販売促進システム
【課題】 口コミによるコミュニケーションを通じた販売促進をより強力にバックアップできる技術構成を提供し、より効果的な販売促進につなげていく。
【解決手段】 第一の携帯端末51からアクセスがあった際、一次サーバ2は、一次の販売促進情報をQRコードの状態で第一の携帯端末51に送信する。第二の携帯端末52が第一の携帯端末51に表示されたQRコード61を読み取ると、二次サーバ3にアクセスし、二次サーバ3は、更新された販売促進情報をQRコードの状態で第二の携帯端52末に送信する。販売促進情報には、商品購入の紹介者に関する情報である紹介者情報が含まれており、二次サーバ3は紹介者情報を第二の携帯端末52を保有する第二の者の情報に更新する。
【解決手段】 第一の携帯端末51からアクセスがあった際、一次サーバ2は、一次の販売促進情報をQRコードの状態で第一の携帯端末51に送信する。第二の携帯端末52が第一の携帯端末51に表示されたQRコード61を読み取ると、二次サーバ3にアクセスし、二次サーバ3は、更新された販売促進情報をQRコードの状態で第二の携帯端52末に送信する。販売促進情報には、商品購入の紹介者に関する情報である紹介者情報が含まれており、二次サーバ3は紹介者情報を第二の携帯端末52を保有する第二の者の情報に更新する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の発明は、商品を他人に紹介させることにより販売促進を行うための方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ウェブコミュニケーションを利用した販売促進の手法は、これまで多くのものが開発され、現実に利用されてきた。バナー広告等のウェブ広告はその代表的なものであるが、最近では、アフィリエイトと呼ばれる個人のサイトでの広告や、メールに広告のリンクを貼るメール広告も多くなってきており、個人ベースのコミュニケーションを利用して広告宣伝や販売促進を行おうとする動きが広がっている。
【特許文献1】特開2007−206662号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
アフィリエイト広告などは一種の成果報酬型の広告であるが、いくらウェブ上のコミュニケーションで露出が多くされても、それはバーチャルなコミュニケーションであり、実際の商品の広告宣伝にはあまりインパクトが無いのではないか、という考え方も広がっていきている。その一方、口コミによって商品の評判が広がるというのは、依然として大きな効果を持っており、無視し得ない販売促進の手法である。
【0004】
アフィリエイトのような、ある種、他人に対して商品を紹介する際に説得力を持っているような人は、その人のサイトで宣伝してもらうよりも、その人が実際に友人などに会って宣伝してもらう方が、何倍も宣伝効果が大きい。このような口コミの商品の紹介や宣伝をうまくITを利用して加速させることができれば、より強力な販売促進の“仕掛け”になる可能性がある。
本願の発明は、このような点を考慮して為されたものであり、口コミによるコミュニケーションを通じた販売促進をより強力にバックアップできる技術構成を提供し、より効果的な販売促進につなげていくことを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、一次サーバと二次サーバと紹介報酬用サーバと記憶部とを備えた販売促進システムであって、
一次サーバには、一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信する一次送信プログラムが実装されており、
一次送信プログラムは、第一の携帯端末を持つ第一の者と第二の携帯端末を持つ第二の者とが実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士でやり取りすることが可能なコードである端末間コードの状態で前記一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信するものであって、第一の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
二次サーバには更新プログラムが実装されており、更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
販売促進情報は、商品を特定するための商品特定情報と、商品購入の紹介者に関する情報である紹介者情報と、前記更新プログラムを実行するための情報である実行情報とを含んでおり、この実行情報は、紹介者情報を二次サーバに送信して前記更新プログラムを実行するためのものであり、
紹介者情報は、アクセスしてきた携帯端末を持つ者の固有情報を含んでおり、
前記一次送信プログラムは、第一の携帯端末からアクセスがあった際、第一の者の固有情報を紹介者情報として前記一次の販売促進情報を送信するプログラムであり、
前記更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際、第二の者の固有情報を紹介者情報として更新するものであり、且つ、更新された紹介者情報と前記更新プログラムの実行情報とを含んだ二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で第二の端末に送信するプログラムであり、
記憶部には、コード更新情報ファイルが記憶されており、コード更新情報ファイルは、一次送信プログラムが一次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第一の携帯端末に送信した際に前記商品特定情報と前記紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第一の者の固有情報が記録されるものであり、且つ更新プログラムが二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第二の携帯端末に送信した際に、前記商品特定情報と前記更新された紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第二の者の固有情報が記録されるものであり、
紹介報酬用サーバには紹介報酬付与用プログラムが実装されているとともに、記憶部には、支払うべき紹介報酬の情報を記録した支払い情報ファイルが記憶されており、
紹介報酬付与用プログラムは、第二の携帯端末から報酬IDと前記商品特定情報と第二の者の固有情報とが送信された際に実行されるプログラムであり、
紹介報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されていない場合に、送信された商品特定情報と第二の者の固有情報に従って前記コード更新情報ファイルを検索して前記更新された紹介者情報を取得し、その紹介者情報に含まれる前記第一の者の固有情報を支払い情報ファイルに記録するプログラムであり、且つ、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されている場合は、支払い情報ファイルへの記録を行わないプログラムであるという構成を有する。
【発明の効果】
【0006】
以下に説明する通り、本願発明によれば、他人に商品を紹介した際、その他人が商品を購入して報酬請求情報を送信することで、紹介した者が報酬を得ることができる。このため、商品を紹介するインセンティブが生じ、販売促進につながる。そして、紹介をされた他人がさらに別の他人に紹介するという重畳的な紹介がされる場合にも、それぞれの紹介者の固有情報を特定することで報酬を支払うようにすることができる。したがって、商品を紹介するインセンティブがさらに高まることになり、販売促進の効果がより高くなる。
【0007】
また、ある人が商品を購入して報酬請求情報を送信した際、そこに至るまでに関わった全ての者(他人に端末間コードを読み込ませた者)の固有情報を紹介者情報として記録することができ、それら全ての者に紹介報酬を支払うことができる。したがって、他人に商品を紹介するインセンティブをさらに高くできる。
また、紹介者情報を更新するのに使われる技術構成として、実際に会った際にのみ送受信可能な端末間コードに変換された販売促進情報が使われているので、口コミを利用した商品の紹介を効果的に行わせて販売促進をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本願発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の実施形態に係る販売促進システムの概略図である。図1に示すシステムは、データサーバ1と、一次サーバ2と、二次サーバ3と、紹介報酬用サーバ4と、ウェブサーバ10とを備えている。各サーバ1,2,3,4,10は、不図示のファイアウォールを介してインターネットに接続されている。各サーバ1,2,3,4,10は、統合された一つ又は複数のサーバで構成されることもあるし、各々について個別のサーバとされることもある。
【0009】
本システムは、実際に商品を販売する会社から販売促進を請け負う業者によって運営されることが想定されている(以下、この者を運営主体という)。典型的には、広告代理店等が運営主体に該当する。運営主体は、各販売主から販売促進の代行を請け負い、本システムを運営する。
このシステムは、複数の(少なくとも二つの)携帯端末51,52の間の情報の送受信を利用して販売促進を行うものとなっている。各携帯端末51,52としては、携帯電話が想定されているが、PDA(personal data assistant)等の他の携帯端末であっても良い。少なくとも二つの携帯端末を、以下、第一の携帯端末51及び第二の携帯端末52とする。各携帯端末51,52は、情報を表示する表示部、情報を記憶する記憶記等を備えている。
【0010】
本実施形態のシステムは、第二の携帯端末52に第一の携帯端末51から販売促進情報が送信されることを利用して販売促進を行うシステムとなっている。販売促進情報は、第二の者が第一の者に商品の紹介を受けたことを示す情報であり、第二の者が商品の購入をした際に第一の者に報酬を支払うことで販売促進を行うものである。
本実施形態の特徴点の一つは、このような販売促進情報が、第一の者と第二の者とが実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士で送受信することが可能な端末コードに変換されるものとなっている点である。このような端末間コードとして、本実施形態では、QRコードが採用されている。
【0011】
図2は、このようなQRコード化された販売促進情報(以下、促進用QRコード)について示した概略図である。図2は、一例として、第一の携帯端末51上に表示された促進用QRコード61を示している。本実施形態における販売促進情報は、ある商品について他人に紹介した際の紹介者の情報(紹介者情報)を含んでいる。したがって、促進用QRコードも、図2に示すように紹介者情報をコード化した部分(以下、紹介者情報コード部)71を含んでいる。本実施形態では、それとともに、紹介者情報を更新するプログラム(以下、更新プログラム)を実行するための部分(以下、更新用コード部)72と、商品の詳細な情報を取得するための部分(以下、商品情報用コード部)73と、商品を他人に紹介することや商品を購入することのインセンティブを与えるための情報を取得する部分(以下、インセンティブ情報用コード部)74を含んでいる。
【0012】
本実施形態では、携帯端末51,52を持つ者を特定する情報として、その者の固有情報を設定している。本実施形態では、各携帯端末51,52の端末IDが固有情報として設定されている。端末IDは、携帯電話の場合には工場出荷の際に予め設定されており、固有情報として送信させることができるようになっているのでそれを利用する。
また、図2に示すように、促進用QRコード61が送信されて第一の携帯端末51に表示された際、販売促進の対象である商品の詳細情報のウェブページ(以下、商品情報ページ)62と、インセンティブ情報のウェブページ(以下、インセンティブ情報ページ)63とが併せて表示されるようになっている。
【0013】
まず、データサーバ1の構成について説明する。データサーバ1は、本実施形態のシステムによって管理される各種情報を保存しておくサーバである。データサーバ1は記憶部を有しており、この記憶部には、本システムによって販売促進がされる商品の情報を保存したデータベースファイル(以下、商品情報ファイル)や、会員情報を保存したデータベースファイル(以下、会員情報ファイル)等が記憶されている。
【0014】
図3は、商品情報ファイルの内容の一例について示した概略図である。図3に示すように、商品情報ファイルは、商品ID、商品名、店舗名、商品情報URL、価格等のフィールドから成るレコードを多数記録したものである。
本実施形態のシステム及び方法により自社商品の販売促進をして欲しい者(販売主)は、商品や店舗の情報を運営主体に提供し、商品情報ファイルに記録してもらう。提供する情報には、商品情報URLが含まれる。商品情報URLは、商品の詳細情報を表示するウェブページのURLである。これは、販売主の方で用意される場合もあり、運営主体の方で用意したサーバ上のHTMLの場合もある。
【0015】
本実施形態のシステムは、前述したように、商品を他人に紹介し、その他人がその商品を購入した場合には、紹介料としての報酬を紹介者に支払うためのシステムである。報酬の支払い等のためには、その者の個人情報が必要であり、そのため、本実施形態のシステムによるサービスは会員制となっており、サービスの提供を受けるには、会員登録が必要である。会員情報ファイルは、会員登録の際に入力された個人情報を保存したファイルとなっている。
【0016】
この他、データサーバ1には、購入者自身に対する特典付与の情報を保存したデータベースファイル(以下、購入者特典情報ファイル)が記憶されている。購入者得点情報ファイルは、商品ID、報酬ID、購入者バック額等のフィールドから成るレコードを多数記録したファイルである。
さらに、データサーバ1には、コード更新情報ファイルが記憶されている。コード更新情報ファイルは、発行した促進用QRコードがどのように更新されたの情報を保存したデータベースファイルである。
【0017】
図4は、コード更新情報ファイルの内容の一例について示した概略図である。図4に示すように、QRコード生成日、送信先端末ID、商品ID、紹介者情報、コード更新ID、QRファイル名等のフィールドから成るレコードを登録したものである。送信先端末IDは、QRコードを送信先の携帯端末の端末IDである。QRファイル名とは、作成されたQRコードのファイル名(イメージファイルのファイル名)を記録したフィールドである。コード更新情報ファイルは、促進用コードが新規に発行されるたびに(即ち、第一の携帯端末51にQRコードが最初に送信されるたびに)作成される。
【0018】
また、データサーバ1には、上述したコード更新情報ファイルに加え、発行先の端末ID別にコード更新情報を記録したファイル(以下、端末別コード更新情報ファイル)が記憶されている。端末別コード更新情報ファイルは、その端末IDに対して送信された促進用QRコードの情報をデータベース化したファイルである。フィールド構成については、送信先端末IDが無いことを除き、図4に示すコード更新情報ファイルと同様である。端末別コード更新情報ファイルは、後述する一次送信プログラム又は更新プログラムが実行された際、アクセス元の携帯端末51,52の端末IDについての端末別コード更新情報ファイルがデータサーバ51に無い場合に新しく作成される。
【0019】
次に、一次サーバ2の構成について説明する。
一次サーバ2は、前述した促進用QRコード61を一次データとして第一の携帯端末51に送信して第一の携帯端末51に表示させるサーバである。一次サーバ2は、記憶部を備えている。記憶部には、一次データとしての促進用QRコード(以下、一次QR)61を第一の携帯端末51に送信する一次送信プログラムが記憶されており、一次サーバ2に実装されている。尚、「実装」とは、implementationのことであり、ソフトウェアがサーバに設けられることで、ある特定の機能が実現されることを意味している。
【0020】
一次送信プログラムの実行は、何らかのイベント(きっかけ)が必要である。一次送信プログラムの実行させるイベントについては、幾つか考えられる。まず考えられるのは、第一の携帯端末51において通常のインターネットの操作(ブラウザの操作)を行い、一次サーバ2にアクセスして一次送信プログラムを実行するイベントである。別のイベントとしては、第一の携帯端末51が初期的なQRコードを読み取り、それによって一次サーバ2にアクセスして一次送信プログラムを実行することが考えられる。まず、前者のブラウザの操作によるイベントについて説明する。
【0021】
一次QR61をブラウザの操作により取得する構成としてまず考えられるのは、他人への商品の紹介者を募るための専用のウェブサイト(以下、紹介者募集専用サイト)を設ける構成である。別の構成としては、通常の商品の販売サイトにおいて、商品の販売とともに、その商品の紹介者を募集するよう構成することが考えられる。図5には、この後者の例が示されている。即ち、図5は、商品の販売とともに紹介者募集を行うサイト(以下、商品販売・紹介者募集サイト)の一例について示した概略図である。
【0022】
図1に示すウェブサーバ10は、商品販売・紹介者募集サイトを提供するためのHTMLを備えている。第一の携帯端末51においてブラウザが操作されると、ウェブサーバ10により図5(1)に示すようなウェブページが第一の携帯端末51に表示される。図5(1)に示すように、この商品販売・紹介者募集サイトでは、多数の商品の情報を表示した欄が並べて設けられている。図5(1)ではすべては表示されていないが、画面をスクロールさせると、順次次の商品の表示欄が現れる。各商品の表示欄には、商品の写真や商品の説明を表示した部分に加え、「購入する」の表示がされたコマンドボタン(以下、購入ボタン)83と、「友人に紹介」の表示がされたコマンドボタン(以下、紹介者登録ボタン)84とが設けられている。
【0023】
購入ボタン83が押下されると、その欄の商品を購入するページが第一の携帯端末51に送信されて表示されるようになっており、この点は、通常のネットショッピングの場合と同様である。尚、ウェブサーバ10において商品購入が完全に完了するよう構成される場合もあるが、商品購入のための正式なサイトは別のサーバで提供されるようになっており、購入ボタン83はそのサイトへのリンクボタンである場合もある。本システムが販売促進を代行して行う運営主体によるものであることを考えると、後者のケースの方が現実的である。
【0024】
紹介者登録ボタン84が押下されると、図5(2)に示すように、紹介者登録のためのページが第一の携帯端末51に送信されて表示されるようになっている。このページでは、「この商品をお友達に紹介してお友達が購入すると、貴方にもポイントが加算されます。QRコードを送信しますので、QRコードを貴方の携帯に表示し、お友達の携帯で読み取ってもらって下さい。」というようなメッセージが表示されるようになっており、OKボタンのような最終的に送信を確定させるボタン(以下、確定ボタン)85が設けられている。この確定ボタン85に、本実施形態における一次送信プログラムを実行させるためのコマンドを埋め込むようにする。この際、一次送信プログラムの実行に必要な変数(パラメータ)が引数として併せて送信されるようにする。
【0025】
一次送信プログラムの詳細も含め、上記の点を図6を使用してより詳しく説明する。図6は、一次送信プログラムの概略を示すフローチャートである。
一次送信プログラムは、前述したように一次サーバ2に実装されている。例えば一次サーバ2のURLがhttp://www.promotion.co.jpであるとすると、上記確定ボタン85は、http://www.promotion.co.jp/initialsending.asp?shouhinID="0001"&tanmatsuID=ONのようなコマンドが埋め込まれたものとなっている。この例で、initialsending.aspは、ウェブページプログラムとしての一次送信プログラムとなっている。また、shouhinID="0001"は、商品IDを引数として指定している部分である。tanmatsuID=ONは、第一の携帯端末51の端末IDを送信させている部分であり、この例はNTTドコモの携帯電話の場合の例である。NTTドコモの携帯電話の場合、予約語としてONで端末IDを引数として渡すようになっている。このように、確定ボタン85は、商品IDと端末IDとを引数にして一次サーバ2にアクセスするコマンドがQRコード化されたものとなっている。
【0026】
一次送信プログラムは、会員登録のためのモジュールを有している。一次送信プログラムは、送信された商品IDと端末IDをメモリ変数に保持しつつ、まず会員登録のためのモジュールを実行するようようになっている。尚、「モジュール」とは、大きなプログラムを構成している一つのまとまったプログラム(サブプログラム)の意味である。データサーバ1には、会員登録ページのHTMLが記憶されており、一次送信プログラムは、会員登録ページを第一の携帯端末51に送信して表示させ、会員登録のための個人情報等の入力を行わせる。入力された情報は、データサーバ1の会員情報ファイルに新たなレコードとして保存される。この部分の構成は、通常の会員登録を行うシステムと同様なので、詳細な説明は省略する。
尚、確定ボタンがクリックされて一次送信プログラムが起動した際、その第一の端末ID51は、別の商品の購入の際に前記確定ボタン85をクリックしていて既に会員になっている場合がある。このような場合は、一次送信プログラムは、会員登録のためのモジュールを実施しない。
【0027】
次に、一次送信プログラムは、QRコードの生成、送信を行う。図6に示すように、一次送信プログラムは、まず、送信された商品ID(前記の例ではshouhinID="0001")に従って、商品情報ファイルを検索し、その商品の詳細を表示する商品情報URLを取得する。図2に示す例では、http://www.promotion.co.jp/shouhin/shouhin1.htmlが商品情報URLとなっている。この例では、一次サーバ2と商品情報サーバとが同じサーバであり、同じwww.promotion.co.jpというドメイン名を持っている。
【0028】
次に、一次送信プログラムは、第一の端末に送信する一次QR61を生成する。前述したように、促進用QRコードは、紹介者情報コード部71と、更新用コード部72と、商品情報用コード部73と、インセンティブ情報用コード部74を含んでいる。また、本実施形態の促進用QRコードは、上記コード発行IDをQRコード化した部分(以下、発行ID部)75を含んでいる。一次送信プログラムは、これらから成るQRコードを生成する。
【0029】
より具体的に説明すると、ここでは第一の携帯端末51を保有する第一の者が初期的な(一次の)紹介者となり、第一の携帯端末51の端末IDが紹介者情報となる。更新プログラムが、例えば同じwww.promotion.co.jpというドメイン名に設けられたupdate.aspというファイル名であるとすると、一次送信プログラムは、例えばhttp://www.promotion.co.jp/update.asp?shouhinID="0001"&shoukaisha="00000100"&qrIssueID="xxyy"&tanmatsuID=ON をQRコード化する。この例では、http://www.promotion.co.jp/update.aspが更新用コード部72であり、shouhinID="0001"が商品IDをしている部分で商品情報用コード部73に相当している。そして、shoukaisha="00000100"が紹介者情報コード部71であり、第一の携帯端末51の端末IDを指定している部分である。また、qrIssueID="xxyy"が発行ID部75である。また、tanmatsuID=ONは、このQRコードを第二の携帯端末52が読み取った際にその第二の携帯端末52の端末IDを送信させるための部分である。尚、インセンティブ情報用は、更新用コード部72であるupdate.aspを実行した際に送信されるようになっており、http://www.promotion.co.jp/update.aspは更新用コード部71とインセンティブ情報用コード部74とを兼ねている。
【0030】
このようにして生成されたQRコードのファイル(以下、QRファイル)はイメージファイルであり、例えばGIF形式のファイルとされ、QR0001.gifのようなファイル名が付けられる。このようにして生成されたQRファイルは、データサーバ1の記憶部に記憶される。
【0031】
次に、一次送信プログラムは、一次QR61の送信(即ちQRファイルの送信)を行う。この際、一次QR61とともに商品情報ページ(上記例では、shouhin1.html)62やインセンティブ情報ページ63を所定のフレームに組み込んで送信し、図2に示すように第一の携帯端末51上に表示するようになっている。インセンティブ情報は、定型のテキスト情報であり、記憶部に記憶されており、それを読み出して送信する。ここでのインセンティブ情報は、他人にQRコードを読み込ませて商品の紹介をし、その他人が商品の購入をするとポイント等の報酬がもらえる旨のテキスト情報である。
【0032】
次に、一次送信プログラムは、コード発行IDとコード生成IDの生成を行う。コード発行IDは、新規の促進用QRコードの発行(即ち、一次QR61の生成)のたびに生成されるIDである。また、コード生成IDは、促進用QRコードの生成のたびに(新しく促進用QRコードを生成したり、促進用QRコードを更新したりするたびに)、生成されるIDである。
一次送信プログラムは、コード発行IDを生成し、このIDのファイル名にてコード更新情報ファイルを新しく作成して、データサーバ1の記憶部に記憶させる。次に、一次送信プログラムは、コード生成IDを生成してデータサーバ1に送り、作成したコード更新情報ファイルの1番目のレコードして保存する。この他、コード更新情報ファイルには、送信先である第一の携帯端末51の端末ID、商品ID、初期値の紹介者情報(前述した例では"00000100")が登録される。
【0033】
次に、一次送信プログラムは、送信先の端末IDについて端末別コード更新情報ファイルがあるかどうか判断し、ある場合には、新しくレコードを追加して各フィールドの内容を記録する。ない場合には端末別コード更新情報ファイルを新たに作成し、同様に新しくレコードを追加する。このようにして一次QR61の生成・送信、コード生成ID等の関連情報の登録を行うと、一次送信プログラムは終了である。
【0034】
次に、ブラウザの操作以外によって一次送信プログラムを起動する例について、前述した初期的なQRコードの読み取りにより行う構成を例にして、再び図1を参照しながら詳説する。
例えば、第一の携帯端末51を保有する者(第一の者)が、インターネットショッピングや通信販売等を行って商品が届いた場合を想定する。この際、図1に示すように、商品には送り状、納品書、又は請求書(以下、同梱書状)81等が同梱されている。これら同梱書状81に、初期的なQRコード(以下、初期QR)82が印刷されている。この初期QR82は、一次サーバ2にアクセスし、一次サーバ2に実装されている一次送信プログラムを実行するためのコマンドがQRコード化されたものとなっている。
【0035】
同梱書状81には、初期QR82とともに、
「この商品をお友達にも紹介してください。紹介したお友達が商品を購入したら、1回につき○○ポイントが紹介ポイントして付与されます。ポイントが溜まったら、お好きな商品や割引券を交換ができます。紹介ポイントの付与を受けるには、会員登録が必要です。印刷されているQRコードを読み取り、会員登録ページにアクセスして会員登録をしてください。」
というような案内が印刷されている。したがって、第一の者は、この案内を読んで興味を持ち、初期QR82を読み込んで一次サーバ2にアクセスし、一次送信プログラムを一次サーバ2に実行させる。
【0036】
周知のように、QRコードを読み取ると自動的にコードの復元が行われる。初期QR82は、前述した確定ボタンに埋め込まれたコマンドと同様のコードをQRコード化したものとされる。即ち、前記の例で言えば、初期QR82は、http://www.promotion.co.jp/initialsending.asp?shouhinID="0001"&tanmatsuID=ONのようなコマンドがQRコード化されたものとなっている。したがって、第一の携帯端末51の機能として、初期QR82を読み取り、それが復元されて表示され、コマンドの実行が指示されると、上記と同様に一次送信プログラムが実行されることになる。一次送信プログラムの構成自体は、上述したものと同様である。
【0037】
次に、上記のように発行された一次QR61の保存と呼び出しについて説明する。
発行された一次QR61は、後述するように、第二の携帯端末52に読み取らせるものであるため、どこかに保存しておく必要がある。このための構成については、第一の携帯端末51上に専用のプログラムをインストールし、第一の携帯端末51に保存するよう構成することが考えられる。このようにしても良いのであるが、第一の携帯端末51にプログラムをインストールしたりそこに保存したりすることは、第一の携帯端末51の記憶部(メモリなど)に多くの領域を使用することなるので、あまり好ましくはない。そこで、本実施形態では、発行された一次QR61もシステム上に保存するようにし、第一の携帯端末51上の汎用ソフトであるブラウザによって呼び出して利用する構成を採用している。以下、この点について図7を参照して説明する。図7は、一次QR61の呼び出しについて示した概略図である。
【0038】
前述したように、一次送信プログラムは、一次QR61の送信の際、生成したQRファイルをデータサーバ1の記憶部に記憶する。そして、この際のファイル名(QRファイル名)が、図4に示すコード更新情報ファイルや不図示の端末別コード更新情報ファイルに記録されている。つまり、発行された促進用QRコードは、すべてシステム上で保存され、管理されるようになっている。
【0039】
一方、ウェブサーバ10は、保存された促進用QRコードを呼び出すためのウェブページを提供するものとなっている。前述した例で言うと、ウェブサーバ10は、www.promotion.co.jpというURLのトップページを提供するようになっている。図7(1)に、第一の携帯端末51上にこのトップページが表示された状態が示されている。図7(1)に示すように、トップページには「MyQRコードの呼び出し」のような表記がされたコマンドボタン86があり、このコマンドボタン(以下、QR呼び出しボタン)86には、促進用QRコードを呼び出すためのプログラム(以下、QR呼び出しプログラム)の実行コマンドが埋め込まれている。QR呼び出しプログラムは、例えばウェブサーバ10に実装されている。尚、図7(1)に示すコマンドボタン87は、商品の購入や友人への紹介のために各商品の詳細情報を表示するページへのリンクボタンとなっている。このコマンドボタン87がクリックされると、図5(1)に示すようなページが表示される。
【0040】
QR呼び出しボタン86に埋め込まれた実行コマンドは、端末IDを変数として送信してQR呼び出しプログラムを実行するものである。QR呼び出しプログラムは、送信された端末IDを検索キーにしてデータサーバ1を検索し、該当する端末別コード更新情報ファイルを開く。そして、呼び出しプログラムは、その端末別コード更新情報ファイルの各レコードの情報を、所定のフレームに組み込んで第一の携帯端末51に送信する。例えば、図7(2)に示すように、商品ID、商品名等の情報をリスト化し、第一の携帯端末51上に表示されるようにする。この際、商品名の部分には、その商品の商品IDを送信してQRファイルを読み出すためのコマンドを埋め込んでおく。
【0041】
図7(2)に示す状態で、特定の商品名がクリックされると、QR呼び出しプログラムは、送信された商品IDを検索キーにして端末別コード更新情報ファイルを検索し、該当するレコードのQRファイル名を取得する。そして、そのQRファイル名のQRファイル(一次QR61のイメージファイル)を所定のフレームに組み込んで第一の携帯端末51に送信する。この状態が、図7(3)であり、これでQR呼び出しプログラムは終了である。尚、QR呼び出しプログラムは、一次送信プログラムと同様、一次QR61とともに、商品情報やインセンティブ情報を併せて送信して第一の携帯端末51上に表示するものとなっている。尚、後述する二次QR65についても、同様の構成により第二の携帯端末52上に表示できるようになっている。
【0042】
次に、このようにして第一の携帯端末51に送信された一次QR61を第二の携帯端末52に読み込ませるための構成について説明する。
本実施形態における促進用QRコードは、前述したように各々携帯端末を持つ者同士が「実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士で送受信することが可能なコード」の例である。本実施形態では、第一第二の携帯端末51,52としては携帯電話が想定されているが、近時市販されている携帯電話の殆どには、QRコードを表示し、また表示されたQRコードを読み取る機能が付加されている。QRコードの読み取り機能は、カメラ機能でQRコードを読み取り、画像処理して元の情報に変換する機能である。
【0043】
第一の者(紹介者)は第二の者(被紹介者)と実際に会い、第一の者は商品について第二の者に口頭で紹介する。第二の者が興味があるようであれば、第一の者は、上述したようにウェブサーバ10にアクセスしてQR呼び出しプログラムを実行させ、第一の携帯端末51に一次QR61を表示する。そして、表示された一次QR61を、第二の者に第二の携帯端末52から読み込ませる。この際、第一の携帯端末51に表示されるのは、図2に示すように、QRコードとともに商品情報ページ(商品の写真や商品の説明文等)62を含んでいる。尚、この場合の「実際に会って顔を合わせた際」とは、本実施形態のシステムが口コミによる商品紹介を基本としたものであることによっており、メール等による交信のような仮想的な出会いは排除する趣旨である。
【0044】
次に、販売促進情報の更新を行う二次サーバ3の構成について説明する。
二次サーバ3には、販売促進情報を更新させる更新プログラムが実装されている。即ち、二次サーバ3の記憶部には更新プログラムが記憶されており、第二の携帯端末52からアクセスがあった際に実行されるようになっている。図8は、更新プログラムが実行される際の第二の携帯端末52の画面表示について示した概略図である。
【0045】
前述したように、一次送信プログラムによって送信された一次QR61には、更新用コード部72が含まれている。一次QR61が第二の携帯端末52によって読み取られ(図8(1))、そのQRコードのデコード(復元)が終了すると、更新プログラムの実行をするかどうかの入力をさせる画面となる(図8(2))。この部分は、第二の携帯端末52が通常備えるプログラムの機能である。この画面で、Yesボタンを押下すると、更新プログラムの実行コマンドが機能し、更新プログラムが実行される。図8(2)に示すように、更新プログラム(http://www.promotion.co.jp/update.asp)を実行する際には、引数として商品ID(shouhinID="0001")と紹介者情報(shoukaisha="00000100")とQR発行ID(qrIssueID="xxyy")と端末ID(tanmatsuID=ON)を指定している。これらも、QRコードの復元の結果である。
【0046】
更新プログラムが実行されると、図8(3)に示すように、更新されたQRコード(以下、二次QR)65が第二の携帯端末52に送信されて表示されるようになっている。また、更新プログラムにおいても、二次QR65とともに商品情報62やインセンティブ情報63が第二の携帯端末52に表示されるようになっている。これらの情報は、図2に示す一次QR61に付帯したものとほぼ同様であるが、インセンティブ情報63については、多少異なっており、この画面を見せて購入をするとポイントが付与される旨が記載されている。このポイントの付与は、購入者自身に対する特典の付与であるが、後述するような報酬請求情報の付与のためのインセンティブとなっている。
【0047】
図9は、更新プログラムの概略構成を示すフローチャートである。
更新プログラムも、会員登録のためのモジュールを含んでいる。図9に示すように、更新プログラムは、アクセスしてきた第二の携帯端末52の端末IDから、この第二の端末52が会員登録されたものであるかどうか判断する。会員登録されていない場合、最初に会員登録のためのモジュールが実行される。
第二の端末52が、別の商品について初期QR82を読み込む等したり、または別の商品について一次QR61を読み込んで一次送信プログラムを実行させたりして、既に会員登録をしている場合がある。このような場合、さらなる会員登録はされない。
【0048】
次に、更新プログラムは、商品IDに従って当該商品IDの商品情報ページのHTMLを取得するとともに、紹介者情報の更新を行う。即ち、例えば、第二の携帯端末52の端末IDが00000101だとすると、tanmatsuID=ONの引数から00000101が取得されるから、shoukaisha="00000100"&"00000101"を紹介者情報とする。
【0049】
次に、更新プログラムは、二次QR65の生成を行う。上記の例で言うと、http://www.promotion.co.jp/update.asp?shouhinID="0001"&shoukaisha="00000100"&"00000101"&qrIssueID="xxyy"&tanmatsuID=ONをQRコード化したイメージファイルを生成する。生成したイメージファイル(QRファイル)は、所定のファイル名が付与され、データサーバ1の記憶部に記憶される。この際のQRファイルのファイル名(QRファイル名)は、一次QR61のものとは異なることは勿論である。
そして、更新プログラムは、取得した商品情報ページのHTMLと、生成した二次QR65のイメージファイルと、インセンティブ情報ページとを所定のフレームに組み込んで第二の携帯端末52に送信し、第二の携帯端末52上に表示する。これらは、前述した一次QR61の送信の場合とほぼ同様である。
【0050】
次に、更新プログラムは、コード生成IDを新たに生成し、データサーバ1に送ってコード更新情報ファイルに保存する。即ち、送信されたQR発行ID(前記の例では"xxyy")に従ってデータサーバ1上の該当するファイル名のコード更新情報ファイルを開く。そして、生成したコード生成IDを新たなレコードのフィールドに記録してファイルを更新する。この際、二次QR65の送信先である第二の携帯端末52の端末ID、商品ID、上記更新された紹介者情報("00000100"&"00000101")、QRファイル名も記録する。
【0051】
次に、更新プログラムは、送信された端末IDに従って端末別コード更新情報ファイルがデータサーバ1上にあるかどうか判断し、無ければ新しく作成してレコードを追加する。あれば、そのファイルに新しくレコードを追加する。このようにして二次QR65の送信、コード更新情報ファイル等へのレコード追加がされると、更新プログラムが終了である。この状態が、図8(3)の状態である。
上記説明から解るように、更新プログラムを実行することにより第二の携帯端末52に送信された二次QR65では、紹介者情報が更新されており、第一の携帯端末51の端末IDの情報に第二の携帯端末52の端末IDの情報が付加されている(即ち、shoukaisha="00000100"&"00000101")。
【0052】
次に、このように更新された促進用QRコード(二次QR65)を利用して実際に販売促進のためのインセンティブを付与するための構成について説明する。
図8(3)に示すインセンティブ情報ページ63には、店舗に行った際にこの表示情報を画面に表示して店員に見せればポイントがもらえる旨が表示されるようになっている。したがって、第二の者は、商品情報ページで示された商品情報に従って店舗に来店し、第二の携帯端末52上にインセンティブ情報ページ63を表示して店員に見せる。
【0053】
一方、店舗では、図1に示すように、報酬請求情報を発行する報酬請求情報発行装置9が設置されている。報酬請求情報は、本実施形態のシステムを利用して紹介者に紹介報酬を支払う際に確認される情報であり、紹介によって真実に商品が販売されたかどうかを確認するための情報である。図10は、報酬請求情報発行装置の概略を示すブロック図、図11は報酬請求情報発行装置の斜視概略図である。
【0054】
報酬請求情報発行装置は、本実施形態のシステムを構成するものではないが、本実施形態の実施に際して利用されるものである。図10及び図11に示すように、報酬請求情報発行装置は、発行キー911及びテンキー912を含む入力部91と、記憶部92と、演算処理部93と、プリンタ部94と、表示部95とを備えている。表示部95は、テンキー912において入力された数字を確認のために表示するものである。尚、プリンタ部94は、ロール紙を送り出して印字する簡易なものであり、印字された紙を切り離す不図示のカッタが設けられている。
【0055】
報酬請求情報は、第二の携帯端末52から送信されることで、報酬を支払って良いことの確認に使用されるものである。このような報酬請求情報としては、幾つかのパターンが考えられる。一つは、単純なID番号の構成である。商品が販売されるたびに店舗側からID番号を発行してもらい、それを第二の携帯端末52で入力してもらって送信する構成である。発行されるID番号は、過去のものとはだぶらないようにし、一つのID番号について報酬が付与された場合は、さらに同じID番号が第二の携帯端末52から送信されても報酬が付与されないようにする。
【0056】
上記構成でも良いのであるが、第二の携帯端末52においていちいちID番号を入力しなければならない煩わしさがあることと、販売金額に応じた報酬を付与することが難しいことが挙げられる。このような欠点が無い構成として、報酬請求情報発行装置が、QRコードの形で報酬請求情報を発行するようにする構成がある。図10及び図11に示す報酬請求情報発行装置は、このような構成のものとなっている。
【0057】
より詳しく説明すると、図10に示す記憶部92には、報酬請求情報発行プログラムが予め記憶されており、入力部91からの入力にしたがって演算処理部93により実行されるようになっている。報酬請求情報発行プログラムは、テンキー912において金額が入力された後、発行キー911が押下されると実行される。この金額は、商品の販売額である。
報酬請求情報発行プログラムは、店舗ID、販売額、報酬ID等の情報を紹介報酬用サーバへのアクセス情報とともにQRコード化してプリントアウトするプログラムである。報酬IDは、前述したものと同じ性質ものであり、一回の販売につき(即ち、一回の報酬支払いにつき)付与されるIDである。
【0058】
より具体的に説明すると、図11に示すように、プリントアウトされたQRコード(以下、報酬請求用QRコード)96は、例えばhttp://www.promotion.co.jp/houshu.asp?shouhinID="0001"&kingaku="10000"&houshuID="AA01-83592514"&tanmatsuID=ONというようなコマンドがQRコード化されたものとなっている。この例では、http://www.promotion.co.jp/houshu.aspの部分が、紹介報酬用サーバへのアクセス情報であり、紹介報酬用サーバ上の紹介報酬付与用プログラム(houshu.asp)の実行コマンドである。また、shouhinID="0001"は商品IDを送信するための部分、kingaku="10000"は販売額を送信するための部分、houshuID="AA01-83592514"は報酬IDを送信するための部分である。tanmatuID=ONは、端末IDを送信させるための部分である。
【0059】
商品IDは、記憶部92に予め記憶されている。報酬IDは、プログラムにより生成される番号であって過去に発行したものと同じものにならないようにした番号である。本実施形態では、報酬IDは、店舗IDと乱数とを組み合わせた番号としている。上記の例でいうと、"AA01-83592514"のAA01が店舗IDであり、83592514が乱数である。乱数は、過去にその報酬情報発行装置9から発行されたものと同じにならないようにされる。尚、乱数のみでも良いのであるが、万が一、別々の店舗(別々の報酬請求情報発行装置)から発行された乱数が同じになってしまうケースを想定し、店舗IDと組み合わせている。
【0060】
報酬請求情報発行プログラムは、商品IDを記憶部92から読み出し、報酬IDを生成した後、入力された販売額の情報を組み込んで、上記のような報酬請求用QRコード96を生成し、プリントアウトするようになっている。尚、本実施形態では、一つの店舗において販売促進される商品は一つであり、したがって、一つの報酬請求情報発行装置から発行される報酬請求用QRコードは、みな同じ商品IDのコードとなっている。但し、報酬請求情報発行装置9に商品の選択キーを設けたりすることで、報酬請求情報発行装置9が異なる商品IDについて報酬請求用QRコードを発行できるようにしても良い。場合によっては、商品毎に異なる報酬請求発行装置を一つの店舗に設置し、商品毎に使い分けても良い。
【0061】
また、報酬請求情報発行装置9は、報酬請求情報を発行するものではあるが、この報酬請求情報は、購入者(第二の者自身)に対する特典付与のために必要な情報としても付与されるものとなっている。購入者にとっては、報酬請求用QRコード96は自身への特典の請求用であるので、付与される特典の確認用のテキスト情報を報酬請求用QRコード96とともに印刷すると好適である。即ち、例えば、商品名、購入額、ポイントバック額等を列記して併せて印刷するようにする。
【0062】
次に、紹介報酬用サーバ4について説明する。
紹介報酬用サーバ4には、紹介報酬付与用プログラムが実装されている。また、データサーバ1の記憶部には、支払うべき紹介報酬情報を記録した支払い報酬情報ファイルと、個別支払い情報ファイルとが記憶されている。
【0063】
図12は、支払い報酬情報ファイルの内容の一例及び個別支払い情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。図12に示すように、支払い報酬情報ファイル41は、報酬ID、商品ID、コード更新ID、支払い対象端末ID、報酬額等のフィールドから成るレコードを登録するものである。個別支払い情報ファイル42は、過去に紹介者として少なくとも一つの報酬の記録があった会員毎に(厳密には、端末ID毎に)作成されている。個別支払い対象ファイル42の各フィールドは、支払い対象端末IDのフィールドが無いことを除き、支払い情報ファイル41とほぼ同様である。
【0064】
まず、紹介報酬付与用プログラムの起動について、図13を使用して説明する。図13は、紹介報酬付与用プログラムの起動について示した概略図である。前述したように、本実施形態では、図11に示すような報酬請求用QRコードがプリントアウトされて第二の者に渡される。第二の者は、報酬請求用QRコードを第二の携帯端末52により読み取る(図13(1))。この結果、紹介報酬用サーバにアクセスして良いか確認する画面が表示される(図13(2))。この部分は、第二の携帯端末52の通常の機能である。この画面でアクセスを許可すると、前述したように、端末ID、商品ID、報酬ID、販売額の各情報を変数として渡しながら、紹介報酬付与用プログラム(houshu.asp)を起動させる。紹介報酬付与用プログラムの実行が完了すると、図13(3)の画面表示となる。
【0065】
図14は、紹介報酬付与用プログラムの概略を示したフローチャートである。
まず、紹介報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDのチェックを行う。即ち、既に報酬が付与された分についての報酬IDではないか、チェックする。具体的には、紹介報酬用プログラムは、送信された報酬IDを検索キーにして支払い情報ファイルを検索し、レコードがあるかどうか調べる。レコードがあった場合、その報酬IDについては報酬付与済みとして扱われているため、紹介報酬付与用プログラムは、「送信された購入情報は既に登録済みです。」というようなエラーメッセージを第二の携帯端末52に送信して表示させ、プログラムを終了する。
【0066】
レコードが無かった場合、紹介報酬付与用プログラムは、まず、購入者自身に対する特典付与のための処理を行う。即ち、送信された販売額に従って購入者バック額を算出する。そして、購入者特典情報ファイルを開き、新しくレコードを追加して、報酬ID、購入者バック額等の情報をそれぞれのフィールドに記録する。購入者バック額は、購入者自身への特典としてバックされる額(本実施形態ではポイント)であり、例えば購入額の5%というように予め定められ、紹介報酬付与用プログラムは、これに従って算出する。
【0067】
次に、紹介報酬付与用プログラムは、紹介報酬の算出と記録とを行う。紹介報酬は、例えば購入額の3%というように予め定められ、これに従って紹介報酬付与用プログラムは算出する。紹介報酬が算出されると、紹介報酬付与用プログラムは、報酬支払い対象の端末IDの特定を行う。即ち、送信された端末IDと商品IDを検索キーにしてコード更新情報ファイルを検索し、それが一致するレコードについて紹介者情報のフィールドの情報を読み出す。そして、読み出された情報のうち、一番末尾の情報は送信元である第二の携帯端末52の端末IDと一致している筈なので、それをオミットし、残りの情報のうちの一番末尾の端末IDを支払い対象として特定する。ここでは残りの情報は第一の携帯端末51の端末IDしかないので、それが支払い対象の端末IDとして特定される(前記の例では"00000100")。
【0068】
次に、紹介報酬付与用プログラムは、支払い情報フィアルを開き、新しいレコードを追加し、送信された報酬ID及び商品IDと、算出された報酬額と、特定した支払い対象の端末IDとを各フィールドに記録する。次に、紹介報酬付与用プログラムは、これら報酬情報の転記を行う。即ち、支払い対象として特定された端末IDについて紹介報酬用サーバ4を検索し、該当する個別支払い情報ファイル42があるかどうか判断する。ファイルがあれば、図12に示すように、報酬ID、商品ID、報酬額等の情報から成るレコードを新しく記録し、ファイルが無ければ新しく作成して同様に記録する。このようにして報酬IDを登録すると、紹介報酬付与用プログラムは終了である。
【0069】
個別支払い情報ファイル42内の情報は、各々の者に実際に報酬を付与する際に利用される。上記の例ではポイント制となっており、各々の者にポイントが溜まるようになっている。例えば、溜まったポイントに従って金券や商品と交換できるようにすることが考えられる。
尚、上記の例では、紹介報酬や購入者への特典は、購入額に応じたものであったが、定額の報酬や特典の場合もある。この場合は、報酬請求情報発行装置は、単に発行キー911が押下されるだけで報酬請求用QRコード96が印刷されることになる。この場合、記憶部92には、そのような定額の報酬額が予め記憶されても良いし、または紹介報酬付与用プログラム上の定数として設定しても良い。この場合は、店舗側の手間がさらに省けるので好適である。
【0070】
上述した実施形態において、第二の者が第三の者に商品を紹介することも、当然ながら想定されている。即ち、第二の者は、第三の者に会い、第二の携帯端末52上に二次QR65を表示し、第三の者が保有する携帯端末(第三の携帯端末)に読み込ませる。その結果、第三の携帯端末から二次サーバ3にアクセスがされ、更新プログラムが実行される。これによって、さらに更新された促進用QRコード(三次QR)が第三の携帯端末に送信されることになる。
【0071】
このように紹介が重畳的になされる場合、紹介者情報の更新や紹介報酬の支払いについては、大きく分けて二通りの構成が考えられる。一つは、紹介者情報についても重畳的に更新し、紹介者報酬については、それまでのすべての紹介者に報酬を支払うやり方である。この場合、一つの商品購入に際して複数の紹介者がいることになるから、報酬額は紹介者の数で割った額となる。別の考え方として、商品購入に際しては直前の紹介者の影響が最も大きいことを重視し、直前の紹介者にのみ報酬を支払うやり方がある。この場合、紹介者情報の更新についても重畳的な更新をせずに直前の紹介者のみ記憶する場合と、紹介者情報については重畳的に更新をする場合とがある。
【0072】
前述したのは、報酬は直前の紹介者のみに支払いつつも、紹介者情報については重畳的に更新する構成であり、この構成についてもう少し詳しく説明する。
重畳的な紹介者情報の更新を行う場合、前述した三次QRに含まれる紹介者情報は、第一の携帯端末51の端末IDと第二の携帯端末52の端末IDと第三の携帯端末の端末IDとより成るものとなる。前述した例で、第三の携帯端末の端末IDが例えば00000200だとすると、更新された紹介者情報は、"00000100"&"00000101"&"00000200"ということになる。
【0073】
上記の場合で、第三の者自身が店舗で商品を購入し、報酬請求用QRコードを読み込んで紹介報酬付与用プログラムを実行させたとする。この場合、紹介報酬付与用プログラムがコード更新情報から取得する紹介者情報も、第一の携帯端末51の端末IDと第二の携帯端末の端末IDと第三の携帯端末の端末IDとを重畳させたもの("00000100"&"00000101"&"00000200")となる。紹介報酬付与用プログラムは、取得した紹介者情報を解析し、直前の紹介者の端末IDのみを紹介者情報とする。即ち、一番右側の"00000200"は送信元である第三の携帯端末の端末IDであるのでそれをオミットした後、オミット後の末尾の端末ID("00000101")を紹介者情報として特定する。その後の処理は、前述したものと同様である。
【0074】
上記の例と異なり、すべての紹介者に対して報酬を支払う場合は、紹介報酬付与用プログラムは、同様に送信元の端末ID(上記の例では"00000200")をオミットした後、&の部分でデータを分離して全て端末IDを取り出し(上記の例では"00000333"と"000000444"を取り出し)、その数を数える。そして、報酬額をその数で割って個々の報酬額を算出し、算出された報酬額を、同様に個別支払い情報ファイル42に記録する。この例では、"00000333"の個別支払い情報ファイルと"000000444"の個別支払い情報ファイルに記録する。その他の構成は、前述したものとほぼ同様である。
【0075】
尚、紹介者情報の重畳的な更新をしない場合、更新プログラムは、既に登録されている端末IDに置き換えて送信元の端末IDを新たな紹介者情報としてコード更新情報ファイルに記録することになる。即ち、前述した例で言えば、第二の携帯端末52に一次QR61が読み込まれて更新プログラムが起動した際、既に登録されている第一の携帯端末51の端末ID("00000100")に置き換えた形で第二の携帯端末52の端末ID("00000101")を紹介者情報として記録することになる。
【0076】
次に、多少繰り返しになるが、実施形態のシステムの動作について説明する。
前述したように、第一の携帯端末51が図5(2)の確定ボタン85をクリックするなどして一次サーバ1にアクセスすると、一次送信プログラムが動作して一次QR61が第一の携帯端末51に送信される。送信された一次QR61のQRファイルは、データサーバ1上に保存される。
第一の者は第二の者と会い、一次QR61において販売促進の対象となっている商品の話しをする等して、商品を紹介する。そして、第一の者は第一の携帯端末51を操作し、データサーバ1から一次QR61のQRファイルを呼び出し、一次QR61を第一の携帯端末51上に表示する。そして、表示された一次QR61を第二の携帯端末52に読み取らせる。
【0077】
第二の者は、第二の携帯端末52における一次QR61の読み取り結果に従い、二次サーバ2にアクセスする。この結果、更新プログラムが実行され、第二の携帯端末52に二次QR65が送信される。二次QR65のQRファイルは、同様にデータサーバ1上に保存される。
第二の者は、店舗に来店して商品を購入し、その際、二次QR65とともにインセンティブ情報ページ63をデータサーバ1から呼び出して表示し、店員に見せる。店員は、報酬請求情報発行装置9を操作して報酬請求情報を出力し、第二の者に付与する。第二の者は、自身の購入者ポイントを取得するため、付与された報酬請求情報を第二の端末52から紹介報酬用サーバ4に送信する。この結果、紹介報酬付与用プログラムが実行され、支払い情報ファイル41や個別支払い情報ファイル42に新規レコードが記録される。
【0078】
上述した構成及び動作のシステム及び方法において、さらに、第三の者が第四の者に紹介し、第三の携帯端末から第四の携帯端末に促進用QRコードが読み取られることもある。この場合も同様であり、更新プログラムが実行され、第四の携帯端末には、更新された促進用QRコードが送信される。そして、第四の者が店舗で商品を購入し、報酬請求情報を入手して送信すると、紹介報酬付与用プログラムが実行される。この場合は、第三の携帯端末の端末IDが報酬の支払い対象となり、第三の携帯端末の端末IDについて個別支払い情報ファイルに報酬額が記録される。
【0079】
さらに第五の者の第五の携帯端末、第六の者の第六の携帯端末がある場合も、基本的に同様の動作となる。促進用QRコードが別の携帯端末に読み込まれるたびに更新プログラムが実行され、紹介者の情報が重畳していく。そして、その者が商品を購入して報酬IDを送信すると、直前の紹介者の携帯端末の端末IDについての個別支払い情報ファイル42に報酬額が記録される。
【0080】
上述した説明から解るように、本実施形態の販売促進方法によれば、他人に商品を紹介した際、その他人が商品を購入して報酬請求情報を送信することで、報酬を得ることができる。このため、商品を紹介するインセンティブが生じ、販売促進につながる。そして、紹介をされた他人がさらに別の他人に紹介するという重畳的な紹介がされる場合、それぞれの紹介者の端末IDを特定することでそれぞれの紹介者に報酬を支払うようにすると、商品を紹介するインセンティブがさらに高まることになり、販売促進の効果がより高くなる。
【0081】
また、紹介者情報を重畳していくのに使われる技術構成として、実際に会った際にのみやり取り可能なコードに変換された販売促進情報が使われているので、口コミを利用した商品の紹介を効果的に利用することができる。商品を他人に紹介させることによる販売促進としては、アフィリエイトサイトやアフィリエイトメールによるものが知られている。これは一種の成功報酬型広告とみることもできるが、いずれにしても、サイトの閲覧やメール送受信といったバーチャルな情報伝達であり、実際に会って商品を紹介しているのではない。本実施形態では、QRコードの読み取りという手段を使っており、第一の者が第二の者に実際に会った状態でないと情報の伝達ができないので、実際に会って商品の良さを説明したりすることが期待される。したがって、より実際の状態に即した紹介による販売促進が行えることになる。
【0082】
アフィリエイトサイトやアフィリエイトメールの場合、人を雇って大量にアフィリエイトサイトにアクセスさせたり、アフィリエイトメールを大量に送ったりすることで、広告成功報酬を不正に得ることも見られるが、本実施形態の方法及びシステムによれば、実際に会って促進用QRコードを読み取らせることが基本となっているので、このような不正はしにくくなっている。
【0083】
また、本実施形態のシステム及び方法は、販売促進を行う直接の主体である店舗側では、シンプルな報酬請求情報発行装置9を備えるだけで良いので、導入が容易であるという効果が得られる。報酬請求情報発行装置9は、本システムを運営する事業会社が店舗側に貸与すれば良く、導入の際に店舗ID等の初期設定をしておく。したがって、店舗側では、購入のたびに発行キー911を押して報酬請求情報を印刷した紙を出力して渡すだけで良く、極めて簡便である。尚、報酬請求情報発行装置としては、POSやキャッシュレジストと連動するものとしたり、これらの一部としたりすることもできる。このようにすることで、金額の入力等を不要にすることもできる。
【0084】
上記のようなことを行うのに、店舗側に設置された端末をインターネット等のネットワークを介して紹介報酬用サーバ4等と接続することも考えられる。この場合は、ネットワークを介して報酬請求情報を紹介報酬用サーバ4に送信することになる。しかしながら、この場合は、そのような店舗側の端末の認証するための構成が必要になる。さらに、報酬請求情報だけでは報酬の支払いはできず、だれが紹介者かという情報(紹介者情報)が必要であり、これを店舗側の端末から送信させる必要がある。このための構成としては、促進用QRコードを店舗側の端末で読み取り、報酬付与用サーバ4にアクセスすることが考えられる。しかし、そのためには、店舗側の端末にQRコードの読み取りが必要である。また、通常は更新プログラムの実行(二次サーバ3へのアクセス)を行っているのに、紹介報酬用サーバ4へのアクセス(紹介報酬付与用プログラムの実行)をすることになるので、アクセスを受けた二次サーバ3において店舗側の端末からのアクセスであることを識別し、報酬付与用サーバ4に制御を移すことが必要で、プログラム的にも煩雑となる。上述した本実施形態の構成によれば、このような煩雑さはない。
【0085】
上述した説明から解るように、本実施形態では、購入者は、自身への特典をもらうために、付与された情報を送信するが、実はそれは紹介者に紹介報酬を支払うための情報になっている。つまり、購入者にとって情報を送信するのは面倒であり、それが単に紹介者に対する報酬支払いのためだと解ると、面倒がって行われないことになる。そこで、見かけ上は購入者自身への特典付与のためであるとして報酬請求情報を送信してもらっている。この点も大きな特徴点である。
尚、重畳的に記録したすべての紹介者について報酬を支払う構成の場合、報酬額を単純に紹介者の数で割った均等額でない場合もある。例えば、その直前の紹介者の端末IDについてより多くの額としても良い。
【0086】
また、上記実施形態では、端末間コードとしてQRコードを採用したが、二人の者が実際に会った際に携帯端末同士でデータがやり取りできるコードであればよく、QRコードには限られない。例えば、二次コードとしてはI.D.Matrix社のDATA MATRIXやSymbol Technologies社のPDF417、UPS社のMaxi Code等が使用できる。また、一次元コードではあるが、バーコードでもよい。これらの光学的な読み取られるコードの他、二つの携帯端末が限定された範囲内で無線通信できる構成も採用できる。この例としては赤外線通信が挙げられる。赤外線通信だけで送受信できるように販売促進情報をコード化し、前述したように紹介者情報を更新していく構成が考えられる。
尚、QRコードについては、携帯端末51,52の記憶部にいったん記憶し、メール添付などによって他人に送信すれば、実際に会うことなく販売促進情報のやり取りができる可能性もある。これを防止するため、携帯端末の記憶部には記憶できないようにすると好適である。
【0087】
また、QRコードの保存については、QRコードの発行や更新のたびにすべてQRファイルがデータサーバ1上に保存されたが、携帯端末51,52から操作があった場合にのみ保存するようにしても良い。即ち、QRコードを生成して送信する際には、一時的な保存としてQRファイルをメモリに記憶する。そして、QRコードを送信する際のフレームに、保存ボタンを設けておき、QRコードの送信後に保存ボタンがクリックされた場合だけ、一時的に記憶していたQRファイルを正式にデータサーバ1の記憶部に記憶するようにする。この場合、保存ボタンをクリックせずにブラウザを終了させると、QRファイルはどこにも保存されずに終了することになる。したがって、「QRコードを保存する場合には保存ボタンをクリックして下さい。」というようなテキスト情報を併せて表示するようにする。この構成は、データサーバ1の記憶領域を多く使用しないという点で好適である。
【0088】
上述した実施形態において、図2に示す更新用コード部72は、更新プログラムの実行情報の一例である。この部分は、更新プログラムのタイプ等によって適宜変更されることは言うまでもない。更新プログラムの実行ボタンをあるウェブページにおき、そのウェブページのURLを実行情報として設定することもできる。
また、紹介者情報としては、上記実施形態では端末IDを採用したが、これ以外の場合もあり得る。例えば、会員登録の際に会員IDを発行し、携帯端末51,52の記憶部に記憶させる。そして、これを読み出させて送信させることで、紹介者情報として取り扱うようにしてもよい。端末IDのようなものが設定・送信されないタイプの携帯端末についても、このような構成が採用できる。
【0089】
本願発明の実施に際しては、各プログラムや各ファイルを記憶した記憶部は販売促進システムのどこかに設けられていればよく、個別に設けられたり、まとめて設けられたりする場合がある。上記のようにデータサーバ1に記憶部を設けたり、他のサーバに設けたりすることもあり、さらにサーバとは別に記憶部だけが設けられる構成(例えば、データストレージだけが設けられる構成)であってもよい。
【0090】
本願発明において、販売促進がされる「商品」は、いわゆる有体物の商品に限らず、サービスや金融商品といった無体物の商品でもよい。
さらに、商品の購入については、店舗に行って購入する場合を例にしたが、ネットショッピングの場合であっても本願発明は実施が可能である。この場合は、報酬請求情報はインターネットを介して携帯端末に送信されてもよく、また商品の送り状のような同梱書類に記載してもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、支払われる報酬はポイントであって、ポイントが溜まると金券や商品に交換できるものであったが、他の構成でも良い。たとえば、いわゆるキャッシュバックの構成であって、溜まったポイントの金額の次回の購入の際に割り引く構成でもよい。また、紹介報酬として現金を支払う場合もある。これは、高額商品の紹介等の場合にあり得る構成であり、販売手数料的な意味合いとなる。さらに、販売促進ではあっても、販売がされたことをもって報酬を付与することは必須の条件ではない。例えば、ネットショッピング等では、購入の前段階として会員登録をしてもらう場合があり、この会員登録をもって紹介報酬を支払うようにしても良い。この場合、被紹介者が会員登録をすると報酬請求情報が付与され、被紹介者が報酬請求情報を送信すると紹介者に報酬が支払われることになる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本願発明の実施形態に係る販売促進システムの概略図である。
【図2】QRコード化された販売促進情報について示した概略図である。
【図3】商品情報ファイルの内容の一例について示した概略図である。
【図4】コード更新情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。
【図5】商品販売・紹介者募集サイトの一例について示した概略図である。
【図6】一次次送信プログラムの概略を示すフローチャートである。
【図7】一次QR61の呼び出しについて示した概略図である。
【図8】更新プログラムが実行される際の第二の携帯端末52の画面表示について示した概略図である。
【図9】更新プログラムの概略構成を示すフローチャートである。
【図10】報酬請求情報発行装置の概略を示すブロック図である。
【図11】報酬請求情報発行発行装置の斜視概略図である。
【図12】支払い報酬情報ファイルの内容の一例及び個別支払い情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。
【図13】報酬ID送信ページ及びその取得について示した概略図である。
【図14】紹介報酬付与用プログラムの概略を示したフローチャートである。明した概略図である。
【符号の説明】
【0093】
1 データサーバ
2 一次サーバ
3 二次サーバ
4 紹介報酬用サーバ
10 ウェブサーバ
51 第一の携帯端末
52 第二の携帯端末
61 一次QR
62 商品情報ページ
63 インセンティブ情報ページ
65 二次QR
9 報酬請求情報発行装置
【技術分野】
【0001】
本願の発明は、商品を他人に紹介させることにより販売促進を行うための方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ウェブコミュニケーションを利用した販売促進の手法は、これまで多くのものが開発され、現実に利用されてきた。バナー広告等のウェブ広告はその代表的なものであるが、最近では、アフィリエイトと呼ばれる個人のサイトでの広告や、メールに広告のリンクを貼るメール広告も多くなってきており、個人ベースのコミュニケーションを利用して広告宣伝や販売促進を行おうとする動きが広がっている。
【特許文献1】特開2007−206662号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
アフィリエイト広告などは一種の成果報酬型の広告であるが、いくらウェブ上のコミュニケーションで露出が多くされても、それはバーチャルなコミュニケーションであり、実際の商品の広告宣伝にはあまりインパクトが無いのではないか、という考え方も広がっていきている。その一方、口コミによって商品の評判が広がるというのは、依然として大きな効果を持っており、無視し得ない販売促進の手法である。
【0004】
アフィリエイトのような、ある種、他人に対して商品を紹介する際に説得力を持っているような人は、その人のサイトで宣伝してもらうよりも、その人が実際に友人などに会って宣伝してもらう方が、何倍も宣伝効果が大きい。このような口コミの商品の紹介や宣伝をうまくITを利用して加速させることができれば、より強力な販売促進の“仕掛け”になる可能性がある。
本願の発明は、このような点を考慮して為されたものであり、口コミによるコミュニケーションを通じた販売促進をより強力にバックアップできる技術構成を提供し、より効果的な販売促進につなげていくことを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、一次サーバと二次サーバと紹介報酬用サーバと記憶部とを備えた販売促進システムであって、
一次サーバには、一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信する一次送信プログラムが実装されており、
一次送信プログラムは、第一の携帯端末を持つ第一の者と第二の携帯端末を持つ第二の者とが実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士でやり取りすることが可能なコードである端末間コードの状態で前記一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信するものであって、第一の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
二次サーバには更新プログラムが実装されており、更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
販売促進情報は、商品を特定するための商品特定情報と、商品購入の紹介者に関する情報である紹介者情報と、前記更新プログラムを実行するための情報である実行情報とを含んでおり、この実行情報は、紹介者情報を二次サーバに送信して前記更新プログラムを実行するためのものであり、
紹介者情報は、アクセスしてきた携帯端末を持つ者の固有情報を含んでおり、
前記一次送信プログラムは、第一の携帯端末からアクセスがあった際、第一の者の固有情報を紹介者情報として前記一次の販売促進情報を送信するプログラムであり、
前記更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際、第二の者の固有情報を紹介者情報として更新するものであり、且つ、更新された紹介者情報と前記更新プログラムの実行情報とを含んだ二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で第二の端末に送信するプログラムであり、
記憶部には、コード更新情報ファイルが記憶されており、コード更新情報ファイルは、一次送信プログラムが一次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第一の携帯端末に送信した際に前記商品特定情報と前記紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第一の者の固有情報が記録されるものであり、且つ更新プログラムが二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第二の携帯端末に送信した際に、前記商品特定情報と前記更新された紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第二の者の固有情報が記録されるものであり、
紹介報酬用サーバには紹介報酬付与用プログラムが実装されているとともに、記憶部には、支払うべき紹介報酬の情報を記録した支払い情報ファイルが記憶されており、
紹介報酬付与用プログラムは、第二の携帯端末から報酬IDと前記商品特定情報と第二の者の固有情報とが送信された際に実行されるプログラムであり、
紹介報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されていない場合に、送信された商品特定情報と第二の者の固有情報に従って前記コード更新情報ファイルを検索して前記更新された紹介者情報を取得し、その紹介者情報に含まれる前記第一の者の固有情報を支払い情報ファイルに記録するプログラムであり、且つ、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されている場合は、支払い情報ファイルへの記録を行わないプログラムであるという構成を有する。
【発明の効果】
【0006】
以下に説明する通り、本願発明によれば、他人に商品を紹介した際、その他人が商品を購入して報酬請求情報を送信することで、紹介した者が報酬を得ることができる。このため、商品を紹介するインセンティブが生じ、販売促進につながる。そして、紹介をされた他人がさらに別の他人に紹介するという重畳的な紹介がされる場合にも、それぞれの紹介者の固有情報を特定することで報酬を支払うようにすることができる。したがって、商品を紹介するインセンティブがさらに高まることになり、販売促進の効果がより高くなる。
【0007】
また、ある人が商品を購入して報酬請求情報を送信した際、そこに至るまでに関わった全ての者(他人に端末間コードを読み込ませた者)の固有情報を紹介者情報として記録することができ、それら全ての者に紹介報酬を支払うことができる。したがって、他人に商品を紹介するインセンティブをさらに高くできる。
また、紹介者情報を更新するのに使われる技術構成として、実際に会った際にのみ送受信可能な端末間コードに変換された販売促進情報が使われているので、口コミを利用した商品の紹介を効果的に行わせて販売促進をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本願発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の実施形態に係る販売促進システムの概略図である。図1に示すシステムは、データサーバ1と、一次サーバ2と、二次サーバ3と、紹介報酬用サーバ4と、ウェブサーバ10とを備えている。各サーバ1,2,3,4,10は、不図示のファイアウォールを介してインターネットに接続されている。各サーバ1,2,3,4,10は、統合された一つ又は複数のサーバで構成されることもあるし、各々について個別のサーバとされることもある。
【0009】
本システムは、実際に商品を販売する会社から販売促進を請け負う業者によって運営されることが想定されている(以下、この者を運営主体という)。典型的には、広告代理店等が運営主体に該当する。運営主体は、各販売主から販売促進の代行を請け負い、本システムを運営する。
このシステムは、複数の(少なくとも二つの)携帯端末51,52の間の情報の送受信を利用して販売促進を行うものとなっている。各携帯端末51,52としては、携帯電話が想定されているが、PDA(personal data assistant)等の他の携帯端末であっても良い。少なくとも二つの携帯端末を、以下、第一の携帯端末51及び第二の携帯端末52とする。各携帯端末51,52は、情報を表示する表示部、情報を記憶する記憶記等を備えている。
【0010】
本実施形態のシステムは、第二の携帯端末52に第一の携帯端末51から販売促進情報が送信されることを利用して販売促進を行うシステムとなっている。販売促進情報は、第二の者が第一の者に商品の紹介を受けたことを示す情報であり、第二の者が商品の購入をした際に第一の者に報酬を支払うことで販売促進を行うものである。
本実施形態の特徴点の一つは、このような販売促進情報が、第一の者と第二の者とが実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士で送受信することが可能な端末コードに変換されるものとなっている点である。このような端末間コードとして、本実施形態では、QRコードが採用されている。
【0011】
図2は、このようなQRコード化された販売促進情報(以下、促進用QRコード)について示した概略図である。図2は、一例として、第一の携帯端末51上に表示された促進用QRコード61を示している。本実施形態における販売促進情報は、ある商品について他人に紹介した際の紹介者の情報(紹介者情報)を含んでいる。したがって、促進用QRコードも、図2に示すように紹介者情報をコード化した部分(以下、紹介者情報コード部)71を含んでいる。本実施形態では、それとともに、紹介者情報を更新するプログラム(以下、更新プログラム)を実行するための部分(以下、更新用コード部)72と、商品の詳細な情報を取得するための部分(以下、商品情報用コード部)73と、商品を他人に紹介することや商品を購入することのインセンティブを与えるための情報を取得する部分(以下、インセンティブ情報用コード部)74を含んでいる。
【0012】
本実施形態では、携帯端末51,52を持つ者を特定する情報として、その者の固有情報を設定している。本実施形態では、各携帯端末51,52の端末IDが固有情報として設定されている。端末IDは、携帯電話の場合には工場出荷の際に予め設定されており、固有情報として送信させることができるようになっているのでそれを利用する。
また、図2に示すように、促進用QRコード61が送信されて第一の携帯端末51に表示された際、販売促進の対象である商品の詳細情報のウェブページ(以下、商品情報ページ)62と、インセンティブ情報のウェブページ(以下、インセンティブ情報ページ)63とが併せて表示されるようになっている。
【0013】
まず、データサーバ1の構成について説明する。データサーバ1は、本実施形態のシステムによって管理される各種情報を保存しておくサーバである。データサーバ1は記憶部を有しており、この記憶部には、本システムによって販売促進がされる商品の情報を保存したデータベースファイル(以下、商品情報ファイル)や、会員情報を保存したデータベースファイル(以下、会員情報ファイル)等が記憶されている。
【0014】
図3は、商品情報ファイルの内容の一例について示した概略図である。図3に示すように、商品情報ファイルは、商品ID、商品名、店舗名、商品情報URL、価格等のフィールドから成るレコードを多数記録したものである。
本実施形態のシステム及び方法により自社商品の販売促進をして欲しい者(販売主)は、商品や店舗の情報を運営主体に提供し、商品情報ファイルに記録してもらう。提供する情報には、商品情報URLが含まれる。商品情報URLは、商品の詳細情報を表示するウェブページのURLである。これは、販売主の方で用意される場合もあり、運営主体の方で用意したサーバ上のHTMLの場合もある。
【0015】
本実施形態のシステムは、前述したように、商品を他人に紹介し、その他人がその商品を購入した場合には、紹介料としての報酬を紹介者に支払うためのシステムである。報酬の支払い等のためには、その者の個人情報が必要であり、そのため、本実施形態のシステムによるサービスは会員制となっており、サービスの提供を受けるには、会員登録が必要である。会員情報ファイルは、会員登録の際に入力された個人情報を保存したファイルとなっている。
【0016】
この他、データサーバ1には、購入者自身に対する特典付与の情報を保存したデータベースファイル(以下、購入者特典情報ファイル)が記憶されている。購入者得点情報ファイルは、商品ID、報酬ID、購入者バック額等のフィールドから成るレコードを多数記録したファイルである。
さらに、データサーバ1には、コード更新情報ファイルが記憶されている。コード更新情報ファイルは、発行した促進用QRコードがどのように更新されたの情報を保存したデータベースファイルである。
【0017】
図4は、コード更新情報ファイルの内容の一例について示した概略図である。図4に示すように、QRコード生成日、送信先端末ID、商品ID、紹介者情報、コード更新ID、QRファイル名等のフィールドから成るレコードを登録したものである。送信先端末IDは、QRコードを送信先の携帯端末の端末IDである。QRファイル名とは、作成されたQRコードのファイル名(イメージファイルのファイル名)を記録したフィールドである。コード更新情報ファイルは、促進用コードが新規に発行されるたびに(即ち、第一の携帯端末51にQRコードが最初に送信されるたびに)作成される。
【0018】
また、データサーバ1には、上述したコード更新情報ファイルに加え、発行先の端末ID別にコード更新情報を記録したファイル(以下、端末別コード更新情報ファイル)が記憶されている。端末別コード更新情報ファイルは、その端末IDに対して送信された促進用QRコードの情報をデータベース化したファイルである。フィールド構成については、送信先端末IDが無いことを除き、図4に示すコード更新情報ファイルと同様である。端末別コード更新情報ファイルは、後述する一次送信プログラム又は更新プログラムが実行された際、アクセス元の携帯端末51,52の端末IDについての端末別コード更新情報ファイルがデータサーバ51に無い場合に新しく作成される。
【0019】
次に、一次サーバ2の構成について説明する。
一次サーバ2は、前述した促進用QRコード61を一次データとして第一の携帯端末51に送信して第一の携帯端末51に表示させるサーバである。一次サーバ2は、記憶部を備えている。記憶部には、一次データとしての促進用QRコード(以下、一次QR)61を第一の携帯端末51に送信する一次送信プログラムが記憶されており、一次サーバ2に実装されている。尚、「実装」とは、implementationのことであり、ソフトウェアがサーバに設けられることで、ある特定の機能が実現されることを意味している。
【0020】
一次送信プログラムの実行は、何らかのイベント(きっかけ)が必要である。一次送信プログラムの実行させるイベントについては、幾つか考えられる。まず考えられるのは、第一の携帯端末51において通常のインターネットの操作(ブラウザの操作)を行い、一次サーバ2にアクセスして一次送信プログラムを実行するイベントである。別のイベントとしては、第一の携帯端末51が初期的なQRコードを読み取り、それによって一次サーバ2にアクセスして一次送信プログラムを実行することが考えられる。まず、前者のブラウザの操作によるイベントについて説明する。
【0021】
一次QR61をブラウザの操作により取得する構成としてまず考えられるのは、他人への商品の紹介者を募るための専用のウェブサイト(以下、紹介者募集専用サイト)を設ける構成である。別の構成としては、通常の商品の販売サイトにおいて、商品の販売とともに、その商品の紹介者を募集するよう構成することが考えられる。図5には、この後者の例が示されている。即ち、図5は、商品の販売とともに紹介者募集を行うサイト(以下、商品販売・紹介者募集サイト)の一例について示した概略図である。
【0022】
図1に示すウェブサーバ10は、商品販売・紹介者募集サイトを提供するためのHTMLを備えている。第一の携帯端末51においてブラウザが操作されると、ウェブサーバ10により図5(1)に示すようなウェブページが第一の携帯端末51に表示される。図5(1)に示すように、この商品販売・紹介者募集サイトでは、多数の商品の情報を表示した欄が並べて設けられている。図5(1)ではすべては表示されていないが、画面をスクロールさせると、順次次の商品の表示欄が現れる。各商品の表示欄には、商品の写真や商品の説明を表示した部分に加え、「購入する」の表示がされたコマンドボタン(以下、購入ボタン)83と、「友人に紹介」の表示がされたコマンドボタン(以下、紹介者登録ボタン)84とが設けられている。
【0023】
購入ボタン83が押下されると、その欄の商品を購入するページが第一の携帯端末51に送信されて表示されるようになっており、この点は、通常のネットショッピングの場合と同様である。尚、ウェブサーバ10において商品購入が完全に完了するよう構成される場合もあるが、商品購入のための正式なサイトは別のサーバで提供されるようになっており、購入ボタン83はそのサイトへのリンクボタンである場合もある。本システムが販売促進を代行して行う運営主体によるものであることを考えると、後者のケースの方が現実的である。
【0024】
紹介者登録ボタン84が押下されると、図5(2)に示すように、紹介者登録のためのページが第一の携帯端末51に送信されて表示されるようになっている。このページでは、「この商品をお友達に紹介してお友達が購入すると、貴方にもポイントが加算されます。QRコードを送信しますので、QRコードを貴方の携帯に表示し、お友達の携帯で読み取ってもらって下さい。」というようなメッセージが表示されるようになっており、OKボタンのような最終的に送信を確定させるボタン(以下、確定ボタン)85が設けられている。この確定ボタン85に、本実施形態における一次送信プログラムを実行させるためのコマンドを埋め込むようにする。この際、一次送信プログラムの実行に必要な変数(パラメータ)が引数として併せて送信されるようにする。
【0025】
一次送信プログラムの詳細も含め、上記の点を図6を使用してより詳しく説明する。図6は、一次送信プログラムの概略を示すフローチャートである。
一次送信プログラムは、前述したように一次サーバ2に実装されている。例えば一次サーバ2のURLがhttp://www.promotion.co.jpであるとすると、上記確定ボタン85は、http://www.promotion.co.jp/initialsending.asp?shouhinID="0001"&tanmatsuID=ONのようなコマンドが埋め込まれたものとなっている。この例で、initialsending.aspは、ウェブページプログラムとしての一次送信プログラムとなっている。また、shouhinID="0001"は、商品IDを引数として指定している部分である。tanmatsuID=ONは、第一の携帯端末51の端末IDを送信させている部分であり、この例はNTTドコモの携帯電話の場合の例である。NTTドコモの携帯電話の場合、予約語としてONで端末IDを引数として渡すようになっている。このように、確定ボタン85は、商品IDと端末IDとを引数にして一次サーバ2にアクセスするコマンドがQRコード化されたものとなっている。
【0026】
一次送信プログラムは、会員登録のためのモジュールを有している。一次送信プログラムは、送信された商品IDと端末IDをメモリ変数に保持しつつ、まず会員登録のためのモジュールを実行するようようになっている。尚、「モジュール」とは、大きなプログラムを構成している一つのまとまったプログラム(サブプログラム)の意味である。データサーバ1には、会員登録ページのHTMLが記憶されており、一次送信プログラムは、会員登録ページを第一の携帯端末51に送信して表示させ、会員登録のための個人情報等の入力を行わせる。入力された情報は、データサーバ1の会員情報ファイルに新たなレコードとして保存される。この部分の構成は、通常の会員登録を行うシステムと同様なので、詳細な説明は省略する。
尚、確定ボタンがクリックされて一次送信プログラムが起動した際、その第一の端末ID51は、別の商品の購入の際に前記確定ボタン85をクリックしていて既に会員になっている場合がある。このような場合は、一次送信プログラムは、会員登録のためのモジュールを実施しない。
【0027】
次に、一次送信プログラムは、QRコードの生成、送信を行う。図6に示すように、一次送信プログラムは、まず、送信された商品ID(前記の例ではshouhinID="0001")に従って、商品情報ファイルを検索し、その商品の詳細を表示する商品情報URLを取得する。図2に示す例では、http://www.promotion.co.jp/shouhin/shouhin1.htmlが商品情報URLとなっている。この例では、一次サーバ2と商品情報サーバとが同じサーバであり、同じwww.promotion.co.jpというドメイン名を持っている。
【0028】
次に、一次送信プログラムは、第一の端末に送信する一次QR61を生成する。前述したように、促進用QRコードは、紹介者情報コード部71と、更新用コード部72と、商品情報用コード部73と、インセンティブ情報用コード部74を含んでいる。また、本実施形態の促進用QRコードは、上記コード発行IDをQRコード化した部分(以下、発行ID部)75を含んでいる。一次送信プログラムは、これらから成るQRコードを生成する。
【0029】
より具体的に説明すると、ここでは第一の携帯端末51を保有する第一の者が初期的な(一次の)紹介者となり、第一の携帯端末51の端末IDが紹介者情報となる。更新プログラムが、例えば同じwww.promotion.co.jpというドメイン名に設けられたupdate.aspというファイル名であるとすると、一次送信プログラムは、例えばhttp://www.promotion.co.jp/update.asp?shouhinID="0001"&shoukaisha="00000100"&qrIssueID="xxyy"&tanmatsuID=ON をQRコード化する。この例では、http://www.promotion.co.jp/update.aspが更新用コード部72であり、shouhinID="0001"が商品IDをしている部分で商品情報用コード部73に相当している。そして、shoukaisha="00000100"が紹介者情報コード部71であり、第一の携帯端末51の端末IDを指定している部分である。また、qrIssueID="xxyy"が発行ID部75である。また、tanmatsuID=ONは、このQRコードを第二の携帯端末52が読み取った際にその第二の携帯端末52の端末IDを送信させるための部分である。尚、インセンティブ情報用は、更新用コード部72であるupdate.aspを実行した際に送信されるようになっており、http://www.promotion.co.jp/update.aspは更新用コード部71とインセンティブ情報用コード部74とを兼ねている。
【0030】
このようにして生成されたQRコードのファイル(以下、QRファイル)はイメージファイルであり、例えばGIF形式のファイルとされ、QR0001.gifのようなファイル名が付けられる。このようにして生成されたQRファイルは、データサーバ1の記憶部に記憶される。
【0031】
次に、一次送信プログラムは、一次QR61の送信(即ちQRファイルの送信)を行う。この際、一次QR61とともに商品情報ページ(上記例では、shouhin1.html)62やインセンティブ情報ページ63を所定のフレームに組み込んで送信し、図2に示すように第一の携帯端末51上に表示するようになっている。インセンティブ情報は、定型のテキスト情報であり、記憶部に記憶されており、それを読み出して送信する。ここでのインセンティブ情報は、他人にQRコードを読み込ませて商品の紹介をし、その他人が商品の購入をするとポイント等の報酬がもらえる旨のテキスト情報である。
【0032】
次に、一次送信プログラムは、コード発行IDとコード生成IDの生成を行う。コード発行IDは、新規の促進用QRコードの発行(即ち、一次QR61の生成)のたびに生成されるIDである。また、コード生成IDは、促進用QRコードの生成のたびに(新しく促進用QRコードを生成したり、促進用QRコードを更新したりするたびに)、生成されるIDである。
一次送信プログラムは、コード発行IDを生成し、このIDのファイル名にてコード更新情報ファイルを新しく作成して、データサーバ1の記憶部に記憶させる。次に、一次送信プログラムは、コード生成IDを生成してデータサーバ1に送り、作成したコード更新情報ファイルの1番目のレコードして保存する。この他、コード更新情報ファイルには、送信先である第一の携帯端末51の端末ID、商品ID、初期値の紹介者情報(前述した例では"00000100")が登録される。
【0033】
次に、一次送信プログラムは、送信先の端末IDについて端末別コード更新情報ファイルがあるかどうか判断し、ある場合には、新しくレコードを追加して各フィールドの内容を記録する。ない場合には端末別コード更新情報ファイルを新たに作成し、同様に新しくレコードを追加する。このようにして一次QR61の生成・送信、コード生成ID等の関連情報の登録を行うと、一次送信プログラムは終了である。
【0034】
次に、ブラウザの操作以外によって一次送信プログラムを起動する例について、前述した初期的なQRコードの読み取りにより行う構成を例にして、再び図1を参照しながら詳説する。
例えば、第一の携帯端末51を保有する者(第一の者)が、インターネットショッピングや通信販売等を行って商品が届いた場合を想定する。この際、図1に示すように、商品には送り状、納品書、又は請求書(以下、同梱書状)81等が同梱されている。これら同梱書状81に、初期的なQRコード(以下、初期QR)82が印刷されている。この初期QR82は、一次サーバ2にアクセスし、一次サーバ2に実装されている一次送信プログラムを実行するためのコマンドがQRコード化されたものとなっている。
【0035】
同梱書状81には、初期QR82とともに、
「この商品をお友達にも紹介してください。紹介したお友達が商品を購入したら、1回につき○○ポイントが紹介ポイントして付与されます。ポイントが溜まったら、お好きな商品や割引券を交換ができます。紹介ポイントの付与を受けるには、会員登録が必要です。印刷されているQRコードを読み取り、会員登録ページにアクセスして会員登録をしてください。」
というような案内が印刷されている。したがって、第一の者は、この案内を読んで興味を持ち、初期QR82を読み込んで一次サーバ2にアクセスし、一次送信プログラムを一次サーバ2に実行させる。
【0036】
周知のように、QRコードを読み取ると自動的にコードの復元が行われる。初期QR82は、前述した確定ボタンに埋め込まれたコマンドと同様のコードをQRコード化したものとされる。即ち、前記の例で言えば、初期QR82は、http://www.promotion.co.jp/initialsending.asp?shouhinID="0001"&tanmatsuID=ONのようなコマンドがQRコード化されたものとなっている。したがって、第一の携帯端末51の機能として、初期QR82を読み取り、それが復元されて表示され、コマンドの実行が指示されると、上記と同様に一次送信プログラムが実行されることになる。一次送信プログラムの構成自体は、上述したものと同様である。
【0037】
次に、上記のように発行された一次QR61の保存と呼び出しについて説明する。
発行された一次QR61は、後述するように、第二の携帯端末52に読み取らせるものであるため、どこかに保存しておく必要がある。このための構成については、第一の携帯端末51上に専用のプログラムをインストールし、第一の携帯端末51に保存するよう構成することが考えられる。このようにしても良いのであるが、第一の携帯端末51にプログラムをインストールしたりそこに保存したりすることは、第一の携帯端末51の記憶部(メモリなど)に多くの領域を使用することなるので、あまり好ましくはない。そこで、本実施形態では、発行された一次QR61もシステム上に保存するようにし、第一の携帯端末51上の汎用ソフトであるブラウザによって呼び出して利用する構成を採用している。以下、この点について図7を参照して説明する。図7は、一次QR61の呼び出しについて示した概略図である。
【0038】
前述したように、一次送信プログラムは、一次QR61の送信の際、生成したQRファイルをデータサーバ1の記憶部に記憶する。そして、この際のファイル名(QRファイル名)が、図4に示すコード更新情報ファイルや不図示の端末別コード更新情報ファイルに記録されている。つまり、発行された促進用QRコードは、すべてシステム上で保存され、管理されるようになっている。
【0039】
一方、ウェブサーバ10は、保存された促進用QRコードを呼び出すためのウェブページを提供するものとなっている。前述した例で言うと、ウェブサーバ10は、www.promotion.co.jpというURLのトップページを提供するようになっている。図7(1)に、第一の携帯端末51上にこのトップページが表示された状態が示されている。図7(1)に示すように、トップページには「MyQRコードの呼び出し」のような表記がされたコマンドボタン86があり、このコマンドボタン(以下、QR呼び出しボタン)86には、促進用QRコードを呼び出すためのプログラム(以下、QR呼び出しプログラム)の実行コマンドが埋め込まれている。QR呼び出しプログラムは、例えばウェブサーバ10に実装されている。尚、図7(1)に示すコマンドボタン87は、商品の購入や友人への紹介のために各商品の詳細情報を表示するページへのリンクボタンとなっている。このコマンドボタン87がクリックされると、図5(1)に示すようなページが表示される。
【0040】
QR呼び出しボタン86に埋め込まれた実行コマンドは、端末IDを変数として送信してQR呼び出しプログラムを実行するものである。QR呼び出しプログラムは、送信された端末IDを検索キーにしてデータサーバ1を検索し、該当する端末別コード更新情報ファイルを開く。そして、呼び出しプログラムは、その端末別コード更新情報ファイルの各レコードの情報を、所定のフレームに組み込んで第一の携帯端末51に送信する。例えば、図7(2)に示すように、商品ID、商品名等の情報をリスト化し、第一の携帯端末51上に表示されるようにする。この際、商品名の部分には、その商品の商品IDを送信してQRファイルを読み出すためのコマンドを埋め込んでおく。
【0041】
図7(2)に示す状態で、特定の商品名がクリックされると、QR呼び出しプログラムは、送信された商品IDを検索キーにして端末別コード更新情報ファイルを検索し、該当するレコードのQRファイル名を取得する。そして、そのQRファイル名のQRファイル(一次QR61のイメージファイル)を所定のフレームに組み込んで第一の携帯端末51に送信する。この状態が、図7(3)であり、これでQR呼び出しプログラムは終了である。尚、QR呼び出しプログラムは、一次送信プログラムと同様、一次QR61とともに、商品情報やインセンティブ情報を併せて送信して第一の携帯端末51上に表示するものとなっている。尚、後述する二次QR65についても、同様の構成により第二の携帯端末52上に表示できるようになっている。
【0042】
次に、このようにして第一の携帯端末51に送信された一次QR61を第二の携帯端末52に読み込ませるための構成について説明する。
本実施形態における促進用QRコードは、前述したように各々携帯端末を持つ者同士が「実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士で送受信することが可能なコード」の例である。本実施形態では、第一第二の携帯端末51,52としては携帯電話が想定されているが、近時市販されている携帯電話の殆どには、QRコードを表示し、また表示されたQRコードを読み取る機能が付加されている。QRコードの読み取り機能は、カメラ機能でQRコードを読み取り、画像処理して元の情報に変換する機能である。
【0043】
第一の者(紹介者)は第二の者(被紹介者)と実際に会い、第一の者は商品について第二の者に口頭で紹介する。第二の者が興味があるようであれば、第一の者は、上述したようにウェブサーバ10にアクセスしてQR呼び出しプログラムを実行させ、第一の携帯端末51に一次QR61を表示する。そして、表示された一次QR61を、第二の者に第二の携帯端末52から読み込ませる。この際、第一の携帯端末51に表示されるのは、図2に示すように、QRコードとともに商品情報ページ(商品の写真や商品の説明文等)62を含んでいる。尚、この場合の「実際に会って顔を合わせた際」とは、本実施形態のシステムが口コミによる商品紹介を基本としたものであることによっており、メール等による交信のような仮想的な出会いは排除する趣旨である。
【0044】
次に、販売促進情報の更新を行う二次サーバ3の構成について説明する。
二次サーバ3には、販売促進情報を更新させる更新プログラムが実装されている。即ち、二次サーバ3の記憶部には更新プログラムが記憶されており、第二の携帯端末52からアクセスがあった際に実行されるようになっている。図8は、更新プログラムが実行される際の第二の携帯端末52の画面表示について示した概略図である。
【0045】
前述したように、一次送信プログラムによって送信された一次QR61には、更新用コード部72が含まれている。一次QR61が第二の携帯端末52によって読み取られ(図8(1))、そのQRコードのデコード(復元)が終了すると、更新プログラムの実行をするかどうかの入力をさせる画面となる(図8(2))。この部分は、第二の携帯端末52が通常備えるプログラムの機能である。この画面で、Yesボタンを押下すると、更新プログラムの実行コマンドが機能し、更新プログラムが実行される。図8(2)に示すように、更新プログラム(http://www.promotion.co.jp/update.asp)を実行する際には、引数として商品ID(shouhinID="0001")と紹介者情報(shoukaisha="00000100")とQR発行ID(qrIssueID="xxyy")と端末ID(tanmatsuID=ON)を指定している。これらも、QRコードの復元の結果である。
【0046】
更新プログラムが実行されると、図8(3)に示すように、更新されたQRコード(以下、二次QR)65が第二の携帯端末52に送信されて表示されるようになっている。また、更新プログラムにおいても、二次QR65とともに商品情報62やインセンティブ情報63が第二の携帯端末52に表示されるようになっている。これらの情報は、図2に示す一次QR61に付帯したものとほぼ同様であるが、インセンティブ情報63については、多少異なっており、この画面を見せて購入をするとポイントが付与される旨が記載されている。このポイントの付与は、購入者自身に対する特典の付与であるが、後述するような報酬請求情報の付与のためのインセンティブとなっている。
【0047】
図9は、更新プログラムの概略構成を示すフローチャートである。
更新プログラムも、会員登録のためのモジュールを含んでいる。図9に示すように、更新プログラムは、アクセスしてきた第二の携帯端末52の端末IDから、この第二の端末52が会員登録されたものであるかどうか判断する。会員登録されていない場合、最初に会員登録のためのモジュールが実行される。
第二の端末52が、別の商品について初期QR82を読み込む等したり、または別の商品について一次QR61を読み込んで一次送信プログラムを実行させたりして、既に会員登録をしている場合がある。このような場合、さらなる会員登録はされない。
【0048】
次に、更新プログラムは、商品IDに従って当該商品IDの商品情報ページのHTMLを取得するとともに、紹介者情報の更新を行う。即ち、例えば、第二の携帯端末52の端末IDが00000101だとすると、tanmatsuID=ONの引数から00000101が取得されるから、shoukaisha="00000100"&"00000101"を紹介者情報とする。
【0049】
次に、更新プログラムは、二次QR65の生成を行う。上記の例で言うと、http://www.promotion.co.jp/update.asp?shouhinID="0001"&shoukaisha="00000100"&"00000101"&qrIssueID="xxyy"&tanmatsuID=ONをQRコード化したイメージファイルを生成する。生成したイメージファイル(QRファイル)は、所定のファイル名が付与され、データサーバ1の記憶部に記憶される。この際のQRファイルのファイル名(QRファイル名)は、一次QR61のものとは異なることは勿論である。
そして、更新プログラムは、取得した商品情報ページのHTMLと、生成した二次QR65のイメージファイルと、インセンティブ情報ページとを所定のフレームに組み込んで第二の携帯端末52に送信し、第二の携帯端末52上に表示する。これらは、前述した一次QR61の送信の場合とほぼ同様である。
【0050】
次に、更新プログラムは、コード生成IDを新たに生成し、データサーバ1に送ってコード更新情報ファイルに保存する。即ち、送信されたQR発行ID(前記の例では"xxyy")に従ってデータサーバ1上の該当するファイル名のコード更新情報ファイルを開く。そして、生成したコード生成IDを新たなレコードのフィールドに記録してファイルを更新する。この際、二次QR65の送信先である第二の携帯端末52の端末ID、商品ID、上記更新された紹介者情報("00000100"&"00000101")、QRファイル名も記録する。
【0051】
次に、更新プログラムは、送信された端末IDに従って端末別コード更新情報ファイルがデータサーバ1上にあるかどうか判断し、無ければ新しく作成してレコードを追加する。あれば、そのファイルに新しくレコードを追加する。このようにして二次QR65の送信、コード更新情報ファイル等へのレコード追加がされると、更新プログラムが終了である。この状態が、図8(3)の状態である。
上記説明から解るように、更新プログラムを実行することにより第二の携帯端末52に送信された二次QR65では、紹介者情報が更新されており、第一の携帯端末51の端末IDの情報に第二の携帯端末52の端末IDの情報が付加されている(即ち、shoukaisha="00000100"&"00000101")。
【0052】
次に、このように更新された促進用QRコード(二次QR65)を利用して実際に販売促進のためのインセンティブを付与するための構成について説明する。
図8(3)に示すインセンティブ情報ページ63には、店舗に行った際にこの表示情報を画面に表示して店員に見せればポイントがもらえる旨が表示されるようになっている。したがって、第二の者は、商品情報ページで示された商品情報に従って店舗に来店し、第二の携帯端末52上にインセンティブ情報ページ63を表示して店員に見せる。
【0053】
一方、店舗では、図1に示すように、報酬請求情報を発行する報酬請求情報発行装置9が設置されている。報酬請求情報は、本実施形態のシステムを利用して紹介者に紹介報酬を支払う際に確認される情報であり、紹介によって真実に商品が販売されたかどうかを確認するための情報である。図10は、報酬請求情報発行装置の概略を示すブロック図、図11は報酬請求情報発行装置の斜視概略図である。
【0054】
報酬請求情報発行装置は、本実施形態のシステムを構成するものではないが、本実施形態の実施に際して利用されるものである。図10及び図11に示すように、報酬請求情報発行装置は、発行キー911及びテンキー912を含む入力部91と、記憶部92と、演算処理部93と、プリンタ部94と、表示部95とを備えている。表示部95は、テンキー912において入力された数字を確認のために表示するものである。尚、プリンタ部94は、ロール紙を送り出して印字する簡易なものであり、印字された紙を切り離す不図示のカッタが設けられている。
【0055】
報酬請求情報は、第二の携帯端末52から送信されることで、報酬を支払って良いことの確認に使用されるものである。このような報酬請求情報としては、幾つかのパターンが考えられる。一つは、単純なID番号の構成である。商品が販売されるたびに店舗側からID番号を発行してもらい、それを第二の携帯端末52で入力してもらって送信する構成である。発行されるID番号は、過去のものとはだぶらないようにし、一つのID番号について報酬が付与された場合は、さらに同じID番号が第二の携帯端末52から送信されても報酬が付与されないようにする。
【0056】
上記構成でも良いのであるが、第二の携帯端末52においていちいちID番号を入力しなければならない煩わしさがあることと、販売金額に応じた報酬を付与することが難しいことが挙げられる。このような欠点が無い構成として、報酬請求情報発行装置が、QRコードの形で報酬請求情報を発行するようにする構成がある。図10及び図11に示す報酬請求情報発行装置は、このような構成のものとなっている。
【0057】
より詳しく説明すると、図10に示す記憶部92には、報酬請求情報発行プログラムが予め記憶されており、入力部91からの入力にしたがって演算処理部93により実行されるようになっている。報酬請求情報発行プログラムは、テンキー912において金額が入力された後、発行キー911が押下されると実行される。この金額は、商品の販売額である。
報酬請求情報発行プログラムは、店舗ID、販売額、報酬ID等の情報を紹介報酬用サーバへのアクセス情報とともにQRコード化してプリントアウトするプログラムである。報酬IDは、前述したものと同じ性質ものであり、一回の販売につき(即ち、一回の報酬支払いにつき)付与されるIDである。
【0058】
より具体的に説明すると、図11に示すように、プリントアウトされたQRコード(以下、報酬請求用QRコード)96は、例えばhttp://www.promotion.co.jp/houshu.asp?shouhinID="0001"&kingaku="10000"&houshuID="AA01-83592514"&tanmatsuID=ONというようなコマンドがQRコード化されたものとなっている。この例では、http://www.promotion.co.jp/houshu.aspの部分が、紹介報酬用サーバへのアクセス情報であり、紹介報酬用サーバ上の紹介報酬付与用プログラム(houshu.asp)の実行コマンドである。また、shouhinID="0001"は商品IDを送信するための部分、kingaku="10000"は販売額を送信するための部分、houshuID="AA01-83592514"は報酬IDを送信するための部分である。tanmatuID=ONは、端末IDを送信させるための部分である。
【0059】
商品IDは、記憶部92に予め記憶されている。報酬IDは、プログラムにより生成される番号であって過去に発行したものと同じものにならないようにした番号である。本実施形態では、報酬IDは、店舗IDと乱数とを組み合わせた番号としている。上記の例でいうと、"AA01-83592514"のAA01が店舗IDであり、83592514が乱数である。乱数は、過去にその報酬情報発行装置9から発行されたものと同じにならないようにされる。尚、乱数のみでも良いのであるが、万が一、別々の店舗(別々の報酬請求情報発行装置)から発行された乱数が同じになってしまうケースを想定し、店舗IDと組み合わせている。
【0060】
報酬請求情報発行プログラムは、商品IDを記憶部92から読み出し、報酬IDを生成した後、入力された販売額の情報を組み込んで、上記のような報酬請求用QRコード96を生成し、プリントアウトするようになっている。尚、本実施形態では、一つの店舗において販売促進される商品は一つであり、したがって、一つの報酬請求情報発行装置から発行される報酬請求用QRコードは、みな同じ商品IDのコードとなっている。但し、報酬請求情報発行装置9に商品の選択キーを設けたりすることで、報酬請求情報発行装置9が異なる商品IDについて報酬請求用QRコードを発行できるようにしても良い。場合によっては、商品毎に異なる報酬請求発行装置を一つの店舗に設置し、商品毎に使い分けても良い。
【0061】
また、報酬請求情報発行装置9は、報酬請求情報を発行するものではあるが、この報酬請求情報は、購入者(第二の者自身)に対する特典付与のために必要な情報としても付与されるものとなっている。購入者にとっては、報酬請求用QRコード96は自身への特典の請求用であるので、付与される特典の確認用のテキスト情報を報酬請求用QRコード96とともに印刷すると好適である。即ち、例えば、商品名、購入額、ポイントバック額等を列記して併せて印刷するようにする。
【0062】
次に、紹介報酬用サーバ4について説明する。
紹介報酬用サーバ4には、紹介報酬付与用プログラムが実装されている。また、データサーバ1の記憶部には、支払うべき紹介報酬情報を記録した支払い報酬情報ファイルと、個別支払い情報ファイルとが記憶されている。
【0063】
図12は、支払い報酬情報ファイルの内容の一例及び個別支払い情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。図12に示すように、支払い報酬情報ファイル41は、報酬ID、商品ID、コード更新ID、支払い対象端末ID、報酬額等のフィールドから成るレコードを登録するものである。個別支払い情報ファイル42は、過去に紹介者として少なくとも一つの報酬の記録があった会員毎に(厳密には、端末ID毎に)作成されている。個別支払い対象ファイル42の各フィールドは、支払い対象端末IDのフィールドが無いことを除き、支払い情報ファイル41とほぼ同様である。
【0064】
まず、紹介報酬付与用プログラムの起動について、図13を使用して説明する。図13は、紹介報酬付与用プログラムの起動について示した概略図である。前述したように、本実施形態では、図11に示すような報酬請求用QRコードがプリントアウトされて第二の者に渡される。第二の者は、報酬請求用QRコードを第二の携帯端末52により読み取る(図13(1))。この結果、紹介報酬用サーバにアクセスして良いか確認する画面が表示される(図13(2))。この部分は、第二の携帯端末52の通常の機能である。この画面でアクセスを許可すると、前述したように、端末ID、商品ID、報酬ID、販売額の各情報を変数として渡しながら、紹介報酬付与用プログラム(houshu.asp)を起動させる。紹介報酬付与用プログラムの実行が完了すると、図13(3)の画面表示となる。
【0065】
図14は、紹介報酬付与用プログラムの概略を示したフローチャートである。
まず、紹介報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDのチェックを行う。即ち、既に報酬が付与された分についての報酬IDではないか、チェックする。具体的には、紹介報酬用プログラムは、送信された報酬IDを検索キーにして支払い情報ファイルを検索し、レコードがあるかどうか調べる。レコードがあった場合、その報酬IDについては報酬付与済みとして扱われているため、紹介報酬付与用プログラムは、「送信された購入情報は既に登録済みです。」というようなエラーメッセージを第二の携帯端末52に送信して表示させ、プログラムを終了する。
【0066】
レコードが無かった場合、紹介報酬付与用プログラムは、まず、購入者自身に対する特典付与のための処理を行う。即ち、送信された販売額に従って購入者バック額を算出する。そして、購入者特典情報ファイルを開き、新しくレコードを追加して、報酬ID、購入者バック額等の情報をそれぞれのフィールドに記録する。購入者バック額は、購入者自身への特典としてバックされる額(本実施形態ではポイント)であり、例えば購入額の5%というように予め定められ、紹介報酬付与用プログラムは、これに従って算出する。
【0067】
次に、紹介報酬付与用プログラムは、紹介報酬の算出と記録とを行う。紹介報酬は、例えば購入額の3%というように予め定められ、これに従って紹介報酬付与用プログラムは算出する。紹介報酬が算出されると、紹介報酬付与用プログラムは、報酬支払い対象の端末IDの特定を行う。即ち、送信された端末IDと商品IDを検索キーにしてコード更新情報ファイルを検索し、それが一致するレコードについて紹介者情報のフィールドの情報を読み出す。そして、読み出された情報のうち、一番末尾の情報は送信元である第二の携帯端末52の端末IDと一致している筈なので、それをオミットし、残りの情報のうちの一番末尾の端末IDを支払い対象として特定する。ここでは残りの情報は第一の携帯端末51の端末IDしかないので、それが支払い対象の端末IDとして特定される(前記の例では"00000100")。
【0068】
次に、紹介報酬付与用プログラムは、支払い情報フィアルを開き、新しいレコードを追加し、送信された報酬ID及び商品IDと、算出された報酬額と、特定した支払い対象の端末IDとを各フィールドに記録する。次に、紹介報酬付与用プログラムは、これら報酬情報の転記を行う。即ち、支払い対象として特定された端末IDについて紹介報酬用サーバ4を検索し、該当する個別支払い情報ファイル42があるかどうか判断する。ファイルがあれば、図12に示すように、報酬ID、商品ID、報酬額等の情報から成るレコードを新しく記録し、ファイルが無ければ新しく作成して同様に記録する。このようにして報酬IDを登録すると、紹介報酬付与用プログラムは終了である。
【0069】
個別支払い情報ファイル42内の情報は、各々の者に実際に報酬を付与する際に利用される。上記の例ではポイント制となっており、各々の者にポイントが溜まるようになっている。例えば、溜まったポイントに従って金券や商品と交換できるようにすることが考えられる。
尚、上記の例では、紹介報酬や購入者への特典は、購入額に応じたものであったが、定額の報酬や特典の場合もある。この場合は、報酬請求情報発行装置は、単に発行キー911が押下されるだけで報酬請求用QRコード96が印刷されることになる。この場合、記憶部92には、そのような定額の報酬額が予め記憶されても良いし、または紹介報酬付与用プログラム上の定数として設定しても良い。この場合は、店舗側の手間がさらに省けるので好適である。
【0070】
上述した実施形態において、第二の者が第三の者に商品を紹介することも、当然ながら想定されている。即ち、第二の者は、第三の者に会い、第二の携帯端末52上に二次QR65を表示し、第三の者が保有する携帯端末(第三の携帯端末)に読み込ませる。その結果、第三の携帯端末から二次サーバ3にアクセスがされ、更新プログラムが実行される。これによって、さらに更新された促進用QRコード(三次QR)が第三の携帯端末に送信されることになる。
【0071】
このように紹介が重畳的になされる場合、紹介者情報の更新や紹介報酬の支払いについては、大きく分けて二通りの構成が考えられる。一つは、紹介者情報についても重畳的に更新し、紹介者報酬については、それまでのすべての紹介者に報酬を支払うやり方である。この場合、一つの商品購入に際して複数の紹介者がいることになるから、報酬額は紹介者の数で割った額となる。別の考え方として、商品購入に際しては直前の紹介者の影響が最も大きいことを重視し、直前の紹介者にのみ報酬を支払うやり方がある。この場合、紹介者情報の更新についても重畳的な更新をせずに直前の紹介者のみ記憶する場合と、紹介者情報については重畳的に更新をする場合とがある。
【0072】
前述したのは、報酬は直前の紹介者のみに支払いつつも、紹介者情報については重畳的に更新する構成であり、この構成についてもう少し詳しく説明する。
重畳的な紹介者情報の更新を行う場合、前述した三次QRに含まれる紹介者情報は、第一の携帯端末51の端末IDと第二の携帯端末52の端末IDと第三の携帯端末の端末IDとより成るものとなる。前述した例で、第三の携帯端末の端末IDが例えば00000200だとすると、更新された紹介者情報は、"00000100"&"00000101"&"00000200"ということになる。
【0073】
上記の場合で、第三の者自身が店舗で商品を購入し、報酬請求用QRコードを読み込んで紹介報酬付与用プログラムを実行させたとする。この場合、紹介報酬付与用プログラムがコード更新情報から取得する紹介者情報も、第一の携帯端末51の端末IDと第二の携帯端末の端末IDと第三の携帯端末の端末IDとを重畳させたもの("00000100"&"00000101"&"00000200")となる。紹介報酬付与用プログラムは、取得した紹介者情報を解析し、直前の紹介者の端末IDのみを紹介者情報とする。即ち、一番右側の"00000200"は送信元である第三の携帯端末の端末IDであるのでそれをオミットした後、オミット後の末尾の端末ID("00000101")を紹介者情報として特定する。その後の処理は、前述したものと同様である。
【0074】
上記の例と異なり、すべての紹介者に対して報酬を支払う場合は、紹介報酬付与用プログラムは、同様に送信元の端末ID(上記の例では"00000200")をオミットした後、&の部分でデータを分離して全て端末IDを取り出し(上記の例では"00000333"と"000000444"を取り出し)、その数を数える。そして、報酬額をその数で割って個々の報酬額を算出し、算出された報酬額を、同様に個別支払い情報ファイル42に記録する。この例では、"00000333"の個別支払い情報ファイルと"000000444"の個別支払い情報ファイルに記録する。その他の構成は、前述したものとほぼ同様である。
【0075】
尚、紹介者情報の重畳的な更新をしない場合、更新プログラムは、既に登録されている端末IDに置き換えて送信元の端末IDを新たな紹介者情報としてコード更新情報ファイルに記録することになる。即ち、前述した例で言えば、第二の携帯端末52に一次QR61が読み込まれて更新プログラムが起動した際、既に登録されている第一の携帯端末51の端末ID("00000100")に置き換えた形で第二の携帯端末52の端末ID("00000101")を紹介者情報として記録することになる。
【0076】
次に、多少繰り返しになるが、実施形態のシステムの動作について説明する。
前述したように、第一の携帯端末51が図5(2)の確定ボタン85をクリックするなどして一次サーバ1にアクセスすると、一次送信プログラムが動作して一次QR61が第一の携帯端末51に送信される。送信された一次QR61のQRファイルは、データサーバ1上に保存される。
第一の者は第二の者と会い、一次QR61において販売促進の対象となっている商品の話しをする等して、商品を紹介する。そして、第一の者は第一の携帯端末51を操作し、データサーバ1から一次QR61のQRファイルを呼び出し、一次QR61を第一の携帯端末51上に表示する。そして、表示された一次QR61を第二の携帯端末52に読み取らせる。
【0077】
第二の者は、第二の携帯端末52における一次QR61の読み取り結果に従い、二次サーバ2にアクセスする。この結果、更新プログラムが実行され、第二の携帯端末52に二次QR65が送信される。二次QR65のQRファイルは、同様にデータサーバ1上に保存される。
第二の者は、店舗に来店して商品を購入し、その際、二次QR65とともにインセンティブ情報ページ63をデータサーバ1から呼び出して表示し、店員に見せる。店員は、報酬請求情報発行装置9を操作して報酬請求情報を出力し、第二の者に付与する。第二の者は、自身の購入者ポイントを取得するため、付与された報酬請求情報を第二の端末52から紹介報酬用サーバ4に送信する。この結果、紹介報酬付与用プログラムが実行され、支払い情報ファイル41や個別支払い情報ファイル42に新規レコードが記録される。
【0078】
上述した構成及び動作のシステム及び方法において、さらに、第三の者が第四の者に紹介し、第三の携帯端末から第四の携帯端末に促進用QRコードが読み取られることもある。この場合も同様であり、更新プログラムが実行され、第四の携帯端末には、更新された促進用QRコードが送信される。そして、第四の者が店舗で商品を購入し、報酬請求情報を入手して送信すると、紹介報酬付与用プログラムが実行される。この場合は、第三の携帯端末の端末IDが報酬の支払い対象となり、第三の携帯端末の端末IDについて個別支払い情報ファイルに報酬額が記録される。
【0079】
さらに第五の者の第五の携帯端末、第六の者の第六の携帯端末がある場合も、基本的に同様の動作となる。促進用QRコードが別の携帯端末に読み込まれるたびに更新プログラムが実行され、紹介者の情報が重畳していく。そして、その者が商品を購入して報酬IDを送信すると、直前の紹介者の携帯端末の端末IDについての個別支払い情報ファイル42に報酬額が記録される。
【0080】
上述した説明から解るように、本実施形態の販売促進方法によれば、他人に商品を紹介した際、その他人が商品を購入して報酬請求情報を送信することで、報酬を得ることができる。このため、商品を紹介するインセンティブが生じ、販売促進につながる。そして、紹介をされた他人がさらに別の他人に紹介するという重畳的な紹介がされる場合、それぞれの紹介者の端末IDを特定することでそれぞれの紹介者に報酬を支払うようにすると、商品を紹介するインセンティブがさらに高まることになり、販売促進の効果がより高くなる。
【0081】
また、紹介者情報を重畳していくのに使われる技術構成として、実際に会った際にのみやり取り可能なコードに変換された販売促進情報が使われているので、口コミを利用した商品の紹介を効果的に利用することができる。商品を他人に紹介させることによる販売促進としては、アフィリエイトサイトやアフィリエイトメールによるものが知られている。これは一種の成功報酬型広告とみることもできるが、いずれにしても、サイトの閲覧やメール送受信といったバーチャルな情報伝達であり、実際に会って商品を紹介しているのではない。本実施形態では、QRコードの読み取りという手段を使っており、第一の者が第二の者に実際に会った状態でないと情報の伝達ができないので、実際に会って商品の良さを説明したりすることが期待される。したがって、より実際の状態に即した紹介による販売促進が行えることになる。
【0082】
アフィリエイトサイトやアフィリエイトメールの場合、人を雇って大量にアフィリエイトサイトにアクセスさせたり、アフィリエイトメールを大量に送ったりすることで、広告成功報酬を不正に得ることも見られるが、本実施形態の方法及びシステムによれば、実際に会って促進用QRコードを読み取らせることが基本となっているので、このような不正はしにくくなっている。
【0083】
また、本実施形態のシステム及び方法は、販売促進を行う直接の主体である店舗側では、シンプルな報酬請求情報発行装置9を備えるだけで良いので、導入が容易であるという効果が得られる。報酬請求情報発行装置9は、本システムを運営する事業会社が店舗側に貸与すれば良く、導入の際に店舗ID等の初期設定をしておく。したがって、店舗側では、購入のたびに発行キー911を押して報酬請求情報を印刷した紙を出力して渡すだけで良く、極めて簡便である。尚、報酬請求情報発行装置としては、POSやキャッシュレジストと連動するものとしたり、これらの一部としたりすることもできる。このようにすることで、金額の入力等を不要にすることもできる。
【0084】
上記のようなことを行うのに、店舗側に設置された端末をインターネット等のネットワークを介して紹介報酬用サーバ4等と接続することも考えられる。この場合は、ネットワークを介して報酬請求情報を紹介報酬用サーバ4に送信することになる。しかしながら、この場合は、そのような店舗側の端末の認証するための構成が必要になる。さらに、報酬請求情報だけでは報酬の支払いはできず、だれが紹介者かという情報(紹介者情報)が必要であり、これを店舗側の端末から送信させる必要がある。このための構成としては、促進用QRコードを店舗側の端末で読み取り、報酬付与用サーバ4にアクセスすることが考えられる。しかし、そのためには、店舗側の端末にQRコードの読み取りが必要である。また、通常は更新プログラムの実行(二次サーバ3へのアクセス)を行っているのに、紹介報酬用サーバ4へのアクセス(紹介報酬付与用プログラムの実行)をすることになるので、アクセスを受けた二次サーバ3において店舗側の端末からのアクセスであることを識別し、報酬付与用サーバ4に制御を移すことが必要で、プログラム的にも煩雑となる。上述した本実施形態の構成によれば、このような煩雑さはない。
【0085】
上述した説明から解るように、本実施形態では、購入者は、自身への特典をもらうために、付与された情報を送信するが、実はそれは紹介者に紹介報酬を支払うための情報になっている。つまり、購入者にとって情報を送信するのは面倒であり、それが単に紹介者に対する報酬支払いのためだと解ると、面倒がって行われないことになる。そこで、見かけ上は購入者自身への特典付与のためであるとして報酬請求情報を送信してもらっている。この点も大きな特徴点である。
尚、重畳的に記録したすべての紹介者について報酬を支払う構成の場合、報酬額を単純に紹介者の数で割った均等額でない場合もある。例えば、その直前の紹介者の端末IDについてより多くの額としても良い。
【0086】
また、上記実施形態では、端末間コードとしてQRコードを採用したが、二人の者が実際に会った際に携帯端末同士でデータがやり取りできるコードであればよく、QRコードには限られない。例えば、二次コードとしてはI.D.Matrix社のDATA MATRIXやSymbol Technologies社のPDF417、UPS社のMaxi Code等が使用できる。また、一次元コードではあるが、バーコードでもよい。これらの光学的な読み取られるコードの他、二つの携帯端末が限定された範囲内で無線通信できる構成も採用できる。この例としては赤外線通信が挙げられる。赤外線通信だけで送受信できるように販売促進情報をコード化し、前述したように紹介者情報を更新していく構成が考えられる。
尚、QRコードについては、携帯端末51,52の記憶部にいったん記憶し、メール添付などによって他人に送信すれば、実際に会うことなく販売促進情報のやり取りができる可能性もある。これを防止するため、携帯端末の記憶部には記憶できないようにすると好適である。
【0087】
また、QRコードの保存については、QRコードの発行や更新のたびにすべてQRファイルがデータサーバ1上に保存されたが、携帯端末51,52から操作があった場合にのみ保存するようにしても良い。即ち、QRコードを生成して送信する際には、一時的な保存としてQRファイルをメモリに記憶する。そして、QRコードを送信する際のフレームに、保存ボタンを設けておき、QRコードの送信後に保存ボタンがクリックされた場合だけ、一時的に記憶していたQRファイルを正式にデータサーバ1の記憶部に記憶するようにする。この場合、保存ボタンをクリックせずにブラウザを終了させると、QRファイルはどこにも保存されずに終了することになる。したがって、「QRコードを保存する場合には保存ボタンをクリックして下さい。」というようなテキスト情報を併せて表示するようにする。この構成は、データサーバ1の記憶領域を多く使用しないという点で好適である。
【0088】
上述した実施形態において、図2に示す更新用コード部72は、更新プログラムの実行情報の一例である。この部分は、更新プログラムのタイプ等によって適宜変更されることは言うまでもない。更新プログラムの実行ボタンをあるウェブページにおき、そのウェブページのURLを実行情報として設定することもできる。
また、紹介者情報としては、上記実施形態では端末IDを採用したが、これ以外の場合もあり得る。例えば、会員登録の際に会員IDを発行し、携帯端末51,52の記憶部に記憶させる。そして、これを読み出させて送信させることで、紹介者情報として取り扱うようにしてもよい。端末IDのようなものが設定・送信されないタイプの携帯端末についても、このような構成が採用できる。
【0089】
本願発明の実施に際しては、各プログラムや各ファイルを記憶した記憶部は販売促進システムのどこかに設けられていればよく、個別に設けられたり、まとめて設けられたりする場合がある。上記のようにデータサーバ1に記憶部を設けたり、他のサーバに設けたりすることもあり、さらにサーバとは別に記憶部だけが設けられる構成(例えば、データストレージだけが設けられる構成)であってもよい。
【0090】
本願発明において、販売促進がされる「商品」は、いわゆる有体物の商品に限らず、サービスや金融商品といった無体物の商品でもよい。
さらに、商品の購入については、店舗に行って購入する場合を例にしたが、ネットショッピングの場合であっても本願発明は実施が可能である。この場合は、報酬請求情報はインターネットを介して携帯端末に送信されてもよく、また商品の送り状のような同梱書類に記載してもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、支払われる報酬はポイントであって、ポイントが溜まると金券や商品に交換できるものであったが、他の構成でも良い。たとえば、いわゆるキャッシュバックの構成であって、溜まったポイントの金額の次回の購入の際に割り引く構成でもよい。また、紹介報酬として現金を支払う場合もある。これは、高額商品の紹介等の場合にあり得る構成であり、販売手数料的な意味合いとなる。さらに、販売促進ではあっても、販売がされたことをもって報酬を付与することは必須の条件ではない。例えば、ネットショッピング等では、購入の前段階として会員登録をしてもらう場合があり、この会員登録をもって紹介報酬を支払うようにしても良い。この場合、被紹介者が会員登録をすると報酬請求情報が付与され、被紹介者が報酬請求情報を送信すると紹介者に報酬が支払われることになる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本願発明の実施形態に係る販売促進システムの概略図である。
【図2】QRコード化された販売促進情報について示した概略図である。
【図3】商品情報ファイルの内容の一例について示した概略図である。
【図4】コード更新情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。
【図5】商品販売・紹介者募集サイトの一例について示した概略図である。
【図6】一次次送信プログラムの概略を示すフローチャートである。
【図7】一次QR61の呼び出しについて示した概略図である。
【図8】更新プログラムが実行される際の第二の携帯端末52の画面表示について示した概略図である。
【図9】更新プログラムの概略構成を示すフローチャートである。
【図10】報酬請求情報発行装置の概略を示すブロック図である。
【図11】報酬請求情報発行発行装置の斜視概略図である。
【図12】支払い報酬情報ファイルの内容の一例及び個別支払い情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。
【図13】報酬ID送信ページ及びその取得について示した概略図である。
【図14】紹介報酬付与用プログラムの概略を示したフローチャートである。明した概略図である。
【符号の説明】
【0093】
1 データサーバ
2 一次サーバ
3 二次サーバ
4 紹介報酬用サーバ
10 ウェブサーバ
51 第一の携帯端末
52 第二の携帯端末
61 一次QR
62 商品情報ページ
63 インセンティブ情報ページ
65 二次QR
9 報酬請求情報発行装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次サーバと二次サーバと紹介報酬用サーバと記憶部とを備えた販売促進システムであって、
一次サーバには、一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信する一次送信プログラムが実装されており、
一次送信プログラムは、第一の携帯端末を持つ第一の者と第二の携帯端末を持つ第二の者とが実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士でやり取りすることが可能なコードである端末間コードの状態で前記一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信するものであって、第一の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
二次サーバには更新プログラムが実装されており、更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
販売促進情報は、商品を特定するための商品特定情報と、商品購入の紹介者に関する情報である紹介者情報と、前記更新プログラムを実行するための情報である実行情報とを含んでおり、この実行情報は、紹介者情報を二次サーバに送信して前記更新プログラムを実行するためのものであり、
紹介者情報は、アクセスしてきた携帯端末を持つ者の固有情報を含んでおり、
前記一次送信プログラムは、第一の携帯端末からアクセスがあった際、第一の者の固有情報を紹介者情報として前記一次の販売促進情報を送信するプログラムであり、
前記更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際、第二の者の固有情報を紹介者情報として更新するものであり、且つ、更新された紹介者情報と前記更新プログラムの実行情報とを含んだ二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で第二の端末に送信するプログラムであり、
記憶部には、コード更新情報ファイルが記憶されており、コード更新情報ファイルは、一次送信プログラムが一次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第一の携帯端末に送信した際に前記商品特定情報と前記紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第一の者の固有情報が記録されるものであり、且つ更新プログラムが二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第二の携帯端末に送信した際に、前記商品特定情報と前記更新された紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第二の者の固有情報が記録されるものであり、
紹介報酬用サーバには紹介報酬付与用プログラムが実装されているとともに、記憶部には、支払うべき紹介報酬の情報を記録した支払い情報ファイルが記憶されており、
紹介報酬付与用プログラムは、第二の携帯端末から報酬IDと前記商品特定情報と第二の者の固有情報とが送信された際に実行されるプログラムであり、
紹介報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されていない場合に、送信された商品特定情報と第二の者の固有情報に従って前記コード更新情報ファイルを検索して前記更新された紹介者情報を取得し、その紹介者情報に含まれる前記第一の者の固有情報を支払い情報ファイルに記録するプログラムであり、且つ、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されている場合は、支払い情報ファイルへの記録を行わないプログラムであることを特徴とする販売促進システム。
【請求項2】
前記更新プログラムは、前記第二の者の固有情報を追加して前記紹介者情報を更新するものであることを特徴とする請求項1記載の販売促進システム。
【請求項3】
前記記憶部には、購入者自身に対して付与される特典の情報を記録した購入者特典情報ファイルが記憶されており、
前記報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されていない場合に、第二の者に対して付与する特典の情報を購入者特典情報ファイルに記録するものであって、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されている場合には、購入者特典情報ファイルへの記録を行わないものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の販売促進システム。
【請求項4】
前記固有情報は前記携帯端末の端末IDであることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の販売促進システム。
【請求項5】
前記端末間コードは、QRコードであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の販売促進システム。
【請求項1】
一次サーバと二次サーバと紹介報酬用サーバと記憶部とを備えた販売促進システムであって、
一次サーバには、一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信する一次送信プログラムが実装されており、
一次送信プログラムは、第一の携帯端末を持つ第一の者と第二の携帯端末を持つ第二の者とが実際に会って顔を合わせた際にのみそれら携帯端末同士でやり取りすることが可能なコードである端末間コードの状態で前記一次の販売促進情報を第一の携帯端末に送信するものであって、第一の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
二次サーバには更新プログラムが実装されており、更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際に実行されるようになっており、
販売促進情報は、商品を特定するための商品特定情報と、商品購入の紹介者に関する情報である紹介者情報と、前記更新プログラムを実行するための情報である実行情報とを含んでおり、この実行情報は、紹介者情報を二次サーバに送信して前記更新プログラムを実行するためのものであり、
紹介者情報は、アクセスしてきた携帯端末を持つ者の固有情報を含んでおり、
前記一次送信プログラムは、第一の携帯端末からアクセスがあった際、第一の者の固有情報を紹介者情報として前記一次の販売促進情報を送信するプログラムであり、
前記更新プログラムは、第二の携帯端末からアクセスがあった際、第二の者の固有情報を紹介者情報として更新するものであり、且つ、更新された紹介者情報と前記更新プログラムの実行情報とを含んだ二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で第二の端末に送信するプログラムであり、
記憶部には、コード更新情報ファイルが記憶されており、コード更新情報ファイルは、一次送信プログラムが一次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第一の携帯端末に送信した際に前記商品特定情報と前記紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第一の者の固有情報が記録されるものであり、且つ更新プログラムが二次の販売促進情報を前記端末間コードの状態で前記第二の携帯端末に送信した際に、前記商品特定情報と前記更新された紹介者情報とが記録されるとともに、送信先である第二の者の固有情報が記録されるものであり、
紹介報酬用サーバには紹介報酬付与用プログラムが実装されているとともに、記憶部には、支払うべき紹介報酬の情報を記録した支払い情報ファイルが記憶されており、
紹介報酬付与用プログラムは、第二の携帯端末から報酬IDと前記商品特定情報と第二の者の固有情報とが送信された際に実行されるプログラムであり、
紹介報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されていない場合に、送信された商品特定情報と第二の者の固有情報に従って前記コード更新情報ファイルを検索して前記更新された紹介者情報を取得し、その紹介者情報に含まれる前記第一の者の固有情報を支払い情報ファイルに記録するプログラムであり、且つ、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されている場合は、支払い情報ファイルへの記録を行わないプログラムであることを特徴とする販売促進システム。
【請求項2】
前記更新プログラムは、前記第二の者の固有情報を追加して前記紹介者情報を更新するものであることを特徴とする請求項1記載の販売促進システム。
【請求項3】
前記記憶部には、購入者自身に対して付与される特典の情報を記録した購入者特典情報ファイルが記憶されており、
前記報酬付与用プログラムは、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されていない場合に、第二の者に対して付与する特典の情報を購入者特典情報ファイルに記録するものであって、送信された報酬IDが支払い情報ファイルに記憶されている場合には、購入者特典情報ファイルへの記録を行わないものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の販売促進システム。
【請求項4】
前記固有情報は前記携帯端末の端末IDであることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の販売促進システム。
【請求項5】
前記端末間コードは、QRコードであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の販売促進システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−79804(P2010−79804A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249933(P2008−249933)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(507024367)株式会社ザクラ (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(507024367)株式会社ザクラ (3)
【Fターム(参考)】
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