説明

踏切遮断かん折損検知装置

【課題】複数の遮断かん部分を接続してなる遮断かんに対して折損を正確に検知する。
【解決手段】グラスファイバー製の複数の遮断かん部分1a〜1dを接続してなる遮断かんの基端部に設けられ、パルス状の振動波信号を遮断かんの内部に発信する発信手段5と、振動波信号を反射する反射手段4と、振動波信号を受信する受信手段6と、発信された振動波信号が反射手段にて反射されて受信手段に受信されるまでの時間に応じて予め定められた測定時間帯の終了直前における、振動波信号を受信しない状態が連続的に継続する連続無受信時間を測定し、連続無受信時間が設定時間を越えることによって遮断かんの折損を検知する検知手段とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道の踏切道に設置される遮断かんの折損を検知する踏切遮断かん折損検知装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、踏切遮断かん折損検知装置としては、遮断かんが開いている時(上がっている時)に、遮断かんに設けられた赤外線反射部に対して赤外線を放射し、その赤外線の反射光を受光しないことによって遮断かんの折損を検知するものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
また、中空の遮断かん内部の基端部の発信器からパルス状に変調された超音波信号を発信し、遮断かん先端の反射器により反射させ、基端部の受信器により受信して積分し、この積分出力が所定レベルの鋸歯状波でなくなることによって折損を検知する折損検知装置も提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】実開平7−40350号公報
【特許文献2】特公平7−7057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の従来装置は、風などで遮断かんが揺れると、誤動作してしまう。また、遮断かんが閉まっている時(下がっている時)には、折損を検知することができない。そのため、踏切障害が発生して、遮断かんが閉まりっきりになった場合、遮断かんが折損していると、目の不自由な人が踏切道に入ってくるおそれがあり、危険であった。
【0005】
特許文献2に記載の従来装置は、遮断かんが1本のものに対しては正確に折損を検知することができるが、図13に示されるように、複数の遮断かん部分100a〜100dを接続してなる遮断かんに対しては折損を検知することができないという問題点がある。さらに、遮断かんの材質はグラスファイバーであり、その折損状態は、図14に示されるように、先端が折れてなくなる状態、折れたままでぶら下がっている状態、見た目にはわからないが割れている状態、の三通りがある。特許文献2に記載の従来装置は、上記三通りの状態のすべてを検知するということができない問題点がある。
【0006】
(発明の目的)
本発明の目的は、複数の遮断かん部分を接続してなる遮断かんに対して折損を正確に検知すると共に、先端が折れてなくなる状態、折れたままでぶら下がっている状態、見た目にはわからないが割れている状態のすべての折損を検知することのできる踏切遮断かん折損検知装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、グラスファイバー製の複数の遮断かん部分を接続してなる遮断かんの基端部に設けられ、パルス状の振動波信号を前記遮断かんの内部に発信する発信手段と、前記遮断かんの先端部に設けられ、前記振動波信号を反射する反射手段と、前記振動波信号を受信する受信手段とを有し、該受信手段の受信結果によって前記遮断かんの折損を検知するようにした踏切遮断かん折損検知装置であって、発信された前記振動波信号が前記反射手段にて反射されて前記受信手段に受信されるまでの時間に応じて予め定められた測定時間帯の終了直前における、前記振動波信号を受信しない状態が連続的に継続する連続無受信時間を測定し、該連続無受信時間が設定時間を越えることによって前記遮断かんの折損を検知する検知手段を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の遮断かん部分を接続してなる遮断かんに対して折損を正確に検知すると共に、先端が折れてなくなる状態、折れたままでぶら下がっている状態、見た目にはわからないが割れている状態のすべての折損を検知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を実施するための最良の形態は、後述する実施例に記載の通りである。
【実施例】
【0010】
図1は本発明の一実施例である踏切遮断かん折損検知装置の設置状態を示す図、図2は図1の踏切遮断かん折損検知装置の外形を示す図、図3は図1の踏切遮断かん折損検知装置を遮断かんに取り付ける手順を示す図、図4は図1の踏切遮断かん折損検知装置の回路構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、1は遮断かんであり、グラスファイバー製で中空の遮断かん部分1a〜1dが接続されてなるものである。踏切遮断かん折損検知装置2は、遮断かん1の基端側である遮断かん部分1aの基端部内側に取り付けられ、遮断かん1aの基端部と共に折損防止器3の内部に収納される。折損防止器3は踏切遮断機の根元に取り付けられ、遮断かん1を接続する堅牢な金具であり、踏切道内に自動車が閉じ込められた場合に自動車の前部で遮断かんが押されると、遮断かんが斜め上に持ち上がり、折損を防止するためのものである。遮断かん1の先端側の遮断かん部分1dの先端部内側には、超音波信号を反射するアルミニウム製などの反射板4が取り付けられる。
【0012】
反射板4を除く踏切遮断かん折損検知装置2の外形を図2に示す。5は超音波信号を発信する発信器(Tx)、6は超音波信号を受信する受信器(Rx)で、発信器5と受信器6は垂直方向に並設される。7はケース8の外側に90度間隔で一端がねじ9により取り付けられた板ばね、10は基板である。なお、図2には基板10を覆うカバーは図示が省略されている。
【0013】
図3を参照しながら踏切遮断かん折損検知装置2の遮断かん部分1aへの取り付け手順を説明する。図3(a)に示されるように踏切遮断かん折損検知装置2の板ばね7が取り付けられた部分を遮断かん部分1aへ挿入する。図3(b)に示されるように板ばね7が遮断かん部分1aの内壁により圧縮力を受け、板ばね7の自由端がケース8の表面に沿ってスライドし、径方向の長さが縮む。これにより、図3(c)に示されるように踏切遮断かん折損検知装置2は遮断かん部分1aの基端部に取り付けられる。
【0014】
図4において、発信器5は制御・論理回路11によりドライブ回路12を介して予め定められた時間間隔(例えば1秒間隔)でパルス状(例えば4msec)の超音波信号を遮断かん1の内部に発信するように制御される。発信器5から発信された超音波信号は、図5に示されるとおり、反射板4、遮断かん部分1a〜1dの内面や継ぎ目で反射し、受信器6により受信される。遮断かん部分1a〜1dがなくなっていると、その部分からの反射波はなくなる。また、割れていると、超音波信号は吸収され、反射しなくなる。受信器6により受信された超音波信号は、増幅回路13により増幅され、検波・平滑回路14により検波され、平滑化される。検波・平滑回路14の出力に基づいて制御・論理回路11は後述する遮断かん折損検知動作を行う。そして、出力回路15を経て検知出力をゼロとし、常時励磁している検知リレー(不図示)を不励磁として、折損発生を外部に知らせる。16は、電源入力を受けて回路各部へ直流電源を供給する電源回路である。
【0015】
音波は秒速 v=331.5+0.6t[m/sec]で進むことが知られている。遮断かん1は、発信器5及び受信器6から反射板4までが例えば5.188mとすると、発信器5から発信された超音波信号が反射板4で反射して受信器6に到達する(往復する)のにかかる最長の距離は図6に示されるように10.376mとなる。気温が摂氏20度の場合を平均として、超音波信号が往復に要する最長の時間tzは、30.207msecとなる。
【0016】
超音波信号は発信直後から遮断かん1内で反射し、受信器6に連続的に受信される。そこで、超音波信号の発信直後から、最長距離からの超音波信号が反射して帰ってくる時間tzに設定された余裕時間(αmsec)を足した時間が経過するまでを測定時間帯と予め定め、この測定時間帯において最後に反射が途絶えた時点からこの状態が測定時間帯の終了時点まで継続する時間(反射波が無い時間)を測定する。つまり、測定時間帯の終了直前における、超音波信号を受信しない状態が連続的に継続する連続無受信時間を測定する。理論的には、この連続無受信時間は設定された余裕時間(以下設定時間という)と等しくなる。この連続無受信時間が設定時間程度であれば遮断かん1は折損されていないと判断することができる。逆に、測定された連続無受信時間が設定時間を越えていれば、折損が発生したと判断することができる。
【0017】
連続無受信時間は40μsec単位で測定する。小形マイコンで高速処理するには1バイト(8bit)でカウントするのが好ましいため、この40μsec単位としている。これにより最大測定可能時間tnは0.04msec×256=10.24msecとなる。
【0018】
超音波の伝播速度の変動幅は摂氏20度中心に−20度から+60度までの温度で図7に示されるようになる。よって、測定時間帯の長さは最長となる−20度での所要時間32.475msec以上は必要であり、連続無受信時間測定の40μsec単位での最大カウント10.24msecとの兼ね合いで,35msec程度とするのが望ましい。
【0019】
以上のことから摂氏20度を中心としたモデルを考えると、設定時間は無受信時間カウンタの最大測定可能時間の半分である128カウント値とする。したがって、
tn(1/2)=0.04msec×128=5.12msec
となり、測定時間帯の長さは、
ts=tz+tn(1/2)=30.207+5.12=35.327msec
となる。
【0020】
なお、実際の回路では回路遅延時間があるので、多少長く設定する。
【0021】
次に、制御・論理回路11の動作を図8のタイムチャート及び図9〜図12のフローチャートにより以下に説明する。
【0022】
図9において、ステップS1で初期化を行い、ステップS2で1秒経過するのを待つ。これは予め定められた時間間隔(測定周期)で折損検知動作を行うためである。本実施例では1秒間隔に定められている。1秒経過すると、ステップS3の測定サブルーチンへ進む。
【0023】
測定サブルーチンは図10に示されている。ステップS21では超音波信号の発信を開始させる。超音波信号は20kHz以上の音響振動波信号であるが、遮断かん折損検知には40〜80kHzの超音波周波数帯が実験の結果から適正であることが判明した。ただし、他の振動波周波数でも良い。ステップS22で発信開始から4msec経過したか否かを判別し、経過したらステップS23に進んで、超音波信号の発信を停止させる。これにより図8に示されるようにパルス幅4msecの超音波信号が発信される。この4msecのパルス幅は十分安定な発信波形を得るとともに、測定時間帯の長さ(35.327msec)に影響が無い時間とするためである。
【0024】
ステップS24では超音波信号発信の直後から測定時間帯終了タイマ(ts)をスタートさせる。ステップS25では40μsecを測定単位とする無受信時間カウンタをクリアする。ステップS26では無受信時間カウンタのカウント値が設定時間を越えてオーバーフローした時にセットされるオーバーフローフラグを0にリセットする。ステップS27では超音波信号を受信しているか否かを判別し、受信していれば、ステップS25〜S27のルーチンを繰り返す。受信状態が40μsec継続していることをステップS28にて検出すると、ステップS29に進み、無受信時間カウンタを+1する。
【0025】
ステップS30では無受信時間カウンタのカウント値が設定時間を越えてオーバーフローしたか否かを判別し、オーバーフローしていればステップS31でオーバーフローフラグを1にセットする。オーバーフローしていなければステップS31をスキップしてステップS32に進む。ステップS32では測定時間帯終了タイマがタイムアップしているか否かを判別し、していれば図9のメインフローに戻る。タイムアップしていなければステップS27へ戻る。
【0026】
このようにして、測定時間帯終了タイマがタイムアップするまで超音波信号の受信が無い連続無受信時間を測定する。途中、超音波信号が遮断かん1内を移動する際に相殺したりすることが発生し、常に反射波を受信できることは無い。よって、反射波の無い連続無受信時間を無受信時間カウンタがカウントしても、ステップS27でまた反射波の受信を判別すれば、ステップS25に戻り、無受信時間カウンタをクリアする(図8の点線にて示される範囲のカウント値参照)。そして、ステップS26にてオーバーフローフラグを0にリセットする。測定時間帯の終了直前における無受信時間カウンタのカウント値はクリアされないので、図8の実線で示される範囲のカウント値が最後の連続した反射波の無い連続無受信時間としてクリアされずに残る。
【0027】
測定サブルーチンが終了すると、図9のステップS4の折損判定サブルーチンへ進む。折損判定ルーチンは図11に示されている。ステップS41ではオーバーフローフラグが1(セット)されているか否かを判別する。1でなければステップS42へ進み、無受信時間カウンタのカウント値が設定時間以下であるか否かを判別する。設定時間以下であればステップS43で連続不良値カウンタをクリアし、ステップS44で連続正常値カウンタを+1する。ステップS41でオーバーフローフラグが1であるとき、またはステップS42で無受信時間カウンタのカウント値が設定時間を越えているときには、ステップS45で連続正常値カウンタをクリアし、ステップS46で連続不良値カウンタを+1する。
【0028】
その後、ステップS47あるいはステップS48にて連続正常値カウンタあるいは連続不良値カウンタが30以上であるか否かを判別し、連続正常値カウンタのカウント値が30以上(30秒間連続して正常)であれば遮断かん1は正常であると判定して、ステップS49にて折損決定フラグを0にリセットする。連続不良値カウンタのカウント値が30以上(30秒間連続して不良)であれば遮断かん1に折損が発生したと判定して、ステップS50にて折損決定フラグを1にセットする。遮断かん1が折損すると、図8に示されるように測定時間帯の終了直前における無受信時間カウンタのカウント値が増加する。つまり、クリアされない連続無受信時間が極端に早くカウント開始される。よって、設定時間を越えたカウント値が継続することになる。
【0029】
折損判定サブルーチンが終了すると、図9のステップS5に戻る。ステップS5では折損決定フラグが1であるか否かを判別し、1でなければステップS6にて検知リレーをオンして緑色灯を点灯し、遮断かん1が正常であることを表示させる。その後、ステップS8に進む。折損決定フラグが1であればステップS7にて検知リレーをオフして赤色灯を点灯し、遮断かん1が折損されたことを表示させる。その後、ステップS2へ戻る。
【0030】
ステップS8に進むと、平均値計算サブルーチンを実行する。平均値計算サブルーチンは図12に示されている。ステップS61では無受信時間カウンタのカウント値をメモリに記憶する。ステップS62ではメモリの記憶データが30個そろったか否かを判別し、そろわなければ図9のメインフローに戻る。記憶データが30個そろうと、ステップS63にて記憶データの平均値を計算する。ステップS64では平均値算出フラグを1にセットする。その後、図9のステップS9へ進む。設定時間は温度により音波の伝達速度が変動するため、一定値にすると誤検知するおそれがある。そこで、毎秒測定した無受信時間カウンタのカウント値を30秒ごとに平均する。そして、この平均値すなわち測定履歴により設定時間を修正するのである。
【0031】
ステップS9以降は平均値による設定時間の修正を行うためのフローである。ステップS10では平均値算出フラグが1であるか否かを判別する。1でなければステップS2へ戻る。1であればステップS10に進む。ステップS10では平均値と設定時間との差が±1msecであるか否かを判定する。設定時間からの平均値の許容範囲は±25カウントとし、これを時間に換算すると0.04msec×25=1msecとなる。距離に換算すれば摂氏20度では約30cmとなる。平均値と設定時間との差が±1msec以内であればステップS11にて平均値を設定時間に更新する。±1msec以内でなければ設定時間は修正しない。これにより、温度測定をせずに、ゆっくりと変化する遮断かん1内の温度変化に追従して、誤検知を防止する。なお、設定時間の更新は、正常であると判定した場合に限って行い、折損と判定した場合には行わない。
【0032】
折損と判定した後も同様に1秒間隔で折損検知動作を行い、連続無受信時間が設定時間からの許容範囲内に復帰するのを監視する。連続して30回(30秒間)許容範囲内になった場合は、遮断かん1の折損が修理されたものとみなし、検知リレーをオンさせて折損発生条件を解除する。
【0033】
遮断かん1内に発信された超音波信号は、遮断かん部分1a〜1dの内面及び継ぎ目で反射し、一部の反射波は途中で打ち消しあって消滅する。したがって、測定時間帯の途中で常に反射波を受信することは無く、反射波の受信が途切れることがある。しかし、本実施例では、測定時間帯の終了直前における連続無受信時間を測定するようにしているので、複数の遮断かん部分1a〜1dを接続してなる遮断かん1に対して折損を正確に検知することができる。
【0034】
また、図14(b)に示されるように、遮断かん1が折れたままでぶら下がっている状態では、折れた部分で超音波信号が吸収され、反射波が帰ってこないので、連続無受信時間が設定時間を越えることになり、折損を検知することができる。そして、図14(c)に示されるように、遮断かん1が割れている状態では、割れている部分で超音波信号が吸収され、反射波が帰ってこないので、連続無受信時間が設定時間を越えることになり、折損を検知することができる。
【0035】
また、遮断かん部分の接続本数を変更しても、同一の踏切遮断かん折損検知装置で折損を検知することができる。さらに、板ばね7により遮断かん部分1aに取り付けるようにしているので、いろいろな太さの遮断かん1に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施例である踏切遮断かん折損検知装置の設置状態を示す図である。
【図2】図1の踏切遮断かん折損検知装置の外形を示す図である。
【図3】図1の踏切遮断かん折損検知装置を遮断かんに取り付ける手順を示す図である。
【図4】図1の踏切遮断かん折損検知装置の回路構成を示すブロック図である。
【図5】遮断かん内部における超音波信号の反射状態を示す図である。
【図6】遮断かんの長さに対する超音波信号の往復時間を示す図である。
【図7】温度変化に対する超音波信号の往復時間を示す図である。
【図8】本発明の一実施例である踏切遮断かん折損検知装置の動作を示すタイムチャートである。
【図9】本発明の一実施例である踏切遮断かん折損検知装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】図9中の測定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図9中の折損判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図9中の平均値計算サブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】複数の遮断かん部分からなる遮断かんを示す図である。
【図14】遮断かんの折損の異なる状態を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1 遮断かん
1a〜1d 遮断かん部分
2 踏切遮断かん折損検知装置
3 折損防止器
4 反射板
5 発信器
6 受信器
7 板ばね
11 制御・論理回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラスファイバー製の複数の遮断かん部分を接続してなる遮断かんの基端部に設けられ、パルス状の振動波信号を前記遮断かんの内部に発信する発信手段と、前記遮断かんの先端部に設けられ、前記振動波信号を反射する反射手段と、前記振動波信号を受信する受信手段とを有し、該受信手段の受信結果によって前記遮断かんの折損を検知するようにした踏切遮断かん折損検知装置であって、
発信された前記振動波信号が前記反射手段にて反射されて前記受信手段に受信されるまでの時間に応じて予め定められた測定時間帯の終了直前における、前記振動波信号を受信しない状態が連続的に継続する連続無受信時間を測定し、該連続無受信時間が設定時間を越えることによって前記遮断かんの折損を検知する検知手段を有することを特徴とする踏切遮断かん折損検知装置。
【請求項2】
前記発信手段は、予め定められた時間間隔で前記振動波信号を発信し、前記検知手段は、前記時間間隔での前記振動波信号発信毎に前記遮断かんの折損検知動作を行い、前記遮断かんの折損を連続して予め定められた回数検知することによって折損と判定することを特徴とする請求項1に記載の踏切遮断かん折損検知装置。
【請求項3】
前記検知手段は、前記測定時間帯のはじめから前記連続無受信時間を測定し、前記振動波信号が受信されると前記連続無受信時間をリセットすることを特徴とする請求項1または2に記載の踏切遮断かん折損検知装置。
【請求項4】
前記検知手段は、前記連続無受信時間の設定時間を測定履歴により修正することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の踏切遮断かん折損検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−320454(P2007−320454A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−153786(P2006−153786)
【出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【出願人】(000221904)東邦電機工業株式会社 (11)
【Fターム(参考)】