説明

超音波撮像方法および装置

体内の構造によって反射された超音波エネルギーから取得された、線形に配置された信号強度データポイントを含むデジタル化された走査線によって形成された超音波画像におけるスペックルを減少させる方法である。走査線は強度ピクセルに分割される。各強度ピクセルは少なくとも1つのデータポイントを含む。未処理の強度レベルおよび特徴利得係数が各強度ピクセルについて決定される。補正された強度レベルは、各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する特徴利得係数とを乗じることによって、各強度ピクセルについて算出される。各強度ピクセルの補正された強度レベルは表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して超音波撮像に関し、より詳しくは、医療診断を行うために用いられる超音波画像において、信号対ノイズ比を増加させ、かつスペックルを減少させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
医療関係者が適切に診断を行うことができるように、患者の組織の視覚的な表現を提供するために用いられる超音波撮像は、患者の体内に超音波エネルギーを放射する素子を有するトランスデューサを含む装置を用いて行われる。そのエネルギーは体内の組織によって反射され、かつ反射されたエネルギーはトランスデューサにおける他の素子によって電気信号に変換される。その電気信号の強度は組織の特性とともに変化する。トランスデューサにおける素子は、典型的には、一列に配置され、かつ素子からの出力はビデオモニター上に画像として表示される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
超音波撮像の有効性は、結果の画像における低い信号対ノイズ比によってある程度制限される。超音波エネルギーが、比較的大きく、かつ概して平らな表面を有する組織の境界のような反射するターゲットによって反射されると、反射されたエネルギーは明瞭な画像を提供する。しかし、体内の異なる深さ、または曲がった表面から反射されたエネルギーは、他の反射されたエネルギーと位相がずれる可能性がある。結果として、エネルギーは他の反射されたエネルギーから減じられるか、または他の反射されたエネルギーに加えられるかのいずれかである可能性があり、画像において穴または明るい斑点を生じさせる。超音波エネルギーが、超音波エネルギーの波長のオーダーの大きさを有する組織内の細胞構造のような小さい離散的なターゲットから反射されると、反射されたエネルギーはあらゆる方向に散乱して球状の波面を生じさせる。この理由から、これらの小さい離散的なターゲットは「散乱体」と呼ばれる。球状の波面は互いに減じられ、かつ加えられ、反射ターゲットによって生成された画像の上に重ね合された、きめの細かいごま塩状の干渉縞を生じさせる。この縞は、一般に、アコースティック・スペックル(acoustic speckle)と呼ばれ、画像の他の特徴と等しいか、またはより大きい強度を有する。アコースティック・スペックルは、反射するターゲットによって生成された画像の境界を不鮮明にし、かつ結果的な画像の解像度を劣化させる。さらに、スペックルは、小さいターゲットについての情報を不明瞭にする。
【0004】
超音波画像におけるスペックルを減少させるための大多数の以前の試みは、画像における小規模な変化を減少させることによってスペックルを減少させる平均化技術を用いる。小規模な変化を減少させることは画像を不鮮明にする。しかし、それはスペックルのような擬似ランダム変動を減少させるので画像を不鮮明にすることは有効であり得るが、境界および小規模な特徴を不明瞭にすることによって画像品質を著しく減少させる可能性がある。
【0005】
超音波画像におけるスペックルを減少させる他の試みは、高次統計量(higher-order statistics)を用いてきた。1つの方法は、単一の十分に定義された空間構造の基準を仮定することによって異なる組織構造を区別する。線形的かつ高次の統計項(statistical term)が加算され、かつ推定されたノイズ曲線が特徴空間内で特徴を突き止めるために信号から減算される。このアプローチは、応答が「信号とノイズとの加算」として表わされ得ると仮定する。小規模な細部はノイズとして扱われ、かつ超音波信号から減算される。従って、このアプローチは、平均化アプローチと類似している。さらに、信号が大量のノイズを含むとき、頻繁な減算は誤りを拡大させ、信号が大きく減衰することもまれではない。
【0006】
スペックルを減少させるためのアプローチのもう1つのファミリーは、わずかに異なる条件下で撮像された画像を比較することを含み、かつ高いスペックル領域は、低いスペックル領域より大きな相対的な差を有することを仮定する。例えば、1つの方法は、第1の画像のために取得されたデータと第2の画像のために取得されたデータとの間でトランスデューサがわずかに移動される画像の組を用いる。第1の画像のために取得されたデータから第2の画像のために取得されたデータを減算したものは、スペックルからの結果のような高い変化の領域を表わす。しかし、スペックルはランダムであるので、この方法は全てのスペックルを検出するとは限らない。さらに、高い変化は、診断において重要となる可能性のある小さい特徴および境界から生じるが、この方法はこれらの特徴を不明瞭にする。さらに、この方法において用いられる減算技術は、時々、誤りを拡大する。
【0007】
さらに他のアプローチは非対称勾配演算子を用いる。勾配演算子の使用は減算を含み、かつ小規模な情報の欠落および誤りの潜在的な拡大のような減算に関する固有の問題を有する。さらに、境界は大きな勾配を生じるので、この方法はそれらをノイズとして扱うため重要な特徴が失われる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
簡潔には、本発明は、体内の構造によって反射された超音波エネルギーから取得された、複数の線形に配置された信号強度データポイントを含むデジタル化された走査線から形成された超音波画像におけるスペックルを減少させる方法を含む。この方法は、前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割するステップを含む。前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む。さらに、この方法は、前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップと、前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定するステップと、を含む。補正された強度レベルは、各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について算出される。また、この方法は、前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するステップを含む。
【0009】
もう1つの構成において、本発明の方法は、前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割するステップと、前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップと、を含む。さらに、この方法は、前記複数の強度ピクセルの各々に対応する特徴検出ピクセルを選択するステップを含む。前記特徴検出ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む。さらに、この方法は、各特徴検出ピクセルについて正規化されたパワースペクトルを計算するステップと、前記正規化されたパワースペクトルから各特徴検出ピクセルについて特徴利得係数を決定するステップと、を含む。前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルが計算され、かつ表示される。
【0010】
さらにもう1つの構成において、本発明は、体内の構造によって反射された超音波エネルギーから取得された、複数の線形に配置された信号強度データポイントを含むデジタル化された走査線から形成された超音波画像におけるスペックルを減少させる装置を含む。この装置は、前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割する手段を有する制御処理ユニットを具備する。前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む。また、前記制御処理ユニットは、前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定する手段と、前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定する手段と、各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出する手段と、を含む。さらに、この装置は、前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するディスプレイを具備する。
【0011】
さらなる構成において、本発明は、体内に超音波エネルギーを放射し、かつデジタル化された走査線として体内の構造によって反射された超音波エネルギーを受信するトランスデューサを具備する、超音波画像を生成する装置を含む。さらに、この装置は、前記トランスデューサに有効に接続された制御処理ユニットと、前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するために前記制御処理ユニットに有効に接続されたディスプレイと、を含む。
【0012】
さらにもう1つの構成において、本発明は、前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割する手段と、前記強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定する手段と、前記強度ピクセルの各々に対応する特徴検出ピクセルを選択する手段と、を有する制御処理ユニットを具備する装置を含む。前記特徴検出ピクセルの各々は少なくとも1つの信号強度データポイントを含む。また、前記制御処理ユニットは、各特徴検出ピクセルについて正規化されたパワースペクトルを計算する手段と、前記正規化されたパワースペクトルから各特徴検出ピクセルについて特徴利得係数を決定する手段と、各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、各強度ピクセルについて補正された強度レベルを算出する手段と、を含む。また、この装置は、各強度ピクセルの補正された強度レベルを表示するディスプレイを含む。
【0013】
最後の構成において、本発明は、体内に超音波エネルギーを放射し、かつデジタル化された走査線として体内の構造によって反射された超音波エネルギーを受信するトランスデューサを具備する、超音波画像を生成する装置を含む。前記デジタル化された走査線の各々は複数の線形に配置された信号強度データポイントを含む。さらに、この装置は、前記トランスデューサを制御するために、かつ、前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割し、前記強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定し、各強度ピクセルに対応する特徴検出ピクセルを選択し、各特徴検出ピクセルについて正規化されたパワースペクトルを計算し、前記正規化されたパワースペクトルから各特徴検出ピクセルについて特徴利得係数を決定し、各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出することによって前記デジタル化された走査線を処理するために、前記トランスデューサに有効に接続された制御処理ユニットを含む。また、この装置は、各強度ピクセルの補正された強度レベルを表示するために前記制御処理ユニットに有効に接続されたディスプレイを含む。
【0014】
本発明の他の特徴は、以下において、ある部分は明白であり、ある部分は指摘されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図面のいくつかの表示を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。
【0016】
ここで特に図1を参照すると、超音波撮像のための本発明の装置が全体として参照符号20によって示されている。装置20は、概して、ディスプレイ26に接続された制御処理ユニット24に有効に接続されたトランスデューサ22を具備する。トランスデューサ22は、それぞれ制御処理ユニット24の制御下で、超音波エネルギーを放射および受信するように一列に配置された素子30、32を含む。この技術分野の当業者によって理解されるように、本発明のほとんどの実装において、トランスデューサ22の各素子30、32は、エネルギーの放射および受信の両方を行う。素子は、トランスデューサ22への、および、トランスデューサ22からのエネルギーの経路を説明する便宜のため30、32の符号をつける。トランスデューサ22は、本発明の範囲から逸脱することなく、より少ないまたはより多い送信または受信素子30、32を含むことが可能であるが、一実施形態において、トランスデューサは、超音波エネルギーの送信および受信の両方を行う一列に配置された約20個から約128個の間の素子30、32を含む。
【0017】
前記トランスデューサ22は、患者の人体34の上または内部に設置される。素子30は、患者の人体34に超音波エネルギーを放射する。エネルギーは患者の人体34の中の組織36によって反射される。反射されたエネルギーのいくらかは、トランスデューサ22へ戻り、そこで素子32は超音波エネルギーを制御処理ユニット24に送信される電気信号に変換する。電気信号は制御処理ユニット24によって処理され、かつ装置20によって検出された特徴に対応する画像がディスプレイ26に表示される。本発明の方法を実行する制御処理ユニット24におけるハードウェアおよびソフトウェアを除いて、上述した装置は従来の装置であり、さらに詳しくは説明しない。
【0018】
図1には2つのみの素子30、32が表わされているが、この技術分野の当業者は、トランスデューサ22が超音波エネルギーを放射および受信するために図2に表わされたような素子の配列を含むことも理解する。画像走査線と呼ばれ、かつその画像走査線からエネルギーを受信し、一方、他の画像走査線から届くエネルギーの大部分を無視するために、放射されたエネルギーを与えられた方向に集中させる各種の従来の手段が存在する。1つのそのような手段であるフェーズド・アレイ・トランスデューサが以下で説明される。従来の平面超音波画像は、通常、約45度から約90度の角度を有する扇形に配置された複数の画像走査線(通常、約40本から約120本の画像走査線)から形成される。この場合、超音波エネルギーはトランスデューサ素子の設計によって大部分は平面に制限され、さらに、以下で説明される集中および検出が大部分はこの平面内で生じる。
【0019】
フェーズド・アレイ・トランスデューサは、制御処理ユニット24の制御下で、複数の送信素子30の各々によって放射される適切なタイミングの超音波パルスによって他の画像走査線から届くエネルギーを無視し、超音波パルスの各々によって生成される球面波が画像走査線の方向に建設的に干渉し(すなわち、重なり合って強め合い)、かつ他の方向に相殺的に干渉する(すなわち、実質的に打ち消し合う)。したがって、超音波エネルギーは、効果的に、与えられた画像走査線に沿って放射され、かつこの画像走査線に沿って位置した散乱体によって反射される。与えられた画像走査線に沿って散乱体によって反射された超音波エネルギーに選択的に反応するように(それぞれの素子によって受信された信号が互いに強め合いまたは建設的に干渉するように)、かつ他の画像走査線に沿って散乱体によって反射された超音波エネルギーの大部分を排除するように(それぞれの素子によって受信された信号が互いに打ち消し合いまたは相殺的に干渉するように)、受信処理は、制御処理ユニット24の制御下で、受信素子32によって受信された超音波信号を結合するために、類似タイミング処理(similar timing process)を用いる。
【0020】
この技術分野の当業者によって理解されるように、受信された超音波エネルギーは、エネルギーが反射される組織の特性にしたがって強度が変化する。図3に表わされたように、各画像走査線から受信されたデータは、全体として符号40で示されたデジタル化された走査線に配置される。走査線40は、複数の線形に配置された信号強度データポイント42を具備する。1つの好ましい実施形態において、深さに関する減衰について信号強度データポイントの各々を調整するために、従来の時間利得補償(time gain compensation)が適用される。
【0021】
前記制御処理ユニット24は、ディスプレイ26に送信される超音波画像におけるスペックルを減少させるために各受信素子32によって収集されたデータを処理するハードウェアおよび/またはソフトウェアを含む。この方法は、走査線40を複数の強度ピクセル44に分割することを含む。強度ピクセル44の各々は、少なくとも1つのデータポイント42を含む。各強度ピクセル44は、本発明の範囲から逸脱することなく、より少ないまたはより多いデータポイント42を含むことが可能であるが、一実施形態において、各強度ピクセルは、32個の隣接したデータポイント42を含む。未処理の強度レベルおよび特徴利得係数(feature gain factor)は、強度ピクセル44の各々について決定される。これらの値は、各強度ピクセル44について補正された強度レベルを算出するために乗算される。各強度ピクセル44の補正された強度レベルはディスプレイ26に選択的に表示される。
【0022】
強度ピクセル44の各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、それぞれの強度ピクセル内の各データポイント42について取得された信号強度を調整すること、および、強度ピクセル内のデータポイントの調整された信号強度の平均を算出することを含む。選択的に、強度ピクセルについて調整された信号強度の算出された平均は、対数表現に圧縮するような従来の処理手順を用いて圧縮することも可能である。各強度ピクセル44についての未処理の強度レベルは、各強度ピクセルについてのデジタル化された強度レベル波形を提供するために時間にわたって算出される。
【0023】
強度ピクセル44の各々について特徴利得係数を決定するステップは、各強度ピクセルに対応する特徴検出ピクセル46を選択することを含む。特徴検出ピクセル46の各々は少なくとも1つのデータポイント42を含む。好ましくは、特徴検出ピクセル46に含まれる少なくとも1つのデータポイントは、特徴検出ピクセルが対応する強度ピクセル44に含まれる。各特徴検出ピクセル46は、本発明の範囲から逸脱することなく、より少ないまたはより多いデータポイント42を含むことが可能であるが、一実施形態において、各特徴検出ピクセルは、64個の隣接したデータポイント42を含む。さらに、一実施形態において、強度ピクセル44に含まれるデータポイント42は、特徴検出ピクセル46において中央に配置され、かつ各強度ピクセルおよび対応する特徴検出ピクセルは、中央の信号強度データポイントまたは中央の一組の信号強度データポイントを共有する。各特徴検出ピクセルについての強度レベル波形は調整され、かつ各特徴検出ピクセルのためのフーリエ係数の振幅を取得するために、調整された強度レベル波形にフーリエ解析が実行される。各特徴検出ピクセルについてフーリエ係数の振幅からパワースペクトル(power spectrum)が計算される。
【0024】
各特徴検出ピクセルについてパワースペクトルが計算されると、その値はそのピクセルについての最大のパワースペクトルの値を決定するために走査される。各特徴検出ピクセルについてのパワースペクトルは、特徴検出ピクセルについてのクラスタインデックスを算出するために、最大のパワースペクトルの値によって除算される。特徴利得係数は、それぞれの強度ピクセルに対応する特徴検出ピクセルについて算出されたクラスタインデックスに少なくとも部分的に基づいて各強度ピクセルについて選択される。各種の方法(例えば、ファジー理論またはニューラルネットワーク)は、各強度ピクセルについて特徴利得係数を選択するために用いることが可能である。
【0025】
図4は、与えられたクラスタインデックスについて特徴利得係数を選択するために用いられる相関関係の一例を表わすグラフである。ライン50は特徴利得係数を選択するために用いられる。ライン50は、強度ピクセル44について受信された信号が患者の人体34内の構造(例えば、組織36)によって反射された、または、スペックルのような現象によって不都合な影響を受けたエネルギーの結果である確からしさを評価することによって作り出すことが可能である。体内の構造によって信号が引き起こされる確率はクラスタインデックスが増加するに従って増加することが研究によって示されている。ライン52は、信号が患者の人体34内の構造(例えば、組織36)によって反射されたエネルギーの結果である確率がクラスタインデックスとともにどのように変化するかを表わす。対照的に、信号がスペックルによって引き起こされる確率は、クラスタインデックスが増加するに連れて減少する。ライン54は、信号がスペックルの結果である確率がクラスタインデックスとともにどのように変化するかを表わす。
【0026】
望まれるならば、所定レベルを下回る特徴利得係数を有する各強度ピクセルの補正された強度レベルは、さらにスペックルを減少させるために滑らかにすることも可能である。他のレベルは、本発明の範囲から逸脱することなく用いることも可能であるが、一実施形態において、所定レベルを下回る補正された強度レベルが滑らかにされ、その所定レベルは最大の圧縮された強度レベルの約10%である。補正された強度レベルは、補正された強度レベルを少なくとも1つの隣接する強度ピクセルの補正された強度レベルと平均するような従来の技術を用いて滑らかにすることが可能である。一実施形態において、補正された強度レベルは、補正された強度レベルを直接に隣接する各強度ピクセルの補正された強度レベルと平均することによって滑らかにされる。
【0027】
さらに、望まれるならば、所定レベルを上回る特徴利得係数を有する各強度ピクセルの補正された強度レベルは、明暗のある色で表示することが可能である。所定レベルは、明暗のある色において構造(例えば、患者の体内の器官)を表示するために選択することが可能である。他のレベルは、本発明の範囲から逸脱することなく用いることが可能であるが、一実施形態において、所定レベルを上回る補正された強度レベルが明暗のある色において表示され、その所定レベルは強度ピクセルの最大の補正された強度レベルの約50%である。
【0028】
スペックルを減少させることに加えて、この技術分野の当業者は、ここで説明される方法が、灌流のような特徴の撮像を向上させるために用いることが可能であることを理解する。局所的な特性(例えば、灌流)のような特徴の撮像を向上させるために特に適していると考えられる一実施形態において、クラスタインデックスに基づく特徴利得係数を選択する前にクラスタインデックスは滑らかにされない。一方、スペックルを減少させるために特に適していると考えられるもう1つの実施形態において、クラスタインデックスに基づく特徴利得係数を選択する前に隣接するピクセルについてクラスタインデックスとともに平均するようなことによってクラスタインデックスが滑らかにされる。
【0029】
走査線は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の速度でデジタル化されるが、一実施形態において、走査線は、体内の構造によって反射される超音波エネルギーの中心周波数の約4倍に等しい速度でデジタル化される。一実施形態において、この速度は約30MHzに等しく、かつ各信号強度データポイントは約25.7マイクロメートルに等しい長さを有する。
【0030】
従来の方法とは対照的に、上述した方法の最も好ましい実施形態は平均することを含まない。従って、本発明の方法は、例えば、境界のために小規模な相対的な強度変化を保護し、一方、変化の原因(例えば、組織の境界かスペックルか)に従って、表示特性(例えば、明暗度または色)を変更する。平均を用いないことによって、本発明の方法は、変換領域における全ての空間周波数を用い、かつ収集されたデータの全てを保護する。一実施形態において、表示される画像の輝度は高いスペックル内容を有する領域を減少させるが、それらの領域内の輝度におけるより小規模な変化は保護される。したがって、この方法は、画像を劣化させるスペックルの有害な影響を排除し、一方、境界を強調するために用いることが可能である。
【0031】
さらに、この技術分野の当業者によって理解されるように、上述した実施形態において、制御処理ユニット24のソフトウェアおよび/またはハードウェアは、上述した方法のステップを実行し、従って、走査線を複数の強度ピクセルに分割する手段、強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定する手段、強度ピクセルの各ピクセルについて特徴利得係数を決定する手段、および強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出する手段を実現する。
【0032】
本発明の構成要素またはそれによる好ましい実施形態の説明において、「1つの」、「その」、「前記」の用語は1つまたは複数の構成要素が存在することを意味することを意図する。「具備する」、「含む」、「有する」の用語は、包括的であり、かつ列挙された構成要素の他の追加の構成要素が存在し得ることを意味することを意図する。
【0033】
上記の構成において、本発明の範囲から逸脱することなく、各種の変形が可能であるので、上述した記載に含まれ、または添付図面に表わされた全ての事項は、説明として解釈され、かつ限定する意味に解釈されないことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】超音波撮像のための本発明の装置の図である。
【図2】装置のトランスデューサの断片的な図である。
【図3】デジタル化された走査線および対応する強度ピクセルおよび特徴検出ピクセルの図である。
【図4】クラスタインデックスの機能として特徴利得制御の例を表わすグラフである。
【符号の説明】
【0035】
20 超音波撮像のための装置
22 トランスデューサ
24 制御処理ユニット
26 ディスプレイ
30、32 素子
34 人体
36 組織
40 デジタル化された走査線
42 信号強度データポイント
44 強度ピクセル
46 特徴検出ピクセル
50、52、54 ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
体内の構造によって反射された超音波エネルギーから取得された、複数の線形に配置された信号強度データポイントを含むデジタル化された走査線から形成された超音波画像におけるスペックルを減少させる方法であって、
前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割するステップと、
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップと、
前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定するステップと、
各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出するステップと、
前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するステップと、
を含み、
前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む方法。
【請求項2】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
それぞれの強度ピクセル内の各信号強度データポイントについて取得された信号強度を調整するステップと、
前記強度ピクセル内の信号強度データポイントの調整された信号強度の平均を算出するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
前記強度ピクセルについて調整された信号強度の算出された平均を圧縮するステップをさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
前記強度ピクセルについて調整された信号強度の算出された平均を対数表現に圧縮するステップを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、前記強度ピクセルの各々についてデジタル化された強度レベル波形を提供するために時間にわたって繰り返され、
前記複数の強度ピクセルの各々に対応する特徴利得係数を決定するステップは、
前記複数の強度ピクセルの各強度ピクセルに対応する特徴検出ピクセルを選択するステップと、
前記特徴検出ピクセルの各々について強度レベル波形を調整するステップと、
前記特徴検出ピクセルの各々についてフーリエ係数の振幅を取得するために、前記調整された強度レベル波形についてフーリエ解析を実行するステップと、
前記特徴検出ピクセルの各々について前記フーリエ係数の振幅からパワースペクトルを計算するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定するステップは、
前記強度ピクセルに対応する特徴検出ピクセルについてクラスタインデックスを算出するステップと、
それぞれの強度ピクセルに対応する特徴検出ピクセルについて算出されたクラスタインデックスに少なくとも部分的に基づいて各強度ピクセルについて特徴利得係数を選択するステップと、
を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各特徴検出ピクセルについてクラスタインデックスを算出するステップは、
前記複数の特徴検出ピクセルについての最大のパワースペクトルの値を決定するステップと、
各特徴検出ピクセルについて計算されたパワースペクトルを前記複数の特徴検出ピクセルについての最大のパワースペクトルの値によって除算するステップと、
を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記デジタル化された走査線は複数のデジタル化された走査線の第1走査線であり、
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
前記複数の強度ピクセルの各々について初期強度レベルを算出するステップと、
各強度ピクセルの初期強度レベルと、隣接する強度ピクセルの初期強度レベルとを平均するステップと、
を含む請求項5に記載の方法。
【請求項9】
各強度ピクセルは約32個の隣接する信号強度データポイントを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記特徴検出ピクセルの各々は約64個の隣接する信号強度データポイントを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各強度ピクセルおよび対応する特徴検出ピクセルは、中央の一組の信号強度データポイントを共有する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
深さに関する減衰について前記信号強度データポイントの各々を調整するために時間利得補償を適用するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
所定レベルを下回る特徴利得係数を有する前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを滑らかにするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
所定レベルを下回る補正された強度レベルが滑らかにされ、前記所定レベルは最大の圧縮された強度レベルの約10%である請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記補正された強度レベルは、前記補正された強度レベルを少なくとも1つの隣接する強度ピクセルの補正された強度レベルと平均することによって滑らかにされる請求項13に記載の方法。
【請求項16】
所定レベルを上回る特徴利得係数を有する前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを明暗のある色で表示するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
所定レベルを上回る補正された強度レベルが明暗のある色で表示され、前記所定レベルは前記複数の強度ピクセルの最大の補正された強度レベルの約50%である請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記デジタル化された走査線は複数のデジタル化された走査線の第1走査線である請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のデジタル化された走査線は、約60本から約120本の間の走査線から構成される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数のデジタル化された走査線は弧を描いて配置される請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記弧は、約45度から約90度の間の角度にわたる請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記走査線は、体内の構造によって反射された超音波エネルギーの中心周波数の約4倍に等しい速度でデジタル化される請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記走査線がデジタル化される速度は約30MHzである請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記複数の線形に配置された信号強度データポイントの各々は、約25.7マイクロメートルに等しい長さを有する請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記複数の強度ピクセルの各々は約32個の隣接する信号強度データポイントを含む請求項1に記載の方法。
【請求項26】
体内の構造によって反射された超音波エネルギーから取得された、複数の線形に配置された信号強度データポイントを含むデジタル化された走査線から形成された超音波画像におけるスペックルを減少させる方法であって、
前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割するステップと、
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップと、
前記複数の強度ピクセルの各々に対応する特徴検出ピクセルを選択するステップと、
各特徴検出ピクセルについて正規化されたパワースペクトルを計算するステップと、
前記正規化されたパワースペクトルから各特徴検出ピクセルについて特徴利得係数を決定するステップと、
各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出するステップと、
前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するステップと、
を含み、
前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含み、
前記特徴検出ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む方法。
【請求項27】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
それぞれの強度ピクセル内の各信号強度データポイントについて取得された信号強度を調整するステップと、
前記強度ピクセル内の信号強度データポイントの調整された信号強度の平均を算出するステップと、
を含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
前記強度ピクセルについて調整された信号強度の算出された平均を圧縮するステップをさらに含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
前記強度ピクセルについて調整された信号強度の算出された平均を対数表現に圧縮するステップを含む請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、前記強度ピクセルの各々についてデジタル化された強度レベル波形を提供するために時間にわたって繰り返され、
前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定するステップは、
前記特徴検出ピクセルの各々について強度レベル波形を調整するステップと、
前記特徴検出ピクセルの各々についてフーリエ係数の振幅を取得するために、前記調整された強度レベル波形についてフーリエ解析を実行するステップと、
前記特徴検出ピクセルの各々について前記フーリエ係数の振幅からパワースペクトルを計算するステップと、
を含む請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定するステップは、
前記複数の特徴検出ピクセルについての最大のパワースペクトルの値を決定するステップと、
各特徴検出ピクセルについて計算されたパワースペクトルを前記複数の特徴検出ピクセルについての最大のパワースペクトルの値によって除算するステップと、
を含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記デジタル化された走査線は複数のデジタル化された走査線の第1走査線であり、
前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定するステップは、
前記複数の強度ピクセルの各々について初期強度レベルを算出するステップと、
各強度ピクセルの初期強度レベルと、隣接する強度ピクセルの初期強度レベルとを平均するステップと、
を含む請求項30に記載の方法。
【請求項33】
各強度ピクセルは約32個の隣接する信号強度データポイントを含む請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記特徴検出ピクセルの各々は約64個の隣接する信号強度データポイントを含む請求項33に記載の方法。
【請求項35】
各強度ピクセルおよび対応する特徴検出ピクセルは、中央の一組の信号強度データポイントを共有する請求項34に記載の方法。
【請求項36】
深さに関する減衰について前記信号強度データポイントの各々を調整するために時間利得補償を適用するステップをさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項37】
所定レベルを下回る特徴利得係数を有する前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを滑らかにするステップをさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項38】
所定レベルを下回る補正された強度レベルが滑らかにされ、前記所定レベルは最大の圧縮された強度レベルの約10%である請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記補正された強度レベルは、前記補正された強度レベルを少なくとも1つの隣接する強度ピクセルの補正された強度レベルと平均することによって滑らかにされる請求項37に記載の方法。
【請求項40】
所定レベルを上回る特徴利得係数を有する前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを明暗のある色で表示するステップをさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項41】
所定レベルを上回る補正された強度レベルが明暗のある色で表示され、前記所定レベルは前記複数の強度ピクセルの最大の補正された強度レベルの約50%である請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記デジタル化された走査線は複数のデジタル化された走査線の第1走査線である請求項26に記載の方法。
【請求項43】
前記複数のデジタル化された走査線は、約60本から約120本の間の走査線から構成される請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記複数のデジタル化された走査線は弧を描いて配置される請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記弧は、約45度から約90度の間の角度にわたる請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記走査線は、体内の構造によって反射された超音波エネルギーの中心周波数の約4倍に等しい速度でデジタル化される請求項26に記載の方法。
【請求項47】
前記走査線がデジタル化される速度は約30MHzである請求項26に記載の方法。
【請求項48】
前記複数の線形に配置された信号強度データポイントの各々は、約25.7マイクロメートルに等しい長さを有する請求項26に記載の方法。
【請求項49】
前記複数の強度ピクセルの各々は約32個の隣接する信号強度データポイントを含む請求項26に記載の方法。
【請求項50】
体内の構造によって反射された超音波エネルギーから取得された、複数の線形に配置された信号強度データポイントを含むデジタル化された走査線から形成された超音波画像におけるスペックルを減少させる装置であって、
(a)前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割する手段と、
(b)前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定する手段と、
(c)前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定する手段と、
(d)各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出する手段と、
を有する制御処理ユニットと、
前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するディスプレイと、
を具備し、
前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む装置。
【請求項51】
超音波画像を生成する装置であって、
体内に超音波エネルギーを放射し、かつデジタル化された走査線として体内の構造によって反射された超音波エネルギーを受信するトランスデューサと、
前記トランスデューサを制御するために、かつ、前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割し、前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定し、前記複数の強度ピクセルの各々について特徴利得係数を決定し、各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出することによって前記デジタル化された走査線を処理するために、前記トランスデューサに接続された制御処理ユニットと、
前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するために前記制御処理ユニットに接続されたディスプレイと、
を具備し、
前記デジタル化された走査線の各々は複数の線形に配置された信号強度データポイントを含み、
前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む装置。
【請求項52】
体内の構造によって反射された超音波エネルギーから取得された、複数の線形に配置された信号強度データポイントを含むデジタル化された走査線から形成された超音波画像におけるスペックルを減少させる装置であって、
(a)前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割する手段と、
(b)前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定する手段と、
(c)前記複数の強度ピクセルの各々に対応する特徴検出ピクセルを選択する手段と、
(d)各特徴検出ピクセルについて正規化されたパワースペクトルを計算する手段と、
(e)前記正規化されたパワースペクトルから各特徴検出ピクセルについて特徴利得係数を決定する手段と、
(f)各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出する手段と、
を有する制御処理ユニットと、
前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するディスプレイと、
を具備し、
前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含み、
前記特徴検出ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む装置。
【請求項53】
超音波画像を生成する装置であって、
体内に超音波エネルギーを放射し、かつデジタル化された走査線として体内の構造によって反射された超音波エネルギーを受信するトランスデューサと、
前記トランスデューサを制御するために、かつ、前記デジタル化された走査線を複数の強度ピクセルに分割し、前記複数の強度ピクセルの各々について未処理の強度レベルを決定し、前記複数の強度ピクセルの各々に対応する特徴検出ピクセルを選択し、各特徴検出ピクセルについて正規化されたパワースペクトルを計算し、前記正規化されたパワースペクトルから各特徴検出ピクセルについて特徴利得係数を決定し、各強度ピクセルについての未処理の強度レベルと、対応する強度ピクセルについての特徴利得係数とを乗じることによって、前記複数の強度ピクセルの各々について補正された強度レベルを算出することによって前記デジタル化された走査線を処理するために、前記トランスデューサに接続された制御処理ユニットと、
前記複数の強度ピクセルの各々の補正された強度レベルを表示するために前記制御処理ユニットに接続されたディスプレイと、
を具備し、
前記デジタル化された走査線の各々は複数の線形に配置された信号強度データポイントを含み、
前記強度ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含み、
前記特徴検出ピクセルの各々は前記複数の信号強度データポイントの少なくとも1つを含む装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−501053(P2007−501053A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522556(P2006−522556)
【出願日】平成16年6月22日(2004.6.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/020431
【国際公開番号】WO2005/016444
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(506036552)プリズマ・メディカル・テクノロジーズ・エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】