説明

超音波式液面計、センサ保持具、及びセンサ取付方法

【課題】寒冷地で発生する貯槽表面に付着した氷層が春季に融解し落下する事象に超音波センサも巻き込まれて一緒に落下することを防止することが可能で、且つ、貯槽サイズ、貯槽タイプ、貯槽メーカに関係なく取り付けられる汎用性をもった超音波式液面計を提供する。
【解決手段】LPガスバルク貯槽1用の超音波式液面計に、LPガスバルク貯槽1の底部外壁面に取り付ける超音波センサ5と、超音波センサ5を底部外壁面にマグネット吸引力で保持する磁気式センサ保持具(マグネットホルダ7)と、マグネットホルダ7で保持した超音波センサ5をさらにLPガスバルク貯槽1の設置面13から保持する機械的なセンサ保持具(センサホルダ8、アジャスタナット9、アジャスタボルト10、皿バネ11、スペーサ12等)とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波式液面計、センサ保持具、及び超音波センサ取付方法に関し、より詳細には、LPガスバルク貯槽の液残量を超音波センサで計測するための超音波式液面計、その超音波センサを保持するセンサ保持具、及びその超音波センサを取り付けるセンサ取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LPガスバルク貯槽の液残量を計測する超音波式液面計は、貯槽最下部に超音波センサを設置する必要がある。LPガスバルク貯槽は、内部に可燃性高圧ガスが密封されている構造なので、保安面から貯槽に機械的2次加工が施せない。従って、超音波センサを取付ける方法として、マグネットの吸引力を用いる方法(例えば、特許文献1を参照)や、貯槽脚部に固定する冶具を設置する方法(例えば、特許文献2を参照)も開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の構造例では、マグネット吸引力を約245Nに設定している。これは、超音波センサが安定計測に必要なバネ押付力以上で、且つ作業者が安全に取扱える最大のマグネット吸引力である。
【0004】
ところで、冬季の日本海側及び北海道で運用するLPガスバルク貯槽では、LPガスの供給を気相で行うと、LPガスバルク貯槽の表面温度が内部LPガスの気化熱により周囲温度より約10℃低下し空気中の水分が貯槽表面に霜として付着する。霜は日々の気象温度変化等により氷層として成長し、厳冬期には2〜3cmの厚みに成長する。なお、特許文献1に記載の構造例では、超音波センサが氷層に埋没しても計測に障害を与えることはない。
【特許文献1】特開2001−215143号公報
【特許文献2】特開2002−13965号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、LPガスバルク貯槽に形成された氷層は、氷層自身の自重で地面に落下することがある。例えば、LPガスバルク貯槽の周囲温度が春季になると上昇し、これによって氷層が通常外側から融けていく。また、LPガスバルク貯槽は、内部残量が少なくなるとバルクローリによりLP液が充填、補充されることとなるが、バルクローリの液温は春季では10℃程度になっており、温かいLP液を前述の氷層が付着したLPガスバルク貯槽に充填すると、LPガスバルク貯槽内部からの熱で氷層の界面が融解する。このようにLPガスバルク貯槽の内外の温度が上昇することによって、氷層は地面に落下してしまう。
【0006】
このとき、氷層の自重が245N(25kgf)以内であれば超音波センサのマグネット吸引力が支えるかたちで落下を免れるが、容量980kgの横型バルク貯槽の例では980N(100kgf)以上になり、超音波センサも氷層と一緒に落下してしまい計測不能となる問題点があった。
【0007】
一方で、特許文献2に記載された機械的に超音波センサを保持する構造では、LPガスバルク貯槽に付着した氷層の融解時の自重には耐え得る強度は確保できるが、LPガスバルク貯槽の貯槽底面と基礎平面との間隔は貯槽タイプ、貯槽サイズ、貯槽メーカに依らず100mmが標準であるため、特許文献2に記載のような方法を実現するスペースの確保が困難である。さらに、竪型貯槽は脚数が3脚/120度分割が標準であり対向する脚がないので適応できない。
【0008】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、寒冷地で発生する貯槽表面に付着した氷層が春季に融解し落下する事象に超音波センサも巻き込まれて一緒に落下することを防止することが可能で、且つ、貯槽サイズ、貯槽タイプ、貯槽メーカに関係なく取り付けられる汎用性をもったLPガスバルク貯槽用の超音波式液面計、その超音波センサを保持するセンサ保持具、及びその超音波センサを取り付けるセンサ取付方法、を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、LPガスバルク貯槽用の超音波式液面計において、前記LPガスバルク貯槽の底部外壁面に取り付ける超音波センサと、該超音波センサを前記底部外壁面にマグネット吸引力で保持する磁気式センサ保持具と、該磁気式センサ保持具で保持した超音波センサをさらに前記LPガスバルク貯槽の設置面から保持する機械的なセンサ保持具とを具備することを特徴としたものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記センサ保持具は、前記超音波センサと前記設置面との間隔を調整するアジャスタと、該アジャスタの先端に設けられた、前記LPガスバルク貯槽の温度変化による寸法変化を吸収するためのスプリングとを有することを特徴としたものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記超音波式液面計は、前記超音波センサを制御するコントロールユニットと、該コントロールユニットと前記超音波センサとを結ぶセンサケーブルとを具備し、該センサケーブルは、前記設置面に這わせるための長さを確保してなることを特徴としたものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項の発明において、前記センサ保持具は、前記超音波センサ又は前記磁気式センサ保持具と接するセンサアダプタと、該センサアダプタを保持する保持具本体とを有し、前記センサアダプタには、前記保持具本体との位置決めを行う穴又は凹部が穿ってあることを特徴としたものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記センサアダプタは、機械的強度と水抜け性を両立した水抜穴が一個以上穿ってあることを特徴としたものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項4又は5の発明における超音波式液面計で用いる前記センサ保持具であって、前記センサアダプタは、前記センサケーブルとの干渉を避けるための切り欠きをもつことを特徴としたものである。
【0015】
請求項7の発明は、LPガスバルク貯槽の底部外壁面に、超音波式液面計に具備された超音波センサを取り付けるセンサ取付方法において、前記超音波センサを前記底部外壁面にマグネット吸引力で保持する工程と、該保持した超音波センサに対し、さらに前記LPガスバルク貯槽の設置面から機械的なセンサ保持具で保持する工程とを含むことを特徴としたものである。
【0016】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記超音波センサは、該超音波センサを制御するコントロールユニットに、前記設置面に這わせるための長さを確保したセンサケーブルで接続されてなり、当該センサ取付方法は、前記センサケーブルを前記設置面に這わせるように施工する工程をさらに含むことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、LPガスバルク貯槽に取り付ける超音波式液面計に対し、寒冷地で発生する貯槽表面に付着した氷層が春季に融解し落下する事象に超音波センサも巻き込まれて一緒に落下することを防止することが可能で、且つ、貯槽サイズ、貯槽タイプ、貯槽メーカに関係なく対応できる汎用性をもたせることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、横型LPガスバルク貯槽に超音波センサをマグネット吸引力で設置した例を示す概略図で、図2は、竪型LPガスバルク貯槽に超音波センサをマグネット吸引力で設置した例を示す概略図である。
【0019】
図1で例示する横型LPガスバルク貯槽1には、LPガスバルク貯槽1の液残量を計測するために超音波式液面計が設置されている。この超音波式液面計は、貯槽底部外壁面(貯槽最下部)に超音波センサ5を設置する必要がある。本発明における超音波センサユニット3は、超音波センサ5が磁気式センサ保持具(マグネットホルダ7等)によるマグネット吸引力で保持されてなり、それを制御するコントロールユニット4にセンサケーブル6で接続されているものとする。なお、マグネットホルダ7は、超音波センサ5を磁気的に保持できればよく、その構成は問わない。コントロールユニット4は、LPガスバルク貯槽1の上部又は中間部分に取り付けられる。これらの構成は、図2で例示した竪型LPガスバルク貯槽2に対しても基本的に同様であり、以下、本発明に関し横型LPガスバルク貯槽1に適用した例を中心に説明する。
【0020】
本発明に係る超音波式液面計は、磁気式センサ保持具だけでなく、磁気式センサ保持具で保持した超音波センサ5をさらにLPガスバルク貯槽1の設置面から保持する機械的なセンサ保持具を具備する。そして、本発明に係る、超音波センサ5の取付方法としては、超音波センサ5を底部外壁面にマグネット吸引力で保持する工程と、保持した超音波センサ5に対し、さらにLPガスバルク貯槽1の設置面から機械的なセンサ保持具で保持する工程とを含む。
【0021】
実際、超音波センサユニット3がマグネットホルダ7の吸引力のみで保持されている場合、寒冷地の冬季に形成された氷層が春季の気温上昇ならびに温かいLP液充填によりLPガスバルク貯槽1から脱落する際に、超音波センサユニット3が氷層に埋没していることから一緒に脱落してしまう。しかし、本発明のように機械式センサ保持具を追加で設けることで、寒冷地におけるセンサ保持力を増倍させ耐環境性能を付加し、このような不具合を解消することができる。また、氷層を一点で保持する形になるので氷層は自重に耐えきれなくなり分割落下させることができる。さらに、このような超音波式液面計及びその超音波センサ5の取付方法は、貯槽サイズ、貯槽タイプ、貯槽メーカの区別無く対応できる汎用性をもつ。
【0022】
次に、本発明に適用可能な機械式センサ保持具について例を挙げて説明する。図3は、本発明の超音波式液面計において使用される機械式センサ保持具の一例を磁気式センサ保持具の一例と共に示した一部断面図で、図1のA部に本発明を実施した様子を拡大して示した図である。また、図4は、図3の機械式センサ保持具に具備されるセンサアダプタの一例を示す図で、図4(A)はその上面図、図4(B)はその側面図である。また、図5は、図3の機械式センサ保持具を取り付ける方法を説明するための図である。
【0023】
図3で例示する保持具は、超音波センサ5を保持するマグネットホルダ7に加え、機械式センサ保持具でなる。機械式センサ保持具は、マグネットホルダ7と基礎コンクリート床13との間に設けられ、ここでの例では、センサホルダ8、アジャスタナット9、設置台付きのアジャスタボルト10、及びスペーサ12でなる。機械式センサ保持具は金属製のセンサ保持金具であることがその強度から好ましい。なお、設置面は、基礎コンクリート床13に限ったものではないが、堅固で機械式センサ保持具が埋もれない方がよい。機械式センサ保持具による保持力は、マグネットホルダ7の保持力と合わせて、例えば耐圧縮応力980Nの強度を確保するようにしておくとよい。
【0024】
センサホルダ8は、超音波センサ5又はマグネットホルダ7と接することで超音波センサユニット3と接するセンサアダプタである。このように機械式センサ保持具は、センサアダプタとそれを保持するアジャスタナット9及びアジャスタボルト10等でなる保持具本体とを有する。
【0025】
アジャスタナット9と下方に拡がる設置台付きのアジャスタボルト10は、超音波センサ5と基礎コンクリート床13との間隔を調整して保持するための部品であり、スプリングをアジャスタの先端(例えばアジャスタナット9の上端)に設けることが好ましい。このスプリングとしては、例えば皿バネ(皿スプリング)11を備えるとよい。このような構造を採用することで、LPガスバルク貯槽の温度による寸法変化を皿バネ11等のバネ機構で吸収することができ、冗長性が付与できるので長期間の安定性が確保できる。
【0026】
スペーサ12は、設置台付きのアジャスタボルト10と基礎コンクリート床13との間に適宜挟むものである。LPガスバルク貯槽1と基礎コンクリート床13との間隔は標準で100mmであるが、基礎コンクリート床13の平面度は±15mm程度のバラツキがあるので、例えば、アジャスタナット9及びアジャスタボルト10で20mm、スペーサ12でプラス10mmの計30mmの調整範囲を、ネジの調整というシンプルな機構で実現するとよい。また、上述のごとく、LPガスバルク貯槽1は周囲温度により僅かではあるが鋼板の線膨張で寸法変化するので、皿バネ11を設け、それを吸収している。
【0027】
また、竪型LPガスバルク貯槽2と基礎コンクリート床13との700mm〜800mm先の位置で目視確認ができない状況、且つ100mmの間隔しかないスペースで、確実に保持金具の取付作業ができる必要がある。そのため、マグネットホルダ7から超音波センサ5の突出している部分を位置合わせ用の基準になるようにセンサホルダ8の形状を設定しておくとよい。
【0028】
また、センサホルダ8とアジャスタナット9の取付も目視確認ができない状況で行えるようにしておく必要がある。そのため、センサホルダ8には図4で例示したように中心穴15を設け、アジャスタナット9にはこの穴に挿入する突起部を設けるとよい。このように、センサホルダ8には、保持具本体との位置決めを行う穴又は凹部が穿っておくことが好ましい。これにより、高さ調整の作業段階でアジャスタナット9を回転させても中心穴15が回転中心となりスムースな取付作業が可能となる。さらに、機械的に穴と突起で嵌め合い状態になっているので、設置後、氷層落下・落雪等による横方向の応力を受けても抜けることが無く、安定性が確保できる。すなわち、センサホルダ8に設けられた穴又は凹部により、設置作業性の確保と応力印加時に保持具本体が抜けないようにすることが可能となる。設置作業性は、目視確認ができない作業条件でも特別な治工具を用いることなく相対的な位置関係を出せるので向上する。
【0029】
さらに、センサホルダ8は、凹構造の物が上向きに設置されているので、機械的強度と水抜け性を両立した水抜穴17を一個以上穿ってあることが好ましい。センサホルダ8に水抜穴17が無い場合には、雨水又はLPガスバルク貯槽1に付着した結露が溜まり、外気温度が下がるとセンサホルダ8と超音波センサ5の間に氷層が形成され、超音波センサ5の動きを拘束し、超音波センサ5とLPガスバルク貯槽1との音響結合を悪化させて計測安定性に悪影響を及ぼす可能性がある。水抜穴17を設けることで、このような事態を排除することができる。なお、水抜穴17は、小さ過ぎると水の表面張力で抜けず、大き過ぎると機械的強度が低下するので、実験的に求めたサイズ(例えばφ8mm)に決めるとよい。
【0030】
また、既設の超音波センサユニット3にも対応できる機械式センサ保持具とするために、センサホルダ8に切り欠き部16を設けることが好ましい。切り欠き部16は、センサケーブル6(実際にはセンサケーブル6の超音波センサ5側端末部6a)との干渉を避けるための切り欠きである。切り欠き部16を設けることで、既設の超音波センサ5に手を加えることなく取付方向性の決定と既設超音波センサとの機械的干渉を同時に防ぐことができ、機械式センサ保持具を既設の超音波式液面計にも簡便に追加設置することも可能となる。
【0031】
このように、LPガスバルク貯槽1にマグネット吸引力で保持されている超音波センサ5に本発明に係る機械式センサ保持具を追加設置することで、容量980kgの横型の場合で耐圧縮応力を980N以上に向上させることができ、LPガスバルク貯槽1に形成された氷層に巻き込まれて超音波センサが落下する事象が無くなる。このような追加設置は、環境条件厳しい場所のみに行えばよく、作業性、コストメリットも兼ね備える。
【0032】
また、マグネットホルダ7は、磁気回路を形成するため、例えば冷間圧延鋼板(SPCC材)に防錆処理としてメッキ又は塗装を施しておくとよい。しかし、LPガスバルク貯槽1は屋外に設置されているので、超音波センサ5、マグネットホルダ7、及びセンサホルダ8は、風雨にさらされ夫々の接触面に雨水が毛管現象で溜まり、構成材料の選択を誤ると電触が発生することがある。従って、例えば、超音波センサ5はAAS樹脂(Acrylonitrile acrylate styrene plastics)、マグネットホルダ7はSPCC材を適用した上で、センサホルダ8には強度及び温度使用範囲を考慮してアセタール樹脂を選定するとよい。
【0033】
ここで、図5を参照してセンサ取付手順について説明する。まず、図5(A)に示すように、超音波センサ5にセンサホルダ8を被せる。ここで、センサケーブル6の方向とセンサホルダ8の切欠き16を合わせる。次に、図5(B)に示すように、アジャスタボルト10をセンサホルダ8の下面中心の中心穴15に挿入する。最後に、図5(C)で示すように、アジャスタナット9をガタがなくなるまでまわす。ここで、高さ不足の場合にはスペーサ12を挿入するとよい。最後に、ダブルナットを締める。
【0034】
ここで、センサケーブル6がLPガスバルク貯槽1の表面に沿って施工されていると、氷層落下時に巻き込まれて落下し超音波センサ5からセンサケーブル6が氷層に巻き込まれ引き抜かれる過大な応力が発生する場合がある。このような場合、センサケーブル6が断線したり、引抜応力による超音波センサ5とLPガスバルク貯槽1との音響結合が低下することにより、超音波式液面計としては機能障害となってしまう。これを防ぐために、センサケーブル6を基礎コンクリート床13に沿わせる施工工程を含み、センサケーブル6の引き回しを制約することが好ましい。従って、センサケーブル6は、図3で図示したように、基礎コンクリート床13に這わせるための長さを確保してなることが好ましい。このような制約は、特別な保護カバー等を設けることなく低コストで実現することができる。さらに、センサケーブル6の引き回しをさらに制約するためにケーブルバンド14を設け、これによりセンサケーブル6をアジャスタボルト10等に固定するとよい。
【0035】
また、このようなセンサケーブル6の施工工程は、上述した磁気的及び機械的に保持する工程以外のセンサ保持工程を経た場合であっても有用である。すなわち、このセンサ取付方法は、超音波センサ5を底部外壁面に保持する工程と、センサケーブル6を基礎コンクリート床13に這わせるように施工する工程とを含むこととなる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】横型LPガスバルク貯槽に超音波センサをマグネット吸引力で設置した例を示す概略図である。
【図2】竪型LPガスバルク貯槽に超音波センサをマグネット吸引力で設置した例を示す概略図である。
【図3】本発明の超音波式液面計において使用される機械式センサ保持具の一例を磁気式センサ保持具の一例と共に示した一部断面図である。
【図4】図3の機械式センサ保持具に具備されるセンサアダプタの一例を示す図である。
【図5】図3の機械式センサ保持具を取り付ける方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0037】
1…横型LPガスバルク貯槽、2…竪型LPガスバルク貯槽、3…超音波センサユニット、4…コントロールユニット、5…超音波センサ、6…センサケーブル、7…マグネットホルダ、8…センサホルダ、9…アジャスタナット、10…アジャスタボルト、11…皿バネ、12…スペーサ、13…基礎コンクリート床、14…ケーブルバンド、15…中心穴、16…切り欠き部、17…水抜穴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LPガスバルク貯槽用の超音波式液面計において、前記LPガスバルク貯槽の底部外壁面に取り付ける超音波センサと、該超音波センサを前記底部外壁面にマグネット吸引力で保持する磁気式センサ保持具と、該磁気式センサ保持具で保持した超音波センサをさらに前記LPガスバルク貯槽の設置面から保持する機械的なセンサ保持具とを具備することを特徴とする超音波式液面計。
【請求項2】
前記センサ保持具は、前記超音波センサと前記設置面との間隔を調整するアジャスタと、該アジャスタの先端に設けられた、前記LPガスバルク貯槽の温度変化による寸法変化を吸収するためのスプリングとを有することを特徴とする請求項1に記載の超音波式液面計。
【請求項3】
前記超音波式液面計は、前記超音波センサを制御するコントロールユニットと、該コントロールユニットと前記超音波センサとを結ぶセンサケーブルとを具備し、該センサケーブルは、前記設置面に這わせるための長さを確保してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波式液面計。
【請求項4】
前記センサ保持具は、前記超音波センサ又は前記磁気式センサ保持具と接するセンサアダプタと、該センサアダプタを保持する保持具本体とを有し、前記センサアダプタには、前記保持具本体との位置決めを行う穴又は凹部が穿ってあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波式液面計。
【請求項5】
前記センサアダプタは、機械的強度と水抜け性を両立した水抜穴が一個以上穿ってあることを特徴とする請求項4に記載の超音波式液面計。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の超音波式液面計で用いる前記センサ保持具であって、前記センサアダプタは、前記センサケーブルとの干渉を避けるための切り欠きをもつことを特徴とするセンサ保持具。
【請求項7】
LPガスバルク貯槽の底部外壁面に、超音波式液面計に具備された超音波センサを取り付けるセンサ取付方法において、前記超音波センサを前記底部外壁面にマグネット吸引力で保持する工程と、該保持した超音波センサに対し、さらに前記LPガスバルク貯槽の設置面から機械的なセンサ保持具で保持する工程とを含むことを特徴とするセンサ取付方法。
【請求項8】
前記超音波センサは、該超音波センサを制御するコントロールユニットに、前記設置面に這わせるための長さを確保したセンサケーブルで接続されてなり、当該センサ取付方法は、前記センサケーブルを前記設置面に這わせるように施工する工程をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のセンサ取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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