説明

超電導ケーブルの製造方法

【課題】簡易な手法にて、断熱管内のケーブルコアに、冷却時の収縮分を吸収するためのたるみを形成できる超電導ケーブルの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明超電導ケーブルの製造方法は、パイプ内にケーブルコアを収納し、このパイプ内でケーブルコアの少なくとも一端にパイプ軸方向への押圧力を付与する。その状態のパイプ(コア入り内管CP)を供給ドラム(小ドラムSS)から繰り出し、供給ドラムとは径の異なる巻取ドラム(大ドラムTL)に巻き取ることで、ケーブルコアをパイプ長手方向に圧縮し、パイプ内のケーブルコアにたるみを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超電導ケーブルの製造方法に関するものである。特に、複数のケーブルコアが撚り合わされた状態で断熱管内に配された超電導ケーブルを製造するのに際し、このケーブルコアの撚り合わせに冷却時の収縮を吸収するためのたるみを容易に形成できる超電導ケーブルの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、超電導ケーブルは、断熱管内に単心又は多心のケーブルコアが収納された構成を有する。このようなケーブルは、その布設後に液体窒素などの冷媒をケーブル内に流し、超電導導体を臨界温度以下に冷却して利用される。液体窒素で冷却する場合、ケーブル構成材料である金属は約0.3%収縮し、具体的にはケーブル100mごとに30cm程度の収縮を生じる。通常、ケーブルの両端部は中間接続部や終端接続部が構成されるため、撚り合わせたケーブルコアが収縮すると撚りが締まる。それに伴い、ケーブルコアは軸方向の応力と共に側圧を受け、機械応力に対して超電導導体がダメージを受けたり、側圧によって断熱性能が低下することがある。そのため、超電導ケーブルには、この収縮を吸収する構成が必要となる。
【0003】
従来、このようなケーブルコアの収縮を吸収する手段として、予めケーブルコアの撚り合わせにたるみを持たせておくことが提案されている(例えば特許文献1および特許文献2)。
【0004】
特許文献1に係る技術は、複数心のケーブルコアの撚り合わせ時にケーブルコア間にスペーサを設ける。そして、この撚り合わせたケーブルコアを断熱管内に収納する前にスペーサを取り除き、撚りをたるませた状態で断熱内管内にケーブルコアを収納する。
【0005】
特許文献2に係る技術は、撚り合わされた複数のケーブルコアの外周に、内管および外管を具える断熱管を形成する超電導ケーブルの製造方法である。この製造方法において、上流工程から供給されるケーブルコアの外周に内管を形成する工程と、内管をコルゲート成形する工程とを具える。そして、コルゲート成形速度をケーブルコアの供給速度以下として、ケーブルコアの撚りに冷却時の熱収縮分を吸収できるたるみを生じさせる。
【0006】
【特許文献1】特開2002-216555号公報
【特許文献2】特開2001-67950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に係る技術では、ケーブルコア間にスペーサを設ける必要がある。つまり、この技術では、ケーブルコアにたるみを形成するために、超電導ケーブルの本来の機能からすると不必要な部材を用いる必要がある。そのため、このような部材を用いることなく、より簡易な手段でケーブルコアにたるみを形成することが求められている。また、スペーサの取り付け・取り外し作業も煩雑である。
【0008】
一方、特許文献2に係る技術では、内管のコルゲート成形速度とケーブルコアの供給速度を正確に管理する必要がある。また、コルゲート成形速度をケーブルコアの供給速度以下とするために、コルゲート成形工程でケーブルコアに押し込み力を付与して搬送する必要がある。それに伴い、ケーブルコアへのダメージを防止するためのコア防護や、この工程のパスラインの全長に亘ってケーブルコアの座屈を防止するための装備が必要となる。そのため、より簡易な手法にてケーブルコアの撚りにたるみを持たせる技術が望まれている。
【0009】
さらに、特許文献1の技術においては主としてスペーサのサイズによりケーブルコアのたるみ状態が決定され、特許文献2の技術においては内管のコルゲート成形時にケーブルコアのたるみ状態が決定される。そのため、いずれの文献の技術においても、一旦決められたケーブルコアのたるみ状態を後に変更することが非常に困難である。
【0010】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、より簡易な手法にて、断熱管内のケーブルコアに、冷却時の収縮分を吸収するためのたるみを形成できる超電導ケーブルの製造方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、断熱管内にたるみをもって配されたケーブルコアのたるみ状態を容易に調整できる超電導ケーブルの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は超電導ケーブルの製造方法は、パイプ内にケーブルコアを収納し、このパイプ内でケーブルコアの少なくとも一端にパイプ軸方向への押圧力を付与する。そして、その状態のパイプを供給ドラムから繰り出し、供給ドラムとは径の異なる巻取ドラムに巻き取ることで、ケーブルコアをパイプ長手方向に圧縮し、パイプ内のケーブルコアにたるみを形成することを特徴とする。
【0013】
本発明方法を概略的に言えば、ケーブルコアが所定状態に収納されたパイプを径の異なるドラムに巻き替えることといえる。このような巻き替えだけで、なぜケーブルコアをパイプ長手方向に圧縮し、パイプ内のケーブルコアにたるみを形成することができるのかを図に基づいて説明する。
【0014】
ここでは断熱管内にケーブルコアが内蔵された超電導ケーブルを例として説明する。この断熱材は、内管と外管とを備え、両管の間に真空層が形成されている。また、ケーブルコアは、通常、3心撚り合わせ構造で、内管内で撚りが締まったり緩むことで伸縮可能に構成される。但し、以下の説明(図1〜図8)では断熱管の外管を省略し、ケーブルコアを簡略化して1本の長尺材として表現している。
【0015】
まず、図1(A)に示すように、直線状態のケーブルコア入り内管CP(パイプ)を想定する。ここで、ケーブルコアCは、内管IPの中心軸に沿って配置されていると仮定する。さらに、このコアCの両端部には圧縮ばねSが配置され、コアCは内管IPの軸方向に押圧力が付与される状態に保持されている。この圧縮ばねSとコアCの内管軸方向への合計長さをケーブルコアCの見かけ長さとする。
【0016】
次に、図1(B)に示すように、このコア入り内管CPをドラムに巻き取った状態を想定する。そのとき、ケーブルコアCが内管IPの中心に配置されたままであるとすれば(実線でコアを表示)、ケーブルコアCの1ターンの見かけ長さは巻き付け半径r1の円周長に相当する長さ、つまり2πr1の長さであると近似化できる。ここで、r1は、ドラムの中心から一点鎖線で示すケーブルコアの中心線までの距離である。
【0017】
ところが、ケーブルコアCには両端側から圧縮ばねS(図1(A))により内管軸方向への押圧力が作用されている。そのため、コア入り内管CPをドラムに巻き取ると、内管内で圧縮ばねSが伸長し、ケーブルコアCは内管内の外周側に移動される(破線でコアを表示)。この移動は、最大で、ケーブルコアCが内管IPの外周側内面に当接するまで行われる。内管IPの内径は予め規定されているため、このコアCの最大移動量は、コアCの曲げ径に関わらず一定となる。
【0018】
この移動量、即ち、一点鎖線で示す移動前のケーブルコアの中心線から二点鎖線で示す移動後のケーブルコアの中心線までの距離をd1とすると、ケーブルコアCが内管IPの外周側に移動した状態での1ターンの見かけ長さは、2π(r1+d1)となる。つまり、コア入り内管CPを直線状態から巻回状態とすることで、2πd1に相当する長さだけケーブルコアCの見かけ長さが伸長されることになる。
【0019】
以上のことを前提として、図2に示すように、コア入り内管CPを径の小さな小ドラムSSと径の大きな大ドラムTLとの間で巻き替える場合について考察する。ここでは、コア入り内管CPが、巻き付け半径がr1の小ドラムSSに2ターンとして巻回された場合と、巻き付け半径がr1の倍であるr2になる大ドラムTLに1ターンとして巻回された場合を想定する。ここで、小ドラムに巻かれたターンは、ドラムの軸方向に並列されている。
【0020】
小ドラムSSに巻回された2ターン分のコアの見かけ長さは、図1に基づく前提説明から明らかなように、4π(r1+d1)である。一方、大ドラムTLに巻かれたコア入り内管CPの巻き付け半径をr2とすると、その大ドラムTLに巻回されたコアの見かけ長さは、2π(r2+d1)である。ここでr2=2r1であるから、小ドラムSSと大ドラムTLに巻かれた各コアの見かけ長さを比較すると、前者が4πr1+4πd1であるのに対し、後者が2πr2+2πd1=4πr1+2πd1となる。つまり、コア入り内管を小ドラムと大ドラムとの間で巻き替えると、2πd1分だけコアの見かけ長さは変化することになる。
【0021】
続いて、径の異なるドラムにコア入り内管を巻き替えることにより、見かけ上のケーブルコアの長さが変化した場合、コアの内管軸方向に作用する圧縮力について考察する。
【0022】
まず、直線状態におけるケーブルコアの見かけ長さは4πr1で、その際にコア作用する歪を0とする。このコア入り内管を径の小さい供給ドラムに巻回した場合、コアの見かけ長さは4πr1+4πd1となる。従って、そのときの歪は、表1に示すように、4πd1/4πr1となり、コアに作用する圧縮力は-k(4πd1/4πr1)となる。但し、圧縮を+、引張を-とし、kは定数である(以下同じ)。また、コア入り内管を径の大きい巻取りドラムに巻回した場合、コアの見かけ長さは4πr1+2πd1となる。従って、そのときの歪は2πd1/4πr1となり、コアに作用する圧縮力は-k(2πd1/4πr1)となる。
【0023】
【表1】

【0024】
そして、-k(2πd1/4πr1)を-Kとすると、コア入り内管が直線時にコアに作用する圧縮力をKoとした場合、径の小さい供給ドラムに巻回されている場合にコアに作用する圧縮力はKo-2K、径の大きい供給ドラムに巻回されている場合にコアに作用する圧縮力はKo-Kとなる。
【0025】
つまり、小ドラムと大ドラムとの間でコア入り内管を巻き替える過程において、小ドラム側ではKo-2Kの圧縮力がケーブルコアに作用し、大ドラム側ではKo-Kの圧縮力がケーブルコアに作用する。このことを、コア入り内管が小ドラムに巻回されている状態でコアに作用する圧縮力をK1として換言すれば、小ドラム側でコアに作用する圧縮力はK1で、大ドラム側ではK1+Kの圧縮力がケーブルコアに作用する、といえる。従って、このような径の異なる巻き替え過程では、相対的により大きな圧縮力を持つ大ドラム側から小ドラム側に向かってケーブルコアを押圧する力が作用する。このことは、コア入り内管を小ドラムから大ドラムに巻き替える場合でも、大ドラムから小ドラムに巻き替える場合でも共通である。そのため、ケーブルコアは内管内でその軸方向に押圧され、その結果たるみが形成或いは増長されることになる。
【0026】
以上のようなコア入り内管の巻き替えは、1回しか行わなくてもコアにたるみを形成することができるが、種々の組み合わせにて複数回行うことで、コアの圧縮程度、つまりたるみの状態を調整することができる。以下、図3〜図8に基づいて種々の巻き替えパターンを説明する。いずれの図においても白矢印がコア入り内管CPの進行方向、黒矢印が内管内におけるコアの圧縮方向を示している。また、通常、コア入り内管CP(超電導ケーブル)は、ドラムに多層に整列巻きされており、ある巻き替えにおける終端(巻き終わり側の端部)が、続く巻き替えにおける始端(巻き始め側の端部)となる。例えば、1回目の巻き替えにおける始端をA端、終端をB端とすると、2回目の巻き替えにおける始端がB端、終端がA端となる。
【0027】
図3は、1回目の巻き替えで小ドラムSSから大ドラムTLへの巻き替えを行い、2回目の巻き替えで大ドラムSLから小ドラムTSへの巻き替えを行う場合を示している。1回目の巻き替えでは、小ドラムSSから大ドラムTLに巻き替えを行うので、コアは大ドラムTL側から小ドラムSS側に、換言すれば、終端であるB端側に圧縮される。続く2回目の巻き替えでは、1回目の巻き替えでは巻取りドラムであった大ドラムTLを供給ドラム(大ドラムSL)とし、小ドラムTSを巻取りドラムとする。その際、コアは内管内で大ドラムSL側から小ドラムTS側に圧縮される、即ち、コアが始端であるB端側に圧縮されることになる。つまり、1回目の巻き替えと2回目の巻き替えでコアの圧縮方向が同じB端側となるため、この2回の巻き替えでコアには圧縮が蓄積され、より大きなたるみが形成されることになる。
【0028】
次に、図4は、1回目の巻き替えで大ドラムSLから小ドラムTSへの巻き替えを行い、2回目の巻き替えで小ドラムSSから大ドラムTLへの巻き替えを行う場合を示している。1回目の巻き替えでは、大ドラムSLから小ドラムTSに巻き替えを行うので、コアは大ドラムSL側から小ドラムTS側に、換言すれば、始端であるA端側に圧縮される。続く2回目の巻き替えでは、1回目の巻き替えでは巻取りドラムであった小ドラムTSを供給ドラム(小ドラムSS)とし、大ドラムTLを巻取りドラムとする。その際、コアは内管内で大ドラムTL側から小ドラムSS側に圧縮される、即ち、コアが終端であるA端側に圧縮されることになる。つまり、1回目の巻き替えと2回目の巻き替えでコアの圧縮方向が同じA端側となるため、この2回の巻き替えでコアには圧縮が蓄積され、より大きなたるみが形成されることになる。
【0029】
以上の説明から明らかなように、「小→大、大→小」または「大→小、小→大」という巻き替えパターンでコア入り内管を巻き替えると、後の回の巻き替えで内管内のコアには一方向への圧縮が蓄積され、より大きなたるみが形成できることがわかる。そのため、パイプ(内管)内でその長手方向の一方向にケーブルコアを圧縮するように、径の異なる供給ドラムから巻取ドラムへの巻き取りを複数回行うことが好ましい。例えば、「小→大、大→小、小→大、大→小…」としたり、「大→小、小→大、大→小、小→大…」とするパターンで巻き替えを行えば、巻き替え回数が多くなるごとに内管内のコアにより大きなたるみを形成することができる。
【0030】
一方、図5は、1回目の巻き替えで小ドラムSSから中ドラムTMへの巻き替えを行い、2回目の巻き替えで中ドラムSMから大ドラムTLへの巻き替えを行う場合を示している。1回目の巻き替えでは、小ドラムSSから中ドラムTMに巻き替えを行うので、コアは中ドラムTM側から小ドラムSS側に、換言すれば、終端であるB端側に圧縮される。続く2回目の巻き替えでは、1回目の巻き替えでは巻取りドラムであった中ドラムTMを供給ドラム(中ドラムSM)とし、大ドラムTLを巻取りドラムとする。その際、内管内でコアは大ドラムTL側から中ドラムSM側に圧縮される、即ち、コアが終端であるA端側に圧縮されることになる。つまり、このような2回の巻き替えでは、1回目の巻き替えと2回目の巻き替えでコアの圧縮方向が逆になるため、1回目の巻き替えでコアに形成されたたるみは、2回目の巻き替えで元の状態に復帰されてしまうことになる。
【0031】
次に、図6は1回目の巻き替えで大ドラムSLから中ドラムTMへの巻き替えを行い、2回目の巻き替えで中ドラムSMから小ドラムTSへの巻き替えを行う場合を示している。1回目の巻き替えでは、大ドラムSLから中ドラムTMに巻き替えを行うので、コアは大ドラムSL側から中ドラムTM側に、換言すれば、始端であるA端側に圧縮される。続く2回目の巻き替えでは、1回目の巻き替えでは巻取りドラムであった中ドラムSMを供給ドラム(中ドラムSM)とし、小ドラムTSを巻取りドラムとする。その際、内管内でコアは中ドラムSM側から小ドラムTS側に圧縮される、即ち、コアが始端であるB端側に圧縮されることになる。つまり、このような2回の巻き替えでも、1回目の巻き替えと2回目の巻き替えでコアの圧縮方向が逆になるため、1回目の巻き替えでコアに形成されたたるみは、2回目の巻き替えで元の状態に復帰されてしまうことになる。
【0032】
図5および図6に示す巻き替えパターンは、1回目の巻き替えで一旦ケーブルコアを内管の軸方向に圧縮してたるみを形成したものの、2回目の巻き替えで、そのたるみが元の状態に戻されるような巻回を行っている。しかし、このような巻き替えを利用することで、ケーブルコアに過度のたるみが生じた場合、このたるみを適正な状態に復帰させることができる。
【0033】
例えば、図7は、1回目の巻き替えで小ドラムSSから中ドラムTMへの巻き替えを行い、2回目の巻き替えで中ドラムSMから小ドラムTSへの巻き替えを行い、3回目の巻き替えで小ドラムSSから中ドラムTMへの巻き替えを行って、最後に中ドラムSMから大ドラムTLへの巻き替えを行う場合を示している。
【0034】
1回目の巻き替えでは、小ドラムSSから中ドラムTMに巻き替えを行うので、コアは中ドラムTM側から小ドラムSS側に、換言すれば、終端であるB端側に圧縮される。2回目の巻き替えで中ドラムSMから小ドラムTSへの巻き替えを行うので、コアは中ドラムSM側から小ドラムTS側に、換言すれば、始端であるB端側に圧縮される。3回目の巻き替えでは、再度小ドラムSSから中ドラムTMに巻き替えを行うので、コアは中ドラムTM側から小ドラムSS側に、換言すれば、終端であるB端側に圧縮される。これら3回の巻き替えのいずれでもコアはB端側に圧縮されているため、大きなたるみが形成されるが、このたるみが過度であった場合は、次の4回目に中ドラムSMから大ドラムTMへの巻き替えを行う。この最後の巻き替えでは、コアは大ドラムTM側から中ドラムSM側、つまり終端のA端側に圧縮されるため、コアに蓄積された圧縮による過度のたるみを緩和することができる。
【0035】
また、図8は、1回目の巻き替えで小ドラムから大ドラムへの巻き替えを行い、2回目の巻き替えで大ドラムから同じ径の大ドラムに巻き替えを行い、3回目の巻き替えで大ドラムから小ドラムへの巻き替えを行っている。
【0036】
1回目の巻き替えでは、小ドラムSSから大ドラムTLに巻き替えを行うので、コアは大ドラムTL側から小ドラムSS側に、換言すれば、終端であるB端側に圧縮される。2回目の巻き替えでは、供給側と巻取り側のドラムの径を同じにしているため、内管内でのコアの圧縮は実質的に生じず、単に始端と終端が入れ替わるだけとなる。そして3回目の巻き替えでは、2回目の巻き替えでは巻取りドラムであった大ドラムSLを供給ドラムとし、小ドラムTSを巻取りドラムとして、A端を始端とする巻き替え行なわれる。その際、コアは大ドラムSL側から小ドラムTS側、つまり始端であるA端側に圧縮されるため、1回目の巻き替え時点で過度のたるみがコアに形成されていた場合は、このたるみを緩和することができる。この図8の巻き替えパターンでは、大小の2種類のサイズのドラムしかない場合でも、コアに生じた過度のたるみを緩和することができる。
【0037】
以上の巻き替えパターンとコアのたるみ形成状態の関係を整理すると、次のようになる。
【0038】
(1)ある巻き替えでの終端が次の巻き替えの始端となる場合、ある巻き替えにおける供給ドラムと巻取りドラムの径の大小関係と、次の巻き替えにおける供給ドラムと巻取りドラムの径の大小関係が逆になるように複数回の巻き替えを連続的に行えば、コアに大きなたるみを形成できる。
【0039】
(2)ある巻き替えでの終端が次の巻き替えの始端となる場合、ある巻き替えにおける供給ドラムと巻取りドラムの径の大小関係と、次の巻き替えにおける供給ドラムと巻取りドラムの径の大小関係が同じになるように複数回の巻き替えを連続的に行えば、ある巻き替えで形成されたコアのたるみを次の巻き替えにより緩和できる。
【0040】
(3)径の異なるドラムによる複数回の巻き替えを行う場合、その間に径の同じドラムによる巻き替えを行ってもよい。径の同じドラムによる巻き替えにより、コア入りパイプの始端と終端を入れ替えることができる。
【0041】
(4)コア入りパイプが単層でドラムに巻かれている場合、ある巻き替えでの終端を次の巻き替えの始端とすることはもちろん、ある巻き替えでの始端を次の巻き替えの始端とすることもできる。後者の場合、「小→中、中→大」や「大→中、中→小」といった巻き替えパターンでも、巻き替えを行うに伴ってコアに圧縮を蓄積し、そのたるみを大きくすることができる。
【0042】
(5)供給ドラムと巻取りドラムの間では、通常、巻回対象のコア入りパイプは、直線状に保持される。表1に示したように、その直線時に最も大きな圧縮力がコアに作用する。そのため、供給ドラムと巻取りドラムの間隔を大きくして両ドラム間で直線状態に保持されるケーブルの長さを長くすると、巻き替え時、径の小さなドラム側にコアをより効果的に押圧することが期待できる。
【0043】
本発明超電導ケーブルの製造方法において、供給ドラムから巻取ドラムへの巻き取りは、パイプの外側に超電導ケーブルの構成部材を形成する工程で行うことが望ましい。内管内にコアを収納した後の超電導ケーブルの製造過程として、例えば、(1)内管上への断熱材の巻回、(2)断熱材上に外管の形成、(3)外管上への防食層の形成、(3)防食層上への抗張力材の巻回、(4)抗張力材上への保護層の形成、(5)出荷用形態とするための巻取りが行われる。これらの各工程は、通常、供給ドラムから巻取りドラムへの巻き替えを伴って行われるため、各工程の巻き替えで上述したように径の異なるドラム間での巻き替えを行えば、効率的にコアにたるみを形成することができる。もちろん、超電導ケーブルの製造過程における特定工程の巻き替えを利用せず、単に径の異なるドラムに巻回対象を巻き替えることでコアにたるみを形成しても良い。
【0044】
また、本発明超電導ケーブルの製造方法において、押圧力の付与は、ケーブルコアの端部に配されたばねにより行われることが好ましい。ばねを用いれば、パイプ内におけるケーブルコアの端部にばねを配置するだけで容易にコアに圧縮力を付与することができる。このばねは、ケーブルコアの一端側だけに設けられていても良いし、ケーブルコアの両端側に設けられていてもよい。ケーブルコアの両端側にばねを設ける場合、各ばねは同じばね定数であってもよい。
【0045】
このばねは、例えば、コアをたるませるのに必要な圧縮力が得られるようなものを選択すればよい。コアをたるませるのに必要な圧縮力は事前にわかっているので、その圧縮力を得ることができ、かつコアが動きやすいように、断熱管内で所定のストロークが確保できるばねを用いればよい。具体例としては、ケーブルコアを50cm圧縮したいのなら1mのばねを用いることが挙げられる。径の異なるドラム間で巻回対象の巻き替えを複数回行う場合、圧縮したいコアの長さに応じて、各巻き替え時にばねを入れ替えてもよい。
【0046】
なお、ばねがゆるむとコアに対する押圧力が小さくなって、コアにたるみを形成する効果がなくなるようにも思われる。しかし、その場合でも、コアのたるみが不十分となる可能性があるのは、ばねの近傍にすぎない。巻回対象の巻き替え時にばねに押圧されて既にたるみの形成されたコアは、断熱管あるいはコア同士の摩擦力によりドラムに巻かれた際に不動域が生じる。そのため、巻回対象全長としてみれば、コアに必要なたるみを形成することは十分に可能である。
【0047】
さらに、本発明超電導ケーブルの製造方法において、ケーブルコアが、多心撚り合わせ構造であることが好適である。多心撚り合わせ構造のケーブルであれば、ケーブルコアをパイプの軸方向に圧縮することで、容易にたるみを形成することができる。多心撚り合わせコアの代表例としては、3心撚り合わせ構造のコアが挙げられる。なお、単心ケーブルでも、パイプ内でコアを軸方向に圧縮すれば、そのコアが蛇行することでたるみを形成できる。
【0048】
その他、本発明超電導ケーブルの製造方法に加え、コアにたるみを形成する他の方法を併用してもよい。他のたるみ形成方法としては、上述した特許文献1や特許文献2に記載の方法が挙げられる。その場合、他のたるみ形成方法により形成されたコアのたるみ状態を本発明方法により調整することが可能になる。
【発明の効果】
【0049】
本発明超電導ケーブルの製造方法によれば、次の効果を奏することができる。
【0050】
(1)本発明方法によれば、径の異なるドラムにコア入りパイプ(巻回対象)を巻き替えるだけの簡単な手法にてケーブルコアにたるみを形成することができる。
【0051】
(2)径の異なるドラムに巻回対象を巻き替えることを所定のパターンで複数回行うことで、ケーブルコアのたるみ状態を容易に調整することができる。
【0052】
(3)径の異なるドラムを用いた巻回対象の巻き替えを、超電導ケーブルの製造過程にて行うことで、ケーブルコアにたるみを形成するためだけに上記の巻き替えを行う必要がなく、より効率的にコアにたるみを形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0054】
<実施例1>
ここでは、断熱管内に3心のケーブルコアが撚り合わせた状態で収納された超電導ケーブルを製造するのに際し、そのケーブルコアに冷却時の熱収縮を吸収できるたるみを形成する。
【0055】
まず、ケーブルコアの構成を説明する。図9に示すように、この超電導ケーブル100は、3心のケーブルコア10と、そのコア10を収納する断熱管20とから構成される。
【0056】
各コア10は、中心から順に、フォーマ(芯材)11、超電導導体層12、絶縁層13、超電導シールド層14、保護層15を有する。
【0057】
一方、断熱管は、内管21および外管22を具える2重管からなり、内外管21、22の間に真空断熱層が構成される。内管21および外管22は、いずれもコルゲート管で構成される。真空断熱層内には、プラスチックメッシュと金属箔を積層したいわゆるスーパーインシュレーション(商品名)が配置されている。さらに、外管の外側には、順次、防食層23、抗張力材(図示せず)、保護被覆層(図示せず)が形成される。
【0058】
このようなケーブルを製造する際、断熱管の各端部には、ケーブルコアの端部に押圧力を付与するための押圧機構を設ける。この押圧機構を図10に基づいて説明する。図10(A)は、ケーブルコア10が超電導ケーブルの一端側に圧縮された状態において、同ケーブルの一端側の押圧機構を示し、図10(B)は同ケーブルの他端側の押圧機構を示している。
【0059】
断熱管20の端部には補助管30が装着され、その補助管30の端部にほぼ半球状のプーリングアイ40が固定される。補助管30は、外管22の端部に溶接されるコルゲート補助管31と、このコルゲート補助管31とプーリングアイ40の間に介在されるストレート補助管32とからなる。プーリングアイ40はストレート補助管32の端部を封止し、その一方の端部にボルト41AとUシャックル41Bを有する牽引部41が形成される。
【0060】
各ケーブルコア10の端部は、円板状のばね支持金具50に固定され、このばね支持金具50とプーリングアイ40の他方の端部との間に圧縮ばね60が介在される。ばね支持金具50は、フォーマにつながる連結軸51に貫通され、その連結軸51にナット52を締め付けることでケーブルコア10を固定する。圧縮ばね60は、コアがたるむのに必要な圧縮力(通常は数百kg)程度の反発力が得られるものを用いる。この構成により、ケーブルコア10は、圧縮ばね60の反発力により断熱管20の両端側から、その軸方向に押圧されることになる。そして、上記の押圧機構は、ケーブルコア10にたるみを形成することに利用できるのみならず、形成されたたるみが元に復帰することを抑制する機能も有する。そのため、押圧機構により、超電導ケーブルの製造後、布設現場で実際に布設されるまでの間、ケーブルコア10のたるみ状態を維持することができる。
【0061】
次に、このような超電導ケーブルを製造する際に、コアにたるみを形成する方法を説明する。
【0062】
(1)撚り合わされた3心のケーブルコアの外周に内管を形成する。
【0063】
(2)内管の外側にスーパーインシュレーションを配置する。
【0064】
(3)スーパーインシュレーションの外側に外管を形成する。
【0065】
(4)内管と外管の間を真空引きし、その空間を封止する。
【0066】
以上のようにして形成したコア入り断熱管に、防食層形成、抗張力材の巻回、保護被覆層の形成の各工程を順次行う。いずれの工程も、図11に示すように、コア入り断熱管CH1を供給ドラムから繰り出し、繰り出されたコア入り断熱管CH1を巻取りドラムに巻き取るまでの間に行われる。
【0067】
まず、供給ドラムとなる小ドラムSS1に巻回されたコア入り断熱管CH1と、巻取りドラムとなる大ドラムTL1を用意して、防食層の形成を行う。小ドラムSS1から繰り出されたコア入り断熱管CH1は、所定の押出機(図示せず)を通過して、外管上に防食層が形成され、その後、大ドラムTL1に巻き取られる。この巻き替えを第一巻き替えとし、その際のコア入り断熱管の巻き始め側端(始端)をA端、巻き終わり側端(終端)をB端する。
【0068】
第一巻き替え時、既に図1、図2で説明した原理により、断熱管内で大ドラムTL1側から小ドラムSS1側に、つまり繰り出しのA端側からB端側に向かってコアが押圧される。この押圧により、コア入り断熱管CH1の一端側(B端側)では、図10(A)に示すように、圧縮ばね60が初期状態よりも圧縮され、他端側(A端側)では、図10(B)に示すように、圧縮ばね60が初期状態よりも伸長した状態となる。そして、その押圧に伴い、ケーブルコア10の撚り合わせにはたるみが形成される。
【0069】
次に、第一巻き替えの巻取りドラムを供給ドラム(大ドラムSL2)とし、その供給ドラムよりも径の小さな巻取りドラム(小ドラムTS2)を用意して、抗張力材の巻回を行う。抗張力材として、ステンレステープを用いた。大ドラムSL2から繰り出された防食層付き断熱管CH2は、巻線機(図示せず)を通過して、防食層上にステンレステープが巻回され、その後、小ドラムTS2に巻き取られる。この巻き替えを第二巻き替えとする。
【0070】
第二巻き替え時も、図1、図2で説明した原理により、断熱管内で大ドラムSL2側から小ドラムTS2側に圧縮される。その際、巻き替えの始端がB端、終端がA端となっているため、コアはA端側からB側に向かって圧縮される。その押圧により、ケーブルコアの撚り合わせにはさらにたるみが形成される。
【0071】
次に、第二巻き替えの巻取りドラムを供給ドラム(小ドラムSS3)とし、その供給ドラムよりも径の大きな巻取りドラム(大ドラムTL3)を用意して、保護被覆層の巻回を行う。保護被覆層として、ポリアミドテープを用いた。小ドラムSS3から繰り出された抗張力材付き断熱管CH3は、巻線機(図示せず)を通過して、抗張力材上にポリアミドテープが巻回され、その後、大ドラムTL3に巻き取られる。この巻き替えを第三巻き替えとする。
【0072】
第三巻き替え時も、図1、図2で説明した原理により、断熱管内で大ドラムTL3側から小ドラムSS3側に圧縮される。その際、巻き替えの始端がA端、終端がB端となっているため、コアはA端側からB端側に向かって圧縮される。その押圧により、ケーブルコアの撚り合わせにはさらにたるみが形成される。
【0073】
そして、出荷巻きを行う。出荷巻きでは、得られた超電導ケーブルが、出荷に適した形態のドラムに巻き替えられる。この出荷巻きでも径を変えたドラムによる巻き替えを行ってもよい。
【0074】
このように、超電導ケーブルの製造過程において、径の異なるドラムを用いて巻き替えを連続的に行うことで、容易にケーブルコアにたるみを形成することができる。
【0075】
以上の説明では、断熱管が形成された後の工程で径の異なるドラムを用いた巻き替えを行う場合を例として説明したが、内管上にスーパーインシュレーションを巻回する工程や、外管を形成する工程で径の異なるドラムを用いた巻き替えを行ってもよい。その場合でもケーブルコアにたるみを形成することができる。
【0076】
<実施例2>
上記の実施例1に続き、さらにたるみ調整のための巻き替えを行ってもよい。図12に示すように、出荷巻きの後、第四巻き替え、第五巻き替えの2回の巻き替えを行う。「たるみ調整A」の第四巻き替えでは、径の同じ小ドラムを用いて超電導ケーブルSC4の巻き替えを行う。この巻き替えでは、供給ドラム(小ドラムSS4)と巻取りドラム(小ドラムTS4)の径が等しいため、断熱管内でケーブルコアが一方向へ圧縮されることはない。そのため、供給ドラムでは終端であったB端が巻取りドラムの巻き終わりに位置し、その巻取りドラム(小ドラムTS4)を次の第五巻き替えで供給ドラムSS5とした場合に、B端が始端として入れ替わるだけである。
【0077】
「たるみ調整B」の第五巻き替えでは、径の小さい小ドラムSS5を供給ドラムとし、径の大きい大ドラムTL5を巻取りドラムとする。その際、超電導ケーブルSC5のB端が始端として繰り出され、A端が終端となる。そのため、断熱管内でケーブルコアはA端側に圧縮、つまり出荷巻き以前の工程で蓄積されたコアの圧縮を解消する方向に押圧される。その結果、出荷巻き以前の工程で形成されたコアのたるみが緩和され、そのたるみが過度であった場合に最適なたるみに戻すことができる。
【0078】
なお、断熱管の外部からケーブルコアの圧縮状態を確認するには、図10の押圧機構において、コルゲート補助管31やストレート補助管32の周面に窓部を形成しておけばよい。この窓部から、内部を観察することで容易にケーブルコアの圧縮状態を認識できる。その他、ケーブルコア10の端部、圧縮ばね60の端部、ばね支持金具50など、ケーブルコア10の圧縮に連動する箇所に磁石を設け、その磁力を補助管30や断熱管20の外部から磁力センサで検知することにより、ケーブルコアの端部位置(圧縮状態)を確認することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明超電導ケーブルの製造方法は、超電導ケーブルを製造する分野において好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明方法の基本原理を示すもので、(A)直線状態のコア入り内管の構成図、(B)は巻回状態のコア入り内管の構成図である。
【図2】本発明方法の基本原理を示すもので、巻き替え時のコア入り内管を示す説明図である。
【図3】本発明方法によるコア入り内管の巻き替えパターン例を示す説明図である。
【図4】本発明方法によるコア入り内管の巻き替えパターン例本発明方法の巻き替えパターンの一つを示す説明図である。
【図5】本発明方法によるコア入り内管の巻き替えパターン例を示す説明図である。
【図6】本発明方法によるコア入り内管の巻き替えパターン例を示す説明図である。
【図7】本発明方法によるコア入り内管の巻き替えパターン例を示す説明図である。
【図8】本発明方法によるコア入り内管の巻き替えパターン例を示す説明図である。
【図9】超電導ケーブルの横断面図である。
【図10】本発明方法に用いる超電導ケーブル端部の押圧機構の説明図である。
【図11】実施例1における超電導ケーブルの巻き替えパターンの説明図である。
【図12】実施例2における超電導ケーブルの巻き替えパターンの説明図である。
【符号の説明】
【0081】
100 超電導ケーブル
10 ケーブルコア
11 フォーマ 12 超電導導体層 13 絶縁層
14 超電導シールド層 15 保護層
20 断熱管
21 内管 22 外管 23 防食層
30 補助管 31 コルゲート補助管 32 ストレート補助管
40 プーリングアイ 41 牽引部 41A ボルト 41B Uシャックル
50 ばね支持金具 51 連結軸 52 ナット
60 圧縮ばね
CP コア入り内管 C ケーブルコア IP 内管 S ばね
SS、SS1、SS3、SS4、SS5、TS、TS2、TS4 小ドラム
SM、TM 中ドラム
SL、TL、TL1、SL2、TL3、TL5 大ドラム
CH1 コア入り断熱管 CH2 防食層付き断熱管
CH3 抗張力材付き断熱管
SC4、SC5 超電導ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ内にケーブルコアを収納し、このパイプ内でケーブルコアの少なくとも一端にパイプ軸方向への押圧力を付与し、
その状態のパイプを供給ドラムから繰り出し、供給ドラムとは径の異なる巻取ドラムに巻き取ることで、ケーブルコアをパイプ長手方向に圧縮し、パイプ内のケーブルコアにたるみを形成することを特徴とする超電導ケーブルの製造方法。
【請求項2】
前記供給ドラムから巻取ドラムへの巻き取りは、パイプの外側に超電導ケーブルの構成部材を形成する工程で行うことを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブルの製造方法。
【請求項3】
前記パイプ内でその長手方向の一方向にケーブルコアを圧縮するように、供給ドラムから供給ドラムとは径の異なる巻取ドラムへの巻き替えを複数回行うことを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブルの製造方法。
【請求項4】
前記押圧力の付与は、ケーブルコアの端部に配されたばねにより行われることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブルの製造方法。
【請求項5】
前記ケーブルコアが、多心撚り合わせ構造であることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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