譜面板における表示器の取付構造
【課題】 譜面板に置かれた譜面と表示器の画面の双方を見ることができるとともに、譜面板に譜面を置かない場合には、表示器の画面が見やすくなる譜面板における表示器の取付構造を提供すること。
【解決手段】 譜面板20にスライドレール21,22を設けるとともに、表示器30に、スライドレール21,22とスライド可能に係合するレール部32,33を設けた。これによって、表示器30を譜面板20の表面で移動可能にした。
【解決手段】 譜面板20にスライドレール21,22を設けるとともに、表示器30に、スライドレール21,22とスライド可能に係合するレール部32,33を設けた。これによって、表示器30を譜面板20の表面で移動可能にした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽譜等を表示するための表示器が取り付けられた譜面板における表示器の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、鍵盤を備えた電子楽器には、楽譜等を表示するLCDユニットからなる表示器を備えたものがある。このような電子楽器における表示器は、演奏者の正面に設けられた譜面を置くための譜面板の中央部に取り付けられたり、操作パネル部に取り付けられたりしている。
【発明の開示】
【0003】
しかしながら、表示器を譜面板の中央部に取り付けると、譜面板に譜面を置いた場合、譜面によって表示器が隠れて見えなくなり、譜面と表示器の画面の双方を見ることができないという問題がある。そこで、表示器を譜面板の近傍に取り付けることも考えられるが、譜面板に譜面を置いていないときにも表示器は演奏者の正面から横にずれた位置にあるため見えにくくなるという問題がある。また、パネル部に設けるとその位置が鍵盤近傍になるため演奏姿勢が悪くなる。
【0004】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、譜面板に置かれた譜面と表示器の画面の双方を見ることができるとともに、譜面板に譜面を置かない場合には、表示器の画面が見やすくなる譜面板における表示器の取付構造を提供することである。
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造の構成上の特徴は、譜面を置くための譜面板に、係合部を備えた設置位置変更手段を介して、表示器を、譜面板に対して設置位置を左右に変更可能に取り付けた譜面板における表示器の取付構造であって、係合部を備えた設置位置変更手段を、譜面板に設けた被スライドレールと、表示器に設けられ被スライドレールに対してスライド可能に係合したスライド部とで構成し、表示器を被スライドレールに沿って譜面板に対して左右に移動可能にしたことにある。この場合、表示器を、例えば、電気的に画面を表示するLCDユニットで構成するとよい。
【0006】
前記のように構成した本発明の譜面板における表示器の取付構造においては、設置位置変更手段によって、表示器の設置位置を、譜面板における所定の位置に変更することができる。したがって、例えば、表示器の設置位置を、譜面板の中央部と端部との間で変更可能にすることにより、譜面板に譜面を置かない場合は、表示器を譜面板の中央部に取り付け、譜面板に譜面を置く場合は、表示器を譜面板の端部に設置することができる。その結果、譜面板に譜面を置かない場合は、表示器の画面が見やすくなり、譜面板に譜面を置く場合は、譜面と表示器の画面の双方を見ることができる。
【0007】
また、この発明によると、被スライドレールに沿って、表示器を移動させるだけで、表示器の設置位置の変更ができるため、表示器の設置位置の変更のための操作が極めて簡単になる。また、被スライドレールを譜面板の中央部から端部にかけて設けることにより、表示器の設置位置は、譜面板の中央部から端部の間におけるどの位置にでも変更可能になる。したがって、譜面板に置かれる譜面等の大きさによって、表示器の設置位置を適宜変更することができる。
【0008】
また、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造の他の構成上の特徴は、譜面板を、起立、傾倒が可能な湾曲した板で構成し、譜面板が起立状態になったときに、演奏者側を中心として円弧を描く形状になるようにしたことにある。また、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造のさらに他の構成上の特徴は、表示器から接続コードを延ばすとともに、接続コードを挿通可能に支持する支持部材を譜面板に設けたことにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造を備えた電子楽器10を示している。この電子楽器10は、脚部等を備えた支持台11と、支持台11の上に設けられた楽器本体12とで構成されている。そして、楽器本体12の上面前部(演奏者側)に、電子楽器10を演奏するための複数の鍵からなる鍵盤部13が設けられ、鍵盤部13の後方に、複数の操作子等を備えた操作パネル部14が設けられている。
【0010】
そして、楽器本体12における操作パネル部14の後方部分が、鍵盤部13および操作パネル部14よりも高さが高くなった天板部15に形成され、天板部15の上面に、譜面板20と、譜面板20に取り付けられて電気的に画面表示するLCDユニットからなる表示器30とが設けられている。
【0011】
譜面板20は、天板部15上で、起立、傾倒が可能になっており、起立状態では、図2および図3に示したように、演奏者側を中心として円弧を描くように見える湾曲した木製板で構成されている。そして、譜面板20の表面(演奏者側の面)に、平行して水平方向に延びる本発明の被スライドレールである一対のスライドレール21,22が設けられている。すなわち、譜面板20の表面には、図4に示したように、上下に一対の溝が設けられており、スライドレール21,22は、この溝を介して、譜面板20に取り付けられている。
【0012】
スライドレール21,22は、断面形状がコ字状の金属製の溝状ガイド部23,24と、図5に示した板状の金属製のプレートガイド部25,26とで構成されており、溝状ガイド部23,24は、開口を譜面板20の表面に露呈させて、譜面板20に取り付けられている。そして、プレートガイド部25,26には、長さが溝状ガイド部23,24の開口の長さと略等しく、幅が溝状ガイド部23,24の開口の幅よりも狭く設定された長穴25a,26aが設けられており、この長穴25a,26aを溝状ガイド部23,24の開口の中央に合わせて、プレートガイド部25,26は、譜面板20にねじによって固定されている。なお、プレートガイド部25,26は、それぞれ左右対称に形成された一対のものを組み付けて構成されており、溝状ガイド部23,24のカバーにもなっているとともに、脱落防止の機能も有している。
【0013】
また、譜面板20の下端部(この場合の下端部は、譜面板20が起立状態のときの下端部で、以下の説明における上下方向は、譜面板20が起立状態のときの上下方向とする)における裏面の両側部分S1,S2には、譜面板20を天板部15に対して回転可能に連結する蝶番27が取り付けられている。この蝶番27を操作することによって、譜面板20を天板部15上で起立状態と、傾倒状態とに姿勢変更させることができる。
【0014】
蝶番27は、天板部15に固定され、後端部に上方に屈曲した係止部が設けられた天板固定片27aと、譜面板20の下端部に固定され、下端部が、天板固定片27aの前端部にヒンジ連結され、天板固定片27aに対して回転可能になった譜面板固定片27bと、上端部が、譜面板固定片27bの上端部にヒンジ連結されて譜面板固定片27bに対して回転可能になった回転片27cとで構成されている。そして、回転片27cにおける譜面板固定片27bに対向する面を、譜面板固定片27bに合わせて、譜面板固定片27bと回転片27cを天板固定片27a側に倒すと、譜面板20は天板部15上に傾倒する。
【0015】
また、譜面板20を天板部15から起こして、回転片27cの下端部を天板固定片27aの係止部に係合させることにより譜面板20を起立状態にすることができる。なお、この蝶番27は、譜面板20の両側部分における下端を天板部15から少し高い位置で支持して、譜面板20が傾倒する際に、譜面板20の中央部が天板部15に当たって傾倒の妨げにならないようにしている。また、図1および図2に示すように、天板部15上における譜面板20の前方には、譜面板20の下端縁部に沿って湾曲した棒状の譜面受け28が、取り付けられている。さらに、譜面板20の一方の端面には、後述する接続コードを挿通可能に支持するための支持部材29が取り付けられている。
【0016】
表示器30の表面には、楽譜等を表示するための画面が設けられ、表示器30の裏面には、図6に示すように、金属製の取付板31(樹脂でも可)を介して、本発明のスライド部である一対の金属製のレール部32,33が取り付けられている。レール部32,33は、譜面板20に設けられたスライドレール21,22と係合可能になっており、スライドレール21,22と同じ間隔を保って、取付板31に溶接によって固着されている。そして、取付板31は、ねじによって、譜面板20の裏面に固着されている。
【0017】
また、レール部32,33は、図4に示したように、断面形状がT字状に形成されており、取付板31に固着されプレートガイド部25,26の長穴25a,26a内を摺動可能になった連結部32a,33aと、連結部32a,33aの先端面に一体的に形成され、溝状ガイド部23,24の溝内を摺動可能になった角棒状スライド部32b,33bとで構成されている。連結部32a,33aの長さは、取付板31の幅に対応する長さに設定され、角棒状スライド部32b,33bは、連結部32a,33aの他方の端部からさらに、図6における左方向(図1および図2では右方向)に延びている。
【0018】
このため、表示器30は、角棒状スライド部32b,33bをスライドレール21,22に係合させることにより、譜面板20における中央部から一方の端部にかけて移動可能になっている。また、この場合、角棒状スライド部32b,33bの各自由端間をステーで連結することもできる。これによると、角棒状スライド部32b,33bの取り付け構造の強度が強くなる。
【0019】
また、表示器30における下端面の一端からは、天板部15に設けられた挿通穴15aに対して進退可能な接続コード34が延びている。この接続コード34は、表示器30の移動に応じて過剰分を、挿通穴15aを介して天板部15の内部側に退避させる。また、接続コード34は、譜面板20の一端面に取り付けられた支持部材29に挿通可能に支持されており、この支持部材29によって、接続コード34が天板部15の下方に弛んでしまうことを防止している。
【0020】
このように構成された譜面板における表示器の取付構造を備えた電子楽器10を、表示器30の画面を見ながら演奏する際には、表示器30を譜面板20の中央に移動させるとともに、表示器30の画面に演奏する曲の楽譜を表示させて、鍵盤部13や操作パネル部14の操作子等を操作する。これによって、電子楽器10は、鍵盤部13や操作パネル部14の各種の操作子等が有する機能に応じて、楽音、効果音などを発生する。
【0021】
この場合、演奏者は、表示器30の画面に表示される楽譜を見ながら演奏を行うことができ、その画面に表示される楽譜の内容は時間の経過に従って進行していく。したがって、演奏者は、演奏の途中で表示器30を操作することなく、表示器30の画面を見るだけで、両手は、鍵盤部13や操作パネル部14の操作に専念できる。このため、譜面を使用した場合に、曲の進行に合わせて譜面を捲るような操作は不要になり演奏に集中することができる。
【0022】
また、譜面板20に譜面を置いて、電子楽器10を演奏する場合には、図7に示したように、表示器30を譜面板20の端部側に移動させるとともに、譜面板20の中央に譜面(図示せず)を置く。そして、表示器30には、目的に応じた画面表示をさせる。この場合、表示器30の画面には、譜面板20の譜面と同じ楽譜を拡大表示することもできるし、左手または右手パートの楽譜だけを表示することもできる。このため、演奏者は、譜面板20の譜面と表示器30の画面の双方を見ながら電子楽器10を演奏することができる。
【0023】
このように、この実施形態によれば、表示器30に楽譜を表示させて、表示器30の画面を見ながら電子楽器10を演奏する場合には、表示器30を演奏者の正面である譜面板20の中央に移動させることができる。このため表示器30の画面に連続して表示される楽譜を見ながら、演奏を行うことができる。また、譜面板20上に譜面を置いて電子楽器10を演奏する場合には、表示器30を譜面板20の端部側に移動させて、表示器30の画面には、譜面と異なる任意のものを表示(例えば、メロディーと伴奏とを表示器と譜面とに分けて表示)させることができる。
【0024】
このため、種々の方法による演奏が可能になる。また、表示器30の移動は、表示器30を左右にスライドさせるだけであるため簡単である。また、譜面板20は、表面のどの部分もが演奏者側に向くように湾曲した板で構成されている。したがって、表示器30を譜面板20におけるどの部分に移動させても演奏者の位置から表示器30の画面がよく見える。また、表示器30に接続された接続コード34の過剰分は、挿通穴15aを介して天板部15の内部側に入っていくとともに、接続コード34における譜面板20の表面に露呈している部分は、支持部材29に支持されているため弛むことがない。このため、接続コード34が演奏の邪魔になることがない。
【0025】
図8ないし図11は、本発明の他の実施形態による譜面板における表示器の取付構造を示している。この実施形態では、譜面板40が平面状の板で構成され、被スライドレールが、譜面板40の表面に形成された水平方向に延びる幅広の1個の溝41で構成されている。また、表示器30Aの裏面に取り付けられるスライド部は、溝41にスライド可能に係合した板状の移動レール部35で構成されている。そして、表示器30Aは、他端縁部を蝶番36を介して移動レール部35の一端縁部に連結されており、この移動レール部36に対して、蝶番36の軸36aを中心として回転可能になっている。
【0026】
この場合、譜面板40の前方に取り付けられる譜面受け(図示せず)は、譜面板40に合わせた真っ直ぐの棒状体で構成しており、譜面板40の裏面下部を天板部に対して回転可能に連結する蝶番は、譜面板40の下端部を天板部の上面から離れた上方に位置させることなく、天板部上面の近傍の高さに位置させている。それ以外の部分の構成については、前述した実施形態と同一である。
【0027】
このように構成したため、この譜面板40および表示器30Aを備えた電子楽器を、表示器30Aの画面に楽譜を表示させて演奏する場合には、図8および図9に示すように、表示器30Aを譜面板40の正面に位置させる。これによって、演奏者は、正面の表示器30Aの画面に表示される楽譜を見ながら演奏することができる。また、譜面板40に譜面を置いて演奏する場合には、図10および図11に示したように、表示器30Aおよび移動レール部35を譜面板40の一端側に移動させるとともに、移動レール部35に対して表示器30Aを回転させる。これによって、表示器30Aの画面が演奏者側に向き、演奏者から表示器30Aの画面がよく見えるようになる。また、この場合、表示器30Aは、蝶番36の摩擦によって静止状態を維持される。
【0028】
この譜面板における表示器の取付構造によると、表示器30Aの画面の向きを任意の方向に向けることができるため、例えば、二人で演奏する場合には、一人が譜面板40の譜面を見て、もう一人が表示器30Aを見ることもできる。また、表示器30Aが譜面板40の端部を越えてさらに遠くまで移動可能になるため、広範囲にわたって表示器30Aの位置を変更することができる。それ以外の作用効果については、前述した実施形態と同様である。
【0029】
また、この譜面板における表示器の取付構造の変形例として、表示器30Aを譜面板40内に収納して、表示器30Aが譜面板40の表面から突出しないようにすることもできる。すなわち、図8ないし図11に示した実施形態の機能を保持しつつ、図9に示した譜面板40の厚みt1が、譜面板40の裏面から表示器30Aの表面までの距離t2よりも大きくなるかまたは等しくなるようにしてもよい。このように構成すると、表示器30Aの表面に譜面を置いても、凹凸のために譜面が不安定になってばらばらになったりすることがない。また、表示器30Aの一端に把手を設けてもよい。これによると、表示器30Aの回転操作がし易くなる。
【0030】
図12は、本発明のさらに他の実施形態を示している。この実施形態では、譜面板50が平面状の板で構成され、被スライドレールが、譜面板50の上端縁部51で構成されている。また、表示器30Bの裏面に取り付けられるスライド部は、譜面板50の上端縁部51にスライド可能に係合した断面形状がコ字状のスライド係合部37で構成されている。それ以外の部分については、図8ないし図11に示した実施形態と同一である。これによると、構造が簡単であるため製造が容易であるとともにコストも安価につく。
【0031】
また、図1ないし図7に示した実施形態の変形例として、譜面板の前面(表面)だけを湾曲面にして後面は平面状になった譜面板を用いることもできる。また、譜面板に表面から突出したレールを設け、表示器にそのレールとスライド可能に係合する溝を設けてもよい。さらに、譜面板20に設けられたスライドレール21,22(図1ないし図3)や譜面板40に設けられた溝41(図8ないし図11)を、譜面板20,40の一端部まで延長することもできる。これによると、表示器30,30Aを譜面板20,40の端部を越えてさらに遠くまで移動可能にすることができる。この場合、角棒状スライド部32b,33bや移動レール部35が、表示器30,30Aを支持する。
【0032】
また、被スライドレールとスライド部とで構成される設置位置変更手段として、机の引き出し等に使用される公知の三段引きスライドレールを用いることもでき、導線材と導線材にスライド可能に係合するスライド部を用いることもできる。さらに、譜面板の複数の所定箇所に、突起等からなる係合部を設けるとともに、表示器にその係合部と着脱可能に係合する被係合部を設けることもできる。また、表示器の上端部に、譜面板の上端部を中心として、譜面板の表面と裏面との間で表示器を回転させる機構を設け、表示器を使用する場合には、表示器を譜面板の表面に位置させ、表示器を使用しない場合には、表示器を譜面板の裏面に回転させることもできる。
【0033】
その他、本発明の技術的範囲にしたがって、本発明の構成は変更することができる。また、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造は、電子楽器に限らず、アコースティックのピアノやオルガンにおいても利用することができ、さらに、鍵盤を備えていない他の楽器の演奏時に用いられる譜面板でも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態による譜面板における表示器の取付構造を備えた電子楽器を示す斜視図である。
【図2】図1の電子楽器の譜面板と表示器を示す拡大斜視図である。
【図3】図2に示した譜面板と表示器の平面図である。
【図4】譜面板と天板部の連結状態を示す一部破断側面図である。
【図5】プレートガイド部を示す斜視図である。
【図6】表示器の裏面を示す斜視図である。
【図7】図2における表示器を譜面板の一端に移動させた状態を示す斜視図である。
【図8】他の実施形態による譜面板と表示器を示す斜視図である。
【図9】図8の一部破断平面図である。
【図10】図8における表示器を譜面板の一端に移動させた状態を示す斜視図である。
【図11】図10の平面図である。
【図12】さらに他の実施形態による譜面板と表示器を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10…電子楽器、20,40,50…譜面板、21,22…スライドレール(被スライドレール)、23,24…溝状ガイド部、25,26…プレートガイド部、25a,26a…長穴、29…支持部材、30,30A,30B…表示器、32,33…レール部(スライド部)、32a,33a…連結部、32b,33b…角棒状スライド部、34…接続コード、35…移動レール部(スライド部)、36…蝶番、37…スライド係合部(スライド部)、41…溝(被スライドレール)、51…上端縁部(被スライドレール)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽譜等を表示するための表示器が取り付けられた譜面板における表示器の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、鍵盤を備えた電子楽器には、楽譜等を表示するLCDユニットからなる表示器を備えたものがある。このような電子楽器における表示器は、演奏者の正面に設けられた譜面を置くための譜面板の中央部に取り付けられたり、操作パネル部に取り付けられたりしている。
【発明の開示】
【0003】
しかしながら、表示器を譜面板の中央部に取り付けると、譜面板に譜面を置いた場合、譜面によって表示器が隠れて見えなくなり、譜面と表示器の画面の双方を見ることができないという問題がある。そこで、表示器を譜面板の近傍に取り付けることも考えられるが、譜面板に譜面を置いていないときにも表示器は演奏者の正面から横にずれた位置にあるため見えにくくなるという問題がある。また、パネル部に設けるとその位置が鍵盤近傍になるため演奏姿勢が悪くなる。
【0004】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、譜面板に置かれた譜面と表示器の画面の双方を見ることができるとともに、譜面板に譜面を置かない場合には、表示器の画面が見やすくなる譜面板における表示器の取付構造を提供することである。
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造の構成上の特徴は、譜面を置くための譜面板に、係合部を備えた設置位置変更手段を介して、表示器を、譜面板に対して設置位置を左右に変更可能に取り付けた譜面板における表示器の取付構造であって、係合部を備えた設置位置変更手段を、譜面板に設けた被スライドレールと、表示器に設けられ被スライドレールに対してスライド可能に係合したスライド部とで構成し、表示器を被スライドレールに沿って譜面板に対して左右に移動可能にしたことにある。この場合、表示器を、例えば、電気的に画面を表示するLCDユニットで構成するとよい。
【0006】
前記のように構成した本発明の譜面板における表示器の取付構造においては、設置位置変更手段によって、表示器の設置位置を、譜面板における所定の位置に変更することができる。したがって、例えば、表示器の設置位置を、譜面板の中央部と端部との間で変更可能にすることにより、譜面板に譜面を置かない場合は、表示器を譜面板の中央部に取り付け、譜面板に譜面を置く場合は、表示器を譜面板の端部に設置することができる。その結果、譜面板に譜面を置かない場合は、表示器の画面が見やすくなり、譜面板に譜面を置く場合は、譜面と表示器の画面の双方を見ることができる。
【0007】
また、この発明によると、被スライドレールに沿って、表示器を移動させるだけで、表示器の設置位置の変更ができるため、表示器の設置位置の変更のための操作が極めて簡単になる。また、被スライドレールを譜面板の中央部から端部にかけて設けることにより、表示器の設置位置は、譜面板の中央部から端部の間におけるどの位置にでも変更可能になる。したがって、譜面板に置かれる譜面等の大きさによって、表示器の設置位置を適宜変更することができる。
【0008】
また、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造の他の構成上の特徴は、譜面板を、起立、傾倒が可能な湾曲した板で構成し、譜面板が起立状態になったときに、演奏者側を中心として円弧を描く形状になるようにしたことにある。また、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造のさらに他の構成上の特徴は、表示器から接続コードを延ばすとともに、接続コードを挿通可能に支持する支持部材を譜面板に設けたことにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造を備えた電子楽器10を示している。この電子楽器10は、脚部等を備えた支持台11と、支持台11の上に設けられた楽器本体12とで構成されている。そして、楽器本体12の上面前部(演奏者側)に、電子楽器10を演奏するための複数の鍵からなる鍵盤部13が設けられ、鍵盤部13の後方に、複数の操作子等を備えた操作パネル部14が設けられている。
【0010】
そして、楽器本体12における操作パネル部14の後方部分が、鍵盤部13および操作パネル部14よりも高さが高くなった天板部15に形成され、天板部15の上面に、譜面板20と、譜面板20に取り付けられて電気的に画面表示するLCDユニットからなる表示器30とが設けられている。
【0011】
譜面板20は、天板部15上で、起立、傾倒が可能になっており、起立状態では、図2および図3に示したように、演奏者側を中心として円弧を描くように見える湾曲した木製板で構成されている。そして、譜面板20の表面(演奏者側の面)に、平行して水平方向に延びる本発明の被スライドレールである一対のスライドレール21,22が設けられている。すなわち、譜面板20の表面には、図4に示したように、上下に一対の溝が設けられており、スライドレール21,22は、この溝を介して、譜面板20に取り付けられている。
【0012】
スライドレール21,22は、断面形状がコ字状の金属製の溝状ガイド部23,24と、図5に示した板状の金属製のプレートガイド部25,26とで構成されており、溝状ガイド部23,24は、開口を譜面板20の表面に露呈させて、譜面板20に取り付けられている。そして、プレートガイド部25,26には、長さが溝状ガイド部23,24の開口の長さと略等しく、幅が溝状ガイド部23,24の開口の幅よりも狭く設定された長穴25a,26aが設けられており、この長穴25a,26aを溝状ガイド部23,24の開口の中央に合わせて、プレートガイド部25,26は、譜面板20にねじによって固定されている。なお、プレートガイド部25,26は、それぞれ左右対称に形成された一対のものを組み付けて構成されており、溝状ガイド部23,24のカバーにもなっているとともに、脱落防止の機能も有している。
【0013】
また、譜面板20の下端部(この場合の下端部は、譜面板20が起立状態のときの下端部で、以下の説明における上下方向は、譜面板20が起立状態のときの上下方向とする)における裏面の両側部分S1,S2には、譜面板20を天板部15に対して回転可能に連結する蝶番27が取り付けられている。この蝶番27を操作することによって、譜面板20を天板部15上で起立状態と、傾倒状態とに姿勢変更させることができる。
【0014】
蝶番27は、天板部15に固定され、後端部に上方に屈曲した係止部が設けられた天板固定片27aと、譜面板20の下端部に固定され、下端部が、天板固定片27aの前端部にヒンジ連結され、天板固定片27aに対して回転可能になった譜面板固定片27bと、上端部が、譜面板固定片27bの上端部にヒンジ連結されて譜面板固定片27bに対して回転可能になった回転片27cとで構成されている。そして、回転片27cにおける譜面板固定片27bに対向する面を、譜面板固定片27bに合わせて、譜面板固定片27bと回転片27cを天板固定片27a側に倒すと、譜面板20は天板部15上に傾倒する。
【0015】
また、譜面板20を天板部15から起こして、回転片27cの下端部を天板固定片27aの係止部に係合させることにより譜面板20を起立状態にすることができる。なお、この蝶番27は、譜面板20の両側部分における下端を天板部15から少し高い位置で支持して、譜面板20が傾倒する際に、譜面板20の中央部が天板部15に当たって傾倒の妨げにならないようにしている。また、図1および図2に示すように、天板部15上における譜面板20の前方には、譜面板20の下端縁部に沿って湾曲した棒状の譜面受け28が、取り付けられている。さらに、譜面板20の一方の端面には、後述する接続コードを挿通可能に支持するための支持部材29が取り付けられている。
【0016】
表示器30の表面には、楽譜等を表示するための画面が設けられ、表示器30の裏面には、図6に示すように、金属製の取付板31(樹脂でも可)を介して、本発明のスライド部である一対の金属製のレール部32,33が取り付けられている。レール部32,33は、譜面板20に設けられたスライドレール21,22と係合可能になっており、スライドレール21,22と同じ間隔を保って、取付板31に溶接によって固着されている。そして、取付板31は、ねじによって、譜面板20の裏面に固着されている。
【0017】
また、レール部32,33は、図4に示したように、断面形状がT字状に形成されており、取付板31に固着されプレートガイド部25,26の長穴25a,26a内を摺動可能になった連結部32a,33aと、連結部32a,33aの先端面に一体的に形成され、溝状ガイド部23,24の溝内を摺動可能になった角棒状スライド部32b,33bとで構成されている。連結部32a,33aの長さは、取付板31の幅に対応する長さに設定され、角棒状スライド部32b,33bは、連結部32a,33aの他方の端部からさらに、図6における左方向(図1および図2では右方向)に延びている。
【0018】
このため、表示器30は、角棒状スライド部32b,33bをスライドレール21,22に係合させることにより、譜面板20における中央部から一方の端部にかけて移動可能になっている。また、この場合、角棒状スライド部32b,33bの各自由端間をステーで連結することもできる。これによると、角棒状スライド部32b,33bの取り付け構造の強度が強くなる。
【0019】
また、表示器30における下端面の一端からは、天板部15に設けられた挿通穴15aに対して進退可能な接続コード34が延びている。この接続コード34は、表示器30の移動に応じて過剰分を、挿通穴15aを介して天板部15の内部側に退避させる。また、接続コード34は、譜面板20の一端面に取り付けられた支持部材29に挿通可能に支持されており、この支持部材29によって、接続コード34が天板部15の下方に弛んでしまうことを防止している。
【0020】
このように構成された譜面板における表示器の取付構造を備えた電子楽器10を、表示器30の画面を見ながら演奏する際には、表示器30を譜面板20の中央に移動させるとともに、表示器30の画面に演奏する曲の楽譜を表示させて、鍵盤部13や操作パネル部14の操作子等を操作する。これによって、電子楽器10は、鍵盤部13や操作パネル部14の各種の操作子等が有する機能に応じて、楽音、効果音などを発生する。
【0021】
この場合、演奏者は、表示器30の画面に表示される楽譜を見ながら演奏を行うことができ、その画面に表示される楽譜の内容は時間の経過に従って進行していく。したがって、演奏者は、演奏の途中で表示器30を操作することなく、表示器30の画面を見るだけで、両手は、鍵盤部13や操作パネル部14の操作に専念できる。このため、譜面を使用した場合に、曲の進行に合わせて譜面を捲るような操作は不要になり演奏に集中することができる。
【0022】
また、譜面板20に譜面を置いて、電子楽器10を演奏する場合には、図7に示したように、表示器30を譜面板20の端部側に移動させるとともに、譜面板20の中央に譜面(図示せず)を置く。そして、表示器30には、目的に応じた画面表示をさせる。この場合、表示器30の画面には、譜面板20の譜面と同じ楽譜を拡大表示することもできるし、左手または右手パートの楽譜だけを表示することもできる。このため、演奏者は、譜面板20の譜面と表示器30の画面の双方を見ながら電子楽器10を演奏することができる。
【0023】
このように、この実施形態によれば、表示器30に楽譜を表示させて、表示器30の画面を見ながら電子楽器10を演奏する場合には、表示器30を演奏者の正面である譜面板20の中央に移動させることができる。このため表示器30の画面に連続して表示される楽譜を見ながら、演奏を行うことができる。また、譜面板20上に譜面を置いて電子楽器10を演奏する場合には、表示器30を譜面板20の端部側に移動させて、表示器30の画面には、譜面と異なる任意のものを表示(例えば、メロディーと伴奏とを表示器と譜面とに分けて表示)させることができる。
【0024】
このため、種々の方法による演奏が可能になる。また、表示器30の移動は、表示器30を左右にスライドさせるだけであるため簡単である。また、譜面板20は、表面のどの部分もが演奏者側に向くように湾曲した板で構成されている。したがって、表示器30を譜面板20におけるどの部分に移動させても演奏者の位置から表示器30の画面がよく見える。また、表示器30に接続された接続コード34の過剰分は、挿通穴15aを介して天板部15の内部側に入っていくとともに、接続コード34における譜面板20の表面に露呈している部分は、支持部材29に支持されているため弛むことがない。このため、接続コード34が演奏の邪魔になることがない。
【0025】
図8ないし図11は、本発明の他の実施形態による譜面板における表示器の取付構造を示している。この実施形態では、譜面板40が平面状の板で構成され、被スライドレールが、譜面板40の表面に形成された水平方向に延びる幅広の1個の溝41で構成されている。また、表示器30Aの裏面に取り付けられるスライド部は、溝41にスライド可能に係合した板状の移動レール部35で構成されている。そして、表示器30Aは、他端縁部を蝶番36を介して移動レール部35の一端縁部に連結されており、この移動レール部36に対して、蝶番36の軸36aを中心として回転可能になっている。
【0026】
この場合、譜面板40の前方に取り付けられる譜面受け(図示せず)は、譜面板40に合わせた真っ直ぐの棒状体で構成しており、譜面板40の裏面下部を天板部に対して回転可能に連結する蝶番は、譜面板40の下端部を天板部の上面から離れた上方に位置させることなく、天板部上面の近傍の高さに位置させている。それ以外の部分の構成については、前述した実施形態と同一である。
【0027】
このように構成したため、この譜面板40および表示器30Aを備えた電子楽器を、表示器30Aの画面に楽譜を表示させて演奏する場合には、図8および図9に示すように、表示器30Aを譜面板40の正面に位置させる。これによって、演奏者は、正面の表示器30Aの画面に表示される楽譜を見ながら演奏することができる。また、譜面板40に譜面を置いて演奏する場合には、図10および図11に示したように、表示器30Aおよび移動レール部35を譜面板40の一端側に移動させるとともに、移動レール部35に対して表示器30Aを回転させる。これによって、表示器30Aの画面が演奏者側に向き、演奏者から表示器30Aの画面がよく見えるようになる。また、この場合、表示器30Aは、蝶番36の摩擦によって静止状態を維持される。
【0028】
この譜面板における表示器の取付構造によると、表示器30Aの画面の向きを任意の方向に向けることができるため、例えば、二人で演奏する場合には、一人が譜面板40の譜面を見て、もう一人が表示器30Aを見ることもできる。また、表示器30Aが譜面板40の端部を越えてさらに遠くまで移動可能になるため、広範囲にわたって表示器30Aの位置を変更することができる。それ以外の作用効果については、前述した実施形態と同様である。
【0029】
また、この譜面板における表示器の取付構造の変形例として、表示器30Aを譜面板40内に収納して、表示器30Aが譜面板40の表面から突出しないようにすることもできる。すなわち、図8ないし図11に示した実施形態の機能を保持しつつ、図9に示した譜面板40の厚みt1が、譜面板40の裏面から表示器30Aの表面までの距離t2よりも大きくなるかまたは等しくなるようにしてもよい。このように構成すると、表示器30Aの表面に譜面を置いても、凹凸のために譜面が不安定になってばらばらになったりすることがない。また、表示器30Aの一端に把手を設けてもよい。これによると、表示器30Aの回転操作がし易くなる。
【0030】
図12は、本発明のさらに他の実施形態を示している。この実施形態では、譜面板50が平面状の板で構成され、被スライドレールが、譜面板50の上端縁部51で構成されている。また、表示器30Bの裏面に取り付けられるスライド部は、譜面板50の上端縁部51にスライド可能に係合した断面形状がコ字状のスライド係合部37で構成されている。それ以外の部分については、図8ないし図11に示した実施形態と同一である。これによると、構造が簡単であるため製造が容易であるとともにコストも安価につく。
【0031】
また、図1ないし図7に示した実施形態の変形例として、譜面板の前面(表面)だけを湾曲面にして後面は平面状になった譜面板を用いることもできる。また、譜面板に表面から突出したレールを設け、表示器にそのレールとスライド可能に係合する溝を設けてもよい。さらに、譜面板20に設けられたスライドレール21,22(図1ないし図3)や譜面板40に設けられた溝41(図8ないし図11)を、譜面板20,40の一端部まで延長することもできる。これによると、表示器30,30Aを譜面板20,40の端部を越えてさらに遠くまで移動可能にすることができる。この場合、角棒状スライド部32b,33bや移動レール部35が、表示器30,30Aを支持する。
【0032】
また、被スライドレールとスライド部とで構成される設置位置変更手段として、机の引き出し等に使用される公知の三段引きスライドレールを用いることもでき、導線材と導線材にスライド可能に係合するスライド部を用いることもできる。さらに、譜面板の複数の所定箇所に、突起等からなる係合部を設けるとともに、表示器にその係合部と着脱可能に係合する被係合部を設けることもできる。また、表示器の上端部に、譜面板の上端部を中心として、譜面板の表面と裏面との間で表示器を回転させる機構を設け、表示器を使用する場合には、表示器を譜面板の表面に位置させ、表示器を使用しない場合には、表示器を譜面板の裏面に回転させることもできる。
【0033】
その他、本発明の技術的範囲にしたがって、本発明の構成は変更することができる。また、本発明にかかる譜面板における表示器の取付構造は、電子楽器に限らず、アコースティックのピアノやオルガンにおいても利用することができ、さらに、鍵盤を備えていない他の楽器の演奏時に用いられる譜面板でも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態による譜面板における表示器の取付構造を備えた電子楽器を示す斜視図である。
【図2】図1の電子楽器の譜面板と表示器を示す拡大斜視図である。
【図3】図2に示した譜面板と表示器の平面図である。
【図4】譜面板と天板部の連結状態を示す一部破断側面図である。
【図5】プレートガイド部を示す斜視図である。
【図6】表示器の裏面を示す斜視図である。
【図7】図2における表示器を譜面板の一端に移動させた状態を示す斜視図である。
【図8】他の実施形態による譜面板と表示器を示す斜視図である。
【図9】図8の一部破断平面図である。
【図10】図8における表示器を譜面板の一端に移動させた状態を示す斜視図である。
【図11】図10の平面図である。
【図12】さらに他の実施形態による譜面板と表示器を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10…電子楽器、20,40,50…譜面板、21,22…スライドレール(被スライドレール)、23,24…溝状ガイド部、25,26…プレートガイド部、25a,26a…長穴、29…支持部材、30,30A,30B…表示器、32,33…レール部(スライド部)、32a,33a…連結部、32b,33b…角棒状スライド部、34…接続コード、35…移動レール部(スライド部)、36…蝶番、37…スライド係合部(スライド部)、41…溝(被スライドレール)、51…上端縁部(被スライドレール)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
譜面を置くための譜面板に、係合部を備えた設置位置変更手段を介して、表示器を、前記譜面板に対して設置位置を左右に変更可能に取り付けた譜面板における表示器の取付構造であって、
前記係合部を備えた設置位置変更手段を、前記譜面板に設けた被スライドレールと、前記表示器に設けられ前記被スライドレールに対してスライド可能に係合したスライド部とで構成し、前記表示器を前記被スライドレールに沿って前記譜面板に対して左右に移動可能にしたことを特徴とする譜面板における表示器の取付構造。
【請求項2】
前記譜面板を、起立、傾倒が可能な湾曲した板で構成し、前記譜面板が起立状態になったときに、演奏者側を中心として円弧を描く形状になるようにした請求項1に記載の譜面板における表示器の取付構造。
【請求項3】
前記表示器から接続コードを延ばすとともに、前記接続コードを挿通可能に支持する支持部材を前記譜面板に設けた請求項1または2に記載の譜面板における表示器の取付構造。
【請求項1】
譜面を置くための譜面板に、係合部を備えた設置位置変更手段を介して、表示器を、前記譜面板に対して設置位置を左右に変更可能に取り付けた譜面板における表示器の取付構造であって、
前記係合部を備えた設置位置変更手段を、前記譜面板に設けた被スライドレールと、前記表示器に設けられ前記被スライドレールに対してスライド可能に係合したスライド部とで構成し、前記表示器を前記被スライドレールに沿って前記譜面板に対して左右に移動可能にしたことを特徴とする譜面板における表示器の取付構造。
【請求項2】
前記譜面板を、起立、傾倒が可能な湾曲した板で構成し、前記譜面板が起立状態になったときに、演奏者側を中心として円弧を描く形状になるようにした請求項1に記載の譜面板における表示器の取付構造。
【請求項3】
前記表示器から接続コードを延ばすとともに、前記接続コードを挿通可能に支持する支持部材を前記譜面板に設けた請求項1または2に記載の譜面板における表示器の取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−83713(P2008−83713A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−281310(P2007−281310)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【分割の表示】特願2002−156830(P2002−156830)の分割
【原出願日】平成14年5月30日(2002.5.30)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【分割の表示】特願2002−156830(P2002−156830)の分割
【原出願日】平成14年5月30日(2002.5.30)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】
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