説明

設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラム

【課題】 必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラムを提供する。
【解決手段】 設備機器管理システム1は、空調設備12の異常を第1通信回線50経由で管理するためのシステムであって、通報装置30と遠隔管理センタ20とを備える。通報装置30は、空調設備12の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。異常情報は、空調設備12の異常に関する情報であり、ネットワーク14経由で空調設備12から受信された情報である。遠隔管理センタ20は、異常情報を第1通信回線経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20は、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。再アクセス設定情報は、通報装置30により第1通信回線50経由で再度アクセスされるための情報である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、第1通信回線経由で設備機器を管理することが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の遠隔監視システムでは、設備機器の異常が発生した際に、設備機器の異常に関する情報である異常情報を第2通信回線経由で設備機器から受信する通報装置が、設備機器の異常を第1通信回線経由で管理する管理装置へと、設備機器のデータを第1通信回線経由で送信している。
【特許文献1】特開2002―277150(第1−4頁、第1−4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に係る遠隔監視システムでは、異常通報時に通報前の運転データを監視センタに送信するだけであるが、通報後の運転データも参照したい場合がある。また、応急措置として遠隔操作したい場合もある。
しかし、通報装置はローカルネットワーク内でセキュアな場所に設置されていることが多い(例えば、第1通信回線上で通報装置と管理装置との間にファイアウォールが設置されている場合や通報装置自体に外部から着信可能な電話番号が割り当てられていない場合など)。このため、ローカルネットワークにおけるセキュリティ設定や装置の仕様の変更などを伴わずに、管理装置側から、第1通信回線経由で通報装置に積極的にアクセスできる環境を整えることは難しい。すなわち、ローカルネットワーク外部の管理装置がローカルネットワーク内の設備機器のデータを積極的に取得したり設備機器を積極的に制御したりしにくくなる。したがって、通報後の運転データの参照や応急措置として遠隔操作ができず、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理できないおそれがある。
【0004】
また、設備機器を管理する必要がないときに、管理装置と通報装置との間で第1通信回線を介して情報を頻繁に送受信すると、第1通信回線のトラフィックが必要以上に増えて、設備機器の異常発生時の迅速な対応を困難にするおそれがある。
そこで、本発明の課題は、ローカルネットワーク内における設定や装置の仕様の変更などを行うことなく外部からのアクセスの困難性による支障を克服し、必要に応じて設備機器の情報を送受信可能とすることによって、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1発明に係る設備機器管理システムは、設備機器を第1通信回線経由で管理するための設備機器管理システムであって、通報装置と、管理装置と、を備える。通報装置は、設備機器情報を第1通信回線経由で送信する。設備機器情報は、設備機器に関する情報であり、第2通信回線経由で設備機器から受信された情報である。管理装置は、設備機器情報を、第1通信回線経由で通報装置から受信する。通報装置は、第1通信回線経由で送信した際に、第1通信回線を介した管理装置との接続を継続する。管理装置は、接続を継続するとともに、設備機器情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。再アクセス設定情報は、通報装置により第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。
【0006】
この設備機器管理システムでは、通報装置が、第2通信回線経由で設備機器から設備機器情報を受信することができる。そして、通報装置は、設備機器情報を第1通信回線経由で送信する。さらに、通報装置は、第1通信回線経由で送信した際に、第1通信回線を介した管理装置との接続を継続する。一方、管理装置は、接続を継続するとともに、設備機器情報を第1通信回線経由で通報装置から受信する。また、管理装置は、接続を継続するとともに、設備機器情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。
【0007】
このように、このシステムでは、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信できるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0008】
第2発明に係る設備機器管理システムは、第1発明の設備機器管理システムであって、通報装置は、再アクセス設定情報に基づいて、第1通信回線経由で管理装置へアクセスする。
【0009】
第3発明に係る設備機器管理システムは、第1発明又は第2発明の設備機器管理システムであって、第1通信回線は、ネットワーク回線である。設備機器管理システムは、ファイアウォールをさらに備える。ファイアウォールは、ネットワーク回線上で通報装置と管理装置との間に設置されている。
この設備機器管理システムでは、ファイアウォールが、ネットワーク回線上で通報装置と管理装置との間に設置されているため、管理装置が設備機器のデータを積極的に取得したり設備機器を積極的に制御したりしにくい状況にある。
しかし、このような状況においても、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信することができるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0010】
第4発明に係る設備機器管理システムは、第1発明又は第2発明の設備機器管理システムであって、中継装置をさらに備える。中継装置は、通報装置と管理装置との接続を中継する。通報装置と中継装置とは、第4通信回線で接続される。中継装置と管理装置とは、第1通信回線で接続される。第1通信回線は、広域エリアネットワーク回線である。第4通信回線は、ローカルエリアネットワーク回線である。通報装置は、広域エリアネットワーク回線において有効なアドレスを持たない。
【0011】
この設備機器管理システムでは、通報装置が広域エリアネットワーク回線において有効なアドレスを持たないので、管理装置が設備機器のデータを積極的に取得したり設備機器を積極的に制御したりしにくい状況にある。
しかし、このような状況でも、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信することができるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0012】
第5発明に係る設備機器管理システムは、第1発明又は第2発明の設備機器管理システムであって、中継装置をさらに備える。中継装置は、通報装置と管理装置との接続を中継する。通報装置と中継装置とは、第4通信回線で接続される。中継装置と管理装置とは、第1通信回線で接続される。第1通信回線は、公衆電話回線である。第4通信回線は、内線電話回線である。通報装置は、公衆電話回線において有効なアドレスを持たない。
【0013】
この設備機器管理システムでは、通報装置が公衆電話回線において有効なアドレスを持たないので、管理装置が設備機器のデータを積極的に取得したり設備機器を積極的に制御したりしにくい状況にある。
しかし、このような状況でも、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信することができるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0014】
第6発明に係る設備機器管理システムは、第1発明又は第2発明の設備機器管理システムであって、第1通信回線は、公衆電話回線である。通報装置は、公衆電話回線において他の装置と共通のアドレスを持っている。
この設備機器管理システムでは、通報装置が公衆電話回線において他の装置と共通のアドレスを持っているので、管理装置が設備機器のデータを積極的に取得したり設備機器を積極的に制御したりしにくい状況にある。
【0015】
しかし、このような状況でも、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信することができるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0016】
第7発明に係る設備機器管理システムは、第1発明から第6発明のいずれかの設備機器管理システムであって、管理装置は、設備機器情報の重要度に基づいて、再アクセス設定情報を生成する。
この設備機器管理システムでは、設備機器情報の重要度に基づいて再アクセス設定情報を生成するので、必要以上に再アクセス設定情報が生成されることを低減することができる。また、必要以上に再アクセス設定情報が第1通信回線経由で通報装置へ送信されることを低減することができるので、第1通信回線のトラフィックを低減することができる。
【0017】
第8発明に係る設備機器管理システムは、第1発明から第7発明のいずれかの設備機器管理システムであって、再アクセス設定情報は、タイミング情報を含む。タイミング情報は、通報装置がアクセスすべきタイミングに関する情報である。通報装置は、タイミング情報に基づいて、所定のタイミングで第1通信回線を経由して管理装置へアクセスする。
この設備機器管理システムでは、タイミング情報に基づいて所定のタイミングで第1通信回線を経由して管理装置へアクセスするので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。
【0018】
第9発明に係る設備機器管理システムは、第8発明の設備機器管理システムであって、再アクセス設定情報は、内容情報をさらに含む。内容情報は、通報装置が送信すべきデータの内容に関する情報である。通報装置は、タイミング情報と内容情報とに基づいて、所定のタイミングで第1通信回線を経由して設備機器のデータを管理装置へ送信する。
この設備機器管理システムでは、タイミング情報と内容情報とに基づいて所定のタイミングで第1通信回線を経由して設備機器のデータを管理装置へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を監視することができる。
【0019】
第10発明に係る設備機器管理システムは、第9発明の設備機器管理システムであって、管理装置は、要求情報を第3通信回線経由で受け付ける。要求情報は、設備機器を第1通信回線経由で管理することに関する要求の情報である。管理装置は、要求情報に基づいて、設備機器のデータを第3通信回線経由で送信する。
この設備機器管理システムでは、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を監視することを、要求情報に基づいて代行することができる。
【0020】
第11発明に係る設備機器管理システムは、第8発明から第10発明のいずれかの設備機器管理システムであって、管理装置は、通報装置により所定のタイミングで第1通信回線を経由してアクセスされた際に、制御情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。制御情報は、設備機器を制御するための情報である。
この設備機器管理システムでは、通報装置により所定のタイミングで第1通信回線を経由してアクセスされた際に制御情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を制御することができる。
【0021】
第12発明に係る設備機器管理システムは、第11発明の設備機器管理システムであって、管理装置は、要求情報を第3通信回線経由で受け付ける。要求情報は、設備機器を第1通信回線経由で制御することに関する要求の情報である。管理装置が、要求情報に基づいて、制御情報を決める。
この設備機器管理システムでは、管理装置が要求情報を第3通信回線経由で受け付けて要求情報に基づいて制御情報を決定するので、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を制御することを要求情報に基づいて代行することができる。
【0022】
第13発明に係る設備機器管理システムは、第1発明から第12発明のいずれかの設備機器管理システムであって、設備機器情報は、異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含む。異常情報は、設備機器の異常に関する情報である。性能情報は、設備機器の性能に関する情報である。負荷情報は、設備機器の負荷に関する情報である。使用状態情報は、設備機器の使用状態に関する情報である。
この設備機器管理システムでは、設備機器情報が異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含むので、設備機器情報を管理装置が受信することにより、設備機器を管理する必要があるかないかを管理装置において判断することができる。
【0023】
第14発明に係る管理装置は、設備機器を第1通信回線経由で管理するための管理装置であって、受信部と送信部とを備える。受信部は、通報装置から設備機器情報を第1通信回線経由で受信する。通報装置は、設備機器情報を第1通信回線経由で送信する。設備機器情報は、設備機器に関する情報であり、第2通信回線経由で設備機器から受信された情報である。送信部は、通報装置との接続を継続するとともに、設備機器情報を受信部が受信したことに基づいて、再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。再アクセス設定情報は、通報装置により第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。
【0024】
この管理装置では、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信することができるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0025】
第15発明に係る設備機器管理方法は、設備機器が第1通信回線経由で管理されるための設備機器管理方法であって、通報ステップと受信ステップと送信ステップとを備える。通報ステップでは、設備機器情報が第1通信回線経由で送信される。設備機器情報は、設備機器に関する情報であり、第2通信回線経由で設備機器から受信された情報である。通報ステップでは、第1通信回線経由での接続が継続される。受信ステップでは、設備機器情報が第1通信回線経由で受信される。送信ステップでは、第1通信回線経由での接続が継続されるとともに、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて、再アクセス設定情報が第1通信回線経由で送信される。再アクセス設定情報は、第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。
【0026】
この設備機器管理方法では、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて再アクセス設定情報が第1通信回線経由で受信され得るので、必要に応じて、第1通信回線を介して擬似的にリアルタイムで接続され得る。このため、第1通信回線を介して設備機器情報を積極的に取得しにくい場合でも、必要に応じて、第1通信回線と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0027】
第16発明に係る設備機器管理プログラムは、設備機器を第1通信回線経由で管理装置に管理させるための設備機器管理プログラムであって、受信ステップと送信ステップとを備える。受信ステップでは、設備機器情報が、第1通信回線を経由して管理装置で受信される。設備機器情報は、第2通信回線経由で設備機器から受信され第1通信回線経由で送信される情報である。また、設備機器情報は、設備機器の異常に関する情報である。送信ステップでは、第1通信回線経由での接続が継続されるとともに、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて、再アクセス設定情報が第1通信回線経由で管理装置から送信される。再アクセス設定情報は、第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。
【0028】
この設備機器管理プログラムでは、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて再アクセス設定情報が第1通信回線経由で受信され得るので、必要に応じて、第1通信回線を介して擬似的にリアルタイムで接続され得る。このため、第1通信回線を介して設備機器情報を積極的に取得しにくい場合でも、必要に応じて、第1通信回線と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【0029】
第17発明に係る設備機器管理システムにおいては、第7発明の設備機器管理システムであって、再アクセス設定情報は、設備機器情報の重要度に応じて調整され、生成される。
重要度は、設備機器に関する情報(たとえば機種名、設備機器を設置した日時、過去一定期間の運転データ、通報記録など)の他、顧客の情報(業種、地域、過去における苦情データなど)、通報の内容や状況のパターンなどに基づき割り出される。
この情報の差別化により、各設備機器について、よりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供することができる。
【0030】
第18発明に係る設備機器管理システムにおいては、第1発明から第13発明又は第17発明のいずれかに記載の設備機器管理システムであって、管理装置は、他の設備機器に関して作成されている再アクセスのスケジュールを参照する。これにより管理装置は、システムの負荷予測を行う。そして管理装置は、その負荷予測に基づき、再アクセス設定情報を生成する。
【0031】
たとえば、アクセスが集中している時間帯は避けてスケジュールを作成し、再アクセス設定情報が生成する。
これにより、システムの負荷が軽減されるため、より信頼性の高いシステム運用が可能となる。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る設備機器管理システムでは、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信することができるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態にかかる設備機器管理システム1の構成図を示す。また、本発明の第1実施形態にかかる設備機器管理システム1の構成要素の構成図を図2,図3に示す。図1に示す設備機器管理システム1は、主として、空調設備12(12a,12b,・・・)を第1通信回線50経由で管理するためのシステムである。
【0034】
<設備機器管理システム1の全体構成>
図1に示す設備機器管理システム1は、主として空調設備12(12a,12b,・・・),通報装置30,遠隔管理センタ20,ファイアウォール40,第1通信回線50及びネットワーク14を備える。
図1に示す空調設備12(12a,12b,・・・)と通報装置30とは、ネットワーク14で接続されている。通報装置30と遠隔管理センタ20とは、第1通信回線50で接続されている。ここで、第1通信回線50は、ネットワーク回線である。第1通信回線50上で遠隔管理センタ20と通報装置30との間には、ファイアウォール40が設置されている。空調設備12(12a,12b,・・・)と通報装置30とファイアウォール40とは、ビル10に配備されている。
【0035】
<空調設備12(12a,12b,・・・)の構成>
図1に示すように、空調設備12(12a,12b,・・・)は、主として、空調機群12a,12b,・・・を備える。
空調機群12a(12aa,12ab,12ac,12ad,・・・)は、室外機12aaと室内機群(12ab,12ac,12ad,・・・)とを備える。室外機12aaと室内機群(12ab,12ac,12ad,・・・)とは、ネットワーク14で接続されている。他の空調機群12b,・・・も、空調機群12aと同様である。
【0036】
<通報装置30の構成>
図1に示す通報装置30は、図2に示すように、主として、受信部31,送信部32,受信部33,送信部34,制御部35及び記憶部36を備える。記憶部36には、主として、空調設備12のデータ38,再アクセス設定情報39が記憶されている。
受信部33が、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)から異常情報を受信する。ここで、異常情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常に関する情報であり、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データである。制御部35が、異常情報を受信部33から受け取り送信部32へ渡す。送信部32が、異常情報を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へ送信する。すなわち、通報が行われる。送信部32が、遠隔管理センタ20へ送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。
【0037】
受信部31が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信する。ここで、再アクセス設定情報は、通報装置30により第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20が再度アクセスされるための情報である。制御部35が、再アクセス設定情報を受信部31から受け取り再アクセス設定情報39として記憶部36に記憶させる。この後、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が切断される。
【0038】
制御部35が、記憶部36を参照し、再アクセス設定情報39と空調設備12のデータ38とを取得して送信部32へ渡す。送信部32が、接続を再び確立するとともに、再アクセス設定情報39に基づいて、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38を遠隔管理センタ20へ送信する。ここで、空調設備12のデータ38は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力など)である。
【0039】
受信部31が、接続を継続するとともに、制御情報25(図3参照)を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信する。ここで、制御情報25(図3参照)は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)を制御するための情報である。制御部35が、制御情報25(図3参照)を受信部31から受け取り、制御情報25(図3参照)に基づいて、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)に対する制御信号を生成する。送信部34が、制御信号を制御部35から受け取る。送信部34が、制御信号をネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)へ送信する。
【0040】
<遠隔管理センタ20の構成>
図1に示す遠隔管理センタ20は、図3に示すように、主として、受信部21,送信部22,制御部23及び記憶部24を備える。記憶部24には、主として、制御情報25が記憶されている。
受信部21が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。制御部23が、異常情報を受信部21から受け取る。制御部23が、異常情報に基づき、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が重要な異常であるか否かを判断する。制御部23が、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が重要な異常であると判断する場合、再アクセス設定情報(図6参照)を生成する。すなわち、制御部23が、異常情報の重要度に基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を生成する。送信部22が、再アクセス設定情報(図6参照)を制御部23から受け取る。送信部22が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0041】
受信部21が、再び確立された接続を継続するとともに、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38(図2参照)を受信する。制御部23が、空調設備12のデータ38(図2参照)を受信部21から受け取り記憶部24へ記憶させる。制御部23が、空調設備12のデータ38(図2参照)を受け取ったことに基づいて、記憶部24を参照し、制御情報25を取得して送信部22へ渡す。送信部22が、接続を継続するとともに、制御情報25を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0042】
<再アクセス設定情報39の構成>
図2に示す再アクセス設定情報39は、図6に示すように、主として、タイミング情報欄391と内容情報欄392とを備える。
タイミング情報欄391には、タイミング情報が記憶されている。タイミング情報は、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべきタイミングに関する情報である。具体的には、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべき時刻の情報である。内容情報欄392には、内容情報が記憶されている。内容情報は、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータの内容に関する情報である。具体的には、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータの種類の情報である。
【0043】
図6に示す再アクセス設定情報39を参照することにより、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべきタイミングと、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータの内容とを、把握することが可能である。例えば、図6に示す場合、「2004/7/23 12:00」に「空調設備12の運転データ」を通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきであることが分かる。
なお、図6では、異常があった室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・だけでなくその周辺の室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・のデータも収集するために、内容情報欄392の情報が「空調設備12の運転データ」となっている。
【0044】
<設備機器管理システム1が空調設備12(12a,12b,・・・)を第1通信回線50経由で管理する処理の流れ>
図1に示す設備機器管理システム1が空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を第1通信回線50経由で管理する処理の流れを、図4,図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0045】
図4に示すステップS1(図4で示す(1))では、異常情報が受信される。すなわち、図2に示す通報装置30の受信部33により、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)から異常情報が受信される。ここで、異常情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常に関する情報であり、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データである。なお、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生していない場合、受信部33により、空(NULL)の情報が受信されることになる。
【0046】
図4に示すステップS2では、異常が発生したか否かが判断される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、異常情報が受信部33から受け取られた場合に異常が発生したと判断され、異常情報が受信部33から受け取られない場合に異常が発生していないと判断される。異常が発生したと判断された場合、ステップS3へ進められ、異常が発生していないと判断された場合、ステップS1(図4で示す(1))へ進められる。
【0047】
図4に示すステップS3では、通報が行われる。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、異常情報が送信部32へ渡される。送信部32により、異常情報が第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へ送信される。すなわち、通報が行われる。送信部32により、遠隔管理センタ20へ送信された際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が継続される。
【0048】
図4に示すステップS4では、遠隔管理センタで受信が行われる。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の受信部21により、接続が継続されるとともに、異常情報が第1通信回線50経由で通報装置30から受信される。制御部23により、異常情報が受信部21から受け取られる。
図4に示すステップS5では、重要な異常であるか否かが判断される。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の制御部23により、異常情報に基づき、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が重要な異常であるか否かが判断される。言い換えれば、制御部23により、異常情報の重要度が判断される。重要な異常であると判断された場合、ステップS6へ進められ、重要な異常でないと判断された場合、ステップS1(図4で示す(1))へ進められる。
【0049】
図4に示すステップS6では、再アクセス設定情報が生成される。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の制御部23により、再アクセス設定情報(図6参照)が生成される。
図4に示すステップS7では、再アクセス設定情報が送信される。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の送信部22により、再アクセス設定情報(図6参照)が制御部23から受け取られる。送信部22により、接続が継続されるとともに、受信部21により異常情報が受信されたことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)が第1通信回線50経由で通報装置30へ送信される(図4で示す(2))。
【0050】
図5に示すステップS8(図5で示す(2))では、通報装置で受信が行われる。すなわち、図2に示す通報装置30の受信部31により、接続が継続されるとともに、再アクセス設定情報が第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信される。ここで、再アクセス設定情報は、通報装置30により第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20が再度アクセスされるための情報である。制御部35により、再アクセス設定情報が受信部31から受け取られ再アクセス設定情報39として記憶部36に記憶される。この後、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が切断される。
【0051】
図5に示すステップS9では、所定のタイミングになったか否かが判断される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、記憶部36が参照され、再アクセス設定情報39が取得される。制御部35により、タイマ(図示せず)が参照され、現在時刻の情報が取得される。制御部35により、再アクセス設定情報39のタイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)と現在時刻の情報とに基づいて、所定のタイミングになったか否かが判断される。所定のタイミングになったと判断された場合、ステップS10へ進められ、所定のタイミングになっていないと判断された場合、ステップS9へ進められる。
【0052】
図5に示すステップS10では、遠隔管理センタへアクセスが行われる。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、記憶部36が参照され、再アクセス設定情報39と空調設備12のデータ38とが取得され送信部32へ渡される。送信部32により、接続が再び確立されるとともに、再アクセス設定情報39の内容情報(図6に示す内容情報欄392参照)に基づいて、第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38が遠隔管理センタ20へ送信される。ここで、空調設備12のデータ38は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力など)である。
【0053】
図5に示すステップS11では、制御情報がダウンロードされる。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の受信部21により、再び確立された接続が継続されるとともに、第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38(図2参照)が受信される。制御部23により、空調設備12のデータ38(図2参照)が受信部21から受け取られ記憶部24で記憶される。制御部23により、空調設備12のデータ38(図2参照)が受け取られたことに基づいて、記憶部24が参照され、制御情報25が取得され送信部22へ渡される。送信部22により、接続が継続されるとともに、制御情報25が第1通信回線50経由で通報装置30へ送信される。ここで、制御情報25は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)を制御するための情報である。図2に示す通報装置30の受信部31により、接続が継続されるとともに、制御情報25(図3参照)が第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信される。この後、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が切断される。
【0054】
図5に示すステップS12では、空調設備が制御される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、制御情報25(図3参照)が受信部31から受け取られる。制御部35により、制御情報25(図3参照)に基づいて、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)に対する制御信号が生成される。送信部34により、制御信号が制御部35から受け取られる。送信部34により、制御信号がネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)へ送信される。これにより、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)が制御される。
【0055】
図5に示すステップS13では、遠隔管理センタへのアクセスを終了すべきであるか否かが判断される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、記憶部36が参照され、再アクセス設定情報39に基づいて、遠隔管理センタ20へのアクセスを終了すべきであるか否かが判断される。終了すべきであると判断された場合、ステップS1(図5,図4で示す(1))へ進められ、終了すべきでないと判断された場合、ステップS9へ進められる。
【0056】
<送信管理システム1に関する特徴>
(1)
ここでは、図1に示す通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。通報装置30が、再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスする。
【0057】
したがって、異常情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0058】
(2)
ここでは、図1に示す第1通信回線50が、ネットワーク回線である。ファイアウォール40が、ネットワーク回線(第1通信回線50)上で通報装置30と遠隔管理センタ20との間に設置されている。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0059】
したがって、通報装置30と遠隔管理センタ20との間にファイアウォール40が設置されているので、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12のデータ38(図2参照)を積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、異常情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50経由で通報装置30が受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0060】
(3)
ここでは、図1に示す通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、異常情報の重要度に基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を生成する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0061】
したがって、異常情報の重要度に基づいて再アクセス設定情報(図6参照)を生成するので、必要以上に再アクセス設定情報(図6参照)が生成されることを低減することが可能である。また、必要以上に再アクセス設定情報(図6参照)が第1通信回線50経由で通報装置30へ送信されることを低減することが可能であるので、第1通信回線50のトラフィックを低減することが可能である。
【0062】
(4)
ここでは、図1に示す遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。再アクセス設定情報39(図2参照)が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)を含む。通報装置30が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)に基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して遠隔管理センタ20へアクセスする。
【0063】
したがって、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)に基づいて所定のタイミングで第1通信回線50を経由して遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。
(5)
ここでは、図1に示す遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。再アクセス設定情報39(図2参照)が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)を含む。再アクセス設定情報39(図2参照)が、内容情報(図6に示す内容情報392参照)をさらに含む。通報装置30が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)と内容情報(図6に示す内容情報392参照)とに基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを遠隔管理センタ20へ送信する。
【0064】
したがって、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)と内容情報(図6に示す内容情報392参照)とに基づいて所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38(図2参照)を遠隔管理センタ20へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を監視することが可能である。
【0065】
(6)
ここでは、図1に示す遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。再アクセス設定情報39(図2参照)が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)を含む。通報装置30が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)に基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して遠隔管理センタ20へアクセスする。遠隔管理センタ20が、再び確立された接続を継続するとともに、通報装置30により所定のタイミングで第1通信回線50を経由してアクセスされた際に、制御情報25(図3参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0066】
したがって、通報装置30により所定のタイミングで第1通信回線50を経由してアクセスされた際に制御情報25(図3参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を制御することが可能である。
(7)
ここでは、図1に示す通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
したがって、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信する情報が異常情報であるので、異常情報を遠隔管理センタ20が受信することにより、空調設備12(12a,12b,・・・)を管理する必要があるかないかを遠隔管理センタ20において判断することが可能である。
【0067】
<第1実施形態の変形例>
(A)図2に示す再アクセス設定情報39は、図6に示すような情報でなくてもよい。例えば、図6に示すタイミング情報欄391には、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべき所定の時間間隔と所定回数とが記憶されていてもよい。この場合、図5に示すステップS9において、所定の時間間隔が経過したか否かが判断されることになる。また、ステップS13において、遠隔管理センタ20へのアクセスが所定回数だけ行われたか否かが判断されることになる。
【0068】
また、図6に示す内容情報欄392には、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータを識別するための情報(ID番号など)が記憶されていてもよい。内容情報欄392の情報は、異常があった「室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・の運転データ」となっていてもよい。あるいは、内容情報欄392の情報は、異常があった「室外機群(12aa,・・・)や室内機群(12ab,12ac,12ad,・・・)の運転データ」となっていてもよい。あるいは、内容情報欄392の情報は、異常があった「空調機群12a(12aa,12ab,12ac,12ad,・・・)の運転データ」となっていてもよい。内容情報欄392に記憶されている内容情報は、タイミングごとに異なった情報であってもよい。この場合、内容情報に基づいて異なったデータを図1に示す遠隔管理センタ20へ送信するので、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)をきめ細かく監視することが可能である。
【0069】
図2に示す受信部33が受信する異常情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データでなくてもよい。例えば、異常の有無のみを示すデータ(異常コードなど)、異常のあった室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・を識別するための情報(アドレスなど)、異常のあった時刻の情報及び空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データの少なくとも1つに関する情報であってもよい。
【0070】
図2に示す空調設備12のデータ38は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力、運転時間など)でなくてもよい。例えば、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の停止時のデータ(吸い込み口付近の温度、吸い込み口付近の湿度、熱交換器温度、停止時間など)、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力、運転時間など)及び空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の消費電力量の少なくとも1つに関する情報であってもよい。
【0071】
なお、図5に示すステップS9で所定のタイミングになったと判断された後、図5に示すステップS10で遠隔管理センタ20へアクセスが行われる前に、図2に示す通報装置30の受信部33により、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)から空調設備12の運転データが受信されてもよい。制御部35により、空調設備12の運転データが受信部33から受け取られ空調設備12のデータ38として記憶部36に記憶されてもよい。
【0072】
(B)図4に示すステップS1では、図1に示すネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報が受信されるタイミングが、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したのと同時でなくてもよい。すなわち、図2に示す通報装置30の送信部34により、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常の有無を問い合わせる情報が、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)へ定期的に送信されてもよい。この場合、受信部33により、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生しても、送信部34が問い合わせたタイミングで異常情報が受信されることになる。
【0073】
図2に示す通報装置30の制御部35は、異常情報を受け取ってすぐに、異常情報を送信部32へ渡さなくてもよい。すなわち、図2に示すように、制御部35は、異常情報を受信部33から受け取り異常情報37として記憶部36に記憶させてもよい。この場合、制御部35は、異常情報37がある程度蓄積されたタイミングで異常情報37を送信部32へ渡してもよいし、異常情報37を定期的なタイミングで送信部32へ渡してもよい。
【0074】
図5に示すステップS11の処理は、最初のタイミングのみ行われてもよい。あるいは、必要が生じたときのみ行われてもよい。ステップS10において空調設備12のデータ38が遠隔管理センタ20へ送信されることは、最初のタイミングのみ行われてもよい。あるいは、必要が生じたときのみ行われてもよい。なお、ステップS10において空調設備12のデータ38が遠隔管理センタ20へ送信されない場合、遠隔管理センタ20へのアクセスのみが行われることになる。例えば、ダミーの情報が送信されてもよいし、返信を要求する旨の情報が送信されてもよい。
【0075】
(C)図1に示すファイアウォール40は、パケットフィルタリング型でもよいし、アプリケーションゲートウェイ型でもよいし、ステートフルインスペクション型でもよいし、ビル10の外部から第1通信回線50経由で積極的にアクセスしにくいものであればどのようなものであってもよい。空調設備12(12a,12b,・・・)と通報装置30とファイアウォール40とが配備されているのは、ビル10である代わりに、病院、学校、集合住宅などであってもよい。空調機群12aは、複数の室外機と複数の室内機とを備えていてもよいし、1つの室外機と1つの室内機とを備えていてもよい。他の空調機群12b,・・・についても、空調機群12aと同様であってもよい。第1通信回線50とネットワーク14とは、同じプロトコルを採用していてもよいし、異なるプロトコルを採用していてもよい。
【0076】
(D)図1に示す通報装置30は、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信しなくてもよい。例えば、空調機12aa,・・・が新規に設置された場合に、新規に設置された空調機12aa,・・・のみ、その空調機を含む空調機群12a,・・・又は空調設備12(12a,12b,・・・)について、設備機器情報が第1通信回線50経由で通報装置30から遠隔管理センタ20へ送信されてもよい。ここで、設備機器情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)に関する情報であり、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から受信された情報である。この場合でも、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を十分に管理することが可能である。
【0077】
ここで、設備機器情報は、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。性能情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)の性能に関する情報である。負荷情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)の負荷に関する情報である。使用状態情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)の使用状態に関する情報である。空調機12aa,・・・が新規に設置された場合、空調機12aa,・・・の性能が出ているか管理したいときに、設備機器情報に性能情報が含められることになる。空調機12aa,・・・の負荷がどの程度であるか管理したいときに、設備機器情報に負荷情報が含められることになる。空調機12aa,・・・の使用状態(使用時間帯、使用頻度など)を管理したいときに、設備機器情報に使用状態情報が含められることになる。
【0078】
なお、設備機器情報は、異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。この場合、設備機器情報が異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含むので、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信することにより、空調設備12(12a,12b,・・・)を管理する必要があるかないかを遠隔管理センタ20において判断することができる。
【0079】
また、空調設備12(12a,12b,・・・)の過負荷状態が予想される場合に、空調設備12(12a,12b,・・・)の設備機器情報が第1通信回線50経由で通報装置30から遠隔管理センタ20へ送信されてもよい。この場合も、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を十分に管理することが可能である。
【0080】
ここで、設備機器情報は、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。空調設備12(12a,12b,・・・)の過負荷状態が予想される場合、空調機12aa,・・・の負荷がどの程度であるか管理したいときに、設備機器情報に負荷情報が含められることになる。空調機12aa,・・・の使用状態(使用時間帯、使用頻度など)を管理したいときに、設備機器情報に使用状態情報が含められることになる。
【0081】
なお、設備機器情報は、異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。この場合、設備機器情報が異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含むので、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信することにより、空調設備12(12a,12b,・・・)を管理する必要があるかないかを遠隔管理センタ20において判断することができる。
【0082】
(E)図7に示す設備機器管理システム1aは、ファイアウォール40を備えていなくてもよい。すなわち、設備機器管理システム1aは、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)80aと第4通信回線90aとをさらに備えていてもよい。遠隔管理センタ20とISP80aとは第1通信回線50aで接続されている。第1通信回線50aは、広域エリアネットワーク回線であってもよい。通報装置30aとISP80aとは第4通信回線90aで接続されている。第4通信回線90aは、ローカルエリアネットワーク回線であってもよい。ここで、通報装置30aのIPアドレスは、第4通信回線90a内でのみ利用可能であり、第1通信回線50aにおいて有効なアドレスではない。つまり、通報装置30aのIPアドレスは、ローカルアドレスである。
【0083】
このとき、通報装置30aは、遠隔管理センタ20のIPアドレス(第1通信回線50aにおいて有効なアドレス)を指定して遠隔管理センタ20へアクセスすることができる。一方、遠隔管理センタ20は、通報装置30aが第1通信回線50aにおいて有効なアドレスを持たないので、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50経由で通報装置30が受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0084】
(F)図8に示す設備機器管理システム1bは、ファイアウォール40を備えていなくてもよい。すなわち、設備機器管理システム1bは、社内交換機80bと第4通信回線90bとをさらに備えていてもよい。第1通信回線50bは、公衆電話回線であってもよい。第4通信回線90bは、内線電話回線であってもよい。ここで、通報装置30bの電話番号(アドレス)は、第4通信回線90b内でのみ利用可能であり、第1通信回線50bにおいて有効な電話番号(アドレス)ではない。つまり、通報装置30bの電話番号(アドレス)は、内線番号である。
【0085】
このとき、通報装置30bは、遠隔管理センタ20の電話番号(第1通信回線50bにおいて有効な電話番号(アドレス)すなわち外線番号)を指定して遠隔管理センタ20へアクセスすることができる。一方、遠隔管理センタ20は、通報装置30bが第1通信回線50bにおいて有効な電話番号(アドレス)を持たないので、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50b経由で通報装置30bが受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30bと遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50bと通報装置30bとネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0086】
(G)図9に示す設備機器管理システム1cは、ファイアウォール40を備えていなくてもよい。すなわち、設備機器管理システム1cは、社内交換機80cと第4通信回線90cとをさらに備えていてもよい。第1通信回線50cは、公衆電話回線であってもよい。第4通信回線90cは、内線電話回線であってもよい。ここで、通報装置30cの電話番号(アドレス)は、他の装置(例えば、図示しない固定電話機)と共通の外線番号である。通報装置30cは、さらに外線番号と別に内線番号を持っていてもよい。
【0087】
このとき、通報装置30cが第1通信回線50c(公衆電話回線)において他の装置(例えば、図示しない固定電話機)と共通の外線番号(アドレス)を持っているので、遠隔管理センタ20が通報装置30cの電話番号(アドレス)に送信した際に、他の装置(例えば、図示しない固定電話機)が受信してしまうおそれがある。そして、遠隔管理センタ20が通報装置30cの電話番号(アドレス)に送信した情報が通報装置30cに受信されないことがある。このため、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50c経由で通報装置30cが受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30cと遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50cと通報装置30cとネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0088】
なお、図9に示す設備機器管理システム1cは、社内交換機80cと第4通信回線90cとを備えていなくてもよい。この場合でも、通報装置30cの電話番号(アドレス)が他の装置(例えば、図示しない固定電話機)と共通の外線番号であるので、遠隔管理センタ20が通報装置30cの電話番号(アドレス)に送信した情報が通報装置30cに受信されないことがある点は、同様である。
【0089】
(H)設備機器管理システム1が第1通信回線50経由で管理するのは、空調設備12(12a,12b,・・・)以外の設備機器であってもよい。例えば、空気調和機、給湯器、床暖房システム、店舗用エアコン、オフィス用エアコン、ビル用マルチシステム、スポット空調機、中温用エアコン、低温用エアコン、全熱交換機、空気清浄機、脱臭機、除湿器、加湿器、遠赤外線暖房機、ウォーターチリングユニット、スクリュー式冷凍機、ターボ冷凍機、吸収式冷凍機、エアハンドリングユニット、ファンコイルユニット、クーリングタワー、脱臭処理装置、有機溶剤回収処理装置、ドライエアー供給装置、超高性能フッ素樹脂エアフィルター、海上コンテナ用冷凍装置、船舶用エアコン、船舶用冷凍機、小口輸送用保冷コンテナ、デッキユニット、船舶用ウォーターチリングユニット、艦船用冷凍装置、艦船用空調装置、大型スポットクーラー、冷蔵庫、冷凍庫、ショーケース、受電設備、電子レンジ、グリドル、水道設備、コンベクションオーブン、フライヤー、照明設備、動力設備、換気設備、おでん鍋、缶ウォーマー、スライサー、ホットストッカー、ホッターズ、殺虫機、防犯用ビデオ、防犯用ビデオカメラ、パフマシン、掃除機、金庫、コピー機、レジスター、看板、自動ドア、エレベーター及び火災検地装置の少なくとも1つであってもよい。
【0090】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる設備機器管理システム100を図10に示す。また、本発明の第2実施形態にかかる設備機器管理システム100の構成要素の構成図を図11に示す。図10,図11において、図1〜図3の設備機器管理システム1の構成要素と同様の構成要素は同じ番号で示してある。図10に示す設備機器管理システム100は、主として、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を第1通信回線50経由で管理するためのシステムである。
【0091】
この送信管理システム100は、基本的な構造は第1実施形態と同様であるが、第3通信回線160とコンタクトセンタ170とがさらに備えられている点で第1実施形態と異なる。すなわち、図10に示すように、遠隔管理センタ120とコンタクトセンタ170とは第3通信回線160で接続されている。
図11に示すように、遠隔管理センタ120は、受信部126と送信部127とをさらに備える。受信部126が、要求情報を第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170(図10参照)から受信する。すなわち、要求情報が受け付けられる。ここで、要求情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で管理することに関する要求の情報である。制御部123が、要求情報を受信部126から受け取る。制御部123が、要求情報に基づいて、空調設備12のデータ38(図2参照)を送信部127へ渡す。送信部127が、要求情報に基づいて、空調設備12のデータ38(図2参照)を第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170へ送信する。また、制御部123が、要求情報に基づいて、制御情報を決める。制御部123が、決めた制御情報を制御情報125として記憶部124に記憶させる。これらの点で第1実施形態と異なる。
【0092】
また、図10に示す設備機器管理システム100が空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を第1通信回線50経由で管理する処理の流れが、図12,図13に示すように、次の点で第1実施形態と異なる。なお、図12,図13において、図4,図5に示す第1実施形態と同様の処理は、同じ記号で示し説明を省略する。
図13に示すステップS101では、要求情報が受け付けられる。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の受信部126により、要求情報が第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170(図10参照)から受信される。すなわち、要求情報が受け付けられる。ここで、要求情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で管理することに関する要求の情報である。なお、コンタクトセンタ170(図10参照)から要求情報が送信されない場合、受信部126により、空(NULL)の情報が受信されることになる。
【0093】
図13に示すステップS102では、要求情報があるかないかが判断される。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の制御部123により、要求情報が受信部126から受け取られた場合に要求情報があると判断され、要求情報が受信部126から受け取られない場合に要求情報がないと判断される。要求情報があると判断された場合、ステップS103へ進められ、要求情報がないと判断された場合、ステップS11へ進められる。
【0094】
図13に示すステップS103では、コンタクトセンタへ送信が行われる。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の制御部123により、要求情報に基づいて、空調設備12のデータ38(図2参照)が送信部127へ渡される。送信部127により、要求情報に基づいて、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)のデータが第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170(図10参照)へ送信される。
【0095】
図13に示すステップS104では、制御情報が決定される。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の制御部123により、要求情報に基づいて、制御情報が決められる。制御部123により、決められた制御情報が制御情報125として記憶部124に記憶される。
したがって、図10に示す遠隔管理センタ120が要求情報を第3通信回線160経由で受け付けて要求情報に基づいて空調設備12のデータ38(図2参照)を第3通信回線160経由で送信するので、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を監視することを要求情報に基づいて代行することが可能である。また、遠隔管理センタ120が要求情報を第3通信回線160経由で受け付けて要求情報に基づいて制御情報を決定するので、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を制御することを要求情報に基づいて代行することが可能である。
【0096】
図10に示す通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ120へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ120とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である点は、第1実施形態と同様である。したがって、このような設備機器管理システム100によっても、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0097】
<第2実施形態の変形例>
(A)図11に示す受信部126が受信する要求情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で監視することに関する要求の情報であってもよいし、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で制御することに関する要求の情報であってもよいし、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で監視及び制御することに関する要求の情報であってもよい。
【0098】
(B)図13に示すステップS102では、要求情報があるか否か判断されるタイミングが、要求情報が受信されたタイミングと同時でなくてもよい。すなわち、図11に示す制御部123により、要求情報が受信部126から受け取られ記憶部124に記憶されてもよい。そして、制御部123により、要求情報がある程度蓄積されたタイミングで記憶部124が参照されて要求情報があるか否か判断されてもよいし、定期的なタイミングで記憶部124が参照されて要求情報があるか否か判断されてもよい。
【0099】
(C)第1通信回線50と第3通信回線60とは、同じネットワーク(例えば、インターネットなど)を経由していてもよい。第1通信回線50と第3通信回線60とネットワーク14とは、同じプロトコルを採用しているものがあってもよいし、異なるプロトコルを採用していてもよい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態にかかる設備機器管理システム200について、図14〜17を参照しながら説明する。
【0100】
なお、図14に示す、第3実施形態にかかる設備機器管理システム200の全体的な構成及び空調設備212群の構成については、図10の第2実施形態と同様である。したがって、その詳細な説明はここでは省略する。
図15は第3実施形態にかかる通報装置230の論理的な構成を示し、図16は遠隔管理センタ220の論理的な構成を示す。
【0101】
<通報装置230の構成>
図15に示す通報装置230は、主として、第1受信部231,第1送信部232,第2受信部233,第2送信部234,制御部235及び記憶部236を備える。
第1受信部231及び第1送信部232はそれぞれ、遠隔管理センタ220との間で、第1通信回線250を介して情報を受信・送信する。第2受信部233及び第2送信234はそれぞれ、空調設備212群(212a,212b,・・・)(図14参照)との間で、ローカルネットワーク214を介して情報を受信・送信する。
【0102】
制御部235は、第1及び第2受信部231、233からの情報を処理し、第1及び第2送信部232、234へ処理した情報を受け渡す。また、制御部235は、処理した情報を記憶部236に格納する。これらの構成は、上記第1実施形態と同様である。
記憶部236は、モニタリング情報DB237、空調設備DB238、再アクセス設定情報DB239などを格納している。空調設備DB238は、各空調機器を特定する情報、たとえば機種名や製造番号、空調機器を設置した日時、過去一定期間の運転データなどが格納されている。再アクセス設定情報DB239は、第1実施形態と同様に、再アクセスするための情報であって、タイミング情報391及び内容情報欄392(図6参照)を含む。
【0103】
モニタリング情報DB237とは、ここでは、新たに設置された空調設備212に関する情報を含む。空調設備212は新たに設置されたものであるため、正常に動作するかどうか一定期間こまめに監視する必要がある。新たに設置された空調設備212のデータは、設置後、通報装置230を介して空調設備DB238へ新規に格納されるとともに、モニタリング情報DB237にも記憶される。
【0104】
<遠隔管理センタ220の構成>
図16に示す遠隔管理センタは、主として、受信部221,送信部222,制御部223及び記憶部224を備える。
受信部221及び送信部222はそれぞれ、通報装置230との間で、第1通信回線250を介して情報を受信・送信する。制御部223は、受信部221からの情報を処理し、送信部222へ処理した情報を受け渡す。また制御部223は、処理した情報を記憶部224に格納する。これらの構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0105】
記憶部224は、制御情報DB225、重要度リスト226、スケジュール227などを格納する。
制御情報DB225は、空調設備212を制御するための情報を格納したものであり、予め設定された制御パターンを含む。
重要度リスト226は、空調設備に関する情報(たとえば機種名、空調機器を設置した日時、過去一定期間の運転データ、通報記録など)の他、顧客の情報(業種、地域、過去における苦情データなど)、通報の内容や状況のパターンなどに基づき割り出した重要度のリストである。この重要度リストは、たとえば、コンタクトセンタ270のオペレータが入力した情報を、遠隔管理センタ220が第3通信回線260を介して受信することにより更新される(図14参照)。
【0106】
スケジュール227は、異常発生やモニタリングのために、現在再アクセス設定がなされている空調設備のスケジュールである。
<設備機器管理システム200の処理の流れ>
図14に示す設備機器管理システム200の処理の流れを、図17のフローチャートに沿って説明する。図17のフローチャートはS301〜S315のステップからなり、図17(A)は前半部の流れを、図17(B)は後半部の流れを示す。
【0107】
図17(A)において、S301では、通報装置230が、新たに設置された空調設備212の情報を受信する。このとき、記憶部236のモニタリング情報DB237に新たに設置された空調設備212の情報が格納されるとともに、空調設備DB238も更新される。
S302では、通報装置230が空調設備212のモニタリング情報を遠隔監視センタへ通報する。次いで、S303において、遠隔監視センタ220が同モニタリング情報を受信する。
【0108】
S304では、遠隔監視センタ220の制御部223が、重要度リスト226を読み込む。次いでS305では、制御部223が、上記空調設備212のモニタリング情報と読み込んだ重要度リストを照合し、モニタリング情報における空調設備212の重要度を決定する。たとえば、空調設備212が新たに設置されたこと、機種による特性、空調設備212を使用している顧客、その顧客の業種、特にその顧客が希望している事項などを判断材料として、空調設備212に対する重要度を決定する。そして、空調設備212の再アクセス設定情報は、重要度が高い場合は短い時間間隔で優先的に再アクセスするように設定し、重要度が低い場合は長めの時間間隔で設定される。
【0109】
S306では、システム負荷予測を行う。遠隔監視センタ220の制御部223は、スケジュール227を読み込み、すでに再アクセス設定がなされている他の空調設備の再アクセススケジュールを参照して、上記空調設備212の再アクセススケジュールの調整を行う。たとえば、アクセスが集中する時間帯は避けるなどである。このようにして、S307において、空調設備212の再アクセススケジュールを作成する。新たに作成されたスケジュールは、スケジュール227に書き込まれる。
【0110】
S308では、上記作成されたスケジュールに基づき、再アクセス設定情報が作成され、S309において通報装置230へ送信される。
なお、第1実施形態と同様、再アクセス設定情報が遠隔監視センタ220から通報装置230へ送信されるまで、遠隔監視センタ220及び通報装置230間の接続は継続されている。
【0111】
図17(B)において、S310では、通報装置230が空調設備212の再アクセス設定情報を受信すると、再アクセス設定情報DB239に書き込まれる。また、第1実施形態と同様、この受信後、遠隔監視センタ220及び通報装置間の接続はいったん終了する。
その後、S311において、通報装置230の制御部235は、再アクセス設定情報DB239を読み込んで、空調設備212に関して再アクセスするための所定のタイミングが来たかどうかを判断する。所定のタイミングである場合は、S312において、通報装置230が遠隔管理センタへ再アクセスする。
【0112】
S313において、上記再アクセスを受けて、遠隔管理センタ220から通報装置230へ空調設備212に関する制御情報がダウンロードされる。また、空調設備212に関する再アクセスが一回行われたことから、スケジュール227の情報が更新される。S314において、制御情報を受けた通報装置230は空調設備212を制御する。この制御が一回行われたことから、空調設備212に関する再アクセス設定情報DBが更新される。
【0113】
S315において、空調設備212に関する再アクセススケジュールをすべて終了したかどうかの判断が行われる。終了していない場合は、S311の前に戻る。
なお、図示は省略したが、再アクセスの実行毎或いは再アクセススケジュール終了時に通報装置230における空調設備212に関するモニタリング情報DB237は更新或いは削除され、空調設備DB238も適宜更新される。
【0114】
<第3実施形態の特徴>
本実施形態に係る設備機器管理システム200によれば、上記第1実施形態の特徴(1)〜(7)に加えて、次のような特徴を有する。
(3−1)
本実施形態に係る設備機器管理システム200では、再アクセス設定情報の作成にあたり、重要度を加味している。この重要度は、空調設備212自体に関する情報だけでなく、使用している顧客、その業種、設置場所などのビジネス上の情報に基づいて決定される。この情報の差別化により、よりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供できる。
(3−2)
本実施形態に係る設備機器管理システム200では、再アクセスの設定情報の作成にあたり、システム負荷を予測してスケジュールを調整・作成している。このシステム負荷の予測は、スケジュール227を参照することにより行われる。たとえば、アクセスが集中している時間帯は避けてスケジュールが作成され、このスケジュールに基づき再アクセス設定情報が作成される。したがって、システムの負荷が軽減されるため、より信頼性の高いシステム運用が可能となる。
<第3実施形態の変形例>
(A)モニタリング情報DB237が格納する情報は、新たに設置された空調設備に限られない。たとえばバーゲンセール時期のデパートなど、通常以上に空調負荷がかかるイベント時に、空調設備をモニタリングする場合も適用できる。或いは、そのような特別な状況下に限らず、たとえば、日報として空調設備の運転データなどを格納し、定期的に遠隔管理センタ220へ送信する場合も含まれる。またこれらの情報と、第1実施形態における異常情報とをすべて格納し、扱うことも可能である。
(B)重要度リストにおいては、異常通報の頻度などの事項も含む。異常通報が頻発している空調設備の重要度が高いと、再アクセス設定時にスケジュールが密になる可能性がある。一方、修理により問題が解決すれば、再アクセスを頻繁に行う必要がなくなる。したがって、そのような場合、再アクセス設定のリセットやスケジューリングの変更などを行うことにより、システムの負荷が軽減できる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明にかかる設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラムは、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができるという効果を有し、設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラム等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図2】本発明の第1実施形態による通報装置の構成図。
【図3】本発明の第1実施形態による遠隔管理センタの構成図。
【図4】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図5】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図6】再アクセス設定情報の構成を示す概念図。
【図7】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図8】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図9】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図10】本発明の第2実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図11】本発明の第2実施形態による遠隔管理センタの構成図。
【図12】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図13】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図14】本発明の第3実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図15】本発明の第3実施形態による通報装置の構成図。
【図16】本発明の第3実施形態による遠隔管理センタの構成図。
【図17A】本発明の第3実施形態による設備機器管理システムが新たに設置された空調設備のモニタリング情報を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャートの前半部。
【図17B】本発明の第3実施形態による設備機器管理システムが新たに設置された空調設備のモニタリング情報を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャートの後半部。
【符号の説明】
【0117】
1,1a,1b,1c,100,200 設備機器管理システム
10 ビル
12,212 空調設備
14,214 ネットワーク
20,120,220 遠隔管理センタ
30,30a,30b,30c,230 通報装置
40,240 ファイアウォール
50,50a,50b,50c,250 第1通信回線
80a ISP
80b,80c 社内交換機
90a,90b,90c 第4通信回線
160,260 第3通信回線
170,270 コンタクトセンタ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、第1通信回線経由で設備機器を管理することが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の遠隔監視システムでは、設備機器の異常が発生した際に、設備機器の異常に関する情報である異常情報を第2通信回線経由で設備機器から受信する通報装置が、設備機器の異常を第1通信回線経由で管理する管理装置へと、設備機器のデータを第1通信回線経由で送信している。
【特許文献1】特開2002―277150(第1−4頁、第1−4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に係る遠隔監視システムでは、異常通報時に通報前の運転データを監視センタに送信するだけであるが、通報後の運転データも参照したい場合がある。また、応急措置として遠隔操作したい場合もある。
しかし、通報装置はローカルネットワーク内でセキュアな場所に設置されていることが多い(例えば、第1通信回線上で通報装置と管理装置との間にファイアウォールが設置されている場合や通報装置自体に外部から着信可能な電話番号が割り当てられていない場合など)。このため、ローカルネットワークにおけるセキュリティ設定や装置の仕様の変更などを伴わずに、管理装置側から、第1通信回線経由で通報装置に積極的にアクセスできる環境を整えることは難しい。すなわち、ローカルネットワーク外部の管理装置がローカルネットワーク内の設備機器のデータを積極的に取得したり設備機器を積極的に制御したりしにくくなる。したがって、通報後の運転データの参照や応急措置として遠隔操作ができず、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理できないおそれがある。
【0004】
また、設備機器を管理する必要がないときに、管理装置と通報装置との間で第1通信回線を介して情報を頻繁に送受信すると、第1通信回線のトラフィックが必要以上に増えて、設備機器の異常発生時の迅速な対応を困難にするおそれがある。
そこで、本発明の課題は、ローカルネットワーク内における設定や装置の仕様の変更などを行うことなく外部からのアクセスの困難性による支障を克服し、必要に応じて設備機器の情報を送受信可能とすることによって、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1発明に係る設備機器管理システムは、設備機器を第1通信回線経由で管理するための設備機器管理システムであって、通報装置と、管理装置と、を備える。通報装置は、設備機器情報を第1通信回線経由で送信する。設備機器情報は、設備機器に関する情報であり、第2通信回線経由で設備機器から受信された情報である。管理装置は、設備機器情報を、第1通信回線経由で通報装置から受信する管理装置は設備機器情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報を生成する。さらに、管理装置は、再アクセス設定情報を生成するとき、設備機器情報の重要度に応じて再アクセス設定情報を生成し、その再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。再アクセス設定情報は、通報装置により第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。
【0006】
この設備機器管理システムでは、通報装置が、第2通信回線経由で設備機器から設備機器情報を受信することができる。そして、通報装置は、設備機器情報を第1通信回線経由で送信する管理装置は設備機器情報を第1通信回線経由で通報装置から受信する。また、管理装置は設備機器情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報を生成し、その再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。さらに管理装置は、再アクセス設定情報を生成するとき、設備機器情報の重要度に応じて再アクセス設定情報を生成する。
【0007】
このように、このシステムでは、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を生成し、その再アクセス設定情報は設備機器情報の重要度に応じて生成されるので、リアルタイムでよりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供しつつ、各設備機器を十分に管理することができる。また、設備機器情報の重要度に基づいて再アクセス設定情報を生成するので、必要以上に再アクセス設定情報が生成されることを低減することができる他、必要以上に再アクセス設定情報が第1通信回線経由で通報装置へ送信されることを低減することができるので、第1通信回線のトラフィックを低減することができる。
【0008】
ここで、重要度は、設備機器に関する情報(たとえば機種名、設備機器を設置した日時、過去一定期間の運転データ、通報記録など)の他、顧客の情報(業種、地域、過去における苦情データなど)、通報の内容や状況のパターンなどに基づき割り出される。また、重要度に応じて生成するとは、たとえば、再アクセス設定情報に含まれるタイミング情報として、設備機器の重要度が高い場合は短い時間間隔で優先的に再アクセスするような情報を生成し、重要度が低い場合は長めの時間間隔で再アクセスするような情報を生成することなどをいう。
【0009】
第2発明に係る設備機器管理システムは、第1発明の設備機器管理システムであって、通報装置は、再アクセス設定情報に基づいて、第1通信回線経由で管理装置へアクセスする。
第3発明に係る設備機器管理システムは、第1発明又は第2発明の設備機器管理システムであって、第1通信回線は、広域エリアネットワークである。
【0010】
第4発明に係る設備機器管理システムは、第3発明の設備機器管理システムであって、第2通信回線は、ローカルエリアネットワークである。
この設備機器管理システムでは、管理装置が遠隔地にあっても、リアルタイムでよりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供しつつ、各設備機器を十分に管理することができる。
【0011】
発明に係る設備機器管理システムは、第1発明から第発明のいずれかの設備機器管理システムであって、再アクセス設定情報は、タイミング情報を含む。タイミング情報は、通報装置がアクセスすべきタイミングに関する情報である。通報装置は、タイミング情報に基づいて、所定のタイミングで第1通信回線を経由して管理装置へアクセスする。
この設備機器管理システムでは、タイミング情報に基づいて所定のタイミングで第1通信回線を経由して管理装置へアクセスするので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。
【0012】
発明に係る設備機器管理システムは、第発明の設備機器管理システムであって、再アクセス設定情報は、内容情報をさらに含む。内容情報は、通報装置が送信すべきデータの内容に関する情報である。通報装置は、タイミング情報と内容情報とに基づいて、所定のタイミングで第1通信回線を経由して設備機器のデータを管理装置へ送信する。
この設備機器管理システムでは、タイミング情報と内容情報とに基づいて所定のタイミングで第1通信回線を経由して設備機器のデータを管理装置へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を監視することができる。
【0013】
発明に係る設備機器管理システムは、第発明の設備機器管理システムであって、管理装置は、要求情報を第3通信回線経由で受け付ける。要求情報は、設備機器を第1通信回線経由で管理することに関する要求の情報である。管理装置は、要求情報に基づいて、設備機器のデータを第3通信回線経由で送信する。
この設備機器管理システムでは、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を監視することを、要求情報に基づいて代行することができる。
【0014】
発明に係る設備機器管理システムは、第発明から第発明のいずれかの設備機器管理システムであって、管理装置は、通報装置により所定のタイミングで第1通信回線を経由してアクセスされた際に、制御情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。制御情報は、設備機器を制御するための情報である。
この設備機器管理システムでは、通報装置により所定のタイミングで第1通信回線を経由してアクセスされた際に制御情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を制御することができる。
【0015】
発明に係る設備機器管理システムは、第発明の設備機器管理システムであって、管理装置は、要求情報を第3通信回線経由で受け付ける。要求情報は、設備機器を第1通信回線経由で制御することに関する要求の情報である。管理装置が、要求情報に基づいて、制御情報を決める。
この設備機器管理システムでは、管理装置が要求情報を第3通信回線経由で受け付けて要求情報に基づいて制御情報を決定するので、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を制御することを要求情報に基づいて代行することができる。
【0016】
10発明に係る設備機器管理システムは、第1発明から第発明のいずれかの設備機器管理システムであって、設備機器情報は、異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含む。異常情報は、設備機器の異常に関する情報である。性能情報は、設備機器の性能に関する情報である。負荷情報は、設備機器の負荷に関する情報である。使用状態情報は、設備機器の使用状態に関する情報である。
この設備機器管理システムでは、設備機器情報が異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含むので、設備機器情報を管理装置が受信することにより、設備機器を管理する必要があるかないかを管理装置において判断することができる。
【0017】
11発明に係る管理装置は、設備機器を第1通信回線経由で管理するための管理装置であって、受信部と制御部と送信部とを備える。受信部は、通報装置から設備機器情報を第1通信回線経由で受信する。通報装置は、設備機器情報を第1通信回線経由で送信する。設備機器情報は、設備機器に関する情報であり、第2通信回線経由で設備機器から受信された情報である。制御部は、受信部が設備機器情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報を生成する。また制御部は、前記再アクセス設定情報を生成するとき、前記設備機器情報の重要度に応じて前記再アクセス設定情報を生成する。送信部は再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置へ送信する。再アクセス設定情報は、通報装置により第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。
【0018】
この管理装置では、設備機器情報を受信したことに基づいて再アクセス設定情報を生成し、その再アクセス設定情報は設備機器情報の重要度に応じて生成されるので、リアルタイムでよりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供しつつ、各設備機器を十分に管理することができる。また、設備機器情報の重要度に基づいて再アクセス設定情報を生成するので、必要以上に再アクセス設定情報が生成されることを低減することができる他、必要以上に再アクセス設定情報が第1通信回線経由で通報装置へ送信されることを低減することができるので、第1通信回線のトラフィックを低減することができる。
【0019】
12発明に係る設備機器管理方法は、設備機器が第1通信回線経由で管理されるための設備機器管理方法であって、第1および第2送信ステップと、処理ステップと、受信ステップとを備える。第1送信ステップでは、設備機器情報が第1通信回線経由で送信される。設備機器情報は、設備機器に関する情報であり、第2通信回線経由で設備機器から受信された情報である受信ステップでは、設備機器情報が第1通信回線経由で受信される。処理ステップでは、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて、再アクセス設定情報が生成される。また、処理ステップでは、前記再アクセス設定情報は前記設備機器情報の重要度に応じて生成される。再アクセス設定情報は、第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。第2送信ステップでは、再アクセス設定情報が第1通信回線経由で送信される。
【0020】
この設備機器管理方法では、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて再アクセス設定情報が生成され、その再アクセス設定情報は設備機器情報の重要度に応じて生成されるので、リアルタイムでよりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供しつつ、各設備機器を十分に管理することができる。また、設備機器情報の重要度に基づいて再アクセス設定情報を生成するので、必要以上に再アクセス設定情報が生成されることを低減することができる他、必要以上に再アクセス設定情報が第1通信回線経由で通報装置へ送信されることを低減することができるので、第1通信回線のトラフィックを低減することができる。
【0021】
13発明に係る設備機器管理プログラムは、設備機器を第1通信回線経由で管理装置に管理させるための設備機器管理プログラムであって、受信ステップと、処理ステップと、送信ステップとを備える。受信ステップでは、設備機器情報が、第1通信回線を経由して管理装置で受信される。設備機器情報は、第2通信回線経由で設備機器から受信され第1通信回線経由で送信される情報である。処理ステップでは、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて、管理装置に再アクセス設定情報を生成させる。また、処理ステップでは、再アクセス設定情報は前記設備機器情報の重要度に応じて生成される。送信ステップでは、再アクセス情報が第1通信回線経由で管理装置から送信される。再アクセス設定情報は、第1通信回線経由で再度アクセスされるための情報である。
【0022】
この設備機器管理プログラムでは、設備機器情報が受信ステップで受信されたことに基づいて再アクセス設定情報が生成され、その再アクセス設定情報は設備機器情報の重要度に応じて生成されるので、リアルタイムでよりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供しつつ、各設備機器を十分に管理することができる。また、設備機器情報の重要度に基づいて再アクセス設定情報を生成するので、必要以上に再アクセス設定情報が生成されることを低減することができる他、必要以上に再アクセス設定情報が第1通信回線経由で通報装置へ送信されることを低減することができるので、第1通信回線のトラフィックを低減することができる。
【0023】
14発明に係る設備機器管理システムにおいては、第発明の設備機器管理システムであって、再アクセス設定情報は、設備機器情報の重要度に応じて調整され
すでに生成された再アクセス設定情報についても設備機器情報の重要度に応じて調整されるので、よりリアルタイムできめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供することができる。
【0024】
15発明に係る設備機器管理システムにおいては、第1発明から第10発明いずれかに記載の設備機器管理システムであって、管理装置は、他の設備機器に関して作成されている再アクセスのスケジュールを参照する。これにより管理装置は、システムの負荷予測を行う。そして管理装置は、その負荷予測に基づき、再アクセス設定情報を生成する。
たとえば、アクセスが集中している時間帯は避けてスケジュールを作成し、再アクセス設定情報が生成する。
これにより、システムの負荷が軽減されるため、より信頼性の高いシステム運用が可能となる。
【0025】
第16発明に係る設備機器管理システムにおいては、第1発明の設備機器管理システムであって、管理装置は、重要度を示す情報を含むリストを有し、再アクセス設定情報を生成するとき、リストを読み出す。
【0026】
これにより、さらにリアルタイムできめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る設備機器管理システムでは、設備機器情報を管理装置が受信したことに基づいて再アクセス設定情報を第1通信回線経由で通報装置が受信することができるので、必要に応じて、通報装置と管理装置とを擬似的にリアルタイムで接続することができる。このため、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態にかかる設備機器管理システム1の構成図を示す。また、本発明の第1実施形態にかかる設備機器管理システム1の構成要素の構成図を図2,図3に示す。図1に示す設備機器管理システム1は、主として、空調設備12(12a,12b,・・・)を第1通信回線50経由で管理するためのシステムである。
【0029】
<設備機器管理システム1の全体構成>
図1に示す設備機器管理システム1は、主として空調設備12(12a,12b,・・・),通報装置30,遠隔管理センタ20,ファイアウォール40,第1通信回線50及びネットワーク14を備える。
図1に示す空調設備12(12a,12b,・・・)と通報装置30とは、ネットワーク14で接続されている。通報装置30と遠隔管理センタ20とは、第1通信回線50で接続されている。ここで、第1通信回線50は、ネットワーク回線である。第1通信回線50上で遠隔管理センタ20と通報装置30との間には、ファイアウォール40が設置されている。空調設備12(12a,12b,・・・)と通報装置30とファイアウォール40とは、ビル10に配備されている。
【0030】
<空調設備12(12a,12b,・・・)の構成>
図1に示すように、空調設備12(12a,12b,・・・)は、主として、空調機群12a,12b,・・・を備える。
空調機群12a(12aa,12ab,12ac,12ad,・・・)は、室外機12aaと室内機群(12ab,12ac,12ad,・・・)とを備える。室外機12aaと室内機群(12ab,12ac,12ad,・・・)とは、ネットワーク14で接続されている。他の空調機群12b,・・・も、空調機群12aと同様である。
【0031】
<通報装置30の構成>
図1に示す通報装置30は、図2に示すように、主として、受信部31,送信部32,受信部33,送信部34,制御部35及び記憶部36を備える。記憶部36には、主として、空調設備12のデータ38,再アクセス設定情報39が記憶されている。
受信部33が、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)から異常情報を受信する。ここで、異常情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常に関する情報であり、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データである。制御部35が、異常情報を受信部33から受け取り送信部32へ渡す。送信部32が、異常情報を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へ送信する。すなわち、通報が行われる。送信部32が、遠隔管理センタ20へ送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。
【0032】
受信部31が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信する。ここで、再アクセス設定情報は、通報装置30により第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20が再度アクセスされるための情報である。制御部35が、再アクセス設定情報を受信部31から受け取り再アクセス設定情報39として記憶部36に記憶させる。この後、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が切断される。
【0033】
制御部35が、記憶部36を参照し、再アクセス設定情報39と空調設備12のデータ38とを取得して送信部32へ渡す。送信部32が、接続を再び確立するとともに、再アクセス設定情報39に基づいて、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38を遠隔管理センタ20へ送信する。ここで、空調設備12のデータ38は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力など)である。
【0034】
受信部31が、接続を継続するとともに、制御情報25(図3参照)を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信する。ここで、制御情報25(図3参照)は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)を制御するための情報である。制御部35が、制御情報25(図3参照)を受信部31から受け取り、制御情報25(図3参照)に基づいて、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)に対する制御信号を生成する。送信部34が、制御信号を制御部35から受け取る。送信部34が、制御信号をネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)へ送信する。
【0035】
<遠隔管理センタ20の構成>
図1に示す遠隔管理センタ20は、図3に示すように、主として、受信部21,送信部22,制御部23及び記憶部24を備える。記憶部24には、主として、制御情報25が記憶されている。
受信部21が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。制御部23が、異常情報を受信部21から受け取る。制御部23が、異常情報に基づき、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が重要な異常であるか否かを判断する。制御部23が、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が重要な異常であると判断する場合、再アクセス設定情報(図6参照)を生成する。すなわち、制御部23が、異常情報の重要度に基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を生成する。送信部22が、再アクセス設定情報(図6参照)を制御部23から受け取る。送信部22が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0036】
受信部21が、再び確立された接続を継続するとともに、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38(図2参照)を受信する。制御部23が、空調設備12のデータ38(図2参照)を受信部21から受け取り記憶部24へ記憶させる。制御部23が、空調設備12のデータ38(図2参照)を受け取ったことに基づいて、記憶部24を参照し、制御情報25を取得して送信部22へ渡す。送信部22が、接続を継続するとともに、制御情報25を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0037】
<再アクセス設定情報39の構成>
図2に示す再アクセス設定情報39は、図6に示すように、主として、タイミング情報欄391と内容情報欄392とを備える。
タイミング情報欄391には、タイミング情報が記憶されている。タイミング情報は、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべきタイミングに関する情報である。具体的には、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべき時刻の情報である。内容情報欄392には、内容情報が記憶されている。内容情報は、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータの内容に関する情報である。具体的には、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータの種類の情報である。
【0038】
図6に示す再アクセス設定情報39を参照することにより、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべきタイミングと、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータの内容とを、把握することが可能である。例えば、図6に示す場合、「2004/7/23 12:00」に「空調設備12の運転データ」を通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきであることが分かる。
【0039】
なお、図6では、異常があった室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・だけでなくその周辺の室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・のデータも収集するために、内容情報欄392の情報が「空調設備12の運転データ」となっている。
<設備機器管理システム1が空調設備12(12a,12b,・・・)を第1通信回線50経由で管理する処理の流れ>
図1に示す設備機器管理システム1が空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を第1通信回線50経由で管理する処理の流れを、図4,図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0040】
図4に示すステップS1(図4で示す(1))では、異常情報が受信される。すなわち、図2に示す通報装置30の受信部33により、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)から異常情報が受信される。ここで、異常情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常に関する情報であり、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データである。なお、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生していない場合、受信部33により、空(NULL)の情報が受信されることになる。
【0041】
図4に示すステップS2では、異常が発生したか否かが判断される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、異常情報が受信部33から受け取られた場合に異常が発生したと判断され、異常情報が受信部33から受け取られない場合に異常が発生していないと判断される。異常が発生したと判断された場合、ステップS3へ進められ、異常が発生していないと判断された場合、ステップS1(図4で示す(1))へ進められる。
【0042】
図4に示すステップS3では、通報が行われる。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、異常情報が送信部32へ渡される。送信部32により、異常情報が第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へ送信される。すなわち、通報が行われる。送信部32により、遠隔管理センタ20へ送信された際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が継続される。
【0043】
図4に示すステップS4では、遠隔管理センタで受信が行われる。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の受信部21により、接続が継続されるとともに、異常情報が第1通信回線50経由で通報装置30から受信される。制御部23により、異常情報が受信部21から受け取られる。
図4に示すステップS5では、重要な異常であるか否かが判断される。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の制御部23により、異常情報に基づき、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が重要な異常であるか否かが判断される。言い換えれば、制御部23により、異常情報の重要度が判断される。重要な異常であると判断された場合、ステップS6へ進められ、重要な異常でないと判断された場合、ステップS1(図4で示す(1))へ進められる。
【0044】
図4に示すステップS6では、再アクセス設定情報が生成される。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の制御部23により、再アクセス設定情報(図6参照)が生成される。
図4に示すステップS7では、再アクセス設定情報が送信される。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の送信部22により、再アクセス設定情報(図6参照)が制御部23から受け取られる。送信部22により、接続が継続されるとともに、受信部21により異常情報が受信されたことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)が第1通信回線50経由で通報装置30へ送信される(図4で示す(2))。
【0045】
図5に示すステップS8(図5で示す(2))では、通報装置で受信が行われる。すなわち、図2に示す通報装置30の受信部31により、接続が継続されるとともに、再アクセス設定情報が第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信される。ここで、再アクセス設定情報は、通報装置30により第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20が再度アクセスされるための情報である。制御部35により、再アクセス設定情報が受信部31から受け取られ再アクセス設定情報39として記憶部36に記憶される。この後、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が切断される。
【0046】
図5に示すステップS9では、所定のタイミングになったか否かが判断される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、記憶部36が参照され、再アクセス設定情報39が取得される。制御部35により、タイマ(図示せず)が参照され、現在時刻の情報が取得される。制御部35により、再アクセス設定情報39のタイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)と現在時刻の情報とに基づいて、所定のタイミングになったか否かが判断される。所定のタイミングになったと判断された場合、ステップS10へ進められ、所定のタイミングになっていないと判断された場合、ステップS9へ進められる。
【0047】
図5に示すステップS10では、遠隔管理センタへアクセスが行われる。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、記憶部36が参照され、再アクセス設定情報39と空調設備12のデータ38とが取得され送信部32へ渡される。送信部32により、接続が再び確立されるとともに、再アクセス設定情報39の内容情報(図6に示す内容情報欄392参照)に基づいて、第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38が遠隔管理センタ20へ送信される。ここで、空調設備12のデータ38は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力など)である。
【0048】
図5に示すステップS11では、制御情報がダウンロードされる。すなわち、図3に示す遠隔管理センタ20の受信部21により、再び確立された接続が継続されるとともに、第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38(図2参照)が受信される。制御部23により、空調設備12のデータ38(図2参照)が受信部21から受け取られ記憶部24で記憶される。制御部23により、空調設備12のデータ38(図2参照)が受け取られたことに基づいて、記憶部24が参照され、制御情報25が取得され送信部22へ渡される。送信部22により、接続が継続されるとともに、制御情報25が第1通信回線50経由で通報装置30へ送信される。ここで、制御情報25は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)を制御するための情報である。図2に示す通報装置30の受信部31により、接続が継続されるとともに、制御情報25(図3参照)が第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信される。この後、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続が切断される。
【0049】
図5に示すステップS12では、空調設備が制御される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、制御情報25(図3参照)が受信部31から受け取られる。制御部35により、制御情報25(図3参照)に基づいて、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)に対する制御信号が生成される。送信部34により、制御信号が制御部35から受け取られる。送信部34により、制御信号がネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)へ送信される。これにより、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)が制御される。
【0050】
図5に示すステップS13では、遠隔管理センタへのアクセスを終了すべきであるか否かが判断される。すなわち、図2に示す通報装置30の制御部35により、記憶部36が参照され、再アクセス設定情報39に基づいて、遠隔管理センタ20へのアクセスを終了すべきであるか否かが判断される。終了すべきであると判断された場合、ステップS1(図5,図4で示す(1))へ進められ、終了すべきでないと判断された場合、ステップS9へ進められる。
【0051】
<送信管理システム1に関する特徴>
(1)
ここでは、図1に示す通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20から受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。通報装置30が、再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスする。
【0052】
したがって、異常情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0053】
(2)
ここでは、図1に示す第1通信回線50が、ネットワーク回線である。ファイアウォール40が、ネットワーク回線(第1通信回線50)上で通報装置30と遠隔管理センタ20との間に設置されている。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0054】
したがって、通報装置30と遠隔管理センタ20との間にファイアウォール40が設置されているので、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12のデータ38(図2参照)を積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、異常情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50経由で通報装置30が受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0055】
(3)
ここでは、図1に示す通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、異常情報の重要度に基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を生成する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
【0056】
したがって、異常情報の重要度に基づいて再アクセス設定情報(図6参照)を生成するので、必要以上に再アクセス設定情報(図6参照)が生成されることを低減することが可能である。また、必要以上に再アクセス設定情報(図6参照)が第1通信回線50経由で通報装置30へ送信されることを低減することが可能であるので、第1通信回線50のトラフィックを低減することが可能である。
【0057】
(4)
ここでは、図1に示す遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。再アクセス設定情報39(図2参照)が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)を含む。通報装置30が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)に基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して遠隔管理センタ20へアクセスする。
したがって、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)に基づいて所定のタイミングで第1通信回線50を経由して遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。
【0058】
(5)
ここでは、図1に示す遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。再アクセス設定情報39(図2参照)が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)を含む。再アクセス設定情報39(図2参照)が、内容情報(図6に示す内容情報392参照)をさらに含む。通報装置30が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)と内容情報(図6に示す内容情報392参照)とに基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを遠隔管理センタ20へ送信する。
【0059】
したがって、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)と内容情報(図6に示す内容情報392参照)とに基づいて所定のタイミングで第1通信回線50を経由して空調設備12のデータ38(図2参照)を遠隔管理センタ20へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を監視することが可能である。
【0060】
(6)
ここでは、図1に示す遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。通報装置30が、接続を継続するとともに、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で受信する。通報装置30が、再アクセス設定情報(図6参照)を再アクセス設定情報39(図2参照)として記憶する。再アクセス設定情報39(図2参照)が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)を含む。通報装置30が、タイミング情報(図6に示すタイミング情報欄391参照)に基づいて、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を再び確立し、所定のタイミングで第1通信回線50を経由して遠隔管理センタ20へアクセスする。遠隔管理センタ20が、再び確立された接続を継続するとともに、通報装置30により所定のタイミングで第1通信回線50を経由してアクセスされた際に、制御情報25(図3参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
したがって、通報装置30により所定のタイミングで第1通信回線50を経由してアクセスされた際に制御情報25(図3参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信するので、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を制御することが可能である。
【0061】
(7)
ここでは、図1に示す通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報を受信する。通報装置30が、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信する。通報装置30が、第1通信回線50経由で送信した際に、第1通信回線50を介した遠隔管理センタ20との接続を継続する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を第1通信回線50経由で通報装置30から受信する。遠隔管理センタ20が、接続を継続するとともに、異常情報を受信したことに基づいて、再アクセス設定情報(図6参照)を第1通信回線50経由で通報装置30へ送信する。
したがって、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信する情報が異常情報であるので、異常情報を遠隔管理センタ20が受信することにより、空調設備12(12a,12b,・・・)を管理する必要があるかないかを遠隔管理センタ20において判断することが可能である。
【0062】
<第1実施形態の変形例>
(A)図2に示す再アクセス設定情報39は、図6に示すような情報でなくてもよい。例えば、図6に示すタイミング情報欄391には、通報装置30が遠隔管理センタ20へアクセスすべき所定の時間間隔と所定回数とが記憶されていてもよい。この場合、図5に示すステップS9において、所定の時間間隔が経過したか否かが判断されることになる。また、ステップS13において、遠隔管理センタ20へのアクセスが所定回数だけ行われたか否かが判断されることになる。
【0063】
また、図6に示す内容情報欄392には、通報装置30が遠隔管理センタ20へ送信すべきデータを識別するための情報(ID番号など)が記憶されていてもよい。内容情報欄392の情報は、異常があった「室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・の運転データ」となっていてもよい。あるいは、内容情報欄392の情報は、異常があった「室外機群(12aa,・・・)や室内機群(12ab,12ac,12ad,・・・)の運転データ」となっていてもよい。あるいは、内容情報欄392の情報は、異常があった「空調機群12a(12aa,12ab,12ac,12ad,・・・)の運転データ」となっていてもよい。内容情報欄392に記憶されている内容情報は、タイミングごとに異なった情報であってもよい。この場合、内容情報に基づいて異なったデータを図1に示す遠隔管理センタ20へ送信するので、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)をきめ細かく監視することが可能である。
【0064】
図2に示す受信部33が受信する異常情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データでなくてもよい。例えば、異常の有無のみを示すデータ(異常コードなど)、異常のあった室外機12aa,・・・や室内機12ab,・・・を識別するための情報(アドレスなど)、異常のあった時刻の情報及び空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常発生時の運転データの少なくとも1つに関する情報であってもよい。
【0065】
図2に示す空調設備12のデータ38は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力、運転時間など)でなくてもよい。例えば、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の停止時のデータ(吸い込み口付近の温度、吸い込み口付近の湿度、熱交換器温度、停止時間など)、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の運転データ(吸い込み空気温度、吸い込み空気湿度、熱交換器温度、圧縮機吐出圧力、運転時間など)及び空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の消費電力量の少なくとも1つに関する情報であってもよい。
【0066】
なお、図5に示すステップS9で所定のタイミングになったと判断された後、図5に示すステップS10で遠隔管理センタ20へアクセスが行われる前に、図2に示す通報装置30の受信部33により、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)から空調設備12の運転データが受信されてもよい。制御部35により、空調設備12の運転データが受信部33から受け取られ空調設備12のデータ38として記憶部36に記憶されてもよい。
【0067】
(B)図4に示すステップS1では、図1に示すネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から異常情報が受信されるタイミングが、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したのと同時でなくてもよい。すなわち、図2に示す通報装置30の送信部34により、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常の有無を問い合わせる情報が、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)へ定期的に送信されてもよい。この場合、受信部33により、空調設備12(12a,12b,・・・)(図1参照)の異常が発生しても、送信部34が問い合わせたタイミングで異常情報が受信されることになる。
【0068】
図2に示す通報装置30の制御部35は、異常情報を受け取ってすぐに、異常情報を送信部32へ渡さなくてもよい。すなわち、図2に示すように、制御部35は、異常情報を受信部33から受け取り異常情報37として記憶部36に記憶させてもよい。この場合、制御部35は、異常情報37がある程度蓄積されたタイミングで異常情報37を送信部32へ渡してもよいし、異常情報37を定期的なタイミングで送信部32へ渡してもよい。
【0069】
図5に示すステップS11の処理は、最初のタイミングのみ行われてもよい。あるいは、必要が生じたときのみ行われてもよい。ステップS10において空調設備12のデータ38が遠隔管理センタ20へ送信されることは、最初のタイミングのみ行われてもよい。あるいは、必要が生じたときのみ行われてもよい。なお、ステップS10において空調設備12のデータ38が遠隔管理センタ20へ送信されない場合、遠隔管理センタ20へのアクセスのみが行われることになる。例えば、ダミーの情報が送信されてもよいし、返信を要求する旨の情報が送信されてもよい。
【0070】
(C)図1に示すファイアウォール40は、パケットフィルタリング型でもよいし、アプリケーションゲートウェイ型でもよいし、ステートフルインスペクション型でもよいし、ビル10の外部から第1通信回線50経由で積極的にアクセスしにくいものであればどのようなものであってもよい。空調設備12(12a,12b,・・・)と通報装置30とファイアウォール40とが配備されているのは、ビル10である代わりに、病院、学校、集合住宅などであってもよい。空調機群12aは、複数の室外機と複数の室内機とを備えていてもよいし、1つの室外機と1つの室内機とを備えていてもよい。他の空調機群12b,・・・についても、空調機群12aと同様であってもよい。第1通信回線50とネットワーク14とは、同じプロトコルを採用していてもよいし、異なるプロトコルを採用していてもよい。
【0071】
(D)図1に示す通報装置30は、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて、異常情報を第1通信回線50経由で送信しなくてもよい。例えば、空調機12aa,・・・が新規に設置された場合に、新規に設置された空調機12aa,・・・のみ、その空調機を含む空調機群12a,・・・又は空調設備12(12a,12b,・・・)について、設備機器情報が第1通信回線50経由で通報装置30から遠隔管理センタ20へ送信されてもよい。ここで、設備機器情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)に関する情報であり、ネットワーク14経由で空調設備12(12a,12b,・・・)から受信された情報である。この場合でも、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を十分に管理することが可能である。
【0072】
ここで、設備機器情報は、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。性能情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)の性能に関する情報である。負荷情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)の負荷に関する情報である。使用状態情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)の使用状態に関する情報である。空調機12aa,・・・が新規に設置された場合、空調機12aa,・・・の性能が出ているか管理したいときに、設備機器情報に性能情報が含められることになる。空調機12aa,・・・の負荷がどの程度であるか管理したいときに、設備機器情報に負荷情報が含められることになる。空調機12aa,・・・の使用状態(使用時間帯、使用頻度など)を管理したいときに、設備機器情報に使用状態情報が含められることになる。
【0073】
なお、設備機器情報は、異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。この場合、設備機器情報が異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含むので、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信することにより、空調設備12(12a,12b,・・・)を管理する必要があるかないかを遠隔管理センタ20において判断することができる。
【0074】
また、空調設備12(12a,12b,・・・)の過負荷状態が予想される場合に、空調設備12(12a,12b,・・・)の設備機器情報が第1通信回線50経由で通報装置30から遠隔管理センタ20へ送信されてもよい。この場合も、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信したことに基づいて通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ20へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を十分に管理することが可能である。
【0075】
ここで、設備機器情報は、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。空調設備12(12a,12b,・・・)の過負荷状態が予想される場合、空調機12aa,・・・の負荷がどの程度であるか管理したいときに、設備機器情報に負荷情報が含められることになる。空調機12aa,・・・の使用状態(使用時間帯、使用頻度など)を管理したいときに、設備機器情報に使用状態情報が含められることになる。
【0076】
なお、設備機器情報は、異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。この場合、設備機器情報が異常情報、性能情報、負荷情報及び使用状態情報の少なくとも1つを含むので、設備機器情報を遠隔管理センタ20が受信することにより、空調設備12(12a,12b,・・・)を管理する必要があるかないかを遠隔管理センタ20において判断することができる。
【0077】
(E)図7に示す設備機器管理システム1aは、ファイアウォール40を備えていなくてもよい。すなわち、設備機器管理システム1aは、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)80aと第4通信回線90aとをさらに備えていてもよい。遠隔管理センタ20とISP80aとは第1通信回線50aで接続されている。第1通信回線50aは、広域エリアネットワーク回線であってもよい。通報装置30aとISP80aとは第4通信回線90aで接続されている。第4通信回線90aは、ローカルエリアネットワーク回線であってもよい。ここで、通報装置30aのIPアドレスは、第4通信回線90a内でのみ利用可能であり、第1通信回線50aにおいて有効なアドレスではない。つまり、通報装置30aのIPアドレスは、ローカルアドレスである。
【0078】
このとき、通報装置30aは、遠隔管理センタ20のIPアドレス(第1通信回線50aにおいて有効なアドレス)を指定して遠隔管理センタ20へアクセスすることができる。一方、遠隔管理センタ20は、通報装置30aが第1通信回線50aにおいて有効なアドレスを持たないので、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50経由で通報装置30が受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0079】
(F)図8に示す設備機器管理システム1bは、ファイアウォール40を備えていなくてもよい。すなわち、設備機器管理システム1bは、社内交換機80bと第4通信回線90bとをさらに備えていてもよい。第1通信回線50bは、公衆電話回線であってもよい。第4通信回線90bは、内線電話回線であってもよい。ここで、通報装置30bの電話番号(アドレス)は、第4通信回線90b内でのみ利用可能であり、第1通信回線50bにおいて有効な電話番号(アドレス)ではない。つまり、通報装置30bの電話番号(アドレス)は、内線番号である。
【0080】
このとき、通報装置30bは、遠隔管理センタ20の電話番号(第1通信回線50bにおいて有効な電話番号(アドレス)すなわち外線番号)を指定して遠隔管理センタ20へアクセスすることができる。一方、遠隔管理センタ20は、通報装置30bが第1通信回線50bにおいて有効な電話番号(アドレス)を持たないので、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50b経由で通報装置30bが受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30bと遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50bと通報装置30bとネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0081】
(G)図9に示す設備機器管理システム1cは、ファイアウォール40を備えていなくてもよい。すなわち、設備機器管理システム1cは、社内交換機80cと第4通信回線90cとをさらに備えていてもよい。第1通信回線50cは、公衆電話回線であってもよい。第4通信回線90cは、内線電話回線であってもよい。ここで、通報装置30cの電話番号(アドレス)は、他の装置(例えば、図示しない固定電話機)と共通の外線番号である。通報装置30cは、さらに外線番号と別に内線番号を持っていてもよい。
【0082】
このとき、通報装置30cが第1通信回線50c(公衆電話回線)において他の装置(例えば、図示しない固定電話機)と共通の外線番号(アドレス)を持っているので、遠隔管理センタ20が通報装置30cの電話番号(アドレス)に送信した際に、他の装置(例えば、図示しない固定電話機)が受信してしまうおそれがある。そして、遠隔管理センタ20が通報装置30cの電話番号(アドレス)に送信した情報が通報装置30cに受信されないことがある。このため、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常発生後に遠隔管理センタ20が空調設備12(12a,12b,・・・)のデータを積極的に取得したり空調設備12(12a,12b,・・・)を積極的に制御したりしにくい。この場合でも、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常が発生したことに基づいて再アクセス設定情報39(図2参照)を第1通信回線50c経由で通報装置30cが受信することが可能であるので、必要に応じて、通報装置30cと遠隔管理センタ20とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である。このため、必要に応じて、第1通信回線50cと通報装置30cとネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0083】
なお、図9に示す設備機器管理システム1cは、社内交換機80cと第4通信回線90cとを備えていなくてもよい。この場合でも、通報装置30cの電話番号(アドレス)が他の装置(例えば、図示しない固定電話機)と共通の外線番号であるので、遠隔管理センタ20が通報装置30cの電話番号(アドレス)に送信した情報が通報装置30cに受信されないことがある点は、同様である。
【0084】
(H)設備機器管理システム1が第1通信回線50経由で管理するのは、空調設備12(12a,12b,・・・)以外の設備機器であってもよい。例えば、空気調和機、給湯器、床暖房システム、店舗用エアコン、オフィス用エアコン、ビル用マルチシステム、スポット空調機、中温用エアコン、低温用エアコン、全熱交換機、空気清浄機、脱臭機、除湿器、加湿器、遠赤外線暖房機、ウォーターチリングユニット、スクリュー式冷凍機、ターボ冷凍機、吸収式冷凍機、エアハンドリングユニット、ファンコイルユニット、クーリングタワー、脱臭処理装置、有機溶剤回収処理装置、ドライエアー供給装置、超高性能フッ素樹脂エアフィルター、海上コンテナ用冷凍装置、船舶用エアコン、船舶用冷凍機、小口輸送用保冷コンテナ、デッキユニット、船舶用ウォーターチリングユニット、艦船用冷凍装置、艦船用空調装置、大型スポットクーラー、冷蔵庫、冷凍庫、ショーケース、受電設備、電子レンジ、グリドル、水道設備、コンベクションオーブン、フライヤー、照明設備、動力設備、換気設備、おでん鍋、缶ウォーマー、スライサー、ホットストッカー、ホッターズ、殺虫機、防犯用ビデオ、防犯用ビデオカメラ、パフマシン、掃除機、金庫、コピー機、レジスター、看板、自動ドア、エレベーター及び火災検地装置の少なくとも1つであってもよい。
【0085】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる設備機器管理システム100を図10に示す。また、本発明の第2実施形態にかかる設備機器管理システム100の構成要素の構成図を図11に示す。図10,図11において、図1〜図3の設備機器管理システム1の構成要素と同様の構成要素は同じ番号で示してある。図10に示す設備機器管理システム100は、主として、空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を第1通信回線50経由で管理するためのシステムである。
【0086】
この送信管理システム100は、基本的な構造は第1実施形態と同様であるが、第3通信回線160とコンタクトセンタ170とがさらに備えられている点で第1実施形態と異なる。すなわち、図10に示すように、遠隔管理センタ120とコンタクトセンタ170とは第3通信回線160で接続されている。
図11に示すように、遠隔管理センタ120は、受信部126と送信部127とをさらに備える。受信部126が、要求情報を第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170(図10参照)から受信する。すなわち、要求情報が受け付けられる。ここで、要求情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で管理することに関する要求の情報である。制御部123が、要求情報を受信部126から受け取る。制御部123が、要求情報に基づいて、空調設備12のデータ38(図2参照)を送信部127へ渡す。送信部127が、要求情報に基づいて、空調設備12のデータ38(図2参照)を第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170へ送信する。また、制御部123が、要求情報に基づいて、制御情報を決める。制御部123が、決めた制御情報を制御情報125として記憶部124に記憶させる。これらの点で第1実施形態と異なる。
【0087】
また、図10に示す設備機器管理システム100が空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を第1通信回線50経由で管理する処理の流れが、図12,図13に示すように、次の点で第1実施形態と異なる。なお、図12,図13において、図4,図5に示す第1実施形態と同様の処理は、同じ記号で示し説明を省略する。
図13に示すステップS101では、要求情報が受け付けられる。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の受信部126により、要求情報が第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170(図10参照)から受信される。すなわち、要求情報が受け付けられる。ここで、要求情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で管理することに関する要求の情報である。なお、コンタクトセンタ170(図10参照)から要求情報が送信されない場合、受信部126により、空(NULL)の情報が受信されることになる。
【0088】
図13に示すステップS102では、要求情報があるかないかが判断される。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の制御部123により、要求情報が受信部126から受け取られた場合に要求情報があると判断され、要求情報が受信部126から受け取られない場合に要求情報がないと判断される。要求情報があると判断された場合、ステップS103へ進められ、要求情報がないと判断された場合、ステップS11へ進められる。
【0089】
図13に示すステップS103では、コンタクトセンタへ送信が行われる。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の制御部123により、要求情報に基づいて、空調設備12のデータ38(図2参照)が送信部127へ渡される。送信部127により、要求情報に基づいて、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)のデータが第3通信回線160経由でコンタクトセンタ170(図10参照)へ送信される。
【0090】
図13に示すステップS104では、制御情報が決定される。すなわち、図11に示す遠隔管理センタ120の制御部123により、要求情報に基づいて、制御情報が決められる。制御部123により、決められた制御情報が制御情報125として記憶部124に記憶される。
したがって、図10に示す遠隔管理センタ120が要求情報を第3通信回線160経由で受け付けて要求情報に基づいて空調設備12のデータ38(図2参照)を第3通信回線160経由で送信するので、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を監視することを要求情報に基づいて代行することが可能である。また、遠隔管理センタ120が要求情報を第3通信回線160経由で受け付けて要求情報に基づいて制御情報を決定するので、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)を制御することを要求情報に基づいて代行することが可能である。
【0091】
図10に示す通報装置30が再アクセス設定情報39(図2参照)に基づいて第1通信回線50経由で遠隔管理センタ120へアクセスするので、必要に応じて、通報装置30と遠隔管理センタ120とを擬似的にリアルタイムで接続することが可能である点は、第1実施形態と同様である。したがって、このような設備機器管理システム100によっても、必要に応じて、第1通信回線50と通報装置30とネットワーク14とを介して空調設備12(12a,12b,・・・)の異常を十分に管理することが可能である。
【0092】
<第2実施形態の変形例>
(A)図11に示す受信部126が受信する要求情報は、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で監視することに関する要求の情報であってもよいし、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で制御することに関する要求の情報であってもよいし、空調設備12(12a,12b,・・・)(図10参照)を第1通信回線50経由で監視及び制御することに関する要求の情報であってもよい。
【0093】
(B)図13に示すステップS102では、要求情報があるか否か判断されるタイミングが、要求情報が受信されたタイミングと同時でなくてもよい。すなわち、図11に示す制御部123により、要求情報が受信部126から受け取られ記憶部124に記憶されてもよい。そして、制御部123により、要求情報がある程度蓄積されたタイミングで記憶部124が参照されて要求情報があるか否か判断されてもよいし、定期的なタイミングで記憶部124が参照されて要求情報があるか否か判断されてもよい。
【0094】
(C)第1通信回線50と第3通信回線60とは、同じネットワーク(例えば、インターネットなど)を経由していてもよい。第1通信回線50と第3通信回線60とネットワーク14とは、同じプロトコルを採用しているものがあってもよいし、異なるプロトコルを採用していてもよい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態にかかる設備機器管理システム200について、図14〜17を参照しながら説明する。
【0095】
なお、図14に示す、第3実施形態にかかる設備機器管理システム200の全体的な構成及び空調設備212群の構成については、図10の第2実施形態と同様である。したがって、その詳細な説明はここでは省略する。
図15は第3実施形態にかかる通報装置230の論理的な構成を示し、図16は遠隔管理センタ220の論理的な構成を示す。
【0096】
<通報装置230の構成>
図15に示す通報装置230は、主として、第1受信部231,第1送信部232,第2受信部233,第2送信部234,制御部235及び記憶部236を備える。
第1受信部231及び第1送信部232はそれぞれ、遠隔管理センタ220との間で、第1通信回線250を介して情報を受信・送信する。第2受信部233及び第2送信234はそれぞれ、空調設備212群(212a,212b,・・・)(図14参照)との間で、ローカルネットワーク214を介して情報を受信・送信する。
【0097】
制御部235は、第1及び第2受信部231、233からの情報を処理し、第1及び第2送信部232、234へ処理した情報を受け渡す。また、制御部235は、処理した情報を記憶部236に格納する。これらの構成は、上記第1実施形態と同様である。
記憶部236は、モニタリング情報DB237、空調設備DB238、再アクセス設定情報DB239などを格納している。空調設備DB238は、各空調機器を特定する情報、たとえば機種名や製造番号、空調機器を設置した日時、過去一定期間の運転データなどが格納されている。再アクセス設定情報DB239は、第1実施形態と同様に、再アクセスするための情報であって、タイミング情報391及び内容情報欄392(図6参照)を含む。
【0098】
モニタリング情報DB237とは、ここでは、新たに設置された空調設備212に関する情報を含む。空調設備212は新たに設置されたものであるため、正常に動作するかどうか一定期間こまめに監視する必要がある。新たに設置された空調設備212のデータは、設置後、通報装置230を介して空調設備DB238へ新規に格納されるとともに、モニタリング情報DB237にも記憶される。
【0099】
<遠隔管理センタ220の構成>
図16に示す遠隔管理センタは、主として、受信部221,送信部222,制御部223及び記憶部224を備える。
受信部221及び送信部222はそれぞれ、通報装置230との間で、第1通信回線250を介して情報を受信・送信する。制御部223は、受信部221からの情報を処理し、送信部222へ処理した情報を受け渡す。また制御部223は、処理した情報を記憶部224に格納する。これらの構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0100】
記憶部224は、制御情報DB225、重要度リスト226、スケジュール227などを格納する。
制御情報DB225は、空調設備212を制御するための情報を格納したものであり、予め設定された制御パターンを含む。
重要度リスト226は、空調設備に関する情報(たとえば機種名、空調機器を設置した日時、過去一定期間の運転データ、通報記録など)の他、顧客の情報(業種、地域、過去における苦情データなど)、通報の内容や状況のパターンなどに基づき割り出した重要度のリストである。この重要度リストは、たとえば、コンタクトセンタ270のオペレータが入力した情報を、遠隔管理センタ220が第3通信回線260を介して受信することにより更新される(図14参照)。
【0101】
スケジュール227は、異常発生やモニタリングのために、現在再アクセス設定がなされている空調設備のスケジュールである。
<設備機器管理システム200の処理の流れ>
図14に示す設備機器管理システム200の処理の流れを、図17のフローチャートに沿って説明する。図17のフローチャートはS301〜S315のステップからなり、図17(A)は前半部の流れを、図17(B)は後半部の流れを示す。
【0102】
図17(A)において、S301では、通報装置230が、新たに設置された空調設備212の情報を受信する。このとき、記憶部236のモニタリング情報DB237に新たに設置された空調設備212の情報が格納されるとともに、空調設備DB238も更新される。
S302では、通報装置230が空調設備212のモニタリング情報を遠隔監視センタへ通報する。次いで、S303において、遠隔監視センタ220が同モニタリング情報を受信する。
【0103】
S304では、遠隔監視センタ220の制御部223が、重要度リスト226を読み込む。次いでS305では、制御部223が、上記空調設備212のモニタリング情報と読み込んだ重要度リストを照合し、モニタリング情報における空調設備212の重要度を決定する。たとえば、空調設備212が新たに設置されたこと、機種による特性、空調設備212を使用している顧客、その顧客の業種、特にその顧客が希望している事項などを判断材料として、空調設備212に対する重要度を決定する。そして、空調設備212の再アクセス設定情報は、重要度が高い場合は短い時間間隔で優先的に再アクセスするように設定し、重要度が低い場合は長めの時間間隔で設定される。
【0104】
S306では、システム負荷予測を行う。遠隔監視センタ220の制御部223は、スケジュール227を読み込み、すでに再アクセス設定がなされている他の空調設備の再アクセススケジュールを参照して、上記空調設備212の再アクセススケジュールの調整を行う。たとえば、アクセスが集中する時間帯は避けるなどである。このようにして、S307において、空調設備212の再アクセススケジュールを作成する。新たに作成されたスケジュールは、スケジュール227に書き込まれる。
【0105】
S308では、上記作成されたスケジュールに基づき、再アクセス設定情報が作成され、S309において通報装置230へ送信される。
なお、第1実施形態と同様、再アクセス設定情報が遠隔監視センタ220から通報装置230へ送信されるまで、遠隔監視センタ220及び通報装置230間の接続は継続されている。
【0106】
図17(B)において、S310では、通報装置230が空調設備212の再アクセス設定情報を受信すると、再アクセス設定情報DB239に書き込まれる。また、第1実施形態と同様、この受信後、遠隔監視センタ220及び通報装置間の接続はいったん終了する。
その後、S311において、通報装置230の制御部235は、再アクセス設定情報DB239を読み込んで、空調設備212に関して再アクセスするための所定のタイミングが来たかどうかを判断する。所定のタイミングである場合は、S312において、通報装置230が遠隔管理センタへ再アクセスする。
【0107】
S313において、上記再アクセスを受けて、遠隔管理センタ220から通報装置230へ空調設備212に関する制御情報がダウンロードされる。また、空調設備212に関する再アクセスが一回行われたことから、スケジュール227の情報が更新される。S314において、制御情報を受けた通報装置230は空調設備212を制御する。この制御が一回行われたことから、空調設備212に関する再アクセス設定情報DBが更新される。
【0108】
S315において、空調設備212に関する再アクセススケジュールをすべて終了したかどうかの判断が行われる。終了していない場合は、S311の前に戻る。
なお、図示は省略したが、再アクセスの実行毎或いは再アクセススケジュール終了時に通報装置230における空調設備212に関するモニタリング情報DB237は更新或いは削除され、空調設備DB238も適宜更新される。
【0109】
<第3実施形態の特徴>
本実施形態に係る設備機器管理システム200によれば、上記第1実施形態の特徴(1)〜(7)に加えて、次のような特徴を有する。
(3−1)
本実施形態に係る設備機器管理システム200では、再アクセス設定情報の作成にあたり、重要度を加味している。この重要度は、空調設備212自体に関する情報だけでなく、使用している顧客、その業種、設置場所などのビジネス上の情報に基づいて決定される。この情報の差別化により、よりきめ細やかなメンテナンスや顧客サービスを提供できる。
(3−2)
本実施形態に係る設備機器管理システム200では、再アクセスの設定情報の作成にあたり、システム負荷を予測してスケジュールを調整・作成している。このシステム負荷の予測は、スケジュール227を参照することにより行われる。たとえば、アクセスが集中している時間帯は避けてスケジュールが作成され、このスケジュールに基づき再アクセス設定情報が作成される。したがって、システムの負荷が軽減されるため、より信頼性の高いシステム運用が可能となる。
<第3実施形態の変形例>
(A)モニタリング情報DB237が格納する情報は、新たに設置された空調設備に限られない。たとえばバーゲンセール時期のデパートなど、通常以上に空調負荷がかかるイベント時に、空調設備をモニタリングする場合も適用できる。或いは、そのような特別な状況下に限らず、たとえば、日報として空調設備の運転データなどを格納し、定期的に遠隔管理センタ220へ送信する場合も含まれる。またこれらの情報と、第1実施形態における異常情報とをすべて格納し、扱うことも可能である。
(B)重要度リストにおいては、異常通報の頻度などの事項も含む。異常通報が頻発している空調設備の重要度が高いと、再アクセス設定時にスケジュールが密になる可能性がある。一方、修理により問題が解決すれば、再アクセスを頻繁に行う必要がなくなる。したがって、そのような場合、再アクセス設定のリセットやスケジューリングの変更などを行うことにより、システムの負荷が軽減できる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明にかかる設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラムは、必要に応じて、第1通信回線と通報装置と第2通信回線とを介して設備機器を十分に管理することができるという効果を有し、設備機器管理システム、管理装置、設備機器管理方法及び設備機器管理プログラム等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図2】本発明の第1実施形態による通報装置の構成図。
【図3】本発明の第1実施形態による遠隔管理センタの構成図。
【図4】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図5】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図6】再アクセス設定情報の構成を示す概念図。
【図7】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図8】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図9】本発明の第1実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図10】本発明の第2実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図11】本発明の第2実施形態による遠隔管理センタの構成図。
【図12】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図13】設備機器管理システムが空調設備の異常を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャート。
【図14】本発明の第3実施形態による設備機器管理システムの構成図。
【図15】本発明の第3実施形態による通報装置の構成図。
【図16】本発明の第3実施形態による遠隔管理センタの構成図。
【図17A】本発明の第3実施形態による設備機器管理システムが新たに設置された空調設備のモニタリング情報を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャートの前半部。
【図17B】本発明の第3実施形態による設備機器管理システムが新たに設置された空調設備のモニタリング情報を第1通信回線経由で管理する処理の流れを示すフローチャートの後半部。
【符号の説明】
【0112】
1,1a,1b,1c,100,200 設備機器管理システム
10 ビル
12,212 空調設備
14,214 ネットワーク
20,120,220 遠隔管理センタ
30,30a,30b,30c,230 通報装置
40,240 ファイアウォール
50,50a,50b,50c,250 第1通信回線
80a ISP
80b,80c 社内交換機
90a,90b,90c 第4通信回線
160,260 第3通信回線
170,270 コンタクトセンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理するための設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)であって、
前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報であり第2通信回線(14)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信された情報である設備機器情報を、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信する通報装置(30,30a,30b,30c,230)と、
前記設備機器情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)から受信する管理装置(20,120,200)と、
を備え、
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)は、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信した際に、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を介した前記管理装置(20,120,220)との接続を継続し、
前記管理装置(20,120,220)は、前記接続を継続するとともに、前記設備機器情報を受信したことに基づいて、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)により前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)へ送信する、
設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項2】
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)は、前記再アクセス設定情報に基づいて、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記管理装置(20,120,220)へアクセスする、
請求項1に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項3】
前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)は、ネットワーク回線であり、
前記ネットワーク回線上で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)と前記管理装置(20,120,220)との間に設置されているファイアウォールをさらに備えた、
請求項1又は2に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項4】
前記通報装置(30a)と前記管理装置(20)との接続を中継する中継装置(80a)をさらに備え、
前記通報装置(30a)と前記中継装置とは第4通信回線で接続され、前記中継装置と前記管理装置(20)とは前記第1通信回線(50a)で接続され、
前記第1通信回線(50a)は、広域エリアネットワーク回線であり、
前記第4通信回線(90a)は、ローカルエリアネットワーク回線であり、
前記通報装置(30a)は、前記広域エリアネットワーク回線において有効なアドレスを持たない、
請求項1又は2に記載の設備機器管理システム(1a)。
【請求項5】
前記通報装置(30b)と前記管理装置(20,120)との接続を中継する中継装置(80b)をさらに備え、
前記通報装置(30b)と前記中継装置(80b)とは第4通信回線(90b)で接続され、前記中継装置(80b)と前記管理装置(20)とは前記第1通信回線(50b)で接続され、
前記第1通信回線(50b)は、公衆電話回線であり、
前記第4通信回線(90b)は、内線電話回線であり、
前記通報装置(30b)は、前記公衆電話回線において有効なアドレスを持たない、
請求項1又は2に記載の設備機器管理システム(1b)。
【請求項6】
前記第1通信回線(50c)は、公衆電話回線であり、
前記通報装置(30c)は、前記公衆電話回線において他の装置と共通のアドレスを持っている、
請求項1又は2に記載の設備機器管理システム(1c)。
【請求項7】
前記管理装置(20,120,220)は、前記設備機器情報の重要度に基づいて、前記再アクセス設定情報を生成する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項8】
前記再アクセス設定情報は、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)がアクセスすべきタイミングに関する情報であるタイミング情報を含み、
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)は、前記タイミング情報に基づいて、所定のタイミングで前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由して前記管理装置(20,120,220)へアクセスする、
請求項1から7のいずれか1項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項9】
前記再アクセス設定情報は、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)が送信すべきデータの内容に関する情報である内容情報をさらに含み、
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)は、前記タイミング情報と前記内容情報とに基づいて、前記所定のタイミングで前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由して前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)のデータを前記管理装置(20,120,220)へ送信する、
請求項8に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項10】
前記管理装置(120,220)は、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を前記第1通信回線(50,250)経由で管理することに関する要求の情報である要求情報を第3通信回線(160,260)経由で受け付け、前記要求情報に基づいて前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)のデータを前記第3通信回線(160,260)経由で送信する、
請求項9に記載の設備機器管理システム(100,200)。
【請求項11】
前記管理装置(20,120,220)は、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)により前記所定のタイミングで前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由してアクセスされた際に、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を制御するための情報である制御情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)へ送信する、
請求項8から10のいずれか1項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項12】
前記管理装置(120,220)は、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を前記第1通信回線(50,250)経由で管理することに関する要求の情報である要求情報を第3通信回線(160,260)経由で受け付け、前記要求情報に基づいて前記制御情報を決定する、
請求項11に記載の設備機器管理システム(100,200)。
【請求項13】
前記設備機器情報は、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の異常に関する情報である異常情報、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の性能に関する情報である性能情報、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の負荷に関する情報である負荷情報及び前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の使用状態に関する情報である使用状態情報の少なくとも1つを含む、
請求項1から12のいずれか1項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項14】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理するための管理装置(20,120,220)であって、
前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報であり第2通信回線(14)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信された情報である設備機器情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信する通報装置(30,30a,30b,30c,230)から、前記設備機器情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で受信する受信部(21,221)と、
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)との接続を継続するとともに、前記設備機器情報を前記受信部(21,221)が受信したことに基づいて、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)により前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)へ送信する送信部(22,222)と、
を備えた、
管理装置(20,120,220)。
【請求項15】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)が第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理されるための設備機器管理方法であって、
前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報であり第2通信回線(14)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信された情報である設備機器情報が、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信され、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由での接続が継続される通報ステップと、
前記設備機器情報が前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で受信される受信ステップと、
前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由での接続が継続されるとともに、前記設備機器情報が前記受信ステップで受信されたことに基づいて、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報が前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信される送信ステップと、
を備えた、
設備機器管理方法。
【請求項16】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理装置(20,120,220)に管理させるための設備機器管理プログラムであって、
第2通信回線(14,214)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信され前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信される情報であり前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報である設備機器情報が、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由して前記管理装置(20,120,220)で受信される受信ステップと、
前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由での接続が継続されるとともに、前記設備機器情報が前記受信ステップで受信されたことに基づいて、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報が前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記管理装置(20,120,220)から送信される送信ステップと、
を備えた、
設備機器管理プログラム。
【請求項17】
前記再アクセス設定情報は、前記設備機器情報の重要度に応じて調整され、生成される、
請求項7に記載の設備機器管理システム(200)。
【請求項18】
前記管理装置(20,120,220)は、他の設備機器に関して作成されている再アクセスのスケジュールを参照することにより、システムの負荷予測を行い、前記負荷予測に基づき、前記再アクセス設定情報を生成する、
請求項1から13又は17のいずれかに記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理するための設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)であって、
前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報であり第2通信回線(14)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信された情報である設備機器情報を、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信する通報装置(30,30a,30b,30c,230)と、
前記設備機器情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)から受信したことに基づいて、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)により再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報を生成する管理装置(20,120,200)と、
を備え
前記管理装置(20,120,220)は、
前記再アクセス設定情報を生成するとき、前記設備機器情報の重要度に応じて前記再アクセス設定情報を生成し、
前記再アクセス設定情報を前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)へ送信する、
設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項2】
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)は、前記再アクセス設定情報に基づいて、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記管理装置(20,120,220)へアクセスする、
請求項1に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項3】
前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)は、広域エリアネットワークである、
請求項1又は2に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項4】
第2通信回線(14)は、ローカルエリアネットワークである、
請求項3に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項5】
前記再アクセス設定情報は、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)がアクセスすべきタイミングに関する情報であるタイミング情報を含み、
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)は、前記タイミング情報に基づいて、所定のタイミングで前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由して前記管理装置(20,120,220)へアクセスする、
請求項1からのいずれか1項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項6】
前記再アクセス設定情報は、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)が送信すべきデータの内容に関する情報である内容情報をさらに含み、
前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)は、前記タイミング情報と前記内容情報とに基づいて、前記所定のタイミングで前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由して前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)のデータを前記管理装置(20,120,220)へ送信する、
請求項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項7】
前記管理装置(120,220)は、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を前記第1通信回線(50,250)経由で管理することに関する要求の情報である要求情報を第3通信回線(160,260)経由で受け付け、前記要求情報に基づいて前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)のデータを前記第3通信回線(160,260)経由で送信する、
請求項に記載の設備機器管理システム(100,200)。
【請求項8】
前記管理装置(20,120,220)は、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)により前記所定のタイミングで前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由してアクセスされた際に、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を制御するための情報である制御情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)へ送信する、
請求項からのいずれか1項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項9】
前記管理装置(120,220)は、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を前記第1通信回線(50,250)経由で管理することに関する要求の情報である要求情報を第3通信回線(160,260)経由で受け付け、前記要求情報に基づいて前記制御情報を決定する、
請求項に記載の設備機器管理システム(100,200)。
【請求項10】
前記設備機器情報は、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の異常に関する情報である異常情報、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の性能に関する情報である性能情報、前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の負荷に関する情報である負荷情報及び前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)の使用状態に関する情報である使用状態情報の少なくとも1つを含む、
請求項1からのいずれか1項に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項11】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理するための管理装置(20,120,220)であって、
前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報であり第2通信回線(14)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信された情報である設備機器情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信する通報装置(30,30a,30b,30c,230)から、前記設備機器情報を前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で受信する受信部(21,221)と
前記設備機器情報を前記受信部(21,221)が受信したことに基づいて、前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)により前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報を生成する制御部(123,223)と、
前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記通報装置(30,30a,30b,30c,230)へ送信する送信部(22,222)と、
を備え
前記制御部(123,223)は、前記再アクセス設定情報を生成するとき、前記設備機器情報の重要度に応じて前記再アクセス設定情報を生成する、
管理装置(20,120,220)。
【請求項12】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理するための設備機器管理方法であって、
前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報であり第2通信回線(14)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信された情報である設備機器情報が、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信される第1送信ステップと
前記設備機器情報が前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で受信される受信ステップと
前記設備機器情報が前記受信ステップで受信されたことに基づいて再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報が生成される処理ステップと、
前記再アクセス設定情報が前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信される第2送信ステップと、
を備え
前記処理ステップにおいて、前記再アクセス設定情報は前記設備機器情報の重要度に応じて生成される、
設備機器管理方法。
【請求項13】
設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)を第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で管理装置(20,120,220)に管理させるための設備機器管理プログラムであって、
第2通信回線(14,214)経由で前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)から受信され前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で送信される情報であり前記設備機器(12aa,・・・,212aa,・・・)に関する情報である設備機器情報が、前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)を経由して前記管理装置(20,120,220)で受信される受信ステップと
前記設備機器情報が前記受信ステップで受信されたことに基づいて再度アクセスされるための情報である再アクセス設定情報を管理装置に生成させる処理ステップと、
前記再アクセス情報が前記第1通信回線(50,50a,50b,50c,250)経由で前記管理装置(20,120,220)から送信される送信ステップと、
を備え
前記処理ステップにおいて、前記再アクセス設定情報は前記設備機器情報の重要度に応じて生成される、
設備機器管理プログラム。
【請求項14】
前記再アクセス設定情報は、前記設備機器情報の重要度に応じて調整される、
請求項1に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項15】
前記管理装置(20,120,220)は、他の設備機器に関して作成されている再アクセスのスケジュールを参照することにより、システムの負荷予測を行い、前記負荷予測に基づき、前記再アクセス設定情報を生成する、
請求項1から10のいずれかに記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。
【請求項16】
前記管理装置(20,120,220)は、
前記重要度を示す情報を含むリストを有し、
前記再アクセス設定情報を生成するとき、前記リストを読み出す、
請求項1に記載の設備機器管理システム(1,1a,1b,1c,100,200)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【公開番号】特開2006−101493(P2006−101493A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241121(P2005−241121)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】