説明

貼付剤収容体

【課題】貼付剤が皮膚に適用された時に皮膚に対して十分な効能を発揮することができる貼付剤を提供することであり、詳細には、有効成分を皮膚へ浸透させるのに十分な厚さの含水層を備える貼付剤、或いは、表面に凹部を設ける含水層を備える貼付剤、更には、有効成分を含む液体を皮膚に接触させることを可能とする貼付剤を提供すること。
【解決手段】片面に凹部が形成されたシート部材からなる収容体と、該凹部に収容される貼付剤を含む貼付剤収容体であって、前記シート部材の前記凹部が、前記シート部材の片面と所定の角度を有して形成される収容側壁と、該収容側壁と所定の角度を有して形成される収容底部で囲まれることにより形成され、前記貼付剤は、少なくとも含水層、及び該含水層の片面に積層される支持体を備える貼付剤である貼付剤収容体とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも含水層と支持体からなる貼付剤であって、該貼付剤が皮膚に適用された時に皮膚に対して十分な効能を発揮することができる貼付剤を提供することを目的とする。詳細には、シート部材の片面に凹部が形成されてなるシート部材と、該凹部に収容される貼付剤を含む貼付剤収容体であって、前記シート部材の前記凹部が、前記シート部材の片面と所定の角度で形成されている収容側壁と、該収容側壁と所定の角度を有して形成される収容底部で囲まれることにより形成される貼付剤収容体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、美容用、治療用等の目的で皮膚に貼り付けて使用される貼付剤として、支持体と、該支持体に積層され、水分、化粧料や薬剤等を含有する含水層と、含水層の表面に剥離可能に貼着されるフィルムとで構成される貼付剤が製造されている。このような含水層を含む貼付剤は、使用者にみずみずしい使用感を提供することができ、様々な効果を付加した貼付剤として製造されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、樹脂フィルムの片面に、親水性且つ非水溶性のアンカー剤層が設けられ、上記アンカー剤層の表面に、水溶性高分子を架橋した含水ゲルが積層されている貼付剤が開示されている。この発明は、種々の樹脂フィルムに含水ゲルを取り付けることができるため、樹脂フィルムの素材や透湿性、微細孔の有無を選択することにより、透湿度、通気度を調整し、貼付剤の冷却効果、薬効の持続時間等のコントロールが可能になるというものである。
【0004】
特許文献1の発明は、各層を順に塗布し積層することにより製造される。この発明は、架橋構造ができるまでの間に、重力により含水層の厚みが減少する、特に積層体の周辺部は、際立って厚みが薄くなるという問題を有していた(図28参照、図中フィルム(A)、支持体(B)及び含水層(C)を示す)。さらには、部分的に厚みの異なる積層体を型抜きにより製品化しようとすれば、厚みの均一な部分のみを型抜きして製品とする場合、使用できない部分が発生するため製造効率が低下するという問題を有していた。
【0005】
特許文献2に記載の貼付剤は、含水系ゲルを、樹脂フィルムの表面に均一に展延し、プラスチックフィルム等によって含水系ゲル層の表面を覆い、適当な大きさに裁断し製品とされる。このような方法で製造された貼付剤は、特許文献1の貼付剤と同様、含水系ゲル層が十分な厚みを有しておらず、皮膚への効果に劣るという問題を有していた。或いは、十分な厚みの含水系ゲル層を得ようとすると、含水系ゲル材料を複数回展延する必要があり、作業時間を要するため、やはり作業効率が劣るという問題を有していた。
【0006】
即ち、特許文献1及び2に記載の貼付剤は、これらを皮膚に適用したとき、有効成分を皮膚へ浸透させるのに十分な厚さの含水層を備えることにより、皮膚への効果を最大限に発揮するという課題が残されていた。
【0007】
【特許文献1】特開2002−275056号公報
【特許文献2】特開2002−145763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、貼付剤が皮膚に適用された時に皮膚に対して十分な効能を発揮することができる貼付剤を提供することである。
詳細には、本発明の課題は、有効成分を皮膚へ浸透させるのに十分な厚さの含水層を備える貼付剤、或いは、表面に凹部を設ける含水層を備える貼付剤、更には、有効成分を含む液体を皮膚に接触させることを可能とする貼付剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、片面に凹部が形成されたシート部材からなる収容体と、該凹部に収容される貼付剤を含む貼付剤収容体であって、前記シート部材の前記凹部が、前記シート部材の片面と所定の角度を有して形成される収容側壁と、該収容側壁と所定の角度を有して形成される収容底部で囲まれることにより形成され、前記貼付剤は、少なくとも含水層、及び該含水層の片面に積層される支持体を備える貼付剤であることを特徴とする貼付剤収容体に関する。
請求項2に係る発明は、前記シート部材が、前記収容底部の少なくとも内側表面に突起部が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の貼付剤収容体に関する。
請求項3に係る発明は、前記シート部材と、該シート部材の片面に形成された凹部に収容される貼付剤の間に液体層を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の貼付剤収容体に関する。
請求項4に係る発明は、前記突起部を、前記収容底部の内側表面のうち前記収容側壁に沿った収容底部の周縁部を除く部分に形成されることにより、前記凹部の深さが、前記収容側壁に沿った収容底部の周縁部において最大であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の貼付剤収容体に関する。
請求項5に係る発明は、前記シート部材に形成された凹部の最大の深さが0.1〜5mmであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の貼付剤収容体に関する。
請求項6に係る発明は、前記液体層が、皮膚に有効な成分を含む液体からなる液体層であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の貼付剤収容体に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の貼付剤収容体は、片面に凹部が形成されてなるシート部材からなる収容体と、該凹部に収容される貼付剤を含む貼付剤収容体であって、前記シート部材の前記凹部が、前記シート部材の片面と所定の角度を有して形成される収容側壁と、該収容側壁と所定の角度を有して形成される収容底部で囲まれることにより形成される貼付剤収容体である。
本発明の貼付剤は、シート部材の凹部内で含水層が成型されるから、貼付剤の含水層が十分な厚さを有するようになり、且つ含水層の厚みを均一にして成型することができる。
【0011】
本発明の貼付剤収容体に収容される貼付剤の含水層は、十分な厚みを有するから、水分を十分に含むことが可能となるため、使用者の皮膚に適用した際、その使用感が優れる。同時に、十分な厚みを有する含水層には、保湿、細胞賦活、美肌、美白、抗酸化、抗炎症、冷却、シワ取り等の有効成分も多く含ませることが可能となるため、貼付剤を皮膚に適用した時これら効果に優れる貼付剤を製造することができる。
本発明の貼付剤収容体は、これを製造する際に、従来の方法(ゲルシートをシート状に成型した後、型抜きで成型する方法)で発生するような型抜きされない部分を生じることがないから、原料を有効に使用することができるという利点を有する。
【0012】
本発明の他の実施形態において、前記シート部材の前記収容底部の少なくとも内側表面に突起部が形成される。この突起部により、収容された貼付剤の含水層の表面に凹部を形成することができる。この実施形態に係る貼付剤を皮膚に適用すると、含水層の表面の凹部と皮膚との間に隙間が生まれる。例えば、含水層に皮膚に有効な成分が含まれ、その有効成分が揮発性である場合は、気化した有効成分が前記隙間に充満するとともに皮膚に接触する。或いは、含水層に含まれる水分が蒸発することにより前記隙間に水蒸気が充満し、皮膚へ保湿効果をもたらすという利点がある。
【0013】
本発明の他の実施形態において、前記シート部材と、該シート部材の片面に形成される凹部に収容される貼付剤の間に液体層を更に備える。この貼付剤収容体から取り出された貼付剤の含水層の表面には液体が付着しているから、貼付剤を皮膚に適用する時、ひんやりとしたつけ心地を提供することができる。例えば、前記液体層が、皮膚に有効な成分を含む液体からなる場合、有効成分を含む液体を直接皮膚に接触させることにより、該有効成分の皮膚への浸透が促進される。
この実施形態において、前記収容体は、その収容底部の少なくとも内側表面に突起部が形成されてもよい。この場合、含水層の表面に凹部を形成することができるから、貼付剤を収容体から取り出した後も、前記凹部に液体を保持することが可能となる。このような貼付剤が皮膚に適用されると、凹部に保持した液体が皮膚に接触するから、液体に含まれる有効成分が十分に皮膚へ浸透するという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の貼付剤収容体について説明する。
本発明の貼付剤収容体は、片面に凹部が形成されたシート部材からなる収容体と、該凹部に収容される貼付剤を含む。
まず、前記シート部材について説明する。
【0015】
図1を参照する。
図1は、本発明の第1実施形態である貼付剤収容体を構成するシート部材からなる収容体(1)の斜視図を示す。
収容体(1)は、シート部材(10)からなり、このシート部材(10)は、シート縁部(11)、収容側壁(12)及び収容底部(13)により構成され、収容側壁(12)と収容底部(13)により凹部を形成する。
シート部材(10)は、任意の材料により製造され、例えば、ポリプロピレン、PET等の合成樹脂により製造される。
【0016】
図2(A)は、図1のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。
図2中、シート部材(10)は、シート縁部(11)、収容側壁(12)及び収容底部(13)により構成され、収容側壁(12)と収容底部(13)により凹部を形成する。
シート縁部(11)に対して所定の角度で収容側壁(12)が形成される。前記角度は特に限定されないが、略直角とされる。さらに、この収容側壁(12)の少なくとも内側面に対し所定の角度で収容底部(13)が形成される。この角度は、第1実施形態において略直角に形成されている。
【0017】
シート部材(10)の厚さは特に限定されないが、0.05〜0.8mmとされ、この厚さのシート部材(10)は好適に製造することができる。尚、この厚さは、好ましくは、シート縁部(11)、収容側壁(12)及び収容底部(13)において略均一とされる。
図2中、収容側壁(12)の高さを(H)で示す。この高さ(H)とは、収容底部(13)の内側面(図中、上面)からシート縁部(11)の表面(図中、上面)までの長さをいう。高さ(H)は好ましくは、0.1〜5mm、更に好ましくは、0.5〜3mmとされる。尚、本明細書において、この「高さ(H)」と「シート部材の凹部の深さ」は、同じ定義を有する。
【0018】
図3は、第1実施形態に関するシート部材(10)の凹部に収容される貼付剤(2)であって、凹部から取り出した時の貼付剤を示し、上方からみた(支持体側からみた)斜視図である。
以下、本発明に係る貼付剤(2)について説明する。
本発明にかかる貼付剤(2)は、少なくとも、含水層(22)及び該含水層(22)の片面に積層されてなる支持体(21)からなる。
【0019】
まず、支持体(21)について説明する。
本発明に係る支持体(21)は、好ましくはフィルム状とされる。支持体(21)は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等、或いは天然ゴム、合成ゴム等により製造され、好ましくは、ポリウレタン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、より望ましくはポリエステル、ポリウレタンにより製造される。
【0020】
さらに、含水層(22)について説明する。
本発明に係る含水層(22)とは、少なくとも水を含むとともに、貼付時に被貼付面に対し何らかの効果をもたらすように機能する層をいう。
前記効果としては、例えば、保湿、細胞賦活、美肌、美白、抗酸化、抗炎症、冷却、シワ取り等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これら効果を得るために、公知の有効成分を添加してもよく、その添加量も適宜調整される。
【0021】
前記含水層(22)は、少なくとも50重量%の水分を保持し、水溶性高分子を金属イオンにより架橋してゲル化される。例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸、及び多価金属塩が好適に含まれる。この多価金属塩としては、例えば、アルミニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等が挙げられるが特に限定されない。
前記含水層には、任意に、保存剤、乳化剤、pH調整剤、吸収促進剤等を含んでも良い。
本発明に係る含水層(22)はゲル状であるから、使用時には優れた使用感及び感触を提供することができる。
【0022】
本発明の貼付剤(2)において、透明度の高い支持体(21)及び含水層(22)を使用することにより、外観は、高い透明性を有し、貼付時の視覚的違和感が著しく低く、見た目にみずみずしく、清涼感、美観性に優れた貼付剤(2)を製造することができる。
【0023】
本発明に係る貼付剤は、含水層(22)と支持体(21)の間に、さらにプライマー層を設けてもよい。このプライマー層は、好ましくは、少なくとも第3級アミン及びガラス転移温度が50℃以下のポリマーを含む。
【0024】
このプライマー層は、支持体(21)の片面に、少なくとも第3級アミン及びガラス転移温度が50℃以下のポリマーを溶解した溶液を塗布して乾燥することにより形成される。
前記第3級アミンとしては、ジメチルC−16−C22アミン、N,N―ジラウリルーN―メチルアミン、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−オクタデシルオキシプロピルーN,N,Nートリメチルアンモニウムクロライド、ココナットトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルパルミチルアミン、アルキルプロピレンジアミンが挙げられる。前記第3級アミンを使用した場合、特に含水層(22)との投錨性に優れる。
【0025】
前記ガラス転移温度が50℃以下のポリマーは、好ましくは、熱可塑性エラストマー及び/又はゴムが使用される。具体的には、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等、或いは天然ゴム、合成ゴム等のゴムが挙げられるが、好ましくは、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、より望ましくは、ポリエステル、ポリウレタンである。これらのポリマーは、プライマー層に耐水性と伸縮性を付与することができる。尚、本発明で使用する第3級アミンは、耐水性を有するとともに、前記ガラス転移温度が50℃以下のポリマー溶液との相溶性に優れている。
【0026】
第3級アミン及びガラス転移温度が50℃以下のポリマーを溶解する溶媒としては、第3級アミン及びガラス転移温度が50℃以下のポリマーを溶解することができる溶媒であれば特に限定されない。本発明においては、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの炭化水素系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ブロモベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒等の有機溶媒が好ましく使用される。これらは単独で用いてもよいし複数を混合して用いてもよい。
【0027】
第3級アミンとガラス転移温度が50℃以下のポリマーは、前記溶液中、好ましくは1:1〜100(重量比)、より好ましくは1:5〜70(重量比)とされる。この理由は、第3級アミンとガラス転移温度が50℃以下のポリマーが前記重量比で含まれるプライマー層は、特に耐水性に優れるとともに、支持体との密着性、含水層との投錨性に優れる。
【0028】
本発明に係る貼付剤にプライマー層が設けられる場合、プライマー層の厚みは、好ましくは0.1〜50μmである。この理由は、50μmを超えるとプライマー層の伸長回復率とプライマー層の透明性が、ともに低下し、0.1μm未満の場合はプライマー層の破断点伸度及び強度に低下傾向が確認される為いずれの場合も好ましくないからである。
【0029】
前記プライマー層を備えた貼付剤(2)は、優れた耐水性及び伸縮性を有するとともに、支持体(21)との密着性、含水層(22)に対する投錨性に優れたプライマー層を備える。これにより、含水層(22)に含まれる水分が支持体(21)に滲み出ることがなく、使用者に不快感を与えることがない。さらに、このプライマー層は、支持体との密着性に優れる。これにより、本発明の貼付剤は、長時間の使用や、複数回の貼り直しに耐え得るという優れた効果を有する。また、その高い伸縮性により、被貼付面が平面ではない場合においても、被貼付面に追従する。特に、高い伸縮性を備える支持体(21)が使用された場合は、被貼付部の運動に対してもうまく追従するとともに、使用時の窮屈感、締め付け感も軽減するという優れた効果を有する。
【0030】
本発明に係る貼付剤について、図面を参照して更に説明する。
図4は、図3のC−C線断面図である。図4において、貼付剤(2)は、最下層を含水層(22)、この片面に積層される支持体(21)からなる。
貼付剤(2)が、シート部材(10)の凹部に収容される場合、含水層(22)が収容底部(13)に接する。このように含水層(22)を最下層となるように収容することにより含水層(22)に含まれる水分の蒸発が防止でき、従って、使用時まで高い含水率を維持できるから、使用者に、みずみずしい使用感を提供することが可能となる。
尚、前記「最下層」とは、貼付剤(2)が凹部に収容された時に含水層(22)が、収容底部(13)と接する位置にあることを意味するものである。従って、貼付剤(2)の表裏を回転させた場合は、支持体(21)が最下に位置することとなることは言うまでもない。
【0031】
前述の如く、本発明の第1実施形態に係る収容体(1)において、シート縁部(11)に略直角で収容側壁(12)が形成され、この収容側壁(12)と略直角で収容底部(13)が形成されるから、これに収容された貼付剤(2)の含水層(22)の角部は、収容側壁(12)と収容底部(13)で形成される型、即ち略直角となるように成型されている。
【0032】
支持体(21)、及び含水層(22)のそれぞれの厚みは、特に限定されないが好ましくは下記のように製造される。
支持体(21)は、好ましくは2μm〜200μmである。この理由は、200μmを超えると支持体の伸縮性が損なわれ、貼付時に違和感を覚え、また、2μm未満の場合は支持体にコシが無く、貼付時に貼付作業が困難になるため、いずれの場合も好ましくないからである。
【0033】
含水層(22)の厚みは用途に応じて適宜調整されるが、好ましくは0.5〜3mmである。3mmを超えると製造時に含水層の厚みがバラつき易く、また貼付時に重み、ズレを感じる可能性があり、0.5mm未満の場合は単位面積あたりに必要な有効成分の含有量が少なくなるため、効能効果が期待出来ないから、さらには単位面積あたりの含水量が低下することにより使用感に優れないから、いずれの場合も好ましくない。
【0034】
本発明に係る貼付剤(2)の適用部位としては、顔(唇、頬部、目元部、目の上下部、鼻部、額部)、腕部、脚部、胸部、腹部、背部、首部等が挙げられる。
尚、図1乃至24で示される形状の貼付剤は、特に目元部に好適に使用され得る。
本発明の貼付剤(2)は、好ましくは、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料とされる。
【0035】
図5を参照して、本発明の第2実施形態である貼付剤収容体を説明する。
図5は、本発明の第2実施形態である貼付剤収容体を構成する収容体(1)の斜視図を示す。尚、本発明の第1及び第2実施形態は、上方からの斜視図において、相違がないように見えるが、後述の図6が示す如く、その断面図は両者異なる。
図6(A)は、図5のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。
図6において、シート部材(10)は、シート縁部(11)、収容側壁(12)及び収容底部(13)により構成され、収容側壁(12)と収容底部(13)により凹部を形成する。
【0036】
収容側壁(12)は、シート縁部(11)に対し略直角をなして形成される。さらに、この収容側壁(12)の少なくとも内側面に対し鋭角で収容底部(13)が形成される。
これにより、形成された収容底部(13)の少なくとも内側表面は、凸状に湾曲し、収容側壁(12)付近の高さ(H1)と収容側壁から最も離れた部分の高さ(H2)が相違する。図6中、高さ(H1)は、好ましくは0.1〜5mm、更に好ましくは、0.5〜3mm、高さ(H2)は、好ましくは0.05〜4.99とされる。
【0037】
図7は、第2実施形態に関するシート部材(10)の凹部に収容される貼付剤(2)であって、凹部から取り出した時の貼付剤を示し、上方からみた(支持体側からみた)斜視図である。
貼付剤(2)の支持体(21)及び含水層(22)は、前述の第1実施形態で述べたものと同じものが好適に使用または適用される。
【0038】
図8は、図7のC−C線断面図である。
図8において、貼付剤(2)は、最下層に含水層(22)を設け、この片面に積層される支持体(21)を含む。
貼付剤(2)が、シート部材(10)の凹部に収容される場合、含水層(22)が収容底部(13)に接する。このように含水層(22)を最下層となるように収容することにより含水層(22)に含まれる水分の蒸発が防止でき、みずみずしい使用感を提供することが可能となる。
【0039】
前述の如く、第2実施形態に係るシート部材(10)において、シート縁部(11)に略直角で収容側壁(12)が形成され、この収容側壁(12)と鋭角で収容底部(13)が形成されることにより、含水層(22)の角部は、この鋭角と略同じ角度となるように成型されている。
図8で示す如く、本発明の第2実施形態に関する貼付剤は、含水層(22)の表面が内側に向かって(即ち、支持体側に)湾曲しているから、これを皮膚に適用したとき、含水層(22)の表面が、湾曲した皮膚表面に対応することができる。よって、被貼付面が平面ではない場合においても、被貼付面に追従することができる。従って、本発明の第2実施形態は、使用者に、より優れた使用感を提供することが可能となる。
【0040】
図9は、本発明の第3実施形態である貼付剤収容体を構成する収容体(1)の斜視図を示す。本発明に係る第3実施形態は、収容底部(13)の少なくとも内側表面に突起部(14)が形成されている。本発明に係る「突起部」は、その形状は特に限定されず、図9が示す如く板状の凸部も含む。或いは、突起部は、半球状であったり(第4実施形態)、直方体であったりしてもよい。又は、前記突起部が、微細な突起部であってもよく、この場合、収容体底部(13)が特定値の表面粗さを有するようになる。
【0041】
図10(A)は、図9のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。
図10中、シート部材(10)は、シート縁部(11)、収容側壁(12)及び収容底部(13)を有し、この収容底部(13)表面に突起部が形成されている。第3実施形態は、収容底部(13)に突起部が形成されていること以外は、第1実施形態と同様の形態である。
【0042】
図10中、高さ(H3)は、好ましくは、0.1mm〜5mm、更に好ましくは、0.5mm〜3mmとされる。突起部の高さ(H4)は、好ましくは、0.01μm〜4.00mm、更に好ましくは、0.1μm〜2.00mmとされる。
【0043】
図11は、第3実施形態に関するシート部材(10)の凹部に収容される貼付剤(2)であって、凹部から取り出した時の貼付剤を示し、上方からみた(支持体側からみた)斜視図である。
図12は、図11のC−C線断面図である。
図12の貼付剤(2)は、最下層を含水層(22)、この片面に積層される支持体(21)からなる。前述のとおり、第3実施形態の収容底部(13)には突起部(14)が設けられているから、この突起部(14)である板状の凸部は、含水層(22)の表面においても同じ模様で見られる。即ち、収容底部(13)の突起部の形状と含水層(22)の凹部が対応する。
本発明に係る突起部により形成され得る含水層(22)の表面の模様のうち、数例を図27に示す。図27中、含水層表面に凹部が形成されている部分を黒色で示すものとする。
尚、図27(a)は第3実施形態の含水層(22)の模様、(b)は第4実施形態の模様を示す。(c)は、収容底部(13)に形成された多数の微細な突起部により含水層表面に微細な多数の凹部が形成された模様を示す。(d)は、含水層の周縁部には凹部が存在せず、その貼付時には、全ての凹部が、皮膚の含水層に囲まれる模様の一例である。(e)は、(d)と(e)の模様が組合せられた模様を示す。
【0044】
第1及び第2実施形態と同様、含水層(22)を最下層となるように収容することにより含水層(22)に含まれる水分の蒸発が防止でき、使用時まで高い含水率を維持することができるから、みずみずしい使用感を提供することが可能となる。さらに、第3実施形態の如く、含水層(22)の表面に突起部が形成された場合は、この突起部(14)により、収容された貼付剤の含水層の表面に凹部を形成することができる。この第3実施形態に係る貼付剤を皮膚に適用すると、含水層の表面の凹部と皮膚との間に隙間が生まれる。例えば、含水層に、皮膚に有効な成分が含まれ、その有効成分が揮発性である場合は、気化した有効成分が隙間に充満するとともに皮膚に接触する。或いは、含水層に含まれる水分が蒸発することにより前記隙間に水蒸気が充満し、皮膚へ保湿効果をもたらすという利点がある。
【0045】
図13は、本発明の第4実施形態である貼付剤収容体を構成する収容体(1)の斜視図を示す。図13が示す如く、収容底部(13)の内側表面には、半球状の突起部(14)が形成されている。
図14(A)は、図13のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。図14中、シート部材(10)は、シート縁部(11)、収容側壁(12)及び収容底部(13)を有し、この収容底部(13)の内側表面には、半球状の突起部(14)が形成されている。
前記突起部(14)は、前記収容底部(13)の内側表面のうち前記収容側壁(12)に沿った収容底部(13)の周縁部を除く部分に形成されている。これにより、シート部材(10)は、収容底部(13)の周縁部(収容底部と収容側壁が交わる部分付近)において最大高さ(MH)(高さ(H)が最も大きいところ)を有する。第4実施形態は、突起部(14)が半球状であることを除いては、第3実施形態と同様の形態である。
【0046】
前記最大高さ(MH)は、好ましくは、0.1mm〜5mm、更に好ましくは、0.5mm〜3mmとされる。突起部(14)の高さ(H4)は、好ましくは、0.01μm〜4.00mm、更に好ましくは、0.1μm〜2.00mmとされる。
【0047】
図15は、第4実施形態に関するシート部材(10)の凹部に収容される貼付剤(2)であって、凹部から取り出した時の貼付剤(2)を示し、上方からみた(支持体側からみた)斜視図である。
図16は、図15のC−C線断面図である。
図16で示される貼付剤(2)は、最下層を含水層(22)、この片面に積層される支持体(21)を含む。前述のとおり、第4実施形態の収容底部(13)には、半球状の突起部(14)が設けられているから、含水層(22)の表面において、この半球状に対応する半球状の凹部が形成される。
【0048】
第1及び第2実施形態と同様、含水層(22)を最下層となるように収容することにより含水層(22)に含まれる水分の蒸発が防止でき、使用者にみずみずしい使用感を提供することが可能となる。さらに、第4実施形態の如く、含水層(22)の表面に突起部が形成されているので、この突起部により、収容された貼付剤の含水層の表面に凹凸を形成することができる。この第5実施形態に係る貼付剤を皮膚に適用すると、含水層(22)の表面の凹部と皮膚との間に隙間が生まれる。例えば、含水層に、皮膚に有効な成分が含まれ、その有効成分が揮発性である場合は、気化した有効成分が隙間に充満するとともに皮膚に接触する。或いは、含水層に含まれる水分が蒸発することにより前記隙間に水蒸気が充満し、皮膚へ保湿効果をもたらすという利点がある。さらに、第4実施形態においては、含水層(22)の皮膚に密着する部分の周縁部において、その厚みが最も大きくなっている。即ち、含水層表面の周縁部には凹部が存在しない。したがって、含水層(22)の表面の凹部と皮膚との間に形成される全ての隙間が密封状態となるため、皮膚の保湿或いは皮膚への有効成分の浸透を、効果的に行うことができる。
【0049】
図17は、本発明の第5実施形態である貼付剤収容体を構成する収容体(1)の斜視図を示す。図18は、図17のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。
図17及び18が示す如く、シート部材(10)は、シート縁部(11)、収容側壁(12)及び収容底部(13)を有し、この収容底部(13)表面に突起部(14)が形成され、この突起部(14)は第4実施形態と同様の形状及び配置とされる。さらに、収容側壁(12)は、シート縁部(11)と略直角をなして形成され、この収容側壁(12)と鋭角で収容底部(13)が形成される。
これにより、形成された収容底部(13)の表面は全体として内側に向かって湾曲し、収容側壁(12)付近の高さ(H5)と収容側壁(12)から最も離れた高さ(H6)は、両者とも突起部ではないにも関わらず相違する。第5実施形態において、高さ(H5)は、最大高さとなる。
即ち、第5実施形態は、第2実施形態の特徴と、第4実施形態の特徴を組み合わせたものである。
【0050】
図19は、第5実施形態に関するシート部材(10)に形成された凹部に収容される貼付剤(2)であって、凹部から取り出した時の貼付剤を示し、上方からみた(支持体側からみた)斜視図である。
図20は、図19のC−C線断面図である。
図20の貼付剤(2)は、最下層を含水層(22)、及びこの片面に積層される支持体(21)を含む。前述のとおり、第5実施形態の収容底部(13)には、半球状の突起部が設けられているから、含水層(22)の表面において、この半球状に対応する半球状の凹部が形成される。
【0051】
第1及び第2実施形態と同様、含水層(22)を最下層となるように収容することにより含水層(22)に含まれる水分の蒸発が防止でき、使用者にみずみずしい使用感を提供することが可能となる。
第5実施形態は、第2実施形態と第4実施形態の特徴を有するから両者の利点も備えるだけでなく、これら2つの利点の相乗効果により、皮膚の保湿或いは皮膚への有効成分の浸透を、より効果的に行うことができる。
【0052】
図21は、第4実施形態に関する貼付剤収容体(3)の斜視図であり、図22(A)は、図21のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。
図21(A)及び(B)が示す如く、貼付剤(2)の形状は、収容側壁(12)と収容底部(13)の内側面で形づくられた形状に成型される。詳細には、含水層(22)は、収容底部(13)に接触するので、その内側表面に形成された突起部(14)の形状と同じ形状の窪みを、含水層(22)表面に生じさせる。
尚、図21及び図22は、第4実施形態の貼付剤収容体(3)を示したが、前述の実施形態の全ての貼付剤(2)の形状は、同様に、収容側壁(12)と収容底部(13)の内側面で形づくられた形状に成型される。
【0053】
図23は、本発明の第6実施形態の貼付剤収容体(3)の斜視図であり、図24(A)は、図23のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。
第6実施形態は、シート部材(1)と、該シート部材(1)に形成された凹部に収容される貼付剤(2)の間に液体層(30)を更に備えることを除いては、第4実施形態と同様の特徴を有する。
前記液体層(30)は、水又は液体からなり、該液体は、好ましくは、被貼付面に対し何らかの効果をもたらすように機能する層をいう。前記効果としては、例えば、保湿、細胞賦活、美肌、美白、抗酸化、抗炎症、冷却、シワ取り等が挙げられるが、これらに限定されない。前記液体には、前記効果を付与するための有効成分であるヒアルロン酸、アスコルビン酸、コラーゲン等が含まれる。
この第6実施形態によると、収容体(1)から取り出された貼付剤(2)の含水層(22)の表面には液体が付着しているから、貼付剤(2)を皮膚に適用する時、ひんやりとしたつけ心地を提供することができる。前記液体層(30)が、皮膚に有効な成分を含む液体からなる場合、有効成分を含む液体を直接皮膚に接触させることにより、該有効成分の効果が増強される。
図25は、第6実施形態に関するシート部材(10)に形成された凹部に収容される貼付剤(2)であって、凹部から取り出した時の貼付剤を示し、上方からみた(支持体側からみた)斜視図である。
図26は、図25のC−C線断面図である。
図26が示す如く、第6実施形態において、収容底部(13)の内側表面に突起部(14)が形成されているから、含水層(22)の表面に凹部が形成される。これにより、貼付剤(2)を収容体(1)から取り出した後も、前記凹部に液体(30)を保持することが可能となる。このような貼付剤(2)が皮膚に適用されると、凹部に保持した液体が皮膚に接触するから、液体に含まれる有効成分が十分に皮膚へ浸透することができる。
【0054】
この液体層(30)の他の役割は、水の表面張力を利用して、貼付時に皮膚と含水層表面の密着性を高めることができる。これにより、長時間の貼付や、貼付剤を貼付しながらの動作にも耐えることができる。
上記の貼付時の皮膚と含水層表面との密着性の観点からは、液体層(30)を構成する液体には、グリセリン又は1,3ブチレングリコール等の多価アルコールを含むことが望ましい。
【0055】
以下、本発明の貼付剤収容体の製造方法について説明する。
まず、本発明に係るシート部材(1)を製造する。即ち、平板状のシート部材に熱成型、真空成形等により凹部を形成する。尚、この時点で、所望により、収容底部(13)に突起部を形成する。
次に、含水層(22)の材料(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム5重量部、水100重量部及び酒石酸0.4重量部及び水酸化アルミニュウム2重量部を混合したものを、得られたシート部材(1)の凹部に流し込む。凹部に流し込む材料の量は特に限定されないが、含水層(22)が所望の厚みになるように決定するとよい。
含水層(22)の材料を凹部に流し込んで一定時間放置する。この一定時間は、10〜30分、好ましくは約20分であり、この放置時間を設けることにより、含水層(22)は、適度に硬化し、厚みを有するようになる。この放置の後、後述の方法で予め製造し、シート材料(1)の凹部に対応する形状に切断された支持体(21)を、含水層(22)上に積層させる。これにより、シート部材(10)の凹部内の貼付剤(2)は、最下層に含水層(22)を設け、その上に支持体(21)が積層される。
【0056】
支持体(21)の製造方法は、熱可塑性樹脂(ポリウレタン、ポリエステル等(100重量部)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(0.5重量部)、及びP−メトキシフェノール(0.03重量部)を混合したもの)を、Tダイ成形、ブロー成形、キャスティングして得られ適宜表面処理することにより支持体を得る方法である。
【0057】
上記製造方法によると、シート部材(1)の凹部に予め含水層(22)の材料が流し込まれているから、含水層(22)を所望の厚さに設定できるとともに、前記凹部に沿った形状に成型することが可能となる。
【0058】
尚、本発明に係る第6実施形態の如く、シート部材(10)と、該シート部材(1)に形成された凹部に収容される貼付剤(2)の間に液体層(30)を更に備えるためには、皮膚への有効成分を含む液体を予め準備して、これをシート部材(10)に形成される凹部に添加する工程を含む。前記液体は、好ましくは含水層(22)に含まれる液体と同じものを使用する。好ましくは、含水層は、水、グリセリン、及び有効成分(例えば、アスコルビン酸)を含む。
【0059】
前記液体を前記凹部に添加するタイミングは特に限定されないが、含水層(22)の材料を凹部に流し込む前に添加してもよい。
或いは、前記液体は、凹部に含水層(22)の材料が流し込まれて放置させている間、又は放置の後に添加されてもよい。この場合、前記液体は、収容側壁(12)の内側面に沿って流し込まれ、含水層(22)の周縁部と収容側壁(12)の間から、含水層(22)と収容底部(13)の間に到達させる。
【0060】
尚、本発明に係る貼付剤(2)が3層で、即ち、含水層(22)、支持体(21)及びプライマー層により構成される場合、このプライマー層は、予め支持体(21)の片面に、少なくとも第3級アミン及びガラス転移温度が50℃以下のポリマーを溶解した溶液を塗布して乾燥することにより形成される。プライマー層が設けられた支持体(21)は、プライマー層が含水層(22)と合わさるようにして、含水層(22)上に積層される。
【0061】
このように製造された貼付剤収容体(3)は、収容体(1)の凹部に貼付剤(2)が収容されてなり、貼付剤(2)が凹部に収容されている状態において、フィルム支持体(21)が最上層に、含水層(22)が最下層に位置する。従って、含水層(22)は収容側壁(12)及び収容底部(13)に包まれた状態であるから、含水層(22)に含まれる水分の蒸発を防ぐことができる。
【0062】
本発明の貼付剤収容体を使用する際は、使用者は、シート部材(1)の凹部から貼付剤(2)を取り出して、含水層(22)を皮膚の所望の部位に密着させる。貼付剤(2)は、支持体(21)が最上層に位置するように収容されているから、使用者が取り出す際は、支持体(21)の一部を軽くつまむようにして容易に取り出すことができる。また、取り出し時に使用者が含水層に触れる必要がないので、使用者の手を汚さず、且つ含水層を汚染することなく使用者の皮膚に貼付剤を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1実施形態に係る貼付剤収容体を構成する収容体の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る貼付剤収容体であって、(A)は図1のA−A線断面図、(B)は図1のB−B線断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の貼付剤収容体を構成する貼付剤の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に関し、図3のC−C線断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る貼付剤収容体を構成する収容体の斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る貼付剤収容体であって、(A)は図5のA−A線断面図、(B)は図1のB−B線断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の貼付剤収容体を構成する貼付剤の斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に関し、図7のC−C線断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る貼付剤収容体を構成する収容体の斜視図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る貼付剤収容体であって、(A)は図9のA−A線断面図、(B)は図9のB−B線断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態の貼付剤収容体を構成する貼付剤の斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態に関し、図11のC−C線断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る貼付剤収容体を構成する収容体の斜視図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係る貼付剤収容体であって、(A)は図13のA−A線断面図、(B)は図13のB−B線断面図である。
【図15】本発明の第4実施形態の貼付剤収容体を構成する貼付剤の斜視図である。
【図16】本発明の第4実施形態に関し、図15のC−C線断面図である。
【図17】本発明の第5実施形態に係る貼付剤収容体を構成する収容体の斜視図である。
【図18】本発明の第5実施形態に係る貼付剤収容体であって、(A)は図17のA−A線断面図、(B)は図17のB−B線断面図である。
【図19】本発明の第5実施形態の貼付剤収容体を構成する貼付剤の斜視図である。
【図20】本発明の第5実施形態に関し、図19のC−C線断面図である。
【図21】本発明の第4実施形態の貼付剤収容体の斜視図である。
【図22】(A)は図21のA−A線断面図、(B)は図21のB−B線断面図である。
【図23】本発明の第6実施形態の貼付剤収容体の斜視図である。
【図24】(A)は図23のA−A線断面図、(B)は図23のB−B線断面図である。
【図25】本発明の第6実施形態の貼付剤収容体を構成する貼付剤の斜視図である。
【図26】本発明の第6実施形態に関し、図25のC−C線断面図である。
【図27】本発明に係る突起部により形成され得る含水層表面の模様を示す図である。
【図28】従来の貼付剤の断面図である。
【符号の説明】
【0064】
1 収容体
10 シート部材
11 シート縁部
12 収容側壁
13 収容底部
14 突起部
2 貼付剤
21 支持体
22 含水層
3 貼付剤収容体
30 液体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
片面に凹部が形成されたシート部材からなる収容体と、該凹部に収容される貼付剤を含む貼付剤収容体であって、
前記シート部材の前記凹部が、前記シート部材の片面と所定の角度を有して形成される収容側壁と、該収容側壁と所定の角度を有して形成される収容底部で囲まれることにより形成され、
前記貼付剤は、少なくとも含水層、及び該含水層の片面に積層される支持体を備える貼付剤であることを特徴とする貼付剤収容体。
【請求項2】
前記シート部材が、前記収容底部の少なくとも内側表面に突起部が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の貼付剤収容体。
【請求項3】
前記シート部材と、該シート部材の片面に形成された凹部に収容される貼付剤の間に液体層を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の貼付剤収容体。
【請求項4】
前記突起部を、前記収容底部の内側表面のうち前記収容側壁に沿った収容底部の周縁部を除く部分に形成されることにより、前記凹部の深さが、前記収容側壁に沿った収容底部の周縁部において最大であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の貼付剤収容体。
【請求項5】
前記シート部材に形成された凹部の最大の深さが0.1〜5mmであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の貼付剤収容体。
【請求項6】
前記液体層が、皮膚に有効な成分を含む液体からなる液体層であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の貼付剤収容体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2009−114151(P2009−114151A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−291988(P2007−291988)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【出願人】(593008427)日本電子精機株式会社 (12)
【Fターム(参考)】