試験センサを収容するためのRFIDデバイスを備えた容器
【課題】試験ストリップを収容するための、RFIDデバイスを備えた容器を提供する。
【解決手段】本発明は、RFIDデバイスを備えた容器であって、試験ストリップを収容するための容器に関し、RFIDデバイスは、その容器の最外面と最内面との間に位置される。
【解決手段】本発明は、RFIDデバイスを備えた容器であって、試験ストリップを収容するための容器に関し、RFIDデバイスは、その容器の最外面と最内面との間に位置される。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の背景〕
1.発明の分野
本発明は全般的に、較正情報を保存するための機構を有するセンサのための容器、特に電波方式認識デバイス(radio frequency identification device)を含む試験センサ容器に関し、かつ較正情報を分析デバイスに入力するための方法に関する。
【0002】
2.発明の背景
流体中の分析対象を測定するためのデバイスおよび方法、ならびにそのようなデバイスおよび方法において使用されるストリップ(strips)などの試験センサは、周知である。典型的に、試験ストリップは、目的の分析対象物を測定する、ハンドヘルドの測光器または電気化学的計器(a handheld photometric or electrochemical meter)などのデバイスから独立した使い捨て容器内に収容される。試験ストリップは容器から取り外され、流体のサンプルがストリップ上に供給されて、ストリップは、所望成分の分析のために装置内に挿入される。分析が完了した後、試験ストリップは計器から抜き取られ、そのストリップは廃棄される。
【0003】
このような計器およびストリップを含むシステムは、それにより決定される分析対象物がグルコースであり、流体が全血である、糖尿病などの慢性症状の管理および監視において特に有用である。そのような計器は、数年間で市販されてきており、例としてはOneTouch* Ultra*試験ストリップおよび計器である(*カリフォルニア州ミルピタス所在のLifeScan Inc.によって生産され、LifeScan Inc.の商標である)。そのようなシステムの携帯性は、使用者に利益を提供するが、他の不利益は残されている。そのような不利益の1つは、一般的に使用者が、試験ストリップの性能における変動性を説明する情報を計器に入力しなければならないことである。一般的に、試験ストリップの性能におけるこの変動性は、一般的にバッチ生産されるストリップの製造条件における変動性に起因する。使用者が計器に入力する情報は一般的に、例えば一組の較正パラメータおよび/もしくは較正数を含む較正情報、ならびに/または、計器における内部計算設定を調整するために使用される他の情報である。この後者の設定はその後の、ストリップ上のサンプル中に存在する分析対象物の測定された値を調整するために使用される。較正情報は通常、ストリップ容器を提供され、典型的には容器の外側に固定されるラベル上に印刷される。しかしながら、使用者が較正情報を不正確に入力するためか、または使用者が適切なときに較正情報を更新するのを忘れたために、不正確な測定が行なわれる危険性は残されている。典型的に、較正情報はバッチ毎に変化しており、使用者は通常、異なるバッチからのセンサが使用されるたびに、例えばセンサの新しい容器が開けられるときに、計器における較正情報を確認して更新するべきである。
【0004】
したがって、計器に較正情報を提供するための手段であって、計器にその情報を不正確に入力する危険性を減ずる手段の必要性が残されている。
【0005】
本文書では、ストリップすなわち試験ストリップを参照するが、当業者によって理解されるであろうように、任意の寸法または形状のセンサすなわち試験センサが使用され得ることが理解されるべきである。
【0006】
(本出願人による)米国特許第5,989,917号が、グルコース監視、およびグルコース監視において使用するための試験ストリップ容器を記載している。
【0007】
〔発明の概要〕
一態様では、本発明は、試験ストリップを収容するための容器であって、本体、基部、封入機構、および電波方式認識デバイスを含む容器と、試験ストリップを収容するための複数の容器であって、本体、基部、封入機構、および電波方式認識デバイスを含む複数の容器と、に関し、電波方式認識デバイスは、容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保管能力を有するマイクロチップを有する。
【0008】
さらなる態様では、本発明はさらに、試験ストリップを収容するための容器であって、本体、基部、封入機構、および電波方式認識デバイスを含む容器を生産する方法にも関する。
【0009】
本発明の別の態様は、較正情報が試験計器に不正確に入力される危険性を減ずるための方法に関する。
【0010】
一例示的実施形態は、試験センサを収容するための容器であって、最外面、最内面、および、最外面と最内面との間に位置された電波方式認識デバイスを含む、容器に関する。
【0011】
別の例示的実施形態は、材料の少なくとも1つの層を含む容器に関し、電波方式認識デバイスは、その材料内に埋め込まれる。任意に、容器の少なくとも1つの層は、吸着剤を含む。任意に、この吸着剤は、ベントナイトまたは親水性変性シリカ(hydrophillically modified silica)を含む。
【0012】
別の例示的実施形態は、ポリオレフィン組成物を含む容器に関する。任意に、ポリオレフィン組成物は、ポリプロピレンを含む。
【0013】
別の例示的実施形態は、空洞部を含む容器に関し、電波方式認識デバイスが、この空洞部内部に位置される。任意に、電波方式認識デバイスは、容器の最内面上に位置される。
【0014】
別の例示的実施形態は、容器に関し、この容器は、2つ以上の層を含み、電波方式認識デバイスが、外側層内部に位置される。任意に、電波方式認識デバイスは、その外側層中に埋め込まれる。
【0015】
別の例示的実施形態は、2つ以上の層を含む容器に関し、電波方式認識デバイスが、内側層内部に位置される。任意に、電波方式認識デバイスは、内側層中に埋め込まれる。
【0016】
別の例示的実施形態は、2つ以上の層を含む容器に関し、電波方式認識デバイスが、内側層と外側層との間に位置される。
【0017】
別の例示的実施形態は、容器に関し、この容器は2つ以上の層を含み、電波方式認識デバイスは、封入機構内部に位置される。
【0018】
別の例示的実施形態は、前述のうちのいずれか1つによる容器であって、電波方式認識デバイスを有するラベルをさらに含む容器に関する。任意に、ラベルは、固定に適した接着剤を含む。任意に、電波方式認識デバイスは、ラベルの最外面上に存在し、かつ/またはラベルの接着剤中もしくはラベルの接着剤に隣接して位置される。
【0019】
別の例示的実施形態は、容器に関し、電波方式認識デバイスは、容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保存能力を有する。
【0020】
本発明の別の態様は、試験計器に較正情報を入力するための方法であり、容器であって、この容器内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する較正情報を有するRFIDデバイスを含む、容器と、計器であって、無線送受信機、および計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段を備えた、計器とが、すぐ近くに、概して約0m〜約100mの距離内に、任意に0m〜0.2m以内の距離内に置かれ、その場合に、較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として較正情報を受信機に転送するために作動させられる。
【0021】
本発明の新規の特徴は、特許請求の範囲に詳細が述べられている。本発明の特徴および利益のより深い理解が、一例としてのみ本発明の原理が利用されている例証的実施形態を述べている以下の詳細な説明、および添付の図面を参照することにより得られるであろう。
【0022】
〔図面の詳細な説明〕
図1は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図である。容器(2)は、空洞部(4)、本体(6)、基部(8)、および封入機構(8)を含む。図示された実施形態では、容器(2)の、本体(6)、基部(8)、および封入機構(8)は各々、外側層(12)および内側層(14)を含み、各々の外側層(12)は、第1連結層(16)によって内側層(14)に結合されている。各々の外側層(12)は、最外面(18)を有し、各々の内側層(14)は最内面(20)を有する。電波方式認識(RFID)デバイス(22)は、容器(2)の本体(6)の最内面(20)に固定されている。図示された例示的実施形態の封入機構(10)は、取付機構(24)によって本体(6)に取り付けられている。基部(8)は、第2連結層(26)によって本体(6)に取り付けられている。
【0023】
図2は、本発明による容器の一実施形態の上から見た概略的平面図であり、容器(2)の本体(6)の最内面(20)に固定されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0024】
図3は、本発明による容器(2)の一例示的実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部(8)の最内面(20)に固定されたRFIDデバイス(22)を示している。図示された実施形態では、本体(6)および基部(8)の外側層(12)が、単一モノリス(single monolith)として形成され、本体(6)および基部(8)の内側層(14)が、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の第1連結層(16)が、単一モノリスとして形成されている。
【0025】
図4は、本発明による容器(2)の一例示的実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の最内面(20)に固定されたRFIDデバイス(22)を示している。図示された実施形態は、第2連結層(26)によって容器(2)の本体(6)に取り付けられたモノリシック基部(monolithic base)(8)も示している。
【0026】
図5は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体の最内面(20)に固定された支持用基材(28)を含むRFIDデバイス(22)を示している。
【0027】
図6は、本発明による容器(2)を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(8)の最内面(20)に固定された支持用基材(28)を含むRFIDデバイス(22)を示している。
【0028】
図7は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の最内面に固定された支持用基材(28)を含むRFIDデバイス(22)を示している
【0029】
図8は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の内側層(14)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0030】
図9は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(8)の内側層(14)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0031】
図10は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の内側層(14)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0032】
図11は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の外側層(12)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0033】
図12は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(6)の外側層(12)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0034】
図13は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の外側層(12)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0035】
図14は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の内側層(14)と外側層(12)との間に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。図示された実施形態では、本体(6)および基部(8)の外側層(12)は、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の内側層(14)は、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の第1連結層(16)は、単一モノリスとして形成されている。
【0036】
図15は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の内側層(14)と外側層(12)との間に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0037】
図16は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の内側層(14)と外側層(12)との間に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0038】
図17は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の外側層(12)の最外面(18)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0039】
図18は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(8)の外側層(12)の最外面(18)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0040】
図19は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の外側層(12)の外側面(18)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0041】
図20は、本発明によるラベル(30)を含む容器(2)を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベル(30)の外側層(34)の外側面(32)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している
【0042】
図21は、本発明によるラベル(30)を含む容器(2)を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベルの接着層中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0043】
図22は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、内部にRFIDデバイス(不図示)が位置され得る、代表的なスロット(38)および凹部(40)を示している。図示された実施形態では、本体(6)および基部(8)の外側層(12)は、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の内側層(14)は、単一モノリスとして形成されている。
【0044】
〔詳細な説明〕
容器は、本体(6)、基部(8)、封入機構(10)、および電波方式認識(RFID)デバイス(22)を含む。本体(6)および基部(8)は、空洞部(4)を画定し、ストリップがその空洞部(4)内に収容される。容器(2)の本体(6)は典型的に、近位端、遠位端、内面、および外面を有する。容器(2)の本体(6)は典型的に、本体(6)の近位端から見た場合、本質的に一様な断面積を有するが、非一様な断面積も可能である。通常、容器(2)の近位端から見ると、本体(6)の断面積は、矩形、長円形、または円形であり、したがって、本体(6)の形態は、中空の直平行六面体、または中空の柱体、例えば中空の楕円柱あるいは中空の円柱である。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態では、容器(2)の本体(6)は、単一層モノリス(single layer monolith)である。概して、容器(2)の本体(6)は、電波方式認識方法を損なわない材料を用いて生産される。そのような材料は、限定するものではないが、高密度のポリエチレンもしくはポリプロピレン、またはエチレンもしくはプロピレンの共重合体、などの熱可塑性物質を含む。材料は、顔料、可塑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、ガス障壁剤(gas barrier agents)、充填剤、吸着剤、安定剤、および難燃剤などの、他の物質および組成物を含み得る。本発明に有用な材料は、例えば、米国特許第5,723,085号、同第6,174,952号、同第6,177,183号、同第6,194,079号、同第6,221,446号、および同第6,316,520号、ならびに欧州特許出願公開第1173502号に記載されたポリマーなどのポリマーを含み、これらの開示は、参照によってそれらの内容全体が本明細書に組み込まれるものとする。吸着剤は、吸収または吸着のいずれかにより液体または気体を取り込む能力または傾向を有する材料として本明細書に定義される。水または水蒸気を取り込む能力を有する吸着剤はさらに、乾燥剤(dessicants)として本明細書に定義される。有用な吸着剤は、分子ふるい、沸石、珪藻土、シリカゲル、親水性変性シリカ、およびベントナイトなどの吸収性粘土(absorbent clays)を含む。有用な吸着剤はさらに、参照によって本明細書に組み込まれるものとする欧州特許出願公開第0 663 793号、および同第0 678 054号に記載されている。
【0046】
本発明の一実施形態では、本体(6)は、少なくとも1つの内側層(14)および少なくとも1つの外側層(12)を含み、外側層(12)の最外面(18)は部分的または完全に、本体(6)の最外面を定めており、内側層(14)の最内面(20)は部分的または完全に、容器(2)の本体(6)の最内面を定めている。容器(2)が2以上の層を含む場合、各層は概して内側面および外側面を有する。内側層(14)および外側層(12)は、同じ厚さであっても異なる厚さであってもよく、各層の厚さは均一であっても不均一であってもよい。
【0047】
外側層(12)は典型的に、電波方式認識方法を損なわない材料から作られる。そのような材料は、高密度のポリエチレンもしくはポリプロピレン、またはエチレンもしくはプロピレンの共重合体、などの熱可塑性物質を含む。外側層(12)はさらに、顔料、可塑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、ガス障壁剤、充填剤、安定剤、および難燃剤などの、他の材料を含み得る。
【0048】
内側層(14)もまた典型的に、電波方式認識方法を損なわない材料から作られ、顔料、可塑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、ガス障壁剤、充填剤、安定剤、および難燃剤などの材料を含み得る。好ましい実施形態では、内側層(14)は、容器(2)の空洞部内の環境を調整するための、吸着剤および/抗菌剤などの他の作用剤(agents)を含む。
【0049】
内側層(14)および外側層(12)は、その内側層(14)と外側層(12)との間に位置された接着剤などの第1連結層(16)によって共に接合され得る。適切な接着剤は、ホットメルト接着剤(hot melt adhesives)および感圧性接着剤を含む。代替的および典型的には、内側層および外側層が熱可塑性物質である場合、それらの層は、熱により互いに接合され得る。
【0050】
容器(2)には、その容器(2)の空洞部内部にストリップを保持するために基部(8)が提供されている。基部(8)は、容器(2)の本体(6)の遠位端に固定され、最内面(20)および最外面(18)を含み、1つ以上の層を任意に含む。一実施形態では、基部(8)は、容器(2)の本体(6)と同じ組成物である材料を含む。別の実施形態では、基部(8)は、内側層(14)および外側層(12)を含み、内側層(14)および外側層(12)は任意に、熱によるか、または第2接着連結層(26)を用いて、互いに接合される。さらに別の実施形態では、内側層(14)は、容器(2)の本体(6)の内側層(14)と同じ材料から作られる。さらに他の実施形態では、外側層(12)は、容器(2)の本体(6)の外側層(12)と同じ材料から作られる。いくつかの実施形態では、基部(8)および本体(6)は、モノリスを形成しており、例えば、容器(2)の本体(6)が単一層を有し、かつ基部(8)が単一層を有する場合、容器(2)および基部(8)は、射出成形または吹き込み成形などの工程によって単一モノリスとして形成され得る。本体(6)が2つ以上の層を含む他の実施形態では、基部(8)は、本体(6)の1つ以上の層と共に、モノリスとして形成され得る。代替的に、基部(8)および本体(6)は、別個に形成され得、その後、基部(8)は、本体(6)の遠位端に固定される。この場合、基部(8)は、接着剤を用いるなどの公知の手段によるか、または熱接合によって、本体(6)の遠位端に固定され得る。
【0051】
容器(2)には通常、封入機構(10)が提供されている。そのような封入機構は概して、容器(2)の空洞部内部のストリップが、湿気、光または空気などの、ストリップの性能に悪影響を及ぼす可能性がある、環境の影響へさらされることを減ずるために必要である。封入機構の例は、キャップ、特に再密封され得るキャップ、ふた、栓、ストッパー、膜、またはホイルを含む。封入機構(10)は、蝶番またはクリップなどの取付機構(24)によって、容器(2)の本体(6)に取り付けられ得るか、または容器(2)の本体(6)から独立していてもよい。有用な容器・キャップ組立体は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第01/15989号に記載されている。
【0052】
容器(2)は、電波方式認識(RFID)デバイスを含む。好ましくは、RFIDデバイス(22)は、容器(2)内に収容されている、ストリップなどの試験センサと共に使用するための分析対象物測定装置(例えばハンドヘルド計器)の較正に関する情報を保存するマイクロチップを含み、典型的には、無線信号を受信、送信、または散乱させるための少なくとも1つのアンテナ、および任意にバッテリーなどの電源をさらに含む。RFIDデバイス(22)は任意に、柔軟な支持用基材(28)を含み、タグを形成するために、この支持用基材(28)上に、アンテナ、マイクロチップ、および任意の電源が固定される。
【0053】
本発明の一実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の空洞部内に存在する。いくつかの例示的実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の、本体(6)の最内面(20)(図1参照)、基部(8)の最内面(20)(図3参照)、および/または封入機構(10)の最内面(20)(図4参照)に固定される。いくつかの例示的実施形態では、内側層(14)は、RFIDデバイス(22)のための支持用基材(28)を提供する。他の例示的実施形態では、支持用基材(28)を含むRFIDデバイスは、容器(2)の最内面(20)に固定される(図5、図6および図7を参照)。容器(2)が内側層(14)および外側層(12)を含む本発明のさらなる実施形態では、内側層(14)および外側層(12)は、容器(2)の、本体(6)か、基部(8)か、もしくは封入機構(10)か、またはこれらの任意の組合せ物に存在することができ、RFIDデバイス(22)は、内側層(14)中に存在する(図8、図9および図10参照)。そのような実施形態では、RFIDデバイス(22)は概して、バイアル瓶(vial)の内容物にさらされず、機械的影響、電気的影響、または他の影響による損害から保護され得る。やはりさらなる実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の、本体(6)、基部(8)、または封入機構(10)の、外側層(12)中に存在する(図11、図12、および図13参照)。さらに別の実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の、本体(6)の層、基部(8)の層、または封入機構(10)の層のいずれかの層中に提供された、スロット(38)内、または凹部(40)上に位置される(図22参照)。代替的に、RFIDデバイス(22)は、材料中に埋め込まれており、この材料から内側層(14)または外側層(12)ができている。多くの実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の内側層(14)と外側層(12)との間に存在する(図14、図15および図16参照)。本発明の別の実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の外側層(12)の最外面(18)に固定される(図17、図18および図19)。
【0054】
容器(2)内または容器(2)上のRFIDデバイス(22)のための位置の選択は、容器(2)を製造するために使用される工程にある程度依存する。例えば、本発明の一実施形態では、容器(2)の、本体(6)、基部(8)または封入機構(10)は、押出し、共押出し、押出積層、押出コーティング、共成型(co-molding)または2ショット成型(two-shot molding)などの工程によって生産され、RFIDデバイス(22)は、押出し工程の間に、本体(6)の押出し材料内に組み込まれる。本明細書において使用されるモノリスという用語は、典型的に均質な材料から単一体として形成された容器(2)の構成要素のことを言う。一例示的実施形態では、容器(2)は、完全または部分的に、2ショット成型ステップを含む工程によって生産され、この2ショット成型ステップにおいて、内側層(14)が任意にモノリスとして生産され、RFIDデバイス(22)が、内側層(14)の最外面上、または内側層(14)内部に位置され、任意に内側層(14)内部に埋め込まれ、外側層(12)が典型的には内側層(14)周りにモノリスとして成型される。別の例示的実施形態では、容器(2)は、完全または部分的に、2ショット成型ステップを含む工程によって生産され、この2ショット成型ステップにおいて、外側層(12)が、典型的にはモノリスとして生産され、RFIDデバイス(22)が外側層(12)の最内面、または外側層(12)内部に位置され、任意には外側層(12)内部に埋め込まれ、内側層(14)が任意にモノリスとして、外側層(12)内部に成型される。別の実施形態では、容器の本体(6)は、外側層(12)および内側層(14)を含み、内側層(14)および外側層(12)は別個に形成され、内側層(14)は、本体(6)の外側層(12)内に機械的に挿入され、それにより、外側層(12)が内側層(14)周りのシースを形成し、さらに、RFIDデバイス(22)は任意に、内側層(14)の挿入前に、外側層(12)の内側面、または内側層(14)の外側面に、一時的または永続的に固定され得、それにより、RFIDデバイス(22)が生産された容器(2)内の2つの層の間に存在することができる。
【0055】
図22は、内部にRFIDデバイス(22)(不図示)が挿入され得る、代表的なスロット(38)および凹部(40)を示している、容器の例示的実施形態である。
【0056】
RFIDデバイス(22)の位置の選択はまた、RFIDデバイス(22)を環境の影響から保護するという所望により、ある程度決定される。例えば、容器(2)の外面が機械的取扱いにさらされる場合、RFIDデバイス(22)は任意に、容器(2)の外側層(12)の外側面上に位置されない。代替的に、RFIDデバイス(22)を容器(2)の内容物にさらされることから保護することが望ましい場合、RFIDデバイス(22)は任意に、容器(2)の内側層(14)の内側面に固定されない。したがって、特定の状況では、RFIDデバイス(22)を本明細書で記載されたように、内側層(14)内部、外側層(12)内部、または内側層(14)と外側層(12)との間に、位置することが利点でありうる。実際のところ、本発明の一態様では、RFIDデバイス(22)は任意に、容器(2)の最外面(18)と容器(2)の最内面(20)との間に位置され、それにより、2つ以上の層が提供される場合、RFIDデバイス(22)は外側層(12)の最外面(18)と内側層(14)の最内面(20)との間に位置される。容器(2)の、本体(6)、封入機構(10)、もしくは基部(8)、またはそれらの組立体を製造する方法は、一般的に当業界で周知であり、例えば米国特許第5,911,937号、同第6,769,558号、同第4,783,056号、同第4,812,116号、および同第5,723,085号に記載されており、これらの開示内容は、参照することによって本明細書に組み込まれるものとする。当業者であれば、これらの方法は、RFIDデバイス(22)を含むように容易に構成され得ると理解するであろう。
【0057】
容器(2)は、その容器(2)の、本体(6)、封入機構(10)または基部(8)に固定されるラベル(30)をさらに含み得る。好ましくは、ラベル(30)は、容器(2)の外側面に固定される。典型的には、ラベル(30)は、このラベル(30)を容器(2)の外側面に固定するための接着層を含む。いくつかの実施形態では、RFIDデバイス(22)は、ラベル(30)中もしくはラベル(30)上に(図19参照)、またはラベル(30)の接着層中に(図20参照)存在する。ラベル(30)は、容器(2)の内容物についての情報などの他の特徴をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、ラベル(30)は、容器(2)の外側層(12)の外側面を部分的または完全に覆う。さらに他の実施形態では、ラベル(30)は、試験ストリップ容器(2)の較正情報を表示する。そのような実施形態では、使用者には一般的に、ラベル(30)上の較正情報と、計器上の読み取り値とを比較する、視覚的手段であって、較正情報を表示する視覚的手段が提供される。
【0058】
容器(2)は、非体系的方法または体系的方法で試験ストリップを収容するように設計される。非体系的方法でストリップを収容するために使用される容器(2)の一例は、バイアル瓶(vial)である。長さが典型的に約10mm〜約40mmで、幅が典型的に約3mm〜約10mmであるストリップは、個々のストリップよりも長くかつ幅が広いバイアル瓶内に置かれる。典型的に、バイアル瓶は、長さが約15mm〜約50mmで、幅が約5mm〜約30mmである。試験ストリップは一般的に、バイアル瓶の空洞部の形態以外のいかなる手段によっても方向付けされない。体系的方法でバイアル瓶を収容するために使用される容器(2)の一例は、カートリッジである。そのようなカートリッジは、ストリップが体系的方法で、例えばストリップの堆積物(a stack of strips)として挿入される容器(2)である。容器(2)にはまた、ストリップ分配機構およびこの分配機構に向けてストリップを押し進める機構が提供され得る。
【0059】
容器(2)は分析デバイス内部に収容され得る。容器(2)は、ストリップを試験位置に送るための、分析デバイスとの機能的相互作用を有しても、有しなくてもよい。
【0060】
本発明は、試験ストリップが、グルコースまたはコレステロールなどの分析対象物の測定において使用される場合に特に有用であるが、他の分析対象物も測定され得る。特定の目的物である流体は、全血、全血の画分もしくは派生物、間質液、尿、または汗などの生物学的流体を含む。試験ストリップと共に使用され得る非生物学的流体は、典型的に分析対象物測定装置の性能を確認するために使用される、分析対象物濃度が既知である対照流体を含む。
【0061】
本発明の一態様は、較正情報が試験計器内に不正確に入力される危険性を減ずるための方法に関し、容器(2)であって、この容器(2)内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する、マイクロチップに保存されている較正情報を有するRFIDデバイス(22)を含む容器(2)、ならびに、計器であって、無線送受信機、および計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段が提供された計器が、すぐ近くに、好ましくは約0m〜約100mの距離内に、より好ましくは約0m〜約0.1mの間に置かれ、その場合、較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として較正情報を受信機に転送するために作動させられる。例えば、一使用において、計器であって、無線送受信機、および計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段が提供された、計器が、本発明の容器(2)のすぐ近くに置かれる。容器(2)のRFIDデバイス(22)は、容器(2)内に存在するストリップの性能変動性を説明する較正情報を保存しており、マイクロチップに保存された較正情報は、製造の間にストリップが試験されたのとほぼ同時に、前もって計算されている。その後、較正情報を転送する手段が、作動させられる。この手段は、計器内における無線信号送信・受信・処理回路などであり、較正情報をマイクロチップから計器の受信機に転送させる。したがって、使用者は、容器(2)内の試験ストリップに関する較正情報を計器に手動で入力する必要がない。
【0062】
本明細書に記載された発明の実施形態の種々の代替物が、本発明の実施において用いられよいことは理解されるべきである。特許請求の範囲が本発明の範囲を定め、それにより、それら特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物が含まれることが意図される。
【0063】
〔実施の態様〕
(1) 試験センサを収容するための容器において、
最外面と、
最内面と、
前記最外面と前記最内面との間に位置された電波方式認識デバイスと、
を含む、容器。
(2) 実施態様1に記載の容器において、
前記容器は、材料の少なくとも1つの層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、前記材料内に埋め込まれる、容器。
(3) 実施態様2に記載の容器において、
前記少なくとも1つの層は、吸着剤を含む、容器。
(4) 実施態様3に記載の容器において、
前記吸着剤は、ベントナイト、または親水性変性シリカを含む、容器。
(5) 実施態様1〜4のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、ポリオレフィン組成物を含む、容器。
(6) 実施態様5に記載の容器において、
前記ポリオレフィン組成物は、ポリプロピレンを含む、容器。
(7) 容器において、
空洞部、
を含み、
電波方式認識デバイスが、前記空洞部内部に位置される、容器。
(8) 実施態様7に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器の最内面上に位置される、容器。
(9) 実施態様1〜8のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、外側層内部に位置される、容器。
(10) 実施態様9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記外側層中に埋め込まれる、容器。
(11) 実施態様1〜10のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層内部に位置される、容器。
(12) 実施態様9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記内側層中に埋め込まれる、容器。
(13) 実施態様1〜12のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層と外側層との間に位置される、容器。
(14) 実施態様1〜13のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、封入機構内部に位置される、容器。
(15) 実施態様1〜14のいずれか1項に記載の容器において、
電波方式認識デバイスを有するラベル、
をさらに含む、容器。
(16) 実施態様15に記載の容器において、
前記ラベルは、前記ラベルを固定するのに適した接着剤を含む、容器。
(17) 実施態様15または16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベルの最外面上に存在する、容器。
(18) 実施態様16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベル接着剤中もしくは前記ラベル接着剤に隣接して位置される、容器。
(19) 実施態様1〜18のいずれか1項に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保存能力を有する、容器。
(20) 試験計器に較正情報を入力するための方法において、
容器であって、当該容器内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する較正情報を有するRFIDデバイス(22)を含む、前記容器、ならびに、計器であって、無線送受信機、および前記計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段を備えた、前記計器が、すぐ近くに、概して約0m〜約100mの距離内に、任意に0m〜0.2m以内の距離内に置かれ、その場合に、前記較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として前記較正情報を前記受信機に転送するために作動させられる、
方法。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の最内面に固定されたRFIDデバイスを示している。
【図2】本発明による容器の一実施形態の上から見た概略的平面図である。
【図3】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の最内面に固定されたRFIDデバイスを示している。
【図4】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の最内面に固定されたRFIDデバイスを示している。
【図5】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の最内面に固定された支持用基材を含むRFIDデバイスを示している。
【図6】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の最内面に固定された支持用基材を含むRFIDデバイスを示している。
【図7】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の最内面に固定された支持用基材を含むRFIDデバイスを示している。
【図8】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の内側層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図9】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の内側層中に存在するRFIDデバイスを示している。
【図10】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の内側層中に存在するRFIDデバイスを示している。
【図11】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の外側層中に存在するRFIDデバイスを示している。
【図12】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の外側層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図13】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の外側層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図14】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の内側層と外側層との間に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図15】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の内側層と外側層との間に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図16】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の内側層と外側層との間に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図17】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の外側層の外側面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図18】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の外側層の最外面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図19】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の外側層の外側面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図20】本発明によるラベルを含む容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベルの外側面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図21】本発明によるラベルを含む容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベルの接着層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図22】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、内部にRFIDデバイス(不図示)が位置され得る、代表的なスロットおよび凹部を示している。
【開示の内容】
【0001】
〔発明の背景〕
1.発明の分野
本発明は全般的に、較正情報を保存するための機構を有するセンサのための容器、特に電波方式認識デバイス(radio frequency identification device)を含む試験センサ容器に関し、かつ較正情報を分析デバイスに入力するための方法に関する。
【0002】
2.発明の背景
流体中の分析対象を測定するためのデバイスおよび方法、ならびにそのようなデバイスおよび方法において使用されるストリップ(strips)などの試験センサは、周知である。典型的に、試験ストリップは、目的の分析対象物を測定する、ハンドヘルドの測光器または電気化学的計器(a handheld photometric or electrochemical meter)などのデバイスから独立した使い捨て容器内に収容される。試験ストリップは容器から取り外され、流体のサンプルがストリップ上に供給されて、ストリップは、所望成分の分析のために装置内に挿入される。分析が完了した後、試験ストリップは計器から抜き取られ、そのストリップは廃棄される。
【0003】
このような計器およびストリップを含むシステムは、それにより決定される分析対象物がグルコースであり、流体が全血である、糖尿病などの慢性症状の管理および監視において特に有用である。そのような計器は、数年間で市販されてきており、例としてはOneTouch* Ultra*試験ストリップおよび計器である(*カリフォルニア州ミルピタス所在のLifeScan Inc.によって生産され、LifeScan Inc.の商標である)。そのようなシステムの携帯性は、使用者に利益を提供するが、他の不利益は残されている。そのような不利益の1つは、一般的に使用者が、試験ストリップの性能における変動性を説明する情報を計器に入力しなければならないことである。一般的に、試験ストリップの性能におけるこの変動性は、一般的にバッチ生産されるストリップの製造条件における変動性に起因する。使用者が計器に入力する情報は一般的に、例えば一組の較正パラメータおよび/もしくは較正数を含む較正情報、ならびに/または、計器における内部計算設定を調整するために使用される他の情報である。この後者の設定はその後の、ストリップ上のサンプル中に存在する分析対象物の測定された値を調整するために使用される。較正情報は通常、ストリップ容器を提供され、典型的には容器の外側に固定されるラベル上に印刷される。しかしながら、使用者が較正情報を不正確に入力するためか、または使用者が適切なときに較正情報を更新するのを忘れたために、不正確な測定が行なわれる危険性は残されている。典型的に、較正情報はバッチ毎に変化しており、使用者は通常、異なるバッチからのセンサが使用されるたびに、例えばセンサの新しい容器が開けられるときに、計器における較正情報を確認して更新するべきである。
【0004】
したがって、計器に較正情報を提供するための手段であって、計器にその情報を不正確に入力する危険性を減ずる手段の必要性が残されている。
【0005】
本文書では、ストリップすなわち試験ストリップを参照するが、当業者によって理解されるであろうように、任意の寸法または形状のセンサすなわち試験センサが使用され得ることが理解されるべきである。
【0006】
(本出願人による)米国特許第5,989,917号が、グルコース監視、およびグルコース監視において使用するための試験ストリップ容器を記載している。
【0007】
〔発明の概要〕
一態様では、本発明は、試験ストリップを収容するための容器であって、本体、基部、封入機構、および電波方式認識デバイスを含む容器と、試験ストリップを収容するための複数の容器であって、本体、基部、封入機構、および電波方式認識デバイスを含む複数の容器と、に関し、電波方式認識デバイスは、容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保管能力を有するマイクロチップを有する。
【0008】
さらなる態様では、本発明はさらに、試験ストリップを収容するための容器であって、本体、基部、封入機構、および電波方式認識デバイスを含む容器を生産する方法にも関する。
【0009】
本発明の別の態様は、較正情報が試験計器に不正確に入力される危険性を減ずるための方法に関する。
【0010】
一例示的実施形態は、試験センサを収容するための容器であって、最外面、最内面、および、最外面と最内面との間に位置された電波方式認識デバイスを含む、容器に関する。
【0011】
別の例示的実施形態は、材料の少なくとも1つの層を含む容器に関し、電波方式認識デバイスは、その材料内に埋め込まれる。任意に、容器の少なくとも1つの層は、吸着剤を含む。任意に、この吸着剤は、ベントナイトまたは親水性変性シリカ(hydrophillically modified silica)を含む。
【0012】
別の例示的実施形態は、ポリオレフィン組成物を含む容器に関する。任意に、ポリオレフィン組成物は、ポリプロピレンを含む。
【0013】
別の例示的実施形態は、空洞部を含む容器に関し、電波方式認識デバイスが、この空洞部内部に位置される。任意に、電波方式認識デバイスは、容器の最内面上に位置される。
【0014】
別の例示的実施形態は、容器に関し、この容器は、2つ以上の層を含み、電波方式認識デバイスが、外側層内部に位置される。任意に、電波方式認識デバイスは、その外側層中に埋め込まれる。
【0015】
別の例示的実施形態は、2つ以上の層を含む容器に関し、電波方式認識デバイスが、内側層内部に位置される。任意に、電波方式認識デバイスは、内側層中に埋め込まれる。
【0016】
別の例示的実施形態は、2つ以上の層を含む容器に関し、電波方式認識デバイスが、内側層と外側層との間に位置される。
【0017】
別の例示的実施形態は、容器に関し、この容器は2つ以上の層を含み、電波方式認識デバイスは、封入機構内部に位置される。
【0018】
別の例示的実施形態は、前述のうちのいずれか1つによる容器であって、電波方式認識デバイスを有するラベルをさらに含む容器に関する。任意に、ラベルは、固定に適した接着剤を含む。任意に、電波方式認識デバイスは、ラベルの最外面上に存在し、かつ/またはラベルの接着剤中もしくはラベルの接着剤に隣接して位置される。
【0019】
別の例示的実施形態は、容器に関し、電波方式認識デバイスは、容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保存能力を有する。
【0020】
本発明の別の態様は、試験計器に較正情報を入力するための方法であり、容器であって、この容器内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する較正情報を有するRFIDデバイスを含む、容器と、計器であって、無線送受信機、および計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段を備えた、計器とが、すぐ近くに、概して約0m〜約100mの距離内に、任意に0m〜0.2m以内の距離内に置かれ、その場合に、較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として較正情報を受信機に転送するために作動させられる。
【0021】
本発明の新規の特徴は、特許請求の範囲に詳細が述べられている。本発明の特徴および利益のより深い理解が、一例としてのみ本発明の原理が利用されている例証的実施形態を述べている以下の詳細な説明、および添付の図面を参照することにより得られるであろう。
【0022】
〔図面の詳細な説明〕
図1は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図である。容器(2)は、空洞部(4)、本体(6)、基部(8)、および封入機構(8)を含む。図示された実施形態では、容器(2)の、本体(6)、基部(8)、および封入機構(8)は各々、外側層(12)および内側層(14)を含み、各々の外側層(12)は、第1連結層(16)によって内側層(14)に結合されている。各々の外側層(12)は、最外面(18)を有し、各々の内側層(14)は最内面(20)を有する。電波方式認識(RFID)デバイス(22)は、容器(2)の本体(6)の最内面(20)に固定されている。図示された例示的実施形態の封入機構(10)は、取付機構(24)によって本体(6)に取り付けられている。基部(8)は、第2連結層(26)によって本体(6)に取り付けられている。
【0023】
図2は、本発明による容器の一実施形態の上から見た概略的平面図であり、容器(2)の本体(6)の最内面(20)に固定されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0024】
図3は、本発明による容器(2)の一例示的実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部(8)の最内面(20)に固定されたRFIDデバイス(22)を示している。図示された実施形態では、本体(6)および基部(8)の外側層(12)が、単一モノリス(single monolith)として形成され、本体(6)および基部(8)の内側層(14)が、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の第1連結層(16)が、単一モノリスとして形成されている。
【0025】
図4は、本発明による容器(2)の一例示的実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の最内面(20)に固定されたRFIDデバイス(22)を示している。図示された実施形態は、第2連結層(26)によって容器(2)の本体(6)に取り付けられたモノリシック基部(monolithic base)(8)も示している。
【0026】
図5は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体の最内面(20)に固定された支持用基材(28)を含むRFIDデバイス(22)を示している。
【0027】
図6は、本発明による容器(2)を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(8)の最内面(20)に固定された支持用基材(28)を含むRFIDデバイス(22)を示している。
【0028】
図7は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の最内面に固定された支持用基材(28)を含むRFIDデバイス(22)を示している
【0029】
図8は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の内側層(14)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0030】
図9は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(8)の内側層(14)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0031】
図10は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の内側層(14)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0032】
図11は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の外側層(12)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0033】
図12は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(6)の外側層(12)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0034】
図13は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の外側層(12)中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0035】
図14は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の内側層(14)と外側層(12)との間に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。図示された実施形態では、本体(6)および基部(8)の外側層(12)は、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の内側層(14)は、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の第1連結層(16)は、単一モノリスとして形成されている。
【0036】
図15は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の内側層(14)と外側層(12)との間に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0037】
図16は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の内側層(14)と外側層(12)との間に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0038】
図17は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の本体(6)の外側層(12)の最外面(18)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0039】
図18は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の基部(8)の外側層(12)の最外面(18)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0040】
図19は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器(2)の封入機構(10)の外側層(12)の外側面(18)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0041】
図20は、本発明によるラベル(30)を含む容器(2)を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベル(30)の外側層(34)の外側面(32)上に位置されたRFIDデバイス(22)を示している
【0042】
図21は、本発明によるラベル(30)を含む容器(2)を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベルの接着層中に位置されたRFIDデバイス(22)を示している。
【0043】
図22は、本発明による容器(2)の一実施形態の概略的断面立面図であり、内部にRFIDデバイス(不図示)が位置され得る、代表的なスロット(38)および凹部(40)を示している。図示された実施形態では、本体(6)および基部(8)の外側層(12)は、単一モノリスとして形成され、本体(6)および基部(8)の内側層(14)は、単一モノリスとして形成されている。
【0044】
〔詳細な説明〕
容器は、本体(6)、基部(8)、封入機構(10)、および電波方式認識(RFID)デバイス(22)を含む。本体(6)および基部(8)は、空洞部(4)を画定し、ストリップがその空洞部(4)内に収容される。容器(2)の本体(6)は典型的に、近位端、遠位端、内面、および外面を有する。容器(2)の本体(6)は典型的に、本体(6)の近位端から見た場合、本質的に一様な断面積を有するが、非一様な断面積も可能である。通常、容器(2)の近位端から見ると、本体(6)の断面積は、矩形、長円形、または円形であり、したがって、本体(6)の形態は、中空の直平行六面体、または中空の柱体、例えば中空の楕円柱あるいは中空の円柱である。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態では、容器(2)の本体(6)は、単一層モノリス(single layer monolith)である。概して、容器(2)の本体(6)は、電波方式認識方法を損なわない材料を用いて生産される。そのような材料は、限定するものではないが、高密度のポリエチレンもしくはポリプロピレン、またはエチレンもしくはプロピレンの共重合体、などの熱可塑性物質を含む。材料は、顔料、可塑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、ガス障壁剤(gas barrier agents)、充填剤、吸着剤、安定剤、および難燃剤などの、他の物質および組成物を含み得る。本発明に有用な材料は、例えば、米国特許第5,723,085号、同第6,174,952号、同第6,177,183号、同第6,194,079号、同第6,221,446号、および同第6,316,520号、ならびに欧州特許出願公開第1173502号に記載されたポリマーなどのポリマーを含み、これらの開示は、参照によってそれらの内容全体が本明細書に組み込まれるものとする。吸着剤は、吸収または吸着のいずれかにより液体または気体を取り込む能力または傾向を有する材料として本明細書に定義される。水または水蒸気を取り込む能力を有する吸着剤はさらに、乾燥剤(dessicants)として本明細書に定義される。有用な吸着剤は、分子ふるい、沸石、珪藻土、シリカゲル、親水性変性シリカ、およびベントナイトなどの吸収性粘土(absorbent clays)を含む。有用な吸着剤はさらに、参照によって本明細書に組み込まれるものとする欧州特許出願公開第0 663 793号、および同第0 678 054号に記載されている。
【0046】
本発明の一実施形態では、本体(6)は、少なくとも1つの内側層(14)および少なくとも1つの外側層(12)を含み、外側層(12)の最外面(18)は部分的または完全に、本体(6)の最外面を定めており、内側層(14)の最内面(20)は部分的または完全に、容器(2)の本体(6)の最内面を定めている。容器(2)が2以上の層を含む場合、各層は概して内側面および外側面を有する。内側層(14)および外側層(12)は、同じ厚さであっても異なる厚さであってもよく、各層の厚さは均一であっても不均一であってもよい。
【0047】
外側層(12)は典型的に、電波方式認識方法を損なわない材料から作られる。そのような材料は、高密度のポリエチレンもしくはポリプロピレン、またはエチレンもしくはプロピレンの共重合体、などの熱可塑性物質を含む。外側層(12)はさらに、顔料、可塑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、ガス障壁剤、充填剤、安定剤、および難燃剤などの、他の材料を含み得る。
【0048】
内側層(14)もまた典型的に、電波方式認識方法を損なわない材料から作られ、顔料、可塑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、ガス障壁剤、充填剤、安定剤、および難燃剤などの材料を含み得る。好ましい実施形態では、内側層(14)は、容器(2)の空洞部内の環境を調整するための、吸着剤および/抗菌剤などの他の作用剤(agents)を含む。
【0049】
内側層(14)および外側層(12)は、その内側層(14)と外側層(12)との間に位置された接着剤などの第1連結層(16)によって共に接合され得る。適切な接着剤は、ホットメルト接着剤(hot melt adhesives)および感圧性接着剤を含む。代替的および典型的には、内側層および外側層が熱可塑性物質である場合、それらの層は、熱により互いに接合され得る。
【0050】
容器(2)には、その容器(2)の空洞部内部にストリップを保持するために基部(8)が提供されている。基部(8)は、容器(2)の本体(6)の遠位端に固定され、最内面(20)および最外面(18)を含み、1つ以上の層を任意に含む。一実施形態では、基部(8)は、容器(2)の本体(6)と同じ組成物である材料を含む。別の実施形態では、基部(8)は、内側層(14)および外側層(12)を含み、内側層(14)および外側層(12)は任意に、熱によるか、または第2接着連結層(26)を用いて、互いに接合される。さらに別の実施形態では、内側層(14)は、容器(2)の本体(6)の内側層(14)と同じ材料から作られる。さらに他の実施形態では、外側層(12)は、容器(2)の本体(6)の外側層(12)と同じ材料から作られる。いくつかの実施形態では、基部(8)および本体(6)は、モノリスを形成しており、例えば、容器(2)の本体(6)が単一層を有し、かつ基部(8)が単一層を有する場合、容器(2)および基部(8)は、射出成形または吹き込み成形などの工程によって単一モノリスとして形成され得る。本体(6)が2つ以上の層を含む他の実施形態では、基部(8)は、本体(6)の1つ以上の層と共に、モノリスとして形成され得る。代替的に、基部(8)および本体(6)は、別個に形成され得、その後、基部(8)は、本体(6)の遠位端に固定される。この場合、基部(8)は、接着剤を用いるなどの公知の手段によるか、または熱接合によって、本体(6)の遠位端に固定され得る。
【0051】
容器(2)には通常、封入機構(10)が提供されている。そのような封入機構は概して、容器(2)の空洞部内部のストリップが、湿気、光または空気などの、ストリップの性能に悪影響を及ぼす可能性がある、環境の影響へさらされることを減ずるために必要である。封入機構の例は、キャップ、特に再密封され得るキャップ、ふた、栓、ストッパー、膜、またはホイルを含む。封入機構(10)は、蝶番またはクリップなどの取付機構(24)によって、容器(2)の本体(6)に取り付けられ得るか、または容器(2)の本体(6)から独立していてもよい。有用な容器・キャップ組立体は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第01/15989号に記載されている。
【0052】
容器(2)は、電波方式認識(RFID)デバイスを含む。好ましくは、RFIDデバイス(22)は、容器(2)内に収容されている、ストリップなどの試験センサと共に使用するための分析対象物測定装置(例えばハンドヘルド計器)の較正に関する情報を保存するマイクロチップを含み、典型的には、無線信号を受信、送信、または散乱させるための少なくとも1つのアンテナ、および任意にバッテリーなどの電源をさらに含む。RFIDデバイス(22)は任意に、柔軟な支持用基材(28)を含み、タグを形成するために、この支持用基材(28)上に、アンテナ、マイクロチップ、および任意の電源が固定される。
【0053】
本発明の一実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の空洞部内に存在する。いくつかの例示的実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の、本体(6)の最内面(20)(図1参照)、基部(8)の最内面(20)(図3参照)、および/または封入機構(10)の最内面(20)(図4参照)に固定される。いくつかの例示的実施形態では、内側層(14)は、RFIDデバイス(22)のための支持用基材(28)を提供する。他の例示的実施形態では、支持用基材(28)を含むRFIDデバイスは、容器(2)の最内面(20)に固定される(図5、図6および図7を参照)。容器(2)が内側層(14)および外側層(12)を含む本発明のさらなる実施形態では、内側層(14)および外側層(12)は、容器(2)の、本体(6)か、基部(8)か、もしくは封入機構(10)か、またはこれらの任意の組合せ物に存在することができ、RFIDデバイス(22)は、内側層(14)中に存在する(図8、図9および図10参照)。そのような実施形態では、RFIDデバイス(22)は概して、バイアル瓶(vial)の内容物にさらされず、機械的影響、電気的影響、または他の影響による損害から保護され得る。やはりさらなる実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の、本体(6)、基部(8)、または封入機構(10)の、外側層(12)中に存在する(図11、図12、および図13参照)。さらに別の実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の、本体(6)の層、基部(8)の層、または封入機構(10)の層のいずれかの層中に提供された、スロット(38)内、または凹部(40)上に位置される(図22参照)。代替的に、RFIDデバイス(22)は、材料中に埋め込まれており、この材料から内側層(14)または外側層(12)ができている。多くの実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の内側層(14)と外側層(12)との間に存在する(図14、図15および図16参照)。本発明の別の実施形態では、RFIDデバイス(22)は、容器(2)の外側層(12)の最外面(18)に固定される(図17、図18および図19)。
【0054】
容器(2)内または容器(2)上のRFIDデバイス(22)のための位置の選択は、容器(2)を製造するために使用される工程にある程度依存する。例えば、本発明の一実施形態では、容器(2)の、本体(6)、基部(8)または封入機構(10)は、押出し、共押出し、押出積層、押出コーティング、共成型(co-molding)または2ショット成型(two-shot molding)などの工程によって生産され、RFIDデバイス(22)は、押出し工程の間に、本体(6)の押出し材料内に組み込まれる。本明細書において使用されるモノリスという用語は、典型的に均質な材料から単一体として形成された容器(2)の構成要素のことを言う。一例示的実施形態では、容器(2)は、完全または部分的に、2ショット成型ステップを含む工程によって生産され、この2ショット成型ステップにおいて、内側層(14)が任意にモノリスとして生産され、RFIDデバイス(22)が、内側層(14)の最外面上、または内側層(14)内部に位置され、任意に内側層(14)内部に埋め込まれ、外側層(12)が典型的には内側層(14)周りにモノリスとして成型される。別の例示的実施形態では、容器(2)は、完全または部分的に、2ショット成型ステップを含む工程によって生産され、この2ショット成型ステップにおいて、外側層(12)が、典型的にはモノリスとして生産され、RFIDデバイス(22)が外側層(12)の最内面、または外側層(12)内部に位置され、任意には外側層(12)内部に埋め込まれ、内側層(14)が任意にモノリスとして、外側層(12)内部に成型される。別の実施形態では、容器の本体(6)は、外側層(12)および内側層(14)を含み、内側層(14)および外側層(12)は別個に形成され、内側層(14)は、本体(6)の外側層(12)内に機械的に挿入され、それにより、外側層(12)が内側層(14)周りのシースを形成し、さらに、RFIDデバイス(22)は任意に、内側層(14)の挿入前に、外側層(12)の内側面、または内側層(14)の外側面に、一時的または永続的に固定され得、それにより、RFIDデバイス(22)が生産された容器(2)内の2つの層の間に存在することができる。
【0055】
図22は、内部にRFIDデバイス(22)(不図示)が挿入され得る、代表的なスロット(38)および凹部(40)を示している、容器の例示的実施形態である。
【0056】
RFIDデバイス(22)の位置の選択はまた、RFIDデバイス(22)を環境の影響から保護するという所望により、ある程度決定される。例えば、容器(2)の外面が機械的取扱いにさらされる場合、RFIDデバイス(22)は任意に、容器(2)の外側層(12)の外側面上に位置されない。代替的に、RFIDデバイス(22)を容器(2)の内容物にさらされることから保護することが望ましい場合、RFIDデバイス(22)は任意に、容器(2)の内側層(14)の内側面に固定されない。したがって、特定の状況では、RFIDデバイス(22)を本明細書で記載されたように、内側層(14)内部、外側層(12)内部、または内側層(14)と外側層(12)との間に、位置することが利点でありうる。実際のところ、本発明の一態様では、RFIDデバイス(22)は任意に、容器(2)の最外面(18)と容器(2)の最内面(20)との間に位置され、それにより、2つ以上の層が提供される場合、RFIDデバイス(22)は外側層(12)の最外面(18)と内側層(14)の最内面(20)との間に位置される。容器(2)の、本体(6)、封入機構(10)、もしくは基部(8)、またはそれらの組立体を製造する方法は、一般的に当業界で周知であり、例えば米国特許第5,911,937号、同第6,769,558号、同第4,783,056号、同第4,812,116号、および同第5,723,085号に記載されており、これらの開示内容は、参照することによって本明細書に組み込まれるものとする。当業者であれば、これらの方法は、RFIDデバイス(22)を含むように容易に構成され得ると理解するであろう。
【0057】
容器(2)は、その容器(2)の、本体(6)、封入機構(10)または基部(8)に固定されるラベル(30)をさらに含み得る。好ましくは、ラベル(30)は、容器(2)の外側面に固定される。典型的には、ラベル(30)は、このラベル(30)を容器(2)の外側面に固定するための接着層を含む。いくつかの実施形態では、RFIDデバイス(22)は、ラベル(30)中もしくはラベル(30)上に(図19参照)、またはラベル(30)の接着層中に(図20参照)存在する。ラベル(30)は、容器(2)の内容物についての情報などの他の特徴をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、ラベル(30)は、容器(2)の外側層(12)の外側面を部分的または完全に覆う。さらに他の実施形態では、ラベル(30)は、試験ストリップ容器(2)の較正情報を表示する。そのような実施形態では、使用者には一般的に、ラベル(30)上の較正情報と、計器上の読み取り値とを比較する、視覚的手段であって、較正情報を表示する視覚的手段が提供される。
【0058】
容器(2)は、非体系的方法または体系的方法で試験ストリップを収容するように設計される。非体系的方法でストリップを収容するために使用される容器(2)の一例は、バイアル瓶(vial)である。長さが典型的に約10mm〜約40mmで、幅が典型的に約3mm〜約10mmであるストリップは、個々のストリップよりも長くかつ幅が広いバイアル瓶内に置かれる。典型的に、バイアル瓶は、長さが約15mm〜約50mmで、幅が約5mm〜約30mmである。試験ストリップは一般的に、バイアル瓶の空洞部の形態以外のいかなる手段によっても方向付けされない。体系的方法でバイアル瓶を収容するために使用される容器(2)の一例は、カートリッジである。そのようなカートリッジは、ストリップが体系的方法で、例えばストリップの堆積物(a stack of strips)として挿入される容器(2)である。容器(2)にはまた、ストリップ分配機構およびこの分配機構に向けてストリップを押し進める機構が提供され得る。
【0059】
容器(2)は分析デバイス内部に収容され得る。容器(2)は、ストリップを試験位置に送るための、分析デバイスとの機能的相互作用を有しても、有しなくてもよい。
【0060】
本発明は、試験ストリップが、グルコースまたはコレステロールなどの分析対象物の測定において使用される場合に特に有用であるが、他の分析対象物も測定され得る。特定の目的物である流体は、全血、全血の画分もしくは派生物、間質液、尿、または汗などの生物学的流体を含む。試験ストリップと共に使用され得る非生物学的流体は、典型的に分析対象物測定装置の性能を確認するために使用される、分析対象物濃度が既知である対照流体を含む。
【0061】
本発明の一態様は、較正情報が試験計器内に不正確に入力される危険性を減ずるための方法に関し、容器(2)であって、この容器(2)内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する、マイクロチップに保存されている較正情報を有するRFIDデバイス(22)を含む容器(2)、ならびに、計器であって、無線送受信機、および計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段が提供された計器が、すぐ近くに、好ましくは約0m〜約100mの距離内に、より好ましくは約0m〜約0.1mの間に置かれ、その場合、較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として較正情報を受信機に転送するために作動させられる。例えば、一使用において、計器であって、無線送受信機、および計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段が提供された、計器が、本発明の容器(2)のすぐ近くに置かれる。容器(2)のRFIDデバイス(22)は、容器(2)内に存在するストリップの性能変動性を説明する較正情報を保存しており、マイクロチップに保存された較正情報は、製造の間にストリップが試験されたのとほぼ同時に、前もって計算されている。その後、較正情報を転送する手段が、作動させられる。この手段は、計器内における無線信号送信・受信・処理回路などであり、較正情報をマイクロチップから計器の受信機に転送させる。したがって、使用者は、容器(2)内の試験ストリップに関する較正情報を計器に手動で入力する必要がない。
【0062】
本明細書に記載された発明の実施形態の種々の代替物が、本発明の実施において用いられよいことは理解されるべきである。特許請求の範囲が本発明の範囲を定め、それにより、それら特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物が含まれることが意図される。
【0063】
〔実施の態様〕
(1) 試験センサを収容するための容器において、
最外面と、
最内面と、
前記最外面と前記最内面との間に位置された電波方式認識デバイスと、
を含む、容器。
(2) 実施態様1に記載の容器において、
前記容器は、材料の少なくとも1つの層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、前記材料内に埋め込まれる、容器。
(3) 実施態様2に記載の容器において、
前記少なくとも1つの層は、吸着剤を含む、容器。
(4) 実施態様3に記載の容器において、
前記吸着剤は、ベントナイト、または親水性変性シリカを含む、容器。
(5) 実施態様1〜4のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、ポリオレフィン組成物を含む、容器。
(6) 実施態様5に記載の容器において、
前記ポリオレフィン組成物は、ポリプロピレンを含む、容器。
(7) 容器において、
空洞部、
を含み、
電波方式認識デバイスが、前記空洞部内部に位置される、容器。
(8) 実施態様7に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器の最内面上に位置される、容器。
(9) 実施態様1〜8のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、外側層内部に位置される、容器。
(10) 実施態様9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記外側層中に埋め込まれる、容器。
(11) 実施態様1〜10のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層内部に位置される、容器。
(12) 実施態様9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記内側層中に埋め込まれる、容器。
(13) 実施態様1〜12のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層と外側層との間に位置される、容器。
(14) 実施態様1〜13のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、封入機構内部に位置される、容器。
(15) 実施態様1〜14のいずれか1項に記載の容器において、
電波方式認識デバイスを有するラベル、
をさらに含む、容器。
(16) 実施態様15に記載の容器において、
前記ラベルは、前記ラベルを固定するのに適した接着剤を含む、容器。
(17) 実施態様15または16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベルの最外面上に存在する、容器。
(18) 実施態様16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベル接着剤中もしくは前記ラベル接着剤に隣接して位置される、容器。
(19) 実施態様1〜18のいずれか1項に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保存能力を有する、容器。
(20) 試験計器に較正情報を入力するための方法において、
容器であって、当該容器内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する較正情報を有するRFIDデバイス(22)を含む、前記容器、ならびに、計器であって、無線送受信機、および前記計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段を備えた、前記計器が、すぐ近くに、概して約0m〜約100mの距離内に、任意に0m〜0.2m以内の距離内に置かれ、その場合に、前記較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として前記較正情報を前記受信機に転送するために作動させられる、
方法。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の最内面に固定されたRFIDデバイスを示している。
【図2】本発明による容器の一実施形態の上から見た概略的平面図である。
【図3】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の最内面に固定されたRFIDデバイスを示している。
【図4】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の最内面に固定されたRFIDデバイスを示している。
【図5】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の最内面に固定された支持用基材を含むRFIDデバイスを示している。
【図6】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の最内面に固定された支持用基材を含むRFIDデバイスを示している。
【図7】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の最内面に固定された支持用基材を含むRFIDデバイスを示している。
【図8】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の内側層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図9】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の内側層中に存在するRFIDデバイスを示している。
【図10】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の内側層中に存在するRFIDデバイスを示している。
【図11】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の外側層中に存在するRFIDデバイスを示している。
【図12】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の外側層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図13】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の外側層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図14】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の内側層と外側層との間に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図15】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の内側層と外側層との間に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図16】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の内側層と外側層との間に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図17】本発明による容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の本体の外側層の外側面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図18】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の基部の外側層の最外面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図19】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、容器の封入機構の外側層の外側面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図20】本発明によるラベルを含む容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベルの外側面上に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図21】本発明によるラベルを含む容器を介する一実施形態の概略的断面立面図であり、ラベルの接着層中に位置されたRFIDデバイスを示している。
【図22】本発明による容器の一実施形態の概略的断面立面図であり、内部にRFIDデバイス(不図示)が位置され得る、代表的なスロットおよび凹部を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験センサを収容するための容器において、
最外面と、
最内面と、
前記最外面と前記最内面との間に位置された電波方式認識デバイスと、
を含む、容器。
【請求項2】
請求項1に記載の容器において、
前記容器は、材料の少なくとも1つの層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、前記材料内に埋め込まれる、容器。
【請求項3】
請求項2に記載の容器において、
前記少なくとも1つの層は、吸着剤を含む、容器。
【請求項4】
請求項3に記載の容器において、
前記吸着剤は、ベントナイト、または親水性変性シリカを含む、容器。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、ポリオレフィン組成物を含む、容器。
【請求項6】
請求項5に記載の容器において、
前記ポリオレフィン組成物は、ポリプロピレンを含む、容器。
【請求項7】
容器において、
空洞部、
を含み、
電波方式認識デバイスが、前記空洞部内部に位置される、容器。
【請求項8】
請求項7に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器の最内面上に位置される、容器。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、外側層内部に位置される、容器。
【請求項10】
請求項9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記外側層中に埋め込まれる、容器。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層内部に位置される、容器。
【請求項12】
請求項9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記内側層中に埋め込まれる、容器。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層と外側層との間に位置される、容器。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、封入機構内部に位置される、容器。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の容器において、
電波方式認識デバイスを有するラベル、
をさらに含む、容器。
【請求項16】
請求項15に記載の容器において、
前記ラベルは、前記ラベルを固定するのに適した接着剤を含む、容器。
【請求項17】
請求項15または16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベルの最外面上に存在する、容器。
【請求項18】
請求項16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベル接着剤中もしくは前記ラベル接着剤に隣接して位置される、容器。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか1項に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保存能力を有する、容器。
【請求項20】
試験計器に較正情報を入力するための方法において、
容器であって、当該容器内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する較正情報を有するRFIDデバイス(22)を含む、前記容器、ならびに、計器であって、無線送受信機、および前記計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段を備えた、前記計器が、すぐ近くに、概して約0m〜約100mの距離内に、任意に0m〜0.2m以内の距離内に置かれ、その場合に、前記較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として前記較正情報を前記受信機に転送するために作動させられる、
方法。
【請求項1】
試験センサを収容するための容器において、
最外面と、
最内面と、
前記最外面と前記最内面との間に位置された電波方式認識デバイスと、
を含む、容器。
【請求項2】
請求項1に記載の容器において、
前記容器は、材料の少なくとも1つの層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、前記材料内に埋め込まれる、容器。
【請求項3】
請求項2に記載の容器において、
前記少なくとも1つの層は、吸着剤を含む、容器。
【請求項4】
請求項3に記載の容器において、
前記吸着剤は、ベントナイト、または親水性変性シリカを含む、容器。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、ポリオレフィン組成物を含む、容器。
【請求項6】
請求項5に記載の容器において、
前記ポリオレフィン組成物は、ポリプロピレンを含む、容器。
【請求項7】
容器において、
空洞部、
を含み、
電波方式認識デバイスが、前記空洞部内部に位置される、容器。
【請求項8】
請求項7に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器の最内面上に位置される、容器。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、外側層内部に位置される、容器。
【請求項10】
請求項9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記外側層中に埋め込まれる、容器。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層内部に位置される、容器。
【請求項12】
請求項9に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記内側層中に埋め込まれる、容器。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
電波方式認識デバイスが、内側層と外側層との間に位置される、容器。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の容器において、
前記容器は、2つ以上の層を含み、
前記電波方式認識デバイスは、封入機構内部に位置される、容器。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の容器において、
電波方式認識デバイスを有するラベル、
をさらに含む、容器。
【請求項16】
請求項15に記載の容器において、
前記ラベルは、前記ラベルを固定するのに適した接着剤を含む、容器。
【請求項17】
請求項15または16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベルの最外面上に存在する、容器。
【請求項18】
請求項16に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記ラベル接着剤中もしくは前記ラベル接着剤に隣接して位置される、容器。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか1項に記載の容器において、
前記電波方式認識デバイスは、前記容器内に収容された試験ストリップと共に使用するための分析対象物測定装置の較正に関する情報のための情報保存能力を有する、容器。
【請求項20】
試験計器に較正情報を入力するための方法において、
容器であって、当該容器内に存在する試験ストリップの性能変動性を説明する較正情報を有するRFIDデバイス(22)を含む、前記容器、ならびに、計器であって、無線送受信機、および前記計器用に、受信された無線信号を較正パラメータに変換するための手段を備えた、前記計器が、すぐ近くに、概して約0m〜約100mの距離内に、任意に0m〜0.2m以内の距離内に置かれ、その場合に、前記較正情報を転送する手段が、マイクロチップから無線信号またはマイクロ波信号として前記較正情報を前記受信機に転送するために作動させられる、
方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2009−520973(P2009−520973A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546611(P2008−546611)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/GB2006/004843
【国際公開番号】WO2007/072009
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(502328710)ライフスキャン・スコットランド・リミテッド (70)
【住所又は居所原語表記】Beechwood Park North,Inverness IV2 3ED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/GB2006/004843
【国際公開番号】WO2007/072009
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(502328710)ライフスキャン・スコットランド・リミテッド (70)
【住所又は居所原語表記】Beechwood Park North,Inverness IV2 3ED
【Fターム(参考)】
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