説明

走査レーザービーム装置により取得されるカラー画像の改善

本装置は、走査ビーム装置を結合することを可能にするインターフェースを含むことができる。本装置は、インターフェースと光学的に結合された少なくとも4つのレーザーを含むことができる。少なくとも4つのレーザーの各々は、インターフェースを通して、異なる波長の可視スペクトル光を走査ビーム装置に与えることができる。本装置のアクチュエータドライバは、インターフェースと電気的に結合することができる。アクチュエータドライバは、インターフェースを通してアクチュエータ駆動信号を走査ビーム装置に与えることができる。アクチュエータ駆動信号は、走査ビーム装置に、表面全体にわたって、異なる波長の光のビームを走査させるように機能することができる。本装置の画像生成ユニットは、表面の画像を生成することができる。画像は、表面から反射され、少なくとも1つの光検出器により検出されたビームからの光に少なくとも一部基づいて生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像取得に関する。より具体的には、本発明の実施形態は、走査レーザービーム装置により取得されるカラー画像を改善することに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の走査ビーム装置は当該技術分野において知られており、文献で説明されている。1つの種類の走査ビーム装置は、表面の画像を取得するのに用いることができる走査ビーム画像取得装置である。
【0003】
画像の取得においては、装置は、表面全体にわたって光ビームを走査することができる。ビームからの光は、後方散乱するか又は表面から反射することがある。反射光は、ビームが表面全体を走査する間における走査全体の異なる時点で収集及び検出することができる。表面の画像は、異なる時点で検出された光に少なくとも部分的に基づいて生成することができる。
【0004】
走査ビーム画像取得装置は、単色又はカラー画像のいずれも収集することができる。カラー画像の場合には、本装置は、典型的に、赤色光源、青色光源、及び緑色光源(まとめて「RGB光源」)を含む。例えば、赤色光源は、約635ナノメートル(nm)の波長を有することができ、緑色光源は約532nmの波長を有することができ、青色光源は約443nmの波長を有することができる。光源は、一般に、典型的には5nmより短い波長を有する狭帯域のレーザー光源である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本発明者らは、RGB光源を用いることに対して制限があることを認識している。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施形態による走査ビームカラー画像取得システムにより実行することができる方法のブロックフロー図である。
【図2】本発明の実施形態による例示的な走査ビームカラー画像取得システムのブロック図である。
【図3】本発明の実施形態による走査ビームカラー画像取得システムのベースステーションにより実行することができる方法のブロックフロー図である。
【図4】本発明の1つ又はそれ以上の実施形態によるベースステーションの光学要素の例示的な構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の1つ又はそれ以上の実施形態による適切な走査ファイバ装置の特定の例の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、以下の説明及び本発明の実施形態を示すのに用いられる添付図面を参照することにより最も良く理解することができる。
【0008】
RGB光源を用いることに関連する1つの制限は、狭帯域幅の赤色、緑色及び青色光だけで表面を照明すると、結果的に特定の色が不適切に取得され、画像に表わされることである。例えば、表面の一部が黄色であり、550から600nmまでの間の波長だけを反射する場合には、RGB光源からの赤色、緑色及び青色光の各々は、反射されるのではなく、吸収されることになる。その結果、表面の黄色部分は、取得画像においては、黄色ではなく黒色に見える傾向になる。換言すれば、狭帯域幅のRGB光源は、少なくとも、比較的狭いスペクトル応答帯域を有する特定の表面において、表面に対する取得画像の色の正確さを制限する傾向になる場合がある。
【0009】
以下の説明においては、幾多の特定の詳細が述べられる。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの特定の詳細なしで実施できることが理解される。他の場合には、周知の回路、構造、及び技術は、本説明の理解を曖昧にしないように詳細には示されていない。
【0010】
図1は、本発明の実施形態による走査ビームカラー画像取得システムにより実行することができる方法100のブロックフロー図である。
【0011】
ブロック102において、表面全体にわたってビームを走査することができる。重要なことには、ビームは、少なくとも4つの異なる可視スペクトルのレーザー光を含むことができる。従来のRGB光源からのビームは、3つの色又は波長、すなわち赤色、緑色、及び青色だけを含むことを思い起こされたい。
【0012】
異なるレーザー光は、別個のもの、離散的なもの、及び/又は不連続なものである。換言すれば、これらの間にはギャップがあるため、連続的な光の帯域を形成することはない。可視スペクトルのレーザー光は、約400から800nmまでの範囲に及ぶ帯域幅を有することができる。本発明の1つ又はそれ以上の実施形態においては、帯域幅は、可視スペクトル範囲全体にわたり、実質的に均等に分布していてもよく、又は、少なくとも若干間隔が空いていてもよい。
【0013】
ブロック104において、表面から反射されたビーム光が検出される。光は、ビームが表面全体を走査する間における異なる時点で検出することができる。
【0014】
ブロック106において、表面画像が生成される。画像は、異なる時点で検出された光に少なくとも一部基づいて生成することができる。
【0015】
有利なことに、(3つだけではなく)少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を用いると、少なくとも比較的狭いスペクトル応答帯域を有する特定の表面において、表面に対する取得画像の色の正確さを改善するのに役立つことができる。換言すれば、取得されたカラー画像は、表面における真の色をより正確に表わすことができる。例えば、少なくとも4つのレーザー光に黄色のレーザー光を含むことにより、550から600nmの間の光だけを反射する表面を、背景技術部分において前述されたRGB光源だけが用いられた場合には黒色に見える傾向になる代わりに黄色に見えるようにするのに役立つことができる。
【0016】
図2は、本発明の実施形態による例示的な走査レーザービームカラー画像取得システム210のブロック図である。本システムは、2つの部分のフォームファクタを有するが、こうした2つの部分のフォームファクタは必ずしも必要とされない。2つの部分のフォームファクタは、ベースステーション212と、走査ビーム装置240とを含む。
【0017】
ベースステーションは、インターフェース218を含む。本インターフェースは、走査ビーム装置240を結合することを可能にすることができる。
【0018】
ベースステーションまた、少なくとも4つの異なる可視スペクトルのレーザー214を含む。少なくとも4つのレーザーは、インターフェースと光学的に結合される。少なくとも4つのレーザーの各々は、異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を、インターフェースを通して走査ビーム装置に与えるように機能する。通常、レーザー光の各々は、5nmより短い狭帯域幅を有する。前述のように、(3つだけではなく)少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を用いると、少なくとも比較的狭いスペクトル応答帯域を有する特定の表面において、表面の取得画像の色の正確さを改善するのに役立つことができる。
適切なレーザーの例は、半導体レーザー、固体レーザー(例えば、ルビーレーザー)、ガスレーザー(例えば、ヘリウム・ネオンレーザー及びアルゴンレーザー)、ファイバホストレーザー、その他のレーザー、及び他の狭帯域幅のコヒーレント光を含むが、これらに限られるものではない。適切な半導体レーザーの特定の例は、レーザーダイオード、ダブルヘテロ接合レーザー、量子井戸レーザー、分離閉じ込めヘテロ構造レーザー、分布帰還形型レーザー、垂直キャビティ面発光レーザー(VCSEL)、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限られるものではない。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態においては、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザーに加えて、ベースステーションはさらに、必要であれば、赤外線光源、紫外線光源、治療用高輝度レーザー光源(例えば、内視鏡の場合)、又はこれらの組み合わせを含むことができる。実装状態に応じて、レーザー又は光源は、光の連続ストリーム、変調光、又は光パルスのストリームを放射することができる。
【0020】
再び図2を参照すると、ベースステーションはさらに、アクチュエータドライバ216を含む。アクチュエータドライバは、インターフェースと電気的に結合される。アクチュエータドライバは、本明細書においてはアクチュエータ駆動信号と呼ばれる電圧又は他の電気信号を、インターフェースを通して走査ビーム装置に与える。アクチュエータ駆動信号は、走査ビーム装置に、表面252全体にわたって、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光のビーム248を走査させるように機能する。
【0021】
アクチュエータドライバを実装する種々の異なる方法がある。アクチュエータドライバは、ハードウェア(例えば、回路)、ソフトウェア(例えば、ルーチン又はプログラム)又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして実装することができる。一例として、本発明の1つ又はそれ以上の実施形態においては、アクチュエータドライバは、以前に格納されたアクチュエータ駆動信号値を与えることができる、メモリ又は他の格納場所に格納された1つ又はそれ以上のルックアップテーブル又は他のデータ構造を含むことができる。別の例として、アクチュエータドライバは、コンピュータ、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は、リアルタイムでアクチュエータ駆動信号値を生成するように機能する他の回路を含むことができる。必要であれば、アクチュエータ駆動信号値は、例えば、Richard S.Jonstonによる「REMAPPING METHODS TO REDUCE DISTORTIONS IN IMAGES」という発明の名称の米国特許出願番号20060072843号に説明されるような較正に基づいて、任意に調整することができる。アクチュエータ駆動信号値は、デジタルとすることができ、デジタル・アナログ変換器に与えることができる。1つ又はそれ以上の増幅器は、アナログ形式のアクチュエータ駆動信号を増幅することができる。次いで、増幅されたアクチュエータ駆動信号は、ベースステーションのインターフェースを通して与えることができる。これらは、幾つかの例示に過ぎない。本開示の利点を得た当業者には他のアクチュエータドライバが明らかである。
【0022】
再び図2を参照すると、走査ビーム装置は、電気的、光学的、及び物理的にベースステーションと結合するように示される。具体的には、走査ビーム装置は、1つ又はそれ以上の介在ケーブル226を通してベースステーションに結合される。走査ビーム装置の1つ又はそれ以上のケーブルは、インターフェース234と接続又は別の方法により結合するための1つ又はそれ以上の接続器又は他の結合器を有する。
【0023】
図示のように、1つ又はそれ以上のケーブルは、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を少なくとも4つのレーザーから受け取り、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を走査ビーム装置に伝送する少なくとも1つの光路228を含むことができる。1つ又はそれ以上のケーブルは、さらに、アクチュエータ駆動信号をアクチュエータドライバから受け取り、アクチュエータ駆動信号を走査ビーム装置に伝送する1つ又はそれ以上の駆動信号経路230を含むことができる。
【0024】
走査ビーム装置は、アクチュエータ242と走査光学要素244とを含む。走査光学要素は、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を、ケーブルを通してベースステーションから受け取るように、光学的に結合される。アクチュエータは、アクチュエータ駆動信号を、ケーブルを通してベースステーションから受信するように、電気的に結合される。
【0025】
動作中、アクチュエータは、受信したアクチュエータ駆動信号に基づいて及びこれに応答して、走査光学要素を振動させるか、そうでなければ作動させるか又は移動させることができる。作動した走査光学要素は、1つ又はそれ以上の任意のレンズ246を通して、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光のビームを走査し、表面252全体にわたって合焦ビーム248を走査することができる。本発明の実施形態においては、アクチュエータ駆動信号は、アクチュエータに二次元走査により走査光学要素を作動させるように機能することができる。適切な二次元走査の例として、渦巻状走査、プロペラ走査、リサージュ走査、円形走査、楕円形走査、ラスタ走査等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。図においては、渦巻状走査254が示され、ドットは、走査中の特定の時点における合焦ビーム又は照明スポットの位置を示す。
【0026】
適切な走査光学要素244の一例は、単一の片持ち光ファイバの自由端部である。図示のように、単一の片持ち光ファイバの自由端部は可撓性であり、走査中に偏向させることが可能である。片持ち光ファイバの自由端部のために適したアクチュエータの一例は圧電管又は他のアクチュエータ管であり、これを通して光ファイバが挿入される。圧電管の形状は、電気的アクチュエータ駆動信号の印加により変更させ、走査により光ファイバの可撓性の自由端部分を振動させるか又は移動させることが可能である。光ファイバの自由端部分の遠位端又は先端部が走査により移動する間、そこから光を放射することができる。
【0027】
走査ファイバ装置以外の他の走査ビーム装置もまた適切である。例えば、走査ビーム装置は、走査光学要素を表わす鏡又は他の反射装置と、ビームを走査するように反射装置を移動させる微小電子機械システム(MEMS)、圧電アクチュエータ又は他のアクチュエータとを含むことができる。さらに他の走査ビーム装置は、ガルバノメータ、互いに対して移動する複数の光学要素等を含むことができる。
【0028】
表面から後方散乱されるか又は反射される光は、走査中の異なる時点で収集及び検出し、表面の画像を生成するのに用いることができる。図においては、ビーム又は照明スポットからの反射光250は、走査ビーム装置により収集される。
【0029】
反射光を収集するための異なる方法が可能である。1つの選択肢が図2に示される。図示のように、1つ又はそれ以上の実施形態においては、走査ビーム装置は、走査ビーム装置の遠位端からの反射光を収集し、少なくとも1つの光検出器に返送するために、必要に応じて1つ又はそれ以上の反射光路232を含むことができる。好適な種類の光検出器の例は、光電子増倍管、光ダイオード、光電管、当該技術分野において知られている他の光検出器、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限られるものではない。図示のように、インターフェースを通して走査ビーム装置から戻された反射光の光路において、必要に応じて、少なくとも1つの光検出器220がベースステーション内に含まれる。
【0030】
別の選択肢として、1つ又はそれ以上の実施形態においては、走査ビーム装置は、代わりに、反射光を検出するために、その遠位端の近くに少なくとも1つの光検出器を含むことができる。遠位端は、表面に最も近い。これにより、反射光路232の必要も、ベースステーションが少なくとも1つの光検出器220を含む必要もなくなる。逆に、走査ビーム装置のこれらの光検出器により検出された反射光を表わす電気信号を、インターフェースを通してベースステーションに返送することができる。
【0031】
再び図2を参照すると、ベースステーションはさらに、画像生成ユニット222を含むことができる。画像生成ユニットは、表面の画像を生成するように機能する。画像は、表面から反射され、少なくとも1つの光検出器により検出されたビームからの光に少なくとも部分的に基づいて生成することができる。例えば、画像生成ユニットは、画像における異なるピクセル又は他の位置を、走査中の対応する異なる時点において検出された光の量で表わすことにより、画像を生成することができる。図示のように、画像生成ユニットは、少なくとも1つの任意の光検出器220の出力と電気的に結合し、検出された光を表わす電気信号を受信することができる。さらに示すように、ベースステーションは、必要に応じて、画像を表示するための表示装置224を含むことができる。代替的には、表示装置は、ベースステーションの外部にあってもよく、ベースステーションと結合することができる。
【0032】
説明された走査ビームカラー画像取得システムは、種々の形態を取ることができ、及び/又は、異なる目的に用いることができる。例えば、本発明の種々の例示的な実施形態においては、本システムは、走査ビーム若しくは走査ファイバ内視鏡、ボロスコープ、マイクロスコープ、他の種類のスコープ、又は当該技術分野において知られている他の走査ビーム若しくは走査ファイバ画像取得システムの形態を取ることができる。1つの特定の例においては、本システムは、走査ファイバ内視鏡システムの形態をとることができる。既知のように、内視鏡は、患者の中に挿入されて、体腔、管腔内の画像を取得するか又は患者の体内の画像を取得する装置を表わす。例えば、走査ビーム内視鏡は、患者に挿入され、患者を通して対象の表面まで導かれ、表面の画像を取得するために用いることができる。画像は、医療若しくは診断目的のために分析することができる。適切な種類の内視鏡の例として、幾つか例を挙げると、気管支鏡、結腸鏡、胃鏡、十二指腸内視鏡、S字結腸鏡、胸腔鏡、尿管鏡、洞鏡、ボロスコープ、及び胸腔鏡が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
説明を曖昧にしないように、単純化されたシステムが示され説明される。ベースステーションに含むことができる他の代表的な構成要素は、電源、ユーザインターフェース、及びメモリを含むが、これらに限定されるものではない。さらに、ベースステーションは、クロック、増幅器、デジタル・アナログ変換器、アナログ・デジタル変換器等のサポート構成要素を含むことができる。
【0034】
説明を容易にするために、ベースステーションと結合された走査ビーム装置を含むシステムが用いられた。しかしながら、ベースステーションは、走査ビーム装置とは別に製造及び/又は販売されてもよい。従って、本発明の実施形態は、必ずしも必要ではないが、走査ビーム装置と、結合されたベースステーションに関することが理解される。さらに、本明細書に説明されるベースステーションは、本明細書に図示され説明されたもの以外の走査ビーム装置と共に用いてもよいことが理解される。
【0035】
図3は、本発明の実施形態による走査ビームカラー画像取得システムのベースステーションにより実行することができる方法356のブロックフロー図である。
【0036】
ブロック358において、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を走査ビーム装置に与えることができる。前述のように、従来のRGB光源は、3つの色又は波長、すなわち赤色、緑色、及び青色だけを含む。
【0037】
ブロック360において、アクチュエータ駆動信号を走査ビーム装置に与えることができる。アクチュエータ駆動信号は、走査ビーム装置に、表面全体にわたって異なる波長の可視スペクトルのレーザー光のビームを走査させるように機能することができる。
【0038】
ブロック362において、表面の画像を生成することができる。画像は、表面から反射され、検出されたビームからの光に少なくとも部分的に基づいて生成することができる。
【0039】
図4は、本発明の1つ又はそれ以上の実施形態によるベースステーション412の光学要素の例示的な構成を示すブロック図である。図示されていないが、ベースステーションはさらに、アクチュエータドライバ及び前述された他の構成要素及び属性を含むことができることが理解される。
【0040】
ベースステーションは、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を与えるレーザー光システム415を含む。本レーザー光システムは、第1の波長の可視スペクトルのレーザー414Aと、第2の波長の可視スペクトルのレーザー414Bと、第3の波長の可視スペクトルのレーザー414Cと、第4の波長の可視スペクトルのレーザー414Dとを含む。適切なレーザーの例は、これらに限られるものではないが、以下のものを含む。
(1)日本国東京の日亜化学工業株式会社からの440nmの型番NDHB510APAEIのレーザーダイオード
(2)日亜化学工業株式会社からの470nmの型番NDHA210APAE1のレーザーダイオード
(3)デラウェア州ニューアークのB&W Tek Inc.からの532nmの型番BWN−532−20−SMFのレーザー
(4)カリフォルニア州カールズバッドのMelles Griotからの543nmの型番25LGR393 He−Neのレーザー
(5)Melles Griotからの568nmの型番35KAP431のアルゴンイオンレーザー
(6)Melles Griotからの594nmの型番25LYR173のHe−Neレーザー
(7)Melles Griotからの612nmの型番25LOR151のHe−Neレーザー
(8)ニュージャージー州ニュートンのThorlabs,Inc.からの635nmの型番LPS−635のレーザーダイオードシステム
(9)Thorlabs,Inc.からの660nmの型番LPS−660のレーザーダイオードシステム
(10)Thorlabs,Inc.からの675nmの型番LPS−675のレーザーダイオードシステム
(11)Thorlabs,Inc.からの685nmの型番LPS−685のレーザーダイオード
【0041】
赤色、青色、及び緑色レーザーを用いることに対しては、特定の利点がある。従って、本発明の1つ又はそれ以上の実施形態においては、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザーは、(a)第1の赤色レーザー、第1の緑色レーザー、及び第1の青色レーザーと、(b)(1)第1の赤色レーザーとは異なる波長を有する第2の赤色レーザー、(2)第1の緑色レーザーとは異なる波長を有する第2の緑色レーザー、(3)第1の青色レーザーとは異なる波長を有する第2の青色レーザー、及び(4)赤色レーザー、緑色レーザー、及び青色レーザーのいずれでもないレーザー、から選択された少なくとも1つのレーザーと、を含む。しかしながら、他の実施形態においては、赤色、緑色、及び青色レーザーを用いることは必ずしも必要ではない。
【0042】
本発明の1つ又はそれ以上の実施形態においては、少なくとも4つのレーザーは、狭いスペクトル応答帯域を有する対象の所与の所定の表面により反射される波長を有するレーザーを含むことができる。有利なことに、このことは、少なくとも4つのレーザーの他のものからの光がこの表面により反射されなかった場合に、表面が画像において適当に表わされることを保証するのに役立つことができる。例えば、RGB光源では十分に見ることができない生体物質を見るための特定の波長をもつレーザーを特に含むことができる。
【0043】
1つ又はそれ以上の実施形態においては、必要に応じて、各々が異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を与える4つより多いレーザーを含むことができる。例えば、必要に応じて、5、6、10又はそれ以上のレーザーを含むことができる。
【0044】
レーザー光システムはさらに、光結合器464を含む。レーザーの各々は、例えば、別個の単一モード光ファイバを通して、光結合器と光学的に結合される。光結合器は、少なくとも4つのレーザーと、ベースステーションのインターフェース418との間に光学的に結合される。光結合器は、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を混合して混合レーザー光とし、その混合光をインターフェースに与えることができる。1つの態様においては、光結合器は、英国デボン州のSIFAM Fibre Optics Ltd.,から入手可能な635/532/440 RGB Combinerと同様の設計とすることができるが、少なくとも1つの他の波長のレーザー光にも対応する。このことは、本開示に利点を得た当業者であれば容易に行うことができる。必要であれば、SIFAMは、特注の光結合器について契約することができる。別の選択肢として、光結合器は、光スプリッタの逆の作用をするものとして設計することができる。
【0045】
特定の概念をより良好に示すために、図示されるベースステーションは、必要であれば、さらに、光検出システム421を含む。しかしながら、前述のように、光検出システムは、必要であれば、走査ビーム装置内に含んでもよいし、ベースステーション内に含まなくてもよい。
【0046】
図示される光検出システムは、以下にさらに説明されるように、必要に応じて、広帯域幅の有彩色光スプリッタ466を含む。一例として、本光スプリッタは、合焦光学部品及び二色ビームスプリッタの従来のアセンブリを含むことができる。適切な有彩色光スプリッタの例としては、バーモント州ロッキンガムのChroma Technology Corporationから入手可能なZ440RDC及びZ532RDC二色ビームスプリッタが挙げられる。
【0047】
有彩色光スプリッタは、インターフェースと光学的に結合される。本光スプリッタは、インターフェースと結合された走査ビーム装置からインターフェースを通して戻される反射光を受け取ることができる。本光スプリッタは、反射光を複数の異なる色の部分すなわち波長に分割することができる。図示される実施形態に示すように、複数は、3つとすることができる。1つ又はそれ以上の実施形態においては、3つの異なる部分は、赤色、緑色及び青色の部分すなわち波長とすることができる。本明細書に用いられる「赤色」、「緑色」及び「青色」は、どのような厳密な帯域幅も意味するものではないが、「赤みがかった」、「緑がかった」又は「青みがかった」光をカバーすることが意図される。
【0048】
有彩色光スプリッタは、照明のために用いられる少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー又はレーザー光の数より少ない数の異なる色の部分に、潜在的に反射光を分割できることに気付かれたい。幾つかの場合においては、有彩色光スプリッタは、少なくとも4つのレーザー又はレーザー光の数が少なくとも4、少なくとも6、少なくとも10又は10より多いかどうかに関係なく、ちょうど3つの異なる色の部分(例えば、赤色、緑色及び青色の部分すなわち波長)に、潜在的に反射光を分割することができる。
【0049】
ベースステーションは、さらに、複数の光検出器を含む。具体的には、ベースステーションは、第1(例えば赤色)光検出器420Rと、第2(例えば緑色)光検出器420Gと、第3(例えば青色)光検出器420Bと、を含む。レーザー(少なくとも4つ)より少ない光検出器(3つ)が存在することに留意されたい。第1、第2及び第3の光検出器の各々は、有彩色光スプリッタの出力に光学的に結合されて、対応する分割光を受け取る。適切な光検出器の例は、日本国の浜松ホトニクス株式会社から入手可能なH7826光電子増倍管モジュールである。
【0050】
光検出器は3つのみであることが必ずしも必要なわけではない。さらに別の選択肢として、光検出システムは、必要に応じて、光を第4の色の部分すなわち波長に分割し、少なくとも4つのレーザーの4つ目に対応する波長を有するレーザー光を検出する第4の光検出器を含むことができる。
【0051】
代替的な光検出システムもまた適している。例えば、1つ又はそれ以上の実施形態においては、第1(例えば赤色)、第2(例えば緑色)及び第3(例えば青色)の広帯域幅の光フィルタ(図示せず)を、それぞれの第1、第2及び第3の光検出器とインターフェースとの間に光学的に結合することができる。各フィルタは、対応しない光検出器によって検出され、従って対応する光検出器によっては検出されない光をフィルタ処理により除外することができる。例えば、赤色光検出器に対応する赤色フィルタは、それぞれの青色及び緑色光検出器により検出される光をフィルタ処理により除外することができる。
【0052】
1つの態様においては、フィルタは、従来の光スプリッタ又はビームスプリッタにより分割された光を受け取ることができる。しかしながら、こうしたビームスプリッタを用いることにより、検出される光の量が減ることがある。別の選択肢として、光を分割するのではなく、1つ又はそれ以上の光ファイバの第1の組を用いて、反射光をインターフェースから第1(例えば赤色)フィルタに伝送し、第2の組を用いて反射光をインターフェースから第2(例えば緑色)フィルタに伝送し、第3の組を用いて反射光をインターフェースから第3(例えば青色)フィルタに伝送することができる。しかしながら、この手法もまた、検出される光の量を減らす傾向があり得る。
【0053】
図5は、本発明の1つ又はそれ以上の実施形態による適切な走査ファイバ装置540の特定の例の断面側面図である。本装置の設計は、内視鏡又は他の比較的小型の装置として用いるのに良好に適しているが、他の実施においては、設計及び/又は動作は、かなり異なることがある。
【0054】
走査ファイバ装置はハウジング580を含む。1つ又はそれ以上の実施形態においては、ハウジングは、比較的小型であり、密封することができる。例えば、ハウジングは、通常は管状であり、直径が約5ミリメートル(mm)又はそれより小さく、長さが約20mm又はそれより短いものとすることができる。1つ又はそれ以上の実施形態においては、直径は、約1.5mm又はそれより小さく、長さは約12mm又はそれより短いものとすることができる。ハウジングは、典型的には、1つ又は複数のレンズ546を含むことができる。適切なレンズの例として、日本国東京のHoya Corporationにより製造されたレンズを含むが、必要に応じて他のレンズを用いることもできる。
【0055】
図示されるように、反射光を収集し、例えばベースステーションに配置される1つ又はそれ以上の光検出器に返送するために、必要に応じてハウジングの外周に1つ又はそれ以上の光ファイバ532を含むことができる。代替的には、走査ファイバ装置の遠位先端部に又はその付近に、1つ又はそれ以上の光検出器を含むことができる。
【0056】
アクチュエータの1つの可能な種類である圧電管542は、ハウジング内に含まれる。一例として、圧電管は、PZT 5A材料を含むことができるが、これは必ずしも必要とされない。適切な圧電管は、ニュージャージー州フェアフィールドのMorgan Technical Ceramics Sales、カナダ、オンタリオ州コリングウッドのSensor Technology Ltd、及びマサチューセッツ州オーバーンのPI(Physik Instrumente)L.P.から市販されている。圧電管は、きつく嵌まった取り付けカラー582のほぼ円筒形の開口部を通して挿入することができ、この取り付けカラー582を用いて、圧電管をハウジングに取り付けることができる。
【0057】
光ファイバ528の一部は、圧電管におけるほぼ円筒形の開口部を通して挿入される。片持ち光ファイバの自由端部分544は、ハウジング内の圧電管の端部を越えて延び、例えば接着剤により、圧電管の端部に取り付けることができる。
【0058】
圧電管は、その上に電極584を有する。ワイヤ又は他の導電性経路530が電極と電気的に結合され、アクチュエータ駆動信号を電極に伝送する。図示されるように、1つの例示的な実施形態においては、圧電管は、その外面に4つの金属象限電極を有することができる。4つのワイヤのそれぞれは、4つの電極と電気的に結合することができる。必要に応じて、接地電極を圧電管の内面上に含むことができる。
【0059】
アクチュエータ駆動信号を受信したことに応答して、電極は、電界を圧電管に加えることができる。電界によって、圧電管が光ファイバを作動させることができる。光ファイバの自由端部分は種々の周波数で振動させることが可能であるが、1つ又はそれ以上の実施形態においては、共振周波数で若しくはその近く、例えば共振周波数のQ因子内で、又は、共振周波数の高調波で若しくはその近くで、光ファイバを振動させることができる。既知のように、Q因子は、光ファイバの自由端部分の共振ゲイン曲線の幅に対する高さの比率である。共振周波数近くでゲインが増大するために、共振周波数又はその近くで光ファイバの自由端部分を振動させることは、所与の変位を実現するため又は所与の走査を行うために必要なエネルギー量又はアクチュエータ駆動信号の大きさを減少させるのに役立つことになる。
【0060】
4つの象限電極は、又は2つの電極だけでも、光ファイバを二次元走査で移動させることが可能である。一例として、片持ち光ファイバを渦巻状走査で移動させるために、周波数が等しく、振幅が増大する、位相がずれた正弦波のアクチュエータ駆動信号を、電極に印加することができる。適切な走査形態についてのさらなる背景情報は、必要であれば、Richard S.Jonston他による「METHODS OF DRIVING A SCANNING BEAM DEVICE TO ACHIEVE HIGH FRAME RATES」という発明の名称の米国特許出願20060138238号において入手可能である。
【0061】
本説明及び特許請求の範囲において、用語「結合される」及び「接続される」がその派生語と共に用いられる。これらの用語は、互いに同義語として意図されてはいないことを理解すべきである。むしろ、「接続される」は、2つ又はそれ以上の要素が互いに物理的又は電気的に直接接触している状態にあることを示すのに用いることができる。「結合される」は、2つ又はそれ以上の要素が物理的又は電気的に直接接触している状態にあることを意味する場合もある。しかしながら、「結合される」はさらに、2つ又はそれ以上の要素が互いに直接接触している状態にはないが、例えば、1つ又はそれ以上の介在する構成要素を通して、依然として互いに協働又は相互作用できることを意味する場合がある。一例として、少なくとも4つのレーザーを、介在する光ファイバ又は他の光路を通して、インターフェースと光学的に結合することができる。別の例として、画像生成ユニットは、少なくとも1つの介在する構成要素(例えば、少なくとも1つの光検出器)を通してインターフェースと結合することができる。
【0062】
説明及び特許請求の範囲において、「走査ビーム装置」等における用語「走査」は、装置が、「走査」に用いられる又は現在「走査」プロセスにあることを必ずしも意味するものではない。むしろ、用語「走査」は、走査する機能を意味するに過ぎない。
【0063】
上の説明においては、説明のために、本発明の実施形態の全体的な理解をもたらすように、多くの特定の詳細が述べられた。しかしながら、当業者であれば、これらの特定の詳細を用いずに、本実施形態を実施できることが明らかである。特定の実施形態は、本発明を制限するのではなく、むしろこれを示すために与えられる。本発明の範囲は、上述の特定の例によってではなく、特許請求の範囲によってのみ定められる。図面に示されるもの及び明細書に説明されるものに対する全ての均等な関係は、本発明の実施形態の中に含まれる。
【0064】
他の場合においては、説明の理解を曖昧にしないように、周知の回路、構造、装置、及び動作は、ブロック図の形態ですなわち詳細なしで示される。適切であると考えられる場合は、参照番号又は参照番号の末尾部分は、必要に応じて同様の特性を有することがある対応する構成要素又は類似する構成要素を示すために、図の間で繰り返されている。
【0065】
種々の動作及び方法が説明された。本方法は、基本的な形態で説明されたが、必要に応じて動作を方法に加えることができる。幾つかの場合においては、方法の動作は変更されることがあり、又は、動作は、方法から除去されること若しくは異なる順番で実行されることがある。特定の動作は、ハードウェア構成要素で実行してもよいし、機械実行可能命令を用いてプログラムされた回路、装置又はシステムに動作を実行させる又は少なくとも結果的に実行させるようにできる、機械実行可能命令において具現されてもよい。動作はまた、必要に応じて、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実行することができる。
【0066】
明確にするために、特許請求の範囲においては、特定の機能を実行する「ための手段」又は特定の機能を実行する「ためのステップ」を明示していない全ての要素は、35 U.S.C.Section112,Paragraph6に規定される「手段」又は「ステップ」条項として解釈されるべきではない。
【0067】
さらに、本明細書を通して、例えば「1つの実施形態」、「実施形態」又は「1つ又はそれ以上の実施形態」というときには、特定の特徴が本発明の実施に含まれる場合があることを意味するものとして理解されるべきである。同様に、本説明においては、種々の特性は、開示を簡素化して種々の発明の態様の理解に役立つように、単一の実施形態、図、又はその説明において一緒にされる場合があることが理解されるべきである。しかしながら、開示の方法は、本発明が各々の請求項に明示的に列挙される特徴より多くの特徴を必要とする意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲により反映されるように、本発明の態様は、単一の開示される実施形態の全ての特徴より少ない特徴にある場合がある。従って、詳細な説明に続く特許請求の範囲は、この詳細な説明に明示的に組み入れられ、各々の請求項は、それ自体が本発明の別個の実施形態として独立している。
【符号の説明】
【0068】
210:走査レーザービーム色画像取得システム
212、412:ベースステーション
214:少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー
216:アクチュエータドライバ
218、234、418:インターフェース
220:少なくとも1つの光検出器(必要に応じて)
222:画像生成ユニット
224:表示装置
226:ケーブル
228:光路
230:アクチュエータ駆動信号経路
232:反射光路
240:走査ビーム装置
242:アクチュエータ
244:走査光学要素
246:レンズ
248:ビーム
250:反射光
252:表面
254:渦巻状走査
415:レーザー光システム
414A:第1の波長の可視スペクトルのレーザー
414B:第2の波長の可視スペクトルのレーザー
414C:第3の波長の可視スペクトルのレーザー
414D:第4の波長の可視スペクトルのレーザー
415:レーザー光システム
420R:第1(例えば赤色)光検出器
420G:第2(例えば緑色)光検出器
420B:第3(例えば青色)光検出器
421:任意の光検出システム
464:光結合器
528、532 光ファイバ
530 導電性経路
540 走査ファイバ装置
542 圧電管
544 片持ち光ファイバの自由端部分
546 レンズ
580 ハウジング
582 取り付けカラー
584 電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる波長の可視スペクトルレーザー光を各々が与える少なくとも4つのレーザーと、
表面全体にわたって前記少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルレーザー光のビームを走査する走査ビーム装置と、
前記表面から反射され、少なくとも1つの光検出器により検出された前記ビームからの光に少なくとも一部基づいて前記表面の画像を生成する画像生成ユニットと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記少なくとも4つのレーザーは、
(a)第1の赤色レーザー、第1の緑色レーザー、及び第1の青色レーザーと、
(b)(1)前記第1の赤色レーザーとは異なる波長を有する第2の赤色レーザー、(2)前記第1の緑色レーザーとは異なる波長を有する第2の緑色レーザー、(3)前記第1の青色レーザーとは異なる波長を有する第2の青色レーザー、及び(4)赤色レーザー、緑色レーザー、及び青色レーザーのいずれでもないレーザー、から選択された少なくとも1つのレーザーと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光検出器をさらに含み、前記少なくとも1つの光検出器は、前記少なくとも4つのレーザーの数より少ない数の光検出器を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも4つのレーザーは、前記少なくとも4つのレーザーのうちの他のレーザーのいずれも反射しないことが事前に知られている狭いスペクトル応答帯域を有する対象の所定の表面により反射される波長を有するレーザーを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
走査ビーム装置を結合することを可能にするインターフェースと、
前記インターフェースと光学的に結合され、前記インターフェースを通して異なる波長の可視スペクトルレーザー光を各々が前記走査ビーム装置に与える、少なくとも4つのレーザーと、
前記インターフェースと電気的に結合され、前記走査ビーム装置に表面全体にわたって前記異なる波長の可視スペクトルレーザー光のビームを走査させるように機能するアクチュエータ駆動信号を前記インターフェースを通して前記走査ビーム装置に与える、アクチュエータドライバと、
前記表面から反射され、少なくとも1つの光検出器により検出された前記ビームからの光に少なくとも一部基づいて前記表面の画像を生成する画像生成ユニットと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項6】
前記少なくとも4つのレーザーは、
(a)第1の赤色レーザー、第1の緑色レーザー、及び第1の青色レーザーと、
(b)(1)前記第1の赤色レーザーとは異なる波長を有する第2の赤色レーザー、(2)前記第1の緑色レーザーとは異なる波長を有する第2の緑色レーザー、(3)前記第1の青色レーザーとは異なる波長を有する第2の青色レーザー、及び(4)赤色レーザー、緑色レーザー、及び青色レーザーのいずれでもないレーザー、から選択された少なくとも1つのレーザーと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも4つのレーザーは、異なる波長の可視スペクトルレーザー光を各々が与える少なくとも5つのレーザーを含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも4つのレーザーと前記インターフェースとの間に結合され、異なる波長のレーザー光を混合して混合光とし、該混合光を前記インターフェースに与える、光結合器をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記インターフェースを通して前記走査ビーム装置から戻された反射光の光路に前記少なくとも1つの光検出器をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの光検出器は、前記少なくとも4つのレーザーの数より少ない数の光検出器を含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記光検出器の数は3であり、前記3つの光検出器は、赤色光検出器、緑色光検出器、及び青色光検出器であることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記インターフェースと前記数の検出器との間に光学的に結合され、前記反射光を異なる波長部分に分割する光スプリッタをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも4つのレーザーは、前記少なくとも4つのレーザーのうちの他のレーザーのいずれも反射しないことが事前に知られている狭いスペクトル応答帯域を有する対象の所定の表面により反射される波長を有するレーザーを含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項14】
前記インターフェースと結合され、走査ビーム内視鏡を含む前記走査ビーム装置をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項15】
前記インターフェースと結合された前記走査ビーム装置をさらに含み、前記走査ビーム装置は、アクチュエータと単一の片持ち光ファイバとを有する走査ファイバ装置を含み、前記アクチュエータ駆動信号は、前記アクチュエータに、その共振周波数のQ因子内で前記光ファイバを振動させるように機能することを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項16】
少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルレーザー光を走査ビーム装置に与えるステップと、
前記走査ビーム装置に表面全体にわたって前記異なる波長の可視スペクトルレーザー光のビームを走査させるように機能するアクチュエータ駆動信号を前記走査ビーム装置に与えるステップと、
前記表面から反射され、検出された前記ビームからの光に少なくとも一部基づいて前記表面の画像を生成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を与えるステップは、
(a)第1の赤色レーザー光を与え、第1の緑色レーザー光を与え、第1の青色レーザー光を与えるステップと、
(b)(1)前記第1の赤色レーザー光とは異なる波長を有する第2の赤色レーザー光、(2)前記第1の緑色レーザー光とは異なる波長を有する第2の緑色レーザー光、(3)前記第1の青色レーザー光とは異なる波長を有する第2の青色レーザー光、及び(4)赤色レーザー光、緑色レーザー光、及び青色レーザー光のいずれでもないレーザー光、から選択された少なくとも1つのレーザー光を与えるステップと
を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記異なる波長のレーザー光の数より少ない数の光検出器により前記反射光を検出するステップをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
表面全体にわたって、少なくとも4つの異なる波長の可視スペクトルのレーザー光を含むビームを走査するステップと、
前記表面全体にわたって前記ビームが走査される間の異なる時点で前記表面から反射された前記ビームの光を検出するステップと、
前記異なる時点で検出された前記光に少なくとも一部基づいて、前記表面の画像を生成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記走査するステップは、
(a)第1の赤色レーザー光、第1の緑色レーザー光、及び第1の青色レーザー光と、
(b)(1)第1の赤色レーザー光とは異なる波長を有する第2の赤色レーザー光、(2)第1の緑色レーザー光とは異なる波長を有する第2の緑色レーザー光、(3)第1の青色レーザー光とは異なる波長を有する第2の青色レーザー光、及び(4)赤色レーザー光、緑色レーザー光、及び青色レーザー光のいずれでもないレーザー光、から選択された少なくとも1つのレーザー光と、
を含むビームを走査するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記検出するステップは、区別できる異なる波長の可視スペクトルレーザー光の数より少ない数の光検出器により光を検出するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記ビームを走査するステップは、前記少なくとも4つのレーザーのうちの他のレーザーのいずれも反射しないことが事前に知られている狭いスペクトル応答帯域を有する対象の所定の表面により反射される波長を有するレーザー光を走査するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記ビームを走査するステップは、単一の片持ち光ファイバの共振周波数のQ因子内で該単一の片持ち光ファイバを振動させるステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項24】
走査ビーム内視鏡を患者に挿入するステップをさらに含み、前記表面全体にわたって前記ビームを走査するステップは、前記走査ビーム内視鏡により、前記患者内の表面全体にわたって前記ビームを走査するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−509142(P2011−509142A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542199(P2010−542199)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/000377
【国際公開番号】WO2009/088389
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(502457803)ユニヴァーシティ オブ ワシントン (93)
【Fターム(参考)】