説明

路面状態検出用電波反射体およびその形成方法

【課題】 従来の電波反射体においては、電波を吸収する必要のために設けられており、上層には電波を吸収するために電波吸収素材を設け、少なくとも30mm〜50mm以上の厚みを要していた。
【解決手段】 30mm以下の薄い凹部を路面に形成し、接着剤と塗料を塗る下地処理後にカーボンファイバークロス91を乗せ、その上に有機系樹脂塗料を流し込んで誘電体層92を形成し、その表面には親水性のある粒子を散布して固着することにより、照射電波を反射させて路面上の水膜を計測するのに使用して好適な路面状態検出用電波反射体9を形成することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路面状態検出用電波反射体およびその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路の表層にて電波反射体層を設けると共に、その上にさらに他の層を形成したものとして特許文献1および特許文献2に開示されたものが知られている。
両者は、いずれも道路の料金所などで走行する車両と短時間に電波による通信を行なう際、通信の障害となる輻射電波を低減するためのものであり、電波を吸収するための上層には電波を吸収するために電波吸収素材を設けている。
【特許文献1】特開2001−311105号公報
【特許文献2】特開2002−81011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来の電波反射体においては、電波を吸収する必要のために設けられている。そのため、上層には電波を吸収するために電波吸収素材を設け、吸収性能を向上させなければならないし、少なくとも30mm〜50mm以上の厚みを要する。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、電波反射性を向上させ、極力、電波吸収性能を低減させた路面状態検出用電波反射体およびその形成方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、照射電波を反射するために道路の表層に形成される電波反射体であって、カーボンファイバクロスからなる電波反射体層と、この電波反射体層の上層には、電波吸収率が低く、厚みが30mm以下の誘電体層を形成した構成としてある。
【0005】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、誘電体層の厚みは30mm以下であり、かつ、電波吸収率が低いので、道路の上方から照射される電波は当該誘電体層を通過し、その下のカーボンファイバクロスからなる電波反射体層にてほぼ100%反射されることになる。
【0006】
誘電体層を形成する素材は各種のものを採用可能であるが、その一例として、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の路面状態検出用電波反射体において、上記誘電体層は、樹脂製材料からなる構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、樹脂製材料により、所定の誘電性能を発揮する。
樹脂製材料の一例として、請求項3にかかる発明は、上記請求項2に記載の路面状態検出用電波反射体において、上記誘電体層は、アクリルモルタルからなる構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、樹脂製材料であるアクリル径の樹脂材料に珪砂などの砂を混ぜ込んだアクリルモルタルを電波反射体の上面に形成するので、30mm以下の厚みでも道路表面を形成して割れることが無く、さらに、所定の誘電性能をも発揮する。
【0007】
誘電体層の厚みは30mm以下であるが、より好ましい一例として、請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の路面状態検出用電波反射体において、上記誘電体層は、平均厚みが15mm以下である構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、誘電体層の平均厚みが15mm以下であり、電波吸収をほとんど無くし、効率よく電波を反射させることができる。特に、アクリルモルタルにて誘電体層を形成すれば道路としての使用にも十分耐え、割れることもない。
【0008】
誘電体性能を発揮しつつ、道路としての使用にも好適な一例として、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の路面状態検出用電波反射体において、上記誘電体層の表面には、親水性の粒子を付着させる構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、誘電体層の性能に着目すると樹脂製材料を始めとする撥水性の高い素材になりがちであるが、表面に親水性の粒子を付着させることにより、表面に水がなじみ、雨水等をはじかなくなるので道路としての利用に好適となる。また、このような路面状態検出用電波反射体は、本出願人が先に出願した凍結防止剤の濃度計測装置での使用を前提としており、当該装置が作動するためには道路面に水膜が形成される必要がある。親水性の粒子で表面に水がなじむことによりかかる水膜を形成し、凍結防止剤の濃度計測装置等を精度良く運用させることができる。
【0009】
親水性の粒子の一例として、請求項6にかかる発明は、上記親水性の粒子を珪砂で構成してあり、請求項7にかかる発明は、上記親水性の粒子を砂利で構成してあり、請求項8にかかる発明は、上記親水性の粒子をガラスビーズで構成してある。
上記のように構成した請求項6〜8にかかる発明においては、いずれも親水性が高く、また、道路表面の素材としても好適である。
さらに、請求項9にかかる発明は、上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の路面状態検出用電波反射体において、上記電波反射体層は、樹脂製接着剤にて道路表面に形成した凹部に固着される構成としてある。
上記のように構成した請求項9にかかる発明においては、道路表面に形成した凹部に電波反射体層を樹脂製接着剤にて固着するが、電波反射体層はカーボンファイバクロスであるので樹脂製接着剤が繊維間に染み込みやすく、道路表面に形成した凹部の内周面との間に隙間なく固着できる。また、当該樹脂製接着剤として上記誘電体層と同じ素材を利用することもでき、その場合は誘電体層の一部としても機能するし、誘電体層中で誘電率に変化が生じることもない。
【0010】
このように、カーボンファイバクロスで形成した電波反射体層の上に比較的薄い誘電体層を形成して照射電波を反射させる手法は必ずしも施工された実体のある電波反射体に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。このため、請求項10にかかる発明は、照射電波を反射するために道路の表層に電波反射体を形成する路面状態検出用電波反射体の形成方法であって、道路表面に平均厚みが30mm以下の所定深さに凹部を形成し、同凹部の表面に有機系樹脂塗料を塗布して下地処理をしつつ、同表面が乾く前にカーボンクロスを敷設して目地に上記有機系樹脂塗料を染み込ませ、同有機系樹脂塗料の乾燥後、道路表面の高さと同じになるように同有機系樹脂塗料を流し込む構成としてある。
【0011】
このようにすれば簡易かつ効率的に路面状態検出用電波反射体を形成することができる。
また、請求項11にかかる発明は、上記請求項10に記載の路面状態検出用電波反射体の形成方法において、上記有機系樹脂塗料としてアクリルモルタルを使用する。
アクリルモルタルを使用すれば凹部への流し込みもしやすく、厚みの調整等も容易である。むろん、アクリルモルタル自身による道路面としての割れや剥離に強いことも好適である。
なお、路面状態検出用電波反射体における各従属請求項の発明を本形成方法に適用することも当然に可能である。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明は、厚みの薄い誘電体層やカーボンファイバクロスにより道路の上方から照射される電波はほぼ100%反射されるし、道路に敷設するときにもカーボンファイバクロスが凹凸になじんで不要な空隙を残すことも防止することが可能な路面状態検出用電波反射体を提供することができる。
【0013】
また、請求項2にかかる発明によれば、誘電体層を形成する樹脂製材料により所定の誘電性能を発揮することができる。樹脂製材料によれば、薄くても割れたり剥離することが無く道路面としても好適となる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、誘電体層をアクリルモルタルとすれば薄くても割れたり剥離することのない材料として好適であり、さらに、所定の誘電性能をも発揮することができる。また、道路として利用されるときにタイヤなどで表面が削り取られてくるが、砂を混ぜ込んであるの常に表面に親水性のある砂が露出し、水膜を形成しやすくなる。
【0014】
さらに、請求項4にかかる発明によれば、電波吸収をほとんど無くし、効率よく電波を反射させることができる。特に、アクリルモルタルにて誘電体層を形成すれば道路としての使用にも十分耐え、割れることもない。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、表面に水がなじんで雨水等をはじかなくなし、スリップも起こしにくくなる。また、本出願人が先に出願した凍結防止剤の濃度計測装置が作動するための水膜を形成保持しやすくなり、同装置等を精度良く運用させることができる。
【0015】
さらに、請求項6〜8にかかる発明によれば、入手が容易な材料で親水性の高い道路面とすることができる。
さらに、請求項9にかかる発明によれば、樹脂製接着剤がカーボンファイバクロスの繊維間に染み込み、道路表面に形成した凹部の内周面との間に隙間なく固着でき、施工性の向上に寄与する。
さらに、請求項10や請求項11にかかる発明によれば、かかる有用な路面状態検出用電波反射体を効率よく道路面に施工することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
まず、本発明の路面状態検出用電波反射体が利用される凍結防止剤の濃度計測装置の一実施形態を図1により説明する。1は電波の電波送信手段にして、数GHz以下(本実施例においては、後述するように1.5GHz〜3.5GHz)の発振周波数の電界を生成する発振器11と、入力された信号を増幅し数GHz以下の電波として照射する送信アンテナ12とから構成される。
【0017】
2は電波受信手段にして、路面Rから反射した電波を受信する受信アンテナ22と受信した電波を検波する検波器21とから構成される。なお、送信アンテナ12と受信アンテナ22は、梁柱などの支持手段によって路面に電波が略垂直に照射されるように並べて配置される。
【0018】
3は電波送信手段1の送信強度に対する電波受信手段2の受信強度の比を電波の減衰量(反射率)として算出する送受信変化量算出部、4は路面Rに照射した電波の減衰量の変化傾向が変化する際の周波数と凍結防止剤の膜厚とを対応づけた周波数膜厚関係を予め記憶した周波数膜厚関係記憶部、5は電波の減衰量の変化と周波数膜厚関係から路面状態を判別する路面状態判別部である。
【0019】
6は通信手段を備え、路面状態判別部5で判別された凍結防止剤の溶解水を図示しない中央の観測装置に配信する出力部、7は凍結防止剤の濃度を検出するためのプログラムを記憶した制御プログラム記憶部、8は制御プログラム記憶部7のプログラムと図示しないキースイッチにより設定されたサンプリング周期や発振周波数などの設定値に従い前記の1〜6を制御し凍結防止剤の濃度計測を実行するCPUである。なお、9はアスファルトなどの路面Rに埋設されたカーボンファイバークロスからなる電波反射体にして、より精度の高い検出結果を得る場合に使用するものであり、路面内に埋設している。
【0020】
なお、道路面上に凍結防止剤の溶解水からなる水膜が存在する場合の照射電波と反射電波の強度の比率の変化については、本願出願人の先願出願である特願2003−297672号などに詳細を記載してある。ここに同出願の内容を引用する。
図2は、路面Rに形成する電波反射体をその断面状態により示している。
路面Rはアスファルトやコンクリートにて形成されており、その上面に計測に必要な領域の概略正方形で所定深さとした凹部を形成し、カーボンファイバークロス91と誘電体92とを敷設する。カーボンファイバークロス91はカーボンファイバーからなる織布であり、織り込み方等は特に問題ではないが、反射波を計測に利用するため、裏側への漏れが少ないものが好ましい。織布状態なので厚みは1mm以下である。カーボンファイバークロス91は凹部の底面に配設され、その上方に有機系樹脂塗料(例えばアクリル樹脂塗料)を流し込んで誘電体92を形成している。誘電体92に求められるのは電波減衰量が十分に低く、所定の誘電率を有し、かつ、約10mm程度の厚みであっても道路面として十分な耐久性や耐候性を有することである。そのような観点から素材を探していくと、もっとも入手が簡易で施工性の良いものとして上述した樹脂製材料、特に有機系樹脂塗料が該当する。むろん、同様の性質を有する他の材料で代用することも可能である。なお、誘電体92の表面には親水性粒子である珪砂を散布して固着させているが、このような親水性粒子を誘電体92内に混ぜ込んでおく構成としても良い。
【0021】
図3は、かかる路面状態検出用電波反射体の形成工程をフローチャートにより示している。
ステップS1は、計測領域の決定を行なう。ここでは、計測領域の外枠の部分等に、切削する深さまでカッターを入れる。すなわち、送信アンテナ12にて所定の電波を送信し、カーボンファイバークロス91にて反射した反射波が受信アンテナ22にて受信されて計測に利用されるが、受信アンテナ22にて受信可能となる強度の反射波を得るために割り出される面積に応じた概ね正方形の領域を決定し、送信アンテナ12と受信アンテナ22との設置場所を考慮し、送信アンテナ12から送信される電波が照射されてその反射波が受信アンテナ22に照射される位置を特定する。この位置を特定したら、正方形の四辺に沿ってカッターを入れる。電波の伝搬特性からすれば円形とするのが効率的ではあるが、施工のしやすさから正方形としている。むろん、道路の状態によって計測領域の形状を変更することは可能である。
【0022】
次に、ステップS2では、計測領域内の切削を行なう。ここでは、外枠にカッターを入れた計測領域内を大型の切削機により大まかに削る。一般的には縦横に升目状に切れ目を入れたり、さらに斜め方向に切れ目を入れて大まかに削り取る。
続く、ステップS3では、切削の仕上げを行なう。ステップS2で計測領域内は大まかに削ってあるため、ここでは小型の切削機や研磨機により指定の深さになるように削る。本実施形態では約11mm(平均厚み11mm)としている。本発明が適用される凍結防止剤の濃度計測装置では、照射電波と反射電波との強度の比率を利用して濃度を計測するが、このとき路面Rに形成される水膜Wに基づく減衰量を利用する。このため、電波反射体9で減衰される電波は限りなく少ないことが好ましく、少なくとも30mm以内、好ましくは15mm以内、さらに最適な範囲としては数mm〜十数mmとする必要がある。カーボンファイバークロス91を約1mmとしつつ、誘電体92を約10mm施工するため、かかる凹部の深さは約11mmとする。
【0023】
ステップS4では、路面切削を完成させる。路面切削の完成は全体が指定深さとなったことを確認するものであり、計測領域内の複数ポイントにおいてその深さを確認する。
路面切削が完成したら、ステップS5では、塗料による下地処理を行なう。ここでは、アスファルトあるいはコンクリートとの接着剤および塗料を下地処理として計測領域に塗布する。塗料は誘電体92と同じアクリル樹脂塗料を使用する。
ステップS6では、カーボンクロスの埋め込みを行なう。ここでは先の塗料が乾く前に指定サイズ(凹部の形状に合わせて予め切断しておいたもの)のカーボンファイバークロス91を下地塗料の上に乗せる。
続く、ステップS7では、カーボンファイバークロスの処理を行なう。ステップST6にて乾く前の塗料の上にカーボンファイバークロス91を乗せているので、ここではカーボンファイバークロス91の目地に下地塗料が染み込むようにカーボンファイバークロス91を塗料上に押し込む。これにより、目地を通して塗料が上に染み出し、後述する誘電体層との上下の接着が可能となる。以上におりカーボンファイバークロス91が埋め込みまでの施工が完成する。
【0024】
ステップS8では、塗料による上塗り処理を行なう。カーボンファイバークロス91が埋め込まれた上に道路面の高さと同じになるように塗料を流し込む。
ステップS9では、最終仕上げ処理を行なう。ここでは、塗料表面が道路面と同じ高さになり、表面が均一になるように仕上げを行う。なお、ステップS8,S9では、この塗料中に、珪素、砂利、ガラスビーズといった親水性のある粒子を混ぜ込んでおいても良い。むろん、珪素、ガラスビーズをアクリル塗料に混ぜ込むことでアクリルモルタルとなる。
【0025】
続くステップS10では、路面親水性処理を行なう。すなわち、最終仕上げ処理を行ない、塗料の表面がまだ乾いていない状態において、珪砂を表面に均一に散布する。すると、珪砂は自重で表面に入り込むと同時に同表面に接着される。塗料の内部にも混入してる場合には、表面がタイヤなどで削られても珪砂等は常に表面に存在することになる。珪砂等の砂を混ぜ込むことで有機系樹脂塗料はアクリルモルタルとなり、より割れにくく剥離しにくい好適な路面材料となる。
【0026】
最後のステップS11では、塗料面を乾燥させ、計測路面を完成させる。
乾燥後、路面Rに雨水等がかかる場合、表面の親水性のある粒子により、有機系樹脂塗料からなる誘電体層92の上面でも上面で水をはじくことなく、概ね均一な水膜Wが形成される。図4は表面を拡大した状態を示しており、親水性粒子の粒径より水膜Wは薄いが、粒子表面になじむことで計測時には概ね均一な水膜Wを形成していることが分かる。
【0027】
このように、30mm以下の薄い凹部を路面に形成し、接着剤と塗料を塗る下地処理後にカーボンファイバークロス91を乗せ、その上に有機系樹脂塗料を流し込んで誘電体層92を形成し、その表面には親水性のある粒子を散布して固着することにより、照射電波を反射させて路面上の水膜Wを計測するのに使用して好適な路面状態検出用電波反射体9を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態にかかる路面状態検出用電波反射体を利用する凍結防止剤の濃度計測装置のブロック図である。
【図2】路面Rに形成する電波反射体の断面図である。
【図3】路面状態検出用電波反射体の形成工程のフローチャートである。
【図4】誘電体層の上面の水膜の拡大図である。
【符号の説明】
【0029】
1…電波送信手段
11…発振器
12…送信アンテナ
2…電波受信手段
21…検波器
22…受信アンテナ
3…送受信変化量算出部
4…周波数膜厚関係記憶部
5…路面状態判別部
6…出力部
7…制御プログラム記憶部
8…CPU
9…電波反射体
91…カーボンファイバークロス
92…誘電体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射電波を反射するために道路の表層に形成される電波反射体であって、
カーボンファイバクロスからなる電波反射体層と、
この電波反射体層の上層には、電波吸収率が低く、厚みが30mm以下の誘電体層を形成したことを特徴とする路面状態検出用電波反射体。
【請求項2】
上記誘電体層は、樹脂製材料からなることを特徴とする上記請求項1に記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項3】
上記誘電体層は、アクリルモルタルからなることを特徴とする上記請求項2に記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項4】
上記誘電体層は、平均厚みが15mm以下であることを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項5】
上記誘電体層の表面には、親水性の粒子を付着させることを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項6】
上記親水性の粒子は、珪砂であることを特徴とする上記請求項5に記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項7】
上記親水性の粒子は、砂利であることを特徴とする上記請求項5に記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項8】
上記親水性の粒子は、ガラスビーズであることを特徴とする上記請求項5に記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項9】
上記電波反射体層は、樹脂製接着剤にて道路表面に形成した凹部に固着されることを特徴とする上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の路面状態検出用電波反射体。
【請求項10】
照射電波を反射するために道路の表層に電波反射体を形成する路面状態検出用電波反射体の形成方法であって、
道路表面に平均厚みが30mm以下の所定深さに凹部を形成し、
同凹部の表面に有機系樹脂塗料を塗布して下地処理をしつつ、
同表面が乾く前にカーボンクロスを敷設して目地に上記有機系樹脂塗料を染み込ませ、
同有機系樹脂塗料の乾燥後、道路表面の高さと同じになるように同有機系樹脂塗料を流し込むことを特徴とする路面状態検出用電波反射体の形成方法。
【請求項11】
上記有機系樹脂塗料は、アクリルモルタルからなることを特徴とする上記請求項10に記載の路面状態検出用電波反射体の形成方法。







【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−323669(P2006−323669A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−146907(P2005−146907)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(000243881)名古屋電機工業株式会社 (107)
【出願人】(591270556)名古屋市 (77)
【Fターム(参考)】