説明

貫通電極型積層パッケージ

【課題】温度変化に伴う接着層の膨張、収縮に起因して貫通電極または2つの貫通電極を接合する接合部に亀裂が生じることを防止する。
【解決手段】貫通電極型積層パッケージ1は、それぞれ1つ以上の貫通電極12を有し積層された複数の半導体チップ11と、1つ以上の接合部13と、接着層14とを備えている。1つ以上の接合部13は、導電材料よりなり、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間に位置し、2つの半導体チップ11の各々における1つ以上の貫通電極12同士を接合し且つ電気的に接続している。接着層14は、絶縁性の有機材料よりなり、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間において1つ以上の接合部13の周囲に配置され、2つの半導体チップ11を接着している。接着層14は、260ppm/K以下の線膨張係数と、0GPaより大きく2GPa以下の縦弾性率を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層された複数の半導体チップを含む積層パッケージであって、特に、上下に隣接する2つの半導体チップを、それらの各々に形成された1つ以上の貫通電極同士を接合することによって電気的に接続した貫通電極型積層パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器に対する薄型化、軽量化の要求が強いことから、電子部品の高集積化が求められている。電子部品の高集積化を実現する技術の一つに、複数の半導体チップを積層する3次元実装技術がある。本出願において、3次元実装技術を用いて製造されたパッケージ、すなわち積層された複数の半導体チップを含むパッケージを、積層パッケージと呼ぶ。
【0003】
積層パッケージの主な型(タイプ)には、ワイヤボンディング型と貫通電極型がある。ワイヤボンディング型積層パッケージは、基板上に複数の半導体チップを積層し、各半導体チップに形成された複数の電極と、基板に形成された複数の電極とをワイヤボンディングによって電気的に接続したものである。貫通電極型積層パッケージは、上下に隣接する2つの半導体チップを、それらの各々に形成された1つ以上の貫通電極同士を接合することによって電気的に接続したものである。貫通電極型積層パッケージは、ワイヤボンディング型積層パッケージに比べて、電極間の間隔を小さくすることができると共に、複数の半導体チップを電気的に接続するための配線の長さを短くすることができるという利点がある。
【0004】
一般的に、貫通電極型積層パッケージでは、上下に隣接する2つの半導体チップは、その間に配置された接着層によって接着されている。このような貫通電極型積層パッケージは、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1には、上下に隣接する2つの半導体素子の間に配置された接着層を、架橋反応可能な樹脂およびフラックス活性を有する化合物を含む樹脂組成物の硬化物で構成する技術が記載されている。
【0005】
特許文献2,3には、貫通電極型積層パッケージの接着層に関する技術ではないが、半導体チップを封止する封止材に関する技術が記載されている。すなわち、特許文献2には、発光ダイオード(LED)の封止に適した硬化性樹脂組成物であって、直鎖シロキサン結合を有するエポキシシリコーン樹脂を必須成分とした硬化性樹脂組成物が記載されている。また、特許文献3には、オルガノポリシロキサン(ポリオルガノシロキサン)を含む光半導体素子封止用組成物が記載されている。
【0006】
特許文献4には、第1の半導体チップの上に、溶剤型エポキシ樹脂組成物を塗布し、塗布された組成物から溶剤を揮発させて組成物を乾燥させ、その後、組成物を介して第1の半導体チップの上に第2の半導体チップを配置し、第1および第2の半導体チップを熱圧着する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第WO2009/099191A1号
【特許文献2】特開2009−203258号公報
【特許文献3】特開2009−275206号公報
【特許文献4】国際公開第WO2010/079831A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
積層パッケージ等の電子部品には、温度変化に対する耐性が要求される場合がある。電子部品における温度変化の原因には、その電子部品を含む電子機器の製造過程における加熱を伴う種々の工程によるものや、電子部品自体あるいは電子機器内の他の電子部品の発熱や、電子部品が使用される環境の温度変化等、種々のものがある。
【0009】
本願発明者による研究過程で、貫通電極型積層パッケージでは、温度変化に伴って貫通電極または2つの貫通電極を接合する接合部に亀裂が生じる場合があることと、その亀裂の発生に、温度変化に伴う接着層の膨張、収縮が関係することが分かった。従来は、貫通電極型積層パッケージにおいて、温度変化に伴う接着層の膨張、収縮に起因して貫通電極または接合部に亀裂が生じ得るという問題は、十分に認識されておらず、その対策もなされていなかった。
【0010】
特許文献1には、貫通電極型積層パッケージである半導体装置について、ヒートサイクル試験後に導通がとれるかどうかで接続信頼性を評価したことが記載されている。しかしながら、特許文献1には、接続信頼性に差が生じる原因については記載されていない。
【0011】
特許文献2には、硬化性樹脂組成物によって得られた硬化物についての曲げ、たわみ特性試験の結果が記載されている。また、特許文献3には、光半導体素子封止用組成物によって得られた硬化物について、硬度が高いにも拘わらず、温度サイクル試験においてクラックの発生がない旨が記載されている。しかしながら、特許文献2,3では、貫通電極型積層パッケージにおいて貫通電極または接合部に亀裂が生じ得るという問題については、全く考慮されていない。また、特許文献4においても、この問題は全く考慮されていない。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、温度変化に伴う接着層の膨張、収縮に起因して貫通電極または2つの貫通電極を接合する接合部に亀裂が生じることを防止できるようにした貫通電極型積層パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の貫通電極型積層パッケージは、それぞれ1つ以上の貫通電極を有し積層された複数の半導体チップと、1つ以上の接合部と、接着層とを備えている。1つ以上の接合部は、導電材料よりなり、上下に隣接する2つの半導体チップの間に位置し、2つの半導体チップの各々における1つ以上の貫通電極同士を接合し且つ電気的に接続している。接着層は、絶縁性の有機材料よりなり、上下に隣接する2つの半導体チップの間において1つ以上の接合部の周囲に配置され、2つの半導体チップを接着している。接着層の50〜100℃における線膨張係数の平均値は、260ppm/K以下であり、接着層の25℃における縦弾性率は、0GPaより大きく2GPa以下である。
【0014】
本発明の貫通電極型積層パッケージにおいて、接着層を構成する有機材料は、シロキサン結合を有する樹脂材料を含んでいてもよい。この場合、樹脂材料は、更にエポキシ基を有していてもよい。
【0015】
また、本発明の貫通電極型積層パッケージにおいて、接着層の前記線膨張係数の平均値は、1〜260ppm/Kの範囲内であることが好ましく、70〜260ppm/Kの範囲内であることがより好ましい。また、接着層の前記縦弾性率は、0.001〜2GPaの範囲内であることが好ましく、0.005〜2GPaの範囲内であることがより好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の貫通電極型積層パッケージによれば、接着層の50〜100℃における線膨張係数の平均値が260ppm/K以下であり、接着層の25℃における縦弾性率が0GPaより大きく2GPa以下であることにより、温度変化に伴う接着層の膨張、収縮に起因して貫通電極または2つの貫通電極を接合する接合部に亀裂が生じることを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施の形態に係る貫通電極型積層パッケージにおける接着層の線膨張係数および縦弾性率の範囲を示す特性図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る貫通電極型積層パッケージの断面図である。
【図3】図2に示した貫通電極型積層パッケージの製造方法の第1の例を示す説明図である。
【図4】図2に示した貫通電極型積層パッケージの製造方法の第2の例を示す説明図である。
【図5】図2に示した貫通電極型積層パッケージの製造方法における貫通電極および接合部の形成方法を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態における接着層の特性を規定するために行ったシミュレーションのモデルを示す説明図である。
【図7】図6に示したモデルにおいて大きな熱応力が発生する部分を示す説明図である。
【図8】試験用積層パッケージの作製方法を示す説明図である。
【図9】試験用積層パッケージの作製方法を示す説明図である。
【図10】熱硬化性有機材料の分子構造を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図2を参照して、本発明の一実施の形態に係る貫通電極型積層パッケージの構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る貫通電極型積層パッケージの断面図である。
【0019】
図2に示したように、本実施の形態に係る貫通電極型積層パッケージ(以下、単に積層パッケージと記す。)1は、インターポーザ(配線基板)2と、このインターポーザ2に搭載されたパッケージ本体10とを備えている。
【0020】
パッケージ本体10は、積層された複数の半導体チップ11を備えている。図2には、パッケージ本体10が4つの半導体チップ11を備えた例を示している。しかし、パッケージ本体10は、積層された2つ以上の半導体チップ11を備えたものであればよい。以下、半導体チップ11の厚み方向(複数の半導体チップ11の積層方向)の両側の2つの面のうち、図2における上方の面を上面と定義し、図2における下方の面を下面と定義する。積層パッケージ1の他の構成要素に関しても、半導体チップ11と同様に上面と下面を定義する。
【0021】
複数の半導体チップ11は、それぞれ1つ以上の貫通電極12を有している。貫通電極12は、銅等の導電材料よりなり、半導体チップ11を厚み方向に貫通している。図2には、複数の半導体チップ11の各々が、複数の貫通電極12を有する例を示している。しかし、各半導体チップ11は、1つ以上の貫通電極12を有していればよい。
【0022】
図2には示していないが、半導体チップ11は、上面と下面の少なくとも一方の近傍に形成された、トランジスタ等の半導体デバイスを含んでいる。1つの半導体チップ11において、少なくとも1つの貫通電極12は、図示しない配線層を介して半導体デバイスに電気的に接続されている。
【0023】
パッケージ本体10は、更に、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間に位置し、2つの半導体チップ11の各々における1つ以上の貫通電極12同士を接合し且つ電気的に接続する1つ以上の接合部13を備えている。接合部13は、半田等の導電材料よりなる。
【0024】
パッケージ本体10は、更に、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間において1つ以上の接合部13の周囲に配置され、2つの半導体チップ11を接着する1つ以上の接着層14を備えている。図2に示した例では、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間の間隙は3つ存在する。そのため、この例では、パッケージ本体10は、3つの間隙に配置された3つの接着層14を備えている。接着層14は、絶縁性の有機材料よりなる。接着層14を構成する有機材料は、熱硬化性であってもよい。また、接着層14を構成する有機材料は、シロキサン結合を有する樹脂材料を含んでいてもよい。この場合、樹脂材料は、更にエポキシ基を有していてもよい。すなわち、接着層14は、シロキサン結合とエポキシ基を有する樹脂材料であるエポキシシリコーン樹脂を含んでいてもよい。また、接着層14の50〜100℃における線膨張係数の平均値は、260ppm/K以下であり、接着層14の25℃における縦弾性率は、0GPaより大きく2GPa以下である。接着層14を、このような特性を有するものに限定している理由については、後で詳しく説明する。
【0025】
パッケージ本体10は、更に、最下層の半導体チップ11の下面に設けられた複数の電極15を備えている。最下層の半導体チップ11において、少なくとも1つの電極15は、図示しない配線層を介して少なくとも1つの貫通電極12に電気的に接続されている。
【0026】
インターポーザ2は、上面と下面を有する板状の基板本体21と、この基板本体21の下面に設けられた複数の外部端子22とを有している。図示しないが、基板本体21は、上面に設けられた複数のパッド状電極と、複数の外部端子22と複数のパッド状電極とを電気的に接続する配線とを含んでいる。
【0027】
パッケージ本体10は、インターポーザ2の基板本体21の上面上に配置されている。パッケージ本体10の複数の電極15は、インターポーザ2の基板本体21の複数のパッド状電極に接合され且つ電気的に接続されている。
【0028】
積層パッケージ1は、更に、パッケージ本体10を封止する封止部3を備えている。封止部3は、例えば樹脂によって構成されている。封止部3の少なくとも一部は、接着層14と同じ材料によって構成されていてもよい。
【0029】
なお、以上説明した積層パッケージ1の複数の構成要素のうち、それぞれ1つ以上の貫通電極12を有する複数の半導体チップ11、1つ以上の接合部13および1つ以上の接着層14が、本発明の積層パッケージの最小限の構成要素である。従って、本発明の積層パッケージは、複数の電極15、インターポーザ2および封止部3を備えていなくてもよい。
【0030】
次に、図2に示した積層パッケージ1の製造方法の第1および第2の例について説明する。図3は、積層パッケージ1の製造方法の第1の例を示す説明図である。図4は、積層パッケージ1の製造方法の第2の例を示す説明図である。
【0031】
始めに、図3を参照して、積層パッケージ1の製造方法の第1の例について説明する。第1の例では、まず、後に半導体チップ11になる半導体チップ予定部111を1つ以上含む半導体ウェハを用意する。半導体ウェハは、例えばシリコンよりなる。図3(a)は、1つの半導体チップ予定部111を示している。複数の半導体チップ予定部111を含む半導体ウェハでは、複数の半導体チップ予定部111は例えばマトリクス状に配列されている。
【0032】
次に、図3(a)に示したように、半導体チップ予定部111に、1つ以上の貫通電極12を収容するための1つ以上の収容部102を形成する。次に、図示しないが、収容部102の壁面を覆う絶縁層を形成する。
【0033】
図3(b)は、次の工程を示す。この工程では、まず、上記絶縁層が形成された収容部102内に、貫通電極12を構成する導電材料を充填して、貫通電極12を形成する。次に、半導体チップ予定部111において、1つ以上の貫通電極12に接合された1つ以上のバンプ113を形成する。バンプ113は、接合部13を構成する導電材料、例えば半田よりなり、後に接合部13になるものである。次に、図示しないが、半導体ウェハを切断して、半導体チップ予定部111を個片化する。個片化された半導体チップ予定部111は、半導体チップ11になる。
【0034】
ここまでの工程を用いて、積層される複数の半導体チップ11が形成される。なお、図示しないが、半導体チップ予定部111には、半導体デバイスと、この半導体デバイスと貫通電極12とを電気的に接続する配線層も形成される。この半導体デバイスと配線層は、貫通電極12を形成する前に形成してもよいし、貫通電極12を形成した後に形成してもよい。また、後で説明するが、図3(b)に示した工程において半導体ウェハを切断せずに以下の工程を行ってもよい。
【0035】
図3(c)は、次の工程を示す。この工程では、後に積層されて上下に隣接することになる2つの半導体チップ11のうちの一方の上面または下面に、柔軟性を有するシート114Aを貼り付ける。このシート114Aは、後に加熱されて硬化することによって接着層14を構成する有機材料となる組成物によって形成されている。後に上下に隣接することになる2つの半導体チップ11のうちの上方の半導体チップ11にシート114Aを貼り付ける場合には、シート114Aは半導体チップ11の下面に貼り付けられる。後に上下に隣接することになる2つの半導体チップ11のうちの下方の半導体チップ11にシート114Aを貼り付ける場合には、シート114Aは半導体チップ11の上面に貼り付けられる。
【0036】
図3(d)は、次の工程を示す。この工程では、まず、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間にシート114Aを介在させて、複数の半導体チップ11を積層して積層体を形成する。次に、この積層体を所定時間だけ加熱および加圧した後、加熱および加圧を解除する。この工程において、シート114Aは変形して、上下に隣接する2つの半導体チップ11における対応する2つの貫通電極12の間にバンプ113が介在するようになる。バンプ113は、加熱されて溶融した後、加熱が解除されて固化することによって、接合部13になる。このようにして、上下に隣接する2つの半導体チップ11における対応する2つの貫通電極12は、接合部13を介して接合され且つ電気的に接続される。また、シート114Aは、加熱されて硬化して、接着層14になる。
【0037】
図3(e)は、次の工程を示す。この工程では、最下層の半導体チップ11の下面に複数の電極15を形成する。以上の一連の工程により、パッケージ本体10が完成する。その後、パッケージ本体10を、図2に示した基板本体21に搭載し、封止部3と複数の外部端子22を形成することによって、積層パッケージ1を完成させる。
【0038】
前述のように、図3(b)に示した工程において半導体ウェハを切断せずに、図3(c)ないし(e)に示した工程を行ってもよい。この場合には、図3(c)に示した工程では、半導体ウェハの上面または下面にシート114Aを貼り付ける。次に、図3(d)に示した工程において、上下に隣接する2つの半導体ウェハの間にシート114Aを介在させて、複数の半導体ウェハを積層して積層体を形成する。次に、この積層体を所定時間だけ加熱および加圧した後、加熱および加圧を解除して、複数の接合部13と複数の接着層14を形成する。次に、図3(e)に示した工程において、最下層の半導体ウェハの下面に複数の電極15を形成する。次に、積層体を切断して、1つ以上のパッケージ本体10を形成する。
【0039】
次に、図4を参照して、積層パッケージ1の製造方法の第2の例について説明する。図4(a)は、半導体ウェハの半導体チップ予定部111に1つ以上の収容部102を形成する工程を示している。この工程は、第1の例における図3(a)に示した工程と同じである。
【0040】
図4(b)は、次の工程を示す。この工程では、まず、半導体チップ予定部111において1つ以上の貫通電極12と1つ以上のバンプ113を形成する。次に、半導体ウェハを切断して、半導体チップ予定部111を個片化する。個片化された半導体チップ予定部111は、半導体チップ11になる。この工程は、第1の例における図3(b)に示した工程と同じである。なお、第1の例と同様に、図4(b)に示した工程において半導体ウェハを切断せずに以下の工程を行ってもよい。
【0041】
図4(c)は、次の工程を示す。この工程では、まず、複数の半導体チップ11を積層して積層体を形成する。次に、この積層体を所定時間だけ加熱および加圧した後、加熱および加圧を解除する。この工程において、上下に隣接する2つの半導体チップ11における対応する2つの貫通電極12の間に介在するバンプ113は、加熱されて溶融した後、加熱が解除されて固化することによって、接合部13になる。このようにして、上下に隣接する2つの半導体チップ11における対応する2つの貫通電極12は、接合部13を介して接合され且つ電気的に接続される。この時点では、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間には間隙が存在している。
【0042】
図4(d)は、次の工程を示す。この工程では、まず、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間の間隙内に、液状のペースト114Bを充填する。ペースト114Bは、後に加熱されて硬化することによって接着層14を構成する有機材料となる組成物によって形成されている。なお、複数の半導体チップ11を積層して積層体を形成する過程で、上下に隣接する2つの半導体チップ11の間にペースト114Bを介在させてもよい。次に、積層体を所定時間だけ加熱した後、加熱を解除する。これにより、ペースト114Bは、加熱されて硬化して、接着層14になる。
【0043】
図4(e)は、次の工程を示す。この工程では、最下層の半導体チップ11の下面に複数の電極15を形成して、パッケージ本体10を完成させる。この工程は、第1の例における図3(e)に示した工程と同じである。その後、第1の例と同様に、パッケージ本体10を、図2に示した基板本体21に搭載し、封止部3と複数の外部端子22を形成することによって、積層パッケージ1を完成させる。
【0044】
前述のように、図4(b)に示した工程において半導体ウェハを切断せずに、図4(c)ないし(e)に示した工程を行ってもよい。この場合には、図4(c)に示した工程では、まず、複数の半導体ウェハを積層して積層体を形成する。次に、この積層体を所定時間だけ加熱および加圧した後、加熱および加圧を解除して、複数の接合部13を形成する。図4(d)に示した工程では、まず、上下に隣接する2つの半導体ウェハの間の間隙内に、液状のペースト114Bを充填する。なお、複数の半導体ウェハを積層して積層体を形成する過程で、上下に隣接する2つの半導体ウェハの間にペースト114Bを介在させてもよい。次に、積層体を所定時間だけ加熱した後、加熱を解除する。これにより、ペースト114Bは、加熱されて硬化して、接着層14になる。次に、図4(e)に示した工程において、最下層の半導体ウェハの下面に複数の電極15を形成する。次に、積層体を切断して、1つ以上のパッケージ本体10を形成する。
【0045】
また、第2の例において、封止部3の少なくとも一部と接着層14を、同じペースト114Bを用いて同時に形成してもよい。この場合には、封止部3の少なくとも一部と接着層14は、同じ材料によって構成される。
【0046】
次に、図5を参照して、上述の積層パッケージ1の製造方法における貫通電極12および接合部13の形成方法の一例について詳しく説明する。図5(a)は、図3(a)および図4(a)に対応する。図5(a)に示した工程では、半導体ウェハの半導体チップ予定部111に1つ以上の収容部102を形成する。この例では、収容部102は、半導体チップ予定部111の上面で開口し、半導体チップ予定部111を貫通しない穴である。
【0047】
次に、図5(b)に示したように、収容部102の壁面を覆う絶縁層103を形成する。次に、図5(c)に示したように、導電材料よりなる貫通電極12を形成する。図5(c)に示した例では、貫通電極12は、絶縁層103が形成された収容部102内に位置する円柱形状の円柱部と、この円柱部の上端に接続された円板形状のフランジ部とを有している。なお、貫通電極12を形成する前に、絶縁層103を覆うようにバリア層を形成してもよい。
【0048】
次に、図5(d)に示したように、半導体チップ予定部111に対して、その上面からウェハプロセスを施すことによって、半導体チップ予定部111に半導体デバイス104と図示しない配線層を形成する。なお、収容部102を形成する前に、半導体デバイス104と配線層を形成し、その後、図5(a)ないし(c)に示した工程を行って、図5(d)に示した状態にしてもよい。
【0049】
次に、図5(e)に示したように、半導体チップ予定部111の下面を研磨して、半導体チップ予定部111を薄くする。この研磨は、少なくとも、半導体チップ予定部111の下面に貫通電極12が露出するまで行う。
【0050】
次に、図5(f)に示したように、貫通電極12に接合されたバンプ113を形成する。次に、半導体ウェハを切断して、半導体チップ予定部111を個片化する。個片化された半導体チップ予定部111は、半導体チップ11になる。図5(f)は、図3(b)および図4(b)に対応している。
【0051】
次に、図3(c)、(d)に示した工程、または図4(c)、(d)に示した工程を経て、図5(g)に示したように、複数の半導体チップ11が積層され、バンプ113は接合部13になる。
【0052】
以下、本実施の形態における接着層14が満たすべき条件について詳しく説明する。本願発明者による研究過程で、積層パッケージ1では、温度変化に伴って貫通電極12または2つの貫通電極12を接合する接合部13に亀裂が生じる場合があることと、その亀裂の発生に、温度変化に伴う接着層14の膨張、収縮が関係することが分かった。本願発明者は、貫通電極12または接合部13に亀裂が生じる原因を解析するために、接着層14の線膨張係数と縦弾性率に着目した。そして、有限要素法を用いたシミュレーションによって、接着層14の線膨張係数および縦弾性率と、温度変化に伴って貫通電極12または接合部13において発生する熱応力との関係を調べた。以下の説明において、接着層14の線膨張係数とは、接着層14の50〜100℃における線膨張係数の平均値をいい、接着層14の縦弾性率とは、接着層14の25℃における縦弾性率をいう。また、接着層14と比較する他の部分または材料の線膨張係数および縦弾性率についても同様の定義とする。
【0053】
図6は、シミュレーションで用いたモデルを示す説明図である。図7は、図6に示したモデルの一部を示している。このモデルは、間隔をあけて上下に配置された2つの半導体チップ11A,11Bと、この2つの半導体チップ11A,11Bの間に設けられて2つの半導体チップ11A,11Bを接着する接着層14と、2つの半導体チップ11A,11Bおよび接着層14を貫通するように設けられた導体部16とを備えている。半導体チップ11A,11Bはシリコンよりなる。導体部16は銅よりなる。
【0054】
導体部16は、2つの半導体チップ11A,11Bにおける対応する2つの貫通電極12と、それらを接合する接合部13とを合わせた部分に相当する。導体部16は、2つの半導体チップ11A,11Bおよび接着層14を貫通する円柱形状の円柱部16aと、この円柱部16aの両端に接続された2つの円板形状のフランジ部16b,16cとを有している。図6において、フランジ部16b,16cの各々と円柱部16aとの境界を点線で示している。円柱部16bの直径R1は15μmである。フランジ部16b,16cの直径R2は30μmである。フランジ部16bの一部は上側の半導体チップ11Aの上面に接し、フランジ部16cの一部は下側の半導体チップ11Bの下面に接している。
【0055】
半導体チップ11A,11Bの厚みT1は20μmである。接着層14の厚みT2は5μmである。円柱部16aの軸方向の長さは45μmである。フランジ部16b,16cの厚みT3は7.5μmである。半導体チップ11A,11Bおよび接着層14の外径は無限大とした。
【0056】
シミュレーションでは、まず、接着層14の線膨張係数と縦弾性率の種々の組み合わせについて、モデルに100℃の温度変化を繰り返し与えたときに導体部16において発生する熱応力を調べた。その結果、線膨張係数と縦弾性率の組み合わせによっては、導体部16のうち、特に、図7において記号S1,S2で示した2つの部分の少なくとも一方に大きな熱応力が発生することが分かった。部分S1は、破線で示した円柱部16aとフランジ部16bの境界と、円柱部16aに向いた半導体チップ11Aの角部とが接する位置の近傍の部分である。記号S2で示した部分は、半導体チップ11Aと接着層14との界面の近傍の部分である。なお、導体部16のうち、円柱部16aとフランジ部16cの境界と、円柱部16aに向いた半導体チップ11Bの角部とが接する位置の近傍の部分における熱応力は、記号S1で示した部分と同様である。また、導体部16のうち、半導体チップ11Bと接着層14との界面の近傍の部分における熱応力は、記号S2で示した部分と同様である。以下、任意の半導体チップについては、符号11を付して表す。
【0057】
導体部16において発生する上述のような熱応力が、導体部16の弾性限度未満であれば導体部16に亀裂が生じないが、導体部16の弾性限度を超えると導体部16に亀裂が生じ得る。このような問題は、貫通電極型積層パッケージに特有のものである。従来は、この問題は、十分に認識されておらず、その対策もなされていなかった。
【0058】
また、シミュレーションでは、接着層14の線膨張係数と縦弾性率の種々の組み合わせについて、モデルに100℃の温度変化を繰り返し与えたときに導体部16において発生する熱応力を求めた。その結果を図1に示す。図1において、横軸は接着層14の縦弾性率を示し、縦軸は接着層14の線膨張係数を示している。横軸と縦軸は、いずれも対数目盛である。図1において符号200で示す線は、導体部16において発生する熱応力が極小値となるような接着層14の線膨張係数と縦弾性率の複数の組み合わせを示す複数の点を結んだものである。
【0059】
図1において、線200よりも線膨張係数が小さくなる領域201内では、線200上の場合に比べて、導体部16において発生する熱応力は大きくなるが、その増加量は少ない。線200上ならびに領域201内では、導体部16において発生する熱応力が導体部16の弾性限度未満となる。
【0060】
一方、図1において、線200よりも線膨張係数が大きくなる領域202内では、線200から離れるに従って、導体部16において発生する熱応力が急激に増加する。線200の近傍の狭い領域を除いた領域202内では、導体部16において発生する熱応力が導体部16の弾性限度を超える。線200上ならびに領域201内の線膨張係数と縦弾性率の組み合わせでは、100℃の温度変化によって導体部16に亀裂が生じない。一方、領域202内の線膨張係数と縦弾性率の組み合わせでは、100℃の温度変化によって導体部16に亀裂が生じるおそれがある。
【0061】
ここで、上述のようなシミュレーションの結果が得られる理由について、定性的に説明する。一般的に、有機材料の線膨張係数は、導体部16を構成する銅の線膨張係数よりも大きく、有機材料の縦弾性率は、銅の縦弾性率よりも小さい。有機材料よりなる接着層14と銅よりなる導体部16の線膨張係数の差が大きいと、両者の熱変形量の差が大きくなり、両者の界面で互いに変形を拘束し合うことになる。この場合、接着層14の縦弾性率が大きいと、導体部16に作用する拘束力が大きくなり、導体部16において発生する熱応力も大きくなる。従って、接着層14の線膨張係数と縦弾性率が共に大きいと導体部16において発生する熱応力が大きくなり、接着層14の線膨張係数と縦弾性率が共に小さいと導体部16において発生する熱応力も小さくなる。
【0062】
ただし、導体部16において発生する熱応力に対する接着層14の線膨張係数と縦弾性率の寄与は、以下のように相補的である。例えば、接着層14の線膨張係数が大きいために接着層14と導体部16の線膨張係数の差が大きく、両者の熱変形量の差が大きい場合を考える。この場合でも、接着層14の縦弾性率が十分に小さければ、接着層14が容易に変形できることから、導体部16に作用する拘束力が接着層14の変形によって吸収され、その結果、導体部16において発生する熱応力を小さくすることができる。
【0063】
また、接着層14の縦弾性率が大きいために導体部16に作用する拘束力が接着層14の変形によって吸収され難い場合を考える。この場合でも、接着層14の線膨張係数が小さいことにより接着層14と導体部16の線膨張係数の差が十分に小さければ、両者の熱変形量の差が小さくなり、その結果、導体部16において発生する熱応力を小さくすることができる。
【0064】
ところで、導体部16には、接着層14のみならず半導体チップ11も接している。銅よりなる導体部16の線膨張係数とシリコンよりなる半導体チップ11の線膨張係数は異なる。そのため、接着層14の物性如何に係わらず、導体部16のうち、導体部16と半導体チップ11との界面の近傍の部分において熱応力が発生する。
【0065】
図1における線200上では、導体部16のうち、導体部16と半導体チップ11との界面の近傍の部分において発生する熱応力を緩和するように、接着層14が熱変形するため、導体部16において発生する熱応力が極小値となる。
【0066】
図1において、線200よりも線膨張係数が大きくなる領域202内では、導体部16のうち、導体部16と半導体チップ11との界面の近傍の部分において発生する熱応力よりも、導体部16のうち、導体部16と接着層14との界面の近傍の部分において発生する熱応力が大きくなる。また、この導体部16と接着層14との界面の近傍の部分において発生する熱応力は、線200から離れるに従って急激に増加する。領域202内では、温度サイクル試験において導体部16が破断してしまうとすれば、接着層14がその主要因となる。
【0067】
一方、図1において、線200よりも線膨張係数が小さくなる領域201内では、導体部16のうち、導体部16と接着層14との界面の近傍の部分において発生する熱応力よりも、導体部16のうち、導体部16と半導体チップ11との界面の近傍の部分において発生する熱応力が大きくなる。この領域201内では、導体部16において発生する熱応力に対する接着層14の寄与が小さいため、接着層14の線膨張係数と縦弾性率が変化しても、導体部16において発生する熱応力は大きくは変化しない。領域201内では、温度サイクル試験において導体部16が破断してしまうとすれば、半導体チップ11がその主要因となる。
【0068】
以上の考察の通り、図1に示したシミュレーションの結果によれば、接着層14の線膨張係数と縦弾性率の組み合わせが線200上または領域201内に存在すれば、温度変化に伴う接着層14の膨張、収縮に起因して導体部16に亀裂が生じることを防止することが可能になる。以下、接着層14の線膨張係数と縦弾性率の組み合わせが線200上または領域201に存在することを、シミュレーションによって得られた条件と言う。
【0069】
シミュレーションによって得られた条件を満たしていても、接着層14の線膨張係数が大きすぎることは、接着層14全体の熱変形量が大きくなるので好ましくない。また、シミュレーションによって得られた条件を満たしていても、接着層14の縦弾性率が大きすぎると、温度変化に伴って接着層14において生じる熱応力が大きくなりすぎて、接着層14に亀裂が発生するおそれがある。従って、接着層14の縦弾性率が大きすぎることは好ましくない。接着層14では、縦弾性率が2GPa以下であれば、十分な柔軟性を有し、接着層14における亀裂の発生が防止されると考えられる。接着層14の縦弾性率を2GPaとしたときに、シミュレーションによって得られた条件を満たす接着層14の線膨張係数の上限値は、260ppm/Kである。これらの観点から、本実施の形態では、接着層14の線膨張係数の上限値を260ppm/Kとし、接着層14の縦弾性率の上限値を2GPaとした。
【0070】
理論上の接着層14の線膨張係数の下限値は0ppm/Kである。そのため、本実施の形態では、接着層14の線膨張係数の範囲を、260ppm/K以下と規定した。実用的な接着層14の線膨張係数の範囲としては、1〜260ppm/Kの範囲が好ましく、70〜260ppm/Kの範囲がより好ましい。
【0071】
一方、接着層14の縦弾性率は0GPaよりも大きくなる。そのため、本実施の形態では、接着層14の縦弾性率の範囲を、0GPaよりも大きく2GPa以下の範囲と規定した。一般的な有機材料の縦弾性率の下限値は0.001GPa程度である。そのため、実用的な接着層14の縦弾性率の範囲としては、0.001〜2GPaの範囲が好ましく、0.005〜2GPaの範囲がより好ましい。更に、接着層14の縦弾性率は小さい方が好ましいことを考慮すると、接着層14の縦弾性率の範囲としては、0.005〜1GPaの範囲がより好ましい。
【0072】
以上説明したように、線膨張係数と縦弾性率に関して本実施の形態における接着層14が満たすべき最低限の条件は、線膨張係数が260ppm/K以下で、縦弾性率が0GPaより大きく2GPa以下であることである。接着層14がこの条件を満たすことにより、温度変化に伴う接着層14の膨張、収縮に起因して貫通電極12または2つの貫通電極12を接合する接合部13に亀裂が生じることを防止することが可能になる。
【0073】
接着層14の線膨張係数は、例えば以下のようにして求めることができる。まず、所定のサイズの、フィルム化した接着層14の試料を作成する。次に、この試料に対して、熱機械分析(TMA)装置を用いて、5gの荷重を加えながら、30℃から280℃の範囲で一定の昇温速度(5℃/分)で昇温して引張試験を行い、温度変化に対する試料の伸び量を測定する。この測定結果から、試料の50〜100℃における線膨張係数の平均値、すなわち接着層14の線膨張係数を求めることができる。
【0074】
接着層14の縦弾性率は、例えば以下のようにして求めることができる。まず、所定のサイズの、フィルム化した接着層14の試料を作成する。次に、この試料に対して、25℃において引張試験装置を用いて引張試験を行い、試料の荷重−歪み曲線を求める。次に、この荷重−歪み曲線における始めの直線部分上の2点間で、元の平均断面積における応力の差と、歪みの差を求める。そして、応力の差を歪みの差で割ることにより、試料の25℃における縦弾性率すなわち接着層14の縦弾性率を求めることができる。
【0075】
次に、本実施の形態の効果を確認した実験の結果について説明する。この実験では、実施例1〜5および比較例1,2の7つの試験用積層パッケージを作製し、これらについて温度サイクル試験を行った。始めに、実施例1〜5における接着層14を形成するために用いた5種類のエポキシシリコーン樹脂について説明する。この5種類のエポキシシリコーン樹脂は、以下の合成例1〜5に従って作成した。
【0076】
[合成例1]
合成例1では、まず、一般式(1)で表され、Rがメチル基であり、aの平均値が約20であり、両末端にSiH基を有するポリオルガノシロキサン(SiH基当量800g/eq.)を160重量部と、ジオキサン80重量部と、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度5%)1重量部とを、温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌翼の付いた1Lの4つ口セパラブルフラスコに投入した。次に、内温を90℃まで昇温した後、N−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート56重量部を3時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。次に、0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。次に、エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、一般式(2)で表されるエポキシシリコーン樹脂(ES1)195重量部を得た。式(2)において、Rはプロピレン基である。また、Eは、イソシアヌル環骨格を含む基を介して結合するエポキシ基を有するエポキシ基含有基であり、一般式(3)で表される。エポキシシリコーン樹脂(ES1)は、内部に直鎖シロキサン結合とイソシアヌル環で構成された構造を有し、かつ末端にエポキシ基を有する。この樹脂(ES1)のエポキシ当量は580g/eq.であり、25℃での粘度は0.7Pa・sであった。
【0077】
【化1】

【0078】
【化2】

【0079】
【化3】

【0080】
[合成例2]
合成例2では、まず、一般式(1)で表され、Rがメチル基であり、aの平均値が4であり、両末端にSiH基を有するポリオルガノシロキサン86重量部(SiH基として0.4当量)と、ジオキサン190重量部と、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度3%)0.32重量部とを、攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した1Lのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら100℃に昇温した。次に、一般式(4)で表され、Rがメチル基であり、bの平均値が4であり、両末端にビニル基を有するポリオルガノシロキサン51重量部(ビニル基として0.2当量)を、1時間かけて反応系内に投入した。次に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、分子量の増大が停止したことを確認した後、N−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート56重量部(ビニル基として0.2当量)をジオキサン56重量部に溶解させた溶液を1時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。次に、0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。次に、エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、両末端にエポキシ基含有イソシアヌル環を配したエポキシシリコーン樹脂(ES2)167重量部を得た。この樹脂(ES2)のエポキシ当量は451g/eq.であり、25℃での粘度は2.0Pa・sであった。
【0081】
【化4】

【0082】
[合成例3]
合成例3では、まず、一般式(5)で表され、Rがメチル基であり、両端にSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサン34重量部(SiH基として0.255当量)と、ジオキサン45重量部と、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度3%)0.17重量部とを、攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した300mLのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら100℃に昇温した。次に、一般式(4)で表され、Rがメチル基であり、bの平均値が4であり、両末端にビニル基を有するポリオルガノシロキサン41重量部(ビニル基として0.16当量)を、1時間かけて反応系内に投入した。次に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、分子量の増大が停止したことを確認した後、N−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート25重量部(ビニル基として0.089当量)をジオキサン25重量部に溶解させた溶液を1時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。次に、0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。次に、エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、両端にエポキシ基含有イソシアヌル環を配したエポキシシリコーン樹脂(ES3)85重量部を得た。この樹脂(ES3)のエポキシ当量は520g/eq.であり、25℃での粘度は13Pa・sであった。
【0083】
【化5】

【0084】
[合成例4]
合成例4では、原料として、以下に示す(A1)成分と酸無水物成分を使用した。(A1)成分は、一般式(6)で表され、アルコール性水酸基を両末端に有する直鎖ポリジメチルシロキサン化合物(アルコール性水酸基当量820g/mol)820重量部である。式(6)において、Rはメチル基であり、cは18である。また、Rは、一般式(7)で表され、dの平均が1.5である。(A1)成分としては、具体的には、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製XF42−B0970(製品名)を使用した。酸無水物成分としては、ヘキサヒドロ無水フタル酸154重量部を使用した。(A1)成分1モルに対して、酸無水物成分は2モルである。
【0085】
【化6】

【0086】
【化7】

【0087】
合成例4では、上記原料を、攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した3Lのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら160℃に昇温した。160℃に到達した後、攪拌を4時間続けて両末端にカルボキシル基を有するヘミエステル化合物(A2)を合成した。得られた(A2)を、サンプリングし、0.1NのKOH/メタノール溶液にて酸価を測定したところ、90mgKOH/gであり、定量的に反応が進んでいることを確認した。
【0088】
次に、ヘミエステル化合物(A2)に、(A3)成分である3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート806重量部を投入した。この際の、カルボキシル基とエポキシ基のモル比は1:4.7である。次に、反応触媒として、テトラエチルアンモニウムクロリドの4%酢酸溶液を、0.9重量部滴下し、170℃の反応温度で5時間反応を行った。サンプリングを行い、酸価測定によりカルボキシル基が消失していることを確認した後、150メッシュの金網を用いて反応混合液中の樹脂をろ過した。このようにして、エポキシシリコーン樹脂(A)を1650重量部得た。この樹脂(A)のエポキシ当量は372g/eq.であり、25℃での粘度は6.5Pa・sであった。このエポキシシリコーン樹脂(A)を、ES4とする。
【0089】
[合成例5]
合成例5では、原料として、以下に示す(A1)成分と酸無水物成分を使用した。(A1)成分は、一般式(6)で表され、アルコール性水酸基を両末端に有する直鎖ポリジメチルシロキサン化合物(アルコール性水酸基当量480g/mol)887重量部である。式(6)において、Rはメチル基であり、cは8である。また、Rは、一般式(7)で表され、dの平均が1.5である。(A1)成分としては、具体的には、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製XF42-C3294(製品名)を使用した。酸無水物成分としては、ヘキサヒドロ無水フタル酸285重量部を使用した。(A1)成分1モルに対して、酸無水物成分は2モルである。
【0090】
合成例5では、上記原料を、攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した3Lのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら160℃に昇温した。160℃に到達した後、攪拌を4時間続けて両末端にカルボキシル基を有するヘミエステル化合物(A2)を合成した。得られた(A2)を、サンプリングし、0.1NのKOH/メタノール溶液にて酸価を測定したところ、90mgKOH/gであり、定量的に反応が進んでいることを確認した。
【0091】
次に、ヘミエステル化合物(A2)に、(A3)成分である3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(エポキシ当量130g/eq.)1118重量部を投入した。この際の、カルボキシル基とエポキシ基のモル比は1:4.7である。次に、反応触媒として、テトラエチルアンモニウムクロリドの4%酢酸溶液を、0.9重量部滴下し、170℃の反応温度で5時間反応を行った。サンプリングを行い、酸価測定によりカルボキシル基が消失していることを確認した後、150メッシュの金網を用いて反応混合液中の樹脂をろ過した。このようにして、エポキシシリコーン樹脂(A)を2130重量部得た。この樹脂(A)のエポキシ当量は381g/eq.であり、25℃での粘度は11.1Pa・sであった。このエポキシシリコーン樹脂(A)を、ES5とする。
【0092】
以上説明した合成例1〜5によって、それぞれ実施例1〜5における接着層14を形成するために用いた5種類の多官能エポキシシリコーン樹脂(ES1〜5)を得た。実験では、この5種類の多官能エポキシシリコーン樹脂(ES1〜5)の各々と、メチル化ヘキサヒドロ無水フタル酸(MH:酸無水物当量168g/eq.)を、エポキシ当量と酸無水物当量の比=1:1となるように加え、よく混合し、さらに硬化促進剤として2−エチルー4−メチルイミダゾールを全体の0.5重量%投入し、真空脱気して、それぞれ実施例1〜5における接着層14を形成するために用いたエポキシシリコーン組成物(EC1〜5)を準備した。
【0093】
次に、図8および図9を参照して、試験用積層パッケージの作製方法について説明する。この作製方法では、まず、図8(a)に示したように、後に半導体チップ11になる半導体チップ予定部111を1つ以上含むシリコン半導体ウェハを作製した。半導体チップ予定部111には、半導体デバイス104と図示しない配線層とが形成されている。
【0094】
図8(b)は、次の工程を示す。この工程では、半導体チップ予定部111の一部を上面側からエッチングして、半導体チップ予定部111に収容部102を形成した。収容部102は、半導体チップ予定部111の上面で開口し、半導体チップ予定部111を貫通しない穴である。この穴は、直径15μmの円筒形状である。
【0095】
図8(c)は、次の工程を示す。この工程では、収容部102の内壁を覆うように化学気相成長法(CVD)法により、SiOからなる絶縁層103と、TiNからなるバリア層105を順に形成した。絶縁層103は、半導体チップ予定部111の上面にも形成した。バリア層105は、絶縁層103のうち半導体チップ予定部111の上面上に位置する部分の上において、収容部102の開口部の近傍にも形成した。
【0096】
図8(d)は、次の工程を示す。この工程では、めっき法によって、導電材料としてのCuよりなる貫通電極12を形成した。貫通電極12は、収容部102内に位置する円柱形状の円柱部と、この円柱部の上端に接続された円板形状のフランジ部とを有している。
【0097】
図8(e)は、次の工程を示す。この工程では、半導体チップ予定部111の下面を研磨して、厚みが20μmになるまで半導体チップ予定部111を薄くし、半導体チップ予定部111の下面より貫通電極12を露出させた。
【0098】
図8(f)は、次の工程を示す。この工程では、貫通電極12の下面に接合されたバンプ113を形成した。次に、半導体ウェハを切断して、半導体チップ予定部111を個片化して、半導体チップ11を形成した。
【0099】
図9(a)は、次の工程を示す。この工程では、まず、それぞれ半導体チップ11の積層体が実装される複数の実装領域を有する配線基板(FR−4基板)121を作製した。配線基板121は、その上面において、半導体チップ11の貫通電極12に対応する位置に配置された接続パッド121aを有している。次に、フリップチップボンダーを用いて、バンプ113が接続パッド121aに接するように、配線基板121の上に1層目の半導体チップ11を配置し、バンプ113と接続パッド121aを熱圧着した。これにより、バンプ113は、1層目の半導体チップ11の貫通電極12と接続パッド121aとを接合し且つ電気的に接続する接合部18となった。
【0100】
図9(b)は、次の工程を示す。この工程では、フリップチップボンダーを用いて、2層目の半導体チップ11のバンプ113が1層目の半導体チップ11の貫通電極12に接するように、1層目の半導体チップ11の上に2層目の半導体チップ11を配置し、上記バンプ113と貫通電極12を熱圧着した。これにより、バンプ113は、2つの半導体チップ11の各々における貫通電極12同士を接合し且つ電気的に接続する接合部13となった。
【0101】
図9(c)は、次の工程を示す。この工程では、まず、配線基板121上において、半導体チップ11の積層体の端部近傍に、ディスペンサーによって、エポキシシリコーン組成物を供給し、毛細管現象によって、配線基板121と1層目の半導体チップ11の間と、1層目の半導体チップ11と2層目の半導体チップ11の間にエポキシシリコーン組成物を充填した。充填したエポキシシリコーン組成物は、EC1〜5のいずれかである。次に、エポキシシリコーン組成物を150℃で1時間加熱して硬化させ、配線基板121と1層目の半導体チップ11を接着する接着層19と、2つの半導体チップ11を接着する接着層14とを形成した。
【0102】
なお、上記の方法で配線基板121と1層目の半導体チップ11の間にエポキシシリコーン組成物を充填する代わりに、配線基板121の上に1層目の半導体チップ11を配置する前に配線基板121上にエポキシシリコーン組成物を供給しておくことも可能であった。同様に、上記の方法で1層目の半導体チップ11と2層目の半導体チップ11の間にエポキシシリコーン組成物を充填する代わりに、1層目の半導体チップ11の上に2層目の半導体チップ11を配置する前に1層目の半導体チップ11の上にエポキシシリコーン組成物を供給しておくことも可能であった。
【0103】
図9(c)に示した状態の積層体が試験用積層パッケージである。実施例1〜5の試験用積層パッケージは、それぞれ、図9(c)に示した工程においてエポキシシリコーン組成物EC1〜5を用いて接着層14,19が形成されものである。
【0104】
実験では、図9(c)に示した試験用積層パッケージを用い、図9(d)に示した工程によって半導体装置を作製した。図9(d)に示した工程では、まず、通常のトランスファーモールド工程により、配線基板121の上面および半導体チップ11の積層体を覆うように封止部3を形成した。次に、ボールマウント工程により、配線基板121の下面に、複数のはんだボール122を形成した。次に、ダイシング工程により、複数の実装領域が分離されるように配線基板121を切断して、図9(d)に示した半導体装置を得た。
【0105】
次に、比較例1,2の試験用積層パッケージについて説明する。比較例1の試験用積層パッケージは、エポキシシリコーン樹脂の代わりにビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製YD−128(製品名))を用いたこと以外は、実施例1〜5と同様にして作製されたものである。比較例2の試験用積層パッケージは、エポキシシリコーン樹脂の代わりにトリフェノールメタン型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製EPPN−501H(製品名))を用いたこと以外は、実施例1〜5と同様にして作製されたものである。
【0106】
実験では、実施例1〜5および比較例1,2の7つの試験用積層パッケージについて、温度サイクル試験を行った。温度サイクル試験では、−40℃で30分間保持した後、125℃で30分間保持する冷熱サイクル処理を1000サイクル行った。その後、貫通電極12および接合部13を経由する導電路の抵抗値が温度サイクル試験前に比べて増加したか否か、また、貫通電極12または接合部13に亀裂が発生したか否かを調べた。この温度サイクル試験の結果を、下記の表1に示す。表1における「温度サイクル試験結果」の項目では、上記導電路の抵抗値の増加も貫通電極12または接合部13における亀裂の発生も認められなかった場合を「異常なし」と表記し、上記導電路の抵抗値の増加と貫通電極12または接合部13における亀裂の発生が認められた場合を「異常あり」と表記している。また、表1には、接着層14の縦弾性率および線膨張係数も示している。また、図1において、実施例1〜5における接着層14の縦弾性率および線膨張係数を、それぞれ、数字1〜5を付した丸の点で示し、比較例1,2における接着層14の縦弾性率および線膨張係数を、それぞれ、数字1,2を付した三角の点で示している。
【0107】
【表1】

【0108】
表1に示したように、実施例1〜5の試験用積層パッケージでは、温度サイクル試験後に、導電路の抵抗値の増加も、貫通電極12または接合部13における亀裂の発生も認められなかった。一方、比較例1,2の試験用積層パッケージでは、導電路の抵抗値の増加と貫通電極12または接合部13における亀裂の発生が認められた。この実験結果から、本実施の形態によれば、温度変化に伴う接着層14の膨張、収縮に起因して貫通電極12または接合部13に亀裂が生じることを防止することが可能であることが分かる。
【0109】
ところで、実施例1〜5における接着層14では、線膨張係数は互いに近い値であるのに対して、縦弾性率は大きく異なっている。以下、その理由について、図10を参照して説明する。図10は、接着層14に用いられるような熱硬化性有機材料の分子構造を示す概念図である。図10に示したように、熱硬化性有機材料は、複数の架橋点51と、それらを結合する複数の架橋部52とで構成された分子鎖の網目構造を有している。この熱硬化性有機材料の線膨張挙動は、架橋点51と架橋部52で構成される分子鎖の網目の変形で発生し、架橋部52の長さと分子構造によって支配される。また、熱硬化性有機材料の線膨張係数と縦弾性率は、それぞれに対する架橋部52の長さと分子構造の寄与の割合によって変化する。そのため、実施例1〜5における接着層14のように、線膨張係数は互いに近い値であっても縦弾性率は大きく異なることが生じ得る。
【0110】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、本発明における接着層の線膨張係数および縦弾性率は、実施例1〜5における線膨張係数および縦弾性率に限定されず、特許請求の範囲に記載された要件を満たすものであればよい。接着層の線膨張係数および縦弾性率が、特許請求の範囲に記載された要件を満たすものであれば、温度変化に伴う接着層の膨張、収縮に起因して貫通電極または2つの貫通電極を接合する接合部に亀裂が生じることを防止できることは、シミュレーションの結果とそれについての考察から明らかである。
【符号の説明】
【0111】
1…積層パッケージ、2…インターポーザ、3…封止部、10…パッケージ本体、11…半導体チップ、12…貫通電極、13…接合部、14…接着層、15…電極、16…導体部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ1つ以上の貫通電極を有し積層された複数の半導体チップと、
導電材料よりなり、上下に隣接する2つの半導体チップの間に位置し、前記2つの半導体チップの各々における1つ以上の貫通電極同士を接合し且つ電気的に接続する1つ以上の接合部と、
絶縁性の有機材料よりなり、前記2つの半導体チップの間において前記1つ以上の接合部の周囲に配置され、前記2つの半導体チップを接着する接着層と
を備えた貫通電極型積層パッケージであって、
前記接着層の50〜100℃における線膨張係数の平均値は、260ppm/K以下であり、
前記接着層の25℃における縦弾性率は、0GPaより大きく2GPa以下であることを特徴とする貫通電極型積層パッケージ。
【請求項2】
前記接着層を構成する有機材料は、シロキサン結合を有する樹脂材料を含むことを特徴とする請求項1記載の貫通電極型積層パッケージ。
【請求項3】
前記樹脂材料は、更にエポキシ基を有することを特徴とする請求項2記載の貫通電極型積層パッケージ。
【請求項4】
前記接着層の前記線膨張係数の平均値は、1〜260ppm/Kの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の貫通電極型積層パッケージ。
【請求項5】
前記接着層の前記線膨張係数の平均値は、70〜260ppm/Kの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の貫通電極型積層パッケージ。
【請求項6】
前記接着層の前記縦弾性率は、0.001〜2GPaの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の貫通電極型積層パッケージ。
【請求項7】
前記接着層の前記縦弾性率は、0.005〜2GPaの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の貫通電極型積層パッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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