説明

貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法

【課題】生産現場で容易に適用でき、かつ水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類に含有される異物を効果的に除去できる方法を提供する。
【解決手段】貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を、塩濃度が15〜25wt%である塩水に2〜60秒間浸漬し、比重差により異物を分離することを特徴とする貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法及び塩濃度が15〜25wt%である塩水に、2回以上に分けて合計2〜60秒間浸漬し、比重差により異物を分離することを特徴とする前記1記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類に含有される異物の除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類は、棲息環境、養殖の方法、脱殻時に異物が混入することが多い。この異物には、貝殻の破片、小石、砂、骨類、雲丹の棘、真珠、プラスチックスの破片等が有り、さらに針、釘、ガラスの破片等の思いがけない異物すら有る。プラスチックスの破片等を除き、これらの多くは、水洗では除去できない。
【0003】
金属類のある程度の大きさがあるものについては、金属探知機で発見できるものもあるが、多くは金属探知機には反応せず除去できない。したがって、上記の破片の多くは肉眼で見ながら手作業で除去しているのが実情である。
特に、牡蠣や雲丹等の貝類から貝殻を剥いて、肉や卵を取り出す場合には、貝殻の破片や棘が混入することがしばしばある。海藻類では、小貝、小石、砂等の混入が多くある。これは棲息環境が大きく影響している。
【0004】
食品にこのような硬い又は棘のある異物が混入すると歯や歯茎を痛め、さらには飲み込んでしまうことすらある。したがって、異物の混入は食品価値を大きく損なうことになる。生産者側では、これらの異物除去に注意を払っているが、そのために非常な労力を費やし、加工能率の低下につながっている。
一般に、貝類の脱殻を注意深く行い、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の水洗浄を繰り返し行っているが、この工程にも限界があり、同様の繰り返しだけでは、同じ異物が残存する可能性は高く、効果的な異物除去方法がないのが現状である。
【0005】
従来技術を紹介すると、例えば、野菜等の洗浄に際し、洗浄水の速い流れに対して、洗浄対象物を交差方向へ移動させて洗浄効果を高めようとする技術(特許文献1参照)、比重差を利用せずに、回転板を回転させて異物を除去する方法(特許文献2参照)、光を照射してその反射光の吸収スペクトルを測定して異物を検出する方法(特許文献3参照)、食品よりも比重の大きい昆虫等の異物を除去する洗浄方法(特許文献4参照)、気泡とドラム型の捕捉部材により異物を除去する方法(特許文献5参照)、水洗浄によりカビ、ダニ等の微細な異物を除去する方法(特許文献6参照)が提案されている。
しかし、回転部材による異物捕捉、単なる比重さによる異物除去、あるいは水洗だけでは、異物除去の効果は低いという問題がある。
【特許文献1】特開2006−180726号公報
【特許文献2】特開2005−333905号公報
【特許文献3】特開2004−301690号公報
【特許文献4】特開2004−267043号公報
【特許文献5】特開2003−9833号公報
【特許文献6】特開2002−171904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の問題点に鑑み、本発明は、生産現場で容易に適用できる方法であり、かつ水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類に含有される異物を効果的に除去できる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、濃度を調節した塩水に水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を浸漬し、比重差により異物を分離、除去できるとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
1.貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を、塩濃度が15〜25wt%である塩水に2〜60秒間浸漬し、比重差により異物を分離することを特徴とする貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法を提供する。浸漬時間は、処理する貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の種類及び処理量に応じて、任意に調整することができる。
【0009】
2.塩濃度が15〜25wt%である塩水に、2回以上に分けて合計2〜60秒間浸漬し、比重差により異物を分離することを特徴とする上記1記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法を提供する。
3.塩水に浸漬した後、水洗して塩抜きを行うことを特徴とする上記1又は2記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、
4.貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を籠に挿入し、濃度を調整した塩水容器に前記籠ごと浸漬することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法を提供する。当然ではあるが、濃度を調整した塩水容器に、前記貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類をそのまま(ばらばらに)挿入し、異物を除去した後、挿入物を籠ですくって、次の洗浄工程へ移送することもできる。本願発明は、これらを全て包含する。
【0011】
5.塩水に浸漬後、籠を水洗用容器に移して、洗浄水によるシャワー又は洗浄水への浸漬により塩抜きを行うことを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法を提供する。
6.塩水溶液の塩水濃度を常時又は間歇的に調整することを上記1〜5のいずれかに記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
一般に、水産物は洗浄、冷凍、冷蔵を行うなどの水処理は、生産現場で欠かすことができない処理であるが、本発明の異物除去方法は、これらの処理に近似ているが故に、容易に適用できる方法であり、かつ水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類に含有される異物を効果的に除去できる方法を提供することができる効果を有する。さらに、本発明は、貝殻の破片、小石、砂、骨類、雲丹の棘、真珠、針、釘、ガラスの破片等の重比重の異物を容易に除去することが可能であり、食品中への異物の混入を著しく減少させ、硬い又は棘のある異物の混入を抑制することにより、歯や歯茎を痛めることを防止でき、食品価値を高める効果がある。さらに、生産者側の労力の軽減となり、加工能率を向上させることができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を塩濃度が15〜25wt%である塩水に2〜60秒間浸漬することにより、比重差により異物を分離するものである。本願発明は、脱殻した貝類に、特に有効である。この脱殻した貝類には、殻の破片が混入することが非常に多いからである。
貝類は、貝殻を持つ軟体動物の総称であるが、特に巻貝(腹足類)、二枚貝(斧足類)、角貝(掘足類)を言う。貝類には、さらに海胆、海老や蟹などの甲殻類も含まれる。これらは、殻を割いて缶詰や壜詰などに加工されているが、殻や棘などの混入がある。
【0014】
貝類の代表食品としてホタテがあるが、これは貝柱(ホール、ブロークン、フレーク)、卵(生殖腺)、ひも(外套膜)、ベビーホタテとして食されている。この他、牡蠣などが著名な食品である。
海藻類としては、昆布、わかめ、ふ海苔、岩のり、くらけ、きくらげ等がある。昆布とわかめには砂が混入し易く、磯で採取したふ海苔には小貝が付着していることが多い。また、加工場が共通している関係で、これらを加工する際にも、貝殻の破片、小石、砂が混入し易い。
本発明の異物除去の対象となる魚類としては、ちりめん、シラスなどが代表的な食品類である。
【0015】
本発明は、これらに混入する異物を容易に除去することができる。対象となる貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類は、生、解凍品、乾燥品を対象とすることができる。解凍品又は乾燥品は、一旦水に入れて戻すことが必要である。分離に際しては、プラスチックスのような軽いものは、水につけるだけで、容易に浮上するので、事前に分離しておくのが望ましい。
歯や歯茎を痛めたりする問題となる貝殻の破片、小石、砂、骨類、雲丹の棘などの異物は、いずれも貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類よりも比重の大きなものである。このようなものは、本来水洗槽へ浸漬することにより分離できそうであるが、実際には分離ができず、多くは残存してしまう。
【0016】
このため、濃度の高い塩水を使用して、比重差により分離を促す方法も考えられる。しかし、従来、濃度の高い塩水を使用することは、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の品質を損なう虞があるので、使用されることがなかったのが実情である。実際に、濃度の高い塩水に長時間浸漬することは、浸透圧により肉質の変化をもたらすので、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵では問題となる。
【0017】
本願発明は、このことから分離に際しては、塩水の濃度と処理時間を調整することが重要であるとの知見を得た。塩濃度が15〜25wt%である塩水に2〜60秒間浸漬することにより、比重差により異物を分離することが可能となり、かつ品質が損なうことなく、ほぼ浸漬の前の品質の状態に回復させることができることが分かった。処理する貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類は浮上し、異物は沈降する。これは、本発明において最も重要なことである。
浮上及び沈降させて分離させるためには、塩水を若干攪拌するのが良い。これによって、異物と被処理物との分離を促進させることができる。
【0018】
塩濃度が15wt%未満では、処理する貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類は浮上せず、比重差により異物の分別(分離)はできない。また、25wt%を超える塩濃度となるように塩の添加量を増加させても、比重差による分離効果が変わらず、無駄である。さらに、高濃度にすると被処理物の品質を損ねる虞があるので、上限は塩濃度が25wt%とするのが望ましいと言える。
被処理物をいくつか挙げ、塩水の濃度を調節した場合の、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類及び異物の浮上、沈降の結果を、表1に示す。この場合、浸漬時間は2秒である。表1から、塩水濃度15%が境目であることが分かる。海水は、およそ7wt%の塩濃度を有するが、海水では異物の分離効果がないことが分かる。
【0019】
【表1】

【0020】
また、塩水に浸漬する時間の重要である。濃度の高い塩水に長時間浸漬することは、浸透圧により肉質の変化をもたらすが、異物分離の時間としては、2〜60秒で十分である。
貝類は、貝殻を除いた部分が異物除去の対象となる。魚は、小魚はそのままの状態、中魚又は比較的大型の魚では、内臓、ひれ部、頭等を除去した魚肉部分を対象とすることができる。これらの卵は、取り出した状態で、異物除去の対象とすることができる。また海草類の多くは、根部を除去したものが対象となるが、食する部分を残した状態でも、本発明の異物除去の対象とすることができる。
これらは、いずれも食品となる部分からの異物の除去であり、異物除去が容易となるように加工したものを含むものであり、その加工条件と方法は、食品の種類により任意である、
【0021】
この場合、浸漬時間は、処理する貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の種類及び処理量に応じて、任意に調整することができる。この分離除去の速さは、生産効率を著しく高める効果を有する。
本発明においては、15〜25wt%の塩を含有する塩水に、2回以上に分けて合計2〜60秒間浸漬することができる。この場合、浸漬時間は、合計の時間である。数回に分ける方が、より分離効果を高めることができる。
【0022】
塩水に浸漬した後は、水洗して塩抜きを行う。これをすばやく行うことによって、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の、現状への回復(復帰)の効果を高めることができる。被処理物に塩分が若干、含有されることがあるが、食品としては特に問題となるものではない。
本願発明の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の具体的な異物除去方法は、例えば濃度を調整した塩水容器に、前記貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類をそのまま(ばらばらに)挿入し、異物を除去した後、挿入物を籠ですくって、次の洗浄工程へ移送する。予め、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を籠に挿入し、前記籠ごと浸漬することもできる。
【0023】
この場合は、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類が落下しない程度の比較的目の粗い籠に入れて浸漬するのが良い。籠の目の粗さによっては、挿入物の破片又は断片が落下することもあるが、挿入物の破片又は断片が落下しても、主要の食品部分が残存すれば、特に問題になるものではない。
貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類よりも目の細かい籠に、該貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を挿入し、濃度を調整した塩水容器に籠を浸漬することができる。
【0024】
本願発明の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法は、さらに塩水に浸漬後、籠を水洗用容器に移して、洗浄水によるシャワー又は洗浄水への浸漬により塩抜きを行うことができる。
また、前記塩水溶液の塩水濃度を常時又は間歇的に調整することができる。本願発明の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法は、上記の操作をコンベア式に連続的に行うことも可能である。本願発明はこれらを全て包含する。
【0025】
次に、本願発明の具体例について説明する。なお、この例は本発明の理解を容易にするためのものであり、この具体例に制限されるものではない。すなわち、本発明の技術思想の基づく、他の態様若しくは変形又は実施条件若しくは具体例は全て本発明に含まれるものである。
【0026】
図1に示すように、塩水を入れる30リットルの深底の容器A、容器Bの2個と水洗用の30リットル深底の水洗容器Cの1個を準備した。容器A、Bに木製又はプラスチックス製の樽を使用することができる。これらの容器の内径よりも径が小さい籠Pを用意した。この他、水道水、塩を準備し、塩6.678kgを2個の容器にそれぞれ入れ、25%の塩濃度を有する塩水を作成した。
すなわち、A樽に、水道水20リッター(20kg)に食塩6.67kgを入れて、25%濃度の塩水溶液を、B樽にも同様に、A樽に、水道水20リッター(20kg)に食塩6.67kgを入れて、25%濃度の塩水溶液を用意した。
水洗後は水切りを行うために、水洗容器(樽)C及び籠Pの置き台Dを準備した。
水洗容器(樽)Cにおいて、水洗は水循環式とし、これに籠Pを入れて塩抜きを行うようにした。この場合、図2に示すように、シャワー式にしても良い。
【0027】
解凍したホタテ貝の剥き身10kgの内、約1.0kgを手ざるですくい取り、容器Aの塩水中に20秒間浸漬した。容器Aの塩水は軽く攪拌した。ホタテ貝は浸漬と同時に浮上した。次に容器Aから手ざるですくい取り、再度容器Bの塩水中に20秒間浸漬した。容器Aから容器Bへの移送時間(間隔)は5秒である。
次に、容器Bから同様に手ざるですくい取り、水洗容器C浸漬した籠Pに挿入して水洗による塩抜きを行った。前記2回の塩水への浸漬により、ホタテ貝は塩味が濃厚になるが、この水洗により、ほぼ原状態に回復した。この水洗後は置き台D上で水切りを行った。
【0028】
以上の処理により得られたホタテ貝には、若干の塩味が残るが、殆ど無視できる残塩味量であった。この間の処理は1分以内であった。上記の例では、塩の最大溶解度を利用して、異物の分離を説明したが、上記に示す通り、塩濃度が15〜25wt%である塩水であれば、異物の除去ができる。
さらに、残量9kgを同様に処理した。この間の処理時間は、全てを含め約15分であった。極めて短時間で、10kgの処理が完了した。この10kgのホタテ貝の剥き身処理した場合の、塩水中に含まれていた異物の残渣を、図3に示す。白い破片は、ホタテ貝の貝殻であり、その他は砂粒と細長状の破片であった。
【0029】
容器A及びBの塩水に浸漬する際に、ホタテ貝をばらばらに入れ、その都度手ざるですくって次工程へ移送したが、最初から目の粗いかごに入れて、移送することもできる。この場合、かごの目の粗さは、異物が落下できる粗さであることが必要である。また、ベルトコンベア式に移送することもできる。本願発明は、これらを包含する。
このように、貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵、海草類は、塩濃度の調整が容易であり、また個体と異物との分離が容易であるために非常に有効である。また、塩気が処理物に若干混入しても、食品として問題にならないという利点もある。
【0030】
以上から、大小にかかわらず異物の除去は極めて容易であり、さらに異物除去の操作が簡単であり、しかも多量の被処理物が迅速に処理できるということが分かった。以上については、ホタテ貝の剥き身について説明したが、他の水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類に含有される異物の除去においても同様の処理により、異物の除去ができることを確認した。
本実施では、塩水を使用したが、砂糖、アミノ酸、無機塩類を使用することもできる。しかし、塩水が最も作業し易く、また食品上無害であることから、塩水の使用が最も利便性が高いと言える。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の異物除去方法は、水産物、特に貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類に含有される異物を効果的に除去できる効果を有し、食品中への異物の混入を著しく減少させることにより、食品価値を高める効果があり、さらに、生産者側の労力の軽減となり、加工能率を向上させることができるという優れた効果を有するので、食品加工に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本願発明に使用する装置の一例を示す図である。
【図2】シャワー式洗浄装置の一例を示す図である。
【図3】処理後の塩水中に含まれていた異物の残渣を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を、塩濃度が15〜25wt%である塩水に2〜60秒間浸漬し、比重差により異物を分離することを特徴とする貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法。
【請求項2】
塩濃度が15〜25wt%である塩水に、2回以上に分けて合計2〜60秒間浸漬し、比重差により異物を分離することを特徴とする請求項1記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法。
【請求項3】
塩水に浸漬した後、水洗して塩抜きを行うことを特徴とする請求項1又は2記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法。
【請求項4】
貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類を籠に挿入し、濃度を調整した塩水容器に前記籠ごと浸漬することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法。
【請求項5】
塩水に浸漬後、籠を水洗用容器に移して、洗浄水によるシャワー又は洗浄水への浸漬により塩抜きを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法。
【請求項6】
塩水溶液の塩水濃度を常時又は間歇的に調整することを請求項1〜5のいずれかに記載の貝類の肉若しくは卵、魚肉若しくは卵又は海草類の異物除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−228670(P2008−228670A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−73903(P2007−73903)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(504342826)函館タナベ食品株式会社 (1)
【Fターム(参考)】