説明

走査電子顕微鏡

【課題】光学顕微鏡での観察に使用したスライドガラスをそのまま観察試料として使用可能な、走査電子顕微鏡用試料ホルダおよび当該試料ホルダを搭載した走査電子顕微鏡を提供する。
【解決手段】本発明による走査電子顕微鏡は、低真空制御が可能な真空排気系13と、エネルギー分散型X線検出器14と、スライドを搭載できる試料ホルダ15を有することで、偏光顕微鏡で観察するのに使用したスライドをそのまま電子顕微鏡に搭載することが可能となり、同一試料による観察および分析ができる走査電子顕微鏡の提供が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走査電子顕微鏡に関し、特にスライドガラス上に固定した薄膜(薄片)試料の観察および分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子顕微鏡の1つに、走査型電子顕微鏡(以下、SEMという)と、このSEMに取り付けられた半導体X線検出器からの信号を処理するエネルギー分散型X線分析装置(以下、EDXという)とを組み合わせたものがある。このEDXは、数μmという微小領域の元素分析を行う装置で、SEMによる像観察と同時に、EDXによって観察している部分の定性分析,定量分析,X線像による元素分布の分析等を行うものである。
【0003】
また、近年のSEMには、SEMの試料室内を通常よりも高い圧力に保持する(以下、低真空制御という)ことにより、非導電試料に電子ビームを照射した際に発生する帯電現象(以下、チャージアップという)による像障害を低減し、導電試料の観察および分析のみならず、非導電試料の観察および分析を行うこともできる低真空SEMがある。ここで、低真空SEMで使用される真空試料室内の圧力は1〜270Pa程度である。
【0004】
近年、光学顕微鏡で観察していた試料を、そのままSEMの試料室内に持ち込んで、より高倍率かつ、高分解能、また、深い焦点深度で観察を行いたいというニーズがある。
【0005】
特許文献1(特開2007−335237号公報)には、電子光学系を備えた真空容器を電子ビームの出射方向を上向きに配置し、真空容器上面に設けられた開口にプレパラートを当て、当該プレパラートの裏面に固着された試料に対して電子ビームを照射して試料を観察する発明が開示されている。プレパラートは、真空容器の上面側に設けられたプレパラートホルダを介して真空容器に固定され、プレパラートおよびプレパラートホルダと真空容器の真空シールはOリングにより維持される。また、プレパラートホルダには4つの送りネジがXY2軸方向に2個ずつ設けられており、Oリングによる真空シールを保ったままXY方向に手動で微動できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−335237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された走査電子顕微鏡は、プレパラートをOリングで真空シールして直接真空容器に接触させており、また、視野移動の際も、プレパラートを両側からクランプするプレパラートホルダを介してXYの移動ネジでプレパラート自体を動かしている。従って、移動時にプレパラートを破損する可能性が高く、仮にプレパラートが破損した場合、真空容器の真空シールが破れて容器内の電子光学系がダメージを受けることになる。
【0008】
本発明は、スライドガラスに搭載された試料および、スライドガラス上に試料を固定し検鏡可能な状態に薄膜化した試料(以下、スライドという。プレパラートと同義。)を観察するために適した試料ホルダを備えた走査電子顕微鏡ないしは試料ホルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、走査電子顕微鏡内に保持される試料ホルダを、スライドの厚みとほぼ同等の深さを有する凹部によって構成されるスライド載置面を備えた板状部材によって構成し、更に上記試料ホルダが、上記スライド載置面に載置されたスライドを前記凹部の段差部に対し側面から押付けることにより固定する押付け部材を備えることにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光学顕微鏡で観察するのに使用したスライドを用いてSEM観察を簡便に実行可能な走査電子顕微鏡を、SEM本体の構造を変えることなく実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態のSEM概略図である。
【図2】スライドを搭載できる試料ホルダの概略図である。
【図3】第2の実施形態のSEM概略図である。
【図4】試料ホルダにセットしたスライドを撮像した光学像の例1。
【図5】試料ホルダにセットしたスライドを撮像した光学像の例2。
【図6】試料ホルダにセットしたスライドを撮像した光学像の例3。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態と記述)を詳細に説明する。
【0013】
<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1および図2を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1は、第1の実施形態のSEM概略図である。
【0015】
第1の実施形態のSEM1は、電子源2と当該電子源より放出される電子ビーム3と、前記電子ビーム3を収束するコンデンサレンズ4,走査する偏向コイル5,焦点を合わせる対物レンズ6を備える電子光学鏡筒7と、前記電子光学鏡筒の各条件を調整する制御装置と、試料8に対する電子ビーム3の照射によって試料8より放出される2次電子を検出する2次電子検出器9と、反射電子を検出する半導体検出器10と前記検出器からの信号を処理する制御装置と、試料を任意の位置へ移動させることができる試料微小移動装置11を備え、真空を保持するための試料室12と、真空排気系13等により構成されており、これにEDXのX線検出器14が組み合わされている。電子光学鏡筒7には、試料室12を電子光学鏡筒内の真空度よりも低真空度の環境に維持するための差動排気絞りが備えられており、本実施例のSEMは、全体として低真空制御が可能な構成を備えている。また、試料室12を低真空制御した状態で試料8より放出される信号を検出する検出器は、前記2次電子検出器9や半導体検出器10だけでなく、イオン電流検出電極なども含まれる。
【0016】
従来、試料をSEM観察ないし分析する際の試料の調整手法として、専用の試料台にカーボンテープ等で固定する手法が用いられているが、スライドは石英ガラスでできているため、カーボンテープ等による固定では試料台から取り外す際に破損する可能性がある。そこで、スライドを搭載できる試料ホルダ15を準備する。
【0017】
図2(a)は、スライドを搭載できる試料ホルダ15の概略図である。
【0018】
試料ホルダ15は、スライドの厚みとほぼ同等の深さを有する凹部によって構成されるスライド載置面16を備えた板状部材17と、スライド載置面16に載置されたスライドを前記凹部の段差部に対し側面から押し付ける押付け部材18と、この押付け部材18をバネ等の圧力により所定の取り付け位置で固定し、かつ開放させる着脱機構と、板状部材を支持する足部22とを備える。これにより、スライドおよびスライド上の試料8を損傷することなく、スライドを試料微小移動装置11にセットすることが容易にできるようになる。
【0019】
図2(b)(c)には、着脱機構の概略図を、スライドを固定した状態と開放した状態とで対比して示した。押付け部材18はクランク状の形状を有しており、押付け部材18の一端がスライドの押付け部をなす。また、押付け部材18は板状部材17の下面に設けられた溝を介して板状部材17に嵌合される。一方、足部22の背面側には、バネ23を取り付けるための穴が開けられている。押付け部材18のスライド押付け部と逆の一端はバネ23に固定され、バネの弾性力によりスライド押付け部を板状部材17の側面に押付ける。これにより、スライドが上記凹部の段差部に固定される。
【0020】
スライドを開放する際には、図2(c)中の矢印で示されるように、押付け部材18とバネ23との固定部付近を手で押す。これによりスライド押付け部が押付け位置から開放され、スライドを試料ホルダから取り外すことができる。
【0021】
なお、単純にスライドを固定するだけが目的であれば、バネ式のクランプ具などでスライドの両端を上面から押さえてもよいが、スライドの上面全面に試料を載置する場合があり、そのような場合に上側からクランプ具で固定すると試料を破損する可能性がある。従って、本実施例の試料ホルダのように側面から固定具でスライドを固定する方が試料を破損する危険性が少ない。また、スライドを側面から固定する方式としては、試料台に凹部を形成せず試料台の両側面に押付け部材を設ける方式でもよい。ただし、こちらの方式は、押付け部材が2つ以上必要となるため、試料台製造のコストアップ要因となる。従って、経済性からは図2(a)に示す試料ホルダの方が優れている。
【0022】
また、スライドガラスの形状は、規格により一般用と鉱物用の2種類に大別されている。ここで、世界の主要なスライドガラスのサイズの規格を以下に示す。
・一般用(日本(JIS規格)…76mm×26mm、米国…3inch×1inch(76.2mm×25.4mm)、欧州…75mm×25mm)
・鉱物用…(48mm×28mm)
【0023】
上記の通り、スライドガラスの形状は、一般用と鉱物用の2種類に大別され、厚さは、おおよそ0.5mm〜1.5mmである。また、一般用のスライドガラスのサイズは、日米欧いずれの規格でもほぼ同一である。そこで本実施例の試料ホルダでは、試料台上面に形成される凹部の形状を上記一般用,鉱物用2種類の規格のスライドガラスを載置可能な形状に構成する。具体的には、図2に示されるように、一般用スライドガラスを載置するための載置面(図2のスライド載置面16に点線で図示)に加えて、凹部の段差部に鉱物用スライド凹部20を設けて、鉱物用スライドガラスが載置できる載置面の幅を確保する。これにより、1つの試料ホルダ15にて、世界の主要な規格で製作された全てのスライドガラスに対応することができるようになる。
【0024】
また、本実施例の試料ホルダは、試料ホルダ上面上のスライド載置面16とは異なる位置に、試料電流を測定するためのファラデーカップ素子19を備える。EDXの定量分析時には試料電流測定によるキャリブレーションが必要であり、従来、専用のファラデーカップ装置をSEMに取り付けて行っている。本実施例の試料ホルダによれば、SEMの試料微小移動装置11を用いて電子線の照射位置をスライドの観察位置からファラデーカップ素子19の位置へ移動させるだけで、キャリブレーションに必要な試料電流の測定が可能となる。すなわち、専用のファラデーカップ装置を要せずに正確な定量分析結果を得ることが可能となる。
【0025】
以上のように、本実施形態のSEMは、スライドを搭載できる試料ホルダ15を備えることで、光学顕微鏡で観察するのに使用したスライドをそのままSEMに搭載することが可能となり、同一試料による光学顕微鏡観察とSEM観察に好適なSEMが実現される。
【0026】
<第2の実施形態>
光学顕微鏡とSEMという別装置で同一試料を観察する場合、視野探しが問題となる。従来、光学顕微鏡で撮影した画像(以下、観察位置指定像という)をSEMに取り込んで視野探しを行う場合、観察位置指定像と試料微小移動装置とのアライメント調整のために、観察指定像の特徴点をSEM観察像の中から見つけ出し、各々の基準となる特徴点を複数箇所関連付けする必要があり煩雑な操作が必要であった。そこで本実施形態では、視野探索の支援機能を組み込んだSEMについて説明する。
【0027】
図3は、本実施形態のSEMの要部概略図であり、スライドを搭載できる試料ホルダ15と、撮像装置21とが、第1の実施形態で説明したSEM1の試料室内に組み込まれている様子を示す(他の部分については、第1の実施形態で説明したSEM1と同様であるので説明は省略する)。ここで、撮像装置21は光学的撮像装置(CCDカメラなど)ないし光学顕微鏡である。なお、撮像装置21は、試料微小移動装置11を備える試料室12に組み込む場合と、外置きする場合がある。
【0028】
図3に示すSEMの撮像開始時には、始めに、試料微小移動装置11により試料ホルダ15が撮像装置21の直下に移動され、スライド全体もしくは、スライドガラス上の試料全体の画像が撮像される。この時、予め撮像装置21の倍率と視野が固定されていれば、撮像装置21と電子光学鏡筒7とで同じ視野の撮像を行うための試料微小移動装置11の移動補正値(アライメント値)を自動で計算することができる。以降、撮像装置21で撮像した観察位置指定像の任意の位置を指定することで、電子光学鏡筒7による観察位置へ試料微小移動装置11を移動させることができるようになり、観察および分析時の視野探しが容易に実行可能となる。上記のアライメント値の計算処理は、コンピュータ上のメモリ内に格納されたプログラムを同じくコンピュータ内の演算手段(プロセッサなど)が実行することにより行われる。
【0029】
さて、そこで問題になるのが、撮像装置21が光学式の撮像装置である点である。
【0030】
図4には、スライド載置面16に何も加工を施していない試料ホルダ15にセットしたスライドを撮像装置21にて撮像した光学像の例を示す。
【0031】
一般にスライド上の試料は薄膜であるため、撮像装置21で撮像した場合、光学像はスライド上の試料形状だけでなく、スライドを透過し、試料ホルダ15のスライド載置面16の形状をも撮像してしまうため、試料ホルダ15のスライド載置面16に余計な形状がある場合(本実施例の図4の場合は、試料形状の中にねじ頭部が撮像されている)、視野探しのための観察位置指定像として、有効な像を得ることができない。そこで、試料ホルダ15のスライド載置面16は、余分な形状のない一様な平面とする必要がある。
【0032】
図5は、スライドとスライド載置面16の間に白い紙を挟みこみ、撮像装置21にて試料ホルダ15にセットしたスライドを撮像した光学像の例である。
【0033】
スライド載置面16の形状が撮像されることはなかったが、スライド上の試料形状はコントラストが悪く、視野探しのための観察位置指定像として、有効な像とはならなかった。
【0034】
そこで本実施形態では、試料ホルダ15のスライド載置面16を一様な金属光沢をもった平面とした。このような平面は、例えばスライド載置面を鏡面加工することにより得ることができる。図6には、スライド載置面16を鏡面加工した試料ホルダにより得られる光学像の例を示す。図6より、スライド載置面16の形状は撮像されず、スライド上の試料形状もコントラストが良く、視野探しのための観察位置指定像として、有効な像が得られていることが分かる。
【0035】
以上、本実施形態のように、試料ホルダのスライド載置面を一様な金属光沢をもった平面とすることで、スライド上の試料形状をより詳細に撮像することが可能となり、従って、観察および分析の視野探しが容易化される。
【0036】
なお、スライド載置面を鏡面加工する代わりに、スライドとスライド載置面16の間に光沢のある金属薄板を挟みこんで光学画像を撮像してもよい。また、本実施形態では、図3に示されるような視野探索の支援機能を組み込んだSEMを例に用いて本実施形態の試料ホルダの説明を行ったが、本実施形態の試料ホルダを一般的な光学顕微鏡に適用しても効果を有することは、図4〜図6の対比より明らかである。
【0037】
<第3の実施形態>
第1の実施形態〜第2の実施形態に関わる試料ホルダの適用対象として、鉱物試料がある。鉱物試料の観察および分析の手法としては、偏光顕微鏡にて観察を行い、EPMA(Electron Probe MicroAnalyser:電子線照射により発生する特性X線の波長から元素分析を行う装置)で分析を行うのが一般的である。しかし、前処理方法はそれぞれ異なり、偏光顕微鏡ではスライドにて観察し、EPMAでは試料を樹脂に埋め込みし分析可能な状態に研磨した試料にて分析している。そのため、観察から分析までの一連の操作が煩雑であり、また、同一試料による観察および分析を行うことができないという問題がある。
【0038】
第1の実施形態あるいは第2の実施形態の試料ホルダにより、偏光顕微鏡で観察するのに使用したスライドをそのままSEM内に持ち込んでSEM観察ないしEDX分析を行うことが可能となり、従来のEPMAによる分析をSEM+EDXに置き換えることが可能となる。
【0039】
ここで、分析をEPMAからSEM+EDXに置き換えるメリットは、第1ないし第2の実施形態にあるような、同一試料による観察および分析の実現だけではない。一般に、EPMAに採用される波長分散型X線分析装置(以下、WDXという)は、EDXと比較し波長分解能に優れているが、二桁程度大きな照射電流が必要なため試料に対するダメージが大きく、複数元素の同時分析ができない。一方、EDXはWDXと比較し検出感度に優れているため短時間で分析することが可能であり、複数元素を同時分析することができる。また、EDXはWDXと比較し波長分解能に劣るが、分析対象がスライドのような薄膜の場合、電子線の試料内拡散と試料の制動放射に起因するバックグラウンドが大幅に低減されるため、検出感度の高いEDXの特徴をより発揮することができる。また、一般にEPMAは試料室内を低真空制御することができないため、非導電性のスライドを分析することはできない。
【0040】
このことから、分析をEPMAからSEM+EDXに置き換えることにより、偏光顕微鏡で観察した試料と同一の試料による分析ならびに、照射電流による試料へのダメージを軽減し、短時間で複数元素を同時分析することができる分析装置の提供が可能となる。
【0041】
なお、本発明は、様々な試料のスライドの観察および分析において、SEMやEDXを備えるSEMだけでなく、その類似装置においても同様に適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0042】
1 走査電子顕微鏡(SEM)
2 電子源
3 電子ビーム
4 コンデンサレンズ
5 偏向コイル
6 対物レンズ
7 電子光学鏡筒
8 試料
9 2次電子検出器
10 半導体検出器
11 試料微小移動装置
12 試料室
13 真空排気系
14 X線検出器
15 試料ホルダ
16 スライド載置面
17 板状部材
18 押付け部材
19 ファラデーカップ装置
20 鉱物用スライド凹部
21 撮像装置
22 足部
23 バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライドガラス上に載置された試料を観察可能な走査電子顕微鏡であって、
試料ホルダ上に設置された試料上に一次電子線を走査する電子光学鏡筒と、
前記試料ホルダを格納する試料室と、
前記一次電子線の走査により得られる2次電子あるいは反射電子を検出して検出信号として出力する検出器と、
前記検出信号に基づき前記試料の画像を形成する画像形成手段とを備え、
前記試料ホルダは、
前記スライドガラスの厚みとほぼ同等の深さを有する凹部によって構成されるスライドガラス載置面を備えた板状部材と、
前記スライドガラス載置面に載置されたスライドガラスを前記凹部の段差部に対し側面から押付けることにより固定する押付け部材とを具備することを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項2】
請求項1に記載の走査電子顕微鏡において、
前記押付け部材を、バネの圧力により前記スライドガラスへの押付け位置に固定する着脱機構を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項3】
請求項1に記載の走査電子顕微鏡において、
前記スライドガラスの載置面が金属光沢を有する平面であることを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項4】
請求項1に記載の走査電子顕微鏡において、
前記板状部材上の前記スライドガラスの載置面とは異なる位置にファラデーカップ素子を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡において、
前記試料室内に格納され、前記試料ホルダを移動させる試料微小移動装置を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡において、
前記試料室内の真空度を前記電子光学鏡筒内の真空度よりも低真空度の環境に維持する差動排気絞りと、
前記半導体検出器ないしイオン電流検出電極とを備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡において、
前記試料室に設けられたX線検出器を備えることを特徴とする走査電子顕微鏡。
【請求項8】
試料が載置されたスライドガラスを保持可能な走査電子顕微鏡用試料ホルダであって、
前記スライドガラスの厚みとほぼ同等の深さを有する凹部によって構成されるスライドガラス載置面を備えた板状部材と、
前記スライドガラス載置面に載置されたスライドガラスを前記凹部の段差部に対し側面から押付けることにより固定する押付け部材とを具備することを特徴とする試料ホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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