説明

超音波診断装置

【課題】超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用可能にする。
【解決手段】操作装置(1)と処理装置(4)とを別体にすると共に、床面(F)から高さ70cm以下の部分の厚さが10cm以下である載置台(5)の上に処理装置(4)を載せるか又は処理装置(4)を床面(F)に置き且つ処理装置(4)の床面(F)から高さ70cm以下の部分の厚さを10cm以下とする。
【効果】患者が寝ているベッド(B)に対して操作者が居る側に操作装置(1)を置き、ベッド(B)と壁(W)の隙間に処理装置(4)を設置することが出来るので、操作者の居る側の空間が従来より広くなり、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関し、さらに詳しくは、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の超音波診断装置は、操作者が指示を入力するための操作装置と、超音波の送受信を行うためのプローブと、超音波画像を表示するための画像表示装置と、プローブを駆動し得られた受信信号を基に超音波画像を作成し表示する制御を行うための処理装置とが一体的に移動可能な構造になっている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−339708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の超音波診断装置は、操作者から手の届く所に操作装置を位置させるために、患者が寝ているベッドに対して操作者が居る側に置かれる。
しかし、操作装置から処理装置まで一体的になっているためにサイズが大きな従来の超音波診断装置を、ベッドに対し操作者と同側に置くと、操作者の居る側の空間が大きく占有されてしまう問題点があった。
そこで、本発明の目的は、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の観点では、本発明は、操作者が指示を入力するための操作装置(1)と、超音波の送受信を行うためのプローブ(2)と、超音波画像を表示するための画像表示装置(3)と、前記指示に基づいて前記プローブ(1)を駆動し得られた受信信号を基に前記超音波画像を作成し前記画像表示装置(3)に表示する制御を行うための処理装置(4)とを具備し、前記操作装置(1)は前記処理装置(4)と別体であり、前記処理装置(4)は床面(F)から高さ70cm以下の部分の厚さが10cm以下である載置台(5)の上に載っているか又は床面(F)に置かれ該処理装置(4)の床面(F)から高さ70cm以下の部分の厚さが10cm以下であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第1の観点による超音波診断装置では、操作装置(1)と処理装置(4)とが別体であるため、患者が寝ているベッド(B)に対して操作者が居る側に操作装置(1)を置き、ベッド(B)の向こう側に処理装置(4)を置くことが出来る。また、床面(F)から高さ70cm以下の部分の厚さが10cm以下である載置台(5)の上に処理装置(4)が載せられるか又は床面(F)に処理装置(4)が置かれる場合は床面(F)から高さ70cm以下の処理装置(4)の部分の厚さが10cm以下であるため、ベッド(B)と壁(W)の隙間を例えば11cmとすれば、壁(W)に沿って処理装置(4)を設置することが出来る。なお、通常のベッド(B)の高さは70cm未満である。これらにより、操作者の居る側の空間が従来より広くなり、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る。
【0005】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の背面に凹凸が無いか又は凹凸があっても1cm以下であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第2の観点による超音波診断装置では、処理装置(4)または載置台(5)の背面が実質的に平坦であるので、ほとんど隙間を作らずに壁(W)に沿って処理装置(4)を設置することが出来る。
【0006】
第3の観点では、本発明は、前記第1または前記第2の観点による超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)は、転倒防止脚(16)を有することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第3の観点による超音波診断装置では、処理装置(4)または載置台(5)の厚さ方向の接地面の長さが10cm以下であっても、転倒防止脚(16)により、処理装置(4)または載置台(5)の転倒を防止することが出来る。
【0007】
第4の観点では、本発明は、前記第1から前記第3のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記画像表示装置(3)は、前記処理装置(4)に沿った支柱(19)から延びたアーム(17)または前記処理装置(4)から延びたアーム(17)に支持されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第4の観点による超音波診断装置では、処理装置(4)に沿った支柱(19)から延びたアーム(17)または処理装置(4)から延びたアーム(17)に画像表示装置(3)が支持されているので、ベッド(B)に対して操作者の居る側の空間が画像表示装置(3)の支持のために占有されることがなくなる。これにより、操作者の居る側の空間が従来より広くなり、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る。
【0008】
第5の観点では、本発明は、前記第4の観点による超音波診断装置において、前記アーム(17)は、回転または伸縮しうることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第5の観点による超音波診断装置では、アーム(17)を回転または伸縮させることで、画像表示装置(3)の空間位置や向きを変えることが出来る。
【0009】
第6の観点では、本発明は、前記第1から第5のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記操作装置(1)は、キャスター付きの移動台(18)上に設置されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第6の観点による超音波診断装置では、移動台(18)を移動させることによって操作装置(1)の位置を自由に変えることが出来る。
【0010】
第7の観点では、本発明は、操作者が指示を入力するための操作装置(1)と、超音波の送受信を行うためのプローブ(2)と、超音波画像を表示するための画像表示装置(3)と、前記指示に基づいて前記プローブ(1)を駆動し得られた受信信号を基に前記超音波画像を作成し前記画像表示装置(3)に表示する制御を行うための処理装置(4)とを具備し、前記操作装置(1)は、前記処理装置(4)と別体であり、前記画像表示装置(3)は、前記処理装置(4)に沿った支柱(19)から延びたアーム(17)または前記処理装置(4)から延びたアーム(17)に支持されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第7の観点による超音波診断装置では、操作装置(1)と処理装置(4)とが別体であるため、患者が寝ているベッド(B)に対して操作者が居る側に操作装置(1)を置き、ベッド(B)の向こう側に処理装置(4)を置くことが出来る。また、処理装置(4)に沿った支柱(19)から延びたアーム(17)または処理装置(4)から延びたアーム(17)に画像表示装置(3)が支持されているので、ベッド(B)に対して操作者の居る側の空間が画像表示装置(3)の支持のために占有されることがなくなる。これらにより、操作者の居る側の空間が従来より広くなり、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る。
【0011】
第8の観点では、本発明は、前記第7の観点による超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から延びた水平アームと、その水平アームから延び且つ前記画像表示装置(3)を支持する上下アームとを含むことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第8の観点による超音波診断装置では、水平アームおよび上下アームにより、水平位置および垂直位置の調整が可能となる。
【0012】
第9の観点では、本発明は、前記第8の観点による超音波診断装置において、前記水平アームは、前記支柱(19)または前記処理装置(4)との接続部で回動することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第9の観点による超音波診断装置では、水平アームの回動により水平位置の変更が可能となる。
【0013】
第10の観点では、本発明は、前記第8または前記第9の観点による超音波診断装置において、前記水平アームは、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から延びた第1水平アームと、前記第1水平アームから延びた第2水平アームを含み、前記第2水平アームは、前記第1水平アームとの接続部で回動することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第10の観点による超音波診断装置では、第1水平アームの回動と第2水平アームの回動とにより水平位置の変更が可能となる。
【0014】
第11の観点では、本発明は、前記第8から前記第10のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記上下アームは、長さが可変であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第11の観点による超音波診断装置では、上下アームの長さを変更することで垂直位置の変更が可能となる。
【0015】
第12の観点では、本発明は、前記第8から前記第11のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記上下アームは、前記水平アームとの接続部で水平方向に回転し、その回転により前記画像表示装置は水平方向に回転し、また、前記画像表示装置は、前記上下アームとの接続部で前記上下アームに対して上下方向に回転することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第12の観点による超音波診断装置では、前記画像表示装置の向きの変更が可能となる。
【0016】
第13の観点では、本発明は、前記第8から前記第12のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記操作装置(1)は、キャスター付きの移動台(18)上に設置されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第13の観点による超音波診断装置では、移動台(18)を移動させることによって操作装置(1)の位置を自由に変えることが出来る。
【0017】
第14の観点では、本発明は、前記第7の観点による超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から回動可能に且つ上下方向に変形可能に延びた第1平行リンクアーム(17d)と、前記第1平行リンクアーム(17d)から上下方向に変形可能に延びた第2平行リンクアーム(17e)と、前記第2平行リンクアーム(17e)から延び且つ前記画像表示装置(3)を回動可能に支持する回転軸(17f)とを含むことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第14の観点による超音波診断装置では、第1平行リンクアーム、第2平行リンクアームおよび回転軸により、水平位置および垂直位置の調整が可能となる。
【0018】
第15の観点では、本発明は、前記第7の観点による超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から回動可能に延びた第1水平アーム(17a)と、前記第1水平アーム(17a)から上下方向に変形可能に延びた第2平行リンクアーム(17e)と、前記第2平行リンクアーム(17e)から延び且つ前記画像表示装置(3)を回動可能に支持する回転軸(17f)とを含むことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第15の観点による超音波診断装置では、第1水平アーム、第2平行リンクアームおよび回転軸により、水平位置および垂直位置の調整が可能となる。
【0019】
第16の観点では、本発明は、前記第7の観点による超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から延びた第1スライドガイド(17g)と、前記第1スライドガイド(17g)に沿って摺動可能に支持され且つ摺動方向と交差する方向に延びた第2スライドガイド(17h)と、前記第2スライドガイド(17h)に沿って摺動可能に支持され且つ前記画像表示装置(3)を上下可能かつ回動可能に支持する上下アーム(17c)とを含むことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第16の観点による超音波診断装置では、第1スライドガイド、第2スライドガイドおよび上下アームにより、水平位置および垂直位置の調整が可能となる。
【0020】
第17の観点では、本発明は、前記第7の観点による超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から回動可能に延びた第2スライドガイド(17h)と、前記第2スライドガイド(17h)に沿って摺動可能に支持され且つ前記画像表示装置(3)を上下可能かつ回動可能に支持する上下アーム(17c)とを含むことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第17の観点による超音波診断装置では、第2スライドガイドおよび上下アームにより、水平位置および垂直位置の調整が可能となる。
【0021】
第18の観点では、本発明は、前記第7の観点による超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)に上下可能に且つ回転可能に設置された上下・回転ポール(17i)と、前記上下・回転ポール(17i)から延びた第2スライドガイド(17h)と、前記第2スライドガイド(17h)に沿って摺動可能に支持され且つ前記画像表示装置(3)を回動可能に支持する回転軸(17f)とを含むことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第18の観点による超音波診断装置では、上下・回転ポール、第2スライドガイドおよび回転軸により、水平位置および垂直位置の調整が可能となる。
【0022】
第19の観点では、本発明は、前記第1から第18のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記操作装置(1)および前記処理装置(4)は、相互に無線通信するための無線通信手段(1a)および(4a)を有することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第19の観点による超音波診断装置では、操作装置(1)と処理装置(4)とを接続するワイヤーを無くすことが出来るため、操作装置(1)を自由に移動させることが出来る。
【0023】
第20の観点では、本発明は、前記第1から第19のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の内部に前記プローブ(2)のケーブル(6)を収容するケーブル収容空間(5a)を設けたことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第20の観点による超音波診断装置では、処理装置(4)または載置台(5)の内部にプローブ(2)のケーブル(6)を収容しうるので、ケーブル(6)が邪魔になるのを防止できる。
【0024】
第21の観点では、本発明は、前記第20の観点による超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の床面(F)から高さ120cm以上の位置に開口部(5b)が設けられ、前記プローブ(2)のケーブル(6)は、前記開口部(5b)から前記ケーブル収容空間(5a)に収容されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第21の観点による超音波診断装置では、床面(F)から高さ120cm以上の位置にケーブル収容空間(5a)の開口部(5b)があるので、ベッド(B)に寝た患者より十分高い位置からケーブル(6)が出入りすることになり、ケーブル(6)が患者に不快感を与えるのを防止できる。
【0025】
第22の観点では、本発明は、前記第20または第21の観点による超音波診断装置において、前記ケーブル収容空間(5a)への前記ケーブル(6)の出入りを止めるケーブルストッパ(7)が設けられていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第22の観点による超音波診断装置では、操作者の意に反してケーブル(6)が開口部(5b)から出たり、ケーブル収容空間(5a)に引き込まれたりすることを防止できる。
【0026】
第23の観点では、本発明は、前記第22の観点による超音波診断装置において、前記ケーブルストッパ(7)は、前記ケーブル(6)の外径より狭い隙間のスリット(7a)であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第23の観点による超音波診断装置では、スリット(7a)にケーブル(6)を挟み込むことで、ケーブル(6)の弾性により、ケーブル(6)を係止することが出来る。構造も簡単で済む。
【0027】
第24の観点では、本発明は、前記第21から第23のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記開口部(5b)に前記ケーブル(6)の下面に当たりうるローラ(8)が設けられていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第24の観点による超音波診断装置では、開口部(5b)からのケーブル(6)の出入りが、ローラ(8)により、円滑になる。
【0028】
第25の観点では、本発明は、前記第21から第24のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記処理装置(4)の前記開口部(5b)より上の位置にプローブコネクタ(9)が設けられていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第25の観点による超音波診断装置では、開口部(5b)より上の位置にプローブコネクタ(9)が設けられているから、ケーブル(6)が邪魔にならずに、ケーブル(6)のケーブルコネクタ(6a)を処理装置(4)のプローブコネクタ(9)に着脱することが出来る。
【0029】
第26の観点では、本発明は、前記第25の観点による超音波診断装置において、前記ケーブル(6)は、前記開口部(5b)からU字状に曲がって前記ケーブル収容空間(5a)に収容されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第26の観点による超音波診断装置では、小さな曲率でケーブル(6)が曲げられる部分が、U字状の下端の1カ所だけで済むので、ケーブル(6)を傷めなくて済む。
【0030】
第27の観点では、本発明は、前記第26の観点による超音波診断装置において、動滑車(10)が、前記ケーブル(6)のU字状の下端に掛けられていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第27の観点による超音波診断装置では、動滑車(10)の半径より小さな曲率でケーブル(6)が曲がることを防止できる。
【0031】
第28の観点では、本発明は、前記第27の観点による超音波診断装置において、前記動滑車(10)は、重り(11)により下向き付勢されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第28の観点による超音波診断装置では、重り(11)が、ケーブル(6)をケーブル収容空間(5a)に円滑に引き込む力となる。
【0032】
第29の観点では、本発明は、前記第27または第28の観点による超音波診断装置において、前記動滑車(10)は、上下移動可能にレール(12)に保持されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第29の観点による超音波診断装置では、動滑車(10)がレール(12)に保持されながら上下移動するので、安定性・信頼性を向上できる。
【0033】
第30の観点では、本発明は、前記第27から第29のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記動滑車(10)から前記ケーブル(6)が外れるのを防止するケーブルロック(13)が設置されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第30の観点による超音波診断装置では、動滑車(10)からケーブル(6)が外れるのを防止でき、安定性・信頼性を向上できる。
【0034】
第31の観点では、本発明は、前記第30の観点による超音波診断装置において、前記ケーブルロック(13)は、回動可能なレバー状部材からなることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第31の観点による超音波診断装置では、簡単な構造で、動滑車(10)からケーブル(6)が外れるのを防止できる。
【0035】
第32の観点では、本発明は、前記第30または前記第31の観点による超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の床面(F)から高さ120cm以下の部分に、上下スライドして内部にアクセス可能にするカバー(14)を設けたことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第32の観点による超音波診断装置では、カバー(14)を上下スライドさせて、処理装置(4)または載置台(5)の床面(F)から高さ120cm以下の内部にアクセスできるので、保守作業を行い易くなる。
【0036】
第33の観点では、本発明は、前記第32の観点による超音波診断装置において、前記ケーブルロック(13)を解除した状態では前記動滑車(10)に対して前記ケーブル(6)を着脱可能であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第33の観点による超音波診断装置では、使用しないプローブ(2)を処理装置(4)から外す際にそのケーブル(6)を動滑車(10)から外したり、次に使用するプローブ(2)を処理装置(4)に取り付ける際にそのケーブル(6)を動滑車(10)に装着することが可能になる。
【0037】
第34の観点では、本発明は、前記第32または前記第33の観点による超音波診断装置において、前記レール(12)の床面から高さ60cm以上の位置で前記動滑車(10)を止めるための動滑車ロック(15)が設置されていることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第34の観点による超音波診断装置では、ケーブル(6)を外した動滑車(10)を、床面から高さ60cm以上の位置に止めて置くことが出来るので、その動滑車(10)に次に使用するプローブ(2)のケーブル(6)を装着する際の作業が行い易くなる。
【0038】
第35の観点では、本発明は、前記第34の観点による超音波診断装置において、前記動滑車ロック(15)は、シーソー状に動いて姿勢を変えるシーソー状部材からなることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第35の観点による超音波診断装置では、簡単な構造で、動滑車(10)が下がるのを止めることが出来る。
【発明の効果】
【0039】
本発明の超音波診断装置によれば、患者が寝ているベッド(B)に対して操作者が居る側に操作装置(1)を置き、ベッド(B)の向こう側に処理装置(4)を置くことが出来る。また、ベッド(B)と壁(W)の隙間に処理装置(4)を設置することが出来る。これらにより、操作者の居る側の空間が従来より広くなり、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効利用することが出来るようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0041】
図1は、実施例1に係る超音波診断装置100を示す一部破断側面図である。図2は、超音波診断装置100を示す正面図である。図3は、超音波診断装置100を示す平面図である。
【0042】
この超音波診断装置100は、操作者が指示を入力するための操作装置1と、超音波の送受信を行うためのプローブ2と、超音波画像を表示するための画像表示装置3と、操作者の指示に基づいてプローブ1を駆動し得られた受信信号を基に超音波画像を作成し画像表示装置3に表示する制御を行うための処理装置4とを具備して基本的になっている。
【0043】
操作装置1は、処理装置4と別体であり、キャスター付きの移動台18上に設置され、ベッドBに対して操作者の座るイスAが置かれた側に置かれている。
また、操作装置1は、処理装置4と無線通信するための無線通信部1aを有している。
【0044】
処理装置4は、ベッドBと壁Wの間に置かれた載置台5上に固定されている。
また、処理装置4は、操作装置1と無線通信するための無線通信部4aや、プローブ2のケーブルコネクタ6aを結合するためのプローブコネクタ9を有している。
【0045】
処理装置4および載置台5の背面は、凹凸が無いか又は凹凸があっても1cm以下であり、実質的に平坦になっている。
【0046】
載置台5の高さは、150cmである。
載置台5の高さH=100cmまでの部分は、厚さT=10cmになっている。また、載置台5の高さ100cm〜130cmの範囲は突出部になっており、その突出部の厚さは20cmになっている。
【0047】
載置台5の内部は、プローブ2のケーブル6を収容するケーブル収容空間5aになっている。載置台5のカバー14を下方にスライドさせると、載置台5の高さH=65cm〜100cmの範囲の内部が露出し、操作者がケーブル収容空間5aにアクセルすることが出来る。
【0048】
さらに、載置台5は、転倒防止脚16を有している。なお、転倒防止脚16を床面Fにアンカーボルトで固定するのが好ましい。
【0049】
画像表示装置3は、処理装置4および載置台5の側面に固定された支柱19から延びたアーム17に支持されている。
【0050】
アーム17は、支柱19から水平に延びた第1水平アーム17aと、その第1水平アーム17aから水平に延びた第2アーム17bと、その第2アーム17bから垂直に延びた上下アーム17cとからなる。
第1水平アーム17aは、支柱19との接続部で水平方向に回動する。また、第2水平アーム17bは、第1水平アーム17aとの接続部で水平方向に回動する。
上下アーム17cは、長さが可変であると共に、第2水平アーム17bとの接続部で水平方向に回転する。上下アーム17cの下端は、画像表示装置3を垂直面内で回転しうる接続部になっている。
【0051】
図4および図5に示すように、載置台5の突出部の高さ120cm〜130cmの範囲は開口部5bになっている。
プローブ2のケーブル6は、U字状に曲がって、開口部5bからケーブル収容空間5aに収容されている。
【0052】
開口部5bには、ケーブルストッパ7が設けられている。
ケーブルストッパ7は、ケーブル6の外径より狭い隙間のスリット7aであり、このスリット7aにケーブル6を挟むことで、ケーブル6の弾性によりケーブル6を係止しうる。
また、開口部5bには、ケーブル6の下面に当たりうるローラ8が設けられている。
【0053】
図6は、カバー14を下方にスライドし、載置台5の高さH=65cm〜100cmの範囲の内部を露出させた状態である。
ケーブル6のU字状の下端には、例えば直径10mm以上の動滑車10が掛けられている。
動滑車10は、載置台5の背面に垂直に固定されたレール12に、ホルダ10aを介して上下移動可能に保持されている。
また、動滑車10は、重り11により下向き付勢されている。
【0054】
動滑車10には、ケーブルロック13が設置されている。
ケーブルロック13は、回動可能なレバー状部材からなる。
【0055】
レール12の床面Fから高さ70cmの位置には、動滑車ロック15が設置されている。
動滑車ロック15は、シーソー状に動いて姿勢を変えるシーソー状部材である。
【0056】
図7〜図9は、ケーブル6を動滑車10から外す手順を示している。
カバー14を下方にスライドし、載置台5の高さH=65cm〜100cmの範囲の内部を露出させた状態で、ケーブル6を引き出し、図7に示すように、動滑車10を動滑車ロック15より上の位置まで上昇させる。
次に図8に示すように、動滑車ロック15を突出させ、動滑車15を下げて、動滑車ロック15に動滑車15を載せる。
次に図9に示すように、指でケーブルロック13を回して上げてからケーブル6を外す。
【0057】
ケーブル6に動滑車10を掛ける手順は、ケーブル6を動滑車10から外す手順の逆である。
【0058】
実施例1に係る超音波診断装置100によれば次の効果が得られる。
(a)操作装置1と処理装置4とが別体であるため、患者が寝ているベッドBに対して操作者が居る側に操作装置1を置き、ベッドBの向こう側に処理装置4を置くことが出来る。また、ベッドBと壁Wの隙間に、壁Wに沿って処理装置4を設置することが出来る。これらにより、操作者の居る側の空間が従来より広くなり、超音波診断装置100を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る。
(b)処理装置4または載置台5の背面が実質的に平坦であるので、ほとんど隙間を作らずに壁Wに沿って処理装置4を設置することが出来る。
(c)載置台5の厚さ方向の接地面の長さが10cm以下であるが、転倒防止脚16により、転倒を防止することが出来る。
【0059】
(d)移動台18を移動させることによって、操作装置1の位置を容易に変えることが出来る。
(e)操作装置1と処理装置4とを接続するワイヤーを無くすことが出来るため、操作装置1を自由に移動させることが出来る。
【0060】
(f)処理装置4に沿った支柱19から延びたアーム17に画像表示装置3が支持されているので、ベッドBに対して操作者の居る側の空間が画像表示装置3の支持のために占有されることがなくなる。これにより、操作者の居る側の空間が従来より広くなり、超音波診断装置を設置する部屋のスペースを有効に利用することが出来る。
(g)アーム17を回転または伸縮させることで、画像表示装置3の空間位置や向きを変えることが出来る。
【0061】
(h)載置台5の内部にプローブ2のケーブル6を収容しうるので、ケーブル6が邪魔になるのを防止できる。
(i)床面Fから高さ120cm以上の位置にケーブル収容空間5aの開口部5bがあるので、ベッドBに寝た患者より十分高い位置からケーブル6が出入りすることになり、ケーブル6が患者に不快感を与えるのを防止できる。
(j)ケーブルストッパ7が設けられているので、操作者の意に反してケーブル6が開口部5bから出たり、ケーブル収容空間5aに引き込まれたりすることを防止できる。
(k)スリット7aにケーブル6を挟み込むことで、ケーブル6の弾性により、ケーブル6を係止することが出来る。
(l)開口部5bからのケーブル6の出入りが、ローラ8により、円滑になる。
【0062】
(m)開口部5bより上の位置にプローブコネクタ9が設けられているから、ケーブル6が邪魔にならずに、ケーブル6のケーブルコネクタ6aをプローブコネクタ9に着脱することが出来る。
【0063】
(n)ケーブル6は、開口部5bからU字状に曲がってケーブル収容空間5aに収容されているから、ケーブル6が曲げられる部分が、U字状の下端の1カ所だけで済み、ケーブル6を傷めなくて済む。
(o)動滑車10により、動滑車10の半径(例えば5mm以上)より小さな曲率でケーブル6が曲がることを防止できる。
(p)動滑車10に付けられた重り11が、ケーブル6をケーブル収容空間5aに円滑に引き込む力となる。
(q)動滑車10がレール12に保持されながら上下移動するので、安定性・信頼性を向上できる。
(r)ケーブルロック13が設置されているから、動滑車10からケーブル6が外れるのを防止でき、安定性・信頼性を向上できる。
【0064】
(s)カバー14を上下スライドさせて、載置台5の床面Fから高さ120cm以下の内部にアクセスできるので、保守作業を行い易くなり、プローブ2のケーブル6を動滑車10から外したり、ケーブル6を動滑車10に装着することが可能になる。
(t)動滑車ロック15が設置されているから、ケーブル6を外した動滑車10を、床面から高さ60cm以上の位置に止めて置くことが出来る。これにより、動滑車10にプローブ2のケーブル6を装着する際の作業が行い易くなる。
【実施例2】
【0065】
図10は、実施例2に係る超音波診断装置200を示す正面図である。
この超音波診断装置200では、実施例1の載置台5および支柱19を処理装置4に一体化している。
【実施例3】
【0066】
図11は、実施例3に係る超音波診断装置300を示す正面図である。
この超音波診断装置300では、アーム17が、支柱19から回動可能に且つ上下方向に変形可能に延びた第1平行リンクアーム17dと、第1平行リンクアーム17dから上下方向に変形可能に延びた第2平行リンクアーム17eと、第2平行リンクアーム17eから延び且つ画像表示装置3を回動可能に支持する回転軸17fとから構成されている。
第1平行リンクアーム17d,17eは、垂直辺を垂直に維持したまま水平辺が傾斜しうる平行リンク機構である。
なお、第1平行リンクアーム17d,17eがV字形になって第1平行リンクアーム17d,17eの連結部(屈曲部)の位置が下がり該連結部が患者に当たることを防止するため、第1平行リンクアーム17d,17eがV字形に屈曲するのを防止するストッパ(図示省略)が設けられている。つまり、第1平行リンクアーム17d,17eは逆V字形にのみ屈曲しうる。
【実施例4】
【0067】
図12は、実施例4に係る超音波診断装置400を示す正面図である。
この超音波診断装置400では、アーム17が、支柱19から回動可能に延びた第1水平アーム17aと、第1水平アーム17aから上下方向に変形可能に延びた第2平行リンクアーム17eと、第2平行リンクアーム17eから延び且つ画像表示装置3を回動可能に支持する回転軸17fとから構成されている。
【実施例5】
【0068】
図13は、実施例5に係る超音波診断装置500を示す正面図である。
この超音波診断装置500では、アーム17が、支柱19で支持され且つ水平に左右に延びた第1スライドガイド17gと、第1スライドガイド17gに沿って左右方向に摺動可能に第1スライドガイド17gに支持され且つ前後方向に延びた第2スライドガイド17hと、第2スライドガイド17hに沿って前後方向に摺動可能に支持され且つ画像表示装置3を上下可能かつ回動可能に支持する上下アーム17cとから構成されている。
図14に、第2スライドガイド17hの仰観図を示す。
【実施例6】
【0069】
図15は、実施例6に係る超音波診断装置600を示す正面図である。
この超音波診断装置600では、アーム17が、支柱19から回動可能に延びた第2スライドガイド17hと、第2スライドガイド17hに沿って摺動可能に支持され且つ画像表示装置3を上下可能かつ回動可能に支持する上下アーム17cとから構成されている。
【実施例7】
【0070】
図16は、実施例7に係る超音波診断装置700を示す正面図である。
この超音波診断装置700では、アーム17が、支柱19に上下可能に且つ回転可能に設置された上下・回転ポール17iと、上下・回転ポール17iから延びた第2スライドガイド17hと、第2スライドガイド17hに沿って摺動可能に支持され且つ画像表示装置3を回動可能に支持する回転軸17fとから構成されている。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明の超音波診断装置は、据付型の超音波診断装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】実施例1に係る超音波診断装置を示す一部破断側面図である。
【図2】実施例1に係る超音波診断装置を示す正面図である。
【図3】実施例1に係る超音波診断装置を示す平面図である。
【図4】開口部付近の一部破断拡大側面図である。
【図5】開口部付近の一部破断拡大正面図である。
【図6】動滑車付近の拡大側面図である。
【図7】動滑車ロック付近の拡大側面図である(動滑車ロックを解除した状態)。
【図8】動滑車ロック付近の拡大側面図である(動滑車ロックが作動した状態)。
【図9】ケーブルロックを解除した状態を示す拡大側面図である。
【図10】実施例2に係る超音波診断装置を示す正面図である。
【図11】実施例3に係る超音波診断装置を示す正面図である。
【図12】実施例4に係る超音波診断装置を示す正面図である。
【図13】実施例5に係る超音波診断装置を示す正面図である。
【図14】実施例5に係る第2スライドガイドを示す仰観図である。
【図15】実施例6に係る超音波診断装置を示す正面図である。
【図16】実施例7に係る超音波診断装置を示す正面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 操作装置
1a 無線通信部
2 プローブ
3 画像表示装置
4 処理装置
4a 無線通信部
5 載置台
5a 開口部
5b ケーブル収容空間
6 ケーブル
6a ケーブルコネクタ
7 ケーブルストッパ
7a スリット
8 ローラ
9 プローブコネクタ
10 動滑車
11 重り
12 レール
13 ケーブルロック
14 カバー
15 動滑車ロック
16 転倒防止脚
17 アーム
18 移動台
19 支柱
100,200 超音波診断装置
A イス
B ベッド
F 床面
W 壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者が指示を入力するための操作装置(1)と、超音波の送受信を行うためのプローブ(2)と、超音波画像を表示するための画像表示装置(3)と、前記指示に基づいて前記プローブ(1)を駆動し得られた受信信号を基に前記超音波画像を作成し前記画像表示装置(3)に表示する制御を行うための処理装置(4)とを具備し、前記操作装置(1)は、前記処理装置(4)と別体であり、前記処理装置(4)は、床面(F)から高さ70cm以下の部分の厚さが10cm以下である載置台(5)の上に載っているか又は床面(F)に置かれ該処理装置(4)の床面(F)から高さ70cm以下の部分の厚さが10cm以下であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の背面に凹凸が無いか又は凹凸があっても1cm以下であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)は、転倒防止脚(16)を有することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記画像表示装置(3)は、前記処理装置(4)に沿った支柱(19)から延びたアーム(17)または前記処理装置(4)から延びたアーム(17)に支持されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
請求項4に記載の超音波診断装置において、前記アーム(17)は、回転または伸縮しうることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記操作装置(1)は、キャスター付きの移動台(18)上に設置されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項7】
操作者が指示を入力するための操作装置(1)と、超音波の送受信を行うためのプローブ(2)と、超音波画像を表示するための画像表示装置(3)と、前記指示に基づいて前記プローブ(1)を駆動し得られた受信信号を基に前記超音波画像を作成し前記画像表示装置(3)に表示する制御を行うための処理装置(4)とを具備し、前記操作装置(1)は、前記処理装置(4)と別体であり、前記画像表示装置(3)は、前記処理装置(4)に沿った支柱(19)から延びたアーム(17)または前記処理装置(4)から延びたアーム(17)に支持されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項8】
請求項7に記載の超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から延びた水平アームと、その水平アームから延び且つ前記画像表示装置(3)を支持する上下アームとを含むことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項9】
請求項8に記載の超音波診断装置において、前記水平アームは、前記支柱(19)または前記処理装置(4)との接続部で回動することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項10】
請求項8または請求項9に記載の超音波診断装置において、前記水平アームは、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から延びた第1水平アーム(17a)と、前記第1水平アーム(17a)から延びた第2水平アーム(17b)を含み、前記第2水平アーム(17b)は、前記第1水平アームとの接続部で回動することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項11】
請求項8から請求項10のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記上下アームは、長さが可変であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項12】
請求項8から請求項11のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記上下アームは、前記水平アームとの接続部で水平方向に回転し、その回転により前記画像表示装置は水平方向に回転し、また、前記画像表示装置は、前記上下アームとの接続部で前記上下アームに対して上下方向に回転することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項13】
請求項8から請求項12のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記操作装置(1)は、キャスター付きの移動台(18)上に設置されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項14】
請求項7に記載の超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から回動可能に且つ上下方向に変形可能に延びた第1平行リンクアーム(17d)と、前記第1平行リンクアーム(17d)から上下方向に変形可能に延びた第2平行リンクアーム(17e)と、前記第2平行リンクアーム(17e)から延び且つ前記画像表示装置(3)を回動可能に支持する回転軸(17f)とを含むことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項15】
請求項7に記載の超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から回動可能に延びた第1水平アーム(17a)と、前記第1水平アーム(17a)から上下方向に変形可能に延びた第2平行リンクアーム(17e)と、前記第2平行リンクアーム(17e)から延び且つ前記画像表示装置(3)を回動可能に支持する回転軸(17f)とを含むことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項16】
請求項7に記載の超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から延びた第1スライドガイド(17g)と、前記第1スライドガイド(17g)に沿って摺動可能に支持され且つ摺動方向と交差する方向に延びた第2スライドガイド(17h)と、前記第2スライドガイド(17h)に沿って摺動可能に支持され且つ前記画像表示装置(3)を上下可能かつ回動可能に支持する上下アーム(17c)とを含むことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項17】
請求項7に記載の超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)から回動可能に延びた第2スライドガイド(17h)と、前記第2スライドガイド(17h)に沿って摺動可能に支持され且つ前記画像表示装置(3)を上下可能かつ回動可能に支持する上下アーム(17c)とを含むことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項18】
請求項7に記載の超音波診断装置において、前記アーム(17)は、前記支柱(19)または前記処理装置(4)に上下可能に且つ回転可能に設置された上下・回転ポール(17i)と、前記上下・回転ポール(17i)から延びた第2スライドガイド(17h)と、前記第2スライドガイド(17h)に沿って摺動可能に支持され且つ前記画像表示装置(3)を回動可能に支持する回転軸(17f)とを含むことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項19】
請求項1から請求項18のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記操作装置(1)および前記処理装置(4)は、相互に無線通信するための無線通信手段(1a)および(4a)を有することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項20】
請求項1から請求項19のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の内部に前記プローブ(2)のケーブル(6)を収容するケーブル収容空間(5a)を設けたことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項21】
請求項20に記載の超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の床面(F)から高さ120cm以上の位置に開口部(5b)が設けられ、前記プローブ(2)のケーブル(6)は、前記開口部(5b)から前記ケーブル収容空間(5a)に収容されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項22】
請求項20または請求項21に記載の超音波診断装置において、前記ケーブル収容空間(5a)への前記ケーブル(6)の出入りを止めるケーブルストッパ(7)が設けられていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項23】
請求項22に記載の超音波診断装置において、前記ケーブルストッパ(7)は、前記ケーブル(6)の外径より狭い隙間のスリット(7a)であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項24】
請求項21から請求項23のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記開口部(5b)に前記ケーブル(6)の下面に当たりうるローラ(8)が設けられていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項25】
請求項21から請求項24のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記処理装置(4)の前記開口部(5b)より上の位置にプローブコネクタ(9)が設けられていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項26】
請求項25に記載の超音波診断装置において、前記ケーブル(6)は、前記開口部(5b)からU字状に曲がって前記ケーブル収容空間(5a)に収容されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項27】
請求項26に記載の超音波診断装置において、動滑車(10)が、前記ケーブル(6)のU字状の下端に掛けられていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項28】
請求項27に記載の超音波診断装置において、前記動滑車(10)は、重り(11)により下向き付勢されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項29】
請求項27または請求項28に記載の超音波診断装置において、前記動滑車(10)は、上下移動可能にレール(12)に保持されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項30】
請求項27から請求項29のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記動滑車(10)から前記ケーブル(6)が外れるのを防止するケーブルロック(13)が設置されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項31】
請求項30に記載の超音波診断装置において、前記ケーブルロック(13)は、回動可能なレバー状部材からなることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項32】
請求項30または請求項31に記載の超音波診断装置において、前記処理装置(4)または前記載置台(5)の床面(F)から高さ120cm以下の部分に、上下スライドして内部にアクセス可能にするカバー(14)を設けたことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項33】
請求項32に記載の超音波診断装置において、前記ケーブルロック(13)を解除した状態では前記動滑車(10)に対して前記ケーブル(6)を着脱可能であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項34】
請求項32または請求項33に記載の超音波診断装置において、前記レール(12)の床面から高さ60cm以上の位置で前記動滑車(10)を止めるための動滑車ロック(15)が設置されていることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項35】
請求項34に記載の超音波診断装置において、前記動滑車ロック(15)は、シーソー状に動いて姿勢を変えるシーソー状部材からなることを特徴とする超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−72568(P2009−72568A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137509(P2008−137509)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】