻を越えている場合には、前記コンテンツの利用を禁止する制御部を有する、請求項7に記載のコンテンツ利用システム。
【請求項10】
前記端末機器は、前記記録媒体装置に対して前記利用期限情報を要求した後、前記利用期限情報を取得できない場合には、その旨をユーザに通知する通知部を有する、請求項7に記載のコンテンツ利用システム。
【請求項11】
コンテンツを格納するコンテンツ格納部、時刻を計測する時計機能部、及び前記コンテンツの利用期限を定める利用期限情報を格納する利用期限情報格納部を有する記録媒体装置の制御方法であって、
所定の場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出す工程と、
読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較する工程と、
前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の外部への読み出しを禁止する制御を行う工程とを備えた、記録媒体装置の制御方法。
【請求項12】
請求項1に記載の記録媒体装置の、所定の場合に前記時計機能部から前記時刻を読み出し、読み出した前記時刻と前記利用期限情報の内容とを比較し、前記利用期限情報の内容が、読み出された前記時刻を越えている場合には、前記利用期限情報の外部への読み出しを禁止する制御を行う制御部としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項13】
請求項12に記載のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−113607(P2010−113607A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286928(P2008−286928)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】