説明

貼付剤及びその製造方法

【課題】 剛性を維持しつつ、粘着力及び保持力を十分に向上した貼付剤及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】
ゴム系エラストマー、粘着付与剤、軟化剤及び薬効成分を含有する組成物に線量15kGy以下の電子線を照射してなる貼付剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貼付剤及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬剤を含有する粘着剤層を支持体上に積層した経皮吸収剤や絆創膏などの医療用貼付剤が数多く製造されている。貼付剤の粘着剤層に用いられる粘着剤としては、ゴム系、アクリル系、シリコーン系の粘着剤が知られており、特に、ゴム系の粘着剤は、薬効成分を経皮投与するための設計の自由度が高く、貼付剤の粘着剤層に好適に用いられる。
【0003】
このように、経皮投与の観点からはゴム系粘着剤は優れているが、ゴム自身はほとんど粘着性を有さないため、ゴム系の粘着剤は通常粘着付与剤を配合することによって粘着性を調節している。(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−136128号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、粘着性(タック)が高い材料は一般に柔軟であるために剛性が低く、粘着性が高く凝集力が低い材料は、180°剥離強度等の接着強度は低いものとなってしまう傾向があるために、粘着付与剤やその他の成分の添加量を調整して、粘着性、接着力及び剛性を同時に改良することは困難である。したがって、これらの特性のバランスのとれた貼付剤が求められている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、剛性を維持しつつ粘着性及び接着性が十分に向上した貼付剤及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、ゴム系エラストマー、粘着付与剤、軟化剤及び薬効成分を含有する組成物に線量15kGy以下の電子線を照射してなる貼付剤を提供する。
【0007】
ポリマー成分を含有する粘着性組成物に電子線を照射すると架橋が生じてしまうために、剛性は高くなるものの粘着性や接着性は低下してしまうのが一般的である。しかしながら、本発明者らは、ゴム系エラストマー、粘着付与剤、軟化剤及び薬効成分を併用した上で、線量15kGy以下の電子線を照射すると、粘着性(タック)が向上するのみならず、接着力や剛性のバランスにも優れた貼付剤が得られることを見出したものである。
【0008】
従来、粘着剤層の粘着力、保持力等の粘着物性を向上させるために、粘着剤層に放射線を照射し粘着剤層を架橋する方法が検討されて来た。例えば、特開平7−278509号公報には、粘着剤層の粘着力を使用可能なレベルに維持して保持力を向上するために、特定分子量のゴム、粘着付与樹脂を含有するホットメルト粘着剤層に電子線を照射するゴム系粘着テープの製造方法が開示されている。しかしながら、同公報では、照射線量5〜150Mrad(50〜1500kGy)と非常に多い電子線を照射しており、また、照射線量とタックと間には相関も認められない。
【0009】
また、特開平6−154304号公報には、ポリイソブチレン及び放射線架橋性物質よりなり、放射線によって架橋処理した機能性外用材が開示されている。しかしながら、同公報では、電子線の照射については記載がなく、コバルト60を線源としたγ線を照射線量25kGyと比較的多い線量のγ線を照射しているのみである。
【0010】
さらに、特開平5−139962号公報には、放射線架橋型スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含む基剤に放射線を照射し架橋した経皮投与用貼付剤及びその製造法に関して開示され、放射線の照射によって基剤を架橋することにより、良好な物性の貼付剤が得られることが記載されている。しかしながら、同公報では、照射線量3〜10Mrad(30〜100kGy)と比較的多い電子線を照射している。
【0011】
これに対し、本発明の貼付剤は、上述のように、線量15kGy以下の極少ない電子線を照射している。そのため、貼付剤の剛性を維持しつつ、粘着性及び接着性を十分に向上させることができる。さらに、電子線照射量が極少量であることから、組成物に含有される薬効成分の分解が生じ難く、また、上記組成物は分解し易い薬効成分を含有することもできる。
【0012】
本発明の貼付剤は、ゴム系エラストマーが天然ゴム又はスチレン系ブロック共重合体を含むことが好ましく、貼付剤としては、ゴム系エラストマーが天然ゴムを含んでおり、線量1〜15kGyの電子線を照射してなるものや、ゴム系エラストマーが、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含んでおり、線量5〜15kGyの電子線を照射してなるものが好ましい。この場合において、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体が、リニア型スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体であることが好ましい。このような貼付剤は、粘着性や接着性が特に優れ、剛性も更に優れた値となる。
【0013】
本発明の貼付剤は、支持体を備えるものであってもよい。すなわち、上述した貼付剤からなる粘着剤層を支持体上に備える貼付剤も好適に用いられる。
【0014】
このような貼付剤は、支持体上に粘着剤層を備える貼付剤の製造方法であって、ゴム系エラストマー、粘着付与剤、軟化剤及び薬効成分を含有する組成物に、線量15kGy以下の電子線を照射して、粘着剤層を形成する工程を備える、貼付剤の製造方法により得ることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、剛性を維持しつつ、粘着性及び接着性が十分に向上した貼付剤及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0017】
図1は、本発明の貼付剤の好適な一実施形態を示す斜視図である。図1において、貼付剤1は、支持体2と、支持体2上に配置された粘着剤層3と、粘着剤層3上に配置された剥離シート4とから構成されている。貼付剤1は、剥離シート4を剥がしてから、患者等の皮膚に粘着剤層3が密着するように貼付して用いられる。
【0018】
貼付剤1は、支持体2と該支持体2の少なくとも片面上に配置された粘着剤層3とを備え、粘着剤層3は、ゴム系エラストマー、粘着付与剤、軟化剤及び薬効成分を含有する組成物(以下、「粘着組成物」ともいう)に線量15kGy以下の電子線を照射して形成されるものである。
【0019】
ゴム系エラストマーとは、天然ゴム及び合成ゴムから選ばれるゴム系ポリマーを意味する。天然ゴムは、ゴムの木の樹液を加工したものであり、天然ゴムの主成分は、cis−1,4−ポリイソプレンである。
【0020】
合成ゴムは、人工的に合成したゴムであり、例えば、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体及び水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEBS)が挙げられる。また、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体及びSEBSは、熱可塑性エラストマーと呼ばれ、加熱により流動性を示すため、加工性に優れている。
【0021】
上記ゴム系エラストマーには、電子線照射によって主鎖が切断される(分解する)ものと、架橋するものとがある。例えば、ポリイソブチレンは主鎖が切断する傾向があり、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエンは架橋する傾向がある。切断の度合い及び架橋の度合いは、電子線のエネルギー、ゴム系エラストマーの濃度、添加成分等の影響を受ける。
【0022】
本発明に係るゴム系エラストマーとしては、電子線照射により架橋が起こり粘着剤層の粘着性をより一層向上させる観点から、天然ゴム又はスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含むことが好ましい。
【0023】
粘着組成物中のゴム系エラストマーの含有割合を高くすると、粘着組成物の弾性、凝集力が向上しやすくなる。ゴム系エラストマーの配合割合は、粘着組成物全体を基準として、10〜60質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、この場合、弾力感のある優れた粘着力(タック)を得ることができる。ゴム系エラストマーの配合割合が、10質量%未満では、粘着剤層3の弾性が低下する傾向があり、60質量%を超えると、タックが強くなり、貼付剤1から剥離シート4を剥がし難くなる傾向がある。
【0024】
本発明に係る薬効成分としては、特に限定されないが、例えば、アザプロパゾン、アスピリン、アセトアミノフェン、アセメタシン、アミノピリン、アルクロフェナク、アンピロキシカム、アンフェナクナトリウム、イブプロフェン、インドメタシン、エトドラク、ケトプロフェン、サリチル酸グリコール、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、ジクロフェナクナトリウム、スリンダク、チアプロフェン、トルメチン、ナプロキセン、バルデコキシブ、ピロキシカム、フェナセチン、フェルビナク、フルフェナム酸、フルルビプロフェン、メフェナム酸、メピリゾール、ロキソプロフェン、ロフェコキシブ等の消炎鎮痛薬;ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、デキサメタゾン、プレドニゾロン等のステロイド系抗炎症薬;塩酸ジルチアゼム、四硝酸ペンタエリスリトール、硝酸イソソルビド、タラジピル、ニコランジル、ニトログリセリン、乳酸プレニラミン、モルシドミン、硝酸アミル、塩酸トラゾリン、ニフェジピン等の血管拡張薬;塩酸プロカインアミド、塩酸リドカイン、塩酸プロプラノロール、塩酸アルプレノロール、アテノロール、ナドロール、酒石酸メトプロロール、アジマリン、ジソピラミド、塩酸メキシレチン等の不整脈用薬;塩酸エカラジン、インダパミド、塩酸クロニジン、塩酸ブニトロロール、塩酸ラベタロール、カプトプリル、酢酸グアナベンズ、メブタメート、硫酸ベタニジン等の血圧降下薬;クエン酸カルベタペンタン、クロペラスチン、タンニン酸オキセラジン、塩酸クロプチノール、塩酸クロフェダノール、塩酸ノスカピン、塩酸エフェドリン、塩酸イソプロテレノール、塩酸クロルプレナリン、塩酸メトキシフェナミン、塩酸プロカテロール、塩酸ツロブテロール、塩酸クレンプテロール、フマル酸ケトチフェン等の鎮該去痰薬;シクロフォスファミド、フルオロウラシル、デガフール、マイトマイシンC、塩酸プロカルバジン、ドキシフルリジン、ラニムスチン等の抗悪性腫瘍薬;アミノ安息香酸エチル、塩酸テトラカイン、塩酸ブロカイン、塩酸ジブカイン、塩酸オキシブプロカイン、塩酸プロピトカイン等の局所麻酔薬;プロピルチオウラシル、チアマゾール、酢酸メテロノン、エストラジオール、エストリオール、プロゲステロン等のホルモン;塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、プロメタジン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ジフェニルピラリン等の抗ヒスタミン薬;ワルファリンカリウム、塩酸チクロピジン等の血液凝固阻止薬;臭化メチルアトロピン、スコポラミン等の鎮痙薬;チオペンタールナトリウム、ペントバルビタールナトリウム等の全身麻酔薬;ブロムワレニル尿素、アモバルビタール、フェノバルビタール等の催眠・鎮痛薬;フェニトインナトリウム等の抗癲癇薬;塩酸メタンフェタミン等の興奮剤・覚醒薬;塩酸ジフェニドール、メシル酸ベタヒスチン等の鎮暈薬;塩酸クロルプロマジン、チオリダジン、メプロバメート、塩酸イミプラミン、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム等の精神神経用薬;塩酸スキサメトニウム、塩酸エペリゾン等の骨格筋弛緩薬;臭化ネオスチグミン、塩化ベタネコール等の自律神経用薬;塩酸アマンタジン等の抗パーキンソン薬;ヒドロフルメチアジド、イソソルビド、フロセミド等の利尿薬;塩酸フェニレフリン等の血管収縮薬;臭化ロベリン、ジモルホラミン、塩酸ナロキソン等の呼吸促進薬;臭化グリコピロニウム、プログルミド、塩酸セトラキサート、シメチジン、スピゾフロン等の消化性潰瘍治療薬;ウルソデスオキシコール酸、オサルミド等の利胆薬;ヘキサミン、スパルティン、ジノプロスト、塩酸リトドリン等の泌尿生殖器及び肛門用薬;サリチル酸、シクロピロクスオラミン、塩酸コロコナゾール等の寄生性皮膚疾患用薬;尿素等の皮膚軟化薬;カルシトリオール、塩酸チアミン、リン酸リボフラピンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸アミド、パンテノール、アスコルビン酸等のビタミン;チオプロニン等の肝臓疾患用薬;シアナミド等の習慣性中毒用薬;コルヒチン、プロベネシド、スルフィンピラゾン等の通風治療薬;トルブタミド、クロルプロパミド、グリミジンナトリウム、グリプゾール、塩酸ブホルミン、インスリン等の糖尿病用薬;ベンジルペニシリンカリウム、プロピシリンカリウム、クロキサシリンナトリウム、アンピシリンナトリウム、塩酸バカンピリシン、カルベニシリンナトリウム、セファロリジン、セフォキシチンナトリウム、エリスロマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、硫酸カナマイシン、サイクロセリン等の抗生物質;イソニアジド、ピラジナミド、エチオナミド等の化学療法薬;塩酸モルヒネ、リン酸コディン、塩酸コカイン、塩酸ペチジン、クエン酸フェンタニル等の麻薬;レフルノミド、オーラノフィンの疾患修飾性抗リウマチ薬;インフリキシマブ、エタネルセプト、アナキンラ等のサイトカイン遮断薬;ニコチン等の禁煙補助薬;ニトログリセリン等の狭心症薬が挙げられる。
【0025】
薬効成分の含有割合は、粘着組成物全体を基準として5〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。この含有割合が5質量%未満であると経皮吸収速度が不十分となり、30質量%を超えると薬効成分に起因する皮膚刺激性が強くなる。
【0026】
本発明に係る粘着付与剤は、粘着剤層の粘着性及びタックを向上するために粘着組成物に配合される成分である。
【0027】
粘着付与剤としては、具体的には、ロジン及びその誘導体(ロジンのグリセリンエステル、水添ロジン、水添ロジンのグリセリンエステル、ロジンのペンタエリストールエステル等)、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、テルペン樹脂、マレイン酸レジン及びクマロン・インデン樹脂が挙げられる。
【0028】
これらの中でも、水添ロジンのグリセリンエステル、脂肪族系炭化水素樹脂、テルペン樹脂及び脂環族飽和炭化水素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を粘着付与剤として好適に用いることが好ましい。粘着組成物がゴム系エラストマーとして天然ゴムを含む場合、テルペン樹脂は特に天然ゴムとの相溶性が高いため、好適に用いることができる。
【0029】
なお、脂環族飽和炭化水素樹脂はアルコンP100(荒川化学工業社製)等、脂肪族系炭化水素樹脂はクイントンB−170(日本ゼオン社製)等、テルペン樹脂はクリアロンP−125(ヤスハラケミカル社製)等の市販品として入手が可能である。
【0030】
粘着付与剤の含有割合は特に限定されないが、粘着組成物全体を基準として10〜40質量%であることが好ましい。粘着付与剤の含有割合が10質量%未満では、貼付剤の粘着力が小さくなる傾向にあり、40質量%を超えると粘着性が強くなって皮膚刺激が強くなる傾向にある。
【0031】
本発明に係る軟化剤は、粘着組成物を軟化させる成分であり、粘着組成物に含まれる成分と相溶するものであれば、特に限定されない。軟化剤としては、例えば、液状ポリブテン、液状ポリイソブチレン、液状ポリイソプレン等の液状ゴム、スクワレン、スクワラン、パラフィン油、流動パラフィン、ワックス等の炭化水素類、動植物油脂、脂肪酸エステル類を使用することができる。
【0032】
軟化剤は、エラストマーの流動性を増すため少量配合では粘着組成物のタックを高めるが、さらに配合を増すと接着性を低下させ一般にタックも減少する。
【0033】
軟化剤の含有割合は、粘着組成物全体を基準として5〜60質量%であることが好ましく、8〜50質量%がより好ましい。軟化剤の含有割合が5質量%未満では、粘着剤層の流動性が小さくなる傾向にあり、60質量%を超えると粘着性が低下する傾向にある。軟化剤の含有割合が上記範囲にあることで、貼付剤の皮膚への付着性が向上するとともに弾力性のあるタックを得ることができる。
【0034】
本発明に係る粘着組成物は、粘着物性を調整するために充填剤を配合することができる。また、充填剤は電子線を遮蔽する作用を有するため、電子線が粘着剤層の内部で悪影響することを防止する目的で配合することができる。
【0035】
充填剤として、例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、炭酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属塩、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、カオリン、タルク、ゼオライト、珪藻土等のケイ酸化合物が挙げられる。原子番号の大きい元素を有する化合物を充填剤として用いると、遮蔽性がより向上するため、好ましい。
【0036】
充填剤の含有割合は、粘着性の観点から、粘着組成物全体を基準として15質量%以下が好ましい。充填剤の含有量が多いほど電子線の遮蔽性が高くなり、タックのような粘着組成物の表面特性に影響を与えることができる。充填剤の含有割合が15質量%を超えると、電子線の遮蔽性が高くなりすぎるため、本発明の効果を奏し難くなる。
【0037】
また、ポリエチレンビーズ、ポリエステルビーズ、ナイロンビーズ、セルロース誘導体、吸水性高分子等の有機化合物粉末を充填剤として配合することもできる。
【0038】
上記接着組成物は、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定化剤、薬効成分の皮膚吸収性を高めるための吸収促進剤、薬物を粘着組成物中に溶解させるための溶解剤等を配合することができる。
【0039】
酸化防止剤としては、例えば、エデト酸ナトリウムのようなキレート剤、亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、テトライソパルミチン酸アスコルビルのようなアスコルビン酸誘導体、酢酸トコフェロールのようなトコフェロール誘導体、硫酸オキシキノリンのようなキノリン誘導体が挙げられる。
【0040】
紫外線吸収剤としては、例えば、4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−メトキシジベンゾイルメタン、4−t−ブチル−4’−ヒドロキシジベンゾイルメタンのようなジベンゾイルメタン誘導体、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2−ヒドロキシ−4―メトキシベンゾフェノン−5−硫酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンのようなベンゾフェノン誘導体、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール、2,2メチレンビス{4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール}、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを挙げることができる。
【0041】
吸収促進剤は、従来皮膚での吸収促進作用が認められている化合物であれば特に限定されない。吸収促進剤としては、例えば、(1)炭素鎖数6〜20の脂肪酸、脂肪族系アルコール、脂肪酸アミド、脂肪酸エーテル(これらは飽和、不飽和のいずれでもよく、また、環状、直鎖状、分枝状のいずれでもよい);(2)香族系有機酸、芳香族系アルコール、芳香族系有機酸エステル、エーテル;及び(3)乳酸エステル類、酢酸エステル類、モノテルペン系化合物、セスキテルペン系化合物、エイゾン(Azone)、エイゾン(Azone)誘導体、グリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類(Span系)、ポリソルベート系(Tween系)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油系(HCO系)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ショ糖脂肪酸エステル類、植物油等が挙げられる。
【0042】
具体的には、カプリル酸、カプリン酸、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチレングリコール、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、クレゾール、乳酸セチル、乳酸ラウリル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ゲラニオール、チモール、オイゲノール、テルピネオール、l−メントール、ボルネオロール、d−リモネン、イソオイゲノール、イソボルネオール、ネロール、dl−カンフル、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ショ糖モノラウレート、ポリソルベート20、プロピレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HCO−60、ピロチオデカン、オリーブ油が好ましく、中でもオレイン酸、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリン酸ジエタノールアミド、l−メントール、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、プロピレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ピロチオデカンがより好ましく、オレイン酸、オレイルアルコール、l−メントールが好ましく用いられる。
【0043】
溶解剤としては、例えば、セバシン酸ジエチル、N−メチル−2−ピロリドン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、トリアセチン、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、クロタミトン、ハッカ油、ツバキ油、ヒマシ油、及びオリーブ油が挙げられる。
【0044】
支持体2としては、粘着剤層3を支持し得るものであれば特に限定されず、伸縮性又は非伸縮性のものが用いられる。支持体2としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、アクリル、綿、レーヨン、アセテート等からなるフィルム、アルミニウム箔のような金属箔、織布、不織布のような繊維シート、発泡シートが挙げられる。
【0045】
これらの中でも、支持体2としては、安全性、薬効の観点から、ポリエステルからなるフィルムが好ましく、さらにこの中でもポリエチレンテレフタレートからなるフィルムが特に好ましい。
【0046】
剥離シート4は、粘着剤層3の著しい変形を伴うことなく剥がすことが可能なシートであればよい。剥離シート4としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレート等)、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等からなるフィルム、上質紙とポリオレフィンとのラミネート紙、上質紙とポリエステルとのラミネート紙等が挙げられる。
【0047】
また、剥離シート4は、粘着剤層3と接触する側の面にシリコーン処理を施しておくと、貼付剤1から剥離シート4を剥離する作業が容易となるため、好ましい。
【0048】
粘着剤層3の形成方法としては、例えば、粘着剤層3を構成する上述の材料を混合して調製した粘着組成物を支持体2上に塗布し、電子線を照射することで作製できる。
【0049】
より具体的には、粘着組成物がゴム系エラストマーとして熱可塑性エラストマーを含有する場合、ゴム系エラストマーと、薬効成分を除く軟化剤及び粘着付与剤等の他の成分とを、加圧型ニーダーのようなインターナルミキサーを用い80〜160℃で加熱混合し、次いで、薬効成分の熱分解温度未満の温度で薬効成分を混合することで、粘着組成物を調製することが好ましい。
【0050】
粘着組成物を支持体2に塗布する際には、必要に応じて加熱して粘着組成物を溶融させてもよい。あるいは、粘着組成物にトルエン、ヘキサン、酢酸エステル等の溶剤を加え、これを支持体2上に塗布してから溶剤を除去する方法で粘着組成物からなる層を形成してもよい。
【0051】
次いで、支持体2上に形成させた粘着組成物からなる層の上に剥離シート4を積層して、上記粘着組成物からなる層に、所定の線量の電子線を照射し、粘着剤層3を形成する工程により、本発明の貼付剤1が完成する。あるいは、これとは逆に、剥離シート4上に粘着組成物からなる層を形成させ、その上に支持体2を積層して所定の線量の電子線を照射し、粘着剤層3を形成する工程で貼付剤1を得てもよい。
【0052】
粘着剤層3の厚さは特に制限されないが、20〜200μmであることが好ましい。粘着剤層3の厚さが20μm未満であると経皮吸収速度が低下する傾向にあり、200μmを超えると皮膚に貼付後剥がしたときに、粘着剤層の一部が皮膚に付着したまま残存してしまう現象(粘着剤残り)が起こりやすくなる傾向にある。
【0053】
電子線は、上記貼付剤の剥離シート4側より照射することが好ましい。また、支持体2又は剥離シート4が金属箔を含む場合は、金属箔でない側から電子線を照射することが好ましい。
【0054】
電子線源としては、例えば、フィラメントから生じた熱電子を電位勾配により加速し、これを被照射物に照射する加速器を使用することができる。電子線は、遮蔽され易い粒子線であり、被照射物の密度が高い金属等によっては容易に遮蔽される。粘着組成物のような被照射物でも、加速電圧が小さい場合は電子が深部まで到達し難い。加速電圧は、100〜3000kVが好ましく、150〜300kVがより好ましく、粘着剤層の粘着性を改質するのに有効である。加速電圧が高いほど電子線は深部まで到達する。
【0055】
電子線の照射線量は、1〜15kGyであり、6〜15kGyがより好ましい。この範囲とすることで、剛性を維持しつつ(取扱い性に優れ)、粘着性(タック)及び接着性に優れる貼付剤1を得ることができる。照射線量が1kGy未満では十分な粘着性(タック)が得られ難くなり、15kGyを超えると、薬効成分の分解を生じやすくなる。
【0056】
電子線は、酸素が存在すると電子線によってオゾンが生じ、粘着組成物の深部に対しても化学的影響を与えてしまう可能性があるため、窒素雰囲気下で照射することが好ましい。
【0057】
このようにして、貼付剤1を作製することができる。
【0058】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【実施例】
【0059】
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0060】
(貼付剤aの作製)
下記表1に示す原料を加圧型ニーダーで100℃で混練し、粘着組成物を調製した。この粘着組成物をカレンダー塗工機を用い支持体である厚さ260μmの素布上に塗工し、厚さ200μmの粘着組成物からなる層を形成した。上記粘着組成物からなる層上にシリコーン処理が施された厚さ100μmの離型紙(剥離シート)を積層し、所望の形状に切断して貼付剤aを得た。
【0061】
【表1】

【0062】
(貼付剤bの作製)
下記表2に示す原料をホットメルト法により140℃で加熱溶融させ粘着組成物を調製した。この粘着組成物をロールコーターを用いシリコーン処理が施された厚さ100μmのPETフィルム(剥離シート)上に塗工し、厚さ200μmの粘着組成物からなる層を形成し、上記粘着組成物からなる層上に支持体である厚さ260μmの伸縮性ニット布を積層し、所望の形状に切断して貼付剤bを得た。
【0063】
【表2】

【0064】
(実施例1〜12及び比較例1〜6)
上記貼付剤a及びbに窒素雰囲気下、電子線照射装置(NHV社製、商品名「EBC300−60」)を用い、加速電圧300kVで各線量の電子線を照射し、粘着剤層を形成し貼付剤を得た。得られた各貼付剤の外観及び官能評価を行った。貼付剤aを用いた結果を表3に示し、貼付剤bを用いた結果を表4に示す。なお、電子線の照射量は、剥離シートにより遮蔽される分を補正済みである。
【0065】
(初期特性の評価)
試験1:外観評価
各照射線量で電子線照射後の貼付剤と電子線未照射の貼付剤と比較した外観変化を目視により、以下の基準で評価した。すなわち、各貼付剤を直径25mmの円形に裁断し、これを上腕部に貼付して2時間経過後剥離したときの、皮膚側への粘着剤層の残りの程度を目視にて観察した。
A:変化なし、B:変化あり、C:顕著な変化あり
【0066】
試験2:官能評価
各照射線量で電子線照射後の貼付剤と電子線未照射の貼付剤と比較して、指タック試験により、以下の基準で評価した。すなわち、各貼付剤を直径25mmの円形に裁断し、剥離ライナーを剥離して、粘着剤層表面に指を圧着し1〜2秒間接触させた後、指を表面から引き離す際の粘着性及び糸引きの状態を観察した。
A:極めて良好、B:良好、C:弱い、D:極めて弱い
【0067】
【表3】

【0068】
貼付剤aを用いた場合、電子線照射量1.0〜15kGyの範囲で外観に変化はなく、官能評価では2.0〜15kGyの範囲でタックが極めて良好であった。一方、照射線量30kGy以上ではべたつきが大きくなり、糸引きが発生し、凝集力が低下した。
【0069】
【表4】

【0070】
貼付剤bを用いた場合は、電子線照射量1.0〜15kGyの範囲で外観に変化なく、官能評価では2.0〜6.0kGyの範囲でタックが極めて良好であり、照射線量15kGyでは変化は認められず、タックは良好であった。一方、照射線量30kGy以上ではべたつきが大きくなり、糸引きが発生し、凝集力が低下した。
【0071】
(粘着物性の評価)
次に、各貼付剤の粘着性、接着性及び剛性を以下の試験方法により評価した。
【0072】
<粘着性>
試験3:プローブタック法
ASTM D2979に規定されるプローブタック試験法に準じ、各貼付剤を1cm角の試験片に裁断した後、プローブタック試験機(理学工業社製、No.1216S)を用い、接着速度1mm/sec、接着時間2秒、荷重20g、5mmφベークライト製プローブ、剥離速度1mm/secの条件でタック値を測定した。
【0073】
<接着性>
試験4:180°剥離試験
日本薬局法第2部医薬品各条「絆創膏」の試験法に準じ、インストロン型引張試験機(島津製作所社製、オートグラフAGS−100B)を用い、検体巾20mm、被着体としてベークライト板を用い、剥離速度300mm/minの条件で各貼付剤の剥離試験を行い、180°剥離力を測定した。
【0074】
<剛性>
試験5:45°カンチレバー法
JIS L1096−1999に規定される45°カンチレバー法に準じ、各貼付剤の剛軟度を測定した。ここで、剛軟度とは、2cm(短辺)×約15cm(長辺)の試験片を作製し、一端に45゜の斜面を有し且つ上面にスケールを備える表面の滑らかな水平台の上に試験片の短辺とスケールの基線とが一致するように配置し、試験片を上記斜面の方向にゆるやかに滑らせて試験片の一方の短辺の中央点が上記斜面と接するまでに試験片が移動した距離(mm)をいう。剛軟度が高い貼付剤は、取り扱い性の点で優れるものとなる。
【0075】
貼付剤aを用いた場合の測定結果を表5及び図2〜4に、貼付剤bを用いた場合の測定結果を表6及び図5〜7に示す。
【0076】
【表5】

【0077】
【表6】

【0078】
いずれの貼付剤においても、初期粘着性の指標であるタック、並びに接着性の指標である180°剥離力は電子線量の増加に伴って増加し、照射線量の範囲内(1.0〜15kGy)で粘着物性が向上したことを示すものであった。また、剛軟度は、照射線量の範囲内(1.0〜15kGy)において変化は確認されず、貼付剤としての取り扱い性に何ら不都合な物性変化を生じていないことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の貼付剤の好適な一実施形態を示す斜視図である。
【図2】貼付剤aにおける電子線照射量とタック値との関係を示すグラフである。
【図3】貼付剤aにおける電子線照射量と180°剥離力との関係を示すグラフである。
【図4】貼付剤aにおける電子線照射量と剛軟度との関係を示すグラフである。
【図5】貼付剤bにおける電子線照射量とタック値との関係を示すグラフである。
【図6】貼付剤bにおける電子線照射量と180°剥離力との関係を示すグラフである。
【図7】貼付剤bにおける電子線照射量と剛軟度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0080】
1…貼付剤、2…支持体、3…粘着剤層、4…剥離シート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム系エラストマー、粘着付与剤、軟化剤及び薬効成分を含有する組成物に線量15kGy以下の電子線を照射してなる貼付剤。
【請求項2】
前記ゴム系エラストマーが、天然ゴム又はスチレン系ブロック共重合体を含む請求項1記載の貼付剤。
【請求項3】
前記ゴム系エラストマーが、天然ゴムを含んでおり、線量1〜15kGyの電子線を照射してなる請求項1記載の貼付剤。
【請求項4】
前記ゴム系エラストマーが、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含んでおり、線量5〜15kGyの電子線を照射してなる請求項1記載の貼付剤。
【請求項5】
前記スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体が、リニア型スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体である請求項4記載の貼付剤。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の貼付剤からなる粘着剤層を、支持体上に備える貼付剤。
【請求項7】
支持体上に粘着剤層を備える貼付剤の製造方法であって、
ゴム系エラストマー、粘着付与剤、軟化剤及び薬効成分を含有する組成物に、線量15kGy以下の電子線を照射して、粘着剤層を形成する工程を備える、貼付剤の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−266175(P2008−266175A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−109730(P2007−109730)
【出願日】平成19年4月18日(2007.4.18)
【出願人】(000160522)久光製薬株式会社 (121)
【Fターム(参考)】