説明

課金システムおよび課金方法

【課題】 画像形成装置の利用を促進するとともに、使用に応じた広告料を算出する。
【解決手段】 MFPと、課金サーバと、店舗端末とを備えた課金システムであって、課金サーバは、広告識別情報と広告内容とを含む広告情報を記憶するHDDと、広告情報の送信要求に応じて(S51でYES)、広告情報を送信し(S52)、課金ID毎にプリント枚数を収集し(S53でYES)、記憶し(S55)、広告識別情報を店舗端末から受信すると(S56)、広告識別情報に対応する利用ポイントをカウントし(S60)、広告識別情報とともに店舗端末から受信される課金IDに対応する割引ポイントをカウントし(S58)、利用ポイントの値に基づいて、広告情報の広告主体毎に広告料金を算出し、プリント枚数と割引ポイントの値に基づいて、課金ID毎にプリント料金を算出する。MFPは、課金サーバから広告情報を受信し、広告情報と課金IDとをプリントする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、課金システムおよび課金方法に関し、特に、画像形成装置によるプリントに対する料金を課金サーバで算出する課金システムおよび課金方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置によるプリントに対して料金を徴収するシステムが知られている。また、広告情報をプリントした場合には、プリント料金を広告主が負担する技術が開発されている。例えば、特開2001−203843号公報には、画像形成装置がプリントした段階で、広告がプリントされている場合に、広告主がプリント料金を補助するためのカウンタをカウントアップする画像処理装置が記載されている。しかしながら、特開2001−203843号公報に記載の画像処理装置は、画像形成装置が広告をプリントする段階で広告主がプリント料金を補助するので、広告が実際に読まれたか否かが判断されず、広告の効果が低いといった問題がある。
【0003】
また、特開2002−117307号公報には、ユーザの個人情報を含むユーザ情報をセンタで管理し、センタは、ユーザからクーポンの発券要求があった場合に、指定されたクーポン若しくはユーザ毎に付与された認証情報をユーザに送信し、ユーザが認証情報に基づいて画像形成装置からクーポンの発券を受ける際に、画像形成装置がクーポンの券面に認証情報を印刷し、クーポンが使用された際に店舗が印刷された認証情報を読み取ってセンタに通知し、センタがこれを管理するクーポン発券方法が記載されている。しかしながら、ユーザは、画像形成装置でクーポンをプリントしなければならず、その費用がユーザの負担となってしまうといった問題があった。
【特許文献1】特開2001−203843号公報
【特許文献2】特開2002−117307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、画像形成装置の利用を促進するとともに、使用に応じた広告料を算出することが可能な課金システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、課金システムは、画像形成装置と、ユーザ毎にプリント実績に応じて課金する課金サーバと、通信端末とを備えた課金システムであって、課金サーバは、広告主体を識別するための広告識別情報と広告内容とを含む広告情報を記憶する記憶手段と、広告情報の送信要求に応じて、広告情報を送信する送信手段と、課金ID毎にプリント枚数を収集し、記憶するプリント実績記憶手段と、広告識別情報を通信端末から受信する受信手段と、広告識別情報の受信に応じて、広告識別情報に対応する利用ポイントをカウントする利用カウント手段と、広告識別情報とともに通信端末から受信される課金IDに対応する割引ポイントをカウントする割引カウント手段と、利用ポイントの値に基づいて、広告情報の広告主体毎に広告料金を算出する広告料金算出手段と、プリント枚数と割引ポイントの値に基づいて、課金ID毎にプリント料金を算出するプリント料金算出手段と、を備え、画像形成装置は、課金サーバから広告情報を受信する広告情報受信手段と、受信された広告情報と課金IDとをプリントする広告プリント手段と、を備える。
【0006】
この局面に従えば、画像形成装置で広告情報をプリントするとプリント料金を算出するためのプリント枚数が収集されるが、通信端末でその広告情報に含まれる広告識別情報が入力されると、課金サーバにおいて割引ポイントと利用ポイントとがカウントされる。このため、広告情報の利用し応じて、プリント料金が減額されるとともに、広告料金が算出される。その結果、画像形成装置の利用を促進するとともに、広告の使用に応じた広告料を算出することが可能な課金システムを提供することができる。
【0007】
好ましくは、通信端末は、広告主体の店舗に設置され、広告識別情報を記憶する記憶手段と、広告プリント手段によりプリントされた課金IDを読み取る読取手段と、読み取られた課金IDと広告識別情報とを課金サーバに送信する広告使用実績送信手段と、を備える。
【0008】
好ましくは、通信端末は、広告主体の店舗に設置され、広告識別情報を記憶する記憶手段と、広告プリント手段によりプリントされた課金IDを読み取る読取手段と、読み取られた課金IDと広告識別情報とを課金サーバに送信する広告使用実績送信手段と、を備える。
【0009】
好ましくは、画像形成装置の広告プリント手段は、広告情報をプリントするプリントモードを併せてプリントし、通信端末の読取手段は、広告情報とともにプリントモードを読み取り、広告使用実績送信手段は、広告識別情報に加えてプリントモードを課金サーバに送信し、課金サーバの割引カウント手段は、広告識別情報とともに受信されるプリントモードに応じたポイントを、割引カウンタに加算する。
【0010】
好ましくは、課金サーバの記憶手段は、複数の広告情報を記憶しており、画像形成装置は、複数の広告情報のうちから少なくとも1つを選択する選択手段をさらに備える。
【0011】
好ましくは、画像形成装置は、課金IDの入力を受け付ける課金ID受付手段をさらに備え、広告プリント手段は、受け付けられた課金IDをプリントする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける課金システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、課金システム1は、インターネット等のネットワーク2にそれぞれ接続された複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100B,100Cと、課金サーバ200と、店舗端末300,300A,300Bとを含む。
【0014】
MFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100B,100Cは、画像形成装置であり、その構成および機能は同じなので、ここでは特に言及しない限りMFP100を例に説明する。
【0015】
課金サーバ200は、一般的なコンピュータであり、ウェブサーバとして機能する。課金サーバ200は、URI(Uniform Resource Identifier)で特定されるウェブページを記憶しており、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからURIで特定されるウェブページの送信要求を受信すると、そのウェブページを読み出して、返信する。MFP100,100A,100B,100Cおよび店舗端末300,300A,300Bそれぞれは、ブラウザプログラムがインストールされており、ウェブサーバである課金サーバ200にアクセスして、ウェブページの送信を要求し、受信する。また、課金サーバ200は、MFP100,100A,100B,100Cが実行するプリントに対して料金を算出する。
【0016】
店舗端末300,300A,300Bは、広告主の店舗に設置され、例えばレジスタである。店舗端末300は、QR(Quick Response Code)コード読取装置を備えている。
【0017】
なお、ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であってもよく、有線または無線を問わない。また、ネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、または一般公衆回線を用いたネットワーク等であってもよい。
【0018】
図2は、本実施の形態における課金サーバ200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、課金サーバ200は、それぞれがバス220に接続された中央演算装置(CPU)201と、CPU201が実行するためのプログラムなどを記録したROM(Read Only Memory)203と、実行されるプログラムをロードするための、およびプログラム実行中のデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)205と、データを不揮発的に記憶するためのハードディスクドライブ(HDD)207と、フラッシュメモリ208が装着されるカードインターフェース(I/F)209と、CPU200をネットワーク2に接続するための通信I/F211と、ユーザとのインターフェースとして機能する操作部213とを含む。
【0019】
CPU201は、カードI/F209に装着されたフラッシュメモリ208に記録された課金プログラム(制御プログラム)をRAM205にロードして実行する。なお、CPU201が実行するプログラムは、フラッシュメモリ208に記録されたプリンタドライバプログラムに限られず、HDD207に記憶されたプログラムをRAM205にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、課金サーバ200のHDD207に記憶された課金プログラムを書換える、または、新たな課金プログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、課金サーバ200が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータから課金プログラムをダウンロードして、その課金プログラムをHDD207に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0020】
操作部213は、入力部213Aと表示部213Bとを含む。入力部213Aは、課金サーバ200のユーザによる操作の入力を受付けるためのキーボードまたはマウス等の入力装置である。表示部213Bは、液晶表示装置、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイパネルまたは陰極線管(CRT)等の表示装置である。入力部213Aに、タッチパネルなどのポインティングデバイスを用いるようにしてもよい。
【0021】
通信I/F211は、課金サーバ200をネットワーク2に接続するための通信インターフェースである。これにより、課金サーバ200は、MFP100,100A,100B,100Cとの間で通信することが可能となる。課金サーバ200と、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれとは、ネットワーク2を介して接続されるが、シリアルインターフェースまたはパラレルインターフェースを用いて直接接続されてもよい。通信I/F211は、課金サーバ200と他のMFP100,100A,100B,100Cそれぞれとの接続形態に応じたインターフェースが用いられる。
【0022】
図3は、本実施の形態におけるMFP100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、MFP100A、MFP100BおよびMFP100Cは、MFP100と同じハード構成を有するため、説明を繰り返さない。図3を参照して、MFP100は、メイン回路101と、ファクシミリ部12と、通信制御部14と、自動原稿搬送装置(ADF)10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、後処理部50とを含む。
【0023】
メイン回路101は、中央演算装置(CPU)111と、CPU111の作業領域として使用されるRAM112と、CPU111が実行するプログラム等を記憶するためのEEPROM(Electronically Erasable Programmable ROM)113と、表示部114と、操作部115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、データ通信制御部117と、を含む。
【0024】
CPU111は、表示部114、操作部115、HDD116およびデータ通信制御部117とそれぞれ接続され、メイン回路101の全体を制御する。また、CPU111は、ファクシミリ部12、通信制御部14、ADF10、画像読取部20、画像形成部30、給紙部40および後処理部50と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0025】
ADF10は、原稿台に搭載された複数枚の原稿をさばいて1枚ずつ順に、画像読取部20に搬送する。画像読取部20は、写真、文字、絵等の画像情報を原稿から光学的に読み取って画像データを取得する。
【0026】
画像形成部30は、画像データが入力されると、画像データに基づいて用紙上に画像を形成する。画像形成部30は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを用いて画像を形成する。このため、フルカラーでプリントすることができる。また、1種類のトナーを用いてモノクロでプリントすることもできる。給紙部40は、用紙を格納しており、格納した用紙を1枚ずつ画像形成部30に供給する。後処理部50は、画像が形成された用紙を排紙する。後処理部50は、複数の排紙トレイを有し、記録シートをソートして排紙することが可能である。また、後処理部50は、パンチ穴加工部、ステップル加工部を備えており、排紙された記録シートにパンチ穴加工、またはステップル加工することが可能である。
【0027】
表示部114は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro Luminescence Display)等のディスプレイであり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部115は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部115は、表示部114上に設けられたタッチパネルを含む。表示部114と操作部115とで、操作パネルが構成される。
【0028】
データ通信制御部117は、TCP(Transmission Control Protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子118と、シリアル通信するためのシリアル通信インターフェース端子119とを有する。データ通信制御部117は、CPU111からの指示に従って、LAN端子118またはシリアル通信インターフェース端子119に接続された外部の機器との間でデータを送受信する。
【0029】
また、CPU111は、データ通信制御部117を制御して、メモリカード119AからCPU111が実行するための制御プログラムを読出し、読み出した制御プログラムをRAM112にロードし、実行する。なお、CPU111が実行するための制御プログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード119Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がインターネットに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードしてHDD116に記憶する、または、インターネットに接続されたコンピュータがプログラムをHDD116に書込みするようにして、HDD116に記憶されたプログラムをRAM112にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0030】
通信制御部14は、CPU111をPSTN(Public Switched Telephone Networks)7に接続するためのモデムである。MFP100には、PSTN7における電話番号が予め割り当てられており、PSTN7に接続されたファクシミリ装置からMFP100に割り当てられた電話番号に発呼があると、通信制御部14がその発呼を検出する。通信制御部14は、発呼を検出すると通話を確立し、ファクシミリ部12に通信させる。
【0031】
ファクシミリ部12は、PSTN7に接続され、PSTN7にファクシミリデータを送信する、またはPSTN7からファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部12は、受信したファクシミリデータを画像形成部30でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部30に出力する。これにより、画像形成部30は、ファクシミリ部12により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部12は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTN7に接続されたファクシミリ装置または他のMFPに出力する。これにより、HDD116に記憶されたデータをファクシミリ装置または他のMFP100A,100B,100Cに出力することができる。このように、MFP100は、ファクシミリ送受信機能を有する。
【0032】
図4は、課金サーバが備えるCPUの機能の概要をHDD207に記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。図4を参照して、課金サーバ200が備えるCPU201は、広告情報を登録するための登録部251と、登録された広告情報を送信するための広告ページ送信部253と、広告料金を算出するための広告料金算出部255と、広告情報の利用実績を管理するための利用実績管理部257と、課金ID毎にプリント枚数をカウントするための課金部259と、プリント料金を算出するためのプリント料金算出部261と、を含む。
【0033】
図5は、MFPが備えるCPUの機能の一例を示す機能ブロック図である。図5を参照して、MFP100が備えるCPU111は、広告ページをダウンロードするためのダウンロード部51と、ダウンロードされた広告ページに含まれる広告画像を選択する指示を受け付ける選択受付部53と、プリントデータを受け付けるプリントデータ受付部55と、課金IDを受け付ける課金ID受付部57と、QRコードを生成するためのQRコード生成部59と、プリントデータをプリントするためのプリント条件を設定するためのプリント条件設定部63と、プリントデータにQRコードと広告画像を合成するための合成部61と、合成画像をプリント条件に従って画像形成部30にプリントさせるプリント制御部65と、プリント実績を送信するためのプリント実績送信部67と、を備える。
【0034】
図6は、広告主の店舗に設置される店舗端末の機能の概要を示す機能ブロック図である。店舗端末300は、広告情報の登録を受け付ける登録受付部301と、QRコードを読み取るためのQRコード読取部305と、利用実績を送信するための利用実績送信部307と、を含む。
【0035】
図4〜図6を参照して、課金サーバ200の登録部251は、登録要求を受け付け、広告データをHDD207に記憶する。具体的には、通信I/F211がネットワーク2に接続された他のコンピュータから登録ページの送信要求を受信すると、そのコンピュータに登録ページを送信する。登録ページの送信要求を送信したコンピュータには、登録ページが表示される。そして、課金サーバ200の登録部251は、登録ページを送信したコンピュータから、そのコンピュータを識別するための装置識別情報と登録データとを受信する。登録部251は、HDD207に、広告主毎に与えられる広告主IDと、その広告主IDのユーザが利用するコンピュータの装置識別情報とを関連付けたデータを記憶しおり、受信した装置識別情報から広告主IDを特定する。そして、登録部251は、登録データを受信すると、広告データを生成し、HDD207に記憶する。より具体的には、登録データとともに受信される装置識別情報から特定される広告主IDを広告主IDの項目に設定し、登録データに含まれる広告画像を広告データの広告内容の項目に設定する。ここでは、広告主の店舗に備えられたコンピュータから広告情報の登録要求を受け付けるようにしたが、課金サーバ200の管理者が、広告用の画像、付加条件および表示位置の情報を広告主から取得し、入力するようにしてもよい。
【0036】
図7は、登録ページの一例を示す図である。図7を参照して、登録ページ501は、広告画像を指定するための領域503と、指定された広告画像を縮小して表示する領域505と、広告画像を利用するための付加条件を指定するための領域507と、広告画像の表示位置を指定するための領域509と、を含む。ユーザが登録画面に従って、広告画像のファイル名、付加条件、および表示位置を入力すれば、広告画像、付加条件および表示位置を含む登録データが課金サーバ200に送信される。
【0037】
図8は、広告データのフォーマットの一例を示す図である。図8を参照して、広告データは、広告主IDの項目と、広告内容の項目と、利用ポイントの項目と、付加条件の項目と、表示位置の項目とを含む広告レコードを含む。広告主IDは、広告主を識別するための情報であり、広告主に対して割り当てられるユニークな情報である。広告内容の項目は、広告用の画像を含む。利用ポイントの項目は、広告内容の画像が利用されるごとに1加算され、後述する広告料金を算出するために用いられる。付加条件の項目は、広告データを出力する条件を定める設定値が設定され、条件を定めない「任意」、プリントを許可する「プリント」、表示を許可する「表示」、電子メール送信を許可する「E−mail」のいずれかの設定値が設定される。表示位置の項目は、広告内容がプリントまたは表示される場合、その広告内容が表示される画面中の位置、または、広告内容の画像が形成される用紙中の位置を定める設定値が設定される。
【0038】
図4〜図6に戻って、登録部251は、広告レコードの各項目に、登録画面を送信したコンピュータの装置識別情報に対応する広告主ID、登録データに含まれる広告画像、付加条件および表示位置をそれぞれ設定した広告レコードを生成し、HDD207に記憶される広告テーブル271に追加して記憶する。
【0039】
MFP100のダウンロード部51は、広告ページの送信要求を課金サーバ200に送信し、課金サーバ200から広告ページを受信する。具体的には、MFP100には、課金サーバ200がHDD207に記憶する広告ページを特定するためのURIが予め記憶されており、そのURIで特定される広告ページを課金サーバ200から受信する。
【0040】
一方、課金サーバの広告ページ送信部253は、MFP100から広告ページの送信要求があると、HDD207に記憶された広告レコードに含まれる広告画像と、付加条件と、表示位置とを含む広告ページを生成し、送信する。これにより、MFP100のダウンロード部51が広告ページを受信する。ダウンロード部51は、受信した広告ページを表示部114に表示する。これにより広告ページに含まれる広告画像と、付加条件と、表示位置とが表示される。
【0041】
選択受付部53は、表示部114に表示された広告画像のうちから少なくとも1つを選択し、選択した広告画像と、それに関連する付加条件と表示位置とを合成部61に出力する。
【0042】
プリントデータ受付部55は、プリントデータを受け付ける。プリントデータは、画像読取部20が原稿を読み取って出力する画像データを変換したプリントデータを受け付ける。また、ユーザが操作部115を操作して、HDD116に記憶された画像データを指定すると、その指定された画像データを変換したプリントデータを受け付ける。また、ファクシミリ部12が受信するファクシミリデータを変換したプリントデータを受け付ける。さらに、メモリカード119Aに記憶されたデータを変換したプリントデータを受け付ける。
【0043】
課金ID受付部57は、ユーザが操作部115に入力する課金IDを受け付ける。課金IDは、ユーザごとに与えられた識別情報である。課金IDは、課金サーバ200がプリント料金をユーザごとに算出するために用いられる。したがって、課金IDは、一人のユーザに複数が与えられてもよい。また、課金IDは、磁気カードまたはICカードなどに記憶されてもよく、この場合には、MFP100は、磁気カード読取機またはICカード読取機が装着される。課金ID受付部57は、操作部115から課金IDを受け付け、課金IDをQRコード生成部59に出力する。
【0044】
QRコード生成部59は、入力される課金IDをQRコードに変換し、QRコードの画像を合成部に出力する。また、QRコード生成部59は、プリント条件設定部63からプリント条件が入力される。QRコード生成部59は、プリント条件をQRコードに変換し、QRコードの画像を合成部61に出力する。ここでは、プリント条件のうちカラープリントとモノクロプリントとの別を示すカラーモードをQRコードに変換した画像が合成部61に出力される例を説明する。なお、本実施の形態においては、QRコードを例に説明するが、他の2次元コードであってもよいし、バーコードなどであってもよい。さらに、文字情報であってもよい。
【0045】
合成部61は、プリントデータ受付部55からプリントデータが受け付けられ、選択受付部53から広告画像と表示位置とが入力され、QRコード生成部59からQRコードの画像が入力される。合成部61は、プリントデータに、広告画像と、課金IDのQRコードの画像と、プリント条件のQRコードの画像と、を合成し、合成後のプリントデータをプリント制御部65に出力する。合成部61は、広告画像がそれに対応する表示位置となるように、広告画像をプリントデータと合成する。合成部61は、合成後のプリントデータをプリント制御部65に出力する。
【0046】
プリント制御部65は、入力されるプリントデータを、プリント条件に従って、画像形成部30にプリントさせる。これにより、広告画像と、プリントデータの画像に加えて、QRコードの画像が用紙に形成される。プリント実績送信部67は、課金IDと、プリントモードごとにプリントした枚数とを含むプリント実績情報を、課金サーバ200に送信する。
【0047】
ユーザが、広告画像の形成された用紙を持参して、店舗を訪れると、店舗端末300が備えるQRコード読取部305によって、QRコードが読み取られる。これにより、店舗端末300に、課金IDと、カラーモードとが入力される。QRコード読取部305は、QRコードとして読み取った課金IDとカラーモードとを割引ポイント決定部305に出力する。割引ポイント決定部305は、入力されるカラーモードに従って、割引ポイントを決定する。割引ポイントは、カラーモードの方がモノクロモードよりも割引率が高い、すなわち割引ポイントを高くするのが好ましい。割引ポイント決定部305は、決定した割引ポイントを利用実績送信部307に出力する。利用実績送信部307は、広告主IDと、課金IDと割引率とを課金サーバ200に送信する。
【0048】
課金サーバ200の利用実績管理部257は、店舗端末300から送信される広告主IDと、課金IDと、割引ポイントとを受信すると、広告テーブル271に記憶されている広告主IDを含む広告レコードを更新するとともに、課金テーブル273に記憶されている課金IDを含む課金レコードを更新する。具体的には、広告レコードの利用カウンタを1回の利用回数に相当する1を加算した値に更新する。また、課金レコードの割引ポイントを、受信した割引ポイントを加算した値に更新する。
【0049】
課金部259は、MFP100からプリント実績情報を受信すると、プリント実績情報に含まれる課金IDを含む課金レコードのプリント枚数を、プリント実績に含まれるプリント枚数を加算した値に更新する。プリント枚数は、カラーに対応するプリント枚数と、モノクロに対応するプリント枚数とがあるので、それぞれについて更新する。
【0050】
広告料金算出部255は、広告テーブル271の広告レコードごとに、利用カウンタに基づいて広告料金を算出する。また、プリント料金算出部261は、課金テーブル273の課金レコードごとに、プリント枚数と割引ポイントとに基づいてプリント料金を算出する。プリント料金は、通常のカラープリントの単価とモノクロプリントの単価それぞれにカラープリントのプリント枚数とモノクロプリントのプリント枚数を乗算した値の和から割引ポイントに相当する金額を減算した値とする。割引ポイントに相当する金額は、広告料金で補填するようにすればよい。また、MFPのメーカが負担するようにしてもよい。
【0051】
また、MFP100が、課金サーバ200と通信できない場合には、消耗品を割り引くようにすればよい。
【0052】
図9は、課金レコードのフォーマットの一例を示す図である。図9を参照して、課金レコードは、課金IDの項目と、プリント枚数の項目と、割引ポイントの項目とを含む。プリント枚数の項目は、カラーとモノクロに分類されており、課金部259により更新され、プリント料金算出部261が料金を算出する場合に用いられる。割引ポイントの項目は、プリント枚数で定まる料金から割り引く金額を定める値が設定される。割引ポイントの項目に設定される値は、利用実績管理部257により更新され、プリント料金算出部261が料金を算出する場合に用いられる。
【0053】
図10は、広告登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。広告登録処理は、店舗端末300が備えるCPUが課金プログラムを実行することにより、店舗端末300が備えるCPUにより実行される処理である。図11は、広告受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。広告受付処理は、課金サーバ200のCPU201が課金プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。
【0054】
図10および図11を参照して、店舗端末300のCPUは、登録要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。登録要求は、課金サーバ200が記憶する登録ページを送信の要求であり、実際には、店舗端末300で実行されるブラウザプログラムに、登録ページのURIが入力されたか否かを判断する。登録要求を受け付けるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、登録要求を受け付けたならば(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。すなわち、広告登録処理は、登録要求を受け付けることにより実行される処理である。店舗端末300に予め設けられた登録要求キーが押下されたか否かを判断するようにしてもよい。
【0055】
課金サーバ200のCPU201は、店舗端末300,300A,300Bのいずれかから登録要求を受信するまで待機状態となっており(ステップS11でNO)、登録要求を受信したならば、処理をステップS12に進める。ここでは、店舗端末300から登録要求が受信される例を説明する。ステップS12においては、登録ページを店舗端末300に返信する。具体的には、受信される登録要求に含まれるURIで特定される登録画面をHDD207から読出し、返信する。
【0056】
店舗端末300は、ステップS02において、課金サーバ200から送信される登録ページを受信する。これにより、図7に示した登録ページ501が、店舗端末300のディスプレイに表示される。次のステップS03においては、広告画像、付加情報および表示位置の指定を受け付けたか否かを判断する。具体的には、図7に示した登録ページ501の領域503に広告画像のファイル名が入力され、領域507に付加条件が入力され、領域509に表示位置が入力されたか否かを判断する。広告画像の指定を受け付けたならば処理をステップS04に進め、そうでなければ処理を終了する。なお、付加情報および表示位置の指定は任意なので、広告画像が指定されたならば処理をステップS04に進める。
【0057】
ステップS04においては、登録指示を受け付けたか否かを判断する。店舗端末300が予め備える登録キーが押下されたか否かを判断するようにすればよい。登録指示を受け付けたならば処理をステップS05に進め、そうでなければ処理を終了する。
【0058】
ステップS05においては、広告主IDを読出す。店舗端末300のメモリに広告主IDを予め記憶しておき、それを読み出すようにすればよい。なお、店舗端末300の操作者が広告主IDを店舗端末300に入力するようにしてもよい。そして、広告主IDと、ステップS03で指定された広告画像、付加条件および表示位置を、課金サーバ200に送信する(ステップS06)。送信先のIPアドレスは、ステップS02において受信した登録ページに含まれる。
【0059】
課金サーバ200は、店舗端末300から広告主IDと、広告画像、付加条件および表示位置を受信し(ステップS13)、広告レコードを生成し、HDD207に記憶する(ステップS14)。
【0060】
このように、店舗端末300,300A,300Bのいずれかで広告登録処理が実行され、課金サーバ200で広告受付処理が実行されると、課金サーバ200のHDD207に広告レコードが記憶される。
【0061】
図12は、広告出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。広告出力処理は、MFP100のCPU111が、課金プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図13は、実績更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。実績更新処理は、課金サーバ200のCPU201が課金プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。
【0062】
図12および図13を参照して、MFP100のCPU111は、閲覧指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS21)。操作部115に予め定められた閲覧キーが押下されたか否かを判断する。閲覧指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS21でNO)、閲覧指示を受け付けたならば(ステップS21でYES)、処理をステップS22に進める。すなわち、広告出力処理は、閲覧指示を受け付けることを条件に実行される処理である。閲覧指示は、課金サーバ200が記憶する広告ページの送信要求であり、例えば、MFP100で実行される課金プログラムがブラウザプログラムを起動し、広告ページのURIを送信する。
【0063】
一方、課金サーバ200のCPU201は、MFP100,100A,100B,100Cのいずれかから広告ページの閲覧要求を受信したか否かを判断する(ステップS51でNO)。広告ページの閲覧要求を受信したならば、処理をステップS52に進め、そうでなければ処理をステップS53に進める。ここでは、MFP100から広告ページの閲覧要求を受信する例を説明する。ステップS52においては、広告ページをMFP100に返信する。具体的には、受信される広告ページの閲覧要求に含まれるURIで特定される広告ページをHDD207から読出し、返信する。
【0064】
MFP100は、ステップS22においては、課金サーバ200から送信される広告ページを受信する。そして、広告ページを表示部114に表示する(ステップS23)。広告ページは、広告画像を表示するための画面であるが、広告画像の他に広告主ID、付加情報および表示位置を含む。広告ページは、複数の広告画像を含むことが可能であり、複数の広告画像それぞれに対応する広告主ID、付加情報および表示位置を含む。
【0065】
次のステップS24においては、広告ページに含まれる複数の広告画像のうちから少なくとも1つの広告画像が選択されたか否かを判断する。広告画像が選択されたならば処理をステップS25に進め、1つも選択されなければ処理を終了する。ステップS25においてはプリント指示を受け付けたか否かを判断する。プリント指示を受け付けたならば処理をステップS26に進め、そうでなければ処理を終了する。広告画像がプリントされなければプリント料金が発生することがなく、さらに、広告が利用されることがないからである。
【0066】
ステップS26においては、課金IDを受け付けたか否かを判断する。課金IDを受け付けたならば処理をステップS27に進め、そうでなければ処理を終了する。課金IDに基づいてプリント料金を算出するためである。MFP100の操作者が操作部115に入力する課金IDを受け付ける。また、課金IDがICカードまたは磁気カードに記憶されている場合には、それぞれに対応したリーダが読み取った課金IDを受け付ける。
【0067】
ステップS27においては、プリントのための各種の設定を受け付ける。そして、課金IDのQRコードと、プリントモードのQRコードとを生成する(ステップS28)。プリントモードは、カラーとモノクロの別である。QRコードは、2次元コードである。
【0068】
次に、ステップS27において受け付けられたプリント設定に従って入力されるプリントデータに、ステップS24において選択された広告画像とステップS28で生成されたQRコードとを合成する(ステップS29)。プリントデータが入力される場合は、例えば、画像読取部20で原稿を読み取ってプリントするコピー機能のプリント設定が受け付けられた場合、ファクシミリ部12が受信するファクシミリデータをプリントするファクシミリ出力のプリント設定が受け付けられた場合、HDD116等に記憶された画像データをプリントするプリント設定が受け付けられた場合である。なお、プリントデータが入力されない場合は、ステップS24において選択された広告画像とステップS28で生成されたQRコードとを含むプリントデータを生成する。そして、プリントデータをプリントする(ステップS30)。ステップS31においては、プリント実績を課金サーバ200に送信し、処理を終了する。プリント事跡は、課金IDと、プリントモードと、プリント枚数とを含む。プリントモードは、カラープリントおよびモノクロプリントの別であり、プリント枚数は、プリントモードごとにプリントされた枚数である。
【0069】
一方、課金サーバ200は、MFP100,100A,100B,100Cのいずれかからプリント実績を受信したか否かを判断し(ステップS53)、プリント実績を受信したならば処理をステップS54に進め、受信しなければ処理をステップS56に進める。ここでは、MFP100からプリント実績を受信する例を説明する。
【0070】
ステップS54においては、受信したプリント実績に含まれる課金IDを含む課金レコードを、HDD207に記憶されている課金レコードのうちから特定する。そして、特定した課金レコードのプリント枚数を更新し(ステップS55)、処理をステップS56に進める。具体的には、プリントモードがカラーの場合には、課金レコードに設定されているカラーのプリント枚数を、プリント実績に含まれるプリント枚数を加算した値に更新し、プリントモードがモノクロの場合には、課金レコードに設定されているモノクロのプリント枚数を、プリント実績に含まれるプリント枚数を加算した値に更新する。
【0071】
ここで、ユーザがMFP100で広告画像をプリントした用紙を持参して、店舗端末300が設置された店舗を訪れる場合を例に説明する。店舗の店員は、ユーザから用紙を受け取り、それに形成されたQRコードを店舗端末300に読み取らせる操作をする。
【0072】
図14は、広告利用受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。広告利用受付処理は、店舗端末300,300A,300Bのいずれかで実行される処理である。ここでは、店舗端末300が実行する場合を例に説明する。
【0073】
図13および図14を参照して、店舗の店員が用紙に形成された課金IDのQRコードをQRコード読取部303で読み取らせると、店舗端末300は、課金IDを読み取る(ステップS41)。また、店舗の店員が用紙に形成されたプリントモードのQRコードをQRコード読取部303で読み取らせると、店舗端末300は、プリントモードを読み取る(ステップS42)。そして、割引ポイントを決定する(ステップS43)。割引ポイントは、プリントモードによって異なるようにする。プリントモードがカラーの場合には、モノクロの場合に比較して割引率の高い割引ポイントに決定する。そして、利用実績を課金サーバ200に送信する(ステップS44)。利用実績は、店舗端末300が記憶する広告主IDと、ステップS41で読み取った課金IDと、ステップS43で決定した割引ポイントを含む。
【0074】
一方、課金サーバ200のCPU201は、店舗端末300,300A,300Bのいずれかから利用実績を受信したか否かを判断し(ステップS56)、利用実績を受信したならば処理をステップS57に進め、受信しなければ処理をステップS51に戻す。ここでは、店舗端末300から利用実績を受信する例を説明する。
【0075】
ステップS57においては、受信した利用実績に含まれる課金IDを含む課金レコードを、HDD207に記憶されている課金レコードのうちから特定する。そして、特定した課金レコードの割引ポイントを更新し(ステップS58)、処理をステップS59に進める。具体的には、課金レコードに設定されている割引ポイントを、利用実績に含まれる割引ポイントを加算した値に更新する。
【0076】
ステップS59においては、受信した利用実績に含まれる広告主IDを含む広告レコードを、HDD207に記憶されている広告レコードのうちから特定する。そして、特定した広告レコードの利用ポイントを更新し(ステップS60)、処理をステップS51に戻す。具体的には、広告レコードの利用カウンタを、1加算した値に更新する。
【0077】
図15は、料金算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。料金算出処理は、課金サーバ200のCPU201が、課金プリグラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図17を参照して、CPU201は、現在日時が課金タイミングか否かを判断する(ステップS71)。課金タイミングは、HDD207に予め記憶されており、例えば、月末など予め定められた日時とするのが好ましい。現在日時が課金タイミングになるまで待機状態となり、料金を算出するタイミングになると処理をステップS72に進める。すなわち、料金算出処理は、現在日時が料金を算出するタイミングになることを条件に実行される処理である。
【0078】
ステップS72においては、広告レコードを読み出す。そして、利用ポイントから広告料金を算出する(ステップS73)。利用ポイントの値が大きいほど高い広告料金とするのが望ましい。利用ポイントの値、換言すれば、広告画像が利用された回数に応じて広告料金が算出されるので、広告主から公平な広告料金を徴収することができる。
【0079】
ステップS74においては、広告主IDの広告主宛の請求書を発行する。次のステップS75においては、次に処理するべき未処理の広告レコードが存在するか否かを判断する。未処理の広告レコードがHDD207に記憶されていれば処理をステップS72に戻すが、記憶されていなければ処理をステップS76に進める。
【0080】
ステップS76においては、課金レコードを読み出す。そして、プリント枚数と割引ポイントからプリント料金を算出する(ステップS77)。割引ポイントが大きいほどプリント料金を安くするのが望ましい。割引ポイントの値、換言すれば、広告画像が利用された回数に応じてプリント料金が算出されるので、広告画像をプリントする回数を増やすことが期待でき、MFP100、100A,100B,100Cの利用を促進することができる。
【0081】
ステップS78においては、課金IDのユーザ宛の請求書を発行する。次のステップS79においては、次に処理するべき未処理の課金レコードが存在するか否かを判断する。未処理の課金レコードがHDD207に記憶されていれば処理をステップS76に戻すが、記憶されていなければ処理を終了する。
【0082】
なお、上述した実施の形態においては、課金システム1について説明したが、図10〜図15に示した処理をコンピュータに実行させるための課金方法または課金プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0083】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける課金システムの全体概要を示す図である。
【図2】本実施の形態における課金サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態におけるMFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】課金サーバが備えるCPUの機能の概要をHDDに記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。
【図5】MFPが備えるCPUの機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図6】広告主の店舗に設置される店舗端末の機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図7】登録ページの一例を示す図である。
【図8】広告データのフォーマットの一例を示す図である。
【図9】課金レコードのフォーマットの一例を示す図である。
【図10】広告登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】広告受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】広告出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】実績更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図14】広告利用受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図15】料金算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
1 課金システム、2 ネットワーク、51 ダウンロード部、53 選択受付部、55 プリントデータ受付部、57 課金ID受付部、59 コード生成部、61 合成部、63 プリント条件設定部、65 プリント制御部、67 プリント実績送信部、111 CPU、112 RAM、113 ROM、114 表示部、115 操作部、116 HDD107、117 データ通信制御部、119A メモリカード、200 課金サーバ、208 フラッシュメモリ、213 操作部、213A 入力部、213B 表示部、251 登録部、253 広告ページ送信部、255 広告料金算出部、257 利用実績管理部、259 課金部、261 プリント料金算出部、271 広告テーブル、273 課金テーブル、300,300A,300B 店舗端末、301 登録受付部、303 コード読取部、305 コード読取部、305 割引ポイント決定部、307 利用実績送信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、ユーザ毎にプリント実績に応じて課金する課金サーバと、通信端末とを備えた課金システムであって、
前記課金サーバは、広告主体を識別するための広告識別情報と広告内容とを含む広告情報を記憶する記憶手段と、
前記広告情報の送信要求に応じて、前記広告情報を送信する送信手段と、
課金ID毎にプリント枚数を収集し、記憶するプリント実績記憶手段と、
前記広告識別情報を前記通信端末から受信する受信手段と、
前記広告識別情報の受信に応じて、前記広告識別情報に対応する利用ポイントをカウントする利用カウント手段と、
前記広告識別情報とともに前記通信端末から受信される課金IDに対応する割引ポイントをカウントする割引カウント手段と、
前記利用ポイントの値に基づいて、前記広告情報の広告主体毎に広告料金を算出する広告料金算出手段と、
前記プリント枚数と前記割引ポイントの値に基づいて、前記課金ID毎にプリント料金を算出するプリント料金算出手段と、を備え、
前記画像形成装置は、前記課金サーバから前記広告情報を受信する広告情報受信手段と、
受信された前記広告情報と前記課金IDとをプリントする広告プリント手段と、を備えた課金システム。
【請求項2】
前記通信端末は、広告主体の店舗に設置され、
前記広告識別情報を記憶する記憶手段と、
前記広告プリント手段によりプリントされた前記課金IDを読み取る読取手段と、
読み取られた前記課金IDと前記広告識別情報とを前記課金サーバに送信する広告使用実績送信手段と、を備える請求項1に記載の課金システム。
【請求項3】
前記画像形成装置の前記広告プリント手段は、前記広告情報をプリントするプリントモードを併せてプリントし、
前記通信端末の前記読取手段は、前記広告情報とともに前記プリントモードを読み取り、
前記広告使用実績送信手段は、前記広告識別情報に加えて前記プリントモードを前記課金サーバに送信し、
前記課金サーバの前記割引カウント手段は、前記広告識別情報とともに受信される前記プリントモードに応じたポイントを、前記割引カウンタに加算する、請求項1に記載の課金システム。
【請求項4】
前記課金サーバの前記記憶手段は、複数の広告情報を記憶しており、
前記画像形成装置は、前記複数の広告情報のうちから少なくとも1つを選択する選択手段をさらに備えた、請求項1に記載の課金システム。
【請求項5】
前記画像形成装置は、課金IDの入力を受け付ける課金ID受付手段をさらに備え、
前記広告プリント手段は、受け付けられた前記課金IDをプリントする、請求項1に記載の課金システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−198074(P2008−198074A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−34699(P2007−34699)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】