説明

超音波振動子

【課題】 簡単な構成で、幅広い超音波放射面の振動分布をほぼ均一にすることができる超音波振動子およびその駆動方法を提供する。
【解決手段】 アルミ製の超音波伝搬体2の両面にそれぞれ6個の圧電セラミック製の圧電素子6をエポキシ樹脂で接合して超音波振動子1を作成する。アルミ製の超音波伝搬体2には、直交スリット6を矢印で示す超音波振動方向に直交する方向に13個設ける。前列の直交スリットは6個、後列の直交スリットは7個である。直交スリット6により、超音波伝搬体2は振動部3と絶縁部4に区分する。振動部3には圧電素子を配置する。絶縁部4には、支持固定部に固定するためのメネジ7a、7b、7c、7d、7e、7fを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幅広い対象物の超音波接合などにおける超音波振動発生源として好適に用いられ、好ましくは共振周波数近傍にて駆動される超音波振動子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の幅広い対象物の超音波接合など用いられる超音波振動子は、図10が示すように超音波振動を発生させる振動部20と、この振動部20の振動を増幅して伝達すると共に対象物に振動エエルギーを伝搬するホーンを備えている。
【0003】
振動部20は、導電性金属板を間に挟み込んだ圧電素子または磁歪素子からなる振動子21を駆動源とする円柱状に形成してあり、振動子21によって駆動回路(図示せず)からの電気振動を機械的な超音波振動に変換するものである。
【0004】
ホーン22は、正面視において略矩形状をしていると共に、平面視において前後方向よりも左右方向が長くなるように形成される大略板状をしているものである。このホーン22は、下端面が前記振動部20の振動が入射される入射面23となるものである。ホーン22には、一つ以上のスリットが形成してある。このスリット24は、ホーン22の前後に貫通する上下方向に長いもので、このスリット24によってホーン22は複数の上下方向の振動経路に仕切られるものである。
【0005】
しかしながら、スリットにより作られた振動経路において、中央の振動経路は振動部が接続されている。その他の経路は、振動部を持たない。したがって、中央の振動経路とその他の振動経路は、振動変位が同じとなることは困難であり、超音波放射面の振動分布が均一にできないという問題がある。
【0006】
また、振動部とホーンがネジによる機械的な力により接合されるため、常に同じ機械的な力により接合することは困難であり、振動部が複数の場合、それぞれの振動部とホーンの機械的結合が異なるため超音波放射面の振動分布が均一にできないという問題がある。
【0007】
また、振動部が複数の圧電素子と金属板をボルトで機械的に締め付け一体化しているため、部品の形状、圧電素子の特性のバラツキなどが原因で、同一の振動特性を持つ振動部を複数得ることは困難であり、そのため、2個以上の振動部を持つ超音波振動子は超音波放射面の振動分布が均一にできないという問題がある。
【0008】
また、支持構造が薄い金属板の周辺だけを固定するものであり、超音波放射面に大きな応力が作用した場合、超音波振動子の姿勢が保てないという問題がある。
【0009】
振動部がランジュバン型の超音波振動子であるため、厚さが大きく薄型化に対応できないという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−90184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、超音波振動子の構成を簡単化、そして幅広い超音波放射面の振動分布を均一にすることができる超音波振動子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、直方体形状の超音波振動子において、超音波伝搬体に振動方向に直交した直交スリットを設け、直交スリットにより区分された一方を絶縁部とし、前記絶縁部を支持固定し、直交スリットにより区分された他方を振動部とし、そして前記振動部に圧電素子を接合し、かつ前記圧電素子に15KHz以上の電圧を印加するものである。
【0013】
本発明はまた、直方体形状の超音波振動子において、振動方向に直交する幅Wにおいて、振動方向に直交する直交スリットを1つ以上設けた超音波振動子とするものである。
【0014】
本発明はまた、直方体形状の超音波振動子において、直交スリットにより区分された振動部に振動方向と平行である平行スリットを1個以上設ける超音波振動子とするものである。
【0015】
本発明はまた、超音波伝搬体の振動部の長さLよりの振動部の幅Wが大きいときに、直交スリットにより区分された振動部に振動方向と平行である平行スリットを2個以上設ける超音波振動子とするものである。
【0016】
本発明はまた、超音波振動子の超音波伝搬体の外側の形状が多角形の柱状であり、超音波伝搬体に直交スリットあるいは平行スリットを持つものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の超音波振動子により幅広い面積にほぼ均一な超音波振動を励起できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の超音波振動子を説明する斜視図である。
【図2】図1の超音波振動子の平面図である。
【図3】図1の超音波振動子を支持固定部に固定した斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の超音波振動子を説明する斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の超音波振動子を説明する斜視図である。
【図6】図5に示した超音波振動子と比較した他の超音波振動子を説明する斜視図である。
【図7】本発明の第4の実施の超音波振動子を説明する平面図である。
【図8】図7のA−A線での断面図である。
【図9】本発明の第5の実施の超音波振動子を説明する斜視図である。
【図10】従来の超音波振動子を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に関わる超音波振動子の第1の実施の形態について図1の斜視図を用いて説明する。アルミ製の超音波伝搬体2の両面に圧電セラミック製の圧電素子5をエポキシ樹脂で接合して超音波振動子1を作成する。アルミ製の超音波伝搬体には、超音波伝搬体の厚さ方向に貫通した直交スリット6a、6b、6cの長さ方向を矢印で示す超音波振動方向に直交する方向に設ける。超音波振動させる振動部3には圧電素子5をエポキシ樹脂で接合する。そして超音波振動を直交スリット6a、6b、6cにより反射させることで、超音波振動の伝搬をほぼ無くした絶縁部4に設けたメネジ7a、7b、7cと図3に示す支持固定部8にオネジ9a、9b、9cで接合固定する。
【0020】
超音波伝搬体2の形状について詳しく説明する。超音波振動の最も大きい先端部と直交スリット6aとの最短距離をLとする。そして超音波伝搬体2の幅をWとする。また超音波伝搬体2の厚さをTとする。ここでLは、Wより大きく、特にL方向の振動だけを励起するにはLをWの2倍以上にすることが望ましい。またTはWより小さい。望ましくはWをTの2倍以上にする。このような形状にすることで振動部3の基本振動モード(最も共振周波数の低い振動モード)を図中の矢印方向にできる。
【0021】
駆動源の形状として、基本振動モードを長さ方向にするため圧電セラミック製の圧電素子5の形状も振動方向の長さが幅方向の長さより大きいことが望ましい。
【0022】
図2は図1の平面を示すものである。矢印方向は超音波振動する方向を示すものである。図中の線a、b、cは超音波振動方向に平行な線であり、どの部分の線もどれかの直交スリット6a、6b、6cと必ず直交する。超音波振動は直交スリット6a、6b、6cで囲まれた空間で反射され、振動部3の向こう側の絶縁部4にはほとんど伝播されない。
【0023】
超音波振動子1の絶縁部4を支持固定しても、直交スリット6a、6b、6cの効果により振動部3はほぼ拘束なく振動できる。
【0024】
次に、上記の超音波振動子1を運転する方法について図3を用いて説明する。支持固定部8に超音波振動子1をボルト9a、9b、9cにより固定する。そして、圧電素子5に振動部3の長さLを半波長とする縦振動モードの共振周波数の電圧をリード線11a、11bを介して超音波駆動装置10より印加する。超音波駆動装置10は共振周波数を追尾する追尾回路を有している。
【0025】
上記のように超音波振動子1の振動方向と直交する複数の直交スリット6a、6b、6cを設けることにより超音波伝搬体2を振動部3と絶縁部4に区分する。直交スリット6a、6b、6cにより絶縁部4は、ほとんど振動が伝搬しないためいわゆる振動の節部になっている。そのため、絶縁部4のどこでも支持固定できるため他の部材に取付けるのが容易である。
【0026】
本発明に関わる超音波振動子の第2の実施の形態について図4の斜視図を用いて説明する。アルミ製の超音波伝搬体2の両面に4個の圧電セラミック製の圧電素子5をエポキシ樹脂で接合して超音波振動子1を作成する。アルミ製の超音波伝搬体2には、超音波伝搬体の厚さ方向に貫通した直交スリット6a、6b、6c、6d、6eを矢印で示す超音波振動方向に直交する方向に設ける。振動部3の形状は振動方向の長さをLそして振動方向と直交する幅方向の長さをWとする。LがWの2倍未満であるときは、L方向だけの振動は励起することは困難になる。そのため、平行スリット12を設け、平行スリット12により分割された幅Wsに対してLを2倍以上にする。このようにすることで幅W方向の全幅でほぼ均一の矢印方向の超音波振動を励起できる。
【0027】
アルミ製の超音波伝搬体2を、直交スリット6a、6b、6c、6d、6eにより振動部3と絶縁部4に区分する。直交スリット6a、6b、6c、6d、6eは、振動部の幅Wの全部において直交する線と必ず直交するように配置する。また、外部からの機械的負荷により破壊または一部破損が生じないように、有限要素法によるシュミレーションなどにより、スリット6の形状、配置を設計する。
【0028】
超音波伝搬体2の形状について詳しく説明する。超音波振動の最も大きい先端部と直交スリット6bとの最短距離をLとする。そして超音波伝搬体2の幅をWとする。また超音波伝搬体2の厚さをTとする。ここでLは、Wより大きく、特にL方向の振動だけを励起するにはLをWの2倍以上にすることが望ましい。またTはWより小さい。望ましくはWをTの2倍以上にする。このような形状にすることで振動部3の基本振動モード(最も共振周波数の低い振動モード)を図中の矢印方向にできる。LがWの2倍未満の場合は、アルミ製の超音波伝搬体2を、平行スリット12により振動部3を2つに区分する。この結果、LがWより大きければ区分した振動部3の形状は、長さがL、幅がWsになるため、Lは、Wsの2倍以上になり振動部3は、基本モードの長さ方向の振動を励起できる。
【0029】
絶縁部4にはメネジ7a、7b、7c、7d、7e、7fが設けられ、図示しない支持固定部にボルトにより支持固定される。このように絶縁部4の幅のほぼ全長にわたって固定保持できるため、外部からの機械的負荷に強い。
【0030】
また、駆動源の形状として、基本振動モードを長さ方向にするため圧電セラミック製の圧電素子の形状も振動方向の長さが幅方向の長さより大きいことが望ましい。
【0031】
本発明に関わる超音波振動子の第3の実施の形態について図4の斜視図を用いて説明する。アルミ製の超音波伝搬体2の両面にそれぞれ6個の圧電セラミック製の圧電素子6をエポキシ樹脂で接合して超音波振動子1を作成する。アルミ製の超音波伝搬体2には、超音波伝搬体の厚さ方向に貫通した直交スリット6を矢印で示す超音波振動方向に直交する方向に13個設ける。前列の直交スリットは6個、後列の直交スリットは7個である。直交スリット6により、超音波伝搬体2は振動部3と絶縁部4に区分する。振動部3には圧電素子を配置する。絶縁部4には、図示しない支持固定部に固定するためのメネジ7a、7b、7c、7d、7e、7fを設ける。
【0032】
振動部3の形状が振動方向の長さLより、振動方向と直交する幅方向の長さWが大きいのでW方向の振動が基本振動モードとなり、W方向の振動が優先的に励起される。そのため、平行スリット12を5個設け、平行スリット12により分割された幅Wsに対してLを2倍以上にする。このようにすることで幅Wが幅Wsになり、Lは、Wsの2倍以上にすることができるので、長さL、幅Wsの形状の矢印方向の振動が基本振動モードとなる。その結果、全幅Wでほぼ均一の矢印方向の超音波振動を励起できる。またTはWより小さい。望ましくはWをTの2倍以上にする。
【0033】
上記のように振動部の幅Wが長さLに比較して大きい場合でも、平行スリットを複数個設けることにより、振動部の幅Wの全長に渡り、ほぼ均一な矢印方向の振動を励起することができる。また、それぞれの圧電素子に印加する電圧を調整することにより、矢印方向の振動の分布を改善することができる。
【0034】
さらに、超音波伝搬体2を複数の直交スリット6で振動部3と絶縁部4に分割することにより、振動部3は、直交スリット6と振動部3の振動方向の先端が自由端となる矢印方向の振動を励起できる。そして振動部3の振動が直交スリット6により反射され、振動部3内に振動を閉じ込めることができるので、絶縁部4は、ほぼ全部が振動の節つまり、振動がほとんどない場所になる。このように直交スリット6を超音波伝搬体2に複数個設けることにより簡単に振動のない場所を設けることができるので、超音波振動子1の固定が従来に比較して画期的に簡単になる。
【0035】
このように超音波伝搬体2に直交スリット6と平行スリット12を同時に設けることで、直方体の超音波伝搬体2の形状によらず、所望の振動モードを励起できる。
【0036】
上記の第3の実施の形態と支持方法が異なる構成を図6の斜視図を用いて説明する。図5と振動部3の形状は、ほぼ同じであるが、絶縁部4の形状を中央に支持アーム12を形成し、振動を絶縁するための直交スリット6を振動部3との境界に設ける。そして直交スリット6は振動方向に直交させ、直交スリット6の長さを絶縁部4に設けた支持アーム13の幅より大きくする。このようにすることで、振動が図示しない支持固定部に伝搬させない。しかし、超音波振動子1の中央部で支持固定するだけであるので、支持固定の機械的安定性に欠ける。
【0037】
本発明に関わる超音波振動子の第4の実施の形態について図7の平面図と図7のA−A線での断面を示す図8を用いて説明する。この超音波振動子1は、超音波伝搬体2の先端部に先端に向かい断面積を小さくすることで振動速度を上げることにより超音波振動を拡大する。アルミ製の超音波伝搬体2の両面に圧電セラミック製の圧電素子5をそれぞれ6個をエポキシ樹脂で接合して超音波振動子1を作成する。アルミ製の超音波伝搬体2には、超音波伝搬体2の厚さ方向に貫通した直交スリット6を矢印で示す超音波振動方向に直交する方向に13個設ける。前列の直交スリットは6個、後列の直交スリットは7個である。直交スリット6により、超音波伝搬体2は振動部3と絶縁部4に区分する。振動部3には圧電素子5を配置する。絶縁部4には、図示しない支持固定部に固定するためのメネジを設ける。
【0038】
そして振動部3の形状は振動方向の長さLを駆動周波数での1波長とする。直交スリット6側の駆動周波数での半波長L/2部分に圧電素子5を接合し、先端側の駆動周波数での半波長L/2の長さの部分は先端に向かうに従い厚さを薄くする。矢印方向の振動モードを図8中の破線で示す。駆動周波数での半周期では中心線より右側は伸びを、左側は縮みを示す。当然、駆動周波数での後半の半周期では前半の半周期での振動変位と逆になる。
【0039】
超音波伝搬体2について説明する。振動部3の形状は。振動方向の長さLが、振動方向と直交する幅方向の長さWの4倍以上、Wsの2倍以上で、L方向の1波長の振動が励起できる。長さL、幅Wsの形状の矢印方向の振動が基本振動モードとなる。LをWsの4倍以上にすることで、幅方向の振動より長さ方向の1波長の振動を優先して励起できる。その結果、全幅Wでほぼ均一の矢印方向の1波長の長さの超音波振動を励起できる。またTはWより小さい。望ましくはWをTの2倍以上にする。
【0040】
振動部3の先端側の駆動周波数での半波長の長さの部分を先端に向かうに従い厚さを薄くする。この結果、図8の破線で示すように振動部3の先端の振動変位量が大きくなる。このように振動部3の形状を変化させることで、先端の振動量を調整できる。
【0041】
本発明に関わる超音波振動子の第5の実施の形態について図9の斜視図を用いて説明する。外側も内側も正4角柱筒形状アルミ製の超音波伝搬体2の外側、内側に圧電セラミック製の圧電素子5を合計24個をエポキシ樹脂で接合して超音波振動子1を作成する。アルミ製の超音波伝搬体2には、超音波伝搬体の厚さ方向に貫通した直交スリット6を矢印で示す超音波振動方向に直交する方向に設ける。正4角柱筒の1面の平面に3個これを4面で合計12個、コーナーに4個で全部で16個である。
【0042】
正4角柱筒形状アルミ製の超音波伝搬体2には、平行スリット12を各面に2個、合計8個設ける。平行スリット12により分割された幅Wsに対してLを2倍以上にする。このようにすることで幅Wが幅Wsになり、Lは、Wsの2倍以上にすることができるので、長さL、幅Wsの形状の矢印方向の振動が基本振動モードとなる。その結果、全幅Wでほぼ均一の矢印方向の超音波振動を励起できる。
【0043】
正4角柱筒形状アルミ製の超音波伝搬体2に設けた直交スリット6により区分された絶縁部4に8個のメネジ7を設けて、図示しない支持固定部に正4角柱筒の端面の全面を固定できる。したがって、機械的に安定した固定ができる。また、正4角柱筒形状アルミ製の超音波伝搬体2に直交スリット6を設けるだけで絶縁部4が構成できるので、超音波振動子の構成が画期的に簡単になる。
【0044】
本発明では、超音波伝搬体を振動部と絶縁部に区分するために貫通スリットを用いたが、貫通した穴を用いてもよい。穴の形状は、多角計、円、楕円などがある。
【0045】
以上の説明では、超音波振動子1ば圧電セラミックを用いたが、単結晶圧電材料などでも良い。
【0046】
本発明の超音波振動子は、幅広い対象物に好適に使用できるものであり、超音波洗浄装置、超音波溶接装置、超音波砥粒加工装置、超音波カッター装置などの超音波振動子として用いることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 超音波振動子
2 超音波伝搬体
3 振動部
4 絶縁部
5 圧電素子
6 直交スリット
7 メネジ
8 支持固定部
9 ボルト
10 超音波駆動装置
11 リード線
12 平行スリット
13 支持アーム
20 振動部
21 振動子
22 ホーン
23 入射面
24 スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体形状の超音波振動子において、超音波伝搬体に振動方向に直交した直交スリットを設け、直交スリットにより区分された一方を絶縁部とし、前記絶縁部を支持固定し、直交スリットにより区分された他方を振動部とし、そして前記振動部に圧電素子を接合し、かつ前記圧電素子に15KHz以上の電圧を印加することを特徴とする。
【請求項2】
直方体形状の超音波振動子において、振動方向に直交する幅Wにおいて、振動方向に直交する直交スリットを1つ以上設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子。
【請求項3】
直方体形状の超音波振動子において、直交スリットにより区分された振動部に振動方向と平行である平行スリットを1個以上設けることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の超音波振動子。
【請求項4】
超音波伝搬体の振動部の長さLよりの振動部の幅Wが大きいときに、直交スリットにより区分された振動部に振動方向と平行である平行スリットを2個以上設けることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の超音波振動子。
【請求項5】
超音波振動子の超音波伝搬体の外側の形状が多角形の柱状であり、超音波伝搬体に直交スリットおよび平行スリットを持つことを特徴とする。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−50051(P2012−50051A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207280(P2010−207280)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(500222021)
【Fターム(参考)】