超音波診断装置
【課題】超音波診断装置に関する発明を開示する。
【解決手段】開示された超音波診断装置は、帯状に形成されて検査対象物に巻かれる連結部と、前記連結部上に設けられ、前記連結部の長手方向に沿って移動するプローブを有する移動部とを備えることを特徴とする。
【解決手段】開示された超音波診断装置は、帯状に形成されて検査対象物に巻かれる連結部と、前記連結部上に設けられ、前記連結部の長手方向に沿って移動するプローブを有する移動部とを備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関するもので、より詳細には、検査対象物の曲面や突出部分に沿って超音波診断を容易に行える超音波診断装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、測定対象物の体表から体内の所望の部位に向けて超音波信号を照射し、反射された超音波信号(超音波エコー信号)の情報を用いて軟部組織の断層像や血流に関する情報を得る装置である。
【0003】
超音波診断装置は、X線診断装置、CTスキャナ(Computerized Tomography Scanner)、MRI(Magnetic Resonance Image)、核医学診断装置などの他の映像診断装置と比較して、小型且つ安価である、リアルタイムで表示が可能である、X線などの被曝がなく安全性が高い、などの長所があるため、心臓、腹部、泌尿器、産婦人科などの診断のために幅広く用いられている。
【0004】
超音波診断装置は、検査対象物の超音波映像を得るために超音波信号を検査対象物に送信し、その検査対象物から反射してくる超音波信号を受信するためのプローブを備えている。このプローブを通して受信された信号は制御部を通して映像表示部に出力され、検査者(ユーザ)は、映像表示部の画面と検査対象物を交互に見ながら検査をする。
【0005】
一方、甲状腺腫瘍や甲状腺機能亢進症などを検査するためには、頚部の超音波検査が要求される。甲状腺診断のための超音波検査は、患者が横たわった姿勢で頚部の周囲をプローブでスキャンする。上述した技術構成は、本発明の理解を促進するための背景技術であって、本発明の属する技術分野で広く知られた従来技術の全てを意味するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−305047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記で述べた頸部の超音波診断をするとき、甲状腺などの部位である首の周囲は曲線状になっているため、検査者は、プローブをつかんだ状態で首の周囲の曲面や突出部分を移動しながら甲状腺をスキャンする。このような甲状腺の超音波診断においては、検査者の能力によって得られる超音波映像が異なるので、超音波検査の信頼度が低下する。また、検査者が曲面や突出部位に沿ってプローブを移動させる作業が要求されるので、検査者の手首を含む身体に傷害が発生するおそれがある。そのため、これを改善することが要請される。
【0008】
本発明は、前記のような必要性に応じてなされたもので、頚部を含む測定対象物の超音波検査をするとき、検査者の能力と関係なく信頼性のある検査を行える超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、検査者の疲労度を減少できる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、プローブを検査対象物に密着させ、プローブと検査対象物との間に空間が形成されることを防止する超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、皮膚などの表面組織にプローブを直接接触させるとき、表面組織とプローブとの間の音響抵抗(Acoustic Impedence)の差が大きいことにより、音響的な反射が接触面で大きく発生したり、反射が繰り返される多重反射が発生することによって、皮膚を透過する送信音響の信号が大きく減少し、超音波映像の質が低下するという問題を改善できる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、皮膚などの表面組織にプローブを直接接触させるとき、プローブ付近のフレネルゾーン(Fresnel Zone)において、音響信号の強さが均一でないことにより超音波音場が複雑になり、それが、超音波映像の質を低下させるという問題を改善する超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る超音波診断装置は、帯状に形成されて検査対象物に巻かれる連結部と、前記連結部上に設けられ、前記連結部の長手方向に沿って移動するプローブを有する移動部とを備える。
【0014】
また、連結部は、移動部と連結され、超音波が透過される材質で形成される超音波透過性膜と、その超音波透過性膜の両端に連結されるバンド部材とを備える。
【0015】
また、バンド部材は、超音波透過性膜の一端に連結される第1のバンド部材と、その超音波透過性膜の他端に連結される第2のバンド部材とを備える。
【0016】
また、本発明は、第1のバンド部材と第2のバンド部材に連結されて流圧を供給する流体供給部をさらに備え、第1のバンド部材と第2のバンド部材は流圧の供給によって膨張する。
【0017】
また、流体供給部は、流体管路によって、前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材に連結されている。
【0018】
また、本発明は、検査対象物と対向する超音波透過性膜上に設置され、内部にゲルが備えられるゲルパッドをさらに備える。
【0019】
また、本発明は、前記移動部を覆うように前記超音波透過膜上に設けられたカバー部材をさらに備え、前記カバー部材は、前記移動部を作動させるボタンを有する。
【0020】
また、連結部は、移動部を覆い、移動部の移動方向に沿って設置される弾性材質のゲルパッドと、ゲルパッドに連結される帯状のバンド部材とを備える。
【0021】
また、プローブは、ゲルパッドに接触しながら移動し、検査対象物を探触する。
【0022】
また、プローブは、ゲルパッドの内部に備えられる。
【0023】
また、移動部は、回転動力を供給する駆動部材と、駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、前記移送ベルトに固定されて移送ベルトと共に移動し、プローブが一方の側に固定される移動装着部とを備える。
【0024】
また、移動部は、連結部の前記長手方向に沿って前記連結部に設置されるギアレールと、ギアレールに沿って移動し、プローブが側面に固定される移動検査部とを備える。
【0025】
また、移動検査部は、ギアレールと噛み合って回転するギア部材と、ギア部材を駆動させる移送モータと、移送モータ、ギア部材及びプローブが装着される移動プレートとを備える。
【0026】
また、移動部は、連結部の前記長手方向に沿って前記プローブを第1の方向に移動させる第1の移動部と、プローブを第1の方向とは異なる第2の方向に移動させる第2の移動部とを備える。
【0027】
また、第1の移動部は、回転動力を供給する第1の駆動部材と、第1の駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、前記移送ベルトに固定されて移送ベルトと共に移動し、プローブが一方の面に固定される移動装着部とを含み、第2の移動部は、第2の方向に沿って設置され、側面に第1の歯形が形成されるガイドレールと、ガイドレールに沿って移動する移動ブラケットと、移動ブラケットに設置され、第1の歯形と噛み合わさられる第2の歯形が備えられる回転ギアと、回転ギアを回転させる第2の駆動部材とを備える。
【0028】
また、第2の移動部は、プローブを回転させる回転部をさらに備える。
【0029】
また、回転部は、回転動力を供給する回転モータと、プローブの側面を挟み込み、回転モータの出力軸に連結される回転ブラケットとを備える。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る超音波診断装置は、検査対象物に連結部を固定し、連結部の長手方向に沿って移動する移動部によって検査対象物の均一な超音波映像を取得できるので、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0031】
また、本発明は、プローブの移動が自動的に行われるので、検査者の疲労度を減少させ、作業性を向上させることができる。
【0032】
また、本発明は、スキャン作業をする検査者がプローブを直接つかんで測定対象物の周りに固定する作業を行うことなく、織製面ファスナー、紐及びバンドなどを用いてプローブが検査対象物の周りを移動するように制限するので、検査者の疲労度を減少させることができる。
【0033】
また、本発明は、超音波透過性膜がフレキシブルに曲げられ、ギアレールも同一の方向に曲げられるので、その結果、移動検査部に備えられたプローブも曲面に対する抵抗がなく頚部の周りに沿ってスキャンすることができる。
【0034】
また、本発明は、超音波透過性膜の長手方向に沿ってプローブが移動するので、頚部の多様な曲面にもかかわらず広い部位の接触が可能であり、広い検査領域を確保することができる。
【0035】
また、本発明は、検査者の手による操作をすることなくスキャン作業が行われるので、どの患者も均一な超音波映像を得ることができ、その結果、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0036】
また、本発明は、バンド部材の膨張により、プローブを備えた検診部が検査対象物に密着されるので、プローブと検査対象物との間に空間が形成されることを防止し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0037】
また、本発明は、ゲルパッドが検査対象物に密着されるので、プローブと検査対象物との間に空間が形成されることを防止し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0038】
また、本発明は、検査対象物である頚部とプローブとの間に一定の厚さを有するゲルパッドが設置されるので、プローブ付近に測定対象物が設置されることによって発生する超音波の乱反射を除去し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0039】
また、本発明は、頻繁な取替えを必要とするゲルパッドが接着性を有しつつ超音波透過性膜に着脱されるので、ゲルパッドのメンテナンス作業をより容易に行うことができる。
【0040】
また、本発明は、プローブと検査定対象物の表面組織との間にゲルパッドが設置され、プローブと表面組織との間の音響抵抗の差を段階的に減少できるので、超音波信号の減衰を減少させ、超音波映像の質を向上させることができる。
【0041】
また、本発明は、プローブと検査対象物との間にゲルパッドが設置され、プローブ付近で発生するフレネルゾーン(Fresnel Zone)から測定対象物が遠く離れるので、超音波映像の質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置の使用状態を概略的に示した斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置の内部構成を概略的に示した分解斜視図である。
【図4】図3に示した移動装着部が移送ベルトに沿って移動する状態を概略的に示した斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る移動部の分解斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置のブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置の内部構成を概略的に示した分解斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る移動部の分解斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図10】図9に示した超音波診断装置の側面図である。
【図11】本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置の使用状態を概略的に示した斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図13】図12に示した第1の結合部と第2の結合部との結合状態を示した斜視図である。
【図14】本発明の第4の実施例に係る流体膨張部に流圧が供給される前の状態を示した平面図である。
【図15】本発明の第4の実施例に係る流体膨張部に流圧が供給されて膨張した状態を示した平面図である。
【図16】本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置のブロック図である。
【図17】本発明の第5の実施例に係る第1の移動部の設置状態を概略的に示した分解斜視図である。
【図18】図17に示したプローブが移送ベルトに沿って第1の方向に移動する状態を概略的に示した斜視図である。
【図19】本発明の第5の実施例に係る第1の移動部、第2の移動部及び回転部の要部構成を示した分解斜視図である。
【図20】図19に示した移動ブラケットから回転ギアと第2の駆動部材を分解して示した分解斜視図である。
【図21】本発明の第5の実施例に係るプローブの設置状態を概略的に示した斜視図である。
【図22】図21に示したプローブがガイドレールと垂直をなす方向に回転した状態を示した斜視図である。
【図23】図22に示したプローブが第2の方向に移動する状態を示した斜視図である。
【図24】本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置のブロック図である。
【図25】本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図26】本発明の第6の実施例に係る移動部の設置状態を示した側面図である。
【図27】本発明の第6の実施例に係る移動部の設置状態を示した斜視図である。
【図28】図27に示したプローブが移送ベルトに沿って移動する状態を示した斜視図である。
【図29】本発明の第6の実施例に係る移動部の要部構成を示した分解斜視図である。
【図30】本発明の第7の実施例に係る移動部の設置状態を示した側面図である。
【図31】本発明の第7の実施例に係る移動部の設置状態を示した斜視図である。
【図32】図31に示したプローブが移送ベルトに沿って移動する状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
<第1の実施例>
以下、添付の各図面を参照して本発明に係る超音波診断装置の第1の実施例を説明する。説明の便宜のために、甲状腺検査のための超音波診断装置を例に挙げて説明する。この過程で、図面に示されている各線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性及び便宜上、誇張されて示される場合もある。また、後述する各用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であって、これらは、使用者及び運用者の意図又は慣例により変わることがある。従って、このような用語に対する定義は、本明細書の全般に亘った内容に基づいて下さなければならない。
【0044】
図1〜図6は、本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0045】
図1〜図6に示すように、本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置1は、帯状に形成されて検査対象物10の周りに巻かれる連結部20と、連結部20に沿って、超音波の送受信が行われるプローブ14を移動させる移動部30とを備える。
【0046】
第1の実施例に係る測定対象物10は人間であり、超音波診断装置1は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0047】
連結部20は頚部12の周りに巻かれて設置され、プローブ14は、頚部12の周りに沿って移動し、超音波で甲状腺を検査する。
【0048】
超音波診断装置1に備えられたプローブ14としては、超音波信号を送受信して検査対象物10の超音波映像を取得する技術思想に基づいていれば、他のどのような物であっても構わない。
【0049】
連結部20は、検査対象物10の頚部12に巻かれて設置され、連結部20の側面(上面)や内側には、プローブ14を自動的に移動させる移動部30が設置される。
【0050】
連結部20としては、検査対象物10の超音波映像を容易に取得する位置に移動部30を設置すると物であれば、紐やバンド形式の長さ可変の部材を含みどんな物でも構わない。
【0051】
本発明の第1の実施例に係る連結部20は、移動部30と連結され、超音波が透過される材質で形成される超音波透過性膜24と、その超音波透過性膜24に連結されるバンド部材26とを備える。
【0052】
超音波透過性膜24は、超音波の透過率に優れており、頚部12の周りに沿って曲がる伸縮性のある材質で形成される。
【0053】
ゲルパッド22は超音波透過性膜24に接して設置されてもよく、ゲルパッド22なしに超音波透過性膜24のみが使用されてもよい。
【0054】
ゲルパッド22は、検査対象物10と対向する超音波透過性膜24の面上に設置され、ゲルパッド22の内部には超音波透過性ゲルが備えられる。
【0055】
プローブ14で検査対象物10を検査する時、ゲルパッド22が頚部10の周囲に沿って密着されるので、プローブ14と検査対象物10との間に空間が形成されて、それにより検査エラーが発生するのを減少させることができる。
【0056】
バンド部材26は、超音波透過性膜24の一端に連結される第1のバンド部材90と、超音波透過性膜24の他端に連結される第2のバンド部材92とを備える。
【0057】
バンド部材26は、第1のバンド部材90の超音波透過性膜24とは反対側の端部に連結される第1の結合部27と、第2のバンド部材92の超音波透過性膜24とは反対側の端部に連結されて第1の結合部27と結合される第2の結合部28とをさらに備える。この第1の結合部27及び第2の結合部28の部材としては、両者を相互に結合することができる部材であれば、本目的の範囲内で他の部材を使用して構わない。
【0058】
第1の実施例に係る第1の結合部27と第2の結合部28としてはベルクロファスナーなどの織製面ファスナーを使用するので、バンド部材26の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0059】
超音波透過性膜24に設置される移動部30としては、プローブ14を左右(図4参照)(連結部20の長手方向)に移動させる技術思想内で他に多様な移動装置が考案可能である。
【0060】
第1の実施例に係る移動部30は、回転動力を供給する駆動部材40と、駆動部材40の回転によって移動する移送ベルト42と、移送ベルト42と共に移動し、プローブ14が一方の面に固定される移動装着部44と、駆動部材40の動力を受け、移送ベルト42の一端を支持する駆動ギア46と、移送ベルト42の他端を支持する従動ギア48とを備える。
【0061】
駆動部材40は、回転動力を供給するモータであって、超音波透過性膜24のカバー部材29側の面に固定設置される。
【0062】
駆動部材40の上側(図5参照)と下側に延長される駆動軸には駆動ギア46がそれぞれ設置される。
【0063】
駆動ギア46は移送ベルト42の一端(図5の右側)を支持するように設置され、従動ギア48は移送ベルト42の他端を支持するように設置される。
【0064】
図5の上側と下側に備えられる従動ギア48は、連結バーで連結されて同一の回転を有する。
【0065】
移送ベルト42は、その内側面に歯形が形成されるので、駆動ギア46及び従動ギア48と噛み合って回転する。
【0066】
プローブ14が装着される移動装着部44は、移送ベルト42の超音波透過性膜24側の面に固定され、移送ベルト42の移動に伴って移動装着部44も移動する。
【0067】
このような移動装着部44の両側(図5の上側と下側)に移送ベルト42が設置されるので、すなわち、移動装着部44のカバー部材29側の面に2つの移送ベルト42が設置されるので、移動装着部44の左右移動がより安定的に行われる。
【0068】
移動制御部72は、移動装着部44のカバー部材29側の面で、2つの移送ベルト42の間に設置され、駆動部材40及びプローブ14の動作を制御する。
【0069】
移動制御部72は、超音波透過性膜24を覆うカバー部材29に備えられたボタン部材70の操作で動作される。
【0070】
移動制御部72は、有線又は無線でメイン制御部74と連結されてプローブ14で受信した超音波信号をメイン制御部74に伝送し、メイン制御部74は、その超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送する(図6参照)。
【0071】
カバー部材29に備えられたボタン部材70の操作で移動部30が作動し、駆動部材40は、有線や無線で電力の供給を受けたり、連結部20の内側に別途に備えられたバッテリを介して電力の供給を受ける。
【0072】
以下では、添付の各図面を参照して本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置1の作動状態を詳細に説明する。
【0073】
検査対象物10の頚部12に連結部20を巻いた状態で、第1の結合部27と第2の結合部28とを結合して連結部20の位置を固定する。
【0074】
プローブ14を備えた移動部30は、甲状腺が位置した頚部12の前方(図1の左側)に設置される。
【0075】
ボタン部材70を押すと、駆動部材40に電力が供給されることによって回転動力が発生するので、駆動部材40の上側と下側にある駆動ギア46が回転する。
【0076】
駆動ギア46の回転によって移送ベルト42が移動するので、移送ベルト42は駆動ギア46と従動ギア48との間を回転する。
【0077】
移送ベルト42に固定された移動装着部44も移送ベルト42と共に移動し、移動装着部44に備えられたプローブ14も移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0078】
超音波透過性膜24の後面(測定対象物10側の面)に付着されたゲルパッド22は、曲面状の頚部12を覆うように設置されるので、プローブ14と検査対象物10との間の空気によって起こる検査エラーを減少させることができる。
【0079】
移動制御部72は、プローブ14の移動位置を計算し、駆動部材40の回転を正方向又は逆方向に調節し、プローブ14を左右方向(図4参照)に移動させる。
【0080】
プローブ14で測定された超音波信号は、移動制御部72を介してメイン制御部74に伝達される。メイン制御部74は、超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送することにより、甲状腺の超音波映像を表示する。
【0081】
<第2の実施例>
以下、図面を参照して本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置2を説明する。
【0082】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については、同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0083】
図7は、本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置の内部構成を概略的に示した分解斜視図で、図8は、本発明の第2の実施例に係る移動部の分解斜視図である。
【0084】
図7と図8に示すように、本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置2の移動部32は、プローブ14が移動する長さ方向(連結部20の長手方向)に沿って超音波透過性膜24に設置されるギアレール50と、ギアレール50に沿って移動し、プローブ14が側面に固定される移動検査部60とを備える。
【0085】
ギアレール50は超音波透過性膜24の側面(カバー部材29側の面)に固定され、ギアレール50と超音波透過性膜24はフレキシブルな材質で成形される。
【0086】
ギアレール50は、プローブ14を備える移動検査部60の上下(図7参照)両側に設置されるので、すなわち、超音波透過性膜24の2つの長辺に沿って設置されるので、移動検査部60の左右移動がより安定的に行われる。
【0087】
第2の実施例に係る移動検査部60は、ギアレール50と噛み合って回転するギア部材62と、ギア部材62を駆動させる移送モータ64と、移送モータ64、ギア部材62及びプローブ14が装着される移動プレート66と、移動プレート66の両側(上端、下端)で折り曲げられ、超音波透過性膜24の後面に掛止される離脱防止リング部材68とを備える。本実施例では、4つの離脱防止リング部材68を備える。
【0088】
それぞれの離脱防止リング部材68は、移動プレート66の上下側に延長され、移動プレートの上下両側で折り曲げられる。このように移動プレート66の上側と下側に離脱防止リング部材68が延長形成され、この離脱防止リング部材68が超音波透過性膜24の後面に掛止されるので、移動プレート66の離脱が防止される。
【0089】
移動プレート66のカバー部材29側の面には、移送モータ64の動作を制御する移動制御部72が設置され、移送モータ64はギアレール50と噛み合っているギア部材62を回転させる。
【0090】
移動プレート66の下側にも、ギアレール50と噛み合って回転するギア部材62が回転可能な状態で設置される。
【0091】
以下では、添付の各図面を参照して本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置2の作動状態を詳細に説明する。
【0092】
ボタン部材70を押すと、移送モータ64に電力が供給されることによって回転動力が発生するので、移送モータ64と連結されるギア部材62が回転する。
【0093】
ギア部材62がギアレール50と噛み合って回転するので、プローブ14を備えた移動プレート66はギアレール50に沿って水平方向(図8参照)(連結部20の長手方向)に移動する。
【0094】
移動プレート66に備えられたプローブ14も、水平に移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0095】
移動制御部72は、プローブ14の移動位置を計算し、移送モータ64の回転を正方向又は逆方向に調節することによって、プローブ14を左右方向(図8参照)に移動させる。
【0096】
<第3の実施例>
以下、図面を参照して本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置3を説明する。
【0097】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については、同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0098】
図9は、本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図で、図10は、図9に示した超音波診断装置の側面図である。
【0099】
図9と図10に示すように、本発明の第3の実施例に係る連結部21は、移動部30の外側を覆い、移動部30の移動方向に沿って設置される弾性材質のゲルパッド22と、ゲルパッド22に連結される帯状のバンド部材26とを備える。
【0100】
移動部30の移送ベルト42がゲルパッド22の内部を貫通して設置され、移送ベルト42とともに移動する移動装着部44及びプローブ14もゲルパッド22の内部に設置される。
【0101】
駆動部材40、駆動ギア46及び従動ギア48は、ゲルパッド22の内部又は外部に設置され、移送ベルト42を回転させる。本実施例では、外部に設置されている。
【0102】
ゲルパッド22の外部に設置される駆動ギア46、駆動部材40及び従動ギア48は、サイドカバー80によって覆われ、外部と隔離した状態で設置される。
【0103】
本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置3は、第1の実施例に係る超音波診断装置1と比べたとき、超音波透過性膜24とカバー部材29の構成が省略されるので、生産コストを節減することができる。
【0104】
以下では、添付の各図面を参照して本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置3の動作状態を詳細に説明する。
【0105】
連結部21に備えられたボタン部材(図示せず)を押すと、駆動部材40に電力が供給されて回転動力が発生するので、駆動部材40の上側と下側(図9参照)にある駆動ギア46が回転する。
【0106】
駆動ギア46の回転に伴って移送ベルト42が回転し、ゲルパッド22を貫通して設置される移送ベルト42は駆動ギア46と従動ギア48との間を回転する。
【0107】
移送ベルト42に固定された移動装着部44も、移送ベルト42と共に連動しながらゲルパッド22の内部に沿って移動する。
【0108】
移動装着部44に備えられたプローブ14も、移送ベルト42とともに水平に移動しながら甲状腺をスキャンする。プローブ14と頚部12との間には超音波透過性ゲル(ゲルパッド22)のみが備えられているので、空気によって発生する超音波の検査エラーを減少させることができる。
【0109】
移動制御部72は、プローブ14がゲルパッド22の内部のみで移動するようにプローブ14の移動位置を計算し、駆動部材40の回転を正方向又は逆方向に制御する。
【0110】
上述した構成によれば、第1〜第3の実施例に係る超音波診断装置1、2、3は、検査対象物10に連結部20、21を固定し、連結部20、21の長手方向に沿って移動する移動部30、32によって検査対象物10の均一な超音波映像を取得するので、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0111】
また、プローブ14の移動が自動的に行われるので、検査者の疲労度を減少させ、作業性を向上させることができる。
【0112】
<第4の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置100を説明する。
【0113】
図11〜図16は、本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0114】
図11〜図16に示すように、本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置100は、流圧を供給する流体供給部120と、帯状に形成されて検査対象物10の周りに巻かれ、流体供給部120と連結されて流圧で膨張するバンド部材130と、バンド部材130と連結される検診部140とを備える。
【0115】
第4の実施例に係る検査対象物10は人間であり、超音波診断装置100は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0116】
検診部140は甲状腺の前方に位置し、このような検診部140の内部に設置されたプローブ142は、頚部12の周りに沿って移動し、超音波で甲状腺を検査する。
【0117】
検診部140は、超音波透過性膜と、該超音波透過性膜の長手方向に沿ってプローブ142を移動させる移動部とを備え、このような超音波透過性膜と移動部の構成は、本発明の第1及び第2の実施例に係る超音波透過性膜24及び移動部30、32の構成と同一であるので、これについての図面及び説明は省略する。
【0118】
流体供給部120は、バンド部材130と流体管路136を介して連結されるので、流体供給部120で発生した流圧は、流体管路136に沿ってバンド部材130に供給される。
【0119】
第4の実施例に係る超音波診断装置100は、操作ボタン180の操作で動作し、このような操作ボタン180は、流体供給部120に備えられる第1のボタン部材182と、検診部140に備えられる第2のボタン部材184とを備える。
【0120】
第1のボタン部材182が前面に備えられる流体供給部120の内部には、超音波診断装置100を制御するメイン制御部122が備えられる。
【0121】
流体供給部120で発生した流圧を受けるバンド部材130は、検診部140の一端に連結される第1のバンド部材137と、検診部140の他端に連結される第2のバンド部材138とを備える。
【0122】
バンド部材130は、第1のバンド部材137の検診部140と反対側の端部に連結される第1の結合部132と、第2のバンド部材138の検診部140と反対側の端部に連結されて第1の結合部132と結合される第2の結合部134とをさらに備える。この第1の結合部132及び第2の結合部134としては、他に、本目的を達成する技術思想内で多様な結合部材が使用可能である。
【0123】
この実施例では、第2の結合部134にベルクロファスナーなどの織製面ファスナーが使われている。
【0124】
第4の実施例に係る第1の結合部132はリング部材で、第2の結合部134はベルクロファスナーなどの織製面ファスナーであるので、バンド部材130の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0125】
本実施例で、バンド部材130は、検診部140の両側(両端)に連結される形状になっているが、この他にも多様な変形が可能である。
【0126】
検診部140の両側には、バンド部材130の第1のバンド部材137と第2のバンド部材138が連結される。
【0127】
検診部140にはプローブ142と共に移動する移動制御部156が設置され、このような移動制御部156は、カバー部材146に備えられた第2のボタン部材184の操作で動作する。
【0128】
移動制御部156は、有線又は無線でメイン制御部122と連結されてプローブ142で受信された超音波信号をメイン制御部122に伝送し、メイン制御部122は、その超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部190に伝送する。
【0129】
カバー部材146に備えられた第2のボタン部材184の操作でプローブ142が移動する。
【0130】
ゲルパッド160は検診部140に接して設置されてもよいし、ゲルパッド160なしに検診部140のみが使用されてもよい。ゲルパッド160の内部には超音波透過性ゲルが備えられる。
【0131】
プローブ142によって検査対象物10を検査すると、ゲルパッド160が頚部12の周りに沿って密着されるので、プローブ142と検査対象物10との間に空間が形成されることを防止し、超音波の検査エラーを減少させることができる。
【0132】
超音波診断装置100には、流体供給部120の作動で膨れ上がるバンド部材130の膨張程度を測定し、移動制御部156に測定信号を伝達する圧力センサ170が備えられる。
【0133】
圧力センサ170は、バンド部材130が予め設定された圧力値以上に頚部12を加圧しないようにバンド部材130の圧力を測定する。この圧力センサ170は、必要に応じて、頚部12と接するバンド部材130の内側面や流体供給部120の内部などの多様な位置に設置することが可能である。
【0134】
圧力センサ170の測定値を含む、検診部140を通して取得された超音波映像などの多様な映像情報は、メイン制御部122を介してディスプレイ部190に伝達される。
【0135】
一実施例に係る流体としては、ガス、空気、窒素などの多様な種類の気体又は液状の物質が使用可能である。
【0136】
次に、添付の各図面を参照して本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置100の動作状態を詳細に説明する。
【0137】
測定対象物10の頚部12には、検診部140と連結されるバンド部材130を巻く。
【0138】
甲状腺の前面に検診部140を位置させた後、リング状の第1の結合部132に織製面ファスナーである第2の結合部134を挿入する。第2の結合部134が第1の結合部132を通過した後、折り曲げられて固定することによって、第1の結合部132と第2の結合部134とが結合される。
【0139】
検査者は、流体供給部120に備えられる第1のボタン部材182と検診部140に備えられる第2のボタン部材184を選択的に操作し、超音波診断装置100を動作させる。
【0140】
操作ボタン180によって操作信号が入力されると、流体供給部120の動作によって流圧が発生し、このような流圧は、流体管路136を介してバンド部材130に供給される。
【0141】
バンド部材130は流圧の供給で膨張し、バンド部材130の膨張により、検診部140も頚部12に確実に密着される。
【0142】
圧力センサ170によって設定値以上の圧力が測定されると、流体供給部120の動作を中止させる。
【0143】
流体供給部120の動作が中止された後、プローブ142は、自動的または、第2のボタン部材184の操作で動作して超音波検診を実施する。
【0144】
上述したような構成によれば、第4の実施例に係る超音波診断装置100は、バンド部材130の膨張により、プローブ142を備えた検診部140が検査対象物10に密着されるので、プローブ142と検査対象物10との間に空間が形成されることを防止し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0145】
<第5の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置201を説明する。
【0146】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については、同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0147】
図17〜図24は、本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0148】
図17〜図24に示すように、本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置201は、帯状に形成されて検査対象物10の周りに巻かれる連結部240と、連結部240の長手方向に沿ってプローブ230を第1の方向(連結部240の長手方向)232に移動させる第1の移動部270と、プローブ230を第1の方向232とは異なる第2の方向(第1の方向232と直交する方向)234に移動させる第2の移動部290とを備える。
【0149】
第1の方向232は、第1の移動部270の動作で移動するプローブ230の左右(図17参照)移動方向であり、第2の方向234は、第2の移動部290の動作で移動するプローブ230の上下(図17参照)移動方向である。
【0150】
このような第1の方向232と第2の方向234は垂直をなしており、プローブ230は、第1の方向232又は第2の方向234に移動し、検査対象物10の超音波検査をする。一方、本実施例では、第1の方向232と第2の方向234が垂直である場合を例に挙げて説明したが、本発明がこれに限定されることはなく、第1の方向232と第2の方向234は多様な角度をなすことができる。
【0151】
第5の実施例に係る検査対象物10は人間であって、超音波診断装置201は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0152】
連結部240は頚部12の周りに巻かれて設置され、プローブ230は、頚部12の周りに沿って移動し、超音波で甲状腺を検査する。
【0153】
超音波診断装置201に備えられたプローブ230としては、超音波信号を送受信して検査対象物10の超音波映像を取得するものであれば、どのような物であっても良い。
【0154】
連結部240は、人間の頚部12である検査対象物10に巻かれて設置され、連結部240の側面(上面)や内部には、プローブ230を自動的に移動させる第1の移動部270及び第2の移動部290が備えられる。
【0155】
連結部240としては、検査対象物10の超音波映像を容易に取得することができる位置に第1の移動部270及び第2の移動部290を設置するために、紐やバンド形式の長さ可変型部材か、流体の供給で膨れ上がる部材が使用される。
【0156】
本発明の第5の実施例に係る連結部240は、超音波が透過される材質で形成され、第1の移動部270を設置する超音波透過性膜242と、超音波透過性膜242に連結されるバンド部材244とを備える。
【0157】
超音波透過性膜242は、超音波の透過率に優れており、頚部12の周りに沿って曲げられる伸縮性のある材質で形成される。
【0158】
ゲルパッド260は超音波透過性膜242に接して設置されてもよいし、ゲルパッド260なしに超音波透過性膜242のみが使用されてもよい。
【0159】
ゲルパッド260は、検査対象物10と対向する超音波透過性膜242の面上に設置され、ゲルパッド260の内部には超音波透過性ゲルが備えられる。
【0160】
プローブ230で検査対象物10を検査するとき、ゲルパッド260が頚部12の周りに沿って密着されるので、プローブ230と検査対象物10との間に空間が形成されることにより発生する検査エラーを減少させることができる。
【0161】
バンド部材244は、超音波透過性膜242の一端に連結される第1のバンド部材246と、超音波透過性膜242の他端に連結される第2のバンド部材250とを備える。
【0162】
バンド部材244は、第1のバンド部材246の超音波透過性膜242とは反対側の端部に連結される第1の結合部248と、第2のバンド部材250の超音波透過性膜242とは反対側の端部に連結されて第1の結合部248と結合される第2の結合部252とをさらに備える。この第1の結合部248及び第2の結合部252しては、それらを相互に結合することができるものであれば他のどのような部材を使用しても良い。
【0163】
第5の実施例に係る第1の結合部248と第2の結合部252としてはベルクロファスナーなどの織製面ファスナーを使用するので、バンド部材244の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0164】
超音波透過性膜242に設置される第1の移動部270としては、プローブ230を左右(図17参照)に移動させるという技術思想内で多様な移動装置が考案可能である。
【0165】
図19に示すように、第5の実施例に係る第1の移動部270は、回転動力を供給する第1の駆動部材272と、第1の駆動部材272の回転によって移動する移送ベルト274と、移送ベルト274と共に移動し、プローブ230が一方の面に固定される移動装着部276と、第1の駆動部材272の動力を受け、移送ベルト274の一端を支持する駆動ギア278と、移送ベルト274の他端を支持する従動ギア280とを備える。
【0166】
第1の駆動部材272は、回転動力を供給するモータであって、超音波透過性膜242のカバー部材254側の面に固定設置される。
【0167】
第1の駆動部材272の上側(図19参照)と下側に延長される駆動軸には駆動ギア278がそれぞれ設置される。
【0168】
駆動ギア278は移送ベルト274の一端(図19の右側)を支持するように設置され、従動ギア280は移送ベルト274の他端を支持するように設置される。
【0169】
図19の上側と下側に備えられる従動ギア280は、連結バーで連結されて同一の回転をする。
【0170】
移送ベルト274は、その内側面に歯形が形成されるので、駆動ギア278及び従動ギア280と噛み合って回転する。
【0171】
移送ベルト274の超音波透過性膜242側の面には移動装着部276が固定され、移送ベルト274の第1の方向232への移動に伴い、移動装着部276も第1の方向232に移動する。
【0172】
このような移動装着部276の両側(図19の上側と下側)に移送ベルト274が設置されるので、すなわち、移動装着部276のカバー部材254側の面に2つの移送ベルト274が設置されるので、移動装着部276の第1の方向232への移動がより安定的に行われる。
【0173】
移動制御部322は、移動装着部276のカバー部材254側の面で、2つの移送ベルト274の間に設置され、第1の駆動部材272、第2の駆動部材306、回転モータ312及びプローブ230の動作を制御する。
【0174】
図18〜図24に示すように、移動制御部322は、超音波透過性膜242を覆うカバー部材254に備えられたボタン部材324の操作で動作する。
【0175】
移動制御部322は、有線又は無線でメイン制御部320と連結されてプローブ230で受信した超音波信号をメイン制御部320に伝送し、メイン制御部320は、その超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部326に伝送する。
【0176】
カバー部材254に備えられたボタン部材324の操作で第1の移動部270、第2の駆動部材306及び回転部310が作動する。第1の駆動部材272、第2の駆動部材306及び回転モータ312は、有線や無線で電力の供給を受けるか、または、連結部240の内部に別途に備えられたバッテリを介して電力の供給を受ける。
【0177】
プローブ230を第2の方向234に移動させる第2の移動部290は、移動装着部276の後面(図20参照)(超音波透過性膜242側の面)に設置される。
【0178】
第5の実施例に係る第2の移動部290は、第2の方向234に沿って設置され、側面に第1の歯形294が形成されるガイドレール292と、ガイドレール292に沿って移動する移動ブラケット298と、移動ブラケット298に設置され、第1の歯形294と噛み合う第2の歯形304が備えられる回転ギア302と、回転ギア302を回転させる第2の駆動部材306とを備える。
【0179】
ガイドレール292は、第2の方向234に沿って延長され、移動装着部276の後面に設置される。ガイドレール292の上側と下側にはストッパー296が突出て取り付けてあり、これが、ガイドレール292に沿って移動する移動ブラケット298の離脱を防止する。
【0180】
移動ブラケット298は、ガイドレール292の第1の歯形294を挟み込み両側が折り曲げられる角管状であり、移動ブラケット298の側面には連結孔300が備えられ、この連結孔300を介して第1の歯形294と第2の歯形304が噛み合わされる。
【0181】
第2の歯形304を備える回転ギア302は、連結孔300を介してガイドレール292の第1の歯形294と噛み合って回転する。
【0182】
回転ギア302は、単数又は複数備えられ、第2の駆動部材306と連結されて回転動力を受ける。第2の駆動部材306は、固定ブラケット308で覆われて移動ブラケット298に固定される。
【0183】
移動制御部322の制御信号によってプローブ230を回転させる回転部310は、第2の移動部290の移動ブラケット298に設置される。
【0184】
第5の実施例に係る回転部310は、回転動力を供給する回転モータ312と、プローブ230の側面を挟み込み回転モータ312の出力軸314に連結される回転ブラケット316とを備える。
【0185】
回転モータ312の出力軸314には回転ブラケット316が連結され、プローブ230を挟み込んで設置される回転ブラケット316の断面は「コ」字状を含む多様な形状に形成することが可能である。
【0186】
次に、添付の各図面を参照して本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置201の作動状態を詳細に説明する。
【0187】
検査対象物10の頚部12に連結部240を固定するので、超音波を送受信するプローブ230は、甲状腺が位置した頚部12に設置される。
【0188】
操作ボタン324の操作により、プローブ230は、第1の方向232又は第2の方向234に移動し、甲状腺をスキャンする。
【0189】
プローブ230が第1の方向232に移動するときは、移動制御部322の制御によって第1の駆動部材272に電力が供給され、回転動力が発生する。第1の駆動部材272が動作すれば、第1の駆動部材272の上側と下側にある駆動ギア278が回転する。
【0190】
駆動ギア278の回転によって移送ベルト274が移動するので、移送ベルト274は、駆動ギア278と従動ギア280との間を回転する。
【0191】
移送ベルト274に固定された移動装着部276も移送ベルト274と共に移動し、移動装着部276に備えられたプローブ230も、第1の方向232に移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0192】
移動制御部322は、プローブ230の移動位置を計算し、第1の駆動部材272の回転を正方向又は逆方向に調節し、プローブ230を左右方向(図18参照)(第1の方向232)に移動させる。
【0193】
プローブ230が第2の方向234に移動する場合には、図22に示すように、移動制御部322の制御によって回転モータ312に電力が供給され、回転動力が発生する。
【0194】
回転モータ312の出力軸314に連結される回転ブラケット316が回転しながら、プローブ230も出力軸314を中心軸に回転し、水平(図22参照)になる、すなわち、ガイドレール292に対して垂直になる。
【0195】
プローブ230の回転が完了した後、第2の駆動部材306の動作によって回転ギア302を回転させると、回転ギア302の第2の歯形304がガイドレール292の第1の歯形294と噛み合って回転しながら移動ブラケット298を第2の方向234に移動させる。
【0196】
移動ブラケット298の上下移動により、回転ブラケット316に備えられたプローブ230も上下移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0197】
プローブ230で受信された超音波信号は、移動制御部322を通してメイン制御部320に伝達される。メイン制御部320は、超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部326に伝送する。
【0198】
上述したような構成によれば、第5の実施例に係る超音波診断装置201は、検査対象物10に連結部240を固定し、連結部240の長手方向に沿って移動する第1の移動部270によって検査対象物10の均一な超音波映像を取得するので、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0199】
また、プローブ230が、第1の移動部270に沿って横方向(第1の方向232)に移動し、第2の移動部290に沿って縦方向(第2の方向234)に移動するので、一方向に移動するプローブ230よりも正確な超音波映像を取得することができる。
【0200】
また、超音波検査を受ける対象者ごとに甲状腺の位置が異なっても、第1の移動部270と第2の移動部290を動作させることにより、検査対象者毎に甲状腺の位置に合わせて正確にスキャンを行うことができる。
【0201】
<第6の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置401を説明する。
【0202】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0203】
図25〜図29は、本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0204】
図25〜図29に示すように、本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置401は、検査対象物10を探触するプローブ420と、検査対象物10に接触するゲルパッド部450と、ゲルパッド部450に連結されて測定対象物10に巻かれるバンド部材440とを備える。
【0205】
第6の実施例に係る検査対象物10は人間であり、超音波診断装置401は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0206】
ゲルパッド部450とバンド部材440は頚部12の周りに巻かれて設置され、ゲルパッド部450の内部に設置されるプローブ420は、頚部12の周りに沿って移動しながら超音波で甲状腺を検査する。
【0207】
超音波診断装置401に備えられるプローブ420としては、超音波信号を送受信して検査対象物10の超音波映像を取得することができるものであればいかなる物でも構わない。
【0208】
プローブ420及びプローブ420を自動的に移動させる移動部430は、ゲルパッド部450の内部に備えられる。ゲルパッド部450としては、検査対象物10に密着され、プローブ420と検査対象物10との間に空間が形成されることを防止することができる部材であればどんな物でも構わない。
【0209】
第6の実施例では、ゲルパッド部450としてゲルパッド452を使用し、ゲルパッド452の両端部にはバンド部材440が連結される。
【0210】
このプローブ420で対象物を検査すれば、ゲルパッド452が頚部12の周りに沿って密着されるので、プローブ420と検査対象物10との間に空間が形成され、検査エラーが発生するのを減少させることができる。
【0211】
移動部430としては、プローブ420をゲルパッド452の内部で移動させることができる部材であればどのような物でも構わない。
【0212】
第6の実施例に係る移動部430は、回転動力を供給する駆動部材432と、駆動部材432の回転によって移動する移送ベルト433と、移送ベルト433と共に移動し、プローブ420が一方の面に固定される移動装着部434と、駆動部材432の動力を受け、移送ベルト433の一端を支持する駆動ギア435と、移送ベルト433の他端を支持する従動ギア436とを備える。
【0213】
駆動部材432は、回転動力を供給するモータであって、ゲルパッド452の内部に固定設置される。
【0214】
駆動部材432の上側(以下、図29参照)と下側に延長される駆動軸には駆動ギア435がそれぞれ設置される。
【0215】
駆動ギア435は移送ベルト433の一端(図29の右側)を支持するように設置され、従動ギア436は移送ベルト433の他端(図29の左側)を支持するように設置される。
【0216】
図29の上側と下側に備えられる従動ギア436は、連結バー437で連結されて同一の回転をする。
【0217】
連結バー437は、装着ブラケット438を貫通して設置され、リング状の拘束部材439が連結バー437に固定される。
【0218】
装着ブラケット438は、ゲルパッド452の内部に固定されて従動ギア436の回転が安定的に行われるようにし、拘束部材439は、連結バー437に固定されて連結バー437の上下移動を拘束する。
【0219】
移送ベルト433は、その内側面に歯形が形成されているので、駆動ギア435及び従動ギア436と噛み合って回転する。
【0220】
移送ベルト433の検査対象物10側の面には板状の移動装着部434が固定され、移送ベルト433の移動に伴い、プローブ420が装着された移動装着部434も移動する。
【0221】
移動装着部434の移動がより安定的に行われるように、2つの移送ベルト433が移動装着部434の検査対象物10側の面とは反対側の面の両側(図27の上側と下側)に設置される。
【0222】
移動制御部480は、移動装着部434の前記反対側の面で、2つの移送ベルト433の間に設置され、駆動部材432とプローブ420の動作を制御する。
【0223】
移動制御部480は、ゲルパッド452又はバンド部材440に備えられたボタン部材425の操作で動作する。
【0224】
移動制御部480は、有線又は無線でメイン制御部74と連結されてプローブ420で受信された超音波信号をメイン制御部74に伝送し、メイン制御部74は、その受信された超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送する。
【0225】
第6の実施例に係る超音波診断装置401には、移動制御部480又はメイン制御部74が少なくとも一つ選択的に設置される。
【0226】
駆動部材432と移動制御部480は、有線や無線で電力を受けるか、ゲルパッド452又はバンド部材440の内側に別途に備えられたバッテリを介して電力を受ける。
【0227】
バンド部材440としては、検査対象物10の超音波映像を容易に取得する位置に移動部430を設置する長さが可変の物であれば、紐やバンドなどを含めどのような物を使用しても構わない。
【0228】
バンド部材440は、ゲルパッド部450の一端に連結される第1のバンド部材442と、ゲルパッド部450の他端に連結される第2のバンド部材446とを備える。
【0229】
バンド部材440は、第1のバンド部材442のゲルパッド部450とは反対側の端部に連結される第1の結合部444と、第2のバンド部材446のゲルパッド部450とは反対側の端部に連結されて第1の結合部444と結合される第2の結合部448とをさらに備える。この第1の結合部444及び第2の結合部448の部材については、両者を相互に接続する物であればどんな物でも構わない。
【0230】
第6の実施例に係る第1の結合部444と第2の結合部448の部材としてはベルクロファスナーなどの織製面ファスナーを使用しているので、バンド部材440の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0231】
次に、添付の各図面を参照して本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置401の操作方法を詳細に説明する。
【0232】
検査対象物10の頚部12に、ゲルパッド部450と連結されたバンド部材440を巻いた状態で、第1の結合部444と第2の結合部448を結合してゲルパッド部450の位置を固定する。
【0233】
ボタン部材425の操作で、プローブ420は、ゲルパッド部450の内部でその長手方向に沿って移動し、甲状腺をスキャンする。
【0234】
ボタン部材425の操作で移動制御部480に信号が伝達され、移動制御部480の制御で駆動部材432に電力が供給され、回転動力が発生する。駆動部材432が動作すると、駆動部材432の上側と下側にある駆動ギア435が回転する。
【0235】
駆動ギア435の回転によって移送ベルト433が移動するので、移送ベルト433は駆動ギア435と従動ギア436との間を回転する。
【0236】
移送ベルト433に固定された移動装着部434も移送ベルト433と共に移動し、移動装着部434に備えられたプローブ420も、移送ベルト433の移動方向に移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0237】
メイン制御部74又は移動制御部480は、プローブ420の移動位置を計算し、駆動部材432の回転を正方向又は逆方向に調節することによって、プローブ420を左右方向(図27参照)に移動させる。
【0238】
移動部430の外側を覆うゲルパッド452は曲面状の頚部12を覆うように設置されるので、プローブ420と検査対象物10との間の空気が入り込むことによる超音波の検査エラーを減少させることができる。
【0239】
プローブ420で受信された超音波信号は、移動制御部480を通してメイン制御部74に伝達される。メイン制御部74は、超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送するので、甲状腺の超音波映像を表示することができる。
【0240】
<第7の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第7の実施例に係る超音波診断装置402を説明する。
【0241】
説明の便宜上、本発明の第6の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0242】
図30は、本発明の第7の実施例に係る移動部の設置状態を示す側面図である。図31は、本発明の実施例に係る移動部の設置状態を示す斜視図を、また、図32は、図31に示したプローブが移送ベルトに沿って移動する状態を示す斜視図である。
【0243】
図30〜図31に示すように、第7の実施例に係る超音波診断装置402は、移動部430に接して設置されるゲルパッド部460を備える。
【0244】
ゲルパッド部460は、その内部にゲルが備えられる。移動装着部434とともに移動するプローブ420と接するゲルパッド462は、プローブ420の移動経路に沿って移動部430の長さ方向に設置される。
【0245】
外装部材464は、移動部430を覆うようにバンド部材440上に設けられ、外部から移動部430を遮蔽する。外装部材464には、移動部430を制御するボタン部材425が設置される。
【0246】
このような構成を有する第7の実施例に係る超音波診断装置402は、移動部430の動作によって移動するプローブ420がゲルパッド部460に接しながら移動し、検査対象物10をスキャンする。
【0247】
このように、プローブ420と検査対象物10の表面組織との間にはゲルパッド462が設置されているため、プローブ420と表面組織との間の音響抵抗の差を段階的に減少することができる。これにより超音波信号の減衰を減少させ、超音波映像の質を向上させることができる。
【0248】
また、プローブ420と検査対象物10との間にゲルパッド462が設置され、プローブ420付近で発生するフレネルゾーン(Fresnel Zone)において、音響信号の強さが均一でないことにより、超音波音場が複雑になる領域から検査対象物10を離隔するので、超音波映像の質を向上させることができる。
【0249】
以上、本発明を図面に示した実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が考案可能であるという点を理解するであろう。
【0250】
また、ここでは甲状腺検査のための超音波診断装置を例に挙げて説明したが、これは例示的なものに過ぎず、身体の他の部分の超音波撮影にも本発明の超音波診断装置が使用可能である。
【0251】
また、本発明は、一以上の上記実施例が組み合わされたような形態であってもよい。たとえば、第4の実施例と第5の実施例、第5の実施例と第6の実施例、第4の実施例と第2の実施例、第2の実施例と第3の実施例などの組合せの形態であってもよい。
【0252】
したがって、本発明の真の技術的保護範囲は特許請求の範囲によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0253】
1、2、3、100、201、401、402:超音波診断装置
10:検査対象物
12:頚部
14、142、230、420:プローブ
20、21、240、440:連結部
22、160、260、452、462:ゲルパッド
24、242:超音波透過性膜
26、130、244、:バンド部材
27、132、248、444:第1の結合部
28、134、252、448:第2の結合部
29、146、254:カバー部材
30、32、430:移動部
40、432:駆動部材
42、274、433:移送ベルト
44、276、434:移動装着部
46、278、435:駆動ギア
48、280、436:従動ギア
50:ギアレール
60:移動検査部
62:ギア部材
64:移送モータ
66:移動プレート
68:離脱防止リング部材
70、425:ボタン部材
72、156、322、480:移動制御部
74、122、320:メイン制御部
76、190、326:ディスプレイ部
80:サイドカバー
90、137、246、442:第1のバンド部材
92、138、250、446:第2のバンド部材
120:流体供給部
136:流体管路
140:検診部
170:圧力センサ
180、324:操作ボタン
184:第2のボタン部材
182:第1のボタン部材
232:第1の方向
234:第2の方向
270:第1の移動部
272:第1の駆動部材
290:第2の移動部
292:ガイドレール
294:第1の歯形
296:ストッパー
298:移動ブラケット
300:連絡孔
302:回転ギア
304:第2の歯形
306:第2の駆動部材
308:回転ブラケット
310:回転部
312:回転モータ
314:出力軸
316:回転ブラケット
437:連絡バー
438:装着ブラケット
439:拘束部材
450、460:ゲルパッド部
464:外装部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関するもので、より詳細には、検査対象物の曲面や突出部分に沿って超音波診断を容易に行える超音波診断装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、測定対象物の体表から体内の所望の部位に向けて超音波信号を照射し、反射された超音波信号(超音波エコー信号)の情報を用いて軟部組織の断層像や血流に関する情報を得る装置である。
【0003】
超音波診断装置は、X線診断装置、CTスキャナ(Computerized Tomography Scanner)、MRI(Magnetic Resonance Image)、核医学診断装置などの他の映像診断装置と比較して、小型且つ安価である、リアルタイムで表示が可能である、X線などの被曝がなく安全性が高い、などの長所があるため、心臓、腹部、泌尿器、産婦人科などの診断のために幅広く用いられている。
【0004】
超音波診断装置は、検査対象物の超音波映像を得るために超音波信号を検査対象物に送信し、その検査対象物から反射してくる超音波信号を受信するためのプローブを備えている。このプローブを通して受信された信号は制御部を通して映像表示部に出力され、検査者(ユーザ)は、映像表示部の画面と検査対象物を交互に見ながら検査をする。
【0005】
一方、甲状腺腫瘍や甲状腺機能亢進症などを検査するためには、頚部の超音波検査が要求される。甲状腺診断のための超音波検査は、患者が横たわった姿勢で頚部の周囲をプローブでスキャンする。上述した技術構成は、本発明の理解を促進するための背景技術であって、本発明の属する技術分野で広く知られた従来技術の全てを意味するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−305047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記で述べた頸部の超音波診断をするとき、甲状腺などの部位である首の周囲は曲線状になっているため、検査者は、プローブをつかんだ状態で首の周囲の曲面や突出部分を移動しながら甲状腺をスキャンする。このような甲状腺の超音波診断においては、検査者の能力によって得られる超音波映像が異なるので、超音波検査の信頼度が低下する。また、検査者が曲面や突出部位に沿ってプローブを移動させる作業が要求されるので、検査者の手首を含む身体に傷害が発生するおそれがある。そのため、これを改善することが要請される。
【0008】
本発明は、前記のような必要性に応じてなされたもので、頚部を含む測定対象物の超音波検査をするとき、検査者の能力と関係なく信頼性のある検査を行える超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、検査者の疲労度を減少できる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、プローブを検査対象物に密着させ、プローブと検査対象物との間に空間が形成されることを防止する超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、皮膚などの表面組織にプローブを直接接触させるとき、表面組織とプローブとの間の音響抵抗(Acoustic Impedence)の差が大きいことにより、音響的な反射が接触面で大きく発生したり、反射が繰り返される多重反射が発生することによって、皮膚を透過する送信音響の信号が大きく減少し、超音波映像の質が低下するという問題を改善できる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、皮膚などの表面組織にプローブを直接接触させるとき、プローブ付近のフレネルゾーン(Fresnel Zone)において、音響信号の強さが均一でないことにより超音波音場が複雑になり、それが、超音波映像の質を低下させるという問題を改善する超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る超音波診断装置は、帯状に形成されて検査対象物に巻かれる連結部と、前記連結部上に設けられ、前記連結部の長手方向に沿って移動するプローブを有する移動部とを備える。
【0014】
また、連結部は、移動部と連結され、超音波が透過される材質で形成される超音波透過性膜と、その超音波透過性膜の両端に連結されるバンド部材とを備える。
【0015】
また、バンド部材は、超音波透過性膜の一端に連結される第1のバンド部材と、その超音波透過性膜の他端に連結される第2のバンド部材とを備える。
【0016】
また、本発明は、第1のバンド部材と第2のバンド部材に連結されて流圧を供給する流体供給部をさらに備え、第1のバンド部材と第2のバンド部材は流圧の供給によって膨張する。
【0017】
また、流体供給部は、流体管路によって、前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材に連結されている。
【0018】
また、本発明は、検査対象物と対向する超音波透過性膜上に設置され、内部にゲルが備えられるゲルパッドをさらに備える。
【0019】
また、本発明は、前記移動部を覆うように前記超音波透過膜上に設けられたカバー部材をさらに備え、前記カバー部材は、前記移動部を作動させるボタンを有する。
【0020】
また、連結部は、移動部を覆い、移動部の移動方向に沿って設置される弾性材質のゲルパッドと、ゲルパッドに連結される帯状のバンド部材とを備える。
【0021】
また、プローブは、ゲルパッドに接触しながら移動し、検査対象物を探触する。
【0022】
また、プローブは、ゲルパッドの内部に備えられる。
【0023】
また、移動部は、回転動力を供給する駆動部材と、駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、前記移送ベルトに固定されて移送ベルトと共に移動し、プローブが一方の側に固定される移動装着部とを備える。
【0024】
また、移動部は、連結部の前記長手方向に沿って前記連結部に設置されるギアレールと、ギアレールに沿って移動し、プローブが側面に固定される移動検査部とを備える。
【0025】
また、移動検査部は、ギアレールと噛み合って回転するギア部材と、ギア部材を駆動させる移送モータと、移送モータ、ギア部材及びプローブが装着される移動プレートとを備える。
【0026】
また、移動部は、連結部の前記長手方向に沿って前記プローブを第1の方向に移動させる第1の移動部と、プローブを第1の方向とは異なる第2の方向に移動させる第2の移動部とを備える。
【0027】
また、第1の移動部は、回転動力を供給する第1の駆動部材と、第1の駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、前記移送ベルトに固定されて移送ベルトと共に移動し、プローブが一方の面に固定される移動装着部とを含み、第2の移動部は、第2の方向に沿って設置され、側面に第1の歯形が形成されるガイドレールと、ガイドレールに沿って移動する移動ブラケットと、移動ブラケットに設置され、第1の歯形と噛み合わさられる第2の歯形が備えられる回転ギアと、回転ギアを回転させる第2の駆動部材とを備える。
【0028】
また、第2の移動部は、プローブを回転させる回転部をさらに備える。
【0029】
また、回転部は、回転動力を供給する回転モータと、プローブの側面を挟み込み、回転モータの出力軸に連結される回転ブラケットとを備える。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る超音波診断装置は、検査対象物に連結部を固定し、連結部の長手方向に沿って移動する移動部によって検査対象物の均一な超音波映像を取得できるので、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0031】
また、本発明は、プローブの移動が自動的に行われるので、検査者の疲労度を減少させ、作業性を向上させることができる。
【0032】
また、本発明は、スキャン作業をする検査者がプローブを直接つかんで測定対象物の周りに固定する作業を行うことなく、織製面ファスナー、紐及びバンドなどを用いてプローブが検査対象物の周りを移動するように制限するので、検査者の疲労度を減少させることができる。
【0033】
また、本発明は、超音波透過性膜がフレキシブルに曲げられ、ギアレールも同一の方向に曲げられるので、その結果、移動検査部に備えられたプローブも曲面に対する抵抗がなく頚部の周りに沿ってスキャンすることができる。
【0034】
また、本発明は、超音波透過性膜の長手方向に沿ってプローブが移動するので、頚部の多様な曲面にもかかわらず広い部位の接触が可能であり、広い検査領域を確保することができる。
【0035】
また、本発明は、検査者の手による操作をすることなくスキャン作業が行われるので、どの患者も均一な超音波映像を得ることができ、その結果、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0036】
また、本発明は、バンド部材の膨張により、プローブを備えた検診部が検査対象物に密着されるので、プローブと検査対象物との間に空間が形成されることを防止し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0037】
また、本発明は、ゲルパッドが検査対象物に密着されるので、プローブと検査対象物との間に空間が形成されることを防止し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0038】
また、本発明は、検査対象物である頚部とプローブとの間に一定の厚さを有するゲルパッドが設置されるので、プローブ付近に測定対象物が設置されることによって発生する超音波の乱反射を除去し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0039】
また、本発明は、頻繁な取替えを必要とするゲルパッドが接着性を有しつつ超音波透過性膜に着脱されるので、ゲルパッドのメンテナンス作業をより容易に行うことができる。
【0040】
また、本発明は、プローブと検査定対象物の表面組織との間にゲルパッドが設置され、プローブと表面組織との間の音響抵抗の差を段階的に減少できるので、超音波信号の減衰を減少させ、超音波映像の質を向上させることができる。
【0041】
また、本発明は、プローブと検査対象物との間にゲルパッドが設置され、プローブ付近で発生するフレネルゾーン(Fresnel Zone)から測定対象物が遠く離れるので、超音波映像の質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置の使用状態を概略的に示した斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置の内部構成を概略的に示した分解斜視図である。
【図4】図3に示した移動装着部が移送ベルトに沿って移動する状態を概略的に示した斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る移動部の分解斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置のブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置の内部構成を概略的に示した分解斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る移動部の分解斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図10】図9に示した超音波診断装置の側面図である。
【図11】本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置の使用状態を概略的に示した斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図13】図12に示した第1の結合部と第2の結合部との結合状態を示した斜視図である。
【図14】本発明の第4の実施例に係る流体膨張部に流圧が供給される前の状態を示した平面図である。
【図15】本発明の第4の実施例に係る流体膨張部に流圧が供給されて膨張した状態を示した平面図である。
【図16】本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置のブロック図である。
【図17】本発明の第5の実施例に係る第1の移動部の設置状態を概略的に示した分解斜視図である。
【図18】図17に示したプローブが移送ベルトに沿って第1の方向に移動する状態を概略的に示した斜視図である。
【図19】本発明の第5の実施例に係る第1の移動部、第2の移動部及び回転部の要部構成を示した分解斜視図である。
【図20】図19に示した移動ブラケットから回転ギアと第2の駆動部材を分解して示した分解斜視図である。
【図21】本発明の第5の実施例に係るプローブの設置状態を概略的に示した斜視図である。
【図22】図21に示したプローブがガイドレールと垂直をなす方向に回転した状態を示した斜視図である。
【図23】図22に示したプローブが第2の方向に移動する状態を示した斜視図である。
【図24】本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置のブロック図である。
【図25】本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図である。
【図26】本発明の第6の実施例に係る移動部の設置状態を示した側面図である。
【図27】本発明の第6の実施例に係る移動部の設置状態を示した斜視図である。
【図28】図27に示したプローブが移送ベルトに沿って移動する状態を示した斜視図である。
【図29】本発明の第6の実施例に係る移動部の要部構成を示した分解斜視図である。
【図30】本発明の第7の実施例に係る移動部の設置状態を示した側面図である。
【図31】本発明の第7の実施例に係る移動部の設置状態を示した斜視図である。
【図32】図31に示したプローブが移送ベルトに沿って移動する状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
<第1の実施例>
以下、添付の各図面を参照して本発明に係る超音波診断装置の第1の実施例を説明する。説明の便宜のために、甲状腺検査のための超音波診断装置を例に挙げて説明する。この過程で、図面に示されている各線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性及び便宜上、誇張されて示される場合もある。また、後述する各用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であって、これらは、使用者及び運用者の意図又は慣例により変わることがある。従って、このような用語に対する定義は、本明細書の全般に亘った内容に基づいて下さなければならない。
【0044】
図1〜図6は、本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0045】
図1〜図6に示すように、本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置1は、帯状に形成されて検査対象物10の周りに巻かれる連結部20と、連結部20に沿って、超音波の送受信が行われるプローブ14を移動させる移動部30とを備える。
【0046】
第1の実施例に係る測定対象物10は人間であり、超音波診断装置1は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0047】
連結部20は頚部12の周りに巻かれて設置され、プローブ14は、頚部12の周りに沿って移動し、超音波で甲状腺を検査する。
【0048】
超音波診断装置1に備えられたプローブ14としては、超音波信号を送受信して検査対象物10の超音波映像を取得する技術思想に基づいていれば、他のどのような物であっても構わない。
【0049】
連結部20は、検査対象物10の頚部12に巻かれて設置され、連結部20の側面(上面)や内側には、プローブ14を自動的に移動させる移動部30が設置される。
【0050】
連結部20としては、検査対象物10の超音波映像を容易に取得する位置に移動部30を設置すると物であれば、紐やバンド形式の長さ可変の部材を含みどんな物でも構わない。
【0051】
本発明の第1の実施例に係る連結部20は、移動部30と連結され、超音波が透過される材質で形成される超音波透過性膜24と、その超音波透過性膜24に連結されるバンド部材26とを備える。
【0052】
超音波透過性膜24は、超音波の透過率に優れており、頚部12の周りに沿って曲がる伸縮性のある材質で形成される。
【0053】
ゲルパッド22は超音波透過性膜24に接して設置されてもよく、ゲルパッド22なしに超音波透過性膜24のみが使用されてもよい。
【0054】
ゲルパッド22は、検査対象物10と対向する超音波透過性膜24の面上に設置され、ゲルパッド22の内部には超音波透過性ゲルが備えられる。
【0055】
プローブ14で検査対象物10を検査する時、ゲルパッド22が頚部10の周囲に沿って密着されるので、プローブ14と検査対象物10との間に空間が形成されて、それにより検査エラーが発生するのを減少させることができる。
【0056】
バンド部材26は、超音波透過性膜24の一端に連結される第1のバンド部材90と、超音波透過性膜24の他端に連結される第2のバンド部材92とを備える。
【0057】
バンド部材26は、第1のバンド部材90の超音波透過性膜24とは反対側の端部に連結される第1の結合部27と、第2のバンド部材92の超音波透過性膜24とは反対側の端部に連結されて第1の結合部27と結合される第2の結合部28とをさらに備える。この第1の結合部27及び第2の結合部28の部材としては、両者を相互に結合することができる部材であれば、本目的の範囲内で他の部材を使用して構わない。
【0058】
第1の実施例に係る第1の結合部27と第2の結合部28としてはベルクロファスナーなどの織製面ファスナーを使用するので、バンド部材26の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0059】
超音波透過性膜24に設置される移動部30としては、プローブ14を左右(図4参照)(連結部20の長手方向)に移動させる技術思想内で他に多様な移動装置が考案可能である。
【0060】
第1の実施例に係る移動部30は、回転動力を供給する駆動部材40と、駆動部材40の回転によって移動する移送ベルト42と、移送ベルト42と共に移動し、プローブ14が一方の面に固定される移動装着部44と、駆動部材40の動力を受け、移送ベルト42の一端を支持する駆動ギア46と、移送ベルト42の他端を支持する従動ギア48とを備える。
【0061】
駆動部材40は、回転動力を供給するモータであって、超音波透過性膜24のカバー部材29側の面に固定設置される。
【0062】
駆動部材40の上側(図5参照)と下側に延長される駆動軸には駆動ギア46がそれぞれ設置される。
【0063】
駆動ギア46は移送ベルト42の一端(図5の右側)を支持するように設置され、従動ギア48は移送ベルト42の他端を支持するように設置される。
【0064】
図5の上側と下側に備えられる従動ギア48は、連結バーで連結されて同一の回転を有する。
【0065】
移送ベルト42は、その内側面に歯形が形成されるので、駆動ギア46及び従動ギア48と噛み合って回転する。
【0066】
プローブ14が装着される移動装着部44は、移送ベルト42の超音波透過性膜24側の面に固定され、移送ベルト42の移動に伴って移動装着部44も移動する。
【0067】
このような移動装着部44の両側(図5の上側と下側)に移送ベルト42が設置されるので、すなわち、移動装着部44のカバー部材29側の面に2つの移送ベルト42が設置されるので、移動装着部44の左右移動がより安定的に行われる。
【0068】
移動制御部72は、移動装着部44のカバー部材29側の面で、2つの移送ベルト42の間に設置され、駆動部材40及びプローブ14の動作を制御する。
【0069】
移動制御部72は、超音波透過性膜24を覆うカバー部材29に備えられたボタン部材70の操作で動作される。
【0070】
移動制御部72は、有線又は無線でメイン制御部74と連結されてプローブ14で受信した超音波信号をメイン制御部74に伝送し、メイン制御部74は、その超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送する(図6参照)。
【0071】
カバー部材29に備えられたボタン部材70の操作で移動部30が作動し、駆動部材40は、有線や無線で電力の供給を受けたり、連結部20の内側に別途に備えられたバッテリを介して電力の供給を受ける。
【0072】
以下では、添付の各図面を参照して本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置1の作動状態を詳細に説明する。
【0073】
検査対象物10の頚部12に連結部20を巻いた状態で、第1の結合部27と第2の結合部28とを結合して連結部20の位置を固定する。
【0074】
プローブ14を備えた移動部30は、甲状腺が位置した頚部12の前方(図1の左側)に設置される。
【0075】
ボタン部材70を押すと、駆動部材40に電力が供給されることによって回転動力が発生するので、駆動部材40の上側と下側にある駆動ギア46が回転する。
【0076】
駆動ギア46の回転によって移送ベルト42が移動するので、移送ベルト42は駆動ギア46と従動ギア48との間を回転する。
【0077】
移送ベルト42に固定された移動装着部44も移送ベルト42と共に移動し、移動装着部44に備えられたプローブ14も移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0078】
超音波透過性膜24の後面(測定対象物10側の面)に付着されたゲルパッド22は、曲面状の頚部12を覆うように設置されるので、プローブ14と検査対象物10との間の空気によって起こる検査エラーを減少させることができる。
【0079】
移動制御部72は、プローブ14の移動位置を計算し、駆動部材40の回転を正方向又は逆方向に調節し、プローブ14を左右方向(図4参照)に移動させる。
【0080】
プローブ14で測定された超音波信号は、移動制御部72を介してメイン制御部74に伝達される。メイン制御部74は、超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送することにより、甲状腺の超音波映像を表示する。
【0081】
<第2の実施例>
以下、図面を参照して本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置2を説明する。
【0082】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については、同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0083】
図7は、本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置の内部構成を概略的に示した分解斜視図で、図8は、本発明の第2の実施例に係る移動部の分解斜視図である。
【0084】
図7と図8に示すように、本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置2の移動部32は、プローブ14が移動する長さ方向(連結部20の長手方向)に沿って超音波透過性膜24に設置されるギアレール50と、ギアレール50に沿って移動し、プローブ14が側面に固定される移動検査部60とを備える。
【0085】
ギアレール50は超音波透過性膜24の側面(カバー部材29側の面)に固定され、ギアレール50と超音波透過性膜24はフレキシブルな材質で成形される。
【0086】
ギアレール50は、プローブ14を備える移動検査部60の上下(図7参照)両側に設置されるので、すなわち、超音波透過性膜24の2つの長辺に沿って設置されるので、移動検査部60の左右移動がより安定的に行われる。
【0087】
第2の実施例に係る移動検査部60は、ギアレール50と噛み合って回転するギア部材62と、ギア部材62を駆動させる移送モータ64と、移送モータ64、ギア部材62及びプローブ14が装着される移動プレート66と、移動プレート66の両側(上端、下端)で折り曲げられ、超音波透過性膜24の後面に掛止される離脱防止リング部材68とを備える。本実施例では、4つの離脱防止リング部材68を備える。
【0088】
それぞれの離脱防止リング部材68は、移動プレート66の上下側に延長され、移動プレートの上下両側で折り曲げられる。このように移動プレート66の上側と下側に離脱防止リング部材68が延長形成され、この離脱防止リング部材68が超音波透過性膜24の後面に掛止されるので、移動プレート66の離脱が防止される。
【0089】
移動プレート66のカバー部材29側の面には、移送モータ64の動作を制御する移動制御部72が設置され、移送モータ64はギアレール50と噛み合っているギア部材62を回転させる。
【0090】
移動プレート66の下側にも、ギアレール50と噛み合って回転するギア部材62が回転可能な状態で設置される。
【0091】
以下では、添付の各図面を参照して本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置2の作動状態を詳細に説明する。
【0092】
ボタン部材70を押すと、移送モータ64に電力が供給されることによって回転動力が発生するので、移送モータ64と連結されるギア部材62が回転する。
【0093】
ギア部材62がギアレール50と噛み合って回転するので、プローブ14を備えた移動プレート66はギアレール50に沿って水平方向(図8参照)(連結部20の長手方向)に移動する。
【0094】
移動プレート66に備えられたプローブ14も、水平に移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0095】
移動制御部72は、プローブ14の移動位置を計算し、移送モータ64の回転を正方向又は逆方向に調節することによって、プローブ14を左右方向(図8参照)に移動させる。
【0096】
<第3の実施例>
以下、図面を参照して本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置3を説明する。
【0097】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については、同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0098】
図9は、本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置を概略的に示した斜視図で、図10は、図9に示した超音波診断装置の側面図である。
【0099】
図9と図10に示すように、本発明の第3の実施例に係る連結部21は、移動部30の外側を覆い、移動部30の移動方向に沿って設置される弾性材質のゲルパッド22と、ゲルパッド22に連結される帯状のバンド部材26とを備える。
【0100】
移動部30の移送ベルト42がゲルパッド22の内部を貫通して設置され、移送ベルト42とともに移動する移動装着部44及びプローブ14もゲルパッド22の内部に設置される。
【0101】
駆動部材40、駆動ギア46及び従動ギア48は、ゲルパッド22の内部又は外部に設置され、移送ベルト42を回転させる。本実施例では、外部に設置されている。
【0102】
ゲルパッド22の外部に設置される駆動ギア46、駆動部材40及び従動ギア48は、サイドカバー80によって覆われ、外部と隔離した状態で設置される。
【0103】
本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置3は、第1の実施例に係る超音波診断装置1と比べたとき、超音波透過性膜24とカバー部材29の構成が省略されるので、生産コストを節減することができる。
【0104】
以下では、添付の各図面を参照して本発明の第3の実施例に係る超音波診断装置3の動作状態を詳細に説明する。
【0105】
連結部21に備えられたボタン部材(図示せず)を押すと、駆動部材40に電力が供給されて回転動力が発生するので、駆動部材40の上側と下側(図9参照)にある駆動ギア46が回転する。
【0106】
駆動ギア46の回転に伴って移送ベルト42が回転し、ゲルパッド22を貫通して設置される移送ベルト42は駆動ギア46と従動ギア48との間を回転する。
【0107】
移送ベルト42に固定された移動装着部44も、移送ベルト42と共に連動しながらゲルパッド22の内部に沿って移動する。
【0108】
移動装着部44に備えられたプローブ14も、移送ベルト42とともに水平に移動しながら甲状腺をスキャンする。プローブ14と頚部12との間には超音波透過性ゲル(ゲルパッド22)のみが備えられているので、空気によって発生する超音波の検査エラーを減少させることができる。
【0109】
移動制御部72は、プローブ14がゲルパッド22の内部のみで移動するようにプローブ14の移動位置を計算し、駆動部材40の回転を正方向又は逆方向に制御する。
【0110】
上述した構成によれば、第1〜第3の実施例に係る超音波診断装置1、2、3は、検査対象物10に連結部20、21を固定し、連結部20、21の長手方向に沿って移動する移動部30、32によって検査対象物10の均一な超音波映像を取得するので、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0111】
また、プローブ14の移動が自動的に行われるので、検査者の疲労度を減少させ、作業性を向上させることができる。
【0112】
<第4の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置100を説明する。
【0113】
図11〜図16は、本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0114】
図11〜図16に示すように、本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置100は、流圧を供給する流体供給部120と、帯状に形成されて検査対象物10の周りに巻かれ、流体供給部120と連結されて流圧で膨張するバンド部材130と、バンド部材130と連結される検診部140とを備える。
【0115】
第4の実施例に係る検査対象物10は人間であり、超音波診断装置100は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0116】
検診部140は甲状腺の前方に位置し、このような検診部140の内部に設置されたプローブ142は、頚部12の周りに沿って移動し、超音波で甲状腺を検査する。
【0117】
検診部140は、超音波透過性膜と、該超音波透過性膜の長手方向に沿ってプローブ142を移動させる移動部とを備え、このような超音波透過性膜と移動部の構成は、本発明の第1及び第2の実施例に係る超音波透過性膜24及び移動部30、32の構成と同一であるので、これについての図面及び説明は省略する。
【0118】
流体供給部120は、バンド部材130と流体管路136を介して連結されるので、流体供給部120で発生した流圧は、流体管路136に沿ってバンド部材130に供給される。
【0119】
第4の実施例に係る超音波診断装置100は、操作ボタン180の操作で動作し、このような操作ボタン180は、流体供給部120に備えられる第1のボタン部材182と、検診部140に備えられる第2のボタン部材184とを備える。
【0120】
第1のボタン部材182が前面に備えられる流体供給部120の内部には、超音波診断装置100を制御するメイン制御部122が備えられる。
【0121】
流体供給部120で発生した流圧を受けるバンド部材130は、検診部140の一端に連結される第1のバンド部材137と、検診部140の他端に連結される第2のバンド部材138とを備える。
【0122】
バンド部材130は、第1のバンド部材137の検診部140と反対側の端部に連結される第1の結合部132と、第2のバンド部材138の検診部140と反対側の端部に連結されて第1の結合部132と結合される第2の結合部134とをさらに備える。この第1の結合部132及び第2の結合部134としては、他に、本目的を達成する技術思想内で多様な結合部材が使用可能である。
【0123】
この実施例では、第2の結合部134にベルクロファスナーなどの織製面ファスナーが使われている。
【0124】
第4の実施例に係る第1の結合部132はリング部材で、第2の結合部134はベルクロファスナーなどの織製面ファスナーであるので、バンド部材130の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0125】
本実施例で、バンド部材130は、検診部140の両側(両端)に連結される形状になっているが、この他にも多様な変形が可能である。
【0126】
検診部140の両側には、バンド部材130の第1のバンド部材137と第2のバンド部材138が連結される。
【0127】
検診部140にはプローブ142と共に移動する移動制御部156が設置され、このような移動制御部156は、カバー部材146に備えられた第2のボタン部材184の操作で動作する。
【0128】
移動制御部156は、有線又は無線でメイン制御部122と連結されてプローブ142で受信された超音波信号をメイン制御部122に伝送し、メイン制御部122は、その超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部190に伝送する。
【0129】
カバー部材146に備えられた第2のボタン部材184の操作でプローブ142が移動する。
【0130】
ゲルパッド160は検診部140に接して設置されてもよいし、ゲルパッド160なしに検診部140のみが使用されてもよい。ゲルパッド160の内部には超音波透過性ゲルが備えられる。
【0131】
プローブ142によって検査対象物10を検査すると、ゲルパッド160が頚部12の周りに沿って密着されるので、プローブ142と検査対象物10との間に空間が形成されることを防止し、超音波の検査エラーを減少させることができる。
【0132】
超音波診断装置100には、流体供給部120の作動で膨れ上がるバンド部材130の膨張程度を測定し、移動制御部156に測定信号を伝達する圧力センサ170が備えられる。
【0133】
圧力センサ170は、バンド部材130が予め設定された圧力値以上に頚部12を加圧しないようにバンド部材130の圧力を測定する。この圧力センサ170は、必要に応じて、頚部12と接するバンド部材130の内側面や流体供給部120の内部などの多様な位置に設置することが可能である。
【0134】
圧力センサ170の測定値を含む、検診部140を通して取得された超音波映像などの多様な映像情報は、メイン制御部122を介してディスプレイ部190に伝達される。
【0135】
一実施例に係る流体としては、ガス、空気、窒素などの多様な種類の気体又は液状の物質が使用可能である。
【0136】
次に、添付の各図面を参照して本発明の第4の実施例に係る超音波診断装置100の動作状態を詳細に説明する。
【0137】
測定対象物10の頚部12には、検診部140と連結されるバンド部材130を巻く。
【0138】
甲状腺の前面に検診部140を位置させた後、リング状の第1の結合部132に織製面ファスナーである第2の結合部134を挿入する。第2の結合部134が第1の結合部132を通過した後、折り曲げられて固定することによって、第1の結合部132と第2の結合部134とが結合される。
【0139】
検査者は、流体供給部120に備えられる第1のボタン部材182と検診部140に備えられる第2のボタン部材184を選択的に操作し、超音波診断装置100を動作させる。
【0140】
操作ボタン180によって操作信号が入力されると、流体供給部120の動作によって流圧が発生し、このような流圧は、流体管路136を介してバンド部材130に供給される。
【0141】
バンド部材130は流圧の供給で膨張し、バンド部材130の膨張により、検診部140も頚部12に確実に密着される。
【0142】
圧力センサ170によって設定値以上の圧力が測定されると、流体供給部120の動作を中止させる。
【0143】
流体供給部120の動作が中止された後、プローブ142は、自動的または、第2のボタン部材184の操作で動作して超音波検診を実施する。
【0144】
上述したような構成によれば、第4の実施例に係る超音波診断装置100は、バンド部材130の膨張により、プローブ142を備えた検診部140が検査対象物10に密着されるので、プローブ142と検査対象物10との間に空間が形成されることを防止し、超音波映像の信頼度を向上させることができる。
【0145】
<第5の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置201を説明する。
【0146】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については、同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0147】
図17〜図24は、本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0148】
図17〜図24に示すように、本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置201は、帯状に形成されて検査対象物10の周りに巻かれる連結部240と、連結部240の長手方向に沿ってプローブ230を第1の方向(連結部240の長手方向)232に移動させる第1の移動部270と、プローブ230を第1の方向232とは異なる第2の方向(第1の方向232と直交する方向)234に移動させる第2の移動部290とを備える。
【0149】
第1の方向232は、第1の移動部270の動作で移動するプローブ230の左右(図17参照)移動方向であり、第2の方向234は、第2の移動部290の動作で移動するプローブ230の上下(図17参照)移動方向である。
【0150】
このような第1の方向232と第2の方向234は垂直をなしており、プローブ230は、第1の方向232又は第2の方向234に移動し、検査対象物10の超音波検査をする。一方、本実施例では、第1の方向232と第2の方向234が垂直である場合を例に挙げて説明したが、本発明がこれに限定されることはなく、第1の方向232と第2の方向234は多様な角度をなすことができる。
【0151】
第5の実施例に係る検査対象物10は人間であって、超音波診断装置201は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0152】
連結部240は頚部12の周りに巻かれて設置され、プローブ230は、頚部12の周りに沿って移動し、超音波で甲状腺を検査する。
【0153】
超音波診断装置201に備えられたプローブ230としては、超音波信号を送受信して検査対象物10の超音波映像を取得するものであれば、どのような物であっても良い。
【0154】
連結部240は、人間の頚部12である検査対象物10に巻かれて設置され、連結部240の側面(上面)や内部には、プローブ230を自動的に移動させる第1の移動部270及び第2の移動部290が備えられる。
【0155】
連結部240としては、検査対象物10の超音波映像を容易に取得することができる位置に第1の移動部270及び第2の移動部290を設置するために、紐やバンド形式の長さ可変型部材か、流体の供給で膨れ上がる部材が使用される。
【0156】
本発明の第5の実施例に係る連結部240は、超音波が透過される材質で形成され、第1の移動部270を設置する超音波透過性膜242と、超音波透過性膜242に連結されるバンド部材244とを備える。
【0157】
超音波透過性膜242は、超音波の透過率に優れており、頚部12の周りに沿って曲げられる伸縮性のある材質で形成される。
【0158】
ゲルパッド260は超音波透過性膜242に接して設置されてもよいし、ゲルパッド260なしに超音波透過性膜242のみが使用されてもよい。
【0159】
ゲルパッド260は、検査対象物10と対向する超音波透過性膜242の面上に設置され、ゲルパッド260の内部には超音波透過性ゲルが備えられる。
【0160】
プローブ230で検査対象物10を検査するとき、ゲルパッド260が頚部12の周りに沿って密着されるので、プローブ230と検査対象物10との間に空間が形成されることにより発生する検査エラーを減少させることができる。
【0161】
バンド部材244は、超音波透過性膜242の一端に連結される第1のバンド部材246と、超音波透過性膜242の他端に連結される第2のバンド部材250とを備える。
【0162】
バンド部材244は、第1のバンド部材246の超音波透過性膜242とは反対側の端部に連結される第1の結合部248と、第2のバンド部材250の超音波透過性膜242とは反対側の端部に連結されて第1の結合部248と結合される第2の結合部252とをさらに備える。この第1の結合部248及び第2の結合部252しては、それらを相互に結合することができるものであれば他のどのような部材を使用しても良い。
【0163】
第5の実施例に係る第1の結合部248と第2の結合部252としてはベルクロファスナーなどの織製面ファスナーを使用するので、バンド部材244の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0164】
超音波透過性膜242に設置される第1の移動部270としては、プローブ230を左右(図17参照)に移動させるという技術思想内で多様な移動装置が考案可能である。
【0165】
図19に示すように、第5の実施例に係る第1の移動部270は、回転動力を供給する第1の駆動部材272と、第1の駆動部材272の回転によって移動する移送ベルト274と、移送ベルト274と共に移動し、プローブ230が一方の面に固定される移動装着部276と、第1の駆動部材272の動力を受け、移送ベルト274の一端を支持する駆動ギア278と、移送ベルト274の他端を支持する従動ギア280とを備える。
【0166】
第1の駆動部材272は、回転動力を供給するモータであって、超音波透過性膜242のカバー部材254側の面に固定設置される。
【0167】
第1の駆動部材272の上側(図19参照)と下側に延長される駆動軸には駆動ギア278がそれぞれ設置される。
【0168】
駆動ギア278は移送ベルト274の一端(図19の右側)を支持するように設置され、従動ギア280は移送ベルト274の他端を支持するように設置される。
【0169】
図19の上側と下側に備えられる従動ギア280は、連結バーで連結されて同一の回転をする。
【0170】
移送ベルト274は、その内側面に歯形が形成されるので、駆動ギア278及び従動ギア280と噛み合って回転する。
【0171】
移送ベルト274の超音波透過性膜242側の面には移動装着部276が固定され、移送ベルト274の第1の方向232への移動に伴い、移動装着部276も第1の方向232に移動する。
【0172】
このような移動装着部276の両側(図19の上側と下側)に移送ベルト274が設置されるので、すなわち、移動装着部276のカバー部材254側の面に2つの移送ベルト274が設置されるので、移動装着部276の第1の方向232への移動がより安定的に行われる。
【0173】
移動制御部322は、移動装着部276のカバー部材254側の面で、2つの移送ベルト274の間に設置され、第1の駆動部材272、第2の駆動部材306、回転モータ312及びプローブ230の動作を制御する。
【0174】
図18〜図24に示すように、移動制御部322は、超音波透過性膜242を覆うカバー部材254に備えられたボタン部材324の操作で動作する。
【0175】
移動制御部322は、有線又は無線でメイン制御部320と連結されてプローブ230で受信した超音波信号をメイン制御部320に伝送し、メイン制御部320は、その超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部326に伝送する。
【0176】
カバー部材254に備えられたボタン部材324の操作で第1の移動部270、第2の駆動部材306及び回転部310が作動する。第1の駆動部材272、第2の駆動部材306及び回転モータ312は、有線や無線で電力の供給を受けるか、または、連結部240の内部に別途に備えられたバッテリを介して電力の供給を受ける。
【0177】
プローブ230を第2の方向234に移動させる第2の移動部290は、移動装着部276の後面(図20参照)(超音波透過性膜242側の面)に設置される。
【0178】
第5の実施例に係る第2の移動部290は、第2の方向234に沿って設置され、側面に第1の歯形294が形成されるガイドレール292と、ガイドレール292に沿って移動する移動ブラケット298と、移動ブラケット298に設置され、第1の歯形294と噛み合う第2の歯形304が備えられる回転ギア302と、回転ギア302を回転させる第2の駆動部材306とを備える。
【0179】
ガイドレール292は、第2の方向234に沿って延長され、移動装着部276の後面に設置される。ガイドレール292の上側と下側にはストッパー296が突出て取り付けてあり、これが、ガイドレール292に沿って移動する移動ブラケット298の離脱を防止する。
【0180】
移動ブラケット298は、ガイドレール292の第1の歯形294を挟み込み両側が折り曲げられる角管状であり、移動ブラケット298の側面には連結孔300が備えられ、この連結孔300を介して第1の歯形294と第2の歯形304が噛み合わされる。
【0181】
第2の歯形304を備える回転ギア302は、連結孔300を介してガイドレール292の第1の歯形294と噛み合って回転する。
【0182】
回転ギア302は、単数又は複数備えられ、第2の駆動部材306と連結されて回転動力を受ける。第2の駆動部材306は、固定ブラケット308で覆われて移動ブラケット298に固定される。
【0183】
移動制御部322の制御信号によってプローブ230を回転させる回転部310は、第2の移動部290の移動ブラケット298に設置される。
【0184】
第5の実施例に係る回転部310は、回転動力を供給する回転モータ312と、プローブ230の側面を挟み込み回転モータ312の出力軸314に連結される回転ブラケット316とを備える。
【0185】
回転モータ312の出力軸314には回転ブラケット316が連結され、プローブ230を挟み込んで設置される回転ブラケット316の断面は「コ」字状を含む多様な形状に形成することが可能である。
【0186】
次に、添付の各図面を参照して本発明の第5の実施例に係る超音波診断装置201の作動状態を詳細に説明する。
【0187】
検査対象物10の頚部12に連結部240を固定するので、超音波を送受信するプローブ230は、甲状腺が位置した頚部12に設置される。
【0188】
操作ボタン324の操作により、プローブ230は、第1の方向232又は第2の方向234に移動し、甲状腺をスキャンする。
【0189】
プローブ230が第1の方向232に移動するときは、移動制御部322の制御によって第1の駆動部材272に電力が供給され、回転動力が発生する。第1の駆動部材272が動作すれば、第1の駆動部材272の上側と下側にある駆動ギア278が回転する。
【0190】
駆動ギア278の回転によって移送ベルト274が移動するので、移送ベルト274は、駆動ギア278と従動ギア280との間を回転する。
【0191】
移送ベルト274に固定された移動装着部276も移送ベルト274と共に移動し、移動装着部276に備えられたプローブ230も、第1の方向232に移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0192】
移動制御部322は、プローブ230の移動位置を計算し、第1の駆動部材272の回転を正方向又は逆方向に調節し、プローブ230を左右方向(図18参照)(第1の方向232)に移動させる。
【0193】
プローブ230が第2の方向234に移動する場合には、図22に示すように、移動制御部322の制御によって回転モータ312に電力が供給され、回転動力が発生する。
【0194】
回転モータ312の出力軸314に連結される回転ブラケット316が回転しながら、プローブ230も出力軸314を中心軸に回転し、水平(図22参照)になる、すなわち、ガイドレール292に対して垂直になる。
【0195】
プローブ230の回転が完了した後、第2の駆動部材306の動作によって回転ギア302を回転させると、回転ギア302の第2の歯形304がガイドレール292の第1の歯形294と噛み合って回転しながら移動ブラケット298を第2の方向234に移動させる。
【0196】
移動ブラケット298の上下移動により、回転ブラケット316に備えられたプローブ230も上下移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0197】
プローブ230で受信された超音波信号は、移動制御部322を通してメイン制御部320に伝達される。メイン制御部320は、超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部326に伝送する。
【0198】
上述したような構成によれば、第5の実施例に係る超音波診断装置201は、検査対象物10に連結部240を固定し、連結部240の長手方向に沿って移動する第1の移動部270によって検査対象物10の均一な超音波映像を取得するので、超音波検査の信頼性を向上させることができる。
【0199】
また、プローブ230が、第1の移動部270に沿って横方向(第1の方向232)に移動し、第2の移動部290に沿って縦方向(第2の方向234)に移動するので、一方向に移動するプローブ230よりも正確な超音波映像を取得することができる。
【0200】
また、超音波検査を受ける対象者ごとに甲状腺の位置が異なっても、第1の移動部270と第2の移動部290を動作させることにより、検査対象者毎に甲状腺の位置に合わせて正確にスキャンを行うことができる。
【0201】
<第6の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置401を説明する。
【0202】
説明の便宜上、本発明の第1の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0203】
図25〜図29は、本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置を示す図である。
【0204】
図25〜図29に示すように、本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置401は、検査対象物10を探触するプローブ420と、検査対象物10に接触するゲルパッド部450と、ゲルパッド部450に連結されて測定対象物10に巻かれるバンド部材440とを備える。
【0205】
第6の実施例に係る検査対象物10は人間であり、超音波診断装置401は、人間の頚部12に巻かれて甲状腺を検診する。
【0206】
ゲルパッド部450とバンド部材440は頚部12の周りに巻かれて設置され、ゲルパッド部450の内部に設置されるプローブ420は、頚部12の周りに沿って移動しながら超音波で甲状腺を検査する。
【0207】
超音波診断装置401に備えられるプローブ420としては、超音波信号を送受信して検査対象物10の超音波映像を取得することができるものであればいかなる物でも構わない。
【0208】
プローブ420及びプローブ420を自動的に移動させる移動部430は、ゲルパッド部450の内部に備えられる。ゲルパッド部450としては、検査対象物10に密着され、プローブ420と検査対象物10との間に空間が形成されることを防止することができる部材であればどんな物でも構わない。
【0209】
第6の実施例では、ゲルパッド部450としてゲルパッド452を使用し、ゲルパッド452の両端部にはバンド部材440が連結される。
【0210】
このプローブ420で対象物を検査すれば、ゲルパッド452が頚部12の周りに沿って密着されるので、プローブ420と検査対象物10との間に空間が形成され、検査エラーが発生するのを減少させることができる。
【0211】
移動部430としては、プローブ420をゲルパッド452の内部で移動させることができる部材であればどのような物でも構わない。
【0212】
第6の実施例に係る移動部430は、回転動力を供給する駆動部材432と、駆動部材432の回転によって移動する移送ベルト433と、移送ベルト433と共に移動し、プローブ420が一方の面に固定される移動装着部434と、駆動部材432の動力を受け、移送ベルト433の一端を支持する駆動ギア435と、移送ベルト433の他端を支持する従動ギア436とを備える。
【0213】
駆動部材432は、回転動力を供給するモータであって、ゲルパッド452の内部に固定設置される。
【0214】
駆動部材432の上側(以下、図29参照)と下側に延長される駆動軸には駆動ギア435がそれぞれ設置される。
【0215】
駆動ギア435は移送ベルト433の一端(図29の右側)を支持するように設置され、従動ギア436は移送ベルト433の他端(図29の左側)を支持するように設置される。
【0216】
図29の上側と下側に備えられる従動ギア436は、連結バー437で連結されて同一の回転をする。
【0217】
連結バー437は、装着ブラケット438を貫通して設置され、リング状の拘束部材439が連結バー437に固定される。
【0218】
装着ブラケット438は、ゲルパッド452の内部に固定されて従動ギア436の回転が安定的に行われるようにし、拘束部材439は、連結バー437に固定されて連結バー437の上下移動を拘束する。
【0219】
移送ベルト433は、その内側面に歯形が形成されているので、駆動ギア435及び従動ギア436と噛み合って回転する。
【0220】
移送ベルト433の検査対象物10側の面には板状の移動装着部434が固定され、移送ベルト433の移動に伴い、プローブ420が装着された移動装着部434も移動する。
【0221】
移動装着部434の移動がより安定的に行われるように、2つの移送ベルト433が移動装着部434の検査対象物10側の面とは反対側の面の両側(図27の上側と下側)に設置される。
【0222】
移動制御部480は、移動装着部434の前記反対側の面で、2つの移送ベルト433の間に設置され、駆動部材432とプローブ420の動作を制御する。
【0223】
移動制御部480は、ゲルパッド452又はバンド部材440に備えられたボタン部材425の操作で動作する。
【0224】
移動制御部480は、有線又は無線でメイン制御部74と連結されてプローブ420で受信された超音波信号をメイン制御部74に伝送し、メイン制御部74は、その受信された超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送する。
【0225】
第6の実施例に係る超音波診断装置401には、移動制御部480又はメイン制御部74が少なくとも一つ選択的に設置される。
【0226】
駆動部材432と移動制御部480は、有線や無線で電力を受けるか、ゲルパッド452又はバンド部材440の内側に別途に備えられたバッテリを介して電力を受ける。
【0227】
バンド部材440としては、検査対象物10の超音波映像を容易に取得する位置に移動部430を設置する長さが可変の物であれば、紐やバンドなどを含めどのような物を使用しても構わない。
【0228】
バンド部材440は、ゲルパッド部450の一端に連結される第1のバンド部材442と、ゲルパッド部450の他端に連結される第2のバンド部材446とを備える。
【0229】
バンド部材440は、第1のバンド部材442のゲルパッド部450とは反対側の端部に連結される第1の結合部444と、第2のバンド部材446のゲルパッド部450とは反対側の端部に連結されて第1の結合部444と結合される第2の結合部448とをさらに備える。この第1の結合部444及び第2の結合部448の部材については、両者を相互に接続する物であればどんな物でも構わない。
【0230】
第6の実施例に係る第1の結合部444と第2の結合部448の部材としてはベルクロファスナーなどの織製面ファスナーを使用しているので、バンド部材440の長さ調節及び着脱が容易に行われる。
【0231】
次に、添付の各図面を参照して本発明の第6の実施例に係る超音波診断装置401の操作方法を詳細に説明する。
【0232】
検査対象物10の頚部12に、ゲルパッド部450と連結されたバンド部材440を巻いた状態で、第1の結合部444と第2の結合部448を結合してゲルパッド部450の位置を固定する。
【0233】
ボタン部材425の操作で、プローブ420は、ゲルパッド部450の内部でその長手方向に沿って移動し、甲状腺をスキャンする。
【0234】
ボタン部材425の操作で移動制御部480に信号が伝達され、移動制御部480の制御で駆動部材432に電力が供給され、回転動力が発生する。駆動部材432が動作すると、駆動部材432の上側と下側にある駆動ギア435が回転する。
【0235】
駆動ギア435の回転によって移送ベルト433が移動するので、移送ベルト433は駆動ギア435と従動ギア436との間を回転する。
【0236】
移送ベルト433に固定された移動装着部434も移送ベルト433と共に移動し、移動装着部434に備えられたプローブ420も、移送ベルト433の移動方向に移動しながら甲状腺をスキャンする。
【0237】
メイン制御部74又は移動制御部480は、プローブ420の移動位置を計算し、駆動部材432の回転を正方向又は逆方向に調節することによって、プローブ420を左右方向(図27参照)に移動させる。
【0238】
移動部430の外側を覆うゲルパッド452は曲面状の頚部12を覆うように設置されるので、プローブ420と検査対象物10との間の空気が入り込むことによる超音波の検査エラーを減少させることができる。
【0239】
プローブ420で受信された超音波信号は、移動制御部480を通してメイン制御部74に伝達される。メイン制御部74は、超音波信号を画像信号に変換してディスプレイ部76に伝送するので、甲状腺の超音波映像を表示することができる。
【0240】
<第7の実施例>
次に、図面を参照して本発明の第7の実施例に係る超音波診断装置402を説明する。
【0241】
説明の便宜上、本発明の第6の実施例と構成及び作用が同一の構成要素については同一の参照符号を引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0242】
図30は、本発明の第7の実施例に係る移動部の設置状態を示す側面図である。図31は、本発明の実施例に係る移動部の設置状態を示す斜視図を、また、図32は、図31に示したプローブが移送ベルトに沿って移動する状態を示す斜視図である。
【0243】
図30〜図31に示すように、第7の実施例に係る超音波診断装置402は、移動部430に接して設置されるゲルパッド部460を備える。
【0244】
ゲルパッド部460は、その内部にゲルが備えられる。移動装着部434とともに移動するプローブ420と接するゲルパッド462は、プローブ420の移動経路に沿って移動部430の長さ方向に設置される。
【0245】
外装部材464は、移動部430を覆うようにバンド部材440上に設けられ、外部から移動部430を遮蔽する。外装部材464には、移動部430を制御するボタン部材425が設置される。
【0246】
このような構成を有する第7の実施例に係る超音波診断装置402は、移動部430の動作によって移動するプローブ420がゲルパッド部460に接しながら移動し、検査対象物10をスキャンする。
【0247】
このように、プローブ420と検査対象物10の表面組織との間にはゲルパッド462が設置されているため、プローブ420と表面組織との間の音響抵抗の差を段階的に減少することができる。これにより超音波信号の減衰を減少させ、超音波映像の質を向上させることができる。
【0248】
また、プローブ420と検査対象物10との間にゲルパッド462が設置され、プローブ420付近で発生するフレネルゾーン(Fresnel Zone)において、音響信号の強さが均一でないことにより、超音波音場が複雑になる領域から検査対象物10を離隔するので、超音波映像の質を向上させることができる。
【0249】
以上、本発明を図面に示した実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が考案可能であるという点を理解するであろう。
【0250】
また、ここでは甲状腺検査のための超音波診断装置を例に挙げて説明したが、これは例示的なものに過ぎず、身体の他の部分の超音波撮影にも本発明の超音波診断装置が使用可能である。
【0251】
また、本発明は、一以上の上記実施例が組み合わされたような形態であってもよい。たとえば、第4の実施例と第5の実施例、第5の実施例と第6の実施例、第4の実施例と第2の実施例、第2の実施例と第3の実施例などの組合せの形態であってもよい。
【0252】
したがって、本発明の真の技術的保護範囲は特許請求の範囲によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0253】
1、2、3、100、201、401、402:超音波診断装置
10:検査対象物
12:頚部
14、142、230、420:プローブ
20、21、240、440:連結部
22、160、260、452、462:ゲルパッド
24、242:超音波透過性膜
26、130、244、:バンド部材
27、132、248、444:第1の結合部
28、134、252、448:第2の結合部
29、146、254:カバー部材
30、32、430:移動部
40、432:駆動部材
42、274、433:移送ベルト
44、276、434:移動装着部
46、278、435:駆動ギア
48、280、436:従動ギア
50:ギアレール
60:移動検査部
62:ギア部材
64:移送モータ
66:移動プレート
68:離脱防止リング部材
70、425:ボタン部材
72、156、322、480:移動制御部
74、122、320:メイン制御部
76、190、326:ディスプレイ部
80:サイドカバー
90、137、246、442:第1のバンド部材
92、138、250、446:第2のバンド部材
120:流体供給部
136:流体管路
140:検診部
170:圧力センサ
180、324:操作ボタン
184:第2のボタン部材
182:第1のボタン部材
232:第1の方向
234:第2の方向
270:第1の移動部
272:第1の駆動部材
290:第2の移動部
292:ガイドレール
294:第1の歯形
296:ストッパー
298:移動ブラケット
300:連絡孔
302:回転ギア
304:第2の歯形
306:第2の駆動部材
308:回転ブラケット
310:回転部
312:回転モータ
314:出力軸
316:回転ブラケット
437:連絡バー
438:装着ブラケット
439:拘束部材
450、460:ゲルパッド部
464:外装部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状に形成されて検査対象物に巻かれる連結部と、
前記連結部上に設けられ、前記連結部の長手方向に沿って移動するプローブを有する移動部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記連結部は、
前記移動部と連結され、超音波が透過される材質で形成される超音波透過性膜と、
前記超音波透過性膜の両端に連結される帯状のバンド部材と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記バンド部材は、
前記超音波透過性膜の一端に連結される第1のバンド部材と、
前記超音波透過性膜の他端に連結される第2のバンド部材と、を備えることを特徴とする、請求項2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材に連結されて流圧を供給する流体供給部をさらに備え、
前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材は、前記流圧の供給によって膨張することを特徴とする、請求項3に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記流体供給部は、流体管路によって前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材とに連結されている請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記検査対象物と対向する前記超音波透過性膜上に設置され、内部にゲルが備えられるゲルパッドをさらに備えることを特徴とする、請求項2ないし5のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記移動部を覆うように前記超音波透過性膜上に設けられたカバー部材をさらに備え、
前記カバー部材は、前記移動部を作動させるボタンを有することを特徴とする、請求項2ないし6のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記連結部は、
前記移動部を覆い、前記移動部の移動方向に沿って設置される弾性材質のゲルパッドと、
前記ゲルパッドに連結される帯状のバンド部材と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記プローブは、前記ゲルパッドに接触しながら移動し、前記検査対象物を探触することを特徴とする、請求項8に記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記プローブは、前記ゲルパッドの内部に備えられることを特徴とする、請求項8または9に記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記移動部は、
前記連結部の前記長手方向に沿って前記プローブを第1の方向に移動させる第1の移動部と、
前記プローブを第1の方向とは異なる第2の方向に移動させる第2の移動部と、を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項12】
前記第1の移動部は、
回転動力を供給する第1の駆動部材と、
前記第1の駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、
前記移送ベルトに固定されて前記移送ベルトと共に移動し、前記プローブが一方の面に固定される移動装着部と、を備え、
前記第2の移動部は、前記第2の方向に沿って設置され、側面に第1の歯形が形成されるガイドレールと、
前記ガイドレールに沿って移動する移動ブラケットと、
前記移動ブラケットに設置され、前記第1の歯形と噛み合う第2の歯形が備えられる回転ギアと、
前記回転ギアを回転させる第2の駆動部材と、を備えることを特徴とする、請求項11に記載の超音波診断装置。
【請求項13】
前記第2の移動部は、
前記プローブを回転させる回転部をさらに備えることを特徴とする、請求項11または12に記載の超音波診断装置。
【請求項14】
前記回転部は、
回転動力を供給する回転モータと、
前記プローブの側面を挟み込み、前記回転モータの出力軸に連結される回転ブラケットと、を備えることを特徴とする、請求項13に記載の超音波診断装置。
【請求項15】
前記移動部は、
回転動力を供給する駆動部材と、
前記駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、
前記移送ベルトに固定されて前記移送ベルトと共に移動し、前記プローブが一方の側に固定される移動装着部と、を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項16】
前記移動部は、
前記連結部の前記長手方向に沿って前記連結部に設置されるギアレールと、
前記ギアレールに沿って移動し、前記プローブが側面に固定される移動検査部と、を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項17】
前記移動検査部は、
前記ギアレールと噛み合って回転するギア部材と、
前記ギア部材を駆動させる移送モータと、
前記移送モータ、前記ギア部材及び前記プローブが装着される移動プレートと、を備えることを特徴とする、請求項16に記載の超音波診断装置。
【請求項1】
帯状に形成されて検査対象物に巻かれる連結部と、
前記連結部上に設けられ、前記連結部の長手方向に沿って移動するプローブを有する移動部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記連結部は、
前記移動部と連結され、超音波が透過される材質で形成される超音波透過性膜と、
前記超音波透過性膜の両端に連結される帯状のバンド部材と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記バンド部材は、
前記超音波透過性膜の一端に連結される第1のバンド部材と、
前記超音波透過性膜の他端に連結される第2のバンド部材と、を備えることを特徴とする、請求項2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材に連結されて流圧を供給する流体供給部をさらに備え、
前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材は、前記流圧の供給によって膨張することを特徴とする、請求項3に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記流体供給部は、流体管路によって前記第1のバンド部材と前記第2のバンド部材とに連結されている請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記検査対象物と対向する前記超音波透過性膜上に設置され、内部にゲルが備えられるゲルパッドをさらに備えることを特徴とする、請求項2ないし5のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記移動部を覆うように前記超音波透過性膜上に設けられたカバー部材をさらに備え、
前記カバー部材は、前記移動部を作動させるボタンを有することを特徴とする、請求項2ないし6のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記連結部は、
前記移動部を覆い、前記移動部の移動方向に沿って設置される弾性材質のゲルパッドと、
前記ゲルパッドに連結される帯状のバンド部材と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記プローブは、前記ゲルパッドに接触しながら移動し、前記検査対象物を探触することを特徴とする、請求項8に記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記プローブは、前記ゲルパッドの内部に備えられることを特徴とする、請求項8または9に記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記移動部は、
前記連結部の前記長手方向に沿って前記プローブを第1の方向に移動させる第1の移動部と、
前記プローブを第1の方向とは異なる第2の方向に移動させる第2の移動部と、を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項12】
前記第1の移動部は、
回転動力を供給する第1の駆動部材と、
前記第1の駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、
前記移送ベルトに固定されて前記移送ベルトと共に移動し、前記プローブが一方の面に固定される移動装着部と、を備え、
前記第2の移動部は、前記第2の方向に沿って設置され、側面に第1の歯形が形成されるガイドレールと、
前記ガイドレールに沿って移動する移動ブラケットと、
前記移動ブラケットに設置され、前記第1の歯形と噛み合う第2の歯形が備えられる回転ギアと、
前記回転ギアを回転させる第2の駆動部材と、を備えることを特徴とする、請求項11に記載の超音波診断装置。
【請求項13】
前記第2の移動部は、
前記プローブを回転させる回転部をさらに備えることを特徴とする、請求項11または12に記載の超音波診断装置。
【請求項14】
前記回転部は、
回転動力を供給する回転モータと、
前記プローブの側面を挟み込み、前記回転モータの出力軸に連結される回転ブラケットと、を備えることを特徴とする、請求項13に記載の超音波診断装置。
【請求項15】
前記移動部は、
回転動力を供給する駆動部材と、
前記駆動部材の回転によって移動する移送ベルトと、
前記移送ベルトに固定されて前記移送ベルトと共に移動し、前記プローブが一方の側に固定される移動装着部と、を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項16】
前記移動部は、
前記連結部の前記長手方向に沿って前記連結部に設置されるギアレールと、
前記ギアレールに沿って移動し、前記プローブが側面に固定される移動検査部と、を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項17】
前記移動検査部は、
前記ギアレールと噛み合って回転するギア部材と、
前記ギア部材を駆動させる移送モータと、
前記移送モータ、前記ギア部材及び前記プローブが装着される移動プレートと、を備えることを特徴とする、請求項16に記載の超音波診断装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2011−240128(P2011−240128A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100082(P2011−100082)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(597096909)三星メディソン株式会社 (269)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(597096909)三星メディソン株式会社 (269)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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