説明

記録装置

【課題】コンテンツデータを複数の記録媒体に亘って記録させることを容易に実行することができる記録装置を提供する。
【解決手段】光ディスク(記録媒体)にデータを記録する光ディスクドライブ11及び記憶部12を備える録画装置(記録装置)1は、複数の光ディスクを登録することが可能であり、データの記録対象として一つの光ディスクを指定しておく。コンテンツの放送時に記録対象の光ディスクが装着されていない場合は、録画装置1は、一旦記憶部12にコンテンツデータを記憶し、後で記録対象の光ディスクが装着された場合にコンテンツデータを光ディスクに記録する。また記録対象の光ディスクの記録容量が不足する場合は、録画装置1は、記録対象を他の光ディスクに変更し、新たな記録対象の光ディスクにデータを記録する。また録画装置1は、各光ディスクに記録したデータを示す情報を記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送された番組等のコンテンツの内容を再生するためのコンテンツデータを光ディスク等の記録媒体に記録する記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、テレビジョン放送により放送されたコンテンツを録画する録画装置(記録装置)が普及している。録画装置には、映像又は音声等からなるコンテンツの内容を再生するためのコンテンツデータを、ハードディスク等の内蔵する記憶部に記憶するものと、着脱可能な光ディスク等の可搬型の記録媒体に記録するものとがある。内蔵する記憶部を用いる録画装置では、コンテンツデータの書き込み及び読み出しの速度が記録媒体を用いる場合よりも高速であり、コンテンツの録画又は再生時に使用者がストレスを感じることは少ない。可搬型の記録媒体を用いる録画装置では、コンテンツデータを記録した記録媒体を保管することで使用者はコンテンツを保有することが可能であり、また他の機器でコンテンツデータを利用することも可能となる。
【0003】
更に、内蔵する記憶部と可搬型の記録媒体との両方を利用する録画装置も普及しており、この録画装置では、記憶部にコンテンツデータを一旦記憶しておき、後でコンテンツデータを記録媒体にダビングすることができる。特許文献1には、記憶部で一定の記憶容量を常に確保できるように、記憶部に記憶してあるコンテンツデータを定期的に記録媒体へ転送する技術が記載されている。また特許文献2には、放送されるコンテンツの夫々に対して個別に記録媒体を対応付けておき、コンテンツの放送時には記憶部にコンテンツデータを記憶し、コンテンツに対応する記録媒体が録画装置に装着されたときに記憶部から記録媒体へコンテンツデータを転送する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−306521号公報
【特許文献2】特開2004−80507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
放送されるコンテンツには、一年間等の長期間に亘って、複数回に分けて放送されるものがあり、複数回に分けて放送されるコンテンツを漏れなく録画してコンテンツデータを保存したいというニーズがある。特許文献1に記載の技術を用いれば、複数回に分けて放送されたコンテンツに係るコンテンツデータを記憶部に記憶し、記憶したコンテンツデータを保存用の記録媒体へ転送することが可能である。しかしながら、漏れなくコンテンツデータを記録した記録媒体を作成するには、長期間に亘って作業を行う必要があり、コンテンツデータを間違った記録媒体に記録させるか、又は間違ったコンテンツデータを記録媒体に記録させる等、保存用の記録媒体を正しく作成することに失敗する虞がある。また特許文献2に記載の技術を用いても、必要なコンテンツデータを記録した保存用の記録媒体を作成することができる。しかしながら、複数回に分けて放送されたコンテンツを再生するためのコンテンツデータは、合計のデータ量が膨大となり、一つの記録媒体では記録容量が足りず、複数の記録媒体に分けて記録する必要がある。このため、記録媒体の記録容量が不足する都度、コンテンツを新たな記録媒体に対応付ける手間がかかり、また操作ミス等によって保存用の記録媒体を正しく作成することに失敗する虞がある。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、コンテンツデータを複数の記録媒体に亘って記録させることを容易に実行することができる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る記録装置は、着脱可能な記録媒体にデータを記録する記録装置において、複数の記録媒体の夫々を識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、識別情報を記憶している記録媒体の内でいずれか一つの記録媒体をデータを記録する対象として指定する記録対象指定情報を記憶する記録対象指定情報記憶手段と、記録対象指定情報で指定された記録媒体が装着されている状態で前記記録媒体にデータを記録する前に、前記データを記録できる記録容量が前記記録媒体に残されているか否かを判定する判定手段と、前記記録容量が前記記録媒体に残されている場合に、前記データを前記記録媒体に記録する手段と、前記記録容量が前記記録媒体に残されていない場合に、記録対象指定情報を、識別情報を記憶している記録媒体の内の他の記録媒体をデータを記録する対象として指定するように変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、着脱可能な記録媒体にデータを記録する記録装置は、複数の記録媒体の識別情報を記憶することが可能であり、一つの記録媒体をデータを記録する対象に指定する記録対象指定情報を記憶しておく。装着された記録媒体が記録対象ではない場合は、記録装置は、データを記録媒体に記録しない。装着された記録媒体が記録対象である場合は、記録装置は、データを記録媒体に記録することができる。但し、記録装置は、データを記録する前に、記録媒体の記録容量を判定し、十分な記録容量が残っていない場合は、他の記録媒体を記録対象として指定するように記録対象指定情報を変更し、新たに記録対象になった記録媒体にデータを記録する。
【0009】
本発明に係る記録装置は、前記識別情報記憶手段は、記録対象指定情報で指定された記録媒体にデータを記録できる記録容量が残されていない場合に、識別情報が記憶されていない記録媒体が装着されたとき、当該記録媒体の識別情報を記憶するように構成してあり、前記変更手段は、前記記録媒体をデータを記録する対象として指定するように構成してあることを特徴とする。
【0010】
また本発明においては、記録装置は、記録対象の記録媒体の記録容量が不十分な場合に、識別情報が記憶されていない新たな記録媒体を装着され、新たな記録媒体の識別情報を記憶し、新たな記録媒体を記録対象として指定するように記録対象指定情報を変更し、新たな記録媒体にデータを記録する。これにより、記録媒体の記録容量が不十分になった場合に、新たな記録媒体が装着されれば、新たな記録媒体にデータが記録される。
【0011】
本発明に係る記録装置は、データを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部を備え、前記識別情報記憶手段は、各記憶領域に関連付けて複数の識別情報を記憶するように構成してあり、前記記録対象指定情報記憶手段は、各記憶領域別に記録対象指定情報を記憶するように構成してあり、更に、記録対象指定情報で指定された記録媒体が装着された場合に、当該記録媒体の識別情報を関連付けている記憶領域に記憶しているデータの内で、前記記憶領域に関連付けて識別情報を記憶してあるいずれの記録媒体にも記録していないデータを、装着された前記記録媒体に記録する手段を備えることを特徴とする。
【0012】
また本発明においては、記録装置は、記憶部を備え、記憶部を分割した複数の記憶領域の夫々に複数の記録媒体を対応付けておき、記録対象の記録媒体が装着された場合は、当該記録媒体に対応する記憶領域に記憶されたデータを記録媒体に記録する。
【0013】
本発明に係る記録装置は、記録対象指定情報に関連付けて、放送されるコンテンツを指定するコンテンツ指定情報を記憶する手段と、記憶してあるコンテンツ指定情報で指定されたコンテンツの放送時に、前記コンテンツ指定情報を関連付けている記録対象指定情報で指定された記録媒体が装着されているか否かを判定する手段と、前記記録媒体が装着されていない場合に、前記記録媒体の識別情報を関連付けている記憶領域に前記コンテンツを再生するためのデータを記憶させる手段とを更に備えることを特徴とする。
【0014】
また本発明においては、記録装置は、放送されるコンテンツを再生するためのデータを記録するためにコンテンツ指定情報を記録対象指定情報に関連付けて記憶し、コンテンツ指定情報を関連付けている記録対象指定情報で指定された記録媒体がコンテンツの放送時に装着されている場合は、記録媒体にデータを記録し、記録媒体が装着されていない場合は記録媒体を対応付けている記憶領域にデータを記憶させる。記録対象指定情報で指定された記録媒体を後で記録装置に装着した場合に、記憶部に記憶されたデータは記録媒体に記録されるので、コンテンツを再生するためのデータは確実に記録されることになる。
【0015】
本発明に係る記録装置は、前記判定手段は、前記コンテンツの放送時に前記記録媒体が装着されている場合に、前記コンテンツの内容を再生するためのデータを記録できる記録容量が前記記録媒体に残されているか否かを判定するように構成してあり、前記記録容量が前記記録媒体に残されていない場合に、前記記録媒体の識別情報を関連付けている記憶領域に前記コンテンツの内容を再生するためのデータを記憶させる手段を更に備えることを特徴とする。
【0016】
また本発明においては、放送されるコンテンツの放送時に、記録対象の記録媒体が装着されていたとしても、記録媒体の記録容量が不十分な場合には、コンテンツを再生するためのデータは記憶部に記憶され、後で新たに記録対象となった記録媒体にデータが記録される。
【0017】
本発明に係る記録装置は、識別情報を記憶している記録媒体に記録したデータを示すデータ情報を、データを記録した記録媒体を識別するための識別情報に関連付けて記憶する手段を更に備えることを特徴とする。
【0018】
また本発明においては、記録装置は、記憶してある複数の記録媒体の識別情報に関連付けて、各記録媒体に記録したデータを示すデータ情報を記憶している。データ情報を用いて、過去に記録媒体に記録したデータを管理することができる。
【0019】
本発明に係る記録装置は、記憶してあるデータ情報に基づいて、各記録媒体に記録したデータの一覧を内部又は外部の表示部に表示させる手段を更に備えることを特徴とする。
【0020】
また本発明においては、記録装置は、データ情報に基づいて、各記録媒体に記録したデータの一覧を表示する。データを記録した記録媒体が装着されておらずとも、各記録媒体に記録されたデータを確認することができ、また再生すべきデータを指定することもできる。
【発明の効果】
【0021】
本発明にあっては、複数の記録媒体を登録できるものの、データを記録できる記録媒体は一つの記録媒体であるので、複数回に分けて放送されたコンテンツを再生するためのコンテンツデータ等、内容が互いに連続した複数のデータは漏れなく記録媒体に記録され、また記録対象である記録媒体の記録容量が不足する場合は、新たな記録媒体が記録対象に指定されるので、データは新たな記録媒体に記録される。使用者は記録装置に装着する光ディスクを入れ替えるだけで、複数の光ディスクに亘ってコンテンツデータを容易に記録させることができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の記録装置である録画装置の外観を示す概念図である。
【図2】本発明の記録装置である録画装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】記憶部の内部構成を示す模式図である。
【図4】記憶部の管理領域の内部構成を示す模式図である。
【図5】記憶部の記憶領域を分割する処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】光ディスクドライブに光ディスクが装着されてから録画装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】保存用メモリに記憶した予約情報の内容例を示す概念図である。
【図8】録画装置が行う録画予約の処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】録画装置が行う録画処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】録画装置が行う編集処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】録画装置が行う記憶部から光ディスクへコンテンツデータをコピーする処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】録画装置が行う記憶部から光ディスクへコンテンツデータをコピーする処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】タイトル情報の内容例を示す概念図である。
【図14】録画装置が行うコンテンツを再生する処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】コンテンツの一覧を表示した表示画面の例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の記録装置である録画装置1の外観を示す概念図である。録画装置1には、テレビジョン受像機である映像表示装置4が接続されており、録画装置1は、映像表示装置4に対して映像信号及び音声信号を出力し、映像表示装置4は、映像信号に基づいた映像を表示し、音声信号に基づいた音声を出力する。また録画装置1は、使用者によって操作されるリモコン(リモートコントローラ)5からの信号を受信することにより、録画予約の指示等の各種の指示を受け付ける。映像表示装置4は、本発明における表示部に対応する。
【0024】
図2は、本発明の記録装置である録画装置1の内部構成を示すブロック図である。録画装置1は、図示しない外部のアンテナ等に接続されてあり、デジタル放送の放送波を復調した放送信号を入力される放送入力部31と、図示しない外部チューナ等の外部装置から映像信号及び音声信号を入力される信号入力部32とを備えている。更に録画装置1は、映像表示装置4へ映像信号を出力する信号出力部34と、コンテンツデータを記録するハイブリッドドライブ部10と、放送信号からコンテンツデータを生成する処理、及びコンテンツデータから映像信号を生成する処理を行うバックエンド部20とを備えている。コンテンツデータは映像及び音声からなるコンテンツの内容を記録したデジタルデータであり、コンテンツデータをデコードすることにより、コンテンツの映像及び音声を再生することができる。
【0025】
バックエンド部20は、デジタルチューナ21及びエンコーダ22を備えており、デジタルチューナ21には放送入力部31が接続され、エンコーダ22には信号入力部32が接続されている。デジタルチューナ21は、放送入力部31からデジタル放送の放送信号を入力され、選局されたチャンネル即ち特定の周波数帯の放送信号をMPEG(Moving Picture Experts Group)−2TS(Transport Stream)等のデジタルのストリームデータに変換する。エンコーダ22は、信号入力部32から映像信号及び音声信号を入力され、映像信号及び音声信号をMPEG−2PS(Program Stream)又はMPEG−2TS等のデジタルのストリームデータにエンコードする処理を行う。またバックエンド部20は、ストリーム処理部23を備えており、デジタルチューナ21及びエンコーダ22はストリーム処理部23に接続されている。ストリーム処理部23は、デジタルチューナ21及びエンコーダ22からストリームデータを入力され、デジタル放送用のスクランブルを解除する処理等のストリームデータに対するデータ処理を行う。
【0026】
ストリーム処理部23は、バックエンド部20内のシステムバスに接続されている。またシステムバスには、演算を行う演算部を含んでなる録画/再生制御部24、揮発性メモリである制御用メモリ25、不揮発性メモリである保存用メモリ27、及びストリームデータをデコードするデコーダ28が接続されている。またデコーダ28には、画像処理部29が接続されている。録画/再生制御部24は、システムバスに接続された各部分間でのデータの入出力を制御する処理を行う。また録画/再生制御部24には、リモコン5からの信号を受信するリモコン受信部210が接続されている。リモコン受信部210は、使用者に操作されたリモコン5からの信号を受信し、録画/再生制御部24は、リモコン受信部210からの信号を入力されることにより、使用者からの各種の指示を受け付ける。なお、録画装置1は、更に、チューナ装置等の外部装置からストリームデータを受信するイーサネット(登録商標)等のデジタルインタフェースを備えていてもよい。このデジタルインタフェースは、ストリーム処理部23に接続されている。
【0027】
制御用メモリ25は、ストリーム処理部23又は録画/再生制御部24等が実行する演算に伴う一時的な情報を記憶する。保存用メモリ27は、録画/再生制御部24の動作に必要な制御プログラム、及び録画予約に必要な情報等、保存する必要がある情報を記憶する。デコーダ28は、ストリームデータを映像信号及び音声信号へデコードし、映像信号及び音声信号を画像処理部29へ入力する。画像処理部29は、画素の補間又は色調整等の画像処理を映像信号に対して実行する。画像処理部29にはバックエンド部20外の信号出力部34が接続されており、映像信号及び音声信号は信号出力部34から映像表示装置4へ出力される。
【0028】
更に、バックエンド部20内のシステムバスには、SATA(Serial Advanced Technology Attachment )等のインタフェース部26が接続されており、インタフェース部26には、バックエンド部20外のハイブリッドドライブ部10が接続されている。バックエンド部20は、インタフェース部26を介してハイブリッドドライブ部10との間でデータを交換する。
【0029】
ハイブリッドドライブ部10は、バックエンド部20に接続するSATA等のインタフェース部14と、光ディスクドライブ11と、データを記憶する記憶部12と、光ディスクドライブ11及び記憶部12の動作を制御するドライブ制御部13とを備える。ハイブリッドドライブ部10は、インタフェース部14を介してバックエンド部20との間でデータを交換する。光ディスクドライブ11は、ブルーレイディスク(登録商標)又はDVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクを装着され、装着された光ディスクからのデータの読み出し、及び光ディスクへのデータの記録を行う。光ディスクは、光ディスクドライブ11に対して着脱可能であり、本発明における記録媒体に相当する。記憶部12は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ又はハードディスクで構成されてある。なお、光ディスクドライブ11は、複数の光ディスクを装着することが可能な構成であってもよい。
【0030】
図3は、記憶部12の内部構成を示す模式図である。記憶部12は、記憶部12の記憶内容を管理するための情報を記憶する管理領域、並びにコンテンツデータを記憶するための第1領域、第2領域、…、第n領域及び予備領域の複数の記憶領域を含んで構成されている。ここで、nは正の整数である。nは予め適当な値に定められており、録画装置1の出荷時点では、記憶部12の記憶領域が管理領域、第1〜第n領域及び予備領域の複数の記憶領域に予め分割されている。
【0031】
記憶部12の記憶領域の内、第1〜第n領域は、個別に特定の光ディスクを対応付けておき、対応付けた光ディスクに応じたデータを記憶するための記憶領域である。各記憶領域には、複数の光ディスクを対応付けることが可能である。図3に示した例では、第1領域には複数の光ディスク611,612,…が対応付けられ、第2領域には複数の光ディスク621,622,…が対応付けられている。録画装置1の出荷時点では、いずれの領域にも光ディスクは対応付けられていない。録画装置1を使用するには、使用者所有の光ディスクを何れかの記憶領域に対応付けて登録する処理を行う必要がある。また予備領域は、その他のデータを記憶するための本発明に係る非関連記憶領域であり、光ディスクの対応付けができないように設定されている。
【0032】
図4は、記憶部12の管理領域の内部構成を示す模式図である。記憶部12の管理領域は、管理領域を管理するための情報を記憶する管理領域管理部と、第1領域、第2領域、…、第n領域及び予備領域の夫々を管理するための情報を記憶する第1領域管理部、第2領域管理部、…、第n領域管理部及び予備領域管理部とを含んで構成されている。管理領域管理部には、記憶部12の記憶領域を分割した数を示すエントリ数と、管理領域中で第1〜第n領域管理部及び予備領域管理部の夫々に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報とが記憶されている。
【0033】
第1領域管理部には、第1記憶領域に割り当てられた固有の番号であるエントリ番号、第1領域に実際に光ディスクが対応付けられているか否かを示す割り当てフラグ、及び記憶部12の記憶領域中で第1領域に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報が記憶される。また第1領域には、対応付けられた複数の光ディスクの夫々を識別するためのメディアIDと、各光ディスクのコピーガードに利用するための情報であるメディアキー情報と、第1領域に係るデータの分布状態を示すデータ分布情報が記憶される。メディアID及びメディアキー情報は、光ディスクに予め記録されている情報であり、個々の光ディスクについて固有の情報である。メディアIDは、本発明における識別情報に相当する。録画装置1の出荷時点では、第1領域にはまだ光ディスクが対応付けられていないので、割り当てフラグは光ディスクが対応付けられていないことを示しており、特定の光ディスク611,612,…の夫々に固有のメディアID及びメディアキー情報はまだ記憶されていない。データ分布情報は、第1領域で記憶するデータ、及び第1領域に対応付けられた光ディスク611,612,…で記録するデータが、第1領域及び光ディスク611,612,…のどのアドレスにどれぐらいのサイズで分布しているのかを示している。第2〜第n領域管理部の夫々にも、同様の情報が記憶される。
【0034】
なお、録画装置1は、記憶部12の記憶領域が予め分割されているのではなく、使用者がnの値を指定することによりnを決定し、nの値に応じて記憶部12の記憶領域を分割する処理を行う形態であってもよい。図5は、記憶部12の記憶領域を分割する処理の手順を示すフローチャートである。録画/再生制御部24は、光ディスクを登録するために記憶部12を分割する記憶領域の数nの指定を受け付けるための受付画面を映像表示装置4に表示させ、使用者が所定の操作を行ったリモコン5からの信号をリモコン受信部210が受信することによって、記憶領域の数nの指定を受け付ける(S11)。録画/再生制御部24は、記憶部12の管理領域管理部に、指定された数値を、エントリ数nとして記憶させることにより、エントリ数を設定する(S12)。録画/再生制御部24は、次に、記憶部12の管理領域中に第1〜第n領域管理部及び予備領域管理部を確保し、夫々に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報を管理領域管理部に記憶させることにより、第1領域管理部、第2領域管理部、…、第n領域管理部及び予備領域管理部を設定する(S13)。録画/再生制御部24は、次に、記憶部12の管理領域以外の記憶領域を(n+1)分割し、第1〜第n領域及び予備領域120の夫々に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報を、第1〜第n領域管理部及び予備領域管理部の夫々に記憶させることにより、第1〜第n領域及び予備領域120を設定する(S14)。録画装置1は、以上で記憶部12の記憶領域を分割する処理を終了する。なお、分割する記憶領域の数を指定するのではなく、一の記憶領域当たりの記憶容量の指定を受け付け、指定された記憶容量に応じた数の記憶領域に記憶部12を分割する処理をおこなってもよい。
【0035】
次に、以上の構成でなる録画装置1が実行する録画の処理を説明する。図6は、光ディスクドライブ11に光ディスクが装着されてから録画装置1が行う処理の手順を示すフローチャートである。使用者の操作により光ディスクドライブ11に光ディスクが装着された場合は、ドライブ制御部13は、光ディスク中の所定の位置に記録された情報を光ディスクドライブ11に読み出させることにより、光ディスクのメディアIDを読み出し、インタフェース部14からバックエンド部20へ入力する。録画/再生制御部24は、読み出したメディアIDが記憶部12の第1〜第n領域管理部のいずれかに記憶されているかを判定することにより、装着された光ディスクが既に登録済みの光ディスクであるか否かを判定する(S21)。メディアIDが記憶部12に記憶されておらず、光ディスクが未登録であった場合は(S21:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11で光ディスクから読み出したデータに基づき、光ディスクがフォーマット済みの光ディスクであるか否かを判定する(S22)。ステップS22では、例えば、volume descriptorに基づいて判定を行う。光ディスクがフォーマット済みの光ディスクであった場合は(S22:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11で光ディスクから読み出したデータに基づき、光ディスクが再生専用の光ディスクであるか否かを判定する(S23)。
【0036】
光ディスクが再生専用ではなかった場合は(S23:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクのフォーマット指示を受け付けたか否かを判定する(S24)。例えば、録画/再生制御部24は、光ディスクのフォーマット指示を受け付けるための受付画面用の映像信号をデコーダ28及び画像処理部29を介して信号出力部34から映像表示装置4へ送信することにより、映像表示装置4に、フォーマット指示を受け付けるための受付画面を表示させる。受付画面を確認した使用者は、フォーマットを行う際には、リモコン5を操作することによって、フォーマットの指示を入力する。使用者からの所定の操作を受け付けたリモコン5が送信した所定の信号をリモコン受信部210が受信することによって、光ディスクのフォーマット指示を受け付けた場合(S24:YES)、又はステップS22で光ディスクがフォーマット済みではなかった場合は(S22:NO)、録画/再生制御部24は、ドライブ制御部13及び光ディスクドライブ11に、光ディスクをフォーマットさせる(S25)。光ディスクのフォーマット指示の受け付けがない場合は(S24:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクの登録指示を受け付けたか否かを判定する(S26)。例えば、録画/再生制御部24は、登録指示を受け付けるための受付画面を映像表示装置4に表示させ、光ディスクを登録することの指示、及び登録する光ディスクを対応付ける対象の記憶領域の指定を含む登録指示をリモコン受信部210で受け付ける。なお、フォーマット指示を受け付けるための受付画面と、登録指示を受け付けるための受付画面とを一つに合わせた受付画面を映像表示装置4に表示させる処理を行ってもよい。
【0037】
ステップS25が終了した場合、又はステップS26で光ディスクの登録指示を受け付けた場合は(S26:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着された光ディスクに固有のメディアID及びメディアキー情報を、登録指示で指定された記憶領域に関連付けて記憶部12の管理領域に記憶することにより、指定された記憶領域に対応付けて光ディスクを登録する処理を行う(S27)。例えば、記憶部12の第1領域に光ディスク611を対応付ける場合は、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスク611から読み出したメディアID及びメディアキー情報を記憶部12の第1領域管理部に記憶させる処理を行う。また第1記憶管理部に記憶されている割り当てフラグを、光ディスクが対応付けられていることを示すフラグに書き換える。ステップS21でメディアIDが記憶部12に記憶されており、光ディスクが登録済みであった場合(S21:YES)、又はステップS27が終了した場合は、録画/再生制御部24は、録画又は再生等の処理を実行するために、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクへのアクセスを開始する(S28)。ステップS23で光ディスクが再生専用であった場合(S23:YES)、又はステップS26で光ディスクの登録指示の受付がなかった場合は(S26:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに対して、未登録の光ディスクとしてアクセスを開始する(S29)。録画装置1は、以上で、光ディスクが装着された際の処理を終了する。
【0038】
録画装置1は、登録された光ディスクが光ディスクドライブ11に装着している状態で、録画予約の処理を行う。保存用メモリ27は、記憶部12の各記憶領域に対応付けられた光ディスクの内でコンテンツデータを記録する対象となる特定の光ディスクを識別するための記録対象メディアIDを、各記憶領域に関連付けて記憶している。記録対象メディアIDとしては、各記憶領域に対応付けられた光ディスクの内でいずれか一つの光ディスクのメディアIDが記録されている。記録対象メディアIDを記憶領域に関連付けて保存用メモリ27に記憶しておくことにより、記録対象メディアIDで識別される光ディスクがデータの記録対象として指定される。このように、記録対象メディアIDは本発明における対象指定情報に対応する。なお、記録対象指定情報として光ディスクから読み出したメディアIDを用いるのではなく、登録した順番に光ディスクに割り振った番号等、個々の光ディスクを指定することができる情報であれば、記録対象指定情報としてその他の情報を用いてもよい。また保存用メモリ27は、記録対象メディアIDに関連付けて、録画を予約したコンテンツを指定する予約情報を記憶している。
【0039】
図7は、保存用メモリ27に記憶した予約情報の内容例を示す概念図である。記憶部12中の何れかの記憶領域を示すエントリ番号に記録対象メディアIDが関連付けられており、更に記録対象メディアIDに予約情報が関連付けられ、夫々の情報が記憶されている。例えば、エントリ番号としては、001等の第1領域に固有の番号が記憶され、記録対象メディアIDとしては、第1領域に対応付けられた光ディスク611のメディアIDが記憶されている。予約情報は、チャンネル、コンテンツの放送日時を示す情報を含んでおり、これらの情報により録画すべきコンテンツが指定される。即ち、予約情報は、コンテンツデータを記録すべきコンテンツを指定する情報であり、本発明におけるコンテンツ指定情報に相当する。なお、記憶領域を示す情報として、記憶領域のアドレス、又は使用者よって任意に設定された名称等、エントリ番号以外の情報を用いてもよい。また、放送日を曜日で示すか、又はコンテンツに固有の番号でコンテンツを指定する等、コンテンツを指定できる内容であれば、予約情報の内容はその他の内容であってもよい。
【0040】
図8は、録画装置1が行う録画予約の処理の手順を示すフローチャートである。登録された光ディスクが光ディスクドライブ11に装着している状態で、録画/再生制御部24は、使用者が所定の操作を行ったリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することによって、予約指示を受け付ける(S301)。録画/再生制御部24は、次に、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに対応する記憶領域に関連付けて保存用メモリ27に記録対象メディアIDが記憶されているか否かを判定する(S302)。記録対象メディアIDが記憶されていない場合は(S302:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクのメディアIDを記録対象メディアIDとして、光ディスクに対応する記憶領域を示すエントリ番号に関連付けて記録対象メディアIDを保存用メモリ27に記憶する(S303)。記録対象メディアIDが記憶されている場合は(S302:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに対応する記憶領域に関連付けて保存用メモリ27に記憶している記録対象メディアIDと光ディスクのメディアIDとが一致するか否かを判定する(S304)。
【0041】
ステップS304で記録対象メディアIDと光ディスクのメディアIDとが一致しない場合は(S304:NO)、録画/再生制御部24は、記録対象の光ディスクを光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに変更することを指示する変更指示の受け付けを待ち受ける(S305)。ステップS305では、録画/再生制御部24は、変更指示を受け付けるための受付画面を映像表示装置4に表示させる処理を行う。使用者に操作されたリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することにより、変更指示を受け付けた場合は(S305:YES)、録画/再生制御部24は、保存用メモリ27で記憶する記録対象メディアIDを書き換える(S306)。ステップS306では、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに対応する記憶領域を示すエントリ番号に関連付けて保存用メモリ27に記憶している記録対象メディアIDの内容を、光ディスクのメディアIDに書き換える処理を行う。
【0042】
ステップS303が終了した場合、ステップS304で記録対象メディアIDと光ディスクのメディアIDとが一致した場合(S304:YES)、又はステップS306が終了した場合は、録画/再生制御部24は、録画すべきコンテンツの指定を受け付ける(S307)。ステップS307では、録画/再生制御部24は、録画すべきコンテンツの指定を受け付けるための受付画面を映像表示装置4に表示させ、使用者に操作されたリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することによって、コンテンツの指定を受け付ける。例えば、映像表示装置4は、EPG(電子番組表)を表示し、使用者はEPGを確認しながらリモコン5を操作することによって、コンテンツがEPG上で指定される。録画/再生制御部24は、次に、受け付けたコンテンツの指定に従って、録画を予約したコンテンツを指定する予約情報を生成し、記録対象メディアIDに関連付けて予約情報を保存用メモリ27に記憶させる(S308)。ステップS308の終了後、録画/再生制御部24は、録画予約の処理を終了する。
【0043】
ステップS305で変更指示の受付がない場合は(S305:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクを記録対象の光ディスクへ交換することを指示するメッセージを映像表示装置4に表示させる(S309)。録画/再生制御部24は、次に、光ディスクの交換を待ち受ける(S310)。光ディスクが交換されて新たな光ディスクが光ディスクドライブ11に装着された場合(S310:YES)、録画/再生制御部24は、処理をステップS302へ戻す。光ディスクの交換がない場合は(S310:NO)、録画/再生制御部24は、録画予約の処理を終了する。
【0044】
図9は、録画装置1が行う録画処理の手順を示すフローチャートである。録画/再生制御部24は、クロックに基づいて日時を計測し、保存用メモリ27に記憶してある予約情報に含まれる情報が示すコンテンツの放送日時になったか否かを随時判定する(S401)。まだコンテンツの放送日時ではない場合は(S401:NO)、録画/再生制御部24は、日時の計測を続行する。予約情報に含まれる情報が示すコンテンツの放送日時になった場合は(S401:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に光ディスクが装着されているか否かを判定する(S402)。光ディスクドライブ11に光ディスクが装着されている場合は(S402:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着されている光ディスクが、放送日時を示す情報を含む予約情報に関連付けられた光ディスクであるか否かを判定する(S403)。ステップS403では、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に光ディスクからメディアIDを読み出させ、予約情報に関連付けて保存用メモリ27で記憶してある記録対象メディアIDと読み出したメディアIDとが一致するか否かに応じて、判定を行う。
【0045】
ステップS403で、記録対象メディアIDとメディアIDとが一致してあり、光ディスクが予約情報に関連付けられた光ディスクである場合は(S403:YES)、録画/再生制御部24は、コンテンツデータを記録するために十分な記録容量が光ディスクに残されているか否かを判定する(S404)。十分な記録容量が残されている場合は(S404:YES)、録画/再生制御部24は、放送が開始されたコンテンツのコンテンツデータを、記憶部12の記憶領域の内で光ディスクに対応する記憶領域に記憶させ、光ディスクドライブ11で光ディスクに記録させる処理を行う(S405)。ステップS405では、デジタルチューナ21は予約情報が示すチャンネルの放送信号をストリームデータへ変換し、ストリーム処理部23はストリームデータに対するデータ処理を行い、録画/再生制御部24は、ストリームデータをインタフェース部26からハイブリッドドライブ部10へ入力させる。ストリームデータは、デコードすることでコンテンツを再生することが可能であり、コンテンツの内容を再生するためのコンテンツデータである。更にステップS405では、録画/再生制御部24は、ドライブ制御部13に、コンテンツデータを光ディスクドライブ11で光ディスクに記録させる処理を行う。例えば、放送日時になったコンテンツを指定する予約情報が光ディスク611に関連付けられてあり、光ディスク61が光ディスクドライブ11に装着されてある場合は、光ディスク611にコンテンツデータが記録される。
【0046】
コンテンツの放送が終了し、コンテンツデータの記録が終了した場合、録画/再生制御部24は、光ディスクにコンテンツデータを記録したコンテンツのタイトルを含むタイトル情報を光ディスクに記録させる(S406)。コンテンツのタイトルには、EPGで表示されるタイトル等、デジタルチューナ21が受信する放送信号に含まれる情報に基づいて決定したタイトルを用いてもよく、また使用者がリモコン5を操作することにより設定されたタイトルを用いてもよい。録画/再生制御部24は、次に、光ディスクに記録させたタイトル情報と同等のタイトル情報を、保存用メモリ27に記憶させる(S407)。なお、録画/再生制御部24は、記憶部12の記憶領域の内で光ディスクに対応する記憶領域にタイトル情報を記憶させる処理を行ってもよい。
【0047】
ステップS402で光ディスクドライブ11に光ディスクが装着されていない場合(S402:NO)、ステップS403で光ディスクが予約情報に関連付けられた光ディスクではない場合(S403:NO)、又はステップS404で十分な記録容量が残されていない場合は(S404:NO)、録画/再生制御部24は、放送が開始されたコンテンツのコンテンツデータを、記憶部12の記憶領域の内で、予約情報に関連付けられた光ディスクに対応する記憶領域に記憶させる(S410)。即ち、予約情報及び記録対象メディアIDが関連付けられているエントリ番号が示す記憶領域にコンテンツデータを記憶させる。例えば、放送日時になったコンテンツを指定する予約情報が光ディスク611に関連付けられている場合は、記憶部12の第1領域にコンテンツデータが記憶される。コンテンツの放送が終了し、コンテンツデータの記憶が終了した場合、録画/再生制御部24は、記憶部12にコンテンツデータを記憶したコンテンツのタイトルを示すタイトル情報を、保存用メモリ27に記憶する(S407)。
【0048】
ステップS407が終了した後は、録画/再生制御部24は、光ディスクに記録したコンテンツデータ及び記憶部12に記憶したコンテンツデータの分布状態を示すデータ分布情報を、ステップS407までの処理を反映するように更新する(S408)。録画/再生制御部24は、次に、録画が終了したコンテンツの予約情報を更新する処理を行い(S409)、録画処理を終了する。ステップS409では、録画/再生制御部24は、保存用メモリ27に記憶した予約情報を必要に応じて更新する。例えば、放送が終了したコンテンツの放送日時が指定されている場合は、該当する予約情報を消去する。またコンテンツの放送日時が、曜日等の周期的な情報で指定されている場合は、予約情報の消去は行わない。また放送が終了したコンテンツを指定する予約情報を消去し、次に放送されるコンテンツを指定する予約情報を保存用メモリ27に記憶する処理を行ってもよい。以上の録画処理により、録画装置1は、放送中のコンテンツを表すコンテンツデータを、光ディスクに記録させるか、又は記憶部12に記憶させる。
【0049】
本発明の録画装置1では、光ディスクにコンテンツデータを記録した後、コンテンツデータに対して編集を行うことができる。前述のステップS405で光ディスクにコンテンツデータを記録した状態では、同一のコンテンツデータが記憶部12に記憶されている。図10は、録画装置1が行う編集処理の手順を示すフローチャートである。録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着した光ディスクに記録したコンテンツデータの編集が可能であることを報知するメッセージを映像表示装置4に表示させる処理を行い、コンテンツデータを編集することを指示する編集指示の受け付けを待ち受ける処理を行う(S51)。例えば、録画/再生制御部24は、コンテンツデータを光ディスクに記録してから予め定められた時間が経過した場合に、編集指示がないと判定する処理を行う。使用者に操作されたリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することにより、編集指示を受け付けた場合は(S51:YES)、録画/再生制御部24は、記憶部12の記憶領域の内で光ディスクに対応する記憶領域に記憶したコンテンツデータを編集する処理を行う(S52)。ステップS52では、コンテンツデータに基づいてコンテンツの一部を再生し、使用者に操作されたリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することにより受け付けた各種の指示に応じて、コンテンツデータの一部の消去等の編集を行う。
【0050】
録画/再生制御部24は、次に、編集を行ったコンテンツデータと同一の、光ディスクに記録したコンテンツデータを消去する(S53)。ステップS53では、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に、編集を行ったコンテンツデータと同一のタイトルを有するコンテンツデータを光ディスクから消去させる処理を行う。録画/再生制御部24は、次に、編集したコンテンツデータを記憶部12から光ディスクへコピーする(S54)。ステップS54では、録画/再生制御部24は、ドライブ制御部13に記憶部12からコンテンツデータを読み出させ、光ディスクドライブ11に、読み出したコンテンツデータを光ディスクに記録させる処理を行う。録画/再生制御部24は、次に、コンテンツデータを正常にコピーできたか否かを判定する(S55)。正常にコピーできていない場合は(S55:NO)、録画/再生制御部24は、処理をステップS54へ戻す。
【0051】
ステップS51で編集指示の受け付けが無い場合(S51:NO)、又はステップS55で正常にコピーができている場合は(S55:YES)、録画/再生制御部24は、記憶部12に記憶した編集後のコンテンツデータを消去する(S56)。録画/再生制御部24は、次に、光ディスクに記録したコンテンツデータ及び記憶部12に記憶したコンテンツデータの分布状態を示すデータ分布情報を、ステップS56までの処理を反映するように更新し(S57)、編集処理を終了する。
【0052】
録画装置1は、光ディスクドライブ11に光ディスクが装着され、ステップS28で登録済みの光ディスクにアクセスを開始した後、記憶部12の光ディスクに対応する記憶領域に記憶しているコンテンツデータを光ディスクへコピーする処理を行う。図11及び図12は、録画装置1が行う記憶部12から光ディスクへコンテンツデータをコピーする処理の手順を示すフローチャートである。ステップS28で光ディスクにアクセスを開始した後、録画/再生制御部24は、保存メモリ27に記憶してあるタイトル情報を参照し、光ディスクに対応する記憶領域に、登録しているいずれの光ディスクにも未記録のコンテンツデータが記憶されているか否かを判定する(S601)。未記録のコンテンツデータが記憶されていない場合は(S601:NO)、録画/再生制御部24は、コピーの処理を終了する。
【0053】
ステップS601で未記録のコンテンツデータが記憶されている場合は(S601:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに対応する記憶領域に関連付けて保存用メモリ27に記憶している記録対象メディアIDと光ディスクのメディアIDとが一致するか否かを判定する(S602)。記録対象メディアIDと光ディスクのメディアIDとが一致しない場合は(S602:NO)、録画/再生制御部24は、記録対象の光ディスクを光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに変更することを指示する変更指示の受け付けを待ち受ける(S603)。変更指示の受付がない場合は(S603:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクを記録対象の光ディスクへ交換することを指示するメッセージを映像表示装置4に表示させる(S604)。録画/再生制御部24は、次に、光ディスクの交換を待ち受ける(S605)。光ディスクが交換されて新たな光ディスクが光ディスクドライブ11に装着された場合(S605:YES)、録画/再生制御部24は、処理をステップS601へ戻す。光ディスクの交換がない場合は(S605:NO)、録画/再生制御部24は、コピーの処理を終了する。
【0054】
ステップS603で、使用者に操作されたリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することにより、変更指示を受け付けた場合は(S603:YES)、録画/再生制御部24は、保存用メモリ27で記憶する記録対象メディアIDを書き換える(S606)。ステップS606では、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクに対応する記憶領域を示すエントリ番号に関連付けて保存用メモリ27に記憶している記録対象メディアIDの内容を、光ディスクのメディアIDに書き換える処理を行う。ステップS602で記録対象メディアIDと光ディスクのメディアIDとが一致した場合(S602:YES)、又はステップS606が終了した場合は、録画/再生制御部24は、記憶領域に記憶しているコンテンツデータを記録するために十分な記録容量が光ディスクに残されているか否かを判定する(S607)。
【0055】
ステップS607で十分な記録容量が残されていない場合は(S607:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着している光ディスクを記録対象の光ディスクへ交換することを指示するメッセージを映像表示装置4に表示させる(S608)。録画/再生制御部24は、次に、光ディスクの交換を待ち受ける(S609)。光ディスクの交換がない場合は(S609:NO)、録画/再生制御部24は、コピーの処理を終了する。光ディスクが交換されて新たな光ディスクが光ディスクドライブ11に装着された場合は(S609:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に装着した光ディスクが再生専用の光ディスクであるか否かを判定する(S610)。再生専用の光ディスクである場合は(S610:YES)、録画/再生制御部24は、処理をステップS608へ戻す。再生専用の光ディスクではない場合は(S610:NO)、録画/再生制御部24は、光ディスクはいずれの記憶領域にも対応していない未登録の光ディスクであるか否かを判定する(S611)。光ディスクが未登録の光ディスクである場合は(S611:YES)、録画/再生制御部24は、未記録のコンテンツデータを記憶している記憶領域に対応付けて光ディスクを登録する処理を行う(S612)。ステップS612では、録画/再生制御部24は、記憶領域に係る記憶部12の管理領域に光ディスクのメディアID及びメディアキー情報を記憶することによって、登録処理を行う。録画/再生制御部24は、次に、処理をステップS606へ戻すことによって、光ディスクに対応する記憶領域に関連付けて保存用メモリ27に記憶している記録対象メディアIDの内容を、ステップS612で登録した光ディスクのメディアIDに書き換える。これにより、新たに登録した光ディスクにコンテンツデータを記録できるようになる。
【0056】
ステップS611で登録済みの光ディスクであった場合は(S611:NO)、録画/再生制御部24は、未記録のコンテンツデータを記憶している記憶領域に対応付けられた光ディスクであるか否かを判定する(S613)。未記録のコンテンツデータを記憶している記憶領域に対応付けられた光ディスクである場合は(S613:YES)、録画/再生制御部24は、処理をステップS606へ戻すことによって、光ディスクに対応する記憶領域に関連付けて保存用メモリ27に記憶している記録対象メディアIDの内容を、光ディスクドライブ11に装着した光ディスクのメディアIDに書き換える。これにより、記憶領域に対応付けて登録してある他の光ディスクにコンテンツデータを記録できるようになる。ステップS613で光ディスクが他の記憶領域に対応付けられた光ディスクである場合は(S613:NO)、録画/再生制御部24は、処理をステップS601へ戻す。
【0057】
ステップS607で光ディスクに十分な記録容量が残されている場合は(S607:YES)、録画/再生制御部24は、未記録のコンテンツデータを編集することを指示する編集指示の受け付けを待ち受ける処理を行う(S614)。使用者に操作されたリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することにより、編集指示を受け付けた場合は(S614:YES)、録画/再生制御部24は、記憶部12の記憶領域の内で光ディスクに対応する記憶領域に記憶した未記録のコンテンツデータを編集する処理を行う(S615)。録画/再生制御部24は、次に、編集したコンテンツデータを記憶部12から光ディスクへコピーし(S616)、コンテンツデータを正常にコピーできたか否かを判定する(S617)。正常にコピーできていない場合は(S617:NO)、録画/再生制御部24は、処理をステップS616へ戻す。ステップS614で編集指示の受け付けが無い場合(S614:NO)、又はステップS617で正常にコピーができている場合は(S617:YES)、録画/再生制御部24は、コピーしたコンテンツデータを記憶部12から消去する(S618)。録画/再生制御部24は、次に、保存メモリ27に記憶してあるタイトル情報を、コンテンツデータを光ディスクに記録したことを示すように更新する(S619)。録画/再生制御部24は、次に、光ディスクに記録したコンテンツデータ及び記憶部12に記憶したコンテンツデータの分布状態を示すデータ分布情報を、ステップS619までの処理を反映するように更新し(S620)、コピーの処理を終了する。以上のコピーの処理により、光ディスクに記録されずに記憶部12に記憶されたコンテンツデータが光ディスクに記録されることとなる。
【0058】
図13は、タイトル情報の内容例を示す概念図である。記憶部12の各記憶領域を示すエントリ番号に関連付けて、各記憶領域に対応付けて登録してある各光ディスクのメディアIDが記録されており、更に、各光ディスクのメディアIDに関連付けて、コンテンツのタイトル名、録画時間及び番組情報等、光ディスクに記録してあるコンテンツデータを特定する情報が記録されている。番組情報は、コンテンツの放送日時、放送チャンネル、内容の概要、又は出演者等のコンテンツに関する各種の情報からなる。図13(a)には、第1領域に対応付けて光ディスク611及び612が登録されている例を示し、第1領域のエントリ番号に関連付けて、光ディスク611及び612の各メディアIDが記録され、各メディアIDに関連付けて、各光ディスクに記録してあるコンテンツデータに係る情報が記録されている。
【0059】
またタイトル情報には、各コンテンツのタイトル名に関連付けて、コンテンツデータの光ディスクへの記録状態を示す記録情報が記録されている。図13(a)は、一つのコンテンツデータが未記録になっている例を示しており、タイトル名「ドラマ『○○○○』第7回」は、第1領域のエントリ番号には関連付けられているものの、いずれのメディアIDにも関連付けられておらず、関連付けられた記録情報は未記録を示している。このタイトル情報の内容は、タイトル名「ドラマ『○○○○』第7回」のコンテンツデータが、いずれの光ディスクにも記録されておらずに、記憶部12の第1領域に記憶されていることを示している。図13(b)は、録画装置1によるコピーの処理が行われた後の例を示しており、タイトル名「ドラマ『○○○○』第7回」は光ディスク612のメディアIDに関連付けられ、関連づけられた記録情報は記録済みを示している。このタイトル情報の内容は、タイトル名「ドラマ『○○○○』第7回」のコンテンツデータが光ディスク612に記録されていることを示している。以上のようなタイトル情報は、記憶部12の保存用メモリ27に記憶されており、タイトル情報は本発明におけるデータ情報に対応する。タイトル情報を記憶しておくことにより、録画装置1は、各記憶領域に対応付けて登録してある複数の光ディスクの夫々に記録したコンテンツデータを管理する。なお、録画装置1は、タイトル情報を記憶部12の各記憶領域に記憶している形態であってもよい。
【0060】
また、記憶部12の記憶領域に含まれる各管理部に記憶されているデータ分布情報は、各記憶領域に記憶されているコンテンツデータの記憶領域上でのアドレスと、各記憶領域に対応付けられた各光ディスクに記録されているコンテンツデータの光ディスク上でのアドレスとを記録している。例えば、図13(a)に示すタイトル情報が保存用メモリ27に記憶されている状態では、記憶部12の第1領域管理部に記憶されたデータ分布情報は、ドラマ『○○○○』第1回〜第4回に対応するコンテンツデータの光ディスク611上でのアドレスと、ドラマ『○○○○』第5回〜第6回に対応するコンテンツデータの光ディスク612上でのアドレスと、ドラマ『○○○○』第7回に対応するコンテンツデータの第1領域上でのアドレスとを記録している。データ分布情報を参照することによって、記憶部12に記憶されているコンテンツデータ、並びに各光ディスクに記録されているコンテンツデータにアクセスすることができる。
【0061】
次に、本発明の録画装置1でコンテンツを再生する処理を説明する。図14は、録画装置1が行うコンテンツを再生する処理の手順を示すフローチャートである。録画/再生制御部24は、光ディスクドライブ11に光ディスクが装着され、ステップS28で登録済みの光ディスクにアクセスを開始した後、使用者が所定の操作を行ったリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することによって、再生処理を開始するための指示を受け付ける。録画/再生制御部24は、保存用メモリ27に記憶しているタイトル情報に基づき、光ディスクドライブ11に装着された光ディスクに対応する記憶領域に対応付けられた全ての光ディスクにコンテンツデータが記録されたコンテンツの一覧を映像表示装置4に表示させる(S71)。ステップS71では、録画/再生制御部24は、保存用メモリ27で記憶しているタイトル情報から、光ディスクドライブ11に装着された光ディスクのメディアIDが関連付けられている記憶領域のエントリ番号に関連付けられた全てのメディアID、及び各メディアIDに関連付けられたコンテンツのタイトル名を読み出す。録画/再生制御部24は、タイトル名に応じた映像信号を信号出力部34から映像表示装置4へ出力させ、映像表示装置4は、映像信号に基づいてコンテンツのタイトル名の一覧を表示する。
【0062】
図15は、コンテンツの一覧を表示した表示画面の例を示す概念図である。図15には、図13(b)に示したタイトル情報に基づいてコンテンツの一覧を表示した例を示す。ステップS71では、読み出したメディアIDに関連付けられたコンテンツのタイトル名を、メディアID別に区別して表示することにより、夫々の光ディスクにコンテンツデータが記録されているコンテンツを示す。図15中に示すディスク1は光ディスク611に対応し、ディスク2は光ディスク612に対応する。このようにコンテンツの一覧を表示することにより、どの光ディスクにどのコンテンツデータが記録されているのかが明確に表示される。
【0063】
録画/再生制御部24は、次に、表示されたコンテンツの一覧を確認した使用者がリモコン5を操作し、リモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することによる、再生すべきコンテンツの指定の受け付けを待ち受ける(S72)。例えば、図15に示す如き画面上でカーソルを移動させ、画面上でコンテンツのタイトル名をカーソルで指定することにより、コンテンツを指定する。コンテンツの指定の受付がない場合は(S72:NO)、録画/再生制御部24は、使用者が所定の操作を行ったリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することによる、コンテンツを再生する処理を終了するための指示の受け付けを待ち受ける(S73)。終了の指示の受付がない場合は(S73:NO)、録画/再生制御部24は、処理をステップS72へ戻す。終了の指示を受け付けた場合は(S73:YES)、録画/再生制御部24は、処理を終了する。
【0064】
ステップS72でコンテンツの指定を受け付けた場合は(S72:YES)、録画/再生制御部24は、指定されたコンテンツを再生するためのコンテンツデータを記録した光ディスクが光ディスクドライブ11に装着されているか否かを判定する(S74)。ステップS74では、タイトル情報でコンテンツのタイトル名が関連付けられているメディアIDと光ディスクのメディアIDとを比較することにより判定を行う。コンテンツデータを記録した光ディスクが光ディスクドライブ11に装着されていない場合は(S74:NO)、録画/再生制御部24は、指定されたコンテンツを再生するためのコンテンツデータを記録した光ディスクの装着を促すメッセージを表示する処理を行う(S75)。ステップS75では、録画/再生制御部24は、メッセージ用のデータを保存用メモリ27から読み出し、読み出したデータを信号出力部34から映像表示装置4へ出力させる。映像表示装置4は、録画装置1からのデータに基づいてメッセージを表示する。録画/再生制御部24は、次に、使用者が所定の操作を行ったリモコン5からの信号をリモコン受信部210で受信することによる、コンテンツの指定をキャンセルするための指示の受け付けを待ち受ける(S76)。キャンセルの指示の受付がない場合は(S76:NO)、録画/再生制御部24は、処理をステップS74へ戻す。キャンセルの指示を受け付けた場合は(S76:YES)、録画/再生制御部24は、処理をステップS72へ戻す。
【0065】
ステップS74で、指定されたコンテンツを再生するためのコンテンツデータを記録した光ディスクが光ディスクドライブ11に装着されている場合は(S74:YES)、録画/再生制御部24は、光ディスクに記録しているコンテンツデータに基づいてコンテンツを再生する処理を行う(S77)。ステップS77では、録画/再生制御部24は、記憶部12の管理領域に記憶されたデータ分布情報を参照することにより、コンテンツデータが記録されている光ディスク上のアドレスを特定し、ドライブ制御部13に、再生すべきコンテンツを再生するためのコンテンツデータを光ディスクから光ディスクドライブ11で読み出させ、インタフェース部14を介してバックエンド部20へコンテンツデータを入力させる。更に録画/再生制御部24は、デコーダ28に、入力されたコンテンツデータを映像信号及び音声信号へデコードさせ、画像処理部29に画像処理を行わせ、信号出力部34から映像表示装置4へ映像信号及び音声信号を出力させる。映像表示装置4は、録画装置1からの映像信号及び音声信号に基づいて映像の表示及び音声の出力を行うことにより、コンテンツを再生する。コンテンツの再生が終了した後は、録画/再生制御部24は、再生の処理を終了する。再生の処理を終了した後は、録画/再生制御部24は、ステップS71から処理を繰り返すことが可能である。
【0066】
以上詳述した如く、本実施の形態においては、録画装置1は、内部の記憶部12を分割した複数の記憶領域の夫々に複数の光ディスクを対応付け可能であり、記憶領域に対応づけた光ディスクの内でいずれか一つの光ディスクをコンテンツデータを記録できる光ディスクとして指定しておく。光ディスクドライブ11に装着された光ディスクがコンテンツデータを記録できる光ディスクではない場合は、録画装置1はコンテンツデータを光ディスクに記録しない。例えば、録画すべきコンテンツの放送時に、コンテンツデータを記録できる光ディスクが装着されていない場合は、録画装置1は、記憶部12にコンテンツデータを記憶する。光ディスクドライブ11に装着された光ディスクがコンテンツデータを記録できる光ディスクである場合は、録画装置1は、光ディスクにコンテンツデータを記録することができる。但し、録画装置1は、コンテンツデータを記録する前に、光ディスクの記録容量を判定し、十分な記録容量が残っていない場合は、他の光ディスクを、コンテンツデータを記録できる光ディスクとして指定し、新しく指定した光ディスクにコンテンツデータを記録する。例えば、録画すべきコンテンツの放送時に、光ディスクの記録容量が不十分な場合は、録画装置1は、コンテンツデータを一旦記憶部12に記憶し、後で、コンテンツデータを記録できる光ディスクとして指定した新たな光ディスクへ記憶部12からコンテンツデータを転送する。
【0067】
複数の光ディスクを登録できるものの、コンテンツデータを記録できる光ディスクは一つであるので、複数回に分けて放送されたコンテンツを再生するためのコンテンツデータ等、内容が互いに連続した複数のコンテンツデータは漏れなく光ディスクに記録される。また光ディスクの記録容量が不足する場合は、次の光ディスクが装着されたときに、コンテンツデータを記録できる光ディスクを次の光ディスクに指定することにより、コンテンツデータは次の光ディスクに記録される。使用者は録画装置1に装着する光ディスクを入れ替えるだけで、複数の光ディスクに亘ってコンテンツデータを容易に記録させることができる。従って、複数回に分けて放送されたコンテンツを漏れなく録画した保存用の複数の光ディスクを容易に作成することが可能となる。
【0068】
また本実施の形態においては、録画装置1は、登録してある複数の光ディスクの識別情報に関連付けて、各光ディスクに記録したコンテンツデータの夫々を示すタイトル情報を記憶している。タイトル情報を用いて、過去に光ディスクに記録したコンテンツデータを管理することができる。また本実施の形態においては、録画装置1は、タイトル情報に基づいて、各光ディスクにコンテンツデータを記録したコンテンツの一覧を表示する。コンテンツデータを記録した光ディスクが光ディスクドライブ11に装着されておらずとも、各ディスクに記録されたコンテンツデータを確認することができ、また再生すべきコンテンツを選択することも可能である。
【0069】
また本実施の形態では、録画装置1は、録画のための予約情報をコンテンツデータを記録可能な光ディスクに関連付けて記憶し、録画すべきコンテンツの放送時に当該光ディスクが装着されていない場合、又は光ディスクの記録容量が不十分である場合は、光ディスクに対応する記憶領域にコンテンツデータを記憶させる。また録画装置1は、コンテンツデータを記録可能な光ディスクが装着された場合に、当該光ディスクを対応付けられた記憶領域に記憶されたコンテンツデータを光ディスクに記録させる。録画装置1では、光ディスクに関連付けて予約情報を記憶しておけば、コンテンツの放送時に光ディスクが装着されておらずとも、コンテンツデータは記憶部12に記憶され、後日光ディスクが装着されたときにコンテンツデータが光ディスクに記録される。従って、確実にコンテンツを録画することが可能となる。また記憶部12は複数の記憶領域に分割され、各記憶領域について複数の光ディスクを対応付けることが可能であるので、複数の使用者が夫々にコンテンツデータを記録した保存用の光ディスクを作成することが可能となる。また、複数のテレビドラマ等、複数のコンテンツの夫々を各記憶領域に割り当てることにより、複数のコンテンツの夫々について、保存用の複数の光ディスクを作成することも可能である。
【0070】
なお、本実施の形態においては、記憶部12の一の記憶領域に対応づけた各光ディスクにコンテンツデータを記録したコンテンツの一覧を表示する形態を示したが、これに限るものではなく、本発明の録画装置1は、記憶部12のいずれかの記憶領域に対応づけた全ての光ディスクにコンテンツデータを記録したコンテンツの一覧を表示する処理を行う形態であってもよい。この形態の場合は、録画装置1で過去に録画した全てのコンテンツの中からいずれかを選んで再生することができる。また本実施の形態においては、録画装置1に接続された映像表示装置4にコンテンツの一覧及びコンテンツの映像を表示させる形態を示したが、これに限るものではなく、本発明の録画装置1は、ディスプレイを備え、コンテンツの一覧又はコンテンツの映像をディスプレイに表示する形態であってもよい。
【0071】
また本発明の録画装置1は、コンテンツデータを光ディスクへコピーした際に直ちに記憶部12からコンテンツデータを消去するのではなく、コンテンツデータを記憶するための記憶容量が不足したときに光ディスクへ転送済みのコンテンツデータを消去する形態であってもよい。この形態の場合は、光ディスクにコンテンツデータを記録してあってもコンテンツデータが記憶部12にまだ記憶されているときには、記憶部12で記憶しているコンテンツデータに基づいてコンテンツを再生することにより、スムーズなコンテンツの再生が可能となる。また本発明の録画装置1は、放送されたコンテンツに係るコンテンツデータを光ディスクに記録する際に同時にコンテンツデータを記憶部12に記憶するのではなく、コンテンツデータを光ディスクに記録する際に記憶部12にはコンテンツデータを記憶しない形態であってもよい。また本発明の録画装置1は、コンテンツデータを消去することができる光ディスクに限らず、DVD−R等のコンテンツデータを消去できない光ディスクにコンテンツデータを記録することも可能である。
【0072】
また本実施の形態においては、記憶部12を複数の記憶領域に分割し、各記憶領域に複数の光ディスクを対応づけた形態を示したが、これに限るものではなく、本発明の録画装置1は、記憶部12の分割を行わない形態であってもよい。また本発明の録画装置1は、光ディスクドライブ11として、一度に複数の光ディスクを装着することが可能なディスクチェンジャを用いた形態であってもよい。また本発明の録画装置1は、可搬型の記録媒体として、磁気テープ、磁気ディスク、可搬型のハードディスク又はメモリカード等、光ディスク以外の記録媒体を利用する形態であってもよい。
【0073】
また本実施の形態においては、本発明において記録媒体に記録するデータは放送された映像番組等のコンテンツを再生するためのデータである形態を示したが、これに限るものではなく、データは、任意のプログラムデータ、映像データ、静止画像データ、又は音声データ等、その他のデータであってもよい。この場合、本発明の記録装置は、これらデータの入力を受け付けるためのインタフェースを備え、入力されたデータを記憶部12に記憶し、記録媒体に記録する形態であればよい。例えば、本発明の記録装置は、通信ネットワークに接続されたサーバ装置、パーソナルコンピュータ又はセットトップボックスであってもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 録画装置(記録装置)
10 ハイブリッドドライブ部
11 光ディスクドライブ
12 記憶部
13 ドライブ制御部
20 バックエンド部
21 デジタルチューナ
23 ストリーム処理部
24 録画/再生制御部
27 保存用メモリ
28 デコーダ
29 画像処理部
210 リモコン受信部
34 信号出力部
4 映像表示装置
5 リモコン(リモートコントローラ)
611、612 光ディスク(記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能な記録媒体にデータを記録する記録装置において、
複数の記録媒体の夫々を識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
識別情報を記憶している記録媒体の内でいずれか一つの記録媒体をデータを記録する対象として指定する記録対象指定情報を記憶する記録対象指定情報記憶手段と、
記録対象指定情報で指定された記録媒体が装着されている状態で前記記録媒体にデータを記録する前に、前記データを記録できる記録容量が前記記録媒体に残されているか否かを判定する判定手段と、
前記記録容量が前記記録媒体に残されている場合に、前記データを前記記録媒体に記録する手段と、
前記記録容量が前記記録媒体に残されていない場合に、記録対象指定情報を、識別情報を記憶している記録媒体の内の他の記録媒体をデータを記録する対象として指定するように変更する変更手段と
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記識別情報記憶手段は、記録対象指定情報で指定された記録媒体にデータを記録できる記録容量が残されていない場合に、識別情報が記憶されていない記録媒体が装着されたとき、当該記録媒体の識別情報を記憶するように構成してあり、
前記変更手段は、前記記録媒体をデータを記録する対象として指定するように構成してあること
を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
データを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部を備え、
前記識別情報記憶手段は、各記憶領域に関連付けて複数の識別情報を記憶するように構成してあり、
前記記録対象指定情報記憶手段は、各記憶領域別に記録対象指定情報を記憶するように構成してあり、
更に、
記録対象指定情報で指定された記録媒体が装着された場合に、当該記録媒体の識別情報を関連付けている記憶領域に記憶しているデータの内で、前記記憶領域に関連付けて識別情報を記憶してあるいずれの記録媒体にも記録していないデータを、装着された前記記録媒体に記録する手段を備えること
を特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
記録対象指定情報に関連付けて、放送されるコンテンツを指定するコンテンツ指定情報を記憶する手段と、
記憶してあるコンテンツ指定情報で指定されたコンテンツの放送時に、前記コンテンツ指定情報を関連付けている記録対象指定情報で指定された記録媒体が装着されているか否かを判定する手段と、
前記記録媒体が装着されていない場合に、前記記録媒体の識別情報を関連付けている記憶領域に前記コンテンツを再生するためのデータを記憶させる手段と
を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
【請求項5】
前記判定手段は、前記コンテンツの放送時に前記記録媒体が装着されている場合に、前記コンテンツの内容を再生するためのデータを記録できる記録容量が前記記録媒体に残されているか否かを判定するように構成してあり、
前記記録容量が前記記録媒体に残されていない場合に、前記記録媒体の識別情報を関連付けている記憶領域に前記コンテンツの内容を再生するためのデータを記憶させる手段を更に備えること
を特徴とする請求項4に記載の記録装置。
【請求項6】
識別情報を記憶している記録媒体に記録したデータを示すデータ情報を、データを記録した記録媒体を識別するための識別情報に関連付けて記憶する手段を更に備えること
を特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の記録装置。
【請求項7】
記憶してあるデータ情報に基づいて、各記録媒体に記録したデータの一覧を内部又は外部の表示部に表示させる手段を更に備えること
を特徴とする請求項6に記載の記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−48882(P2011−48882A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197218(P2009−197218)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】