説明

設定可能なモードを有する無線デバイス

【課題】特定の環境において無線デバイスを使用するための設定可能な操作モードを有する無線デバイスを提供する。
【解決手段】ユーザ定義設定モードを有する無線デバイスは、少なくとも1つのアプリケーションあるいはモードに関連する設定情報を含む少なくとも1つの設定セグメントを有するメモリを含む。ユーザがユーザ定義設定を入力すると、制御プロセッサが、設定情報に基づき無線デバイスを設定するようになる。動作を容易にするために、1回のキー・ストロークあるいはキー操作で設定変更を実現するような動作に組み込まれうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はユーザ設定可能なモードを有する無線デバイス、特にユーザの入力およびロケーションに基づいて再設定可能であるセルラ電話に関する。
【背景技術】
【0002】
無線デバイス、特にセルラ電話、は社会においてユビキタスになった。これらのデバイスによって、消費者はほとんどいつでも、ほとんど全てのロケーションにおいてアクセス可能となる。それに加えて、今日の無線デバイスは従来よりも高い処理能力を有している。無線デバイスは音声通話、ショート・メッセージ・サービス、テキスト・メッセージ、電子メール、インターネット・アプリケーション、電子ゲーム、ビデオとオーディオ・ストリーミング、等を可能にする。
【0003】
多様なアプリケーションへのアクセスは利益をもたらす一方、多数の状況において多くの困難を引き起こす。困難のいくつかは特に安全性と健康上の懸念に関係している。その他の困難は特に礼儀に関係している。さらに、他の困難は特定の環境において無線デバイスの使用するための能力に関係している。
【0004】
安全性の懸念は多数の状況において生じうる。可能性のある安全面の課題は、運転中にメール・アカウントへアクセスすることでありうる。これは安全でない、すなわち危険な状態を引き起こしうる。別の安全面の課題は、従来のセルラ電話伝送の高ラジオ周波数伝送がその他の電子機器、例えば、医療機器あるいは航空機器、と干渉する際に生じる。
【0005】
礼儀面での課題は一般的に公共の場で生じる。セルラ電話で話すことは、映画館などにおいて一般的に無作法な行いと受け止められる。その他の無作法な無線デバイスの使用法は、デバイスを、会議中や混雑した待合室などで使用することを含みうる。
【0006】
更にその他の状況は、無線デバイスの使用が単に困難な環境である。例えば、大きな騒音によって通話が困難な機械工場におけるセルラ電話の使用は困難でありうる。ジムやウェートトレーニング室は、同様の困難な使用環境を引き起こしうる。他の可能性として、例えば、写真暗室などといったような暗いあるいは視界の悪いエリアは、あらゆる無線デバイスの使用を困難にしうる。
【0007】
このように、上記ニーズ、または業界におけるその他のニーズに応えるために、設定可能な操作モードを有する無線デバイスを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
本明細書で開示される実施形態は無線デバイスを提供することによって、上述されたニーズに対応する。無線デバイスは、ユーザ・インタフェース、制御プロセッサ、制御プロセッサに結合された送信および受信回路、およびメモリを含む。このメモリは、遠隔局のための設定情報を含む少なくとも1つのユーザ定義セッティングを含む設定セグメントを備える。これによって、ユーザはユーザ・インタフェースを使用して、少なくとも1つのユーザ定義セッティングを制御プロセッサに送信できるようになる。この制御プロセッサは、ユーザ定義セッティングに含まれる設定情報を使用して設定セグメントにアクセスし、無線デバイスを設定するために、少なくとも1つのユーザ定義セッティングを使用する。
【0009】
本明細書において説明される技術のその他の態様は、無線デバイス内にユーザ定義セッティングを記録する方法を含む。この方法は、ユーザがセッティングを定義し、設定情報を入力するために、無線デバイス上で設定入力プログラムを立ち上げることを含む。ユーザ定義セッティングおよび設定情報。
【0010】
本明細書において説明される技術のさらにその他の態様は、ユーザ定義セッティングに合わせて無線デバイスを設定する方法を含む。この方法は無線デバイスにおいて設定アプリケーションを立ち上げることを含む。入力されるユーザ定義セッティングは、無線デバイスの少なくとも1つのアプリケーションあるいは少なくとも1つのモードに関連する設定情報をメモリから検索するために識別される。無線デバイスは、少なくとも1つのアプリケーションあるいは少なくとも1つのモードと関連する検索された設定情報に基づいて設定されている。
【0011】
動作を容易にするために、上記および本明細書において説明される技術のその他の態様は、1回のキー・ストロークあるいはキー操作で設定変更を実現するような動作に組み込まれうる。このような動作はホットキーあるいはスピード・ダイアルと類似している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本開示の典型的な実施形態の無線通信システムのブロック図例示である。
【図2】図2は、典型的な実施形態の遠隔局のブロック図例示である。
【図3】図3は、典型的な実施形態のメモリ構造の図表例示である。
【図4】図4は、典型的な実施形態の遠隔局を設定する動作ステップのフロー・チャート図例示である。
【図5】図5は、典型的な実施形態の遠隔局を設定する動作ステップのフロー・チャート図例示である。
【図6】図6は、典型的な実施形態に従って設定されたセッティングを入力する動作ステップのフロー・チャート図例示である。
【図7】図7は、典型的な実施形態に従って設定されたセッティングを入力する動作ステップのフロー・チャート図例示である。
【図8】図8は、典型的な実施形態の予め定義されたセッティング設定を有するエリアのブロック図例示である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の技術は、特にこれらの図に関してこれから説明されるだろう。便宜上、この技術はセルラ電話に関して説明されるだろう。しかしながら、本開示を読むにあたって、例えば、セルラ電話、ページャ、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、ハンドヘルド・コンピュータ、PDA、モバイル電子メール・デバイス、電子ゲーム、MPEGプレーヤ、MP−3プレーヤ、パーソナル・ナビゲーション・ユニットなどを含む多数の無線およびモバイル・デバイスにおいて使用されうる本明細書において説明される技術を、当業者はこれから明確に理解するだろう。このように、この記述において、セルラ電話に対する言及は、その他の無線あるいはモバイル・デバイスを包含するように広く解釈されるべきである。さらに、本願の技術は特定の典型的な実施形態に関して説明される。「典型的」という単語は本明細書において、「例、実例、例示として役立つこと」を意味するために使用される。「典型的」として本明細書において説明される実施形態は、必ずしもその他の態様より好ましいあるいは有利なものとして解釈されるものではない。加えて、本明細書において説明される全ての実施形態は、そうでないと述べられない限りは、典型的と解釈されるべきである。
【0014】
「ネットワーク」という単語は本明細書において、適切なネットワーク・データ送信プロトコルを使用する、1つあるいは複数の従来のあるいは知的財産的なネットワークを意味するために使用される。こういったネットワークの例は、PSTN、LAN、WAN、WiFi、WiMax、インターネット、ワールド・ワイド・ウェブ、イーサネット(登録商標)、その他の無線ネットワークなどを含む。
【0015】
「無線デバイス」、「モバイル・デバイス」および「セルラ電話」という単語は、記述において一般に置換可能に使用され、セルラ電話、ページャ、送受信兼用の無線機、無線コンピュータ(ラップトップ、デスクトップ、ハンドヘルド)、PDA、電子ゲーム、MPEGプレーヤ、MP−3プレーヤなどを含む1つあるいは複数の、従来のあるいは知的財産的な無線デバイスを意味する。
【0016】
まず図1を参照すると、本発明の技術を使用したセルラ通信システム100が例示されている。典型的なシステム100において、ユーザ102にはセルラ電話あるいは無線デバイス104が提供されている。無線デバイス104は少なくとも1つのラジオ周波数アンテナ106を含みうるが、異なるアプリケーションのために複数のアンテナを有しうる。無線デバイス104はしばしば、複数の動作周波数によってラジオ周波数信号を送信および受信する。これは、必要な周波数を介して動作する複数のアンテナあるいは複数のバンド・アンテナのどちらかを必要としうる。上述したように、セルラ電話のユビキタスな特性により、一般にセルラ電話として説明されるが、無線デバイス104は、任意の数の異なるタイプの無線デバイスまたはモバイル・デバイスを備えうる。
【0017】
無線通信データ・リンク108によって、無線デバイス104は基地局110に接続される基地局110はアンテナ112を有する。アンテナ106と基地局アンテナ112は、無線デバイス104と基地局110との間でのデータ転送を可能にするそれぞれのラジオ周波数信号を送信および受信する。基地局110は、ネットワーク116と相互に連結しているネットワーク・インタフェース114を有しうる。ネットワーク116はいくつかのネットワークでありうるが、便宜上ネットワーク116は1つとして説明されるだろう。ネットワーク116は一般にサーバ118および/あるいは必要に応じてサービス・センター120に接続されている。
【0018】
システム100は、単一基地局110と接続された単一無線デバイス104と共に示されている。しかしながら、システム100は、設計上の選択肢として、複数の無線デバイス104、複数の基地局110、および複数のネットワークを支援しうるということが構想されている。これらの実例において、システムにおけるセキュリティ対策を組み込むことおよび特有の識別子を遠隔局に割り当てることは有益である。
【0019】
任意のアナログおよびディジタル・プロトコルで可能であるが、無線デバイス104は、CDMAなどといった従来のプロトコルを使用して基地局110と通信する。さらに、その他の無線のあるいは有線のネットワークであり得る一方、記述では無線デバイス104と基地局110の間での通信およびデータ転送のためにセルラ・ネットワークを使用している。
【0020】
ここで図2を参照すると、無線デバイス104の典型的な実施形態が更に詳細に示されている。無線デバイス104は、制御プロセッサ202を含むいくつかの構成要素を含む。制御プロセッサ202は、無線デバイス104の動作のために要求される入力およびデータを処理するために、コンピュータ機能を提供することを含めた無線デバイス104の主要な機能を制御する。送信/受信回路204は、制御プロセッサ202およびアンテナ106に接続されている。送信/受信回路204は、1つあるいは複数の実際の回路であり、多様なプロトコルおよび波長にわたって動作しうる。送信/受信回路204は、無線通信において使用されるような典型的な構成要素の機能を実行する。これら機能とは、アンテナ106から送信される制御プロセッサ202から受信された信号を変調し、制御プロセッサ202あるいはその他の構成要素へと送られるアンテナ106において受信された信号を復調することである。制御プロセッサ202は、無線デバイス104に関連付けられたアプリケーションおよびモードを設定するための手段を提供する。例えば、制御プロセッサ202は、遠隔局の音量などの設定を制御する。
【0021】
無線デバイス104はユーザ・インタフェース206をも含む。ユーザ・インタフェースは、例えばキーボード、英数字パッド、マウス、トラック・ボール、タッチ・スクリーン、音声認識、マイクロフォン、スピーカ、データ・ポート等のような、特定の無線デバイスの典型的なインタフェース、あるいは例えば、セルラ電話の典型的なユーザ・インタフェースを備えうる。ユーザ・インタフェース206によって、ユーザ102は情報にアクセスし、また情報を受信および送信する。ユーザ・インタフェース206は制御プロセッサに、例えば音量変更等のような、アプリケーションおよびモードの設定を起動させる1つの手段を提供する。
【0022】
無線デバイス104は、制御プロセッサ202に接続されたメモリ208を含む。メモリ208は、遠隔局104の動作に必要あるいは便利な、データおよび処理命令群を格納しうる。メモリ208は、任意の適切な媒体上に発揮性のおよび/あるいは不発揮性のメモリを含みうる。メモリ208は、設定セグメント208cを含みうる。設定セグメントは、下記でさらに説明されるように、無線デバイス104のための標準設定あるいはユーザ定義設定を格納しうる。
【0023】
図3を参照すると、メモリ208の設定セグメント208cが詳細に示されている。設定セグメントは標準データベース・スプレッドシートとして示されるが、任意の従来型のメモリ構造が使用可能である。示されているように、設定セグメント208は複数のファイルを有しうる。例えばファイル302は、例えば標準化規格に基づく標準セッティングに関する。ファイル304は、予想される使用法などに通常基づくユーザ定義セッティングに関する。ファイル302は、標準セッティングに関する多数のフィールドに分類されうる。1つの典型的な標準セッティングは、フィールド306において示される旅客機セッティングでありうる。フィールド308は、例えばRF送信/受信オフを含むセッティングのための標準設定を含みうる。RF送信/受信オフは目下、FAA規格によって要求されている。その他のアプリケーションおよびモード設定が旅客機セッティングにおいて要求されており、それらはフィールド308に含まれうる。別の典型的な標準セッティングはフィールド306に示されるように、病院あるいはメディカル・セッティングを含む。このセッティングに関連付けられたフィールド308は、例えば、起こりうる医療機器との干渉を軽減するためにRF送信機を低電力セッティングにし、着信音量をバイブレートのみにし、患者にプライバシーを提供するためにカメラ機能をオフにすることを含む、病院などのためのアプリケーションおよびモードのための特定の設定情報を含みうる。これらは可能性のある標準セッティングおよび設定情報のうちの2つの例でしかないが、多数の標準設定およびセッティングが設計上の選択肢として提供されうる。
【0024】
同様に、ファイル304はユーザ定義設定を備える。例えば、セッティング310は、例えば機械工場あるいはジムといったような「騒がしい環境セッティング」を含みうる。このセッティングにおいて、設定情報フィールド312は遠隔局を高音量に設定したり、着信音、マイクロフォン、スピーカを使いやすく設定するためにアレンジされうる。セッティング310は「車内セッティング」を含みうる。設定情報フィールド312は、ハンド・フリー動作のために遠隔局を設定したり、ナビゲーション・モジュールをアクティベートしたり、テキスト・メッセージングをディアクティベートするための命令群を含みうる。これらは可能性のあるユーザ定義設定のうちの2つの例でしかないが、多数のユーザ定義設定およびセッティングがメモリ208の設定セグメント208cへ入力されうる。よって、ユーザが車内セッティングをユーザ・インタフェースに呼び出した場合、制御プロセッサはメモリにアクセスし、そのセッティングと結び付けられた設定情報に基づいて設定を引き出して実現する。これによって、ユーザが希望の設定に対する個々のアプリケーションあるいはモードを個別にプログラムする必要を避ける。
【0025】
図4を参照すると、無線デバイス104のためのユーザ定義セッティングおよび設定情報を提供する動作ステップが、典型的な実施形態のために説明されている。始めに、ユーザ102が設定機能を呼び出すためにユーザ・インタフェース206にアクセスする(ステップ402)。次に、ユーザがセッティング3101−nを定義する(ステップ404)。セッティング310が例えば低音量、高音量、移動中などのような動作のモードでありうる一方、セッティング310が機械工場、車内、映画館のような特定の使用法を定義するであろうと構想されている。さらに、セッティング310は単にセッティング1、A、αなどのような番号あるいは名称でもありうる。言い換えれば、セッティング310の名称は大いにユーザの好みの問題である。次に、ユーザはユーザ・インタフェース206によって設定情報を入力するだろう(ステップ406)。可能性のある設定情報は、例えば、(GPSとも知られている)ナビゲーション・セッティング、カメラ・セッティング、インターネット・セッティングのようなアプリケーションおよび、例えば画面の明るさ、音量、のような動作のモードを含む。制御プロセッサ202によって設定情報は適切なフィールド3121−nに格納される(ステップ408)。次に、追加の設定情報がセッティング310のために必要かどうかが判定される(ステップ410)。例えば、追加の設定が要求あるいは希望されているかどうかを要請する画面がユーザに提供されうる。ユーザが、はい(すなわち、追加の設定が要求あるいは希望されている)と答えた場合、制御はユーザが追加の設定情報を入力するステップ406へと戻る。答えがいいえの場合、処理は終了する(ステップ412)。図5を参照すると、無線デバイス104のためのユーザ定義セッティングを提供する、代替動作ステップが、典型的な実施形態のために説明されている。始めに、ユーザ102は設定機能を呼び出すためにユーザ・インタフェース206にアクセスする(ステップ502)。次に、ユーザはセッティング3101−nを定義する(ステップ504)。制御プロセッサはその後、ユーザ・インタフェース206においてアプリケーションあるいはモードをユーザに対して表示する(ステップ506)。それからユーザは表示されたアプリケーションあるいはモードが、特定のセッティングのために設定される必要があるかどうかを判定する(ステップ508)。アプリケーションあるいはモードが構成される必要があると判定された場合、ユーザは希望の設定情報を入力する(ステップ510)。その設定情報が格納される(ステップ512)。設定が入力された後、あるいは特定のアプリケーションが特定のセッティングのために構成される必要がないと判定された場合、次に追加のアプリケーションあるいはモードが存在するかどうかが判定される(ステップ514)。追加のアプリケーションあるいはモードが存在する場合、そのアプリケーションあるいはモードが表示される(ステップ516)。そして制御がステップ508へと戻る。追加のアプリケーションあるいはモードが存在しないと判定された場合、処理は終了する(ステップ518)。そして関連付けられた設定情報3121−nを伴うセッティング3101−nがユーザによって起動させられうるユーザ定義セッティングとして格納される。図4および図5の動作ステップは、もちろん1つの動作に結合されうる。更に、図4および図5において概要が述べられているステップは典型的であり、これより多いあるいは少ない異なるステップが考慮され、そのステップは置換あるいは再編成されうる。
【0026】
ここで図6を参照すると、プログラムされたセッティングを手動でアクティベートするための動作ステップが実施形態において提供されている。始めに、ユーザはセッティング・インタフェースを呼び出すためにユーザ・インタフェース206を使用する(ステップ602)。次に、ユーザは希望のセッティング3101−nを入力する(ステップ604)。制御プロセッサが、対応するフィールド3121−nにおける設定情報にアクセスする(ステップ606)。そして、制御プロセッサがそのセッティングを適用する(ステップ608)。オプションとして、ステップ605で、無線デバイス104を再設定する前に、制御プロセッサが、現存するセッティングおよび無線デバイスの設定を格納しうる。よって、ユーザがユーザ定義セッティングを終了した時、無線デバイスは以前の設定に戻りうる。従来の方法論を使用して、プログラムされたセッティングをアクティベートする機能は、ユーザ102が希望の設定を入力することを容易にするためのホットキーあるいはスピード・ダイアル・キーに割り当てられうる。
【0027】
図2に戻ると、この技術分野において通例これらのユニットが使われるのと同様に、無線デバイス104はグローバル・ポジショニング・ユニットなどのようなポジショナ・ユニット210を有している。ポジショナ・ユニット210はロケーション・ユニット208Iにアクセスしうる。ロケーション・ユニット208Iは、メモリ208に格納されるデータベースでありうるし、および/あるいはサーバ118によって遠隔的にアクセス可能なデータベースでありうる。ポジショナ・ユニット210は、無線デバイス104を自動的に標準セッティングあるいはユーザ定義セッティングにするために、ロケーション・ユニット208I、セッティング306、およびセッティング310とインタラクトしうる。言い換えれば、ポジショナ・ユニット210およびロケーション・ユニット208Iによってコントロール・プロセッサ202が無線デバイス104を自動的に設定する。例えば、ユーザ102は、例えば映画館セッティングとしてユーザ定義セッティング310を提供しうる。映画館セッティングにおいて、無線デバイスは、例えば着信音をバイブレートに、画面の明るさを1番明るく、スピーカを低音に、などの定義された設定情報312を有しうる。典型的な実施形態のためのプログラム・セッティングを自動的にアクティベートする動作ステップを提供する図7によって示されるように、ポジショナ・ユニット210は無線デバイス104のポジションを判定する(ステップ702)。ロケーション・ユニット208Iは、定義されたセッティング306あるいは310とロケーションが一致しているかを判定する(ステップ704)。この例において、ユーザはロケーション・ユニット208Iにおいて既知のロケーションである映画館を入力しうる。ロケーションの一致が判定された場合、制御プロセッサ202は格納された必要条件に基づいて無線デバイス104を設定する(ステップ706)。オプションとして、オリジナル設定セッティングがステップ705において格納されうるし、オリジナル設定セッティングは映画館を出る際に復元されうる(ステップ707)。もちろん、セッティングおよび設定ストレージと同様に、ポジショニングおよびロケーティング機能は、無線デバイス104で局所的にあるいはサーバ118で遠隔的になされる。
【0028】
予め定義されたセッティングを有する病院のような特定のロケーションは上記に示されるように設定されうる。他の選択肢として、図8で示されるように、ロケーション800は、定義されたエリア806において設定信号804をブロードキャストする送信機802を有する。エリア806に入った無線デバイス104は、アンテナ106で設定信号804を受信するだろう。送信および受信回路は、使用できる信号を制御プロセッサ202に提供する。制御プロセッサ202は、標準的な予め定義されたセッティング306および設定命令群308にしたがって無線デバイスを設定するだろう。
【0029】
当業者は、情報および信号が多様な異なるテクノロジーとテクニックのいずれかを使用して表現されうるということを理解するだろう。例えば、上記の説明を通して参照されうるデータ、命令群、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場あるいは磁気粒子、光学場あるいは光学粒子、あるいはそれらのいずれかの組み合わせによって表現されうる。
【0030】
当業者はさらに本明細書で開示された実施形態に関連付けて説明された多様な実例的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップは、電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、あるいはこれら両方の組み合わせによって実現されうるということを正しく理解するだろう。このハードウェアおよびソフトウェアの互換性を明確に例示するために、多様な実例的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、一般にそれらの機能の観点から上記で説明されている。そのような機能がハードウェアとして、あるいはソフトウェアとして実現されるかどうかは、システム全体に課せられている特定のアプリケーションおよび設計の制約に依存する。当業者は、各特定のアプリケーションのために方式を変化させることによって、述べられた機能性を実施しうるがこういった実施判断は本発明の範囲からの逸脱をまねくものと解釈されるべきではない。
【0031】
本明細書で開示された実施形態に関連付けて説明された多様な実例的な論理ブロック、モジュール、および回路は汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、アプリケーション特定集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいは他のプログラマブル・ロジック・デバイス、離散ゲートもしくはトランジスタ・ロジック、離散ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実行するために設計されたそれらの任意の組み合わせによって実施あるいは実行されうる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでありうるが、別の方法としては、プロセッサは従来型の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、あるいはステート・マシンでありうる。プロセッサは例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携した1つあるいは複数のマイクロプロセッサ、あるいはその他の任意の構成のようなコンピューティング・デバイスとしても実施されうる。
【0032】
本明細書において開示された実施形態に関連付けて説明されたアルゴリズムあるいは方法のステップは、直接的にハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールにおいて、あるいはこの2つの組み合わせにおいて実施されうる。ソフトウェア・モジュールはランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、読込専用メモリ(ROM)、電子的プログラマブルROM(EPROM)、電子的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、あるいは当該技術分野において周知のその他任意の形態の記憶媒体に存在しうる。典型的な記憶媒体は、記憶媒体からの情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるプロセッサのようなプロセッサと結合される。別の方法としては、記憶媒体はプロセッサに不可欠でありうる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC内に存在しうる。ASICはユーザ端末内に存在しうる。別の選択肢として、プロセッサおよび記憶媒体は離散的な構成要素としてユーザ端末内に存在しうる。
【0033】
開示された実施形態の上記記述は、当業者に対して本発明を製造あるいは使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態に対する多様な変形例は当業者にとって容易に明らかになるであろう。また本明細書で規定された一般的原理は、この開示の精神あるいは範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用されうる。よって、本発明は本明細書で示される実施形態に限定されるよう意図されたものではなく、本明細書で開示された原理および新規の特徴と矛盾しない最大範囲であると認められるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイスであって、
ユーザ・インタフェースと、
制御プロセッサと、
前記制御プロセッサと結合された送信および受信回路と、
メモリとを備え、前記メモリが、前記無線デバイスのための設定情報を含む少なくとも1つのユーザ定義セッティングを含む少なくとも1つの設定セグメントを備え、
ユーザが前記少なくとも1つのユーザ定義セッティングを前記制御プロセッサに対して送信するために前記ユーザ・インタフェースを使用し、前記制御プロセッサは、前記少なくとも1つのユーザ定義セッティングに含まれる前記設定情報を使用して、前記設定セグメントにアクセスし前記無線デバイスを設定するために、前記少なくとも1つのユーザ定義セッティングを使用する無線デバイス。
【請求項2】
前記設定セグメントが、標準設定情報を含む予め定義されたセッティングを更に備える請求項1に記載の無線デバイス。
【請求項3】
前記予め定義されたセッティングが旅客機に関連付けられた連邦航空局必要条件、あるいは病院に関連付けられた食品医薬品局必要条件のうちの少なくとも1つと一致する請求項2に記載の無線デバイス。
【請求項4】
前記設定情報が、少なくとも1つのアプリケーション設定を含む請求項1に記載の無線デバイス。
【請求項5】
前記設定情報が、少なくとも1つのモード設定を含む請求項1に記載の無線デバイス。
【請求項6】
前記設定情報が少なくとも1つのモード設定を含む請求項4に記載の無線デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのモード設定が、遠隔局着信音セッティング、遠隔局音量、遠隔局画面の明るさ、あるいは遠隔局着信音から成るモードのグループから選択される請求項5に記載の無線デバイス。
【請求項8】
前記無線デバイスのポジションを判定するためのポジショニング・ユニットと、前記少なくとも1つのユーザ定義セッティングあるいは前記少なくとも1つの予め定義されたセッティングのどちらと前記遠隔局のポジションが一致しているかを判定するロケーティング・ユニットとにアクセスし、前記制御プロセッサに対して、前記無線デバイスを設定させる請求項1に記載の無線デバイス。
【請求項9】
前記ポジショニング・ユニットあるいは前記ロケーティング・ユニットのうちの少なくとも1つがネットワークされた接続を介してアクセスされる、請求項8に記載の無線デバイス。
【請求項10】
前記ポジショニング・ユニットあるいは前記ロケーティング・ユニットのうちの少なくとも1つが前記無線デバイスに統合されている請求項8に記載の無線デバイス。
【請求項11】
無線デバイスであって、
前記無線デバイスの、少なくとも1つのアプリケーションあるいは少なくとも1つのモードを設定するための制御プロセッサと、
前記少なくとも1つのアプリケーションあるいは前記少なくとも1つのモードのための設定情報を含む少なくとも1つのユーザ定義セッティングを格納するためのメモリと、
ユーザがセッティングを入力することを可能にするユーザ・インタフェースとを備え、前記制御プロセッサが、前記入力されたセッティングに関連付けられたメモリにアクセスし、前記少なくとも1つのユーザ定義セッティングに関連付けられた設定情報に基づいて無線デバイスを設定する無線デバイス。
【請求項12】
無線デバイスにおいてユーザ定義セッティングを記録する方法であって、
セッティングを定義することおよび設定情報を入力することをユーザに可能にするために前記無線デバイス上に設定入力プログラムを立ち上げることと、
前記ユーザ定義セッティングとしてセッティングを定義することと、
前記無線デバイスの少なくとも1つのアプリケーションあるいはモードのために設定情報をユーザが入力することと、
前記入力された設定情報を前記ユーザ定義セッティングに関連付けて格納することと
を備えた方法。
【請求項13】
前記ユーザ定義セッティングのために追加の設定情報が必要かどうかを判定することと、追加の設定情報が必要でないと判定されるまで前記入力するステップおよび前記格納するステップをくりかえすことを更に備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記無線デバイスの少なくとも1つのアプリケーションあるいはモードのために設定情報をユーザが入力することは、
前記無線デバイスの少なくとも1つのアプリケーションあるいはモードを前記ユーザ・インタフェース上に表示することと、
前記無線デバイスの前記表示された少なくとも1つのアプリケーションあるいはモードが、前記ユーザ定義セッティングのために設定情報が入力されることを必要としているかどうかを判定することと、
前記表示された少なくとも1つのアプリケーションあるいはモードのための設定情報を入力することと
を備える請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記無線デバイスの全てのアプリケーションおよびモードのための前記表示すること、前記判定すること、および前記入力することを繰り返すことを更に備える、請求項15に記載の方法。
【請求項16】
無線デバイスをユーザ定義セッティングに合わせて設定する方法であって、
前記無線デバイスにおいて設定アプリケーションを立ち上げることと、
メモリに格納され、前記無線デバイスが設定されるユーザ定義セッティングを識別することと、
前記無線デバイスの少なくとも1つのアプリケーションあるいは少なくとも1つのモードに関連する設定情報をメモリから検索することと、
前記少なくとも1つのアプリケーションあるいは前記少なくとも1つのモードと関連する検索された設定情報に基づいて、前記無線デバイスを設定することと
を備える方法。
【請求項17】
前記ユーザ定義セッティングを識別することは、前記無線デバイス上でユーザ・インタフェースを使用して、前記ユーザ定義セッティングをマニュアルで入力することを備える請求項17に記載の方法。
【請求項18】
前記ユーザ定義セッティングを識別することが、前記デバイスのポジションを確立することと、前記ポジションに基づいてロケーションを判定することと、前記ロケーションが少なくとも1つのユーザ定義セッティングと一致した場合に前記ユーザ定義セッティングとして前記ロケーションを提供することとを備える請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ポジションを確立すること、およびロケーションを判定することが、前記無線デバイスから離れて実行される請求項19に記載の方法。
【請求項20】
前記立ち上げること、前記識別すること、前記検索すること、および前記設定することを実現するためにホットキーを確立することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項21】
無線デバイスにおいてユーザ定義セッティングを記録するための方法を組み込んだ機械読取可能媒体であって、前記方法は、
セッティングを定義することおよび設定情報を入力することをユーザに可能にするインタフェース画面を提供するために、前記無線デバイス上に設定入力プログラムを立ち上げることと、
前記ユーザ定義セッティングとしてセッティングを定義することと、
前記遠隔局の少なくとも1つのアプリケーションあるいはモードのためにユーザが設定情報を入力することと、
前記無線デバイスに関連付けられたメモリに、前記ユーザ定義セッティングに関連付けられた入力された設定情報を格納することと
を備える、機械読取可能媒体。
【請求項22】
無線デバイスであって、
ユーザ・インタフェースと、
少なくとも1つのアプリケーションあるいは少なくとも1つのモードの設定に対する設定情報を含むユーザ定義セッティングを格納する手段と、
前記設定情報に基づいて前記無線デバイスを設定する手段と、
前記設定する手段を起動させる手段と
を備える無線デバイス。
【請求項23】
無線デバイスを自動的に設定するための方法であって、
前記無線デバイスのための予め定義されたセッティングのうち少なくとも1つがロケーション名称に基づくように、少なくとも1つのアプリケーションあるいは少なくとも1つのモードのための設定情報を有する前記予め定義されたセッティングを格納することと、
遠隔局のポジションを判定することと、
前記無線デバイスの判定されたポジションが前記ロケーション名称と一致しているかを判定することと、
前記無線デバイスの判定されたポジションが前記ロケーション名称と一致した場合、予め判定された設定に関連付けられた設定情報に基づいて、前記遠隔局の少なくとも1つのアプリケーションあるいは少なくとも1つのモードを使用して前記無線デバイスを設定することと
を備える方法。
【請求項24】
前記予め定義されたセッティングがユーザ定義セッティングを備える請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記予め定義されたセッティングが規制基準と一致している請求項23に記載の方法。
【請求項26】
連邦航空局基準あるいは食品医薬品局基準から成る規制基準のグループから前記規制基準が選択される請求項25に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−239199(P2012−239199A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−157380(P2012−157380)
【出願日】平成24年7月13日(2012.7.13)
【分割の表示】特願2010−533293(P2010−533293)の分割
【原出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】