超音波診断装置
【課題】初心者でも適切な超音波検査を実施可能にする。
【解決手段】被検体から得たECGデータを基に疑わしい病変部位を推定し、その病変部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイド表示する。
【効果】疑わしい病変部位を走査するためのプローブの当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。被検体のECGデータを基に疑わしい病変部位を推定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【解決手段】被検体から得たECGデータを基に疑わしい病変部位を推定し、その病変部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイド表示する。
【効果】疑わしい病変部位を走査するためのプローブの当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。被検体のECGデータを基に疑わしい病変部位を推定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関し、さらに詳しくは、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、血管走査時のプローブの姿勢の適否をガイド表示する超音波診断装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
他方、ECG(ElectroCardioGraph)データを基に病変部位を推定する心電図解析装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−229823号公報
【特許文献2】国際公開WO2004/004561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記超音波診断装置におけるガイド表示は、血管の中心軸に対して走査面が直交するようガイドするものであり、当該血管を走査している状態にあることが前提となる。
しかし、当該血管を走査するためにプローブをどのように被検体に当てたらよいかはガイドされなかったため、初心者は、当該血管を走査している状態に入る前に操作に困惑してしまう問題点があった。
そこで、本発明の目的は、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点では、本発明は、走査対象部位を出力する走査対象部位出力手段と、前記走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第1の観点による超音波診断装置では、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査するためのプローブの当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【0006】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査している状態のプローブの画像を表示することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第2の観点による超音波診断装置では、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査している状態のプローブの画像が操作者にガイド表示されるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【0007】
第3の観点では、本発明は、前記第1の観点による超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査するために被検体にプローブを当てている画像を表示することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第3の観点による超音波診断装置では、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査するために被検体にプローブを当てている画像が操作者にガイド表示されるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【0008】
第4の観点では、本発明は、前記第1から第3のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位は、被検体のECGデータを基に推定した病変部位であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第4の観点による超音波診断装置では、被検体のECGデータを基に推定した病変部位を走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0009】
第5の観点では、本発明は、前記第4の観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータをサーバまたはECG検査装置から取得するECGデータ取得手段と、前記ECGデータを解析して病変部位を推定し走査対象部位として出力するECGデータ解析手段とを具備してなることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第5の観点による超音波診断装置では、被検体のECGデータを基に病変部位を推定し走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0010】
第6の観点では、本発明は、前記第4の観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータを基にECG検査装置で推定した病変部位を前記ECG検査装置から取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第6の観点による超音波診断装置では、ECG検査装置で推定した病変部位を走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0011】
第7の観点では、本発明は、前記第4の観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、前記病変部位をサーバから取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第7の観点による超音波診断装置では、被検体のECGデータを基に推定した病変部位を蓄積しているサーバから当該病変部位を取得し走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0012】
第8の観点では、本発明は、前記第4から第7のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記ECGデータが、12誘導心電図であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第8の観点による超音波診断装置では、12誘導心電図で被検体の病変部位を推定するので、心臓血管に係る疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【発明の効果】
【0013】
本発明の超音波診断装置によれば、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査するためのプローブの当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1に係る超音波診断装置の第1の使用例を示す構成説明図である。
【図2】実施例1に係る超音波診断装置による走査ガイド処理を示すフロー図である。
【図3】12誘導心電図の例示図である。
【図4】12誘導心電図から抽出した特徴情報の例示図である。
【図5】12誘導心電図を解析するためのデータベースの例示図である。
【図6】12誘導心電図を解析した結果の解析データの例示図である。
【図7】ガイド表示画面の第1例を示す模式図である。
【図8】ガイド表示画面の第2例を示す模式図である。
【図9】実施例1に係る超音波診断装置の第2の使用例を示す構成説明図である。
【図10】実施例2に係る超音波診断装置の第1の使用例を示す構成説明図である。
【図11】実施例2に係る超音波診断装置の第2の使用例を示す構成説明図である。
【図12】実施例2に係る超音波診断装置の第2の使用例を示す構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0016】
−実施例1−
図1は、実施例1に係る超音波診断装置101の第1の使用例を示す構成説明図である。
この超音波診断装置101は、プローブ4と、ネットワーク20を介して被検体HのECGデータを取得するECGデータ取得部3と、取得したECGデータを解析して病変部位を推定し該病変部位を走査対象部位として特定した解析データを出力するECGデータ解析部2と、解析データで特定された走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド部1とを具備する。
【0017】
ネットワーク20には、超音波診断装置101と、ECG検査装置11と、サーバ30とが接続されている。
ECG検査装置11が、被検体HのECGデータを収集してサーバ30に送信する。
サーバ30は、ECGデータを蓄積する。
【0018】
図2は、超音波診断装置100による走査ガイド処理を示すフロー図である。
ステップC1では、ECGデータ取得部3は、現被検体HのIDが設定済みならステップC2へ進み、設定済みでないならステップC3へ進む。
【0019】
ステップC2では、ECGデータ取得部3は、現被検体Hを自動的に選択し、ステップC5へ進む。
【0020】
ステップC3では、ECGデータ取得部3は、ECGデータを蓄積している被検体情報をサーバ30から取得し、タッチパネルかメインモニタに被検体リストを表示する。
ステップC4では、ECGデータ取得部3は、被検体リストの中から一人の被検体を操作者が選択するのを待ち、操作者が選択したならステップC5へ進む。
【0021】
ステップC5では、ECGデータ取得部3は、選択された被検体HのECGデータをサーバ30から取得する。
図3に、ECGデータを例示する。
このECGデータは、12誘導心電図である。なお、12誘導心電図は、四肢に取り付ける肢誘導4本と、胸部に取り付ける胸部誘導6本から得る一般的な心電図である。
【0022】
ステップC6では、ECGデータ解析部2は、ECGデータを解析し、疑われる病変部位を推定する。
例えば図3の12誘導心電図を基にして、図4に示す特徴情報を抽出する。そして、図5に示す如きデータベースを参照し、疑われる病変部位を推定する。さらに、図6に示す如き解析データすなわち推定した病変部位を走査対象部位として特定した解析データを出力する。
【0023】
ステップC7では、走査ガイド部1は、予め保持している多数のガイド画像の中から特定された走査対象部位に対応したガイド画像を読み出し、メインモニタに表示する。そして、処理を終了する。
例えば図7に示すように、走査対象部位(ここでは右冠動脈)Sを走査している状態のプローブ4の画像を表示する。
あるいは図8に示すように、走査対象部位(ここでは右冠動脈)Sを走査するために被検体Hにプローブ4を当てている画像を表示する。
【0024】
図9は、実施例1に係る超音波診断装置101の第2の使用例を示す構成説明図である。
超音波診断装置101は、ECG検査装置11に直結されている。
超音波診断装置101の動作は、先述した第1の使用例と同様である。
【0025】
実施例1の超音波診断装置101によれば次の効果が得られる。
(1)特定された走査対象部位Sを走査するためのプローブ4の当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
(2)被検体HのECGデータを基に推定した病変部位を走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0026】
−実施例2−
図10は、実施例2に係る超音波診断装置102の第1の使用例を示す構成説明図である。
この超音波診断装置102は、プローブ4と、ネットワーク20を介してサーバ40から解析データを取得する解析データ取得部5と、解析データで特定された走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド部1とを具備する。
【0027】
ネットワーク20には、超音波診断装置102と、ECG検査装置11と、サーバ40とが接続されている。
ECG検査装置11が、被検体HのECGデータを収集してサーバ40に送信する。
サーバ40は、ECGデータを蓄積すると共に、内蔵するECGデータ解析装置でECGデータを解析して病変部位を推定し該病変部位を走査対象部位として特定した解析データを超音波診断装置102へ送信する。
【0028】
図11は、実施例2に係る超音波診断装置102の第2の使用例を示す構成説明図である。
【0029】
ネットワーク20には、超音波診断装置102と、ECG検査装置12と、サーバ30とが接続されている。
ECG検査装置12が、被検体HのECGデータを収集してサーバ30に送信すると共に、内蔵するECGデータ解析装置でECGデータを解析して病変部位を推定し該病変部位を走査対象部位として特定した解析データをサーバ30に送信する。
サーバ30は、ECGデータおよび解析データを蓄積する。
【0030】
図12は、実施例2に係る超音波診断装置102の第3の使用例を示す構成説明図である。
超音波診断装置102は、ECG検査装置12に直結されている。
超音波診断装置102の動作は、先述した第2の使用例と同様である。
【0031】
実施例2の超音波診断装置102によれば、超音波診断装置102の構成を簡単化できる。
【0032】
−実施例3−
実施例1,2では、走査対象部位に応じたプローブの当て方のガイド画像を予め用意しておいて、走査対象部位に応じたガイド画像を読み出して表示するものとした。
これに対して、走査対象部位に応じた部位3次元モデルおよび人体3次元モデルを予め用意しておいて、走査対象部位に応じた部位3次元モデルを読み出して人体3次元モデルにマッピングし、それを3次元画像化して表示するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の超音波診断装置は、初心者でも適切に超音波検査を実施できる装置として利用できる。
【符号の説明】
【0034】
1 走査ガイド部
2 ECGデータ解析部
3 ECGデータ取得部
4 プローブ
5 解析データ取得部
11,12 ECG検査装置
20 ネットワーク
30,40 サーバ
101,102 超音波診断装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関し、さらに詳しくは、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、血管走査時のプローブの姿勢の適否をガイド表示する超音波診断装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
他方、ECG(ElectroCardioGraph)データを基に病変部位を推定する心電図解析装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−229823号公報
【特許文献2】国際公開WO2004/004561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記超音波診断装置におけるガイド表示は、血管の中心軸に対して走査面が直交するようガイドするものであり、当該血管を走査している状態にあることが前提となる。
しかし、当該血管を走査するためにプローブをどのように被検体に当てたらよいかはガイドされなかったため、初心者は、当該血管を走査している状態に入る前に操作に困惑してしまう問題点があった。
そこで、本発明の目的は、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点では、本発明は、走査対象部位を出力する走査対象部位出力手段と、前記走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第1の観点による超音波診断装置では、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査するためのプローブの当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【0006】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査している状態のプローブの画像を表示することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第2の観点による超音波診断装置では、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査している状態のプローブの画像が操作者にガイド表示されるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【0007】
第3の観点では、本発明は、前記第1の観点による超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査するために被検体にプローブを当てている画像を表示することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第3の観点による超音波診断装置では、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査するために被検体にプローブを当てている画像が操作者にガイド表示されるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【0008】
第4の観点では、本発明は、前記第1から第3のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位は、被検体のECGデータを基に推定した病変部位であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第4の観点による超音波診断装置では、被検体のECGデータを基に推定した病変部位を走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0009】
第5の観点では、本発明は、前記第4の観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータをサーバまたはECG検査装置から取得するECGデータ取得手段と、前記ECGデータを解析して病変部位を推定し走査対象部位として出力するECGデータ解析手段とを具備してなることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第5の観点による超音波診断装置では、被検体のECGデータを基に病変部位を推定し走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0010】
第6の観点では、本発明は、前記第4の観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータを基にECG検査装置で推定した病変部位を前記ECG検査装置から取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第6の観点による超音波診断装置では、ECG検査装置で推定した病変部位を走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0011】
第7の観点では、本発明は、前記第4の観点による超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、前記病変部位をサーバから取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第7の観点による超音波診断装置では、被検体のECGデータを基に推定した病変部位を蓄積しているサーバから当該病変部位を取得し走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0012】
第8の観点では、本発明は、前記第4から第7のいずれかの観点による超音波診断装置において、前記ECGデータが、12誘導心電図であることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第8の観点による超音波診断装置では、12誘導心電図で被検体の病変部位を推定するので、心臓血管に係る疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【発明の効果】
【0013】
本発明の超音波診断装置によれば、走査対象部位を特定すれば、当該走査対象部位を走査するためのプローブの当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1に係る超音波診断装置の第1の使用例を示す構成説明図である。
【図2】実施例1に係る超音波診断装置による走査ガイド処理を示すフロー図である。
【図3】12誘導心電図の例示図である。
【図4】12誘導心電図から抽出した特徴情報の例示図である。
【図5】12誘導心電図を解析するためのデータベースの例示図である。
【図6】12誘導心電図を解析した結果の解析データの例示図である。
【図7】ガイド表示画面の第1例を示す模式図である。
【図8】ガイド表示画面の第2例を示す模式図である。
【図9】実施例1に係る超音波診断装置の第2の使用例を示す構成説明図である。
【図10】実施例2に係る超音波診断装置の第1の使用例を示す構成説明図である。
【図11】実施例2に係る超音波診断装置の第2の使用例を示す構成説明図である。
【図12】実施例2に係る超音波診断装置の第2の使用例を示す構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0016】
−実施例1−
図1は、実施例1に係る超音波診断装置101の第1の使用例を示す構成説明図である。
この超音波診断装置101は、プローブ4と、ネットワーク20を介して被検体HのECGデータを取得するECGデータ取得部3と、取得したECGデータを解析して病変部位を推定し該病変部位を走査対象部位として特定した解析データを出力するECGデータ解析部2と、解析データで特定された走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド部1とを具備する。
【0017】
ネットワーク20には、超音波診断装置101と、ECG検査装置11と、サーバ30とが接続されている。
ECG検査装置11が、被検体HのECGデータを収集してサーバ30に送信する。
サーバ30は、ECGデータを蓄積する。
【0018】
図2は、超音波診断装置100による走査ガイド処理を示すフロー図である。
ステップC1では、ECGデータ取得部3は、現被検体HのIDが設定済みならステップC2へ進み、設定済みでないならステップC3へ進む。
【0019】
ステップC2では、ECGデータ取得部3は、現被検体Hを自動的に選択し、ステップC5へ進む。
【0020】
ステップC3では、ECGデータ取得部3は、ECGデータを蓄積している被検体情報をサーバ30から取得し、タッチパネルかメインモニタに被検体リストを表示する。
ステップC4では、ECGデータ取得部3は、被検体リストの中から一人の被検体を操作者が選択するのを待ち、操作者が選択したならステップC5へ進む。
【0021】
ステップC5では、ECGデータ取得部3は、選択された被検体HのECGデータをサーバ30から取得する。
図3に、ECGデータを例示する。
このECGデータは、12誘導心電図である。なお、12誘導心電図は、四肢に取り付ける肢誘導4本と、胸部に取り付ける胸部誘導6本から得る一般的な心電図である。
【0022】
ステップC6では、ECGデータ解析部2は、ECGデータを解析し、疑われる病変部位を推定する。
例えば図3の12誘導心電図を基にして、図4に示す特徴情報を抽出する。そして、図5に示す如きデータベースを参照し、疑われる病変部位を推定する。さらに、図6に示す如き解析データすなわち推定した病変部位を走査対象部位として特定した解析データを出力する。
【0023】
ステップC7では、走査ガイド部1は、予め保持している多数のガイド画像の中から特定された走査対象部位に対応したガイド画像を読み出し、メインモニタに表示する。そして、処理を終了する。
例えば図7に示すように、走査対象部位(ここでは右冠動脈)Sを走査している状態のプローブ4の画像を表示する。
あるいは図8に示すように、走査対象部位(ここでは右冠動脈)Sを走査するために被検体Hにプローブ4を当てている画像を表示する。
【0024】
図9は、実施例1に係る超音波診断装置101の第2の使用例を示す構成説明図である。
超音波診断装置101は、ECG検査装置11に直結されている。
超音波診断装置101の動作は、先述した第1の使用例と同様である。
【0025】
実施例1の超音波診断装置101によれば次の効果が得られる。
(1)特定された走査対象部位Sを走査するためのプローブ4の当て方が操作者にガイドされるため、初心者でも適切な超音波検査を実施することが出来る。
(2)被検体HのECGデータを基に推定した病変部位を走査対象部位として特定するので、疑わしい病変部位を初心者でも適切に超音波検査することが出来る。
【0026】
−実施例2−
図10は、実施例2に係る超音波診断装置102の第1の使用例を示す構成説明図である。
この超音波診断装置102は、プローブ4と、ネットワーク20を介してサーバ40から解析データを取得する解析データ取得部5と、解析データで特定された走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド部1とを具備する。
【0027】
ネットワーク20には、超音波診断装置102と、ECG検査装置11と、サーバ40とが接続されている。
ECG検査装置11が、被検体HのECGデータを収集してサーバ40に送信する。
サーバ40は、ECGデータを蓄積すると共に、内蔵するECGデータ解析装置でECGデータを解析して病変部位を推定し該病変部位を走査対象部位として特定した解析データを超音波診断装置102へ送信する。
【0028】
図11は、実施例2に係る超音波診断装置102の第2の使用例を示す構成説明図である。
【0029】
ネットワーク20には、超音波診断装置102と、ECG検査装置12と、サーバ30とが接続されている。
ECG検査装置12が、被検体HのECGデータを収集してサーバ30に送信すると共に、内蔵するECGデータ解析装置でECGデータを解析して病変部位を推定し該病変部位を走査対象部位として特定した解析データをサーバ30に送信する。
サーバ30は、ECGデータおよび解析データを蓄積する。
【0030】
図12は、実施例2に係る超音波診断装置102の第3の使用例を示す構成説明図である。
超音波診断装置102は、ECG検査装置12に直結されている。
超音波診断装置102の動作は、先述した第2の使用例と同様である。
【0031】
実施例2の超音波診断装置102によれば、超音波診断装置102の構成を簡単化できる。
【0032】
−実施例3−
実施例1,2では、走査対象部位に応じたプローブの当て方のガイド画像を予め用意しておいて、走査対象部位に応じたガイド画像を読み出して表示するものとした。
これに対して、走査対象部位に応じた部位3次元モデルおよび人体3次元モデルを予め用意しておいて、走査対象部位に応じた部位3次元モデルを読み出して人体3次元モデルにマッピングし、それを3次元画像化して表示するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の超音波診断装置は、初心者でも適切に超音波検査を実施できる装置として利用できる。
【符号の説明】
【0034】
1 走査ガイド部
2 ECGデータ解析部
3 ECGデータ取得部
4 プローブ
5 解析データ取得部
11,12 ECG検査装置
20 ネットワーク
30,40 サーバ
101,102 超音波診断装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査対象部位を出力する走査対象部位出力手段と、前記走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査している状態のプローブの画像を表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項3】
請求項1に記載の超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査するために被検体にプローブを当てている画像を表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位は、被検体のECGデータを基に推定した病変部位であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
請求項4に記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータをサーバまたはECG検査装置から取得するECGデータ取得手段と、前記ECGデータを解析して病変部位を推定し走査対象部位として出力するECGデータ解析手段とを具備してなることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項6】
請求項4に記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータを基にECG検査装置で推定した病変部位を前記ECG検査装置から取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項7】
請求項4に記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、前記病変部位をサーバから取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項8】
請求項4から請求項7のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記ECGデータが、12誘導心電図であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項1】
走査対象部位を出力する走査対象部位出力手段と、前記走査対象部位を走査するためのプローブの当て方を操作者にガイドする走査ガイド手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査している状態のプローブの画像を表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項3】
請求項1に記載の超音波診断装置において、前記走査ガイド手段は、前記走査対象部位を走査するために被検体にプローブを当てている画像を表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位は、被検体のECGデータを基に推定した病変部位であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
請求項4に記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータをサーバまたはECG検査装置から取得するECGデータ取得手段と、前記ECGデータを解析して病変部位を推定し走査対象部位として出力するECGデータ解析手段とを具備してなることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項6】
請求項4に記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、被検体のECGデータを基にECG検査装置で推定した病変部位を前記ECG検査装置から取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項7】
請求項4に記載の超音波診断装置において、前記走査対象部位出力手段は、前記病変部位をサーバから取得し走査対象部位として出力する手段であることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項8】
請求項4から請求項7のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記ECGデータが、12誘導心電図であることを特徴とする超音波診断装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−97985(P2011−97985A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−252888(P2009−252888)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]