説明

警護システム

【課題】保安塀に真に接近した侵入者のみを精度よく検出する。
【解決手段】非導電性の板状の構造材11の内部に導電性パネル12を、面が塀の面と平行となるように内挿して保安塀1を構成する。信号印加部22の信号生成部26は所定周波数の信号であるプローブ信号を生成し、信号印加部22の出力部25は信号生成部26が生成したプローブ信号のインピーダンスを高インピーダンスに変換し、導電性パネル12に出力する。接近検出部21の信号センサ23は、導電性パネル12の電圧変動中に表れるプローブ信号の振幅レベルを検出し、接近検出部21の信号異常検出部24は、信号センサ23で検出したプローブ信号の振幅レベルと、所定のしきい値レベルとを比較し、プローブ信号の振幅レベルがしきい値レベル未満となったならば、保安塀1への侵入者の接近を表す接近検出信号を警報装置3に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保安区域の外周警護に関し、より詳細には、保安区域への外部よりの接近を監視する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
保安区域への外部よりの接近を検知する技術としては、監視カメラで撮影した画像を画像処理して、侵入者の有無を検出する技術(たとえば、特許文献1)や、赤外線センサや超音波センサを用いて、侵入者の有無を検出する技術(たとえば、特許文献2)が知られている。
【0003】
なお、本発明において行う信号検出に関する技術としては、本出願人が本願に先行する出願において開示した、コイルとコイルに軸方向に近接して配置した電極より構成されるコイルセンサを用いて交流信号を検出する技術が知られている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-294974号公報
【特許文献2】特開2010-026917号公報
【特許文献3】特開2009-212675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記監視カメラや赤外線センサを侵入者の検知に用いた場合、霧や雨天時に検出感度が低下することが否めない。また、超音波センサを侵入者の検知に用いる技術によれば、風による枯れ葉の動きなどによって、侵入者の誤検出が生じやすい。
また、いずれの技術も、施設の塀の全周に渡って侵入者を検出するような用途に用いる場合に、真に塀に接近した侵入者のみを弁別して検知するように、侵入者を検出するエリアを狭域化することが困難である。
そこで、本発明は、保安区域を外部に対して遮断する構造物に真に接近した侵入者のみを、精度よく検出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、保安区域内部を外部より遮断する構造物への人体の接近を検出する警護システムを、前記構造物に組み込まれた、当該構造物に接近した人体と容量結合する、導電性の容量結合用導電体と、前記容量結合用導電体に所定の信号を印加する信号印加部と、前記容量結合用導電体の電圧変動中に表れる前記信号を検出する信号センサと、前記信号センサが検出した前記信号のレベルを監視し、当該信号のレベルが所定レベル以下となったときに、前記構造物への前記人体の接近を検出する接近検出手段とを含めて構成したものである。
【0007】
このような警護システムによれば、侵入者が容量結合用導電体が組み込まれた構造物に接触するほどに接近すると、容量結合用導電体と侵入者の人体が容量結合し、信号センサで検出される信号のレベルは低下する。よって、接近検出手段は、信号センサで検出した信号のレベルと、適当なレベルとを比較することによって、構造物への侵入者の接近を検出することができる。また、人体と構造物との距離が大きくなるにつれて、容量結合用導電体と人体との容量結合の大きさは急速に弱まるので、構造物に真に接近した侵入者のみを、精度よく検出することができることになる。
ここで、このような警護システムは、前記信号印加部を、前記所定の信号として、所定周波数の信号を前記容量結合用導電体に印加するものとして、前記信号センサにおいて、前記容量結合用導電体の前記所定周波数の電圧変動を、前記信号として検出するようにしてもよい。
【0008】
また、前記信号印加部を、前記信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段が生成した信号のインピーダンスを高インピーダンスに変換して前記容量結合用導電体に出力する出力部とより構成することも好ましい。
このように信号を高インピーダンスで前記容量結合用導電体に出力することにより、容量結合用導電体と人体の容量結合の発生時に、前記容量結合用導電体の電圧変動中に表れる前記信号のレベルに、顕著な低下が表れるようにして、警護システムの検出感度を向上することができる。
また、以上の警護システムは、前記信号センサを、コイルと、前記容量結合用導電体に接続され、かつ、前記コイルに当該コイルの軸方向に重ねて配置された電極と、前記コイルの出力に基づいて、前記検出した信号を表す電圧信号を出力する検出信号出力手段とを含めて構成するようにしてもよい。
また、以上の警護システムは、前記構造物は、前記導電性の容量結合用導電体と、当該容量結合用導電体が外部に露出しないように覆う非導電性の部材とを含んで構成するようにしてもよい。
また、前記構造物は、塀、柵、壁、窓または扉等であってよい。
また、前記容量結合用導電体としては、所定の面上に巡らされた導電線のパターン、または、導電性ある素材を用いて形成された、板状、シート状、フィルム状、膜状、網状、もしくは、メッシュ状の部材などを用いることができる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば保安区域を外部に対して遮断する構造物に真に接近した侵入者のみを、精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る警護システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る保安塀の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る信号センサと出力部の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る交流センサの構成例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る警護システムの効果の実証実験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1aに、本実施形態に係る警護システムの構成を示す。
図示するように、本実施形態に係る警護システムは、保安塀1、監視装置2、警報装置3とを含んで構成される。
また、監視装置2は、接近検出部21と信号印加部22とより構成される。そして、接近検出部21は信号センサ23と信号異常検出部24とを有し、信号印加部22は出力部25と信号生成部26とより構成される。
また、保安塀1は、図1bに、図1a中のA-Aの断面線による保安塀1の断面を模式的に示すように、非導電性の板状の構造材11の内部に導電性パネル12を、面が塀の面と平行となるように内挿したものである。
ここで、導電性パネル12は、導電性を備えた全体としてシート状の部材であり、導電性パネル12としては、図1c1に示すように平板状やフィルム状の平らな部材や、図1c2に示すように多数の孔が設けられたメッシュ状の部材や、図1c3に示すように網状の部材を用いることができる。また、導電性パネル12は、構造材11に対するメッキやプリントや塗布により膜として形成されるものであってもよいし、特定の面上に巡らされた導電線のパターンとして形成されるものであってもよい。
【0012】
さて、このような構成において、信号印加部22の信号生成部26は正弦波や矩形波などの所定周波数(好ましくはMHz帯の所定周波数)の信号であるプローブ信号を生成し、信号印加部22の出力部25は信号生成部26が生成したプローブ信号のインピーダンスを高インピーダンスに変換し、導電性パネル12に出力する。
【0013】
一方、接近検出部21の信号センサ23は、導電性パネル12の電圧変動中に表れるプローブ信号の振幅レベル(導電性パネル12の、プローブ信号の周波数である所定周波数の電圧変動の振幅レベル)を検出し、接近検出部21の信号異常検出部24は、信号センサ23で検出したプローブ信号の振幅レベルと、所定のしきい値レベルとを比較し、プローブ信号の振幅レベルがしきい値レベル未満となったならば、保安塀1への侵入者の接近を表す接近検出信号を警報装置3に出力する。
【0014】
ここで、侵入者が保安壁に接触するほどに接近すると、保安壁に内挿された導電性パネル12と侵入者の身体が容量結合し、信号センサ23で検出されるプローブ信号の振幅レベルは低下する。よって、信号異常検出部24は、信号センサ23で検出したプローブ信号の振幅レベルと、適当なしきい値レベルとを比較することによって、保安壁への侵入者の接近を検出することができる。また、侵入者と保安壁との距離が大きくなるにつれて、導電性パネル12と侵入者の身体との容量結合の大きさは急速に弱まるので、保安壁に真に接近した侵入者のみを、精度よく検出することができることになる。
そして、警報装置3は、監視装置2の信号異常検出部24から接近検出信号を受信したならば、所定の警報出力を行う。
【0015】
さて、ここで、保安塀1は、たとえば、図2aに示す、工場、研究施設、発電所、軍事施設などを保安区域4として、当該保安区域4を内部に囲むように巡らされた塀10として用いられる。
なお、塀10は、1枚の保安塀1によって構成されても、複数の保安塀1を連結して構成されてもいてもよい。
そして、複数の保安塀1を連結して塀10を構成する場合には、図2b1に示すように、各保安塀1に対してそれぞれ監視装置2を設け、各監視装置2から警報装置3に接近検出信号を出力するようにする。また、警報装置3において、各監視装置2から受信した接近検出信号に応じて、接近検出信号を出力した監視装置2に対応する保安塀1の位置を識別可能な形態で警報出力を行うようにする。
【0016】
ただし、複数の保安塀1を連結して塀10を構成する場合において、保安塀1の枚数が少ない場合には、図2b2に示すように、各保安塀1の導電性パネル12を順次導電線で連結して用いるようにしてもよい。
さて、次に、信号センサ23としては、たとえば、上述した特許文献3で示した交流信号検出装置を用いることができる。
図3aに、特許文献3で示した交流信号検出装置を用いた場合の、信号センサ23の構成を示す。
図示するように、信号センサ23は、コイル311と、コイル311に近接させて配置した第1電極312と、コイル311に近接させて配置した第2電極313とより構成される交流センサ310を備えている。ここで、第1電極312と第2電極313は、コイル311の軸方向について相互に反対側に、間にコイル311を挟み込むように配置されている。そして、第1電極312の入力INに、導電性パネル12が接続され、導電性パネル12の電圧が印加される。
【0017】
また、信号センサ23は、FET321と抵抗322と抵抗323と周波数特性調整用のコンデンサ324とより構成される反転増幅回路320を備え、コイル311の一端がFET321のゲートに接続され、コイル311の他端が接地されている。そして、FET321は、ゲート電圧であるコイル311の誘起電圧に応じてFET321のソース-ドレイン電流の大きさを変化させ、抵抗322、抵抗323は、FET321のソース-ドレイン電流の大きさを、大小が反転(位相反転)した電圧に変換し、反転増幅回路320の出力とする。そして、コンデンサ331で反転増幅回路320の出力の交流成分が抽出され、信号センサ23から信号異常検出部24への出力OUTとなる。
【0018】
また、この反転増幅回路320の出力電圧は、抵抗341、低キャパシタンスのコンデンサ342を介して、第2電極313に印可される。
また、この他、信号センサ23は、コイル311の共振周波数を設定するためのコンデンサ351や、不要周波数成分を減衰するためのコイル352なども備えている。
このような信号センサ23の構成によれば、入力INから第1電極312に導電性パネル12の電圧が印加されると、当該電圧の変動であるところの交流信号によって第1電極312から発生する、コイル311の軸方向にコイル311を貫く磁束に変化が発生する。
一方で、コイル311を貫く磁束に変化が生じると、コイル311の誘起電圧による交流信号が反転増幅回路320に入力され、入力された交流信号は反転増幅回路320で反転増幅された上で抵抗341、コンデンサ342を介して第2電極313に帰還される。
そして、当該第2電極313に帰還された交流信号によって第2電極313から発生するコイル311の軸方向にコイル311を貫く磁束の変化も発生する。
そして、コイル311を貫く磁束の変化は、第1電極312から発生する磁束の磁束変化と第2電極313から発生する磁束の磁束変化によってもたらさせることになる。したがって、第2電極313に帰還する交流信号の位相を調整することにより、コイル311に生じる誘起電圧を大きくすることができ、抵抗341やコンデンサ342は、この第2電極313に帰還する交流信号の位相を調整するために設けている。
【0019】
ただし、第2電極313、抵抗341、コンデンサ342は、これを設けないようにしてもよい。
さて、ここで、このような信号センサ23の全体は、プリント基板を用いて実現したり、集積回路として実現することができる。
また、信号センサ23の交流センサ310は、図4aに示すように、フェライト製のコアを有するコイル311と、コアの上面に固定した銅性の第1電極312と、コアの下面に固定した銅性の第2電極313と、第1電極312や第2電極313を封止する周囲空間よりも透磁率の大きな封止体401とより構成することができる。なお、封止体401としては、磁性粉末を混合したエポキシ樹脂などを用いることができる。
【0020】
また、このような交流センサ310は、プリント基板や半導体基板の導体パターンとして形成することもできる。
すなわち、プリント基板の導体パターンとして、信号センサ23を形成する場合には、たとえば、次のように交流センサ310を形成する。
すなわち、図4b1に示すようなプリント基板100の層構造を、図4b2に示すようにプリント基板100を板状またはフィルム状の基材101の上に、第1パターン層102、第1絶縁層103、第2パターン層104、第2絶縁層105、第3パターン層106を当該順序で積層したものとする。
【0021】
そして、図4b3に示すように、第1パターン層102に設けた導電体パターンにより第2電極313を形成し、第2パターン層104に設けた渦巻き形状を有する導電体パターンによってコイル311を形成し、第3パターン層106に設けた導電体パターンにより第1電極312を形成する。
【0022】
ここで、第1電極312、第2電極313の導電体パターンは、図4b4にプリント基盤を鉛直方向から見た配置を示すように、コイル311のパターンを覆うように形成する。
なお、交流センサ310において、第1電極312、第2電極313の導電体パターンは、必ずしも、コイル311のパターンの全てを覆うように形成しなくてもよく、コイル311のパターンの一部のみを覆うように形成してもよいし、コイル311のパターンの中央部分を除く部分を覆うように形成してもよい。
【0023】
なお、図4bには、プリント基板を用いて交流センサ310を形成する場合について説明したが、交流センサ310は、半導体基板上にも、同様に形成することができる。
さて、次に、信号印加部22の出力部25の構成を図3bに示す。
図示するように、監視装置2の信号印加部22の出力部25は、コイルなどのインダクタ251とコンデンサなどのキャパシタ252とを並列接続したものであり、たとえば、インダクタ251のインダクタンスは470μHに設定し、キャパシタ252のキャパシタンスは3から10pFの間に設定する。
【0024】
以下、このような警護システムの効果について示す。
図5a1、a2に、警護システムの効果を実証する為に行った実験の構成を示す。
図示するように、この実験では、図5a1に示すように、多数の孔が設けられた金属板を導電性パネル12とし、導電性パネル12を厚さ(10mm)のアクリル製の樹脂板501で挟んで保安塀1を構成した。
そして、図5a2に示すように監視装置2の接近検出部21の信号センサ23の出力Pの信号波形を、オシロスコープで観察した。ここで、信号生成部26の生成するプローブ信号は2.2Mhz、220mvの正弦波、出力部25のインダクタ251のインダクタンスは470μH、キャパシタ252のキャパシタンスはおおよそ5pFとした。
【0025】
図5a3は、保安塀1に触れずに人体が保安塀1の傍らに立っているときの信号センサ23の出力Pに表れるプローブ信号の波形を表しており、その信号の振幅は1.00Vppとなっている。一方、図5a4は、その状態で保安塀1の樹脂板501に人間の掌を接触させたときの信号センサ23の出力Pに表れるプローブ信号の波形を表しており、その信号の振幅は744mVppとなっている。
【0026】
よって、これより、しきい値レベルを744mVppと1.00Vppの間の適当な値に設定し、信号異常検出部24において、信号センサ23で検出したプローブ信号の振幅レベルとしきい値レベルとを比較し、プローブ信号の振幅レベルがしきい値レベル未満となったならば、保安塀1への侵入者の接近を表す接近検出信号を警報装置3に出力することにより、侵入者の保安壁への接触時に、正しく侵入者の存在を検知できることが示される。
【0027】
次に、図5b1に示すように監視装置2の信号印加部22の出力部25を廃して、信号生成部26で生成したプローブ信号を直接、導電性パネル12に印加する構成によって、以上と同様の実験を行った結果を図5b2、b3に示す。
図5b2は、保安塀1に触れずに人体が保安塀1の傍らに立っているときの信号センサ23の出力Pに表れるプローブ信号の波形を表しており、その信号の振幅は1.00Vppとなっている。一方、図5b3は、その状態で保安塀1の樹脂板501に人間の掌を接触させたときの信号センサ23の出力Pに表れるプローブ信号の波形を表しており、その信号の振幅は944mVppとなっている。
【0028】
よって、これより出力部25を設けて高インピーダンスでプローブ信号を導電性パネル12に印加することにより、監視装置2の検出感度を向上できることが示される。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態では、非導電性の構造材11に導電性パネル12を内挿して保安塀1を形成したが、これは、構造材11の外面の一面に導電性パネル12を貼り付けて保安塀1を形成したり、導電性パネル12自体を保安塀1として用いるようにすることもできる。
また、以上の実施形態では、塀に接近する侵入者を検知する場合について示したが、本実施形態は、柵、フェンス、建造物の壁、建造物の窓、扉などの、保安区域を外部に対して遮断する任意の構造物への侵入者を検知する場合について同様に適用することができる。すなわち、この場合には、これら構造物に、本実施形態の保安塀1と同様に導電性パネル12を組み込むようにするか、導電性パネル12自体を当該構造物として用いるようにすればよい。なお、窓に適用する場合には、金属細線の網等を用いて導電性パネル12を形成し、窓の透明性が損なわれないようにする。
【符号の説明】
【0029】
1…保安塀、2…監視装置、3…警報装置、11…構造材、12…導電性パネル、21…接近検出部、22…信号印加部、23…信号センサ、24…信号異常検出部、25…出力部、26…信号生成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保安区域内部を外部より遮断する構造物への人体の接近を検出する警護システムであって、
前記構造物に組み込まれた、当該構造物に接近した人体と容量結合する、導電性の容量結合用導電体と、
前記容量結合用導電体に所定の信号を印加する信号印加部と、
前記容量結合用導電体の電圧変動中に表れる前記信号を検出する信号センサと、
前記信号センサが検出した前記信号のレベルを監視し、当該信号のレベルが所定レベル以下となったときに、前記構造物への前記人体の接近を検出する接近検出手段とを有することを特徴とする警護システム。
【請求項2】
請求項1記載の警護システムであって、
前記信号印加部は、前記所定の信号として、所定周波数の信号を前記容量結合用導電体に印加し、
前記信号センサは、前記容量結合用導電体の前記所定周波数の電圧変動を、前記信号として検出することを特徴とする警護システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の警護システムであって、
前記信号印加部は、
前記信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が生成した信号のインピーダンスを高インピーダンスに変換して前記容量結合用導電体に出力する出力部とを有することを特徴とする警護システム。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の警護システムであって、
前記信号センサは、
コイルと、
前記容量結合用導電体に接続され、かつ、前記コイルに当該コイルの軸方向に重ねて配置された電極と、
前記コイルの出力に基づいて、前記検出した信号を表す電圧信号を出力する検出信号出力手段とを有することを特徴とする警護システム。
【請求項5】
請求項1、2、3または4記載の警護システムであって、
前記構造物は、前容量結合用導電体と、当該容量結合用導電体が外部に露出しないように覆う非導電性の部材とを含んで構成されることを特徴とする警護システム。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5記載の警護システムであって、
前記構造物は、塀、柵、壁、窓または扉であることを特徴とする警護システム。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5または6記載の警護システムであって、
前記容量結合用導電体は、所定の面上に巡らされた導電線のパターン、または、導電性ある素材を用いて形成された、板状、シート状、フィルム状、膜状、網状、もしくは、メッシュ状の部材であることを特徴とする警護システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−257832(P2011−257832A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129823(P2010−129823)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000108742)タツタ電線株式会社 (76)
【出願人】(504256774)株式会社カイザーテクノロジー (17)
【Fターム(参考)】