記録装置、データ管理システム
【課題】コンテンツデータの重要性に応じて記憶媒体の記憶領域を効率良く利用できる記録装置、及び、このような記録装置により構成されるデータ管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】記録再生装置1は、コンテンツデータのHDD26への記録時からの経過日数を算出し、算出した経過日数が予め設定された複数の判定日と一致するコンテンツデータがあるか否かを判断する。そして、経過日数が各判定日と一致するコンテンツデータがあると判断すると、実行すべき処理としてデータ圧縮が設定されている第1判定日と一致したコンテンツデータに対しては、圧縮処理により再生可能な範囲でのデータ量の削減を行い、実行すべき処理としてデータの消去が設定されている第2判定日と一致したコンテンツデータは消去する。
【解決手段】記録再生装置1は、コンテンツデータのHDD26への記録時からの経過日数を算出し、算出した経過日数が予め設定された複数の判定日と一致するコンテンツデータがあるか否かを判断する。そして、経過日数が各判定日と一致するコンテンツデータがあると判断すると、実行すべき処理としてデータ圧縮が設定されている第1判定日と一致したコンテンツデータに対しては、圧縮処理により再生可能な範囲でのデータ量の削減を行い、実行すべき処理としてデータの消去が設定されている第2判定日と一致したコンテンツデータは消去する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶媒体にコンテンツデータを記録する記録装置及びこの記録装置により構成されるデータ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ放送などで提供された番組(つまり、映像データ及び音声データを有するコンテンツデータ)を、ハードディスクドライブ(以下、HDDともいう)やDVD−RW等の記憶媒体に記録し、記録したコンテンツデータを再生可能に構成された装置が知られている。
【0003】
そして、近年では、特にHDD等の記憶媒体の大容量化が実現されており、このような記憶媒体を備えた記録再生装置においては、ユーザは、記憶容量を気にすることなく多数の番組を記録することができる。
【0004】
しかし、記憶媒体の記録容量は有限であるため、依然として記録領域を効率的に利用することが要求されている。そこで、例えば、記憶媒体にコンテンツデータを記録する際に、コンテンツデータを基本部分と拡張部分に分割してスケーラブルに符号化したデータとして記録し、新たにコンテンツデータを記録する際には、予め記憶媒体の残容量を検出し、検出された残容量が所定量以下の場合には、既に記録されたコンテンツデータの拡張部分を消去することで、コンテンツデータのデータ量を削減するように構成された記録再生装置が提案されている(例えば特許文献1等参照)。
【特許文献1】特開2002−184102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記提案の記録再生装置では、記憶媒体の残容量が所定値を超えている場合には、例えば、直前に記録した新しいコンテンツデータであっても、拡張部分が消去されてしまい、また、新たに記録されるコンテンツデータについても拡張部分が消去されるため、基本部分のみが記録される。
【0006】
つまり、コンテンツデータの古さ新しさに関わらず、コンテンツデータの基本部分のみが記憶領域に記録されることとなり、コンテンツデータの重要性に応じた効率的な記憶領域の利用がされていないという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、コンテンツデータの重要性に応じて記憶媒体の記憶領域を効率良く利用できる記録装置、及び、このような記録装置により構成されるデータ管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
画像または音声の少なくとも一方を含むコンテンツデータを取得し、該コンテンツデータを第1記憶媒体に記録する記録手段を備えた記録装置であって、
前記コンテンツデータの前記第1記憶媒体への記録時からの経過時間を計時する計時手段と、
該計時手段により計時された経過時間が予め設定された第1判定時間を超えたか否かを判定する経過時間判定手段と、
該経過時間判定手段により前記経過時間が前記第1判定時間を超えたと判定されると、予め該第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて、前記第1判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ量を、該コンテンツデータが再生可能な範囲で削減するデータ量削減手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
このように、本発明の記録装置においては、計時手段が、コンテンツデータの第1記憶媒体への記録時からの経過時間を計時し、経過時間判定手段が、計時手段により計時された経過時間が予め設定された第1判定時間を超えたか否かを判定する。そして、経過時間判定手段により経過時間が第1判定時間を超えたと判定されると、データ量削減手段が、予め第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて、第1判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ量を、このコンテンツデータが再生可能な範囲で削減する。
【0010】
従って、本発明の記録装置によれば、記録時からの経過時間が第1判定時間を超えたコンテンツデータのデータ量が、予め第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて再生可能な範囲で削減されるので、第1記憶媒体において、第1判定時間を超えた古いコンテンツデータはデータ量が削減された状態で記録され、新しいコンテンツデータは、記録時のデータ量のままで記録されている。よって、コンテンツデータの古さ、新しさ、つまりコンテンツデータの重要性に応じて記憶媒体の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0011】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の記録装置において、経過時間判定手段は、経過時間が第1判定時間を超えたか否かの判定に加え、経過時間が第1判定時間よりも長く設定された第2判定時間を超えたか否かを判定するようにされており、経過時間判定手段により、経過時間が第2判定時間を超えたと判定されると、データ消去手段が、第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを消去することを特徴とする。
【0012】
従って、請求項2に記載の記録装置によれば、記録時からの経過時間が第1判定時間よりも長く設定された第2判定時間を超えたコンテンツデータが消去されるので、第2判定時間を超えたより古いコンテンツデータにより第1記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、ユーザが自らコンテンツデータを消去する手間を省くことができる。
【0013】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の記録装置において、第1判定時間が複数設定されており、各第1判定時間に対する各削減割合は、第1判定時間が長くなるのに伴い大きくなるように設定されたことを特徴とする。
【0014】
従って、請求項3に記載の記録装置によれば、コンテンツデータの記録時からの経過時間が、複数設定された第1判定時間の夫々を超えると、各第1判定時間毎に設定された削減割合に基づいて、コンテンツデータのデータ量が削減されるので、時間の経過に伴い段階的に削減するデータ量を大きくし、コンテンツデータのデータ量を小さくすることができる。
【0015】
次に請求項1〜請求項3の何れかに記載の記録装置は、請求項4に記載のように、第1判定時間、または、削減割合の少なくとも1方を、コンテンツデータの種別毎に設定し、データ量削減手段が、コンテンツデータの種別を識別し、識別した種別に対応した第1判定時間及び削減割合に基づいてデータ量を削減するように構成してもよい。
【0016】
このように構成された請求項4に記載の記録装置によれば、種別毎に設定された第1判定時間及び削減割合に基づいてコンテンツデータのデータ量が削減されるので、コンテンツデータの種別に基づく重要性に対応させて記憶媒体の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0017】
例えば、コンテンツデータがテレビ放送信号から抽出した動画情報である場合に、第1判定時間を、映画やドラマといった種別に対しては長く設定し、ニュースや天気予報といった種別に対しては短く設定することで、コンテンツデータが映画やドラマである場合には長期間、データ量が削減されることなく良好に視聴できる形で記録され、古い情報が役に立たないニュースや天気予報であれば、短時間でデータ量が削減されるので、記録領域を効率的に利用できる。
【0018】
また、例えば、映画やドラマといった種別に対しては削減割合として、削減率20%を設定し、ニュースや天気予報といった種別に対しては削減割合として削減率50%と設定することで、コンテンツデータが映画やドラマの動画情報である場合には、コンテンツの質が確保され、コンテンツの質を下げても良いようなニュースや天気予報の動画情報に関しては、よりデータ量が削減されるので、記録領域を効率的に利用できる。なお、ここでいう削減率とは、最初に第1記憶媒体に記録したときのデータ量と、削減するデータ量との割合を示している。
【0019】
一方、請求項1〜請求項4の何れかに記載の記録装置は、請求項5に記載のように、外部からの入力に基づいて、第1判定時間設定手段が、第1判定時間を設定するように構成してもよく、このようにすれば、ユーザが、操作部等を介して容易に第1判定時間を設定することができる。
【0020】
また、請求項1〜請求項5の何れかに記載の記録装置は、請求項6に記載のように、外部からの入力に基づいて、削減割合設定手段が、削減割合を設定するように構成してもよく、このようにすれば、ユーザが、操作部等を介して容易に削減割合を設定することができる。
【0021】
さらに、請求項1〜請求項6の何れかに記載の記録装置は、請求項7に記載のように、データ量削減手段が、経過時間が第1判定時間を超えたと判定された場合に加え、外部からコンテンツデータのデータ量を削減するための削減指令が入力された場合に、第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減するように構成してもよい。
【0022】
このように構成された請求項7の記録装置によれば、ユーザが、操作部等を介してデータ量削減指令を入力することで、第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのデータ量を、容易に削減することができる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、請求項8に記載のように、第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータの削減割合を表示手段に表示する表示制御手段と、表示制御手段が削減割合を表示しているときに、外部から削減割合を変更するための変更指令が入力されると、入力された変更指令に基づいて削減割合の表示の変更を行い、変更後の表示から削減割合を特定する削減割合特定手段と、を設け、削減割合特定手段により削減割合が特定されると削減指令が入力されたとして、データ量削減手段が、特定された削減割合に基づいてコンテンツデータのデータ量を削減するように構成してもよい。
【0024】
そして、このようにすれば、ユーザは、表示装置に表示された削減割合の表示を変更することで、容易に削減割合を指定することができ、指定した削減割合でデータ量を削減することができる。
【0025】
一方、請求項1〜請求項8の何れかに記載の記録装置は、請求項9に記載のように、記録手段が、外部から取得したコンテンツデータを、再生に必要なデータとしての基礎部分と、データの精度や内容を向上させるための拡張部分とを有する複数の階層に分けて記録し、データ量削減手段が、削減割合に基づいて拡張部分のデータの一部を消去することによりコンテンツデータのデータ量を削減するように構成してもよい。
【0026】
例えば、データ量削減手段は、第1記憶媒体からコンテンツデータを読み出して、周知のデータ圧縮処理を実行し、コンテンツデータのデータ量を削減するようにしてもよいが、請求項9のようにすると、単に拡張部分のデータを消去するだけで、データ量を削減することができるので、短時間でデータ量の削減を行うことができる。
【0027】
次に、請求項10に記載の発明は、請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置において、外部装置と通信を行うための通信手段と、通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、を備え、経過時間判定手段により経過時間が第2判定時間を超えたと判定されると、データ消去手段が、第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを第1記憶媒体から読み出し、読み出したコンテンツデータの識別情報を通信履歴として履歴記憶手段に記録すると共に、コンテンツデータを保存用データとして通信手段を介して外部装置に送信して記録させ、送信後にコンテンツデータを第1記憶媒体から消去することを特徴とする。
【0028】
このように構成された請求項10に記載の記録装置によれば、経過時間が第2判定時間を超えると、コンテンツデータが消去されるので、第2判定時間を超えた古いコンテンツデータにより記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、しかも、そのコンテンツデータを外部装置に記録させておくことができる。
【0029】
また、請求項10に記載の発明は、請求項11に記載のように、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、再生手段が、履歴記憶手段に記憶された通信履歴に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータが外部装置に送信されているか否かを判断し、コンテンツデータが外部装置に送信されている場合には、通信手段を介して外部装置にデータ取得指令を送信することによりコンテンツデータを取得して再生し、コンテンツデータが外部装置に送信されていない場合には、再生指令を受けたコンテンツデータを第1記憶媒体から読み出して再生するように構成してもよい。
【0030】
このようにすれば、ユーザの記録指令に基づいて第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのうち、第2判定時間を超えて記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータに関しても、外部装置から取得することで、ユーザの再生指令に応じて再生することができる。
【0031】
一方、請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の記録装置において、外部装置と通信を行うための通信手段と、通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、を備え、データ量削減手段が、拡張部分のデータを第1記憶媒体から読み出し、読み出した拡張部分のデータの識別情報を通信履歴として履歴記憶手段に記録すると共に、保存用データとして通信手段を介して外部装置に送信して記録させ、送信後に拡張部分のデータを第1記憶媒体から消去することを特徴とする。
【0032】
従って、請求項12に記載の記録装置によれば、経過時間が第1判定時間を超えるとコンテンツデータのデータ量が削減されるので、第1判定時間を超えた古いコンテンツデータにより記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、しかも、拡張部分のデータを外部装置に記録させておくことができる。
【0033】
また、請求項12に記載の発明は、請求項13に記載のように、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、再生手段が、履歴記憶手段に記録された通信履歴に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータの拡張部分のデータが外部装置に送信されているか否かを判断し、拡張部分のデータが外部装置に送信されている場合には、通信手段を介して外部装置にデータ取得指令を送信することにより拡張部分のデータを取得し、取得した拡張部分のデータ及び第1記憶媒体に記憶された基礎部分のデータにて、コンテンツデータを再生し、拡張部分のデータが外部装置に送信されていない場合には、再生指令を受けたコンテンツデータを第1記憶媒体から読み出して再生するように構成してもよい。
【0034】
このようにすれば、第1判定時間を超えて第1記憶媒体から消去されてしまった拡張部分のデータを取得できるので、拡張部分のデータと基本部分のデータとを用いることで、コンテンツデータを、第1記憶媒体へ最初に記録されたときの状態に復元し、再生することができる。
【0035】
また、請求項14に記載の発明は、請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置において、第1記憶媒体とは別に設けられた第2記憶媒体と、外部装置と通信を行うための通信手段と、消去履歴を記録するための履歴記憶手段と、を備え、記録手段が、予め設定されたコンテンツデータを取得して第2記憶媒体に記録すると共に、外部からの指令に基づいて指定されたコンテンツデータを取得して第1記憶媒体に記録し、経過時間判定手段により経過時間が第2判定時間を超えたと判定されると、データ消去手段が、第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータの識別情報を履歴記憶手段に記録すると共に、コンテンツデータを第1記憶媒体から消去する。
【0036】
また、通信手段を介して外部装置からデータ取得指令を受信すると、データ送信手段が、受信したデータ取得指令に基づいて第2記憶媒体に記録されたコンテンツデータの中から、要求されたコンテンツデータを抽出し、通信手段を介して要求元の外部装置に送信し、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、再生手段が、履歴記憶手段に記録された識別情報に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータが第1記憶媒体または第2記憶媒体に記憶されているか否かを判断し、コンテンツデータが何れかの記憶媒体に記憶されている場合には、コンテンツデータを何れかの記憶媒体から読み出して再生し、コンテンツデータが何れの記憶媒体にも記憶されていない場合には、予め設定された外部装置にデータ取得指令を送信することにより、コンテンツデータを取得して再生する。
【0037】
従って、請求項14に記載の記録装置によれば、経過時間が第2判定時間を超えると、コンテンツデータが消去されるので、第2判定時間を超えた古いコンテンツデータにより第1記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、しかも、第2判定時間を超えて記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータに関しても、第2記憶媒体または外部装置から取得することで、ユーザの再生指令に応じてコンテンツデータを再生することができる。
【0038】
一方、請求項15に記載の発明は、請求項11または請求項13に記載の記録装置と、記録装置から送信された保存用データを管理する管理装置と、を備えたデータ管理システムであり、管理装置においては、記録装置から保存用データを受信すると、保存用データ格納手段が管理側記憶手段に保存用データを記録し、記録装置からデータ取得指令を受信すると、保存用データ送信手段が、データ取得指令に基づいて管理側記憶手段に記録された保存用データを抽出し、抽出した保存用データを、記録装置に送信する。
【0039】
従って、請求項15に記載のデータ管理システムによれば、記録装置の第1記憶媒体にて記録できない保存用データを管理装置の管理側記憶手段に記録しておくことができ、記録装置は、必要に応じて管理側記憶手段から保存用データを取り出すことができる。このため、ユーザは、記録時からの経過時間が第2判定時間を超えてしまい、第1記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータを視聴したり、データ量が削減されていたコンテンツデータを、最初の記録時の状態に復元して視聴することができる。
【0040】
また、請求項15に記載の発明は、請求項16に記載のように、記録装置を複数設け、管理装置が保存用データを受信すると、保存用データ格納手段が、管理側記憶手段に受信した保存用データと同じ保存用データが記録されているか否かを判定し、同じ保存用データが記録されていない場合に、受信した保存用データを管理側記憶手段に記録するようにしてもよく、このようにすれば、同じ保存用データを管理側記憶手段には記憶しないので、管理側記憶手段の記憶領域を有効に利用できる。
【0041】
一方、請求項17に記載の発明は、請求項14に記載の記録装置を複数備えたデータ管理システムであり、複数の記録装置は、取得可能なコンテンツデータを分散して各第2記憶媒体に記録するように構成されている。そして、各記録装置の再生手段は、コンテンツデータが第1記憶媒体及び第2記憶媒体の何れにも記憶されていない場合には、識別情報に基づいて当該データ管理システムに属する他の記録装置のうちの1つを選択し、選択した記録装置からコンテンツデータを取得する。
【0042】
このように構成されたデータ管理システムにおいては、複数の記録装置において取得可能なコンテンツデータ(例えば、テレビ放送信号を受信して得られる全チャンネルのコンテンツデータ)を、各記録装置にて分散して第2記憶媒体に記録するように構成されているので、各記録装置には、所定のコンテンツデータ(例えば、所定のチャンネルのコンテンツデータ)が夫々記憶されている。
【0043】
従って、当該データ管理システムに属する1つの記録装置にて、第1記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータを、自身の第2記憶媒体または他の記録装置の第2記憶媒体から取得することができ、一度記録したコンテンツデータを、記録装置間で共有することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
複数の記録再生装置1及びサーバ60にて構成される第1実施形態のデータ管理システムについて説明する。図1は、データ管理システム全体の概略構成を示す構成図であり、記録再生装置1に関しては内部構成をブロック図にて示している。
【0045】
第1実施形態の記録再生装置1は、アンテナにて受信したデジタルテレビ放送信号(以下、放送信号ともいう)から指定された番組データ(以下、コンテンツデータもいう)を抽出してハードディスク26(以下、HDD26ともいう)に記録し、外部からの指令により、HDD26に記録されたコンテンツデータを読み取って再生するものであり、チューナ部10、復調部12、デコーダ14、画像出力部16、音声出力部18、エンコーダ20、ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信部28、操作部30、制御部40と、上記各部を接続するバスライン等を備えている。
【0046】
チューナ部10は、制御部40からの指令に基づいて、アンテナを介して受信した放送信号から所定の放送信号を選局し、選局した信号に増幅処理等を施して伝送路符号化された信号を抽出し、復調部12に入力する。
【0047】
復調部12は、チューナ部10にて抽出された伝送路符号化された信号を復調し、例えばMPEG2−Systemsに規定されたトランスポートストリーム(以下、TSともいう)を抽出し、デコーダ14に入力する。なお、TSは、映像データが含まれる映像TSパケット、音声データが含まれる音声TSパケット、テレビ放送のシステム放送(例えば、データ放送用の情報、EPG情報)に関する情報が含まれるシステム情報TSパケット等が多重化されて構成されている。
【0048】
デコーダ14は、復調部12にて抽出されたTSの多重解除を行い、夫々MPEG2方式により符号化された各パケット毎に分離する。そして、MPEG2方式に従って、各パケットに対して伸長処理を行い、映像TSパケット、音声TSパケットから映像データ、音声データ等の再生用データを取得し、システム情報TSパケットから再生用データに関するシステム情報等を抽出する。そして、映像TSパケットから得られた映像データを画像出力部16に入力し、音声TSパケットから得られた音声データを音声出力部18に入力する。
【0049】
また、デコーダ14は、エンコーダ20にて処理されたコンテンツデータを復号し、映像データ、音声データ、システム情報等を抽出できるように構成されており、抽出された映像データ、音声データは、夫々、画像出力部16または音声出力部18に入力される。
【0050】
画像出力部16は、TVモニタ等からなる表示装置50に接続されており、入力された映像データを、表示装置50に出力させる。音声出力部18は、スピーカ52に接続されており、入力された音声データを、スピーカ52から出力させる。
【0051】
エンコーダ20は、入力されたコンテンツデータを、制御部40から指定された圧縮率にて圧縮する処理を行う。なお、エンコーダ20にて実行されるコンテンツデータの圧縮方法としては、所定の圧縮率に圧縮可能な方法であれば何でもよく、データの圧縮方法は、様々な手法が周知技術として使用されているため、圧縮処理の詳細については省略する。
【0052】
ディスクドライブ24は、制御部40からの指令を受けて、HDD26からHDD26に記録されたコンテンツデータを読み出し、また、HDD26にコンテンツデータを記録する。HDD26は、コンテンツデータ等の各種データが記録されるランダムアクセス可能な大容量記憶媒体である。
【0053】
通信部28は、サーバ60と通信するために必要な各種情報を備えており、インターネット2を介して、大容量記憶媒体としてのデータベース61を備えたサーバ60との間で通信可能に構成されている。
【0054】
操作部30は、記録再生装置1に設けられた各種操作キー32と、リモートコントローラ(以下、リモコンともいう)36からの送信信号を受信するリモコンセンサ34と、を備えており、ユーザが、操作キー32またはリモコン36を操作することにより、操作部30を介して制御部40に各種指令が入力される。
【0055】
制御部40は、CPU42、RAM44、ROM46、また、書き換え可能なEEPROM48等を備える周知のマイクロコンピュータからなり、CPU42が、ROM46に記憶されたプログラムを実行することで、上述した記録再生装置1の各部を制御する。
【0056】
そして、例えば、操作部30を介して選択されたチャンネルの選局指令をチューナ部10に入力することにより、受信した放送信号から選択されたチャンネルのコンテンツデータを取得し、画像出力部16及び音声出力部18を介して表示装置50及びスピーカ52から出力させる処理、取得したコンテンツデータをHDD26に記録する録画処理、また、HDD26に記録されたコンテンツデータを読み出して再生する再生処理を実行する。
【0057】
さらに、予め設定された管理時間毎にHDD26に記録された各コンテンツデータのデータ量の削減、または、コンテンツデータの消去を行う録画データ管理処理等の各種処理を実行する。
【0058】
なお、EEPROM48には、CPU42がプログラムを実行する際に使用される各種データ(後述する登録データ、管理データ等)が記憶されている。
一方、サーバ60は、CPU、RAM、ROM等からなる制御部、インターネット2と接続するための通信部を備えており、大容量記憶媒体としてのデータベース61に接続されている。
【0059】
以下、記録再生装置1の制御部40が実行する各種処理について順に説明する。
本実施形態の記録再生装置1では、操作部30の操作により指令が入力されること、または、通信部28を介して外部から指令が入力されることにより、図2に示すメインルーチンが実行される。そして、メインルーチン実行中に操作部30から入力された指令に基づいて、後に詳述する各種処理を実行する。
【0060】
以下、制御部40にて実行されるメインルーチンについて図2を用いて説明する。図2は、CPU42にて実行されるメインルーチンを示すフローチャートである。
処理が開始されると、まずS110にて、入力された指令が、コンテンツデータの録画指令か否かを判断し、録画指令が入力されたと判断すると(S110:YES)、S115に移行して、後述する録画処理を実行し、録画処理を終了すると、S120に移行する。一方、録画指令でない場合には(S110:NO)、S120に移行する。
【0061】
次に、S120では、入力された指令が、コンテンツデータの再生指令か否かを判断し、再生指令が入力されたと判断すると(S120:YES)、S125に移行して、後述する再生処理を実行し、再生処理を終了すると、S130に移行する。一方、再生指令でない場合には(S120:NO)、S130に移行する。
【0062】
そして、S130では、入力された指令が、HDD26に記録されたコンテンツデータの詳細な情報を表す管理データの変更を行うための管理データ変更指令か否かを判断し、管理データ変更指令が入力されたと判断すると(S130:YES)、S135に移行して、後述する圧縮率変更処理を実行し、圧縮率変更処理を終了すると、S140に移行する。一方、管理データ変更指令でない場合には(S130:NO)、S140に移行する。
【0063】
次に、S140では、入力された指令が、HDD26に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減する際に用いられる情報からなる登録データの変更を行うための登録データ変更指令か否かを判断し、登録データ変更指令が入力されたと判断すると(S140:NO)、S145に移行して、後述する登録データ更新処理を実行し、登録データ更新処理を終了すると、当該処理を終了する。一方、登録データ変更指令でない場合には(S140:NO)、S150に移行する。
【0064】
次に、S150では、入力された指令が、予め処理内容が記憶されたその他の指令、例えば、コンテンツデータの録画予約に関する処理、その他の各種設定変更等の指令であると判断すると(S150:YES)、S155に移行して、指令に応じて処理を実行し、当該処理を終了する。一方、処理内容が記憶されていない指令である場合には(S150:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0065】
次に、メインルーチンのS115にて実行される録画処理を、図3、図4を用いて説明する。図3は、制御部40にて実行される録画処理を示すフローチャートであり、図4は、管理データに基づいて生成され、表示装置50に表示される録画データリストの一例である。ここで、録画データリストとは、HDD26に記録された全てのコンテンツデータの管理情報を一覧にしたものである。
【0066】
処理が開始されると、S210にて、管理データの1部として、録画開始時刻を、EEPROM48に保存する。ここで、録画開始時刻は、例えば、録画指令が入力された時点における現在時刻である。そして、続くS215にて、操作部30により選択されたチャンネルの放送信号から抽出したコンテンツデータ(つまり、上記TSの多重解除により得られた各パケット)のHDD26への記録を開始し、S220では、録画終了指令が入力されたか否かを判断する。S220にて、録画終了指令が入力されないと判断した場合には(S220:NO)、録画終了指令が入力されるまでコンテンツデータの記録を続ける。一方、録画終了指令が入力されたと判断した場合には(S220:YES)、S225に移行する。
【0067】
S225では、記録したコンテンツデータと共に符号化されていたEPGデータをデコーダ14から読み取り、続くS230では、EPGデータに含まれるジャンル情報に基づいて、記録したコンテンツデータをジャンル毎に分割し、S235に移行する。つまり、例えば、映画の途中に天気予報が入っている場合には、映画の前半部分、天気予報、映画の後半部分の3つのファイルに分割する。
【0068】
そして、S235にて、記録したコンテンツデータのファイル名を設定する。本実施形態では、図4の録画ファイル名に示すように、録画日時、ファイルの番号、録画チャンネルにてファイル名を設定している。なお、ファイルの番号は、コンテンツデータを分割していない場合には1であり、分割した場合には、適宜分割した数で付与されるようにしている。
【0069】
次に、S240では、EPGデータ及びS210にて保存した録画開始時刻基づいて、録画開始時刻、録画チャンネル、ジャンル、HDD26において記録された位置を示すアドレス(開始アドレス、終了アドレス)、圧縮率(この時点では100%)、データの所在(この時点ではHDD)を、各ファイル名に関連づけてEEPROM48に保存し、当該処理を終了する。
【0070】
また、ここでは、操作部30を介して外部から入力された指令に基づいてコンテンツデータの記録を行う場合についてのみ説明したが、予め設定された予約情報に基づいてコンテンツデータの記録を行う際も、同様の処理を行う。
【0071】
次に、メインルーチンのS145にて実行される登録データ更新処理を、図5、図6を用いて説明する。図5は、制御部40にて実行される登録データ更新処理を示すフローチャートであり、図6は、登録データに基づいて生成され、表示装置50に表示されるジャンル別処理リストの一例である。
【0072】
処理が開始されると、S310にて、EEPROM48に記憶された登録データを読み取り、続くS315にて、登録データに基づいて図6に示すジャンル別処理リストを表示装置50に表示する。ここで、登録データとは、コンテンツデータのジャンル毎に、予め設定された複数の判定日の夫々に行うべき処理が規定されたデータであり、後述する録画データ管理処理では、登録データに基づいて、各コンテンツデータに対する処理が実行される。また、ジャンル別処理リストとは、コンテンツデータのジャンル毎に、予め設定された判定日に行うべき処理が表示された一覧である。
【0073】
本実施形態においては、図6に示すように、ジャンルの一例として、天気予報、報道、バラエティ、音楽、ドラマ、ドキュメンタリー、映画等が設定されている。また、判定日としては、コンテンツデータが記録された日から経過した日数として、1日、3日、6日、10日、14日、28日が設定されている。なお、これらのジャンル及び判定日は一例であり、操作部30による操作により適宜変更可能なものである。
【0074】
そして、各ジャンル毎に、各判定日に対応して夫々行うべき処理が設定されており、本実施形態においては、実施可能な処理として、所定の圧縮率による圧縮、消去、サーバ60への保存、なし(−)、の何れかが設定されている。例えば、図6においては、天気予報であれば、記録日から1日後に、コンテンツデータを圧縮率50%で圧縮するように設定されており、3日後に消去するように設定されている。また、例えば、ドラマであれば、記録日から6日後に圧縮率80%で圧縮し、10日後に圧縮率50%で圧縮するように設定されている。なお、ドラマは消去の設定がされていないため、ユーザ自らが操作部30からの入力により消去しない限り、HDD26に記録されたままとなる。また、ドキュメンタリー、映画の28日後については、インターネット2を介して、サーバ60のデータベース61へ保存するように設定されている。
【0075】
なお本実施形態においては、(圧縮後のコンテンツデータのデータ量)/(最初にHDD26に記録された時のコンテンツデータのデータ量)を圧縮率として説明しており、圧縮率は予め設定された複数種類の圧縮率(例えば、圧縮率80%、圧縮率50%、圧縮率30%、圧縮率10%、圧縮率5%等)の中から選択できるように構成されている。
【0076】
S315の処理を終了すると、次に、S320では、操作部30を介してジャンル別処理リストの中から処理を変更する項目(例えば、報道の10日後等)や判定日が選択されたか否かを判断し、項目または判定日が選択されたと判断すると(S320:YES)、S325に移行する。
【0077】
そして、S325では、項目が選択された場合には表示装置50に表示された処理リスト上に、変更可能な処理の一覧(例えば、消去、圧縮率80%、圧縮率50%、DB保存、処理なし等)を表示させる。また、判定日が選択された場合には、処理リスト上に変更可能な日数の一覧を表示させる。
【0078】
次に、続くS330では、操作部30を介して、処理一覧、または、日数一覧の中から、所定の処理または日数が選択されたか否かを判断し、処理または日数が選択されたと判断すると(S330:YES)、S335に移行して、変更可能な処理一覧または日数一覧を消去すると共に、選択された処理または日数にて登録データを更新し、S340に移行する。一方、処理が選択されないと判断すると(S330:NO)、選択されるまで、S330の処理を繰り返し実行する。
【0079】
次に、S340では、更新された登録データにて、表示装置50に表示されたジャンル別処理リストを更新し、S345に移行する。また、S320にて、項目が選択されないと判断した場合には(S320:NO)、S345に移行する。
【0080】
そして、S345では、操作部30を介して登録データの変更の完了指令が入力されたか否かを判断し、完了指令が入力されていない場合には(S345:NO)、S320に移行して、S320からの処理を繰り返し実行し、完了指令が入力された場合には(S345:YES)、当該処理を終了する。
【0081】
次に、このようにHDD26に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減するための録画データ管理処理を、図7を用いて説明する。図7は、制御部40に実行される録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【0082】
録画データ管理処理は、予め設定された時刻(例えば、午前5時)になると開始される処理であり、処理が開始されると、S405にて、登録データに記憶された各コンテンツデータの録画開始時刻を読み取って記録日からの経過日数を算出し、続くS410では、算出した経過日数が、登録データにて設定された判定日(本実施形態では、1,3,6,10,14,28日)に一致するコンテンツデータがあるか否かを判断する。
【0083】
そして、判定日に一致するコンテンツデータがあると判断した場合には(S410:YES)、S415に移行して、S410にて判定日に一致すると判断したコンテンツデータの中に、登録データにて、その判定日に処理が設定されているジャンルに該当するものがあるか否かを判断する。例えば、経過日数が判定日のうちの1つ(例えば、3日)に該当するコンテンツデータがある場合に、判定日(3日)に処理を行うように設定されているジャンル(図6に示す例の場合には、天気予報、報道、バラエティ、音楽)に該当するコンテンツデータがあるか否かを判定する。
【0084】
そして、ジャンルに該当するコンテンツデータ(以下、対象データともいう)があると判断した場合には(S415:YES)、S420に移行して、設定された処理がコンテンツデータの圧縮か否かを判断する。そして、コンテンツデータの圧縮であると判断した場合には(S420:YES)、S425に移行して、後述する録画データ圧縮処理を実行し、録画データ圧縮処理を終了すると、S480に移行する。一方、コンテンツデータの圧縮でないと判断した場合には(S420:NO)、S430に移行する。
【0085】
次に、S430では、設定された処理が、コンテンツデータのサーバ60への保存か否かを判断する。そして、コンテンツデータの保存であると判断すると(S430:YES)、S435に移行して、通信部28を介して当該記録再生装置1をインターネット2に接続し、続くS440にて、対象データをHDD26から読み取り、S445では、読み取った対象データを、この対象データの詳細(録画日時、録画チャンネル)を示す識別情報(例えば、録画ファイル名)及び記録指令と共にサーバ60に送信し、S450に移行する。
【0086】
そして、S450にて、サーバ60から記録完了情報を受信したか否かを判断し、受信しないと判断した場合には(S450:NO)、受信するまで、S450の処理を繰り返す。一方、記録完了情報を受信した場合には(S450:YES)、S455に移行して、インターネット接続を切断し、続くS460では、対象データをHDD26から消去し、S465に移行する。そして、S465では、この対象データの管理データに含まれるデータ所在をHDDからサーバ(DB)に変更し、S480に移行する。
【0087】
一方、S430にて、設定された処理がコンテンツデータの保存でないと判断した場合には(S430:NO)、S470に移行して、設定された処理はコンテンツデータの消去であるとして、対象データをHDD26から消去し、続くS475では、この対象データの管理データを消去し、S480に移行する。
【0088】
次に、S480では、全ての対象データに対してS420以降の処理を実行したか否かを判断し、処理を実行していないと判断した場合には(S480:NO)、S420に移行して、他の対象データについて、S420からの処理を実行する。一方、全ての対象データに対して処理を実行したと判断した場合には(S480:YES)、当該処理を終了する。
【0089】
また、S410にて、判定日に一致するコンテンツデータがないと判断した場合(S410:NO)、S415にて、ジャンルに該当するコンテンツデータがないと判断した場合には(S415:NO)、当該処理を終了する。
【0090】
次に、録画データ管理処理のS425にて実行される録画データ圧縮処理を、図8を用いて説明する。図8は、制御部40にて実行される録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
【0091】
処理が開始されると、まずS500にて、録画データ管理処理中であるか否かを判断し、録画データ管理処理中であると判断した場合には(S500:YES)、S505に移行して、登録データにて指定された圧縮率をエンコーダ20に指定する。一方、録画管理処理中でないと判断した場合には(S500:NO)、操作部30を介して入力された指令に基づくコンテンツデータの圧縮処理であると判断し、S510に移行して、管理データの圧縮率を読み取ってエンコーダ20に指定し、S515に移行する。
【0092】
次に、S515にて、HDD26から対象データを読み出し、続くS520では、読み出した対象データをエンコーダ20に入力し、S525に移行する。
そして、S525では、エンコーダ20による圧縮処理が終了したか否かを判断し、圧縮処理が終了していないと判断した場合には(S525:NO)、S525の判断を繰り返し行い、圧縮処理が終了したと判断すると(S525:YES)、S530に移行して、圧縮された対象データをHDD26に記録する。次に、S535では、対象データの管理データとして保存された、HDD26におけるアドレス(開始アドレス、終了アドレス)を更新し、さらに、登録データの圧縮率に基づいて圧縮処理をした場合には圧縮率を更新し当該処理を終了する。
【0093】
次に、メインルーチンのS125にて実行される再生処理を、図9を用いて説明する。図9は、制御部40にて実行される再生処理を示すフローチャートである。
処理が開始されると、まずS610にて、管理データを読み取り、続くS615では、図4に示すような録画データリストを表示装置50に表示し、S620に移行する。録画データリストには、HDD26またはサーバ60に記録されている全てのコンテンツデータの情報が表示される。なお、コンテンツデータの情報としては、録画ファイル名、録画開始時刻、録画チャンネル、ジャンル、記録時からの経過日数、圧縮率、HDD26における記録先のアドレス、データ所在等であり、なお、経過日数については、録画開始時刻及び表示される時点における現在時刻に基づいて算出される。
【0094】
そして、S620では、操作部30を介して、録画データリスト上で特定のコンテンツデータが選択されたか否かを判断し、選択されないと判断すると(S620:NO)、S620の処理を繰り返し実行し、選択されたと判断した場合に(S620:YES)、S625に移行する。S625では、管理データに含まれるデータ所在に基づいて、選択されたコンテンツデータが、HDD26に記録されているか否かを判断する。
【0095】
S625にて、コンテンツデータがHDD26に記録されていないと判断すると(S625:NO)、S630に移行して、コンテンツデータをサーバ60から取得するか否かを選択するための画面を表示装置50に表示する。そして、S635では操作部30を介して、コンテンツデータをサーバ60から取得するため取得指令が入力されたか否かを判断し、取得指令が入力されると(S635:YES)、S640に移行して、通信部28を介してインターネット2に接続し、続くS645にて、要求されたコンテンツデータの取得指令を、このコンテンツデータの詳細(録画日時、録画チャンネル)を示す識別情報(例えば、録画ファイル名)と共にサーバ60に送信し、S650に移行する。
【0096】
次に、S650では、通信部28を介して要求したコンテンツデータを受信したか否かを判断し、コンテンツデータを受信した場合には(S650:YES)、S655に移行して、受信したコンテンツデータをHDD26に記録し、続くS660では、記録したコンテンツデータの管理データとして保存された、HDD26におけるアドレス(開始アドレス、終了アドレス)を更新し、さらに、データの所在をDBからHDDに更新して、S665に移行する。そして、S665では、記録したコンテンツデータをデコーダ14に入力して画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0097】
一方、S625にて、コンテンツデータがHDD26に記録されていると判断した場合には(S625:YES)、S670に移行して、HDD26に記録されたコンテンツデータを読み出してデコーダ14に入力し、画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。また、S635にて、サーバ60からのコンテンツデータの取得指令が入力されないと判断した場合には(S635:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0098】
一方、S650にて、コンテンツデータを受信していないと判断した場合には(S650:NO)、S675に移行して、コンテンツデータの取得指令をサーバ60に送信してから予め設定された所定時間を経過したか否かを判断し、所定時間を経過していないと判断した場合には(S675:NO)、S650に移行する。一方、所定時間を経過した場合には(S675:YES)、S680に移行して、サーバ60からコンテンツデータを取得できないとして、コンテンツデータを取得できない旨を示すメッセージ(例えば、「サーバからデータを取得できません。」等)を表示装置50に表示し、当該処理を終了する。
【0099】
次に、メインルーチンのS135にて実行される圧縮率変更処理を、図10、図11を用いて説明する。図10は、制御部40にて実行される圧縮率変更処理を示すフローチャートであり、図11は、コンテンツデータの圧縮率の変更画面の一例を示す説明図である。
【0100】
処理が開始されると、まずS710にて、EEPROM48に保存された管理データを読み取り、続くS715にて、圧縮率を選択可能に図4に示す録画データリストを表示装置50に表示する。
【0101】
次に、S720では、操作部30を介して、横軸を経過日数(日)、縦軸を圧縮率(%)として、各コンテンツデータの圧縮率を表すグラフ画面の表示指令が入力されたか否かを判断し、入力されていないと判断した場合には(S720:NO)、S725に移行して、録画データリストの中から特定のコンテンツデータの圧縮率が選択されたか否かを判断し、圧縮率が選択されたと判断すると(S725:YES)、S730に移行して、表示装置50に表示された処理リスト上に、変更可能な圧縮率の一覧(例えば、圧縮率80%、圧縮率50%、圧縮率30%、圧縮率10%等)を表示させる。
【0102】
そして、続くS735では、操作部30を介して、圧縮率の一覧の中から、特定の圧縮率が選択されたか否かを判断し、圧縮率が選択されたと判断すると(S735:YES)、S740に移行して、圧縮率の一覧を消去すると共に、選択された圧縮率にて管理データを更新し、S745に移行する。そして、S745では、更新された管理データにて、表示装置50に表示された録画データリストの圧縮率を更新し、S775に移行する。
【0103】
一方、S725にて、変更すべき圧縮率が選択されないと判断した場合(S725:NO)、S735にて、一覧の中から圧縮率が選択されないと判断した場合には(S735:NO)、S775に移行する。
【0104】
また、S720にて、操作部30を介してグラフ画面の表示指令が入力されたと判断した場合には(S720:YES)、S750に移行して、図11に示すグラフ画面70を表示装置50に表示する。このグラフ画面70は、圧縮率表示部71と、経過日数変更操作部78と、圧縮率変更操作部76と、を有しており、操作部30の操作にて移動可能なカーソル72も表示されている。
【0105】
圧縮率表示部に71には、横棒73にて、各コンテンツデータ毎に右側から左側にかけて、新しいコンテンツデータから順に表示する。なお、横棒73の長さはデータ量を示している。
【0106】
経過日数変更操作部78には、カーソル72を合わせて操作することにより左右方向に移動可能な日数設定タブ74を表示しており、ユーザにより、操作部30を介してこの日数設定タブ74が移動され、所定の位置に配置されると、配置された位置から所定のコンテンツデータの圧縮率が選択されたと判断し、横棒73の表示色を変更し(変更後の横棒73a)、さらに、そのコンテンツデータの記録時からの経過日数、録画日時及びジャンル等からなる内容表示75を、横棒73aの近傍に表示する。なお、図11においては、記録時から2日経過したバラエティ番組のコンテンツデータが選択された状態を示している。
【0107】
一方、圧縮率変更操作部76には、カーソル72を合わせて操作することにより下方に移動可能な圧縮率変更タブ77を表示しており、ユーザにより、操作部30を介してこの圧縮率変更タブ77が移動され、所定の位置に配置されると、表示色を変更中の横棒73aを圧縮率変更タブ77が配置された位置(高さ)に移動させる。なお、図11においては、圧縮率50%が選択された状態を示している。
【0108】
そして、S755では、操作部30を介して、上記の日数設定タブ74や圧縮率変更タブ77の移動が指令されたか否か、つまり、所定のコンテンツデータの圧縮率の変更指令が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断すると(S755:YES)、S760に移行して、操作部30から入力された指令に基づいて、日数設定タブ74、圧縮率変更タブ77、横棒73を移動させ、また、横棒73の表示色の変更、内容表示75の表示等を行い、S765に移行する。
【0109】
続く、S765では、表示色を変更中の横棒73aの位置から、操作部30にて選択された所定のコンテンツデータの圧縮率を読み取り、管理データを読み取った圧縮率にて更新し、S770に移行する。一方、S755にて変更指令が入力されていないと判断した場合には(S755:NO)、S770に移行する。
【0110】
S770では、グラフ画面を消去する指令が入力されたか否かを判断し、グラフ画面の消去指令が入力されていないと判断した場合には(S770:NO)、S755に移行して、S755からの処理を繰り返し実行する。一方、S770にて、グラフ画面の消去指令が入力されたと判断した場合には(S770:YES)、S775に移行する。
【0111】
次に、S775では、圧縮率変更の完了指令が入力されたか否かを判断し、変更完了指令が入力されないと判断した場合には(S775:NO)、S720に移行して、S720からの処理を繰り返し実行する。一方、変更完了指令が入力されたと判断した場合には(S775:YES)、S780に移行して、更新された管理データ、つまり、更新された圧縮率に基づいて、上述した録画データ圧縮処理を実行する。そして、録画データ圧縮処理を終了すると、当該処理を終了する。
【0112】
次に、第1実施形態のサーバ60が実行するデータ記録処理を、図12を用いて説明する。図12は、サーバ60の制御部にて実行されるデータ記録処理を示すフローチャートである。
【0113】
データ記録処理は、通信部28を介して指令が入力されることにより開始される処理であり、処理が開始されると、S910にて、入力された指令が記録指令か否かを判断し、記録指令である場合には(S910:YES)、S915に移行して、記録指令と共に受信したコンテンツデータの識別情報(例えば、録画ファイル名)を読み取り、S920に移行する。
【0114】
S920では、読み取った識別情報に基づいて、受信したコンテンツデータと一致するコンテンツデータが、データベース61に記録されているか否かを判断し、記録されていないと判断した場合には(S920:NO)、S925に移行して、コンテンツデータをデータベース61に記録し、S930に移行する。一方、S910にて指令が記録指令でないと判断した場合(S910:NO)、S920にてデータベース61に一致するコンテンツデータが記録されていると判断した場合には(S920:YES)、S930に移行する。
【0115】
そして、S930では、入力された指令がコンテンツデータ取得指令か否かを判断し、コンテンツデータ取得指令であると判断した場合には(S930:YES)、S935に移行して、データ取得指令と共に受信した識別情報に基づいて、要求されたコンテンツデータをデータベース61から読み取り、続くS940にて、データ取得指令の送信元である記録再生装置1に読み取ったコンテンツデータを送信し、当該処理を終了する。一方、S930にて、コンテンツデータ取得指令でないと判断した場合には(S930:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0116】
以上説明したように、第1実施形態の記録再生装置1においては、制御部40が、コンテンツデータのHDD26への記録時からの経過日数を算出し、算出した経過日数が予め設定された複数の判定日と一致するコンテンツデータがあるか否かを判断する。そして、経過日数が各判定日と一致するコンテンツデータがあると判断すると、実行すべき処理としてデータ圧縮が設定されている判定日(以下、第1判定日ともいう)と一致したコンテンツデータに対しては、圧縮処理により再生可能な範囲でのデータ量の削減を行い、実行すべき処理としてデータの消去が設定されている判定日(以下、第2判定日ともいう)と一致したコンテンツデータは消去する。
【0117】
従って、本実施形態の記録再生装置1によれば、経過日数が、第1判定日と一致したコンテンツデータのデータ量が、予め第1判定日に対応して設定された圧縮率に基づいて再生可能な範囲で削減されるので、HDD26において、第1判定日を超えた古いコンテンツデータはデータ量が削減された状態で記録され、新しいコンテンツデータは、最初の記録時のデータ量のままで記録されている。よって、コンテンツデータの古さ、新しさ、つまりコンテンツデータの重要性に応じてHDD26の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0118】
また、記録時からの経過日数が、第1判定日よりも長く設定された第2判定日超えたコンテンツデータが消去されるので、第2判定日を超えたより古いコンテンツデータによりHDD26の記憶領域が占有されることを防止でき、ユーザが自らコンテンツデータを消去する手間を省くことが可能となる。
【0119】
また、第1判定日は複数設定されており、各第1判定日に対する圧縮率は、判定日が長くなるのに伴い大きくなるように設定されているので、コンテンツデータの記録時からの経過日数が、複数設定された第1判定日の夫々を超えると、各第1判定日毎に設定された圧縮率に基づいて、コンテンツデータのデータ量が削減されるので、時間の経過に伴い段階的に削減するデータ量を大きくし、コンテンツデータのデータ量を小さくすることができる。
【0120】
さらに、第1判定日及び圧縮率がコンテンツデータのジャンル毎に設定されており、EPGデータから識別したコンテンツデータのジャンルに基づいて、そのジャンルの第1判定日及び圧縮率にてコンテンツデータが圧縮されるように構成されているので、コンテンツデータのジャンルに基づく重要性に対応させてHDD26の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0121】
そして、判定日、実行すべき処理等の情報からなる登録データを、ジャンル別処理リストとして表示装置50に表示させることができ、ジャンル別処理リストは、操作部30から入力された指令に応じて更新できるようにされているので、ユーザは、好みに応じてジャンル毎に、コンテンツデータを圧縮するタイミング、消去するタイミング、圧縮率等を容易に変更することができる。
【0122】
さらに、実際にHDD26に記録されているコンテンツデータの詳細情報からなる管理データを、録画データリストとして表示装置50に表示させることができ、録画データリストに表示される圧縮率は、操作部30から入力された指令に応じて更新できるようにされているので、ユーザは、容易に圧縮率を変更し、希望の圧縮率で、指定したコンテンツデータのデータ量を削減することができる。
【0123】
また、操作部30からの操作により、HDD26に記録されたコンテンツデータの圧縮率を、経過日数に対応させたグラフ画面にて表示させることができるので、各コンテンツデータのデータ量の削減状態を一目で認識することが可能である。また、このグラフ画面上で圧縮率を示す横棒73を、操作部30を介して移動させることにより、圧縮率が変更されるので、ユーザは非常に単純な操作で圧縮率を変更できる。
【0124】
また、記録再生装置1は、サーバ60と通信を行うための通信部28を備えており、経過日数が第2判定日と一致すると、第2判定日と一致したコンテンツデータをHDD26から読み出し、EEPROM48に保存された管理データにおいて、読み出したコンテンツデータのデータ所在をHDDからデータベースに更新すると共に、コンテンツデータを、通信部28を介してサーバ60に送信して記録させ、送信後にコンテンツデータをHDD26から消去するようにしている。
【0125】
また、操作部30を介してコンテンツデータの再生指令が入力されると、EEPROM48に保存された管理データに基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータがサーバ60に送信されているか否かを判断し、コンテンツデータがサーバ60に送信されている場合には、通信部28を介してサーバ60にデータ取得指令を送信することによりコンテンツデータを取得して再生し、コンテンツデータがサーバ60に送信されていない場合には、再生指令を受けたコンテンツデータをHDD26から読み出して再生する。
【0126】
一方、サーバ60は、記録再生装置1からコンテンツデータを受信すると、データベース61にコンテンツデータを記録し、記録再生装置1からデータ取得指令を受信すると、データ取得指令に基づいてデータベース61に記録されたコンテンツデータを抽出し、抽出したコンテンツデータを、記録再生装置1に送信する。
【0127】
従って、本実施形態のデータ管理システムによれば、記録再生装置1のHDD26にて記録できないコンテンツデータをサーバ60のデータベース61に記録しておくことができ、記録再生装置1は、必要に応じてデータベース61からコンテンツデータを取り出すことができる。このため、ユーザは、記録時からの経過日数が第2判定日を超えてしまい、HDD26から消去されてしまったコンテンツデータでも、視聴することが可能となる。
【0128】
また、本実施形態のデータ管理システムにおいては、複数の記録再生装置1を備え、管理装置は、コンテンツデータを受信すると、受信したコンテンツデータと同じコンテンツデータがデータベース61に記録されているか否かを判断し、同じコンテンツデータが記録されていない場合に、受信したコンテンツデータをデータベース61に記録するようにしているので、同じコンテンツデータを複数データベース61に記録することはなく、データベース61の記憶領域を有効に活用できる。
【0129】
なお、第1実施形態において、記録再生装置1が本発明の記録装置に相当し、サーバ60が管理装置に相当し、HDD26が本発明の第1記憶媒体に相当し、判定日が本発明の第1判定時間及び第2判定時間に相当し、圧縮率が本発明の削減割合に相当し、ジャンルがコンテンツデータの種別に相当し、通信部28が本発明の通信手段に相当し、EEPROM48が本発明の履歴記憶手段に相当し、データベース61が管理側記憶手段に相当し、録画指令は本発明の記録指令に相当する。
【0130】
また、録画処理が本発明の記録手段に相当し、S405の処理が本発明の計時手段に相当し、S410の処理が本発明の経過時間判定手段に相当し、録画データ圧縮処理が本発明のデータ量削減手段に相当し、S440〜S475の処理が本発明のデータ消去手段に相当し、登録データ更新処理が本発明の第1判定時間設定手段及び削減割合設定手段に相当し、S730及びS750の処理が本発明の表示制御手段に相当し、S735〜S745、S755〜S765の処理が本発明の削減割合特定手段に相当し、再生処理が本発明の再生手段に相当し、S910〜S925の処理が本発明の保存用データ格納手段に相当し、S930〜S940の処理が本発明の保存用データ送信処理に相当する。
[第1実施形態の変形例]
次に、第1実施形態の変形例として、コンテンツデータをHDD26に記録する際に、コンテンツデータをコンテンツデータの再生に必要なデータとしての基礎部分と、データの精度を向上させるための拡張部分とを有する複数の階層に分割し、分割したコンテンツデータを夫々符号化(いわゆるスケーラブル符号化)してHDD26に記録する場合の例について以下に説明する。なお、変形例の記録再生装置1は、第1実施形態の記録再生装置とほぼ同様に構成されているため、以下の説明においては、第1実施形態と異なる部分のみについて説明し、同様の部分については説明を省略する。
【0131】
エンコーダ20は、デコーダ14にて抽出された映像データ、音声データ、システム情報等の再符号化を行う。詳述すると、各データを、再生に必要なデータとしての基礎部分のデータと、データの精度や内容を向上させるための拡張部分のデータと、に分割し、さらに、拡張データを複数に分割した状態で、各データ毎に所定の形式にて符号化を行う。なお、複数の符号化済みの拡張部分のデータ(以下、拡張データともいう)の中から、一部の拡張データを取り除くことにより、残りのデータ、つまり、符号化済みの基本部分のデータ(以下、基本データともいう)及び残りの拡張データと、元のコンテンツデータにより算出される圧縮率が、予め設定された圧縮率となるように、各拡張データは生成される。
【0132】
変形例のサーバ60は、記録再生装置1から受信したコンテンツデータに加え、記録再生装置1から受信した拡張データもデータベース61に記録するように構成されている。また、コンテンツデータの取得指令を受信した場合と同様に、拡張データの取得指令を受信した場合にも、要求された拡張データを識別情報に基づいてデータベース61から読み出し、取得指令の送信元の記録再生装置1に拡張データを送信する。
【0133】
次に、変形例の録画処理について図13を用いて説明する。図13は制御部40にて実行される変形例の録画処理を示すフローチャートである。なお、S210からS240までの処理は、第1実施形態の録画処理と同様であるため説明を省略する。
【0134】
S240の処理が終了すると、S245に移行して、S215の処理にてHDD26に記録したコンテンツデータを読み出してデコーダ14に入力し、続くS250では、復号化処理が終了したか否かを判断して、復号化処理が終了しないと判断すると(S250:NO)、繰り返しS250の判断を実行し、復号化処理が終了したと判断すると(S250:YES)、S255に移行して、復号化されたデータをエンコーダ20に入力する。
【0135】
そして、続くS260では、エンコーダ20にて、入力したデータの分割及び符号化が終了したか否かを判断し、終了していないと判断すると(S260:NO)、繰り返しS260の判断を実行し、分割及び符号化処理が終了したと判断すると(S260:YES)、S265に移行して、分割及び符号化されたデータ、つまり、複数の拡張データ及び基本データをHDD26に記録する。続くS270では、拡張データ及び基本データの記録先のアドレスを管理データの一部としてEEPROM48に保存し、当該処理を終了する。
【0136】
次に、変形例の録画データ圧縮処理について図14を用いて説明する。図14は、制御部40にて実行される変形例の録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
処理が開始されると、まずS540にて、通信部28を介して当該記録再生装置1をインターネット2に接続し、続くS545では、録画データ管理処理中であるか否かを判断し、録画データ管理処理中であると判断した場合には(S545:YES)、対象データ(コンテンツデータ)を登録データにて設定された圧縮率にするために適当な拡張データを読み取り、S560に移行する。
【0137】
一方、録画管理処理中でないと判断した場合には(S545:NO)、操作部30を介して入力された指令に基づくコンテンツデータの圧縮処理であると判断し、S555に移行して、対象データを管理データにて設定された圧縮率にするために適当な拡張データを読み取り、S560に移行する。
【0138】
つまり、例えば、対象データが、基本データ、及び、4種類の拡張データ1〜4より構成されており、基本データのみの場合の圧縮率が10%、基本データと拡張データ1の場合が圧縮率30%、基本データと拡張データ1及び2の場合が圧縮率50%、基本データと拡張データ1〜3の場合が圧縮率80%の場合に、登録データにて設定された圧縮率が50%である場合には、S550及びS555の処理では、拡張データ3及び4を読み取る。
【0139】
次に、S560では、読み取った拡張データを、この拡張データの詳細(録画日時、録画チャンネル、拡張データの識別)を示す識別情報及び記録指令と共にサーバ60に送信し、S565に移行する。S565では、サーバ60から記録完了情報を受信したか否かを判断する。ここで、記録完了情報を受信しないと判断した場合には(S565:NO)、受信するまで、S565の処理を繰り返す。
【0140】
一方、記録完了情報を受信した場合には(S565:YES)、S570に移行して、インターネット接続を切断し、続くS575では、送信した拡張データ(上述した例では拡張データ3及び4)をHDD26から消去し、S580に移行する。そして、S580では、必要に応じてこの対象データの管理データに含まれる圧縮率を更新し、当該処理を終了する。
【0141】
次に、変形例の再生処理を、図15を用いて説明する。図15は、制御部40にて実行される変形例の再生処理を示すフローチャートである。なお、S610からS665、S675、S680の処理は、第1実施形態の再生処理と同様であるため説明を省略する。
【0142】
S625にて、コンテンツデータがHDD26に記録されていると判断した場合には(S625:YES)、S810に移行して、管理データに基づいて記録されているコンテンツデータの圧縮率が100%か否か、つまり、コンテンツデータの拡張データがサーバ60に送信されているか否かを判断する。そして、コンテンツデータの圧縮率が100%でない(S810:NO)、つまり、拡張データがサーバ60に送信されていると判断すると、S815に移行して、通信部28を介してインターネット2に接続し、続くS820にて、拡張データの取得指令を、この拡張データの詳細(録画日時、録画チャンネル、拡張データの識別)を示す識別情報と共にサーバ60に送信し、S825に移行する。
【0143】
次に、S825では、通信部28を介して要求した拡張データを受信したか否かを判断し、拡張データを受信した場合には(S825:YES)、S830に移行して、受信した拡張データをHDD26に記録し、続くS835では、管理データにおける、S830にて記録した拡張データのHDD26でのアドレス(開始アドレス、終了アドレス)を更新すると共に、圧縮率を100%に更新して、S840に移行する。そして、S840では、基本データ及び拡張データをデコーダ14に入力して画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0144】
一方、S825にて、拡張データを受信していないと判断した場合には(S825:NO)、S850に移行して、拡張データの取得指令をサーバ60に送信してから予め設定された所定時間を経過したか否かを判断し、所定時間を経過していないと判断した場合には(S850:NO)、S825に移行する。一方、所定時間を経過した場合には(S850:YES)、S855に移行して、HDD26に記録された基本データをデコーダ14に入力して画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0145】
また、S810にて、コンテンツデータの圧縮率が100%、つまり、全ての拡張データがHDD26に記録されていると判断した場合には(S810:YES)、S845に移行して、HDD26に記録された基本データ及び拡張データを読み出してデコーダ14に入力し、画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0146】
以上説明したように、変形例の記録再生装置1によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、取得したコンテンツデータを、再生に必要なデータとしての基礎データと、データの精度を向上させるための拡張データとを有する複数の階層に分けて記録し、データを圧縮する際には、圧縮率に基づいて拡張データの一部を消去することによりコンテンツデータのデータ量を削減している。このため、単に拡張部分のデータを消去するだけで、データを圧縮することができるので、短時間でデータ量の削減を行うことができる。
【0147】
また、変形例の記録再生装置1は、経過日数が第1判定日と一致すると、第1判定日と一致したコンテンツデータの拡張データを圧縮率に応じてHDD26から読み出し、EEPROM48に保存された管理データにおいて、対象のコンテンツデータの圧縮率を更新すると共に、拡張データを、通信部28を介してサーバ60に送信して記録させ、送信後に拡張データをHDD26から消去するようにしている。
【0148】
また、操作部30を介してコンテンツデータの再生指令が入力されると、EEPROM48に保存された管理データに基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータの一部である拡張データがサーバ60に送信されているか否かを判断し、拡張データがサーバ60に送信されている場合には、通信部28を介してサーバ60にデータ取得指令を送信することにより拡張データを取得して、取得した拡張データを基本データと合わせて再生し、拡張データがサーバ60に送信されていない場合には、基本データをHDD26から読み出して再生する。
【0149】
一方、サーバ60は、記録再生装置1から拡張データを受信すると、データベース61に拡張データを記録し、記録再生装置1からデータ取得指令を受信すると、データ取得指令に基づいてデータベース61に記録された拡張データを抽出し、抽出した拡張データを、記録再生装置1に送信する。
【0150】
従って、変形例のデータ管理システムによれば、記録再生装置1のHDD26にて記録できない拡張データをサーバ60のデータベース61に記録しておくことができ、記録再生装置1は、必要に応じてデータベース61から拡張データを取り出すことができる。このため、ユーザは、記録時からの経過日数が第1判定日を超えてしまい、データ量が削減されていたコンテンツデータを、最初の記録時の状態に復元して視聴することができる。
【0151】
なお、本変形例の録画処理が、本発明の記録手段に相当し、録画データ圧縮処理が本発明のデータ量削減手段に相当し、再生処理が本発明の再生手段に相当する。
ここで、本変形例においては、コンテンツデータを記録する際に、圧縮率に応じてコンテンツデータをスケーラブルに再符号化するようにしたが、放送信号が予めスケーラブル符号化された信号である場合には、分割された各信号をそのまま基本データ、拡張データとして、録画データ圧縮処理を実行するようにしてもよい。
【0152】
また、本変形例においては、録画データ圧縮処理の中で、拡張データをサーバ60に送信して記録させておき、ユーザの希望によりサーバ60から取得できるようにしたが、例えば、拡張データのジャンル、通信状態等の様々な条件に応じて、サーバ60に送信することなく消去するように構成してもよい。
[第2実施形態]
次に、複数の記録再生装置80にて構成される第2実施形態のデータ管理システムについて説明する。図16は、第2実施形態のデータ管理システム全体の構成を示す概略構成図である。
【0153】
図16に示すように、第2実施形態のデータ管理システムは、複数の記録再生装置80がインターネット2を介して、互いに通信可能に構成されている。なお、第2実施形態の記録再生装置80は、HDDを2つ備え、操作部30から入力された指令に基づいて、選択されたチャンネルのコンテンツデータを1つのHDDに記録すると共に、予め設定されたチャンネルのコンテンツデータを他の1つのHDDに継続して記録するように構成されている点、一旦HDDに記録し、その後消去したコンテンツデータを当該データ管理システムに属する他の記録再生装置80(以下、グループメンバーともいう)から取得する点が主に第1実施形態の記録再生装置1と異なる。このため、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0154】
チューナ部86は、制御部90からの指令に基づいて、アンテナを介して受信した放送信号から、同時に複数(本実施形態では2つ)の放送信号を選局できるように構成されており、選局した各信号に夫々増幅処理等を施して伝送路符号化された信号を抽出し、復調部87に入力する。
【0155】
復調部87は、チューナ部86にて抽出された伝送路符号化された複数の信号を夫々復調し、各信号から夫々TSを抽出してデコーダ14に入力する。
第1HDD83及び第2HDD84は、コンテンツデータ等の各種データが記録されるランダムアクセス可能な大容量記憶媒体である。特に、第1HDD83は、第1実施形態のHDD26と同様に用いられ、一方、第2HDD84は、ユーザによりアクセスができないようにされている。つまり、第2HDD84は、ユーザが操作部30に入力した指令により、記録されたデータの消去が行われることが制御部90にて禁止されている。
【0156】
ディスクドライブ85は、制御部90からの指令を受けて、第1HDD83または第2HDD84から、各HDD83,84に記録されたコンテンツデータ等の各種データを読み出し、また、各HDD83,84に各種データを記録する。
【0157】
通信部82は、互いに通信を行うように設定されたグループメンバーとの通信に必要な各種情報を備えており、インターネット2を介して、各グループメンバーとの間で通信可能に構成されている。
【0158】
制御部90は、CPU92、RAM94、ROM96、また、書き換え可能なEEPROM98等を備える周知のマイクロコンピュータからなり、CPU92が、ROM96に記憶されたプログラムを実行することで、上述した記録再生装置80の各部を制御する。
【0159】
そして、第1実施形態の記録再生装置1と同様に、操作部30を介して選択されたチャンネルの選局指令をチューナ部86に入力することにより、受信した放送信号から選択されたチャンネルのコンテンツデータを取得し、画像出力部16及び音声出力部18を介して表示装置50及びスピーカ52から出力させる処理、取得したコンテンツデータを第1HDD83に記録する録画処理を行う。また、第1実施形態の記録再生装置1と同様に、メインルーチン、圧縮率変更処理、登録データ更新処理を実行する。ただし、本実施形態では、登録データ更新処理において、判定日に対応して行うべき処理として実施可能なものは、所定の圧縮率による圧縮、消去のみにされている。
【0160】
一方、EEPROM98には、第1実施形態のEEPROM48と同様に、管理データ、登録データ等の各種情報が保存されている。また、EEPROM98には、受信可能なデジタルテレビ放送信号のうちの1つのチャンネル(以下、継続記録チャンネルともいう)が予め設定されており、制御部90は、継続記録チャンネルの選局指令をチューナ部86に入力することで、継続記録チャンネルのコンテンツデータを継続して第2HDD84に記録し、古いものから順に消去する処理を行う。
【0161】
このため、各グループメンバーの各第2HDD84には、常時、継続記録チャンネルの所定時間(以下、記録可能時間ともいう)分のコンテンツデータが記録されている。そして、継続記録チャンネルは各グループメンバー間で異なるように夫々設定されており、各グループメンバー間で、夫々異なるチャンネルのコンテンツデータが第2HDD84に記録されることとなる。なお、EEPROM98には、グループメンバーの識別情報と、そのグループメンバーがコンテンツデータを記録している継続記録チャンネルとの対応情報が記録されている。
【0162】
次に、第2実施形態の記録再生装置80の録画データ管理処理を、図17を用いて説明する。図17は、制御部90にて実行される録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【0163】
処理が開始されると、S905〜S925の処理を実行する。S905〜S925の処理は、S405〜S425と同様であるため省略する。そして、S920にて、設定された処理がコンテンツデータの圧縮でないと判断した場合には(S920:NO)、S930に移行して、対象データを第1HDD83から消去し、続くS935では、この対象データの管理データに含まれるデータ所在をHDDから仮消去に変更し、S940に移行する。
【0164】
そして、S940では、全ての対象データに対してS920以降の処理を実行したか否かを判断し、処理を実行していないと判断した場合には(S940:NO)、S920に移行して、他の対象データについて、S920からの処理を実行する。一方、全ての対象データに対して処理を実行したと判断した場合には(S940:YES)、S945に移行して、管理データに基づいて、データ所在が仮消去となっているコンテンツデータのうち、予め設定された記録可能時間を超えたコンテンツデータがあるか否かを判断し、記録可能時間を超えたものがあると判断すると(S945:YES)、S950に移行して、記録可能時間が超えたと判断したコンテンツデータの管理データを消去して、当該処理を終了する。一方、記録可能時間を超えたコンテンツデータはないと判断した場合には(S945:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0165】
次に、第2実施形態の記録再生装置80にて実行される再生処理について説明する。第2実施形態の再生処理は、第1実施形態の再生処理とほぼ同様であるため、図9を用いて、異なる処理についてのみ説明する。
【0166】
第2実施形態においては、S625にて、選択されたコンテンツデータが、第1HDD83または第2HDD84に記録されているか否かを判断する。
S625にて、コンテンツデータが第1HDD83、第2HDD84の何れに記録されていないと判断すると(S625:NO)、S630に移行して、コンテンツデータをグループメンバーから取得するか否かを選択するための画面を表示装置50に表示する。そして、S635では操作部30を介して、コンテンツデータをグループメンバーから取得するため取得指令が入力されたか否かを判断し、取得指令が入力されると(S635:YES)、S640に移行して、通信部28を介してインターネット2に接続し、続くS645にて、EEPROM98に保存された対応情報に基づいて、そのコンテンツデータが第2HDD84に記録されているグループメンバーを抽出し、要求されたコンテンツデータの取得指令を、このコンテンツデータの詳細(録画日時、録画チャンネル)を示す識別情報(例えば、録画ファイル名)と共に抽出したグループメンバーに送信し、S650に移行する。S650以降の処理は、第1実施形態と同様である。
【0167】
次に、第2実施形態の記録再生装置80のデータ送信処理ついて図18を用いて説明する。図18は、制御部90にて実行されるデータ送信処理を示すフローチャートである。
データ送信処理は、メインルーチンのS150の処理にて、通信部82を介して入力された指令が、コンテンツデータの取得指令であると判断した場合に開始される処理であり、処理が開始されると、S1110にて、識別情報に基づいて、第2HDD84から要求されたコンテンツデータを読み取り、続くS1120にて、データ取得指令の要求元であるグループメンバーに読み取ったコンテンツデータを送信し、当該処理を終了する。
【0168】
以上説明したように、第2実施形態の記録再生装置80においては、第2HDD84と、管理データシステムに属する他の記録再生装置80(つまり、グループメンバー)と通信を行うための通信部82と、が設けられている。そして、予め設定されたチャンネルのコンテンツデータを取得して第2HDD84に常時記録すると共に、操作部30からの指令に基づいて指定されたコンテンツデータを取得して第1HDD83に記録し、経過日数が第2判定日を超えたと判定されると、EEPROM98に保存された管理データにおいて、第2判定日を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ所在をHDDから仮消去に更新すると共に、コンテンツデータを第1HDD83から消去する。
【0169】
また、通信部82を介してグループメンバーからデータ取得指令を受信すると、受信したデータ取得指令に基づいて第2HDD84に記録されたコンテンツデータの中から、要求されたコンテンツデータを抽出し、通信部82を介して要求元のグループメンバーに送信する。一方、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、管理データのデータ所在に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータが第1HDD83または第2HDD84に記憶されているか否かを判断し、コンテンツデータが何れかのHDD83,84に記憶されている場合には、コンテンツデータを何れかのHDD83,84から読み出して再生し、コンテンツデータが何れのHDD83,84にも記憶されていない場合には、EEPROM98に保存された対応情報に基づいて、グループメンバーにデータ取得指令を送信することにより、コンテンツデータを取得して再生する。
【0170】
従って、第2実施形態の記録再生装置80によれば、経過日数が第2判定日を超えると第1HDD83からコンテンツデータが消去されるので、第2判定日を超えた古いコンテンツデータにより第1HDD83の記憶領域が占有されることを防止できる。しかも、第2判定日を超えて第1HDD83から消去されてしまったコンテンツデータに関しても、記録可能時間内であれば、第2HDD84またはグループメンバーから取得することができ、ユーザの再生指令に応じてコンテンツデータを再生することができる。
【0171】
また、第2実施形態のデータ管理システムにおいては、複数の記録再生装置80は、記録再生装置80間で互いに異なる継続記録チャンネルのコンテンツデータを、夫々第2HDD84に記録するように構成されているので、データ管理システム全体では、全てのチャンネルのコンテンツデータが記録されている。このため、データ管理システムに属する1つの記録再生装置80にて、第1HDD83から消去されてしまったコンテンツデータを、データ管理システム内で取得することができ、一度第1HDD83に記録したコンテンツデータを、記録可能時間内において、同じデータ管理システムに属する記録再生装置80間で共有することができる。
【0172】
なお、第1実施形態において、記録再生装置80(グループメンバー)が本発明の記録装置に相当し、第1HDD83が本発明の第1記憶媒体に相当し、第2HDD84が本発明の第2記憶媒体に相当し、通信部82が本発明の通信手段に相当し、EEPROM98が請求項14に記載の履歴記憶手段に相当する。
【0173】
また、録画処理が本発明の記録手段に相当し、S905の処理が本発明の計時手段に相当し、S910の処理が本発明の経過時間判定手段に相当し、S930、S935の処理が本発明のデータ消去手段に相当し、再生処理が本発明の再生手段に相当し、データ送信処理が本発明のデータ送信手段に相当する。
【0174】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
上記第1実施形態においては、録画指令が操作部30から入力された場合に、アンテナにて受信したテレビ放送信号の中から、選択されたチャンネルのテレビ放送信号を抽出し、HDD26に記録するようにしたが、特定のチャンネルの番組を継続して常時記憶媒体に記録するようにしてもよい。また、アンテナにて受信可能なテレビ放送信号に基づく全てのチャンネルの番組を、継続して常時記憶媒体に記録するようにしてもよい。
【0175】
上記各実施形態においては、本発明の記録装置を、コンテンツデータをHDDに記録させることができる記録再生装置としたが、本発明の記録装置は、大容量の記憶媒体を備える記録専用の装置やパーソナルコンピュータであってもよい。また、コンテンツデータを、DVD等のマルチメディア光ディスクに記録する機能を備えていてもよい。
【0176】
上記各実施形態においては、インターネットに接続可能な記録再生装置としたが、必ずしも通信部を備える必要はなく、その場合には、判定日に対応して行うべき処理として、所定の圧縮率による圧縮、消去のみが選択できるようにすればよい。
【0177】
また、上記第2実施形態においても、第1実施形態の変形例のようにコンテンツデータの記録を行い、コンテンツデータ及び拡張データを、他のグループメンバーとやり取りするように構成してもよい。
【0178】
なお、上記実施形態においては、アンテナを介して、デジタルテレビ放送信号を受信し、HDDに記録する記録再生装置としたが、テレビ放送信号の伝送の形式は電波に限るものではなく、同軸ケーブル、光ケーブルを用いるCATV、また電話線等を用いるインターネット放送であってもよい。また、記録再生装置にDV端子を設け、DV端子を介してコンテンツデータを取得できるように構成してもよい。また、コンテンツデータは、テレビ放送信号から抽出される音声及び映像を有する動画情報に限らず、音声のみ、または、映像のみの情報であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0179】
【図1】第1実施形態の管理データシステム全体の構成を示す概略構成図である。
【図2】第1実施形態のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態の録画処理を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の録画データリストの一例を示す説明図である。
【図5】第1実施形態の登録データ更新処理を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態のジャンル別処理リストの一例を示す説明図である。
【図7】第1実施形態の録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【図8】第1実施形態の録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態の再生処理を示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態の圧縮率変更処理を示すフローチャートである。
【図11】第1実施形態のコンテンツデータの圧縮率変更画面の一例を示す説明図である。
【図12】第1実施形態のデータ記録処理を示すフローチャートである。
【図13】変形例の録画処理を示すフローチャートである。
【図14】変形例の録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
【図15】変形例の再生処理を示すフローチャートである。
【図16】第2実施形態の管理データシステム全体の構成を示す概略構成図である。
【図17】第2実施形態の録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【図18】第2実施形態のデータ送信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0180】
1…記録再生装置、2…インターネット、10…チューナ部、12…復調部、14…デコーダ、16…画像出力部、18…音声出力部、20…エンコーダ、24…ディスクドライブ、26…ハードディスク(HDD)、28…通信部、30…操作部、32…操作キー、34…リモコンセンサ、36…リモコン、40…制御部、50…表示装置、52…スピーカ、60…サーバ、61…データベース、70…グラフ画面、71…圧縮率表示部、72…カーソル、73,73a…横棒、74…日数設定タブ、75…内容表示、76…圧縮率変更操作部、77…圧縮率変更タブ、78…経過日数変更操作部、80…記録再生装置、82…通信部、83…第1HDD、84…第2HDD、85…ディスクドライブ、86…チューナ部、87…復調部、90…制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶媒体にコンテンツデータを記録する記録装置及びこの記録装置により構成されるデータ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ放送などで提供された番組(つまり、映像データ及び音声データを有するコンテンツデータ)を、ハードディスクドライブ(以下、HDDともいう)やDVD−RW等の記憶媒体に記録し、記録したコンテンツデータを再生可能に構成された装置が知られている。
【0003】
そして、近年では、特にHDD等の記憶媒体の大容量化が実現されており、このような記憶媒体を備えた記録再生装置においては、ユーザは、記憶容量を気にすることなく多数の番組を記録することができる。
【0004】
しかし、記憶媒体の記録容量は有限であるため、依然として記録領域を効率的に利用することが要求されている。そこで、例えば、記憶媒体にコンテンツデータを記録する際に、コンテンツデータを基本部分と拡張部分に分割してスケーラブルに符号化したデータとして記録し、新たにコンテンツデータを記録する際には、予め記憶媒体の残容量を検出し、検出された残容量が所定量以下の場合には、既に記録されたコンテンツデータの拡張部分を消去することで、コンテンツデータのデータ量を削減するように構成された記録再生装置が提案されている(例えば特許文献1等参照)。
【特許文献1】特開2002−184102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記提案の記録再生装置では、記憶媒体の残容量が所定値を超えている場合には、例えば、直前に記録した新しいコンテンツデータであっても、拡張部分が消去されてしまい、また、新たに記録されるコンテンツデータについても拡張部分が消去されるため、基本部分のみが記録される。
【0006】
つまり、コンテンツデータの古さ新しさに関わらず、コンテンツデータの基本部分のみが記憶領域に記録されることとなり、コンテンツデータの重要性に応じた効率的な記憶領域の利用がされていないという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、コンテンツデータの重要性に応じて記憶媒体の記憶領域を効率良く利用できる記録装置、及び、このような記録装置により構成されるデータ管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
画像または音声の少なくとも一方を含むコンテンツデータを取得し、該コンテンツデータを第1記憶媒体に記録する記録手段を備えた記録装置であって、
前記コンテンツデータの前記第1記憶媒体への記録時からの経過時間を計時する計時手段と、
該計時手段により計時された経過時間が予め設定された第1判定時間を超えたか否かを判定する経過時間判定手段と、
該経過時間判定手段により前記経過時間が前記第1判定時間を超えたと判定されると、予め該第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて、前記第1判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ量を、該コンテンツデータが再生可能な範囲で削減するデータ量削減手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
このように、本発明の記録装置においては、計時手段が、コンテンツデータの第1記憶媒体への記録時からの経過時間を計時し、経過時間判定手段が、計時手段により計時された経過時間が予め設定された第1判定時間を超えたか否かを判定する。そして、経過時間判定手段により経過時間が第1判定時間を超えたと判定されると、データ量削減手段が、予め第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて、第1判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ量を、このコンテンツデータが再生可能な範囲で削減する。
【0010】
従って、本発明の記録装置によれば、記録時からの経過時間が第1判定時間を超えたコンテンツデータのデータ量が、予め第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて再生可能な範囲で削減されるので、第1記憶媒体において、第1判定時間を超えた古いコンテンツデータはデータ量が削減された状態で記録され、新しいコンテンツデータは、記録時のデータ量のままで記録されている。よって、コンテンツデータの古さ、新しさ、つまりコンテンツデータの重要性に応じて記憶媒体の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0011】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の記録装置において、経過時間判定手段は、経過時間が第1判定時間を超えたか否かの判定に加え、経過時間が第1判定時間よりも長く設定された第2判定時間を超えたか否かを判定するようにされており、経過時間判定手段により、経過時間が第2判定時間を超えたと判定されると、データ消去手段が、第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを消去することを特徴とする。
【0012】
従って、請求項2に記載の記録装置によれば、記録時からの経過時間が第1判定時間よりも長く設定された第2判定時間を超えたコンテンツデータが消去されるので、第2判定時間を超えたより古いコンテンツデータにより第1記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、ユーザが自らコンテンツデータを消去する手間を省くことができる。
【0013】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の記録装置において、第1判定時間が複数設定されており、各第1判定時間に対する各削減割合は、第1判定時間が長くなるのに伴い大きくなるように設定されたことを特徴とする。
【0014】
従って、請求項3に記載の記録装置によれば、コンテンツデータの記録時からの経過時間が、複数設定された第1判定時間の夫々を超えると、各第1判定時間毎に設定された削減割合に基づいて、コンテンツデータのデータ量が削減されるので、時間の経過に伴い段階的に削減するデータ量を大きくし、コンテンツデータのデータ量を小さくすることができる。
【0015】
次に請求項1〜請求項3の何れかに記載の記録装置は、請求項4に記載のように、第1判定時間、または、削減割合の少なくとも1方を、コンテンツデータの種別毎に設定し、データ量削減手段が、コンテンツデータの種別を識別し、識別した種別に対応した第1判定時間及び削減割合に基づいてデータ量を削減するように構成してもよい。
【0016】
このように構成された請求項4に記載の記録装置によれば、種別毎に設定された第1判定時間及び削減割合に基づいてコンテンツデータのデータ量が削減されるので、コンテンツデータの種別に基づく重要性に対応させて記憶媒体の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0017】
例えば、コンテンツデータがテレビ放送信号から抽出した動画情報である場合に、第1判定時間を、映画やドラマといった種別に対しては長く設定し、ニュースや天気予報といった種別に対しては短く設定することで、コンテンツデータが映画やドラマである場合には長期間、データ量が削減されることなく良好に視聴できる形で記録され、古い情報が役に立たないニュースや天気予報であれば、短時間でデータ量が削減されるので、記録領域を効率的に利用できる。
【0018】
また、例えば、映画やドラマといった種別に対しては削減割合として、削減率20%を設定し、ニュースや天気予報といった種別に対しては削減割合として削減率50%と設定することで、コンテンツデータが映画やドラマの動画情報である場合には、コンテンツの質が確保され、コンテンツの質を下げても良いようなニュースや天気予報の動画情報に関しては、よりデータ量が削減されるので、記録領域を効率的に利用できる。なお、ここでいう削減率とは、最初に第1記憶媒体に記録したときのデータ量と、削減するデータ量との割合を示している。
【0019】
一方、請求項1〜請求項4の何れかに記載の記録装置は、請求項5に記載のように、外部からの入力に基づいて、第1判定時間設定手段が、第1判定時間を設定するように構成してもよく、このようにすれば、ユーザが、操作部等を介して容易に第1判定時間を設定することができる。
【0020】
また、請求項1〜請求項5の何れかに記載の記録装置は、請求項6に記載のように、外部からの入力に基づいて、削減割合設定手段が、削減割合を設定するように構成してもよく、このようにすれば、ユーザが、操作部等を介して容易に削減割合を設定することができる。
【0021】
さらに、請求項1〜請求項6の何れかに記載の記録装置は、請求項7に記載のように、データ量削減手段が、経過時間が第1判定時間を超えたと判定された場合に加え、外部からコンテンツデータのデータ量を削減するための削減指令が入力された場合に、第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減するように構成してもよい。
【0022】
このように構成された請求項7の記録装置によれば、ユーザが、操作部等を介してデータ量削減指令を入力することで、第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのデータ量を、容易に削減することができる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、請求項8に記載のように、第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータの削減割合を表示手段に表示する表示制御手段と、表示制御手段が削減割合を表示しているときに、外部から削減割合を変更するための変更指令が入力されると、入力された変更指令に基づいて削減割合の表示の変更を行い、変更後の表示から削減割合を特定する削減割合特定手段と、を設け、削減割合特定手段により削減割合が特定されると削減指令が入力されたとして、データ量削減手段が、特定された削減割合に基づいてコンテンツデータのデータ量を削減するように構成してもよい。
【0024】
そして、このようにすれば、ユーザは、表示装置に表示された削減割合の表示を変更することで、容易に削減割合を指定することができ、指定した削減割合でデータ量を削減することができる。
【0025】
一方、請求項1〜請求項8の何れかに記載の記録装置は、請求項9に記載のように、記録手段が、外部から取得したコンテンツデータを、再生に必要なデータとしての基礎部分と、データの精度や内容を向上させるための拡張部分とを有する複数の階層に分けて記録し、データ量削減手段が、削減割合に基づいて拡張部分のデータの一部を消去することによりコンテンツデータのデータ量を削減するように構成してもよい。
【0026】
例えば、データ量削減手段は、第1記憶媒体からコンテンツデータを読み出して、周知のデータ圧縮処理を実行し、コンテンツデータのデータ量を削減するようにしてもよいが、請求項9のようにすると、単に拡張部分のデータを消去するだけで、データ量を削減することができるので、短時間でデータ量の削減を行うことができる。
【0027】
次に、請求項10に記載の発明は、請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置において、外部装置と通信を行うための通信手段と、通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、を備え、経過時間判定手段により経過時間が第2判定時間を超えたと判定されると、データ消去手段が、第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを第1記憶媒体から読み出し、読み出したコンテンツデータの識別情報を通信履歴として履歴記憶手段に記録すると共に、コンテンツデータを保存用データとして通信手段を介して外部装置に送信して記録させ、送信後にコンテンツデータを第1記憶媒体から消去することを特徴とする。
【0028】
このように構成された請求項10に記載の記録装置によれば、経過時間が第2判定時間を超えると、コンテンツデータが消去されるので、第2判定時間を超えた古いコンテンツデータにより記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、しかも、そのコンテンツデータを外部装置に記録させておくことができる。
【0029】
また、請求項10に記載の発明は、請求項11に記載のように、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、再生手段が、履歴記憶手段に記憶された通信履歴に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータが外部装置に送信されているか否かを判断し、コンテンツデータが外部装置に送信されている場合には、通信手段を介して外部装置にデータ取得指令を送信することによりコンテンツデータを取得して再生し、コンテンツデータが外部装置に送信されていない場合には、再生指令を受けたコンテンツデータを第1記憶媒体から読み出して再生するように構成してもよい。
【0030】
このようにすれば、ユーザの記録指令に基づいて第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのうち、第2判定時間を超えて記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータに関しても、外部装置から取得することで、ユーザの再生指令に応じて再生することができる。
【0031】
一方、請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の記録装置において、外部装置と通信を行うための通信手段と、通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、を備え、データ量削減手段が、拡張部分のデータを第1記憶媒体から読み出し、読み出した拡張部分のデータの識別情報を通信履歴として履歴記憶手段に記録すると共に、保存用データとして通信手段を介して外部装置に送信して記録させ、送信後に拡張部分のデータを第1記憶媒体から消去することを特徴とする。
【0032】
従って、請求項12に記載の記録装置によれば、経過時間が第1判定時間を超えるとコンテンツデータのデータ量が削減されるので、第1判定時間を超えた古いコンテンツデータにより記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、しかも、拡張部分のデータを外部装置に記録させておくことができる。
【0033】
また、請求項12に記載の発明は、請求項13に記載のように、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、再生手段が、履歴記憶手段に記録された通信履歴に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータの拡張部分のデータが外部装置に送信されているか否かを判断し、拡張部分のデータが外部装置に送信されている場合には、通信手段を介して外部装置にデータ取得指令を送信することにより拡張部分のデータを取得し、取得した拡張部分のデータ及び第1記憶媒体に記憶された基礎部分のデータにて、コンテンツデータを再生し、拡張部分のデータが外部装置に送信されていない場合には、再生指令を受けたコンテンツデータを第1記憶媒体から読み出して再生するように構成してもよい。
【0034】
このようにすれば、第1判定時間を超えて第1記憶媒体から消去されてしまった拡張部分のデータを取得できるので、拡張部分のデータと基本部分のデータとを用いることで、コンテンツデータを、第1記憶媒体へ最初に記録されたときの状態に復元し、再生することができる。
【0035】
また、請求項14に記載の発明は、請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置において、第1記憶媒体とは別に設けられた第2記憶媒体と、外部装置と通信を行うための通信手段と、消去履歴を記録するための履歴記憶手段と、を備え、記録手段が、予め設定されたコンテンツデータを取得して第2記憶媒体に記録すると共に、外部からの指令に基づいて指定されたコンテンツデータを取得して第1記憶媒体に記録し、経過時間判定手段により経過時間が第2判定時間を超えたと判定されると、データ消去手段が、第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータの識別情報を履歴記憶手段に記録すると共に、コンテンツデータを第1記憶媒体から消去する。
【0036】
また、通信手段を介して外部装置からデータ取得指令を受信すると、データ送信手段が、受信したデータ取得指令に基づいて第2記憶媒体に記録されたコンテンツデータの中から、要求されたコンテンツデータを抽出し、通信手段を介して要求元の外部装置に送信し、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、再生手段が、履歴記憶手段に記録された識別情報に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータが第1記憶媒体または第2記憶媒体に記憶されているか否かを判断し、コンテンツデータが何れかの記憶媒体に記憶されている場合には、コンテンツデータを何れかの記憶媒体から読み出して再生し、コンテンツデータが何れの記憶媒体にも記憶されていない場合には、予め設定された外部装置にデータ取得指令を送信することにより、コンテンツデータを取得して再生する。
【0037】
従って、請求項14に記載の記録装置によれば、経過時間が第2判定時間を超えると、コンテンツデータが消去されるので、第2判定時間を超えた古いコンテンツデータにより第1記憶媒体の記憶領域が占有されることを防止でき、しかも、第2判定時間を超えて記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータに関しても、第2記憶媒体または外部装置から取得することで、ユーザの再生指令に応じてコンテンツデータを再生することができる。
【0038】
一方、請求項15に記載の発明は、請求項11または請求項13に記載の記録装置と、記録装置から送信された保存用データを管理する管理装置と、を備えたデータ管理システムであり、管理装置においては、記録装置から保存用データを受信すると、保存用データ格納手段が管理側記憶手段に保存用データを記録し、記録装置からデータ取得指令を受信すると、保存用データ送信手段が、データ取得指令に基づいて管理側記憶手段に記録された保存用データを抽出し、抽出した保存用データを、記録装置に送信する。
【0039】
従って、請求項15に記載のデータ管理システムによれば、記録装置の第1記憶媒体にて記録できない保存用データを管理装置の管理側記憶手段に記録しておくことができ、記録装置は、必要に応じて管理側記憶手段から保存用データを取り出すことができる。このため、ユーザは、記録時からの経過時間が第2判定時間を超えてしまい、第1記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータを視聴したり、データ量が削減されていたコンテンツデータを、最初の記録時の状態に復元して視聴することができる。
【0040】
また、請求項15に記載の発明は、請求項16に記載のように、記録装置を複数設け、管理装置が保存用データを受信すると、保存用データ格納手段が、管理側記憶手段に受信した保存用データと同じ保存用データが記録されているか否かを判定し、同じ保存用データが記録されていない場合に、受信した保存用データを管理側記憶手段に記録するようにしてもよく、このようにすれば、同じ保存用データを管理側記憶手段には記憶しないので、管理側記憶手段の記憶領域を有効に利用できる。
【0041】
一方、請求項17に記載の発明は、請求項14に記載の記録装置を複数備えたデータ管理システムであり、複数の記録装置は、取得可能なコンテンツデータを分散して各第2記憶媒体に記録するように構成されている。そして、各記録装置の再生手段は、コンテンツデータが第1記憶媒体及び第2記憶媒体の何れにも記憶されていない場合には、識別情報に基づいて当該データ管理システムに属する他の記録装置のうちの1つを選択し、選択した記録装置からコンテンツデータを取得する。
【0042】
このように構成されたデータ管理システムにおいては、複数の記録装置において取得可能なコンテンツデータ(例えば、テレビ放送信号を受信して得られる全チャンネルのコンテンツデータ)を、各記録装置にて分散して第2記憶媒体に記録するように構成されているので、各記録装置には、所定のコンテンツデータ(例えば、所定のチャンネルのコンテンツデータ)が夫々記憶されている。
【0043】
従って、当該データ管理システムに属する1つの記録装置にて、第1記憶媒体から消去されてしまったコンテンツデータを、自身の第2記憶媒体または他の記録装置の第2記憶媒体から取得することができ、一度記録したコンテンツデータを、記録装置間で共有することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
複数の記録再生装置1及びサーバ60にて構成される第1実施形態のデータ管理システムについて説明する。図1は、データ管理システム全体の概略構成を示す構成図であり、記録再生装置1に関しては内部構成をブロック図にて示している。
【0045】
第1実施形態の記録再生装置1は、アンテナにて受信したデジタルテレビ放送信号(以下、放送信号ともいう)から指定された番組データ(以下、コンテンツデータもいう)を抽出してハードディスク26(以下、HDD26ともいう)に記録し、外部からの指令により、HDD26に記録されたコンテンツデータを読み取って再生するものであり、チューナ部10、復調部12、デコーダ14、画像出力部16、音声出力部18、エンコーダ20、ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信部28、操作部30、制御部40と、上記各部を接続するバスライン等を備えている。
【0046】
チューナ部10は、制御部40からの指令に基づいて、アンテナを介して受信した放送信号から所定の放送信号を選局し、選局した信号に増幅処理等を施して伝送路符号化された信号を抽出し、復調部12に入力する。
【0047】
復調部12は、チューナ部10にて抽出された伝送路符号化された信号を復調し、例えばMPEG2−Systemsに規定されたトランスポートストリーム(以下、TSともいう)を抽出し、デコーダ14に入力する。なお、TSは、映像データが含まれる映像TSパケット、音声データが含まれる音声TSパケット、テレビ放送のシステム放送(例えば、データ放送用の情報、EPG情報)に関する情報が含まれるシステム情報TSパケット等が多重化されて構成されている。
【0048】
デコーダ14は、復調部12にて抽出されたTSの多重解除を行い、夫々MPEG2方式により符号化された各パケット毎に分離する。そして、MPEG2方式に従って、各パケットに対して伸長処理を行い、映像TSパケット、音声TSパケットから映像データ、音声データ等の再生用データを取得し、システム情報TSパケットから再生用データに関するシステム情報等を抽出する。そして、映像TSパケットから得られた映像データを画像出力部16に入力し、音声TSパケットから得られた音声データを音声出力部18に入力する。
【0049】
また、デコーダ14は、エンコーダ20にて処理されたコンテンツデータを復号し、映像データ、音声データ、システム情報等を抽出できるように構成されており、抽出された映像データ、音声データは、夫々、画像出力部16または音声出力部18に入力される。
【0050】
画像出力部16は、TVモニタ等からなる表示装置50に接続されており、入力された映像データを、表示装置50に出力させる。音声出力部18は、スピーカ52に接続されており、入力された音声データを、スピーカ52から出力させる。
【0051】
エンコーダ20は、入力されたコンテンツデータを、制御部40から指定された圧縮率にて圧縮する処理を行う。なお、エンコーダ20にて実行されるコンテンツデータの圧縮方法としては、所定の圧縮率に圧縮可能な方法であれば何でもよく、データの圧縮方法は、様々な手法が周知技術として使用されているため、圧縮処理の詳細については省略する。
【0052】
ディスクドライブ24は、制御部40からの指令を受けて、HDD26からHDD26に記録されたコンテンツデータを読み出し、また、HDD26にコンテンツデータを記録する。HDD26は、コンテンツデータ等の各種データが記録されるランダムアクセス可能な大容量記憶媒体である。
【0053】
通信部28は、サーバ60と通信するために必要な各種情報を備えており、インターネット2を介して、大容量記憶媒体としてのデータベース61を備えたサーバ60との間で通信可能に構成されている。
【0054】
操作部30は、記録再生装置1に設けられた各種操作キー32と、リモートコントローラ(以下、リモコンともいう)36からの送信信号を受信するリモコンセンサ34と、を備えており、ユーザが、操作キー32またはリモコン36を操作することにより、操作部30を介して制御部40に各種指令が入力される。
【0055】
制御部40は、CPU42、RAM44、ROM46、また、書き換え可能なEEPROM48等を備える周知のマイクロコンピュータからなり、CPU42が、ROM46に記憶されたプログラムを実行することで、上述した記録再生装置1の各部を制御する。
【0056】
そして、例えば、操作部30を介して選択されたチャンネルの選局指令をチューナ部10に入力することにより、受信した放送信号から選択されたチャンネルのコンテンツデータを取得し、画像出力部16及び音声出力部18を介して表示装置50及びスピーカ52から出力させる処理、取得したコンテンツデータをHDD26に記録する録画処理、また、HDD26に記録されたコンテンツデータを読み出して再生する再生処理を実行する。
【0057】
さらに、予め設定された管理時間毎にHDD26に記録された各コンテンツデータのデータ量の削減、または、コンテンツデータの消去を行う録画データ管理処理等の各種処理を実行する。
【0058】
なお、EEPROM48には、CPU42がプログラムを実行する際に使用される各種データ(後述する登録データ、管理データ等)が記憶されている。
一方、サーバ60は、CPU、RAM、ROM等からなる制御部、インターネット2と接続するための通信部を備えており、大容量記憶媒体としてのデータベース61に接続されている。
【0059】
以下、記録再生装置1の制御部40が実行する各種処理について順に説明する。
本実施形態の記録再生装置1では、操作部30の操作により指令が入力されること、または、通信部28を介して外部から指令が入力されることにより、図2に示すメインルーチンが実行される。そして、メインルーチン実行中に操作部30から入力された指令に基づいて、後に詳述する各種処理を実行する。
【0060】
以下、制御部40にて実行されるメインルーチンについて図2を用いて説明する。図2は、CPU42にて実行されるメインルーチンを示すフローチャートである。
処理が開始されると、まずS110にて、入力された指令が、コンテンツデータの録画指令か否かを判断し、録画指令が入力されたと判断すると(S110:YES)、S115に移行して、後述する録画処理を実行し、録画処理を終了すると、S120に移行する。一方、録画指令でない場合には(S110:NO)、S120に移行する。
【0061】
次に、S120では、入力された指令が、コンテンツデータの再生指令か否かを判断し、再生指令が入力されたと判断すると(S120:YES)、S125に移行して、後述する再生処理を実行し、再生処理を終了すると、S130に移行する。一方、再生指令でない場合には(S120:NO)、S130に移行する。
【0062】
そして、S130では、入力された指令が、HDD26に記録されたコンテンツデータの詳細な情報を表す管理データの変更を行うための管理データ変更指令か否かを判断し、管理データ変更指令が入力されたと判断すると(S130:YES)、S135に移行して、後述する圧縮率変更処理を実行し、圧縮率変更処理を終了すると、S140に移行する。一方、管理データ変更指令でない場合には(S130:NO)、S140に移行する。
【0063】
次に、S140では、入力された指令が、HDD26に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減する際に用いられる情報からなる登録データの変更を行うための登録データ変更指令か否かを判断し、登録データ変更指令が入力されたと判断すると(S140:NO)、S145に移行して、後述する登録データ更新処理を実行し、登録データ更新処理を終了すると、当該処理を終了する。一方、登録データ変更指令でない場合には(S140:NO)、S150に移行する。
【0064】
次に、S150では、入力された指令が、予め処理内容が記憶されたその他の指令、例えば、コンテンツデータの録画予約に関する処理、その他の各種設定変更等の指令であると判断すると(S150:YES)、S155に移行して、指令に応じて処理を実行し、当該処理を終了する。一方、処理内容が記憶されていない指令である場合には(S150:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0065】
次に、メインルーチンのS115にて実行される録画処理を、図3、図4を用いて説明する。図3は、制御部40にて実行される録画処理を示すフローチャートであり、図4は、管理データに基づいて生成され、表示装置50に表示される録画データリストの一例である。ここで、録画データリストとは、HDD26に記録された全てのコンテンツデータの管理情報を一覧にしたものである。
【0066】
処理が開始されると、S210にて、管理データの1部として、録画開始時刻を、EEPROM48に保存する。ここで、録画開始時刻は、例えば、録画指令が入力された時点における現在時刻である。そして、続くS215にて、操作部30により選択されたチャンネルの放送信号から抽出したコンテンツデータ(つまり、上記TSの多重解除により得られた各パケット)のHDD26への記録を開始し、S220では、録画終了指令が入力されたか否かを判断する。S220にて、録画終了指令が入力されないと判断した場合には(S220:NO)、録画終了指令が入力されるまでコンテンツデータの記録を続ける。一方、録画終了指令が入力されたと判断した場合には(S220:YES)、S225に移行する。
【0067】
S225では、記録したコンテンツデータと共に符号化されていたEPGデータをデコーダ14から読み取り、続くS230では、EPGデータに含まれるジャンル情報に基づいて、記録したコンテンツデータをジャンル毎に分割し、S235に移行する。つまり、例えば、映画の途中に天気予報が入っている場合には、映画の前半部分、天気予報、映画の後半部分の3つのファイルに分割する。
【0068】
そして、S235にて、記録したコンテンツデータのファイル名を設定する。本実施形態では、図4の録画ファイル名に示すように、録画日時、ファイルの番号、録画チャンネルにてファイル名を設定している。なお、ファイルの番号は、コンテンツデータを分割していない場合には1であり、分割した場合には、適宜分割した数で付与されるようにしている。
【0069】
次に、S240では、EPGデータ及びS210にて保存した録画開始時刻基づいて、録画開始時刻、録画チャンネル、ジャンル、HDD26において記録された位置を示すアドレス(開始アドレス、終了アドレス)、圧縮率(この時点では100%)、データの所在(この時点ではHDD)を、各ファイル名に関連づけてEEPROM48に保存し、当該処理を終了する。
【0070】
また、ここでは、操作部30を介して外部から入力された指令に基づいてコンテンツデータの記録を行う場合についてのみ説明したが、予め設定された予約情報に基づいてコンテンツデータの記録を行う際も、同様の処理を行う。
【0071】
次に、メインルーチンのS145にて実行される登録データ更新処理を、図5、図6を用いて説明する。図5は、制御部40にて実行される登録データ更新処理を示すフローチャートであり、図6は、登録データに基づいて生成され、表示装置50に表示されるジャンル別処理リストの一例である。
【0072】
処理が開始されると、S310にて、EEPROM48に記憶された登録データを読み取り、続くS315にて、登録データに基づいて図6に示すジャンル別処理リストを表示装置50に表示する。ここで、登録データとは、コンテンツデータのジャンル毎に、予め設定された複数の判定日の夫々に行うべき処理が規定されたデータであり、後述する録画データ管理処理では、登録データに基づいて、各コンテンツデータに対する処理が実行される。また、ジャンル別処理リストとは、コンテンツデータのジャンル毎に、予め設定された判定日に行うべき処理が表示された一覧である。
【0073】
本実施形態においては、図6に示すように、ジャンルの一例として、天気予報、報道、バラエティ、音楽、ドラマ、ドキュメンタリー、映画等が設定されている。また、判定日としては、コンテンツデータが記録された日から経過した日数として、1日、3日、6日、10日、14日、28日が設定されている。なお、これらのジャンル及び判定日は一例であり、操作部30による操作により適宜変更可能なものである。
【0074】
そして、各ジャンル毎に、各判定日に対応して夫々行うべき処理が設定されており、本実施形態においては、実施可能な処理として、所定の圧縮率による圧縮、消去、サーバ60への保存、なし(−)、の何れかが設定されている。例えば、図6においては、天気予報であれば、記録日から1日後に、コンテンツデータを圧縮率50%で圧縮するように設定されており、3日後に消去するように設定されている。また、例えば、ドラマであれば、記録日から6日後に圧縮率80%で圧縮し、10日後に圧縮率50%で圧縮するように設定されている。なお、ドラマは消去の設定がされていないため、ユーザ自らが操作部30からの入力により消去しない限り、HDD26に記録されたままとなる。また、ドキュメンタリー、映画の28日後については、インターネット2を介して、サーバ60のデータベース61へ保存するように設定されている。
【0075】
なお本実施形態においては、(圧縮後のコンテンツデータのデータ量)/(最初にHDD26に記録された時のコンテンツデータのデータ量)を圧縮率として説明しており、圧縮率は予め設定された複数種類の圧縮率(例えば、圧縮率80%、圧縮率50%、圧縮率30%、圧縮率10%、圧縮率5%等)の中から選択できるように構成されている。
【0076】
S315の処理を終了すると、次に、S320では、操作部30を介してジャンル別処理リストの中から処理を変更する項目(例えば、報道の10日後等)や判定日が選択されたか否かを判断し、項目または判定日が選択されたと判断すると(S320:YES)、S325に移行する。
【0077】
そして、S325では、項目が選択された場合には表示装置50に表示された処理リスト上に、変更可能な処理の一覧(例えば、消去、圧縮率80%、圧縮率50%、DB保存、処理なし等)を表示させる。また、判定日が選択された場合には、処理リスト上に変更可能な日数の一覧を表示させる。
【0078】
次に、続くS330では、操作部30を介して、処理一覧、または、日数一覧の中から、所定の処理または日数が選択されたか否かを判断し、処理または日数が選択されたと判断すると(S330:YES)、S335に移行して、変更可能な処理一覧または日数一覧を消去すると共に、選択された処理または日数にて登録データを更新し、S340に移行する。一方、処理が選択されないと判断すると(S330:NO)、選択されるまで、S330の処理を繰り返し実行する。
【0079】
次に、S340では、更新された登録データにて、表示装置50に表示されたジャンル別処理リストを更新し、S345に移行する。また、S320にて、項目が選択されないと判断した場合には(S320:NO)、S345に移行する。
【0080】
そして、S345では、操作部30を介して登録データの変更の完了指令が入力されたか否かを判断し、完了指令が入力されていない場合には(S345:NO)、S320に移行して、S320からの処理を繰り返し実行し、完了指令が入力された場合には(S345:YES)、当該処理を終了する。
【0081】
次に、このようにHDD26に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減するための録画データ管理処理を、図7を用いて説明する。図7は、制御部40に実行される録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【0082】
録画データ管理処理は、予め設定された時刻(例えば、午前5時)になると開始される処理であり、処理が開始されると、S405にて、登録データに記憶された各コンテンツデータの録画開始時刻を読み取って記録日からの経過日数を算出し、続くS410では、算出した経過日数が、登録データにて設定された判定日(本実施形態では、1,3,6,10,14,28日)に一致するコンテンツデータがあるか否かを判断する。
【0083】
そして、判定日に一致するコンテンツデータがあると判断した場合には(S410:YES)、S415に移行して、S410にて判定日に一致すると判断したコンテンツデータの中に、登録データにて、その判定日に処理が設定されているジャンルに該当するものがあるか否かを判断する。例えば、経過日数が判定日のうちの1つ(例えば、3日)に該当するコンテンツデータがある場合に、判定日(3日)に処理を行うように設定されているジャンル(図6に示す例の場合には、天気予報、報道、バラエティ、音楽)に該当するコンテンツデータがあるか否かを判定する。
【0084】
そして、ジャンルに該当するコンテンツデータ(以下、対象データともいう)があると判断した場合には(S415:YES)、S420に移行して、設定された処理がコンテンツデータの圧縮か否かを判断する。そして、コンテンツデータの圧縮であると判断した場合には(S420:YES)、S425に移行して、後述する録画データ圧縮処理を実行し、録画データ圧縮処理を終了すると、S480に移行する。一方、コンテンツデータの圧縮でないと判断した場合には(S420:NO)、S430に移行する。
【0085】
次に、S430では、設定された処理が、コンテンツデータのサーバ60への保存か否かを判断する。そして、コンテンツデータの保存であると判断すると(S430:YES)、S435に移行して、通信部28を介して当該記録再生装置1をインターネット2に接続し、続くS440にて、対象データをHDD26から読み取り、S445では、読み取った対象データを、この対象データの詳細(録画日時、録画チャンネル)を示す識別情報(例えば、録画ファイル名)及び記録指令と共にサーバ60に送信し、S450に移行する。
【0086】
そして、S450にて、サーバ60から記録完了情報を受信したか否かを判断し、受信しないと判断した場合には(S450:NO)、受信するまで、S450の処理を繰り返す。一方、記録完了情報を受信した場合には(S450:YES)、S455に移行して、インターネット接続を切断し、続くS460では、対象データをHDD26から消去し、S465に移行する。そして、S465では、この対象データの管理データに含まれるデータ所在をHDDからサーバ(DB)に変更し、S480に移行する。
【0087】
一方、S430にて、設定された処理がコンテンツデータの保存でないと判断した場合には(S430:NO)、S470に移行して、設定された処理はコンテンツデータの消去であるとして、対象データをHDD26から消去し、続くS475では、この対象データの管理データを消去し、S480に移行する。
【0088】
次に、S480では、全ての対象データに対してS420以降の処理を実行したか否かを判断し、処理を実行していないと判断した場合には(S480:NO)、S420に移行して、他の対象データについて、S420からの処理を実行する。一方、全ての対象データに対して処理を実行したと判断した場合には(S480:YES)、当該処理を終了する。
【0089】
また、S410にて、判定日に一致するコンテンツデータがないと判断した場合(S410:NO)、S415にて、ジャンルに該当するコンテンツデータがないと判断した場合には(S415:NO)、当該処理を終了する。
【0090】
次に、録画データ管理処理のS425にて実行される録画データ圧縮処理を、図8を用いて説明する。図8は、制御部40にて実行される録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
【0091】
処理が開始されると、まずS500にて、録画データ管理処理中であるか否かを判断し、録画データ管理処理中であると判断した場合には(S500:YES)、S505に移行して、登録データにて指定された圧縮率をエンコーダ20に指定する。一方、録画管理処理中でないと判断した場合には(S500:NO)、操作部30を介して入力された指令に基づくコンテンツデータの圧縮処理であると判断し、S510に移行して、管理データの圧縮率を読み取ってエンコーダ20に指定し、S515に移行する。
【0092】
次に、S515にて、HDD26から対象データを読み出し、続くS520では、読み出した対象データをエンコーダ20に入力し、S525に移行する。
そして、S525では、エンコーダ20による圧縮処理が終了したか否かを判断し、圧縮処理が終了していないと判断した場合には(S525:NO)、S525の判断を繰り返し行い、圧縮処理が終了したと判断すると(S525:YES)、S530に移行して、圧縮された対象データをHDD26に記録する。次に、S535では、対象データの管理データとして保存された、HDD26におけるアドレス(開始アドレス、終了アドレス)を更新し、さらに、登録データの圧縮率に基づいて圧縮処理をした場合には圧縮率を更新し当該処理を終了する。
【0093】
次に、メインルーチンのS125にて実行される再生処理を、図9を用いて説明する。図9は、制御部40にて実行される再生処理を示すフローチャートである。
処理が開始されると、まずS610にて、管理データを読み取り、続くS615では、図4に示すような録画データリストを表示装置50に表示し、S620に移行する。録画データリストには、HDD26またはサーバ60に記録されている全てのコンテンツデータの情報が表示される。なお、コンテンツデータの情報としては、録画ファイル名、録画開始時刻、録画チャンネル、ジャンル、記録時からの経過日数、圧縮率、HDD26における記録先のアドレス、データ所在等であり、なお、経過日数については、録画開始時刻及び表示される時点における現在時刻に基づいて算出される。
【0094】
そして、S620では、操作部30を介して、録画データリスト上で特定のコンテンツデータが選択されたか否かを判断し、選択されないと判断すると(S620:NO)、S620の処理を繰り返し実行し、選択されたと判断した場合に(S620:YES)、S625に移行する。S625では、管理データに含まれるデータ所在に基づいて、選択されたコンテンツデータが、HDD26に記録されているか否かを判断する。
【0095】
S625にて、コンテンツデータがHDD26に記録されていないと判断すると(S625:NO)、S630に移行して、コンテンツデータをサーバ60から取得するか否かを選択するための画面を表示装置50に表示する。そして、S635では操作部30を介して、コンテンツデータをサーバ60から取得するため取得指令が入力されたか否かを判断し、取得指令が入力されると(S635:YES)、S640に移行して、通信部28を介してインターネット2に接続し、続くS645にて、要求されたコンテンツデータの取得指令を、このコンテンツデータの詳細(録画日時、録画チャンネル)を示す識別情報(例えば、録画ファイル名)と共にサーバ60に送信し、S650に移行する。
【0096】
次に、S650では、通信部28を介して要求したコンテンツデータを受信したか否かを判断し、コンテンツデータを受信した場合には(S650:YES)、S655に移行して、受信したコンテンツデータをHDD26に記録し、続くS660では、記録したコンテンツデータの管理データとして保存された、HDD26におけるアドレス(開始アドレス、終了アドレス)を更新し、さらに、データの所在をDBからHDDに更新して、S665に移行する。そして、S665では、記録したコンテンツデータをデコーダ14に入力して画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0097】
一方、S625にて、コンテンツデータがHDD26に記録されていると判断した場合には(S625:YES)、S670に移行して、HDD26に記録されたコンテンツデータを読み出してデコーダ14に入力し、画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。また、S635にて、サーバ60からのコンテンツデータの取得指令が入力されないと判断した場合には(S635:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0098】
一方、S650にて、コンテンツデータを受信していないと判断した場合には(S650:NO)、S675に移行して、コンテンツデータの取得指令をサーバ60に送信してから予め設定された所定時間を経過したか否かを判断し、所定時間を経過していないと判断した場合には(S675:NO)、S650に移行する。一方、所定時間を経過した場合には(S675:YES)、S680に移行して、サーバ60からコンテンツデータを取得できないとして、コンテンツデータを取得できない旨を示すメッセージ(例えば、「サーバからデータを取得できません。」等)を表示装置50に表示し、当該処理を終了する。
【0099】
次に、メインルーチンのS135にて実行される圧縮率変更処理を、図10、図11を用いて説明する。図10は、制御部40にて実行される圧縮率変更処理を示すフローチャートであり、図11は、コンテンツデータの圧縮率の変更画面の一例を示す説明図である。
【0100】
処理が開始されると、まずS710にて、EEPROM48に保存された管理データを読み取り、続くS715にて、圧縮率を選択可能に図4に示す録画データリストを表示装置50に表示する。
【0101】
次に、S720では、操作部30を介して、横軸を経過日数(日)、縦軸を圧縮率(%)として、各コンテンツデータの圧縮率を表すグラフ画面の表示指令が入力されたか否かを判断し、入力されていないと判断した場合には(S720:NO)、S725に移行して、録画データリストの中から特定のコンテンツデータの圧縮率が選択されたか否かを判断し、圧縮率が選択されたと判断すると(S725:YES)、S730に移行して、表示装置50に表示された処理リスト上に、変更可能な圧縮率の一覧(例えば、圧縮率80%、圧縮率50%、圧縮率30%、圧縮率10%等)を表示させる。
【0102】
そして、続くS735では、操作部30を介して、圧縮率の一覧の中から、特定の圧縮率が選択されたか否かを判断し、圧縮率が選択されたと判断すると(S735:YES)、S740に移行して、圧縮率の一覧を消去すると共に、選択された圧縮率にて管理データを更新し、S745に移行する。そして、S745では、更新された管理データにて、表示装置50に表示された録画データリストの圧縮率を更新し、S775に移行する。
【0103】
一方、S725にて、変更すべき圧縮率が選択されないと判断した場合(S725:NO)、S735にて、一覧の中から圧縮率が選択されないと判断した場合には(S735:NO)、S775に移行する。
【0104】
また、S720にて、操作部30を介してグラフ画面の表示指令が入力されたと判断した場合には(S720:YES)、S750に移行して、図11に示すグラフ画面70を表示装置50に表示する。このグラフ画面70は、圧縮率表示部71と、経過日数変更操作部78と、圧縮率変更操作部76と、を有しており、操作部30の操作にて移動可能なカーソル72も表示されている。
【0105】
圧縮率表示部に71には、横棒73にて、各コンテンツデータ毎に右側から左側にかけて、新しいコンテンツデータから順に表示する。なお、横棒73の長さはデータ量を示している。
【0106】
経過日数変更操作部78には、カーソル72を合わせて操作することにより左右方向に移動可能な日数設定タブ74を表示しており、ユーザにより、操作部30を介してこの日数設定タブ74が移動され、所定の位置に配置されると、配置された位置から所定のコンテンツデータの圧縮率が選択されたと判断し、横棒73の表示色を変更し(変更後の横棒73a)、さらに、そのコンテンツデータの記録時からの経過日数、録画日時及びジャンル等からなる内容表示75を、横棒73aの近傍に表示する。なお、図11においては、記録時から2日経過したバラエティ番組のコンテンツデータが選択された状態を示している。
【0107】
一方、圧縮率変更操作部76には、カーソル72を合わせて操作することにより下方に移動可能な圧縮率変更タブ77を表示しており、ユーザにより、操作部30を介してこの圧縮率変更タブ77が移動され、所定の位置に配置されると、表示色を変更中の横棒73aを圧縮率変更タブ77が配置された位置(高さ)に移動させる。なお、図11においては、圧縮率50%が選択された状態を示している。
【0108】
そして、S755では、操作部30を介して、上記の日数設定タブ74や圧縮率変更タブ77の移動が指令されたか否か、つまり、所定のコンテンツデータの圧縮率の変更指令が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断すると(S755:YES)、S760に移行して、操作部30から入力された指令に基づいて、日数設定タブ74、圧縮率変更タブ77、横棒73を移動させ、また、横棒73の表示色の変更、内容表示75の表示等を行い、S765に移行する。
【0109】
続く、S765では、表示色を変更中の横棒73aの位置から、操作部30にて選択された所定のコンテンツデータの圧縮率を読み取り、管理データを読み取った圧縮率にて更新し、S770に移行する。一方、S755にて変更指令が入力されていないと判断した場合には(S755:NO)、S770に移行する。
【0110】
S770では、グラフ画面を消去する指令が入力されたか否かを判断し、グラフ画面の消去指令が入力されていないと判断した場合には(S770:NO)、S755に移行して、S755からの処理を繰り返し実行する。一方、S770にて、グラフ画面の消去指令が入力されたと判断した場合には(S770:YES)、S775に移行する。
【0111】
次に、S775では、圧縮率変更の完了指令が入力されたか否かを判断し、変更完了指令が入力されないと判断した場合には(S775:NO)、S720に移行して、S720からの処理を繰り返し実行する。一方、変更完了指令が入力されたと判断した場合には(S775:YES)、S780に移行して、更新された管理データ、つまり、更新された圧縮率に基づいて、上述した録画データ圧縮処理を実行する。そして、録画データ圧縮処理を終了すると、当該処理を終了する。
【0112】
次に、第1実施形態のサーバ60が実行するデータ記録処理を、図12を用いて説明する。図12は、サーバ60の制御部にて実行されるデータ記録処理を示すフローチャートである。
【0113】
データ記録処理は、通信部28を介して指令が入力されることにより開始される処理であり、処理が開始されると、S910にて、入力された指令が記録指令か否かを判断し、記録指令である場合には(S910:YES)、S915に移行して、記録指令と共に受信したコンテンツデータの識別情報(例えば、録画ファイル名)を読み取り、S920に移行する。
【0114】
S920では、読み取った識別情報に基づいて、受信したコンテンツデータと一致するコンテンツデータが、データベース61に記録されているか否かを判断し、記録されていないと判断した場合には(S920:NO)、S925に移行して、コンテンツデータをデータベース61に記録し、S930に移行する。一方、S910にて指令が記録指令でないと判断した場合(S910:NO)、S920にてデータベース61に一致するコンテンツデータが記録されていると判断した場合には(S920:YES)、S930に移行する。
【0115】
そして、S930では、入力された指令がコンテンツデータ取得指令か否かを判断し、コンテンツデータ取得指令であると判断した場合には(S930:YES)、S935に移行して、データ取得指令と共に受信した識別情報に基づいて、要求されたコンテンツデータをデータベース61から読み取り、続くS940にて、データ取得指令の送信元である記録再生装置1に読み取ったコンテンツデータを送信し、当該処理を終了する。一方、S930にて、コンテンツデータ取得指令でないと判断した場合には(S930:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0116】
以上説明したように、第1実施形態の記録再生装置1においては、制御部40が、コンテンツデータのHDD26への記録時からの経過日数を算出し、算出した経過日数が予め設定された複数の判定日と一致するコンテンツデータがあるか否かを判断する。そして、経過日数が各判定日と一致するコンテンツデータがあると判断すると、実行すべき処理としてデータ圧縮が設定されている判定日(以下、第1判定日ともいう)と一致したコンテンツデータに対しては、圧縮処理により再生可能な範囲でのデータ量の削減を行い、実行すべき処理としてデータの消去が設定されている判定日(以下、第2判定日ともいう)と一致したコンテンツデータは消去する。
【0117】
従って、本実施形態の記録再生装置1によれば、経過日数が、第1判定日と一致したコンテンツデータのデータ量が、予め第1判定日に対応して設定された圧縮率に基づいて再生可能な範囲で削減されるので、HDD26において、第1判定日を超えた古いコンテンツデータはデータ量が削減された状態で記録され、新しいコンテンツデータは、最初の記録時のデータ量のままで記録されている。よって、コンテンツデータの古さ、新しさ、つまりコンテンツデータの重要性に応じてHDD26の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0118】
また、記録時からの経過日数が、第1判定日よりも長く設定された第2判定日超えたコンテンツデータが消去されるので、第2判定日を超えたより古いコンテンツデータによりHDD26の記憶領域が占有されることを防止でき、ユーザが自らコンテンツデータを消去する手間を省くことが可能となる。
【0119】
また、第1判定日は複数設定されており、各第1判定日に対する圧縮率は、判定日が長くなるのに伴い大きくなるように設定されているので、コンテンツデータの記録時からの経過日数が、複数設定された第1判定日の夫々を超えると、各第1判定日毎に設定された圧縮率に基づいて、コンテンツデータのデータ量が削減されるので、時間の経過に伴い段階的に削減するデータ量を大きくし、コンテンツデータのデータ量を小さくすることができる。
【0120】
さらに、第1判定日及び圧縮率がコンテンツデータのジャンル毎に設定されており、EPGデータから識別したコンテンツデータのジャンルに基づいて、そのジャンルの第1判定日及び圧縮率にてコンテンツデータが圧縮されるように構成されているので、コンテンツデータのジャンルに基づく重要性に対応させてHDD26の記憶領域を効率良く利用することが可能となる。
【0121】
そして、判定日、実行すべき処理等の情報からなる登録データを、ジャンル別処理リストとして表示装置50に表示させることができ、ジャンル別処理リストは、操作部30から入力された指令に応じて更新できるようにされているので、ユーザは、好みに応じてジャンル毎に、コンテンツデータを圧縮するタイミング、消去するタイミング、圧縮率等を容易に変更することができる。
【0122】
さらに、実際にHDD26に記録されているコンテンツデータの詳細情報からなる管理データを、録画データリストとして表示装置50に表示させることができ、録画データリストに表示される圧縮率は、操作部30から入力された指令に応じて更新できるようにされているので、ユーザは、容易に圧縮率を変更し、希望の圧縮率で、指定したコンテンツデータのデータ量を削減することができる。
【0123】
また、操作部30からの操作により、HDD26に記録されたコンテンツデータの圧縮率を、経過日数に対応させたグラフ画面にて表示させることができるので、各コンテンツデータのデータ量の削減状態を一目で認識することが可能である。また、このグラフ画面上で圧縮率を示す横棒73を、操作部30を介して移動させることにより、圧縮率が変更されるので、ユーザは非常に単純な操作で圧縮率を変更できる。
【0124】
また、記録再生装置1は、サーバ60と通信を行うための通信部28を備えており、経過日数が第2判定日と一致すると、第2判定日と一致したコンテンツデータをHDD26から読み出し、EEPROM48に保存された管理データにおいて、読み出したコンテンツデータのデータ所在をHDDからデータベースに更新すると共に、コンテンツデータを、通信部28を介してサーバ60に送信して記録させ、送信後にコンテンツデータをHDD26から消去するようにしている。
【0125】
また、操作部30を介してコンテンツデータの再生指令が入力されると、EEPROM48に保存された管理データに基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータがサーバ60に送信されているか否かを判断し、コンテンツデータがサーバ60に送信されている場合には、通信部28を介してサーバ60にデータ取得指令を送信することによりコンテンツデータを取得して再生し、コンテンツデータがサーバ60に送信されていない場合には、再生指令を受けたコンテンツデータをHDD26から読み出して再生する。
【0126】
一方、サーバ60は、記録再生装置1からコンテンツデータを受信すると、データベース61にコンテンツデータを記録し、記録再生装置1からデータ取得指令を受信すると、データ取得指令に基づいてデータベース61に記録されたコンテンツデータを抽出し、抽出したコンテンツデータを、記録再生装置1に送信する。
【0127】
従って、本実施形態のデータ管理システムによれば、記録再生装置1のHDD26にて記録できないコンテンツデータをサーバ60のデータベース61に記録しておくことができ、記録再生装置1は、必要に応じてデータベース61からコンテンツデータを取り出すことができる。このため、ユーザは、記録時からの経過日数が第2判定日を超えてしまい、HDD26から消去されてしまったコンテンツデータでも、視聴することが可能となる。
【0128】
また、本実施形態のデータ管理システムにおいては、複数の記録再生装置1を備え、管理装置は、コンテンツデータを受信すると、受信したコンテンツデータと同じコンテンツデータがデータベース61に記録されているか否かを判断し、同じコンテンツデータが記録されていない場合に、受信したコンテンツデータをデータベース61に記録するようにしているので、同じコンテンツデータを複数データベース61に記録することはなく、データベース61の記憶領域を有効に活用できる。
【0129】
なお、第1実施形態において、記録再生装置1が本発明の記録装置に相当し、サーバ60が管理装置に相当し、HDD26が本発明の第1記憶媒体に相当し、判定日が本発明の第1判定時間及び第2判定時間に相当し、圧縮率が本発明の削減割合に相当し、ジャンルがコンテンツデータの種別に相当し、通信部28が本発明の通信手段に相当し、EEPROM48が本発明の履歴記憶手段に相当し、データベース61が管理側記憶手段に相当し、録画指令は本発明の記録指令に相当する。
【0130】
また、録画処理が本発明の記録手段に相当し、S405の処理が本発明の計時手段に相当し、S410の処理が本発明の経過時間判定手段に相当し、録画データ圧縮処理が本発明のデータ量削減手段に相当し、S440〜S475の処理が本発明のデータ消去手段に相当し、登録データ更新処理が本発明の第1判定時間設定手段及び削減割合設定手段に相当し、S730及びS750の処理が本発明の表示制御手段に相当し、S735〜S745、S755〜S765の処理が本発明の削減割合特定手段に相当し、再生処理が本発明の再生手段に相当し、S910〜S925の処理が本発明の保存用データ格納手段に相当し、S930〜S940の処理が本発明の保存用データ送信処理に相当する。
[第1実施形態の変形例]
次に、第1実施形態の変形例として、コンテンツデータをHDD26に記録する際に、コンテンツデータをコンテンツデータの再生に必要なデータとしての基礎部分と、データの精度を向上させるための拡張部分とを有する複数の階層に分割し、分割したコンテンツデータを夫々符号化(いわゆるスケーラブル符号化)してHDD26に記録する場合の例について以下に説明する。なお、変形例の記録再生装置1は、第1実施形態の記録再生装置とほぼ同様に構成されているため、以下の説明においては、第1実施形態と異なる部分のみについて説明し、同様の部分については説明を省略する。
【0131】
エンコーダ20は、デコーダ14にて抽出された映像データ、音声データ、システム情報等の再符号化を行う。詳述すると、各データを、再生に必要なデータとしての基礎部分のデータと、データの精度や内容を向上させるための拡張部分のデータと、に分割し、さらに、拡張データを複数に分割した状態で、各データ毎に所定の形式にて符号化を行う。なお、複数の符号化済みの拡張部分のデータ(以下、拡張データともいう)の中から、一部の拡張データを取り除くことにより、残りのデータ、つまり、符号化済みの基本部分のデータ(以下、基本データともいう)及び残りの拡張データと、元のコンテンツデータにより算出される圧縮率が、予め設定された圧縮率となるように、各拡張データは生成される。
【0132】
変形例のサーバ60は、記録再生装置1から受信したコンテンツデータに加え、記録再生装置1から受信した拡張データもデータベース61に記録するように構成されている。また、コンテンツデータの取得指令を受信した場合と同様に、拡張データの取得指令を受信した場合にも、要求された拡張データを識別情報に基づいてデータベース61から読み出し、取得指令の送信元の記録再生装置1に拡張データを送信する。
【0133】
次に、変形例の録画処理について図13を用いて説明する。図13は制御部40にて実行される変形例の録画処理を示すフローチャートである。なお、S210からS240までの処理は、第1実施形態の録画処理と同様であるため説明を省略する。
【0134】
S240の処理が終了すると、S245に移行して、S215の処理にてHDD26に記録したコンテンツデータを読み出してデコーダ14に入力し、続くS250では、復号化処理が終了したか否かを判断して、復号化処理が終了しないと判断すると(S250:NO)、繰り返しS250の判断を実行し、復号化処理が終了したと判断すると(S250:YES)、S255に移行して、復号化されたデータをエンコーダ20に入力する。
【0135】
そして、続くS260では、エンコーダ20にて、入力したデータの分割及び符号化が終了したか否かを判断し、終了していないと判断すると(S260:NO)、繰り返しS260の判断を実行し、分割及び符号化処理が終了したと判断すると(S260:YES)、S265に移行して、分割及び符号化されたデータ、つまり、複数の拡張データ及び基本データをHDD26に記録する。続くS270では、拡張データ及び基本データの記録先のアドレスを管理データの一部としてEEPROM48に保存し、当該処理を終了する。
【0136】
次に、変形例の録画データ圧縮処理について図14を用いて説明する。図14は、制御部40にて実行される変形例の録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
処理が開始されると、まずS540にて、通信部28を介して当該記録再生装置1をインターネット2に接続し、続くS545では、録画データ管理処理中であるか否かを判断し、録画データ管理処理中であると判断した場合には(S545:YES)、対象データ(コンテンツデータ)を登録データにて設定された圧縮率にするために適当な拡張データを読み取り、S560に移行する。
【0137】
一方、録画管理処理中でないと判断した場合には(S545:NO)、操作部30を介して入力された指令に基づくコンテンツデータの圧縮処理であると判断し、S555に移行して、対象データを管理データにて設定された圧縮率にするために適当な拡張データを読み取り、S560に移行する。
【0138】
つまり、例えば、対象データが、基本データ、及び、4種類の拡張データ1〜4より構成されており、基本データのみの場合の圧縮率が10%、基本データと拡張データ1の場合が圧縮率30%、基本データと拡張データ1及び2の場合が圧縮率50%、基本データと拡張データ1〜3の場合が圧縮率80%の場合に、登録データにて設定された圧縮率が50%である場合には、S550及びS555の処理では、拡張データ3及び4を読み取る。
【0139】
次に、S560では、読み取った拡張データを、この拡張データの詳細(録画日時、録画チャンネル、拡張データの識別)を示す識別情報及び記録指令と共にサーバ60に送信し、S565に移行する。S565では、サーバ60から記録完了情報を受信したか否かを判断する。ここで、記録完了情報を受信しないと判断した場合には(S565:NO)、受信するまで、S565の処理を繰り返す。
【0140】
一方、記録完了情報を受信した場合には(S565:YES)、S570に移行して、インターネット接続を切断し、続くS575では、送信した拡張データ(上述した例では拡張データ3及び4)をHDD26から消去し、S580に移行する。そして、S580では、必要に応じてこの対象データの管理データに含まれる圧縮率を更新し、当該処理を終了する。
【0141】
次に、変形例の再生処理を、図15を用いて説明する。図15は、制御部40にて実行される変形例の再生処理を示すフローチャートである。なお、S610からS665、S675、S680の処理は、第1実施形態の再生処理と同様であるため説明を省略する。
【0142】
S625にて、コンテンツデータがHDD26に記録されていると判断した場合には(S625:YES)、S810に移行して、管理データに基づいて記録されているコンテンツデータの圧縮率が100%か否か、つまり、コンテンツデータの拡張データがサーバ60に送信されているか否かを判断する。そして、コンテンツデータの圧縮率が100%でない(S810:NO)、つまり、拡張データがサーバ60に送信されていると判断すると、S815に移行して、通信部28を介してインターネット2に接続し、続くS820にて、拡張データの取得指令を、この拡張データの詳細(録画日時、録画チャンネル、拡張データの識別)を示す識別情報と共にサーバ60に送信し、S825に移行する。
【0143】
次に、S825では、通信部28を介して要求した拡張データを受信したか否かを判断し、拡張データを受信した場合には(S825:YES)、S830に移行して、受信した拡張データをHDD26に記録し、続くS835では、管理データにおける、S830にて記録した拡張データのHDD26でのアドレス(開始アドレス、終了アドレス)を更新すると共に、圧縮率を100%に更新して、S840に移行する。そして、S840では、基本データ及び拡張データをデコーダ14に入力して画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0144】
一方、S825にて、拡張データを受信していないと判断した場合には(S825:NO)、S850に移行して、拡張データの取得指令をサーバ60に送信してから予め設定された所定時間を経過したか否かを判断し、所定時間を経過していないと判断した場合には(S850:NO)、S825に移行する。一方、所定時間を経過した場合には(S850:YES)、S855に移行して、HDD26に記録された基本データをデコーダ14に入力して画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0145】
また、S810にて、コンテンツデータの圧縮率が100%、つまり、全ての拡張データがHDD26に記録されていると判断した場合には(S810:YES)、S845に移行して、HDD26に記録された基本データ及び拡張データを読み出してデコーダ14に入力し、画像出力部16及び音声出力部18を介して出力させ、当該処理を終了する。
【0146】
以上説明したように、変形例の記録再生装置1によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、取得したコンテンツデータを、再生に必要なデータとしての基礎データと、データの精度を向上させるための拡張データとを有する複数の階層に分けて記録し、データを圧縮する際には、圧縮率に基づいて拡張データの一部を消去することによりコンテンツデータのデータ量を削減している。このため、単に拡張部分のデータを消去するだけで、データを圧縮することができるので、短時間でデータ量の削減を行うことができる。
【0147】
また、変形例の記録再生装置1は、経過日数が第1判定日と一致すると、第1判定日と一致したコンテンツデータの拡張データを圧縮率に応じてHDD26から読み出し、EEPROM48に保存された管理データにおいて、対象のコンテンツデータの圧縮率を更新すると共に、拡張データを、通信部28を介してサーバ60に送信して記録させ、送信後に拡張データをHDD26から消去するようにしている。
【0148】
また、操作部30を介してコンテンツデータの再生指令が入力されると、EEPROM48に保存された管理データに基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータの一部である拡張データがサーバ60に送信されているか否かを判断し、拡張データがサーバ60に送信されている場合には、通信部28を介してサーバ60にデータ取得指令を送信することにより拡張データを取得して、取得した拡張データを基本データと合わせて再生し、拡張データがサーバ60に送信されていない場合には、基本データをHDD26から読み出して再生する。
【0149】
一方、サーバ60は、記録再生装置1から拡張データを受信すると、データベース61に拡張データを記録し、記録再生装置1からデータ取得指令を受信すると、データ取得指令に基づいてデータベース61に記録された拡張データを抽出し、抽出した拡張データを、記録再生装置1に送信する。
【0150】
従って、変形例のデータ管理システムによれば、記録再生装置1のHDD26にて記録できない拡張データをサーバ60のデータベース61に記録しておくことができ、記録再生装置1は、必要に応じてデータベース61から拡張データを取り出すことができる。このため、ユーザは、記録時からの経過日数が第1判定日を超えてしまい、データ量が削減されていたコンテンツデータを、最初の記録時の状態に復元して視聴することができる。
【0151】
なお、本変形例の録画処理が、本発明の記録手段に相当し、録画データ圧縮処理が本発明のデータ量削減手段に相当し、再生処理が本発明の再生手段に相当する。
ここで、本変形例においては、コンテンツデータを記録する際に、圧縮率に応じてコンテンツデータをスケーラブルに再符号化するようにしたが、放送信号が予めスケーラブル符号化された信号である場合には、分割された各信号をそのまま基本データ、拡張データとして、録画データ圧縮処理を実行するようにしてもよい。
【0152】
また、本変形例においては、録画データ圧縮処理の中で、拡張データをサーバ60に送信して記録させておき、ユーザの希望によりサーバ60から取得できるようにしたが、例えば、拡張データのジャンル、通信状態等の様々な条件に応じて、サーバ60に送信することなく消去するように構成してもよい。
[第2実施形態]
次に、複数の記録再生装置80にて構成される第2実施形態のデータ管理システムについて説明する。図16は、第2実施形態のデータ管理システム全体の構成を示す概略構成図である。
【0153】
図16に示すように、第2実施形態のデータ管理システムは、複数の記録再生装置80がインターネット2を介して、互いに通信可能に構成されている。なお、第2実施形態の記録再生装置80は、HDDを2つ備え、操作部30から入力された指令に基づいて、選択されたチャンネルのコンテンツデータを1つのHDDに記録すると共に、予め設定されたチャンネルのコンテンツデータを他の1つのHDDに継続して記録するように構成されている点、一旦HDDに記録し、その後消去したコンテンツデータを当該データ管理システムに属する他の記録再生装置80(以下、グループメンバーともいう)から取得する点が主に第1実施形態の記録再生装置1と異なる。このため、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0154】
チューナ部86は、制御部90からの指令に基づいて、アンテナを介して受信した放送信号から、同時に複数(本実施形態では2つ)の放送信号を選局できるように構成されており、選局した各信号に夫々増幅処理等を施して伝送路符号化された信号を抽出し、復調部87に入力する。
【0155】
復調部87は、チューナ部86にて抽出された伝送路符号化された複数の信号を夫々復調し、各信号から夫々TSを抽出してデコーダ14に入力する。
第1HDD83及び第2HDD84は、コンテンツデータ等の各種データが記録されるランダムアクセス可能な大容量記憶媒体である。特に、第1HDD83は、第1実施形態のHDD26と同様に用いられ、一方、第2HDD84は、ユーザによりアクセスができないようにされている。つまり、第2HDD84は、ユーザが操作部30に入力した指令により、記録されたデータの消去が行われることが制御部90にて禁止されている。
【0156】
ディスクドライブ85は、制御部90からの指令を受けて、第1HDD83または第2HDD84から、各HDD83,84に記録されたコンテンツデータ等の各種データを読み出し、また、各HDD83,84に各種データを記録する。
【0157】
通信部82は、互いに通信を行うように設定されたグループメンバーとの通信に必要な各種情報を備えており、インターネット2を介して、各グループメンバーとの間で通信可能に構成されている。
【0158】
制御部90は、CPU92、RAM94、ROM96、また、書き換え可能なEEPROM98等を備える周知のマイクロコンピュータからなり、CPU92が、ROM96に記憶されたプログラムを実行することで、上述した記録再生装置80の各部を制御する。
【0159】
そして、第1実施形態の記録再生装置1と同様に、操作部30を介して選択されたチャンネルの選局指令をチューナ部86に入力することにより、受信した放送信号から選択されたチャンネルのコンテンツデータを取得し、画像出力部16及び音声出力部18を介して表示装置50及びスピーカ52から出力させる処理、取得したコンテンツデータを第1HDD83に記録する録画処理を行う。また、第1実施形態の記録再生装置1と同様に、メインルーチン、圧縮率変更処理、登録データ更新処理を実行する。ただし、本実施形態では、登録データ更新処理において、判定日に対応して行うべき処理として実施可能なものは、所定の圧縮率による圧縮、消去のみにされている。
【0160】
一方、EEPROM98には、第1実施形態のEEPROM48と同様に、管理データ、登録データ等の各種情報が保存されている。また、EEPROM98には、受信可能なデジタルテレビ放送信号のうちの1つのチャンネル(以下、継続記録チャンネルともいう)が予め設定されており、制御部90は、継続記録チャンネルの選局指令をチューナ部86に入力することで、継続記録チャンネルのコンテンツデータを継続して第2HDD84に記録し、古いものから順に消去する処理を行う。
【0161】
このため、各グループメンバーの各第2HDD84には、常時、継続記録チャンネルの所定時間(以下、記録可能時間ともいう)分のコンテンツデータが記録されている。そして、継続記録チャンネルは各グループメンバー間で異なるように夫々設定されており、各グループメンバー間で、夫々異なるチャンネルのコンテンツデータが第2HDD84に記録されることとなる。なお、EEPROM98には、グループメンバーの識別情報と、そのグループメンバーがコンテンツデータを記録している継続記録チャンネルとの対応情報が記録されている。
【0162】
次に、第2実施形態の記録再生装置80の録画データ管理処理を、図17を用いて説明する。図17は、制御部90にて実行される録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【0163】
処理が開始されると、S905〜S925の処理を実行する。S905〜S925の処理は、S405〜S425と同様であるため省略する。そして、S920にて、設定された処理がコンテンツデータの圧縮でないと判断した場合には(S920:NO)、S930に移行して、対象データを第1HDD83から消去し、続くS935では、この対象データの管理データに含まれるデータ所在をHDDから仮消去に変更し、S940に移行する。
【0164】
そして、S940では、全ての対象データに対してS920以降の処理を実行したか否かを判断し、処理を実行していないと判断した場合には(S940:NO)、S920に移行して、他の対象データについて、S920からの処理を実行する。一方、全ての対象データに対して処理を実行したと判断した場合には(S940:YES)、S945に移行して、管理データに基づいて、データ所在が仮消去となっているコンテンツデータのうち、予め設定された記録可能時間を超えたコンテンツデータがあるか否かを判断し、記録可能時間を超えたものがあると判断すると(S945:YES)、S950に移行して、記録可能時間が超えたと判断したコンテンツデータの管理データを消去して、当該処理を終了する。一方、記録可能時間を超えたコンテンツデータはないと判断した場合には(S945:NO)、そのまま当該処理を終了する。
【0165】
次に、第2実施形態の記録再生装置80にて実行される再生処理について説明する。第2実施形態の再生処理は、第1実施形態の再生処理とほぼ同様であるため、図9を用いて、異なる処理についてのみ説明する。
【0166】
第2実施形態においては、S625にて、選択されたコンテンツデータが、第1HDD83または第2HDD84に記録されているか否かを判断する。
S625にて、コンテンツデータが第1HDD83、第2HDD84の何れに記録されていないと判断すると(S625:NO)、S630に移行して、コンテンツデータをグループメンバーから取得するか否かを選択するための画面を表示装置50に表示する。そして、S635では操作部30を介して、コンテンツデータをグループメンバーから取得するため取得指令が入力されたか否かを判断し、取得指令が入力されると(S635:YES)、S640に移行して、通信部28を介してインターネット2に接続し、続くS645にて、EEPROM98に保存された対応情報に基づいて、そのコンテンツデータが第2HDD84に記録されているグループメンバーを抽出し、要求されたコンテンツデータの取得指令を、このコンテンツデータの詳細(録画日時、録画チャンネル)を示す識別情報(例えば、録画ファイル名)と共に抽出したグループメンバーに送信し、S650に移行する。S650以降の処理は、第1実施形態と同様である。
【0167】
次に、第2実施形態の記録再生装置80のデータ送信処理ついて図18を用いて説明する。図18は、制御部90にて実行されるデータ送信処理を示すフローチャートである。
データ送信処理は、メインルーチンのS150の処理にて、通信部82を介して入力された指令が、コンテンツデータの取得指令であると判断した場合に開始される処理であり、処理が開始されると、S1110にて、識別情報に基づいて、第2HDD84から要求されたコンテンツデータを読み取り、続くS1120にて、データ取得指令の要求元であるグループメンバーに読み取ったコンテンツデータを送信し、当該処理を終了する。
【0168】
以上説明したように、第2実施形態の記録再生装置80においては、第2HDD84と、管理データシステムに属する他の記録再生装置80(つまり、グループメンバー)と通信を行うための通信部82と、が設けられている。そして、予め設定されたチャンネルのコンテンツデータを取得して第2HDD84に常時記録すると共に、操作部30からの指令に基づいて指定されたコンテンツデータを取得して第1HDD83に記録し、経過日数が第2判定日を超えたと判定されると、EEPROM98に保存された管理データにおいて、第2判定日を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ所在をHDDから仮消去に更新すると共に、コンテンツデータを第1HDD83から消去する。
【0169】
また、通信部82を介してグループメンバーからデータ取得指令を受信すると、受信したデータ取得指令に基づいて第2HDD84に記録されたコンテンツデータの中から、要求されたコンテンツデータを抽出し、通信部82を介して要求元のグループメンバーに送信する。一方、外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、管理データのデータ所在に基づいて、再生指令を受けたコンテンツデータが第1HDD83または第2HDD84に記憶されているか否かを判断し、コンテンツデータが何れかのHDD83,84に記憶されている場合には、コンテンツデータを何れかのHDD83,84から読み出して再生し、コンテンツデータが何れのHDD83,84にも記憶されていない場合には、EEPROM98に保存された対応情報に基づいて、グループメンバーにデータ取得指令を送信することにより、コンテンツデータを取得して再生する。
【0170】
従って、第2実施形態の記録再生装置80によれば、経過日数が第2判定日を超えると第1HDD83からコンテンツデータが消去されるので、第2判定日を超えた古いコンテンツデータにより第1HDD83の記憶領域が占有されることを防止できる。しかも、第2判定日を超えて第1HDD83から消去されてしまったコンテンツデータに関しても、記録可能時間内であれば、第2HDD84またはグループメンバーから取得することができ、ユーザの再生指令に応じてコンテンツデータを再生することができる。
【0171】
また、第2実施形態のデータ管理システムにおいては、複数の記録再生装置80は、記録再生装置80間で互いに異なる継続記録チャンネルのコンテンツデータを、夫々第2HDD84に記録するように構成されているので、データ管理システム全体では、全てのチャンネルのコンテンツデータが記録されている。このため、データ管理システムに属する1つの記録再生装置80にて、第1HDD83から消去されてしまったコンテンツデータを、データ管理システム内で取得することができ、一度第1HDD83に記録したコンテンツデータを、記録可能時間内において、同じデータ管理システムに属する記録再生装置80間で共有することができる。
【0172】
なお、第1実施形態において、記録再生装置80(グループメンバー)が本発明の記録装置に相当し、第1HDD83が本発明の第1記憶媒体に相当し、第2HDD84が本発明の第2記憶媒体に相当し、通信部82が本発明の通信手段に相当し、EEPROM98が請求項14に記載の履歴記憶手段に相当する。
【0173】
また、録画処理が本発明の記録手段に相当し、S905の処理が本発明の計時手段に相当し、S910の処理が本発明の経過時間判定手段に相当し、S930、S935の処理が本発明のデータ消去手段に相当し、再生処理が本発明の再生手段に相当し、データ送信処理が本発明のデータ送信手段に相当する。
【0174】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
上記第1実施形態においては、録画指令が操作部30から入力された場合に、アンテナにて受信したテレビ放送信号の中から、選択されたチャンネルのテレビ放送信号を抽出し、HDD26に記録するようにしたが、特定のチャンネルの番組を継続して常時記憶媒体に記録するようにしてもよい。また、アンテナにて受信可能なテレビ放送信号に基づく全てのチャンネルの番組を、継続して常時記憶媒体に記録するようにしてもよい。
【0175】
上記各実施形態においては、本発明の記録装置を、コンテンツデータをHDDに記録させることができる記録再生装置としたが、本発明の記録装置は、大容量の記憶媒体を備える記録専用の装置やパーソナルコンピュータであってもよい。また、コンテンツデータを、DVD等のマルチメディア光ディスクに記録する機能を備えていてもよい。
【0176】
上記各実施形態においては、インターネットに接続可能な記録再生装置としたが、必ずしも通信部を備える必要はなく、その場合には、判定日に対応して行うべき処理として、所定の圧縮率による圧縮、消去のみが選択できるようにすればよい。
【0177】
また、上記第2実施形態においても、第1実施形態の変形例のようにコンテンツデータの記録を行い、コンテンツデータ及び拡張データを、他のグループメンバーとやり取りするように構成してもよい。
【0178】
なお、上記実施形態においては、アンテナを介して、デジタルテレビ放送信号を受信し、HDDに記録する記録再生装置としたが、テレビ放送信号の伝送の形式は電波に限るものではなく、同軸ケーブル、光ケーブルを用いるCATV、また電話線等を用いるインターネット放送であってもよい。また、記録再生装置にDV端子を設け、DV端子を介してコンテンツデータを取得できるように構成してもよい。また、コンテンツデータは、テレビ放送信号から抽出される音声及び映像を有する動画情報に限らず、音声のみ、または、映像のみの情報であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0179】
【図1】第1実施形態の管理データシステム全体の構成を示す概略構成図である。
【図2】第1実施形態のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態の録画処理を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の録画データリストの一例を示す説明図である。
【図5】第1実施形態の登録データ更新処理を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態のジャンル別処理リストの一例を示す説明図である。
【図7】第1実施形態の録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【図8】第1実施形態の録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態の再生処理を示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態の圧縮率変更処理を示すフローチャートである。
【図11】第1実施形態のコンテンツデータの圧縮率変更画面の一例を示す説明図である。
【図12】第1実施形態のデータ記録処理を示すフローチャートである。
【図13】変形例の録画処理を示すフローチャートである。
【図14】変形例の録画データ圧縮処理を示すフローチャートである。
【図15】変形例の再生処理を示すフローチャートである。
【図16】第2実施形態の管理データシステム全体の構成を示す概略構成図である。
【図17】第2実施形態の録画データ管理処理を示すフローチャートである。
【図18】第2実施形態のデータ送信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0180】
1…記録再生装置、2…インターネット、10…チューナ部、12…復調部、14…デコーダ、16…画像出力部、18…音声出力部、20…エンコーダ、24…ディスクドライブ、26…ハードディスク(HDD)、28…通信部、30…操作部、32…操作キー、34…リモコンセンサ、36…リモコン、40…制御部、50…表示装置、52…スピーカ、60…サーバ、61…データベース、70…グラフ画面、71…圧縮率表示部、72…カーソル、73,73a…横棒、74…日数設定タブ、75…内容表示、76…圧縮率変更操作部、77…圧縮率変更タブ、78…経過日数変更操作部、80…記録再生装置、82…通信部、83…第1HDD、84…第2HDD、85…ディスクドライブ、86…チューナ部、87…復調部、90…制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像または音声の少なくとも一方を含むコンテンツデータを取得し、該コンテンツデータを第1記憶媒体に記録する記録手段を備えた記録装置であって、
前記コンテンツデータの前記第1記憶媒体への記録時からの経過時間を計時する計時手段と、
該計時手段により計時された経過時間が予め設定された第1判定時間を超えたか否かを判定する経過時間判定手段と、
該経過時間判定手段により前記経過時間が前記第1判定時間を超えたと判定されると、予め該第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて、前記第1判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ量を、該コンテンツデータが再生可能な範囲で削減するデータ量削減手段と、
を備えたことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記経過時間判定手段は、前記経過時間が前記第1判定時間を超えたか否かの判定に加え、前記経過時間が前記第1判定時間よりも長く設定された第2判定時間を超えたか否かを判定するようにされており、
前記経過時間判定手段により、前記経過時間が前記第2判定時間を超えたと判定されると、該第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを消去するデータ消去手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記第1判定時間は複数設定されており、前記各第1判定時間に対する各削減割合は、前記第1判定時間が長くなるのに伴い大きくなるように設定されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記第1判定時間、または、前記削減割合の少なくとも1方は、前記コンテンツデータの種別毎に設定されており、
前記データ量削減手段は、前記コンテンツデータの種別を識別し、識別した種別に対応した前記第1判定時間及び削減割合に基づいて、データ量を削減することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の記録装置。
【請求項5】
外部からの入力に基づいて、前記第1判定時間を設定する第1判定時間設定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の記録装置。
【請求項6】
外部からの入力に基づいて、前記削減割合を設定する削減割合設定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の記録装置。
【請求項7】
前記データ量削減手段は、前記経過時間が前記第1判定時間を超えたと判定された場合に加え、外部から前記コンテンツデータのデータ量を削減するための削減指令が入力された場合に、前記第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の記録装置。
【請求項8】
前記第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータの削減割合を表示手段に表示する表示制御手段と、
該表示制御手段が前記削減割合を表示しているときに、外部から前記削減割合を変更するための変更指令が入力されると、該入力された変更指令に基づいて、前記削減割合の表示の変更を行い、変更後の表示から削減割合を特定する削減割合特定手段と、
を備え、
前記データ量削減手段は、前記削減割合特定手段により削減割合が特定されると、前記削減指令が入力されたとして、前記特定された削減割合に基づいて前記コンテンツデータのデータ量を削減することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
【請求項9】
前記記録手段は、前記外部から取得したコンテンツデータを、再生に必要なデータとしての基礎部分と、データの精度や内容を向上させるための拡張部分とを有する複数の階層に分けて記録し、
前記データ量削減手段は、前記削減割合に基づいて前記拡張部分のデータの一部を消去することにより前記コンテンツデータのデータ量を削減することを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の記録装置。
【請求項10】
外部装置と通信を行うための通信手段と、
通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、
を備え、
前記データ消去手段は、
前記経過時間判定手段により前記経過時間が前記第2判定時間を超えたと判定されると、該第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを前記第1記憶媒体から読み出し、読み出したコンテンツデータの識別情報を通信履歴として前記履歴記憶手段に記録すると共に、前記コンテンツデータを保存用データとして前記通信手段を介して前記外部装置に送信して記録させ、送信後に前記コンテンツデータを第1記憶媒体から消去することを特徴とする請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置。
【請求項11】
外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、前記履歴記憶手段に記憶された通信履歴に基づいて、前記再生指令を受けたコンテンツデータが前記外部装置に送信されているか否かを判断し、前記コンテンツデータが前記外部装置に送信されている場合には、前記通信手段を介して前記外部装置にデータ取得指令を送信することにより、前記コンテンツデータを取得して再生し、前記コンテンツデータが前記外部装置に送信されていない場合には、前記再生指令を受けたコンテンツデータを前記第1記憶媒体から読み出して再生する再生手段を備えたことを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
【請求項12】
外部装置と通信を行うための通信手段と、
通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、
を備え、
前記データ量削減手段は、前記拡張部分のデータを前記第1記憶媒体から読み出し、読み出した拡張部分のデータの識別情報を通信履歴として前記履歴記憶手段に記録すると共に、保存用データとして前記通信手段を介して前記外部装置に送信して記録させ、送信後に前記拡張部分のデータを前記第1記憶媒体から消去することを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
【請求項13】
外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、前記履歴記憶手段に記録された通信履歴に基づいて、前記再生指令を受けたコンテンツデータの拡張部分のデータが前記外部装置に送信されているか否かを判断し、前記拡張部分のデータが前記外部装置に送信されている場合には、前記通信手段を介して前記外部装置にデータ取得指令を送信することにより、前記拡張部分のデータを取得し、該取得した拡張部分のデータ及び前記第1記憶媒体に記憶された基礎部分のデータにて、コンテンツデータを再生し、前記拡張部分のデータが前記外部装置に送信されていない場合には、前記再生指令を受けたコンテンツデータを前記第1記憶媒体から読み出して再生する再生手段を備えたことを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
【請求項14】
前記第1記憶媒体とは別に設けられた第2記憶媒体と、
外部装置と通信を行うための通信手段と、
消去履歴を記録するための履歴記憶手段と、
を備え、
前記記録手段は、
予め設定されたコンテンツデータを取得して前記第2記憶媒体に記録すると共に、外部からの指令に基づいて指定されたコンテンツデータを取得して前記第1記憶媒体に記録するように構成され、
前記データ消去手段は、
前記経過時間判定手段により前記経過時間が前記第2判定時間を超えたと判定されると、該第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータの識別情報を前記履歴記憶手段に記録すると共に、前記コンテンツデータを第1記憶媒体から消去し、
さらに、
前記通信手段を介して前記外部装置からデータ取得指令を受信すると、該データ取得指令に基づいて前記第2記憶媒体に記録されたコンテンツデータの中から、要求されたコンテンツデータを抽出し、前記通信手段を介して要求元の外部装置に送信するデータ送信手段と、
外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、前記履歴記憶手段に記録された識別情報に基づいて、前記再生指令を受けたコンテンツデータが前記第1記憶媒体または前記第2記憶媒体に記憶されているか否かを判断し、前記コンテンツデータが何れかの記憶媒体に記憶されている場合には、該コンテンツデータを前記何れかの記憶媒体から読み出して再生し、前記コンテンツデータが前記何れの記憶媒体にも記憶されていない場合には、予め設定された外部装置に前記データ取得指令を送信することにより、前記コンテンツデータを取得して再生する再生手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置。
【請求項15】
請求項11または請求項13に記載の記録装置と、
該記録装置から送信された前記保存用データを管理する管理装置と、
を備えたデータ管理システムであって、
前記管理装置は、
前記記録装置から前記保存用データを受信すると、管理側記憶手段に記録する保存用データ格納手段と、
前記記録装置から前記データ取得指令を受信すると、該データ取得指令に基づいて前記管理側記憶手段に記録された保存用データを抽出し、前記記録装置に送信する保存用データ送信手段と、
を備えたことを特徴とするデータ管理システム。
【請求項16】
前記記録装置を複数備え、
前記保存用データ格納手段は、前記保存用データを受信すると、前記管理側記憶手段に受信した保存用データと同じ保存用データが記録されているか否かを判定し、同じ保存用データが記録されていない場合に、受信した保存用データを前記管理側記憶手段に記録することを特徴とする請求項15に記載のデータ管理システム。
【請求項17】
請求項14に記載の記録装置を複数備えたデータ管理システムであって、
前記複数の記録装置は、取得可能なコンテンツデータを分散して各第2記憶媒体に記録するように構成されており、
前記各記録装置の再生手段は、前記コンテンツデータが前記第1記憶媒体及び前記第2記憶媒体の何れにも記憶されていない場合には、前記識別情報に基づいて当該データ管理システムに属する他の記録装置のうちの1つを選択し、該選択した記録装置から前記コンテンツデータを取得することを特徴とするデータ管理システム。
【請求項1】
画像または音声の少なくとも一方を含むコンテンツデータを取得し、該コンテンツデータを第1記憶媒体に記録する記録手段を備えた記録装置であって、
前記コンテンツデータの前記第1記憶媒体への記録時からの経過時間を計時する計時手段と、
該計時手段により計時された経過時間が予め設定された第1判定時間を超えたか否かを判定する経過時間判定手段と、
該経過時間判定手段により前記経過時間が前記第1判定時間を超えたと判定されると、予め該第1判定時間に対応して設定された削減割合に基づいて、前記第1判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータのデータ量を、該コンテンツデータが再生可能な範囲で削減するデータ量削減手段と、
を備えたことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記経過時間判定手段は、前記経過時間が前記第1判定時間を超えたか否かの判定に加え、前記経過時間が前記第1判定時間よりも長く設定された第2判定時間を超えたか否かを判定するようにされており、
前記経過時間判定手段により、前記経過時間が前記第2判定時間を超えたと判定されると、該第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを消去するデータ消去手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記第1判定時間は複数設定されており、前記各第1判定時間に対する各削減割合は、前記第1判定時間が長くなるのに伴い大きくなるように設定されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記第1判定時間、または、前記削減割合の少なくとも1方は、前記コンテンツデータの種別毎に設定されており、
前記データ量削減手段は、前記コンテンツデータの種別を識別し、識別した種別に対応した前記第1判定時間及び削減割合に基づいて、データ量を削減することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の記録装置。
【請求項5】
外部からの入力に基づいて、前記第1判定時間を設定する第1判定時間設定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の記録装置。
【請求項6】
外部からの入力に基づいて、前記削減割合を設定する削減割合設定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の記録装置。
【請求項7】
前記データ量削減手段は、前記経過時間が前記第1判定時間を超えたと判定された場合に加え、外部から前記コンテンツデータのデータ量を削減するための削減指令が入力された場合に、前記第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータのデータ量を削減することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の記録装置。
【請求項8】
前記第1記憶媒体に記録されたコンテンツデータの削減割合を表示手段に表示する表示制御手段と、
該表示制御手段が前記削減割合を表示しているときに、外部から前記削減割合を変更するための変更指令が入力されると、該入力された変更指令に基づいて、前記削減割合の表示の変更を行い、変更後の表示から削減割合を特定する削減割合特定手段と、
を備え、
前記データ量削減手段は、前記削減割合特定手段により削減割合が特定されると、前記削減指令が入力されたとして、前記特定された削減割合に基づいて前記コンテンツデータのデータ量を削減することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
【請求項9】
前記記録手段は、前記外部から取得したコンテンツデータを、再生に必要なデータとしての基礎部分と、データの精度や内容を向上させるための拡張部分とを有する複数の階層に分けて記録し、
前記データ量削減手段は、前記削減割合に基づいて前記拡張部分のデータの一部を消去することにより前記コンテンツデータのデータ量を削減することを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の記録装置。
【請求項10】
外部装置と通信を行うための通信手段と、
通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、
を備え、
前記データ消去手段は、
前記経過時間判定手段により前記経過時間が前記第2判定時間を超えたと判定されると、該第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータを前記第1記憶媒体から読み出し、読み出したコンテンツデータの識別情報を通信履歴として前記履歴記憶手段に記録すると共に、前記コンテンツデータを保存用データとして前記通信手段を介して前記外部装置に送信して記録させ、送信後に前記コンテンツデータを第1記憶媒体から消去することを特徴とする請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置。
【請求項11】
外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、前記履歴記憶手段に記憶された通信履歴に基づいて、前記再生指令を受けたコンテンツデータが前記外部装置に送信されているか否かを判断し、前記コンテンツデータが前記外部装置に送信されている場合には、前記通信手段を介して前記外部装置にデータ取得指令を送信することにより、前記コンテンツデータを取得して再生し、前記コンテンツデータが前記外部装置に送信されていない場合には、前記再生指令を受けたコンテンツデータを前記第1記憶媒体から読み出して再生する再生手段を備えたことを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
【請求項12】
外部装置と通信を行うための通信手段と、
通信履歴を記録するための履歴記憶手段と、
を備え、
前記データ量削減手段は、前記拡張部分のデータを前記第1記憶媒体から読み出し、読み出した拡張部分のデータの識別情報を通信履歴として前記履歴記憶手段に記録すると共に、保存用データとして前記通信手段を介して前記外部装置に送信して記録させ、送信後に前記拡張部分のデータを前記第1記憶媒体から消去することを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
【請求項13】
外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、前記履歴記憶手段に記録された通信履歴に基づいて、前記再生指令を受けたコンテンツデータの拡張部分のデータが前記外部装置に送信されているか否かを判断し、前記拡張部分のデータが前記外部装置に送信されている場合には、前記通信手段を介して前記外部装置にデータ取得指令を送信することにより、前記拡張部分のデータを取得し、該取得した拡張部分のデータ及び前記第1記憶媒体に記憶された基礎部分のデータにて、コンテンツデータを再生し、前記拡張部分のデータが前記外部装置に送信されていない場合には、前記再生指令を受けたコンテンツデータを前記第1記憶媒体から読み出して再生する再生手段を備えたことを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
【請求項14】
前記第1記憶媒体とは別に設けられた第2記憶媒体と、
外部装置と通信を行うための通信手段と、
消去履歴を記録するための履歴記憶手段と、
を備え、
前記記録手段は、
予め設定されたコンテンツデータを取得して前記第2記憶媒体に記録すると共に、外部からの指令に基づいて指定されたコンテンツデータを取得して前記第1記憶媒体に記録するように構成され、
前記データ消去手段は、
前記経過時間判定手段により前記経過時間が前記第2判定時間を超えたと判定されると、該第2判定時間を超えたと判定されたコンテンツデータの識別情報を前記履歴記憶手段に記録すると共に、前記コンテンツデータを第1記憶媒体から消去し、
さらに、
前記通信手段を介して前記外部装置からデータ取得指令を受信すると、該データ取得指令に基づいて前記第2記憶媒体に記録されたコンテンツデータの中から、要求されたコンテンツデータを抽出し、前記通信手段を介して要求元の外部装置に送信するデータ送信手段と、
外部からコンテンツデータの再生指令が入力されると、前記履歴記憶手段に記録された識別情報に基づいて、前記再生指令を受けたコンテンツデータが前記第1記憶媒体または前記第2記憶媒体に記憶されているか否かを判断し、前記コンテンツデータが何れかの記憶媒体に記憶されている場合には、該コンテンツデータを前記何れかの記憶媒体から読み出して再生し、前記コンテンツデータが前記何れの記憶媒体にも記憶されていない場合には、予め設定された外部装置に前記データ取得指令を送信することにより、前記コンテンツデータを取得して再生する再生手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2〜請求項9の何れかに記載の記録装置。
【請求項15】
請求項11または請求項13に記載の記録装置と、
該記録装置から送信された前記保存用データを管理する管理装置と、
を備えたデータ管理システムであって、
前記管理装置は、
前記記録装置から前記保存用データを受信すると、管理側記憶手段に記録する保存用データ格納手段と、
前記記録装置から前記データ取得指令を受信すると、該データ取得指令に基づいて前記管理側記憶手段に記録された保存用データを抽出し、前記記録装置に送信する保存用データ送信手段と、
を備えたことを特徴とするデータ管理システム。
【請求項16】
前記記録装置を複数備え、
前記保存用データ格納手段は、前記保存用データを受信すると、前記管理側記憶手段に受信した保存用データと同じ保存用データが記録されているか否かを判定し、同じ保存用データが記録されていない場合に、受信した保存用データを前記管理側記憶手段に記録することを特徴とする請求項15に記載のデータ管理システム。
【請求項17】
請求項14に記載の記録装置を複数備えたデータ管理システムであって、
前記複数の記録装置は、取得可能なコンテンツデータを分散して各第2記憶媒体に記録するように構成されており、
前記各記録装置の再生手段は、前記コンテンツデータが前記第1記憶媒体及び前記第2記憶媒体の何れにも記憶されていない場合には、前記識別情報に基づいて当該データ管理システムに属する他の記録装置のうちの1つを選択し、該選択した記録装置から前記コンテンツデータを取得することを特徴とするデータ管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
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【図16】
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【図18】
【公開番号】特開2007−200524(P2007−200524A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−348236(P2006−348236)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】
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