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質量流量センサ用レイノルズ数補正関数
説明

質量流量センサ用レイノルズ数補正関数

質量流量センサは、全てのガスに対するセンサのバイパス比の誤差を、全てのバイパスエラーがレイノルズ数の関数であるという事実に基づいて補償するため、レイノルズ数補正関数を使用する。センサは、流れを分割するセンサチューブ及びバイパスチューブを含み、センサのバイパス比は、センサを通る総流量をセンサチューブのみを通る流量で除した値に等しい。ヒーター要素がセンサチューブの上流部分及び下流部分を加熱する。ヒーター要素間の抵抗の差に基づいて電圧を発生するため、回路がヒーター要素に接続されている。電圧を基準ガスの既知の流量に基づいて較正する。センサを通る流量は、較正した電圧に多ガス補正関数及びレイノルズ数補正関数を乗じることによって得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は質量流量センサに関し、更に詳細には、バイパス比レイノルズ数補正関数を組み込んだ熱式質量流量センサに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造産業では、反応チャンバにガスの状態で送出される一つ又はそれ以上の反応体の量、温度、及び圧力を正確に制御する必要がある。プロセス反応体の送出を制御するため、質量流量制御装置(MFC)が半導体製造産業で広く使用されている。
【0003】
代表的なMFCは、一般的には、上流部分がMFCの入口に連結されており且つ下流部分がMFCの出口に連結された主導管を含む。MFCは、更に、MFCを通るガスの流量を計測するための質量流量センサと、MFCを通るガスの流れを制御するためのバルブと、P.C.ボードに取り付けられた、質量流量センサ及びバルブに接続された簡単な制御回路又はコンピュータとを備えている。コンピュータ又はプロセッサには、例えば、コネクタを通る所望の流量がプログラムされており、コンピュータは、質量流量センサによって計測された実際の流量との比較を行う。実際の流量が所望の流量と等しくない場合には、プロセッサは、実際の流量が所望の流量と等しくなるまで、バルブを開放し、又は閉鎖するようにプログラムされている。
【0004】
熱式質量流量センサは、熱エネルギ保存則に基づいて作動し、流れるガスに加えられた出力は、ガスの質量流量に、ガスの比熱、ガスの密度、及びガスの温度変化を乗じた値と等しい。従って、ガスの性質、ガスの温度変化、及びガスに加えられた出力がわかっていれば、質量流量を決定できる。
【0005】
熱式質量流量センサは、主導管の上流部分を主導管の下流部分に連結するセンサチューブ及びバイパスチューブを含み、主導管を通る流れは、センサチューブ及びバイパスチューブを通して分割される。センサは、センサチューブを主感知機構として使用する。代表的には、センサチューブは主導管よりもかなり小さい。所定範囲の流れに対してバイパスチューブ内に層流を形成するため、通常は、層流要素がバイパスチューブに配置されている。
【0006】
熱式質量流量センサは、更に、センサチューブに取り付けられた一つ又はそれ以上の加熱要素を含む。これにより、加熱要素からチューブを通してガスに熱を伝達できる。加熱要素は、更に、センサチューブの壁の局所的温度を追跡する抵抗温度センサとして役立つ。センサチューブ内を流れるガスとチューブ壁との間の熱伝達は、ガスの温度と壁の温度との間の差、及びチューブ内の熱伝達率の関数である。二つの加熱要素間のガスの温度上昇は、センサチューブ内を通るガスの流量、ガスの比熱、及びヒーター要素に送出される出力の関数である。回路が二つの要素の抵抗(即ち温度)の差を電圧出力(電力)に変換し、これを既知の流量に対して較正する。通常、抵抗の変化は、プロセッサに接続されたホイートストンブリッジによって電圧に変換される。プロセッサは、電圧レベルを、記憶された基準ガス較正データと比較し、流量を決定する。記憶された基準ガス較正データ又は表には、基準ガスの所定範囲の既知の流量についてセンサが発生した電圧が含まれる。
【0007】
較正データは、基準ガス以外のガスについては変化するため、熱式質量流量センサで計測される各種のガスについて、結果的に得られる計測値を正確にするため、較正データの特性づけ(characterization)が必要とされる。この特性づけは、多ガス補正関数とも呼ばれる。多ガス補正関数は、センサチューブ内をのみでの、新たなガスの基準ガスに対する流量の比(Qnew /Qref )である。この比は、センサ電圧に従って変化する。基準ガスの較正表は、センサ電圧及びセンサ電圧で計測された総流量の単なるリストである。新たなガスの較正表を得るため、基準ガスの流量に、基準ガス較正表の各電圧の多ガス補正関数を乗じる。
【0008】
多ガス補正関数は、バイパス比が基準ガス及び被計測ガスの両方で同じであると仮定する。センサのバイパス比η(分割比とも言う)は、バイパスチューブ及びセンサチューブを通って流れるガスの総量を、センサチューブのみを通って流れるガスの量で除した比によって与えられる。しかしながら、主導管、バイパスチューブ、及びセンサチューブの形態条件が理想的でないことにより生じる入口効果(entrance effect)等の圧力損失(即ちバイパス比誤差)のため、バイパス比は、ガスの種類によって異なる。これらの圧力比は、損失が被計測ガスのレイノルズ数の関数であるため、「レイノルズ損失」と呼ばれることがある。レイノルズ損失は、ガスの流量の計測における誤差の主因である。
【0009】
バイパス比が全てのガスについて同じであるようにレイノルズ損失を補償するための一つの方法は、センサチューブ及びバイパスチューブの両方を含むセンサを全てのガスについて既知の流量で実際に較正し、各ガスについて別の較正表を提供することである。しかしながら、これは、費用と時間がかかる解決策である。別のレイノルズ損失補償方法は、センサを低流量に限定し、多ガス補正関数の係数を1つに減少することである。レイノルズ数が全てのガスについて同じであるようにレイノルズ損失を補償する別の方法は、バイパスチューブ及び/又はバイパスチューブ内に配置された層流要素の長さを比較的大きくし、入口効果を無視できるようにすることである。しかしながら、この方法では、流量センサをコンパクトな設計にすることができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、様々なガスで使用できる新規であり且つ改良された熱式質量流量センサを提供することである。好ましくは、新規であり且つ改良された熱式質量流量センサは、異なるガスの間でレイノルズ損失の補償を行う。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、新規であり且つ改良された熱式質量流量センサを提供する。このセンサは、上流部分がセンサの入口に連結されており且つ下流部分がセンサの入口に連結された主導管と、主導管の上流部分を主導管の下流部分に連結するセンサチューブ及びバイパスチューブとを有する。主導管を通る流れは、センサチューブ及びバイパスチューブに分割される。センサのバイパス比は、バイパスチューブ及びセンサチューブを通って流れるガスの総量をセンサチューブのみを通って流れるガスの量で除した比と等しい。
【0012】
センサは、更に、センサチューブの上流部分及び下流部分を加熱するためのヒーター要素と、これらのヒーター要素間の抵抗の差に基づいて電圧を発生するため、ヒーター要素に接続されたセンサ回路とを備えている。電圧は、センサを通る基準ガスの既知の流量に基づいて較正される。プロセッサ又は制御回路がセンサ回路に接続されており、センサを通る流量を、回路からの較正済みの電圧に基づいて計測するようにプログラムされている。プロセッサは、更に、基準ガスと被計測ガスとの間の較正データの変化を補償するため、基準ガスの流量に多ガス補正関数を乗じるようにプログラムされており、基準ガスのバイパス比と被計測ガスのバイパス比との間の差を補償するため、基準ガスの流量にレイノルズ数補正関数を乗じるようにプログラムされている。
【0013】
この他の特徴及び利点のうち、本発明の質量流量センサは、様々なガスのレイノルズ損失を補償する。
【0014】
本開示の以上の及び他の目的、その様々な特徴、並びにその開示は、添付図面を参照して以下の説明を読むことにより、更によく理解されるであろう。
【0015】
同じ参照番号を付した要素は、添付図面に亘り、同じ要素を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
添付図面を参照すると、図3は、図1及び図2に示す熱式質量流量制御装置(MFC)等のMFCで使用するための、本発明に従って提供された制御アルゴリズム100の例示の実施例を示す。このような用途では、本開示の制御アルゴリズム100をMFCのプロセッサ24に入力する。本開示は、更に、図3の制御アルゴリズム100を使用する流量計測方法及び流れ制御方法に関する。
【0017】
他の特徴及び利点のうち、本開示の制御アルゴリズム100は、MFCを実質的にガスの性質の影響を受けずに作動する。更に、本開示の制御アルゴリズム100は、様々なガスのレイノルズ損失を補償する。
【0018】
図1には、代表的なMFCの1例が示してある。MFCは、一般的には、上流部分18aがMFCの入口1に連結されており且つ下流部分18bがMFCの出口2に連結された主導管18を含む。MFCは、更に、MFCを通るガスの流量を計測するための質量流量センサ10と、MFCを通るガスの流量を制御するためのバルブと、P.C.ボードに取り付けられており且つ質量流量センサ10及びバルブに接続されたコンピュータ24とを備えている。コンピュータ又はプロセッサ24には、データコネクタを通る所望の流量がプログラムされており、例えば、コンピュータは、所望の流量を質量流量センサ10が計測した実際の流量と比較する。実際の流量が所望の流量と等しくない場合には、プロセッサ24は、実際の流量が所望の流量と等しくなるまでバルブを開放し、又は閉鎖する。
【0019】
熱式質量流量センサは、熱エネルギ保存則に基づいて作動する。熱エネルギ保存則では、出力は、ガスの質量流量にガスの比熱、ガスの密度、及びガスの温度変化を乗じた値と等しい。ガスの質量流量は、ガスの性質、ガスの温度変化、及びガスに加えられた出力量がわかっている場合、決定できる。
【0020】
熱式質量流量センサ10は、主導管18の上流部分18aを主導管18の下流部分18bに連結するセンサチューブ12及びバイパスチューブ13を含み、主導管18を通る流れ16は、センサチューブ12及びバイパスチューブ13を通して分割される。センサ10は、センサチューブ12を主感知機構として使用する。この図は縮尺通りでないということに着目することが重要である。代表的には、センサチューブ12は主導管18よりもかなり小さいが、図2では、明瞭化を図るため、幾分大きく示してある。所定の流量範囲に亘ってバイパスチューブ内に層流を形成するため、通常は、層流要素22がバイパスチューブ13内に配置される。
【0021】
センサ10は、更に、センサチューブ12に取り付けられた加熱要素20を含む。これにより、加熱要素20から、チューブ12を通して、このチューブ内を流れるガスに熱を伝達できる。加熱要素20は、更に、センサチューブ12の壁の局所的温度を追跡する抵抗温度センサとして役立つ。二つの要素20間のガスの温度上昇は、センサチューブ12を通るガスの質量流量、ガスの比熱、ガスの密度、及びヒーター要素20からガスに送出された出力の関数である。回路は、二つの要素20の抵抗(又は温度)の差を電圧出力(電力)に変換し、これを既知の流量に対して較正する。通常は、プロセッサ24に接続されたホイートストンブリッジによって抵抗の変化を電圧に変換する。プロセッサ24は、ホイートストンブリッジが発生した電圧レベルを、記憶された基準ガス較正データと比較し、流量を決定する。基準ガス較正データは、通常は実験的に得られ、次いで、シミュレートしたデータ又は多ガス補正関数(multi−gas correction function)を使用して異なるガスに対して補正する。
【0022】
較正データが、基準ガス以外のガスについて変化するため、熱式質量流量センサで計測される各種のガスに対して較正データの特性づけを行う必要がある。これは、結果的に得られた計測値を正確にするためである。この特性づけは、多ガス補正関数とも呼ばれる。多ガス補正関数は、センサチューブのみの新たなガスの流量の、基準ガスの流量に対する比である(Qnew /Qref )。この比はセンサ電圧に変えられる。基準ガスの較正表は、センサ電圧及びこれらのセンサ電圧での計測された総流量の単なるリストである。新たなガスの較正表を得るため、基準ガス較正表の各電圧で基準ガスの流量に多ガス補正関数を乗じる。
【0023】
多ガス補正関数は、センサを通る総流量、即ちセンサチューブ及びバイパスチューブを通る流量が、センサチューブのみを通る流量と等しいものと仮定する。換言すると、多ガス補正関数は、基準ガス及び被計測ガスの両方でバイパス比が同じであると仮定する。センサのバイパス比η(分割比ともいう)は、バイパスチューブ及びセンサチューブを通って流れるガスの総量を、センサチューブのみを通って流れるガスの量で除すことによって与えられる。しかしながら、バイパス比はガスによって異なる。これは主導管18、バイパスチューブ13、及びセンサチューブ12が理想的な形態でないために生じる圧力損、即ち入口効果のためである。こうした圧力損は、多くの場合、「レイノルズ損失」と呼ばれる。これは、こうした損失が、被計測ガスのレイノルズ数の関数であるためである。レイノルズ損失は、ガス流の計測における誤差の主因である。
【0024】
本開示の制御アルゴリズム100は、様々なガスのレイノルズ損失を補償する。レイノルズ数補償は、全てのバイパス比誤差がレイノルズ数の関数であるということ、及び様々なガスの間のバイパス比誤差をレイノルズ数を使用して補償できるという事実を利用する。
【0025】
図1、図2、及び図3を参照すると、本開示の制御アルゴリズム100の例示の実施例は、102で示すように、センサ10が発生した電圧を計測し、基準ガス較正データを使用してセンサを通る総流量を得るようにプロセッサ24を指令し、かつ、104で示すように、基準ガスに基づく多ガス補正関数を適用し、被計測ガスの種類について補償を行うように指令する。制御アルゴリズム100は、次いで、106で示すように、レイノルズ数補正関数を適用し、基準ガス及び被計測ガスの様々なレイノルズ損失を補償するように、センサ10のプロセッサ24を指令する。
【0026】
図4は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の熱式質量流量制御装置についての、三つのガスの流量に対するバイパス比の変化の数値シミュレーションのグラフである。このグラフは、三つのガスの、多ガスバイパス比誤差εbpを示し、バイパス比が各ガスで異なるということを示す。
【0027】
図5は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の熱式質量流量制御装置についての、三つのガスの、レイノルズ数に対するバイパス比の変化の数値シミュレーションのグラフである。図5のグラフは、バイパス形状(bypass geometry) が、独特の「レイノルズ数に対するバイパス比」曲線を持ち、これが全てのガスについて実質的に同じであるということを示す。従って、この図にプロットした曲線を使用して、センサチューブ12及びバイパス22の特定の形状によって生じるレイノルズ損失を補償できる。一般的には、このプロットした曲線から多項関数(polynomial function)が得られ、この多項関数から係数が得られる。これは、多くの場合、データがレイノルズ数の大きな定義域にまたがるように、少なくとも二つのガスを必要とする。ひとたび係数が決定されると、これらの係数を任意のガスについて使用できる。
【0028】
本開示のレイノルズ数補正関数の一例は、以下の数1である。
【0029】
【数1】

【0030】
ここで、Rexは、ガスXについてのレイノルズ数であり、以下の数2と等しい。
【0031】
【数2】

【0032】
ここで、Qは総流量であり、ρstp は標準状態のガスXの密度であり、dは流れの特性直径(characteristic diameter) であり、μはガスXの絶対粘度であり、C1、C2、及びC3は、実験的に又は数値シミュレーションによって得られた、図5のグラフに示すような、レイノルズ数に対するバイパス比誤差曲線の多項係数(polynomial coefficient)であり、Refは基準ガス(例えば窒素)であり、Xは被計測ガスであり、nは反復数である。反復数は、通常は、3回乃至4回である。レイノルズ数補正関数は、1000sccm又はそれ以上の高い流量範囲について特に有用である。これは、レイノルズ損失が小さい場合に高い流量のバイパスを設計するのが非常に困難であるためである。
【0033】
レイノルズ数は、無次元数QρL/μである。ここで、Lは、幾らかの特性長さ(characteristic length) である。しかしながら、Lは、この用途で随意の定数に過ぎない。これは、全てのガスについて同じであるためである。例えば、図5を、センサチューブ12のレイノルズ数に対してプロットする代わりに、バイパスチューブ13のレイノルズ数に対してプロットしてもよく、この場合、曲線は同様であり、x軸の数値が異なるに過ぎない。バイパス係数は、定数だけ異なる。別の例は、上付き数字を付した反復法である。反復は、流量を定める上で補正済みの流量が使用されるため、必要である。これは、先ず最初に、補正されていない流量Q を方程式の右側に代入し、補正された流れQ について左側で解かなければ数学的に解くことができない。次いで、右側にQ を代入した方程式を解き、Q を得る。反復が収斂する(Q =Qn+1 )まで、これを繰り返す。
【0034】
図6は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の、熱式質量流量制御装置についての、三つのガスについての計測された流量誤差を、%で表した全流量範囲に対して示すグラフである。ここでは、多ガス補正関数だけが適用されるが、レイノルズ数補正関数は適用されない。図7は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の、熱式質量流量制御装置についての、多ガス補正関数及びレイノルズ数補正関数を適用した図3の制御アルゴリズム100を使用した、五つのガスについての計測された流量誤差を、%で表した全流量範囲に対して示すグラフである。図6及び図7のグラフは、図3の制御アルゴリズム100を使用した質量流量制御装置の性能が向上することを示す。更に、レイノルズ数補正関数は、三つのガスH2 、He、及びSF6 のみに基づく図5のグラフに示すデータから得られるが、レイノルズ数補正関数は、図7のグラフに示すように、これらの三つのガスH2 、He、及びSF6 以外のCF4 及びAr等のガスにも適用できる。ひとたび係数が決定されると、これらの係数を任意のガスについて使用できる。
【0035】
本開示は、本発明の精神及び要旨から逸脱することなく、この他の特定の形態で実施できる。従って、本明細書中に記載した例示の実施例は、例示であって、限定ではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、以上の説明によってでなく、特許請求の範囲によって示される。従って、特許請求の範囲の意味及び等価性の範囲内の全ての変更は、本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、従来技術に従って形成された質量流量センサを備えた熱式質量流量制御装置の例示の実施例の概略図である。
【図2】図2は、流量センサの主導管、センサチューブ、バイパスチューブ、加熱要素、及び層流要素を示す、図1の流量センサの一部の拡大断面図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の熱式質量流量制御装置で使用するための、本開示に従って形成した制御アルゴリズムの例示の実施例を示すフローチャートである。
【図4】図4は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の熱式質量流量制御装置についての、三つのガスの、流量に対するバイパス比の変化の数値シミュレーションを示すグラフである。
【図5】図5は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の熱式質量流量制御装置についての、三つのガスの、レイノルズ数に対するバイパス比の変化の数値シミュレーションを示すグラフである。
【図6】図6は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の熱式質量流量制御装置についての、三つのガスの、%で示す全流量範囲に対する、計測されたバイパス比誤差を示すグラフである。
【図7】図7は、図1及び図2に示す従来技術の熱式質量流量制御装置等の熱式質量流量制御装置についての、図3の制御アルゴリズムを使用した、五つのガスの、%で示す全流量範囲に対する、計測されたバイパス比誤差を示すグラフである。
【符号の説明】
【0037】
1 入口
2 出口
10 質量流量センサ
18 主導管
18a 上流部分
18b 下流部分
24 プロセッサ
100 制御アルゴリズム
MFC 質量流量制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流量センサにおいて、
前記センサを通る流れを分割するセンサチューブ及びバイパスチューブであって、前記センサのバイパス比は、前記センサを通る総流量を前記センサチューブのみを通る流量で除した値に等しい、センサチューブ及びバイパスチューブと、
前記センサチューブの上流部分及び下流部分を加熱するためのヒーター要素と、
前記ヒーター要素間の抵抗の差に基づいて電圧を発生するため、前記ヒーターに接続されており、前記センサを通る基準ガスの既知の流量に基づいて前記電圧を較正する、回路と、
前記回路に接続されたプロセッサであって、
前記センサを通る流量を、前記回路からの較正済みの電圧に基づいて計測し、
前記計測済みの流量に多ガス補正関数及びレイノルズ数補正関数を乗じ、基準ガス及び被計測ガスのバイパス比の差を補償するようにプログラムされた、プロセッサとを含む、センサ。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記回路は、ホイートストンブリッジを含む要素に接続されている、センサ。
【請求項3】
請求項1に記載の流量センサを含む質量流量制御装置において、更に、
前記バイパスチューブ及び前記センサチューブに連結された主導管と、該主導管を通る質量流量を制御するためのバルブとを含む、質量流量制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記レイノルズ数補正関数は、
【数1】

に等しく、
ここで、Rex=ガスXについてのレイノルズ数=
【数2】

であり、
Q=総流量、
ρstd =標準状態の密度、
d=流れの特性直径、
μ=絶対粘度、
C1 、C2 、及びC3 =実験的に又は数値シミュレーションによって得られた、レイノルズ数に対するバイパス比誤差曲線の多項係数、
Ref=基準ガス(例えば窒素)、
X=被計測ガス、及び
n=反復数である、センサ。
【請求項5】
請求項4に記載のセンサにおいて、
前記レイノルズ数に対するバイパス比誤差曲線の前記多項係数は、実験的に得られる、センサ。
【請求項6】
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記バイパスチューブは、1000sccm又はそれ以上の流量を可能にする大きさを備えている、センサ。
【請求項7】
ガスの流量を計測する方法において、
流れをバイパスチューブとセンサチューブとの間で分割する工程であって、バイパス比は、センサを通る総流量を前記センサチューブのみを通る流量で除した値に等しい、工程と、
ヒーター要素を使用して前記センサチューブの上流部分及び下流部分を加熱する工程と、
前記ヒーター要素間の抵抗の差を計測する工程であって、基準ガスの既知の流量に基づいて前記抵抗を較正する工程と、
前記センサチューブ及び前記バイパスチューブを通る流量を、前記ヒーター要素からの較正済みの抵抗に基づいて計測する工程と、
計測した流量に多ガス補正関数及びレイノルズ数補正関数を乗じ、前記基準ガス及び被計測ガスのバイパス比の差を補償する工程とを含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、
前記レイノルズ数補正関数は、
【数1】

に等しく、
ここで、Rex=ガスXについてのレイノルズ数=
【数2】

であり、
Q=総流量、
ρstd =標準状態の密度、
d=流れの特性直径、
μ=絶対粘度、
C1 、C2 、及びC3 =実験的に又は数値シミュレーションによって得られた、レイノルズ数に対するバイパス比誤差曲線の多項係数、
Ref=基準ガス(例えば窒素)、
X=被計測ガス、及び
n=反復数である、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、
前記レイノルズ数に対するバイパス比誤差曲線の前記多項係数は、実験的に得られる、方法。
【請求項10】
請求項7に記載の方法において、
前記抵抗は、前記センサチューブを通る流れを示す電圧を提供するため、ホイートストンブリッジを使用して計測される、方法。
【請求項11】
請求項7に記載の方法において、
前記主導管は、1000sccm又はそれ以上の流量を可能にする大きさを備えている、方法。
【請求項12】
質量流量を制御するための方法において、
上流部分及び下流部分を持つ主導管を提供する工程と、
前記主導管の前記上流部分を、前記主導管の前記下流部分に、センサチューブ及びバイパスチューブを通して連結する工程であって、前記主導管を通る流れは、前記センサチューブ及び前記バイパスチューブに分割され、バイパス比は、前記センサを通る総流量を前記センサチューブのみを通る流量で除した値に等しい、工程と、
前記センサチューブの前記上流部分及び前記下流部分を、ヒーター要素を使用して加熱する工程と、
前記ヒーター要素間の抵抗の差を計測する工程であって、前記抵抗は、基準ガスの既知の流量に基づいて較正される、工程と、
前記主導管を通る流量を、前記ヒーター要素からの較正済みの抵抗に基づいて計測する工程と、
計測した流量に多ガス補正関数及びレイノルズ数補正関数を乗じ、前記基準ガス及び被計測ガスのバイパス比の差を補償する工程と、
前記主導管を通る質量流量を制御する工程と、
所望の流量を受け取る工程と、
前記所望の流量を、前記主導管を通る、前記レイノルズ数で補正した流量と比較する工程と、
前記レイノルズ数で補正した流量が、前記主導管を通る前記所望の流量と等しくなるまで、前記主導管を通る質量流量を変化する工程とを含む、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、前記レイノルズ数補正関数は、
【数1】

に等しく、ここで、
Rex=ガスXについてのレイノルズ数=
【数2】

であり、
Q=総流量、
ρstd =標準状態の密度、
d=流れの特性直径、
μ=絶対粘度、
C1 、C2 、及びC3 =実験的に又は数値シミュレーションによって得られた、バイパス比誤差曲線の多項係数、
Ref=基準ガス(例えば窒素)、
X=被計測ガス、及び
n=反復数である、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
レイノルズ数に対するバイパス比誤差曲線の多項係数は、実験的に得られる、方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法において、
前記主導管は、1000sccm又はそれ以上の流量を可能にする大きさを備えている、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−519982(P2008−519982A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541266(P2007−541266)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/040280
【国際公開番号】WO2006/055314
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(592053963)エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド (114)
【氏名又は名称原語表記】MKS INSTRUMENTS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】