説明

越水防止装置および越水防止工法

【課題】 簡単且つ軽量で耐久性のある越水防止装置を用いて堤防の上などに設置して河川の氾濫や洪水などを防止する。
【解決手段】 本発明の越水防止装置は、垂直方向に延在する壁で構成される四角い枠体(10)を複数連設して構成されており、その前側フレーム下端部からは底シート(14)が延在している。枠体の角部にはアンカーピンを打ち付けるガイド帯(11)が設けられており、装置の両端部には他の装置との連結手段(12)が設けられている。この装置は折り畳み式として平常時には自治体の倉庫などに小さく収納することができる。河川の増水時などに必要な場所に拡げて設置し、底シートの上に土砂や土嚢などを積載して使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は越水防止装置および越水工法に関し、特に、河川の氾濫などに対し迅速且つ簡単に越水防止壁を構成して水害を防止する装置およびその工法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、河川などの越水防止対策として、積み土嚢工法や堰板工法が用いられている。積み土嚢式は、土を詰めた土嚢を多数作成し堤防天端の上に河川に沿って積み上げる工法である。土嚢は前後2列または3列設けられ、土嚢の継ぎ目には土を詰めて、上から鋼杭を串刺しにして土嚢を固定する。防災ガイドによれば、10mあたり土嚢を140と鋼杭を40本必要とし、20人による作業が必要となる。通常自治体の倉庫等に土嚢の袋が多数用意されており、河川の増水時に袋に土を詰めて使用するようになっている。
【0003】
また、堰板工法は、堤防天端に河川に沿って木杭を打ち込みこれに板を渡して堰を構成し、その内側に土や土嚢を盛って越水を防ぐ工法である。ガイドによれば10mあたり20人、板12枚の他、相当数の土嚢などを必要とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、積み土嚢式工法には膨大な人員資源を必要とし、手間と時間がかかるものである。また、堰板工法でも重量のある木板など資材の運搬や堰を構築する作業に多大な人員、手間と時間を必要とする。実際これらの作業は大雨の中行わねばならず、多大な労力と困難が伴うものである。また、危険が去った後は土嚢を破いて中の土を排出するが、基本的に土嚢の袋は一度きりの使用で廃棄されるため、コストがかかり環境にも好ましくない。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑み、軽量な素材を用い折り畳み式の越水防止装置を構成し、運搬が容易で、組み立て時間が飛躍的に短縮され、少人数で設置作業が可能で、強固で安定した構造で止水性を確保した越水防止装置およびこれを用いる越水防止工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、河川や海岸の増水時に設置される越水防止装置であって、垂直方向に延在する壁で構成される四角い枠体を複数連設した構成を具えることを最も主要な特徴とする。
【0007】
この越水防止装置では、少なくとも前記装置の長手方向全面に亘る装置前後方向の途中まで幅を有し、当該装置の前側下端部から延在する底シートを具えることが有効である。また、前記枠体の前後の壁がその中間部で折れ曲がり、全体を小さく折り畳めるよう構成することが有効である。
【0008】
また、装置の左右端部に他の越水防止装置と連結するための連結手段を設けることが有効である。また、前記枠体の角部の一部あるいは全部に、垂直方向に杭を案内するガイド手段を設けることが有効である。
【0009】
また、前記枠体の上端部あるいはその近傍に、装置を持ち上げるためのフック手段を設けることが有効である。また、前記枠体の少なくとも左右の壁には強度のあるパネル材が用いることが有効である。
【0010】
さらに本発明にかかる越水防止工法は、上記いずれかの越水防止装置を河川あるいは海岸に設置し、前記枠体内に土あるいは土嚢若しくはその他の重量物を詰めることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
垂直方向に延在する壁で構成される四角い枠体を複数連設して越水防止装置を構成することにより、装置を堤防などに設置し枠体内部に土や土嚢などを詰めて越水防止壁を構成することができる。また、装置の前側下端部から底シートを延在させることにより、設置時には底シートの上に土や土嚢を積載して装置を固定することができるとともに、撤去時には装置を持ち上げれば下から土や土嚢を容易に排出させることができる。
【0012】
また、枠体の前後壁が折れ曲がるようにして、装置全体を小さく折り畳めるように構成すると、平常時の保管場所の省スペース化が図れるとともに、設置時の作業を容易に行うことができる。また、両端部に別の装置と連結するための連結手段を設けることにより、複数の越水防止装置を連結して広範囲の越水防止壁を構成することが可能となる。
【0013】
また、各枠体の角部に杭を案内するガイド手段を設けると、ここに杭を通して堤防に差し入れ、越水防止装置を強固に固定することができる。また、枠体の左右壁に強度のあるパネル材を用いると、設置時に枠体が撓んだり変形したりするのが防止され、強固な構造の越水防止壁を構成することができる。
【0014】
さらに、本発明の越水防止工法では、上記装置を河川や海岸に設置して枠体内に土や土嚢を詰めるだけで、迅速かつ強固で確実な越水防止壁を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明にかかる越水防止装置の構成を示す斜視図であり、図2(a)は立面図、図2(b)は固定用のアンカーピンを刺した状態を示す正面図である。図1および図2に示すように、越水防止装置1は、垂直方向に延在する四方の壁で構成された四角い枠体10を複数連設した構成を有し、各枠体10を隔てる側壁は隣接する枠体間で共有する構成となっている。各枠体10の角部にはアンカーピン50を垂直方向に案内するガイド帯11(ガイド手段)が設けられており、後に詳細に説明するが、装置1の両端部には別の装置と連結するための連結手段12が設けられている。また、枠体10の上端部には吊りフック13(フック手段)が設けられており、さらに装置1の前側下端部からは装置の長手方向全面に亘る長さと前後方向の中間部までの幅を有する底シート14が延在している。装置の高さは0.4〜1.0m、前後方向の幅は0.6〜1.5m、各枠体10の横方向の長さは0.4〜1.5m(装置全体の長さ2〜7.5m)程度に構成される。なお、以降の説明では、図1における紙面の手前側が川表側であり前側として説明し、奥が川裏側であり後側として説明する。
【0017】
枠体10において、装置1の前後方向に延在する縦フレーム15の構成を、図3を参照して説明する。本実施例の縦フレーム15は、例えば強度を有するパネル材16の両側にシート材17を張り合わせて構成される。パネル材16は軽量で強度のある例えば塩化ビニル、FRP、アクリル、強化プラスチックなどの樹脂材を用いることができ、好ましくはリサイクル樹脂を用いる。このパネル材15の厚みは5〜30mmとして強度を確保する。シート材17は、例えばポリエチレン、塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル、プラスチックゴムなど、軟質で不透水性かつ所定の強度を有する素材を好適に用いることができ、好ましくはリサイクル材を用いる。ただし、縦フレーム15はシート材17を貼り合わせることなくパネル材16のみで構成してもよい。この場合、パネル材16には不透水性のものを用いることが望ましい。
【0018】
枠体10において、装置1の左右方向に延在する横フレーム18の構成を、図4を参照して説明する。本実施例の横フレーム18は前側と後側で共通の構成を有し、図3に示すように、フレーム18の半分弱の幅を有する2つのパネル材19a、19bを、表裏1枚づつのシート材20で挟み込んで構成されている。2つのパネル材19a、19b間には若干の間隔を設け、横フレーム18を折り曲げる際に互いに干渉しないようにしている。パネル材19およびシート材20の素材は縦フレーム15のものと同じであり、各パネル材19の表裏全面にシート材20が接着されている。さらに、シート材20はパネル材19より横方向において少し長めに形成され、この余剰の部分で縦フレーム18やガイド帯11と縫製や接着等の手段により接続する構成となっている。これにより、横フレーム18はその中央部分を折り曲げて重ねた状態にすることができ、また縦フレーム15と横フレーム18との接合部分は可動となる。
【0019】
底シート14は、図1に示すように、少なくとも装置1の横方向全面に亘る長さと、装置1の前後方向の中間部までの幅を有する。この底シート14は縦フレーム15には連結されておらず、各枠体10の前側の横フレーム18の下端部から連続的に延在している。この底シート14は越水防止装置1の設置時には内側すなわち装置1の底部の一部をなすように折って使用される。底シート14には軟質の不透水性素材を用い、シート材17,20と同じ素材で構成することができる。底シート14の幅(横フレーム18の下端部から自由端縁までの長さ)は約0.3〜1.0mに形成される。
【0020】
連結手段12は、装置右側端部に設けられた一対の雌の摺動レール12aと、装置左側端部に設けられた一対の雄の摺動レール12bとを具え、各レール12a、12bはそれぞれ対応する箇所に設けられている。図5(a)はこの連結手段12の連結構造を示す立面図であり、このうち円で囲った部分を図5(b)に拡大して示す。さらに、図6を用いて連結手段12の構成およびバリエーションについて説明する。図6(a)に示すように、摺動レール12aと12bはともに一枚の板状部材を屈曲して、装置1の両端部にそれぞれ取り付けることにより構成することができる。装置1を複数連結する際には、雄の連結レール12bを雌の連結レール12aの上からスライド挿入する。この連結構造を上から見た状態が図5および図6(b)である。この連結手段12は装置1の上下方向の全面に亘り延在しており、この部分から水が流れ込まないよう構成されている。図6(c)及び(d)は別の実施例にかかる連結手段の構成を示す。図6(c)ではT字型の雄の摺動レール21aと、これを包む雌の摺動レール21bとを用いており、図6(d)では球状の突出部を具える雄の摺動レール22aと、これを包む内面球状の雌の摺動レール22bとで構成している。これらの実施例では、対の摺動レールではなく雌雄の単レールとして連結手段を構成することもできる。
【0021】
図1に戻って説明すると、ガイド帯11は、シート材17,20と同じシート状素材を筒状に構成して各枠体10の角部に設けられている。越水防止装置1の右側端部に設けられたガイド帯11aは、装置1の上側と下側に分離しており、その中間部が切り欠かれている。一方、装置1の左側端部のガイド帯11bは、装置1の高さ方向における中間部のみに設けられている。これらは複数の装置1を連結するための工夫であり、2以上の装置1を連結する場合に一方のガイド帯11aと他方のガイド帯11bとが組み合わさって装置1の高さ方向全面に亘るガイド帯となる。この状態を図7に示す。その他のガイド帯11cは装置1の高さ方向全面に亘って延在している。これらのガイド帯11に上から杭(アンカーピン)を通し、地面に打ち込むことで装置1が固定される。
【0022】
吊フック13は、図1に示すように、枠体10の縦フレーム15の前後端部近傍にそれぞれ設けられており、縦フレーム15のパネル材16にスクリュネジ等の手段で強固に固定されている。装置の撤去時にはこの吊フック13にワイヤ等を通し、これをクレーン等の重機で持ち上げることにより、装置1の内部に入れた土や土嚢を下から排出して撤去作業を容易に行うことができる。吊フック13のバリエーションを図8に示す。本実施例の吊フック13が図8(a)に示されている。この吊フック13は例えば金属リングを半分に切断しその切断面に金属プレートを溶接して構成されており、金属プレートの四隅に設けられたネジ穴(図示せず)にスクリュネジを通してパネル材16の上面に固定する。図8(b)に示す例では、パネル材16の上端部近傍に穴23を開けて、ここにワイヤ等を通せるように構成している。図8(c)に示す例では、金属のリング状部材にねじ切りされた尖端を有する棒状金属部材を溶接し、これをパネル材16の上面に固定するようにしている。
【0023】
このように構成した越水防止装置1の使用方法を説明する。まず、装置1を折り畳んで保管する方法について、図9を用いて説明する。図9は、装置1を上から見た状態を示す概略図である。図9(a)に示す拡げた状態から、図9(b)に示すように各枠体10の横パネル18を内側に折るとともに左右から縮めて、図9(c)に示すように収納状態とする。この場合に底シート14は外側に折り返し、横フレーム18とともに折り畳むことができる。この状態で装置1を運搬し、平常時は倉庫などに保管しておく。小さく折り畳めるため保管スペースを有効に利用することができる。なお、出願人の試算では高さ1m、左右長さ5m(セル数5)、前後長さ1m程度の装置で重量が20kg程度に収まり、一人でも運搬することができる。
【0024】
大雨、洪水、津波などの危険が生じた場合、この装置1を折り畳んだ状態で必要な場所に運搬し、図9と逆の順序で拡げて設置する。本装置1は、例えば河川や海岸の堤防の上など、従来土嚢を積み上げて越水を防止していた様々な場所に適用することができる。図10は、河川の堤防天端に本装置1を設置した状態を示す断面イメージ図であり、紙面の左側が川表側であり右側が川裏側である。本図に示すように、堤防天端において川表側から1m程度の間隔をとって本願装置1を設置する。このとき、底シート14は装置1の底部の一部をなすように内側に延在させる。各枠体10の接合部は可動であるため、地形に沿って装置1をある程度湾曲させて設置することも可能である。
【0025】
次に、図11に示すように、各ガイド帯11にワッシャ51を介してアンカーピン50を打ち込む。アンカーピン50は長さ0.8〜2.1m、杭径16〜50mm程度のものを用い、打ち込んだときに装置1の下に0.4〜1.0m程延在するようにする。アンカーピン50の杭頭形状は、図12にバリエーションを示すように丸形、逆三角形、L字型、T字型などに構成し、装置1の設置時に打ち込み易く、また撤去時に抜き易いものを用いる。ワッシャ51は内径をアンカーピン50の杭径に合わせたものを用い、直径100〜200mm、厚さ5〜40mmの鉄やFRP、強化プラスチック等を用いる。このようにワッシャ51を介在させることにより、縦フレーム15および横フレーム18が確実に押さえられ、装置1の固定を確実なものにすることができる。
【0026】
さらに、必要に応じて装置1を複数連結する。上述したように、図5および図6(a)(b)に示すように既に設置した装置1の連結手段12に上から次の装置の連結手段12をスライド挿入する。これにより、隣接する装置1端部のガイド帯15は図7に示す状態となり、ここに上からアンカーピン50を通し地面に差し入れる。なお、ガイド帯15は軟質のシート材で構成されているため、装置を連結する際に干渉する等の不具合は生じることがない。
【0027】
次に、図11に示すように、装置1の内部に土砂を投入する。この作業はダンプカー等で土を運搬し、バックホウあるいは人力により土砂を装置1の内部に投入する。このとき、底シート14が装置1の底部に部分的に延在しており、底シート14上に土砂を投入することにより軟質の底シート14が下の地面に密着して隙間を塞ぎ、装置1の下側から水が侵入するのが防止される。この土砂の代わりに、土嚢やその他の重量物を装置1の内部に配置するようにしてもよい。土嚢の場合は、底シート14の上に、その長さ方向に隙間ができないように配置する。他の重量物の場合は必要に応じて人力や機械で運搬したものを配置するようにする。本発明の越水防止装置1では、底シート14と下の地面との密着性を確保できれば水の侵入を防止できるため、土嚢その他の重量物は底シート14の上に載せればよく、底シート14がない部分に詰めるのを省略することができる。また、土嚢は従来工法のように縦置きする必要がなく、袋の長辺を底シート14の長さ方向に沿って配置して確実に越水防止することができる。これにより、本発明では装置1を使用せずに土嚢を積み上げる越水防止工法より遙かに少ない土嚢の数で確実に越水を防止することができる。
【0028】
水位が下がり危険が去った場合には、越水防止装置1を撤去する。この作業ではアンカーピン50を抜去した後、クレーン車や人力で装置1の吊フック13を引っ張って装置1全体を上に持ち上げる。これにより装置1の前側の横フレーム18と連続する底シート14が斜め上方向に引っ張られ、底シート14上の積載物を地面に残したまま装置1が持ち上がる。その後装置1を洗浄し、上述した図7の手順で折り畳み、再び収納する。このようにして本発明の越水防止装置は繰り返し使用することができる。
【0029】
図13は、枠体10を構成するパネル材の別の実施例の構成を示す図である。上記実施例では、前後の横フレーム18を2枚のパネル材19a,19bとこれを挟み込むシート材20で構成しているが、例えば図13(a)に示すように、川表側に向ける前側の横フレーム31のみをこのように構成して強度を確保し、後側の横フレーム32はシート材のみで構成してもよい。また、シート材が十分な強度を有する場合は、図13(b)に示すように前後の横フレームともにシート材のみで構成してもよい。この場合でも縦フレーム15はパネル材を用いて構成すれば装置としての強度は高度に維持され、確実に越水を防止することができる。また、横フレームにパネル材を使用する場合、シート材はパネル材の全面を覆う必要はなく、パネル材19a,19bの接合部と、縦フレーム15との接合部のみに設けるようにしてもよい。
【0030】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施例に何ら限定されるものではなく、請求項の記載の意図する範囲を超えない限りにおいて、他の様々な変形例として実現することができる。例えば、底シート14は上記実施例の構成であることが好ましいが、これに限定する趣旨ではなく、装置1の底部の全部を覆う大きさであってもよい。また、底シート14を装置1の横に少しはみ出る寸法形状として、他の装置と連結する際に、他の装置の底シートと重なるようにしてもよい。これにより、より確実に水の侵入を防止することができる。なお、この場合は下流側に設置される装置の底シートが上流側装置の底シートより上になるように重ねるようにする。またガイド帯は上記の構成でなくてもよく、さらに枠体10の四隅全部に設けられていなくてもよい。さらに、本発明は折り畳み可能な枠体10が複数連続する構成であれば底シートやガイド帯は他の固定手段などで代替してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明に係る越水防止装置および越水防止工法は、簡単且つ軽量で耐久性のある装置を用いて堤防の上などに設置して河川の氾濫や洪水などを防止するものであり、装置の製造は製造業の分野、装置の利用は自治体などの行政サービスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】越水防止装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】越水防止装置の立面図および正面図である。
【図3】枠体10を構成する縦フレーム15の構成を示す斜視図である。
【図4】枠体10を構成する横フレーム18の構成を示す斜視図である。
【図5】連結手段12の連結構造を示す図である。
【図6】連結手段12の実施例を示す図である。
【図7】装置1の連結部分のガイド帯を示す図である。
【図8】吊フック13の実施例を示す図である。
【図9】越水防止装置1の折り畳み方を説明するための立面図である。
【図10】河川の堤防天端に越水防止装置を設置した状態を示す断面イメージ図である。
【図11】越水防止装置の使用状態を示す斜視図である。
【図12】アンカーピンの実施例を示す図である。
【図13】枠体10の他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 越水防止装置
10 枠体
11 ガイド帯
12 連結手段
13 吊フック
14 底シート
15 縦フレーム
18 横フレーム
19 パネル材
20 シート材
21 連結手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川や海岸の増水時に設置される越水防止装置であって、垂直方向に延在する壁で構成される四角い枠体を複数連設した構成を具えることを特徴とする越水防止装置。
【請求項2】
請求項1に記載の越水防止装置において、少なくとも前記装置の長手方向全面に亘る長さと装置前後方向の途中までの幅を有し、当該装置の前側下端部から延在する底シートを具えることを特徴とする越水防止装置。
【請求項3】
請求項1に記載の越水防止装置において、前記枠体の前後の壁がその中間部で折れ曲がり、全体を小さく折り畳めるよう構成されていることを特徴とする越水防止装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の越水防止装置において、当該装置の左右端部に他の越水防止装置と連結するための連結手段が設けられていることを特徴とする越水防止装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の越水防止装置において、前記枠体の角部の一部あるいは全部に、垂直方向に杭を案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする越水防止装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の越水防止装置において、前記枠体の上端部あるいはその近傍に、装置を持ち上げるためのフック手段が設けられていることを特徴とする越水防止装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の越水防止装置において、前記枠体の少なくとも左右の壁には強度のあるパネル材が用いられることを特徴とする越水防止装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の越水防止装置を河川あるいは海岸に設置し、前記枠体内に土あるいは土嚢若しくはその他の重量物を詰めることを特徴とする越水防止工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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