貯遊技媒体管理システム
【課題】 貯遊技媒体の預入制限項目の設定作業を容易にし、かつ預入制限項目の設定を通して預入上限金額を把握でき、適正な精算準備金を用意できるようにする。
【解決手段】 上限設定画面550Aを用いて、合計上限金額、玉交換レート及びメダル交換レートを各々該当欄N11,N12,N13に入力した後、貯玉(メダル)要求があると、合計上限金額と各交換レートと現時点の貯玉数及び貯メダル数から現時点の預入可能金額が算出されて該当欄S13に表示され、次いで、貯玉要求(貯メダル要求)に従い玉(メダル)換金レートで預入可能金額を除算することにより貯玉可能数(貯メダル可能数)が算出されて該当欄S14(S15)に表示され、更に、貯玉要求数(貯メダル要求数)が貯玉可能数(貯メダル可能数)を超えている場合には貯玉(貯メダル)処理を規制する制御が行なわれる。
【解決手段】 上限設定画面550Aを用いて、合計上限金額、玉交換レート及びメダル交換レートを各々該当欄N11,N12,N13に入力した後、貯玉(メダル)要求があると、合計上限金額と各交換レートと現時点の貯玉数及び貯メダル数から現時点の預入可能金額が算出されて該当欄S13に表示され、次いで、貯玉要求(貯メダル要求)に従い玉(メダル)換金レートで預入可能金額を除算することにより貯玉可能数(貯メダル可能数)が算出されて該当欄S14(S15)に表示され、更に、貯玉要求数(貯メダル要求数)が貯玉可能数(貯メダル可能数)を超えている場合には貯玉(貯メダル)処理を規制する制御が行なわれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会員用記録媒体処理端末から貯遊技媒体要求を受信した管理装置が、該貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報及び貯遊技媒体要求数に基づき、該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連して管理される貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう貯遊技媒体管理システムに係わり、詳しくは、預入制限項目の設定作業を容易に行なうことができ、かつ預入制限項目の設定を通して預入上限金額を把握して適正な精算準備金を用意できるようにした貯遊技媒体管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店等の遊技ホールでは、所定の会員登録手続を行なった遊技客(会員)毎に会員カードを発行し、該会員カードを持つ会員に対する種々のサービスを提供しているが、該会員サービスの1つとして貯玉サービスが知られている。
【0003】
貯玉サービスにおいては、会員が遊技機(パチンコ機)での遊技により獲得したパチンコ玉(以下、玉)を計数装置に投入して計数する際、該計数装置に接続される例えばレシート発行機能付会員カード端末機に会員カードを挿入し、所定の貯玉操作を行うと、会員カードから読み取った会員コードと貯玉要求数(例えば、計数装置での玉計数値)を含む貯玉要求が管理装置に送出され、管理装置では、会員管理テーブルを用いて管理している当該会員コードに対応する貯玉数に貯玉要求数を加算して貯玉数を更新する貯玉処理が行われる。
【0004】
また、上記貯玉サービスに関連して、管理装置にて会員コードに対応付けて会員管理テーブルで管理される上記貯玉数に対応する玉を引き落とす貯玉引落しサービスも提供されている。
【0005】
貯玉引落しサービスにおいては、会員が玉引落機に会員カードを挿入すると、玉引落機が会員カードから情報を読み込むと共に、暗証番号の入力を促すガイダンスを表示し、該表示を見た会員が暗証番号を入力すると、玉引落機が会員カードから読み取った会員コードを含む貯玉引落し要求を管理装置に送出し、管理装置では、会員管理テーブルから当該貯玉引落し要求における会員コードに対応する貯玉数を読み出して玉引落機に送出する一方、玉引落機では管理装置から受信した貯玉数分の玉を玉投出部から投出するという一連の貯玉引落し処理が行われる。
【0006】
会員は、玉引落機から引き落とした玉を遊技機(パチンコ機)に投入して遊技(パチンコ)を行える他、該引き落とした玉を景品交換カウンタに持ち込んで通常景品あるいは特殊景品に交換することもできる。
【0007】
ここで、引き落とした玉を特殊景品に交換した場合、遊技客は、更に、遊技ホールの外部にある景品買取所まで持って行って該特殊景品を現金化することができる。
【0008】
景品買取所で遊技客から買い取った特殊景品は遊技ホールで買うことになるが、このために、遊技ホールでは、遊技客が玉を引き落とし、景品買取所で現金化する行動に備えて景品買取金(精算金)を事前に準備しておく必要がある。
【0009】
上記の如くの貯玉及び貯玉引落し処理機能を有する遊技システムとしては、例えば、下記特許文献1,2等に記載のものが知られている。
【0010】
この種の遊技システムにおいては、複数の遊技客による貯玉数の引落しが集中した場合においても、精算金として払い出す現金が不足しないようにする必要があるが、このための対策として、今日では、精算金を割り出す(換算する)元となる貯玉数に上限値(貯玉上限数)を設定し、貯玉数が貯玉上限数を超える場合にはそれ以上の貯玉(預入)を拒否することで貯玉(預入)を制限する預入制限機能も採用されつつある。
【0011】
この預入制限機能を有する従来のシステムでは、預入制限項目として貯玉上限数を設定することにより上限設定を行う一方、精算準備金を用意するに当たっては、上限設定時に貯玉上限数を入力して該貯玉上限数から手計算により上限金額を求めてどの程度の精算準備金が必要であるかを把握する方法が一般的であった。
【0012】
また、遊技ホールが何等かの理由で貯玉サービスを取りやめることになった時に、預かっていた貯玉を現金に換算して遊技客に返却する必要が生じる。その際の返却金が膨大にならないようにする為にも、上記預入制限機能が採用される。
【特許文献1】特許第2774214号公報
【特許文献2】特開平7−51458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記従来システムのように、貯玉上限数を設定し、該設定した貯玉上限数から手計算で上限金額を求めて精算準備金がどの程度の金額になるか把握する方法では、設定した貯玉上限数に対応する精算金の額を計算し、該計算結果が希望通りの金額になるまで貯玉上限数を何回も計算し直す必要があり、貯玉上限数の設定作業が非常に煩わしいものとなった。
【0014】
また、預け入れる遊技媒体として玉の他にメダルも扱い、貯遊技媒体〔貯玉(貯メダル)〕処理と並行して、貯玉に対する預入制限に加えて貯メダルに対する預入制限も行なうシステムでは、貯玉及び貯メダルに関して預け入れ可能な合計金額を遊技ホール側で予め決定しておき、この預入可能合計金額の範囲内で貯玉上限数と貯メダル上限数を個々に割り振り設定するケースもある。
【0015】
このようなケースでは、預入可能合計金額から貯玉上限数及び貯メダル上限数を逆算して設定する必要があり、預入制限の設定作業が更に煩雑なものとなる。また、このケースでは、預入可能上限金額や玉とメダルの割合を変更する場合は、その都度、再計算が必要となり、預入制限設定作業が煩わしくなる。
【0016】
また、上記従来の預入制限設定方法によれば、遊技ホールにおいて、貯玉(メダル)上限数を入力する作業を通してこれら貯玉(メダル)上限数を把握できるものの、当該貯玉(メダル)上限数から手計算により求めない限りは預入制限が働く上限金額は把握できないため、精算準備金の金額の目安がつかず、多量数の貯玉(メダル)を有している遊技客から貯玉(メダル)引落しを行なわれた場合、精算準備金の不足が発生し、他の遊技客の換金作業に支障を来たし、遊技ホールの営業自体が滞る可能性がある。
【0017】
本発明は上記問題点を解消し、貯遊技媒体の預入制限に用いる預入制限項目の設定作業が容易に行えると共に、該預入制限項目の設定を通して預入上限金額を把握でき、多量数の貯遊技媒体を有している遊技客から貯遊技媒体の引落しを行なわれた場合においても精算処理が滞ることがないように適正な精算準備金を用意できる貯遊技媒体管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報及び貯遊技媒体要求数に基づき、該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連して管理される貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び前記貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力する入力手段と、前記入力手段により入力される上限金額と、前記遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記換算手段により算出された前記貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段とを具備することを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記管理装置は、前記貯遊技媒体要求に含まれる貯遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される前記貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段を具備し、前記会員用記録媒体処理端末は、前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体処理を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否する制御を行なう制御手段を具備することを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する預け入れ可能な貯遊技媒体上限金額を入力する第2の入力手段と、前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体上限金額、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体上限金額を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段とを具備することを特徴とする。
【0021】
請求項4記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する貯遊技媒体比率を入力する第2の入力手段と、前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体比率、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体比率を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限比率並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
請求項5記載の発明は、上記請求項3また4記載の発明において、前記管理装置は、前記貯遊技媒体要求に含まれる遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段を具備し、前記会員用記録媒体処理端末は、前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の制御情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否するように制御する制御手段を具備することを特徴とする。
【0023】
請求項6記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する入力手段と、前記入力手段により前記合計上限金額が入力された後、前記第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があった場合、前記入力手段により入力された前記合計上限金額と、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数及び当該各遊技媒体の換金レートに基づき現時点における預入可能金額を算出して出力すると共に、該預入可能金額と、前記貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体の換金レートに基づき、当該種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が、前記換算手段により算出された該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または実行する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0024】
請求項7記載の発明は、上記請求項6記載の発明において、前記管理装置は、前記貯遊技媒体要求数が前記貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段を具備することを特徴とする。
【0025】
請求項8記載の発明は、上記請求項項2、5及び7のいずれかに記載の発明において、前記会員用記録媒体処理端末は、前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求数に対応する遊技媒体数を印字した遊技媒体数レシートを発行する制御を行なうレシート発行制御手段を具備することを特徴とする。
【0026】
請求項9記載の発明は、上記請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の発明において、前記換金レートを入力する換金レート入力手段を更に具備し、前記換算手段は、前記換金レート入力手段により入力された換金レートを用いて該当する各値を算出することを特徴とする。
【0027】
請求項10記載の発明は、上記請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の発明において、前記換金レートを記憶する換金レート記憶手段を更に具備し、前記換算手段は、前記換金レート記憶手段から読み込んだ前記換金レートを用いて該当する各値を算出することを特徴とする。
【0028】
請求項11記載の発明は、上記請求項1、3、4、5のいずれかに記載の発明において、前記管理装置は、当該管理装置が設置される遊技店全体または前記会員識別情報毎に対応付けて前記預入制限項目の各値を設定する前記設定手段を具備することを特徴とする。
【0029】
請求項12記載の発明は、上記請求項1、3、4、5のいずれかに記載の発明において、前記管理装置が設置される遊技ホール外部の管理センタ内に設置され、前記各遊技ホールの管理装置の貯遊技媒体数を管理する貯遊技媒体管理装置を更に有し、前記貯遊技媒体管理装置は、前記各遊技ホールの管理装置毎に、第1及び第2の貯遊技媒体個々または全体の上限金額または遊技媒体上限数を含む配信用預入制限項目情報を設定する配信情報設定手段と、前記配信情報設定手段により設定された前記配信用預入制限項目情報を該当する各管理装置に配信する配信手段とを具備し、前記管理装置は、前記貯遊技媒体管理装置から配信される前記配信用預入制限項目情報を前記設定手段における前記預入制限項目の設定に反映させる反映手段を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力することにより、該入力された上限金額と、該遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出して出力し、該算出された貯遊技媒体上限数を預入制限項目として設定する処理機能を有するものである。
【0031】
かかる本発明の構成によれば、遊技媒体に関する上限預入金額を入力するだけで、該遊技媒体の貯遊技媒体上限数が自動算出されて預入制限項目として設定されるため、従来のように、貯遊技媒体〔貯玉(メダル)〕上限数を入力し、該入力した貯遊技媒体上限数から手計算で該上限数に対応する預入上限金額を求めて、該上限金額が希望にそぐわない場合には貯遊技媒体上限数を何回も計算し直すという作業が不要となり、貯遊技媒体の預入制限項目の設定作業が極めて容易に行えるようになる。また、貯遊技媒体上限数を何回も計算し直したうえでその都度も入力する必要がないため、設定入力による作業ミスも低減できる。
【0032】
また、本発明によれば、各々種別が異なる第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額と、第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する預け入れ可能な貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率を入力することにより、該入力された合計上限金額及び貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率と、第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて上記貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力し、これら算出された各項目の値を預入制限項目として設定する処理機能を有するものである。
【0033】
かかる本発明の構成によれば、合計上限金額と第1及び第2のいずれか一方の種別の貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率に対応する数値を入力することにより、該一方の種別の貯遊技媒体上限数と、他方の種別の貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数に対応する数値も自動算出されて預入制限項目として設定されるため、合計上限金額から第1の遊技媒体である例えば玉に関する貯玉上限数と第2の遊技媒体である例えばメダルに関する貯メダル上限数を手計算により逆算する作業や、合計上限金額や玉とメダルの割合を変更する場合に再計算を行なう作業が不要となり、第1及び第2の両種別の遊技媒体を対象とする預入制限項目の設定作業が容易になり、かつ設定ミスも低減できる。
【0034】
また、本発明によれば、各々種別が異なる第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力した後、第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があった場合、入力された合計上限金額と、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数及び当該各遊技媒体の換金レートに基づき現時点における預入可能金額を算出すると共に、該預入可能金額と、上記貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体の換金レートに基づき、当該種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を算出した後、上記貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が、上記算出された該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否するか実行するかの制御を行なうものである。
【0035】
かかる本発明の構成によれば、合計上限金額を入力した後、第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があると、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数を加味した預入可能金額が算出された後、該預入可能金額から今回の貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体に対する遊技媒体上限数が自動算出されて、該貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が上記算出された遊技媒体上限数を超える場合には当該貯遊技媒体要求が拒否されるため、第1の遊技媒体(例えば、玉)及び第2の遊技媒体(例えば、メダル)に対する貯玉(メダル)の預入制限を行なうために、遊技ホール側では、合計上限金額を入力するだけで済み、貯玉(メダル)の預入制限のための設定作業が極めて容易になる。
【0036】
更に、本発明の上記各構成によれば、最初に預入制限項目として上限金額(第1及び第2の遊技媒体個々に関する貯遊技媒体上限金額、あるいは、第1及び第2の遊技媒体全体に関する合計上限金額)を決定し、該上限金額を入力することが預入制限設定操作の基本であるため、遊技ホール側では、該預入制限設定操作を通して上限金額を確実に認識でき、引いては、該上限金額を目安にして、多量数の貯遊技媒体を有している遊技客から貯遊技媒体の引落しがなされた場合を想定した精算準備金の適正手配を行うことができ、上述した貯遊技媒体引落しに際しても精算準備金が不足して換金業務に支障を来たすといった危険性を大幅に低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明に係わる遊技システムの要部の構成を示すブロック図である。
【0039】
この遊技システムは、パチンコ店等の遊技ホールに設置され、遊技客が遊技機(パチンコ台)での遊技により獲得した玉(パチンコ玉)を計数する玉計数機10、玉計数機10に接続され、会員カード5を受け入れて、玉計数機10による玉計数値のうちから指定された玉数を貯玉する処理を行う会員カード端末機(会員用記録媒体処理装置)20A、遊技客が遊技機(パチスロ台)での遊技により獲得したメダルを計数するメダル計数機15、メダル計数機15に接続され、会員カード5を受け入れて、メダル計数機15によるメダル計数値のうちから指定されたメダル数を貯メダルする処理を行う会員カード端末機(会員用記録媒体処理装置)20B、会員カード5を受け入れ、暗証番号が入力されることにより、後述するT/C50と通信して該会員カード5に関連付けられている貯玉数に対応する玉を投出する玉引き落とし処理を行う玉引落機30、会員カード5を受け入れ、暗証番号が入力されることにより、後述するT/C50と通信して該会員カード5に関連付けられている貯メダル数に対応するメダルを投出するメダル引き落とし処理を行うメダル引落機35をローカル・エリア・ネットワーク(LAN)60を介してターミナル・コントローラ(T/C)(管理装置)50に接続して構成される。
【0040】
また、この遊技システムは、遊技ホール内の景品交換カウンタ内に設置される会員カード端末機20C、景品管理端末機40及び景品投出機45も含んでいる。
【0041】
景品管理端末機40は、遊技媒体数に応じて交換可能な一般景品あるいは特殊景品の情報を記憶しており、景品投出機45と協働し、遊技客によって投入される遊技媒体(玉引落機30により引き落とした玉、メダル引落機35により引き落としたメダル、遊技によって獲得した玉あるいはメダル)をその計数値に対応する景品(一般景品あるいは特殊景品)と交換する処理を行う。
【0042】
この景品交換処理において、景品管理端末機40では、遊技客によって投入された遊技媒体数を計数して表示し、該表示された遊技媒体数の範囲内で交換可能な一般景品あるいは特殊景品を遊技客が選択すると、該選択された一般景品あるいは特殊景品に対応する遊技媒体数を計数値から減算して交換可能な遊技媒体数を更新すると共に該選択された一般景品あるいは特殊景品の投出指示を景品投出機45に対して送出する処理を行い、景品投出機45は、景品管理端末機40からの投出指示に基づき該当する一般景品あるいは特殊景品を遊技客に対して投出する処理を行う。
【0043】
更に、景品管理端末機40は、LAN60を介してT/C50に接続される会員カード端末機20Cの遊技媒体引落し処理機能と連携した景品交換処理を行う。
【0044】
この景品交換処理において、会員カード端末機20Cでは、会員カード5を受け入れ、暗証番号が入力されることにより、T/C50と通信して該会員カード5に関連付けられている貯玉数または貯メダル数を取得して景品管理端末機40に通知する一方、景品管理端末機40では、会員カード端末機20Cから通知された遊技媒体数を表示し、該表示された遊技媒体数の範囲内で交換可能な一般景品あるいは特殊景品を遊技客が選択すると、該選択された一般景品あるいは特殊景品に対応する遊技媒体数を表示されている遊技媒体数から減算して交換可能な遊技媒体数を更新すると共に該選択された一般景品あるいは特殊景品を景品投出機45から遊技客に対して投出させる処理を行い、更に、会員カード端末機20Cでは、遊技客が上記景品選択を終えた段階で残った遊技媒体数があれば、T/C50と通信して該遊技媒体数で該当する種別の貯遊技媒体数を更新させた後に会員カード5を返却する処理を行う。
【0045】
また、図1において、遊技ホールの外部に設けられる景品買取所には、景品読取機70および現金払出機75が設置され、このうちの景品読取機70は遊技ホール内のT/C50と通信可能に接続されている。
【0046】
景品読取機70は、遊技客が持ち込んだ特殊景品から情報を読み込み、該読み込んだ情報を元に当該特殊景品と交換可能な金額を算出して該金額分の貨幣払出し指示を現金払出機75に送出し、現金払出機75では景品読取機70からの貨幣払出し指示に基づき該指示金額分の現金(特殊景品に対応する現金)を遊技客に対して払い出す処理を行う。
【0047】
かかる本発明の遊技システムの各構成要素のうち、T/C50は、図1に示す構成に更に遊技機やカード処理ユニット(図示せず)等を含めた遊技システム全体を制御統括するコントローラであり、例えば、図2に示すように、制御部であるCPU51、ハードディスクなどの記憶装置52、動作プログラム等を記憶するメモリ53、マウスやキーボード等の入力装置54、CRT等の表示装置55、LAN60を介して会員カード端末機20(20A,20B,20C)、玉引落機30、メダル引落機35、景品読取機70、プリンタ部57等との通信を行う通信インタフェース(I/F)部56、設定された預入制限項目等の各種情報をプリントするプリンタ部57を備えたPC(パーソナル・コンピュータ)等の情報処理端末により構成される。
【0048】
T/C50において、メモリ53は、会員管理テーブル531を有しており、該会員管理テーブル531を用いて会員情報の管理を行なう。
【0049】
会員管理テーブル531は、図3に示すように、会員コード(識別データ)別に、貯玉数、貯メダル数、残度数、来店回数、来店ポイント、入会日(月/日)、住所、氏名、電話番号および追加入金額、デビット入金などの各種データが記憶されている。
【0050】
T/C50において、会員管理テーブル531を用いた会員情報の管理を受けるには会員カード5が必要となる。
【0051】
会員カード5は、会員登録処理を行うことによって発行される。会員登録を希望する遊技客は、申し込み書に所定事項を記入して担当の店員に渡す。店員は、所定事項をT/C50に登録して該利用者を会員として登録し、T/C50に会員管理テーブル531(図3参照)を作成する。そして、会員カード5を遊技客(会員)に手渡す。
【0052】
会員カード5は、図4に示すように、磁気ストライプを有し、該磁気ストライプ上に磁気記録されるデータの種類は、発行店コード、会員IDなどがある。
【0053】
また、会員カード5上に目視可能にエンボス印字される情報には、例えば、図4に示すように、発行店名、販売会社コード(販社コード)、店コード、会員コードなどがある。
【0054】
会員が会員カード5をカード発行機(図示せず)に挿入し、貨幣またはデビットカードを投入し、所定の操作を行って価値付けを指示すると、会員カード5の会員ID(会員コード)、価値付けされた有価価値(発行金額に対応する残度数)などがカード発行機からT/C50に送られ、T/C50の会員管理テーブル531に有価価値等が会員IDに対応付けられて書き込まれる。
【0055】
上記会員カード5に対する価値付け後、会員が、例えば、カード処理ユニットに該会員カード5を挿入し、貸出ボタンを押下すると、玉投出機構が作動し、遊技機の上皿へと予め設定しておいた貸出単位分のパチンコ玉が投出される。
【0056】
この時、T/C50は、上記貸出ボタンの押下により、カード処理ユニットから送られてくる貸出要求(挿入された会員カード5から読み取られた会員ID(会員コードを含む)を受信し、会員管理テーブル531の当該カードIDに対応して予め登録されている価値情報から上記貸出単位分の価値(1回の貸出操作により貸し出される度数)を減算する処理を行う。
【0057】
遊技客は、上記貸出処理により投出された遊技媒体を用いて遊技機での遊技を行なうことができる。
【0058】
会員が、遊技機での遊技により玉(メダル)を獲得した場合には、該玉(メダル)を玉計数機10あるいはメダル計数機15で計数し、これらに接続される会員カード端末機20A,20Bでの所定のレシート発行操作により、該計数された玉(メダル)数を記録した玉(メダル)数レシートの発行を受けられる他、会員カード5を挿入したうえで所定の貯玉(メダル)指示操作を行うことにより、該計数された玉(メダル)数を用いて貯玉(メダル)も行なうことができる。
【0059】
この貯玉(メダル)処理は、図2に示すT/C50の構成中、例えば、制御部51内に設けられる貯遊技媒体処理部511により、同構成中の例えばメモリ53内に設けられる預入制限情報格納部533に設定される預入制限情報を参照して行なわれる。
【0060】
この預入制限情報は、本発明の遊技システム(図1参照)の運用環境、つまり、遊技客(会員)が、自分の会員カード5を用いて例えば玉引落機30やメダル引落機35で引き落とした遊技媒体(玉やメダル)を景品交換カウンタの景品管理端末機40及び景品投出機45を用いて特殊景品と交換してうえで、該特殊景品を景品買取所に持ち込んで景品読取機70及び現金払出機75を用いて現金化することができる運用環境を背景とし、特殊景品の精算準備金が膨大になることがないようにするために貯玉処理の段階で貯玉数を制限するための制御情報として用いられるものである。
【0061】
本発明で用いる預入制限情報のタイプとしては、例えば、図5(a)に示す預入制限情報533aまたは図5(b)に示す預入制限情報533bの2タイプが考えられる。
【0062】
図5(a)に示す預入制限情報533aは、玉をあと何個まで預け入れることができるかを示す貯玉可能数、及びメダルをあと何枚まで預け入れることができるかを示す貯メダル可能数を例えば各会員の会員コードに対応付けて設定するタイプであり、後述する実施例1に適用可能である。
【0063】
この預入制限情報533aにおける貯玉可能数または貯メダル可能数は、各会員が会員カード5を用いて貯玉(メダル)を実行する毎に更新設定されるものであり、各会員毎、貯玉(メダル)タイミング〔いくら貯玉(メダル)しているか〕毎にバラバラな値となる。
【0064】
図5(b)に示す預入制限情報533bは、全体(総数)として玉を何個まで預け入れられるかの上限数を示す貯玉上限数と、全体(総数)としてメダルを何枚まで預け入れられるかの上限数を示す貯メダル上限数を各会員共通に設定するタイプであり、後述する各実施例2〜4に適用可能である。
【0065】
T/C50の貯遊技媒体処理部511では、預入制限情報格納部533に設定される上記預入制限情報〔例えば、533a:図5(a)参照〕を用い、会員カード端末機20(20A,20B)との間で例えば図6に示す制御シーケンスに従った貯玉及び貯メダルの処理を行なう。
【0066】
図6に示すように、遊技機(パチンコ台)での遊技によって玉(パチンコ玉)を獲得した遊技客(会員)が、会員カード端末機20Aに接続されている玉計数機10を用いて、当該獲得した玉の計数を行う(ステップS11)と、該玉計数値が会員カード端末機20Aに送られる。
【0067】
同様に、遊技機(パチスロ台)での遊技によってメダルを獲得した遊技客(会員)が、会員カード端末機20Bに接続されているメダル計数機15を用いて、当該獲得したメダルの計数を行う(ステップS11´)と、該メダル計数値が会員カード端末機20Bに送られる。
【0068】
会員カード端末機20(20A,20B)は、玉計数機10(あるいは、メダル計数機15)から玉計数値(同、メダル計数値)を取得する(ステップS21)と、表示/操作部の表示パネル上に、玉計数値(同、メダル計数値)と貯玉(同、貯メダル)を行うか否かを選択するガイダンスを表示し、ここで、貯玉(同、貯メダル)を行うことと貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が選択されると、次に、会員カード5の挿入を促すガイダンス表示を行う。
【0069】
ここで、会員が会員カード5を挿入する(ステップS22)と、会員カード端末機20は、カードリーダにより該会員カード5からカードID(会員コード)を読取った(ステップS23)うえで、該カードIDと上記貯玉要求数(同、貯メダル要求)及び預け入れ対象の媒体種別=玉(同、メダル)とを含む貯玉要求(同、貯メダル要求)をT/C50に送信する(ステップS24)。
【0070】
一方、T/C50は、会員カード端末機20からカードID、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)及び媒体種別=玉(同、メダル)を含む貯玉要求(同、貯メダル要求)を受信する(ステップS51)と、会員管理テーブル531内で、当該カードIDに対応する貯玉数(同、貯メダル数)を当該カードIDと共に受信した貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を用いて更新する貯玉処理(同、貯メダル処理)を行なう。
【0071】
この貯玉処理(同、貯メダル処理)に際し、貯遊技媒体処理部511は、預入制限情報格納部533に格納される当該会員コードに対応する預入制限情報〔この例では、貯玉可能数/貯メダル可能数:図5(a)参照〕のうちの貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を読み出し(ステップS52)、今回受信した貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が当該読み出した貯玉可能数(同、貯メダル可能数)よりも多いか否かにより貯玉(貯メダル)が可能か否かを判定する(ステップS53)。
【0072】
ここで、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)よりも多い場合(ステップS3YES)、貯遊技媒体処理部511は、貯玉(貯メダル)が不可であると判定し、貯玉要求(同、貯メダル要求)を拒否することを意味する貯玉NG(同、貯メダルNG)を会員カード端末機20に送出する(ステップS54)。
【0073】
会員カード端末機20では、T/C50から貯玉NG(同、貯メダルNG)を受信する(ステップS25)と、レシートの発行を指示する処理(ステップS26)を行う。例えば、貯玉(同、貯メダル)はできないのでレシートを発行する旨を表示パネル上に表示することにより遊技客(会員)に報知し、遊技客がこれに同意する操作を行うとこの時の貯玉要求数(同、貯メダル要求数)等を印字した玉(同、メダル)レシートを発行するように制御する。このレシートは、景品交換カウンタへ持ち込まれ、景品交換に使用される。
【0074】
また、T/C50の貯遊技媒体処理部511は、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)よりも少ない場合(ステップS53NO)、貯玉(貯メダル)が可能であると判定し、貯玉要求(同、貯メダル要求)を許可することを意味する貯玉OK(同、貯メダルOK)を会員カード端末機20に送出し(ステップS55)、会員管理テーブル531内の当該要求中に含まれる会員コードに対応する貯玉数(同、貯メダル数)に、当該要求中に含まれる貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を加算して該貯玉数(同、貯メダル数)を更新する貯玉処理(同、貯メダル処理)を行ない(ステップS56)、該貯玉処理(同、貯メダル処理)が正常に終了すると、正常終了通知とカード排出指示を会員カード端末機20に送信する(ステップS57)。
【0075】
なお、上記ステップS56での貯玉処理(同、貯メダル処理)がなされると、貯遊技媒体処理部511は、預入制限情報格納部533内における当該貯玉(同、貯メダル)が実施された会員コードに対応する現在の貯玉可能数(同、貯メダル可能数)から今回会員管理テーブル531で当該会員コードに対応して加算された貯玉数(同、貯メダル数)を減算することにより当該会員コードに対応する貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を更新する処理を行う。
【0076】
一方、会員カード端末機20は、T/C50から貯玉OK(同、貯メダルOK)を受信し(ステップS27)、次いで、正常終了通知を受信する(ステップS28)と、表示パネル上に正常終了の旨を表示すると共に、同時に受信したカード排出指示に基づき挿入中の会員カード5を返却する(ステップS29)。
【0077】
なお、図6においては、玉をあと何個預けられるのかを示す貯玉可能数及びメダルあと何枚預けられるのかを示す貯メダル可能数を預入制限情報〔図5(a)の預入制限情報533a参照〕として設定して預入制限を行う例を挙げたが、本発明はこれに限らず、全体(総数)で何個預け入れられるかの上限を示す貯玉上限数及び全体(総数)で何枚預け入れられるかの上限を示す貯メダル上限数を預入制限情報〔図5(b)の預入制限情報533a参照〕として設定して預入制限を行うようにしても良い。
【0078】
この場合の処理の流れを図6を援用して説明すれば、図6のステップS51で貯玉要求(同、貯メダル要求)を受信することにより、貯遊技媒体処理部511は、預入制限情報格納部533に格納される当該会員コード〔上記貯玉要求(同、貯メダル要求)に含まれる会員コード〕に対応する預入制限情報(貯玉上限数/貯メダル上限数)のうちの貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を参照する(ステップS52援用)一方で、会員管理テーブル531における当該会員コードに対応する現在の貯玉数(同、貯メダル数)を見に行き、現在の貯玉数(同、貯メダル数)に今回受信した貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を加算した値(更新値)が、当該会員コードに対応する貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を超えるか否かをチェックし(ステップS53援用)、ここで、貯玉数(更新値)〔同、貯メダル数(更新値)〕が貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を超える場合(ステップS53YES援用)には、貯玉要求(同、貯メダル要求)を拒否することを意味する貯玉NG(同、貯メダルNG)を会員カード端末機20に送出する(ステップS54援用)とともに、貯玉数(更新値)〔同、貯メダル数(更新値)〕が貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を超えていない場合(ステップS53NO援用)には、貯玉要求(同、貯メダル要求)を許可することを意味する貯玉OK(同、貯メダルOK)を会員カード端末機20に送出し(ステップS55援用)、会員管理テーブル531内の当該要求中に含まれる会員コードに対応する貯玉数(同、貯メダル数)に、当該要求中に含まれる貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を加算して該貯玉数(同、貯メダル数)を更新する貯玉処理(同、貯メダル処理)を行なう(ステップS56援用)ようにすれば良い。
【0079】
このように、本発明では、図1の遊技システム中の会員カード端末機(会員用記録媒体処理端末)20とT/C(管理装置)50とによって貯遊技媒体管理システムが構成され、該貯遊技媒体管理システム中の会員カード端末機20では、会員カード5(会員用記録媒体)から読み取った会員コード(会員識別情報)と、貯玉/メダル要求操作により指定された貯玉(メダル)要求数と、該貯玉(メダル)要求対象の遊技媒体種別〔玉(第1の遊技媒体)またはメダル(第2の遊技媒体)〕を含む貯玉(メダル)要求をT/C50に送出する〔貯玉(メダル)をT/C50に問い合わせる〕一方で、T/C50では、会員カード端末機20から貯玉(メダル)要求を受信し、該貯玉(メダル)要求に含まれる会員コード、貯玉(メダル)要求対象の遊技媒体種別(玉またはメダル)及び貯玉(メダル)要求数に基づき、当該貯玉(メダル)要求数を当該会員コードに関連付けて会員管理テーブル531内で管理される当該種別の貯玉(メダル)数に加算して該貯玉(メダル)数を更新する貯玉(メダル)処理を行なうと共に、該貯玉(メダル)処理に合わせて、更に、貯玉(メダル)数が預入制限情報として預入制限情報格納部533に当該各種別毎に予め設定されている貯玉(メダル)可能数あるいは貯玉(メダル)上限数を超えないように制限する預入制限処理機能を有するものである。
【0080】
本発明の貯遊技媒体管理システムにおいて、貯玉(メダル)数の預入制限情報として用いる貯玉(メダル)可能数〔図5(a)参照〕あるいは貯玉(メダル)上限数〔図5(a)参照〕の設定は、制御部51内に設けられる預入制限情報設定部513の制御の下で、後述する実施例1で説明する上限設定画面550A、あるいは実施例2〜4で説明する上限設定画面550B,550C,550Dを用いて行うことができるが、特に、本発明では、預入制限情報設定部513が、上限設定画面550(550A,550B,550C,550D)上で、玉及びメダル個々に関する預け入れ可能な上限金額、あるいは玉及びメダル全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力することにより、各遊技媒体(玉/メダル)毎の貯遊技媒体可能数または貯遊技媒体上限数を自動的に算出して預入制限情報として設定する機能構成を有する点を特徴としている。
【0081】
以下、本発明に係わる貯遊技媒体管理システムの各実施例について順次説明する。
【実施例1】
【0082】
図7は、実施例1に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Aの一例を示す図である。
【0083】
この上限設定画面550Aは、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示される。但し、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0084】
図7に示すように、上限設定画面550Aは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額と貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額との合計値に相当する合計上限金額を入力する合計上限金額入力欄N11と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N12と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N13と、預入問合せ元(例えば、会員カード端末機20A)からの貯玉問合せ(貯玉要求)に基づき検索(チェック)される貯玉数(残高)を表示する貯玉数チェック欄C11と、預入問合せ元(例えば、会員カード端末機20B)からの貯メダル問合せ(貯メダル要求)に基づき検索(チェック)される貯メダル数(残高)を表示する貯メダル数チェック欄C12と、玉換金レート入力欄N12に入力される玉換金レートと貯玉数チェック欄C11に表示される貯玉数(残高)とから算出される貯玉金額を表示する貯玉金額表示欄S11と、メダル換金レート入力欄N13に入力されるメダル換金レートと貯メダル数チェック欄C12に表示される貯メダル数(残高)とから算出される貯メダル金額を表示する貯メダル金額表示欄S12と、合計上限金額入力欄N11に入力される合計上限金額と、貯玉金額表示欄S11に表示される貯玉金額及び貯メダル金額表示欄S12に表示される貯メダル金額とから算出される預入可能金額を表示する預入可能金額表示欄S13と、玉換金レート入力欄N12に入力される玉換金レートと預入可能金額表示欄S13に表示される預入可能金額とから算出される貯玉可能数(あと何個まで預け入れられるかを示す)を表示する貯玉可能数表示欄S14と、メダル換金レート入力欄N13に入力されるメダル換金レートと預入可能金額表示欄S13に表示される預入可能金額とから算出される貯メダル可能数(あと何枚まで預け入れられるかを示す)を表示する貯メダル可能数表示欄S15とを備えて構成される。
【0085】
図8は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Aを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0086】
図8に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Aを表示する(ステップS101)。
【0087】
次いで、操作者は、預入制限項目として、目標とする合計上限金額を決定した後、入力装置54の入力ツール(キーボードやマウス等)を用いて、上記合計上限金額を合計上限金額入力欄N11に入力し(ステップS102)、次いで、玉換金レート入力欄N12及びメダル換金レート入力欄N13にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力する(ステップS103)。
【0088】
上述した上限設定画面550Aに対する合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力操作(上限設定操作)は、遊技ホールの事務所に設置されるT/C50を用いて、例えば、システム導入時等に行なうことができる。
【0089】
上記ステップS102、S103での合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力により、これらの各項目の値(数値)がそれぞれ該当する入力欄N11、N12及びN13に表示される。
【0090】
また、この時、入力された合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートは、預入制限情報設定部513の処理により、上限設定画面550Aを用いた上記上限設定操作の際に指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に保持(設定)される(ステップS104)。
【0091】
以後、T/C50では、会員カード端末機20からの貯玉(メダル)要求に対して、上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報(合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レート等)を用いてステップS105以降に示す預入〔貯玉(メダル)〕制限制御を実行する。
【0092】
例えば、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20Aから貯玉要求〔貯遊技媒体の種類(=玉)、貯玉要求数(玉計数値)、会員ID等が含まれる〕を受信する(ステップS105YES)と、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯玉数(残高)及び貯メダル数(残高)を検索して該当する各チェック欄C11及びC12に表示すると共に、該検索した貯玉数(残高)及び貯メダル数(残高)と、ステップS102で入力された合計上限金額、上記ステップS103で入力された玉換金レート及びメダル換金レートを用いて、下式(11)により、現時点での預入可能金額を算出し(ステップS106)、該算出した値(預入可能金額)を預入可能金額表示欄S13に表示する。
預入可能金額=合計上限金額−〔貯玉数(残高)×玉換金レート+貯メダル数(残高)×メダル換金レート〕 ……(11)
なお、上記(11)式による演算において、〔貯玉数(残高)×玉換金レート〕と〔貯メダル数(残高)×メダル換金レート〕は、各々、貯玉金額と貯メダル金額に相当する。
【0093】
従って、貯遊技媒体処理部511は、上記ステップS106での預入可能金額算出処理中、算出される上記貯玉金額及び貯メダル金額をそれぞれ貯玉金額表示欄S11及び貯メダル金額表示欄S12に表示する処理も実行する。
【0094】
上記ステップS106の処理が終わると、貯遊技媒体処理部511は、上記(11)式により算出した預入可能金額と、ステップS103で入力された換金レートのうちの今回の預入要求遊技媒体種別(=玉)に対応する玉換金レートとを用いて下式(12)により、当該預入要求遊技媒体(=玉)の預入可能数(=貯玉可能数数)を算出し(ステップS107)、該算出した値を貯玉可能数表示欄S14に表示する。
貯玉可能数=預入可能金額÷玉換金レート ……(22)
次に、貯遊技媒体処理部511は、上記(22)式で算出された貯玉可能数と今回の貯玉要求数(玉計数値)を比較して、貯玉要求数が貯玉可能数を超えてないかどうかによって貯玉が可能であるか否かを判定する(ステップS108)。
【0095】
ここで、貯玉が可能でないと判定された場合(ステップS108YES)は、会員カード端末機20に対して貯玉NGを送出し(ステップS111)、貯玉処理は行なわずに処理を終了する(図6のステップS53YES→S54の処理に相当)。
【0096】
また、貯玉が可能であると判定された場合(ステップS108NO)は、会員カード端末機20に対して貯玉OKを送出し(ステップS109)、上記貯玉要求に含まれる貯玉要求数分を会員管理テーブル531の該貯玉要求に含まれる会員コードに対応する貯玉数に加算して貯玉数を更新する貯玉処理を行ない(ステップS110)、貯玉処理終了後、会員カード返却処理に進む(図6のステップS53NO→S55〜S57の処理に相当)。
【0097】
同様に、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20Bから貯メダル要求〔貯遊技媒体の種類(=メダル)、貯メダル要求数(メダル計数値)、会員ID等が含まれる〕を受信する(ステップS105YES)と、貯遊技媒体処理部511は、ステップS106で預入可能金額を算出した後、ステップS107では貯メダル可能数〔=預入可能金額÷メダル換金レート…(22´)〕を算出して該当表示欄S15に表示すると共に、ステップS108では、貯メダル要求数が貯メダル可能数を超えていないかどうかをチェックし、貯メダル要求数が貯メダル可能数を超えていない場合(ステップS108NO)は、会員カード端末機20Bに貯メダルOKを送出(ステップS109)した後、該貯メダル要求数分のメダル数を会員管理テーブル531の該貯メダル要求に含まれる会員コードに対応する貯メダル数に加算して貯メダル数を更新する貯メダルを処理を行い(ステップS110)、貯メダル要求数が貯メダル可能数を超えている場合(ステップS108YES)には、会員カード端末機20Bに貯メダルNGを送出し(ステップS111)、該貯メダルを規制する制御を行なう。
【0098】
なお、貯玉(メダル)要求を送信した会員カード端末機20A(20B)では、T/C50から貯玉(メダル)NGを受信した場合には、レシート発行部にレシート発行指示を行って上記貯玉(メダル)要求数分の玉数(メダル)等を印字したレシートを発行すると共に、景品交換を促す処理(景品交換ガイダンス表示等)を行う。また、T/C50から貯玉(メダル)OKを受信した場合には、挿入されている会員カード5の排出処理を行う。
【0099】
ここで、会員カード端末機20A(20B)は、T/C50から貯玉(メダル)NGを受信した場合には、レシート発行を行なうのではなく、遊技媒体の現物〔玉(メダル)〕を返却する構成とすることもできる。
【0100】
なお、通常の玉(メダル)計数機は多量の玉(メダル)を払い出す機能を有していない為、現物返却は貯玉(メダル)要求数が所定値以下の場合に限定するか、多量の玉(メダル)を投出できる機能を付加する必要がある。
【0101】
ここで、図7を参照し、上限設定画面550Aに対して入力される合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と、貯遊技媒体要求受付時に上記入力値に基づき自動算出される預入制限情報(貯玉可能数、貯メダル可能数等)各値の具体例について説明する。
【0102】
図7においては、ある会員コードに対応して、合計上限金額として“4,000,000円”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚を入力する上限設定操作が行われた後、該会員コードに対応する貯玉数(残高)が“875,000個”でかつ貯メダル数(残高)が“20,000枚”時に、例えば、会員カード端末機20Aから当該会員コードに基づく貯玉要求があった場合の算出例を示している。
【0103】
この場合、貯遊技媒体処理部511では、現時点での貯玉数(残高)=875,000個に玉換金レート4円/個を乗じて貯玉金額=3,500,000円が算出され、同貯メダル数(残高)=20,000枚にメダル換金レート20円/枚を乗じて貯メダル金額=4,00,000円が算出され、該当する各表示欄S11,S12に表示されると共に、上記貯玉金額=3,500,000円に上記貯メダル金額=4,00,000円を加算した値を合計上限金額=4,000,000円から減算することにより預入可能金額=100,000円が算出され、該当表示欄S13に表示される。
【0104】
次いで、この預入可能金額=100,000円を今回の貯玉要求に含まれる遊技媒体種別=玉に関する換金レート=4円/個で除算することにより、貯玉可能数=25,000個が算出され、該当表示欄S14に表示される。
【0105】
この場合、今回の貯玉要求に含まれる貯玉要求数(玉計数値)が25,000個を超えない範囲の値であれば貯玉が実行され、玉計数値が25,000個を超える場合には貯玉規制が実施されることになる。
【0106】
なお、同様の条件下で、会員カード端末機20Bから当該会員コードに基づく貯メダルの問合せ(貯メダル要求)があった場合には、貯遊技媒体処理部511は、上記預入可能金額=100,000円を今回の貯メダル要求に含まれる遊技媒体種別=メダルに関する換金レート=20円/枚で除算することにより、貯メダル可能数=5,000枚を算出して該当表示欄S15に表示すると共に、今回の貯メダル要求に含まれる貯メダル要求数(メダル計数値)が5,000枚を超えない範囲の値であれば貯メダルを実行し、貯メダル要求数が5,000枚を超える場合には貯メダル規制する制御を行う。
【0107】
このように、本実施例では、上限設定画面550Aを用いて、貯玉分と貯メダル分を合計した合計上限金額、玉交換レート及びメダル交換レートを入力しておくと、その後、貯玉(または、メダル)要求があった時に、入力済みの合計上限金額、玉交換レート及びメダル交換レートの各値と現時点の貯玉数及び貯メダル数から現時点における預入可能金額を先ず算出し、次いで、貯玉要求(同、貯メダル要求)に従い玉(同、メダル)に対応する換金レートで上記預入可能金額を除算することにより貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を算出し、更に、貯玉可能数(同、貯メダル可能数)と今回の貯玉要求数(同、貯メダル要求数)の比較結果に基づき、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を超えていない場合には該貯玉要求分(同、貯メダル要求分)の貯玉(同、貯メダル)処理を実施し、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を超えている場合には貯玉(同、貯メダル)処理を規制する(受付けない)制御機能を有するものである。
【0108】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉及び貯メダルを対象とする上限規制を行なうために、操作者は、預入制限項目として予め決定した合計上限金額と、玉交換レート及びメダル交換レートを上限設定画面550Aを用いて入力するだけで済み、従来のように、貯玉(メダル)上限数を入力し、該入力した貯玉(メダル)上限数から手計算で該上限数に対応する預入上限金額を求めて、該上限金額が希望にそぐわない場合には貯玉(メダル)上限数を何回も計算し直すという作業が不要となり(この点は、以下の各実施例に共通)、貯玉(メダル)の預入制限項目の設定作業が極めて容易に行えるようになる。また、貯玉(メダル)上限数を何回も計算し直したうえでその都度も入力する必要がないため、設定入力による作業ミスも低減できる。
【0109】
また、従来は、設定者が上限設定項目としてメダル上限数及び貯メダル上限数しか把握できなかったのに対して、本実施例における上限設定作業では、預入制限項目として合計上限金額を決定して上限設定画面550Aに入力することが基本であるため、操作者は、該入力により上限設定画面550A上に表示される合計上限金額を上限制限項目として認知でき、該合計上限金額を念頭において精算準備金を用意することで、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0110】
なお、上記実施例では、玉換金レート及びメダル換金レートは操作者が上限設定画面550Aを用いて入力するようにしているが、各換金レートを例えば預入制限情報格納部533に預入制限情報として予め設定しておいて、ここから該当する換金レートを読み出して上限設定に用いるようにしても良く、この場合、操作者が合計上限金額のみを入力するだけで貯玉及び貯メダルの上限規制を行える。
【0111】
なお、玉換金レート及びメダル換金レートを記憶しておき、上限設定処理時に読み出して利用する方法は、以下の各実施例においても適用できるものである。
【0112】
また、本実施例では、上限設定画面550Aを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定をシステム導入時に行う場合について述べたが、上限設定は任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。この場合において、預入制限情報設定部513は、上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合もこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有することは言うまでもない。
【実施例2】
【0113】
図9は、実施例2に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Bの一例を示す図である。
【0114】
この上限設定画面550Bも、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示され、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0115】
図9に示すように、上限設定画面550Bは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額と貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額との合計値に相当する合計上限金額を入力する合計上限金額入力欄N21と、合計上限金額の範囲内の貯玉に関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯玉上限金額入力欄N22と、合計上限金額の範囲内の貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯メダル上限金額入力欄N23と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N24と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N25と、上記入力欄N21〜N25に対する該当項目の入力値を適宜に用いて自動算出される貯玉上限数(全体で玉何個預け入れられるかを示す)及び貯メダル上限数(全体でメダル何枚預け入れられるかを示す)を各々表示する貯玉上限数表示欄S21及び貯メダル上限数表示欄S22とを備えて構成される。
【0116】
図10は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Bを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0117】
図10に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Bを表示する(ステップS201)。
【0118】
次いで、操作者は、目標とする合計上限金額と、該合計上限金額の範囲内に納まる貯玉か若しくは貯メダルに関する上限金額のいずれか一方を預入制限項目として決定した後、入力装置54を用いて、上記合計上限金額を合計上限金額入力欄N21に入力し(ステップS202)、かつ上記貯玉上限金額若しくは貯メダル上限金額のいずれか一方を該当する入力欄N22若しくはN23に入力する(ステップS203)。
【0119】
更に、操作者は、玉換金レート入力欄N24及びメダル換金レート入力欄N24にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力し(ステップS204)、必要な全ての数値が入力完了したことを確認して所定の上限設定開始操作を行う。
【0120】
T/C50では、上記設定開始操作が行なわれたことを認識すると(ステップS205YES)、預入制限情報設定部513が、上記ステップS203で入力された例えば貯玉上限金額と、上記ステップS204で入力された玉交換レートとを用いて下式(21)により貯玉上限数を算出し(ステップS206)、該当表示欄S21に表示する。
貯玉上限数=貯玉上限金額÷玉換金レート ……(21)
また、預入制限情報設定部513は、ステップS202で入力された合計上限金額と、上記ステップS203で入力された貯玉上限金額とを用いて下式(22)により、貯メダル上限金額を算出し(ステップS207)、該当入力欄N23に表示する。
貯メダル上限金額=合計上限金額−貯玉上限金額 ……(22)
次いで、預入制限情報設定部513は、上記ステップS207で算出された貯メダル上限金額と、上記ステップS204で入力されたメダル換金レートとを用いて下式(23)により貯メダル上限数を算出し(ステップS208)、該当表示欄S22に表示する。
貯メダル上限数=貯メダル上限金額÷メダル換金レート ……(23)
そして、以上の処理が終了すると、上記算出した値のうちの、少なくとも貯玉上限数及び貯メダル上限数を、上限設定画面550Bを用いた上記上限設定操作の際に所定の方法で指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に格納(設定)する(ステップS209)。
【0121】
なお、上記ステップS203で貯玉上限金額の代わりに貯メダル上限金額が入力された場合、預入制限情報設定部513は、ステップS206では、貯メダル上限数〔=貯メダル上限金額÷メダル換金レート…(21´)〕を算出し、ステップS207では貯玉上限金額〔=合計上限金額−貯メダル上限金額…(22´)〕を算出し、ステップS208では、貯玉上限数〔=貯玉上限金額÷玉換金レート…(23´)〕を算出し、各々、該当各表示欄に表示する。
【0122】
ここで、図9を参照し、上限設定画面550Bに対して入力される合計上限金額、貯玉上限金額(or貯メダル上限金額)、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と該入力値に基づく貯メダル上限金額(or貯玉上限金額)、貯玉上限数及び貯メダル上限数の算出値の具体例について説明する。
【0123】
図9に示す例では、合計上限金額として“4,000,000円”、貯玉上限金額として“1,000,000円”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚が入力されることにより、上記(21)式により貯玉上限数(=1,000,000円÷4円=250,000個)が、上記(22)式により貯メダル上限金額(=4,000,000円−1,000,000円=3,000,000円)が、上記(23)式により貯メダル上限数(=3,000,000円/20円=150,000枚)がそれぞれ算出され、該当する各表示欄に表示される様子が示されている。
【0124】
この例の場合には、貯玉上限数(=250,000個),貯メダル上限数(=150,000枚)が、所定の方法で入力される会員コードに対応して、預入制限情報として預入制限情報格納部533に設定されることになる。
【0125】
以後、T/C50の貯遊技媒体処理部511では、会員カード端末機20からの貯遊技媒体要求に対して上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報を用いて貯遊技媒体上限規制処理を実行する。
【0126】
例えば、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯玉要求(貯遊技媒体の種類(=玉)、玉計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯玉数を検索すると共に、該貯玉数に今回の貯玉要求数(玉計数値)を加算した値が、上限設定画面550Bを用いて事前に設定した貯玉上限数(例えば、250,000個)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯玉上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯玉OKを送出して当該貯玉要求数に基づく貯玉処理を行い、上記加算値が貯玉上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯玉NGを送出して該貯玉を規制するよう制御する。
【0127】
同様に、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯メダル要求(貯遊技媒体の種類(=メダル)、メダル計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯メダル数を検索すると共に、該貯メダル数に今回の貯玉要求数(メダル計数値)を加算した値が、上限設定画面550Bを用いて事前に設定した貯メダル上限数(例えば、150,000枚)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯メダル上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯メダルOKを送出して当該貯メダル要求数に基づく貯メダル処理を行い、上記加算値が貯メダル上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯メダルNGを送出して該貯メダルを規制するよう制御する。
【0128】
従って、上限設定画面550Bを用いて図9に例示する各値の通りの上限設定がなされた会員コードに基づく貯遊技媒体処理に関しては、貯玉数が250,000個(=貯玉上限数)以下に抑えられ、貯メダル数が150,000枚(貯メダル上限数)以下に抑えられることになる。
【0129】
このように、本実施例では、上限設定画面550Bを用いて、貯玉数を対象にした上限金額と貯メダル数を対象にした上限金額の合計値である合計上限金額、合計上限金額内に占める貯玉上限金額若しくは貯メダル上限金額のいずれか一方、玉換金レート及びメダル換金レートを入力すると、これらの入力値を適宜用いた演算により貯玉上限数及び貯メダル上限数(他には、貯メダル上限金額)が自動算出されて預入制限情報として設定されるものである。
【0130】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉数及び貯メダル数の上限規制を行なうために、操作者は、予め決定した合計上限金額、貯玉上限金額若しくは貯メダル上限金額のいずれか一方、玉交換レート及びメダル交換レートを入力するだけで済み(但し、事前に設定しておいた玉換金レート及びメダル換金レートを上限設定時に読み出して利用する場合は当該換金レートの入力も不要)、上限設定作業が極めて容易となる。
【0131】
この場合において、操作者は合計上限金額を目安にして貯玉数及び貯メダル数の上限設定が行えるため、この合計上限金額を念頭において精算準備金を用意することができ、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0132】
なお、本実施例においても、預入制限情報設定部513は、上限設定画面550Bを用いて上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合にこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有するものであり、上限設定画面550Bを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定はシステム導入時に限らず任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。
【実施例3】
【0133】
図11は、実施例3に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Cの一例を示す図である。
【0134】
この上限設定画面550Cも、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示され、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0135】
図11に示すように、上限設定画面550Cは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額と貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額との合計値に相当する合計上限金額を入力する合計上限金額入力欄N31と、合計上限金額に対する貯玉上限金額の比率を入力する貯玉比率入力欄N32と、合計上限金額に対する貯メダル上限金額の比率を入力する貯メダル比率入力欄N33と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N34と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N35と、上記入力欄N31〜N35に対する各項目の入力値を適宜に用いて自動算出される貯玉上限金額,貯メダル上限金額,貯玉上限数及び貯メダル上限数を各々表示する貯玉上限金額表示欄S31,貯メダル上限金額表示欄S32,貯玉上限数表示欄S33及び貯メダル上限数表示欄S34とを備えて構成される。
【0136】
図12は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Cを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0137】
図12に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Cを表示する(ステップS301)。
【0138】
次いで、操作者は、預入制限項目として、合計上限金額を決定しかつ該合計上限金額に対する貯玉と貯メダルの比率を決定した後、入力装置54を用いて、上記合計上限金額を合計上限金額入力欄N31に入力し(ステップS302)、かつ上記貯玉比率若しくは貯メダル比率のいずれか一方を該当する入力欄N32若しくはN33に入力する(ステップS303)。
【0139】
更に、操作者は、玉換金レート入力欄N34及びメダル換金レート入力欄N35にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力し(ステップS304)、必要な全ての数値が入力完了したことを確認して所定の上限設定開始操作を行う。
【0140】
T/C50では、上記設定開始操作が行なわれたことを認識すると(ステップS305YES)、預入制限情報設定部513が、ステップS302で入力された合計上限金額と、上記ステップS303で入力された例えば貯玉比率とを用いて下式(31)により貯玉上限金額を算出し(ステップS306)、該当表示欄S31に表示する。
貯玉上限金額=合計上限金額×貯玉比率 ……(31)
また、預入制限情報設定部513は、ステップS306で算出された貯玉上限金額と、ステップS304で入力された玉換金レートを用いて、下式(32)により、貯玉上限数を算出し(ステップS307)、該当表示欄S33に表示する。
貯玉上限数=貯玉上限金額÷玉換金レート ……(32)
次いで、預入制限情報設定部513は、上記ステップS303で入力された貯玉比率を用いて下式(33)により貯メダル比率を求め(ステップS308)、該当表示欄N33に表示する。
貯メダル比率=100−貯玉比率 ……(33)
更に、預入制限情報設定部513は、上記ステップS302で入力された合計上限金額と、上記ステップS308で算出された貯メダル比率を用いて、下式(34)により貯メダル上限金額を求め(ステップS309)、該当表示欄S32に表示する。
貯メダル上限金額=合計上限金額×貯メダル比率 ……(34)
また、預入制限情報設定部513は、上記ステップS309で算出された貯メダル上限金額と、上記ステップS304で入力されたメダル換金レートを用いて、下式(35)により貯メダル上限数を求め(ステップS310)、該当表示欄S34に表示する。
貯メダル上限数=貯メダル上限金額÷メダル換金レート ……(35)
そして、以上の処理が終了すると、上記算出した値のうちの、少なくとも貯玉上限数及び貯メダル上限数を、上限設定画面550Cを用いた上記上限設定操作の際に所定の方法で指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に格納(設定)する(ステップS311)。
【0141】
なお、上記ステップS304で貯メダル比率が入力された場合、預入制限情報設定部513は、ステップS306では、貯メダル上限金額〔=合計上限金額×貯メダル比率…(31´)〕を算出し、ステップS307では貯メダル上限数〔=貯メダル上限金額÷メダル換金レート…(32´)〕を算出し、ステップS308では、貯玉比率〔=100−貯メダル比率…(33´)〕を算出し、ステップS309では貯玉上限金額〔=合計上限金額×貯玉比率…(34´)〕を算出し、ステップS310では、貯玉上限数〔=貯玉上限金額÷玉換金レート…(35´)〕を算出し、各々、該当各表示欄に表示する。
【0142】
ここで、図11を参照し、上限設定画面550Cに対して入力される合計上限金額、貯玉比率(or貯メダル比率)、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と該入力値に基づく貯玉上限金額、貯玉上限数、貯メダル上限金額、貯メダル上限数の算出値の具体例について説明する。
【0143】
図11に示す例では、合計上限金額として“4,000,000円”、貯玉比率として“60%”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚が入力されることにより、上記(31)式により貯玉上限金額(=4,000,000円×60%=2,400,000円)が、上記(32)式により貯玉上限数(=2,400,000円/4円=600,000個)が、上記(33)式により貯メダル比率(=100−60=40%)が、上記(34)式により貯メダル上限金額(=4,000,000円×40%=1,600,000円)が、上記(35)式により貯メダル上限数(=1,600,000円/20円=80,000枚)がそれぞれ算出され、該当する各表示欄に表示される様子が示されている。
【0144】
この例の場合には、貯玉上限数(=600,000個),貯メダル上限数(=80,000枚)が、所定の方法で入力される会員コードに対応して、預入制限情報として預入制限情報格納部533に設定されることになる。
【0145】
以後、T/C50の貯遊技媒体処理部511では、会員カード端末機20からの貯遊技媒体要求に対して上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報を用いて貯遊技媒体上限規制制御を実行する。
【0146】
例えば、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯玉要求(貯遊技媒体の種類(=玉)、玉計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯玉数を検索すると共に、該貯玉数に今回の貯玉要求数(玉計数値)を加算した値が、上限設定画面550Cを用いて事前に設定した貯玉上限数(例えば、600,000個)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯玉上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯玉OKを送出して当該貯玉要求数に基づく貯玉処理を行い、上記加算値が貯玉上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯玉NGを送出して該貯玉を規制するよう制御する。
【0147】
同様に、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯メダル要求(貯遊技媒体の種類(=メダル)、メダル計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯メダル数を検索すると共に、該貯メダル数に今回の貯玉要求数(メダル計数値)を加算した値が、上限設定画面550Cを用いて事前に設定した貯メダル上限数(例えば、80,000枚)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯メダル上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯メダルOKを送出して当該貯メダル要求数に基づく貯メダル処理を行い、上記加算値が貯メダル上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯メダルNGを送出して該貯メダルを規制するよう制御する。
【0148】
従って、上限設定画面550Cを用いて図11に例示する各値の通りの上限設定がなされた会員コードに基づく貯遊技媒体処理に関しては、貯玉数が600,000個(=貯玉上限数)以下に抑えられ、貯メダル数が80,000枚(貯メダル上限数)以下に抑えられることになる。
【0149】
このように、本実施例では、上限設定画面550Cを用いて、貯玉数を対象にした上限金額と貯メダル数を対象にした上限金額の合計値である合計上限金額、合計上限金額に対する貯玉比率若しくは貯メダル比率のいずれか一方、玉換金レート及びメダル換金レートを入力すると、これらの入力値を適宜用いた演算により貯玉上限数及び貯メダル上限数(他には、貯メダル比率若しくは貯玉比率、貯玉上限金額、貯メダル上限金額、貯メダル上限数)が自動算出されて預入制限情報として設定されるものである。
【0150】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉数及び貯メダル数の上限規制を行なうために、操作者は、予め決定した合計上限金額、貯玉比率若しくは貯メダル比率のいずれか一方、玉及びメダルの換金レートを入力するだけで済み(但し、事前に設定しておいた玉換金レート及びメダル換金レートを上限設定時に読み出して利用する場合は当該換金レートの入力も不要)、上限設定作業が極めて容易となる。
【0151】
この場合も、第1及び第2の各実施例と同様、操作者は合計上限金額を目安にして貯玉数及び貯メダル数の上限設定が行えるため、この合計上限金額を念頭において精算準備金を用意することができ、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0152】
なお、本実施例においても、預入制限情報設定部513は、上限設定画面550Cを用いて上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合にこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有するものであり、上限設定画面550Cを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定はシステム導入時に限らず任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。
【実施例4】
【0153】
図13は、実施例4に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Dの一例を示す図である。
【0154】
この上限設定画面550Dも、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示され、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0155】
図13に示すように、上限設定画面550Dは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯玉上限金額入力欄N41と、貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯メダル上限金額入力欄N42と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N43と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N44と、上記入力欄N41〜N44に対する各項目の入力値を適宜に用いて自動算出される貯玉上限数及び貯メダル上限数を各々表示する貯玉上限数表示欄S41及び貯メダル上限数表示欄S42とを備えて構成される。
【0156】
図14は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Dを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0157】
図14に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Dを表示する(ステップS401)。
【0158】
次いで、操作者は、預入制限項目として、目標とする貯玉上限金額と貯メダル上限金額を決定し、入力装置54を用いて、上記貯玉上限金額を貯玉上限金額入力欄N41に入力し(ステップS402)、かつ上記貯メダル上限金額を貯メダル上限金額入力欄N42に入力する(ステップS403)。
【0159】
更に、操作者は、玉換金レート入力欄N43及びメダル換金レート入力欄N44にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力し(ステップS404)、必要な全ての数値が入力完了したことを確認して所定の上限設定開始操作を行う。
【0160】
T/C50では、上記設定開始操作が行なわれたことを認識すると(ステップS405YES)、預入制限情報設定部513が、ステップS402で入力された貯玉上限金額と、上記ステップS404で入力された玉換金レートを用いて下式(41)により貯玉上限数を算出し(ステップS406)、該当表示欄S41に表示する。
貯玉上限数=貯玉上限金額÷玉換金レート ……(41)
また、このステップS406において、預入制限情報設定部513は、上記ステップS403で入力された貯メダル上限金額と、上記ステップS404で入力されたメダル換金レートを用いて、下式(42)により、貯玉上限数を算出し、該当表示欄S42に表示する。
貯メダル上限数=貯メダル上限金額÷メダル換金レート ……(42)
そして、以上の処理が終了すると、上記算出した貯玉上限数及び貯メダル上限数を、上限設定画面550Dを用いた上記上限設定操作の際に所定の方法で指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に格納(設定)する(ステップS407)。
【0161】
ここで、図13を参照し、上限設定画面550Dに対して入力される貯玉上限金額、貯メダル上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と該入力値に基づく貯玉上限数、貯メダル上限数の算出値の具体例について説明する。
【0162】
図13に示す例では、貯玉上限金額として“1,000,000円”、貯メダル上限金額として“1,500,000円”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚が入力されることにより、上記(41)式により貯玉上限数(=1,000,000円/4円=250,000個)が、上記(42)式により貯メダル上限数(=1,500,000円/20円=75,000枚)がそれぞれ算出され、該当する各表示欄S41,S42に表示される様子が示されている。
【0163】
この例の場合には、貯玉上限数(=250,000個),貯メダル上限数(=75,000枚)が、所定の方法で入力される会員コードに対応して、預入制限情報として預入制限情報格納部533に設定されることになる。
【0164】
以後、T/C50の貯遊技媒体処理部511では、会員カード端末機20からの貯遊技媒体要求に対して上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報を用いて、上記実施例2,3に示す通りの処理を経て貯遊技媒体上限規制制御を実行する。
【0165】
これにより、上限設定画面550Dを用いて図13に例示する各値の通りの上限設定がなされた会員コードに基づく貯遊技媒体処理に関しては、貯玉数が250,000個(=貯玉上限数)以下に抑えられ、貯メダル数が75,000枚(貯メダル上限数)以下に抑えられることになる。
【0166】
このように、本実施例では、上限設定画面550Dを用いて、貯玉上限金額、メダル上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートを入力すると、これらの入力値を適宜用いた演算により貯玉上限数及び貯メダル上限数が自動算出されて預入制限情報として設定されるものである。
【0167】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉数及び貯メダル数の上限規制を行なうために、操作者は、予め決定した貯玉上限金額及び貯メダル上限金額と、玉及びメダルの換金レートを入力するだけで済み(但し、事前に設定しておいた玉換金レート及びメダル換金レートを上限設定時に読み出して利用する場合は当該換金レートの入力も不要)、預入制限項目の設定作業が極めて容易に行えるようになる。
【0168】
また、本実施例においても、操作者は、貯玉上限金額並びに貯メダル上限金額を目安にして貯玉数及び貯メダル数の上限設定が行えるため、これら貯玉上限金額並びに貯メダル上限金額を念頭において精算準備金を用意することができ、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0169】
本実施例においても、預入制限情報設定部513は、上限設定画面550Dを用いて上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合にこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有するものであり、上限設定画面550Dを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定はシステム導入時に限らず任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。
【0170】
なお、上記実施例1〜4においては、上限設定画面550A,550B,550C,550Dを用いて入力した各項目の数値、並びにこれら入力された数値を用いて自動算出された各項目の数値の出力は、各上限設定画面550A,550B,550C,550D上で当該各項目の数値を表示することで行なっているが、別の出力形態としては、当該各項目の数値を該当する各上限設定画面550A,550B,550C,550Dと共にプリンタ部57で印刷出力できるようにしても良い。
【0171】
この他、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0172】
例えば、本発明は、貯玉・貯メダルに関する上限金額を把握できることが目的の1つであるが、この観点にたてば、上限設定画面550の他の実施例として、預け入れ可能な遊技媒体上限数を入力し、かつ該遊技媒体の換金レートを入力する(記憶しておいた値を読み出して設定することも可)ことにより、該入力された上限数と換金レートから当該遊技媒体の預け入れ可能な上限金額を算出して出力する処理機能を有するものを採用することも有効である。
【0173】
また、本発明における上限設定画面550を用いた上限設定に必要な玉(メダル)換金レートについては、売単価または買単価のいずれか一方、または両方を入力できる構成とすることできる。
【0174】
また、この玉(メダル)換金レートについては、複数に分かれている遊技ホールがある場合も考えられるため、上限設定画面550上に上記複数の換金レートに各々対応する複数の換金レート入力欄を設け、いずれか所望の換金レートを入力するようにしても良い。
【0175】
また、各実施例では、貯玉数・貯メダル数が貯玉上限数・貯メダル上限数を超える場合に貯玉処理・貯メダル処理を規制する制御の例を挙げているが、貯玉・貯メダルが行なわれた際に貯玉・貯メダルした結果(合計値)が該当する上限数(貯玉上限数・貯メダル上限数)以下の所定値(例えば、上限数の90%あるいは上限数までに残りn個等)に達したい時に遊技客(会員)にその旨の警告メッセージ〔例えば、“貯玉上限数まで残り1,000個です。次回から1,000個を超える貯玉は行えません”等〕を報知するようにしても良い。
【0176】
また、各遊技ホールのT/C50と、各遊技ホールのT/C50における貯玉(貯メダル)数を管理する第三者機関の貯玉第三者管理センタ内の貯玉管理装置とを通信回線により接続し、貯玉管理装置から各遊技ホールのT/C50に当該各T/C50毎の貯玉・貯メダルの合計上限金額または合計上限数(貯玉・貯メダル個々の上限金額または上限数も可)の設定値を預入制限項目情報として配信し、該配信された預入制限項目情報を各遊技ホールのT/C50の貯玉・貯メダル制限項目の設定に反映させる構成としても良い。この場合には、貯玉第三者管理センタにおいて上記合計上限金額等を設定することにより、各遊技ホールの貯玉数・貯メダル数に対応する補償金の金額の上限も設定可能になる。
【0177】
また、上記各実施例では上限設定画面を用いて、貯玉・貯メダルの合計金額若しくは上限数を各会員(個人)毎に設定、表示できるようにしているが、これに限らず、遊技ホール単位の合計金額を若しくは上限数を設定、表示できる構成としても良い。この場合には、各遊技ホール単位の上限金額若しくは上限数をより明瞭に把握可能になる。
【0178】
また、本発明においては、例えば、来店頻度や消費金額等によって会員の条件(ランク)付けを行い、該会員の条件に応じて一般会員と異なる貯玉(貯メダル)上限金額もしくは上限数を設定する構成としても良い。この場合には、来店頻度や消費金額等のより高い会員(特別会員として登録する)に対して一般会員よりも多い貯玉(貯メダル)数を割り振る等によって優遇するといったサービスの差別化を図ることができる。
【0179】
また、本発明では、貯玉・貯メダル上限金額を超えているために貯玉・貯メダル要求数分のレシートを発行する際、レシート発行分(貯玉・貯メダル要求数分)に端数が生ずる場合には、レシート発行分を換金した時に端数が出ないように調整する自動調整機能を付加しても良い。
【0180】
例えば、貯玉上限数まで140個の状態で、238個の貯玉要求があった場合に、通常であれば貯玉要求を拒否して238個分のレシートを発行させるか、140個分を貯玉して残りの98個分のレシートを発行させることになるが、レシートに端数が生じないように、138個分を貯玉してちょうど100個分のレシートを発行するように調整する。また、既に貯玉されている玉数から12個を引き出して、250個分(12個+238個)のレシートを発行するように調整するようにしても良い。
【0181】
また、上記端数調整処理に関連して、上記レシート発行に際し、レシート発行を行なう金額分を遊技客に入力させることで端数を発生させないようにする構成としても良い。
【0182】
いずれの場合にも、上記端数調整処理によって、遊技客に対しては端数のない換金サービスを提供できる。
【0183】
また、本発明では、貯玉・貯メダル上限金額を超えているために貯玉・貯メダル要求数分のレシートを発行する際、貯玉・貯メダル上限数を超えている旨の表示や、印字を行なう構成としても良く、この場合には、遊技客に対して、貯玉・貯メダル上限数を超えていることを確実に知らしめ、その後の貯玉・貯メダルを控えさせるうえで有効なサービスとなる。
【産業上の利用可能性】
【0184】
本発明は、貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように管理する預入制限処理機能を有する貯遊技媒体管理システムに適用でき、遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力することにより、該入力された上限金額と、該遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出し、預入制限項目として設定する処理機能を設けることで、預入制限項目の設定作業を容易にし、かつ預入制限項目の設定を通して預入上限金額を把握でき、適正な精算準備金を用意できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】本発明に係わる遊技システムの要部の構成を示すブロック図。
【図2】T/Cの機能構成を示すブロック図。
【図3】T/Cに設けられる会員管理テーブルの構成を示す図。
【図4】会員カードの外観構成図。
【図5】T/Cの預入制限情報格納部に設定される預入制限情報のタイプを示す図。
【図6】本発明の貯遊技媒体管理システムでの貯玉処理に関するT/Cと会員カード端末機間の制御シーケンスを示す図。
【図7】実施例1に係わる上限設定画面550Aの一例を示す図。
【図8】実施例1に係わるT/Cでの上限設定画面550Aを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【図9】実施例2に係わる上限設定画面550Bの一例を示す図。
【図10】実施例2に係わるT/Cでの上限設定画面550Bを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【図11】実施例3に係わる上限設定画面550Cの一例を示す図。
【図12】実施例3に係わるT/Cでの上限設定画面550Cを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【図13】実施例4に係わる上限設定画面550Dの一例を示す図。
【図14】実施例4に係わるT/Cでの上限設定画面550Dを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0186】
5…会員カード、10…玉計数機、15…メダル計数機、20,20A,20B,20C…会員カード端末機、30…玉引落機、35…メダル引落機、40…景品管理端末機、45…景品投出機、50…管理装置(ターミナル・コントローラ:T/C)、51…制御部(CPU)、511…貯遊技媒体処理部、513…預入制限情報設定部、52…記憶装置、53…メモリ、531…会員管理テーブル、533…預入制限情報格納部、54…入力装置、55…表示装置、550A,550B,550C,550D…上限設定画面、N11,N21,N31…合計上限金額入力欄、N22…貯玉上限金額入力欄、N23…貯メダル上限金額入力欄、N32…貯玉比率入力欄、N33…貯メダル比率入力欄、N12,N24,N34…玉換金レート入力欄、N13,N25,N35…メダル換金レート入力欄、S11…貯玉金額表示欄、S12…貯メダル金額表示欄、S13…預入可能金額表示欄、S14…貯玉可能数表示欄、S15…貯メダル可能数表示欄、S21,S33…貯玉上限数表示欄、S22,S34…貯メダル上限数表示欄、S31…貯玉上限金額表示欄、S32…貯メダル上限金額表示欄、C11…貯玉数チェック欄、C12…貯メダル数チェック欄、56…通信インタフェース(I/F)部、57…プリンタ部、60…ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、70…景品読取機、75…現金払出機
【技術分野】
【0001】
本発明は、会員用記録媒体処理端末から貯遊技媒体要求を受信した管理装置が、該貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報及び貯遊技媒体要求数に基づき、該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連して管理される貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう貯遊技媒体管理システムに係わり、詳しくは、預入制限項目の設定作業を容易に行なうことができ、かつ預入制限項目の設定を通して預入上限金額を把握して適正な精算準備金を用意できるようにした貯遊技媒体管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店等の遊技ホールでは、所定の会員登録手続を行なった遊技客(会員)毎に会員カードを発行し、該会員カードを持つ会員に対する種々のサービスを提供しているが、該会員サービスの1つとして貯玉サービスが知られている。
【0003】
貯玉サービスにおいては、会員が遊技機(パチンコ機)での遊技により獲得したパチンコ玉(以下、玉)を計数装置に投入して計数する際、該計数装置に接続される例えばレシート発行機能付会員カード端末機に会員カードを挿入し、所定の貯玉操作を行うと、会員カードから読み取った会員コードと貯玉要求数(例えば、計数装置での玉計数値)を含む貯玉要求が管理装置に送出され、管理装置では、会員管理テーブルを用いて管理している当該会員コードに対応する貯玉数に貯玉要求数を加算して貯玉数を更新する貯玉処理が行われる。
【0004】
また、上記貯玉サービスに関連して、管理装置にて会員コードに対応付けて会員管理テーブルで管理される上記貯玉数に対応する玉を引き落とす貯玉引落しサービスも提供されている。
【0005】
貯玉引落しサービスにおいては、会員が玉引落機に会員カードを挿入すると、玉引落機が会員カードから情報を読み込むと共に、暗証番号の入力を促すガイダンスを表示し、該表示を見た会員が暗証番号を入力すると、玉引落機が会員カードから読み取った会員コードを含む貯玉引落し要求を管理装置に送出し、管理装置では、会員管理テーブルから当該貯玉引落し要求における会員コードに対応する貯玉数を読み出して玉引落機に送出する一方、玉引落機では管理装置から受信した貯玉数分の玉を玉投出部から投出するという一連の貯玉引落し処理が行われる。
【0006】
会員は、玉引落機から引き落とした玉を遊技機(パチンコ機)に投入して遊技(パチンコ)を行える他、該引き落とした玉を景品交換カウンタに持ち込んで通常景品あるいは特殊景品に交換することもできる。
【0007】
ここで、引き落とした玉を特殊景品に交換した場合、遊技客は、更に、遊技ホールの外部にある景品買取所まで持って行って該特殊景品を現金化することができる。
【0008】
景品買取所で遊技客から買い取った特殊景品は遊技ホールで買うことになるが、このために、遊技ホールでは、遊技客が玉を引き落とし、景品買取所で現金化する行動に備えて景品買取金(精算金)を事前に準備しておく必要がある。
【0009】
上記の如くの貯玉及び貯玉引落し処理機能を有する遊技システムとしては、例えば、下記特許文献1,2等に記載のものが知られている。
【0010】
この種の遊技システムにおいては、複数の遊技客による貯玉数の引落しが集中した場合においても、精算金として払い出す現金が不足しないようにする必要があるが、このための対策として、今日では、精算金を割り出す(換算する)元となる貯玉数に上限値(貯玉上限数)を設定し、貯玉数が貯玉上限数を超える場合にはそれ以上の貯玉(預入)を拒否することで貯玉(預入)を制限する預入制限機能も採用されつつある。
【0011】
この預入制限機能を有する従来のシステムでは、預入制限項目として貯玉上限数を設定することにより上限設定を行う一方、精算準備金を用意するに当たっては、上限設定時に貯玉上限数を入力して該貯玉上限数から手計算により上限金額を求めてどの程度の精算準備金が必要であるかを把握する方法が一般的であった。
【0012】
また、遊技ホールが何等かの理由で貯玉サービスを取りやめることになった時に、預かっていた貯玉を現金に換算して遊技客に返却する必要が生じる。その際の返却金が膨大にならないようにする為にも、上記預入制限機能が採用される。
【特許文献1】特許第2774214号公報
【特許文献2】特開平7−51458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記従来システムのように、貯玉上限数を設定し、該設定した貯玉上限数から手計算で上限金額を求めて精算準備金がどの程度の金額になるか把握する方法では、設定した貯玉上限数に対応する精算金の額を計算し、該計算結果が希望通りの金額になるまで貯玉上限数を何回も計算し直す必要があり、貯玉上限数の設定作業が非常に煩わしいものとなった。
【0014】
また、預け入れる遊技媒体として玉の他にメダルも扱い、貯遊技媒体〔貯玉(貯メダル)〕処理と並行して、貯玉に対する預入制限に加えて貯メダルに対する預入制限も行なうシステムでは、貯玉及び貯メダルに関して預け入れ可能な合計金額を遊技ホール側で予め決定しておき、この預入可能合計金額の範囲内で貯玉上限数と貯メダル上限数を個々に割り振り設定するケースもある。
【0015】
このようなケースでは、預入可能合計金額から貯玉上限数及び貯メダル上限数を逆算して設定する必要があり、預入制限の設定作業が更に煩雑なものとなる。また、このケースでは、預入可能上限金額や玉とメダルの割合を変更する場合は、その都度、再計算が必要となり、預入制限設定作業が煩わしくなる。
【0016】
また、上記従来の預入制限設定方法によれば、遊技ホールにおいて、貯玉(メダル)上限数を入力する作業を通してこれら貯玉(メダル)上限数を把握できるものの、当該貯玉(メダル)上限数から手計算により求めない限りは預入制限が働く上限金額は把握できないため、精算準備金の金額の目安がつかず、多量数の貯玉(メダル)を有している遊技客から貯玉(メダル)引落しを行なわれた場合、精算準備金の不足が発生し、他の遊技客の換金作業に支障を来たし、遊技ホールの営業自体が滞る可能性がある。
【0017】
本発明は上記問題点を解消し、貯遊技媒体の預入制限に用いる預入制限項目の設定作業が容易に行えると共に、該預入制限項目の設定を通して預入上限金額を把握でき、多量数の貯遊技媒体を有している遊技客から貯遊技媒体の引落しを行なわれた場合においても精算処理が滞ることがないように適正な精算準備金を用意できる貯遊技媒体管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報及び貯遊技媒体要求数に基づき、該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連して管理される貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び前記貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力する入力手段と、前記入力手段により入力される上限金額と、前記遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記換算手段により算出された前記貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段とを具備することを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記管理装置は、前記貯遊技媒体要求に含まれる貯遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される前記貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段を具備し、前記会員用記録媒体処理端末は、前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体処理を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否する制御を行なう制御手段を具備することを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する預け入れ可能な貯遊技媒体上限金額を入力する第2の入力手段と、前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体上限金額、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体上限金額を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段とを具備することを特徴とする。
【0021】
請求項4記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する貯遊技媒体比率を入力する第2の入力手段と、前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体比率、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体比率を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限比率並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
請求項5記載の発明は、上記請求項3また4記載の発明において、前記管理装置は、前記貯遊技媒体要求に含まれる遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段を具備し、前記会員用記録媒体処理端末は、前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の制御情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否するように制御する制御手段を具備することを特徴とする。
【0023】
請求項6記載の発明は、会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、前記管理装置は、前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する入力手段と、前記入力手段により前記合計上限金額が入力された後、前記第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があった場合、前記入力手段により入力された前記合計上限金額と、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数及び当該各遊技媒体の換金レートに基づき現時点における預入可能金額を算出して出力すると共に、該預入可能金額と、前記貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体の換金レートに基づき、当該種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、前記貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が、前記換算手段により算出された該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または実行する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0024】
請求項7記載の発明は、上記請求項6記載の発明において、前記管理装置は、前記貯遊技媒体要求数が前記貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段を具備することを特徴とする。
【0025】
請求項8記載の発明は、上記請求項項2、5及び7のいずれかに記載の発明において、前記会員用記録媒体処理端末は、前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求数に対応する遊技媒体数を印字した遊技媒体数レシートを発行する制御を行なうレシート発行制御手段を具備することを特徴とする。
【0026】
請求項9記載の発明は、上記請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の発明において、前記換金レートを入力する換金レート入力手段を更に具備し、前記換算手段は、前記換金レート入力手段により入力された換金レートを用いて該当する各値を算出することを特徴とする。
【0027】
請求項10記載の発明は、上記請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の発明において、前記換金レートを記憶する換金レート記憶手段を更に具備し、前記換算手段は、前記換金レート記憶手段から読み込んだ前記換金レートを用いて該当する各値を算出することを特徴とする。
【0028】
請求項11記載の発明は、上記請求項1、3、4、5のいずれかに記載の発明において、前記管理装置は、当該管理装置が設置される遊技店全体または前記会員識別情報毎に対応付けて前記預入制限項目の各値を設定する前記設定手段を具備することを特徴とする。
【0029】
請求項12記載の発明は、上記請求項1、3、4、5のいずれかに記載の発明において、前記管理装置が設置される遊技ホール外部の管理センタ内に設置され、前記各遊技ホールの管理装置の貯遊技媒体数を管理する貯遊技媒体管理装置を更に有し、前記貯遊技媒体管理装置は、前記各遊技ホールの管理装置毎に、第1及び第2の貯遊技媒体個々または全体の上限金額または遊技媒体上限数を含む配信用預入制限項目情報を設定する配信情報設定手段と、前記配信情報設定手段により設定された前記配信用預入制限項目情報を該当する各管理装置に配信する配信手段とを具備し、前記管理装置は、前記貯遊技媒体管理装置から配信される前記配信用預入制限項目情報を前記設定手段における前記預入制限項目の設定に反映させる反映手段を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力することにより、該入力された上限金額と、該遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出して出力し、該算出された貯遊技媒体上限数を預入制限項目として設定する処理機能を有するものである。
【0031】
かかる本発明の構成によれば、遊技媒体に関する上限預入金額を入力するだけで、該遊技媒体の貯遊技媒体上限数が自動算出されて預入制限項目として設定されるため、従来のように、貯遊技媒体〔貯玉(メダル)〕上限数を入力し、該入力した貯遊技媒体上限数から手計算で該上限数に対応する預入上限金額を求めて、該上限金額が希望にそぐわない場合には貯遊技媒体上限数を何回も計算し直すという作業が不要となり、貯遊技媒体の預入制限項目の設定作業が極めて容易に行えるようになる。また、貯遊技媒体上限数を何回も計算し直したうえでその都度も入力する必要がないため、設定入力による作業ミスも低減できる。
【0032】
また、本発明によれば、各々種別が異なる第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額と、第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する預け入れ可能な貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率を入力することにより、該入力された合計上限金額及び貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率と、第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて上記貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力し、これら算出された各項目の値を預入制限項目として設定する処理機能を有するものである。
【0033】
かかる本発明の構成によれば、合計上限金額と第1及び第2のいずれか一方の種別の貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率に対応する数値を入力することにより、該一方の種別の貯遊技媒体上限数と、他方の種別の貯遊技媒体上限金額または貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数に対応する数値も自動算出されて預入制限項目として設定されるため、合計上限金額から第1の遊技媒体である例えば玉に関する貯玉上限数と第2の遊技媒体である例えばメダルに関する貯メダル上限数を手計算により逆算する作業や、合計上限金額や玉とメダルの割合を変更する場合に再計算を行なう作業が不要となり、第1及び第2の両種別の遊技媒体を対象とする預入制限項目の設定作業が容易になり、かつ設定ミスも低減できる。
【0034】
また、本発明によれば、各々種別が異なる第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力した後、第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があった場合、入力された合計上限金額と、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数及び当該各遊技媒体の換金レートに基づき現時点における預入可能金額を算出すると共に、該預入可能金額と、上記貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体の換金レートに基づき、当該種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を算出した後、上記貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が、上記算出された該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否するか実行するかの制御を行なうものである。
【0035】
かかる本発明の構成によれば、合計上限金額を入力した後、第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があると、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数を加味した預入可能金額が算出された後、該預入可能金額から今回の貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体に対する遊技媒体上限数が自動算出されて、該貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が上記算出された遊技媒体上限数を超える場合には当該貯遊技媒体要求が拒否されるため、第1の遊技媒体(例えば、玉)及び第2の遊技媒体(例えば、メダル)に対する貯玉(メダル)の預入制限を行なうために、遊技ホール側では、合計上限金額を入力するだけで済み、貯玉(メダル)の預入制限のための設定作業が極めて容易になる。
【0036】
更に、本発明の上記各構成によれば、最初に預入制限項目として上限金額(第1及び第2の遊技媒体個々に関する貯遊技媒体上限金額、あるいは、第1及び第2の遊技媒体全体に関する合計上限金額)を決定し、該上限金額を入力することが預入制限設定操作の基本であるため、遊技ホール側では、該預入制限設定操作を通して上限金額を確実に認識でき、引いては、該上限金額を目安にして、多量数の貯遊技媒体を有している遊技客から貯遊技媒体の引落しがなされた場合を想定した精算準備金の適正手配を行うことができ、上述した貯遊技媒体引落しに際しても精算準備金が不足して換金業務に支障を来たすといった危険性を大幅に低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明に係わる遊技システムの要部の構成を示すブロック図である。
【0039】
この遊技システムは、パチンコ店等の遊技ホールに設置され、遊技客が遊技機(パチンコ台)での遊技により獲得した玉(パチンコ玉)を計数する玉計数機10、玉計数機10に接続され、会員カード5を受け入れて、玉計数機10による玉計数値のうちから指定された玉数を貯玉する処理を行う会員カード端末機(会員用記録媒体処理装置)20A、遊技客が遊技機(パチスロ台)での遊技により獲得したメダルを計数するメダル計数機15、メダル計数機15に接続され、会員カード5を受け入れて、メダル計数機15によるメダル計数値のうちから指定されたメダル数を貯メダルする処理を行う会員カード端末機(会員用記録媒体処理装置)20B、会員カード5を受け入れ、暗証番号が入力されることにより、後述するT/C50と通信して該会員カード5に関連付けられている貯玉数に対応する玉を投出する玉引き落とし処理を行う玉引落機30、会員カード5を受け入れ、暗証番号が入力されることにより、後述するT/C50と通信して該会員カード5に関連付けられている貯メダル数に対応するメダルを投出するメダル引き落とし処理を行うメダル引落機35をローカル・エリア・ネットワーク(LAN)60を介してターミナル・コントローラ(T/C)(管理装置)50に接続して構成される。
【0040】
また、この遊技システムは、遊技ホール内の景品交換カウンタ内に設置される会員カード端末機20C、景品管理端末機40及び景品投出機45も含んでいる。
【0041】
景品管理端末機40は、遊技媒体数に応じて交換可能な一般景品あるいは特殊景品の情報を記憶しており、景品投出機45と協働し、遊技客によって投入される遊技媒体(玉引落機30により引き落とした玉、メダル引落機35により引き落としたメダル、遊技によって獲得した玉あるいはメダル)をその計数値に対応する景品(一般景品あるいは特殊景品)と交換する処理を行う。
【0042】
この景品交換処理において、景品管理端末機40では、遊技客によって投入された遊技媒体数を計数して表示し、該表示された遊技媒体数の範囲内で交換可能な一般景品あるいは特殊景品を遊技客が選択すると、該選択された一般景品あるいは特殊景品に対応する遊技媒体数を計数値から減算して交換可能な遊技媒体数を更新すると共に該選択された一般景品あるいは特殊景品の投出指示を景品投出機45に対して送出する処理を行い、景品投出機45は、景品管理端末機40からの投出指示に基づき該当する一般景品あるいは特殊景品を遊技客に対して投出する処理を行う。
【0043】
更に、景品管理端末機40は、LAN60を介してT/C50に接続される会員カード端末機20Cの遊技媒体引落し処理機能と連携した景品交換処理を行う。
【0044】
この景品交換処理において、会員カード端末機20Cでは、会員カード5を受け入れ、暗証番号が入力されることにより、T/C50と通信して該会員カード5に関連付けられている貯玉数または貯メダル数を取得して景品管理端末機40に通知する一方、景品管理端末機40では、会員カード端末機20Cから通知された遊技媒体数を表示し、該表示された遊技媒体数の範囲内で交換可能な一般景品あるいは特殊景品を遊技客が選択すると、該選択された一般景品あるいは特殊景品に対応する遊技媒体数を表示されている遊技媒体数から減算して交換可能な遊技媒体数を更新すると共に該選択された一般景品あるいは特殊景品を景品投出機45から遊技客に対して投出させる処理を行い、更に、会員カード端末機20Cでは、遊技客が上記景品選択を終えた段階で残った遊技媒体数があれば、T/C50と通信して該遊技媒体数で該当する種別の貯遊技媒体数を更新させた後に会員カード5を返却する処理を行う。
【0045】
また、図1において、遊技ホールの外部に設けられる景品買取所には、景品読取機70および現金払出機75が設置され、このうちの景品読取機70は遊技ホール内のT/C50と通信可能に接続されている。
【0046】
景品読取機70は、遊技客が持ち込んだ特殊景品から情報を読み込み、該読み込んだ情報を元に当該特殊景品と交換可能な金額を算出して該金額分の貨幣払出し指示を現金払出機75に送出し、現金払出機75では景品読取機70からの貨幣払出し指示に基づき該指示金額分の現金(特殊景品に対応する現金)を遊技客に対して払い出す処理を行う。
【0047】
かかる本発明の遊技システムの各構成要素のうち、T/C50は、図1に示す構成に更に遊技機やカード処理ユニット(図示せず)等を含めた遊技システム全体を制御統括するコントローラであり、例えば、図2に示すように、制御部であるCPU51、ハードディスクなどの記憶装置52、動作プログラム等を記憶するメモリ53、マウスやキーボード等の入力装置54、CRT等の表示装置55、LAN60を介して会員カード端末機20(20A,20B,20C)、玉引落機30、メダル引落機35、景品読取機70、プリンタ部57等との通信を行う通信インタフェース(I/F)部56、設定された預入制限項目等の各種情報をプリントするプリンタ部57を備えたPC(パーソナル・コンピュータ)等の情報処理端末により構成される。
【0048】
T/C50において、メモリ53は、会員管理テーブル531を有しており、該会員管理テーブル531を用いて会員情報の管理を行なう。
【0049】
会員管理テーブル531は、図3に示すように、会員コード(識別データ)別に、貯玉数、貯メダル数、残度数、来店回数、来店ポイント、入会日(月/日)、住所、氏名、電話番号および追加入金額、デビット入金などの各種データが記憶されている。
【0050】
T/C50において、会員管理テーブル531を用いた会員情報の管理を受けるには会員カード5が必要となる。
【0051】
会員カード5は、会員登録処理を行うことによって発行される。会員登録を希望する遊技客は、申し込み書に所定事項を記入して担当の店員に渡す。店員は、所定事項をT/C50に登録して該利用者を会員として登録し、T/C50に会員管理テーブル531(図3参照)を作成する。そして、会員カード5を遊技客(会員)に手渡す。
【0052】
会員カード5は、図4に示すように、磁気ストライプを有し、該磁気ストライプ上に磁気記録されるデータの種類は、発行店コード、会員IDなどがある。
【0053】
また、会員カード5上に目視可能にエンボス印字される情報には、例えば、図4に示すように、発行店名、販売会社コード(販社コード)、店コード、会員コードなどがある。
【0054】
会員が会員カード5をカード発行機(図示せず)に挿入し、貨幣またはデビットカードを投入し、所定の操作を行って価値付けを指示すると、会員カード5の会員ID(会員コード)、価値付けされた有価価値(発行金額に対応する残度数)などがカード発行機からT/C50に送られ、T/C50の会員管理テーブル531に有価価値等が会員IDに対応付けられて書き込まれる。
【0055】
上記会員カード5に対する価値付け後、会員が、例えば、カード処理ユニットに該会員カード5を挿入し、貸出ボタンを押下すると、玉投出機構が作動し、遊技機の上皿へと予め設定しておいた貸出単位分のパチンコ玉が投出される。
【0056】
この時、T/C50は、上記貸出ボタンの押下により、カード処理ユニットから送られてくる貸出要求(挿入された会員カード5から読み取られた会員ID(会員コードを含む)を受信し、会員管理テーブル531の当該カードIDに対応して予め登録されている価値情報から上記貸出単位分の価値(1回の貸出操作により貸し出される度数)を減算する処理を行う。
【0057】
遊技客は、上記貸出処理により投出された遊技媒体を用いて遊技機での遊技を行なうことができる。
【0058】
会員が、遊技機での遊技により玉(メダル)を獲得した場合には、該玉(メダル)を玉計数機10あるいはメダル計数機15で計数し、これらに接続される会員カード端末機20A,20Bでの所定のレシート発行操作により、該計数された玉(メダル)数を記録した玉(メダル)数レシートの発行を受けられる他、会員カード5を挿入したうえで所定の貯玉(メダル)指示操作を行うことにより、該計数された玉(メダル)数を用いて貯玉(メダル)も行なうことができる。
【0059】
この貯玉(メダル)処理は、図2に示すT/C50の構成中、例えば、制御部51内に設けられる貯遊技媒体処理部511により、同構成中の例えばメモリ53内に設けられる預入制限情報格納部533に設定される預入制限情報を参照して行なわれる。
【0060】
この預入制限情報は、本発明の遊技システム(図1参照)の運用環境、つまり、遊技客(会員)が、自分の会員カード5を用いて例えば玉引落機30やメダル引落機35で引き落とした遊技媒体(玉やメダル)を景品交換カウンタの景品管理端末機40及び景品投出機45を用いて特殊景品と交換してうえで、該特殊景品を景品買取所に持ち込んで景品読取機70及び現金払出機75を用いて現金化することができる運用環境を背景とし、特殊景品の精算準備金が膨大になることがないようにするために貯玉処理の段階で貯玉数を制限するための制御情報として用いられるものである。
【0061】
本発明で用いる預入制限情報のタイプとしては、例えば、図5(a)に示す預入制限情報533aまたは図5(b)に示す預入制限情報533bの2タイプが考えられる。
【0062】
図5(a)に示す預入制限情報533aは、玉をあと何個まで預け入れることができるかを示す貯玉可能数、及びメダルをあと何枚まで預け入れることができるかを示す貯メダル可能数を例えば各会員の会員コードに対応付けて設定するタイプであり、後述する実施例1に適用可能である。
【0063】
この預入制限情報533aにおける貯玉可能数または貯メダル可能数は、各会員が会員カード5を用いて貯玉(メダル)を実行する毎に更新設定されるものであり、各会員毎、貯玉(メダル)タイミング〔いくら貯玉(メダル)しているか〕毎にバラバラな値となる。
【0064】
図5(b)に示す預入制限情報533bは、全体(総数)として玉を何個まで預け入れられるかの上限数を示す貯玉上限数と、全体(総数)としてメダルを何枚まで預け入れられるかの上限数を示す貯メダル上限数を各会員共通に設定するタイプであり、後述する各実施例2〜4に適用可能である。
【0065】
T/C50の貯遊技媒体処理部511では、預入制限情報格納部533に設定される上記預入制限情報〔例えば、533a:図5(a)参照〕を用い、会員カード端末機20(20A,20B)との間で例えば図6に示す制御シーケンスに従った貯玉及び貯メダルの処理を行なう。
【0066】
図6に示すように、遊技機(パチンコ台)での遊技によって玉(パチンコ玉)を獲得した遊技客(会員)が、会員カード端末機20Aに接続されている玉計数機10を用いて、当該獲得した玉の計数を行う(ステップS11)と、該玉計数値が会員カード端末機20Aに送られる。
【0067】
同様に、遊技機(パチスロ台)での遊技によってメダルを獲得した遊技客(会員)が、会員カード端末機20Bに接続されているメダル計数機15を用いて、当該獲得したメダルの計数を行う(ステップS11´)と、該メダル計数値が会員カード端末機20Bに送られる。
【0068】
会員カード端末機20(20A,20B)は、玉計数機10(あるいは、メダル計数機15)から玉計数値(同、メダル計数値)を取得する(ステップS21)と、表示/操作部の表示パネル上に、玉計数値(同、メダル計数値)と貯玉(同、貯メダル)を行うか否かを選択するガイダンスを表示し、ここで、貯玉(同、貯メダル)を行うことと貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が選択されると、次に、会員カード5の挿入を促すガイダンス表示を行う。
【0069】
ここで、会員が会員カード5を挿入する(ステップS22)と、会員カード端末機20は、カードリーダにより該会員カード5からカードID(会員コード)を読取った(ステップS23)うえで、該カードIDと上記貯玉要求数(同、貯メダル要求)及び預け入れ対象の媒体種別=玉(同、メダル)とを含む貯玉要求(同、貯メダル要求)をT/C50に送信する(ステップS24)。
【0070】
一方、T/C50は、会員カード端末機20からカードID、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)及び媒体種別=玉(同、メダル)を含む貯玉要求(同、貯メダル要求)を受信する(ステップS51)と、会員管理テーブル531内で、当該カードIDに対応する貯玉数(同、貯メダル数)を当該カードIDと共に受信した貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を用いて更新する貯玉処理(同、貯メダル処理)を行なう。
【0071】
この貯玉処理(同、貯メダル処理)に際し、貯遊技媒体処理部511は、預入制限情報格納部533に格納される当該会員コードに対応する預入制限情報〔この例では、貯玉可能数/貯メダル可能数:図5(a)参照〕のうちの貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を読み出し(ステップS52)、今回受信した貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が当該読み出した貯玉可能数(同、貯メダル可能数)よりも多いか否かにより貯玉(貯メダル)が可能か否かを判定する(ステップS53)。
【0072】
ここで、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)よりも多い場合(ステップS3YES)、貯遊技媒体処理部511は、貯玉(貯メダル)が不可であると判定し、貯玉要求(同、貯メダル要求)を拒否することを意味する貯玉NG(同、貯メダルNG)を会員カード端末機20に送出する(ステップS54)。
【0073】
会員カード端末機20では、T/C50から貯玉NG(同、貯メダルNG)を受信する(ステップS25)と、レシートの発行を指示する処理(ステップS26)を行う。例えば、貯玉(同、貯メダル)はできないのでレシートを発行する旨を表示パネル上に表示することにより遊技客(会員)に報知し、遊技客がこれに同意する操作を行うとこの時の貯玉要求数(同、貯メダル要求数)等を印字した玉(同、メダル)レシートを発行するように制御する。このレシートは、景品交換カウンタへ持ち込まれ、景品交換に使用される。
【0074】
また、T/C50の貯遊技媒体処理部511は、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)よりも少ない場合(ステップS53NO)、貯玉(貯メダル)が可能であると判定し、貯玉要求(同、貯メダル要求)を許可することを意味する貯玉OK(同、貯メダルOK)を会員カード端末機20に送出し(ステップS55)、会員管理テーブル531内の当該要求中に含まれる会員コードに対応する貯玉数(同、貯メダル数)に、当該要求中に含まれる貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を加算して該貯玉数(同、貯メダル数)を更新する貯玉処理(同、貯メダル処理)を行ない(ステップS56)、該貯玉処理(同、貯メダル処理)が正常に終了すると、正常終了通知とカード排出指示を会員カード端末機20に送信する(ステップS57)。
【0075】
なお、上記ステップS56での貯玉処理(同、貯メダル処理)がなされると、貯遊技媒体処理部511は、預入制限情報格納部533内における当該貯玉(同、貯メダル)が実施された会員コードに対応する現在の貯玉可能数(同、貯メダル可能数)から今回会員管理テーブル531で当該会員コードに対応して加算された貯玉数(同、貯メダル数)を減算することにより当該会員コードに対応する貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を更新する処理を行う。
【0076】
一方、会員カード端末機20は、T/C50から貯玉OK(同、貯メダルOK)を受信し(ステップS27)、次いで、正常終了通知を受信する(ステップS28)と、表示パネル上に正常終了の旨を表示すると共に、同時に受信したカード排出指示に基づき挿入中の会員カード5を返却する(ステップS29)。
【0077】
なお、図6においては、玉をあと何個預けられるのかを示す貯玉可能数及びメダルあと何枚預けられるのかを示す貯メダル可能数を預入制限情報〔図5(a)の預入制限情報533a参照〕として設定して預入制限を行う例を挙げたが、本発明はこれに限らず、全体(総数)で何個預け入れられるかの上限を示す貯玉上限数及び全体(総数)で何枚預け入れられるかの上限を示す貯メダル上限数を預入制限情報〔図5(b)の預入制限情報533a参照〕として設定して預入制限を行うようにしても良い。
【0078】
この場合の処理の流れを図6を援用して説明すれば、図6のステップS51で貯玉要求(同、貯メダル要求)を受信することにより、貯遊技媒体処理部511は、預入制限情報格納部533に格納される当該会員コード〔上記貯玉要求(同、貯メダル要求)に含まれる会員コード〕に対応する預入制限情報(貯玉上限数/貯メダル上限数)のうちの貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を参照する(ステップS52援用)一方で、会員管理テーブル531における当該会員コードに対応する現在の貯玉数(同、貯メダル数)を見に行き、現在の貯玉数(同、貯メダル数)に今回受信した貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を加算した値(更新値)が、当該会員コードに対応する貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を超えるか否かをチェックし(ステップS53援用)、ここで、貯玉数(更新値)〔同、貯メダル数(更新値)〕が貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を超える場合(ステップS53YES援用)には、貯玉要求(同、貯メダル要求)を拒否することを意味する貯玉NG(同、貯メダルNG)を会員カード端末機20に送出する(ステップS54援用)とともに、貯玉数(更新値)〔同、貯メダル数(更新値)〕が貯玉上限数(同、貯メダル上限数)を超えていない場合(ステップS53NO援用)には、貯玉要求(同、貯メダル要求)を許可することを意味する貯玉OK(同、貯メダルOK)を会員カード端末機20に送出し(ステップS55援用)、会員管理テーブル531内の当該要求中に含まれる会員コードに対応する貯玉数(同、貯メダル数)に、当該要求中に含まれる貯玉要求数(同、貯メダル要求数)を加算して該貯玉数(同、貯メダル数)を更新する貯玉処理(同、貯メダル処理)を行なう(ステップS56援用)ようにすれば良い。
【0079】
このように、本発明では、図1の遊技システム中の会員カード端末機(会員用記録媒体処理端末)20とT/C(管理装置)50とによって貯遊技媒体管理システムが構成され、該貯遊技媒体管理システム中の会員カード端末機20では、会員カード5(会員用記録媒体)から読み取った会員コード(会員識別情報)と、貯玉/メダル要求操作により指定された貯玉(メダル)要求数と、該貯玉(メダル)要求対象の遊技媒体種別〔玉(第1の遊技媒体)またはメダル(第2の遊技媒体)〕を含む貯玉(メダル)要求をT/C50に送出する〔貯玉(メダル)をT/C50に問い合わせる〕一方で、T/C50では、会員カード端末機20から貯玉(メダル)要求を受信し、該貯玉(メダル)要求に含まれる会員コード、貯玉(メダル)要求対象の遊技媒体種別(玉またはメダル)及び貯玉(メダル)要求数に基づき、当該貯玉(メダル)要求数を当該会員コードに関連付けて会員管理テーブル531内で管理される当該種別の貯玉(メダル)数に加算して該貯玉(メダル)数を更新する貯玉(メダル)処理を行なうと共に、該貯玉(メダル)処理に合わせて、更に、貯玉(メダル)数が預入制限情報として預入制限情報格納部533に当該各種別毎に予め設定されている貯玉(メダル)可能数あるいは貯玉(メダル)上限数を超えないように制限する預入制限処理機能を有するものである。
【0080】
本発明の貯遊技媒体管理システムにおいて、貯玉(メダル)数の預入制限情報として用いる貯玉(メダル)可能数〔図5(a)参照〕あるいは貯玉(メダル)上限数〔図5(a)参照〕の設定は、制御部51内に設けられる預入制限情報設定部513の制御の下で、後述する実施例1で説明する上限設定画面550A、あるいは実施例2〜4で説明する上限設定画面550B,550C,550Dを用いて行うことができるが、特に、本発明では、預入制限情報設定部513が、上限設定画面550(550A,550B,550C,550D)上で、玉及びメダル個々に関する預け入れ可能な上限金額、あるいは玉及びメダル全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力することにより、各遊技媒体(玉/メダル)毎の貯遊技媒体可能数または貯遊技媒体上限数を自動的に算出して預入制限情報として設定する機能構成を有する点を特徴としている。
【0081】
以下、本発明に係わる貯遊技媒体管理システムの各実施例について順次説明する。
【実施例1】
【0082】
図7は、実施例1に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Aの一例を示す図である。
【0083】
この上限設定画面550Aは、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示される。但し、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0084】
図7に示すように、上限設定画面550Aは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額と貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額との合計値に相当する合計上限金額を入力する合計上限金額入力欄N11と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N12と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N13と、預入問合せ元(例えば、会員カード端末機20A)からの貯玉問合せ(貯玉要求)に基づき検索(チェック)される貯玉数(残高)を表示する貯玉数チェック欄C11と、預入問合せ元(例えば、会員カード端末機20B)からの貯メダル問合せ(貯メダル要求)に基づき検索(チェック)される貯メダル数(残高)を表示する貯メダル数チェック欄C12と、玉換金レート入力欄N12に入力される玉換金レートと貯玉数チェック欄C11に表示される貯玉数(残高)とから算出される貯玉金額を表示する貯玉金額表示欄S11と、メダル換金レート入力欄N13に入力されるメダル換金レートと貯メダル数チェック欄C12に表示される貯メダル数(残高)とから算出される貯メダル金額を表示する貯メダル金額表示欄S12と、合計上限金額入力欄N11に入力される合計上限金額と、貯玉金額表示欄S11に表示される貯玉金額及び貯メダル金額表示欄S12に表示される貯メダル金額とから算出される預入可能金額を表示する預入可能金額表示欄S13と、玉換金レート入力欄N12に入力される玉換金レートと預入可能金額表示欄S13に表示される預入可能金額とから算出される貯玉可能数(あと何個まで預け入れられるかを示す)を表示する貯玉可能数表示欄S14と、メダル換金レート入力欄N13に入力されるメダル換金レートと預入可能金額表示欄S13に表示される預入可能金額とから算出される貯メダル可能数(あと何枚まで預け入れられるかを示す)を表示する貯メダル可能数表示欄S15とを備えて構成される。
【0085】
図8は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Aを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0086】
図8に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Aを表示する(ステップS101)。
【0087】
次いで、操作者は、預入制限項目として、目標とする合計上限金額を決定した後、入力装置54の入力ツール(キーボードやマウス等)を用いて、上記合計上限金額を合計上限金額入力欄N11に入力し(ステップS102)、次いで、玉換金レート入力欄N12及びメダル換金レート入力欄N13にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力する(ステップS103)。
【0088】
上述した上限設定画面550Aに対する合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力操作(上限設定操作)は、遊技ホールの事務所に設置されるT/C50を用いて、例えば、システム導入時等に行なうことができる。
【0089】
上記ステップS102、S103での合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力により、これらの各項目の値(数値)がそれぞれ該当する入力欄N11、N12及びN13に表示される。
【0090】
また、この時、入力された合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートは、預入制限情報設定部513の処理により、上限設定画面550Aを用いた上記上限設定操作の際に指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に保持(設定)される(ステップS104)。
【0091】
以後、T/C50では、会員カード端末機20からの貯玉(メダル)要求に対して、上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報(合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レート等)を用いてステップS105以降に示す預入〔貯玉(メダル)〕制限制御を実行する。
【0092】
例えば、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20Aから貯玉要求〔貯遊技媒体の種類(=玉)、貯玉要求数(玉計数値)、会員ID等が含まれる〕を受信する(ステップS105YES)と、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯玉数(残高)及び貯メダル数(残高)を検索して該当する各チェック欄C11及びC12に表示すると共に、該検索した貯玉数(残高)及び貯メダル数(残高)と、ステップS102で入力された合計上限金額、上記ステップS103で入力された玉換金レート及びメダル換金レートを用いて、下式(11)により、現時点での預入可能金額を算出し(ステップS106)、該算出した値(預入可能金額)を預入可能金額表示欄S13に表示する。
預入可能金額=合計上限金額−〔貯玉数(残高)×玉換金レート+貯メダル数(残高)×メダル換金レート〕 ……(11)
なお、上記(11)式による演算において、〔貯玉数(残高)×玉換金レート〕と〔貯メダル数(残高)×メダル換金レート〕は、各々、貯玉金額と貯メダル金額に相当する。
【0093】
従って、貯遊技媒体処理部511は、上記ステップS106での預入可能金額算出処理中、算出される上記貯玉金額及び貯メダル金額をそれぞれ貯玉金額表示欄S11及び貯メダル金額表示欄S12に表示する処理も実行する。
【0094】
上記ステップS106の処理が終わると、貯遊技媒体処理部511は、上記(11)式により算出した預入可能金額と、ステップS103で入力された換金レートのうちの今回の預入要求遊技媒体種別(=玉)に対応する玉換金レートとを用いて下式(12)により、当該預入要求遊技媒体(=玉)の預入可能数(=貯玉可能数数)を算出し(ステップS107)、該算出した値を貯玉可能数表示欄S14に表示する。
貯玉可能数=預入可能金額÷玉換金レート ……(22)
次に、貯遊技媒体処理部511は、上記(22)式で算出された貯玉可能数と今回の貯玉要求数(玉計数値)を比較して、貯玉要求数が貯玉可能数を超えてないかどうかによって貯玉が可能であるか否かを判定する(ステップS108)。
【0095】
ここで、貯玉が可能でないと判定された場合(ステップS108YES)は、会員カード端末機20に対して貯玉NGを送出し(ステップS111)、貯玉処理は行なわずに処理を終了する(図6のステップS53YES→S54の処理に相当)。
【0096】
また、貯玉が可能であると判定された場合(ステップS108NO)は、会員カード端末機20に対して貯玉OKを送出し(ステップS109)、上記貯玉要求に含まれる貯玉要求数分を会員管理テーブル531の該貯玉要求に含まれる会員コードに対応する貯玉数に加算して貯玉数を更新する貯玉処理を行ない(ステップS110)、貯玉処理終了後、会員カード返却処理に進む(図6のステップS53NO→S55〜S57の処理に相当)。
【0097】
同様に、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20Bから貯メダル要求〔貯遊技媒体の種類(=メダル)、貯メダル要求数(メダル計数値)、会員ID等が含まれる〕を受信する(ステップS105YES)と、貯遊技媒体処理部511は、ステップS106で預入可能金額を算出した後、ステップS107では貯メダル可能数〔=預入可能金額÷メダル換金レート…(22´)〕を算出して該当表示欄S15に表示すると共に、ステップS108では、貯メダル要求数が貯メダル可能数を超えていないかどうかをチェックし、貯メダル要求数が貯メダル可能数を超えていない場合(ステップS108NO)は、会員カード端末機20Bに貯メダルOKを送出(ステップS109)した後、該貯メダル要求数分のメダル数を会員管理テーブル531の該貯メダル要求に含まれる会員コードに対応する貯メダル数に加算して貯メダル数を更新する貯メダルを処理を行い(ステップS110)、貯メダル要求数が貯メダル可能数を超えている場合(ステップS108YES)には、会員カード端末機20Bに貯メダルNGを送出し(ステップS111)、該貯メダルを規制する制御を行なう。
【0098】
なお、貯玉(メダル)要求を送信した会員カード端末機20A(20B)では、T/C50から貯玉(メダル)NGを受信した場合には、レシート発行部にレシート発行指示を行って上記貯玉(メダル)要求数分の玉数(メダル)等を印字したレシートを発行すると共に、景品交換を促す処理(景品交換ガイダンス表示等)を行う。また、T/C50から貯玉(メダル)OKを受信した場合には、挿入されている会員カード5の排出処理を行う。
【0099】
ここで、会員カード端末機20A(20B)は、T/C50から貯玉(メダル)NGを受信した場合には、レシート発行を行なうのではなく、遊技媒体の現物〔玉(メダル)〕を返却する構成とすることもできる。
【0100】
なお、通常の玉(メダル)計数機は多量の玉(メダル)を払い出す機能を有していない為、現物返却は貯玉(メダル)要求数が所定値以下の場合に限定するか、多量の玉(メダル)を投出できる機能を付加する必要がある。
【0101】
ここで、図7を参照し、上限設定画面550Aに対して入力される合計上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と、貯遊技媒体要求受付時に上記入力値に基づき自動算出される預入制限情報(貯玉可能数、貯メダル可能数等)各値の具体例について説明する。
【0102】
図7においては、ある会員コードに対応して、合計上限金額として“4,000,000円”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚を入力する上限設定操作が行われた後、該会員コードに対応する貯玉数(残高)が“875,000個”でかつ貯メダル数(残高)が“20,000枚”時に、例えば、会員カード端末機20Aから当該会員コードに基づく貯玉要求があった場合の算出例を示している。
【0103】
この場合、貯遊技媒体処理部511では、現時点での貯玉数(残高)=875,000個に玉換金レート4円/個を乗じて貯玉金額=3,500,000円が算出され、同貯メダル数(残高)=20,000枚にメダル換金レート20円/枚を乗じて貯メダル金額=4,00,000円が算出され、該当する各表示欄S11,S12に表示されると共に、上記貯玉金額=3,500,000円に上記貯メダル金額=4,00,000円を加算した値を合計上限金額=4,000,000円から減算することにより預入可能金額=100,000円が算出され、該当表示欄S13に表示される。
【0104】
次いで、この預入可能金額=100,000円を今回の貯玉要求に含まれる遊技媒体種別=玉に関する換金レート=4円/個で除算することにより、貯玉可能数=25,000個が算出され、該当表示欄S14に表示される。
【0105】
この場合、今回の貯玉要求に含まれる貯玉要求数(玉計数値)が25,000個を超えない範囲の値であれば貯玉が実行され、玉計数値が25,000個を超える場合には貯玉規制が実施されることになる。
【0106】
なお、同様の条件下で、会員カード端末機20Bから当該会員コードに基づく貯メダルの問合せ(貯メダル要求)があった場合には、貯遊技媒体処理部511は、上記預入可能金額=100,000円を今回の貯メダル要求に含まれる遊技媒体種別=メダルに関する換金レート=20円/枚で除算することにより、貯メダル可能数=5,000枚を算出して該当表示欄S15に表示すると共に、今回の貯メダル要求に含まれる貯メダル要求数(メダル計数値)が5,000枚を超えない範囲の値であれば貯メダルを実行し、貯メダル要求数が5,000枚を超える場合には貯メダル規制する制御を行う。
【0107】
このように、本実施例では、上限設定画面550Aを用いて、貯玉分と貯メダル分を合計した合計上限金額、玉交換レート及びメダル交換レートを入力しておくと、その後、貯玉(または、メダル)要求があった時に、入力済みの合計上限金額、玉交換レート及びメダル交換レートの各値と現時点の貯玉数及び貯メダル数から現時点における預入可能金額を先ず算出し、次いで、貯玉要求(同、貯メダル要求)に従い玉(同、メダル)に対応する換金レートで上記預入可能金額を除算することにより貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を算出し、更に、貯玉可能数(同、貯メダル可能数)と今回の貯玉要求数(同、貯メダル要求数)の比較結果に基づき、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を超えていない場合には該貯玉要求分(同、貯メダル要求分)の貯玉(同、貯メダル)処理を実施し、貯玉要求数(同、貯メダル要求数)が貯玉可能数(同、貯メダル可能数)を超えている場合には貯玉(同、貯メダル)処理を規制する(受付けない)制御機能を有するものである。
【0108】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉及び貯メダルを対象とする上限規制を行なうために、操作者は、預入制限項目として予め決定した合計上限金額と、玉交換レート及びメダル交換レートを上限設定画面550Aを用いて入力するだけで済み、従来のように、貯玉(メダル)上限数を入力し、該入力した貯玉(メダル)上限数から手計算で該上限数に対応する預入上限金額を求めて、該上限金額が希望にそぐわない場合には貯玉(メダル)上限数を何回も計算し直すという作業が不要となり(この点は、以下の各実施例に共通)、貯玉(メダル)の預入制限項目の設定作業が極めて容易に行えるようになる。また、貯玉(メダル)上限数を何回も計算し直したうえでその都度も入力する必要がないため、設定入力による作業ミスも低減できる。
【0109】
また、従来は、設定者が上限設定項目としてメダル上限数及び貯メダル上限数しか把握できなかったのに対して、本実施例における上限設定作業では、預入制限項目として合計上限金額を決定して上限設定画面550Aに入力することが基本であるため、操作者は、該入力により上限設定画面550A上に表示される合計上限金額を上限制限項目として認知でき、該合計上限金額を念頭において精算準備金を用意することで、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0110】
なお、上記実施例では、玉換金レート及びメダル換金レートは操作者が上限設定画面550Aを用いて入力するようにしているが、各換金レートを例えば預入制限情報格納部533に預入制限情報として予め設定しておいて、ここから該当する換金レートを読み出して上限設定に用いるようにしても良く、この場合、操作者が合計上限金額のみを入力するだけで貯玉及び貯メダルの上限規制を行える。
【0111】
なお、玉換金レート及びメダル換金レートを記憶しておき、上限設定処理時に読み出して利用する方法は、以下の各実施例においても適用できるものである。
【0112】
また、本実施例では、上限設定画面550Aを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定をシステム導入時に行う場合について述べたが、上限設定は任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。この場合において、預入制限情報設定部513は、上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合もこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有することは言うまでもない。
【実施例2】
【0113】
図9は、実施例2に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Bの一例を示す図である。
【0114】
この上限設定画面550Bも、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示され、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0115】
図9に示すように、上限設定画面550Bは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額と貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額との合計値に相当する合計上限金額を入力する合計上限金額入力欄N21と、合計上限金額の範囲内の貯玉に関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯玉上限金額入力欄N22と、合計上限金額の範囲内の貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯メダル上限金額入力欄N23と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N24と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N25と、上記入力欄N21〜N25に対する該当項目の入力値を適宜に用いて自動算出される貯玉上限数(全体で玉何個預け入れられるかを示す)及び貯メダル上限数(全体でメダル何枚預け入れられるかを示す)を各々表示する貯玉上限数表示欄S21及び貯メダル上限数表示欄S22とを備えて構成される。
【0116】
図10は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Bを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0117】
図10に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Bを表示する(ステップS201)。
【0118】
次いで、操作者は、目標とする合計上限金額と、該合計上限金額の範囲内に納まる貯玉か若しくは貯メダルに関する上限金額のいずれか一方を預入制限項目として決定した後、入力装置54を用いて、上記合計上限金額を合計上限金額入力欄N21に入力し(ステップS202)、かつ上記貯玉上限金額若しくは貯メダル上限金額のいずれか一方を該当する入力欄N22若しくはN23に入力する(ステップS203)。
【0119】
更に、操作者は、玉換金レート入力欄N24及びメダル換金レート入力欄N24にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力し(ステップS204)、必要な全ての数値が入力完了したことを確認して所定の上限設定開始操作を行う。
【0120】
T/C50では、上記設定開始操作が行なわれたことを認識すると(ステップS205YES)、預入制限情報設定部513が、上記ステップS203で入力された例えば貯玉上限金額と、上記ステップS204で入力された玉交換レートとを用いて下式(21)により貯玉上限数を算出し(ステップS206)、該当表示欄S21に表示する。
貯玉上限数=貯玉上限金額÷玉換金レート ……(21)
また、預入制限情報設定部513は、ステップS202で入力された合計上限金額と、上記ステップS203で入力された貯玉上限金額とを用いて下式(22)により、貯メダル上限金額を算出し(ステップS207)、該当入力欄N23に表示する。
貯メダル上限金額=合計上限金額−貯玉上限金額 ……(22)
次いで、預入制限情報設定部513は、上記ステップS207で算出された貯メダル上限金額と、上記ステップS204で入力されたメダル換金レートとを用いて下式(23)により貯メダル上限数を算出し(ステップS208)、該当表示欄S22に表示する。
貯メダル上限数=貯メダル上限金額÷メダル換金レート ……(23)
そして、以上の処理が終了すると、上記算出した値のうちの、少なくとも貯玉上限数及び貯メダル上限数を、上限設定画面550Bを用いた上記上限設定操作の際に所定の方法で指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に格納(設定)する(ステップS209)。
【0121】
なお、上記ステップS203で貯玉上限金額の代わりに貯メダル上限金額が入力された場合、預入制限情報設定部513は、ステップS206では、貯メダル上限数〔=貯メダル上限金額÷メダル換金レート…(21´)〕を算出し、ステップS207では貯玉上限金額〔=合計上限金額−貯メダル上限金額…(22´)〕を算出し、ステップS208では、貯玉上限数〔=貯玉上限金額÷玉換金レート…(23´)〕を算出し、各々、該当各表示欄に表示する。
【0122】
ここで、図9を参照し、上限設定画面550Bに対して入力される合計上限金額、貯玉上限金額(or貯メダル上限金額)、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と該入力値に基づく貯メダル上限金額(or貯玉上限金額)、貯玉上限数及び貯メダル上限数の算出値の具体例について説明する。
【0123】
図9に示す例では、合計上限金額として“4,000,000円”、貯玉上限金額として“1,000,000円”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚が入力されることにより、上記(21)式により貯玉上限数(=1,000,000円÷4円=250,000個)が、上記(22)式により貯メダル上限金額(=4,000,000円−1,000,000円=3,000,000円)が、上記(23)式により貯メダル上限数(=3,000,000円/20円=150,000枚)がそれぞれ算出され、該当する各表示欄に表示される様子が示されている。
【0124】
この例の場合には、貯玉上限数(=250,000個),貯メダル上限数(=150,000枚)が、所定の方法で入力される会員コードに対応して、預入制限情報として預入制限情報格納部533に設定されることになる。
【0125】
以後、T/C50の貯遊技媒体処理部511では、会員カード端末機20からの貯遊技媒体要求に対して上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報を用いて貯遊技媒体上限規制処理を実行する。
【0126】
例えば、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯玉要求(貯遊技媒体の種類(=玉)、玉計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯玉数を検索すると共に、該貯玉数に今回の貯玉要求数(玉計数値)を加算した値が、上限設定画面550Bを用いて事前に設定した貯玉上限数(例えば、250,000個)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯玉上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯玉OKを送出して当該貯玉要求数に基づく貯玉処理を行い、上記加算値が貯玉上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯玉NGを送出して該貯玉を規制するよう制御する。
【0127】
同様に、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯メダル要求(貯遊技媒体の種類(=メダル)、メダル計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯メダル数を検索すると共に、該貯メダル数に今回の貯玉要求数(メダル計数値)を加算した値が、上限設定画面550Bを用いて事前に設定した貯メダル上限数(例えば、150,000枚)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯メダル上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯メダルOKを送出して当該貯メダル要求数に基づく貯メダル処理を行い、上記加算値が貯メダル上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯メダルNGを送出して該貯メダルを規制するよう制御する。
【0128】
従って、上限設定画面550Bを用いて図9に例示する各値の通りの上限設定がなされた会員コードに基づく貯遊技媒体処理に関しては、貯玉数が250,000個(=貯玉上限数)以下に抑えられ、貯メダル数が150,000枚(貯メダル上限数)以下に抑えられることになる。
【0129】
このように、本実施例では、上限設定画面550Bを用いて、貯玉数を対象にした上限金額と貯メダル数を対象にした上限金額の合計値である合計上限金額、合計上限金額内に占める貯玉上限金額若しくは貯メダル上限金額のいずれか一方、玉換金レート及びメダル換金レートを入力すると、これらの入力値を適宜用いた演算により貯玉上限数及び貯メダル上限数(他には、貯メダル上限金額)が自動算出されて預入制限情報として設定されるものである。
【0130】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉数及び貯メダル数の上限規制を行なうために、操作者は、予め決定した合計上限金額、貯玉上限金額若しくは貯メダル上限金額のいずれか一方、玉交換レート及びメダル交換レートを入力するだけで済み(但し、事前に設定しておいた玉換金レート及びメダル換金レートを上限設定時に読み出して利用する場合は当該換金レートの入力も不要)、上限設定作業が極めて容易となる。
【0131】
この場合において、操作者は合計上限金額を目安にして貯玉数及び貯メダル数の上限設定が行えるため、この合計上限金額を念頭において精算準備金を用意することができ、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0132】
なお、本実施例においても、預入制限情報設定部513は、上限設定画面550Bを用いて上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合にこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有するものであり、上限設定画面550Bを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定はシステム導入時に限らず任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。
【実施例3】
【0133】
図11は、実施例3に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Cの一例を示す図である。
【0134】
この上限設定画面550Cも、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示され、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0135】
図11に示すように、上限設定画面550Cは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額と貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額との合計値に相当する合計上限金額を入力する合計上限金額入力欄N31と、合計上限金額に対する貯玉上限金額の比率を入力する貯玉比率入力欄N32と、合計上限金額に対する貯メダル上限金額の比率を入力する貯メダル比率入力欄N33と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N34と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N35と、上記入力欄N31〜N35に対する各項目の入力値を適宜に用いて自動算出される貯玉上限金額,貯メダル上限金額,貯玉上限数及び貯メダル上限数を各々表示する貯玉上限金額表示欄S31,貯メダル上限金額表示欄S32,貯玉上限数表示欄S33及び貯メダル上限数表示欄S34とを備えて構成される。
【0136】
図12は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Cを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0137】
図12に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Cを表示する(ステップS301)。
【0138】
次いで、操作者は、預入制限項目として、合計上限金額を決定しかつ該合計上限金額に対する貯玉と貯メダルの比率を決定した後、入力装置54を用いて、上記合計上限金額を合計上限金額入力欄N31に入力し(ステップS302)、かつ上記貯玉比率若しくは貯メダル比率のいずれか一方を該当する入力欄N32若しくはN33に入力する(ステップS303)。
【0139】
更に、操作者は、玉換金レート入力欄N34及びメダル換金レート入力欄N35にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力し(ステップS304)、必要な全ての数値が入力完了したことを確認して所定の上限設定開始操作を行う。
【0140】
T/C50では、上記設定開始操作が行なわれたことを認識すると(ステップS305YES)、預入制限情報設定部513が、ステップS302で入力された合計上限金額と、上記ステップS303で入力された例えば貯玉比率とを用いて下式(31)により貯玉上限金額を算出し(ステップS306)、該当表示欄S31に表示する。
貯玉上限金額=合計上限金額×貯玉比率 ……(31)
また、預入制限情報設定部513は、ステップS306で算出された貯玉上限金額と、ステップS304で入力された玉換金レートを用いて、下式(32)により、貯玉上限数を算出し(ステップS307)、該当表示欄S33に表示する。
貯玉上限数=貯玉上限金額÷玉換金レート ……(32)
次いで、預入制限情報設定部513は、上記ステップS303で入力された貯玉比率を用いて下式(33)により貯メダル比率を求め(ステップS308)、該当表示欄N33に表示する。
貯メダル比率=100−貯玉比率 ……(33)
更に、預入制限情報設定部513は、上記ステップS302で入力された合計上限金額と、上記ステップS308で算出された貯メダル比率を用いて、下式(34)により貯メダル上限金額を求め(ステップS309)、該当表示欄S32に表示する。
貯メダル上限金額=合計上限金額×貯メダル比率 ……(34)
また、預入制限情報設定部513は、上記ステップS309で算出された貯メダル上限金額と、上記ステップS304で入力されたメダル換金レートを用いて、下式(35)により貯メダル上限数を求め(ステップS310)、該当表示欄S34に表示する。
貯メダル上限数=貯メダル上限金額÷メダル換金レート ……(35)
そして、以上の処理が終了すると、上記算出した値のうちの、少なくとも貯玉上限数及び貯メダル上限数を、上限設定画面550Cを用いた上記上限設定操作の際に所定の方法で指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に格納(設定)する(ステップS311)。
【0141】
なお、上記ステップS304で貯メダル比率が入力された場合、預入制限情報設定部513は、ステップS306では、貯メダル上限金額〔=合計上限金額×貯メダル比率…(31´)〕を算出し、ステップS307では貯メダル上限数〔=貯メダル上限金額÷メダル換金レート…(32´)〕を算出し、ステップS308では、貯玉比率〔=100−貯メダル比率…(33´)〕を算出し、ステップS309では貯玉上限金額〔=合計上限金額×貯玉比率…(34´)〕を算出し、ステップS310では、貯玉上限数〔=貯玉上限金額÷玉換金レート…(35´)〕を算出し、各々、該当各表示欄に表示する。
【0142】
ここで、図11を参照し、上限設定画面550Cに対して入力される合計上限金額、貯玉比率(or貯メダル比率)、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と該入力値に基づく貯玉上限金額、貯玉上限数、貯メダル上限金額、貯メダル上限数の算出値の具体例について説明する。
【0143】
図11に示す例では、合計上限金額として“4,000,000円”、貯玉比率として“60%”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚が入力されることにより、上記(31)式により貯玉上限金額(=4,000,000円×60%=2,400,000円)が、上記(32)式により貯玉上限数(=2,400,000円/4円=600,000個)が、上記(33)式により貯メダル比率(=100−60=40%)が、上記(34)式により貯メダル上限金額(=4,000,000円×40%=1,600,000円)が、上記(35)式により貯メダル上限数(=1,600,000円/20円=80,000枚)がそれぞれ算出され、該当する各表示欄に表示される様子が示されている。
【0144】
この例の場合には、貯玉上限数(=600,000個),貯メダル上限数(=80,000枚)が、所定の方法で入力される会員コードに対応して、預入制限情報として預入制限情報格納部533に設定されることになる。
【0145】
以後、T/C50の貯遊技媒体処理部511では、会員カード端末機20からの貯遊技媒体要求に対して上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報を用いて貯遊技媒体上限規制制御を実行する。
【0146】
例えば、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯玉要求(貯遊技媒体の種類(=玉)、玉計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯玉数を検索すると共に、該貯玉数に今回の貯玉要求数(玉計数値)を加算した値が、上限設定画面550Cを用いて事前に設定した貯玉上限数(例えば、600,000個)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯玉上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯玉OKを送出して当該貯玉要求数に基づく貯玉処理を行い、上記加算値が貯玉上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯玉NGを送出して該貯玉を規制するよう制御する。
【0147】
同様に、上記預入制限情報の設定後、会員カード端末機20から貯メダル要求(貯遊技媒体の種類(=メダル)、メダル計数値、会員ID等が含まれる)を受信すると、貯遊技媒体処理部511は、該要求中の会員コードをキーに会員管理テーブル531の現時点での貯メダル数を検索すると共に、該貯メダル数に今回の貯玉要求数(メダル計数値)を加算した値が、上限設定画面550Cを用いて事前に設定した貯メダル上限数(例えば、80,000枚)を超えるか否かをチェックし、上記加算値が貯メダル上限数以下の場合には、会員カード端末機20に貯メダルOKを送出して当該貯メダル要求数に基づく貯メダル処理を行い、上記加算値が貯メダル上限数を超えている場合には、会員カード端末機20に貯メダルNGを送出して該貯メダルを規制するよう制御する。
【0148】
従って、上限設定画面550Cを用いて図11に例示する各値の通りの上限設定がなされた会員コードに基づく貯遊技媒体処理に関しては、貯玉数が600,000個(=貯玉上限数)以下に抑えられ、貯メダル数が80,000枚(貯メダル上限数)以下に抑えられることになる。
【0149】
このように、本実施例では、上限設定画面550Cを用いて、貯玉数を対象にした上限金額と貯メダル数を対象にした上限金額の合計値である合計上限金額、合計上限金額に対する貯玉比率若しくは貯メダル比率のいずれか一方、玉換金レート及びメダル換金レートを入力すると、これらの入力値を適宜用いた演算により貯玉上限数及び貯メダル上限数(他には、貯メダル比率若しくは貯玉比率、貯玉上限金額、貯メダル上限金額、貯メダル上限数)が自動算出されて預入制限情報として設定されるものである。
【0150】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉数及び貯メダル数の上限規制を行なうために、操作者は、予め決定した合計上限金額、貯玉比率若しくは貯メダル比率のいずれか一方、玉及びメダルの換金レートを入力するだけで済み(但し、事前に設定しておいた玉換金レート及びメダル換金レートを上限設定時に読み出して利用する場合は当該換金レートの入力も不要)、上限設定作業が極めて容易となる。
【0151】
この場合も、第1及び第2の各実施例と同様、操作者は合計上限金額を目安にして貯玉数及び貯メダル数の上限設定が行えるため、この合計上限金額を念頭において精算準備金を用意することができ、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0152】
なお、本実施例においても、預入制限情報設定部513は、上限設定画面550Cを用いて上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合にこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有するものであり、上限設定画面550Cを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定はシステム導入時に限らず任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。
【実施例4】
【0153】
図13は、実施例4に係わる貯遊技媒体管理システムで用いられる上限設定画面550Dの一例を示す図である。
【0154】
この上限設定画面550Dも、T/C50の入力装置54における所定の表示指示操作に基づく預入制限情報設定部513の預入制限情報設定処理により表示装置55の表示画面上に表示され、画面が表示された当初は、各欄には数値は表示されず、空欄となっている。
【0155】
図13に示すように、上限設定画面550Dは、貯玉に関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯玉上限金額入力欄N41と、貯メダルに関する預け入れ可能な上限金額を入力する貯メダル上限金額入力欄N42と、玉1個当たりの換金レートを入力する玉換金レート入力欄N43と、メダル1個当たりの換金レートを入力するメダル換金レート入力欄N44と、上記入力欄N41〜N44に対する各項目の入力値を適宜に用いて自動算出される貯玉上限数及び貯メダル上限数を各々表示する貯玉上限数表示欄S41及び貯メダル上限数表示欄S42とを備えて構成される。
【0156】
図14は、本実施例に係わるT/C50での上限設定画面550Dを用いた上限設定処理動作を示すフローチャートである。
【0157】
図14に示すように、本実施例のT/C50では、貯遊技媒体処理に関する上限設定を行う場合、操作者は、まず、上述した表示指示操作を行って表示装置55に上限設定画面550Dを表示する(ステップS401)。
【0158】
次いで、操作者は、預入制限項目として、目標とする貯玉上限金額と貯メダル上限金額を決定し、入力装置54を用いて、上記貯玉上限金額を貯玉上限金額入力欄N41に入力し(ステップS402)、かつ上記貯メダル上限金額を貯メダル上限金額入力欄N42に入力する(ステップS403)。
【0159】
更に、操作者は、玉換金レート入力欄N43及びメダル換金レート入力欄N44にそれぞれ玉換金レート及びメダル換金レートを入力し(ステップS404)、必要な全ての数値が入力完了したことを確認して所定の上限設定開始操作を行う。
【0160】
T/C50では、上記設定開始操作が行なわれたことを認識すると(ステップS405YES)、預入制限情報設定部513が、ステップS402で入力された貯玉上限金額と、上記ステップS404で入力された玉換金レートを用いて下式(41)により貯玉上限数を算出し(ステップS406)、該当表示欄S41に表示する。
貯玉上限数=貯玉上限金額÷玉換金レート ……(41)
また、このステップS406において、預入制限情報設定部513は、上記ステップS403で入力された貯メダル上限金額と、上記ステップS404で入力されたメダル換金レートを用いて、下式(42)により、貯玉上限数を算出し、該当表示欄S42に表示する。
貯メダル上限数=貯メダル上限金額÷メダル換金レート ……(42)
そして、以上の処理が終了すると、上記算出した貯玉上限数及び貯メダル上限数を、上限設定画面550Dを用いた上記上限設定操作の際に所定の方法で指定された会員コードに対応付けて預入制限情報として預入制限情報格納部533に格納(設定)する(ステップS407)。
【0161】
ここで、図13を参照し、上限設定画面550Dに対して入力される貯玉上限金額、貯メダル上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートの入力値と該入力値に基づく貯玉上限数、貯メダル上限数の算出値の具体例について説明する。
【0162】
図13に示す例では、貯玉上限金額として“1,000,000円”、貯メダル上限金額として“1,500,000円”、玉換金レートとして“4円/個”、メダル換金レートとして20円/枚が入力されることにより、上記(41)式により貯玉上限数(=1,000,000円/4円=250,000個)が、上記(42)式により貯メダル上限数(=1,500,000円/20円=75,000枚)がそれぞれ算出され、該当する各表示欄S41,S42に表示される様子が示されている。
【0163】
この例の場合には、貯玉上限数(=250,000個),貯メダル上限数(=75,000枚)が、所定の方法で入力される会員コードに対応して、預入制限情報として預入制限情報格納部533に設定されることになる。
【0164】
以後、T/C50の貯遊技媒体処理部511では、会員カード端末機20からの貯遊技媒体要求に対して上記預入制限情報格納部533に設定された預入制限情報を用いて、上記実施例2,3に示す通りの処理を経て貯遊技媒体上限規制制御を実行する。
【0165】
これにより、上限設定画面550Dを用いて図13に例示する各値の通りの上限設定がなされた会員コードに基づく貯遊技媒体処理に関しては、貯玉数が250,000個(=貯玉上限数)以下に抑えられ、貯メダル数が75,000枚(貯メダル上限数)以下に抑えられることになる。
【0166】
このように、本実施例では、上限設定画面550Dを用いて、貯玉上限金額、メダル上限金額、玉換金レート及びメダル換金レートを入力すると、これらの入力値を適宜用いた演算により貯玉上限数及び貯メダル上限数が自動算出されて預入制限情報として設定されるものである。
【0167】
かかる制御機能を有する本実施例の構成によれば、貯玉数及び貯メダル数の上限規制を行なうために、操作者は、予め決定した貯玉上限金額及び貯メダル上限金額と、玉及びメダルの換金レートを入力するだけで済み(但し、事前に設定しておいた玉換金レート及びメダル換金レートを上限設定時に読み出して利用する場合は当該換金レートの入力も不要)、預入制限項目の設定作業が極めて容易に行えるようになる。
【0168】
また、本実施例においても、操作者は、貯玉上限金額並びに貯メダル上限金額を目安にして貯玉数及び貯メダル数の上限設定が行えるため、これら貯玉上限金額並びに貯メダル上限金額を念頭において精算準備金を用意することができ、精算準備金が不足して精算処理が滞る危険性を大幅に低減できる。
【0169】
本実施例においても、預入制限情報設定部513は、上限設定画面550Dを用いて上限設定に係わる上記各項目の数値を任意に変更した場合にこれら数値を用いて自動計算を行い、預入制限情報の設定変更に反映する処理機能を有するものであり、上限設定画面550Dを用いた合計上限金額等の各項目の入力による上限設定はシステム導入時に限らず任意のタイミングで行なうことができ、また、各項目の数値も任意に変更できるものである。
【0170】
なお、上記実施例1〜4においては、上限設定画面550A,550B,550C,550Dを用いて入力した各項目の数値、並びにこれら入力された数値を用いて自動算出された各項目の数値の出力は、各上限設定画面550A,550B,550C,550D上で当該各項目の数値を表示することで行なっているが、別の出力形態としては、当該各項目の数値を該当する各上限設定画面550A,550B,550C,550Dと共にプリンタ部57で印刷出力できるようにしても良い。
【0171】
この他、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0172】
例えば、本発明は、貯玉・貯メダルに関する上限金額を把握できることが目的の1つであるが、この観点にたてば、上限設定画面550の他の実施例として、預け入れ可能な遊技媒体上限数を入力し、かつ該遊技媒体の換金レートを入力する(記憶しておいた値を読み出して設定することも可)ことにより、該入力された上限数と換金レートから当該遊技媒体の預け入れ可能な上限金額を算出して出力する処理機能を有するものを採用することも有効である。
【0173】
また、本発明における上限設定画面550を用いた上限設定に必要な玉(メダル)換金レートについては、売単価または買単価のいずれか一方、または両方を入力できる構成とすることできる。
【0174】
また、この玉(メダル)換金レートについては、複数に分かれている遊技ホールがある場合も考えられるため、上限設定画面550上に上記複数の換金レートに各々対応する複数の換金レート入力欄を設け、いずれか所望の換金レートを入力するようにしても良い。
【0175】
また、各実施例では、貯玉数・貯メダル数が貯玉上限数・貯メダル上限数を超える場合に貯玉処理・貯メダル処理を規制する制御の例を挙げているが、貯玉・貯メダルが行なわれた際に貯玉・貯メダルした結果(合計値)が該当する上限数(貯玉上限数・貯メダル上限数)以下の所定値(例えば、上限数の90%あるいは上限数までに残りn個等)に達したい時に遊技客(会員)にその旨の警告メッセージ〔例えば、“貯玉上限数まで残り1,000個です。次回から1,000個を超える貯玉は行えません”等〕を報知するようにしても良い。
【0176】
また、各遊技ホールのT/C50と、各遊技ホールのT/C50における貯玉(貯メダル)数を管理する第三者機関の貯玉第三者管理センタ内の貯玉管理装置とを通信回線により接続し、貯玉管理装置から各遊技ホールのT/C50に当該各T/C50毎の貯玉・貯メダルの合計上限金額または合計上限数(貯玉・貯メダル個々の上限金額または上限数も可)の設定値を預入制限項目情報として配信し、該配信された預入制限項目情報を各遊技ホールのT/C50の貯玉・貯メダル制限項目の設定に反映させる構成としても良い。この場合には、貯玉第三者管理センタにおいて上記合計上限金額等を設定することにより、各遊技ホールの貯玉数・貯メダル数に対応する補償金の金額の上限も設定可能になる。
【0177】
また、上記各実施例では上限設定画面を用いて、貯玉・貯メダルの合計金額若しくは上限数を各会員(個人)毎に設定、表示できるようにしているが、これに限らず、遊技ホール単位の合計金額を若しくは上限数を設定、表示できる構成としても良い。この場合には、各遊技ホール単位の上限金額若しくは上限数をより明瞭に把握可能になる。
【0178】
また、本発明においては、例えば、来店頻度や消費金額等によって会員の条件(ランク)付けを行い、該会員の条件に応じて一般会員と異なる貯玉(貯メダル)上限金額もしくは上限数を設定する構成としても良い。この場合には、来店頻度や消費金額等のより高い会員(特別会員として登録する)に対して一般会員よりも多い貯玉(貯メダル)数を割り振る等によって優遇するといったサービスの差別化を図ることができる。
【0179】
また、本発明では、貯玉・貯メダル上限金額を超えているために貯玉・貯メダル要求数分のレシートを発行する際、レシート発行分(貯玉・貯メダル要求数分)に端数が生ずる場合には、レシート発行分を換金した時に端数が出ないように調整する自動調整機能を付加しても良い。
【0180】
例えば、貯玉上限数まで140個の状態で、238個の貯玉要求があった場合に、通常であれば貯玉要求を拒否して238個分のレシートを発行させるか、140個分を貯玉して残りの98個分のレシートを発行させることになるが、レシートに端数が生じないように、138個分を貯玉してちょうど100個分のレシートを発行するように調整する。また、既に貯玉されている玉数から12個を引き出して、250個分(12個+238個)のレシートを発行するように調整するようにしても良い。
【0181】
また、上記端数調整処理に関連して、上記レシート発行に際し、レシート発行を行なう金額分を遊技客に入力させることで端数を発生させないようにする構成としても良い。
【0182】
いずれの場合にも、上記端数調整処理によって、遊技客に対しては端数のない換金サービスを提供できる。
【0183】
また、本発明では、貯玉・貯メダル上限金額を超えているために貯玉・貯メダル要求数分のレシートを発行する際、貯玉・貯メダル上限数を超えている旨の表示や、印字を行なう構成としても良く、この場合には、遊技客に対して、貯玉・貯メダル上限数を超えていることを確実に知らしめ、その後の貯玉・貯メダルを控えさせるうえで有効なサービスとなる。
【産業上の利用可能性】
【0184】
本発明は、貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように管理する預入制限処理機能を有する貯遊技媒体管理システムに適用でき、遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力することにより、該入力された上限金額と、該遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出し、預入制限項目として設定する処理機能を設けることで、預入制限項目の設定作業を容易にし、かつ預入制限項目の設定を通して預入上限金額を把握でき、適正な精算準備金を用意できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】本発明に係わる遊技システムの要部の構成を示すブロック図。
【図2】T/Cの機能構成を示すブロック図。
【図3】T/Cに設けられる会員管理テーブルの構成を示す図。
【図4】会員カードの外観構成図。
【図5】T/Cの預入制限情報格納部に設定される預入制限情報のタイプを示す図。
【図6】本発明の貯遊技媒体管理システムでの貯玉処理に関するT/Cと会員カード端末機間の制御シーケンスを示す図。
【図7】実施例1に係わる上限設定画面550Aの一例を示す図。
【図8】実施例1に係わるT/Cでの上限設定画面550Aを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【図9】実施例2に係わる上限設定画面550Bの一例を示す図。
【図10】実施例2に係わるT/Cでの上限設定画面550Bを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【図11】実施例3に係わる上限設定画面550Cの一例を示す図。
【図12】実施例3に係わるT/Cでの上限設定画面550Cを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【図13】実施例4に係わる上限設定画面550Dの一例を示す図。
【図14】実施例4に係わるT/Cでの上限設定画面550Dを用いた上限設定処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0186】
5…会員カード、10…玉計数機、15…メダル計数機、20,20A,20B,20C…会員カード端末機、30…玉引落機、35…メダル引落機、40…景品管理端末機、45…景品投出機、50…管理装置(ターミナル・コントローラ:T/C)、51…制御部(CPU)、511…貯遊技媒体処理部、513…預入制限情報設定部、52…記憶装置、53…メモリ、531…会員管理テーブル、533…預入制限情報格納部、54…入力装置、55…表示装置、550A,550B,550C,550D…上限設定画面、N11,N21,N31…合計上限金額入力欄、N22…貯玉上限金額入力欄、N23…貯メダル上限金額入力欄、N32…貯玉比率入力欄、N33…貯メダル比率入力欄、N12,N24,N34…玉換金レート入力欄、N13,N25,N35…メダル換金レート入力欄、S11…貯玉金額表示欄、S12…貯メダル金額表示欄、S13…預入可能金額表示欄、S14…貯玉可能数表示欄、S15…貯メダル可能数表示欄、S21,S33…貯玉上限数表示欄、S22,S34…貯メダル上限数表示欄、S31…貯玉上限金額表示欄、S32…貯メダル上限金額表示欄、C11…貯玉数チェック欄、C12…貯メダル数チェック欄、56…通信インタフェース(I/F)部、57…プリンタ部、60…ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、70…景品読取機、75…現金払出機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報及び貯遊技媒体要求数に基づき、該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連して管理される貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び前記貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力される上限金額と、前記遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記換算手段により算出された前記貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体要求に含まれる貯遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される前記貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段
を具備し、
前記会員用記録媒体処理端末は、
前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体処理を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否する制御を行なう制御手段
を具備することを特徴とする請求項1記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項3】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、
前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する預け入れ可能な貯遊技媒体上限金額を入力する第2の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体上限金額、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体上限金額を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項4】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、
前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する貯遊技媒体比率を入力する第2の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体比率、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体比率を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限比率並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項5】
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体要求に含まれる遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段
を具備し、
前記会員用記録媒体処理端末は、
前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の制御情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否するように制御する制御手段
を具備することを特徴とする請求項3または4記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項6】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する入力手段と、
前記入力手段により前記合計上限金額が入力された後、前記第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があった場合、前記入力手段により入力された前記合計上限金額と、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数及び当該各遊技媒体の換金レートに基づき現時点における預入可能金額を算出して出力すると共に、該預入可能金額と、前記貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体の換金レートに基づき、当該種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が、前記換算手段により算出された該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または実行する制御手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項7】
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体要求数が前記貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段
を具備することを特徴とする請求項6記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項8】
前記会員用記録媒体処理端末は、
前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求数に対応する遊技媒体数を印字した遊技媒体数レシートを発行する制御を行なうレシート発行制御手段
を具備することを特徴とする請求項2、5及び7のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項9】
前記換金レートを入力する換金レート入力手段
を更に具備し、
前記換算手段は、
前記換金レート入力手段により入力された換金レートを用いて該当する各値を算出する
ことを特徴とする請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項10】
前記換金レートを記憶する換金レート記憶手段
を更に具備し、
前記換算手段は、
前記換金レート記憶手段から読み込んだ前記換金レートを用いて該当する各値を算出する
ことを特徴とする請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項11】
前記管理装置は、
当該管理装置が設置される遊技店全体または前記会員識別情報毎に対応付けて前記預入制限項目の各値を設定する前記設定手段
を具備することを特徴とする請求項1、3、4、5のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項12】
前記管理装置が設置される遊技ホール外部の管理センタ内に設置され、前記各遊技ホールの管理装置の貯遊技媒体数を管理する貯遊技媒体管理装置
を更に有し、
前記貯遊技媒体管理装置は、
前記各遊技ホールの管理装置毎に、第1及び第2の貯遊技媒体個々または全体の上限金額または遊技媒体上限数を含む配信用預入制限項目情報を設定する配信情報設定手段と、
前記配信情報設定手段により設定された前記配信用預入制限項目情報を該当する各管理装置に配信する配信手段と
を具備し、
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体管理装置から配信される前記配信用預入制限項目情報を前記設定手段における前記預入制限項目の設定に反映させる反映手段
を具備することを特徴とする請求項1、3、4、5のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項1】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報及び貯遊技媒体要求数に基づき、該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連して管理される貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び前記貯遊技媒体数が預入制限項目として予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記遊技媒体に関する預け入れ可能な上限金額を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力される上限金額と、前記遊技媒体の換金レートに基づき当該遊技媒体の預け入れ可能な貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記換算手段により算出された前記貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体要求に含まれる貯遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される前記貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段
を具備し、
前記会員用記録媒体処理端末は、
前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体処理を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否する制御を行なう制御手段
を具備することを特徴とする請求項1記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項3】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、
前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する預け入れ可能な貯遊技媒体上限金額を入力する第2の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体上限金額、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体上限金額を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限金額並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項4】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する第1の入力手段と、
前記第1または第2のいずれか一方の遊技媒体に関する貯遊技媒体比率を入力する第2の入力手段と、
前記第1の入力手段により入力された合計上限金額、前記第2の入力手段により入力された前記貯遊技媒体比率、前記第1及び第2の遊技媒体の換金レートを用いて前記貯遊技媒体比率を入力した一方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限数と、他方の種別の遊技媒体に対応する貯遊技媒体上限比率並びに貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記換算手段により算出された前記一方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体数、他方の種別の遊技媒体の貯遊技媒体比率並びに貯遊技媒体上限数を前記預入制限項目として設定する設定手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項5】
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体要求に含まれる遊技媒体要求数に基づく更新後の貯遊技媒体数が前記設定手段により設定される該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えるか否かに応じて貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段
を具備し、
前記会員用記録媒体処理端末は、
前記貯遊技媒体要求送信後、前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の制御情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要操作に基づく貯遊技媒体処理を拒否するように制御する制御手段
を具備することを特徴とする請求項3または4記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項6】
会員用記録媒体処理端末と、前記会員用記録媒体処理端末からの貯遊技媒体要求に含まれる会員識別情報、各々種別の異なる第1と第2の遊技媒体のうちの当該貯遊技媒体要求対象の遊技媒体種別及び貯遊技媒体要求数に基づき、当該貯遊技媒体要求数を当該会員識別情報に関連付けて管理される当該種別の貯遊技媒体数に加算して該貯遊技媒体数を更新する貯遊技媒体処理、及び各種別の貯遊技媒体数が預入制限項目として当該各種別毎に予め設定されている貯遊技媒体上限数を超えないように制限する預入制限処理を行なう管理装置とから成る貯遊技媒体管理システムにおいて、
前記管理装置は、
前記第1及び第2の遊技媒体全体に関する預け入れ可能な合計上限金額を入力する入力手段と、
前記入力手段により前記合計上限金額が入力された後、前記第1または第2の遊技媒体の貯遊技媒体要求があった場合、前記入力手段により入力された前記合計上限金額と、第1及び第2の遊技媒体の現時点の貯遊技媒体数及び当該各遊技媒体の換金レートに基づき現時点における預入可能金額を算出して出力すると共に、該預入可能金額と、前記貯遊技媒体要求における該当種別の遊技媒体の換金レートに基づき、当該種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を算出して出力する換算手段と、
前記貯遊技媒体要求における貯遊技媒体要求数が、前記換算手段により算出された該当する種別の遊技媒体の貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または実行する制御手段と
を具備することを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項7】
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体要求数が前記貯遊技媒体上限数を超えているか否かに応じて、前記貯遊技媒体要求数に基づく貯遊技媒体処理を拒否または許可する旨の指示情報を貯遊技媒体要求元の会員用記録媒体処理端末に送信する手段
を具備することを特徴とする請求項6記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項8】
前記会員用記録媒体処理端末は、
前記管理装置から前記貯遊技媒体を拒否する旨の指示情報を受信することにより、前記貯遊技媒体要求数に対応する遊技媒体数を印字した遊技媒体数レシートを発行する制御を行なうレシート発行制御手段
を具備することを特徴とする請求項2、5及び7のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項9】
前記換金レートを入力する換金レート入力手段
を更に具備し、
前記換算手段は、
前記換金レート入力手段により入力された換金レートを用いて該当する各値を算出する
ことを特徴とする請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項10】
前記換金レートを記憶する換金レート記憶手段
を更に具備し、
前記換算手段は、
前記換金レート記憶手段から読み込んだ前記換金レートを用いて該当する各値を算出する
ことを特徴とする請求項1、3、4及び6のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項11】
前記管理装置は、
当該管理装置が設置される遊技店全体または前記会員識別情報毎に対応付けて前記預入制限項目の各値を設定する前記設定手段
を具備することを特徴とする請求項1、3、4、5のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項12】
前記管理装置が設置される遊技ホール外部の管理センタ内に設置され、前記各遊技ホールの管理装置の貯遊技媒体数を管理する貯遊技媒体管理装置
を更に有し、
前記貯遊技媒体管理装置は、
前記各遊技ホールの管理装置毎に、第1及び第2の貯遊技媒体個々または全体の上限金額または遊技媒体上限数を含む配信用預入制限項目情報を設定する配信情報設定手段と、
前記配信情報設定手段により設定された前記配信用預入制限項目情報を該当する各管理装置に配信する配信手段と
を具備し、
前記管理装置は、
前記貯遊技媒体管理装置から配信される前記配信用預入制限項目情報を前記設定手段における前記預入制限項目の設定に反映させる反映手段
を具備することを特徴とする請求項1、3、4、5のいずれかに記載の貯遊技媒体管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−129928(P2006−129928A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−319275(P2004−319275)
【出願日】平成16年11月2日(2004.11.2)
【出願人】(000001432)グローリー工業株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月2日(2004.11.2)
【出願人】(000001432)グローリー工業株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
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