説明

負荷駆動装置

【課題】デッドタイムを正確に設定する。
【解決手段】第1の駆動制御部(11H)は、第1の切替タイミングが到来した場合に、出力電圧(Vout)が基準電圧(VrefL1)に到達したことを検出した後に、第1の駆動素子(SWL)をオフ状態からオン状態に切り替え、第2の切替タイミングが到来した場合に、第1の駆動素子(SWL)をオン状態からオフ状態に切り替える。第2の駆動制御部(13H)は、第1の切替タイミングが到来した場合に、第2の駆動素子(SWH)をオン状態からオフ状態に切り替え、第2の切替タイミングが到来した場合に、第2の駆動素子(SWH)をオフ状態からオン状態に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、誘導性負荷を駆動する負荷駆動装置に関し、さらに詳しくは、同期整流駆動に関する。
【背景技術】
【0002】
モータなどの誘導性負荷を高効率で駆動させる方式として同期整流駆動方式が知られている。このような同期整流駆動方式によって誘導性負荷を駆動する負荷駆動装置には、接地ノードと電源ノードとの間に直列に接続された下側駆動素子および上側駆動素子と、下側駆動素子と並列に接続された下側フライホイールダイオードと、上側駆動素子と並列に接続された上側フライホイールダイオードとが設けられている。同期整流駆動方式による誘導性負荷の駆動において消費電力を低減するためには、下側駆動素子および上側駆動素子のうち一方の駆動素子がオン状態からオフ状態に切り替わってから他方の駆動素子がオフ状態からオン状態に切り替わるまでの時間(デッドタイム)を短くすることが望まれる。しかし、デッドタイムが短すぎると下側駆動素子および上側駆動素子の両方が同時にオン状態になって貫通電流が発生してしまう可能性があるので、デッドタイムは、製造プロセスによる特性ばらつきや出力動作条件のばらつき(例えば、温度ばらつきや電源電圧ばらつきなど)が発生しても貫通電流が発生しないように設定されている。そのため、デッドタイムを短縮することによって消費電力を低減することが困難であった。
【0003】
そこで、特許文献1には、貫通電流を防止するとともにデッドタイムの短縮が可能な同期整流駆動方式が記載されている。特許文献1に記載の駆動回路では、下側駆動素子および上側駆動素子のうち一方の駆動素子がオン状態からオフ状態に切り替わった後に、一方の駆動素子のゲート・ソース間電圧が基準電圧よりも低くなると、他方の駆動素子がオフ状態からオン状態に切り替えられる。なお、基準電圧は、下側駆動素子(または、上側駆動素子)の閾値電圧よりも若干低くなるように設定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−293995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の駆動回路では、外乱ノイズなどによって下側駆動素子および上側駆動素子のゲート・ソース間電圧が変動しやすいので、下側駆動素子(または、上側駆動素子)のゲート・ソース間電圧が基準電圧よりも低くなるタイミングが変動しやすい。また、製造ばらつきや温度変化によって下側駆動素子および上側駆動素子の閾値電圧が変動すると、下側駆動素子(または、上側駆動素子)のオン状態からオフ状態への変化が完了するタイミングが変動してしまう。その結果、下側駆動素子(または、上側駆動素子)のゲート・ソース間電圧が基準電圧よりも低くなるタイミングと下側駆動素子(または、上側駆動素子)のオン状態からオフ状態への変化が完了するタイミングとの間で、ずれが生じてしまうことになる。例えば、下側駆動素子の閾値電圧が基準電圧よりも低い場合、下側駆動素子のゲート・ソース間電圧が基準電圧よりも低くなったとしても、下側駆動素子のオン状態からオフ状態への変化は完了していない。
【0006】
このように、下側駆動素子(または、上側駆動素子)のゲート・ソース間電圧が基準電圧よりも低くなるタイミングと下側駆動素子(または、上側駆動素子)のオン状態からオフ状態への変化が完了するタイミングとの間でずれが生じやすいので、デッドタイムの長さを正確に設定することが困難であった。例えば、デッドタイムの長さを理想的な長さ(貫通電流の発生を防止できる最短の時間長さ)に設定することが困難であった。
【0007】
そこで、この発明は、デッドタイムの長さを正確に設定できる負荷駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の1つの局面に従うと、負荷駆動装置は、誘導性負荷を駆動する装置であって、上記誘導性負荷に接続される出力ノードと第1の電圧が印加される第1の電圧ノードとの間に並列に接続された第1の駆動素子および第1のダイオード素子と、上記出力ノードと第2の電圧が印加される第2の電圧ノードとの間に並列に接続された第2の駆動素子および第2のダイオード素子と、第1の切替タイミングが到来した場合に、上記出力ノードにおける出力電圧が予め定められた第1の基準電圧に到達したことを検出した後に、上記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、第2の切替タイミングが到来した場合に、上記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替える第1の駆動制御部と、上記第1の切替タイミングが到来した場合に、上記第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、上記第2の切替タイミングが到来した場合に、上記第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替える第2の駆動制御部とを備える。
【0009】
上記負荷駆動装置では、第1および第2の駆動素子のオン/オフに応じて、出力電圧が変化する。そのため、第1および第2の駆動素子の閾値電圧が変動したとしても、出力電圧が第1の基準電圧に到達するタイミングと第2の駆動素子のオン状態からオフ状態への変化が完了するタイミングとの間には、ずれが生じにくい。また、出力電圧は、第1および第2の駆動素子のゲート・ソース間電圧と比べて、外乱ノイズなどによる変動が少ないので、出力電圧が第1の基準電圧に到達するタイミングは、変動しにくい。したがって、第1のデッドタイム(第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替えてから第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間)の長さを正確に設定できる。例えば、第1のデッドタイムの長さを理想的な長さ(例えば、貫通電流の発生を防止できる最短の時間長さ)に設定できる。
【0010】
なお、上記第1の駆動制御部は、上記出力電圧が上記第1の基準電圧よりも高い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、上記出力電圧が上記第1の基準電圧よりも低い場合に上記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、上記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され上記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、上記第1の制御信号が活性化状態である場合には、上記比較結果信号の活性化に同期して上記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化させ、上記第1の制御信号が非活性化された場合には、上記第1の駆動信号を非活性化させるラッチとを含んでいても良く、上記第1の駆動素子は、上記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、上記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になっても良い。
【0011】
このように構成することにより、誘導性負荷の通電方向が吐き出し方向(出力ノードから誘導性負荷へ向かう方向)になるように、誘導性負荷を駆動できる。
【0012】
また、上記第1の駆動制御部は、上記出力電圧が上記第1の基準電圧も低い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、上記出力電圧が上記第1の基準電圧よりも高い場合に上記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、上記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され上記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、上記第1の制御信号が活性化状態である場合には、上記比較結果信号の活性化に同期して上記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化させ、上記第1の制御信号が非活性化された場合に、上記第1の駆動信号を非活性化させるラッチとを含んでいても良く、上記第1の駆動素子は、上記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、上記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になっても良い。
【0013】
このように構成することにより、誘導性負荷の通電方向が吸い込み方向(誘導性負荷から出力ノードへ向かう方向)になるように、誘導性負荷を駆動できる。
【0014】
なお、上記第1の電圧が上記第2の電圧よりも低い場合、上記第1の駆動制御部は、上記出力電圧が上記第1の基準電圧よりも高い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、上記出力電圧が上記第1の基準電圧よりも低い場合に上記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、上記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され上記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、上記第1の制御信号および上記比較結果信号の両方が活性化状態である場合には、上記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化状態にし、上記第1の制御信号および上記比較結果信号のうち少なくとも1つが非活性化状態である場合には、上記第1の駆動信号を非活性化状態にする第1の論理回路とを含んでいても良く、上記第1の駆動素子は、上記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、上記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になっても良い。
【0015】
このように構成することにより、誘導性負荷の通電方向が吐き出し方向になるように、誘導性負荷を駆動できる。
【0016】
また、上記第1の電圧が上記第2の電圧よりも高い場合、上記第1の駆動制御部は、上記出力電圧が上記第1の基準電圧よりも低い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、上記出力電圧が上記第1の基準電圧よりも高い場合に上記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、上記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され上記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、上記第1の制御信号および上記比較結果信号の両方が活性化状態である場合には、上記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化状態にし、上記第1の制御信号および上記比較結果信号のうち少なくとも1つが非活性化状態である場合には、上記第1の駆動信号を非活性化状態にする第1の論理回路とを含んでいても良く、上記第1の駆動素子は、上記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、上記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になっても良い。
【0017】
このように構成することにより、誘導性負荷の通電方向が吸い込み方向になるように、誘導性負荷を駆動できる。
【0018】
なお、上記第1の駆動制御部は、上記第1の切替タイミングが到来した場合に、上記出力電圧が上記第1の基準電圧に到達したことを検出すると、予め定められた第1の遅延時間の経過後に、上記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、上記第2の切替タイミングが到来した場合に、上記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替えても良い。
【0019】
このように構成することにより、第1のデッドタイム(第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替えてから第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間)には、第1の遅延時間が含まれることになる。したがって、第1の遅延時間の長さを調整することによって第1のデッドタイムの長さを調整できる。
【0020】
また、上記第1の駆動制御部は、第1および第2の比較モードを有し、上記第1の比較モードでは、上記第1の切替タイミングが到来した場合に、上記出力電圧が予め定められた第1の比較電圧よりも低くなったことを検出した後に、上記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、上記第2の切替タイミングが到来した場合に、上記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、上記第2の比較モードでは、上記第1の切替タイミングが到来した場合に、上記出力電圧が予め定められた第2の比較電圧よりも高くなったことを検出した後に、上記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、上記第2の切替タイミングが到来した場合に、上記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替えても良い。
【0021】
このように構成することにより、誘導性負荷の通電方向を任意に設定できる。
【0022】
なお、上記第2の駆動制御部は、上記第1の切替タイミングが到来した場合に、上記第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、上記第2の切替タイミングが到来した場合に、上記出力電圧が予め定められた第2の基準電圧に到達したことを検出した後に、上記第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替えても良い。
【0023】
このように構成することにより、第1のデッドタイム(第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替えてから第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間)の長さだけでなく第2のデッドタイム(第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替えてから第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間)の長さも正確に設定できる。
【0024】
また、上記負荷駆動装置は、第1および第2の駆動モードとを有し、上記第1の駆動モードでは、上記第1の駆動制御部に上記第1の駆動素子のオン/オフを制御させ、上記第2の駆動モードでは、上記第1の駆動素子をオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定する第1の駆動切替部と、第3および第4の駆動モードとを有し、上記第3の駆動モードでは、上記第2の駆動制御部に上記第2の駆動素子のオン/オフを制御させ、上記第4の駆動モードでは、上記第2の駆動素子をオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定する第2の駆動切替部とをさらに備えていても良い。
【0025】
上記負荷駆動装置では、同期整流駆動方式による駆動だけでなく、同期整流駆動方式ではない駆動方式による駆動も実現できる。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、第1のデッドタイム(第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替えてから第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間)の長さを正確に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施形態1による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図2】図1に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図3】実施形態1の変形例1による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図4】図3に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図5】実施形態1の変形例2による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図6】図5に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図7】実施形態1の変形例3による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図8】図7に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図9】実施形態1の変形例4による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図10】図9に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図11】実施形態1の変形例5による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図12】図11に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図13】実施形態1の変形例6による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図14】図13に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図15】実施形態1の変形例7による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図16】図15に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図17】実施形態1の変形例8による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図18】図17に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図19】実施形態1の変形例9による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図20】図19に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図21】実施形態2による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図22】図21に示した遅延部の構成例を示す図。
【図23】図21に示した負荷駆動装置の動作について説明するための図。
【図24】実施形態3による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【図25】実施形態3による負荷駆動装置の別の構成例を示す図。
【図26】実施形態4による負荷駆動装置の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
【0029】
(実施形態1)
図1は、実施形態1による負荷駆動装置の構成例を示す。この負荷駆動装置は、誘導性負荷LDを駆動するものであり、下側駆動素子SWLと、下側フライホイールダイオードDILと、上側駆動素子SWHと、上側フライホイールダイオードDIHと、出力制御部10と、下側駆動制御部11Lと、下側プリドライバ12Lと、上側駆動制御部13Hと、上側プリドライバ12Hとを備える。図1では、負荷駆動装置は、誘導性負荷LDの通電方向が吐き出し方向X(出力ノードN1から誘導性負荷LDへ向かう方向)になるように、誘導性負荷LDを駆動する。
【0030】
〔駆動素子,フライホイールダイオード〕
下側駆動素子SWLおよび下側フライホイールダイオードDILは、誘導性負荷LDに接続される出力ノードN1と接地電圧GNDが印加される接地ノードとの間に並列に接続される。上側駆動素子SWHおよび上側フライホイールダイオードDIHは、出力ノードN1と電源電圧Vccが印加される電源ノードとの間に並列に接続される。
【0031】
〔出力制御部〕
出力制御部10は、下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHのオン/オフの切替タイミングを規定するための下側制御信号SinLおよび上側制御信号SinHを出力する。例えば、出力制御部10は、下側制御信号SinLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させるとともに上側制御信号SinHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる動作と、下側制御信号SinLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させるとともに上側制御信号SinHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる動作とを交互に繰り返し実行する。
【0032】
〔下側駆動制御部〕
下側駆動制御部11Lは、第1の切替タイミングが到来した場合(ここでは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合)に、出力ノードN1における出力電圧Voutが予め定められた基準電圧VrefL1に到達したことを検出した後に、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させることによって、下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替える。また、下側駆動制御部11Lは、第2の切替タイミングが到来した場合(ここでは、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移した場合)に、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させることによって、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替える。
【0033】
例えば、下側駆動制御部11Lは、比較器101Lと、フリップフロップ102L(ラッチ)とを含む。ここでは、比較器101Lは、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも高い場合に、比較結果信号CLの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも低い場合に、比較結果信号CLの信号レベルをハイレベルにする。フリップフロップ102Lは、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルである場合には、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移に同期して、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。また、フリップフロップ102Lは、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移した場合には、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0034】
〔下側プリドライバ〕
下側プリドライバ12Lは、下側駆動制御部11Lからの下側駆動信号SDLを増幅させて下側駆動素子SWLに供給する。下側駆動素子SWLは、下側駆動信号SDLの信号レベルがハイレベルである場合にはオン状態になり、下側駆動信号SDLの信号レベルがローレベルである場合にはオフ状態になる。
【0035】
〔上側駆動制御部〕
上側駆動制御部13Hは、第1の切替タイミングが到来した場合(ここでは、上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移した場合)に、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させることによって、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替える。また、上側駆動制御部13Hは、第2の切替タイミングが到来した場合(ここでは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合)に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させることによって、上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替える。
【0036】
例えば、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合に、予め定められた遅延時間の経過後に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させても良い。または、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合に、下側駆動素子SWLのゲート・ソース間電圧が予め定められた基準電圧(例えば、下側駆動素子SWLの閾値電圧と同等かもしくは低い電圧)よりも低くなったことを検出した後に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させても良い。
【0037】
〔上側プリドライバ〕
上側プリドライバ12Hは、上側駆動制御部13Hからの上側駆動信号SDHを増幅させて上側駆動素子SWHに供給する。上側駆動素子SWHは、上側駆動信号SDHの信号レベルがハイレベルである場合にはオン状態になり、上側駆動信号SDHの信号レベルがローレベルである場合にはオフ状態になる。
【0038】
〔基準電圧の設定範囲〕
ここで、説明の簡略化のために、以下では、
電源電圧Vcc:Vcc
誘導性負荷LDに流れる電流:I
下側駆動素子SWLのオン抵抗:RL
上側駆動素子SWHのオン抵抗:RH
下側フライホイールダイオードDILの電圧:VDIL
上側フライホイールダイオードDIHの電圧:VDIH
と表記する。
【0039】
基準電圧VrefL1は、
−VDIL<VrefL1<Vcc−RH×I
となるように設定される。
【0040】
〔動作〕
次に、図2を参照して、図1に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移した場合に、遅延時間P2の経過後に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させるものとする。
【0041】
時刻t1(第1の切替タイミング)が到来すると、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オン状態からオフ状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“電源ノード(Vcc)→上側駆動素子SWH→誘導性負荷LD”から“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“−VDIL”に向かって変化し始める。
【0042】
次に、時刻t2が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも低くなる。これにより、比較器101Lは、比較結果信号CLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルであるので、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動素子SWLは、オフ状態からオン状態へ変化する。下側駆動素子SWLのオフ状態からオン状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”から“接地ノード(GND)→下側駆動素子SWL→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“−RL×I”に向かって変化し始める。
【0043】
次に、時刻t3が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも高くなる。このとき、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのハイレベルからローレベルへの遷移には応答せずに、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルのまま維持する。したがって、下側駆動素子SWLはオン状態のまま維持される。
【0044】
次に、時刻t4(第2の切替タイミング)が到来すると、フリップフロップ102Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動素子SWLは、オン状態からオフ状態へ変化する。下側駆動素子SWLのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“接地ノード(GND)→下側駆動素子SWL→誘導性負荷LD”から“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“−VDIL”に向かって変化し始める。
【0045】
次に、時刻t5が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも低くなり、比較結果信号CLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移する。このとき、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルのまま維持する。したがって、下側駆動素子SWLはオフ状態のまま維持される。
【0046】
次に、時刻t6が到来すると(時刻t4から遅延時間P2が経過すると)、上側駆動制御部13Hは、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オフ状態からオン状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオフ状態からオン状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”から“電源ノード(Vcc)→上側駆動素子SWH→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc−RH×I”に向かって変化し始める。
【0047】
次に、時刻t7が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも高くなり、比較器101Lは、比較結果信号CLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。このとき、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのハイレベルからローレベルへの遷移には応答せずに、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルのまま維持する。したがって、駆動素子SDLは、オフ状態のまま維持される。
【0048】
以上のように、下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHのオン/オフに応じて、出力電圧Voutが変化する。そのため、下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHの閾値電圧が変動したとしても、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1に到達するタイミングと上側駆動素子SWHのオン状態からオフ状態への変化が完了するタイミングとの間には、ずれが生じにくい。また、出力電圧Voutは、下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHのゲート・ソース間電圧と比べて、外乱ノイズなどによる変動が少ないので、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1に到達するタイミングは変動しにくい。したがって、デッドタイム(ここでは、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さを正確に設定できる。例えば、デッドタイム(期間P1)の長さを理想的な長さ(例えば、貫通電流の発生を防止できる最短の時間長さ)に設定できる。
【0049】
(実施形態1の変形例1)
図3のように、誘導性負荷LDの通電方向が吸い込み方向Y(誘導性負荷LDから出力ノードN1に向かう方向)になるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、比較器101Lは、出力電圧Voutが予め定められた基準電圧VrefL2よりも低い場合に、比較結果信号CLの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも高い場合に、比較結果信号CLの信号レベルをハイレベルにしても良い。
【0050】
〔基準電圧の設定範囲〕
なお、基準電圧VrefL2は、
Vcc+RH×I<VrefL2<Vcc+VDIH
となるように設定される。
【0051】
〔動作〕
次に、図4を参照して、図3に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合、遅延時間P1の経過後に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させるものとする。
【0052】
時刻t1(第2の切替タイミング)が到来すると、フリップフロップ102Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動素子SWLは、オン状態からオフ状態へ変化する。下側駆動素子SWLのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→下側駆動素子SWL→接地ノード(GND)”から“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc+VDIH”へ向かって変化し始める。
【0053】
次に、時刻t2が到来すると(時刻t1から遅延時間P1が経過すると)、上側駆動制御部13Hは、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オフ状態からオン状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオフ状態からオン状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”から“誘導性負荷LD→上側駆動素子SWH→電源ノード(Vcc)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc+RH×I”へ向かって変化し始める。
【0054】
次に、時刻t3〜t4の期間において出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも高くなり、比較結果信号SLの信号レベルは、ハイレベルになる。このとき、下側制御信号SinLの信号レベルはローレベルであるので、フリップフロップ102Lは、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルのまま維持する。したがって、下側駆動素子SWLは、オフ状態のまま維持される。
【0055】
次に、時刻t5(第1の切替タイミング)が到来すると、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オン状態からオフ状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→上側駆動素子SWH→電源ノード(Vcc)”から“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc+VDIH”へ向かって変化し始める。
【0056】
次に、時刻t6が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも高くなる。これにより、比較器101Lは、比較結果信号CLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動素子SWLは、オン状態からオフ状態へ変化する。下側駆動素子SWLのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”から“誘導性負荷LD→下側駆動素子SWL→接地ノード(GND)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“RL×I”に向かって変化し始める。
【0057】
次に、時刻t7が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも低くなり、比較結果信号CLの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移する。このとき、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのハイレベルからローレベルへの遷移には応答せずに、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルのまま維持する。したがって、下側駆動素子SWLはオン状態のまま維持される。
【0058】
以上のように構成した場合も、デッドタイム(ここでは、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P2)の長さを正確に設定できる。
【0059】
(実施形態1の変形例2)
なお、図5のように、負荷駆動装置は、図1に示した下側駆動制御部11Lに代えて、下側駆動制御部11Laを備えていても良い。その他の構成は、図1に示した負荷駆動装置の構成と同様である。図5では、負荷駆動装置は、誘導性負荷LDの通電方向が吐き出し方向Xになるように、誘導性負荷LDを駆動する。
【0060】
〔下側駆動制御部〕
下側駆動制御部11Laは、比較器101Lと、AND回路103L(論理回路)とを含む。ここでは、比較器101Lは、出力電圧Voutが予め定められた基準電圧VrefL3よりも高い場合には、比較結果信号CLの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefL3よりも低い場合には、比較結果信号CLの信号レベルをハイレベルにする。AND回路103Lは、下側制御信号SinLおよび比較結果信号CLの両方の信号レベルがハイレベルである場合には、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルにし、下側制御信号SinLおよび比較結果信号CLのうち少なくとも1つの信号レベルがローレベルである場合には、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルにする。
【0061】
〔基準電圧の設定範囲〕
なお、基準電圧VrefL3は、
−RL×I<VrefL3<Vcc−RH×I
となるように設定される。
【0062】
〔動作〕
次に、図6を参照して、図5に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合に、遅延時間P2の経過後に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させるものとする。
【0063】
時刻t1(第1の切替タイミング)が到来すると、上側駆動制御部13Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0064】
次に、時刻t2が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL3よりも低くなり、比較結果信号CLの信号レベルは、ローレベルからハイレベルへ遷移する。AND回路103Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0065】
次に、時刻t3(第2の切替タイミング)が到来すると、AND回路103Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0066】
時刻t4が到来すると(時刻t3から遅延時間P2が経過すると)、上側駆動制御部13Hは、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0067】
時刻t5が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL3よりも高くなり、比較器101Lは、比較結果信号CLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。このとき、下側制御信号SinLの信号レベルが既にローレベルであるので、AND回路103Lは、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルのまま維持する。
【0068】
以上のように構成した場合も、デッドタイム(ここでは、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さを正確に設定できる。
【0069】
(実施形態1の変形例3)
また、図7のように、負荷駆動装置は、図1に示した下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部13Hに代えて、下側駆動制御部13Lおよび上側駆動制御部11Hを備えていても良い。その他の構成は、図1に示した負荷駆動装置の構成と同様である。図7では、負荷駆動装置は、誘導性負荷LDの通電方向が吐き出し方向Xになるように、誘導性負荷LDを駆動する。
【0070】
〔下側駆動制御部〕
下側駆動制御部13Lは、第1の切替タイミングが到来した場合(ここでは、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移した場合)に、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させることによって、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替える。また、下側駆動制御部13Lは、第2の切替タイミングが到来した場合(ここでは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合)に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させることによって、下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替える。
【0071】
例えば、下側駆動制御部13Lは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合に、予め定められた遅延時間の経過後に、上側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させても良い。または、下側駆動制御部13Lは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合に、上側駆動素子SWHのゲート・ソース間電圧が予め定められた基準電圧(例えば、上側駆動素子SWHの閾値電圧と同等もしくは低い電圧)よりも低くなったことを検出した後に、上側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させても良い。
【0072】
〔上側駆動制御部〕
上側駆動制御部11Hは、第1の切替タイミングが到来した場合(ここでは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合)に、出力電圧Voutが予め定められた基準電圧VrefH1に到達したことを検出した後に、制御信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させることによって、上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替える。また、上側駆動制御部11Hは、第2の切替タイミングが到来した場合(ここでは、上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移した場合)に、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させることによって、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替える。
【0073】
例えば、上側駆動制御部11Hは、比較器101Hと、フリップフロップ102H(ラッチ)とを含む。比較器101Hは、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも高い場合に、比較結果信号CHの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも低い場合に、比較結果信号CHの信号レベルをハイレベルにする。フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルである場合には、比較結果信号CHの信号レベルのローレベルからハイレベルへの遷移に同期して、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。また、フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移した場合には、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0074】
〔基準電圧の設定範囲〕
なお、基準電圧VrefH1は、
−VDIL<VrefH1<−RL×I
となるように設定される。
【0075】
〔動作〕
次に、図8を参照して、図7に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、下側駆動制御部13Lは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移した場合に、遅延時間P1の経過後に、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させるものとする。
【0076】
時刻t1(第2の切替タイミング)が到来すると、フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0077】
次に、時刻t2が到来すると(時刻t1から遅延時間P1が経過すると)、下側駆動制御部13Lは、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0078】
次に、時刻t3〜t4の期間において、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも低くなり、比較結果信号CHの信号レベルがハイレベルになる。このとき、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHの信号レベルをローレベルのまま維持する。
【0079】
次に、時刻t5(第1の切替タイミング)が到来すると、下側駆動制御部11Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0080】
時刻t6が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも低くなる。これにより、比較器101Hは、比較結果信号CHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルであるので、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0081】
時刻t7が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも高くなり、比較結果信号CHの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移する。このとき、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのハイレベルからローレベルへの遷移には応答せずに、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルのまま維持する。
【0082】
以上のように構成した場合も、デッドタイム(ここでは、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P2)の長さを正確に設定できる。
【0083】
(実施形態1の変形例4)
なお、図9のように、誘導性負荷LDの通電方向が吸い込み方向Yになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、比較器101Hは、出力電圧Voutが予め定められた基準電圧VrefH2よりも低い場合に、比較結果信号CHの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも高い場合に、比較結果信号CHの信号レベルをハイレベルにしても良い。
【0084】
〔基準電圧の設定範囲〕
なお、基準電圧VrefH2は、
RL×I<VrefH2<Vcc+VDIH
となるように設定される。
【0085】
〔動作〕
次に、図10を参照して、図9に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、下側駆動制御部13Lは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移すると、遅延時間P2の経過後に、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させるものとする。
【0086】
時刻t1(第1の切替タイミング)が到来すると、下側駆動制御部13Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0087】
次に、時刻t2が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも高くなり、比較結果信号CHの信号レベルは、ローレベルからハイレベルへ遷移する。フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0088】
次に、時刻t3が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも低くなり、比較結果信号CHの信号レベルは、ハイレベルからローレベルへ遷移する。このとき、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのハイレベルからローレベルへの遷移には応答せずに、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルのまま維持する。
【0089】
次に、時刻t4(第2の切替タイミング)が到来すると、フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0090】
次に、時刻t5が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも高くなり、比較結果信号CHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移する。このとき、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルのまま維持する。
【0091】
時刻t6が到来すると(時刻t4から遅延時間P2が経過すると)、下側駆動制御部13Lは、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0092】
次に、時刻t7が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも低くなり、比較結果信号CHの信号レベルは、ハイレベルからローレベルへ遷移する。このとき、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのハイレベルからローレベルへの遷移には応答せずに、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルのまま維持する。
【0093】
以上のように構成した場合も、デッドタイム(ここでは、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さを正確に設定できる。
【0094】
(実施形態1の変形例5)
また、図11のように、負荷駆動装置は、図7に示した上側駆動制御部11Hに代えて、上側駆動制御部11Haを備えていても良い。その他の構成は、図1と同様である。図11では、負荷駆動装置は、誘導性負荷LDの通電方向が吸い込み方向Yになるように、誘導性負荷LDを駆動する。
【0095】
〔上側駆動制御部〕
上側駆動制御部11Haは、比較器101Hと、AND回路103H(論理回路)とを含む。ここでは、比較器101Hは、出力電圧Voutが予め定められた基準電圧VrefH3よりも低い場合には、比較結果信号CHの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefH3よりも高い場合には、比較結果信号CHの信号レベルをハイレベルにする。AND回路103Hは、上側制御信号SinHおよび比較結果信号CHの両方の信号レベルがハイレベルである場合には、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルにし、上側制御信号SinHおよび比較結果信号CHのうち少なくとも1つの信号レベルがローレベルである場合には、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルにする。
【0096】
〔基準電圧の設定範囲〕
なお、基準電圧VrefH3は、
RL×I<VrefH3<Vcc+RH×I
となるように設定される。
【0097】
〔動作〕
次に、図12を参照して、図11に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、下側駆動制御部13Lは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移すると、遅延時間P2の経過後に、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させるものとする。
【0098】
時刻t1(第1の切替タイミング)が到来すると、下側駆動制御部13Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0099】
次に、時刻t2が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH3よりも高くなる。これにより、比較器101Hは、比較結果信号CHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。AND回路103Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0100】
次に、時刻t3(第2の切替タイミング)が到来すると、AND回路103Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0101】
時刻t4が到来すると(時刻t3から遅延時間P2が経過すると)、下側駆動制御部13Lは、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0102】
次に、時刻t5が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefH3よりも低くなり、比較結果信号CHの信号レベルは、ハイレベルからローレベルへ遷移する。このとき、上側制御信号SinHの信号レベルが既にローレベルであるので、AND回路103Hは、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルのまま維持する。
【0103】
以上のように構成した場合も、デッドタイム(ここでは、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さを正確に設定できる。
【0104】
(実施形態1の変形例6)
なお、図13のように、負荷駆動装置は、図1に示した上側駆動制御部13Hに代えて、図7に示した上側駆動制御部11Hを備えていても良い。その他の構成は、図1に示した負荷駆動装置の構成と同様である。図13では、負荷駆動装置は、誘導性負荷LDの通電方向が吐き出し方向Xになるように、誘導性負荷LDを駆動する。
【0105】
〔動作〕
次に、図14を参照して、図13に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、基準電圧VrefL1,VrefH1は、同電圧であるものとする。
【0106】
時刻t1が到来すると、上側駆動制御部11Hでは、フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オン状態からオフ状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“電源ノード(Vcc)→上側駆動素子SWH→誘導性負荷LD”から“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“−VDIL”に向かって変化し始める。
【0107】
時刻t2が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1,VrefH1よりも低くなる。これにより、比較器101L,101Hは、比較結果信号CL,CHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。上側駆動制御部11Hでは、下側制御信号SinHの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルのまま維持する。これにより、上側駆動素子SWHは、オフ状態のまま維持される。一方、下側駆動制御部11Lでは、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルであるので、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWLは、オフ状態からオン状態へ変化する。上側駆動素子SWLのオフ状態からオン状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”から“接地ノード(GND)→下側駆動素子SWL→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“−RL×I”に向かって変化し始める。
【0108】
時刻t3が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1,VrefH1よりも高くなり、比較結果信号CL,CHの信号レベルは、ハイレベルからローレベルへ遷移する。フリップフロップ102L,102Hは、比較結果信号CL,CHのハイレベルからローレベルへの遷移には応答しないので、上側駆動信号SDHの信号レベルはローレベルのまま維持され、下側駆動信号SDLの信号レベルはハイレベルのまま維持される。したがって、上側駆動素子SWHはオフ状態のまま維持され、下側駆動素子SWLはオン状態のまま維持される。
【0109】
時刻t4が到来すると、下側駆動制御部11Lでは、フリップフロップ102Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動素子SWLは、オン状態からオフ状態へ変化する。下側駆動素子SWLのオン状態からオフ状態へ変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“接地ノード(GND)→下側駆動素子SWL→誘導性負荷LD”から“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“−VDIL”に向かって変化し始める。
【0110】
時刻t5が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1,VrefH1よりも低くなる。これにより、比較器101L,101Hは、比較結果信号CL,CHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。下側駆動制御部11Lでは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルのまま維持する。これにより、下側駆動素子SWLは、オフ状態のまま維持される。一方、上側駆動制御部11Hでは、上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルであるので、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オフ状態からオン状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオフ状態からオン状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDに至る電流経路は、“接地ノード(GND)→下側フライホイールダイオードDIL→誘導性負荷LD”から“電源ノード(Vcc)→上側駆動素子SWH→誘導性負荷LD”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc−RH×I”に向かって変化し始める。
【0111】
時刻t6が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1,VrefH1よりも高くなり、比較結果信号CL,CHの信号レベルは、ハイレベルからローレベルへ遷移する。フリップフロップ102L,102Hは、比較結果信号CL,CHのハイレベルからローレベルへの遷移には応答しないので、上側駆動信号SDHの信号レベルはハイレベルのまま維持され、下側駆動信号SDLの信号レベルはローレベルのまま維持される。したがって、上側駆動素子SWHはオン状態のまま維持され、下側駆動素子SWLはオフ状態のまま維持される。
【0112】
以上のように構成することにより、第1のデッドタイム(上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さだけでなく、第2のデッドタイム(下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P2)も正確に設定できる。例えば、第1および第2のデッドタイム(期間P1,P2)の長さを理想的な長さ(例えば、貫通電流の発生を防止できる最短の時間長さ)にそれぞれ設定できる。
【0113】
(実施形態1の変形例7)
また、図15のように、通電方向が吸い込み方向Yになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、比較器101Lは、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも低い場合に、比較結果信号CLの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも高い場合に、比較結果信号CLの信号レベルをハイレベルにしても良い。また、比較器101Hは、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも低い場合に、比較結果信号CHの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも高い場合に、比較結果信号CHの信号レベルをハイレベルにしても良い。
【0114】
〔動作〕
次に、図16を参照して、図15に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、基準電圧VrefL2,VrefH2は、同電圧であるものとする。
【0115】
時刻t1が到来すると、下側駆動制御部11Lでは、フリップフロップ102Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動素子SWLは、オン状態からオフ状態へ変化する。下側駆動素子SWLのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→下側駆動素子SWL→接地ノード(GND)”から“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc+VDIH”へ向かって変化し始める。
【0116】
次に、時刻t2が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2,VrefH2よりも高くなり、比較結果信号CL,CHの信号レベルは、ローレベルからハイレベルへ遷移する。下側駆動制御部11Lでは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルのまま維持する。これにより、下側駆動素子SWLは、オフ状態のまま維持される。一方、上側駆動制御部11Hでは、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オフ状態からオン状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオフ状態からオン状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”から“誘導性負荷LD→上側駆動素子SWH→電源ノード(Vcc)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc+RH×I”へ向かって変化し始める。
【0117】
次に、時刻t3が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2,VrefH2よりも低くなり、比較結果信号CL,CHの信号レベルは、ハイレベルからローレベルへ遷移する。フリップフロップ102L,102Hは、比較結果信号CL,CHのハイレベルからローレベルへの遷移には応答しないので、下側駆動信号SDLの信号レベルはローレベルのまま維持され、上側駆動信号SDHの信号レベルはハイレベルのまま維持される。したがって、下側駆動素子SWLは、オフ状態のまま維持され、上側駆動素子SWHは、オン状態のまま維持される。
【0118】
時刻t4が到来すると、上側駆動制御部11Hでは、フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動素子SWHは、オン状態からオフ状態へ変化する。上側駆動素子SWHのオン状態からオフ状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→上側駆動素子SWH→電源ノード(Vcc)”から“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“Vcc+VDIH”へ向かって変化し始める。
【0119】
時刻t5が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2,VrefH2よりも高くなり、比較結果信号CL,CHの信号レベルは、ローレベルからハイレベルへ遷移する。上側駆動制御部11Hでは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Hは、比較結果信号CHのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルのまま維持する。これにより、上側駆動素子SWHは、オフ状態のまま維持される。一方、下側駆動制御部11Lでは、フリップフロップ102Lは、比較結果信号CLのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動素子SWLは、オフ状態からオン状態へ変化する。下側駆動素子SWLのオフ状態からオン状態への変化が完了すると、誘導性負荷LDからの電流経路は、“誘導性負荷LD→上側フライホイールダイオードDIH→電源ノード(Vcc)”から“誘導性負荷LD→下側駆動素子SWL→接地ノード(GND)”に切り替わり、出力電圧Voutは、“RL×I”に向かって変化し始める。
【0120】
時刻t6が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2,VrefH2よりも低くなり、比較結果信号CL,CHの信号レベルは、ハイレベルからローレベルへ遷移する。フリップフロップ102L,102Hは、比較結果信号CL,CHのハイレベルからローレベルへの遷移には応答しないので、下側駆動信号SDLの信号レベルはハイレベルのまま維持され、上側駆動信号SDHの信号レベルはローレベルのまま維持される。したがって、下側駆動素子SWLは、オン状態のまま維持され、上側駆動素子SWHは、オフ状態のまま維持される。
【0121】
以上のように構成した場合も、第1のデッドタイム(下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さだけでなく、第2のデッドタイム(上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P2)も正確に設定できる。
【0122】
(実施形態1の変形例8)
また、図17のように、負荷駆動装置は、図13に示した下側駆動制御部11Lに代えて、図5に示した下側駆動制御部11Laを備えていても良い。その他の構成は、図13に示した負荷駆動装置の構成と同様である。図17では、負荷駆動装置は、誘導性負荷LDの通電方向が吐き出し方向Xになるように、誘導性負荷LDを駆動する。
【0123】
図18のように、時刻t1が到来すると、上側駆動制御部11Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。時刻t2が到来すると、下側駆動制御部11Laは、出力電圧Voutが基準電圧VrefL3よりも低くなったことを検出すると、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。時刻t3が到来すると、下側駆動制御部11Laは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。時刻t4が到来すると、上側駆動制御部11Hは、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも低くなったことを検出すると、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0124】
以上のように構成した場合も、第1のデッドタイム(上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さだけでなく、第2のデッドタイム(下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P2)も正確に設定できる。
【0125】
(実施形態1の変形例9)
また、図19のように、負荷駆動装置は、図15に示した上側駆動制御部11Hに代えて、図11に示した上側駆動制御部11Haを備えていても良い。その他の構成は、図15に示した負荷駆動装置の構成と同様である。図19では、負荷駆動装置は、誘導性負荷LDの通電方向が吸い込み方向Yになるように、誘導性負荷LDを駆動する。
【0126】
図20のように、時刻t1が到来すると、下側駆動制御部11Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。時刻t2が到来すると、上側駆動制御部11Haは、出力電圧Voutが基準電圧VrefH3よりも高くなったことを検出すると、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。時刻t3が到来すると、上側駆動制御部11Haは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。時刻t4が到来すると、下側駆動制御部11Lは、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも高くなったことを検出すると、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0127】
以上のように構成した場合も、第1のデッドタイム(下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)の長さだけでなく、第2のデッドタイム(上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P2)も正確に設定できる。
【0128】
(実施形態2)
図21は、実施形態2による負荷駆動装置の構成例を示す。この負荷駆動装置は、図13に示した下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部11Hに代えて、下側駆動制御部21Lおよび上側駆動制御部21Hを備える。その他の構成は、図13に示した負荷駆動装置の構成と同様である。
【0129】
〔下側駆動制御部および上側駆動制御部〕
下側駆動制御部21Lおよび上側駆動制御部21Hは、それぞれ、図13に示した下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部11Hの構成に加えて、遅延部201L,201Hを含む。その他の構成は、図13に示した下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部11Hの構成と同様である。遅延部201L,201Hは、それぞれ、予め定められた遅延時間で比較器101L,101Hからの比較結果信号CL,CHを遅延させて比較結果信号DCL,DCHとしてフリップフロップ102L,102Hに供給する。例えば、遅延部201L,201Hは、図22aのように、ローパスフィルタによって構成されても良いし、図22bのように、クロックCLKに同期して比較信号CL(または、CH)を順次遅延させるシフトレジスタによって構成されても良い。
【0130】
〔動作〕
次に、図23を参照して、図21に示した負荷駆動装置の動作について説明する。ここでは、基準電圧VrefL1,VrefH1は、同電圧であるものとする。
【0131】
時刻t1が到来すると、上側駆動制御部21Hでは、フリップフロップ102Hは、上側制御信号SinHのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0132】
次に、時刻t2が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1,VrefH1よりも低くなり、比較器101L,101Hは、それぞれ、比較結果信号CL,CHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0133】
次に、時刻t3が到来すると、遅延部201L,201Hは、それぞれ、比較結果信号DCL,DCHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、下側駆動制御部21Lでは、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルであるので、フリップフロップ102Lは、比較結果信号DCLのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。一方、上側駆動制御部21Hでは、上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Hは、比較結果信号DCHのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルのまま維持する。
【0134】
次に、時刻t4が到来すると、下側駆動制御部21Lでは、フリップフロップ102Lは、下側制御信号SinLのハイレベルからローレベルへの遷移に応答して、下側駆動信号SDLの信号レベルをハイレベルからローレベルへ遷移させる。
【0135】
次に、時刻t5が到来すると、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1,VrefH1よりも低くなり、比較器101L,101Hは、それぞれ、比較結果信号CL,CHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。
【0136】
次に、時刻t6が到来すると、遅延部201L,201Hは、それぞれ、比較結果信号DCL,DCHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。これにより、上側駆動制御部21Hでは、上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルであるので、フリップフロップ102Hは、比較結果信号DCHのローレベルからハイレベルへの遷移に応答して、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させる。一方、下側駆動制御部21Lでは、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルであるので、フリップフロップ102Lは、比較結果信号DCLのローレベルからハイレベルへの遷移には応答せずに、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルのまま維持する。
【0137】
このように、下側駆動制御部21Lは、時刻t1が到来した場合に、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1に到達したことを検出すると、予め定められた遅延時間(時刻t2〜t3の期間)の経過後に、下側駆動信号SDLの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させることによって、下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替え、時刻t4が到来した場合に、下側駆動信号SDLをハイレベルからローレベルへ遷移させることによって、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替える。また、上側駆動制御部21Hは、時刻t1が到来した場合に、上側駆動信号SDHをハイレベルからローレベルへ遷移させることによって、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替え、時刻t4が到来した場合に、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1に到達したことを検出すると、予め定められた遅延時間(時刻t5〜t6の期間)の経過後に、上側駆動信号SDHの信号レベルをローレベルからハイレベルへ遷移させることによって、上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替える。
【0138】
以上のように、第1のデッドタイム(上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替えてから下側駆動素子SWLがオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P1)には、遅延時間(時刻t2〜t3までの期間)が含まれることになる。したがって、遅延時間(時刻t2〜t3までの期間)の長さを調整することによって第1のデッドタイム(期間P1)の長さを調整できる。これと同様に、第2のデッドタイム(下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替えてから上側駆動素子SWHがオフ状態からオン状態に切り替えるまでの期間P2)には、遅延時間(時刻t5〜t6までの期間)が含まれることになる。したがって、遅延時間(時刻t5〜t6までの期間)の長さを調整することによって第2のデッドタイム(期間P2)の長さを調整できる。
【0139】
なお、下側駆動制御部21Lは、遅延部201Lに代えて、フリップフロップ102Lの出力を遅延させて下側駆動信号SDLとして出力する遅延部を含んでいても良い。これと同様に、上側駆動制御部21Hは、遅延部201Hに代えて、フリップフロップ102Hの出力を遅延させて上側駆動信号SDHとして出力する遅延部を含んでいても良い。
【0140】
また、図5,図17に示した下側駆動制御部11Laは、比較器101Lからの比較結果信号CLを遅延させてAND回路103Lに出力する遅延部をさらに含んでいても良いし、AND回路103Lの出力を遅延させて下側駆動信号SDLとして出力する遅延部をさらに含んでいても良い。これと同様に、図11,図19に示した上側駆動制御部11Haは、比較器101Hからの比較結果信号CHを遅延させてAND回路103Hに出力する遅延部をさらに含んでいても良いし、AND回路103Hの出力を遅延させて上側駆動信号SDHとして出力する遅延部をさらに含んでいても良い。
【0141】
また、通電方向が吐き出し方向Xになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、図21に示した負荷駆動装置は、上側駆動制御部21Hに代えて、図1,図7に示した上側駆動制御部13H,11Hのいずれか1つを含んでいても良いし、下側駆動制御部21Lに代えて、図1,図5,図7に示した下側駆動制御部11L,11La,13Lのいずれか1つを含んでいても良い。
【0142】
また、通電方向が吸い込み方向Yになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、図21に示した下側駆動制御部21Lおよび上側駆動制御部21Hにおいて、比較器101L,101Hは、それぞれ、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2,VrefH2よりも低い場合に、比較結果信号CL,CHの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2,VrefH2よりも高い場合に、比較結果信号CL,CHの信号レベルをハイレベルにしても良い。この場合、図21に示した負荷駆動装置は、上側駆動制御部21Hに代えて、図3,図9,図11に示した上側駆動制御部13H,11H,11Haのいずれか1つを含んでいても良いし、下側駆動制御部21Lに代えて、図3,図9に示した下側駆動制御部11L,13Lのいずれか1つを含んでいても良い。
【0143】
(実施形態3)
図24は、実施形態3による負荷駆動装置の構成例を示す。この負荷駆動装置は、図13に示した下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部11Hに代えて、下側駆動制御部31Lおよび上側駆動制御部31Hを備える。その他の構成は、図13に示した負荷駆動装置の構成と同様である。
【0144】
〔下側駆動制御部〕
下側駆動制御部31Lは、第1および第2の比較モードを有し、第1および第2の比較モードを切替可能である(例えば、外部制御により比較モードを切替可能である)。下側駆動制御部31Lは、第1の比較モードでは、第1の切替タイミング(例えば、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移するとともに上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移する場合)が到来した場合に、出力電圧Voutが予め定められた第1の比較電圧(ここでは、基準電圧VrefL1)よりも低くなったことを検出した後に、下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替え、第2の切替タイミング(例えば、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移するとともに上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移する場合)が到来した場合に、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替える。また、下側駆動制御部31Lは、第2の比較モードでは、第1の切替タイミングが到来した場合に、出力電圧Voutが予め定められた第2の比較電圧(ここでは、基準電圧VrefL2)よりも高くなったことを検出した後に、下側駆動素子SWLをオフ状態からオン状態に切り替え、第2の切替タイミングが到来した場合に、下側駆動素子SWLをオン状態からオフ状態に切り替える。
【0145】
〔上側駆動制御部〕
上側駆動制御部31Hは、第3および第4の比較モードを有し、第3および第4の比較モードを切替可能である(例えば、外部制御により比較モードを切替可能である)。上側駆動制御部31Hは、第3の比較モードでは、第1の切替タイミング(例えば、下側制御信号SinLの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移するとともに上側制御信号SinHの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移する場合)が到来した場合に、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替え、第2の切替タイミング(例えば、下側制御信号SinLの信号レベルがハイレベルからローレベルへ遷移するとともに上側制御信号SinHの信号レベルがローレベルからハイレベルへ遷移する場合)が到来した場合に、出力電圧Voutが予め定められた第3の比較電圧(ここでは、基準電圧VrefH1)よりも低くなったことを検出した後に、上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替える。また、上側駆動制御部31Hは、第4の比較モードでは、第1の切替タイミングが到来した場合に、上側駆動素子SWHをオン状態からオフ状態に切り替え、第1の切替タイミングが到来した場合に、出力電圧Voutが予め定められた第4の比較電圧(ここでは、基準電圧VrefH2)よりも高くなったことを検出した後に、上側駆動素子SWHをオフ状態からオン状態に切り替える。
【0146】
例えば、下側駆動制御部31Lおよび上側駆動制御部31Hは、それぞれ、図13に示した比較器101L,101Hに代えて、比較切替部301L,301Hを含む。その他の構成は、図13に示した下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部11Hの構成と同様である。
【0147】
比較切替部301Lは、比較器311L,312Lと、セレクタ313Lとを含む。比較器311Lは、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも高い場合には、比較結果信号CLAの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefL1よりも低い場合には、比較結果信号CLAの信号レベルをハイレベルにする。比較器312Lは、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも低い場合には、比較結果信号CLBの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefL2よりも高い場合には、比較結果信号CLBの信号レベルをハイレベルにする。セレクタ313Lは、比較結果信号CLA,CLBのいずれか一方を比較結果信号CLSとして選択し、比較結果信号CLSをフリップフロップ102Lに供給する。
【0148】
比較器311Lは、図1に示した比較器101Lに相当し、比較器312Lは、図3に示した比較器101Lに相当する。したがって、下側駆動制御部31Lは、セレクタ313Lによって比較結果信号CLAが選択された場合には、図1に示した下側駆動制御部11Lと同様の動作を実行することになり、セレクタ313Lによって比較結果信号CLBが選択された場合には、図3に示した下側駆動制御部11Lと同様の動作を実行することになる。
【0149】
比較切替部301Hは、比較器311H,312Hと、セレクタ313Hとを含む。比較器311Hは、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも高い場合には、比較結果信号CHAの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefH1よりも低い場合には、比較結果信号CHAの信号レベルをハイレベルにする。比較器312Hは、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも低い場合には、比較結果信号CHBの信号レベルをローレベルにし、出力電圧Voutが基準電圧VrefH2よりも高い場合には、比較結果信号CHAの信号レベルをハイレベルにする。セレクタ313Hは、比較結果信号CHA,CHBのいずれか一方を比較結果信号CHSとして選択し、比較結果信号CHSをフリップフロップ102Hに供給する。
【0150】
比較器311Hは、図7に示した比較器101Hに相当し、比較器312Hは、図9に示した比較器101Hに相当する。したがって、上側駆動制御部31Hは、セレクタ313Hによって比較結果信号CHAが選択される場合には、図7に示した上側駆動制御部11Hと同様の動作を実行することになり、セレクタ313Hによって比較結果信号CHBが選択される場合には、図9に示した上側駆動制御部11Hと同様の動作を実行することになる。
【0151】
例えば、誘導性負荷の通電方向が吐き出し方向Xになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、セレクタ313L,313Hは、それぞれ、比較結果信号CLA,CHAを比較結果信号CLS,CHSとして選択しても良い。これにより、図24に示した負荷駆動装置は、図13に示した負荷駆動装置と同様の動作(図14参照)を実行することになる。一方、誘導性負荷の通電方向が吸い込み方向Yになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、セレクタ313L,313Hは、それぞれ、比較結果信号CLB,CHBを比較結果信号CLS,CHSとして選択しても良い。これにより、図24に示した負荷駆動装置は、図15に示した負荷駆動装置と同様の動作(図16参照)を実行することになる。
【0152】
以上のように、誘導性負荷LDの通電方向を任意に設定できる。
【0153】
(実施形態3の変形例)
なお、図25のように、下側駆動制御部31Lおよび上側駆動制御部31Hは、それぞれ、図24に示した比較切替部301L,301Hに代えて、比較切替部302L,302Hを含んでいても良い。その他の構成は、図24に示した下側駆動制御部31Lおよび上側駆動制御部31Hの構成と同様である。
【0154】
比較切替部302Lは、セレクタ321Lと、比較器322Lと、インバータ323Lと、セレクタ324Lとを含む。セレクタ321Lは、基準電圧VrefL1,VrefL2のいずれか一方を選択する。比較器322Lは、出力電圧Voutがセレクタ321Lによって選択された電圧よりも高い場合には、比較結果信号CLAをローレベルにし、出力電圧Voutがセレクタ321Lによって選択された電圧よりも低い場合には、比較結果信号CLAをハイレベルにする。インバータ323Lは、比較結果信号CLAを反転させて比較結果信号CLBとして出力する。セレクタ324Lは、比較結果信号CLA,CLBのいずれか一方を比較結果信号CLSとして選択し、比較結果信号CLSをフリップフロップ102Lに供給する。
【0155】
下側駆動制御部31Lは、セレクタ321L,324Lによって基準電圧VrefL1および比較結果信号CLAがそれぞれ選択された場合には、図1に示した下側駆動制御部11Lと同様の動作を実行することになり、セレクタ321L,324Lによって基準電圧VrefL2および比較結果信号CLBがそれぞれ選択された場合には、図3に示した下側駆動制御部11Lと同様の動作を実行することになる。
【0156】
比較切替部302Hは、セレクタ321Hと、比較器322Hと、インバータ323Hと、セレクタ324Hとを含む。セレクタ321Hは、基準電圧VrefH1,VrefH2のいずれか一方を選択する。比較器322Hは、出力電圧Voutがセレクタ321Lによって選択された電圧よりも高い場合には、比較結果信号CHAをローレベルにし、出力電圧Voutがセレクタ321Hによって選択された電圧よりも低い場合には、比較結果信号CHAをハイレベルにする。インバータ323Hは、比較結果信号CHAを反転させて比較結果信号CHBとして出力する。セレクタ324Hは、比較結果信号CHA,CHBのいずれか一方を比較結果信号CHSとして選択し、比較結果信号CHSをフリップフロップ102Hに供給する。
【0157】
上側駆動制御部31Hは、セレクタ321H,324Hによって基準電圧VrefH1および比較結果信号CHAがそれぞれ選択された場合には、図7に示した上側駆動制御部11Hと同様の動作を実行することになり、セレクタ321H,324Hによって基準電圧VrefH2および比較結果信号CHBがそれぞれ選択された場合には、図9に示した上側駆動制御部11Hと同様の動作を実行することになる。
【0158】
以上のように構成することにより、図24に示した比較切替部301L,301Hを含む下側駆動制御部31Lおよび上側駆動制御部31Hよりも回路規模を削減できる。
【0159】
なお、下側駆動制御部31Lおよび上側駆動制御部31Hは、それぞれ、図21に示した遅延部201L,201Hをさらに含んでいても良いし、フリップフロップ102L,102Hの出力を遅延させて下側駆動信号SDLおよび上側駆動信号SDHとしてそれぞれ出力する遅延部をさらに含んでいても良い。
【0160】
また、図24に示した負荷駆動装置は、上側駆動制御部31Hに代えて、図1に示した上側駆動制御部13Hを備えていても良いし、下側駆動制御部31Lに代えて、図7に示した下側駆動制御部13Lを備えていても良い。
【0161】
(実施形態4)
図26は、実施形態4による負荷駆動装置の構成例を示す。この負荷駆動装置は、図13に示した出力制御部10に代えて、出力制御部40,下側駆動切替部41L,および上側駆動切替部41Hを備える。その他の構成は、図13に示した負荷駆動装置の構成と同様である。また、誘導性負荷LDの他方端には、下側駆動素子SWL2,下側フライホイールダイオードDIL2,上側駆動素子SWH2,および上側フライホイールダイオードDIH2が接続されている。下側駆動素子SWL2および下側フライホイールダイオードDIL2は、誘導性負荷LDの他方端に接続された出力ノードN2と接地ノードとの間に並列に接続される。上側駆動素子SWH2および上側フライホイールダイオードDIH2は、出力ノードN2と電源ノードとの間に並列に接続される。すなわち、Hブリッジ回路が構成されている。
【0162】
〔出力制御部〕
出力制御部40は、図13に示した出力制御部10と同様に、下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHのオン/オフの切替タイミングを規定するための下側制御信号SinLおよび上側制御信号SinHを出力する。また、出力制御部40は、下側駆動切替部41Lの駆動モードを切り替えるための下側駆動切替信号SSLと、上側駆動切替部41Hの駆動モードを切り替えるための上側駆動切替信号SSHと、下側駆動素子SWLをオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定するための下側制御信号SCLと、上側駆動素子SWHをオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定するための上側制御信号SCHとを出力する。
【0163】
〔下側駆動切替部〕
下側駆動切替部41Lは、第1および第2の駆動モードとを有し、下側駆動切替信号SSLに応答して第1および第2の駆動モードを切替可能である。下側駆動切替部41Lは、第1の駆動モードでは、下側駆動制御部11Lからの下側駆動信号SDLを下側プリドライバ12Lを介して下側駆動素子SWLに供給することによって、下側駆動制御部11Lに下側駆動素子SWLのオン/オフを制御させる。また、下側駆動切替部41Lは、第2の駆動モードでは、出力制御部40からの下側制御信号SCLを下側プリドライバ12Lを介して下側駆動素子SWLに供給することによって、下側駆動素子SWLをオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定する。
【0164】
〔上側駆動制御部〕
上側駆動切替部41Hは、第3および第4の駆動モードとを有し、上側駆動切替信号SSHに応答して第3および第4の駆動モードを切替可能である。上側駆動切替部41Hは、第3の駆動モードでは、上側駆動制御部11Hからの上側駆動信号SDHを上側プリドライバ12Hを介して上側駆動素子SWHに供給することによって、上側駆動制御部11Hに上側駆動素子SWHのオン/オフを制御させる。また、上側駆動切替部41Hは、第4の駆動モードでは、出力制御部40からの上側制御信号SCHを上側プリドライバ12Hを介して上側駆動素子SWHに供給することによって、上側駆動素子SWHをオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定する。
【0165】
例えば、図26に示したHブリッジ回路において、通電方向が吸い込み方向Yになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、下側駆動切替部41Lおよび上側駆動切替部41Hは、それぞれ、出力制御部40からの下側制御信号SCLおよび上側制御信号SCHを下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHに供給することによって、下側駆動素子SWLをオフ状態に固定するとともに上側駆動素子SWHをオン状態に固定する。この場合、下側駆動素子SWL2および上側駆動素子SWH2がオン/オフ制御される。逆に、図26に示したHブリッジ回路において、通電方向が吐き出し方向Xになるように、誘導性負荷LDを駆動する場合、下側駆動素子SWL2がオン状態に固定され、上側駆動素子SWH2がオフ状態に固定される。この場合、下側駆動切替部41Lおよび上側駆動切替部41Hは、それぞれ、下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部11Hからの下側駆動信号SDLおよび上側駆動信号SDHを下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHに供給することによって、下側駆動制御部11Lおよび上側駆動制御部11Hに下側駆動素子SWLおよび上側駆動素子SWHのオン/オフを制御させる。
【0166】
以上のように構成することにより、同期整流駆動方式による駆動だけでなく、同期整流駆動方式ではない駆動方式による駆動も実現できる。これにより、例えば、Hブリッジ回路のような2個以上の出力回路(下側駆動素子,上側駆動素子,下側フライホイールダイオード,および上側フライホイールダイオードによって構成された回路)を備えた装置を同期整流方式によって駆動できる。
【0167】
なお、図26に示した負荷駆動装置は、下側駆動制御部11Lに代えて、図3,図5,図7,図21,図24,図25に示した下側駆動制御部11L,11La,13L,21L,31L,31Lのいずれか1つを備えていても良いし、上側駆動制御部11Hに代えて、図1,図9,図11,図21,図24,図25に示した上側駆動制御部13L,11H,11Ha,21H,31H,31Hのいずれか1つを備えていても良い。
【産業上の利用可能性】
【0168】
以上説明したように、上述の負荷駆動装置は、出力電圧の変化に基づいてデッドタイムの長さを正確に設定できるので、モータ駆動回路のような同期整流機能を備えた駆動回路などに有用である。
【符号の説明】
【0169】
LD 誘導性負荷
SWL 下側駆動素子
SWH 上側駆動素子
DIL 下側フライホイールダイオード
DIH 上側フライホイールダイオード
10 出力制御部
11L,11La,13L 下側駆動制御部
11H,11Ha,13H 上側駆動制御部
12L 下側プリドライバ
12H 上側プリドライバ
101H,101L 比較器
102H,102L フリップフロップ
103H,103L AND回路
21L 下側駆動制御部
21H 上側駆動制御部
201H,201L 遅延部
31L 下側駆動制御部
31H 上側駆動制御部
301H,301L 比較切替部
311L,312L,311H,312H 比較器
313L,313H セレクタ
302L,302H 比較切替部
321L,321H セレクタ
322L,322H 比較器
323L,323H インバータ
324L,324H セレクタ
40 出力制御部
41L 下側駆動切替部
41H 上側駆動切替部
SWL2 下側駆動素子
SWH2 上側駆動素子
DIL2 下側フライホイールダイオード
DIH2 上側フライホイールダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導性負荷を駆動する装置であって、
前記誘導性負荷に接続される出力ノードと第1の電圧が印加される第1の電圧ノードとの間に並列に接続された第1の駆動素子および第1のダイオード素子と、
前記出力ノードと第2の電圧が印加される第2の電圧ノードとの間に並列に接続された第2の駆動素子および第2のダイオード素子と、
第1の切替タイミングが到来した場合に、前記出力ノードにおける出力電圧が予め定められた第1の基準電圧に到達したことを検出した後に、前記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、第2の切替タイミングが到来した場合に、前記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替える第1の駆動制御部と、
前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替える第2の駆動制御部とを備える
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1の駆動制御部は、
前記出力電圧が前記第1の基準電圧よりも高い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、前記出力電圧が前記第1の基準電圧よりも低い場合に前記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、
前記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され前記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、前記第1の制御信号が活性化状態である場合には、前記比較結果信号の活性化に同期して前記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化させ、前記第1の制御信号が非活性化された場合には、前記第1の駆動信号を非活性化させるラッチとを含み、
前記第1の駆動素子は、前記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、前記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になる
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記第1の駆動制御部は、
前記出力電圧が前記第1の基準電圧も低い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、前記出力電圧が前記第1の基準電圧よりも高い場合に前記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、
前記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され前記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、前記第1の制御信号が活性化状態である場合には、前記比較結果信号の活性化に同期して前記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化させ、前記第1の制御信号が非活性化された場合に、前記第1の駆動信号を非活性化させるラッチとを含み、
前記第1の駆動素子は、前記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、前記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になる
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記第1の電圧は、前記第2の電圧よりも低く、
前記第1の駆動制御部は、
前記出力電圧が前記第1の基準電圧よりも高い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、前記出力電圧が前記第1の基準電圧よりも低い場合に前記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、
前記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され前記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、前記第1の制御信号および前記比較結果信号の両方が活性化状態である場合には、前記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化状態にし、前記第1の制御信号および前記比較結果信号のうち少なくとも1つが非活性化状態である場合には、前記第1の駆動信号を非活性化状態にする第1の論理回路とを含み、
前記第1の駆動素子は、前記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、前記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になる
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記第1の電圧は、前記第2の電圧よりも高く、
前記第1の駆動制御部は、
前記出力電圧が前記第1の基準電圧よりも低い場合に比較結果信号を非活性化状態にし、前記出力電圧が前記第1の基準電圧よりも高い場合に前記比較結果信号を活性化状態にする比較器と、
前記第1の切替タイミングが到来した場合に活性化され前記第2の切替タイミングが到来した場合に非活性化される第1の制御信号を受け、前記第1の制御信号および前記比較結果信号の両方が活性化状態である場合には、前記第1の駆動素子に供給される第1の駆動信号を活性化状態にし、前記第1の制御信号および前記比較結果信号のうち少なくとも1つが非活性化状態である場合には、前記第1の駆動信号を非活性化状態にする第1の論理回路とを含み、
前記第1の駆動素子は、前記第1の駆動信号が活性化状態である場合にはオン状態になり、前記第1の駆動信号が非活性化状態である場合にはオフ状態になる
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記第1の駆動制御部は、前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記出力電圧が前記第1の基準電圧に到達したことを検出すると、予め定められた第1の遅延時間の経過後に、前記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替える
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記第1の駆動制御部は、
第1および第2の比較モードを有し、
前記第1の比較モードでは、前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記出力電圧が予め定められた第1の比較電圧よりも低くなったことを検出した後に、前記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、
前記第2の比較モードでは、前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記出力電圧が予め定められた第2の比較電圧よりも高くなったことを検出した後に、前記第1の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記第1の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替える
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項において、
前記第2の駆動制御部は、前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記出力電圧が予め定められた第2の基準電圧に到達したことを検出した後に、前記第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替える
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項9】
請求項8において、
前記第2の駆動制御部は、前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記出力電圧が前記第2の基準電圧に到達したことを検出すると、予め定められた第2の遅延時間の経過後に、前記第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替える
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項10】
請求項8において、
前記第2の駆動制御部は、
第3および第4の比較モードを有し、
前記第3の比較モードでは、前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記出力電圧が予め定められた第3の比較電圧よりも低くなったことを検出した後に、前記第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替え、
前記第4の比較モードでは、前記第1の切替タイミングが到来した場合に、前記第2の駆動素子をオン状態からオフ状態に切り替え、前記第2の切替タイミングが到来した場合に、前記出力電圧が予め定められた第4の比較電圧よりも高くなったことを検出した後に、前記第2の駆動素子をオフ状態からオン状態に切り替える
ことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項において、
第1および第2の駆動モードとを有し、前記第1の駆動モードでは、前記第1の駆動制御部に前記第1の駆動素子のオン/オフを制御させ、前記第2の駆動モードでは、前記第1の駆動素子をオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定する第1の駆動切替部と、
第3および第4の駆動モードとを有し、前記第3の駆動モードでは、前記第2の駆動制御部に前記第2の駆動素子のオン/オフを制御させ、前記第4の駆動モードでは、前記第2の駆動素子をオン状態およびオフ状態のいずれか一方に固定する第2の駆動切替部とをさらに備える
ことを特徴とする負荷駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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