調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具
【課題】転倒・破損しやすい特殊形態品の蓋付き食器を誰でも確実にすばやく結束できるようにする。
【解決手段】円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器(11)の円形な底面(12)に外接する大きさのほぼ正方形か、又はその底面(12)よりも大きく且つ上記食器(11)の最大外径部分からは張り出さない大きさのほぼ正方形として、その食器(11)の底面(12)を受け持てる板材から成り、その各辺のほぼ中間部へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を一定深さだけ切り込むことにより、上記食器(11)とその蓋体(14)を縛り付け一体化する結束紐(19)を、その第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めた。
【解決手段】円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器(11)の円形な底面(12)に外接する大きさのほぼ正方形か、又はその底面(12)よりも大きく且つ上記食器(11)の最大外径部分からは張り出さない大きさのほぼ正方形として、その食器(11)の底面(12)を受け持てる板材から成り、その各辺のほぼ中間部へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を一定深さだけ切り込むことにより、上記食器(11)とその蓋体(14)を縛り付け一体化する結束紐(19)を、その第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具に係り、殊更食器自身の転倒や破損に起因する調理品の散乱を招くことなく、誰でも確実にすばやく結束できるように工夫したものである。
【背景技術】
【0002】
調理品を収容した蓋付き食器の典型例として、従来から釜飯が販売されており、これを購買者に持ち帰らすための結束作業が行なわれている。
【特許文献1】特開2006−290441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記釜飯について言えば、その釜本体と蓋体は破損しやすい陶磁器製であって、しかも釜本体はほぼ円錐形又は截頭円錐形を呈しているため、結束紐が自由に滑り動き、下方から見て円形な底面での確実な十文字状にすばやく縛り付けることができず、破損しないまでも、誤って転倒させると、内部の調理品(五目飯や山菜おこわなど)が周辺に散乱してしまう結果となる。
【0004】
特に、釜本体を直接加熱して、その炊き立ての釜飯として店頭販売するような場合、ますます速く結束作業する必要があるため、上記問題が顕著に起るのである。
【0005】
この点、特開2006−290441号公報に開示された補助板は、あくまでも破損や転倒を心配する必要がない古新聞や古雑誌などの結束用として、熱可塑性樹脂から矩形に作成された薄板であるため、上記釜飯における円形の底面を備えた釜本体については、未だ使用し難く不便であり、その底面の保護に役立つ緩衝性や断熱性を発揮させることもできない。
【0006】
更に、繰り返し使用できる結束用補助板であるとしても、一般家庭にとって廃棄する古新聞や古雑誌などのために、その補助板をわざわざ買い求めなければならず、又これを使用した結束作業手順も、甚だ複雑で煩らわしく、上記特殊形態品の釜飯にそのまま転用しても効果がない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器の円形な底面に外接する大きさのほぼ正方形か、又はその底面よりも大きく且つ上記食器の最大外径部分からは張り出さない大きさのほぼ正方形として、その食器の底面を受け持てる板材から成り、
【0008】
その各辺のほぼ中間部へ第1〜4紐係止溝を一定深さだけ切り込むことにより、上記食器とその蓋体を縛り付け一体化する結束紐を、その第1〜4紐係止溝へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする。
【0009】
又、請求項2では円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器の底面と同じ大きさの円形か、又はその底面よりも大きく且つ上記食器の最大外径部分からは張り出さない大きさの円形として、その食器の底面を受け持てる板材から成り、
【0010】
その周辺へ第1〜4紐係止溝を全体的な放射対称分布型として一定深さだけ切り込むことにより、上記食器とその蓋体を縛り付け一体化する結束紐を、その第1〜4紐係止溝へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする。
【0011】
請求項1又は2に従属する請求項3では、食器が釜飯の陶磁器から成る羽釜であり、その蓋体が羽釜と同じ大きさの円盤形に造形された陶磁器の釜蓋であることを特徴とする。
【0012】
請求項1、2又は3に従属する請求項4では、ほぼ正方形又は円形の板材が緩衝性と断熱性を有する段ボール紙から成ることを特徴とする。
【0013】
同じく請求項1、2又は3に従属する請求項5では、第1〜4紐係止溝を外向き拡開するV字形に切り欠いたことを特徴とする。
【0014】
更に、請求項1、2又は3に従属する請求項6では、食器の底面よりも大きなほぼ正方形の各辺又は同じく円形の周辺から第1〜4紐係止溝を、その円形な底面とほぼ外接する線上までの一定深さだけ切り込んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の上記構成によれば、そのほぼ正方形な結束補助用具を食器の底受け板材として使い、これに切り込まれた第1〜4紐係止溝へ、その食器と蓋体とを縛り付け一体化する結束紐を、底面視の十文字状に差し入れ係止させることにより、そのままでは結束紐が滑り移動しやすく、しかも転倒しやすい食器を誰もが確実にすばやく結束でき、その食器に収容された調理品を結束作業時に、誤まって散乱させてしまうおそれがない。
【0016】
そして、このような効果は請求項2の構成を採用するも、全く同様に達成することができる。
【0017】
特に、請求項3の構成を採用するならば、その結束補助用具を釜飯の持ち帰りに最適なものとして使うことができ、その割れやすい陶磁器の羽釜と釜蓋を結束作業時に、誤まって破損してしまう危険もない。炊き立ての熱い釜飯用として、著しく有効になる。
【0018】
又、請求項4の構成を採用するならば、その段ボール紙から成る結束補助用具によって、食器の底面を効果的な緩衝・断熱状態に保つことができ、廃棄される段ボール箱を解体・再利用し得る意味からも、使い捨てられる結束補助用具としてふさわしい。
【0019】
請求項5の構成を採用するならば、その結束補助用具の第1〜4紐係止溝がV字形に切り欠かれているため、如何なる材質や形状の結束紐であっても、これをその各紐係止溝の奥深くまで自づと円滑に喰い込み進入させることができ、その結束作業性の向上に役立つ。
【0020】
更に、請求項6の構成を採用するならば、結束紐を食器と蓋体との縛り付け状態に緊張させた時、その結束補助用具の第1〜4紐係止溝へ奥深く喰い込み進入した結束紐が、食器における底面と胴面とのコーナー部へ自づと確実に密着して、その結束状態をますます強固に安定良く保てる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1〜6は持ち帰れる釜飯(A)に適用した本発明を例示しており、(11)は陶磁器の羽釜(食器)であって、一定な開口径(約110mm)と深さ(約80mm)のほぼ截頭円錐形に造形されており、その約65mmの直径を備えた円形のフラットな底面(12)が安定良く接地する。(13)はその羽釜(11)の胴面から連続一体に張り出した円形の鍔であり、ここが羽釜(11)の最大外径部分として、約135mmの直径を有する。
【0022】
他方、(14)は上記羽釜(11)の開口上面を遮蔽する陶磁器の釜蓋(蓋体)であり、一定な直径(約117mm)と厚み(約6mm)の円盤形をなしているが、そのフラットな頂面(15)からは凸歯(16)が平行な2列として、一定高さ(約3mm)だけ上向き一体に隆起されてもいる。
【0023】
そして、このような羽釜(11)はガスの直火などにより加熱され、その炊き立ての熱い調理品(例えば五目飯や山菜おこわなど)(M)を収容した施蓋状態での釜飯(A)として、店頭や移動車により即席販売されることとなり、これを購買者が持ち帰る。
【0024】
但し、上記羽釜(11)を直かに加熱せず、これを茶碗や弁当箱などと同様な食器として、別途炊き上げた調理品(M)を移し入れることにより、その食器(11)を施蓋した言わば冷めた状態での釜飯(A)として、上記と同様に販売することもあり得る。
【0025】
(17)は上記釜飯(A)における羽釜(食器)(11)の底面(12)を受け持つ一定な厚み(約3〜5mm)の結束補助用具であって、厚紙(段ボール紙)や経木、ゴム、皮革、半硬質なプラスチックなどの板材から、上記羽釜(11)の円形な底面(12)にほぼ外接することとなる大きさ(約65×65mm)か、又はその底面(12)よりも大きく、且つ羽釜(11)の最大外径部分(上記鍔)からは外方へ張り出さない大きさ(約85×85mm)のほぼ正方形に形成されている。その正方形の角隅部は円弧状又は斜めストレート状に面取りしておくことが好ましい。そうすれば、後述の包装袋を引き裂いてしまうおそれもない。
【0026】
しかも、上記結束補助用具(17)が正方形をなす4辺のほぼ中間部には、第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)が各々一定深さ(約10mm)だけ切り込まれており、その全体的な放射対称型に分布する第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ、1本又は各別な2本の結束紐(19)を底面視の十文字状として差し入れ係止させることができるようになっている。
【0027】
その場合、上記結束補助用具(17)の材質としては、特に緩衝性と断熱性を発揮し得る段ボール紙を採用することが好ましい。そうすれば、陶磁器から成る割れやすい羽釜(11)の底面(12)を、その段ボール紙の緩衝性により安全に受け持ち保護することができ、直かに加熱された羽釜(11)の断熱効果も得られるほか、廃棄される段ボール箱を解体して、安価に再利用することができ、使い捨てにふさわしい。結束後の釜飯(A)を更にプラスチックフィルムの包装袋(図示省略)へ収容して持ち帰る際、その包装袋を引き裂いてしまうおそれもない。
【0028】
又、同じく結束補助用具(17)の大きさとしては図7から示唆されるように、羽釜(11)の底面(12)よりも若干大きなほぼ正方形に形成して、その4辺から羽釜(11)における円形な底面(12)とほぼ外接する線上までの一定深さだけ切り込むことが望ましい。
【0029】
そうすれば、調理品(M)の収容後には倒立させることが許されない羽釜(11)の上方から、その結束紐(19)の第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を見やすい位置関係に保てるほか、ここに差し入れ係止された結束紐(19)を、羽釜(11)と釜蓋(14)に縛り付け緊張させた時、その結束紐(19)が各紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)の溝底部まで奥深く喰い込み進入して、羽釜(11)のフラットな底面(12)と円錐胴面とのコーナー部へ、自づと確実に密着することとなり、結束状態の安定性が向上する。
【0030】
但し、上記諸効果を期待できる限りでは、その結束補助用具(17)をほぼ正方形に代えて、図8、9の変形実施形態に示すような円形に形成し、その周辺へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を全体的な放射対称分布型に切り込んでも良い。
【0031】
そして、そのほぼ正方形又は円形の何れを採択するも、上記結束補助用具(17)の第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)は、これらをカッターにより一定な深さ分の直線として切り込むことができるが、殊更図示するような外向き拡開するV字形として欠き落とすことが望ましい。
【0032】
そうすれば、麻やプラスチックフィルムなどの材質並びに糸状や平帯状などの形状が異なる各種の結束紐(19)を使うも、これをV字形の各紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ円滑に引き寄せ進入させることができ、結束作業性の向上に役立つほか、その結束紐(19)の採用上制約を受けることもなくなる。
【0033】
上記羽釜(食器)(11)に調理品(M)が収容された施蓋状態の釜飯(A)を、結束作業するに当っては、テーブル(図示省略)へ敷いた結束補助用具(17)の中央部へ、その羽釜(11)を載置して、予じめ所要長さ(約90〜100cm)にカットされた1本のフレキシブルな結束紐(19)を、先ず図10のように結束補助用具(17)の下方から向かい合う一対の第1、3紐係止溝(18a)(18c)へ、一直線での横断状態に差し入れ係止させる。
【0034】
その際、結束紐(19)が結束補助用具(17)の向かい合う2辺から張り出す長さ(L1)(L2)について、その両端側(19a)(19b)での適当な長短差を与えておけば、その先端部同士を揃えて締結することにより、後述の把手となる吊り輪を容易に形作ることができる。
【0035】
次いで、その結束紐(19)の張り出し両端側(19a)(19b)を上記結束補助用具(17)から上向きに曲げ起し、釜蓋(蓋体)(14)の頂面(15)における中心部での図11のような十文字状に絡らみ付け交叉させて、その交点(O)を望ましくは指先により押さえ止め乍ら、上記張り出し長さ(L2)の短かい他端側(19b)はそのままに残した状態として、その他方の張り出し長さ(L1)が長い一端側(19a)を図12のように、釜蓋(14)から下向きに曲げ降ろし、上記結束補助用具(17)に残る向かい合う一対の第2、4紐係止溝(18b)(18d)へ、やはり一直線での横断状態に差し入れ係止させる。そうすれば、結束補助用具(17)の下面において、上記結束紐(19)が十文字状に直交する状態となる。
【0036】
その場合、釜蓋(14)の頂面(15)において十文字状に交叉される結束紐(19)は、その何れか一方の横断する一直線を図11、12に示唆する如く、上記釜蓋(14)の頂面(15)から隆起した凸歯(16)同士の相互間へ、その凸歯(16)とのほぼ平行に介在させることが好ましい。そうすれば、その結束紐(19)が釜蓋(14)におけるフラットな頂面(15)の周辺に沿って滑り移動するおそれを、その凸歯(16)により受け止め規制することができる。
【0037】
そこで、上記結束紐(19)における張り出し長さ(L1)の長い一端側(19a)を、引き続き結束補助用具(17)から上向きに曲げ起して、釜蓋(14)の中心部に位置する上記交点(O)へ図13のように、一旦重畳的に絡らみ付け締結固定するのである。
【0038】
そうすれば、釜飯(A)における釜蓋(14)と羽釜(11)並びにその結束補助用具(17)が、全体的な固定状態に縛り付け一体化される結果となり、そのための結束紐(19)が結束補助用具(17)の第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ、位置ズレ不能に係止していることとも相俟って、その一連の縛り付け状態に若干の弛緩があっても、釜飯(A)の分解してしまうおそれはない。
【0039】
そして、最後に結束紐(19)の上記長い張り出し一端側(19a)と、残る短かい張り出し他端側(19b)との先端部同士を締結することにより、図3、4のような吊り輪(19c)を形作れば良い。その吊り輪(19c)を把持して持ち帰った釜飯(A)の購買者が、上記結束紐(19)を解き、その不要となった結束補助用具(17)を廃棄することになる。
【0040】
但し、結束紐(19)における張り出し長さ(L1)の長い一端側(19a)を、同じく張り出し長さ(L2)の短かい他端側(19b)と上記交点(O)において、最終的に絡らみ付け締結一体化するにとどめて、上記吊り輪(19c)の形成を省略してもさしつかえない。このような縛り付け状態の釜飯(A)でも、上記プラスチックフィルムの包装袋へ収容して持ち帰ることができるからである。(20)は調理品(M)の品名や材料、消費期限などを印刷したラベルであり、上記結束作業過程において、その釜蓋(14)への被冠状態に押さえ付けられる。
【0041】
又、先の図10〜13では1本の結束紐(19)を連続的に折り曲げることにより、釜飯(A)を図3、4のような平・底面視の十文字状に縛り付けているが、このような結束作業手順に代えて、長短差がある2本の結束紐(19A)(19B)を使用し、その2本を予じめ上記結束補助用具(17)における向かい合う一対の第1、3紐係止溝(18a)(18c)と、同じく向かい合う一対の第2、4紐係止溝(18b)(18d)へ、図14のように下方から各別な一直線での横断状態に差し入れ係止させることにより、その底面視の十文字状に仮り止め維持しておいた上、その結束補助用具(17)の中央部へ羽釜(11)を載置して、先に長さ(L2)の短かい結束紐(19B)を図15のように、やはり好ましくは上記釜蓋(14)における凸歯(16)同士の相互間へほぼ平行に介在させて、その結束紐(19B)の両端部を釜蓋(14)の頂面(15)において締結固定する。
【0042】
そして、その後長さ(L1)が長い結束紐(19A)を図16のように、上記釜蓋(14)の中心部において先の短かい結束紐(19B)へ、一旦重畳的に絡み付け締結固定すると共に、その長い結束紐(19A)の余裕分として残る両端部同士を締結することにより、図3、4のような吊り輪(19C)を形作っても良い。このような2本の結束紐(19A)(19B)を使用するならば、直かに加熱された高温の羽釜(11)でも転倒のおそれなく、安定に速く縛り付けることができる。その場合でも、結束紐(19A)(19B)の長さ(L1)(L2)を互いにほぼ同一して、上記吊り輪(19C)の形成を省略できることは勿論である。
【0043】
尚、図示の実施形態では調理品(M)を収容した蓋付き食器として、炊き立ての釜飯(A)を説明したが、その釜飯(A)のみならず、底面(12)に接地用の高台(図示省略)を備えたほぼ円錐形又は円筒形の茶碗や鉢、その他の割れやすい食器についても、本発明を適用することができ、その場合上記結束補助用具(17)は高台と同じ大きさか、又はこれよりも若干大きな円形やほぼ正方形に形成して、第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)をやはり全体的な放射対称分布型に切り込めば良い。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る調理品を収容した蓋付き食器とその使い捨て結束補助用具を示す分解斜面図である。
【図2】同じく組立状態を示す斜面図である。
【図3】釜飯の結束完了状態を示す斜面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図4の底面図である。
【図6】図4の6−6線断面図である。
【図7】結束補助用具を抽出して示す平面図である。
【図8】結束補助用具の変形実施形態を使用した図3に対応する斜面図である。
【図9】図8の結束補助用具を抽出して示す平面図である。
【図10】1本の結束紐による釜飯の結束作業手順を示す斜面図である。
【図11】図10に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図12】図11に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図13】図12に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図14】2本の結束紐による釜飯の結束作業手順を示す斜面図である。
【図15】図14に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図16】図15に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【符号の説明】
【0045】
(11)・羽釜(食器)
(12)・底面
(13)・鍔
(14)・釜蓋(蓋体)
(15)・頂面
(16)・凸歯
(17)・結束補助用具
(18a)・第1紐係止溝
(18b)・第2紐係止溝
(18c)・第3紐係止溝
(18d)・第4紐係止溝
(19)・結束紐
(19a)・結束紐の長い一端側
(19b)・結束紐の短かい他端側
(19C)(19c)・吊り輪
(19A)・長い結束紐
(19B)・短かい結束紐
(20)・ラベル
(A)・釜飯
(M)・調理品
(O)・交点
【技術分野】
【0001】
本発明は調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具に係り、殊更食器自身の転倒や破損に起因する調理品の散乱を招くことなく、誰でも確実にすばやく結束できるように工夫したものである。
【背景技術】
【0002】
調理品を収容した蓋付き食器の典型例として、従来から釜飯が販売されており、これを購買者に持ち帰らすための結束作業が行なわれている。
【特許文献1】特開2006−290441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記釜飯について言えば、その釜本体と蓋体は破損しやすい陶磁器製であって、しかも釜本体はほぼ円錐形又は截頭円錐形を呈しているため、結束紐が自由に滑り動き、下方から見て円形な底面での確実な十文字状にすばやく縛り付けることができず、破損しないまでも、誤って転倒させると、内部の調理品(五目飯や山菜おこわなど)が周辺に散乱してしまう結果となる。
【0004】
特に、釜本体を直接加熱して、その炊き立ての釜飯として店頭販売するような場合、ますます速く結束作業する必要があるため、上記問題が顕著に起るのである。
【0005】
この点、特開2006−290441号公報に開示された補助板は、あくまでも破損や転倒を心配する必要がない古新聞や古雑誌などの結束用として、熱可塑性樹脂から矩形に作成された薄板であるため、上記釜飯における円形の底面を備えた釜本体については、未だ使用し難く不便であり、その底面の保護に役立つ緩衝性や断熱性を発揮させることもできない。
【0006】
更に、繰り返し使用できる結束用補助板であるとしても、一般家庭にとって廃棄する古新聞や古雑誌などのために、その補助板をわざわざ買い求めなければならず、又これを使用した結束作業手順も、甚だ複雑で煩らわしく、上記特殊形態品の釜飯にそのまま転用しても効果がない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器の円形な底面に外接する大きさのほぼ正方形か、又はその底面よりも大きく且つ上記食器の最大外径部分からは張り出さない大きさのほぼ正方形として、その食器の底面を受け持てる板材から成り、
【0008】
その各辺のほぼ中間部へ第1〜4紐係止溝を一定深さだけ切り込むことにより、上記食器とその蓋体を縛り付け一体化する結束紐を、その第1〜4紐係止溝へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする。
【0009】
又、請求項2では円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器の底面と同じ大きさの円形か、又はその底面よりも大きく且つ上記食器の最大外径部分からは張り出さない大きさの円形として、その食器の底面を受け持てる板材から成り、
【0010】
その周辺へ第1〜4紐係止溝を全体的な放射対称分布型として一定深さだけ切り込むことにより、上記食器とその蓋体を縛り付け一体化する結束紐を、その第1〜4紐係止溝へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする。
【0011】
請求項1又は2に従属する請求項3では、食器が釜飯の陶磁器から成る羽釜であり、その蓋体が羽釜と同じ大きさの円盤形に造形された陶磁器の釜蓋であることを特徴とする。
【0012】
請求項1、2又は3に従属する請求項4では、ほぼ正方形又は円形の板材が緩衝性と断熱性を有する段ボール紙から成ることを特徴とする。
【0013】
同じく請求項1、2又は3に従属する請求項5では、第1〜4紐係止溝を外向き拡開するV字形に切り欠いたことを特徴とする。
【0014】
更に、請求項1、2又は3に従属する請求項6では、食器の底面よりも大きなほぼ正方形の各辺又は同じく円形の周辺から第1〜4紐係止溝を、その円形な底面とほぼ外接する線上までの一定深さだけ切り込んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の上記構成によれば、そのほぼ正方形な結束補助用具を食器の底受け板材として使い、これに切り込まれた第1〜4紐係止溝へ、その食器と蓋体とを縛り付け一体化する結束紐を、底面視の十文字状に差し入れ係止させることにより、そのままでは結束紐が滑り移動しやすく、しかも転倒しやすい食器を誰もが確実にすばやく結束でき、その食器に収容された調理品を結束作業時に、誤まって散乱させてしまうおそれがない。
【0016】
そして、このような効果は請求項2の構成を採用するも、全く同様に達成することができる。
【0017】
特に、請求項3の構成を採用するならば、その結束補助用具を釜飯の持ち帰りに最適なものとして使うことができ、その割れやすい陶磁器の羽釜と釜蓋を結束作業時に、誤まって破損してしまう危険もない。炊き立ての熱い釜飯用として、著しく有効になる。
【0018】
又、請求項4の構成を採用するならば、その段ボール紙から成る結束補助用具によって、食器の底面を効果的な緩衝・断熱状態に保つことができ、廃棄される段ボール箱を解体・再利用し得る意味からも、使い捨てられる結束補助用具としてふさわしい。
【0019】
請求項5の構成を採用するならば、その結束補助用具の第1〜4紐係止溝がV字形に切り欠かれているため、如何なる材質や形状の結束紐であっても、これをその各紐係止溝の奥深くまで自づと円滑に喰い込み進入させることができ、その結束作業性の向上に役立つ。
【0020】
更に、請求項6の構成を採用するならば、結束紐を食器と蓋体との縛り付け状態に緊張させた時、その結束補助用具の第1〜4紐係止溝へ奥深く喰い込み進入した結束紐が、食器における底面と胴面とのコーナー部へ自づと確実に密着して、その結束状態をますます強固に安定良く保てる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1〜6は持ち帰れる釜飯(A)に適用した本発明を例示しており、(11)は陶磁器の羽釜(食器)であって、一定な開口径(約110mm)と深さ(約80mm)のほぼ截頭円錐形に造形されており、その約65mmの直径を備えた円形のフラットな底面(12)が安定良く接地する。(13)はその羽釜(11)の胴面から連続一体に張り出した円形の鍔であり、ここが羽釜(11)の最大外径部分として、約135mmの直径を有する。
【0022】
他方、(14)は上記羽釜(11)の開口上面を遮蔽する陶磁器の釜蓋(蓋体)であり、一定な直径(約117mm)と厚み(約6mm)の円盤形をなしているが、そのフラットな頂面(15)からは凸歯(16)が平行な2列として、一定高さ(約3mm)だけ上向き一体に隆起されてもいる。
【0023】
そして、このような羽釜(11)はガスの直火などにより加熱され、その炊き立ての熱い調理品(例えば五目飯や山菜おこわなど)(M)を収容した施蓋状態での釜飯(A)として、店頭や移動車により即席販売されることとなり、これを購買者が持ち帰る。
【0024】
但し、上記羽釜(11)を直かに加熱せず、これを茶碗や弁当箱などと同様な食器として、別途炊き上げた調理品(M)を移し入れることにより、その食器(11)を施蓋した言わば冷めた状態での釜飯(A)として、上記と同様に販売することもあり得る。
【0025】
(17)は上記釜飯(A)における羽釜(食器)(11)の底面(12)を受け持つ一定な厚み(約3〜5mm)の結束補助用具であって、厚紙(段ボール紙)や経木、ゴム、皮革、半硬質なプラスチックなどの板材から、上記羽釜(11)の円形な底面(12)にほぼ外接することとなる大きさ(約65×65mm)か、又はその底面(12)よりも大きく、且つ羽釜(11)の最大外径部分(上記鍔)からは外方へ張り出さない大きさ(約85×85mm)のほぼ正方形に形成されている。その正方形の角隅部は円弧状又は斜めストレート状に面取りしておくことが好ましい。そうすれば、後述の包装袋を引き裂いてしまうおそれもない。
【0026】
しかも、上記結束補助用具(17)が正方形をなす4辺のほぼ中間部には、第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)が各々一定深さ(約10mm)だけ切り込まれており、その全体的な放射対称型に分布する第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ、1本又は各別な2本の結束紐(19)を底面視の十文字状として差し入れ係止させることができるようになっている。
【0027】
その場合、上記結束補助用具(17)の材質としては、特に緩衝性と断熱性を発揮し得る段ボール紙を採用することが好ましい。そうすれば、陶磁器から成る割れやすい羽釜(11)の底面(12)を、その段ボール紙の緩衝性により安全に受け持ち保護することができ、直かに加熱された羽釜(11)の断熱効果も得られるほか、廃棄される段ボール箱を解体して、安価に再利用することができ、使い捨てにふさわしい。結束後の釜飯(A)を更にプラスチックフィルムの包装袋(図示省略)へ収容して持ち帰る際、その包装袋を引き裂いてしまうおそれもない。
【0028】
又、同じく結束補助用具(17)の大きさとしては図7から示唆されるように、羽釜(11)の底面(12)よりも若干大きなほぼ正方形に形成して、その4辺から羽釜(11)における円形な底面(12)とほぼ外接する線上までの一定深さだけ切り込むことが望ましい。
【0029】
そうすれば、調理品(M)の収容後には倒立させることが許されない羽釜(11)の上方から、その結束紐(19)の第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を見やすい位置関係に保てるほか、ここに差し入れ係止された結束紐(19)を、羽釜(11)と釜蓋(14)に縛り付け緊張させた時、その結束紐(19)が各紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)の溝底部まで奥深く喰い込み進入して、羽釜(11)のフラットな底面(12)と円錐胴面とのコーナー部へ、自づと確実に密着することとなり、結束状態の安定性が向上する。
【0030】
但し、上記諸効果を期待できる限りでは、その結束補助用具(17)をほぼ正方形に代えて、図8、9の変形実施形態に示すような円形に形成し、その周辺へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を全体的な放射対称分布型に切り込んでも良い。
【0031】
そして、そのほぼ正方形又は円形の何れを採択するも、上記結束補助用具(17)の第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)は、これらをカッターにより一定な深さ分の直線として切り込むことができるが、殊更図示するような外向き拡開するV字形として欠き落とすことが望ましい。
【0032】
そうすれば、麻やプラスチックフィルムなどの材質並びに糸状や平帯状などの形状が異なる各種の結束紐(19)を使うも、これをV字形の各紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ円滑に引き寄せ進入させることができ、結束作業性の向上に役立つほか、その結束紐(19)の採用上制約を受けることもなくなる。
【0033】
上記羽釜(食器)(11)に調理品(M)が収容された施蓋状態の釜飯(A)を、結束作業するに当っては、テーブル(図示省略)へ敷いた結束補助用具(17)の中央部へ、その羽釜(11)を載置して、予じめ所要長さ(約90〜100cm)にカットされた1本のフレキシブルな結束紐(19)を、先ず図10のように結束補助用具(17)の下方から向かい合う一対の第1、3紐係止溝(18a)(18c)へ、一直線での横断状態に差し入れ係止させる。
【0034】
その際、結束紐(19)が結束補助用具(17)の向かい合う2辺から張り出す長さ(L1)(L2)について、その両端側(19a)(19b)での適当な長短差を与えておけば、その先端部同士を揃えて締結することにより、後述の把手となる吊り輪を容易に形作ることができる。
【0035】
次いで、その結束紐(19)の張り出し両端側(19a)(19b)を上記結束補助用具(17)から上向きに曲げ起し、釜蓋(蓋体)(14)の頂面(15)における中心部での図11のような十文字状に絡らみ付け交叉させて、その交点(O)を望ましくは指先により押さえ止め乍ら、上記張り出し長さ(L2)の短かい他端側(19b)はそのままに残した状態として、その他方の張り出し長さ(L1)が長い一端側(19a)を図12のように、釜蓋(14)から下向きに曲げ降ろし、上記結束補助用具(17)に残る向かい合う一対の第2、4紐係止溝(18b)(18d)へ、やはり一直線での横断状態に差し入れ係止させる。そうすれば、結束補助用具(17)の下面において、上記結束紐(19)が十文字状に直交する状態となる。
【0036】
その場合、釜蓋(14)の頂面(15)において十文字状に交叉される結束紐(19)は、その何れか一方の横断する一直線を図11、12に示唆する如く、上記釜蓋(14)の頂面(15)から隆起した凸歯(16)同士の相互間へ、その凸歯(16)とのほぼ平行に介在させることが好ましい。そうすれば、その結束紐(19)が釜蓋(14)におけるフラットな頂面(15)の周辺に沿って滑り移動するおそれを、その凸歯(16)により受け止め規制することができる。
【0037】
そこで、上記結束紐(19)における張り出し長さ(L1)の長い一端側(19a)を、引き続き結束補助用具(17)から上向きに曲げ起して、釜蓋(14)の中心部に位置する上記交点(O)へ図13のように、一旦重畳的に絡らみ付け締結固定するのである。
【0038】
そうすれば、釜飯(A)における釜蓋(14)と羽釜(11)並びにその結束補助用具(17)が、全体的な固定状態に縛り付け一体化される結果となり、そのための結束紐(19)が結束補助用具(17)の第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ、位置ズレ不能に係止していることとも相俟って、その一連の縛り付け状態に若干の弛緩があっても、釜飯(A)の分解してしまうおそれはない。
【0039】
そして、最後に結束紐(19)の上記長い張り出し一端側(19a)と、残る短かい張り出し他端側(19b)との先端部同士を締結することにより、図3、4のような吊り輪(19c)を形作れば良い。その吊り輪(19c)を把持して持ち帰った釜飯(A)の購買者が、上記結束紐(19)を解き、その不要となった結束補助用具(17)を廃棄することになる。
【0040】
但し、結束紐(19)における張り出し長さ(L1)の長い一端側(19a)を、同じく張り出し長さ(L2)の短かい他端側(19b)と上記交点(O)において、最終的に絡らみ付け締結一体化するにとどめて、上記吊り輪(19c)の形成を省略してもさしつかえない。このような縛り付け状態の釜飯(A)でも、上記プラスチックフィルムの包装袋へ収容して持ち帰ることができるからである。(20)は調理品(M)の品名や材料、消費期限などを印刷したラベルであり、上記結束作業過程において、その釜蓋(14)への被冠状態に押さえ付けられる。
【0041】
又、先の図10〜13では1本の結束紐(19)を連続的に折り曲げることにより、釜飯(A)を図3、4のような平・底面視の十文字状に縛り付けているが、このような結束作業手順に代えて、長短差がある2本の結束紐(19A)(19B)を使用し、その2本を予じめ上記結束補助用具(17)における向かい合う一対の第1、3紐係止溝(18a)(18c)と、同じく向かい合う一対の第2、4紐係止溝(18b)(18d)へ、図14のように下方から各別な一直線での横断状態に差し入れ係止させることにより、その底面視の十文字状に仮り止め維持しておいた上、その結束補助用具(17)の中央部へ羽釜(11)を載置して、先に長さ(L2)の短かい結束紐(19B)を図15のように、やはり好ましくは上記釜蓋(14)における凸歯(16)同士の相互間へほぼ平行に介在させて、その結束紐(19B)の両端部を釜蓋(14)の頂面(15)において締結固定する。
【0042】
そして、その後長さ(L1)が長い結束紐(19A)を図16のように、上記釜蓋(14)の中心部において先の短かい結束紐(19B)へ、一旦重畳的に絡み付け締結固定すると共に、その長い結束紐(19A)の余裕分として残る両端部同士を締結することにより、図3、4のような吊り輪(19C)を形作っても良い。このような2本の結束紐(19A)(19B)を使用するならば、直かに加熱された高温の羽釜(11)でも転倒のおそれなく、安定に速く縛り付けることができる。その場合でも、結束紐(19A)(19B)の長さ(L1)(L2)を互いにほぼ同一して、上記吊り輪(19C)の形成を省略できることは勿論である。
【0043】
尚、図示の実施形態では調理品(M)を収容した蓋付き食器として、炊き立ての釜飯(A)を説明したが、その釜飯(A)のみならず、底面(12)に接地用の高台(図示省略)を備えたほぼ円錐形又は円筒形の茶碗や鉢、その他の割れやすい食器についても、本発明を適用することができ、その場合上記結束補助用具(17)は高台と同じ大きさか、又はこれよりも若干大きな円形やほぼ正方形に形成して、第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)をやはり全体的な放射対称分布型に切り込めば良い。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る調理品を収容した蓋付き食器とその使い捨て結束補助用具を示す分解斜面図である。
【図2】同じく組立状態を示す斜面図である。
【図3】釜飯の結束完了状態を示す斜面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図4の底面図である。
【図6】図4の6−6線断面図である。
【図7】結束補助用具を抽出して示す平面図である。
【図8】結束補助用具の変形実施形態を使用した図3に対応する斜面図である。
【図9】図8の結束補助用具を抽出して示す平面図である。
【図10】1本の結束紐による釜飯の結束作業手順を示す斜面図である。
【図11】図10に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図12】図11に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図13】図12に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図14】2本の結束紐による釜飯の結束作業手順を示す斜面図である。
【図15】図14に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【図16】図15に続く結束作業手順を示す斜面図である。
【符号の説明】
【0045】
(11)・羽釜(食器)
(12)・底面
(13)・鍔
(14)・釜蓋(蓋体)
(15)・頂面
(16)・凸歯
(17)・結束補助用具
(18a)・第1紐係止溝
(18b)・第2紐係止溝
(18c)・第3紐係止溝
(18d)・第4紐係止溝
(19)・結束紐
(19a)・結束紐の長い一端側
(19b)・結束紐の短かい他端側
(19C)(19c)・吊り輪
(19A)・長い結束紐
(19B)・短かい結束紐
(20)・ラベル
(A)・釜飯
(M)・調理品
(O)・交点
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器(11)の円形な底面(12)に外接する大きさのほぼ正方形か、又はその底面(12)よりも大きく且つ上記食器(11)の最大外径部分からは張り出さない大きさのほぼ正方形として、その食器(11)の底面(12)を受け持てる板材から成り、
その各辺のほぼ中間部へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を一定深さだけ切り込むことにより、上記食器(11)とその蓋体(14)を縛り付け一体化する結束紐(19)を、その第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項2】
円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器(11)の底面(12)と同じ大きさの円形か、又はその底面(12)よりも大きく且つ上記食器(11)の最大外径部分からは張り出さない大きさの円形として、その食器(11)の底面(12)を受け持てる板材から成り、
その周辺へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を全体的な放射対称分布型として一定深さだけ切り込むことにより、上記食器(11)とその蓋体(14)を縛り付け一体化する結束紐(19)を、その第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項3】
食器(11)が釜飯(A)の陶磁器から成る羽釜であり、その蓋体(14)が羽釜(11)と同じ大きさの円盤形に造形された陶磁器の釜蓋であることを特徴とする請求項1又は2記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項4】
ほぼ正方形又は円形の板材が緩衝性と断熱性を有する段ボール紙から成ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項5】
第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を外向き拡開するV字形に切り欠いたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項6】
食器(11)の底面(12)よりも大きなほぼ正方形の各辺又は同じく円形の周辺から第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を、その円形な底面(12)とほぼ外接する線上までの一定深さだけ切り込んだことを特徴とする請求項1、2又は3記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項1】
円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器(11)の円形な底面(12)に外接する大きさのほぼ正方形か、又はその底面(12)よりも大きく且つ上記食器(11)の最大外径部分からは張り出さない大きさのほぼ正方形として、その食器(11)の底面(12)を受け持てる板材から成り、
その各辺のほぼ中間部へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を一定深さだけ切り込むことにより、上記食器(11)とその蓋体(14)を縛り付け一体化する結束紐(19)を、その第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項2】
円錐形、截頭円錐形又は円筒形をなす食器(11)の底面(12)と同じ大きさの円形か、又はその底面(12)よりも大きく且つ上記食器(11)の最大外径部分からは張り出さない大きさの円形として、その食器(11)の底面(12)を受け持てる板材から成り、
その周辺へ第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を全体的な放射対称分布型として一定深さだけ切り込むことにより、上記食器(11)とその蓋体(14)を縛り付け一体化する結束紐(19)を、その第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)へ底面視の十文字状に差し入れ係止させ得るように定めたことを特徴とする調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項3】
食器(11)が釜飯(A)の陶磁器から成る羽釜であり、その蓋体(14)が羽釜(11)と同じ大きさの円盤形に造形された陶磁器の釜蓋であることを特徴とする請求項1又は2記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項4】
ほぼ正方形又は円形の板材が緩衝性と断熱性を有する段ボール紙から成ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項5】
第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を外向き拡開するV字形に切り欠いたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【請求項6】
食器(11)の底面(12)よりも大きなほぼ正方形の各辺又は同じく円形の周辺から第1〜4紐係止溝(18a)(18b)(18c)(18d)を、その円形な底面(12)とほぼ外接する線上までの一定深さだけ切り込んだことを特徴とする請求項1、2又は3記載の調理品を収容した蓋付き食器の使い捨て結束補助用具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
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【図16】
【公開番号】特開2009−126531(P2009−126531A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−301145(P2007−301145)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(391066180)株式会社地主共和商会 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(391066180)株式会社地主共和商会 (4)
【Fターム(参考)】
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