説明

貯湯式給湯装置

【課題】ミストノズル64への給湯圧力がミスト化可能な所定圧力を下回る場合はミスト化を中断する。
【解決手段】ミスト用給湯開閉弁62の温水下流側にミスト用流量カウンタ63を設けるとともに、ミスト制御部43は、ミスト用流量カウンタ63で検出される流量が所定値を下回った場合には、ミスト用給湯開閉弁62にてミストノズル64への温水の供給を停止するようにしている。
これにより、ミスト化ができなくなってミストノズル64より湯が滴下してユーザーに不快感を与えるという問題を防ぐことができる。また、ミスト用給湯配管61への給湯圧力を、流量で代用して検出することにより、ミスト用流量カウンタ63およびミスト制御部43を簡素に構成してコストを抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱装置によって加熱された給湯用の温水を貯える貯湯タンクと、この貯湯タンクから供給される温水と給水経路から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯経路と、この給湯経路から分岐されたミスト用給湯経路と、このミスト給湯経路の途中に設けられた温水断続手段と、ミスト給湯経路の終端に設けられて温水を噴霧するミスト発生手段と、温水断続手段の作動を制御する制御手段とを備えた貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は、従来の貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図である。加熱装置としてのヒートポンプユニット10aによって加熱された給湯用の温水を貯える貯湯タンク11を備えている。また、この貯湯タンク11から供給される温水と給水経路19から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯経路21と、この給湯経路21から分岐されたミスト用給湯経路61とを備えている。
【0003】
また、このミスト用給湯経路61の途中に設けられた温水断続手段としての給湯開閉弁62と、ミスト用給湯経路61の終端に設けられて温水を噴霧するミスト発生手段としてのミストノズル64と、給湯開閉弁62の作動を制御する制御手段としてのミスト制御部43とを備えている。ちなみに、給湯開閉弁62とミストノズル64とでミスト発生器としてのミスト発生ユニット10cを構成している。
【0004】
このような構成にて、ミストによって図示しない浴室内の浴室暖房を行ったり、浴室内でミストサウナ浴を行ったりする場合、浴室内に設置したミスト発生ユニット10cに温水を供給し、この温水をミスト発生ユニット10c内のミスト発生手段としてのミストノズル64から噴霧することで浴室内に温水のミストを充満させて浴室暖房およびミストサウナ浴を行うようになっている。なお、図5中で説明しない符号は、後述する本発明の実施形態と対応する構成は同一の符号を付し、ここでの説明は省略する。
【0005】
下記特許文献1では、熱源機との間に専用の温水配管を引く必要のないミスト式浴室暖房装置として、浴室内の混合水栓などに至る給湯配管を浴室内において分岐継手を用いて分岐し、これに分岐配管を接続して上向きと下向きのミストノズルに温水を供給し、このミストノズルから浴室内および床に向けて温水ミストを噴出させ、これにより浴室内と洗い場の床とを加温している。
【0006】
また、下記特許文献2では、後沸きにより高温の温水が供給される可能性のある給湯器から給湯するものでも、温度変化の少ない温水のミストを発生できて快適にミストサウナ浴ができるミストサウナ装置の給湯構造として、浴室外の給湯器から浴室内のミスト発生器のミストノズルに給湯管にて温水を供給するとともに、浴室内でミストノズルから温水のミストを噴霧してミストサウナ浴をするようにしたミストサウナ装置であり、これにおいて、給湯管のミスト発生器側に温水の温度変化を緩和するバッファタンクを配置してミスト発生器に一定温度の温水を供給するようにしている。
【特許文献1】特開平10−185223号公報
【特許文献2】特開2005−265311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記先行技術文献1、2に使用するミストノズルは、所定の圧力以上(例えば、120kPa以上)で湯を供給しないとミスト化できないという特性がある。また、図5に示す貯湯式給湯機では、減圧弁12で略170kPa程度に減圧させて給湯している。貯湯式給湯機は、ユーザーからの要求があれば、シャワーの使用や浴槽への湯張りなどの給湯に対応しなければならない。しかしながら、例えばシャワーの使用と浴槽への湯張りとで同時に給湯されると、給湯側圧力は略100kPa程度に下がってしまうことがある。
【0008】
このように、給湯圧力の低下度合いは施工状態や使用端末によって大きく左右される。例えば、台所、風呂、洗面所などへの給湯配管の配管径が大きく、配管長が短いほど流量が多くなるため、圧力低下も大きくなる。そのため、上記先行技術文献1、2に記載されたミスト発生器を図5に示す貯湯式給湯機に適用しようとする場合、給湯圧力が下がりすぎるとミストノズルではミスト化ができなくなってミストノズルより湯が滴下してしまい、ミスト機能が果たせないばかりか、フィーリング上でもユーザーに不快感を与えるという問題点がある。
【0009】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、ミストノズルへの給湯圧力がミスト化可能な所定圧力を下回る場合はミスト化を中断することのできる貯湯式給湯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、加熱装置(10a)によって加熱された給湯用の温水を貯える貯湯タンク(11)と、貯湯タンク(11)から供給される温水と給水経路(19)から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯経路(21)と、給湯経路(21)から分岐されたミスト用給湯経路(61)と、ミスト用給湯経路(61)の途中に設けられた温水断続手段(62)と、ミスト用給湯経路(61)の終端に設けられて温水を噴霧するミスト発生手段(64)と、温水断続手段(62)の作動を制御する制御手段(43)とを備えた貯湯式給湯装置において、温水断続手段(62)の温水下流側に流量検出手段(63)を設けるとともに、
制御手段(43)は、流量検出手段(63)で検出される流量が所定値を下回った場合には、温水断続手段(62)にてミスト発生手段(64)への温水の供給を停止することを特徴としている。
【0011】
これは、例えばシャワーの使用と浴槽への湯張りなど、複数の給湯経路(21、24)で同時に給湯されるなどで貯湯タンク(11)内の圧力が低下すると、ミスト用給湯経路(61)に流れる温水の流量も比例的に低下する。ミスト発生手段(64)は、設計にもよるが、所定値を下回る低流量になるとミスト化が充分にできなくなる。
【0012】
そこで、この請求項1に記載の発明によれば、新たに追加した流量検出手段(63)での検出値が、所定値を切った場合、温水断続手段(62)を閉として、ミスト発生手段(64)への温水の供給を停止するものである。
【0013】
これにより、ミスト化ができなくなってミスト発生手段(64)より湯が滴下してユーザーに不快感を与えるという問題を防ぐことができる。また、ミスト用給湯経路(61)への給湯圧力を、流量で代用して検出することにより、流量検出手段(63)および制御手段(43)を簡素に構成してコストを抑えることができる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の貯湯式給湯装置において、貯湯タンク(11)から供給される温水を用いるミスト用給湯経路(61)以外の給湯経路(21、24)に流量検出手段(22、32)を設けるとともに、
制御手段(43)は、流量検出手段(22、32)で検出される流量の合計が所定値を下回った場合には、温水断続手段(62)にて停止していたミスト発生手段(64)への温水の供給を再開することを特徴としている。
【0015】
この請求項2に記載の発明によれば、シャワーの使用や浴槽への湯張りが終わるなどしてミスト用給湯経路(61)以外の給湯経路(21、24)の流量(複数の場合はその合計)が所定値を下回ったことを検出することにより、ミスト用給湯経路(61)への給湯圧力がミスト化に充分な圧力に上昇したものと判断して温水の供給を再開するものである。これにより、ミスト化の条件が満されれば自動的にミストの噴霧を再開する装置とすることができる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の貯湯式給湯装置において、制御手段(43)は、温水断続手段(62)にてミスト発生手段(64)への温水の供給を停止してから所定時間が経過した場合には、温水断続手段(62)にてミスト発生手段(64)への温水の供給を再開することを特徴としている。
【0017】
この請求項3に記載の発明によれば、ミスト発生手段(64)への温水の供給を停止してからの所定時間の経過で温水の供給を再開するものである。これは、温水の供給を再開しても、流量検出手段(63)での検出値が所定値を切った場合は再度温水の供給を停止することとなるが、この作動を繰り返しているうちにシャワーの使用や浴槽への湯張りが終わるなどしてミスト用給湯経路(61)の流量が所定値以上と成れば温水の供給を続行するものである。これにより、ミスト化の条件が満されれば自動的にミストの噴霧を再開する装置とすることができる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の貯湯式給湯装置において、制御手段(43)、温水断続手段(62)、流量検出手段(63)およびミスト発生手段(64)をミスト発生ユニット(10c)として1つのユニットに構成したことを特徴としている。
【0019】
この請求項4に記載の発明によれば、全ての貯湯式給湯装置にミスト発生ユニット(10c)が接続される訳ではないため、制御手段(43)、温水断続手段(62)、流量検出手段(63)およびミスト発生手段(64)をタンクユニット(10b)に内蔵しなくても良いため、ミスト発生ユニット(10c)を別体で構成することにより、タンクユニット(10b)の汎用性を高めることができてコストを抑えることができる。
【0020】
また、請求項5に記載の発明では、貯湯タンク(11)から供給される温水と給水経路(19)から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯経路(21)と、給湯経路(21)から分岐されたミスト用給湯経路(61)と、ミスト用給湯経路(61)の終端に設けられて温水を噴霧するミスト発生手段(64)と、ミスト発生手段(64)に供給される温水の流量を検出する流量検出手段(63)と、ミスト用給湯経路(61)の途中に設けられ、流量検出手段(63)で検出される温水の流量に応じて、ミスト発生手段(64)への温水の供給量を調整する温水断続手段(62)とを有することを特徴としている。
【0021】
この請求項5に記載の発明によれば、新たに追加した流量検出手段(63)での検出値が、所定値を切った場合、温水断続手段としての温水断続手段(62)でミスト発生手段(64)への温水の供給量を調整するものである。これにより、ミスト化ができなくなってミスト発生手段(64)より湯が滴下してユーザーに不快感を与えるという問題を防ぐことができる。また、ミスト用給湯経路(61)への給湯圧力を、流量で代用して検出することにより、検出手段(63)および制御手段(43)を簡素に構成してコストを抑えることができる。
【0022】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について添付した図1、図2を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図であり、図2は、図1の貯湯式給湯装置におけるミストノズル給湯制御の概要を示すフローチャートである。
【0024】
本実施形態の貯湯式給湯装置は、一般家庭用として使用されるものであり、貯湯タンク11内に貯えられた給湯用の湯を用いて、台所、浴室、洗面所などへの給湯機能の他に、図示しない浴室内に設置された温水のミストを噴霧するミスト発生手段としてのミストノズル64に温水を供給する機能を備えている。
【0025】
貯湯式給湯装置は、図1に示すように、大別するとヒートポンプサイクルからなる加熱装置としてのヒートポンプユニット10a、熱源制御部41、タンクユニット10b、および給湯制御部42で構成している。そして、タンクユニット10bは、貯湯タンク11を備えるとともに、貯湯タンク11内の給湯水を台所や洗面所などへ給湯する給湯経路としての給湯配管21と、貯湯タンク11内の給湯用水を風呂100へ給湯する別の給湯経路としての風呂用給湯配管24とから構成されており、これらはケーシング内に構成されている。
【0026】
まず、給湯機能として、貯湯タンク11、ヒートポンプユニット10a、およびタンクユニット10bの各経路のうち、貯湯タンク11の下部から吸い込んだ給湯用水を、ヒートポンプユニット10aに循環させて貯湯タンク11の上部に送る水回路を形成する流体加熱用流路である往き管13a、戻り管13b、タンクユニット10b内に水道水を給水する給水経路としての給水配管19、貯湯タンク11内の給湯水を出湯する出湯経路である高温取り出し管14、中温取り出し管16、給湯経路である給湯配管21、風呂用給湯配管24から構成している。
【0027】
貯湯タンク11は、例えばステンレス製などの耐食性に優れた金属製のタンクであり、外周部に図示しない断熱材が配置されており、高温の給湯水を長時間にわたって保温することができる。また、貯湯タンク11は縦長形状であり、その底面には導入口11aが設けられ、この導入口11aに給水配管19の一端部が接続されている。
【0028】
なお、給水配管19は、導入口11aに接続するために分岐した後にも分岐が設けられており、その分岐した給水配管19は、後述する給湯用混合弁20と風呂用混合弁23とのそれぞれの一方の入口側に繋がれている。また、それらの分岐の上流側には、導入される水道水の水圧が所定圧となるように調節するとともに、断水などにおける湯の逆流を防止する減圧逆止弁12が設けられている。
【0029】
さらに、給水配管19には給水サーミスタ51が設けられており、この給水配管19内の温度情報を給湯制御部42に出力するようになっている。一方、貯湯タンク11の最上部には導出口11dが設けられ、この導出口11dには貯湯タンク11内に貯えられた給湯用水のうち、高温の給湯水を導出するための高温取り出し管14が接続されている。
【0030】
そして、この高温取り出し管14の経路途中には、逃がし弁15が設けられた排出配管を接続しており、貯湯タンク11内の圧力が所定圧以上に上昇した場合には、貯湯タンク11内の給湯水を外部に排出して、貯湯タンク11などにダメージを与えないようになっている。
【0031】
また、図中に示す16は、貯湯タンク11内に貯えられた給湯用水のうち、高温の給湯水よりも湯温の低い中温の給湯水を取り出すための中温取り出し管であり、貯湯タンク11縦方向の略中央部に形成された導出口11eから中温の湯を取り出すようにしている。
【0032】
そして、高温取り出し管14と中温取り出し管16との下流側合流部位に、流量調節弁である高中温混合弁17が設けられている。この高中温混合弁17は、その下流側に設けられた給湯用混合弁20と風呂用混合弁23とに流通させる給湯用の湯温を調節する温度調節弁であり、それぞれの開口面積比を調節することで、高温取り出し管14から取り出した高温の湯と中温取り出し管16から取り出した中温の湯との混合比を調節するようにしている。
【0033】
そして、高中温混合弁17は、給湯制御部42に電気的に接続されており、後述する貯湯サーミスタ55a、55c、湯温サーミスタ52より検出される温度情報に基づいて制御される。ちなみに、湯温サーミスタ52で検出された温度情報が設定温度より高い所定温度となるように、中温取り出し管16から取り出した中温の湯を積極的に混合させるようにして所定温度に温度調節されるようにしている。
【0034】
なお、湯温サーミスタ52は、高中温混合弁17の出口側に設けられ、高中温混合弁17で混合された給湯水の湯温を検出している。また、湯温サーミスタ52の下流側で、給湯経路である給湯配管21と、別の給湯経路である風呂用給湯配管24とが分岐されている。
【0035】
給湯配管21は、下流端の図示しない給湯水栓やシャワー水栓などへ設定温度に温度調節された給湯用の湯を導く給湯用配管であって、その流路の中途に湯水混合弁である給湯用混合弁20、給湯サーミスタ53および流量検出手段としての流量カウンタ22が設けられている。
【0036】
給湯用混合弁20は、給湯配管21の末端で出湯する給湯水の湯温を調節する温度調節弁であり、それぞれの開口面積比(高中温混合弁17で温度調節された給湯水側の開度と給水配管19に連通する水側の開度の比率)を調節することで出湯する湯温を設定温度に調節する。
【0037】
また、給湯用混合弁20は、給湯制御部42に電気的に接続されており、給水サーミスタ51、湯温サーミスタ52、給湯サーミスタ53より検出される温度情報に基づいて制御される。給湯サーミスタ53は給湯配管21内の温度情報を、流量カウンタ22は給湯配管21内の流量情報を給湯制御部42に出力する。
【0038】
なお、高中温混合弁17、給湯用混合弁20は、それぞれの出口側に設けられた湯温サーミスタ52、給湯サーミスタ53で検出される給湯水の湯温に基づいてフィードバック制御を行うようにしている。また、流量カウンタ22が給湯配管21内の水の流れを検出したときは、給湯配管21の末端の給湯水栓やシャワー水栓が開弁されて給湯水を出湯している状態である。
【0039】
風呂用給湯配管24は、下流端の風呂(浴槽)100へ設定温度に温度調節された湯張り用の湯を導く給湯用配管であって、その流路の中途に湯水混合弁である風呂用混合弁23、風呂サーミスタ54、湯張り用開閉弁31、流量検出手段としての湯張り用流量カウンタ32および逆止弁33が設けられている。
【0040】
風呂用混合弁23は、風呂用給湯配管24の末端で出湯する給湯水の湯温を調節する温度調節弁であり、それぞれの開口面積比(高中温混合弁17で温度調節された給湯水側の開度と給水配管19に連通する水側の開度の比率)を調節することで出湯する湯温を設定温度に調節する。
【0041】
また、風呂用混合弁23は、給湯制御部42に電気的に接続されており、給水サーミスタ51、湯温サーミスタ52、風呂サーミスタ54より検出される温度情報に基づいて制御される。風呂サーミスタ54は風呂用給湯配管24内の温度情報を給湯制御部42に出力する。
【0042】
湯張り用開閉弁31は、給湯制御部42により制御され、風呂用給湯配管24に流れる混合湯を開閉する電磁弁である。湯張り用流量カウンタ32は風呂用給湯配管24内に流れる混合湯流量を検出するものであり、この流量カウンタ32により検出された流量情報を給湯制御部42に出力するようにしている。そして、逆止弁33は浴水を風呂用給湯配管24内に逆流させないための弁である。なお、湯張り制御についての説明は省略する。
【0043】
このように、高中温混合弁17、給湯用混合弁20、風呂用混合弁23は、それぞれの出口側に設けられた湯温サーミスタ52、給湯サーミスタ53、風呂サーミスタ54で検出される給湯水の湯温に基づいてフィードバック制御を行うようにしている。また、流量カウンタ22、32が給湯配管21や風呂用給湯配管24内の水の流れを検出したときは、それぞれの末端の給湯水栓、シャワー水栓や湯張り用開閉弁31が開弁されて給湯用水を出湯している状態である。
【0044】
そして、貯湯タンク11の外壁面には、貯湯量および貯湯温度を検出するための複数(本例では5つ)の貯湯サーミスタ55a〜55eが縦方向(貯湯タンク11の高さ方向)にほぼ等間隔に配置され、貯湯タンク11内に満たされた湯もしくは水の各水位レベルでの温度情報を給湯制御部42に出力するようになっている。
【0045】
つまり、給湯制御部42は、貯湯サーミスタ55a〜55eからの温度情報に基づいて、貯湯タンク11内上方の沸き上げられた湯と、貯湯タンク11内下方の沸き上げられる前の水との境界位置を検出できるとともに、これにより貯湯量が検出できるようになっている。
【0046】
また、これらサーミスタ55a〜55eうち、貯湯サーミスタ55aは、貯湯タンク11の最上部外壁面に設けられており、高温取り出し管14に吸入される高温の湯の温度である貯湯タンク11内最上部の湯温を検出する出湯サーミスタの機能も有している。また、貯湯サーミスタ55cは、前述の中温取り出し管16とほぼ同一の高さに配置されている。これにより、中温取り出し管16から導出される湯温を検出する出湯サーミスタの機能も有している。
【0047】
また、貯湯タンク11の下部には、貯湯タンク11内の下部の水を吸入するための吸入口11bが設けられ、貯湯タンク11の上方には、貯湯タンク11内の上部に湯を吐出する吐出口11cが設けられている。そして、吸入口11bと吐出口11cとは流体加熱経路である往き管13aと戻り管13bとが接続されており、この往き管13a、戻り管13bの中途、つまり、流体加熱経路の一部がヒートポンプユニット10a内に配置されている。
【0048】
また、流体加熱経路のヒートポンプユニット10a内に配置された部分には、図示しない循環ポンプと水冷媒熱交換器とが設けられている。循環ポンプは、貯湯タンク11の下部に設けられた吸入口11bから水を吸い込んで水冷媒熱交換器に通水させて貯湯タンク11の上部に設けられた吐出口11cに戻すように水流を発生させるポンプである。
【0049】
循環ポンプは、内蔵するモータの回転数に応じて流量を調節することができ、熱源制御部41によって制御される。一方の水冷媒熱交換器は、吸入口11bから吸入した貯湯タンク11内の水を高温冷媒との熱交換により加熱して、吐出口11cから貯湯タンク11内に戻すことにより貯湯タンク11内の水を高温の湯に沸き上げることができる。
【0050】
ヒートポンプサイクルは、図示しない冷媒圧縮機、水冷媒熱交換器、減圧手段、冷媒蒸発器などからなり、水冷媒熱交換器で高温(本実施形態では、約85〜90℃)の給湯水を生成する超臨界ヒートポンプサイクルである。この超臨界ヒートポンプサイクルとは、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルを称しており、例えば、二酸化炭素、エチレン、エタン、酸化窒素などを冷媒とするヒートポンプサイクルである。また、ヒートポンプユニット10aは、熱源制御部41からの制御信号により作動するとともに、作動状態を熱源制御部41に出力するようになっている。
【0051】
次に、本発明の要部であるミストノズル64に温水を供給するミスト用給湯経路としてのミスト用給湯配管61について説明する。ミスト用給湯配管61は、前述した給湯配管21の流量カウンタ22の下流側から分岐されている。そして、そのミスト用給湯配管61には、温水断続手段としてのミスト用給湯開閉弁62と、流量検出手段としてのミスト用流量カウンタ63とが設けられている。そして、ミスト用給湯配管61の終端には温水のミストを噴出するミストノズル64が設けられて浴室内に配置されている。
【0052】
ミスト用給湯開閉弁62は、制御手段としてのミスト制御部43によって制御され、ミスト用給湯配管61に流れる混合湯を開閉する電磁弁である。ミスト用流量カウンタ63は、ミスト用給湯配管61内に流れる混合湯流量を検出するものであり、この流量カウンタ63によって検出された流量情報をミスト制御部43に出力するようにしている。
【0053】
このほか、ミスト制御部43へは前述した給湯配管21の流量カウンタ22と、風呂給湯配管24の湯張り用流量カウンタ32とで検出された流量情報が入力されるようになっている。これは、図1に示すように、流量カウンタ22、湯張り用流量カウンタ32とミスト制御部43とを直接接続しても良いし、給湯制御部42とミスト制御部43とを接続して、流量カウンタ22と湯張り用流量カウンタ32との流量情報を給湯制御部42からもらうようにしても良い。
【0054】
そして、ヒートポンプユニット10aおよびタンクユニット10bは浴室外の屋外に配置されており、タンクユニット10b内に配設されたミスト用給湯配管61は、接続配管61aを介してミストノズル64に接続されて温度調節された温水をミストノズル64まで供給するようになっている。
【0055】
熱源制御部41、給湯制御部42およびミスト制御部43は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵の図示しないROMには、予め設定された制御プログラムが設けられており、図示しない給湯、風呂用操作パネルおよびミストサウナ操作パネルからの操作情報、各種センサ類からの温度情報、流量情報、圧力情報、ヒートポンプユニット10aからの信号などを受信する。なお、ミスト制御部43は給湯制御部42に含まれていても良いし、熱源制御部41と給湯制御部42とは一体に構成されていても良い。
【0056】
そして、これらの信号に基づいて、熱源制御部41はヒートポンプユニット10a内のアクチュエータ類を制御し、給湯制御部42は混合弁17、20、23、開閉弁31のアクチュエータ類を制御し、ミスト制御部43はミスト用給湯開閉弁62のアクチュエータを制御するように構成されている。なお、給湯、風呂用操作パネルは台所や浴室内などの湯を使用する場所の壁面に設置さている。また、ミストサウナ操作パネルは、浴室内や脱衣所などの壁面に設置さている。または、給湯、風呂用操作パネルと一体化して構成されていても良い。
【0057】
以上の構成による貯湯式給湯装置の概略作動について説明する。まず、貯湯タンク11に貯えられた高温の給湯用水を給湯する場合は、給湯配管21の末端に設けられた図示しない給湯水栓が開かれると、貯湯タンク11内に貯えられた給湯用水が高中温混合弁17、給湯用混合弁20を介して所望する設定温度に温度調節されて給湯水栓より給湯される。
【0058】
また、給湯、風呂用操作パネルから風呂100の湯張りを指示した場合は、風呂給湯配管24の途中に設けられた湯張り用開閉弁31が開かれ、貯湯タンク11内に貯えられた給湯用水が高中温混合弁17、風呂用混合弁23を介して所望する設定温度に温度調節されて風呂100内に湯張りされる。
【0059】
これらのときに、水道水が貯湯タンク11の下方から給水されて水道水と給湯用水との境界位置が上方に移動することになる。そして、貯湯サーミスタ55a〜55eの検出信号により、貯湯タンク11内の貯湯量が所定量以下となったときに、ヒートポンプユニット10aを作動させて貯湯タンク11内の水を沸き上げる沸き上げ運転が行われる。
【0060】
次に、図示しないミストサウナ操作パネルの操作信号により、浴室内に温水のミストを発生させるときは、ミスト制御部43によってミスト用給湯開閉弁62を開く。これにより、ミスト用給湯開閉弁62の下流のミスト用給湯配管61に温度調節された温水が流れ、接続配管61aを介してミストノズル64に温度調節された温水が供給され、ミストノズル64から浴室内に温水のミストが噴出される。
【0061】
次に、図2のフローチャートを用いて、ミスト制御部43での制御概要を説明する。ミスト用給湯開閉弁62が開かれてミストノズル64に温水が供給されると、まずステップS10では、ミスト用流量カウンタ64で検出されるミストノズル64への温水の流量が、所定値(本実施形態では0.9L/min)以上であるか否かを判定する。その判定結果がYESで、所定値以上の流量があればステップS20〜50をパスしてリターンし、ステップS10での判定を繰り返しながらミスト発生を続行させるものである。
【0062】
しかしながら、ステップS10での判定結果がNOで、ミストノズル64への温水の流量が所定値を下回る場合は、ステップS20へと進んでミスト用給湯開閉弁62を閉じてミスト発生を中断させる。そして次のステップS30では、流量カウンタ22と湯張り用流量カウンタ32とでの合計流量が所定値以下で有るか否かを判定する。
【0063】
図2のフローチャートでは、この所定値を≒0としているが、要はミスト用給湯経路への温水流量を所定値以上確保するために、ミスト用給湯経路以外の給湯経路で許容される給湯量が所定値となる。このステップS30での判定結果がNOで、流量カウンタ22と湯張り用流量カウンタ32とでの合計流量が所定値を超える場合はステップS40へと進む。
【0064】
ステップS40では、ステップS20でミスト用給湯開閉弁62を閉じてからの経過時間が、所定時間(例えば1分)を越えたか否かの判定を行う。その判定結果がNOで、所定時間以内である場合にはステップS30の判定から繰り返すものである。そのうち、シャワーの使用や浴槽への湯張りが終わるなどして、ステップS30での判定結果がYES、つまり流量カウンタ22と湯張り用流量カウンタ32とでの合計流量が所定値以下となった場合にはステップS50へ進み、ミスト用給湯開閉弁62を開いてミストの発生を再開させるものである。
【0065】
また、ステップS40での判定結果がYESで、ミスト用給湯開閉弁62を閉じてから所定時間が経過した場合にもステップS50へ進み、ミスト用給湯開閉弁62を開いてミストの発生を再開させるものである。この場合、ミスト用給湯開閉弁62を開いてみてもステップS10での流量判定でやはり所定値以下と判定された場合には、ステップS20で再度ミスト用給湯開閉弁62を閉じ、ステップS30またはステップS40の判定で再度ミスト再開の機会を待つこととなる。
【0066】
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、ヒートポンプユニット10aによって加熱された給湯用の温水を貯える貯湯タンク11と、貯湯タンク11から供給される温水と給水配管19から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯配管21と、給湯配管21から分岐されたミスト用給湯配管61と、ミスト用給湯配管61の途中に設けられたミスト用給湯開閉弁62と、ミスト用給湯配管61の終端に設けられて温水を噴霧するミストノズル64と、ミスト用給湯開閉弁62の作動を制御するミスト制御部43とを備えた貯湯式給湯装置において、
ミスト用給湯開閉弁62の温水下流側にミスト用流量カウンタ63を設けるとともに、ミスト制御部43は、ミスト用流量カウンタ63で検出される流量が所定値を下回った場合には、ミスト用給湯開閉弁62にてミストノズル64への温水の供給を停止するようにしている。
【0067】
これは、例えばシャワーの使用と浴槽への湯張りとなど、複数の給湯経路21、24で同時に給湯されるなどで貯湯タンク11内の圧力が低下すると、ミスト用給湯配管61に流れる温水の流量も比例的に低下する。ミスト発生手段としてのミストノズル64は、設計にもよるが、例えば0.9L/minを下回る低流量になるとミスト化が充分にできなくなる。
【0068】
そこで、これによれば、新たに追加した流量検出手段としてのミスト用流量カウンタ63での検出値が、例えば所定値としての0.9L/minを切った場合、温水断続手段としてのミスト用給湯開閉弁62を閉として、ミストノズル64への温水の供給を停止するものである。
【0069】
これにより、ミスト化ができなくなってミストノズル64より湯が滴下してユーザーに不快感を与えるという問題を防ぐことができる。また、ミスト用給湯配管61への給湯圧力を、流量で代用して検出することにより、ミスト用流量カウンタ63およびミスト制御部43を簡素に構成してコストを抑えることができる。
【0070】
また、貯湯タンク11から供給される温水を用いるミスト用給湯配管61以外の給湯配管21、24に流量カウンタ22、32を設けるとともに、ミスト制御部43は、流量カウンタ22、32で検出される流量の合計が所定値を下回った場合には、ミスト用給湯開閉弁62にて停止していたミストノズル64への温水の供給を再開するようにしている。
【0071】
これによれば、シャワーの使用や浴槽への湯張りが終わるなどしてミスト用給湯配管61以外の給湯配管21、24の流量(複数の場合はその合計)が所定値を下回ったことを検出することにより、ミスト用給湯配管61への給湯圧力がミスト化に充分な圧力に上昇したものと判断して温水の供給を再開するものである。これにより、ミスト化の条件が満されれば自動的にミストの噴霧を再開する装置とすることができる。
【0072】
また、ミスト制御部43は、ミスト用給湯開閉弁62にてミストノズル64への温水の供給を停止してから所定時間が経過した場合には、ミスト用給湯開閉弁62にてミストノズル64への温水の供給を再開するようにしている。
【0073】
これによれば、ミストノズル64への温水の供給を停止してからの所定時間(例えば、1分間)の経過で温水の供給を再開するものである。これは、温水の供給を再開しても、ミスト用流量カウンタ63での検出値が所定値を切った場合は再度温水の供給を停止することとなるが、この作動を繰り返しているうちにシャワーの使用や浴槽への湯張りが終わるなどしてミスト用給湯配管61の流量が所定値以上と成れば温水の供給を続行するものである。これにより、ミスト化の条件が満されれば自動的にミストの噴霧を再開する装置とすることができる。
【0074】
また、貯湯タンク11から供給される温水と給水管19から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯配管21と、給湯配管21から分岐されたミスト用給湯配管61と、ミスト用給湯配管61の終端に設けられて温水を噴霧するミストノズル64と、ミストノズル64に供給される温水の流量を検出するミスト用流量カウンタ63と、ミスト用給湯配管61の途中に設けられ、ミスト用流量カウンタ63で検出される温水の流量に応じて、ミストノズル64への温水の供給量を調整するミスト用給湯開閉弁62とを有している。
【0075】
これによれば、新たに追加したミスト用流量カウンタ63での検出値が、所定値を切った場合、温水断続手段としてのミスト用給湯開閉弁62でミストノズル64への温水の供給量を調整するものである。これにより、ミスト化ができなくなってミストノズル64より湯が滴下してユーザーに不快感を与えるという問題を防ぐことができる。また、ミスト用給湯配管61への給湯圧力を、流量で代用して検出することにより、ミスト用流量カウンタ63およびミスト制御部43を簡素に構成してコストを抑えることができる。
【0076】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態における貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図である。上述した第1実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態では、ミスト制御部43、ミスト用給湯開閉弁62、ミスト用流量カウンタ63およびミストノズル64を、ミスト発生ユニット10cとして1つのユニットに構成している。
【0077】
このミスト発生ユニット10cは、既存の貯湯式給湯装置に対してミスト発生ユニット10cを付加する場合において、給湯配管21にミスト用給湯配管61を分岐させることで後付け設置施工が容易にできるように構成したものである。図4は、図3の貯湯式給湯装置におけるミストノズル給湯制御の概要を示すフローチャートである。
【0078】
図2のフローチャートと異なるのは、流量カウンタ22、32からの流量情報が無いのでステップS30でのミスト用給湯経路以外の給湯経路での給湯量が所定値以下か否かの判定はなく、ステップS40でのミスト用給湯開閉弁62を閉じてから所定時間経過の判定だけでミストの発生を再開するようにしたものである。
【0079】
これによれば、全ての貯湯式給湯装置にミスト発生ユニット10cが接続される訳ではないため、ミスト制御部43、ミスト用給湯開閉弁62、ミスト用流量カウンタ63およびミストノズル64をタンクユニット10bに内蔵しなくてもいいため、ミスト発生ユニット10cを別体で構成することにより、タンクユニット10bの汎用性を高めることができてコストを抑えることができる。なお、図3中で説明しない符号は、上述の第1実施形態と対応する構成であり、同一の符号を付して説明は省略する。
【0080】
(その他の実施形態)
上述の第2実施形態では、所定時間経過の判定だけでミストの発生を再開するようにしているが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、第2形態においても、流量カウンタ22、32とミスト制御部43を接続したり、給湯制御部42とミスト制御部43とを接続したりして、第1実施形態と同様に流量カウンタ22、32の流量情報でミストの発生を再開するようにしても良い。
【0081】
また、上述の実施形態では、ヒートポンプユニット10aを高温側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界ヒートポンプサイクルにて構成させたが、これに限らず、例えば、フロン冷媒を用いた一般的なヒートポンプサイクルで構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の第1実施形態における貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】図1の貯湯式給湯装置におけるミストノズル給湯制御の概要を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態における貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図である。
【図4】図3の貯湯式給湯装置におけるミストノズル給湯制御の概要を示すフローチャートである。
【図5】従来の貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0083】
10a…ヒートポンプユニット(加熱装置)
10c…ミスト発生ユニット
11…貯湯タンク
19…給水配管(給水経路)
21…給湯配管(給湯経路)
22…流量カウンタ(流量検出手段)
24…風呂用給湯配管(給湯経路)
32…湯張り用流量カウンタ(流量検出手段)
43…ミスト制御部(制御手段)
61…ミスト用給湯配管(ミスト用給湯経路)
62…ミスト用給湯開閉弁(温水断続手段)
63…ミスト用流量カウンタ(流量検出手段)
64…ミストノズル(ミスト発生手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱装置(10a)によって加熱された給湯用の温水を貯える貯湯タンク(11)と、
前記貯湯タンク(11)から供給される温水と給水経路(19)から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯経路(21)と、
前記給湯経路(21)から分岐されたミスト用給湯経路(61)と、
前記ミスト用給湯経路(61)の途中に設けられた温水断続手段(62)と、
前記ミスト用給湯経路(61)の終端に設けられて温水を噴霧するミスト発生手段(64)と、
前記温水断続手段(62)の作動を制御する制御手段(43)とを備えた貯湯式給湯装置において、
前記温水断続手段(62)の温水下流側に流量検出手段(63)を設けるとともに、
前記制御手段(43)は、前記流量検出手段(63)で検出される流量が所定値を下回った場合には、前記温水断続手段(62)にて前記ミスト発生手段(64)への温水の供給を停止することを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項2】
前記貯湯タンク(11)から供給される温水を用いる前記ミスト用給湯経路(61)以外の給湯経路(21、24)に流量検出手段(22、32)を設けるとともに、
前記制御手段(43)は、前記流量検出手段(22、32)で検出される流量の合計が所定値を下回った場合には、前記温水断続手段(62)にて停止していた前記ミスト発生手段(64)への温水の供給を再開することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項3】
前記制御手段(43)は、前記温水断続手段(62)にて前記ミスト発生手段(64)への温水の供給を停止してから所定時間が経過した場合には、前記温水断続手段(62)にて前記ミスト発生手段(64)への温水の供給を再開することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項4】
前記制御手段(43)、前記温水断続手段(62)、前記流量検出手段(63)および前記ミスト発生手段(64)をミスト発生ユニット(10c)として1つのユニットに構成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項5】
前記貯湯タンク(11)から供給される温水と給水経路(19)から供給される冷水とを混合して温水を供給する給湯経路(21)と、
前記給湯経路(21)から分岐されたミスト用給湯経路(61)と、
前記ミスト用給湯経路(61)の終端に設けられて温水を噴霧するミスト発生手段(64)と、
前記ミスト発生手段(64)に供給される温水の流量を検出する流量検出手段(63)と、
前記ミスト用給湯経路(61)の途中に設けられ、前記流量検出手段(63)で検出される温水の流量に応じて、前記ミスト発生手段(64)への温水の供給量を調整する温水断続手段(62)とを有することを特徴とする貯湯式給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−292346(P2007−292346A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−118533(P2006−118533)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】