説明

記録装置及び記録システム

【課題】 本発明の目的は、記録予約の確認情報を無線端末に送信する記録装置を提供することである。
【解決手段】 電子番組表及び記録予約リストを保存するメモリ(260)と、前記電子番組表及び記録予約リストを無線端末に送信する送信部(240)と、前記無線端末から送られてきた記録予約要求を受信する受信部(240)と、前記記録予約要求に基づいて、前記メモリに保存されている記録予約リストを更新する更新手段(S270)と、前記更新された記録予約リストに基づいて記録を行う記録部(220)とを備えることを特徴とする記録装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置及び記録システムに関し、特に、無線端末を利用して記録予約を行う記録装置及び記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ番組を録画予約する方法の1つとして、電子番組表(Electronic Program Guide、EPG)を用いたものがある。このEPGから取得した各種放送番組の番組情報を使用者に案内し、その案内した各種放送番組の中から使用者が選択した特定の放送番組を予約するのに使用される無線携帯端末がある。
【0003】
そして、無線携帯端末は、その予約に基づいた予約情報を生成し、この予約情報を広域ネットワークを介して利用者が指定したDVDレコーダ等の記録再生装置へ送信する。
【0004】
しかし、記録再生装置も広域ネットワークを介して無線携帯端末と通信する機能が必要になる。
【0005】
このため、従来の記録再生装置では、無線携帯端末に保存された予約情報を、インターネット等の広域ネットワークの代わりに近距離無線通信によって自動的に受信するようになっている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−219196号公報(第8頁、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、無線携帯端末側での記録予約の確認に関する記載は無い。
【0007】
本発明の目的は、記録予約の確認情報を無線端末に送信する記録装置及び記録システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、電子番組表及び記録予約リストを保存するメモリと、前記電子番組表及び記録予約リストを無線端末に送信する送信部と、前記無線端末から送られてきた記録予約要求を受信する受信部と、前記記録予約要求に基づいて、前記メモリに保存されている記録予約リストを更新する更新手段と、前記更新された記録予約リストに基づいて記録を行う記録部とを備えることを特徴とする記録装置である。
【0009】
第2の発明は、前記送信部は、前記電子番組表が更新されると、前記無線端末に前記更新された電子番組表を送信することを特徴とする第1の発明記載の記録装置である。
【0010】
第3の発明は、前記送信部は、前記記録予約リストが更新されると、前記無線端末に前記更新された記録予約リストを送信することを特徴とする第1の発明記載の記録装置である。
【0011】
第4の発明は、無線端末と記録装置とを有する記録システムであって、前記記録装置は、電子番組表及び記録予約リストを保存するメモリと、前記電子番組表及び記録予約リストを前記無線端末に送信する送信部と、前記無線端末から送られてきた記録予約要求を受信する受信部と、前記記録予約要求に基づいて、前記メモリに保存されている記録予約リストを更新する更新手段と、前記更新された記録予約リストに基づいて記録を行う記録部とを備えることを特徴とする記録システムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、記録予約の確認情報を無線端末に送信する記録装置及び記録システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係る記録予約システムの概略構成図である。本システムは無線携帯端末100と、記録予約装置200と、テレビ400とで構成される。
【0015】
ここでは一例として、無線携帯端末として携帯電話機100を、記録予約装置としてDVD(Digital Versatile Disc)レコーダ200を挙げて説明する。
【0016】
図2は、本実施形態に係る携帯電話機100の概略構成図である。携帯電話機100は、機器全体を制御するCPU(Central Processing Unit)110と、公衆網と通信を行う携帯電話部120と、近距離無線通信方式であるBluetooth(登録商標、以下省略)に対応したBluetooth通信部130と、機器全体に電力を供給するバッテリ140と、メモリ150と、キーボード等の入力部と、表示部170とを備えている。
図3は、本実施形態に係るDVDレコーダ200の概略構成図である。DVDレコーダ200は、CPU210と、HDD(Hard Disk Drive)220と、DVDドライブ230と、Bluetooth通信部240と、電源部250と、メモリ260と、放送波受信用のアンテナ270に接続されたチューナ部280と、MPEG(Moving Picture Experts Group)等の映像信号を処理するビデオ信号処理部290と、TV400と接続されたビデオ入出力部300と、ブロードバンド網310に接続されたI/O(Input/Output)部320と備える。
【0017】
図4、図5を用いて、本実施形態に係る予約録画処理の流れを説明する。図4は、家庭内における予約録画処理のフローチャートである。また、図5は、図4からの継続フローチャートであり、外出先及び再度家庭内に戻ってきたときの予約録画処理のフローチャートである。
【0018】
DVDレコーダ200は、放送波用アンテナ270で受信した放送波、またはブロードバンド網310に接続したWEB(World Wide Web)サイトなどからEPG(電子番組表)を取得する(S100)。受信したEPGは、既にメモリ260に登録されているEPGを参照して更新または保存を行う(S110)。
【0019】
また、ユーザがDVDレコーダに付属の赤外線リモコン等で通常の番組予約を行うと(S120)、メモリ260内の予約リストが更新される(S130)。
【0020】
次に、携帯電話機100とDVDレコーダ200を連携した予約録画処理について説明する。まず、DVDレコーダは、EPGまたは予約情報が更新されると、Bluetooth通信部240に対して、周辺にBluetooth端末がないかを探索させる(S140)。Bluetooth端末がある場合、リンク確立を行う(S150)。この確立が失敗した場合には、所定回数リトライするように設定しておくのが望ましい。リンク確立が成功すると、携帯電話機100とDVDレコーダ200とのBluetooth通信接続が開始する(S160)。
【0021】
Bluetooth通信が可能になると、携帯電話機100はDVDレコーダ200からEPGデータに加えて、既に録画予約済みの一覧表を受信する(S170)。携帯電話機側メモリ150のEPGを参照して更新または保存を行う(S180)。同様に、メモリ150の予約リストの更新または保存を行う(S190)。これによって、携帯電話機100のユーザは、家庭内の他の人が既にDVDレコーダ200にどのような番組を予約しているか理解することができる。従って、録画時間が重複してしまうような録画予約を防ぐことができる。以上が家庭内での処理である。
【0022】
続いて、図5を用いて、携帯電話機100が家庭内から外出先へ、そして再び家庭内に戻ってきた場合の録画予約処理を説明する。
【0023】
Bluetooth通信の通信範囲は十数メートルであるため、携帯電話機100のユーザが外出すると、DVDレコーダ200との通信が切断される(S200)。しかし、携帯電話機100には最新のEPG及び予約リストが記憶されているため、ユーザは外出先でも仮の番組予約を行うことができる(S210)。そして、仮の予約リストが更新される(S220)。ここで、仮の番組予約とは、携帯電話機側の番組予約リストに登録されているが、DVDレコーダ側の番組予約リストには登録されていない状態のことをいう。このようにすれば、ユーザは外出先、例えば電車の移動中等ちょっとした空き時間を利用して、EPGを閲覧し、録画を希望する番組の仮予約設定を行うことができる。
【0024】
再び、外出先から家庭内に戻ってくると、携帯電話機100は仮の予約リストが更新されていると、Bluetooth通信部130に対して、周辺にBluetooth端末がないかを探索させる(S230)。Bluetooth端末がある場合、リンク確立を行う(S240)。この確立が失敗した場合には、所定回数リトライするように設定しておくのが望ましい。リンク確立が成功すると、携帯電話機100とDVDレコーダ200とのBluetooth通信接続が開始する(S250)。その後に、仮の予約データすなわち記録予約要求をDVDレコーダ200へ送信する(S260)。
【0025】
DVDレコーダ200では、受信した仮の予約データに基づいてメモリ260内の予約リストを更新する(S270)。以上の一連の作業によって、携帯電話機とDVDレコーダの予約リストの一致作業が完了する(S280)。そして、予約設定した番組が放送されると、DVDレコーダ200は、一致した予約リストに基づいて録画を実行する(S290)。
【0026】
上述した実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、適宜組合わせ及び変更することができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施形態に係る記録予約システムの概略構成図。
【図2】本実施形態に係る携帯電話機100の概略構成図。
【図3】本実施形態に係るDVDレコーダ200の概略構成図。
【図4】本実施形態に係る家庭内での予約録画処理のフローチャート。
【図5】本実施形態に係る外出先及び再び家庭内に戻ってきたときの予約録画処理のフローチャート。
【符号の説明】
【0028】
100 携帯電話機
110 CPU
120 携帯電話部
130 Bluetooth通信部
140 バッテリ
150 メモリ
160 入力部
170 表示部
200 DVDレコーダ
210 CPU
220 HDD
230 DVDドライブ
240 Bluetooth通信部
250 電源部
260 メモリ
270 放送波用アンテナ
280 チューナ部
290 ビデオ信号処理部
300 ビデオ入出力部
310 ブロードバンド網
320 I/O部
400 テレビ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子番組表及び記録予約リストを保存するメモリと、
前記電子番組表及び記録予約リストを無線端末に送信する送信部と、
前記無線端末から送られてきた記録予約要求を受信する受信部と、
前記記録予約要求に基づいて、前記メモリに保存されている記録予約リストを更新する更新手段と、
前記更新された記録予約リストに基づいて記録を行う記録部と
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記電子番組表が更新されると、前記無線端末に前記更新された電子番組表を送信することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記記録予約リストが更新されると、前記無線端末に前記更新された記録予約リストを送信することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項4】
無線端末と記録装置とを有する記録システムであって、
前記記録装置は、電子番組表及び記録予約リストを保存するメモリと、前記電子番組表及び記録予約リストを前記無線端末に送信する送信部と、前記無線端末から送られてきた記録予約要求を受信する受信部と、前記記録予約要求に基づいて、前記メモリに保存されている記録予約リストを更新する更新手段と、前記更新された記録予約リストに基づいて記録を行う記録部とを備えることを特徴とする記録システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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