説明

超音波プローブ及び超音波診断装置

【課題】動作した振動子の位置を即座に把握できる超音波プローブ及び超音波診断装置を提供することを目的とする。
【解決手段】超音波プローブ11内の振動子ユニット3は、マーク34を有し、操作部17による操作に応じて制御部16がマーク34を発光させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波プローブ及び超音波診断装置に関し、特に、超音波を被検体へ送信し、その被検体から反射される超音波を受信してエコー信号を得る超音波プローブと、エコー信号に基づいて生成される被検体の画像を表示面に表示する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、超音波を被検体に送信し、その被検体から反射され受信される超音波のエコー信号に基づいて、被検体の断層面についての画像を生成し、その生成した画像を表示する装置として知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
超音波診断装置には、Bモード、CFM(Color Flow Mapping)モード、PWD(Pulse Wave Doppler)モードなど様々な動作モードがある。超音波診断装置は、リアルタイムの画像生成を容易に行うことができるという利点を有しているため、特に、胎児検診や心臓検診などの医療分野において利用されている。
【0004】
このような超音波診断装置には、3次元の超音波画像を取得することができるものがあり、こうした超音波診断装置には、例えば、振動子を線状に(1次元的に)複数配列させた単一のアレイ振動子を機械的に被検体の体表に沿って往復運動させるような機械方式の超音波プローブや、複数の振動子を平面状に(2次元的に)配列してマトリックスアレイを構成し、超音波を送波する振動子を電子スイッチ等により制御するような電子方式のプローブ(探触子)によって、3次元の超音波画像用の反射エコー信号を取得するものがある。
【特許文献1】特開2002−177270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述したような3次元の超音波画像を取得できる超音波診断装置においては、振動子は樹脂等不透明の超音波プローブのケース内にあるため、スキャン後のアレイ振動子が超音波プローブ内のどこにあるかがケース外からは見えず、動作していたアレイ振動子の位置がケース外からは分かりにくい、という不利益があった。
本発明は、上述した不利益を解消するために、動作した振動子の位置を即座に把握できる超音波プローブ及び超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、第1の観点の発明の超音波プローブは、被検体に超音波を送信し、被検体から反射した超音波を受信する振動子ユニットによって被検体に対し超音波スキャンを行う超音波プローブであって、半透明或いは透明の部位を含むケースと、前記ケースの半透明あるいは透明の部位に対応するように前記振動子ユニットに設けられている、前記振動子ユニットの位置を示す指示体とを有する。
【0007】
好適には、前記指示体は、発光体である。
【0008】
好適には、前記振動子ユニットは、第1の方向に並んだ複数の振動子を有し、前記振動子ユニットは、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って移動する。
【0009】
好適には、前記指示体は、当該超音波プローブが走査を行う方向を示す。
【0010】
好適には、前記振動子ユニットは、前記被検体に近い順に、前記振動子と前記被検体との中間の音響インピーダンスを有する整合層と、前記振動子と、振動子による超音波発生後の振動を吸収するバッキング材とが層構造をなしている。
【0011】
第2の観点の発明の超音波診断装置は、被検体に超音波を送信し、被検体から反射した超音波を受信する振動子ユニットによって被検体を走査し超音波画像を生成する超音波診断装置であって、超音波プローブを有し、前記超音波プローブは、半透明或いは透明の部位を含むケースと、前記振動子ユニットの位置を示す指示体とを有し、前記指示体は、前記ケースの半透明あるいは透明の部位に対応するように前記振動子ユニットに設けられている。
【0012】
好適には、複数の超音波プローブを有し、前記指示体は、複数の超音波プローブのうち、現在選択されている超音波プローブを示す。
【0013】
好適には、前記指示体は、当該超音波プローブが走査を行う方向を示す。
【0014】
好適には、前記振動子ユニットは、前記被検体に近い順に、前記振動子と前記被検体との中間の音響インピーダンスを有する整合層と、前記振動子と、振動子による超音波発生後の振動を吸収するバッキング材とが層構造をなしている。
【発明の効果】
【0015】
動作した振動子の位置を即座に把握できる超音波プローブ及び超音波診断装置を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
<第1実施形態>
以下、本実施形態の超音波診断装置1について説明する。
第1実施形態の超音波診断装置1は、1次元的に並んだ振動子を往復運動させる超音波プローブを用いて、3次元超音波画像を取得する。
【0017】
図1は、本発明にかかる実施形態の超音波診断装置1の全体構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、超音波診断装置1は、超音波プローブ11と、送受信部12と、画像生成部13と、記憶部14と、表示部15と、制御部16と、操作部17とを有する。超音波診断装置1は、複数の超音波振動子が1次元的に配列された超音波プローブ11を有し、これら超音波振動子から被検体に向かって超音波が送信される。そして、超音波診断装置1は、その被検体から反射される超音波を超音波振動子31によって受信し、エコー信号を得る。超音波診断装置1は、そのエコー信号に基づいて、被検体の断層についての画像を生成し、その後、その画像を表示する。
【0019】
超音波診断装置1の各部について、順次、説明する。
【0020】
図2は、超音波プローブ11の斜視図である。
【0021】
図2に示すように、超音波プローブ11は、ケース2、窓部21、振動子ユニット3、ケーブルからなる。
【0022】
ケース2は、後述する振動子ユニット3を収める外殻である。
超音波プローブ11の使用の際には、図2に示すケース2の上側の面が被験者の表面に当接され、この面を介して超音波が送信或いは受信される。
ケース2には、図2に示すように側面に窓部21が設けられている。窓部21は、透明或いは半透明の材質によって形成され、窓部21を通して後述するマーク34をケース2の外側から視認できるようになっている。
【0023】
振動子ユニット3は、図3に示すように、L個の超音波振動子31−1〜31−L、整合層32、バッキング材33、マーク34からなり、ケース2内に収められている(Lは正整数)。
【0024】
超音波振動子31−1〜31−Lは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックスなどにより構成されており、電気信号を超音波に変換して送信する。或いは、受信した音波を電気信号に変換する。
【0025】
整合層32は、超音波振動子31−1〜31−Lと生体との音響インピーダンスの大きな差を少なくし、超音波振動子31−1〜31−Lの振動を抑えるために、超音波振動子31と生体の中間のインピーダンスを有する材料で形成される。
バッキング材33は、整合層32が抑えきれない振動を制御し、より軽減する働きと、超音波振動子31−1〜31−Lから背面に放射された音響エネルギーを吸収する働きを有し、例えば、減衰係数が大きく音響インピーダンスが小さいエポキシ樹脂等によって形成される。
マーク34は、LED等によって形成され、後述する制御部16の制御に従い発光する。
【0026】
本実施形態においては、振動子ユニット3には上述したように、L個の超音波振動子31−1〜31−Lが図2及び図3に示すようにX方向に並べて設けられている。更に、振動子ユニット3は、図2の矢印が示すようなY方向の往復運動を行う。
【0027】
各超音波振動子は、図2及び図3に示すZ方向に超音波を送受信する。すなわち、Z方向の超音波スキャンを行う。X方向にL個並べられた超音波振動子31−1〜31−Lによって、X方向及びZ方向の2次元の超音波エコーを得ることができる。更にこれらがY方向に往復運動を行うことにより、X方向、Y方向及びZ方向の3次元の超音波エコーを得ることができる。
本実施形態の振動子ユニット3は、以上のようにして3次元の超音波スキャンを実現する。
【0028】
また、超音波プローブ11のケース2に設けられた窓部21によって、図2に示すように、振動子ユニット3のマーク34が外部から視認可能である。これによって、振動子ユニット3がY方向の往復運動の後停止した際に、窓部21を通してマーク34が見えるため、ケース2内の振動子ユニット3の位置を常に確認することができる。
【0029】
送受信部12は、超音波を送受信する送受信回路を含むように構成されている。送受信部12は、超音波プローブ11に接続されており、制御部16からの指令に基づいて、超音波プローブ11の超音波振動子31から超音波を被検体へ送信し、その被検体から反射される超音波を超音波振動子31で受信してエコー信号を得る。
そして、送受信部12は、生成したエコー信号を画像生成部13に出力する。具体的には、送受信部12は、超音波ビームを移動させてスキャンするように、超音波プローブ11の超音波振動子31を順次切り替えて超音波を受信し、その受信した超音波のよるデータに増幅、遅延、加算などの処理を実施してエコー信号を生成し、画像生成部13に出力する。
【0030】
画像生成部13は、送受信部12により得られるエコー信号に基づいて、被検体の画像を生成する。画像生成部13は、たとえば、コンピュータとプログラムとによって構成されており、制御部16からの指令に基づいて、送受信部12からのエコー信号を画像処理し、被検体の断層面についての画像を時系列順にフレームごとに生成する。具体的には、画像生成部13は、送受信部12が出力するエコー信号を対数増幅した後に包絡線を検波し、たとえば、Bモードによる画像をフレーム毎に生成する。そして、画像生成部13は、記憶部14に接続されており、前述のようにして生成したフレームの画像を、順次、記憶部14に出力する。画像生成部13は、たとえば、超音波プローブ11を用いて被検体をスキャンして得られるエコー信号に基づいて、被検体内の画像を生成し、記憶部14へその画像を出力して記憶させる。
【0031】
記憶部14は、たとえば、シネメモリとHDDとを含むように構成されており、画像生成部13により生成された画像を記憶する。記憶部14は、画像生成部13と接続されており、制御部16からの指令に基づいて、画像生成部13により生成される複数フレームの画像をシネメモリで一時的に記憶した後、HDDに出力して記憶する。たとえば、記憶部14は、シネメモリに画像を記憶し、当該画像をHDDに出力して記憶する。また、記憶部14のシネメモリは、後述する表示部15に接続されており、シネメモリが記憶した動画像のフレームが表示部15によって順次リアルタイムに表示される。そして、記憶部14のHDDも同様に、表示部15に接続されており、オペレータによって後述する操作部17に入力される指令に基づいて、HDDが記憶した画像データを表示部15に出力し、表示部15がその画像を表示する。
【0032】
表示部15は、画像生成部13により生成された画像を、記憶部14から取得して表示する。表示部15は、たとえば、グラフィックディスプレイ(graphic display)と、DSC(Didital Scan Converter)とを含む。表示部15は、記憶部14に接続されており、制御部16からの指令に基づいて、記憶部14のシネメモリが記憶する画像をDSCにより表示信号に変換し、グラフィックディスプレイの表示画面に、画像生成部13が生成した画像をリアルタイムに表示する。
【0033】
制御部16は、たとえば、コンピュータとプログラムとにより構成されており、各部にそれぞれ接続されている。制御部16は、操作部17からの操作信号に基づいて各部に制御信号を与え動作を制御する。
同時に、制御部16は、3次元の超音波画像を取得する場合に、振動子ユニットの往復運動の制御を行う。
また、制御部16は、例えば操作部17の操作に応じて、マーク34を発光させる。これにより、超音波プローブ11内の振動子ユニット3の位置を常に超音波プローブの外部から視認することができる。
【0034】
操作部17は、たとえば、キーボード(keyboard)、タッチパネル(touch panel)、トラックボール(track ball)、フットスイッチ(foot switch)、音声入力装置などの入力装置により構成されている。操作部17は、オペレータからの操作情報が入力され、それに基づいて制御部16に指令を出力する。
【0035】
以上説明したように、本実施形態の超音波診断装置1によれば、振動子ユニット3が往復運動することによって3次元スキャンを行う超音波プローブ11を有し、更に当該振動子ユニット3は例えば操作部17による操作に応じて制御部16が発光させるマーク34を有するので、超音波プローブ11のケース2に設けられた透明或いは半透明の窓部21を通してマーク34を外部から視認でき、振動子ユニット3が往復運動を行った後の超音波プローブ11内の振動子ユニット3の位置を特定することができる。
【0036】
また、上述した実施形態では、X方向に並んだ振動子がY方向に往復運動する超音波プローブを有する超音波診断装置について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4に示すように、円弧状に機械的な往復運動を行い3次元超音波スキャンを実現する超音波プローブを有する超音波診断装置であってもよい。この場合、図4に示すように、超音波プローブ11の窓部21も円弧状にすればよい。また、往復運動以外でも、振動子ユニットが運動を行い3次元超音波スキャンを実現する超音波プローブを有する全ての超音波診断装置に本発明は適用可能である。この場合、窓部21の形状及び位置は、振動子ユニットの運動の軌跡及びマーク34の位置に対応させればよい。
【0037】
或いは、図5に示すように、XY平面にマトリクス状に振動子を配置し、電子的にスキャンを行う振動子を時間の経過によって切り替えることによって3次元超音波画像用のエコー信号を取得する超音波プローブを有する超音波診断装置であってもよい。
この場合、例えば、図5に示すように、X方向及びY方向にそれぞれ振動子の数だけ予めマーク34を設置しておき、動作中の振動子とX軸及びY軸が一致するマーク34が発光するようにすればよく、従って、図5に示すように、窓部21はX方向及びY方向にそれぞれ設ければよい。
【0038】
<第2実施形態>
第2実施形態の超音波診断装置1Aについて説明する。
第2実施形態の超音波診断装置1Aは、複数の超音波プローブ11A−1〜11A−M(Mは正整数であり、超音波プローブの個数を表す)を有する場合の第1実施形態の変形例を示す。
図6は、第2実施形態の超音波診断装置1Aの構成を示すブロック図である。
【0039】
図6に示すように、超音波診断装置1Aは、M個の超音波プローブ11A−1〜11A−Mを有する。
各超音波プローブ11A−1〜11A−Mを除き、超音波診断装置1Aは第1実施形態の超音波診断装置1と同様の構成を有する。
【0040】
各超音波プローブ11A−1〜11A−Mは、全て同じ構成を有するので、以下、超音波プローブ11A−1〜11A−Mのうちの1つ超音波プローブ11Aの構成について説明する。
図2に示すように、超音波プローブ11Aは、振動子ユニット3Aを除いて、第1実施形態の超音波プローブ11と同様の構成と作用を有する。
図3に示すように、振動子ユニット3Aは、マーク34Aを除いて第1実施形態の振動子ユニット3と同様の構成と作用を有する。
【0041】
マーク34Aは、制御部16の制御により、当該マーク34Aが属する超音波プローブ11Aが選択され、当該超音波プローブ11Aによって超音波スキャンが行われている場合に、制御部16の制御によって発光する。
【0042】
また、同時に、第1実施形態のマーク34と同様に、マーク34Aは、LED等によって形成され、制御部16の制御に従って発光し、振動子ユニット3Aの超音波プローブ11A内の位置を窓部21を通して外部から視認できるようにする。
すなわち、マーク34Aは、振動子ユニット3Aの位置を外部から視認させるためだけでなく、当該超音波プローブ11Aが使用され超音波スキャンを行っている際にはマーク34Aが発光するので、複数存在する超音波プローブ11A−1〜11A−Mのうち、どの超音波プローブが現在選択されスキャンを行っているのかを容易に把握することができる。
【0043】
以上説明したように、本実施形態の超音波診断装置1Aによれば、複数の超音波プローブ11A−1〜11A−Mのうち、現在使用されている超音波プローブ11Aのマーク34Aが発光し、これによって使用中の超音波プローブ11Aが一目で分かるだけでなく、使用中の超音波プローブ11A内の振動子ユニット3Aの位置を外部から視認することができる。
【0044】
<第3実施形態>
第3実施形態の超音波診断装置1Bについて説明する。
第3実施形態の超音波診断装置1Bは、超音波プローブ11Bのマーク34Bが超音波を発する方向を示す場合の第1実施例の変形例である。
第3実施形態の超音波診断装置1Bは、超音波プローブ11Bを除いて、図1に示す第1実施形態の超音波診断装置1と同様の構成と作用を有する。
【0045】
超音波プローブ11Bの構成について説明する。
第3実施形態の振動子ユニット3Bは、マーク34Bを除いて第1実施形態の振動子ユニット3と同様の構成と作用を有する。
【0046】
マーク34Bは、例えば、図7に示すように、配列されたN個の超音波振動子31−1〜31−Nがどちら側から超音波を発し始めるかを例えば色で示す(Nは正整数)。
詳しく説明すると、N個の超音波振動子31−1〜31−NはX方向に一列に配列され、超音波スキャンを行う際には、図7に示すようにどちらか一方の端から順番に超音波を発し始めるが、例えば、図7(a)に示すように、超音波振動子31がマーク34Bのない側から超音波を発し始める場合には、マーク34Bは赤く発光し、図7(b)に示すように、マーク34Bがある側から超音波を発し始める場合には、マーク34Bは青く発光する。
なお、上述した、色の変化によってどちら側から超音波を発し始めるかを示す方法は一例であり、本発明では限定しない。例えば、マーク34Bの発光する色は、赤と青が逆であってもよいし、或いは赤と青でなくてもよい。超音波振動子31−1〜31−Nのどちら側の端の超音波振動子から超音波を発し始めるかを報知しうる方法であればよい。
【0047】
また、マーク34Bは、第1実施形態のマーク34と同様に、LED等によって形成され、制御部16の制御に従って発光し、振動子ユニット3Bの超音波プローブ11B内の位置を窓部21を通して外部から視認できるようにする。
【0048】
以上説明したように、本実施形態の超音波診断装置1Bによれば、超音波振動子31−1〜31−Nのどちら側から超音波を発し始めるかを報知すると共に、超音波プローブ11B内の振動子ユニット3Bの位置を報知することができる。
【0049】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【0050】
なお、上述した実施形態では、図2等に示すように、マーク34はバッキング材33に配設されているが、本発明はこれに限定されず、マーク34は振動子ユニット3のどこに配設されていてもよい。また、この場合、超音波プローブ11の窓部21の位置を、マーク34が配設された位置に合わせ、マーク34が窓部21を通して外部から視認できるようにすればよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、マーク34等は操作部17に応じた制御部16の制御により発光するとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、超音波プローブ11等に図示しないスイッチ等が存在し、このスイッチの押下によりマーク34が発光してもよい。
【0052】
また、本実施形態ではマーク34は発光するとしたが、本発明はこれに限定されない。本発明のマーク34は振動子ユニットの位置を知らしめることができる印状のものであればよく、例えば、色のついた印や、無色のマーク等、振動子ユニット3の位置を示すことができるものであればよい。当該印状のものは、本発明では限定しない。またマーク34が発光体でない場合、超音波プローブ11の窓部21を、半透明あるいは透明ではなく、透明にすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は、本発明にかかる実施形態の超音波診断装置1の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、超音波プローブ11の斜視図である。
【図3】図3は、振動子ユニットの構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、振動子ユニット3が円弧状に往復運動を行う場合の超音波プローブ11の一例を示す斜視図である。
【図5】図5は、振動子が2次元マトリクスアレイを構成する超音波プローブ11の一例を示す斜視図である。
【図6】図6は、第2実施形態の超音波診断装置1Aの構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、第3実施形態において、マーク34Bの色と、配列された超音波振動子31−1〜31−Nのどちら側から超音波を発し始めるかとの関係を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
1,1A,1B…超音波診断装置、11,11A,11B…超音波プローブ、12…送受信部、13…画像生成部、14…記憶部、15…表示部、16…制御部、17…操作部、2…ケース、21…窓部、3,3A,3B…振動子ユニット、31…超音波振動子、32…整合層、33…バッキング材、34,34A,34B…マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に超音波を送信し、被検体から反射した超音波を受信する振動子ユニットによって被検体に対し超音波スキャンを行う超音波プローブであって、
半透明或いは透明の部位を含むケースと、
前記ケースの半透明あるいは透明の部位に対応するように前記振動子ユニットに設けられている、前記振動子ユニットの位置を示す指示体と
を有する
超音波プローブ。
【請求項2】
前記指示体は、発光体である
請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項3】
前記振動子ユニットは、第1の方向に並んだ複数の振動子を有し、
前記振動子ユニットは、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って移動する
請求項1または2に記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記指示体は、当該超音波プローブが走査を行う方向を示す
請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記振動子ユニットは、前記被検体に近い順に、前記振動子と前記被検体との中間の音響インピーダンスを有する整合層と、前記振動子と、振動子による超音波発生後の振動を吸収するバッキング材とが層構造をなしている
請求項1から4のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
【請求項6】
被検体に超音波を送信し、被検体から反射した超音波を受信する振動子ユニットによって被検体を走査して超音波画像を生成する超音波診断装置であって、
超音波プローブ
を有し、
前記超音波プローブは、
半透明或いは透明の部位を含むケースと、
前記振動子ユニットの位置を示す指示体と
を有し、
前記指示体は、前記ケースの半透明あるいは透明の部位に対応するように前記振動子ユニットに設けられている
超音波診断装置。
【請求項7】
複数の超音波プローブ
を有し、
前記指示体は、前記複数の超音波プローブのうち、現在選択されている超音波プローブを示す
請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記指示体は、当該超音波プローブが走査を行う方向を示す
請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記振動子ユニットは、前記被検体に近い順に、前記振動子と前記被検体との中間の音響インピーダンスを有する整合層と、前記振動子と、振動子による超音波発生後の振動を吸収するバッキング材とが層構造をなしている
請求項6から8のいずれか一項に記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−159651(P2007−159651A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356753(P2005−356753)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】